JP2008534658A - 顔の皺を減らすおよび/または取り除くためのエンケファリン誘導ペプチドを含む化粧品または皮膚用薬剤組成物 - Google Patents

顔の皺を減らすおよび/または取り除くためのエンケファリン誘導ペプチドを含む化粧品または皮膚用薬剤組成物 Download PDF

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Abstract

本発明は、顔の皺を減らすおよび/または取り除くためのエンケファリン由来ペプチドを含む化粧品または皮膚用薬剤組成物に関する。顔の皺、好ましくは顔の表情皺を減らすおよび/または取り除く、皮膚、好ましくは顔の皮膚に投与するための前記化粧品または皮膚用薬剤組成物は化粧品または皮膚用薬剤として効果を有する量の一般式(I)のペプチドを含む。
本発明はまた、顔の皺を減らすおよび/または取り除く化粧品または皮膚用薬剤組成物の調製における一般式(I)のペプチドの使用に関する。
【化I】

Description

本発明は顔の皺、特に表情皺を減らすおよび/または取り除くために皮膚、特に顔の皮膚に投与する化粧品または皮膚用薬剤組成物に関する。前記組成物は化粧品または薬剤として効果がある量の一般式(I)のペプチドを含む。ここで、R1は水素原子、アルキル基、アリル基、アラルキル基、アシル基とすることができ、R2はアミノ基、水酸基、チオール基で、それらすべては脂肪族基または環式基で置換されたものでも非置換のものであってもよく、さらにXとYはL体またはD体天然アミノ酸、または例えばシトルリン、オルニチン、サルコジン、フェニルグリシン、β-アラニン、ノルレウシンのようなコードされていないアミノ酸から選択することができる。
Figure 2008534658
人間における老化の明らかな徴候の1つは、肌の経年による変化:乾燥、しみの出現、弛緩、皺、である。これらの変化は、日光への持続的な曝露、大気汚染、例えば洗剤などに含まれる化学物質への接触といった外的要因により引き起こされる場合がある。しかしながらそれらはコラーゲンやエラスチンのようなタンパク質合成の減少、タンパク質分解の増加、皮膚の保護、結合組織、接着の一般的な崩壊による人体の内因の生理的、生化学的、組織的変化の結果でもある。
例えばレチノイド、ヒドロキシ酸、フラボノイドまたはビタミンCやEの誘導体のような様々な活性成分が老化の徴候を防ぐ、あるいは抑制するために提案されている。前記化合物は通常、皮膚の水和の改善、細胞修復の増加、皮膚を形成する組織の変性の防止に作用する。しかしながら、筋収縮により引き起こされる顔の皺を防ぐ、あるいは治療するそれらの効果は限られている。そのため、顔の皺、特に表情皺を減らすおよび/または取り除くための化粧品あるいは皮膚用薬剤組成物の製剤のための保証された効果を有する新たな活性成分の開発の必要性が存在している。
皺の出現は、顔の皮膚において表情を作り出すために反応した顔の筋肉の収縮によるストレスの結果であると考えられている。皺は通常、額、眉間、口の周辺、および/または目の周辺に出現する。顔の形、出現の頻度、チック(度々繰り返され、この場合は顔の1つまたは複数の筋肉の無意識の収縮により引き起こされる痙攣運動)の存在に応じて、青年期においてさえも顔の皺が現れることがある。日光への曝露のような外的要因はそれらの深さと視覚に入る度合いを大きくする。
ボツリヌス毒素、特にA型(BOTOX(登録商標)化粧品、アレルゲン)が皺の出現を減らす、および/または取り除く目的で広く用いられている(Carruthers J.D. and Carruthers J.A. (1992) Treatment of glabellar frown lines with C. botulinum-A exotoxin, J. Dermatol. Surg. Oncol. 18, 17-21; Mendez-Eastman S.K. (2003) Botox: a review, Plast. Surg. Nurs. 23, 64-69)。しかしながら、ボツリヌス毒素は、長期間の処置は効果が抑制されていく免疫反応が起こることに加えて、注入には医師によるそれらの投与が必要であるという重大な欠点がある。
化粧品工業は表情皺の治療および予防においてボツリヌス毒素の作用を模倣する化合物を開発するのに重大な努力を行ってきた。リポテックエスアーの特許出願EP1, 180, 524は抗皺効果を有するタンパクSNAP-25のN末端断片から誘導されたペプチドが開示されている。それらはボツリヌス毒素と同様のメカニズム、SNARE複合体の阻害、神経伝達物質の放出の減少を含むニューロンのエキソサイトーシスの媒介物として作用するからである。国際出願WO97/34620もまた、ニューロンのエキソサイトーシスを阻害するSNAP-25のアミノ酸配列から、特にC-末端部分から誘導されたペプチドが開示される。前記化合物の局所適用は表情皺を減らす、および/または取り除くことについて可能な解決策となりつつある。
表情皺を減らす、および/または取り除くことについて記述している他の方法は、カルシウムチャンネル拮抗剤、とくにマンガンの塩(FR 2,809,005)若しくはアルバリンの塩(FR2, 798, 590)や、グリシン(EP 0,704,210)やIris pallida抽出物(FR 2,746,641)、特定の2級もしくは3級アミン(FR 2,845,288 and FR 2,847,250)、サポゲニン(FR 2,838,344)、リモノイド化合物(US 2004/127,556)、ボスウェリア酸(FR 2,850,573)などの塩素チャンネル作動薬を含む。
本発明の出願人は、先行技術において知られていたものとは異なるメカニズムで作用する、エンケファリン配列から誘導したペプチドが顔の皺、特に表情皺を減らす、および/または取り除くために有効であることを明らかにした。
これまで、エンケファリンの化粧品や皮膚用薬剤での使用は限られていた。特許出願FR 2,735,687は、それらの脂肪分解作用による減量効果を有する化合物としてのエンケファリンおよびそれらの誘導体の使用が開示されている。一方、特許出願FR 2,857,588には、皮膚の水和および明度の改善、若しくは皮膚を大気汚染から守ることとともに、皮膚の保護機能を改善するための、幾つかのエンケファリン誘導体を含むエンドルフィンから誘導された配列の局所使用が開示されている。
抗皺因子としてのエンケファリンの使用、特に表情皺を減らす、および/または取り除くためのエンケファリン誘導ペプチドの使用に関して開示する特許は従来なかった。
エンケファリンは、ニューロンの活動を阻害するβ−エンドルフィンから誘導されるペプチドである[Kieffer, B.L. and Gaveriaux-Ruff, C. (2002) Exploring the opioid system by gene knockout (2002) Prog. Neurobiol. 66, 285-306]。これらのペプチドのニューロンの受容体との相互作用はニューロン内における物質代謝を引き起こし、ニューロンの活動の減少を引き起こす。その作用メカニズムは現在調査中であるが、エンケファリンは電位依存性イオンチャンネル、とくに選択的カリウムイオンチャンネルの活動を間接的に調節することができることが知られている[Faber, E.S. and Sah, P. (2004) Opioids inhibit lateral amygdalapyramidal neurons by enhancing a dendritic potassium current. J. Neurosci. 24, 3031-3039]。作用メカニズムの観点からは、エンケファリンのその活性化受容体への結合は三量体Gタンパク質複合体を活性化し、イノシトールリン酸受容体をとおして細胞内貯蔵部からのカルシウムイオンの放出を引き起こす。細胞質カルシウムは、イオンチャンネルを含む細胞タンパク質を化学的に修飾するキナーゼおよびフォスファターゼタンパク質を含むシグナル経路の活性化を引き起こす細胞内伝達物質として機能する。イオンチャンネルの修飾は、それらの機能を変更する。例えば、エンケファリンはニューロン内のカリウム電流を活性化し、過分極効果を引き起こす。当該過分極により、カルシウムカチオン依存性ニューロンエクソサイトーシス(Ca2+ cation-dependent neuronal exocytosis)が減少し、ニューロンのシナプスにおける相互作用が減少する。
