JP2008520749A - 新規二環式ヘテロ環化合物、その調製のためのプロセス、およびその新規二環式ヘテロ環化合物を含む組成物 - Google Patents

新規二環式ヘテロ環化合物、その調製のためのプロセス、およびその新規二環式ヘテロ環化合物を含む組成物 Download PDF

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Abstract

本発明は、特に、新規ビシクロヘテロ環化合物、これらのヘテロ環化合物を含む組成物、これらのヘテロ環化合物を製造する方法、および、例えば、細胞増殖、炎症、グリコシダーゼ発現、またはパールカンの発現が低いことに関連する種々の状態および疾患状態を処置するためにこれらのヘテロ環化合物を用いる方法を提供する。ヘテロ環化合物およびこれらの化合物を含む組成物は、種々の疾患の処置において有用性を有する。本発明はさらに、哺乳動物被験体(ヒトを含む)における状態または疾患を処置する方法に関する。

Description

(発明の分野)
本発明は、ビシクロヘテロ環化合物、このヘテロ環化合物を製造および使用するための方法および組成物、ならびに細胞増殖、炎症、またはグリコシダーゼ発現に関連する状態または疾患を処置する方法に関する。
(発明の背景)
新規な治療的介入のための新規な化合物は、医薬および疾患処置の多くの領域で必要とされる。例えば、慢性および急性の炎症性状態は、あらゆる臓器系を冒す疾患のもととなる。臓器系を冒す疾患としては、限定されないが、喘息、急性炎症性疾患、脈管炎症性疾患、慢性炎症、アテローム性動脈硬化症、血管障害、心筋炎、腎炎、クローン病、関節炎、I型糖尿病およびII型糖尿病、ならびに関連する血管の病変が挙げられる。これらの炎症性状態の発生は人口全体で増加傾向にあり、糖尿病は単独で1600万人が罹患している。それ故に、新規化合物の合成は、新しい治療的介入を発見する新しい可能性につながるものである。
炎症内部およびその炎症自体の炎症は正常な免疫応答ではあるが、慢性的な炎症は、未知の細胞因子の介入に起因する合併症および進行系障害につながってしまう。特に、慢性的な炎症により内皮を損傷し、脈管の合併症を誘発する。アテローム性硬化性および血栓塞栓性の大血管障害から生じる冠状動脈、脳血管および抹消血管の疾患は、慢性的な炎症性疾患の死亡率の主因である。
多くのヒトおよび動物は、生活様式(例えば食事および運動)の選択に関連する状態のため、または疾患が進行する遺伝的疾病素質のため寿命および生活様式を限定している。例えば、血管平滑筋細胞(SMC)の増殖は内皮損傷の一般的な結果であり、アテローム性動脈硬化斑または脈管損傷あるいは外科的介入の結果として起きる合併症形成における初期の病原事象であると考えられている。異常な血管SMCの増殖は、脈管閉塞病変(動脈硬化、アテローム性動脈硬化症、再狭窄および臓器移植後の移植アテローム性動脈硬化症を含む)の病因であると考えられている。
先進工業国で急激に増えてきた疾患の1つは、糖尿病およびそれに付随する続発症である。糖尿病に伴う損傷において重要な因子のうち1つは、糖化タンパク質の存在である。糖化タンパク質および終末糖化産物(AGE)は、細胞損傷、特に糖尿病性組織損傷の原因となる。高血糖が微小血管障害につながり得る1つの可能な機構は、重要なタンパク質の非酵素的糖化プロセスによるものである。これらは、極めて反応性の高い群である分子の細胞表面上での特定のレセプターとの相互作用であり、病変を起こすと考えられている。
不要な細胞成長(体内の制御系によって抑制されない)の別の主要領域は、癌または腫瘍状態である。多くの治療法が用いられており、健康を回復させるか、または少なくとも不要な細胞成長を停止させる努力が払われている。治療薬剤は個々に効果を有することがよくあるが、治療法は手術または照射のような治療法と異なる薬理学的薬剤との組み合わせを必要とする。
例えば、アテローム性動脈硬化症、不要な細胞成長または細胞増殖、糖尿病、炎症性状態および脈管閉塞状態などの慢性または急性の疾患を処置することが現在必要とされている。頻繁に発生するので、現在利用可能な処置では費用がかかり、これらの状態は多くの薬理学的治療に効果が見られない。これらの疾患の制御または予防に関与する機構は明らかになっておらず、これらの疾患および他の疾患を予防的におよび治療的に処置することが必要とされている。このように、慢性および急性の疾患を処置および予防する方法および組成物において有用性が見られる新規化合物が現在必要とされている。
(発明の要旨)
本発明は、新規ビシクロヘテロ環化合物、これらのヘテロ環化合物を含む新規組成物、ならびにこのようなビシクロヘテロ環および組成物を使用する新規方法に関する。ビシクロヘテロ環化合物、これらのヘテロ環を含む組成物を製造するための方法、ならびにこれらのビシクロヘテロ環を用いるための方法および組成物が、本明細書中に開示される。ヘテロ環化合物およびこれらの化合物を含む組成物は、種々の疾患の処置において有用性を有する。
1つの態様では、本発明にかかる化合物、およびこれらの化合物を含む組成物は、式:
Figure 2008520749
〔式中、
環Aは、置換または非置換のピラゾール環であり、
およびRは、置換もしくは非置換のアルキルまたは置換もしくは非置換のアリール(これらのいずれかは12個までの炭素原子を有する)、または水素から独立して選択され;
XおよびYは、CHまたはNから独立して選択され、ただし、XまたはYのうち少なくとも1つはNをあらわし;
は、>NR、−C≡C−、>O、または環BとRとをつなぐ直接結合であり;
は、置換または非置換のアリール、ヘテロシクリルまたはヘテロアリールであり、これらのいずれかは12個までの炭素原子を有し;任意のヘテロアリールまたはヘテロシクリルは、>O、>N−、>S、>NR、>SO、または>COから選択される少なくとも1つのヘテロ原子またはヘテロ基を含み;
は、置換または非置換のアルキル、ハロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、またはヘテロアリールであり、これらのいずれかは12個までの炭素原子を有し;任意のヘテロアリールまたはヘテロシクリルは、>O、>N−、>S、>NR、>SO、または>COから選択される少なくとも1つのヘテロ原子またはヘテロ基を含み;
は、12個までの炭素原子を有する置換もしくは非置換のアルキル、または水素であり;
、R、R、R、およびRのいずれかは、場合により独立して、(1)アルキル、アルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、シクロアルキル、NR、−CO、−COR、−CONR、−SOおよび−SONR、NHSO、もしくはNHCOR(これらのいずれかは10個までの炭素原子を有する)、または(2)ハロゲン、ヒドロキシル、もしくはシアノから選択される少なくとも1つの基で置換され;
およびRは、10個までの炭素原子を有するアルキルもしくはアリール、または水素から独立して選択され;
は、10個までの炭素原子を有するアルキルまたはアリールである。〕の置換ビシクロへテロ環化合物、またはそれらの塩(薬学的に受容可能な塩または薬学的に受容可能ではない塩を含む)、プロドラッグ、ジアステレオマー混合物、エナンチオマー、互変異性体、ラセミ混合物、またはこれらの任意の組み合わせを含む。
式Iの化合物では、任意の基R、R、R、R、およびR上の任意の置換基は、任意の他の置換基と独立して選択されるため、置換基は、各基R、R、R、R、およびRが許容すると、0回、1回、2回、3回、またはそれ以上の回数、存在してもよく、同じまたは異なっていてもよい。
本発明はさらに、哺乳動物被験体(ヒトを含む)における状態または疾患を処置する方法に関する。いくつかの態様では、この方法は、本明細書中に開示される治療的有効量の少なくとも1つの化合物またはそれらの薬学的に受容可能な塩を含む組成物を被験体に投与する工程を含む。いくつかの態様では、この少なくとも1つの化合物は、例えば、式I、IIa、IIb、IIc、IId、IIe、IIf、IIg、IIh、IIi、IIa−1の化合物、またはそれらの任意の組み合わせである。
ヒト被験体を処置するのに有用な以外に、本発明の方法および組成物は、種々の哺乳動物、例えば、コンパニオンアニマル(例えば、ネコ、イヌ)、霊長類、反すう類、およびげっ歯類を処置するのに有用である。
本発明はさらに、哺乳動物被験体における細胞増殖に関連する状態または疾患を処置する方法に関し、この方法は、本明細書中に開示される治療的有効量の少なくとも1つの化合物またはそれらの薬学的に受容可能な塩を含む組成物を被験体に投与する工程を含む。いくつかの態様では、この少なくとも1つの化合物は、例えば、式I、IIa、IIb、IIc、IId、IIe、IIf、IIg、IIh、IIi、IIa−1の化合物、またはそれらの任意の組み合わせである。いくつかの態様では、この状態または疾患は新生組織形成である。別の態様では、この状態または疾患はSMC過形成である。
