JP2008529548A - ウイルスを用いることによる試料中の生細胞を検出するための方法 - Google Patents

ウイルスを用いることによる試料中の生細胞を検出するための方法 Download PDF

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Abstract

(i)試料と、生細胞に感染することのできるウイルスを、当該ウイルスが、任意のそのような生細胞内に感染し複製することができる条件下でインキュベートすること;(ii)細胞中のウイルスの複製により得られる任意の核酸を検出すること、を含んで成る、試料中の生細胞、例えば細菌細胞を検出するための方法。

Description

本出願は、試料中の生細胞の存在を検出するための方法、及び当該方法における使用のためのキットに関する。
細菌及び他の生物の迅速な検出は、公衆安全の分野において非常に重要である。食品又は飲料が、有害な細菌及び他の微生物、例えばE.コリ(E.coli)0157による汚染が存在しないことが必須である食品産業において特に重要である。
潜在的に有害な細菌及び他の生物を迅速に同定し、感染を抑制し、動物又は患者に対して正しい処置を施すことを可能にすることも、獣医及び医療診断の分野において非常に重要である。医薬、化粧品及び獣医用調製物に、有害な汚染物質、例えば細菌が存在しないことも重要である。
いくつかの細菌及び他の微生物に加えて、例えば炭疽菌は、生物兵器剤としての使用の可能性を有する。従って、試料中のそのような生物を迅速に試験することができることは重要である。例えば、炭疽菌胞子の初期の吸入後に有効な処置を施すには6時間しか存在しないと推定されてきた。
細菌及び他の生物を検出するためのいくつかの方法が、現在利用可能である。
例えば、試料中の細菌の存在を検出するために、従来の培養に基づいた方法を用いることができる。しかし、そのような試験において一般的に遭遇する問題は、試料中の生物の濃度が一般的に非常に低いということである。従って、試験を実施する前に相当な時間試料をインキュベートし、生物を検出可能なレベルまで培養することが必要であり得る。この遅延は、公衆衛生が危険である多くの状況において許容できないものであり得る。
或いは、PCR及び他の核酸増幅技術は、細菌及び他の生物の存在を検出するための、速くそして高感度なDNAに基づいた手段を提供する。これらの技術は、一般的に、増幅反応、例えばポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を用いた細菌DNAの検出に頼る。
しかし、DNAは非常に頑丈な化学種であり、宿主細胞が死んだ場合でも残存することができるので、このような増幅技術に関連する不都合が存在する。
例えば、家禽生産物が病原細菌、例えばサルモネラ(Salmonella)で汚染され、その後調理された場合に、食品は安全な状態にされるだろう。従来の培養に基づいた検出方法は、安全であることを示すが、当該方法は実施するのに長い時間を要する。一方、より迅速なDNAの方法は、サルモネラ(Salmonella)DNAは試料中にいまだ存在しているので、間違ったポジティブな結果を示すだろう。
或いは、WO2003/035889は、マーカー配列を含む改変ファージを、生細胞を検出するために用いる技術について記載する。この方法においては、改変ファージは、試験する試料に導入される。生細胞が存在する場合、当該ファージは細胞機構を用いて複製することができ、これはマーカー配列の検出可能な増大をもたらす。
しかし、この技術に関連する不都合が存在する。
第一に、ファージは所望のマーカー配列を含むように具体的に改変されなければならないので、マーカー配列を組み込む必要性は、試験の複雑性を必然的に増大させる。従って、このような改変ファージは、このような試験のコスト及び複雑性を増大させるだろう。
更に、マーカー配列は試験する試料に添加されるので、ファージ中のその存在により、試料中のこのマーカー配列の量の任意の増大を定量的に検出する必要がある。これは、偽陽性結果が発生しないことを確実にするために、インキュベーション期間を十分長くする必要があることを意味する。
従って、潜在的な生物的危険性のための信用できる試験方法であって、容易に操作することができ、低いレベルの偽陽性又は偽陰性結果を確実に有する方法を提供する必要性が存在する。
従って、本発明は、
(i)試料と、生細胞に感染することのできるウイルスを、当該ウイルスが、任意のそのような生細胞内に感染し複製することができる条件下でインキュベートすること;
(ii)細胞中のウイルスの複製により得られる任意の核酸を検出すること、
