JPH11341993A - ストレスの表皮細胞に対する影響の評価 - Google Patents

ストレスの表皮細胞に対する影響の評価

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JPH11341993A
JPH11341993A JP10326832A JP32683298A JPH11341993A JP H11341993 A JPH11341993 A JP H11341993A JP 10326832 A JP10326832 A JP 10326832A JP 32683298 A JP32683298 A JP 32683298A JP H11341993 A JPH11341993 A JP H11341993A
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JP
Japan
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epidermal cells
acid
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stress
mhc class
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JP10326832A
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Junichi Hosoi
純一 細井
Toru Tsuchiya
徹 土屋
Junichi Koyama
純一 小山
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Shiseido Co Ltd
Original Assignee
Shiseido Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ストレス負荷の表皮細胞に及ぼす影響を評価
する系、およびストレス負荷による皮膚損傷を抑制する
ための皮膚外用剤。 【解決手段】 グルココルチコイドの存在下で表皮細胞
を培養する系で、グルココルチコイドに起因する細胞の
機能低下を予防または改善できうる物質の評価方法、な
らびにそのような物質を有効成分として含む皮膚外用
剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、皮膚科学および化
粧料の技術分野に関する。具体的には、本発明はストレ
スの表皮細胞に対する影響の評価方法、ならびにそのよ
うな評価方法によりスクリーニングされうる物質の皮膚
外用剤に関する。
【0002】
【従来の技術】ストレスを受けると、全身的に一連の生
理的変化が起こることが知られている。一般的に、スト
レスによって副腎から副腎皮質ホルモンが放出され、一
方、脳はアドレナリンの生産量を増加し、エネルギーの
保存や筋肉などの器官の活動に備えると考えられてい
る。一方、皮膚器官も例外でなく、解剖的、機能的に皮
膚の免疫細胞と神経因子が関連することも、明らかにさ
れている(例えば、土屋ら、Psychoneuroendocrinolog
y, 20,221〜230(1995);同21,11
1〜117(1996)参照)。
【0003】本発明者らは、個体レベルにおける皮膚の
免疫細胞(特に、表皮ランゲルハンス細胞)の解析を通
し、ストレス負荷によって皮膚の免疫反応および表皮ラ
ンゲルハンス細胞が不活化されることを明らかにすると
共に、ストレス負荷程度を評価できる評価系を確立し、
先に開示した(特願平9−83430号明細書)。
【0004】さらに、ストレス負荷による皮膚、特に、
表皮細胞に対する影響を細胞レベルで評価しうる系が確
立されれば、ストレス負荷と皮膚異常との関連性を解明
するための研究に資するだけでなく、ストレス負荷によ
る皮膚異常の予防もしくは改善するための手段を提供す
る上で役立つであろう。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、細胞レベル(インビトロ)において、ストレス
負荷が表皮細胞に及ぼす影響、より具体的にはストレス
の表皮細胞における免疫抑制効果、を評価しうる系を提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ストレス
負荷と関連性を有するといわれているホルモンが表皮細
胞にどのように作用するかについて、検討してきた。そ
の結果、運動ストレスなどの負荷直後に一過性に血流中
に増加することが知られているβ−エンドルフィンやア
ドレナリンを初めとするカテコールアミンが、前記細胞
における主要組織適合性抗原(MHC)クラスII分子
の発現を促進し、サイトカインの分泌を調節することを
見い出した。また、ストレス負荷後、若干遅れて血中濃
度が上昇することが知られている副腎皮質ホルモン、特
にグルココルチコイドは、前記細胞におけるMHCクラ
スII分子の発現を用量依存的に低減させることを見い
出した。
【0007】すなわち、適当な表皮細胞を培養する際
に、上記いずれかのホルモンを共存させることにより、
ストレス負荷の状態での表皮細胞の機能または損傷を調
べることが可能になるであろう。
【0008】したがって、本発明によれば、グルココル
チコイド、β−エンドルフィン、アドレナリンおよびノ
ルアドレナリンからなる群より選ばれるホルモンの存在
下で、哺乳動物由来の表皮細胞を培養し、培養表皮細胞
における主要組織適合性抗原(MHC)クラスII分子
またはサイトカインの発現量を検出し、次いで前記発現
量の増減を、ストレス負荷の程度の指標として評価する
ことを特徴とするインビトロでのストレスの表皮細胞に
及ぼす影響の評価方法が提供される。
【0009】かようなストレスの表皮細胞に及ぼす影響