最終的には、神経伝達物質の放出が低下することにより、ニューロンのシナプスの興奮性が減少する[Bergevin, A., Girardot, D., Bourque, M.J. and Trudeau, L.E. (2002) Presynaptic mu-opioid receptors regulate a late step of the secretory process in rat ventral tegmentalarea GABAergic neurons. Neuropharmacology, 42, 1065-1078]。このように、エンケファリンの作用は、開示されたボツリヌス毒素やその作用を模倣するペプチドとは異なるメカニズムによる、神経分泌の阻害である。結果として、ボツリヌス毒素やニューロンのエクソサイトーシス阻害ペプチドと同様に、エンケファリンもまた、カルシウムカチオン依存性ニューロンエクソサイトーシスを阻害する。
特許出願FR 2,846,885は、特許出願EP 1,180,524およびWO97/34620で開示されたようなニューロンのエクソサイトーシス阻害ペプチドと、カルシウムチャンネル阻害物質との組み合わせによる相乗効果について開示する。前記発明はカルシウムの侵入を阻害することにより膜レベルで作用するカルシウムチャンネル阻害剤、またはカルシウムの細胞内の貯蔵部を開放するか若しくはカルシウム−カルモジュリン複合体の形成を抑制してニューロン細胞内部から作用する化合物に限定される。当業者は、SNAP-25配列から誘導されたニューロンのエクソサイトーシス阻害ペプチドとエンケファリンを組み合わせたときの抗皺効果における相乗効果の存在について推定することは不可能である。後者はナトリウムチャンネルにおいてではなく、カリウムチャンネルにおいて間接的に作用するからである。
本発明は単純、有効で安全な、顔の皺、特に表情皺を減らすおよび/または取り除くための液剤(solution)を提供するものであり、一般式(I)の少なくとも1つのペプチドを含む化粧品または皮膚用薬剤組成物の顔への投与を含む。
従って、当該発明の第1の態様は、化粧品または皮膚用薬剤として効果を有する量の一般式(I)である少なくとも1つのペプチド、若しくは化粧品または皮膚用薬剤として許容可能なその塩を含む、顔の皺を減らすおよび/または取り除く作用を有する、化粧品または皮膚用薬剤組成物に関する。ここで、XおよびYはL体やD体のコードされた天然アミノ酸やコードされていないアミノ酸のいずれかとすることができ、Rは水素原子、アルキル基、アリル基、アラルキル基、アシル基のいずれかとすることができ、またRはアミノ基、水酸基、チオール基のいずれかであって、それらはすべて脂肪族基または環式基で置換されたものでも非置換のものであってもよい。
Figure 2008534658
一般式(I)で表れているペプチドの好ましい構造においては、Xはグリシル基、D−アラニル、D−セリルとすることができ、YはL−ロイシルまたはL−メチオニルとすることができ、Rは水素原子、または飽和または不飽和の、分岐状または環状、直鎖状の炭素が2から24のアシル基とすることができ、R2は飽和または不飽和の、分岐状または環状、直鎖状の炭素が2から24の脂肪族基により置換された、あるいは非置換のアミノ基または水酸基とすることができる。
一般式(I)の構造はピュア(pure)な異性体であることが好ましい。言い換えれば、光学異性体あるいはジアステレオ異性体である。
本発明において、“コードされていないアミノ酸”とは、遺伝子コードによりコードされていない、天然若しくは天然のものではないアミノ酸である。例えば、これに限定されるものではないが、シトルリン、オルニチン、サルコジン、デスモジン、ノルバリン、4−アミノブチル酸、2−アミノブチル酸、2−アミノイソブチル酸、6−アミノヘキサノイック(6-aminohexanoic)、1−ナフチルアラニン、2−ナフチルアラニン、2−アミノ安息香酸、4−アミノ安息香酸、シクロセリン、ヒドロキシプロリン、アロイソロイシン、イソニペコチン酸、イソセリン、フェニルグリシン、スタチン、β−アラニン、ノルロイシンなどや、その誘導体である。天然でないアミノ酸の一覧はThe Peptides, Vol. 5 (1983), Chapter VI, Gross E. and Meienhofer J., Eds., Academic Press, New York, USAの、D.C. Roberts and F. Vellaccioによる“Unusual amino acids in peptide synthesis”の記載中で見つけることができる。
“脂肪族基”とは、環状または直鎖状の、置換もしくは非置換の炭化水素基をいう。
本発明において“炭化水素基”とは、例えばアルキル基、アルケニル基、アルキニル基を含む。
“アルキル基”は直鎖または枝分かれした飽和炭化水素基であり、例えばメチル基、イソプロピル基、イソブチル基、t−ブチル基、ヘプチル基、ドデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、アミル基、2−エチルヘキシル基、2−メチルブチル基、5−メチルヘキシル基などを含む。
“アルケニル基”はビニル基のような直鎖または枝分かれした1つ以上の炭素−炭素二重結合を含む不飽和炭化水素基である。
“アルキニル基”は直鎖または枝分かれした1つ以上の炭素−炭素三重結合を含む不飽和炭化水素基である。
“環式基”は閉じている環式炭化水素をいい、脂環式基、芳香族基、ヘテロ環式基に分類される。
“脂環式基”は脂肪族基と同様の特性を有する環式炭化水素基をいう。
“芳香族基”または“アリル基”は単環式、若しくは多環式芳香族炭化水素基をいう。
“ヘテロ環式基”は閉じている炭化水素基であって、環の元素のうちの1つ以上が炭素以外の元素であるもの(例えば窒素、酸素、硫黄など)をいう。
当該技術領域においては理解されるように、置換の高い割合の存在は許容されるばかりでなく、推奨される。従って、本発明のペプチドにおいても置換がされているようにしてもよい。本発明の当該明細書を平易にするために、“基(group)”と“ブロック(block)”は置換を許す若しくは置換され得る化学種(基)と、置換を許さない若しくは置換されない化学種(ブロック)とを区別するために使用される。ここで、“基”を化学置換基について説明するために使用するとき、説明される化学物質は非置換グループや酸素原子、窒素原子、硫黄原子を含む。
一方、“ブロック”が化学物質や置換基を説明するために用いられるとき、置換されていない化学物質のみが含まれる。例えば、“アルキル基”との表現はメチル、エチル、プロピル、イソブチルなどの開鎖飽和アルキル化合物だけでなく、水酸基、アルコキシ、アミノ、カルボキシル、カルボキサミド、ハロゲン元素、シアノ、ニトロ、アルキルスルホニルなどの当該技術分野において知られる他の置換基を含むアルキル置換基も含まれる。これに対し、“アルキルブロック”との表現はメチル、エチル、プロピル、イソブチルなどのような開鎖飽和アルキル置換基に限定される。
本発明により提供される化学式(I)のペプチドの化粧品または皮膚用薬剤として許容可能な塩は本発明の範囲に含まれる。“化粧品または皮膚用薬剤として許容可能な塩”は金属塩や、有機酸付加塩(例えば酢酸塩、クエン酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、グルコン酸塩など)や無機酸付加塩(例えば塩化物、硫化物、ホウ酸塩、炭酸塩など)のどちらも含む、酸付加塩を形成するために一般に用いられている塩を含む。塩の性質は重要ではなく、化粧品あるいは皮膚用薬剤として許容可能なものが提供される。化粧品あるいは皮膚用薬剤として許容可能な化学式(I)のペプチドの塩は当該技術分野でよく知られる通常の方法で得ることができる。