本発明はさらに、グリコシダーゼ発現に関する状態または疾患を処置する方法に関する。1つの態様では、本発明は、哺乳動物被験体におけるグリコシダーゼ発現に関する状態または疾患を処置する方法に関し、この方法は、本明細書中に開示される治療的有効量の少なくとも1つの化合物またはそれらの薬学的に受容可能な塩を含む組成物を被験体に投与する工程を含む。いくつかの態様では、この少なくとも1つの化合物は、例えば、式I、IIa、IIb、IIc、IId、IIe、IIf、IIg、IIh、IIi、IIa−1の化合物、またはそれらの任意の組み合わせである。
本発明はさらに、哺乳動物被験体における炎症に関連する状態または疾患を処置する方法に関し、この方法は、本明細書中に開示される治療的有効量の少なくとも1つの化合物またはそれらの薬学的に受容可能な塩を含む組成物を被験体に投与する工程を含む。いくつかの態様では、この少なくとも1つの化合物は、例えば、式I、IIa、IIb、IIc、IId、IIe、IIf、IIg、IIh、IIi、IIa−1の化合物、またはそれらの任意の組み合わせである。1つの態様では、治療的有効量とは、炎症を弱めるかまたは防ぐのに十分な量である。いくつかの態様では、炎症は、糖化タンパク質またはAGEの蓄積または存在に関連する。
(発明の詳細な説明)
本発明によれば、新規ビシクロヘテロ環化合物と、これらのヘテロ環化合物を含む新規組成物とが本明細書中に記載される。1つの態様では、本発明にかかる化合物は、式:
Figure 2008520749
〔式中、
は、>NR、−C≡C−、>O、または6員環とRとをつなぐ直接結合であり;
ここで、Yが>NRである場合、NRは、5員環、6員環、または7員環のヘテロ環であり、このヘテロ環は場合により>O、>Sまたは>N−から選択される1個または2個のさらなるヘテロ原子を含むことができ、NRは、アルキル、アルコキシ、またはハロアルキル(これらのいずれかは10個までの炭素原子を有する)またはヒドロキシル、ハロゲン、またはシアノから独立して選択される1個、2個、または3個の置換基で場合により置換され;
は、置換または非置換のアリール、ヘテロシクリルまたはヘテロアリールであり、これらのいずれかは12個までの炭素原子を有し;任意のヘテロアリールまたはヘテロシクリルは、>O、>N−、>S、>NR、>SO、または>COから選択される少なくとも1つのヘテロ原子またはヘテロ基を含み;
は、置換または非置換のアルキル、ハロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれかは12個までの炭素原子を有し;任意のヘテロアリールは、>O、>N−、>Sまたは>NRから選択される少なくとも1つのヘテロ原子またはヘテロ基を含み;
およびRは、置換もしくは非置換のアルキルまたは置換もしくは非置換のアリールから独立して選択され、これらのいずれかは12個までの炭素原子を有し;
は、12個までの炭素原子を有する置換もしくは非置換のアルキル、または水素であり;
、R、R、R、およびRのいずれかは、場合により独立して、(1)アルキル、アルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、シクロアルキル、NR、−CO、−COR、−CONR、−SOおよび−SONR、NHSO、もしくはNHCOR(これらのいずれかは10個までの炭素原子を有する)、または(2)ハロゲン、ヒドロキシル、もしくはシアノから選択される少なくとも1つの基で置換され;
およびRは、10個までの炭素原子を有するアルキルもしくはアリール、または水素から独立して選択され;
は、10個までの炭素原子を有するアルキルまたはアリールである。〕を有するビシクロヘテロ環化合物、またはそれらの塩(薬学的に受容可能な塩または薬学的に受容可能ではない塩を含む)、プロドラッグ、ジアステレオマー混合物、エナンチオマー、互変異性体、ラセミ混合物、またはそれらの任意の組み合わせを含むことができる。
式IIaの化合物では、任意の基R、R、R、R、およびR上の任意の置換基は、任意の他の置換基と独立して選択されるため、置換基は、各基R、R、R、R、およびRが許容すると、0回、1回、2回、3回、またはそれ以上の回数、存在してもよく、同じまたは異なっていてもよい。
さらに別の態様では、本発明は、下式:
Figure 2008520749
〔式中、
は、>NR、−C≡C−、>O、または6員環とRとをつなぐ直接結合であり;
は、置換または非置換のアリール、ヘテロシクリルまたはヘテロアリールであり、これらのいずれかは12個までの炭素原子を有し;任意のヘテロアリールまたはヘテロシクリルは、>O、>N−、>S、>NR、>SO、または>COから選択される少なくとも1つのヘテロ原子またはヘテロ基を含み;
およびRは、置換もしくは非置換のアルキルまたは置換もしくは非置換のアリールから独立して選択され、これらのいずれかは12個までの炭素原子を有し;
は、12個までの炭素原子を有する置換または非置換のアルキル、または水素であり;
は、それぞれの場合において、独立して、(1)アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、SO、SONR、CO、COR、もしくはCONR(これらのいずれかは10個までの炭素原子を有する)、または(2)ハロゲンから選択され;
mは0〜3の整数であり;
、R、およびRのいずれかは、場合により独立して、(1)アルキル、アルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、シクロアルキル、NR、CO、COR、CONR、SO、SONR、NHSO、もしくはNHCOR(これらのいずれかは10個までの炭素原子を有する)、または(2)ハロゲン、ヒドロキシル、もしくはシアノから選択される少なくとも1つの基で置換され;
およびRは、10個までの炭素原子を有するアルキルもしくはアリール、または水素から独立して選択され;
は、10個までの炭素原子を有するアルキルまたはアリールである。〕を有する化合物およびこれらの化合物を含む組成物、もしくはそれらの塩(薬学的に受容可能な塩または薬学的に受容可能ではない塩を含む)、プロドラッグ、ジアステレオマー混合物、エナンチオマー、互変異性体、ラセミ混合物、またはそれらの任意の組み合わせである。
本発明の別の態様は、下式:
Figure 2008520749
〔式中、
およびR10は、それぞれの場合において、独立して、(1)アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、NR、CO、COR、CONR、SOおよびSONR、NHSO、もしくはNHCOR(これらのいずれかは10個までの炭素原子を有する)、または(2)ハロゲンもしくはシアノから選択され;
mおよびnは独立して0〜3の整数から選択され;
およびRは、10個までの炭素原子を有するアルキルもしくはアリール、または水素から独立して選択され;
は、10個までの炭素原子を有するアルキルまたはアリールであり;
およびRは、置換もしくは非置換のアルキルまたは置換もしくは非置換のアリールから独立して選択され、これらのいずれかは12個までの炭素原子を有し;
およびRのいずれかは、場合により独立して以下のものから選択される少なくとも1つの基で置換することができる:(1)10個までの炭素原子を有するアルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、もしくはシクロアルキル、または(2)ハロゲンもしくはヒドロキシル。〕を有する化合物およびこれらの化合物を含む組成物、もしくはそれらの塩(薬学的に受容可能な塩または薬学的に受容可能ではない塩を含む)、プロドラッグ、ジアステレオマー混合物、エナンチオマー、互変異性体、ラセミ混合物、またはそれらの任意の組み合わせである。
この態様についてさらに、本開示は、この化合物が、以下の化合物(これらの任意の組み合わせを含む)のいずれかから選択されるヘテロ環化合物を提供する。
Figure 2008520749
Figure 2008520749
Figure 2008520749
Figure 2008520749
本発明の1つのさらなる態様は、下式:
Figure 2008520749
〔式中、
は、置換もしくは非置換のアリール、または置換もしくは非置換のヘテロアリールであり、これらのいずれかは12個までの炭素原子を有し;任意のヘテロアリールは、>O、>N−、>S、または>NRから選択される少なくとも1つのヘテロ原子またはヘテロ基を含み;
は、それぞれの場合において、独立して、(1)アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、SO、SONR、NR、CO、COR、またはCONR(これらのいずれかは10個までの炭素原子を有する)、または(2)ハロゲンから選択され;