の評価方法は、それ自体、皮膚科学的または化粧料分野
におけるストレスと表皮細胞を初めとする皮膚(もしく
は肌)の機能または外観の異常等との関連性を探求する
上で有用である。また、前記評価方法は、例えば、対照
として、ホルモンの不存在下または用量の異なる系での
培養によりもたらされるMHCクラスII分子等の発現
量との比較を介せば、ストレスの表皮細胞または皮膚に
対する影響をより客観的に評価できる。
【0010】さらに、上記評価方法において、同一種で
あって遺伝的に異なる個体に由来する2種以上の表皮細
胞を、平行して培養し、それぞれの表皮細胞におけるM
HCクラスII分子の発現量を比較すると、それぞれの
表皮細胞のストレスに対する感受性を相対的に評価する
ことができる。
【0011】さらにまた、上記評価方法を、ある物質の
存在が培養表皮細胞におけるMHCクラスII分子等の
発現を変化(促進または抑制)しうるか否かの観点から
実施すれば、被検物質がストレス負荷に起因する表皮細
胞の機能異常を予防または改善しうるかを評価できる。
現に、本発明者らは、上記評価方法において、スキンケ
ア製品に含められることが提案されているオウゴン(黄
ごん)抽出物やビタミンC類が、ストレス負荷に起因す
る表皮細胞の機能異常を改善できることを見い出した。
かかる物質は、特に、ストレス負荷に起因する表皮細胞
の機能異常または皮膚の機能的もしくは外観的異常(例
えば、接触感敏症や肌荒等)を予防または改善できる。
【0012】したがって、本発明によれば、ストレス負
荷による表皮細胞の機能異常、具体的にはグルココルチ
コイド等の存在下でのMHCクラスII分子の発現量の
低下、を抑制(予防もしくは改善)しうる物質を有効成
分として含有する皮膚外用剤も提供される。
【0013】
【発明の具体的な態様の説明】本発明の評価方法におい
て、使用する表皮細胞は、ヒト、マウス、ラット、等を
初めとする哺乳動物由来の細胞であって、後述するホル
モンの存在下で培養することにより、MHCクラスII
分子やサイトカインの発現量や分泌量を変化しうる細胞
のすべてを挙げることができる。しかしながら、皮膚に
おける免疫機能の評価を主たる目的とする本発明では、
ランゲルハンス細胞としての形質を備えていることが必
要である。特に、上記評価方法において、好適に使用で
きる細胞としては、マウス表皮より調製された細胞を挙
げることができる。この様な細胞は、遺伝的背景が明確
で、適合するMHCクラスII分子に対する抗体が入手
可能ないずれかの系統のマウス(例えば、BALB/c
マウス)からの皮膚を採取し、皮下組織を取り除いた
後、トリプシン処理して表皮層を分離し、この表皮層を
個々の細胞に分離し、次いで角質や細胞塊を除くことに
より調製することができる。マウス以外の他の哺乳動物
由来の表皮細胞も上記調製法に準じて、調製したものが
使用できる。
【0014】上記のような表皮細胞は、動物細胞培養用
培地、例えば、RPMI 1640やMEM系の培地中
で、適度な細胞濃度において培養することができる。本
発明によれば、前記培養がホルモン、具体的には、グル
ココルチコイド(副腎皮質ホルモン:例えば、コルチコ
ステロン、コルチゾール)、β−エンドルフィン(哺乳
類の脳および下垂体に存在する下垂体タンパク質ホルモ
ンで、ストレスなどの負荷により血液に分泌される)、
ならびにアドレナリンおよびノルアドレナリン(副腎髄
質ホルモンで、ストレス負荷により脳より分泌されるこ
とが知られている)からなる群より選ばれる1種以上の
ホルモンの存在下で行われる。培養は、通常、37℃で
12〜72時間行われる。
【0015】かような培養により、培養表皮細胞は、グ
ルココルチコイドの存在下では、グルココルチコイド対
して用量依存的にMHCクラスII分子の発現が抑制さ
れ、一方、β−エンドルフィン、アドレナリンおよびノ
ルアドレナリンの存在下では、MHCクラスII分子の
発現が促進され、そしてサイトカインの発現が調節(I
L−1β、IL−10の促進、TNFαの抑制)され
る。MHCクラスII分子は、それに対する蛍光標識抗
体で染色する、それ自体既知の方法により検出できる。
また、サイトカインの検出もそれ自体既知の方法によ
り、市販のアッセイキット(例えば、「IL−1βEL
ISAキット」バイオソース社製)を用いて実施するこ
とができる。特に、蛍光標識抗体を用いてMHCクラス
II分子の発現量を検出することが都合よく、この場
合、当該技術分野で常用されている顕微鏡下でのフロー
サイトメーターを使用できる。この検出では、MHCク
ラスII分子の発現した細胞の増減が評価される。一般
的に、BALA/cマウスに由来する表皮細胞を用いる
培養系では、共存するホルモンがコルチコステロンの場
合、100gM濃度で、有意なMHCクラスII分子の
発現量の低下(MHCクラスII分子陽性細胞の減少)
が認められる。また、逆に、β−エンドルフィンを培養
系に共存させた場合、10nMで、有意なMHCクラス
II分子の発現量の増加(陽性細胞の増加)をもたら
す。一方、β−エンドルフィンによるサイトカインの有
意な発現(または分泌)は、10nMで、アドレナリン
またはノルアドレナリンの場合には、1μMで有意な差
違が認められる。
【0016】以上の現象を、ストレス負荷が血中へのグ
ルココルチコイド、β−エンドルフィン、アドレナリン
およびノルアドレナリン濃度を高めるとの知見と組み合
わせると、ストレス負荷が表皮細胞に及ぼす生理学的な
影響を、インビトロの培養細胞レベルで評価できること
が理解できるであろう。したがって、このような評価系
は、同一種であるが、遺伝的に異なる個体に由来する表
皮細胞のストレスに対する感受性等の評価に使用でき
る。
【0017】さらに、具体的な用途としては、表皮細胞
のストレスに起因する機能、特に免疫機能の低下を、予
防または改善できる物質のスクリーニングにも使用でき
る。このようなスクリーニング法の具体的な態様として