一般式(I)のペプチドの合成は、例えばペプチド固相合成法[Stewart J.M. and Young J.D. (1984) Solid Phase Peptide Synthesis, 2nd edition, Pierce Chemical Company, Rockford, Illinois. Bodanzsky M. and Bodanzsky A. (1984) The practice of Peptide Synthesis, Springer Verlag, New York. Lloyd-Williams, P., Albericio, F. and Giralt, E. (1997) Chemical Approaches to the Synthesis of Peptides and Proteins. CRC, Boca Raton (FL, USA)]、溶液合成、固相合成法と溶液合成法の組み合わせ、または酵素的合成[Kullmann W. (1980) Proteases as catalysts for enzymic syntheses of opioid peptides J.Biol.Chem. 255, 8234-8238]などの、当該技術分野で知られる通常の方法で行うことができる。ペプチドはまた、所望する配列を生成する目的で遺伝子工学により組み換えられた、または非組み換えの細菌種の発酵、あるいは例えばトウモロコシのβ−グルコシダーゼのような、少なくとも所望の配列を含むペプチド断片を放出する動物若しくは植物起源、好ましくは植物起源のタンパクの制御された加水分解により得ることもできる。
例えば、一般式(I)のペプチドを得るための方法として、遊離のカルボキシル基を有する一般式(I)のペプチドのフラグメント、またはその反応性誘導体を、その後のアミド結合の反応を伴う、少なくとも1つの遊離の水素原子が存在するアミノ基を有する相補的なフラグメントとの反応により得ることができる。ここで、アミド結合の形成に関与しない前記フラグメントの官能基が存在する場合、一時的なまたは永久的な保護基により好適に保護される。
他の一般式(I)のペプチドを得るための方法としては、例えばトシル基、メシル基、ハロゲン基などの脱離基を有する一般式(I)のペプチドのフラグメントと、求核置換反応のための少なくとも1つの遊離の水素原子が存在するアミノ基を有する相補的なフラグメントとの反応により得ることが例示できる。ここで、N-C結合の形成に関与しない前記フラグメントの官能基が存在する場合、一時的なまたは永久的な保護基により好適に保護される。保護基、それらの挿入、および除去については文献に記載されている[Greene T.W. (1981) Protective groups in organic synthesis, John Wiley & Sons, New York. Atherton B. and Sheppard R.C. (1989) Solid Phase Peptide Synthesis: A practical approach, IRL Oxford University Pres]。“保護基”はまた、固相合成で用いられるポリマー支持剤(Polymeric supports)を含む。
合成が固相で完全にあるいは部分的に行われる場合、以下のものが本発明の方法において用いられる固相担体(Solid Supports)としていうことができる:ポリスチレン、ポリエチレングリコール−グラフトポリスチレンなどからなる担体である。例えば、p−メチルベンズヒドリルアミン 樹脂(MBHA)[Matsueda G.R. and Stewart J.M. (1981) A p-methylbenzhydrylamine resin for improved solid-phase synthesis of peptide amides Peptides 2, 45-50.]、2−クロロトリチル 樹脂[(a) BarlosK., Gatos D., Kallitsis J., PapaphotiuG., Sotiriu P., Wenqing Y. and Schafer W. (1989) Darstellunggeschutzter peptid-fragmenteunter einsatz substituierter triphenylmethyl-harzeTetrahedron Lett. 30, 3943-3946.(b) Barlos K., Gatos D., Kapolos S., Papaphotiu G., Schafer W. and Wenqing AND. (1989) Veresterungvon partiell geschutzten peptid-fragmenten mit harzen. Einsatz von 2-chlortritylchlorid zur synthesevon Leu15 -gastrin I Tetrahedron Lett. 30, 3947-3951]、TentaGel(登録商標) 樹脂などである。これらは、脱保護とポリマー担体からの化合物の同時的分離(simultaneous cleavage)を可能とする、5−(4−アミノメチル−3, 5−ジメトキシフェノキシ)バレリアン酸(PAL) [AlbericioF., Kneib-Cordonier N., BiancalanaS., Gera L., Masada R.I., Hudson D. and Barany G. (1990) Preparation and application of the 5-(4-(9-fluorenylmethyloxycarbonyl)aminomethyl-3,5-dimethoxyphenoxy)-valeric acid (PAL) handle for the solid-phase synthesis of C-terminal peptide amides under mild conditions J. Org. Chem. 55, 3730-3743]、2−[4−アミノメチル−(2, 4−ジメトキフェニル)フェノキシ酢酸(AM)[Rink H. (1987) Solid-phase synthesis of protected peptide fragments using a trialkoxy-diphenyl-methylester resin Tetrahedron Lett. 28, 3787-3790]、Wang[Wang, S.S. (1973) p-Alkoxybenzyl Alcohol Resin and p-AlkoxybenzyloxycarbonylhydrazideResin for Solid Phase Synthesis of Protected Peptide Fragments J.Am.Chem.Soc. 95, 1328-1333]などの変化しやすいスペーサーを含んでも、また含まなくともよい。
本発明の化粧品または皮膚用薬剤組成物は当業者により知られる通常の方法で調製することができる[Wilkinson J.B. and Moore R.J. (1982), Harry's Cosmeticology, Longman Scientific & Technical, London, UK]。
本発明のペプチドはR基、R基、X基およびY基の性質に応じた様々な水溶解度を有する。水に溶けないものは、例えばエタノール、プロパノール、イソプロパノール、プロピレングリコール、グリセリン、ブチレングリコールまたはポリエチレングリコールのような通常の化粧品または皮膚用薬剤に許容可能な溶媒に溶かすことができる。ペプチドはスポンジ、ミリスフェア、マイクロスフェア、ナノスフェア、ミリカプセル、マイクロカプセル、ナノカプセル、およびリポスフェアに含まれるのと同様に、予めリポソーム、ミリ粒子、マイクロ粒子、ナノ粒子のような化粧品または皮膚用薬剤のキャリアに含まれるようにすることもできる。
本発明のペプチドを含む調製物は様々な剤形の形態で使用することができ、例えば、限定するものではないが、クリーム、ローション、ゲル、オイル、リニメント剤(liniments)、セラム(serums)、ムース、オイントメント(ointments)、固形物(bar)、ペンシル、スプレーとすることができ、これらには付けた状態のままにする剤形や洗い流す剤形を含む。また、当業者により知られる方法によってタオレット(towelettes)、ハイドロゲル(hydrogels)、接着性(もしくは非接着性)パッチ、フェイスマスクなどの固相付属物(solid accessories)に組み込まれるようにしてもよく、若しくは化粧用ファンデーション、ローション、化粧落としローション、コンシーラー、アイシャドウ、リップスティックなどの化粧品に組み込まれるようにしてもよい。
