JP2005047914A - 化粧品及び皮膚科学におけるベータ−エンドルフィン又はベータ−エンドルフィン様活性作用剤の使用 - Google Patents

化粧品及び皮膚科学におけるベータ−エンドルフィン又はベータ−エンドルフィン様活性作用剤の使用 Download PDF

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Abstract

【課題】ベータ-エンドルフィン様活性作用剤による皮膚の障壁機能の増強
【解決手段】皮膚のケラチノサイトに対する、β-エンドルフィン及びβ-エンドルフィン模倣剤から選択される少なくとも一の化合物の、皮膚の障壁機能を増強し、ストレス、特に汚染に対する耐性を増強するための化粧品用組成物における使用と皮膚及び/又は粘膜の障壁機能及び/又は保湿性を増強するための美容処理方法。
【選択図】なし

Description

本発明の主題は、化粧品及び皮膚科学における、ベータ-エンドルフィン様活性作用剤の使用に関する。また本発明は、皮膚及び/又は毛髪用の組成物自体又は該組成物の調製における上述した薬剤の使用、並びに皮膚及び/又は毛髪の美容処理方法に関する。
皮膚は外的攻撃、特に化学的、機械的又は感染性の攻撃に対する障壁を構成し、環境要因(気候、紫外線、タバコ等)及び/又は生体異物要因、例えば微生物に対するいくつかの防御反応がこの段階で生じる。
皮膚は2つの区画からなり、一方は表層にある表皮、もう一方は深層にある真皮で、これらは互いに作用しあっている。天然のヒトの表皮は、主に三種の細胞、すなわち、大部分を形成するケラチノサイトと、メラノサイト及びランゲルハンス細胞である。これらの細胞型の各々は、その特定の機能により、生物体において皮膚が果たす本質的な役割、特に「障壁機能」と称される、外的攻撃から体を保護する役割に寄与している。
表皮は、表皮の胚芽層からなるケラチノサイトの基底層、胚芽層上に配列した数層の多面細胞からなるいわゆる有棘細胞層、種々の細胞質内封入体、ケラトヒアリン顆粒を含有する扁平細胞からなる1ないし3のいわゆる顆粒層、最後に、角質細胞と称され、分化の最終段階でケラチノサイトの一組の層からなる角質層(horny layer)(又は角質層:stratum corneum)に、便宜的に分割される。
真皮は表皮に堅牢な支持部を付与している。真皮はまた表皮の栄養成分でもある。真皮は、主として線維芽細胞と細胞外マトリックスとからなり、細胞外マトリックスは、主にコラーゲン、エラスチンと基底物質と称される物質から構成される。これらの成分は線維芽細胞によって合成される。さらに、白血球、肥満細胞又は組織マクロファージもそこに見出される。最後に、真皮には血管と神経線維も横断している。
表皮と真皮の結合性は、真皮表皮結合部により提供される。皮膚障壁と粘膜との均衡は、多数の成長因子、ホルモン及び酵素に係る複合された生物的メカニズムに依存する。皮膚障壁に機能障害があると、特に保湿性疾患になるおそれがある。
β-エンドルフィンは、とりわけ、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)、α-メラノサイト-刺激ホルモン(α-MSH)及びβ-脂肪親和性ホルモン(β-LPH)を含む、「プロオピオメラノコルチンから誘導されるペプチド」(POMC)のグループのメンバーである。β-エンドルフィンは、β-LPHのアミノ酸配列61−91に相当する31アミノ酸のペプチドであり、それ自体、POMCの切断から誘導される。
POMC及びPOMCから誘導されるペプチドは、主として下垂体及び視床下部において所定レベルで形成される。β-エンドルフィンは、下垂体前葉のメラノ向性細胞(melanotropic cell)によりさらに厳密に分泌される。これらのペプチドは、視床下部下垂体-副腎皮質系の成分である。血流に入った後、それらは、多様な末梢標的組織で効果を発揮することができる。β-エンドルフィンは、オピエート型レセプターに結合した後、その生物的効果を発揮する。オピエートレセプターには、ミュー、デルタ、カッパ及びラムダと称される4つのタイプがある。β-エンドルフィンは、ミュー及びデルタレセプターと高い親和性を有する。ヒト皮膚組織では、構成的に、活性β-エンドルフィンレセプターが発現する(Bigliardiら, 1998)。実際、β-エンドルフィンは、ヒトの皮膚において、μ-型オピエートレセプターの特定のアゴニストである。これらのレセプターは基底層レベルにおいて、かなり目立ったラベリングを伴い、全ての表皮層で発現している。またそれらは、汗腺の管、毛髪の小胞(Weinstein DDら, J. Invest. Dermatol, 2002, 709-710)、及びメラノサイト(Kauser Sら, J. Invest. Dermatol, 2003, 120, 1073-1080)のレベルでも同定されている。
それらの中枢起源に加えて、POMCから誘導されたペプチドは、種々の末梢組織(精巣、卵巣、肝臓、腎臓、肺、消化管、免疫系細胞等)によっても生成される。皮膚レベルにおいて、いくつかの種類の細胞、例えばメラノサイト、ケラチノサイト、内皮細胞、ランゲルハンス細胞及び真皮線維芽細胞では、ACTH及びα-MSHの合成が可能である。事実上、刺激因子(腫瘍プロモーター、インターロイキン-1、紫外線)により、ある種の実験条件下ではこの分泌が増加可能である。皮膚レベルに存在する種々の細胞型、特に表皮の主成分の一つを構成するヒトのケラチノサイトでは、ベータ-エンドルフィンの合成及び分泌が可能であることは、文献に記載されている。これらの著者によれば、局所的に生成されたβ-エンドルフィンは、局所的又は全体的に生物学的効果を発揮できると考えられている。
仏国特許出願第2811228号には、皮膚におけるベータ-エンドルフィンの生成を刺激するために、オリゴ糖を使用することが記載されている;著者の目的は、皮膚にこのペプチドを放出させることにより、リラックス、無痛及び鎮静活性を生じせしめることである。
皮膚、特に表皮におけるβ-エンドルフィンの特定の役割は、ほとんど定義されていないままである。近年の研究では、メラノサイトレベルに直接作用することによる、メラニン形成における潜在的効果が示されている。表皮のケラチノサイトレベルにおいては、Nissen JBら(Exp. Dermatol. 1997, 6, 222-229)は、β-エンドルフィンが表皮の増殖及び分化に対して何の効果も有していないことを示している。
本試みにおいて、発明者は、全く予期しないことに、β-エンドルフィンがケラチノサイトの分化、及びケラチノサイトの角化を促進させるといった効果を発揮し、新たに記載される活性を表すことを示している。後者は、皮膚の保湿状態を改善し、続く外的ストレス(大気汚染、紫外線等の影響)、又は心理的ストレスと称される内的ストレスにより生じる、皮膚障壁の機能障害に抗するために好ましい。培養中、ヒトのケラチノサイトにおけるこれらの効果を示すために、著者は、増殖、分化又は角化を被った多層において、ケラチノサイトからなる再構築された表皮モデルを使用した。これが、ケラチノサイトの増殖及び分化における活性剤の効果を評価するために適切なインビトロモデルであることは、よく知られている。
