JP2008526964A - 2−ハロチオフェンの3−ハロチオフェンへの異性化方法 - Google Patents

2−ハロチオフェンの3−ハロチオフェンへの異性化方法 Download PDF

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Abstract

ハロチオフェンの異性化の改良された方法および触媒系。より具体的には、2−ハロチオフェンを塩基の存在下で触媒と反応させることによる、2−ハロチオフェンの3−ハロチオフェンへの異性化の改良された方法。酸性ゼオライト触媒への塩基添加剤の添加により、所望の異性化が生じる一方、チオフェン環の分解を生じる副反応の抑制が可能になる。従って、触媒の寿命は延び、反応に必要な触媒の量が低減され、コストが削減される。
【選択図】なし

Description

本発明は、ハロチオフェンの異性化の改良された方法および触媒系に関する。より具体的には、本発明は、2−ハロチオフェンをゼオライト触媒および塩基と反応させることによる、2−ハロチオフェンの3−ハロチオフェンへの改良異性化方法に関する。
ハロゲン化チオフェンは、医薬、植物防疫剤、光起電性および導電性高分子、液晶高分子および有機発光ダイオードの製造に有用な中間体である。米国特許第4,604,470号明細書(参照により本明細書に援用される)に記載されるように、3−ハロチオフェンが特に有用であり、今までのところ、一般的に、2−ハロチオフェン対応物と比較して生成するのが難しく、かつ高価である。例えば、2−クロロチオフェンは、チオフェンの塩素化により合成され得るが、3−クロロチオフェンは、この経路を介して到達できない。それゆえ、他の合成経路(例えば、3−ブロモチオフェンのCuCIとの反応)が、その製造に必要とされる。さらに、2−ブロロチオフェンは、例えば、チオフェンの酢酸中での臭素化により得られ得るが、3−ブロモチオフェンは、2,3,5−トリブロモチオフェンの酢酸中での亜鉛粉を用いた脱ハロゲン化により製造される。
3−ハロチオフェンの合成に用いられる1つの典型的な方法は、ゼオライト触媒を用いた、その対応する2−ハロチオフェンの異性化である。しかしながら、かかる方法は、異性化方法中のチオフェン環の分解により、不十分な生成物収率となる。事実、3−クロロ−、3−ブロモまたは3−ヨードチオフェンの製造について現在知られている方法のほとんど全てが、非常に高価な出発物質を必要とするか、あるいは不十分な収率となるかのいずれかである。従って、従前の既知の異性化方法は、低い生成物収率に悩まされ、触媒の寿命を縮め、ゆえに、コストを増大させた。結果、当該技術分野において、特に産業規模での3−ハロチオフェン形成のより単純かつ安価な方法が必要である。
ここで、2−ハロチオフェンのゼオライト触媒および塩基の存在下での反応により、2−ハロチオフェンが高収率で3−ハロチオフェンに異性化され得ることが見出された。予想外なことに、酸性ゼオライト触媒への添加剤として塩基を添加することにより、所望の異性化反応がそれでもなお生じるだけでなく、塩基添加剤がチオフェン環の分解を生じる副反応を抑制することが発見された。これは、触媒の寿命を延ばすことも見出された。従って、前記方法により、合成反応に必要な触媒の量を低減することが可能になる。本発明の方法は、80%を超える収量濃度の3−ハロチオフェン異性体を、チオフェン環の主要な分解を全く生じることなく、2−ハロチオフェン異性体反応物から低コストで生成することができることが見出された。
本発明は、2−ハロチオフェンの3−ハロチオフェンへの異性化方法であって、少なくとも1の2−ハロチオフェンをゼオライト触媒および塩基と、前記2−ハロチオフェンを対応する3−ハロチオフェンに異性化するのに十分な条件下で反応させることを含む、方法を提供する。