mは0〜3の整数であり;
およびRは、置換もしくは非置換のアルキルまたは置換もしくは非置換のアリールから独立して選択され、これらのいずれかは12個までの炭素原子を有し;および
、R、およびRのいずれかは、場合により独立して、(1)アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ(これらのいずれかは10個までの炭素原子を有する)、または(2)ハロゲンもしくはヒドロキシル。〕を有する化合物およびこれらの化合物を含む組成物、もしくはそれらの塩(薬学的に受容可能な塩または薬学的に受容可能ではない塩を含む)、プロドラッグ、ジアステレオマー混合物、エナンチオマー、互変異性体、ラセミ混合物、またはそれらの任意の組み合わせである。
この態様およびすぐ上に示される式(IId)についてさらに、式中の以下の置換基は以下に示すように選択することができ、明記されていない置換基は上述のように選択される:Rは、インドール、ベンズイミダゾール、ベンズオキサゾール、ベンゾ[1,3]ジオキソール、またはピリジンであることができる。
この態様およびこの式についてさらに、本開示は、この化合物が、以下の化合物(これらの任意の組み合わせを含む)のいずれかから選択されるヘテロ環化合物を提供する。
Figure 2008520749
なおさらなる態様では、本開示は、下式:
Figure 2008520749
〔式中、
およびR10は、それぞれの場合において、以下のものから独立して選択される:(1)アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、NR、CO、COR、CONR、SO、SONR、NHSO、もしくはNHCOR(これらのいずれかは10個までの炭素原子を有する);または(2)ハロゲンもしくはシアノ;
mおよびnは独立して0〜3の整数から選択され;
およびRは、10個までの炭素原子を有するアルキルもしくはアリール、または水素から独立して選択され;
は、10個までの炭素原子を有するアルキルまたはアリールであり;
およびRは、置換もしくは非置換のアルキルまたは置換もしくは非置換のアリールから独立して選択され、これらのいずれかは12個までの炭素原子を有し;および
およびRのいずれかは、場合により独立して以下のものから選択される少なくとも1つの基で置換することができる:(1)10個までの炭素原子を有するアルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、もしくはシクロアルキル;または(2)ハロゲンもしくはヒドロキシル。〕を有する化合物およびこれらの化合物を含む組成物、もしくはそれらの塩(薬学的に受容可能な塩または薬学的に受容可能ではない塩を含む)、プロドラッグ、ジアステレオマー混合物、エナンチオマー、互変異性体、ラセミ混合物、またはそれらの任意の組み合わせである。
この態様についてさらに、本開示は、以下の化合物(これらの任意の組み合わせを含む)のいずれかから選択されるヘテロ環化合物を提供する。
Figure 2008520749
Figure 2008520749
本開示のなお別の態様は、下式:
Figure 2008520749
〔式中、
は、置換もしくは非置換のヘテロアリール、または置換もしくは非置換のヘテロシクリルであり、これらは>O、>N−、>S、>NR、>CO、または>SOから選択される少なくとも1つのヘテロ原子またはヘテロ基を含み、これらのいずれかは10個までの炭素原子を有し;
は、それぞれの場合において、(1)アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、SO、SONR、NR、CO、COR、もしくはCONR(これらのいずれかは10個までの炭素原子を有する)、または(2)ハロゲンから独立して選択され;
mは0〜3の整数であり;
およびRは、置換もしくは非置換のアルキルまたは置換もしくは非置換のアリールから独立して選択され、これらのいずれかは12個までの炭素原子を有し;
、R、およびRのいずれかは、場合により独立して、(1)アルキル、アルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、シクロアルキル、NR、−CO、−COR、−CONR、−SO、および−SONR、NHSO、もしくはNHCOR(これらのいずれかは10個までの炭素原子を有する)または(2)ハロゲンもしくはヒドロキシルから選択される少なくとも1つの基で置換することができ;
およびRは、10個までの炭素原子を有するアルキルもしくはアリール、または水素から独立して選択され;
は、10個までの炭素原子を有するアルキルまたはアリールである。〕を有する化合物およびこれらの化合物を含む組成物、もしくはそれらの塩(薬学的に受容可能な塩または薬学的に受容可能ではない塩を含む)、プロドラッグ、ジアステレオマー混合物、エナンチオマー、互変異性体、ラセミ混合物、またはそれらの任意の組み合わせである。
この態様およびすぐ上に示される式(IIf)についてさらに、式中の以下の置換基は以下に示すように選択することができ、明記されていない置換基は上述のように選択される:Rは、インドール、ベンゾ[1,3]ジオキソール、またはピペリジンであることができる。
この態様についてさらになお、本開示は、以下の化合物(これらの任意の組み合わせを含む)のいずれかから選択されるヘテロ環化合物を提供する。
Figure 2008520749
なおさらなる態様では、本開示は、下式:
Figure 2008520749
〔式中、
は、−C≡C−、>O、または6員環とRとをつなぐ直接結合であり;
は、置換または非置換のアリール、またはヘテロアリールであり、これらのいずれかは12個までの炭素原子を有し;任意のヘテロアリールは、>O、>N−、>S、または>NRから選択される少なくとも1つのヘテロ原子またはヘテロ基を含み;
は、それぞれの場合において、以下のものから独立して選択される:(1)アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、SO、SONR、NR、CO、COR、またはCONR(これらのいずれかは10個までの炭素原子を有する);または(2)ハロゲン;
mは0〜3の整数であり;
およびRは、置換もしくは非置換のアルキルまたは置換もしくは非置換のアリールから独立して選択され、これらのいずれかは12個までの炭素原子を有し;
、R、およびRのいずれかは、場合により独立して、(1)アルキル、アルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、シクロアルキル、NR、CO、COR、CONR、SO、SONR、NHSO、もしくはNHCOR(これらのいずれかは10個までの炭素原子を有する)、または(2)ハロゲンもしくはヒドロキシルから選択される少なくとも1つの基で置換することができ;
およびRは、10個までの炭素原子を有するアルキルもしくはアリール、または水素から独立して選択され;
は、10個までの炭素原子を有するアルキルまたはアリールである。〕を有する化合物およびこれらの化合物を含む組成物、もしくはそれらの塩(薬学的に受容可能な塩または薬学的に受容可能ではない塩を含む)、プロドラッグ、ジアステレオマー混合物、エナンチオマー、互変異性体、ラセミ混合物、またはそれらの任意の組み合わせである。
この態様に加えて、本開示は、以下の化合物(これらの任意の組み合わせを含む)のいずれかから選択されるヘテロ環化合物を提供する。
Figure 2008520749
本発明のなお別の態様は、下式:
Figure 2008520749
〔式中、
は、置換または非置換のハロアルキル、またはヘテロアリールであり、これらのいずれかは12個までの炭素原子を有し;任意のヘテロアリールは、>O、>N−、>Sまたは>NRから選択される少なくとも1つのヘテロ原子またはヘテロ基を含み;
10は、それぞれの場合において、(1)アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、NR、OCHO、CO、COR、CONR、SO、SONR、NHSO、もしくはNHCOR(これらのいずれかは10個までの炭素原子を有する)または(2)ハロゲンもしくはシアノから独立して選択され;
nは0〜3の整数であり;
およびRは、置換もしくは非置換のアルキルまたは置換もしくは非置換のアリールから独立して選択され、これらのいずれかは12個までの炭素原子を有し;
、R、およびRのいずれかは、場合により独立して、(1)アルキル、アルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、シクロアルキル(これらのいずれかは10個までの炭素原子を有する)、または(2)ハロゲンもしくはヒドロキシルから選択される少なくとも1つの基で置換することができる。〕を有する化合物およびこれらの化合物を含む組成物、もしくはそれらの塩(薬学的に受容可能な塩または薬学的に受容可能ではない塩を含む)、プロドラッグ、ジアステレオマー混合物、エナンチオマー、互変異性体、ラセミ混合物、またはそれらの任意の組み合わせである。