を含んで成る、試料中の生細胞を検出するための方法を提供する。
具体的にウイルスの複製により得られた核酸を検出することにより、死細胞と単純に比較して、試料中に存在する生細胞が存在することを決定することができる。
特定の実施態様において、本発明は、
(i)試料と、生細胞に感染することのできるウイルスを、当該ウイルスが、任意のそのような生細胞内に感染し複製することができる条件下でインキュベートすること;
(ii)細胞中のウイルスの複製により得られる任意の核酸を検出すること、ただし、当該ウイルスが、マーカー配列を含むように改変された改変ウイルスである場合、検出される核酸は、細胞内でのウイルスの複製により独自に産生されたものである、
を含んで成る、試料中の生細胞を検出するための方法を提供する。
任意の生細胞が段階(i)の間に感染されることを確実にするために、それらをプレコンディショニング段階(例えば、ウイルスの添加前に、それらを、例えば2.5〜4.5時間の適切な期間、例えば37℃〜42℃のインキュベーション温度にする)にかけることができる。これは、例えば免疫磁気分離法のような貯蔵又は単離手順の結果として、試料がストレスを受けたバクテリアを含む場合に、特に必要であり得る。その後、それらは、感染といくらかの複製が生じるのを可能にする一定の期間、インキュベーション温度にとどめることができる。
用いるウイルスは、一本鎖(ss)又は二本鎖(ds)RNA又はDNAウイルスであることができる。
段階(ii)で検出される核酸は、ウイルスそれ自体の中で発生する。この場合、試料中に存在するこの核酸の量の増大を定量的に検出する必要がある。この方法は、マーカー配列を含むようにウイルスを改変する必要がないので、WO03/035889に記載されたものより有利である。
しかしながら、好ましくは、段階(ii)で検出される核酸は、ウイルス自体の中に含まれないが、細胞内でウイルスの複製により独自に産生される。これは、生細胞がウイルスの産生に利用されるので、この特定の配列を有する任意の核酸の検出は、試料中の生細胞の存在の指標であることを意味する。
ウイルスは、野生型ウイルス又は改変ウイルスのいずれかであることができる。ウイルスがマーカー配列を含むように改変された改変ウイルスである場合、検出される核酸は、細胞内におけるウイルスの複製により独自に産生されるものである。
特定の実施態様において、ウイルスは、任意のマーカー配列、例えば標的繰り返し配列を含むように改変されていない。
しかしながら、ウイルスは、他の目的、例えばウイルスの感染性又は特異性を増大させるために改変することができる。このようなウイルスは商業的に入手可能であり、従って、この方法の複雑性やコストを顕著に増大させることなく、天然のウイルスを超える利点を提供することができ、或いはそれらは従来の組み換え方法を用いて作り出すことができる。
選択される検出オプションは、用いる特定のウイルスに依存するだろう。
具体的な実施態様において、ウイルスは、RNAウイルス、特に一本鎖RNAウイルスである。
具体的な好ましい一本鎖RNAウイルスは、クラスVIのRNAウイルスであり、これはシングルポジティブRNA鎖を含んで成る。これらのウイルスは、逆転写と呼ばれる方法を用いて、それらのRNAを相補的DNA(cDNA)に変換する。RNAのcDNAへの変換は、ウイルスの宿主細胞内の複製を可能にする。
しかしながら、上記の段階(ii)で産生されたcDNAの検出は、感染され、ウイルス感染を維持することのできる生細胞が、試料中に存在するという指標を提供する。
逆転写を実施するのに必要な逆転写酵素は、ビリオン中にしばしば存在する酵素であり、従って、ウイルスは、この必須の酵素を提供するのに宿主細胞に頼る必要はない。しかし、宿主は、ウイルスが、宿主細胞内で感染し、複製することができるように、多くの他の因子を提供しなければならない。
例えば、ウイルスの宿主細胞への内在化は、表面タンパク質及びウイルスが相互作用しなければならない細胞膜などの宿主因子を必要とする。更に、逆転写は、ウイルスRNAからcDNAを形成するのに必要なdNTP基質を含む安定な環境を必要とする。
宿主細胞が生きておらず、従って上記のもののような追加因子を産生しない場合、ウイルスは宿主細胞内に感染し複製することができないので、例えば増幅反応の標的を形成し得る検出可能なDNAを産生しない。
宿主細胞が生きている場合、RNAウイルスは、宿主細胞内に感染、複製し、検出可能なcDNAを産生することができるだろう。宿主細胞が生きていない場合、ウイルスは宿主細胞に感染し、そして/或いはその中で複製することができないので、cDNAは検出されないだろう。