は、限定されるものでないが、次の: a) マウス由来の表皮細胞の培養において、MHCク
ラスII分子の発現量を有意に変化させうる濃度のグル
ココルチコイド、β−エンドルフィン、アドレナリンお
よびノルアドレナリンからなる群のホルモンの存在下、
被検物質を共存させて、前記表皮細胞を培養すること、 b)(i) グルココルチコイドの存在に起因するMH
CクラスII分子の発現量の低下を、被検物質が抑制ま
たは改善しうるかを、評価すること、あるいは(ii)
β−エンドルフィン、アドレナリンまたはノルアドレナ
リンの存在に起因するMHCクラスII分子またはサイ
トカインの発現量の増加を、被検物質が抑制または改善
しうるか、を評価すること、 c) 上記評価により、積極的(望ましい)作用を奏す
る被検物質を、ストレスによる皮膚(または表皮細胞)
の機能の低下を予防または改善しうる物質としてスクリ
ーニングする方法、を挙げることができる。本発明によ
れば、このようなスクリーニング法により、例えば、オ
ウゴン(黄ごん)エキス、ならびにビタミンCおよびそ
の誘導体がストレスに起因する機能の低下を予防または
改善できる物質として選抜された。限定されるものでな
いがビタミンCおよびその誘導体としては、L−アスコ
ルビン酸をはじめ、アスコルビン酸ナトリウム等のアス
コルビン酸塩;L−アスコルビン酸アルキルエステル、
L−アスコルビンリン酸エステル、L−アスコルビン硫
酸エステル、L−アスコルビン酸グルコシド等のアスコ
ルビン酸誘導体を挙げることができる。
【0018】さらに具体的には、例えば、上記L−アス
コルビン酸アルキルエステルとしては、パルミチン酸L
−アスコルビル、イソパルミチン酸L−アスコルビル、
ジパルミチン酸L−アスコルビル、ジイソパルミチン酸
L−アスコルビル、ステアリン酸L−アスコルビル、イ
ソステアリン酸L−アスコルビル、ジステアリン酸L−
アスコルビル、ミリスチン酸L−アスコルビル、イソミ
リスチン酸L−アスコルビル、ジミリスチン酸L−アス
コルビル、ジイソミリスチン酸L−アスコルビル、2−
エチルヘキサン酸L−アスコルビル、ジ2−エチルヘキ
サン酸L−アスコルビル、オレイン酸L−アスコルビ
ル、ジオレイン酸L−アスコルビル等を挙げることがで
きる。
【0019】また、例えば、上記L−アスコルビン酸リ
ン酸エステルとしては、L−アスコルビン酸−2−リン
酸エステル、L−アスコルビン酸−3−リン酸エステ
ル、DL−α−トコフェロール−2−L−アスコルビン
酸リン酸ジエステル等を挙げることができる。
【0020】さらにまた、例えば、上記L−アスコルビ
ン酸硫酸エステルとしては、例えばL−アスコルビン酸
−2−硫酸エステル、L−アスコルビン−3−硫酸エス
テル等を挙げることができる。
【0021】加えて、本発明の皮膚外用剤において、適
する場合には、これらのアスコルビン酸誘導体の塩も配
合可能であり、例えば上記アスコルビン酸誘導体のナト
リウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩
等のアルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩等を挙げるこ
とができる。
【0022】したがって、本発明によれば、上記のスク
リーニング法により選抜しうる、ストレスによる表皮細
胞(または皮膚)の機能(特に、免疫機能)の低下を防
止または改善できる物質であって、その他の皮膚機能に
悪影響を及ぼさないものであればその種類を問うことな
く、有効成分として含有する皮膚外用剤が提供される。
かかる外用剤における有効成分濃度は、上記表皮細胞の
機能低下を防止するのに十分な濃度とする。このような
濃度は、外用剤が使用される固体の年齢、性別、体質等
や、有効成分の種類、場合によって併用される他の成分
の種類、等によって変動するので特定できない。しか
し、当業者であれば本発明に従う、上記の培養細胞を使
用する評価方法を実施し、その結果を参考にしてボラン
ティアによる小規模の実使用試験、等を行うことによ
り、容易に決定できるであろう。例えば、有効成分とし
てオウゴン抽出物を外用剤に配合する場合には、総組成
物重量当り、一般に、0.0001〜10%とする。ま
た、有効成分としてビタミンCまたはその誘導体を外用
剤に配合する場合には、総組成物重量当り、一般に、
0.0001〜10%とする。このような皮膚外用剤
は、オウゴン抽出物の本発明に従う所期の作用効果に悪
影響を及ぼさない限り、医薬または化粧料の技術分野で
使用されている希釈剤、キャリヤー、助剤、その他の活
性物質と共に配合して調製物(剤)とすることができ
る。限定されるものでないが、代表的な希釈剤、キャリ
ヤー、助剤等としては、限定されるものでないが、ロウ
を包含する油脂、エステル油、炭化水素油、高級脂肪
酸、高級アルコール、シリコーン類、界面活性剤、アル
コール、水、粘度調節剤、キレート剤、紫外線吸収剤、
保湿剤、皮膚賦活剤を包含する薬剤、抗菌剤、pH調整
剤、酸化防止剤、等を挙げることができる。
【0023】油脂類としては、限定されるものでない
が、アマニ油、ツバキ油、マカデミアナッツ油、トウモ
ロコシ油、ミンク油、オリーブ油、アボガド油、サザン
カ油、ヒマシ油、サフラワー油、キョウニン油、シナモ
ン油、ホホバ油、ブドウ油、ヒマワリ油、アーモンド
油、ナタネ油、ゴマ油、小麦胚芽油、米胚芽油、米ヌカ
油、綿実油、大豆油、落花生油、茶実油、月見草油、卵
黄油、牛脚油、肝油、トリグリセリン、トリオクタン酸
グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン等の液体
油脂;ヤシ油、パーム油、パーム核油等の液体又は固体
の油脂;カカオ脂、牛脂、羊脂、豚脂、馬脂、硬化油、
硬化ヒマシ油、モクロウ、シアバター等の固体油脂;ミ
ツロウ、キャンデリラロウ、綿ロウ、カルナウバロウ、
