JP2008526048A - コーティングされた基体およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

表面から延在して空間を画定する複数の壁を有し、少なくとも1つの壁が全体的に負の勾配を有する基体構造と、上記空間内にあり30mN/m以下の第1の表面エネルギーを有する第1の層と、第1の層の上面上に配置された第2の層とを有する、閉じ込め構造を提供する。

Description

本開示は、一般に、有機電子デバイスなどに見られる低エネルギー表面上の材料のコーティング、ならびにそれを製造するための材料および方法に関する。
(関連出願の相互参照)
本出願は、2003年9月24日に出願された米国特許出願第10/669,403号明細書、2003年9月24日に出願された米国特許出願第10/669,404号明細書、および2004年8月3日に出願された米国特許出願第10/910,496号明細書の一部継続出願である。また、本出願は、2004年12月29日に出願された米国仮特許出願第60/640,817号明細書、および2005年6月28日に出願された米国仮特許出願第60/694,875号明細書に対する優先権を主張する。以上の出願のそれぞれの開示は、それらの記載内容全体が本明細書に援用される。
有機電子デバイスは、電気エネルギーを放射線に変換したり、電子的過程を介して信号を検出したり、放射線を電気エネルギーに変換したり、1つまたは複数の有機半導体層を含んだりする。特に低エネルギー表面上にコーティングする場合、有機層を含む電子部品の製造が困難になることがある。
米国特許出願第10/910,496号明細書 米国特許出願公開第2005−0062021 A1号明細書(米国特許出願第10/669,403号明細書) 米国特許出願第10/669,404号明細書 米国特許第4,356,429号明細書 米国特許第4,539,507号明細書 米国特許第5,247,190号明細書 米国特許第5,408,109号明細書 米国特許第5,317,169号明細書
したがって、有機電子デバイスの層を形成するためのさらなるコーティング方法が必要とされている。
一実施形態においては、
表面から延在して空間を画定する複数の壁を有し、少なくとも1つの壁が全体的に負の勾配を有する基体構造と、
上記空間内にあり30mN/m以下の第1の表面エネルギーを有する第1の層と、
第1の層の上面上にある第2の層とを有する、閉じ込め構造が提供される。
以上の全体的説明および以下の詳細な説明は、あくまでも例および説明であり、添付の特許請求の範囲によって規定される本発明を限定するものではない。
本明細書において提示される概念をより理解しやすくするために、添付の図面に実施形態を示している。
図面は例として提供しており、本発明を限定することを意図するものではない。当業者であれば理解できるように、図面中の物体は、単純および明確にするために示されており、必ずしも一定の縮尺で描かれているわけではない。たとえば、図面中の一部の物体の寸法は、実施形態を理解しやすくするために、他の物体に対して誇張されている場合がある。
一実施形態においては、
表面から延在して空間を画定する複数の壁を有し、少なくとも1つの壁が全体的に負の勾配を有する基体構造と、
上記空間内にあり30mN/m以下の第1の表面エネルギーを有する第1の層と、
第1の層の上面上に配置された第2の層とを有する、閉じ込め構造が提供される。
一実施形態においては、第1の層は25mN/m以下の表面エネルギーを有する。一実施形態においては、第1の層は20mN/m以下の表面エネルギーを有する。さらに別の実施形態においては、第1の層は19mN/m以下の表面エネルギーを有する。
一実施形態においては、第2の層はポリマーを含む。
一実施形態においては、第1の層はスルホン化ポリマーまたはフッ素化ポリマーを含む。
一実施形態においては、壁は、開口部の底部において壁に沿って初期勾配を有し、この初期勾配は全体的な勾配よりも垂直である。
一実施形態においては、基体構造は、開口部の1つの壁に沿って、ある実施形態の第1の表面エネルギーよりも大きい第2の表面エネルギーを有する。
一実施形態においては、第1の層は、開口部内部にあり、基体構造の基部の下にはない。
一実施形態は、第2の層の上に有機活性層をさらに含む。
一実施形態においては、基体構造は、開口部の1つの壁に沿って第3の表面エネルギーを有し、この第3の表面エネルギーは、第1の表面エネルギーよりも大きく第2の表面エネルギーよりも小さい。
上述の電子デバイスの形成方法も提供する。ある実施形態においては、この方法は、
表面から延在して空間を画定する複数の壁を有し、少なくとも1つの壁が全体的に負の勾配を有する基体構造を提供するステップと、
上記空間内にあり30mN/m以下の第1の表面エネルギーを有する第1の層を形成するステップと、
第1の層の上および上記空間内に液体組成物を配置するステップであって、液体組成物中の液体媒体が、第1の表面エネルギーよりも大きい第2の表面エネルギーを有するステップと、
液体媒体の実質的な部分を蒸発させて第2の層を形成するステップとを含む。
ある実施形態においては、第2の層の表面エネルギーが、第1の層の表面エネルギーよりも少なくとも15mN/m大きい。
一実施形態においては、実質的にすべての液体媒体が蒸発する。
一実施形態においては、この方法は、第2の層の上に有機活性層を形成するステップをさらに含む。
本明細書に記載される少なくとも1つの閉じ込め構造を含む、電子デバイス、および電子デバイスの構成に有用な物品も提供する。電子デバイスの構成に有用な物品は、追加の層または部品によって変更を加えることで電子デバイスを形成することができる。
均一なコーティングを実現するためには、表面のウェタビリジー(wetabiligy)が重要となる。たとえば、表面がテフロン(Teflon)(登録商標)である場合、その表面エネルギーは20mN/mの表面エネルギーを有する場合がある。固液界面エネルギーが0である場合、濡れが起こるためには液体の表面張力も20mN/mとなる必要がある。固液界面エネルギーが0ではない場合には、濡れが起こるために液体の表面張力はその分だけ低くなる必要がある。たとえば、固液界面エネルギーが3mN/mであれば、濡れが起こるためには表面張力が17mN/mとなる必要がある。
19mN/mの表面エネルギーを有する低エネルギー表面を自発的に濡らすためには、固液界面エネルギーの値に依存して、表面張力が19mN/m以下である溶媒が必要となる。本発明では、アンダーカット構造の内側を濡らす動力学を利用している。ガラス(約60mN/m)などの高エネルギー表面の場合、メシチレン(29mN/m)などの溶媒で濡らすことは、ガラスの表面エネルギーが溶媒の表面張力と界面固液エネルギーとの合計よりも大きいので問題とならない。
本発明は、低エネルギー表面のぬれを実現するためにさらに別の力を利用しており、その力は、液体がアンダーカット構造に接触して、表面から引き離したり表面上に玉を形成したりすることができなくなる接触線の「ピン止め」に由来するものである。したがって、コーティングが行われる固体表面の表面エネルギーよりもはるかに大きい表面張力を有する液体で、濡れを実現することができる。たとえば、メシチレン(29mN/m)やアニソール(35mN/m)などの溶媒を使用して、19mN/mの表面エネルギーを有する表面でも濡らすことができる。本発明を使用しない場合は、均一で完全な薄膜を形成するために19mN/m以下の表面張力を有する溶媒が必要となる。
図1は従来技術の閉じ込め構造102の平面図を示しており、図2は従来技術の閉じ込め構造102の断面図を示している。図2の断面図から分かるように、閉じ込め構造102は、正の勾配を有する周辺部を有する。液体形態の有機組成物106が、周囲の閉じ込め構造102によって形成された領域内に入れられると、空隙が形成されることがある。このような空隙によって、放射線放出または放射線吸収に利用できる表面領域が減少し、そのため性能が低下する。空隙108などの空隙によって、電極などの下地構造104が露出する場合もある。有機組成物106を硬化させて得られる有機層上に追加の層が形成されると、これらの層が下地構造104に接触して、電極間で電気的短絡が起こり、有機電子部品が動作不能になることがある。
さらに、閉じ込め構造102が疎水性である(すなわち、大きな濡れ角を有する)場合、閉じ込め構造102付近のウェル内で液体組成物106の濡れが不十分になることがあり、有機層が薄くなる場合がある。この有機層は、電極間での電気的短絡を防止するのに十分な厚さとなるかもしれないが、ピクセル端部において有機層が薄いために、整流比が低くなり発光効率が低くなる場合がある。
OLEDディスプレイ中の活性層を形成する非常に低エネルギーの表面の上に、インクジェット印刷またはノズル印刷を使用して材料をコーティングすることは難しい。このような材料の組の1つは、緩衝材のデュポンDB(DuPont DB)シリーズである。本願特許出願人のDBシリーズの緩衝材の乾燥フィルムの表面エネルギーは約19mN/mであり、これはテフロン(Teflon)(登録商標)の表面エネルギーに非常に近い。この問題は、閉じ込め構造の深さが1μm以下の場合に特に顕著となる。このような層を形成するための改善されたコーティング方法が当技術分野において必要とされている。