本発明の化粧品もしくは皮膚用薬剤の組成物は皮下注射、皮内注射、若しくは活性成分がより浸透するように皺により跡が形成された顔の部分に直接にイオンフォレーシス(iontophoresis)により投与されるようにすることができる。投与の好ましい部分は、眉間や口および/または眼の周囲の小皺に加えて、表情皺を有する額部である。
本発明の特許請求の範囲に記載された化粧品または皮膚用薬剤組成物は、物理的あるいは化学的に組成物の他の成分、特に本発明の組成物に含まれる一般式(I)のペプチドと混合可能である限り、例えば、これに限定されるものではないが、乳化剤、皮膚軟化剤、有機溶媒、保湿剤(humectants)、アルファハイドロキシ酸、保湿剤、ビタミン、色素(pigments )または色素(dyes)などのスキンコンディショナー、ゲル化剤、増粘剤、軟化剤、抗皺剤、目の下のたるみを減らすまたは取り除くための薬剤、美白(whitening)あるいは脱色素剤、剥離剤、抗加齢剤、フリーラジカルあるいは大気汚染捕集(capturing)剤、一酸化窒素合成酵素阻害剤、抗酸化剤、抗糖化剤、コラーゲン合成促進剤、エラスチン合成促進剤、ラミニン合成促進剤などの真皮および表皮の高分子の合成促進剤、コラーゲン分解阻害剤、エラスチン分解阻害剤、ラミニン分解阻害剤、線維芽細胞増殖促進剤、角化細胞増殖促進剤、角化細胞分化促進剤、脂質および角質層の構成成分(セラミド、脂肪酸など)の合成促進剤、皮膚弛緩剤、グリコサミノグリカン合成促進剤、安定剤、抗皮膚線条剤、鎮静剤、抗炎症剤、毛細血管循環およびまたは微小循環活性化剤、細胞の代謝の活性化剤、メラニン合成促進およびまたは阻害剤、真皮と表皮の接着を改善するための物質、保存剤、香料、キレート剤、植物抽出物、精油、海洋生物抽出物、生発酵由来の物質、無機塩、細胞抽出物、日焼け止め剤(紫外線A波およびB波について効果がある有機または無機の光防護剤)などの皮膚のケアまたは治療するための組成物において通常使用されている付加薬剤を含んでもよい。前記付加成分は合成によるものでも、例えば植物抽出物などの天然由来のものでもよい。
本発明の他の態様として、本発明は化粧品または皮膚用薬剤として有効な量の一般式(I)に基づく少なくとも1種のペプチドと、化粧品または皮膚用薬剤として有効な量の、例えば、これに限定されるものではないが、Vitis vinifera、Rosa canina、Curcuma longa、Iris pallida、Theobromacacao、Ginkgo biloba、Dunaliellasalina抽出物などの抗皺、あるいは抗加齢作用を有する少なくとも1種の抽出物、若しくは化粧品または皮膚用薬剤として有効な量の、例えば、これに限定されるものではないが、Sederma 社により販売されるMatrixyl (登録商標), Pentapharm社により販売されるVialox (登録商標)、Cognis社により販売されるMyoxinol (商標)、Exsymol社により販売されるAlgisum C (登録商標)またはHydroxyprolisilane CN (登録商標)、Lipotecにより販売されるArgireline (登録商標)、InstitutEuropeen of Biologie Cellulaire社により販売されるKollaren (登録商標)、アルベリン、マンガン塩、マグネシウム塩などのカルシウムイオンチャンネル拮抗剤、所定の二級もしくは三級アミン、レチノ−ルおよびその誘導体、補酵素Q10およびその誘導体、ボスウェル酸およびその誘導体、塩素チャンネル拮抗剤などの少なくとも1種の合成化合物を含む。
好ましい化粧品または皮膚用薬剤組成物は一般式(I)に基づく少なくとも1種のペプチドと、SNAP-25タンパクから誘導された少なくとも1種のペプチドを含む。本発明において、“SNAP-25タンパクから誘導されたペプチド”とは、配列表1に記載されたSNAP-25タンパクのアミノ酸配列の3から30のアミノ酸もしくはフラグメントの配列、少なくとも1つのアミノ酸の変異、挿入、消去、置換によりまたは遺伝子コードの変性により配列表1とは異なる3から30のアミノ酸であって、得られた配列がSNAP-25タンパクの作用を有するペプチドに相当するものをいう。SNAP-25のアミノ酸配列から誘導されたペプチドにおいて、配列表2に記載されたSNAP-25タンパクのN末端側から誘導された配列が好ましく、配列表3に記載されたSNAP-25タンパクの残基10番目から22番目の部分に由来するものがより好ましく、SNAP-25タンパクの残基12番目から19番目の部分に由来するものがさらにより好ましく、SNAP-25タンパクの残基12番目から17番目の部分に由来するものがより一層好ましい。
一般式(I)のペプチドは本発明の化粧品または皮膚用薬剤組成物において所望の効果を得ることができる化粧品または皮膚用薬剤として有効な濃度で用いられる。好ましくは0.000001重量%から20重量%であり、より好ましくは0.00001重量%から10重量%であり、さらにより好ましくは0.0001重量%から5重量%である。
本発明の他の態様として、本発明は顔の皺を減らすおよび/または取り除くための化粧品あるいは皮膚用薬剤の使用方法であって、顔の皮膚に一般式(I)の少なくとも1種のペプチド、または化粧品または皮膚用薬剤として許容可能なその塩を含む、化粧品または皮膚用薬剤組成物を投与することを含む。
化粧品あるいは皮膚用薬剤の使用方法においては、投与は表情皺が形成された顔または額の領域に行われるのが好ましく、口および/または目の周りの皺、および/または額の皺、および/または眉間の皺に行われるのがさらに好ましい。
ここに提供される以下の特有な例は、本発明の性質を説明することに有益である。これらの例は説明を容易にするためにのみ含まれているのであり、ここで請求する発明を制限するものではない。
一般手法
化学的合成
すべての合成過程は多孔性のポリエチレンディスクを備えるポリプロピレンシリンジ中で行った。すべての試薬は合成用の質の溶剤であって、何ら処理を行うことなく使用された。Fmoc基の除去はピペリジン−DMF溶液(2:8, v/v)(1 x 1 min, 1 x 5 min; 5 mL/g 樹脂) を用いて行った[Lloyd-Williams, P., Albericio, F. and Giralt, E. (1997) Chemical Approaches to the Synthesis of Peptides and Proteins. CRC, Boca Raton (FL, USA)]。脱保護、カップリング、再度の脱保護の間の洗浄はDMF(3×1 min)を樹脂1g当たり3mlの溶媒で使用して行った。カップリングの制御はニンヒドリンテストにより行った[Kaiser, E., ColescottR.L., Bossinger C.D. and Cook P.I. (1970) Color test for detection of free terminal amino groups in the solid-phase synthesis of peptides Anal. Biochem. 34, 595-598]。すべての合成変換と洗浄は25℃で行った。
HPLCによるクロマトグラフ分析は島津(京都、日本)の機器で恒温槽で30℃に調節した逆相カラムを用いて行った(250 x 4.0 mm, Kromasil C8, 5 μm, Akzo Nobel, スウェーデン)。溶出は流速1mL/minの水(+0.1% TFA)におけるアセトニトリル(+0.07% TFA)グラジェントで、検出は220nmで行った。
略語
アミノ酸の略語はEur. J. Biochem. (1984) 138, 9-37 and in J. Biol. Chem. (1989) 264, 633-673に定められているIUPAC-IUB Commission on Biochemical Nomenclatureの定義に従った。