ベイベリーロウ、イポタロウ、鯨ロウ、モンタンロウ、
ヌカロウ、ラノリン、還元ラノリン、硬質ラノリン、カ
ポックロウ、サトウキビロウ、ホホバロウ、セラックロ
ウ等のロウ類を挙げることができる。
【0024】エステル油および炭化水素油等(基剤)と
しては、限定されるものでないが、オクタン酸セチル等
のオクタン酸エステル、トリ−2−エチルヘキサエン酸
グリセリン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリ
スリット等のイソオクタン酸エステル、ラウリン酸ヘキ
シル等のラウリン酸エステル、ミリスチン酸イソプロピ
ル、ミリスチン酸オクチルドデシル等のミリスチン酸エ
ステル、パルミチン酸オクチル等のパルミチン酸エステ
ル、ステアリン酸イソセチル等のステアリン酸エステ
ル、イソステアリン酸イソプロピル等のイソステアリン
酸エステル、イソパルミチン酸オクチル等のイソパルミ
チン酸エステル、オレイン酸イソデシル等のオレイン酸
エステル、アジピン酸ジイソプロピル等のアジピン酸ジ
エステル、セバシン酸ジエチル等のセバシン酸ジエステ
ル、リンゴ酸ジイソステアリル等のエステル油;流動パ
ラフィン、オゾケライト、スクワラン、スクワレン、プ
リスタン、パラフィン、イソパラフィン、セレシン、ワ
セリン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素油
を挙げることができる。
【0025】高級脂肪酸としては、限定されるものでな
いが、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステ
アリン酸、ベヘン(ベヘニン)酸、オレイン酸、12−
ヒドロキシステアリン酸、ウンデシレン酸、トール酸、
イソステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸、エイコ
サペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DH
A)等を挙げることができる。
【0026】高級アルコールとしては、限定されるもの
でないが、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ス
テアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ミリスチル
アルコール、オレイルアルコール、セトステアリルアル
コール等の直鎖アルコール、モノステアリルグリセリン
エーテル(バチルアルコール)、2−デシルテトラデシ
ノール、ラノリンアルコール、コレステロール、フィト
ステロール、ヘキシルドデカノール、イソステアリルア
ルコール、オクチルドデカノール等の分岐鎖アルコール
等を挙げることができる。
【0027】さらなる基剤として、限定されるものでな
いが、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシ
ロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン等の鎖
状シリコーン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、
デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシク
ロヘキサシロキサン等の環状シリコーン、3次元網目構
造を有するシリコーン樹脂、シリコーンゴム等のシリコ
ーンを本発明の製剤中に配合することもできる。 界面
活性剤としては、セッケン用素地、ラウリン酸ナトリウ
ム、パルミチン酸ナトリウム等の脂肪酸セッケン、ラウ
リル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸K等の高級アルキル
硫酸エステル塩、POEラウリル硫酸トリエタノールア
ミン、POEラウリル硫酸ナトリウム等のアルキルエー
テル硫酸エステル塩、ラウロイルサルコシンナトリウム
等のN−アシルサルコシン酸、N−ミリストイル−N−
メチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリ
ッドナトリウム、ラウリルメチルタウリッドナトリウム
等の高級脂肪酸アミドスルホン酸塩、POEオレイルエ
ーテルリン酸ナトリウム、POEステアリルエーテルリ
ン酸等のリン酸エステル塩、ジ−2−エチルヘキシルス
ルホコハク酸ナトリウム、モノラウロイルモノエタノー
ルアミドポリオキシエチレンスルホコハク酸ナトリウ
ム、ラウリルポリプロピレングリコールスルホコハク酸
ナトリウム等のスルホコハク酸塩、リニアドデシルベン
ゼンスルホン酸ナトリウム、リニアドデシルベンゼンス
ルホン酸トリエタノールアミン、リニアドデシルベンゼ
ンスルホン酸等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、N−
ラウロイルグルタミン酸モノナトリウム、N−ステアロ
イルグルタミン酸ジナトリウム、N−ミリストイル−L
−グルタミン酸モノナトリウム等のN−アシルグルタミ
ン酸塩、硬化ヤシ油脂肪酸グリセリン硫酸ナトリウム等
の高級脂肪酸エステル硫酸エステル塩、ロート油等の硫
酸化油、POEアルキルエーテルカルボン酸、POEア
ルキルアリルエーテルカルボン酸塩、α−オレフィンス
ルホン酸塩、高級脂肪酸エステルスルホン酸塩、二級ア
ルコール硫酸エステル塩、高級脂肪酸アルキロールアミ
ド硫酸エステル塩、ラウロイルモノエタノールアミドコ
ハク酸ナトリウム、N−パルミトイルアスパラギン酸ジ
トリエタノールアミン、カゼインナトリウム等のアニオ
ン系界面活性剤;塩化ステアリルトリメチルアンモニウ
ム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム等のアルキル
トリメチルアンモニウム塩、塩化ジステアリルジメチル