この要求を満たすために、一実施形態においては、電子デバイスの形成方法を提供する。この方法は、
負の勾配を有する断面図を有する少なくとも1つの開口部を有する基体をするステップであって、平面図からは、各開口部が、有機電子部品の周辺部に実質的に一致する周辺部を有するステップと、
上記開口部内の表面上に層を堆積するステップであって、この表面が30mN/m以下の表面エネルギーを有するステップとを含む。
一実施形態においては、上記表面エネルギーが25mN/m以下である。別の実施形態においては、表面エネルギーが20mN/m以下である。さらに別の実施形態においては、表面エネルギーが19mN/m以下である。
Is一実施形態、上記開口部の深さが1μm以下である。
本明細書に記載の方法によって製造された電子デバイスも提供する。
一実施形態においては、電子デバイスは、基体と、複数の開口部を有する構造と、その構造の上にあり開口部内にある第1の電極とを含む。断面図からは、開口部においてこの構造が負の勾配を有する。平面図からは、各開口部が、有機電子部品の周辺部に実質的に一致する周辺部を有する。上記構造の上にあり上記開口部内にある第1の電極の複数の部分は互いに接続されている。断面図で負の勾配を有する開口部を有する基材を使用するデバイスは、米国特許公報(特許文献1)に見ることができ、その記載内容全体が本明細書に援用される。
一般に、液体媒体が特定の表面上で約40度を超える接触角を有する場合、これは、液体媒体の表面エネルギーが、その表面の表面エネルギーに対して高すぎるために生じる。したがって、液体媒体の表面エネルギーを下げるか、表面の表面エネルギーを増加させるかのいずれかによって、望ましい接触角を実現することができる。ある実施形態においては、表面の表面エネルギーが低い場合、比較的低い表面エネルギーの溶媒が好ましい。これらの表面エネルギーの適合については、2003年9月24日に出願された米国特許公報(特許文献2)において議論されており、その記載内容全体が本明細書に援用される。
本明細書において議論されるように、アンダーカット構造を有する基体を、低表面エネルギー基体とともに使用すると、改善された層形成を実現することができる。
代表的な一実施形態においては、上記構造の表面が疎水性である。さらに別の代表的な一実施形態においては、基体と上記構造との間に第2の電極がある。さらに別の一実施形態においては、この第2の電極が親水性表面を有する。別の代表的な実施形態においては、基体が、有機電子部品に結合したドライバ回路を含む。
一実施形態においては、電子デバイスは、基体と、基体の上にある第1の構造と、基体の上にある第2の構造とを含む。断面図からは、第1の構造が負の勾配を有し、平面図からは、第1の構造が第1のパターンを有する。断面図からは、第2の構造が負の勾配を有し、平面図からは、第2の構造が、第1のパターンとは異なる第2のパターンを有する。第1の構造は、第2の構造に接触する部分を有する。
一実施形態においては、第1の構造が複数の開口部を含み、平面図からは、各開口部が、有機電子部品の周辺部に実質的に一致する周辺部を有する。一実施形態においては、電子デバイスは、第1の構造および第2の構造の少なくとも一部の上に電極を含む。一実施形態においては、その電極は開口部内にあり、開口部間で連続している。一実施形態においては、第2の構造は、第1の構造の厚さの少なくとも1.5倍の厚さを有する。一実施形態においては、第1の構造は約3マイクロメートル以下の厚さを有する。一実施形態においては、第2の構造は少なくとも3マイクロメートルの厚さを有する。一実施形態においては、電子デバイスは、基体と第1の構造との間に電極を含む。一実施形態においては、その電極が親水性表面を有する。一実施形態においては、電子デバイスがパッシブマトリックスディスプレイを含む。一実施形態においては、第1の構造および第2の構造が疎水性表面を有する。
一実施形態においては、電子デバイスの形成方法が、負の勾配と複数の開口部とを有する構造を形成するステップを含む。平面図からは、各開口部が、有機電子部品の周辺部に実質的に一致する周辺部を有する。この方法は、上記開口部内に有機活性層を堆積するステップも含む。この有機活性層は液体組成物を有する。この方法は、上記構造および有機活性層上にあり上記開口部内にある第1の電極を形成するステップをさらに含む。上記構造の上にあり上記開口部内にある第1の電極の複数の部分は互いに接続されている。
一実施形態においては、この方法は、上記構造を形成する前に第2の電極を形成するステップを含み、上記構造の形成後、第2の電極の複数の部分は上記開口部の複数の底部に沿って露出する。一実施形態においては、液体組成物が、90度未満の濡れ角で第2の電極に接触する。一実施形態においては、液体組成物が、少なくとも45度の濡れ角で上記構造に接触する。
上述のそれぞれの代表的実施形態において、有機電子部品は有機活性層を含むことができる。
本発明のその他の特徴および利点は、以下の詳細な説明および特許請求の範囲から明らかとなるであろう。詳細な説明では、最初に定義を扱っており、続いて、電子デバイスの構造、層、および構成要素、電子デバイスの形成方法、ならびにその他の実施形態を扱っている。
上述の溶液は、このような層を製造する技術分野において使用されるあらゆる溶液パターニング方法および装置によって適用することができる。これらの装置では、好適な基体上への個別の層の逐次堆積などの種々の技術が利用される。ガラスおよびポリマーフィルムなどの基体を使用することができる。熱蒸発、化学蒸着などの従来の蒸着技術を使用することができる。あるいは、有機層は、適切な溶媒を使用する液相堆積によって適用することもできる。この液体は、溶液、分散液、またはエマルジョンの形態であってよい。典型的な液相堆積技術としては、スピンコーティング、グラビアコーティング、カーテンコーティング、浸漬コーティング、スロットダイコーティング、スプレーコーティング、および連続ノズルコーティングなどの連続堆積技術;ならびにインクジェット印刷、グラビア印刷、およびスクリーン印刷、従来のあらゆるコーティングまたは印刷技術、たとえば、限定するものではないがスピンコーティング、浸漬コーティング、ロール・トゥ・ロール技術、インクジェット印刷、スクリーン印刷、グラビア印刷などの不連続堆積技術が挙げられるが、これらに限定されるものではない。ある実施形態においては、インクジェット印刷方法が好ましい。別の実施形態においては、ノズルプリンター適用が好ましい。
コーティングされた層を形成する材料を可溶化するあらゆる溶媒を使用することができる。ある実施形態においては、溶媒は好ましくは非プロトン性溶媒である。一実施形態においては、溶媒は芳香族炭化水素である。別の実施形態においては、非プロトン性有機溶媒は、トルエン、キシレン、メシチレン、アニソール、クロロベンゼン、シクロヘキサノン、γ−バレロラクトン、またはクロロホルム、あるいはそれらの誘導体である。ある実施形態においては、溶媒は好ましくはトルエンである。さらに別の実施形態においては、溶媒はフッ素化溶媒である。これらのフッ素化溶媒の一部は、1つまたは複数のフルオロ置換基を有するフェノール系化合物である。これらの溶媒の一部は、2003年9月24日に出願された米国特許公報(特許文献3)に開示されており、その記載内容全体が本明細書に援用される。
本明細書のデバイスおよび方法は、小分子発光材料などの多種多様の電荷輸送材料および発光材料に広範囲で適用可能である。多くの電荷輸送材料および発光材料は当業者には周知である。特定の説明的な例について本明細書において議論する。
多くの態様および実施形態について以上で説明してきたが、これらは単なる例であり非限定的なものである。本明細書を読めば、当業者には、本発明の範囲から逸脱しない他の態様および実施形態が実現可能であることが理解できるであろう。
いずれか1つまたは複数の本発明の実施形態のその他の特徴および利点は、以下の詳細な説明および特許請求の範囲から明らかとなるであろう。詳細な説明では、最初に用語の定義および説明を扱っており、続いて、電子デバイスの構造、層、および構成要素、ならびに電子デバイスの形成方法を扱っている。
(1.用語の定義および説明)
以下に説明する実施形態の詳細を扱う前に、一部の用語について定義または説明を行う。
「表面エネルギー」は、表面または表面付近における不安定な分子凝集力によって生じる性質である。液体表面の分子は、液体内部に向かう正味の引力を受ける。この正味の引力によって、液体表面の内部に向かった収縮が起こり、表面積が最小となる時点で他の分子からの反発衝突力によって収縮が停止する。1つの分子を全体から引き抜いて表面に配置するときにポテンシャルエネルギーが増加し、新しい表面を形成するためには仕事が必要となる。
新しい表面を形成するために必要な仕事δwは、全体から表面まで移動される分子数に比例し、したがって新しい表面の面積δAに比例し、そのためw∝δA、すなわち
δw=γδA
であり、上式中、比例定数のγは、表面エネルギーまたは比表面積自由エネルギーとして定義される。これは力/単位長さの次元を有し、純液体の場合、数値的には表面張力に等しい。通常γは、ミリニュートン毎メートル(mN/m)の単位で測定され、これはCGS単位ではダイン毎センチメートル(ダイン/cm)に等しい。
液体の表面張力は、張力計を使用して測定することができる。測定する液体中に白金板を下げ、次に再びゆっくりと引き上げ、液体を出るときに板に作用した単位長さ当たりの力を目盛上で測定し、それが液体の表面張力となる。