このモデルにおいてβ-エンドルフィンを活性化すると、末端表皮のケラチノサイトの分化及び角化の主たる3つの因子が同時に活性化される。これらの3つの因子は、カルモジュリン様皮膚タンパク質(CLSP)、ロリクリン(loricrin)及びI型トランスグルタミナーゼ(TGK)である。CLSPは特定の皮膚カルシプロテイン(calciprotein)である(Mehul Bら, JID, 2000, 275, 17, 12841-7)。
正常なヒトの皮膚において、CLSPは、顆粒層及び角質層の低層において排他的に発現している。今日、それはケラチノサイトの分化における重要な因子として認識されている。ロリクリンは、角質膜の前駆物質である、塩基性タンパク質である。それは、ジスルフィド架橋、特にL-グルタミン-リジン結合の組合せによる、角化構造体の形成に寄与する。それは顆粒層のケラトヒアリン-L-顆粒の主成分であり、ケラチノサイト分化の後期で発現する。TGKはトランスペプチダーゼファミリーに属する酵素である。それは、表皮タンパク質間のε(γ-グルタミル)リジン-イソペプチド架橋の形成を触媒すし、よって角質膜の形成を促進させるカルシウム依存性酵素である。よって、β-エンドルフィンは、ケラチノサイトの末端分化、及びその角化における、3つの主及び相補的因子を活性化させるという特性を示す。この特異的なプロフィールは、β-エンドルフィン様効果として、それ自体、ここに明白にする。
従って、本発明の主題は、表皮の維持及び/又は強化、特に表皮の種々の層、中でも角質層の完全性及び/又は厚み、ひいては表皮の障壁機能の維持のための美容処理方法における、β-エンドルフィン又はβ-エンドルフィン様化合物の使用にある。
上述した要因を考慮すると、表皮レベルにβ-エンドルフィンの効果を再現する最も好ましい手段は、本出願の「β-エンドルフィン様」と称される活性剤を使用すること、すなわち皮膚、特にヒトのケラチノサイトにβ-エンドルフィンの効果を誘発させることであると思われる。また、β-エンドルフィン及び/又はその断片を使用すること、又はヒトのケラチノサイトの分化において、β-エンドルフィンの効果を模倣する活性剤を使用することも可能である。
本発明の目的において、β-エンドルフィンの効果を模倣する活性剤(又は薬剤)又はβ-エンドルフィン模倣剤なる表現は、ケラチノサイトにより、次の3つの因子:カルモジュリン様皮膚タンパク質(CLSP)、ロリクリン及びI型トランスグルタミナーゼ(TGK)の少なくとも2つ、好ましくは3つの因子の生成を誘発可能な物質を、好ましくは意味すると理解される。有利には、本発明で使用可能なβ-エンドルフィンの効果を模倣する活性剤は、多層培養においてケラチノサイトのモデルで決定されるであろう。本発明の実施に適したβ-エンドルフィン模倣活性剤は、培養中のケラチノサイトによるCLSP、ロリクリン及び/又はTGKの生成が、β-エンドルフィン様生成物なしで培養された対照ケラチノサイトと比較して、好ましくは少なくとも50%増加させる。本発明の実施に有用なβ-エンドルフィン断片は、上述したように、好ましくはβ-エンドルフィン様活性剤である。
β-エンドルフィンの活性断片は、例えば適切な基で、酸又はアミン官能基上が保護されていてもよい、ベータ-エンドルフィンのN-又はC-末端部分に相当するペプチド配列であってよい。有利には、10以下のアミノ酸長さ、好ましくは少なくとも2のアミノ酸、特に約2〜8のアミノ酸、例えば6〜8のアミノ酸長さを有する断片が使用される。これらの断片の酸末端官能基は、当業者に公知の反応、特にアミド基のエステル化及び/又は形成により保護されてもよく;同様にβ-エンドルフィン断片のアミノ末端は、アシル化、特にアセタート基の形成により保護されてもよい。上述したβ-エンドルフィンのN-又はC-末端配列の、一又は複数のアミノ酸の欠失及び/又は置換により得られる断片も、本発明で使用してよい。これらの断片は適切な無機酸又は有機酸で塩化されてもよい。限定するものではないが、塩として、塩化物、硫酸塩、硝酸塩、ホウ酸塩、炭酸塩、グルコン酸塩、シュウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩又はオレイン酸塩を挙げることができる。
例えば、このような断片の例は:
H-Lys-Asn-Ala-His-Lys-Lys-Gly-Gln-OH
Ac-Lys-Asn-Ala-His-Lys-Lys-Gly-Gln-OEt
Ac-Lys-Asn-Ala-His-Lys-Lys-Gly-Gln-NH2
H-Ala-His-Lys-Lys-Gly-Gln-OH
Ac-Ala-His-Lys-Lys-Gly-Gln-OEt
Ac-Ala-His-Lys-Lys-Gly-Gln-OH
H-Lys-Gly-Gln-OH
Ac-Lys-Gly-Gln-OEt
Ac-Lys-Gly-Gln-NH2
H-Tyr-Gly-Gly-Phe-Met-Thr-Ser-Glu-OH
Ac-Tyr-Gly-Gly-Phe-Met-Thr-Ser-Glu-OEt
Ac-Tyr-Gly-Gly-Phe-Met-Thr-Ser-Glu-NH2
H-Tyr-Gly-Gly-Phe-Met-Thr-OH
Ac-Tyr-Gly-Gly-Phe-Met-Thr-OEt
Ac-Tyr-Gly-Gly-Phe-Met-Thr-NH2
H-Tyr-Gly-Gly-Phe-Met-OH
Ac-Tyr-Gly-Gly-Phe-Met-NH2
Ac-Tyr-Gly-Gly-Phe-Met-OEt
H-Tyr-Gly-Gly-OH
Ac-Tyr-Gly-Gly-OEt
Ac-Tyr-Gly-Gly-NH2
である。
予期しないことに、本発明者は、ポリフェノール及びキサンチン塩基(base)、特にテオブロミンに富むココア豆の抽出物が、全ての点で、β-エンドルフィンに匹敵する活性プロフィールを有していることを示している。
従って、本発明の主題の一つは、β-エンドルフィン、その断片の一つ、又はβ-エンドルフィンの活性を模倣可能な薬剤の、皮膚のケラチノサイトに対する、皮膚の保湿性を促進させるための使用にある。
本発明の他の側面は、β-エンドルフィン、その断片の一つ、又はβ-エンドルフィンの活性を模倣可能な薬剤の、皮膚のケラチノサイトに対する、皮膚の障壁機能を改善するための使用に関する。
さらに他の側面において、本発明は、β-エンドルフィン、その断片の一つ、及び/又はβ-エンドルフィンの活性を模倣可能な薬剤の、皮膚のケラチノサイトに対する、外的攻撃、特に汚染及び汚染要因(例えば、微粒子、オゾン、酸化窒素、酸化硫黄及び/又は重金属、例えば特にコバルト、カドミウム又は水銀)、又はフリーラジカル、大気中の温度又は相対湿度の急激な変動、風、エアコン、機械的ストレス、特にある種の粗い織物に起因する刺激、又は過度に攻撃的な衛生処理に対する、皮膚の耐性を増強するための使用に関し;この使用は、内的ストレス、特に心理的ストレスに誘発される変化、又は皮膚の表面状態に影響を与える疲労に対する、皮膚の耐性を増強させることを意図したものであってよい。
よって、本発明のβ-エンドルフィン及び/又はβ-エンドルフィン様薬剤は、特に自然な保湿及び皮膚の輝きを刺激するのに有用であり、皮膚の微起伏を増大及び/又は低減して、より輝いて柔軟であるように見える。