本発明のこの実施態様においては、段階(i)において、十分長い時間試料をインキュベートし、少なくとも1つのcDNAが宿主細胞により産生されることを確実にすることだけが必要である。その後、それは、PCRなどの従来の増幅反応を用いて検出することができる。しかしながら、多コピーを産生するのに十分に長い時間のインキュベーションを実施することもできる。一般的に、30分〜1時間の期間のインキュベーションは、検出可能な核酸を産生するのに十分であるだろう。
或いは、ウイルスは、クラスVのウイルスなどのシングルネガティブ鎖RNA分子を含んで成ることができる。生きた宿主細胞を感染させると、当該細胞は、相補的なポジティブRNA鎖、具体的にはmRNA鎖を産生するだろう。しかしながら、上記のとおり、この工程は、感染細胞の安定な環境においてのみ生じ得る。このように産生されたポジティブRNA鎖は、その後、例えば従来の逆転写PCR反応(RT−PCR)を用いて検出することができる。
好ましくは、検出は、RT段階においてシングルプライマーを用いて実施され、単一の相補的DNA分子のみが産生される。
具体的な実施態様において、このcDNAは、その後、cDNA内の領域を増幅するように設計された、従来のPCR増幅により検出される。この増幅の前のRNA鎖の消化は、汚染を最小にするのを確実にするために好ましい。
或いは、ウイルス核酸自体の量の増大は、生細胞の存在の指標として用いることができる。これは、ウイルスの複製は、生細胞内でのみ起こり得ることによる。この実施態様において、検出される核酸は、レポーター配列以外であり、好ましくは野生型の配列である。
例えば、ウイルスが、DNAウイルス、例えば一本鎖クラスIIウイルス、又は二本鎖クラスIウイルスである場合、一般的に、試料中に具体的に生細胞が存在していることを決定するためには、感染後のDNAの全体的な増大を検出する必要があるだろう。これは様々な方法で実施され得るが、おそらくは、定量的PCR試験、例えばTAQMAN(登録商標)試験などを用いてDNAを増幅するのが最も便利である。
ウイルスがRNAウイルスである場合、RNAの増大は、例えばRT−PCRを用いて検出される必要があり得る。
本発明の方法において試験される試料は、任意の試料であることができ、それは原核生物細胞及び/又は下等真核細胞及び/又は高等真核細胞を含む疑いがあるか、或いは含むことが知られている。
本発明の範囲内に含まれる試料の例としては、食品試料、ヒト又は動物の体液又は組織の試料、特に臨床試料、医薬、化粧品又は獣医用調製物、又は薬剤、植物試料、土壌試料、空気試料、水試料及び細胞培養試料が挙げられる。最も好ましくは、試料は食品試料である。
本発明のこの方法は、ウイルスが感染することのできる任意の細胞の生きた例の検出に適用することができる。これらは、原核細胞又は真核細胞を含む。この細胞は、例えば細菌などの微生物であることができる。検出することのできる細菌の具体的な例としては、E.コリ(E.coli)、サルモネラ(Salmonella)、リステリア(Listeria)、カンピロバクター(Campylobacter)、レジオネラ(Legionella)、マイコバクテリウム(Mycobacterium)、スタフィロコッカス(Staphylococcus)、又はストレプトコッカス(Streptococcus)が挙げられる。
或いは、細胞は、小さな生物、例えば昆虫、植物又は真菌の中に含まれ得る。
或いは、それらは、細胞又は細胞株、例えば哺乳動物細胞株、植物及び真菌細胞株の中に存在し得る。細胞株中の生細胞の検出は、例えば医薬試薬又は他の試薬のスクリーニングの際、或いは生物学的分析の際にしばしば実施され、本明細書中に記載の方法は、この関係において有用であり得る。
この方法は、例えば、抗生物質により特定の細菌感染に対して処置された患者からの細胞含有試料を分析する際に特に有用であり得る。これらの患者から得た適切な試料は、本明細書中に記載の方法により試験し、抗生物質処置が効果的であるか否かを決定することができる。
ウイルスは、野生型ウイルス又は組み換えウイルスであることができる。細胞が生きている場合、ウイルスは、それに感染し、ポジティブRNAの場合には、1つのcDNAを産生することにより、或いは他の場合には、より多くのRNA、特にmRNAを産生することにより複製することができる。改変ウイルスの場合、例えば、細胞内のウイルスの複製において独自に産生される導入されたマーカー配列の相補的配列の検出は、生細胞の存在の明確な指標を提供することができる。適切なマーカー配列としては、抗生物質耐性遺伝子が挙げられる。