用語「有機電子デバイス」は、1つまたは複数の半導体の層または材料を含むデバイスを意味することを意図している。有機電子デバイスとしては、(1)電気エネルギーを放射線に変換するデバイス(たとえば、発光ダイオード、発光ダイオードディスプレイ、ダイオードレーザー、または照明パネル)、(2)電子的過程を介して信号を検出するデバイス(たとえば、光検出器、光導電セル、フォトレジスタ、フォトスイッチ、フォトトランジスタ、光電管、赤外線(「IR」)検出器、またはバイオセンサー)、(3)放射線を電気エネルギーに変換するデバイス(たとえば、光起電性デバイスまたは太陽電池)、あるいは(4)1つまたは複数の有機半導体層を含む1つまたは複数の電子部品を含むデバイス(たとえば、トランジスタまたはダイオード)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。デバイスという用語は、記憶デバイス、帯電防止フィルム、バイオセンサー、エレクトロクロミックデバイス、固体電解コンデンサ、充電式電池などのエネルギー蓄積デバイス、および電磁遮蔽用途のためのコーティング材料も含んでいる。
用語「基体」は、剛性または可撓性のいずれであってもよく、1つまたは複数の材料の1つまたは複数の層を含むことができる工作物を意味することを意図しており、このような材料としては、ガラス、ポリマー、金属、またはセラミック材料、あるいはそれらの組み合わせを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
層または材料について言及される場合、用語「活性」は、電子的または電気放射的(electro−radiative)性質を示す層または材料を意味することを意図している。活性層材料は、放射線を受けた場合に、放射線を放出する場合もあるし、電子−ホール対の濃度変化を示す場合もある。したがって、用語「活性材料」は、デバイスの動作を電子的に促進する材料を意味する。活性材料の例としては、限定するものではないが、電荷を伝導、注入、輸送、またはブロックする材料が挙げられ、この電荷は電子またはホールのいずれであってもよい。不活性材料の例としては、平坦化材料、絶縁材料、および環境障壁材料が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
用語「アクティブマトリックス」は、電子部品のアレイおよびそのアレイ内の対応するドライバ回路を意味することを意図している。
用語「アレイ」、「周辺回路」、および「遠隔回路」は、電子デバイスの異なる領域または部品を意味することを意図している。たとえば、アレイは、規則な配列(通常は列と行で指定される)内にあるピクセル、セル、またはその他の構造を含むことができる。アレイ内のピクセル、セル、またはその他の構造は、アレイと同じ基体上にありアレイ自体の外側に位置することができる周辺回路によって制御することができる。通常、遠隔回路は、周辺回路から離れており、(通常は周辺回路を介して)アレイに信号を送ったり、アレイからの信号を受け取ったりすることができる。遠隔回路は、アレンとは無関係な機能を実行することもできる。遠隔回路は、アレイを有する基体上に存在する場合もあるし、その基体上には存在しない場合もある。
用語「基部」は、下にある層、部材、構造、またはそれらの組み合わせによって支持されている、層、部材、構造、またはそれらの組み合わせの一部を意味することを意図している。
用語「中央部分」は、同じ領域の排除部分によって囲まれている領域の部分を意味することを意図している。一実施形態においては、中央部分は、排除部分によって囲まれた部分全体であってもよいし、そのような部分全体の一部であってもよい。
用語「回路」は、適切に接続され、適切な電位が供給される場合に、集合的にある機能を実行する電子部品の集まりを意味することを意図している。回路は、ディスプレイのアレイ内のアクティブマトリックスピクセル、カラムデコーダまたはロウデコーダ、カラムアレイストローブまたはロウアレイストローブ、センス増幅器、信号ドライバまたはデータドライバなどを含むことができる。
電子部品、回路、またはその一部に関する用語「接続」は、2つ以上の電子部品、回路、あるいは少なくとも1つの電子部品と少なくとも1つの回路とのあらゆる組み合わせが、それらの間に介在する電子部品を有さないことを意味することを意図している。寄生抵抗、寄生容量、またはその両方は、この定義の目的では電子部品とは見なさない。一実施形態においては、複数の電子部品が互いに電気的に短絡して、実質的に同じ電圧にある場合に、複数の電子部品が接続している。複数の電子部品を、光ファイバラインを使用して互いに接続すると、このような電子部品の間で光信号を伝送することができる。
用語「閉じ込め構造」は、基体の上にある構造であって、基体内または基体の上にある物体、領域、またはそれらのあらゆる組み合わせを、基体内または基体の上にある異なる物体または異なる領域と接触しないよう分離する重要な機能を果たす構造を意味することを意図している。
用語「結合」は、2つ以上の電子部品、回路、システム、あるいは(1)少なくとも1つの電子部品、(2)少なくとも1つの回路、または(3)少なくとも1つのシステムの少なくとも2つのあらゆる組み合わせの、信号(たとえば、電流、電圧、または光信号)をこれらの間で転送することができるような、接続、連結、または関連づけを意味することを意図している。「結合」の非限定的な例としては、複数の電子部品、回路、または電子部品と、それらの間で接続された1つまたは複数のスイッチ(たとえば、トランジスタ)との間の直接接続などを挙げることができる。
用語「ドライバ回路」は、有機電子部品などの電子部品の作動を制御するように構成された回路を意味することを意図している。
用語「電気的に連続」は、電気的な断線なしに導電経路を形成している層、部材、または構造を意味することを意図している。
用語「電極」は、キャリアを輸送するように構成された構造を意味することを意図している。たとえば、電極は、アノード、カソードであってよい。電極は、トランジスタ、コンデンサ、抵抗器、インダクタ、ダイオード、有機電子部品、および電源の一部を含むことができる。
用語「電子部品」は、電気的または電気放射的(たとえば、電気光学的)機能を果たす回路の最小単位を意味することを意図している。電子部品としては、トランジスタ、ダイオード、抵抗器、コンデンサ、インダクタ、半導体レーザー、光スイッチなどを挙げることができる。電子部品は、寄生抵抗(たとえば、電線の抵抗)または寄生容量(たとえば、異なる電子部品に電気的に接続された2つの導体の間の静電結合であり、これらの導体の間のコンデンサが意図的でないか、偶発的なものである場合)は含まない。
用語「排除部分」は、ある領域を特徴付ける場合に、その領域の考慮されない部分を意味することを意図している。たとえば、ある領域の周辺部に直接隣接するその領域の一部は、組成、厚さ、その他のパラメータ、またはそれらのあらゆる組み合わせが、周辺部と、その周辺部から離れた領域の別の部分とで異なっている、遷移領域を含むことができる。一実施形態においては、領域の10%が排除部分であってよく、別の実施形態においては、領域の5%が排除部分であってよい。
用語「親水性」は、液体が接触する表面に対して、その液体の端部が90度未満の濡れ角を示すことを意味することを意図している。
用語「疎水性」は、液体が接触する表面に対して、その液体の端部が90度以上の濡れ角を示すことを意味することを意図している。
用語「層」は、用語「フィルム」と交換可能に使用され、希望する領域を覆うコーティングを意味する。この領域は、デバイス全体または実際の画像表示などの特定の機能性領域までの大きさであってもよいし、あるいは1つのサブピクセルの小ささであってもよい。フィルムは、気相堆積および液相堆積などのあらゆる従来の堆積技術によって形成することができる。液相堆積技術としては、スピンコーティング、グラビアコーティング、カーテンコーティング、浸漬コーティング、スロットダイコーティング、スプレーコーティング、および連続ノズルコーティングなどの連続堆積技術;ならびにインクジェット印刷、グラビア印刷、およびスクリーン印刷などの不連続堆積技術が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
用語「液体組成物」は、材料が溶解して溶液を形成する液体媒体、材料が分散して分散液を形成する液体媒体、あるいは材料が懸濁して懸濁液またはエマルジョンを形成する液体媒体を意味することを意図している。
用語「液体媒体」は、純液体、複数の液体の組み合わせ、溶液、分散液、懸濁液、およびエマルジョンなどの液体材料を意味することを意図している。液体媒体は、1種類の溶媒が存在するか、複数の溶媒が存在するかとは無関係に使用される。
勾配に関する用語「負」は、(1)層、部材、構造、またはそれらの組み合わせの壁と、(2)基準面との間に形成される角が鋭角であることを意味することを意図している。
用語「有機活性層」は、1つまたは複数の有機層であって、少なくとも1つの有機層が、それ自体、または異なる材料と接触した場合に、整流接合を形成することができる有機層を意味することを意図している。