BoNT A、ボツリヌス毒素血清型A;DCM、ジクロロメタン;DIEA、N, N’-ジイソプロピルエチルアミン;DIPCDI、N, N’-ジイソプロピルカルボジイミド;DMEM、ダルベッコ 修正イーグル培地;DMF、N, N-ジメチルホルムアミド;ES-MS、エレクトロスプレーマススペクトロメトリー;Fmoc、フルオレニルメチルオキシカルボニル;HEPES、4-(2-ヒドロキシエチル)-ピペラジニル−エタンスルホン酸;HOBt、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール;HPLC 高速液体クロマトグラフィー;MeCN、 アセトニトリル;MeOH、メタノール;NGF、神経成長因子;Palm、パルミトイル;RNA、リボ核酸;tBu、tert-butyl;トリフルオロ酢酸、;THF、テトラヒドロフラン。
実施例1
H-Tyr-Gly-Gly-Phe-Leu-OHの取得
DIEA1.3mL(2.9 mmol, 0.33 equiv)が添加された55mLのDCMに溶かされたFmoc-L-Leu-OH(8.9 mmol, 1 equiv)3.15gがドライ2−クロロトリチル樹脂に導入された。5分間攪拌された後、DIEA2.5mL(5.9 mmol, 0.67 equiv)が添加された。40分間反応が行われた。残存しているクロライド基はMeOH4.4mLを処理することにより保護された。
アミノ末端側のFmoc基は通常の方法で脱保護され、Fmoc-L-Phe-OH 8.52g(22 mmol, 2.5 equiv) がDMFを溶媒として1時間、DIPCDI (3.39 mL, 22 mmol, 2.5 equiv)とHOBt(3.37 g, 22 mmol, 2.5 equiv)の存在下ペプチジル−リジンに導入された。樹脂は通常の方法で洗浄され、Fmoc基の脱保護処理は新たなアミノ酸導入のために繰り返し行われた。記載したプロトコルに従うことにより、Fmoc-Gly-OH6.54 g(22mmol, 2.5 equiv)とFmoc-Tyr(tBu)-OH(22 mmol, 2.5 equiv)が、それぞれHOBt 3.37 g (22 mmol, 2.5 equiv)とDIPCDI 3.39 mL (22 mmol, 2.5 equiv)であるカップリング剤の存在下、順次2回結合された。
N末端のFmoc基は通常の方法で脱保護され、ペプチジル−樹脂はDMF (5 x 1 min)、DCM (4 x 1 min)、ジエチルエーテル(4 x 1 min)で洗浄され、真空下で乾燥された。
乾燥したペプチジル−樹脂12.36に、TFA-iPr3Si-H2O (90:5:5) 87mLが室温で2時間処理された。ろ液は冷却したジエチルエーテル(700 mL)において収集され、多孔性プレートでろ過され、沈殿物はエーテル(500 mL)で5回洗浄された。最終的な沈殿物は真空下で乾燥された。
HPLCを用いた分析は、水に対するMeCN20から50%のグラジェントで30分間検出を行い、保持時間が15.68分であり、98%以上の純度であった。その分子量はES-MSにより決定された[(M+H)+ 理論値 556.28, (M+H)+ 実測値 556.3]。
実施例2
Palm-Tyr-D-Ala-Gly-Phe-Met-NH2の合成
0.73 mmol/g (0.5 mmol)の機能化されたFmoc-AM-MBHA樹脂0.685 mgが、Fmoc基を除去するための通常のプロトコルに従ったピペリジン−DMFで処理された。Fmoc-L-Met-OH 0.93 g (2.5 mmol, 5 equiv)がDIPCDI (385 μL, 2.5 mmol, 5 equiv)およびHOBt (385 mg, 2.5 mmol, 5 equiv)の存在下、DMFを溶媒として使用して1時間、保護されていない樹脂に導入された。
樹脂は通常の方法で洗浄され、Fmoc基の脱保護処理は新たなアミノ酸導入のために繰り返し行われた。記載したプロトコルに従うことにより、Fmoc-L-Phe-OH 0.97g (2.5 mmol, 5 equiv)とFmoc-Gly-OH 0.74 g (2.5 mmol, 5 equiv)、Fmoc-D-Ala-OH 0.78 g (2.5 mmol, 5 equiv)、Fmoc-Tyr(tBu)-OH 1.15 g (2.5 mmol, 5 equiv)が、それぞれHOBt 385 mg (2.5 mmol, 5 equiv)とDIPCDI 385 μL (2.5 mmol, 5 equiv)であるカップリング剤の存在下、順次結合された。
N末端のFmoc基は通常の方法で脱保護され、DMF(10 mL)中に予め溶解されたパルミチン酸1.28 g (5 mmol, 10 equiv)がHOBt 770 mg (5 mmol, 10 equiv)およびDIPCDI 770 μL (5 mmol, 10 equiv)の存在下、導入された。15時間攪拌された後、樹脂はTHF (5 x 1 min)、DCM (5 x 1 min)、DMF (5 x 1 min)、MeOH (5 x 1 min)、DMF (5 x 1 min)、THF (5 x 1 min)、DMF (5 x 1 min)、DCM (4 x 1 min)、エーテル (3 x 1 min)で洗浄され、真空下で乾燥された。
乾燥したペプチジル−樹脂1.00 gに、TFA-iPr3Si-H2O (90:5:5) 15mLが室温で2時間処理された。ろ液は冷却したジエチルエーテル(100 mL)において収集され、4000 rpmで5分間遠心分離され、エーテル溶液をデカンテーションにより除いた。エーテルを用いた洗浄は5回繰り返した。最終的な沈殿物は真空下で乾燥した。
主な合成産物の分子量はES-MSにより決定した[(M+H)+ 理論値 826.11, (M+H)+ 実測値 826.3]。
実施例3
ニューロンの興奮性についてのH-Tyr-D-Ala-Gly-Phe-Leu-OHの活性の検定
配列表7に記載されるエンケファリン誘導ペプチドのニューロンの興奮性に関する活性はラットの後根神経節の初期培養で検討した。これらのニューロンは広く知られる方法に従って取り出された[Nicol, G.D., Lopshire, J.C. and Pafford, C.M. (1997) Tumor necrosis factor enhances the capsaicin sensitivity of rat sensory neurons. J. Neurosci. 17, 975-982]。ニューロンは10%ウシ血清、5%ウマ血清、および50 ng/mL NGFを添加したDMEM培地で2日間培養され、電気的活性についてはカレントクランプ設定の従来の電気生理学装置を用いたパッチクランプ法が行われた[Hille, B. (2001) Ion channels of excitable membranes. Third Ed. SinauerAssociates, Inc]。2つのニューロン刺激プロトコルが配列表7で記載されるエンケファリン誘導ペプチドの阻害効果を決定するために用いられた。
ニューロンは、第1に、pH6.0の緩衝溶液にさらすなどの化学的刺激により刺激された。これらの条件において、ニューロンの膜を脱分極させる酸−依存チャンネルが活性化され、活動電位が引き起こされる(図1)。ニューロン培養細胞の配列表7に記載される1mMのエンケファリン誘導ペプチドを用いた培養は、酸性の細胞外培地に晒されることにより引き起こされる活動電位の阻害を誘導する。配列表7に記載されるエンケファリン由来のペプチドにより引き起こされるニューロン興奮性の阻害は、細胞外培地からペプチドを除去した後に前記興奮性の回復が示されていることから、可逆的である。従って、配列表7に記載されるエンケファリン由来ペプチドは化学的に興奮させる刺激により引き起こされるニューロンの興奮性を減少させる。