本発明はまた、2−ブロモチオフェンの3−ブロモチオフェンへの異性化方法であって、少なくとも1の2−ブロモチオフェンをゼオライト触媒および酸化マグネシウム塩基と、前記2−ブロモチオフェンを対応する3−ブロモチオフェンに異性化するのに十分な条件下で反応させることを含む、方法を提供する。
本発明はさらに、2−クロロチオフェンの3−クロロチオフェンへの異性化方法であって、少なくとも1の2−クロロチオフェンをゼオライト触媒および酸化マグネシウム塩基と、前記2−クロロチオフェンを対応する3−クロロチオフェンに異性化するのに十分な条件下で反応させることを含む、方法を提供する。
本発明の方法は、少なくとも1の2−ハロチオフェンのゼオライト触媒および塩基との反応による、2−ハロゲン化チオフェンの3−ハロチオフェンへの異性化を含む。反応順序は、次の通り進む。
Figure 2008526964
上述の通り、先行技術であるゼオライトのみを利用する方法は、異性化反応が典型的には約70%で停止し、そして約30%までの材料がゼオライト触媒の酸性性質により分解されるので、望ましくない。従って、40%未満の単離収率が、塩基を用いることなく実現され得る。塩基の添加により、酸性ゼオライト触媒によるチオフェン環の分解を抑制する一方、異性化反応を生じさせることが可能になる。
用語「ハロゲン化チオフェン」は、1〜3個のハロゲン原子を含有する全てのチオフェン、例えば、ブロモ−、クロロ−およびヨードチオフェン、ならびにジブロモ−、トリブロモ−、ジクロロ−、トリクロロ−、ジヨードおよびトリヨード−チオフェン、ブロモ−クロロチオフェンを含むことが意図されている。しかしながら、本発明の方法は、特に、2−ハロチオフェンの3−ハロチオフェンへの異性化に関する。
本発明の方法の実施において、2−ハロチオフェンまたは2以上の2−ハロチオフェンの混合物が、ゼオライト触媒および塩基の両方と組み合わされ、反応させられる。本明細書で考察されるように、ゼオライト触媒、特に、酸性ゼオライトは、ハロゲン化チオフェンの異性化に有用である一方、チオフェン環の分解を生じる、望ましくない副反応も引き起こす。塩基は、副反応および環の分解の抑制を助けるが、チオフェン環をなお攻撃するほど求核性でない。
ゼオライトは、アルカリ金属およびアルカリ土類金属の水和アルミノケイ酸塩である。用語ゼオライトは、天然のケイ酸ゼオライト、ゼオライト様構造を有する合成物質およびリン酸塩鉱物を含む。より具体的には、ゼオライトは、SiOおよびAlOの連結した四面体からなる骨格ケイ酸塩である。アルミノ−ケイ酸塩構造は、負に帯電しており、内部に存在する陽イオンを引きつける。ゼオライトは、それらの構造において、ナトリウム、カリウム、バリウムおよびカルシウムなどの大きな陽イオン、および水、アンモニア、炭酸イオンおよび硝酸イオンなどのなお比較的大きな分子および陽イオン基のための空間を可能にする巨大な空の空間またはケージを有する。いくつかのゼオライトにおいて、空間は、相互に連結され、鉱物に依存して変動するサイズの長く幅広い経路を形成する。これらの経路により、存在するイオンおよび分子の構造内および構造外への容易な移動が可能になる。