用語「方向」は、ある線に沿ったある方位を意味することを意図してる。一実施形態においては、ある列は1つの方向に対応することができ、ある行は別の方向に対応することができる。さらに別の実施形態においては、1つの対角線を1つの方向に対応させることができる。
用語「開口部」は、平面図で見た場合に、ある領域を取り囲む特定の構造がないことを特徴とする領域を意味することを意図している。
用語「有機電子デバイス」は、1つまたは複数の半導体の層または材料を含むデバイスを意味することを意図している。有機電子デバイスとしては(1)電気エネルギーを放射線に変換するデバイス(たとえば、発光ダイオード、発光ダイオードディスプレイ、またはダイオードレーザー)、(2)電子的過程を介して信号を検出するデバイス(たとえば、光検出器(たとえば、光導電セル、フォトレジスタ、フォトスイッチ、フォトトランジスタ、光電管)、IR検出器、またはバイオセンサー)、(3)放射線を電気エネルギーに変換するデバイス(たとえば、光起電性デバイスまたは太陽電池)、ならびに(4)1つまたは複数の有機半導体層を含む1つまたは複数の電子部品を含むデバイス(たとえば、トランジスタまたはダイオード)が挙げられる。
デバイス内の層、部材、または構造に関して使用される場合、用語「上にある」は、ある層、部材、または構造が、別の層、部材、または構造のすぐ隣にあったり接触していたりすることを必ずしも意味しない。
用語「パッシブマトリックス」は、電子部品のアレイであって、ドライバ回路を全く有さないアレイを意味することを意図している。
用語「周辺部」は、平面図において、閉じた平面形状を形成している、層、部材、または構造の境界を意味することを意図している。
用語「ポリマー」は、少なくとも1つの繰り返しモノマー単位を有する材料を意味することを意図している。この用語には、1種類のモノマー単位のみを有するホモポリマー、および2種類以上の異なるモノマー単位を有するコポリマーが含まれる。コポリマーは、ポリマーの部分集合の1つである。一実施形態においては、ポリマーは少なくとも5つの繰り返し単位を有する。
用語「主表面」は、電子部品が後に形成される基体表面を意味することを意図している。
用語「放射線放出部品」は、適切なバイアスをかけた場合に、目標とする波長または波長スペクトルの放射線を発する電子部品を意味することを意図している。この放射線は、可視光スペクトル内にある場合もあるし、または可視光スペクトルの外(UVまたはIR)にある場合もある。放射線放出部品の一例は、発光ダイオードである。
用語「放射線応答部品」は、適切なバイアスをかけた場合に、目標とする波長または波長スペクトルの放射線に応答する電子部品を意味することを意図している。この放射線は、可視光スペクトル内にある場合もあるし、または可視光スペクトルの外(UVまたはIR)にある場合もある。放射線検出部品の例は、IRセンサーおよび光起電力セルである。
用語「整流接合」は、半導体層内の接合、または半導体層と異なる材料との間の界面によって形成される接合であって、その接合を介したある一方向で、1種類の電荷キャリアが、、反対方向よりも速く流れる接合を意味することを意図している。ダイオードとして使用できる整流接合の一例がpn接合である。
用語「勾配」は、(1)層、部材、構造、またはそれらの組み合わせの壁と、(2)基準面との間に形成される角度を意味することを意図している。一実施形態においては、この基準面は基体の主表面であってよい。全体的な勾配は、基体の最も近くにある近位点および壁に沿って基体から最も遠くにある遠位点などの壁の2つの端点を含む線と、基準面とによって形成される角度であってよい。初期勾配は、近位点と、壁に沿ってあり近位点から離れている中間点(遠位点は、中間点と比較すると近位点からさらに離れて存在する)とを含む線と、基準面とによって形成される角度であってよい。
用語「基体」は、剛性または可撓性のいずれであってもよく、1つまたは複数の材料の1つまたは複数の層を含むことができる工作物を意味することを意図しており、このような材料としては、ガラス、ポリマー、金属、またはセラミック材料、あるいはそれらの組み合わせを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
用語「基体構造」は、基体の上にある構造であって、ある領域または範囲をより小さな複数の領域または範囲に分離する主要機能を果たす構造を意味することを意図している。基体構造としては、カソードセパレータまたはウェル構造を挙げることができる。
用語「スルホン化ポリマー」は、スルホン酸に曝露されたポリマー、または対応するスルホン酸のスルホネート基を含むポリマーを意味することを意図している。
用語「濡れ角」は、固体表面から液体を通って気体/液体界面まで測定した場合の、気体、液体、および固体の表面の間の界面端部における接線角度を意味することを意図している。
本明細書において使用される場合、用語「含んでなる(comprises)」、「含んでなること(comprising)」、「含む(includes)」、「含むこと(including)」、「有する(has)」、「有すること(having)」、またはそれらの他のあらゆる変形は、非排他的な包含を扱うことを意図している。たとえば、ある一連の要素を含むプロセス、方法、物品、または装置は、それらの要素にのみに必ずしも限定されるわけではなく、そのようなプロセス、方法、物品、または装置に関して明示されず固有のものでもない他の要素を含むことができる。さらに、反対の意味で明記されない限り、「または(or)」は、包含的な「または(or)」を意味するのであって、排他的な「または(or)」を意味するのではない。たとえば、条件AまたはBが満たされるのは、Aが真であり(または存在する)Bが偽である(または存在しない)、Aが偽であり(または存在しない)Bが真である(または存在する)、およびAおよびBの両方が真である(または存在する)のいずれか1つによってである。
「a」または「an」の使用は、本発明の要素および成分を記述するために使用される。これは、単に便宜上のものであり、本発明の一般的意味を示すために使用される。この記述は、1つまたは少なくとも1つを含むものと読むべきであり、特に明記しない限り単数形は、複数形も包含するものとする。
元素周期表中の縦列に対応する族の番号は、「CRC化学物理ハンドブック(CRC Handbook of Chemistry and Physics」第81版(2000−2001年)からわかるように「新表記法」(New Notation)の規則を使用している。
特に定義しない限り、本明細書において使用されるすべての技術的および科学的な用語は、本発明が属する当業者によって一般に理解されているものと同じ意味を有する。本明細書に記載されているものと類似または同等の方法および材料を使用して、本発明の実施形態の実施または試験を行うことができるが、好適な方法および材料については以下に説明する。本明細書において言及されるあらゆる刊行物、特許出願、特許、およびその他の参考文献は、特に明記しない限り、それらの記載内容全体が援用される。抵触の場合には、定義を含めた本明細書が調整される。さらに、本発明の材料、方法、および実施例はあくまでも説明的なものであって、限定を意味するものではない。
本明細書に記載されていない程度の、具体的な材料、処理行為、および回路に関する多くの詳細は従来通りであり、有機発光ダイオードディスプレイ、光検出器、光電池、および半導体要素の技術分野の教科書およびその他の情報源中に見ることができる。
(2.電子デバイスの構造、層、および部品)
図1は従来技術の構造102の平面図を示しており、図2は従来技術の構造102の断面図を示している。図2の断面図から分かるように、構造102は、正の勾配を有する周辺部を有する。液体組成物106が、周囲の構造102によって形成されたウェル内に入れられると、空隙が形成されることがある。このような空隙によって、放射線放出または放射線吸収に利用できる表面領域が減少し、そのため性能が低下する。空隙108などの空隙によって、電極などの下地構造104が露出する場合もある。液体組成物を硬化させて得られる有機層上に追加の層が形成されると、これらの層が下地構造104に接触して、電極間で電気的短絡が起こり、有機電子部品が動作不能になることがある。
さらに、構造102が疎水性である(すなわち、大きな濡れ角を有する)場合、構造102付近のウェル内で液体組成物106の濡れが不十分になることがあり、有機層が薄くなる場合がある。この有機層は、電極間での電気的短絡を防止するのに十分な厚さとなるかもしれないが、ピクセル端部において有機層が薄いために、整流比が低くなり発光効率が低くなる場合がある。
OLEDディスプレイ中の活性層を形成する非常に低エネルギーの表面の上に、インクジェット印刷またはノズル印刷を使用して材料をコーティングすることは難しい。このような材料の組の1つは、緩衝材のデュポンDB(DuPont DB)シリーズである。DB−1の乾燥フィルムの表面エネルギーは約19mN/mであり、これはテフロン(Teflon)(登録商標)の表面エネルギーに非常に近い。この問題は、ウェルの深さが1μm以下の場合に特に顕著となる。