本発明で有用なβ-エンドルフィン様薬剤は、化学合成、又は天然源、特に植物から、当業者にとっては公知の方法、特に、水性、アルコール性及び/又は水性-アルコール性溶媒を用いて抽出することにより得られるものであってよい。適切な抽出物は、特にキサンチン塩基及びポリフェノール、中でもフラボノイド類及びアントシアニン類を含有する抽出物である。
有利には、本発明のβ-エンドルフィン様薬剤は、アオギリ(Sterculiaceae)科植物、特にテオブロマ・カカオ(Theobroma cacao)の抽出物である。特に、ココア豆の殻から、例えば水性-グリコール抽出により得られる抽出物、例えばカオブロミン(Caobromine)(登録商標)の名称でソラビア社(Solabia)から市販されているものを挙げることができる。このような抽出物の強度はキサンチン塩基として測定され、少なくとも1%、特に少なくとも1.5%のカフェイン、及び少なくとも0.01%、特に少なくとも0.05%のテオブロミンを含有する。それらはフラボノイド類及びマグネシウムをさらに含有しており、後者の成分は約49-50ppmの量である。
このような抽出物は痩身剤として知られている。
よって本発明の主題は、皮膚のケラチノサイトにおいて、有効量のβ-エンドルフィン、その断片の一つ、及び/又はβ-エンドルフィンの活性を模倣可能な薬剤を適用することを含む、内的ストレスに起因する変化、又は環境に関連した外的攻撃に対する、皮膚及び/又は粘膜の耐性を促進させ、皮膚及び/又は粘膜の障壁機能を増強し、皮膚及び/又は粘膜の保湿性を維持又は促進させるための美容処理方法にある。薬剤は、処理される皮膚の一部、特に顔、首又は手に、毎日又は一日あたり数回適用され;適用は、毎日、又は所望の効果に応じて変えられる期間、一般的に3〜6週間繰り返されるが、延長しても、又は継続を基本にして続けてもよい。
また本発明の主題は、生理的に許容可能な媒体に、ケラチノサイトの分化及び/又は角化を促進させる薬剤として、β-エンドルフィン及びβ-エンドルフィン模倣剤から選択される少なくとも一の化合物を含有せしめてなる組成物の美容的使用にあり;特に表皮の維持及び/又は強化、表皮の種々の層、特に角質層の完全性及び/又は厚みを維持、皮膚の障壁機能を維持及び/又は増強、及び/又は皮膚の自然な保湿性を促進させる薬剤としての使用に関する。
β-エンドルフィン模倣剤は、特に上述したこの分子の断片であってよい。β-エンドルフィン及び/又はβ-エンドルフィン模倣剤は、単独で、又は任意の割合での混合物として使用してよい。
本発明の他の主題は、β-エンドルフィン及びβ-エンドルフィン模倣剤から選択される少なくとも一の化合物の、皮膚のケラチノサイトに対する、障壁機能の機能障害及び/又は角質層の完全性の変化に抗することを意図した化粧品用及び/又は皮膚科学用組成物の調製における使用にある。
好ましくは、β-エンドルフィン又はβ-エンドルフィン模倣剤は、ニッケルの存在に関連した過剰感作の現象に抗することを意図していない。
本発明のβ-エンドルフィン及び/又はβ-エンドルフィン様薬剤は、好ましくは皮膚への局所適用に適した組成物、すなわち化粧品的又は皮膚科学的に使用される組成物に調製される。量は、使用される活性剤に応じて、当業者により調節されるが、組成物の全重量に対して、一般的に少なくとも0.0001重量%、例えば0.001重量%〜10重量%、特に0.01〜5重量%で変化してよい。例えば、ココア豆の殻の抽出物のケースにおいては、抽出溶媒に3%希釈された抽出物で0.1〜5重量%使用され;有利には、組成物におけるこの希釈液の量は、約0.5〜2重量%、特に1〜1.5重量%である。
この組成物は、多かれ少なかれ流動的であってよく、白色又は有色のクリーム、軟膏、ミルク、ローション、漿液、ペースト又はムースの外観を有するものであってもよい。また固体状の形態、例えば棒状の形態で提供されてもよい。さらに、手入れ用品及び/又は皮膚のメークアップ用品として使用することもできる。
本発明の組成物は、化粧品の分野で通常使用されている任意のガレノス(galenic)形態で提供されてよく、特にゲル化していてもよい油性溶液、二相性であってもよいローション型の分散液、水相に脂肪相を分散させて得られる(O/W)又は逆(W/O)のエマルション、又はトリプルエマルション(W/O/W又はO/W/O)、又はイオン性及び/又は非イオン性の小胞体分散液の形態であってもよい。これらの組成物は常套的な方法で調製される。本発明においては、水中油型エマルションの形態の組成物の使用が好ましい。
本発明で使用される組成物がエマルションである場合、脂肪相の割合は、組成物の全重量に対して5〜80重量%、好ましくは5〜50重量%の範囲であってよい。エマルションの形態の組成物に使用される油、乳化剤及び共乳化剤は考慮される分野で従来より使用されているものから選択される。乳化剤及び共乳化剤は、組成物中に、組成物の全重量に対して0.3〜30重量%、好ましくは0.5〜20重量%の範囲の割合で存在する。
本発明において使用可能な油としては、無機由来(鉱物性油)又は合成由来(流動パラフィン、イソヘキサデカン)の炭化水素、植物由来の油(アプリコット核油、シアバターの液体留分、アボカド油、大豆油)、動物由来の油(ラノリン)、合成油(ペルヒドロスクワレン、ペンタエリトリチルテトラオクタノアート)、シリコーン油(シクロペンタシロキサン及びシクロヘキサシロキサン)及びフッ化油(ペルフルオロポリエーテル)を挙げることができる。また脂肪としては、脂肪アルコール(セチル又はステアリルアルコール)、脂肪酸(ステアリン酸)、ロウ(カルナウバロウ、オゾケライト、ミツロウ)を使用することもできる。
本発明において使用可能な乳化剤及び共乳化剤としては、例えばポリエチレングリコールと脂肪酸のエステル、例えばPEG-20ステアラート及びPEG-100ステアラート、及びグリセロール脂肪酸のエステル、例えばステアリン酸グリセリルを挙げることができる。
また、知られている方法で、本発明で使用される組成物は、化粧品の分野で通常のアジュバント、例えば親水性又は親油性のゲル化剤、親水性又は親油性の活性剤、防腐剤、酸化防止剤、溶媒、香料、フィラー、サンスクリーン剤、顔料、臭気吸収剤及び着色物質をさらに含有してもよい。これら種々のアジュバントの量は、考慮される分野において従来より使用されている量、例えば組成物の全重量に対して0.01%〜20%である。これらのアジュバントは、その性質に応じて、脂肪相、水相又は脂質小胞体に取り込まれる。 任意のケースにおいて、これらのアジュバント並びにそれらの割合は、β-エンドルフィン、又はケラチノサイトにおいてβ-エンドルフィンの活性を模倣する薬剤の所望される特性に悪影響を与えないように選択される。
親水性のゲル化剤としては、特に、カルボキシビニルポリマー類(カーボマー:carbomer)、アクリルコポリマー類、例えば、アクリラート/アクリル酸アルキルのコポリマー類、ポリアクリルアミド類、多糖類、天然ガム類及びクレー類を挙げることができ、また、親油性のゲル化剤としては、変性クレー類、例えばベントーン類、脂肪酸の金属塩、疎水性シリカ及びポリエチレンを挙げることができる。