ゼオライトは、基本的には、3種類の異なる構造バリエーションを有する。鉱物が突起状または針様斜方晶を形成する鎖様構造、結晶が、通常良好な基礎劈開を有する平らであるか、板状または平板状であるシート様構造、および結晶の寸法がより立方晶系である骨格構造が存在し得る。好適なゼオライトは、天然に存在するゼオライトおよび合成ゼオライトの両方を含む。約45種類の天然鉱物がゼオライトとして認められており、最も一般的なものは、方沸石、菱沸石、クリノプチロライト、エリオン沸石、苦土沸石、輝沸石、濁沸石、モルデン沸石、およびフィリップサイトである。150種より多くのゼオライトが合成されており、最も一般的なものは、ゼオライトA、X、Y、およびZSM−5(ペンタジル型、すなわち、5員環構造)である。より具体的には、有用なゼオライトは、非排他的に、次の種類のものを含む:方沸石(水和ケイ酸ナトリウムアルミニウム)、ポルサイト(水和ケイ酸セシウムナトリウムアルミニウム)、ワイラカイト(水和ケイ酸カルシウムナトリウムアルミニウム)、ベルバーガイト(水和ケイ酸カリウムバリウムストロンチウムナトリウムアルミニウム)、ビキタアイト(水和ケイ酸リチウムアルミニウム)、ボグザイト(水和ケイ酸カルシウムナトリウムアルミニウム)、ブリュースター沸石(水和ケイ酸ストロンチウムバリウムナトリウムカルシウムアルミニウム)、菱沸石(水和ケイ酸カルシウムアルミニウム)、ウィルヘンダーソン沸石(水和ケイ酸カリウムカルシウムアルミニウム)、コウルス沸石(水和ケイ酸カルシウムアルミニウム)、ダキアルデイ沸石(水和ケイ酸カルシウムナトリウムカリウムアルミニウム)、エディントン沸石(水和ケイ酸バリウムカルシウムアルミニウム)、剥沸石(水和ケイ酸カルシウムアルミニウム)、エリオン沸石(水和ケイ酸ナトリウムカリウムカルシウムアルミニウム)、フォージャス沸石(水和ケイ酸ナトリウムカルシウムマグネシウムアルミニウム)、苦土沸石(水和ケイ酸ナトリウムカリウムマグネシウムカルシウムアルミニウム)、アミサイト(水和ケイ酸カリウムナトリウムアルミニウム)、ガロン沸石(水和ケイ酸カルシウムアルミニウム)、ギスモンド沸石(水和ケイ酸バリウムカルシウムアルミニウム)、ゴビンス沸石(水和ケイ酸ナトリウムカリウムカルシウムアルミニウム)、グメリン沸石(水和ケイ酸ナトリウムカルシウムアルミニウム)、ゴナルド沸石(水和ケイ酸ナトリウムカルシウムアルミニウム)、グースクリーク沸石(水和ケイ酸カルシウムアルミニウム)、重土十字沸石(水和ケイ酸バリウムカリウムアルミニウム)、フィリップサイト(水和ケイ酸カリウムナトリウムカルシウムアルミニウム)、灰重十字沸石(水和ケイ酸バリウムカルシウムカリウムアルミニウム)、クリノプチロライト(水和ケイ酸ナトリウムカリウムカルシウムアルミニウム)、輝沸石(水和ケイ酸ナトリウムカルシウムアルミニウム)、濁沸石(水和ケイ酸カルシウムアルミニウム)、レビ沸石(水和ケイ酸カルシウムナトリウムカリウムアルミニウム)、マッチー沸石(水和ケイ酸カリウムナトリウムマグネシウムカルシウムアルミニウム)、メルリーノ沸石(水和ケイ酸カリウムナトリウムカルシウムバリウムアルミニウム)、モンテソンマ沸石(水和ケイ酸カリウムナトリウムアルミニウム)、モルデン沸石(水和ケイ酸ナトリウムカリウムカルシウムアルミニウム)、中沸石(水和ケイ酸ナトリウムカルシウムアルミニウム)、ソーダ沸石(水和ケイ酸ナトリウムアルミニウム)、スコレス沸石(水和ケイ酸カルシウムアルミニウム)、オフレット沸石(水和ケイ酸カルシウムカリウムマグネシウムアルミニウム)、パラナトロライト(水和ケイ酸ナトリウムアルミニウム)、ポーリング沸石(水和ケイ酸カリウムカルシウムナトリウムバリウムアルミニウム)、ペルリリア沸石(水和ケイ酸カリウムナトリウムカルシウムストロンチウムアルミニウム)、バラー沸石(水和ケイ酸ナトリウムカリウムカルシウムアルミニウム)、束沸石(水和ケイ酸ナトリウムカルシウムアルミニウム)、ステラー沸石(水和ケイ酸カルシウムアルミニウム)、トムソン沸石(水和ケイ酸ナトリウムカルシウムアルミニウム)、チャーニック沸石(水和ケイ酸カルシウムアルミニウム)および湯河原沸石(水和ケイ酸カルシウムアルミニウム)。