第2に、電気的に引き起こされるニューロンの活性についての配列表7に記載されるエンケファリン由来ペプチドの効果が評価された。このために、ニューロンは残留電位(rest potential)から40mVの脱分極電気刺激で興奮された。結果として、電気刺激時間を通して反復的な活動電位が引き起こされた(図2)。1mMの配列表7に記載されるエンケファリン由来ペプチドにニューロンが晒されたとき、活動電位の頻度と増幅の減少が引き起こされ、その阻害が示唆された。当該阻害は、活動電位の部分的な回復により示されるように、部分的に可逆的である。従って、配列表7に記載されるエンケファリン由来ペプチドは可逆的な態様で電気的に引き起こされる神経活動を阻害する。
実施例4
カルシウムチャンネルについての、配列表6と配列表7に記載されるエンケファリン由来ペプチドの活性の検定
T型カルシウムチャンネル、アイソフォームα1Hは、その遺伝子をコードするRNAを挿入することによって、Xenopus Iaevis卵母細胞において組み換えにより発現された。イオンチャンネルの活性は、NPI Electronics (ドイツ)のTEC増幅器を使用した2つの微小電極を用いたボルテージクランプ法により観察された。72時間後、卵母細胞は電気生理学的記録チャンバーに移され、高濃度のBa2+を含むリンガー緩衝液 (80mM NaCl, 20mM BaCl2, 3mM KCl, 10mM HEPES pH 7.4)で継続的にかん流された。卵母細胞の膜電位は微小電極で-80mVの値にクランプされた。卵母細胞は-80 mVの膜電位から10mVづつ+80mVまで、200msの電圧パルスにより電気的に刺激された。卵母細胞の中で生じた電流は記録されて、脱分極パルスの4分の1の大きさである-100mVまでパルスを過分極させるプロトコルにより漏出電流に対して修正された。電圧刺激とデータ収集はHEKA ELEKTRONIK GmbH(ドイツ)のPULSE/PULSEFITプログラムを用いて行われた。カルシウムチャンネル電流はペプチドがない状態でまず観察された。その後、クランプされた卵母細胞は1mMの濃度の配列表6と配列表7のペプチドに晒され、それらの存在下においてCa2+電流が記録された。抑制された割合は、エンケファリン配列から誘導されたペプチドの存在下における+80mVの活性化された電流の、それらを欠くときの活性化された電流に対する割合として計算された。
図3に見られるように、2つの配列は電圧変化により活性化されたCa2+チャンネルを直接的に抑制することはなかった。これにより、エンケファリン由来ペプチドによる神経活動の阻害はカルシウムチャンネルの直接的な抑制によるものではないと結論付けることができる。
実施例5
[3H]-L-グルタミン酸塩のニューロンのエクソサイトーシスにおける配列表6と配列表7により記載されるエンケファリン由来ペプチドの活性の検定
エンケファリン由来ペプチドが神経伝達物質のニューロンのエクソサイトーシスを阻害するか否かを決定するために、ラットの海馬ニューロンの初期培養からの神経伝達物質L-グルタミン酸塩の放出についてのそれらの活性が観察された。ニューロンの培養細胞における当該神経伝達物質のエクソサイトーシスは、細胞の電気的脱分極に誘導することができる。ラット胚海馬の初期培養細胞は通常の方法により調製され[Blanes-Mira, C., Merino, J.M., Valera, E., Fernandez-Ballester, G., Gutierrez, L.M., Viniegra, S., Perez-Paya, E. and Ferrer-Montiel, A. Small peptides patterned after the N-terminus domain of SNAP25 inhibit SNARE complex assembly and regulated exocytosis. J. Neurochem. 88, 124-135]、37℃、5%COのインキュベータ内で14日間培養された。培養細胞は、[3H]-L-グルタミン酸塩をそれらに取り込ませるために3時間37℃で[3H]-L-グルタミン酸塩を用いて培養された。超過分の[3H]-L-グルタミン酸塩は洗浄され、それらは実験するべき1mMのペプチドを用いて1時間、37℃で培養された。[3H]-L-グルタミン酸塩の放出は、75 mMのKClおよび2 mMのCaCl2で緩衝化された生理緩衝液を用いた10分間の37℃における脱分極により行われた。培養培地は収集され、[3H]-L-グルタミン酸塩の量はベータ放射能カウンタにより定量された。結果はペプチドを欠くときの[3H]-L-グルタミン酸塩の放出に対して標準化され、カルシウムを欠くときのベースライン放出に対して修正された。図4に示すように、配列表7により記載されるエンケファリン由来ペプチドの存在下において、[3H]-L-グルタミン酸塩のエクソサイトーシスは12%阻害され、当該物質がニューロンのエクソサイトーシスの阻害物質であることが示された。配列表6に記載されるエンケファリン由来ペプチドは4%の阻害を引き起こした。エンケファリン由来ペプチドの活性が、配列表5に記載されるエクソサイトーシス阻害ペプチド、アルギレリン(登録商標、以下同じ)と加法的であるか、および/または相乗的であるか決定するために、Ca2+の存在下における電気的に引き起こされる[3H]-L-グルタミン酸塩の放出について別々に用いたときと組み合わせたときの両方のペプチドの効果が比較された。図4に示すように、ニューロンを1mMのアルギレリンに晒したとき、[3H]-L-グルタミン酸塩のエクソサイトーシスは18%阻害された。1mMのアルギレリンと1mMの配列表7に記載されるエンケファリン由来ペプチドを用いて培養細胞を共培養したときは[3H]-L-グルタミン酸塩のエクソサイトーシスは37%阻害され、1mMのアルギレリンと1mMの配列表6に記載されるエンケファリン由来ペプチドを共投与したときは[3H]-L-グルタミン酸塩の放出は22%阻害された(図4)。従って、アルギレンおよび配列表6と配列表7により記載されるエンケファリン由来ペプチドの、[3H]-L-グルタミン酸塩の制御されたエクソサイトーシスを阻害する、加法的/相乗的効果が存在する。
実施例6
H-Tyr-D-Ala-Gly-Phe-Leu-OHを含む化粧品組成物の調製
本発明において説明された以下の組成物が調製された。
A相の各構成物質は十分に大きなリアクター内において重量測定され、当該混合物はワックスを溶解させるために80℃に加熱された。B相の各構成物質は全ての成分に適した容器内で重量測定され、70℃に加熱された。A相は激しく攪拌しながらゆっくりとB相に添加され、その後攪拌しながらC相が前述の混合物に加えられた。添加後、攪拌しながら冷まし、混合物が室温となったとき、H-Tyr-D-Ala-Gly-Phe-Leu-OHの水溶液とレクチンが添加されて攪拌され、必要に応じてトリエタノールアミンを用いてpHの調整が行われた。
得られたクリーム(cream)は6から7の間のpHと、10,000-15,000 cps (6/50)の粘度を有していた。
Figure 2008534658
実施例7
実施例6の化粧品組成物を用いた、目の輪郭の皺(“目尻の皺”)を有する20人の被験者についての臨床試験において、当該組成物は目の輪郭の皺の深さを小さくすることができることが示された:被験者は、おだやかにマッサージしながら1日に2回、4週間目の輪郭の皺に当該化粧品組成物を投与するように指示された。シリコンに刻まれた人の皮膚の目立つ起伏(macrorelief)の客観的計測は共焦点表面形状測定装置を用いた、処置開始後の0から28日目までのトポグラフィー分析により行った。
結果の数量化(表面で評価された統計データの標準偏差)により、皺の深さの11.6%の減少が示された。
本発明の第1の態様として、本発明は化粧品または皮膚用薬剤として効果がある量の、顔の皺を減らすおよび/または取り除く作用を有する一般式(I)の少なくとも1つのペプチド、若しくは化粧品または皮膚用薬剤として許容可能であるその塩:[XおよびYはL体若しくはD体の天然アミノ酸、若しくはコードされていないアミノ酸からなる群から選択され、R1は水素原子、アルキル基、アリル基、アラルキル基、またはアシル基からなる群から選択され、R2は脂肪族基若しくは環状基により置換されたまたは非置換のアミノ基、水酸基、またはチオール基からなる群から選択される]と、化粧品として許容可能な少なくとも1種の賦形剤またはアジュバントと、を含む化粧品または皮膚用薬剤組成物である。