アンモニウム塩等のジアルキルジメチルアンモニウム
塩、塩化ポリ(N,N′−ジメチル−3,5−メチレン
ピペリジニウム)、塩化セチルピリジニウム等のアルキ
ルピリジニウム塩、アルキル四級アンモニウム塩、アル
キルジメチルベンジルアンモニウム塩、アルキルイソキ
ノリニウム塩、ジアルキルモリホニウム塩、POEアル
キルアミン、アルキルアミン塩、ポリアミン脂肪酸誘導
体、アミルアルコール脂肪酸誘導体、塩化ベンザルコニ
ウム、塩化ベンゼトニウム等のカチオン系界面活性剤;
2−ウンデシル−N,N,N−(ヒドロキシエチルカル
ボキシメチル)−2−イミダゾリンナトリウム、2−コ
コイル−2−イミタゾリニウムヒドロキサイド−1−カ
ルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等の、イミダゾリン
系両性界面活性剤、2−ヘプタデシル−N−カルボキシ
メチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイ
ン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルベ
タイン、アミドベタイン、スルホベタイン等のベタイン
系界面活性剤等の両性界面活性剤;ソルビタンモノオレ
エート、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタン
モノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビ
タンモノステアレート、ソルビタンセスキオレエート、
ソルビタントリオレエート、ペンタ−2−エチルヘキシ
ル酸ジグリセロールソルビタン、テトラ−2−エチルヘ
キシル酸ジグリセロールソルビタン等のソルビタン脂肪
酸エステル類、モノ綿実油脂肪酸グリセリン、モノエル
カ酸グリセリン、セスキオレイン酸グリセリン、モノス
テアリン酸グリセリン、α,α′−オレイン酸ピログル
タミン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリンリン
ゴ酸等のグリセリンポリグリセリン脂肪酸類、モノステ
アリン酸プロピレングリコール等のプロピレングリコー
ル脂肪酸エステル類、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリン
アルキルエーテル、ポリオキシエチレン・メチルポリシ
ロキサン共重合体等の親油性非イオン界面活性剤;PO
Eソルビタンモノオレエート、POE−ソルビタンモノ
ステアレート、POE−ソルビタンモノオレート、PO
E−ソルビタンテトラオレエート等のPOEソルビタン
脂肪酸エステル類、POE−ソルビットモノラウレー
ト、POE−ソルビットモノオレエート、POE−ソル
ビットペンタオレエート、POE−ソルビットモノステ
アレート等のPOEソルビット脂肪酸エステル類、PO
E−グリセリンモノステアレート、POE−グリセリン
モノイソステアレート、POE−グリセリントリイソス
テアレート等のPOEグリセリン脂肪酸エステル類、P
OEモノオレエート、POEジステアレート、POEモ
ノジオレエート、システアリン酸エチレングリコール等
のPOE脂肪酸エステル類、POEラウリルエーテル、
POEオレイルエーテル、POEステアリルエーテル、
POEベヘニルエーテル、POE2−オクチルドデシル
エーテル、POEコレスタノールエーテル等のPOEア
ルキルエーテル類、POEオクチルフェニルエーテル、
POEノニルフェニルエーテル、POEジノニルフェニ
ルエーテル等のPOEアルキルフェニルエーテル類、ブ
ルロニック等のプルアロニック型類、POE・POPセ
チルエーテル、POE・POP2−デシルテトラデシル
エーテル、POE・POPモノブチルエーテル、POE
・POP水添ラノリン、POE・POPグリセリンエー
テル等のPOE・POPアルキルエーテル類、テトロニ
ック等のテトラPOE・テトラPOPエチレンジアミン
縮合物類、POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油、PO
E硬化ヒマシ油モノイソステアレート、POE硬化ヒマ
シ油トリイソステアレート、POE硬化ヒマシ油モノピ
ログルタミン酸モノイソステアリン酸ジエステル、PO
E硬化ヒマシ油マレイン酸等のPOEヒマシ油硬化ヒマ
シ油誘導体、POEソルビットミツロウ等のPOEミツ
ロウ・ラノリン誘導体、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミ
ド、ラウリン酸モノエタノールアミド、脂肪酸イソプロ
パノールアミド等のアルカノールアミド、POEプロピ
レングリコール脂肪酸エステル、POEアルキルアミ
ン、POE脂肪酸アミド、ショ糖脂肪酸エステル、PO
Eノニルフェニルホルムアルデヒド縮合物、アルキルエ
トキシジメチルアミンオキシド、トリオレイルリン酸等
の親水性非イオン界面活性剤等の界面活性剤を挙げるこ
とができる。
【0028】アルコール類としては、限定されるもので
ないが、メタノール、エタノール、プロパノール、イソ
プロパノール等の低級アルコール;コレステロール、シ
トステロール、フィトステロール、ラノステロール等の
ステロール類を挙げることができる。
【0029】粘度調節剤としては、限定されるものでな
いが、アラビアゴム、トラガントガム、ガラクタン、キ
ャロプガム、グアーガム、カラヤガム、カラギーナン、
ペクチン、寒天、クインスシード(マルメロ)、アルゲ
コロイド(褐藻エキス)、デンプン(コメ、トウモロコ
シ、バレイショ、コムギ)等の植物系高分子、デキスト
ラン、サクシノグルカン、プルラン等の微生物系高分
子、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロ
ピルデンプン等のデンプン系高分子、コラーゲン、カゼ