上記の方法は、ウイルスにより感染され得る任意のタイプの細胞の生存性の検出に用いることができるという点で、その性質において一般的である。例えば、試料が、生きたE.コリ(E.coli)細胞に対して試験する必要がある場合、E.コリ(E.coli)0157細胞を感染させることのできる任意のウイルスを用いることができる。
いくつかの試料、例えばミルク又は土壌試料の場合、存在する細菌又は他の細胞のタイプの数は、非常に多い。このような試料中の特定のタイプの細胞の生存性の試験は、当然のことながら困難である。しかしながら、本発明の好ましい実施態様において、用いるウイルスは、細胞のタイプに特異的であり、生きた形態でその存在が調査される。言い換えれば、この実施態様において、用いるウイルスは、調査中の細胞タイプの中でのみ感染し複製することができなければならない。
例えば、既知の大腸菌ファージは、National Collection fo Industrial and Marine Bacteria(Aberdeen、UK、NCIMB 10359)から入手可能である。Diagnostics Pateur(Sanofi)Watford UKから入手可能なFelix01ファージは、サルモネラ(Salmonella)株、特にサルモネラ・ニューポート(Salmonella Newport)に感染することができる。
この好ましい実施態様においては、試験される細胞が存在し生きていれば、どんなに多くの他のタイプの細菌又は他の細胞が存在していても、用いる具体的なウイルスは、検出可能な核酸のみを産生するだろう。これは、試験される細胞が、それらの生きた形態での存在が決定され得る前に単離される必要がないことを、有利に意味する。
ウイルスは、個々に又は多特異的混合物として用いることができ、ここで、1つ以上の細胞の生存性が求められる。後者の場合、多数の核酸配列、例えばcDNA配列(個々のウイルスの各特性)の検出が、その後実施される。
ウイルスの感染及び複製周期は、しばしば、感染細胞の破裂及びその内容物の放出をもたらすだろう。この場合には、細胞を積極的に溶解又は均質化することなく、上記の方法の段階(ii)で検出される核酸が観察される。しかしながら、試料中の任意の細胞の溶解又は均質化は、必要であれば、段階(ii)の前に実施することができる。
溶解又は均質化は、任意の従来の方法を用いて、例えば94℃まで加熱することにより、超音波処理により、或いは洗剤などの溶解剤の添加により実施することができる。
好ましい実施態様において、例えばウイルスにより産生されるcDNA又は複製RNAから得られたDNAを段階(ii)で検出する場合、これは、好ましくは、増幅反応、例えばポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を用いて達成される。この場合、周知のプライマー、ポリメラーゼ、ヌクレオチド、及び緩衝液試薬を含む試薬を、段階(i)の最後において、必要であれば細胞の溶解の後に添加し、その後通常の熱サイクルにかけて、存在する任意の標的DNAを増幅する。
次いで、増幅産物を、ゲル電気泳動法のような通常の方法を用いて検出し、その後色素を用いて視覚化することができる。
好ましくは、増幅産物が、その進行とともに、検出可能なシグナル、特に可視シグナル、例えば蛍光シグナルを生み出す方法において、増幅反応を実施する。そのようなシグナルを生み出す多くの試験形式が、当業界において知られている。それらは、蛍光エネルギー移動(FET)、特に蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)が起こるように準備された試薬、例えばDNA結合剤、例えばDNA中に挿入されるとより強く放射線、特に蛍光放射線を放射する挿入色素、並びにプローブ及び蛍光標識を含むプライマーを用いることができる。
2つの一般的に用いられるタイプのFET又はFRETプローブが存在し、それらはドナーをアクセプタから分離するために核酸プローブの加水分解を利用し、そしてそれらはドナーとアクセプタ分子の空間的関係を変えるためにハイブリダイゼーションを利用する。
加水分解プローブは、TaqMan(登録商標)プローブとして市販されている。これらは、ドナー及びアクセプタ分子で標識されたDNAオリゴヌクレオチドから成る。このプローブは、PCR産物の一本鎖上の特定の領域に結合するように設計されている。PCRプライマーのこの鎖へのアニーリングの後に、Taq酵素は、5’から3’へのポリメラーゼ活性によりDNAを伸長する。Taq酵素は、5’から3’へのエキソヌクレアーゼ活性も示す。TaqMan(登録商標)プローブは、それらがTaq伸長を開始するのを防ぐためにリン酸化により3’末端が保護されている。TaqMan(登録商標)プローブが生成鎖にハイブリダイズすると、伸長するTaq分子はプローブも加水分解することができ、検出の基礎としてドナーをアクセプタから解放する。シグナルは、この場合、累積し、遊離したドナー及びアクセプタ分子の濃度は、増幅反応の各サイクルと共に増大する。