ゼオライトは、類似のケージ様骨格構造を有するか、あるいは類似の特性を有し、および/またはゼオライトと関連するが、専門的にはゼオライトではない、多くの「同系統のもの」または鉱物も有する。これらは、リン酸塩であるケホエイト、パファサアイトおよびチップトップ石、およびケイ酸塩であるハシアンフラル石、ロブダライト、ビセアイト、パーシアイト、プレナイト、ロアージアナイト、魚眼石、ギロル石、マリコパ石、オーケナイト、タカラナイトおよびトバモライトを含む。天然および合成ゼオライトが、それらの固有の吸着、イオン交換、分子篩および触媒特性のため、商業的に用いられる。米国特許第4,604,470号明細書(全体として参照により本明細書に援用される)に記載されるゼオライトも好適である。
本発明の好ましい実施形態において、ゼオライトは、ペンタジル、モルデン沸石またはフォージャス沸石型のゼオライトを含む。最も好ましいゼオライトは、ペンタジル、H−ZSM−5である。ゼオライトは、好ましくは、それらの酸性形態で用いられる。これらの酸性形態は、既知の方法により合成されることもでき、あるいは天然に存在するものであってもよい。本発明の好ましい実施形態において、ゼオライトは、好ましくは、2−ハロチオフェンまたは2−ハロチオフェンの混合物と、約0.01:100〜約100:100、より好ましくは、約0.1:100〜約10:100、最も好ましくは、約1:100〜約5:100のゼオライト:ハロチオフェン重量比で反応する。
ゼオライト触媒は、好ましくは、約300℃〜約700℃、最も好ましくは、500℃の温度での焼成により活性化された後、本発明による異性化反応において用いられる。この焼成方法は、場合により、蒸気、アンモニアまたはそれらの混合物の存在下で行われてもよい。かかる手順は、当該技術分野においてよく知られている。触媒は、場合により、米国特許第4,604,470号明細書において記載される結合剤と反応されてもよい。
有用な塩基は、アミン、アルカリイミド、炭酸塩、塩基性ケイ酸塩、塩基性アルミン酸塩、金属リン酸塩、アルカリ土類金属酸化物を含む。本発明の好ましい実施形態において、塩基は、キノリン、トリメチルピリジン、炭酸ナトリウム、フタルイミドカリウムおよび酸化マグネシウムからなる群より選択される。最も好ましい実施形態において、塩基は酸化マグネシウムを含む。塩基は、液体または固体の状態であってもよく、固体塩基が好ましい。本発明の好ましい実施形態において、塩基は、好ましくは、2−ハロチオフェンおよびゼオライト触媒と、約0.02:10〜約100:10、より好ましくは、約0.2:10〜約10:10、最も好ましくは、約2:10〜約4:10の塩基:ゼオライト重量比で反応する。
本発明の反応はまた、場合により、1種以上の有機希釈剤を用いて行われてもよい。場合により用いられ得る有機希釈剤は、非排他的に、ベンゼン、アルキルベンゼン、モノまたはポリ−ハロゲン化ベンゼンまたはこれらの混合物を含む。用いられる場合、希釈剤のハロチオフェンに対する好ましいモル比は、約0:1〜約30:1、より好ましくは、約0:1〜約15:1、最も好ましくは、約0:1〜約1:5である。
一般的な本発明の方法において、ハロゲン化チオフェンは、十分な時間、十分な温度でゼオライトおよび塩基と接触させられてもたらされる。触媒は反応混合物から除去され、生成物は蒸留方法により精製される。反応が気相で行われるべきものであるなら、1以上のハロゲン化チオフェンは、計量装置から蒸発域に添加されてもよく、次に、それにより形成された気体が、外部から加熱された、触媒および塩基で満たされた反応管を通過する。異性化が液相で行われるなら、1以上のチオフェンはまず、好ましくは加温され、次に、触媒および塩基で満たされた反応管を液体形態で通過する。