Figure 2008534658
本発明の更なる重要な態様として、本発明は、コードされていないアミノ酸がシトルリン、オルニチン、サルコシン、フェニルグリシン、β−アラニン、ノルレウチンからなる群から選択される化粧品または皮膚用薬剤組成物である。
本発明の更なる重要な態様として、本発明は、Rが水素原子、若しくは置換されたまたは非置換の、分岐状または環状、直鎖状の炭素数が2から24のアシル基である化粧品または皮膚用薬剤組成物である。
本発明の更なる重要な態様として、本発明は、R がアミノ基または水酸基、飽和型もしくは不飽和型の置換されたまたは非置換の、分岐状または環状、直鎖状の炭素数が1から24の脂肪族基である化粧品または皮膚用薬剤組成物である。
本発明の更なる重要な態様として、本発明は、Xがグリシル基、D-アラニル基、またはD−セリル基である化粧品または皮膚用薬剤組成物である。
本発明の更なる重要な態様として、本発明は、YがL-メチオニル基またはL-ロイシル基である化粧品または皮膚用薬剤組成物である。
本発明の更なる重要な態様として、本発明は、Xがグリシル基であり、Rが水素原子、アセチル基またはパルミトイル基であり、Rがメチル基またはエチル基またはドデシル基またはヘキサデシル基で置換されたまたは非置換のアミノ基または水酸基であり、YがL-ロイシル基である化粧品または皮膚用薬剤組成物である。
本発明の更なる重要な態様として、本発明は、XがD-アラニル基であり、Rが水素原子、アセチル基またはパルミトイル基であり、Rがメチル基またはエチル基またはドデシル基またはヘキサデシル基で置換されたまたは非置換のアミノ基または水酸基であり、YがL-ロイシル基である化粧品または皮膚用薬剤組成物である。
本発明の更なる重要な態様として、本発明は、一般式(I)のペプチドが0.000001重量%から20重量%の間の濃度である化粧品または皮膚用薬剤組成物である。
本発明の更なる重要な態様として、本発明は、一般式(I)のペプチドが0.0001重量%から5重量%の間の濃度である化粧品または皮膚用薬剤組成物である。
本発明の更なる重要な態様として、本発明は、化粧品または皮膚用薬剤として効果を有する量の角質除去剤、保湿剤、色素脱失または美白(whitening)剤、着色促進(pro-pigmentation)剤、抗皮膚線条剤、抗皺剤、抗酸化剤、抗糖化剤、一酸化窒素合成阻害剤、抗加齢剤、目の下のたるみを減らすおよび/または取り除く薬剤、真皮または表皮の高分子の合成促進剤および/またはそれらの分解阻害剤、角化細胞の分化を促進するための繊維芽細胞および/または角化細胞の増殖促進剤、皮膚弛緩剤、安定剤、抗大気汚染および/または抗フリーラジカル剤、毛細血管循環および/または微小循環活性化剤、沈静剤、抗炎症剤、細胞代謝活性化剤、紫外線A波およびB波について効果がある有機または無機の光防護剤、それらの混合物からなる群から選択される活性剤をさらに含む化粧品または皮膚用薬剤組成物である。好ましくは、活性化成分は合成物もしくは植物抽出物である。
本発明の更なる重要な態様として、本発明は、皮膚弛緩剤が配列表1に記載のSNAP−25タンパクのアミノ酸配列に由来する少なくとも1つのアミノ酸配列を含むペプチドである化粧品または皮膚用薬剤組成物である。
本発明の更なる重要な態様として、本発明は、SNAP−25タンパクのアミノ酸配列由来のペプチドは配列表2に記載の配列を含むアミノ酸配列を有する化粧品または皮膚用薬剤組成物である。
本発明の更なる重要な態様として、本発明は、SNAP−25タンパクのアミノ酸配列由来のペプチドは配列表3に記載の配列を含むアミノ酸配列を有する化粧品または皮膚用薬剤組成物である。
本発明の更なる重要な態様として、本発明は、SNAP−25タンパクのアミノ酸配列由来のペプチドは配列表4に記載の配列を含むアミノ酸配列を有する化粧品または皮膚用薬剤組成物である。
本発明の更なる重要な態様として、本発明は、SNAP−25タンパクのアミノ酸配列由来のペプチドは配列表5に記載の配列である化粧品または皮膚用薬剤組成物である。
本発明の更なる重要な態様として、本発明は、SNAP−25タンパクのアミノ酸配列由来のペプチドは0.000001重量%から20重量%の間の濃度である化粧品または皮膚用薬剤組成物である。
本発明の更なる重要な態様として、本発明は、SNAP−25タンパクのアミノ酸配列由来のペプチドは0.0001重量%から5重量%の間の濃度である化粧品または皮膚用薬剤組成物である。
本発明の更なる重要な態様として、本発明は、一般式(I)のペプチドが、リポソーム、ミリカプセル、マイクロカプセル、ナノカプセル、スポンジ、ミリスフェア、マイクロスフェア、ナノスフェア、ミリ粒子、リポスフェア、マイクロ粒子、およびナノ粒子からなる群から選択される化粧品または皮膚用薬剤として許容可能なキャリアに組み合わされる化粧品または皮膚用薬剤組成物である。
本発明の更なる重要な態様として、本発明は、一般式(I)のペプチドが、水中油および/またはシリコン型エマルジョン、オイルおよび/またはシリコン中水型エマルジョン、乳液、ローション(lotion)、ゲル、オイントメント(ointments)、バルム(balms)、発泡体(foams)、ボディオイル、せっけん、固形物(bar)、ペンシル、スプレー、クリーム、リニメント剤、アングエント(unguents)、美容液(serums)、およびムースからなる群から選択される形態の調製物中に存在する化粧品または皮膚用薬剤組成物である。
本発明の更なる重要な態様として、本発明は、一般式(I)のペプチドが、タオレット、ハイドロゲル、パッチ、およびフェイスマスクからなる群から選択される固体支持体に組み合わされる化粧品または皮膚用薬剤組成物である。
本発明の更なる重要な態様として、本発明は、一般式(I)のペプチドが、コンシーラー、化粧用ファンデーション、ローション、化粧除去ローション、アイシャドゥ、リップスティクからなる群から選択される化粧用製造物に組み合わされる化粧品または皮膚用薬剤組成物である。
本発明の更なる重要な態様として、本発明は、顔の皺を減らすおよび/または取り除く化粧品または皮膚用薬剤組成物の調製における一般式(I)のペプチド、若しくは化粧品または皮膚用薬剤として許容可能なその塩の使用である。
本発明の更なる重要な態様として、本発明は、顔の表情皺を減らすおよび/または取り除く化粧品または皮膚用薬剤組成物の調製における一般式(I)のペプチド、若しくは化粧品または皮膚用薬剤として許容可能なその塩の使用である。
本発明の更なる重要な態様として、本発明は、額、眉間、および/または口周辺および/または目周辺の皺および小皺へ局所投与することにより顔の表情皺を減らすおよび/または取り除く化粧品または皮膚用薬剤組成物の調製における一般式(I)のペプチド、若しくは化粧品または皮膚用薬剤として許容可能なその塩の使用である。
本発明の更なる重要な態様として、本発明は、額、眉間、および/または口周辺および/または目周辺の皺および小皺へイオントフォレシスによって投与することにより顔の表情皺を減らすおよび/または取り除く化粧品または皮膚用薬剤組成物の調製における一般式(I)のペプチド、若しくは化粧品または皮膚用薬剤として許容可能なその塩の使用である。
本発明の更なる重要な態様として、本発明は、額、眉間、および/または口周辺および/または目周辺の皺および小皺へ皮下注射または皮内注射によって投与することにより顔の表情皺を減らすおよび/または取り除く化粧品または皮膚用薬剤組成物の調製における一般式(I)のペプチド、若しくは化粧品または皮膚用薬剤として許容可能なその塩の使用である。
ニューロンの興奮性についての配列表7に記載されるエンケファリン由来ペプチドの活性の検定を示す図である。 電気的に引き起こされるニューロンの活性についての配列表7に記載されるエンケファリン由来ペプチドの効果を示す図である。 カルシウムチャンネルについての、配列表6と配列表7に記載されるエンケファリン由来ペプチドの活性を示す図である。 [3H]-L-グルタミン酸塩のニューロンのエクソサイトーシスにおける配列表6と配列表7により記載されるエンケファリン由来ペプチドの活性を示す図である。

Claims (29)