フィラーとして、例えば球形又は微小繊維状のポリアミド(ナイロン)粒子;ポリメチルメタクリラートのミクロスフェア;エチレン-アクリラートのコポリマーパウダー;膨張したパウダー、例えば中空のミクロスフェア、特にケマノルド・プラスト社(Kemanord Plast)からエクスパンセル(EXPANCEL)の名称で市販されている、塩化ビニリデン、アクリロニトリル及びメタクリラートのターポリマーから形成されるミクロスフェア;天然の有機物質から作製されたパウダー、例えばデンプン、特にトウモロコシ、小麦又は米の架橋されているか又はされていないデンプンから作製されたパウダー、例えばコハク酸オクテニル無水物で架橋されたデンプンから作製されたパウダー;シリコーン樹脂のマイクロビーズ、例えば東芝シリコーン社(Toshiba Silicone)からトスパール(TOSPEARL)の名称で市販されているもの;シリカ;金属酸化物、例えば二酸化チタン又は酸化亜鉛;マイカ;及びそれらの混合物を挙げることができる。
本発明で使用される組成物は他の活性剤、特に保湿剤;脱色剤;抗グリケーション剤(antiglycation agents);NO-シンターゼインヒビター;真皮又は表皮の高分子の合成を刺激し、及び/又はその分解を防止する薬剤;線維芽細胞及び/又はケラチノサイトの増殖を刺激し、又はケラチノサイトの分化を刺激する薬剤;筋肉弛緩剤;収斂剤(tightening agents);汚染防止剤及び/又は抗フリーラジカル剤;サンスクリーン剤;及びそれらの混合物から選択される少なくとも一の化合物をさらに含有していてもよい。
「保湿剤」なる表現は以下のものを意味すると理解される:
− 角質層の保湿性を維持するために、障壁機能に作用する化合物、又は閉塞化合物。セラミド類、スフィンゴイドベースの化合物、レシチン類、グリコスフィンゴ脂質、リン脂質、コレステロール及びその誘導体、フィトステロール類(スティグマステロール、β-シトステロール、キャンペステロール)、必須脂肪酸類、1,2-ジアシルグリセロール、4-クロマノン、五環性トリテルペン類、例えばウルソール酸、ワセリン及びラノリンを挙げることができる;
− 角質層の水分含有量を直接増加させる化合物、例えば、トレハロース及びその誘導体、ヒアルロン酸及びその誘導体類、グリセロール、ペンタンジオール、ナトリウムピドラート(pidolate)、セリン、キシリトール、乳酸ナトリウム、ポリグリセロールアクリラート、エクトイン及びその誘導体、キトサン、オリゴ糖及び多糖類、環状カルボナート類、N-ラウロイルピロリドンカルボン酸、及びN-α-ベンゾイル-L-アルギニン;
− あるいは、皮脂腺を活性化する化合物、例えばDHEA、その7-酸化及び/又は17-アルキル化誘導体、サポゲニン、及びビタミンDとその誘導体。
本発明の組成物に導入され得る脱色剤には、例えば次の化合物:コウジ酸、エラグ酸;アルブチンとその誘導体、例えば欧州特許出願第895779号及び欧州特許出願第524109号に記載されているもの;ヒドロキノン;アミノフェノール誘導体、例えば国際公開第99/10318号及び国際公開第99/32077号に記載されているもの、特にN-コレステリルオキシカルボニル-パラ-アミノフェノール及びN-エチルオキシカルボニル-パラ-アミノフェノール;イミノフェノール誘導体、特に国際公開第99/22707号に記載されているもの;L-2-オキソチアゾリジン-4-カルボン酸又はプロシステイン、及びその塩及びエステル;アスコルビン酸とその誘導体、特にアルコルビルグルコシド;及び植物、特に甘草、桑の実及びタツナミソウの抽出物が含まれるが、この列挙に限定されるものではない。
「抗グリケーション剤」なる表現は、皮膚のタンパク質、特に真皮のタンパク質、例えばコラーゲンの糖化を防止及び/又は低減させる化合物を意味すると理解される。
抗グリケーション剤の例は、ツツジ科植物の抽出物、例えばブルーベリー(Vaccinium angustifolium)の抽出物;エルゴチオネインとそれらの誘導体、ヒドロキシスチルベンとそれらの誘導体、例えばリスベラトロール及び3,3',5,5'-テトラヒドロキシスチルベンである。
本発明での使用に適切なNO-シンターゼインヒビターの例には、特にユーロメッド社(Euromed)からロイコシアニジン・デ・レーズン・エクストラ(Leucocyanidines de raisins extra)の名称で、又はインデナ社(Indena)からロイコセレクト(Leucoselect)(登録商標)の名称で、又はハンセン社(Hansen)からエキストライト・デ・マルク・デ・レーズン(Extrait de marc de raisin)の名称で市販されているブドウ科ブドウ族(Vitis vinifera)種植物の抽出物;ユーロール(Eurol)BTの商品名でバイオロジア・アンド・テクノロジア社(Biologia & Technologia)から、又は乾燥抽出物の形態でビンヤルス社(VINYALS)から市販されており、好ましくはオリーブの木の葉から得られるオリーブ(Olea europaea)種植物の抽出物;及びイチョウ(Ginkgo biloba)種植物の抽出物で、ギンコ・ビロバ・エクストライト・スタンダード(Ginkgo biloba extrait standard)の商品名で、ビューフォー社(Beaufour)から販売されている、好ましくは該植物の乾燥水性抽出物であるものが含まれる。
真皮の高分子を刺激し、又はそれらの分解を防止する活性剤として:
− コラーゲンの合成に作用するもの、例えばツボクサ(Centella asiatica)の抽出物;アジアチコシド類(asiaticosides)と誘導体;アスコルビン酸すなわちビタミンCとその誘導体;合成ペプチド、例えばイアミン(iamin)、バイオペプチドCL、又はセデルマ社(SEDERMA)から市販されているパルミトイルオリゴペプチド;植物から抽出されたペプチド類、例えばフィトカイン(Phytokine)(登録商標)の商品名でコレティカ社(COLETICA)から市販されている大豆加水分解物;及び植物ホルモン、例えばオーキシン及びリグナン;
− 又はエラスチンの合成に作用するもの、例えばサイトビチン(Cytovitin)(登録商標)の商品名でLSN社から市販されている出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)の抽出物;及び藻のケルパデライ(Kelpadelie)(登録商標)の商品名でセクマ社(SECMA)から市販されているジャイアントケルプ(Macrocystis pyrifera)の抽出物;
− 又はグリコサミノグリカン類の合成に作用するもの、例えばバイオミン・ヨーグルス(Biomin yogourth)(登録商標)の商品名でブルックス社(BROOKS)から市販されている、乳酸桿菌(Lactobacillus vulgaris)によるミルクの発酵生成物;HSP3(登録商標)の商品名でアルバン・ミュラー社(ALBAN MULLER)から市販されている褐藻類のパディナ・パヴォニカ(Padina pavonica)の抽出物;及び特にサイトビチン(登録商標)の商品名でLSN社から、又はフィルマリフト(Firmalift)(登録商標)の商品名でシラブ社(SILAB)から入手可能な出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)の抽出物;