連続方法において、異性化反応は、固定床反応器または流動層反応器などの任意の好適な反応器において行われてもよい。液空間速度(Liquid Hourly Space Velocity)(LHSV(h-1))として表されるゼオライト触媒に関しての処理量は、好ましくは、約0.05〜約10h-1、より好ましくは、約0.2〜約5h-1である。
本発明による異性化は、一般に、2−ハロチオフェンをゼオライト−塩基混合物と約0℃〜約400℃の好ましい反応温度、より好ましくは、約100℃〜約250℃、最も好ましくは、約140℃〜約160℃の反応温度で接触させることにより行われる。好ましい反応圧力は、約10kPa〜約1000kPa、より好ましくは、約75kPa〜約100kPaであり、最も好ましくは、反応は大気圧で行われる。本発明の好ましい実施形態において、形成された異性体混合物は、よく知られた技術を用いた蒸留により分離される。次に、任意の未反応の出発物質が、反応容器へと再利用され得る。反応が完了すると、結果は、少なくとも約90%、99%もの有機収率を有する反応混合物であり、これは、触媒系および塩基に依存して約1%〜約90%、より好ましくは、主要な分解なしで約80%〜約90%の3−ハロチオフェン濃度を含む。本発明の方法は、平衡方法であり、従って、3−ハロチオフェン収率は、90%を超えない。任意の残渣固形物が濾去され、反応混合物が、充填カラムで蒸留され、所望の3−ハロチオフェン生成物が得られる。
連続操作では、触媒活性は低減し得、それゆえ、再活性化されるか、再生されるべきであることが知られている。これは、酸素、空気、窒素−空気、酸素−空気、酸素−不活性ガスまたは空気−不活性ガスを不活性化された触媒に約300℃〜約650℃の温度で通すことにより、達成されてもよい。この目的上好ましいガスは、窒素と空気の組合せを含む。好ましくは、かかる再生手順が行われる温度は、任意のポイントで反応器において650℃を超えるべきではない。
以下の非限定的実施例は、本発明を説明するものである。
実施例1
2−ブロモチオフェン 100g、H−ZSM 5 3gおよび固体酸化マグネシウム(MgO) 1gを150℃まで54時間加熱する。固形物を濾去する。反応混合物を80cmの充填カラムで蒸留し、有機材料の95%を回収することができた。生成物のガスクロマトグラフィー(GC)分析は、5%の2−ブロモチオフェンおよび89.7%の3−ブロモチオフェンを示した。
実施例2
2−ブロモチオフェン 20g、H−ZSM 5 1gおよび固体MgO 1gを150℃まで30時間加熱する。固形物を濾去する。有機材料の95%を回収することができた。生成物のGC分析は、6.4%の2−ブロモチオフェンおよび87.3%の3−ブロモチオフェンを示した。
実施例3
2−ブロモチオフェン 20g、H−ZSM 5 0.2gおよび固体MgO 0.2gを150℃まで30時間加熱する。固形物を濾去する。有機材料の96%を回収することができた。生成物のGC分析は、45.8%の2−ブロモチオフェンおよび51.1%の3−ブロモチオフェンを示した。
実施例4
2−ブロモチオフェン 20g、H−ZSM 5 0.02gおよび固体MgO 0.02gを150℃まで30時間加熱する。固形物を濾去する。有機材料の98%を回収することができた。生成物のGC分析は、99.78%の2−ブロモチオフェンおよび0.19%の3−ブロモチオフェンを示した。
実施例5
2−ブロモチオフェン 20g、H−ZSM 5 1gおよび固体MgO 0.1gを150℃まで30時間加熱する。固形物を濾去する。有機材料の93%を回収することができた。生成物のGC分析は、5.8%の2−ブロモチオフェンおよび87.4%の3−ブロモチオフェンを示した。
実施例6
2−ブロモチオフェン 20g、H−ZSM 5 0.2gおよび固体MgO 0.02gを150℃まで30時間加熱する。固形物を濾去する。有機材料の96%を回収することができた。生成物のGC分析は、45.3%の2−ブロモチオフェンおよび51.4%の3−ブロモチオフェンを示した。