この態様およびすぐ上に示される式(IIh)についてさらに、式中の以下の置換基は以下に示すように選択することができ、明記されていない置換基は上述のように選択される:Rは、チオフェンまたはCFであることができる。
なおさらに、この態様では、本開示は、以下の化合物(これらの任意の組み合わせを含む)のいずれかから選択されるヘテロ環化合物を提供する。
Figure 2008520749
本発明のなお別の態様は、下式:
Figure 2008520749
〔式中、
およびRは、独立して置換または非置換のヘテロアリールであり、これらのいずれかは12個までの炭素原子を有し;任意のヘテロアリールは、>O、>N−、>S、または>NRから選択される少なくとも1つのヘテロ原子またはヘテロ基を含み;
およびRは、置換もしくは非置換のアルキルまたは置換もしくは非置換のアリールから独立して選択され、これらのいずれかは12個までの炭素原子を有し;および
、R、R、およびRのいずれかは、場合により独立して、(1)アルキル、アルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、シクロアルキル、NR、CO、COR、CONR、SO、SONR、NHSO、もしくはNHCOR(これらのいずれかは10個までの炭素原子を有する)、または(2)ハロゲンもしくはヒドロキシルから選択される少なくとも1つの基で置換することができ;
およびRは、それぞれの場合において、10個までの炭素原子を有するアルキルもしくはアリール、または水素から独立して選択され;
は、10個までの炭素原子を有するアルキルまたはアリールである。〕を有する化合物およびこれらの化合物を含む組成物、もしくはそれらの塩(薬学的に受容可能な塩または薬学的に受容可能ではない塩を含む)、プロドラッグ、ジアステレオマー混合物、エナンチオマー、互変異性体、ラセミ混合物、またはそれらの任意の組み合わせである。
この構造上の置換基は、R、R、RおよびRそれぞれで許容すると、0回、1回、2回、3回、またはそれ以上の回数、存在してもよく、同じまたは異なっていてもよい。
この態様についてさらに、本開示は、この化合物が、以下の化合物(これらの任意の組み合わせを含む)のいずれかから選択されるヘテロ環化合物を提供する。
Figure 2008520749
さらに追加またはさらなる態様では、本発明は、下式:
Figure 2008520749
〔式中、
が、Cl、F、N(CH
Figure 2008520749
Figure 2008520749
であり、
が、CF、Cl、
Figure 2008520749
であり、
がCHであり;
がCHCHCH、CHCH、またはCHである。〕を有する化合物およびこれらの化合物を含む組成物、もしくはそれらの塩(薬学的に受容可能な塩または薬学的に受容可能ではない塩を含む)、プロドラッグ、ジアステレオマー混合物、エナンチオマー、互変異性体、ラセミ混合物、またはそれらの任意の組み合わせである。
さらに別の態様では、本発明は、下式:
Figure 2008520749
〔式中、
は、>NR、−C≡C−、>O、または6員環とRとをつなぐ直接結合であり;
は、置換または非置換のアリール、ヘテロシクリルまたはヘテロアリールであり、これらのいずれかは12個までの炭素原子を有し;任意のヘテロアリールまたはヘテロシクリルは、>O、>N−、>S、>NR、>SO、または>COから選択される少なくとも1つのヘテロ原子またはヘテロ基を含み;
は、置換または非置換のアルキル、ハロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれかは12個までの炭素原子を有し;任意のヘテロアリールは、>O、>N−、>Sまたは>NRから選択される少なくとも1つのヘテロ原子またはヘテロ基を含み;
は、置換もしくは非置換のアルキルまたは置換もしくは非置換のアリールから独立して選択され、これらのいずれかは12個までの炭素原子を有し;
は、置換もしくは非置換のアルキルまたは置換もしくは非置換のアリール(これらのいずれかは12個までの炭素原子を有す)、または水素であり;
は、12個までの炭素原子を有する置換もしくは非置換のアルキル、または水素であり;
、R、R、およびRのいずれかは、場合により独立して、(1)アルキル、アルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、シクロアルキル、NR、CO、COR、CONR、SO、SONR、NHSO、もしくはNHCOR(これらのいずれかは10個までの炭素原子を有する)、または(2)ハロゲン、ヒドロキシル、もしくはシアノから選択される少なくとも1つの基で置換され;
およびRは、10個までの炭素原子を有するアルキルもしくはアリール、または水素から独立して選択され;
は、10個までの炭素原子を有するアルキルまたはアリールである。〕を有する化合物およびこれらの化合物を含む組成物、もしくはそれらの塩(薬学的に受容可能な塩または薬学的に受容可能ではない塩を含む)、プロドラッグ、ジアステレオマー混合物、エナンチオマー、互変異性体、ラセミ混合物、またはそれらの任意の組み合わせである。
この態様およびすぐ上に示される式(IIIa)についてさらに、式中の以下の置換基は以下に示すように選択することができ、明記されていない置換基は上述のように選択される:
は、置換または非置換のハロアルキル、アリールまたはチオフェニルであり、これらのいずれかは12個までの炭素原子を有することができ;
は、6個までの炭素原子を有するアルキルまたはフェニルであることができ;
は、6個までの炭素原子を有するアルキル、フェニルまたは水素であることができ;
およびRのいずれかは、場合により独立してアルキル、アルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、CONR、SO、SONR、NHSO、またはNHCOR(これらのいずれかは10個までの炭素原子を有する)から選択される少なくとも1つの基で置換することができ;
およびRは、10個までの炭素原子を有するアルキルもしくはアリール、または水素から独立して選択され;
は、10個までの炭素原子を有するアルキルまたはアリールである。
本発明の別の態様は、下式:
Figure 2008520749
〔式中、
およびRは、メチル、エチル、プロピル、またはフェニルから独立して選択され;
およびR10は、それぞれの場合において、(1)アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、NR、CO、COR、CONR、SO、もしくはSONR(これらのいずれかは10個までの炭素原子を有する)、または(2)ハロゲンもしくはシアノから独立して選択され;
mおよびnは独立して0〜3の整数から選択され;
およびRはHまたはメチルから独立して選択され;
はメチルである。〕を有する化合物およびこれらの化合物を含む組成物、もしくはそれらの塩(薬学的に受容可能な塩または薬学的に受容可能ではない塩を含む)、プロドラッグ、ジアステレオマー混合物、エナンチオマー、互変異性体、ラセミ混合物、またはそれらの任意の組み合わせである。
本発明のこの態様についてさらに、本開示は、この化合物が、以下の化合物(これらの任意の組み合わせを含む)のいずれかから選択されるヘテロ環化合物を提供する。
Figure 2008520749
本開示のさらに別の態様は、下式:
Figure 2008520749
〔式中、
Figure 2008520749
であり、
Figure 2008520749
であり、
Figure 2008520749
であり;
がHである。〕を有する化合物およびこれらの化合物を含む組成物、もしくはそれらの塩(薬学的に受容可能な塩または薬学的に受容可能ではない塩を含む)、プロドラッグ、ジアステレオマー混合物、エナンチオマー、互変異性体、ラセミ混合物、またはそれらの任意の組み合わせである。
さらに別の態様では、本発明は、下式:
Figure 2008520749
〔式中、
は、>NR、−C≡C−、>O、または6員環とRとをつなぐ直接結合であり;
は、置換または非置換のアリール、ヘテロシクリルまたはヘテロアリールであり、これらのいずれかは12個までの炭素原子を有し;任意のヘテロアリールまたはヘテロシクリルは、>O、>N−、>S、>NR、>SO、または>COから選択される少なくとも1つのヘテロ原子またはヘテロ基を含み;
は、置換または非置換のアルキル、ハロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれかは12個までの炭素原子を有し;任意のヘテロアリールは、>O、>N−、>Sまたは>NRから選択される少なくとも1つのヘテロ原子またはヘテロ基を含み;