ハイブリダイゼーション・プローブは、多くの形態において利用可能である。分子標識は、相補的な5’及び3’配列を有するオリゴヌクレオチドであり、それらはヘアピンループを形成する。末端の蛍光標識は、ヘアピン構造が形成された場合、FRETが生じるように近接している。分子標識の相補的配列へのハイブリダイゼーションの後に、蛍光標識は分離し、そのためFRETは起こらず、これは検出の基礎を形成する。
標識オリゴヌクレオチドのペアを用いることもできる。これらは、PCR産物の鎖上で近接してハイブリダイズし、FRETが生じることができるようにドナーとアクセプタを一緒にする。促進されたFRETは、検出の基礎である。このタイプの変異形は、標識増幅プライマーを1つの近接プローブと共に用いることを含む。
それらが生じるような、増幅反応を検出する他の方法が知られているが、これらの任意のものを用いることができる。このような方法の具体的な例は、例えばWO99/28500、英国特許NO.2,338,301、WO99/28501及びWO99/42611に記載されている。
WO99/28500は、試料中の標的核酸配列の存在を検出するための非常に成功した試験について記載する。この方法においては、DNA二本鎖結合剤及び標的配列に特異的なプローブを、試料に添加する。このプローブは、DNA二本鎖結合剤からの蛍光を吸収することのできる、又はDNA二本鎖結合剤へ蛍光エネルギーを提供することのできる反応性分子を含んで成る。その後、この混合物を、標的核酸が増幅する増幅反応にかけ、増幅工程の間又は後のいずれかにおいて、プローブが標的配列にハイブリダイズする条件を誘導する。試料からの蛍光を観察する。
この試験の代わりの方法(これは、プローブ上で蛍光標識からの蛍光エネルギーを吸収することができるが、可視光を放射しないDNA二本鎖結合剤を利用する)は、同時係属の英国特許出願No.223563.8に記載されている。これらの試験はいずれも、標的cDNA配列を検出するのに、本発明の方法との関係で用いることができる。
これらの試験の多くは、当業界で周知なように定量的な方法、例えば増幅反応の各サイクルの間に少なくとも1回増幅混合物からのシグナルを測定することにより実施することができる。
この方法において反応を実施することにより、試料中に存在する核酸の量を決定することができる。これは、元の試料中の生細胞の量に関連し得るか、或いはそれは、生細胞中のウイルス複製の結果としての核酸の量の増大を測定するのに用いることができる。
上記のとおり、検出される具体的な核酸は、任意の特徴的な配列であることができ、それは生細胞のウイルス感染の結果として産生又は複製される。単一の特異的なウイルスを、この試験において用いる場合、これは、ウイルス由来の任意の配列、又はその調製の間に組み換えウイルス中に導入された任意の他の配列であることができる。ウイルスが、マーカー配列を含むように改変された改変ウイルスである場合、核酸は、細胞内でのウイルスの複製により独自に産生されたものである。
この方法において、ウイルスの多特異的混合物を用いる場合、試料中の具体的タイプの細胞が生きているかを決定するために、用いる各ウイルスから転写された特徴的配列である核酸配列を測定する必要がある。従って、この場合、細胞内でのウイルスの複製により独自に産生され、用いる各ウイルス中に具体的に導入されたマーカー配列に対応する配列を検出することが望まれ得る。
この場合において、検出される配列がDNA配列である場合、異なるシグナル試薬又はシステムを用いる多重PCR反応を用いて、産生される様々な配列を検出することができる。これは、例えば異なる標識(異なる波長の蛍光を発する標識)を用いて、増幅反応において用いられるプローブ又はプライマーを標識することにより達成され得る。例えばそれぞれの異なる波長の各標識からのシグナルの検討は、波長が重複している場合には、必要であれば適切なシグナル分解能を用いて、実施される。
本発明の方法において、検出される核酸がウイルス自体の中に存在する場合、生細胞の存在を示すのに用いることができるのは、核酸の量の増大のみである。従って、段階(ii)においては、核酸配列の濃度の任意の増加を検出するために、試料を試験する。標的核酸配列の量の増大は、試料中の生きた宿主細胞の存在の指標である。一方、標的核酸配列の量が増大しないことは、試験した試料中に生きた宿主細胞が存在しないという事実の指標である。