実施例7
2−ブロモチオフェン 20g、H−ZSM 5 0.02gおよび固体MgO 0.002gを150℃まで30時間加熱する。固形物を濾去する。有機材料の98%を回収することができた。生成物のGC分析は、99.7%の2−ブロモチオフェンおよび0.21%の3−ブロモチオフェンを示した。
実施例8
2−ブロモチオフェン 20g、H−ZSM 5 1gおよび固体MgO 0.1gを150℃まで30時間加熱する。固形物を濾去する。有機材料の96%を回収することができた。生成物のGC分析は、11.27%の2−ブロモチオフェンおよび78.36%の3−ブロモチオフェンを示した。
実施例9
2−ブロモチオフェン 20g、H−ZSM 5 0.2gおよび固体MgO 0.004gを150℃まで30時間加熱する。固形物を濾去する。有機材料の97%を回収することができた。生成物のGC分析は、48.98%の2−ブロモチオフェンおよび47.98%の3−ブロモチオフェンを示した。
実施例10
2−ブロモチオフェン 20g、H−ZSM 5 0.6gおよび固体NaCO 0.2gを150℃まで30時間加熱する。固形物を濾去する。有機材料の92%を回収することができた。生成物のGC分析は、10.94%の2−ブロモチオフェンおよび83.02%の3−ブロモチオフェンを示した。
実施例11
2−ブロモチオフェン 20g、H−ZSM 5 0.6gおよび固体NaHCO 0.2gを150℃まで30時間加熱する。固形物を濾去する。有機材料の93%を回収することができた。生成物のGC分析は、17.35%の2−ブロモチオフェンおよび77.44%の3−ブロモチオフェンを示した。
実施例12
2−ブロモチオフェン 20g、H−ZSM 5 0.6gおよび固体フタルイミドカリウム 0.2gを150℃まで30時間加熱する。固形物を濾去する。有機材料の96%を回収することができた。生成物のGC分析は、87.19%の2−ブロモチオフェンおよび11.7%の3−ブロモチオフェンを示した。
実施例13
2−ブロモチオフェン 20g、H−ZSM 5 0.6gおよび液体キノリン 0.6gを150℃まで30時間加熱する。固形物を濾去する。有機材料の98%を回収することができた。生成物のGC分析は、99%の2−ブロモチオフェンおよび1%の3−ブロモチオフェンを示した。
実施例14(比較)
2−ブロモチオフェン 20g、H−ZSM 5 0.6gを150℃まで30時間加熱する。臭化水素(HBr)の発生を観察する。固形物を濾去する。有機材料の65%を回収することができた。生成物のGC分析は、16.66%の2−ブロモチオフェンおよび76.33%の3−ブロモチオフェンを示した。
本発明は、好ましい実施形態を参照して具体的に示され、かつ記載されているが、種々の変形および変更が本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく成され得ることは当業者に容易に理解されるだろう。特許請求の範囲は、開示の実施形態、上述したそれらの代替およびそれらの等価物全てを包含すると解釈されることが意図されている。

Claims (21)

  1. 2−ハロチオフェンの3−ハロチオフェンへの異性化方法であって、少なくとも1の2−ハロチオフェンをゼオライト触媒および塩基と前記2−ハロチオフェンを対応する3−ハロチオフェンに異性化するのに十分な条件下で反応させることを含む方法。