およびRは、置換もしくは非置換のアルキルまたは置換もしくは非置換のアリールから独立して選択され、これらのいずれかは12個までの炭素原子を有し;
は、12個までの炭素原子を有するアルキル、または水素であり;
、R、RおよびRのいずれかは、場合により独立して、(1)アルキル、アルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、シクロアルキル、NR、CO、COR、CONR、SO、SONR、NHSO、もしくはNHCOR(これらのいずれかは10個までの炭素原子を有する)、または(2)ハロゲン、ヒドロキシル、もしくはシアノから選択される少なくとも1つの基で置換され;
およびRは、10個までの炭素原子を有するアルキルもしくはアリール、または水素から独立して選択され;
は、10個までの炭素原子を有するアルキルまたはアリールである。〕を有する化合物およびこれらの化合物を含む組成物、もしくはそれらの塩(薬学的に受容可能な塩または薬学的に受容可能ではない塩を含む)、プロドラッグ、ジアステレオマー混合物、エナンチオマー、互変異性体、ラセミ混合物、またはそれらの任意の組み合わせである。
この態様についてさらに、本開示は、この化合物が、以下の化合物(これらの任意の組み合わせを含む)のいずれかから選択されるヘテロ環化合物を提供する。
Figure 2008520749
本発明の別の態様は、下式:
Figure 2008520749
〔式中、
およびRは、メチル、エチル、プロピル、またはフェニルから独立して選択され;
およびR10は、それぞれの場合において、(1)アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、NR、CO、COR、CONR、SO、もしくはSONR(これらのいずれかは10個までの炭素原子を有する)、または(2)ハロゲンもしくはシアノから独立して選択され;
mおよびnは独立して0〜3の整数から選択され;
およびRはHまたはメチルから独立して選択され;
はメチルである。〕を有する化合物およびこれらの化合物を含む組成物、もしくはそれらの塩(薬学的に受容可能な塩または薬学的に受容可能ではない塩を含む)、プロドラッグ、ジアステレオマー混合物、エナンチオマー、互変異性体、ラセミ混合物、またはそれらの任意の組み合わせである。
さらに、この態様では、本発明は、この化合物が、以下の化合物(これらの任意の組み合わせを含む)のいずれかから選択されるヘテロ環化合物を提供する。
Figure 2008520749
本発明のさらに別の態様では、下式:
Figure 2008520749
〔式中、
Figure 2008520749
であり、
Figure 2008520749
であり、
およびRがCHCHCH、CHCH、またはCHである。〕を有する化合物およびこれらの化合物を含む組成物、もしくはそれらの塩(薬学的に受容可能な塩または薬学的に受容可能ではない塩を含む)、プロドラッグ、ジアステレオマー混合物、エナンチオマー、互変異性体、ラセミ混合物、またはそれらの任意の組み合わせである。
本発明のさらなる態様は、下式:
Figure 2008520749
〔式中、
は、>NR、−C≡C−、>O、または6員環とRとをつなぐ直接結合であり;
は、置換または非置換のアリール、ヘテロシクリルまたはヘテロアリールであり、これらのいずれかは12個までの炭素原子を有し;任意のヘテロアリールまたはヘテロシクリルは、>O、>N−、>S、>NR、>SO、または>COから選択される少なくとも1つのヘテロ原子またはヘテロ基を含み;
は、置換または非置換のアルキル、ハロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれかは12個までの炭素原子を有し;任意のヘテロアリールは、>O、>N−、>Sまたは>NRから選択される少なくとも1つのヘテロ原子またはヘテロ基を含み;
およびRは、置換もしくは非置換のアルキルまたは置換もしくは非置換のアリール(これらのいずれかは12個までの炭素原子を有する)または水素から独立して選択され、;
は、12個までの炭素原子を有する置換または非置換のアルキル、または水素であり;
、R、RおよびRのいずれかは、場合により独立して、(1)アルキル、アルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、シクロアルキル、NR、CO、COR、CONR、SO、SONR、NHSO、もしくはNHCOR(これらのいずれかは10個までの炭素原子を有する)、または(2)ハロゲン、ヒドロキシル、もしくはシアノから選択される少なくとも1つの基で置換され;
およびRは、10個までの炭素原子を有するアルキルまたはアリール、または水素から独立して選択され;
は、10個までの炭素原子を有するアルキルまたはアリールである。〕を有する化合物およびこれらの化合物を含む組成物、もしくはそれらの塩(薬学的に受容可能な塩または薬学的に受容可能ではない塩を含む)、プロドラッグ、ジアステレオマー混合物、エナンチオマー、互変異性体、ラセミ混合物、またはそれらの任意の組み合わせである。
本発明のこの態様およびすぐ上に示される式(Va)についてさらに、式中の以下の置換基は以下に示すように選択することができ、明記されていない置換基は上述のように選択される:
は、置換または非置換のハロアルキル、アリールまたはチオフェニルであり、これらのいずれかは12個までの炭素原子を有し;
およびRは、6個までの炭素原子を有する置換もしくは非置換のアルキルまたは置換もしくは非置換のフェニルから独立して選択することができ;
、R、R、およびRのいずれかは、場合により独立して、(1)アルキル、アルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、CONR、SO、SONR、NHSO、もしくはNHCOR(これらのいずれかは10個までの炭素原子を有する)、または(2)ハロゲンもしくはヒドロキシルから選択される少なくとも1つの基で置換することができる。
本発明のこの態様およびすぐ上に示される式(Va)についてさらに、式中の以下の置換基は以下に示すように選択することができ、明記されていない置換基は上述のように選択される:
は、>NH、または6員環とRとをつなぐ直接結合であることができ;
は、置換または非置換のフェニル、インドリル、ベンゾ[1,3]ジオキソリル、ベンゾオキサゾリル、またはベンズイミダゾリルであることができ;
は、置換または非置換のフェニル、置換または非置換のチオフェニル、またはトリフルオロメチルであることができ;
およびRは、メチル、エチル、プロピル、またはフェニルから独立して選択することができ;
は水素であり;
は、場合により独立して、(1)アルキル、アルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、CONR、SO、SONR、NHSO、もしくはNHCOR(これらのいずれかは10個までの炭素原子を有する)、または(2)ハロゲン、もしくはヒドロキシルから選択される少なくとも1つの基で置換することができ;
は、場合により独立して、(1)アルコキシもしくはSONR(これらのいずれかは10個までの炭素原子を有する);または(2)ハロゲン、もしくはヒドロキシルから選択される少なくとも1つの基で置換することができ;
およびRは、10個までの炭素原子を有するアルキルまたはアリール、または水素から独立して選択され;
は、10個までの炭素原子を有するアルキルまたはアリールである。
本発明のさらに別の態様は、下式:
Figure 2008520749
〔式中、
およびYは、−(CH−(nは0または1である)、>NH、または−O−から独立して選択され;
およびRは、CF、NMe
Figure 2008520749
Figure 2008520749
から独立して選択され;
およびRは、H、Me、Et、n−Pr、または
Figure 2008520749
から独立して選択される。〕を有する化合物およびこれらの化合物を含む組成物、もしくはそれらの塩(薬学的に受容可能な塩または薬学的に受容可能ではない塩を含む)、プロドラッグ、ジアステレオマー混合物、エナンチオマー、互変異性体、ラセミ混合物、またはそれらの任意の組み合わせである。
さらに別の態様では、本発明は、下式:
Figure 2008520749
〔式中、YおよびYは、F、Cl、CF、NMe、NEt
Figure 2008520749
Figure 2008520749
から独立して選択され;
およびRは、H、Me、Et、n−Pr、または
Figure 2008520749