イン、アルブミン、ゼラチン等の動物系高分子、メチル
セルロース、ニトロセルロース、エチルセルロース、メ
チルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチル
セルロース、セルロース硫酸ナトリウム、ヒドロキシプ
ロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリ
ウム、結晶セルロース、セルロース末等のセルロース系
高分子、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレン
グリコールエステル等のアルギン酸系高分子、ポリビニ
ルメチルエーテル、カルボキシビニルポリマー(CAR
BOPOL等)等のビニル系高分子、ポリオキシエチレ
ン系高分子、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン
共重合体系高分子、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエ
チルアクリレート、ポリアクリル酸アミド等のアクリル
系高分子、ポリエチレンイミン、カチオンポリマー、ベ
ントナイト、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ラポナ
イト、ヘクトライト、無水ケイ酸等の無機系水溶性高分
子等の水溶性高分子を挙げることができる。
【0030】キレート剤としては、限定されるものでな
いが、シトラマル酸、アガル酸、グリセリン酸、ラクト
ピオン酸、ジヒドロキシフマール酸、キナ酸、ガラクタ
ル酸、グルカル酸、シキミ酸、アスコルビン酸、ヒノキ
チオール、ギンコ酸、ホモゲンチジン酸、プロトカテク
酸、没食子酸、タンニン酸、コーヒー酸、メコン酸、ゲ
ンチジン酸、α−カイニン酸、エチレンジアミン四酢
酸、1,2−ビス(2−アミノフェノキシ)エタン−
N,N,N′,N′−四酢酸、エチレングリコールジア
ミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、オロチン
酸、N−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン三
酢酸、α−グリセロリン酸、β−グリセロリン酸、フィ
チン酸、トリメリット酸、リン酸、ポリリン酸およびメ
タリン酸、ならびにこれらの機能的類似体ならびに適当
な場合にはこれらのアルカリ金属塩およびカルボン酸エ
ステルを挙げることができる。
【0031】紫外線吸収剤としては、限定されるもので
ないが、パラアミノ安息香酸等の安息香酸系紫外線吸収
剤;アントラニル酸メチル等のアントラニル酸系紫外線
吸収剤;サリチル酸オクチル、サリチル酸フェニル、サ
リチル酸ホモメンチル等のサリチル酸系紫外線吸収剤;
パラメトキシケイ皮酸イソプロピル、パラメトキシケイ
皮酸オクチル、パラメトキシケイ皮酸−2−エチルヘキ
シル、ジパラメトキシケイ皮酸モノ−2−エチルヘキサ
ン酸グリセリル、[4−ビス(トリメチルシロキシ)メ
チルシリル−3−メチルブチル]−3,4,5−トリメ
トキシケイ皮酸エステル等のケイ皮酸系紫外線吸収剤;
2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ
−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−
メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸、2−ヒドロ
キシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸ナ
トリウム等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤;ウロカニ
ン酸、ウロカニン酸エチル、2−フェニル−5−メチル
ベンゾオキサゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−
メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、4−tert
ブチル−4′−メトキシジベンゾイルメタン等の紫外線
吸収剤を挙げることができる。
【0032】保湿剤としては、限定されるものでない
が、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、
ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコー
ル、ヘキシレングリコール、グリセリン、ジグリセリ
ン、キシリトール、マルチトール、マルトース、D−マ
ンニット、水アメ、ブドウ糖、果糖、乳糖、コンドロイ
チン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウム、アデノ
シンリン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、胆汁酸塩、ピ
ロリドンカルボン酸、グルコサミン、シクロデキストリ
ン等を挙げることができる。
【0033】薬剤成分としては、限定されるものでない
が、ビタミンA油、レチノール、パルミチン酸レチノー
ル、イノシット、塩酸ピリドキシン、ニコチン酸ベンジ
ル、ニコチン酸アミド、ニコチン酸dl−α−トコフェ
ロール、ビタミンD2(エルゴカルシフェロール)、d
l−α−トコフェロール、dl−α−トコフェロール−
2−L−アスコルビン酸ジエステルカリウム、酢酸dl
−α−トコフェロール、パントテン酸、ビオチン等のビ
タミン類;エストラジオール、エチニルエストラジオー
ル等のホルモン類;アラントイン、アズレン、グリチル
レチン酸等の抗炎症剤;アルブチン等の美白剤;酸化亜
鉛、タンニン酸等の収斂剤;L−メントール、カンフル
等の清涼剤、イオウ、塩化リゾチーム、塩酸ピリドキシ