特定の一実施形態において、平面図から見た場合に、電子デバイスは、有機電子部品のアレイと、各有機電子部品の周辺部に対応する開口部を有する構造とを含む。この構造は、断面図から見た場合に開口部において負の勾配を有する。各有機電子部品は、有機活性層などの1つまたは複数の層で分離された第1および第2の電極(たとえばアノードおよびカソード)を含むことができる。一実施形態においては、代表的な電子デバイスは、電極セパレータ(たとえばカソードセパレータ)などの負の勾配を有する第2の構造を含むこともできる。
代表的な一実施形態においては、有機電子部品のアレイが、パッシブマトリックスの一部であってよい。別の代表的な実施形態においては、有機電子部品のアレイが、アクティブマトリックスの一部であってよい。したがって、電子デバイスの代表的な実施形態は、アクティブマトリックスディスプレイおよびパッシブマトリックスディスプレイを含むことができる。
一般に、各有機電子部品は、1つまたは複数の有機活性層によって分離された2つの電極を含む。さらに、ホール輸送層および電子輸送層などの他の層を、これら2つの電極の間に含むことができる。各有機電子部品の周辺部に対応する開口部を有する構造が閉じ込め構造を画定し、その中に有機電子部品の一部が形成される。
閉じ込め構造の断面は、有機層の形成に影響を与えうる。図3は、代表的な構造302の断面図を示している。構造302は、負の勾配を有し下地構造308と鋭角を形成している壁または周辺部304を有する。図4は、下地構造の表面406と構造の壁404との間に鋭角α(アルファ)を形成している代表的な構造402の周辺部の一部を示している。代表的な一実施形態においては、角度α(アルファ)は0°〜90°の間であり、たとえば0°〜60°の間、または10°〜45°の間である。別の一実施形態においては、角度α(アルファ)は、ほぼキャピラリー角(capillary angle)以上であってよい。
図5に示されるように、構造302によって形成される開口部の周辺部内に液体組成物306が入れられる場合に、フィンガー310を見ることができる。構造302内の開口部が満たされると、液体組成物が空隙のない層を形成する。図6は充填された開口部の平面図を示しており、図7は図6の断面線7−7における断面図を示している。液体組成物306が周辺部304に沿って入れられると、液体組成物306が下地構造308を覆う。代表的な一実施形態においては、液体は、図1および2に示されるような類似の構造および液体組成物よりも実質的に均一な層を形成する。
図4の構造と関係するが、図8は表面406の上に形成された層808を示している。液体組成物を配置し、その溶媒を除去することで、層808を形成することができる。図示されているように、層808は、構造の壁404に接触し、表面406を覆っている。このような層を含む電子デバイスは、短絡が起こる可能性が低い。さらに、より均一な層によって、閉じ込め構造付近で有機層の薄化が観察されるデバイスにおいて観察される低いデバイス性能特性(たとえば、低い整流比、低い発光効率など)の可能性が低下する。
一実施形態においては、電子デバイスは、基体と、負の勾配を有する第1の構造と、断面図から見た場合に負の勾配を有する第2の構造とを含む。第1の構造は基体の上にあり、平面図からは第1のパターンを有する。第2の構造は基体の上にあり、平面図からは第1のパターンとは異なる第2のパターンを有する。一実施形態においては、第1の構造は、内部に有機電子部品を形成することができる複数の開口部が配列した閉じ込め構造である。第2の構造は、電極セパレータ構造などであってよい。
別の実施形態においては、平面図からは、第1の構造内の各開口部は、有機電子部品の周辺部に実質的に一致する周辺部を有する。
一例において、第2の構造は約3〜10マイクロメートルの間の厚さを有することができる。第1の構造は、3マイクロメートル未満、たとえば約1〜3マイクロメートルの間の厚さ、または1マイクロメートル未満、たとえば約0.4の厚さを有することができる。第2の構造は、たとえば、第1の構造の少なくとも1.5倍の厚さを有することができる。
別の実施形態においては、電子デバイスは、基体と、構造(たとえば閉じ込め構造)と、第1の電極とを含む。この構造は、開口部を有し、断面図から見た場合に、開口部において負の勾配を有する。平面図からは、それぞれの開口部は、有機電子部品の周辺部に実質的に一致する周辺部を有する。第1の電極は、この構造の上にあり、開口部の中にある。構造の上にあり開口部の中にある第1の電極の複数の部分は互いに接続されている。特定の例においては、有機電子部品は、1つまたは複数の有機活性層を含むことができる。一実施形態においては、第1の電極は、共通電極(たとえば、有機電子部品のアレイ用の共通カソードまたは共通アノード)であってよい。別の代表的な実施形態においては、第2の電極が基体と構造との間に存在することができる。さらに別の代表的な実施形態においては、有機電子部品を基体内にあるドライバ回路(図示せず)に結合することができる。一実施形態においては、第1の電極を形成する前に第2の電極を形成できることに留意されたい。
代表的な一実施形態においては、負の勾配を有する1つまたは複数の構造が、実質的に疎水性の表面を有する。この表面は、液体組成物に対して45°を超える、たとえば90°以上の濡れ角を示す。対照的に、電極などの下地構造は、実質的に親水性の表面を有することができ、90°未満、たとえば60°未満、または約0°〜約45°の間の液体組成物の濡れ角を示すことができる。
(3.電子デバイスの形成方法)
電子デバイスの代表的な形成方法の1つは、基体の上にあり断面から見て負の勾配を有する1つまたは複数の構造を形成するステップを含む。代表的な方法の1つを、図9〜23に示しており、この方法は、パッシブマトリックスディスプレイに使用することができる。この方法の種々の変法を使用して、他の電子デバイスを形成することができる。
図9は代表的なプロセスシーケンスの一部の平面図を示しており、図10は図9中の断面線10−10から見た部分の断面図を示している。電極904は、基体902上に配置される。基体902は、ガラスまたはセラミック材料、あるいは少なくとも1つのポリマーフィルムを含むフレキシブル基体であってよい。代表的な一実施形態においては、基体902が透明である。場合により、基体902は、均一な障壁層またはパターン形成された障壁層などの障壁層を含むことができる。
電極904は、アノードでもカソードでもよい。図9は、平行なストリップとして電極904を示している。あるいは、電極904は、正方形、長方形、円形、三角形、楕円形などの平面図形状を有するパターン形成された構造のアレイであってよい。一般に、電極は、従来方法(たとえば堆積、パターンニング、またはそれらの組み合わせ)を使用して形成することができる。
電極904は、導電性材料を含むことができる。一実施形態においては、導電性材料としては、インジウムスズ酸化物(ITO)などの透明導電性材料を挙げることができる。他の透明導電性材料としては、たとえば、インジウム亜鉛酸化物、酸化亜鉛、および酸化スズが挙げられる。その他の代表的な導電性材料としては、亜鉛スズ酸化物(ZTO)、元素金属、合金、およびそれらの組み合わせが挙げられる。電極904は、導電リード(図示せず)に結合させることもできる。代表的な一実施形態においては、電極904は親水性表面を有することができる。
断面図で負の勾配を有する構造中に、引き続く層を堆積しパターン形成することができる。図11はプロセスのこのシーケンスの平面図を示しており、図12は同じシーケンスの断面図を示している。断面図から分かるように、開口部1108を有し、開口部1108において負の勾配を有する構造1106が形成される。開口部1108は、電極904の一部を露出させる場合がある。平面図から分かるように、開口部1108の底部は、電極904の一部を含んでもよいし、基体902の一部を取り囲んでもよい。
代表的な一実施形態においては、構造1106はレジストまたはポリマー層から形成することができる。レジストは、たとえばネガ型レジスト材料またはポジ型レジスト材料であってよい。レジストは、基体902上に電極904を覆うように堆積させることができる。典型的な液相堆積技術としては、スピンコーティング、グラビアコーティング、カーテンコーティング、浸漬コーティング、スロットダイコーティング、スプレーコーティング、および連続ノズルコーティングなどの連続堆積技術;ならびにインクジェット印刷、グラビア印刷、およびスクリーン印刷などの不連続堆積技術が挙げられるが、これらに限定されるものではない。レジストは、紫外(UV)線などの放射線に選択的に曝露することによってパターン形成することができる。一実施形態においては、レジストは、スピン堆積され、焼き付けられる(図示せず)。このレジストを、マスク(図示せず)を介してUV線に露光し、現像し、焼き付けを行うと、開口部において負の勾配を有する構造が残る。この負の勾配は、(1)マスクを使用する場合にUVフラッド露光(コリメートせず)を使用することによって、または(2)レジスト層と放射線源(図示せず)との間にマスクがある場合にレジスト層を露光過剰にすることによって、実現することができる。
別の代表的な実施形態においては、犠牲構造を使用することができる。一実施形態においては、犠牲層を堆積し、パターン形成して、正の勾配を有する犠牲構造が形成される。より具体的な一実施形態においては、断面図によると、犠牲構造は、後に形成される第1の構造1106と比較して相補的な断面を有する。犠牲層の厚さは、後に形成される第1の構造と実質的に同じである。一実施形態においては、第1の電極904および基体902の上に犠牲層が堆積される。従来技術を使用して、犠牲層の上にパターン形成されたレジスト層が形成される。具体的な一実施形態においては、従来のレジスト−侵食エッチング技術を使用して、勾配を有する側壁が形成される。別の具体的な実施形態においては、従来の等方性エッチングが使用される。パターン形成されたレジスト層は、次に従来のレジスト除去方法を使用して除去される。