− 又はフィブロネクチンの合成に作用するもの、例えばGP4G(登録商標)の商品名でセポーガ社(SEPORGA)から市販されている動物性プランクトン・サリーナ(Salina)の抽出物;特にドリエライン(Drieline)(登録商標)の商品名でアルバン・ミュラー社から入手可能な酵母抽出物;及びマトリキシル(Matrixil)(登録商標)の商品名でセデルマ社から市販されているパルミトイルペンタペプチド;
− 又はメタロプロテイナーゼ(MMP)の阻害に作用するもの、例えば特にMMP1、2、3、9で、レチノイド類と誘導体、オリゴペプチド及びリポペプチド、リポアミノ酸、コラリフト(Collalift)(登録商標)の商品名でコレティカ社から市販されている麦芽抽出物;ブルーベリー又はローズマリーの抽出物;リコピン;イソフラボン類、それらの誘導体又はそれらを含有する植物抽出物、特に大豆抽出物(例えばフラボステロン(Flavosterone)SB(登録商標)の商品名でイチマル・ファルコス社(ICHIMARU PHARCOS)から市販されているもの)、ムラサキツメクサ、亜麻、葛根(kakkon)又はセージの抽出物;
− 又はセリンプロテアーゼの阻害に作用するもの、例えば白血球エラスターゼ、又はカテプシンG、パレラスチル(Parelastyl)(登録商標)の商品名でLSN社から市販されているマメ科植物(エンドウマメ(pisum sativum))の種のペプチド抽出物;ヘパリノイド(heparinoids);及びシュードジペプチド類、例えば{2-[アセチル(3-トリフルオロメチルフェニル)アミノ]-3-メチルブチリルアミノ}酢酸;
を挙げることができる。
表皮の高分子、例えばフィラグリン及びケラチンを刺激する活性剤として、特にストラクチュリン(Structurine)(登録商標)の商品名でシラブ社から市販されているルピナス抽出物;ガチュリン(Gatuline)(登録商標)の商品名でガッテフォセ社(GATTEFOSSE)から市販されているビーチ・ヨーロッパブナ(beech Fagus sylvatica)の芽の抽出物;及びGP4G(登録商標)の商品名でセポーガ社から市販されている動物性プランクトン・サリーナ(Salina)の抽出物を挙げることができる。
本発明の組成物に使用可能な繊維芽細胞の増殖を刺激する薬剤は、例えば特に大豆から抽出される植物性タンパク質又はポリペプチド(例えばエレセリル(Eleseryl)SH-VEG8(登録商標)の名称でLSN社から市販されているか、又はラフェルマイン(Raffermine)(登録商標)の商品名でシラブ社から市販されている大豆抽出物);及び植物ホルモン、例えばギベレリン(giberrellins)及びサイトカイニンから選択され得る。
本発明の組成物に使用可能なケラチノサイトの増殖を刺激する薬剤には、特にレチノイド類、例えばレチノール及びそのエステル、パルミチン酸レチニル;フロログルシノール;ガッテフォセ社から市販されているナッツケーキ(nut-cake)抽出物;及びセデルマ社から市販されているジャガイモ(Solanum tuberosum)抽出物が含まれる。
ケラチノサイトの分化を刺激する薬剤には、例えばミネラル類、特にカルシウム;フォトプレベンチン(Photopreventine)(登録商標)の商品名でシラブ社から販売されているルピナス抽出物;フィトコヘシン(Phytocohesine)(登録商標)の商品名でセポーガ社から市販されているベータ-シトステリル硫酸ナトリウム;及びフィトビチル(Phytovityl)(登録商標)の商品名でソラビア社から市販されているトウモロコシ抽出物;及びリグナン類(lignans)、例えばセコイソラリシレシノール(secoisolariciresinol)が含まれる。
本発明の組成物は、皮膚-弛緩剤を含有してよく、特にアルベリン(alverine)及びその塩、特にクエン酸アルベリン、サポゲニン類、例えばジオスゲニン、及びそれらを含有する天然抽出物(例えば自然薯抽出物)、所定のカルボニル化された第2級及び第3級アミン、有機又は無機の金属塩、特にグルコン酸マンガン、アデノシン、及びリポテック社(LIPOTEC)から市販されているヘキサペプチドアルギレリン(hexapeptide-argireline)Rを挙げることができる。皮膚-弛緩効果を有するある種の芳香組成物も挙げることができる。
「収斂剤」なる表現は、シワ及びコジワ等、皮膚表面の凹凸を一時的に弱める効果を有し、皮膚において引張応力を発揮可能な化合物を意味すると理解される。
「汚染防止剤」なる表現は、オゾン、単環式又は多環式芳香族化合物、例えばベンゾピレン及び/又は重金属、例えばコバルト、水銀、カドミウム及び/又はニッケルを捕捉可能な任意の化合物を意味すると理解される。「抗フリーラジカル剤」なる表現は、フリーラジカルを捕捉可能な任意の化合物を意味すると理解される。
本発明の組成物に使用可能なオゾン捕捉剤としては、特にビタミンC、及びアスコルビルグルコシドを含むその誘導体;フェノール類及びポリフェノール類、特にタンニン類、エラグ酸及びタンニン酸;エピガロカテキン及びそれを含有する天然抽出物;オリブ木の葉の抽出物;茶、特に緑茶の抽出物;アントシアニン類;ローズマリー抽出物;フェノール酸、特にクロロゲン酸;スチルベン類、特にリスベラトロール;硫黄アミノ酸の誘導体、特にS-カルボキシメチルシステイン;エルゴチオネイン;N-アセチルシステイン;キレート剤、例えばN,N'-ビス(3,4,5-トリメトキシベンジル)エチレンジアミン又はその塩の一つ、金属錯体又はエステル;カロテノイド類、例えばクロセチン(crocetin);及び種々の原料、例えばCPP LS2633-12F(登録商標)の商品名でラボラトリーズ・セロバイオロジクス(Laboratoires Serobiologiques)から市販されている、加水分解されたRNA、チロシン、フェニルアラニン、ピリドキシン、アデノシントリホスファート、マンニトール、ヒスチジンリボヌクレアート、アルギニンの混合物、フィトビチル(登録商標)の商品名でソラビア社から市販されているトウモロコシの水溶性留分、インデュケム社(Induchem)からユニコトロゾン(Unicotrozon)C-49(登録商標)の名称で市販されているレモン抽出物及びカラクサケマン抽出物の混合物、及びプロナレン・バイオプロテクト(Pronalen Bioprotect)(登録商標)の商品名でプロビタル社(PROVITAL)から販売されている朝鮮人参、リンゴ、桃、小麦及び大麦の抽出物の混合物を挙げることができる。
本発明の組成物に使用され得る単環式又は多環式芳香族化合物を捕捉するための薬剤としては、特にタンニン類、例えばエラグ酸;インドール誘導体、特に3-インドールカルビノール;茶、特に緑茶の抽出物、ホテイアオイ又はEichhornia crassipes抽出物;及びフィトビチル(登録商標)の商品名でソラビア社から市販されている、トウモロコシの水溶性留分を挙げることができる。