ン、γ−オリザノール等を配合することができる。さら
に、多様な薬効を有する各種の抽出物を配合することが
できる。すなわち、ドクダミエキス、オウバクエキス、
メリロートエキス、オドリコソウエキス、カンゾウエキ
ス、シャクヤクエキス、サボンソウエキス、ヘチマエキ
ス、キナエキス、ユキノシタエキス、クララエキス、コ
ウホネエキス、ウイキョウエキス、サクラソウエキス、
バラエキス、ジオウエキス、レモンエキス、シコンエキ
ス、アロエエキス、ショウブ根エキス、ユーカリエキ
ス、スギナエキス、セージエキス、タイムエキス、茶エ
キス、海草エキス、キューカンバーエキス、チョウジエ
キス、キイチゴエキス、メリッサエキス、ニンジンエキ
ス、マロニエエキス、モモエキス、桃葉エキス、クワエ
キス、ヤグルマギクエキス、ハマメリスエキス、プラセ
ンタエキス、胸腺抽出物、シルク抽出液等を挙げること
ができる。
【0034】抗菌剤としては、限定されるものでない
が、安息香酸、サリチル酸、石灰酸、ソルビン酸、パラ
オキシ安息香酸エステル、パラクロルメタクレゾール、
ヘキサクロロフェン、塩化ベンザルコニウム、塩化クロ
ルヘキシジン、トリクロロカルバニリド、感光素、フェ
ノキシエタノール等を挙げることができる。
【0035】その他、2−アミノ−2−メチル−1−プ
ロパノール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパ
ンジオール、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、トリ
エタノールアミン、炭酸ナトリウム等の中和剤;乳酸、
クエン酸、グリコール酸、コハク酸、酒石酸、dl−リ
ンゴ酸、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素
アンモニウム等のpH調整剤;アスコルビン酸、α−ト
コフェロール、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒ
ドロキシアニソール等の酸化防止剤;メチルパラベン、
エチルパラベン、ブチルパラベン等の防腐剤を本発明の
製剤中に含ませることができる。
【0036】また、必要に応じて適当な粉末成分(powd
er components)、香料、色素等を本発明の所期の効果
を損なわない範囲で本発明の製剤に配合することもでき
る。
【0037】ここで、上記の各成分は例示であり、これ
らの成分に本発明の製剤に配合可能な成分が限定される
ものではない。
【0038】これらの成分は所望する形態に応じた処方
に従い、適宜組み合わせて本発明の製剤に配合すること
ができる。
【0039】以上のような上記有効成分とその他の成分
とを配合して調製される本発明の製剤は、医薬品、医薬
部外品(軟膏剤等)および化粧品[洗顔科、乳液、クリ
ーム、ジェル、エッセンス(美容液)、パック・マスク
等の基礎化粧品;ファンデーション、口紅等のメーキャ
ップ化粧品;芳香化粧品、ボディ化粧品等]の用途また
は形態に広く適用可能である。
【0040】また、本発明に従う製剤の性状またはタイ
プ水溶液系、可溶化系、乳化系、粉末系、油液系、ゲル
系、軟膏系、エアゾール系、水−油2層系、水−油−粉
末3層系等、幅広い性状またはタイプを採り得る。
【0041】
【実施例】以下、具体例を挙げて、本発明をさらに具体
的に説明する。 例1:グルココルチコイドの存在下における表皮細胞の
培養 BALB/cマウスから皮膚を採取し、皮下組織を取り
除いた後、0.38%トリプシン/0.5u/mlディス
パーゼの混合溶液中で37℃20分の培養を行うことに
より表皮層を分離した。この表皮シートをリン酸緩衝液
(PBS)中で15分間マグネチックスターラーで弱く
撹拌して個々の細胞に分離し、ナイロンフィルターで角
質や細胞塊を除いた。こうして得られた表皮細胞を5×
106/ml程度の濃度で培養液(PPMI 1640含
有)に拡散して24時間培養した。この間、コルチコス
テロンおよび、場合により被検物質を添加する。培養
後、5%牛胎仔血清を含むPBSで1回洗浄し、5%牛
胎仔血清を含むPBSに拡散してFITC標識抗I−A
抗体(20μg/ml)を加え、4℃暗所で1時間培養
した。5%牛胎仔血清を含むPBSで3回洗浄後、フロ
ーサイトメーター(コールター社製)で解析した。
【0042】結果を図1に示す。
【0043】図1から、主要組織適合性抗原陽性細胞の
割合は用量依存的にコルチコステロンによって低下する
ことがわかる。これはストレスによって増加するコルチ
コステロンが、皮膚の免疫反応を抑制することを培養系
で示すことを意味する。 例2:被検物質の共存下での表皮細胞の培養 例1の培養に際し、オウゴン(黄ごん)エキス(オウゴ
ンリキッド SE:一丸ファルコス社製)を培地組成の
10-5〜10-4重量%共存させて、例1の操作を繰り返
した。結果を図2に示す。
【0044】図2から、オウゴンエキスは、コルチゾー
ルによるI−A陽性細胞の低下を抑制または改善するこ
とがわかる。 例3:被検物質の共存下での表皮細胞の培養 例1の培養に際し、アスコルビン酸リン酸マグネシウム
を培地組成の1μM〜100μM共存させて、例1の操
作を繰り返した。結果を図3に示す。
【0045】図3から、ビタミンC誘導体は、コルチゾ
ールによるI−A陽性細胞の低下を抑制または改善する
ことがわかる。
【0046】 製剤例1:化粧水 成分 重量(%) 1,3−ブチレングリコール 6.0 グリセリン 4.0 オレイルアルコール 0.1 POE(20)ソルビタンモノラウリン酸オステル 0.5 POE(15)ラウリルアルコールエーテル 0.5 エタノール 10.0 オウゴン抽出物 1.0 精製水 77.9調製 精製水に1,3−ブチレングリコールおよびグリセリン
を室温にて溶解し水相とする。エタノールに他の成分を
溶解し、先の水相に混合可溶化する。次いで、濾過、充