犠牲構造の上で犠牲構造中の開口部の内部に、第1の構造1106に使用される別の層が堆積される。一実施形態においては、この別の層は、犠牲構造の厚さと少なくとも同じ厚さを有する。別の実施形態においては、この別の層は犠牲層よりも実質的に厚い。犠牲構造の外側にある別の層の一部は、無機半導体技術分野において一般的なエッチングまたは研磨技術を使用して除去される。これらの部分を除去した後で、第1の構造が形成される。次に犠牲構造を除去することで、第1の構造1106内に開口部1108が形成される。
一実施形態においては、第1の構造および犠牲構造の一方の材料を、他方の材料から選択的に除去できるようにするため、第1の構造の材料と犠牲構造の材料とは異なる。代表的な材料としては、金属、酸化物、窒化物、およびレジストが挙げられる。犠牲層の材料は、第1の電極904を実質的に損傷することなく基体902から選択的に除去できるように選択することができる。本明細書を読めば、当業者には、これらの要求または希望に適合する材料を選択できるであろう。
形成された後、構造1106はパターンを有することができる。このパターンは、たとえば図11に示されるパターンであってよい。図13および14には別のパターンが示されている。図13は格子状パターンを示している。図14平面図から見た場合に、下にある電極を横断する方向にある楕円型開口部1404と、円形の開口部1406と、下にある電極に沿った方向にある楕円型開口部1408とを含むことができるパターンを示している。
別の実施形態においては、別のパターンは、電極904の長さ方向に対して実質的に平行な方向に列を含むことができる。それぞれの列は、負の勾配を有し、さらに、電極904に隣接し電極904の間にある位置において基体902を覆う少なくとも1つの部分を有する。これらの列と、後に形成される電極セパレータ構造との組み合わせによって、平面図では長方形の開口部を得ることができる。1つまたは複数の液体組成物が基体上に形成される前に、複数の構造の組み合わせが形成される。
場合により、第2の構造を、基体902および構造1106の上に堆積することができる。第2の構造は、第1の構造1106のパターンに依存して電極904の一部に接触してもよいし、接触しなくてもよい。第2の構造は、たとえば電極セパレータ構造であってよい。図15、16、17、および18は、第2の構造1510を含む代表的なプロセスシーケンスを示している。図15は、電極構造904に対して実質的に垂直方向に第2の構造1510を含む平面図を示している。図16は、第2の構造1510の長さ方向の間にありこれに対して平行である、断面線16−16における断面図を示している。図17および18は、第2の構造1510に対して垂直な断面図を示している。図17は開口部1108を通過する断面線17−17における断面図を示しており、図18は開口部1108から離れた断面線18−18における断面図を示している。
図17および18に示されるように、第2の構造1510の断面図は負の勾配を有する。第2の構造1510は、開口部において第1の構造1106の一部を取り囲んでもよいし、取り囲まなくてもよい。別の一実施形態においては、第2の構造1510は、第1の構造1106全体の上に形成することができる。一般に、第2の構造1510は、第1の構造1106に関して説明した技術と類似の技術によって形成することができる。
第1の構造1106が形成され、場合により第2の構造1510が形成されると、開口部を介して露出した電極904を、UV/オゾン洗浄などによって洗浄することができる。構造1108および1510は、疎水性表面を形成するために処理することができる。たとえば、フッ素含有プラズマを使用して、構造1108および1510の表面を処理することができる。フッ素プラズマは、CF4、C26、NF3、SF6、またはそれらの組み合わせなどのガスを使用して発生させることができる。このプラズマプロセスは、直接曝露プラズマを含むことができるし、下流プラズマを使用することもできる。さらに、このプラズマはO2を含むことができる。代表的な一実施形態においては、フッ素含有プラズマは0〜20%のO2、たとえば約8%のO2を含むことができる。
特定の一実施形態においては、カリフォルニア州コンコード(Concord,California)のマーチ・プラズマ・システムズ(March Plasma Systems)のマーチPX500モデルプラズマ発生器(March PX500 model plasma generator)を使用して、プラズマを発生させることができる。この装置は、接地された孔あき板と浮遊基板とを使用する貫流モードで構成されている。この実施形態においては、6インチの浮遊基板が、CF4/O2ガス組成物から形成されるプラズマで処理される。このガス組成物は、体積基準で、80〜100%のCF4、たとえば約92%のCF4、および0〜20%のO2、たとえば約8%のO2を含むことができる。この基板は、2〜5分間、300〜600mTorrの圧力において、200〜500Wのプラズマを使用して曝露することができる。たとえば、基板は、約3分間、約400mTorrの圧力において、約400Wのプラズマを使用して曝露することができる。
図19および20は、有機層1913を堆積するプロセスの代表的なシーケンスを示している。有機層1913は、1つまたは複数の有機層を含むことができる。図20に示される一実施形態においては、有機層1913は、電荷輸送層1914と有機活性層1912とを含む。これらが存在する場合、電荷輸送層1914は第1の電極904の上に形成され、その後で有機活性層1912が形成される。電荷輸送層1914は複数の目的を果たすことができる。一実施形態においては、電荷輸送層1914はホール輸送層である。図示していないが、追加の電荷輸送層を有機活性層1912の上に形成することができる。したがって、有機層1913は、有機活性層1912とともに、一方または両方の電荷輸送層を含むことができるし、電荷輸送層は含まないこともできる。電荷輸送層1914、有機活性層1912、および追加の電荷輸送層のそれぞれは、1つまたは複数の層を含むことができる。別の実施形態においては、別々の電荷輸送層および有機活性層の代わりに、段階的または連続的に組成が変化する1つの層を使用することができる。
図19および20に戻ると、電荷輸送層1914および有機活性層1912は、電極904の上に順次形成される。電荷輸送層1914および有機活性層1912のそれぞれは、たとえば、スピンコーティング、グラビアコーティング、カーテンコーティング、浸漬コーティング、スロットダイコーティング、スプレーコーティング、および連続ノズルコーティングなどの連続堆積技術;インクジェット印刷、グラビア印刷、およびスクリーン印刷などの不連続堆積技術;注型;ならびに蒸着によって形成することができるが、これらの限定されるものではない。たとえば、有機材料を含む液体組成物を、マイクロノズルなどのノズルから供給することができる。電荷輸送層1914および有機活性層1912の一方または両方は、適用後に硬化させることができる。
この実施形態においては、電荷輸送層1914がホール輸送層である。ホール輸送層は、導電性部材904が有機活性層1912と直接接触しているデバイスよりも、デバイスの寿命を場合により増加させ信頼性を改善するために使用することができる。具体的な一実施形態においては、ホール輸送層は、ポリアニリン(「PANI」)、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(「PEDOT」)などの有機ポリマー、またはテトラチアフルバレン=テトラシアノキノジメタン(TTF−TCQN)などの有機電荷輸送化合物を含むことができる。通常、ホール輸送層は、約100〜250nmの範囲内の厚さを有する。
通常、ホール輸送層は導電性であり、後に形成される活性領域から電子を取り出して導電性部材904に移動させることができる。導電性部材904、および場合により使用されるホール輸送層は導電性であるが、通常、導電性部材904の導電率はホール輸送層よりもはるかに高い。
通常、有機活性層1912の組成は、有機電子デバイスの用途に依存する。有機活性層1912が放射線放出有機電子デバイス中に使用される場合、有機活性層1912の材料は、電極層に十分なバイアス電圧を印加した場合に放射線を放出する。放射線放出活性層は、ほとんどあらゆる有機エレクトロルミネセンス材料またはその他の有機放射線放出材料を含むことができる。
このような材料は、小分子材料またはポリマー材料であってよい。小分子材料としては、たとえば、米国特許公報(特許文献4)および米国特許公報(特許文献5)に記載されるものを挙げることができる。あるいは、ポリマー材料としては、米国特許公報(特許文献6)、米国特許公報(特許文献7)、および米国特許公報(特許文献8)に記載のものを挙げることができる。代表的な材料は半導体の共役ポリマーである。このようなポリマーの一例はポリ(フェニレンビニレン)(「PPV」)である。発光材料を、添加剤の使用または不使用により別の材料のマトリックス中に分散させることができるが、通常は単独の層を形成する。有機活性層は、一般に約40〜100nmの範囲内の厚さを有する。