この実施態様において、インキュベーションの前に、ウイルスの試料への添加により形成される混合物から試料を抽出し、この抽出した試料中の核酸の量を試験して、比較のためにベースラインを提供することが所望され得る。追加の抽出試料は、代わりに或いは更に、インキュベーションの任意の時点において取ることができる。
最も好ましくは、インキュベーションの前及び後に存在する核酸の量を、適切な方法により測定する。例えば、DNA濃度は、定量的増幅反応、例えば定量的PCRを用いて検出することができるが、増幅を伴わないDNAを検出するための他の方法も用いることができる。RNA濃度は、必要であれば、生成されたDNAを検出するためのPCR反応と組み合わせて、RT−PCRを用いて検出することができる。
インキュベーション前の試料とインキュベーション後の試料は、結果を直接的に比較することができるように、同一の方法で処理しなければならない。最も好ましくは、水コントロールも用いる。
本発明の更なる側面は、上記の方法を実施するためのキットを提供する。キットは、ウイルス、及び核酸を検出するのに必要な1つ以上の試薬を適切に含む。
好ましい実施態様において、キットは、ウイルス、及び細胞中でウイルスの複製により得られた核酸を検出するのに必要な1つ以上の試薬を含むが、ただし、ウイルスが、マーカー配列を含むように改変された改変ウイルスである場合、その1つ以上の試薬は、細胞内でのウイルスの複製により独自に産生された核酸を検出するために必要である。
最も好ましくは、ウイルスはバクテリオファージであるが、試験する細胞の性質に依存して、下等及び/又は高等真核細胞に感染することのできる他のDNA又はRNAウイルスを用いることができる。
用いるウイルスがRNAウイルスである場合、これは、段階(i)の前に少なくとも部分的に、好ましくは完全に汚染DNAが精製される。このようなウイルスは、本発明の更なる側面を形成する。
適切には、キットは、RNAウイルス、及び当該RNAウイルス内での配列の逆転写により得られるcDNAを検出する1つ以上の試薬を含んで成ることができる。最も好ましくは、1つ以上の試薬は、RNAウイルス内での配列の逆転写により得られる任意のcDNAに特異的な1組のプライマーを含んで成る。
或いは、キットは、DNAウイルス、及び定量的にDNAを検出するのに適した1つ以上の試薬を含んで成ることができる。最も好ましくは、1つ以上の試薬は、ウイルス中のDNA配列に特異的な1組のプライマーを含んで成る。
或いは、キットは、RNAを検出するためのRT−PCR反応を実施するのに必要とされる、プライマーなどの試薬を含んで成る。
キットの有力な追加の要素は、核酸配列の検出における使用に適した他の試薬を含んで成る。特に、キットは、上記の方法用いて産生された任意の核酸の検出において用いる挿入色素又はプローブを含んで成ることができる。
プライマーは、適切には、増幅産物が直接的に検出可能な方法で標識することができる。例えば、それらは、蛍光又は上記の他の標識を含むことができる。
更に又は代わりに、キットは、増幅産物に特異的で、産物の検出を助けるために標識されたプローブを含んで成ることができる。それらは、単独又は二重に標識された加水分解又はハイブリダイゼーション・プローブを含んで成ることができる。適切な場合には、それらは、挿入色素又は他のDNA二本鎖結合剤を含むことができ、それらは検出系の要素を形成する。
本発明は、添付の線図を参照して実施例により具体的に記載する。
実施例1
図1で示された実施態様において、一本鎖ネガティブゲノムを有する、クラスVのウイルス調製物を、試料に適用する。
試料は、任意の適切な試料であることができるが、ブロス又はリン酸緩衝化生理食塩水(PBS)中の細菌抽出物を含んで成ることができ、ここで、細菌はストレスを加えられておらず、従って感染に対して感受性が強い。試料は、必要であれば希釈され、例えばそれらは6×106〜2×103細胞ml-1を含むことができる。
適切には、ウイルス調製物は、例えばDNAase酵素を用いた処理により、汚染DNAを除去するために前もって処理される。それらは、遠心分離により精製することもでき、例えば1010ml-1のファージ力価の形成のために、例えば緩衝化ペプトン水(BPW)中に再懸濁する。
次いで、これらの調製物(例えば、約20μlのファージ)を添加して、その後30秒間穏やかに混合する。その後、適切には、混合物を5分間置いておき、ファージ付着を促進する。
適切には、その後、インキュベーションは、例えば37℃の湯浴において30分間実施し、その間培養液を穏やかに撹拌することができる。