てん(填)を行い、化粧水を得た。
【0047】 製剤例2:化粧水 成分 重量(%) 1,3−ブチレングリコール 6.0 グリセリン 4.0 オレイルアルコール 0.1 POE(20)ソルビタンモノラウリン酸オステル 0.5 POE(15)ラウリルアルコールエーテル 0.5 エタノール 10.0 オウゴン抽出物 1.0 アスコルビン酸リン酸マグネシウム 1.0 精製水 76.9調製 精製水に1,3−ブチレングリコールおよびグリセリン
を室温にて溶解し水相とする。エタノールに他の成分を
溶解し、先の水相に混合可溶化する。次いで、濾過、充
てん(填)を行い、化粧水を得た。
【図面の簡単な説明】
【図1】表皮細胞の培養に際し、培地中のコルチコステ
ロンの濃度変化がMHCクラスII分子の発現に及ぼす
影響を示すグラフである。
【図2】図1の培養系にオウゴンエキスを共存させた場
合のMHCクラスII分子の発現の変化を示すグラフで
ある。
【図3】図1の培養系にアスコルビン酸リン酸マグネシ
ウムを共存させた場合のMHCクラスII分子の発現の
変化を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 45/00 A61K 45/00 G01N 33/50 G01N 33/50 Q

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 A.グルココルチコイド、β−エンドル
    フィン、アドレナリンおよびノルアドレナリンからなる
    群より選ばれるホルモンの存在下で、哺乳動物由来の表
    皮細胞を培養する工程、 B.培養表皮細胞における主要組織適合性抗原(MH
    C)クラスII分子またはサイトカインの発現量を検出
    する工程、次いで C.前記発現量の増減を、ストレス負荷の程度の指標と
    して評価する工程、を含んでなるインビトロでのストレ
    スの表皮細胞に及ぼす影響の評価方法。
  2. 【請求項2】 工程Aにおける表皮細胞の培養をホルモ
    ンの不存在下で行った場合のMHCクラスII分子また
    はサイトカインの発現量を対照として、工程Cにおける
    発現量を比較する工程をさらに含む請求項1記載の評価
    方法。
  3. 【請求項3】 工程Aにおける表皮細胞の培養を、別の
    表皮細胞について個別に行い、それぞれのMHCクラス
    II分子またはサイトカインの発現量の多寡を比較する
    工程をさらに含み、ストレスの表皮細胞に及ぼす影響を
    ストレスに体する2種以上の表皮細胞間の相対的な感受
    性として評価する、請求項1記載の評価方法。
  4. 【請求項4】 工程Aにおける表皮細胞の培養を、さら
    に被検物質の存在下で行い、被検物質の存在下と不存在
    下での培養の結果を比較し、被検物質の存否におけるス
    トレスの表皮細胞に及ぼす影響の変化を評価する工程
    を、さらに含む請求項1記載の評価方法。
  5. 【請求項5】 前記ホルモンがグルココルチコイドであ
    り、そして前記検出がMHCクラスII分子の発現量に
    ついて行われる請求項1〜4のいずれかに記載の評価方
    法。
  6. 【請求項6】 前記ホルモンがβ−エンドルフィン、ア
    ドレナリンおよびノルアドレナリンからなる群より選ば
    れ、そして前記検出がMHCクラスII分子またはサイ
    トカインの発現量について行われる請求項1〜4のいず
    れかに記載の評価方法。
  7. 【請求項7】 MHCクラスII分子の発現量の低減を
    ストレスの表皮細胞に及ぼす影響が亢進した状態とし
    て、または前記発現量の低減の抑制をストレスの表皮細
    胞に及ぼす影響が緩和された状態とし評価する請求項5
    記載の評価方法。
  8. 【請求項8】 MHCクラスII分子またはサイトカイ
    ンの発現量の増大をストレスの表皮細胞に及ぼす影響が
    亢進した状態とし、または発現量の増大の抑制をストレ
    スの表皮細胞に及ぼす影響が緩和された状態として評価
    する請求項6記載の評価方法。
  9. 【請求項9】 グルココルチコイドの存在下で哺乳動物
    由来の表皮細胞を培養した際の培養表皮細胞におけるM
    HCクラスII分子の発現量の低減を抑制する物質を、
    有効成分として含有する皮膚外用剤。
  10. 【請求項10】 前記物質がオウゴン(黄ごん)抽出
    物、ならびにビタミンCおよびその誘導体からなる群よ
    り選ばれる少なくとも1種である請求項9記載の皮膚外
    用剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1498113A1 (fr) * 2003-07-17 2005-01-19 L'oreal Utilisation de béta-endorphine et/ou d'agents exercant une activité béta-endorphine-like en cosmétique et dermatologie
JP2005179224A (ja) * 2003-12-18 2005-07-07 Noevir Co Ltd 皮膚外用剤

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FR2857588A1 (fr) * 2003-07-17 2005-01-21 Oreal Utilisation de beta-endorphine, d'agents exercant une activite beta-endorphine-like en cosmetique et dermatologie
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