から独立して選択される。〕を有する化合物およびこれらの化合物を含む組成物、もしくはそれらの塩(薬学的に受容可能な塩または薬学的に受容可能ではない塩を含む)、プロドラッグ、ジアステレオマー混合物、エナンチオマー、互変異性体、ラセミ混合物、またはそれらの任意の組み合わせである。
さらに別の態様では、本発明は、下式:
Figure 2008520749
〔式中、
は、
Figure 2008520749
から選択され;
は、Cl、−NMe
Figure 2008520749
Figure 2008520749
から選択され;
は、Meまたは
Figure 2008520749
から選択され;
は、H、Me、またはn−Prから選択される。〕を有する化合物およびこれらの化合物を含む組成物、もしくはそれらの塩(薬学的に受容可能な塩または薬学的に受容可能ではない塩を含む)、プロドラッグ、ジアステレオマー混合物、エナンチオマー、互変異性体、ラセミ混合物、またはそれらの任意の組み合わせである。
別の態様では、本発明は、下式:
Figure 2008520749
〔式中、
は、
Figure 2008520749
から選択され;
は、−Cl、−NEt
Figure 2008520749
Figure 2008520749
から選択され;
はMeであり;
は、Meまたはn−Prから選択される。〕を有する化合物およびこれらの化合物を含む組成物、もしくはそれらの塩(薬学的に受容可能な塩または薬学的に受容可能ではない塩を含む)、プロドラッグ、ジアステレオマー混合物、エナンチオマー、互変異性体、ラセミ混合物、またはそれらの任意の組み合わせを有する、化合物およびこれらの化合物を含む組成物を提供する。
さらに別の態様では、本発明は、下式:
Figure 2008520749
〔式中、
は、
Figure 2008520749
から選択され;
は、
Figure 2008520749
から選択され;
は、
Figure 2008520749
であり;
はHである。〕を有する化合物およびこれらの化合物を含む組成物、もしくはそれらの塩(薬学的に受容可能な塩または薬学的に受容可能ではない塩を含む)、プロドラッグ、ジアステレオマー混合物、エナンチオマー、互変異性体、ラセミ混合物、またはそれらの任意の組み合わせである。
さらに、別の態様では、本発明は、下式:
Figure 2008520749
〔式中、
およびYは、−(CH−(nは0または1である)、>NH、または−O−から独立して選択され;
およびRは、
Figure 2008520749
から独立して選択され;
およびRは、H、Me、Et、n−Pr、またはPhから独立して選択される。〕を有する化合物およびこれらの化合物を含む組成物、もしくはそれらの塩(薬学的に受容可能な塩または薬学的に受容可能ではない塩を含む)、プロドラッグ、ジアステレオマー混合物、エナンチオマー、互変異性体、ラセミ混合物、またはそれらの任意の組み合わせを有する、化合物およびこれらの化合物を含む組成物を提供する。
本発明の別の態様では、下式:
Figure 2008520749
〔式中、
は、
Figure 2008520749
であり;
は、
Figure 2008520749
であり;
は−Meであり;
は−Meである。〕を有する化合物およびこれらの化合物を含む組成物、もしくはそれらの塩(薬学的に受容可能な塩または薬学的に受容可能ではない塩を含む)、プロドラッグ、ジアステレオマー混合物、エナンチオマー、互変異性体、ラセミ混合物、またはそれらの任意の組み合わせを有する、化合物およびこれらの化合物を含む組成物の調整および使用である。
本発明の別の態様は、下式:
Figure 2008520749
〔式中、
は、
Figure 2008520749
であり;
は、
Figure 2008520749
であり;
は−Meであり;
は−Meである。〕を有する化合物およびこれらの化合物を含む組成物、もしくはそれらの塩(薬学的に受容可能な塩または薬学的に受容可能ではない塩を含む)、プロドラッグ、ジアステレオマー混合物、エナンチオマー、互変異性体、ラセミ混合物、またはそれらの任意の組み合わせを有する化合物、およびこれらの化合物を含む組成物の調製および使用である。
別の態様では、本発明は、下式:
Figure 2008520749
〔式中、
は、
Figure 2008520749
であり;
は、Cl、
Figure 2008520749
であり;
はMeであり;
はMeである。〕を有する化合物およびこれらの化合物を含む組成物、もしくはそれらの塩(薬学的に受容可能な塩または薬学的に受容可能ではない塩を含む)、プロドラッグ、ジアステレオマー混合物、エナンチオマー、互変異性体、ラセミ混合物、またはそれらの任意の組み合わせである。
なおさらなる態様では、本発明は、下式:
Figure 2008520749
〔式中、
AおよびBは、A1、A2、またはA3から独立して選択され;
A1は、
Figure 2008520749
であり、
A2は
Figure 2008520749
であり、
nは0または1であり;
は、H、F、Cl、OH、OMe、Me、SOMe、SONH、SONHMe、SONMe、CF、NHCOMe、C(O)Me、C(O)NH、C(O)NHMe、またはC(O)NMeであり;
は、H、F、Cl、OH、OMe、OCHCH、SMe、CH、CF、OCF、SOMe、SONH、SONHMe、SONMe、C(O)Me、C(O)NH、C(O)NHMe、C(O)NMe、NHSOMeであるか、またはXおよびXは縮合1,3−ジオキソラン環を形成し;
A3は、H、F、Cl、CF、NMe、またはNEtであり;
CおよびDは、H、Me、Et、n−Pr、または
Figure 2008520749
から独立して選択される。〕を有する化合物およびこれらの化合物を含む組成物、もしくはそれらの塩(薬学的に受容可能な塩または薬学的に受容可能ではない塩を含む)、プロドラッグ、ジアステレオマー混合物、エナンチオマー、互変異性体、ラセミ混合物、またはそれらの任意の組み合わせである
本発明のこの態様およびすぐ上に示される式(Xa)または(XIa)についてさらに、式(Xa)または(XIa)の置換基は示すように選択することができ、明記されていない置換基は上述のように選択される:
(1)Aは、A1、A2、またはA3から選択することができ、BはA1から選択することができ;
(2)Aは、A1、A2、またはA3から選択することができ、BはA2から選択することができ;
(3)Aは、A1、A2、またはA3から選択することができ、BはA3から選択することができ;
(4)Aは、A1またはA2から選択することができ、BはA1から選択することができ;
(5)Aは、A1またはA2から選択することができ、BはA2から選択することができ;
(6)Aは、A1またはA2から選択することができ、BはA3から選択することができ;
(7)AはA1から選択することができ、BはA1から選択することができ;
(8)AはA1から選択することができ、BはA2から選択することができ;
(9)AはA1から選択することができ、BはA3から選択することができ;
(10)AはA2から選択することができ、BはA1から選択することができ;
(11)AはA2から選択することができ、BはA2から選択することができ;
(12)AはA2から選択することができ、BはA3から選択することができ;
(13)AはA3から選択することができ、BはA1から選択することができ;
(14)AはA3から選択することができ、BはA2から選択することができ;
(15)AはA3から選択することができ、BはA3から選択することができる。
さらに、本発明のこの態様およびすぐ上に示される式(Xa)または(XIa)についてさらに、式(Xa)または(XIa)の置換基は以下に示すように選択することができ、明記されていない置換基は上述のように選択される:
(1)Bは、A1、A2、またはA3から選択することができ、AはA1から選択することができ;
(2)Bは、A1、A2、またはA3から選択することができ、AはA2から選択することができ;
(3)Bは、A1、A2、またはA3から選択することができ、AはA3から選択することができ;
(4)Bは、A1またはA2から選択することができ、AはA1から選択することができ;
(5)Bは、A1またはA2から選択することができ、AはA2から選択することができ;
(6)Bは、A1またはA2から選択することができ、AはA3から選択することができ;
(7)BはA1から選択することができ、AはA1から選択することができ;
(8)BはA1から選択することができ、AはA2から選択することができ;
(9)BはA1から選択することができ、AはA3から選択することができ;
(10)BはA2から選択することができ、AはA1から選択することができ;
(11)BはA2から選択することができ、AはA2から選択することができ;
(12)BはA2から選択することができ、AはA3から選択することができ;
(13)BはA3から選択することができ、AはA1から選択することができ;