この期間に、ファージは生細胞(説明したように)に感染し、ポジティブRNAの多コピーが、それらの細胞内で産生される。
この手順の終わりに、必要であれば、細胞を94℃まで加熱することにより、細胞を溶解し、得られた混合物をRT−PCRにかけて、ポジティブRNAから相補的DNA配列を生成する。適切には、これは、ポジティブRNAに特異的な単一のプライマーを用いて実施される。
マウス逆転写酵素又はAMV反応における典型的な条件の例は、以下のとおりである:
Figure 2008529548
RNAseによる生成物の処理は、RNAテンプレートを消化して、cDNAのみを残し、これは、通常のPCR反応を用いて増幅し、検出することができる。
これらの全ての段階は迅速であり、従って、生細胞を検出する迅速な試験を提供する。
実施例2
鎖選択的なMS2のRT−PCR実験
この実験は、鎖指向性(strand directed)RT−PCRを用いてcDNAが産生及び検出されることを示すために実施した。具体的には、この実験は、MS2バクテリオファージにおける、鎖特異的な2段階のRT−PCRを調べた。cDNAは、フォワードプライマーとリバースプライマーを別々に用いて、そして双方を組み合わせて用いて作製した。1つのタイプのRNAのみがMS2中に存在するので、1つのプライマーのみ(例えば、フォワード又はリバース)が、PCRにおいて増幅するであろうDNAを産生すると予測された。
方法
実験で用いるプライマー及びプローブ配列を、表1に示す。双方のプライマーをDEPC処理水で希釈し、10μMの濃度とした。プローブも、2μMまで希釈した。第一のプローブを0.1×TEで希釈し、第二のプローブをDEPC処理水で希釈した。
Figure 2008529548
RT−段階に関して、3つの反応混合物を、表2の試薬濃度を用いて調製した:
Figure 2008529548
RT反応混合物を、EDPC処理水を用いて71μlとした。次いで、8μlのMS2(4×109/mlの濃度)を各チューブに添加した。試料を混合し、2つのチューブにそれぞれ35μlを含むように分けて、90℃で10分間変性した。その後、チューブを氷上に置き、0.5μlのRT酵素MMuLV(60ユニット/μL、lot# 173)を、各チューブに添加した。試料を穏やかに混合し、cDNAの転写のために、48℃の湯浴中に30分間置いた。
以下の試験試料を、PCR分析のために重複して調製した:
DEPC処理H2O、ネガティブコントロール(ntc)
フォワードプライマーを用いて作製した、4×10倍の希釈系列のcDNA
リバースプライマーを用いて作製した、4×10倍の希釈系列のcDNA
両方のプライマーを用いて作製した、3×10倍の希釈系列のcDNA
MS2の精製DNA産物 1:1000希釈、ポジティブコントロール。
PCR反応混合物を、Corbettロボットを用いて調製した。各反応における試薬の濃度を、表3に示す。
Figure 2008529548
PCR混合物(18μl)を、2μlの試験試料と共に、ライトサイクラーのキャピラリーに添加した。キャピラリーをキャップし、3000rpmで短時間回転させた。
以下のプログラムを、ライトサイクラー1.0(Roche)において実施した:
Figure 2008529548
ライトサイクラーのデータ分析プログラムを用いて、データを分析した。
結果を、図2〜5に示す。
図2は、全ての試験試料に対する結果を示す。
図3は、フォワードプライマーを含む試験試料に対する結果を示す。
図4は、リバースプライマーを含む試験試料に対する結果を示す。
図5は、両方のプライマーを含む試験試料に対する結果を示す。
結果の概要:
フォワードプライマーの使用は、PCRにおける検出に対して不十分なcDNAを生じさせた。しかし、リバースプライマーは、PCRにおける検出に対して十分なcDNAを産生した。両方のプライマーを用いた場合、cDNAはより高い効率で増幅され、PCR増幅においてより早くに検出された。
従って、RNAの逆転写により独自に産生されたcDNAは、鎖指向性RT−PCRを用いて特異的に検出できることが実証された。
図1は、本発明の検出方法を略図により示す。 図2は、本明細書中の実施例2における、全ての試験試料に対する増幅曲線を示す。 図3は、フォワードプライマーを用いた任意のcDNAの増幅の試みの結果を示し、どの試験試料も増幅cDNAを生成しないことを示す。 図4は、リバースプライマーを用いた任意のcDNAの増幅の結果を示し、ニート(neat)、1:10、1:100及び1:1000の試験試料のそれぞれに対して、サイクル数約25、29、32及び34において、増幅が検出されたことを示す。 図5は、フォワードプライマー及びリバースプライマーの両方を用いたcDNAの増幅の結果を示し、ニート(neat)、1:10及び1:100の試験試料のそれぞれに対して、サイクル数約20、23、27おいて、増幅が検出されたことを示す。