有機活性層1912が放射線受光有機電子デバイスに組み込まれる場合、有機活性層1912の材料は、多くの共役ポリマーおよびエレクトロルミネセンス材料を含むことができる。このような材料としては、たとえば、多くの共役ポリマー、ならびにエレクトロルミネセンス材料およびフォトルミネセンス材料が挙げられる。具体例としては、ポリ(2−メトキシ,5−(2−エチル−ヘキシルオキシ)−1,4−フェニレンビニレン)(「MEH−PPV」)およびMEH−PPVとCN−PPVとの複合体が挙げられる。通常、有機活性層1912は、約50〜500nmの範囲内の厚さを有する。
図示していないが、場合により電子輸送層を有機活性層1912の上に形成することができる。電子輸送層は電荷輸送層の別の例である。通常、電子輸送層は導電性であり、後に形成されるカソードから電子を注入し有機活性層1912に移動させることができる。後に形成されるカソード、および場合により使用される電子輸送層は導電性であるが、通常、カソードの導電率は電子輸送層よりもはるかに高い。
具体的な一実施形態においては、電子輸送層は、金属キレート化オキシノイド化合物(たとえばAlq3);フェナントロリン系化合物(たとえば、2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(「DDPA」)、4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(「DPA」));アゾール化合物(たとえば、2−(4−ビフェニル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(「PBD」)、3−(4−ビフェニル)−4−フェニル−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール(「TAZ」);またはそれらの1つまたは複数の組み合わせを含むことができる。あるいは、場合により使用される電子輸送層は、無機であってよく、BaO、LiF、またはLi2Oを含むことができる。通常、電子輸送層は約30nm〜約500nmの範囲内の厚さを有する。
電荷輸送層1914、有機活性層1912、および追加の電荷輸送層のいずれか1つまたは複数は、1つまたは複数の液体媒体を含む液体組成物として適用することができる。疎水性および親水性の表面は、液体組成物中の液体媒体に特有のものである。一実施形態においては、この液体組成物は、たとえば、アルコール、グリコール、およびグリコールエーテルなどの共溶媒を含むことができる。有機活性層の液体媒体用の溶媒は、電荷輸送層を溶解しないように選択することができる。あるいは、電荷輸送層が溶媒に対して可溶性または部分的に可溶性となるように、溶媒を選択することができる。
特定の一実施形態においては、構造1106の負の勾配によって毛管作用が発生して、開口部1108の周辺部の周りに有機材料の液体組成物が引き寄せられる。硬化後、有機活性層1912は、開口部1106内の電極904および電荷輸送層1914などの下にある層を覆い、電極(たとえば、アノードおよびカソード)などの導電性部材の間の電気的短絡を防止する。
この実施形態においては、電荷輸送層1914と有機活性層1912とを含む有機層1913の上に、第2の電極が形成される。図21はこのプロセスシーケンスの平面図を示しており、図22および23はこのプロセスシーケンスの断面図を示している。一実施形態においては、ステンシルマスクを使用して第2の構造1510の上に導電性部材2118を形成し、有機活性層1913の上および構造1106の一部の上に電極2116を形成することで、層が配置される。電極2116と導電性部材2118との高さが異なるため、これらの接触が避けられる。図22に示されるように、電極層2116は、開口部1108内にある層と第1の構造1106の一部との上にある。開口部1108内の層の上にある電極層2116の一部と、第1の構造1106の一部の上にある電極2116の一部とが互いに接続して、電気的に連続な構造を形成している。
一実施形態においては、電極2116がカソードとして機能する。有機層1913に最も接近している電極2116の層は、1族金属(たとえばLi、Cs)、2族(アルカリ土類)金属、ランタニドなどの希土類金属、およびアクチニドから選択することができる。電極層2116および2118は、約300nm〜約600nmの範囲内の厚さを有する。具体的で非限定的な一実施形態においては、約10nm未満のBa層を堆積し、続いて約500nmのAl層を堆積することができる。このAl層は、任意の金属および合金で置き換えたり、それらと併用したりすることができる。
図21、22、および23に示されるように、電極904などのアノード、有機層1913、および電極2116などのカソードから形成された有機電子部品は、周辺回路によってアドレス指定できる。たとえば、電極2116の選択された1行、および電極904の選択された1列にわたって電位を印加することで、1つの有機電子部品が作動する。
アレイならびに周辺回路および遠隔回路の上に封入層(図示せず)を形成することで、電子ディスプレイ、放射線検出器、および光起電力セルなどの実質的に完成した電気装置を形成することができる。封入層は、封入層と基体との間に有機層が存在しないようにレールにおいて取り付けることができる。放射線が封入層を透過する場合がある。そのような場合、封入層は放射線に対して透明であるべきである。
(4.その他の実施形態)
有機電子部品を形成した後、場合により、第1の構造1106および第2の構造1510を修正したり除去したりすることができる。代表的な一実施形態においては、構造1106または構造1510を形成する材料のガラス転移温度付近で、電子デバイスを加熱することができる。このような加熱によってリフローさせることで、断面から見られるように構造の勾配を最終デバイス中で変化させることができる。別の実施形態においては、エッチングプロセスを使用して、構造1106などの構造を除去することができる。したがって、最終電子デバイスの断面の外観は、図21、22、および23に示される構造および層とは異なる場合がある。
図9〜23に示されるプロセスによって形成される電子デバイスはパッシブマトリックスデバイスである。別の一実施形態においては、本発明の電子デバイスはアクティブマトリックスデバイスであってよい。図24および25は、代表的なアクティブマトリックスデバイスを示している。図25は、図24中の断面線25−25における電子部品の断面を示している。それぞれの有機電子部品2416は、関連のドライバ回路2418を有する独自の電極2406を含むことができる。ドライバ回路2418は、独自の電極2406が上に形成される基体2402中に組み込むことができる。閉じ込め構造2404は、有機電子部品2416の周辺部に対応する開口部を有することができる。パッシブマトリックスデバイスに関して前述した一部の他の閉じ込め構造などの他の構造を、別の実施形態において使用することができる。閉じ込め構造2404は、断面図から見た場合に開口部において負の勾配を有する。有機層2408は、独自の電極2406の上に配置することができ、ホール輸送層2412と有機活性層2410とを含むことができる。場合により、有機層2408は電子輸送層(図示せず)を含むこともできる。さらに、有機電子部品2416は共通電極2414を含むこともできる。次に、それぞれの有機電子部品2416は、ドライバ回路2418などのアクティブマトリックス機構を介して作動させることができる。
上述の種々の実施形態において、電極は、カソードであってもアノードであってもよい。たとえば、電極904は、アノードであってもカソードであってもよい。同様に、電極2116も、アノードであってもカソードであってもよい。特定の一実施形態においては、電極904は透明な基体902の上にある透明なアノードである。電子ディスプレイデバイスの場合、有機電子部品から放出される放射線は、透明なアノードおよび基体を透過して放出させることができる。あるいは、電極904は透明なカソードであってもよい。
別の実施形態においては、電極904および基体902は、不透明または反射性であってよい。この実施形態においては、電極2116は透明材料で形成されることができ、放射線放出デバイスの場合、放射線は電極2116を透過して有機電子部品から放出される。
さらに別の一実施形態においては、本発明の電子デバイスの形成方法を、センサーアレイ、光検出器、光導電セル、フォトレジスタ、フォトスイッチ、フォトトランジスタ、光電管、IR検出器、バイオセンサー、光電池、または太陽電池などの放射線応答デバイスの製造に使用することができる。放射線応答デバイスは、透明な基体および基体側面電極を含むことができる。あるいは、放射線応答デバイスは、上にある透明電極を含むことができる。光検出器の例としては、光導電セル、フォトレジスタ、フォトスイッチ、フォトトランジスタ、および光電管、ならびに光起電力セルが挙げられ、たとえば、「カーク−オスマー化学大辞典(Kirk−Othmer,Concise Encyclopedia of Chemical Technology)」第4版,1537頁,(1999年)に記載されている。