  1. 化粧品または皮膚の薬剤として効果がある量の、顔の皺を減らすおよび/または取り除く作用を有する一般式(I)の少なくとも1つのペプチド、若しくは化粧品または皮膚用薬剤として許容可能であるその塩:
    [XおよびYはL体若しくはD体の天然アミノ酸、若しくはコードされていないアミノ酸からなる群から選択され、
    R1は水素原子、アルキル基、アリル基、アラルキル基、またはアシル基からなる群から選択され、
    R2は脂肪族基若しくは環状基により置換されたまたは非置換のアミノ基、水酸基、またはチオール基からなる群から選択される]と、
    化粧品として許容可能な少なくとも1種の賦形剤またはアジュバントと、を含む化粧品または皮膚用薬剤組成物。
    Figure 2008534658
  2. 前記Rは水素原子、若しくは置換されたまたは非置換の、分岐状または環状、直鎖状の炭素数が2から24のアシル基であることを特徴とする請求項1に記載の化粧品または皮膚用薬剤組成物。
  3. 前記Rはアミノ基または水酸基、飽和型もしくは不飽和型の置換されたまたは非置換の、分岐状または環状、直鎖状の炭素数が1から24の脂肪族基であることを特徴とする請求項1に記載の化粧品または皮膚用薬剤組成物。
  4. 前記Xはグリシル基、D-アラニル基、またはD−セリル基であることを特徴とする請求項1に記載の化粧品または皮膚用薬剤組成物。
  5. 前記YはL-メチオニル基またはL-ロイシル基であることを特徴とする請求項1に記載の化粧品または皮膚用薬剤組成物。
  6. 前記Xはグリシル基であり、前記Rは水素原子、アセチル基またはパルミトイル基であり、前記Rはメチル基またはエチル基またはドデシル基またはヘキサデシル基で置換されたまたは非置換のアミノ基または水酸基である請求項1から5のいずれか1つに記載の化粧品または皮膚用薬剤組成物。
  7. 前記YはL-ロイシル基であることを特徴とする請求項6に記載の化粧品または皮膚用薬剤組成物。
  8. 前記XはD-アラニル基であり、前記Rは水素原子、アセチル基またはパルミトイル基であり、前記Rはメチル基またはエチル基またはドデシル基またはヘキサデシル基で置換されたまたは非置換のアミノ基または水酸基である請求項1から5のいずれか1つに記載の化粧品または皮膚用薬剤組成物。
  9. 前記YはL-ロイシル基であることを特徴とする請求項8に記載の化粧品または皮膚用薬剤組成物。
  10. 前記一般式(I)のペプチドが0.000001重量%から20重量%の間の濃度であることを特徴とする請求項1から9のいずれか1つに記載の化粧品または皮膚用薬剤組成物。
  11. 前記一般式(I)のペプチドが0.0001重量%から5重量%の間の濃度であることを特徴とする請求項10に記載の化粧品または皮膚用薬剤組成物。
  12. 化粧品または皮膚の薬剤として効果を有する量の、角質除去剤、保湿剤、脱色素または美白(whitening)剤、着色促進(pro-pigmentation)剤、抗皮膚線条剤、抗皺剤、抗酸化剤、抗糖化剤、一酸化窒素合成阻害剤、抗加齢剤、目の下のたるみを減らすおよび/または取り除く薬剤、真皮または表皮の高分子の合成促進剤および/またはそれらの分解阻害剤、角化細胞の分化を促進するための繊維芽細胞および/または角化細胞の増殖促進剤、皮膚弛緩剤、安定剤、抗大気汚染および/または抗フリーラジカル剤、毛細血管循環および/または微小循環活性化剤、沈静剤、抗炎症剤、細胞代謝活性化剤、紫外線A波およびB波について効果がある有機または無機の光防護剤、それらの混合物からなる群から選択される活性剤をさらに含む請求項1から11のいずれか1つに記載の化粧品または皮膚用薬剤組成物。
  13. 前記活性剤が合成物もしくは植物抽出物であることを特徴とする請求項12に記載の化粧品または皮膚用薬剤組成物。
  14. 前記皮膚弛緩剤は配列表1に記載されたSNAP−25タンパクのアミノ酸配列に由来する少なくとも1つのアミノ酸配列を含むペプチドであることを特徴とする請求項12に記載の化粧品または皮膚用薬剤組成物。
  15. 前記SNAP−25タンパクのアミノ酸配列由来のペプチドは配列表2の配列を含むアミノ酸配列を有することを特徴とする請求項14に記載の化粧品または皮膚用薬剤組成物。
  16. 前記SNAP−25タンパクのアミノ酸配列由来のペプチドは配列表3の配列を含むアミノ酸配列を有することを特徴とする請求項14または15に記載の化粧品または皮膚用薬剤組成物。
  17. 前記SNAP−25タンパクのアミノ酸配列由来のペプチドは配列表4の配列を含むアミノ酸配列を有することを特徴とする請求項14から16のいずれか1つに記載の化粧品または皮膚用薬剤組成物。
  18. 前記SNAP−25タンパクのアミノ酸配列由来のペプチドは配列表5の配列であることを特徴とする請求項14から17のいずれか1つに記載の化粧品または皮膚用薬剤組成物。
  19. 前記SNAP−25タンパクのアミノ酸配列由来のペプチドは0.000001重量%から20重量%の間の濃度であることを特徴とする請求項14から18のいずれか1つに記載の化粧品または皮膚用薬剤組成物。
  20. 前記SNAP−25タンパクのアミノ酸配列由来のペプチドは0.0001重量%から5重量%の間の濃度であることを特徴とする請求項14から18のいずれか1つに記載の化粧品または皮膚用薬剤組成物。
  21. リポソーム、ミリカプセル、マイクロカプセル、ナノカプセル、スポンジ、ミリスフェア、マイクロスフェア、ナノスフェア、ミリ粒子、リポスフェア、マイクロ粒子、およびナノ粒子からなる群から選択される化粧品または皮膚用薬剤として許容可能なキャリアに組み合わされた前記一般式(I)のペプチドを含む請求項1から20のいずれか1つに記載の化粧品または皮膚用薬剤組成物。
  22. 水中油および/またはシリコン型エマルジョン、オイルおよび/またはシリコン中水型エマルジョン、乳液、ローション(lotion)、ゲル、オイントメント(ointments)、バルム(balms)、発泡体(foams)、ボディオイル、せっけん、固形物(bar)、ペンシル、スプレー、クリーム、リニメント剤、アングエント(unguents)、美容液(serums)、およびムースからなる群から選択される形態の調製物中に存在する前記一般式(I)のペプチドを含むことを特徴とする請求項1から21のいずれか1つに記載の化粧品または皮膚用薬剤組成物。
  23. タオレット、ハイドロゲル、パッチ、およびフェイスマスクからなる群から選択される固相担体に組み合わされた前記一般式(I)のペプチドを含むことを特徴とする請求項1から21のいずれか1つに記載の化粧品または皮膚用薬剤組成物。
  24. コンシーラー、化粧用ファンデーション、ローション、化粧除去ローション、アイシャドゥ、リップスティクからなる群から選択される化粧用製造物に組み合わされた前記一般式(I)のペプチドを含むことを特徴とする請求項1から21のいずれか1つに記載の化粧品または皮膚用薬剤組成物。
  25. 顔の皺を減らすおよび/または取り除く化粧品または皮膚用薬剤組成物の調製における請求項1から24のいずれか1つに記載の一般式(I)のペプチドの使用。
  26. 顔の表情皺を減らすおよび/または取り除く化粧品または皮膚用薬剤組成物の調製における請求項25に記載の一般式(I)のペプチドの使用。
  27. 額、眉間、および/または口周辺および/または目周辺の皺および小皺へ投与することにより顔の表情皺を減らすおよび/または取り除く化粧品または皮膚用薬剤組成物の調製における請求項26に記載の一般式(I)のペプチドの使用。
  28. 額、眉間、および/または口周辺および/または目周辺の皺および小皺へイオントフォレシスによって投与することにより顔の表情皺を減らすおよび/または取り除く化粧品または皮膚用薬剤組成物の調製における請求項26に記載の一般式(I)のペプチドの使用。
  29. 額、眉間、および/または口周辺および/または目周辺の皺および小皺へ皮下注射または皮内注射によって投与することにより顔の表情皺を減らすおよび/または取り除く化粧品または皮膚用薬剤組成物の調製における請求項26に記載の一般式(I)のペプチドの使用。






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