  2. 前記2−ハロチオフェンが、1〜3個のハロゲン原子を有するチオフェンを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記2−ハロチオフェンが2−ブロモチオフェンを含み、前記3−ハロチオフェンが3−ブロモチオフェンを含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記2−ハロチオフェンが2−クロロチオフェンを含み、前記3−ハロチオフェンが3−クロロチオフェンを含む、請求項1に記載の方法。
  5. 複数個の2−ハロチオフェンを前記ゼオライト触媒および前記塩基と前記2−ハロチオフェンそれぞれを対応する3−ハロチオフェンに異性化するのに十分な条件下で反応させることを含む、請求項1に記載の方法。
  6. 前記ゼオライトが、ペンタジル、モルデン沸石およびフォージャス沸石ゼオライトからなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
  7. 前記ゼオライトが、ペンタジルゼオライトからなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
  8. 前記塩基が、アミン、アルカリイミド、炭酸塩、塩基性ケイ酸塩、塩基性アルミン酸塩、金属リン酸塩およびアルカリ土類金属酸化物からなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
  9. 前記塩基が、キノリン、トリメチルピリジン、炭酸ナトリウム、フタルイミドカリウムおよび酸化マグネシウムからなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
  10. 前記塩基が酸化マグネシウムを含む、請求項1に記載の方法。
  11. 前記ゼオライト触媒が、少なくとも1の2−ハロチオフェンと、約0.01:100〜約100:100のゼオライト:ハロチオフェン重量比で反応する、請求項1に記載の方法。
  12. 前記ゼオライト触媒が、少なくとも1の2−ハロチオフェンと、約0.1:100〜約10:100のゼオライト:ハロチオフェン重量比で反応する、請求項1に記載の方法。
  13. 前記ゼオライト触媒が、少なくとも1の2−ハロチオフェンと、約1:100〜約5:100のゼオライト:ハロチオフェン重量比で反応する、請求項1に記載の方法。
  14. 前記塩基が、少なくとも1の2−ハロチオフェンおよびゼオライト触媒と、約0.02:10〜約100:10の塩基:ゼオライト重量比で反応する、請求項1に記載の方法。
  15. 前記塩基が、少なくとも1の2−ハロチオフェンおよびゼオライト触媒と、約0.2:10〜約10:10の塩基:ゼオライト重量比で反応する、請求項1に記載の方法。
  16. 前記塩基が、少なくとも1の2−ハロチオフェンおよびゼオライト触媒と、約2:10〜約4:10の塩基:ゼオライト重量比で反応する、請求項1に記載の方法。
  17. 前記反応が約0℃〜約400℃の温度で行われる、請求項1に記載の方法。
  18. 前記反応が約10kPa〜約1000kPaの圧力で行われる、請求項1に記載の方法。
  19. 前記反応がおよそ大気圧で行われる、請求項1に記載の方法。
  20. 2−ブロモチオフェンの3−ブロモチオフェンへの異性化方法であって、少なくとも1の2−ブロモチオフェンをゼオライト触媒および酸化マグネシウム塩基と、前記2−ブロモチオフェンを対応する3−ブロモチオフェンに異性化するのに十分な条件下で反応させることを含む方法。
  21. 2−クロロチオフェンの3−クロロチオフェンへの異性化方法であって、少なくとも1の2−クロロチオフェンをゼオライト触媒および酸化マグネシウム塩基と、前記2−クロロチオフェンを対応する3−クロロチオフェンに異性化するのに十分な条件下で反応させることを含む方法。
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