最後に、本発明の組成物に使用可能な重金属捕捉剤としては、特にキレート剤、例えばEDTA、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸五ナトリウム塩、及びN,N'-ビス(3,4,5-トリメトキシベンジル)エチレンジアミン又はその塩の一つ、金属錯体又はエステル;フィチン酸;キトサン誘導体;茶、特に緑茶の抽出物;タンニン類、例えばエラグ酸;硫黄アミノ酸、例えばシステイン;ホテイアオイ(Eichhornia crassipes)抽出物;及びフィトビチル(登録商標)の商品名でソラビア社から市販されている、トウモロコシの水溶性留分を挙げることができる。
さらに、本発明の組成物に使用可能な抗フリーラジカル剤には、上述したある種の汚染防止剤、ビタミンEとその誘導体、例えば酢酸トコフェリル;バイオフラボノイド類;コエンザイムQ10又はユビキノン;ある種の酵素、例えばカラターゼ、スーパーオキシドジスムターゼ、ラクトペルオキシダーゼ、グルタチオンペルオキシダーゼ及びキノンレダクターゼ;グルタチオン;ベンジリデンショウノウ;ベンジルシクラノン類(benzylcyclanones);置換されたナフタレノン類;ピドラート類(pidolates);フィタントリオール;ガンマ-オリザノール;リグナン類;及びメラトニンが含まれる。
本発明の組成物は、水溶性又は脂溶性、もしくは通常使用されている化粧品用溶媒に不溶性であり、有機及び/又は無機化合物の形態である、UVA及び/又はUVB遮蔽剤又は光保護剤をさらに含有してよい。
有機光保護剤は、特にアントラニラート類;ケイ皮酸誘導体;ジベンゾイルメタン誘導体;サリチル酸誘導体;ショウノウ誘導体;トリアジン誘導体、例えば米国特許第4367390号、欧州特許出願第863145号、欧州特許出願第517104号、欧州特許出願第570838号、欧州特許出願第796851号、欧州特許出願第775698号、欧州特許出願第878469号、欧州特許出願第933376号、欧州特許出願第507691号、欧州特許出願第507692号、欧州特許出願第790243号及び欧州特許出願第944624号に記載されているもの;ベンゾフェノン誘導体;β,β-ジフェニルアクリラート誘導体;ベンゾトリアゾール誘導体;ベンザルマロナート誘導体;ベンゾイミダゾール誘導体;イミダゾリン類;欧州特許第669323号及び米国特許第2463264号に記載されているビス-ベンゾアゾリル誘導体;p-アミノ安息香酸(PABA)誘導体;メチレンビス(ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール)誘導体、例えば米国特許第5237071号、米国特許第5166355号、英国特許出願第2303549号、独国特許出願第19726184号及び欧州特許出願第893119号に記載されているもの;遮蔽ポリマー及び遮蔽シリコーン類、例えば特に国際公開第93/04665号に記載されているもの;α-アルキルスチレンから誘導された二量体、例えば独国特許出願第19855649号に記載されているもの;4,4-ジアリールブタジエン類、例えば欧州特許出願第0967200号、独国特許出願第19746654号、独国特許出願第19755649号、欧州特許出願公開第1008586号、欧州特許出願第1133980号及び欧州特許出願第133981号に記載されているもの、及びそれらの混合物から選択される。
UVA-活性及び/又はUVB-活性のある光保護剤の例としては、INCI名で以下に示すものが挙げられる:
・次の:PABA、エチルPABA、エチル-ジヒドロキシプロピルPABA、特にISP社から「エスカロール(ESCALOL)507」の名称で販売されているエチルヘキシル-ジメチルPABA、グリセリルPABA、BASF社から「ユビヌル(UVINUL)P25」の名称で販売されているPEG-25-PABAを含むパラ-アミノ安息香酸誘導体;
・次の:特にハーマン・アンド・レイマー社(Haarmann and REIMER)から「ネオ・ヘリオパン(NEO HELIOPAN)OS」の名称で販売されているホモサラート(Homosalate)、特にスケル社(SCHER)から「ディプサル(DIPSAL)」の名称で販売されているジプロピレングリコール-サリチラート、特にハーマン・アンド・レイマー社から「ネオ・ヘリオパンTS」の名称で販売されているTEAサリチラートを含むサリチル酸誘導体;
・次の:特にホフマン・ラ・ロシュ社(HOFFMANN LA ROCHE)から「パルソール(PARSOL)1789」の商品名で販売されているブチルメトキシジベンゾイルメタン、イソプロピルジベンゾイルメタンを含むジベンゾイルメタン誘導体;
・次の:特にホフマン・ラ・ロシュ社から「パルソールMCX」の商品名で販売されているエチルヘキシル-メトキシシンナマート、メトキシケイ皮酸イソプロピル、特にハーマン・アンド・レイマー社から「ネオ・ヘリオパンE1000」の商品名で販売されているメトキシケイ皮酸イソアミル、シンノキサート、DEAメトキシシンナマート、メチルケイ皮酸ジイソプロピル、グリセリル-エチルヘキサノアート-ジメトキシシンナマートを含むケイ皮酸誘導体;
・次の:特にBASF社から「ユビヌルN539」の商品名で販売されているオクトクリレン(Octocrylene)、特にBASF社から「ユビヌルN35」の商品名で販売されているエトクリレン(Etocrylene)を含むβ,β'-ジフェニルアクリラート誘導体;
・次の:BASF社から「ユビヌル400」の商品名で販売されているベンゾフェノン-1、BASF社から「ユビヌルD50」の商品名で販売されているベンゾフェノン-2、BASF社から「ユビヌルM40」の商品名で販売されているベンゾフェノン-3又はオキシベンゾン、BASF社から「ユビヌルMS40」の商品名で販売されているベンゾフェノン-4、ベンゾフェノン-5、ノーキー社(Norquay)から「ヘリソーブ(Helisorb)11」の商品名で販売されているベンゾフェノン-6、アメリカン・シアナミド社(American Cyanamid)社から「スペクトラ-ソーブ(Spectra-Sorb)UV-24」の商品名で販売されているベンゾフェノン-8、BASF社から「ユビヌルDS-49」の商品名で販売されているベンゾフェノン-9、ベンゾフェノン-12、及びn-ヘキシル-2-(4-ジエチルアミノ-2-ヒドロキシベンゾイル)ベンゾアートを含むベンゾフェノン誘導体;
・次の:3-ベンジリデンショウノウ、メルク社(MERCK)から「ユーソレックス(EUSOLEX)6300」の名称で販売されている4-メチルベンジリデンショウノウ、ベンジリデンショウノウスルホン酸、メト硫酸ショウノウベンザルコニウム、テレフタリリデンジショウノウスルホン酸、ポリアクリルアミドメチルベンジリデンショウノウを含むベンジリデンショウノウ誘導体;
・次の:特にメルク社から「ユーソレックス232」の商品名で販売されているフェニルベンゾイミダゾールスルホン酸、ハーマン・アンド・レイマー社から「ネオ・ヘリオパンAP」の商品名で販売されているフェニルジベンゾイミダゾールテトラスルホン酸二ナトリウムを含むベンゾイミダゾール誘導体:
・次の:チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社(CIBA SPECIALTY CHEMICALS)から「チノソーブ(TINOSORB)S」の商品名で販売されているアニソトリアジン、特にBASF社から「ユビヌルT150」の商品名で販売されているエチルヘキシルトリアゾン、シグマ3V社(SIGMA 3V)から「ユバソーブ(UVASORB)HEB」の商品名で販売されているジエチルヘキシルブタミドトリアゾン、2,4,6-トリス(ジイソブチル-4'-アミノベンザルマロナート)-s-トリアジンを含むトリアジン誘導体;
・次の:ロ−ディア・シミー社(RHODIA CHIMIE)から「シラトリゾール(Silatrizole)」の名称で販売されているドロメトリゾール(Drometrizole)トリシロキサン、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社から「チノソーブM」の商品名で水性分散液におけるマイクロ化形態のものとして、もしくはフェアマウント・ケミカル社(FAIRMOUNT CHEMICAL)から「ミキシム(MIXXIM)BB/100」の商品名で固体形態のものとして販売されているメチレンビス-ベンゾトリアゾリル-テトラメチルブチルフェノールを含むベンゾトリアゾール誘導体;
・ハーマン・アンド・レイマー社から「ネオ・ヘリオパンMA」の商品名で販売されているアントラニル酸メンチルを含むアントラニル誘導体;
・エチルヘキシルジメトキシベンジリデン-ジオキソイミダゾリン-プロピオナートを含むイミダゾリン誘導体;
・ホフマン・ラ・ロシュ社から「パルソールSLX」の商品名で販売されているベンザルマロナート官能基を有するポリオルガノシロキサンを含むベンザルマロナート誘導体;
・1,1-ジカルボキシ(2,2'-ジメチルプロピル)-4,4-ジフェニルブタジエンを含む4,4-ジアリールブタジエン誘導体;
・及びそれらの混合物。
特に好ましい有機光保護剤は次の化合物:エチルヘキシルサリチラート、エチルヘキシルメトキシシンナマート、オクトクリレン、フェニルベンゾイミダゾールスルホン酸、ベンゾフェノン-3、ベンゾフェノン-4、ベンゾフェノン-5、4-メチルベンジリデンショウノウ、テレフタリリデンジショウノウスルホン酸、フェニルジベンゾイミダゾールテトラスルホン酸二ナトリウム、2,4,6-トリス(ジイソブチル-4'-アミノベンザルマロナート)-s-トリアジン、アニソトリアジン、エチルヘキシルトリアゾン、ジエチルヘキシルブタミドトリアゾン、メチレンビス-ベンゾトリアゾリル-テトラメチルブチルフェノール、ドロメトリゾールトリシロキサン、1,1-ジカルボキシ(2,2'-ジメチルプロピル)-4,4-ジフェニルブタジエン、及びそれらの混合物から選択される。
また無機光保護剤は、金属酸化物で被覆又は非被覆の顔料又はナノ顔料(一次粒子の平均径:一般的に5nm〜100nm、好ましくは10nm〜50nm)、例えば、それ自体、全てUV光保護剤としてよく知られている酸化チタン(アモルファス、又はルチル及び/又はアナターゼ型の結晶)、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム又は酸化セリウムのナノ顔料から選択される。また、従来からのコーティング剤は、アルミナ及び/又はステアリン酸アルミニウムである。このような、被覆又は非被覆の金属酸化物のナノ顔料は、特に、欧州特許出願第518772号及び欧州特許出願第518773号に記載されている。
光保護剤は、一般的に組成物の全重量に対して0.1〜20重量%の範囲、好ましくは組成物の全重量に対して0.2〜15重量%の範囲の割合で、本発明の組成物に存在している。
次の実施例は、本発明を例証することを意図している。
実施例1:ケラチノサイトにおける活性の証明
実証研究
再構築された表皮スキンエシック(SkinEthic)のモデルによって実験を実施した。これを受け取った際、表皮をスキンエシック媒体において、24時間、前培養した。ついで、培養培地を、試験用生成物(試験濃度に付き2つの表皮)を含有する培地に置き換え、次に表皮を37℃、5%のCOで24時間培養した。2つの表皮の一バッチは処理しなかった。ついで、培養上清を除去し、表皮をPBS溶液ですすいで切断し、Tri-試薬(Tri-Reagent)(シグマT9424)の存在下、RNA-フリーチューブに配し、直ちに−80℃で凍結した。発現を探知するマーカーを以下の表に示す。
この実験に使用したプライマー対により、次の特定の断片の増幅が可能になる:
Figure 2005047914
逆転写は次の方式で実施した:
− 供給者により推奨されるプロトコルに従い、補助としてTri-試薬を用いて、各表皮の全RNAを抽出、ついで、クロロホルムで新たに抽出し、イソプロパノールで沈殿させる。
− DNA-フリーシステム(アンビオン(Ambion))で処理することにより、潜在的なDNA汚染の痕跡を除去する。
− オリゴ(dT)プライマー及び酵素スーパースクリプトII(ギブコ(Gibco))の存在下、mRNAの逆転写反応を実施する。
− 蛍光により、合成されたcDNAを定量し、50ng/mlの濃度に調節する。
PCR反応(ポリメラーゼ連鎖反応)を、供給者により推奨される手順に従い、「ライト・サイクラー(Light cycler)」システム(ロシュ・モレキュラー・システムズ・インク(Roche Molecular Systems Inc.))を用いた定量PCRにより実施した。
PCR条件は以下の通りである:95℃で10分活性化、PCR反応(95℃で10秒、64℃で5秒、及び72℃で35秒)を40サイクル、95℃で5秒、ついで60℃で5秒の融合。
増幅されたDNAへの蛍光の導入度合いは、PCRサイクル中、連続して測定した。このシステムにより、PCRサイクルの関数として蛍光測定曲線を得、よって各マーカーの相対的発現値を評価することができる。RE(相対的発現)値は次の式:
(1/2サイクル数)×10
に従い、任意単位で表される。
結果
結果をアクチンメッセンジャー(対照遺伝子)の量に対して表し、マーカー当たり、次の表に示した。
Figure 2005047914
カオブロミンは、最も高い濃度において、TGK-メッセンジャーの発現が著しく増加した原因となっている。β-エンドルフィンは、生理学的濃度において、同種の効果を誘発するが、目立つ程ではない。
Figure 2005047914
Figure 2005047914
使用した濃度にかかわらず、2つの生成物は、CLSPメッセンジャーの発現における増加を誘発する。
Figure 2005047914
生理学的濃度におけるβ-エンドルフィン、及びテストした2つの濃度でのカオブロミンは、このマーカーの発現を刺激する。
実施例2:O/Wエマルションの調製
O/Wエマルション
A相(油相):
アラキジルポリグルコシド及びアラキジル及び
ベヘニルアルコールの混合物(15/85)(セピ
ック社(SEPPIC)のモンタノブ(Montanov)202) 1.5%
シアバター 1%
モノジステアリン酸グリセリル及びステアリン
酸カリウムの混合物(ゴールドシュミット社
(Goldschmidt)のテジン(Tegin)) 0.5%
カプリル/カプリン酸トリグリセリド 4%
シクロペンタジメチルシロキサン 6%
B相(水相)
グリセリン 5%