Claims (20)

  1. (i)試料と、生細胞に感染することのできるウイルスを、当該ウイルスが、任意のそのような生細胞内に感染し複製することができる条件下でインキュベートすること;
    (ii)細胞中のウイルスの複製により得られる任意の核酸を検出すること、ただし、当該ウイルスが、マーカー配列を含むように改変された改変ウイルスである場合、検出される核酸は、細胞内でのウイルスの複製により独自に産生されたものである、
    を含んで成る、試料中の生細胞を検出するための方法。
  2. 段階(ii)で検出される核酸が、ウイルス自体の中に含まれず、細胞内でのウイルスの複製により独自に産生される、請求項1に記載の方法。
  3. ウイルスがRNAウイルスである、請求項2に記載の方法。
  4. 段階(ii)において検出される核酸が、細胞中で、RNAウイルス内のRNA配列からの逆転写により産生されるcDNAである、請求項3に記載の方法。
  5. 段階(ii)の前に、試料をRNAseで処理する、請求項3又は4に記載の方法。
  6. ウイルスが天然のDNA又はRNAウイルスであり、段階(ii)において検出される核酸がウイルス内で生じ、試料中のこの核酸の量の増大が段階(ii)で検出される、請求項1に記載の方法。
  7. ウイルスが、天然のウイルスであり、細胞に特異的である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 段階(ii)において検出される核酸が、増幅反応を用いて検出される、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 増幅反応が、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)である、請求項8に記載の方法。
  10. 段階(ii)における検出の前に、試料中の任意の無傷細胞を溶解する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 試料が、食品試料又は臨床試料である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 細胞が細菌細胞であり、ウイルスがバクテリオファージである、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 細胞が、E.コリ(E.coli)、サルモネラ(Salmonella)、リステリア(Listeria)、カンピロバクター(Campylobacter)、レジオネラ(Legionella)、マイコバクテリウム(Mycobacterium)、スタフィロコッカス(Staphylococcus)、又はストレプトコッカス(Streptococcus)である、請求項12に記載の方法。
  14. 請求項1〜13のいずれか一項に記載の特定の細胞を検出するための方法を実施するためのキットであって、ウイルス、及び細胞中でウイルスの複製により得られた核酸を検出するのに必要な1つ以上の試薬を含んで成るが、ただし、ウイルスが、マーカー配列を含むように改変された改変ウイルスである場合、その1つ以上の試薬が、細胞内でのウイルスの複製により独自に産生された核酸を検出するために必要である、前記キット。
  15. ウイルスが検出される核酸を含んでおらず、1つ以上の試薬が、細胞内でのウイルスの複製により独自に産生された核酸を検出するために必要である、請求項14に記載のキット。
  16. RNAウイルス、及びRNAウイルス内での配列の逆転写により得られるcDNAを検出するための1つ以上の試薬を含んで成る、請求項14又は15に記載のキット。
  17. ウイルスが、検出される核酸を含んで成る天然のDNA又はRNAウイルスであり、1つ以上の試薬がこの核酸の量の増大を検出するために必要である、請求項14に記載のキット。
  18. 1つ以上の試薬が、1組の増幅プライマーを含んで成る、請求項14〜17のいずれか一項に記載のキット。
  19. 汚染DNAを除去するために処理されたRNAウイルス調製物。
  20. ウイルスが、請求項19に記載のウイルス調製物である、請求項14〜16又は18のいずれか一項に記載のキット。
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