(14)BはA3から選択することができ、AはA2から選択することができ;
(15)BはA3から選択することができ、AはA3から選択することができる。
さらなる態様では、本発明は、下式:
Figure 2008520749
〔式中、
AおよびBは、A1、A2、またはA3から独立して選択され;
A1は、
Figure 2008520749
であり、
A2は
Figure 2008520749
であり、
nは0または1であり;
は、H、F、Cl、OH、OMe、Me、SOMe、SONH、SONHMe、SONMe、CF、NHCOMe、C(O)Me、C(O)NH、C(O)NHMe、またはC(O)NMeであり;
は、H、F、Cl、OH、OMe、OCHCH、SMe、CH、CF、OCF、SOMe、SONH、SONHMe、SONMe、C(O)Me、C(O)NH、C(O)NHMe、C(O)NMe、NHSOMeであるか、またはXおよびXは縮合1,3−ジオキソラン環を形成し;
A3は、H、F、Cl、CF、NMe、またはNEtであり;
CおよびDは、H、Me、Et、n−Pr、または
Figure 2008520749
から独立して選択される。〕を有する化合物およびこれらの化合物を含む組成物、もしくはそれらの塩(薬学的に受容可能な塩または薬学的に受容可能ではない塩を含む)、プロドラッグ、ジアステレオマー混合物、エナンチオマー、互変異性体、ラセミ混合物、またはそれらの任意の組み合わせである。
本発明のこの態様およびすぐ上に示される式(XIIa)または(XIIIa)についてさらに、式(XIIa)または(XIIIa)の置換基は以下に示すように選択することができ、明記されていない置換基は上述のように選択される:
(1)Aは、A1、A2、またはA3から選択することができ、BはA1から選択することができ;
(2)Aは、A1、A2、またはA3から選択することができ、BはA2から選択することができ;
(3)Aは、A1、A2、またはA3から選択することができ、BはA3から選択することができ;
(4)Aは、A1またはA2から選択することができ、BはA1から選択することができ;
(5)Aは、A1またはA2から選択することができ、BはA2から選択することができ;
(6)Aは、A1またはA2から選択することができ、BはA3から選択することができ;
(7)AはA1から選択することができ、BはA1から選択することができ;
(8)AはA1から選択することができ、BはA2から選択することができ;
(9)AはA1から選択することができ、BはA3から選択することができ;
(10)AはA2から選択することができ、BはA1から選択することができ;
(11)AはA2から選択することができ、BはA2から選択することができ;
(12)AはA2から選択することができ、BはA3から選択することができ;
(13)AはA3から選択することができ、BはA1から選択することができ;
(14)AはA3から選択することができ、BはA2から選択することができ;
(15)AはA3から選択することができ、BはA3から選択することができる。
さらに、本発明のこの態様およびすぐ上に示される式(XIIa)または(XIIIa)についてさらに、式(XIIa)または(XIIIa)の置換基は以下に示すように選択することができ、明記されていない置換基は上述のように選択される:
(1)Bは、A1、A2、またはA3から選択することができ、AはA1から選択することができ;
(2)Bは、A1、A2、またはA3から選択することができ、AはA2から選択することができ;
(3)Bは、A1、A2、またはA3から選択することができ、AはA3から選択することができ;
(4)Bは、A1またはA2から選択することができ、AはA1から選択することができ;
(5)Bは、A1またはA2から選択することができ、AはA2から選択することができ;
(6)Bは、A1またはA2から選択することができ、AはA3から選択することができ;
(7)BはA1から選択することができ、AはA1から選択することができ;
(8)BはA1から選択することができ、AはA2から選択することができ;
(9)BはA1から選択することができ、AはA3から選択することができ;
(10)BはA2から選択することができ、AはA1から選択することができ;
(11)BはA2から選択することができ、AはA2から選択することができ;
(12)BはA2から選択することができ、AはA3から選択することができ;
(13)BはA3から選択することができ、AはA1から選択することができ;
(14)BはA3から選択することができ、AはA2から選択することができ;
(15)BはA3から選択することができ、AはA3から選択することができる。
本発明の別の態様に従い、本明細書中に与えられる定義と一致して、本発明はさらに、以下の一般構造:
Figure 2008520749
Figure 2008520749
の化合物、またはそれらの塩(薬学的に受容可能な塩または薬学的に受容可能ではない塩を含む)、プロドラッグ、ジアステレオマー混合物、エナンチオマー、互変異性体、ラセミ混合物、またはそれらの任意の組み合わせを提供し、それぞれの構造について、置換基Y、R、Y、R、R、およびRは以下のリストに従って選択することができ、それぞれの置換基は以下の表に定義される。
置換基YおよびYは、Y、Y、Y、Y、Y、Y、Y、Y、Y、またはYから独立して選択することができる。
置換基Rは、R1A、R1B、R1C、R1D、R1E、R1F、R1G1、R1G2、R1G3、R1G4、R1G5、R1G6、R1H1、R1H2、R1H3、R1I、R1J、R1K、R1L、R1M、R1N、R1O、R1P、またはR1Qから独立して選択することができる。
置換基Rは、R2A、R2B、R2C、R2D、R2E、R2F、R2G1、R2G2、R2G3、R2G4、R2G5、R2G6、R2H1、R2H2、R2H3、R2I、R2J、R2K、R2L、R2M、R2N、R2O、R2P、またはR2Qから独立して選択することができる。
あるいは、部分YおよびYは、上に定義されるように、YR、YR、YR、YR、YR、YR、YR、YR、YR、YR、YRまたはYRから独立して選択することができる。
置換基Rは、R3A、R3B、R3C、R3D、R3E、R3F、R3G、R3H、R3I、R3J、R3K、R3L、R3M、R3N、R3O、R3P1、R3P2、R3P3、R3P4、R3P5、R3P6、R3Q1、R3Q2、R3Q3、R3R、R3S、R3T、R3U、またはR3Vから独立して選択することができる。
置換基Rは、R4A、R4B、R4C、R4D、R4E、R4F、R4G、R4H、R4I、R4J、R4K、R4L、R4M、R4N、R4O、R4P1、R4P2、R4P3、R4P4、R4P5、R4P6、R4Q1、R4Q2、R4Q3、R4R、R4S、R4T、R4U、またはR4Vから独立して選択することができる。
上に引用される置換基は以下に定義される通りであり、これらは本明細書中に与えられる定義と一致している。
表1.置換基の省略形
Figure 2008520749
Figure 2008520749
Figure 2008520749
これらの選択肢では、他に言及されない限り、置換基の炭素原子数は、基本となる化学部分の炭素原子数を指し、任意の置換基中の炭素原子数を含まない。さらに、他に言及されない限り、任意の置換基は、置換基の定義で列挙された炭素原子数によって大きさが限定されない。
これらの選択肢では、以下の特徴を適用することができる。任意の炭素環式環、N−ヘテロ環式環、モルホリニル、ピペラジニル、チオモルホリニル、ピロリジニル、またはピペリジニルは、少なくとも1つのヒドロキシル、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール(これらのいずれかは6個までの炭素原子を有する)で場合により置換することができる。さらに、ピペラジニル部分が置換ヘテロ環化合物中に存在する場合、ピペラジン窒素は、アルキル、シクロアルキル、アシル、ハロアルキル、アルコキシアルキル、SO、SONR 、またはCOで場合により置換され、ここで、Rは、(a)8個までの炭素原子を有するアルキルもしくはアリール;または(b)水素から独立して選択される。