アクリルアミドコポリマー(クラリアント社
(Clariant)のホスタセリン(Hostacerin)AMPS
(登録商標)) 1%
防腐剤 適量
水 全体を100%にする量
C相
ブチレングリコール/水にココア豆の殻の抽出物
(テオブロマ・カカオ)が入ったもの(活性物質が
3.3%のもの)(in Stab.) 1%
D相
香料 適量
手順:
相を調製し、加熱時(約80℃)に、攪拌しつつ、A相をB相に導入する。40℃まで冷却した後、C相とD相を低剪断で添加する。
実施例3:乾燥肌用の組成物
次の処方に応じて、組成物を調製する:
− UV遮蔽剤 0.1000%
− 顔料及び真珠光沢剤 0.2000%
− エチルアルコール 3.5000%
− 抑制剤 0.1000%
− 酢酸トコフェリル 0.1000%
− オキシエチレン化されたメチルグルコースセ
スキステアラート 2.5000%
− 植物性油 2.5000%
− ヒアルロン酸ナトリウム 0.0200%
− グリセリン 7.0000%
− 防腐剤 0.8000%
− 4-メチルエスキュレトール-ナトリウム-モノ
エタノアート 0.1000%
− 香料 0.1500%
− シクロヘキサジメチルシロキサン 6.0000%
− カプロル-カプリン酸のトリグリセリド 6.0000%
− フィラー 2.0000%
− 増粘剤及びゲル化剤 7.0000%
− ブロックコポリマー[ポリジメチルシロキサ
ン][エチル][ポリジメチルシロキサン] 0.5000%
− 水/ブチレングリコールにココア豆の殻の抽
出物(テオブロマ・カカオ)が入ったもの 1.0000%
− 水 全体を100%にする量
実施例4:保湿効果
実施例3の組成物を次のプロトコルに従い評価する:
被検体の数:25検体
評価方法:コルネオメーター(corneometer)
測定時間:
− T0、前腕への生成物の第1回適用前
− T4週、上述の日から始めて、前腕への生成物の最後の適用後
結果:
コントロール 処理
T0 29.4+/−6.0 29.4+/−6.2
T4w 29.2+/−5.9 40.8+/−8.7
保湿性の増大率
T4w:+39.5%p<0.0001(S)
結論:
研究条件下、対照領域と比較したところ、本発明の処理を毎日2回、4週間使用した後にかなりの保湿効果が得られ、保湿性の増大率は約+39.5%である。

Claims (12)

  1. 皮膚のケラチノサイトに対するβ-エンドルフィン及びβ-エンドルフィン模倣剤から選択される少なくとも一の化合物の、皮膚の障壁機能を増強させるための化粧品用組成物における使用。
  2. 皮膚のケラチノサイトに対するβ-エンドルフィン及びβ-エンドルフィン模倣剤から選択される少なくとも一の化合物の、皮膚の保湿性を増強させるための化粧品用組成物における使用。
  3. 皮膚のケラチノサイトに対するβ-エンドルフィン及びβ-エンドルフィン模倣剤から選択される少なくとも一の化合物の、内的及び/又は外的ストレスに対する皮膚の耐性を強くするための化粧品用組成物における使用。
  4. 汚染に対する皮膚の耐性を強化する薬剤としての、請求項3に記載の皮膚のケラチノサイトに対するβ-エンドルフィン及びβ-エンドルフィン模倣剤から選択される少なくとも一の化合物の使用。
  5. 皮膚のケラチノサイトに対するβ-エンドルフィン及びβ-エンドルフィン模倣剤から選択される少なくとも一の化合物の、皮膚の輝きを増強させるための使用。
  6. 皮膚のケラチノサイトに対するβ-エンドルフィン模倣剤が、β-エンドルフィンの断片及び植物抽出物から選択されることを特徴とする、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の使用。
  7. 皮膚のケラチノサイトに対するβ-エンドルフィン模倣剤が、カルモジュリン様皮膚タンパク質(CLSP)、ロリクリン及びI型トランスグルタミナーゼ(TGK)から選択される少なくとも2つの因子の、ケラチノサイトによる生成を活性化させることを特徴とする、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の使用。
  8. β-エンドルフィン断片が:
    H-Lys-Asn-Ala-His-Lys-Lys-Gly-Gln-OH
    Ac-Lys-Asn-Ala-His-Lys-Lys-Gly-Gln-OEt
    Ac-Lys-Asn-Ala-His-Lys-Lys-Gly-Gln-NH2
    H-Ala-His-Lys-Lys-Gly-Gln-OH
    Ac-Ala-His-Lys-Lys-Gly-Gln-OEt
    Ac-Ala-His-Lys-Lys-Gly-Gln-OH
    H-Lys-Gly-Gln-OH
    Ac-Lys-Gly-Gln-OEt
    Ac-Lys-Gly-Gln-NH2
    H-Tyr-Gly-Gly-Phe-Met-Thr-Ser-Glu-OH
    Ac-Tyr-Gly-Gly-Phe-Met-Thr-Ser-Glu-OEt
    Ac-Tyr-Gly-Gly-Phe-Met-Thr-Ser-Glu-NH2
    H-Tyr-Gly-Gly-Phe-Met-Thr-OH
    Ac-Tyr-Gly-Gly-Phe-Met-Thr-OEt
    Ac-Tyr-Gly-Gly-Phe-Met-Thr-NH2
    H-Tyr-Gly-Gly-Phe-Met-OH
    Ac-Tyr-Gly-Gly-Phe-Met-NH2
    Ac-Tyr-Gly-Gly-Phe-Met-OEt
    H-Tyr-Gly-Gly-OH
    Ac-Tyr-Gly-Gly-OEt
    Ac-Tyr-Gly-Gly-NH2
    から選択されることを特徴とする、請求項6又は7に記載の使用。
  9. β-エンドルフィン模倣性の植物抽出物が、植物テオブロマ・カカオ(Theobroma cacao)の一部の水性、アルコール性及び/又は水性-アルコール性の抽出物であることを特徴とする、請求項6又は7に記載の使用。
  10. β-エンドルフィン模倣性の植物抽出物が、ココア豆の殻の水性-アルコール性抽出物であることを特徴とする、請求項9に記載の使用。
  11. β-エンドルフィン、その断片、及び/又は皮膚のケラチノサイトにおいてβ-エンドルフィンの活性を模倣する薬剤から選択される少なくとも一の薬剤を有効量適用することを特徴とする、皮膚及び/又は粘膜の障壁機能及び/又は保湿性及び/又は汚染耐性を増強するための美容処理方法。
  12. 薬剤が、保湿剤;脱色剤;抗グリケーション剤;NO-シンターゼインヒビター;真皮又は表皮の高分子の合成を刺激し、及び/又はそれらの分解を防止する薬剤;線維芽細胞及び/又はケラチノサイトの増殖を刺激し、又はケラチノサイトの分化を刺激する薬剤;筋肉弛緩剤;収斂剤;汚染防止剤及び/又は抗フリーラジカル剤;サンスクリーン剤;及びそれらの混合物から選択される少なくとも一の化合物をさらに含有していている、局所適用用の組成物で適用されることを特徴とする、請求項11に記載の方法。
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