さらに別の一実施形態においては、本発明の電子デバイスの形成方法を、無機デバイスに使用することができる。一実施形態においては、無機層を形成するための液体組成物を使用することができ、それによって、負の勾配を有する同じまたは異なる構造の近くをその液体組成物でより十分に覆うことができる。
以上の本明細書において、特定の実施形態を参照しながら本発明を説明してきた。しかし、当業者には理解できるように、特許請求の範囲に記載される本発明の範囲から逸脱しない種々の修正および変形を行うことができる。したがって、本明細書および図面は、限定的ではなく説明的な意義があると見なすべきであり、このようなすべての修正が、本発明の範囲内に含まれることを意図している。
特定の実施形態に関して、利益、その他の利点、および問題に対する解決法を以上に記載してきた。しかし、これらの利益、利点、問題の解決法、ならびに、なんらかの利益、利点、または解決法を発生させたり、より顕著となったりすることがある、あらゆる要素が、特許請求の範囲のいずれかまたはすべての重要、必要、または本質的な特徴または要素として構成されるものではない。
特に定義しない限り、本明細書において使用されるすべての技術的および科学的な用語は、本発明が属する当業者によって一般に理解されているものと同じ意味を有する。本明細書に記載されているものと類似または同等の方法および材料を使用して、本発明の実施または試験を行うことができるが、好適な方法および材料については以下に説明する。本明細書において言及されるあらゆる刊行物、特許出願、特許、およびその他の参考文献は、それらの記載内容全体が援用される。抵触の場合には、定義を含めた本明細書が調整される。さらに、本発明の材料、方法、および実施例は単に説明的なものであって、限定を意味するものではない。
以上の本明細書において、特定の実施形態を参照しながら本発明の概念を説明してきた。しかし、当業者には理解できるように、特許請求の範囲に記載される本発明の範囲から逸脱しない種々の修正および変形を行うことができる。したがって、本明細書および図面は、限定的ではなく説明的な意義があると見なすべきであり、このようなすべての修正が、本発明の範囲内に含まれることを意図している。
多数の態様および実施形態を以上に説明してきたが、これらは単に例示的で非限定的なものである。本明細書を読めば、本発明の範囲から逸脱しない他の態様および実施形態が実現可能であることが、当業者には分かるであろう。
特定の実施形態に関して、利益、その他の利点、および問題に対する解決法を以上に記載してきた。しかし、これらの利益、利点、問題の解決法、ならびに、なんらかの利益、利点、または解決法を発生させたり、より顕著となったりすることがある、あらゆる特徴が、特許請求の範囲のいずれかまたはすべての重要、必要、または本質的な特徴として構成されるものではない。
別々の実施形態の状況において、明確にするために本明細書に記載されている特定の複数の特徴は、1つの実施形態の中で組み合わせても提供できることを理解されたい。逆に、簡潔にするため1つの実施形態の状況において説明した種々の特徴も、別々に提供したり、あらゆる副次的な組み合わせで提供したりすることができる。さらに、ある範囲において記載される値への言及は、その範囲内にあるすべての値を含んでいる。
従来技術の閉じ込め構造の一部の平面図である。 従来技術の閉じ込め構造の一部の断面図である。 液体組成物を閉じ込め構造内に入れる前の、閉じ込め構造の代表的な実施形態の一部の断面図である。 負の勾配を有する端部に液体組成物が接触する前の図3、5、6、および7の閉じ込め構造の断面図である。 液体組成物を閉じ込め構造内に入れている間の、閉じ込め構造の代表的な実施形態の一部の平面図である。 液体組成物を閉じ込め構造内に入れた後の、閉じ込め構造の代表的な実施形態の一部の平面図である。 液体組成物を閉じ込め構造内に入れた後の、閉じ込め構造の代表的な実施形態の一部の断面図である。 負の勾配を有する端部に液体組成物が接触した後の図3、5、6、および7の閉じ込め構造の断面図である。 第1の電極を基体の上に形成した後の基体の一部の平面図である。 第1の電極を基体の上に形成した後の基体の一部の断面図である。 基体および第1の電極の上に閉じ込め構造を形成した後の、図9および10の基体の平面図である。 基体および第1の電極の上に閉じ込め構造を形成した後の、図9および10の基体の断面図である。 代表的な閉じ込め構造のパターンを示す断面図である。 代表的な閉じ込め構造のパターンを示す断面図である。 基体、第1の電極、および閉じ込め構造の上にセパレータ構造を形成した後の、図11および12の基体の平面図である。 図15の断面線16−16における断面図である。 図15の断面線17−17における断面図である。 図15の断面線18−18における断面図である。 基体、第1の電極、閉じ込め構造、およびセパレータ構造の上に有機層を形成した後の、図15の平面図である。 基体、第1の電極、閉じ込め構造、およびセパレータ構造の上に有機層を形成した後の、図15の断面図である。 基体、第1の電極、閉じ込め構造、セパレータ構造、および有機層の上に第2の電極を形成した後の、図19および20の基体の平面図である。 基体、第1の電極、閉じ込め構造、セパレータ構造、および有機層の上に第2の電極を形成した後の、図19および20の基体の断面図である。 基体、第1の電極、閉じ込め構造、セパレータ構造、および有機層の上に第2の電極を形成した後の、図19および20の基体の断面図である。 共通電極を有するアクティブマトリックスディスプレイの平面図である。 共通電極を有するアクティブマトリックスディスプレイの断面図である。

Claims (20)

  1. 表面から延在して空間を画定する複数の壁を有し、前記壁の少なくとも1つが全体的に負の勾配を有する基体構造と、
    前記空間内にあり30mN/m以下の第1の表面エネルギーを有する第1の層と、
    第1の層の上面上に配置された第2の層とを有することを特徴とする閉じ込め構造。
  2. 前記第1の層が25mN/m以下の表面エネルギーを有することを特徴とする請求項1に記載の閉じ込め構造。
  3. 前記第1の層が20mN/m以下の表面エネルギーを有することを特徴とする請求項1に記載の閉じ込め構造。
  4. 前記第2の層がポリマーを含むことを特徴とする請求項1に記載の閉じ込め構造。
  5. 前記第1の層がフッ素化ポリマーまたはスルホン化ポリマーを含むことを特徴とする請求項1に記載の閉じ込め構造。
  6. 前記第1の層がフッ素化ポリマーを含むことを特徴とする請求項5に記載の閉じ込め構造。
  7. 前記壁が、前記空間の底部において前記壁に沿って初期勾配を有し、前記全体的な勾配よりも前記初期勾配の方が垂直に近いことを特徴とする請求項1に記載の閉じ込め構造。
  8. 前記基体構造が、1つの壁に沿って、前記第1の表面エネルギーよりも大きい第2の表面エネルギーを有することを特徴とする請求項1に記載の閉じ込め構造。
  9. 前記第2の層の上に有機活性層をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の閉じ込め構造。
  10. 前記基体構造が、1つの壁に沿って第3の表面エネルギーを有し、前記第3の表面エネルギーが、前記第1の表面エネルギーよりも大きく、前記第2の表面エネルギーよりも小さい請求項9に記載の閉じ込め構造。
  11. 請求項1に記載の閉じ込め構造を含むことを特徴とする有機電子デバイス。
  12. 請求項1に記載の閉じ込め構造を含むことを特徴とする有機電子デバイスの製造に有用な物品。
  13. 前記閉じ込め構造の前記第1の層が、フッ素化ポリマーまたはスルホン化ポリマーを含むことを特徴とする請求項12に記載の物品。
  14. 電子デバイスの形成方法であって、
    表面から延在して空間を画定する複数の壁を有し、前記壁の少なくとも1つが全体的に負の勾配を有する基体構造を提供するステップと、
    前記空間内にあり30mN/m以下の第1の表面エネルギーを有する第1の層を形成するステップと、
    前記第1の層の上および前記空間内に液体組成物を配置するステップであって、前記液体組成物中の液体媒体が、前記第1の表面エネルギーよりも大きい第2の表面エネルギーを有するステップと、
    前記液体媒体の実質的な部分を蒸発させて第2の層を形成するステップとを含むことを特徴とする方法。
  15. 前記液体媒体の実質的にすべてを蒸発させることを特徴とする請求項14に記載の方法。
  16. 前記第1の層が20mN/m以下の第1の表面エネルギーを有することを特徴とする請求項14に記載の方法。
  17. 前記第2の層の上に有機活性層を形成するステップをさらに含むことを特徴とする請求項14に記載の方法。
  18. 前記第2の層がポリマーを含むことを特徴とする請求項14に記載の方法。
  19. 前記第1の層がフッ素化ポリマーまたはスルホン化ポリマーを含むことを特徴とする請求項14に記載の方法。
  20. 前記第2の層の表面エネルギーが、前記第1の層の表面エネルギーよりも少なくとも15mN/m大きいことを特徴とする請求項14に記載の方法。
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