水素、ハロゲン、シアノ、またはヒドロキシルで構成されないR、R、RまたはR部分のいずれか(例えば、R1A〜R1H、R1M〜R1Q、R2A〜R2H、R2M〜R2Q、R3A〜R3QおよびR3V、R4A〜R4QおよびR4V、R5A〜R5F、およびR6A〜R6F)は、場合により独立して、(1)アルキル;アルコキシ;アルキルチオ;ハロアルキル;シクロアルキル;アリール;>O、>N−、>S、>NR、>SO、または>COから選択される少なくとも1つのヘテロ原子またはヘテロ基を含むヘテロアリールまたはヘテロシクリル;ハロアルコキシ;−OCHO−;−OCOR;N(R;−COR;−CON(R;−(CHCO(bは0〜3の整数である);−OCO(CH−CO10(bは0〜3の整数である);−SO;−NHSO;もしくは−SON(R(これらのいずれかは12個までの炭素原子を有する)、または(2)水素、ハロゲン、ヒドロキシル、もしくはシアノから選択される少なくとも1つの基で置換することができる。これらの基では、Rは、それぞれの場合において、独立して、(1)アルキル;ハロアルキル;>O、>N−、>S、>NR、>SO、または>COから選択される少なくとも1つのヘテロ原子またはヘテロ基を含むヘテロシクリルまたはヘテロアリール;約6個までの炭素原子を有するアリール、または(2)水素である。さらに、これらの部分では、Rは、それぞれの場合において、独立して、約8個までの炭素原子を有する、アルキル;ハロアルキル;アリール;または>O、>N−、>S、>NR、>SO、または>COから選択される少なくとも1つのヘテロ原子またはヘテロ基を含むヘテロシクリルまたはヘテロアリールであり、Rは、必要に応じて、(1)アルキル、アルコキシ、カルボン酸、またはカルボン酸エステル(これらのいずれかは8個までの炭素原子を有する)、(2)ハロゲン、または(3)ヒドロキシルで置換される。
水素、ハロゲン、シアノ、またはヒドロキシルで構成されないRまたはR部分のうちいずれかは、場合により独立して、(1)アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アルケニル、アルキニル、−COR10、−CO10、−CON(R10、−SO10、−SON(R10または−N(R10(これらのいずれかは12個までの炭素原子を有する)、または(2)ハロゲン、または(3)ヒドロキシルから選択される少なくとも1つの基で置換することができる;ここで、R10は、それぞれの場合において、独立して、(1)6個までの炭素原子を有するアルキルまたはアリール、または(2)水素である。
本発明の代表的な化合物は、以下の表に示される。この表は、本発明の化合物の排他的な例であることを意図せず、むしろ本発明に包含されるヘテロ環式環の一例である。さらに、塩としての化合物の任意のリストは、この化合物の中性類似体を含むことも意図され、中性化合物のリストは、その任意の塩を含むことも意図される。
表2.本発明の代表的な化合物
Figure 2008520749
Figure 2008520749
Figure 2008520749
Figure 2008520749
Figure 2008520749
Figure 2008520749
Figure 2008520749
Figure 2008520749
Figure 2008520749
Figure 2008520749
Figure 2008520749
Figure 2008520749
Figure 2008520749
Figure 2008520749
Figure 2008520749
Figure 2008520749
Figure 2008520749
Figure 2008520749
本発明のさらなる代表的な化合物が以下の表に示される。この表には、本発明の化合物を調製するための中間体種のうちいくつか、および他の化合物が含まれる。この表は、排他的な例であることを意図せず、むしろ本発明に包含されるヘテロ環式環の一例である。さらに、塩としての化合物の任意のリストは、この化合物の中性類似体を含むことも意図され、中性化合物のリストは、その任意の塩を含むことも意図される。
表3.本発明の代表的な化合物
Figure 2008520749
本発明のこの態様では、本明細書中に提供される化合物は、キラルまたはアキラルであってもよく、またはこれらの化合物は、ラセミ混合物、ジアステレオマー、純粋なエナンチオマー、プロドラッグ、互変異性体またはそれらの任意の混合物として存在してもよい。キラル化合物について、個々のエナンチオマー、個々のジアステレオマー、およびエナンチオマーの任意の混合物、ジアステレオマーの任意の混合物、またはエナンチオマーおよびジアステレオマーの任意の混合物が本明細書中の化合物に包含される。さらに、本発明は、本明細書中で提供される化合物(それらの塩(薬学的に受容可能な塩または薬学的に受容可能ではない塩を含む)、またはこれらの任意の混合物を含む)の任意の組み合わせも包含する。
本明細書中で使用される場合、用語「薬学的に受容可能な」塩または「薬理学的に受容可能な」塩は、一般的に、化合物の塩もしくは錯体またはアニオン性もしくはカチオン性のいずれかであり、それとそれぞれ対となるカチオンまたはアニオンを結合させ、ヒトまたは動物が消費するのに適していると一般的にみなされるものを指す。例えば、薬学的に受容可能な塩は、ヒトまたは動物が消費するのに適していると一般的にみなされるアニオンである酸との反応または錯体化で形成する本明細書中で開示される化合物の塩を指すことができる。この態様では、薬理学的に受容可能な塩は、有機酸または無機酸との塩を含む。薬理学的に受容可能な塩の例としては、限定されないが、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩、プロピオン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、リンゴ酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩などが挙げられる。
これらの塩は、塩基(例えば、有機塩基、無機塩基、有機金属塩基、Lewis塩基、Bronsted塩基、またはこれらの任意の組み合わせ)を用いて化合物の酸部分(例えば、カルボン酸部分、OH、またはNHなど)を脱プロトン化することによって形成されてもよい。化合物が酸性部分を有する場合には、適切な薬学的に受容可能な塩は、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、または有機塩基との塩などを含むことができる。この態様では、アルカリ金属塩の例としては、限定されないが、ナトリウム塩およびカリウム塩が挙げられ、有機塩基との塩の例としては、限定されないが、メグルミン塩などが挙げられる。薬理学的に受容可能な塩は、従来の手段によって調製されてもよい。薬学的に受容可能な塩のさらなる例、およびこれらの塩の調製方法は、例えば、Bergら、J.Pharma.Sci、66、1−19(1977)中に見出される。
さらなる態様では、本発明は、本明細書中に開示される化合物を少なくとも1つ含む組成物も提供する。この組成物は、薬学的に受容可能なキャリアと本明細書中に開示される少なくとも1つの化合物とを含む。この態様では、少なくとも1つの化合物は、中性の化合物、塩、またはそれらの任意の組み合わせとして存在することができる。本発明は、本明細書中に開示される化合物を少なくとも1つ含み、キャリア、助剤、希釈剤、賦形剤、防腐剤、溶媒化合物、またはそれらの任意の組み合わせから選択される薬学的に受容可能な添加剤を場合により含む組成物も包含する。
さらに、本発明は、本明細書中に開示される化合物を少なくとも1つ含み、キャリア、助剤、希釈剤、賦形剤、防腐剤、溶媒化合物、またはそれらの任意の組み合わせから選択される薬学的に受容可能な添加剤を場合により含む薬学的組成物も包含する。ここで、この薬学的組成物は、錠剤、カプセル、シロップ、カシェ剤、粉末、顆粒、溶液、懸濁物、エマルション、丸薬、トローチ剤、座剤、クリーム、ゲル、ペースト、泡状物、スプレー、エアロゾル、マイクロカプセル、リポソーム、または経皮パッチの形態である。
別の態様では、本発明は、本明細書中に開示される化合物を少なくとも1つ含み、キャリア、助剤、希釈剤、賦形剤、防腐剤、溶媒化合物、またはそれらの任意の組み合わせから選択される薬学的に受容可能な添加剤を場合により含み、化学療法剤、免疫抑制剤、サイトカイン、細胞毒性剤、抗炎症剤、抗リウマチ剤、心血管作動剤、またはそれらの任意の組み合わせから選択される薬剤をさらに含む薬学的組成物も包含する。
本発明の別の態様は、本明細書中に開示されるような少なくとも1つの化合物をパールカン発現を誘発するのに効果的な量投与する工程を含む、パールカンの発現が低いことにより媒介される状態または疾患を処置する方法において本明細書中に開示される化合物および組成物を用いることに関する。
本発明のさらなる態様は、本明細書中に開示されるような少なくとも1つの化合物を有効量投与する工程を含む、アテローム性動脈硬化症、関節炎、再狭窄、糖尿病性ネフロパシー、または異脂肪血症を処置する方法において本明細書中に開示される化合物および組成物を用いることに関する。
(合成方法)
本発明は、別の態様では、本明細書中に開示されるビシクロヘテロ環化合物を調製するための一般的なプロセスも提供する。1つの態様では、以下の反応スキームによって示されるように、ヘテロ環の単純な誘導体が、本発明の置換化合物の多くに対する合成出発原料である。
スキーム1
Figure 2008520749
このスキームでは、二環式のヘテロ環前駆体化合物(XIV)が、脱離基Lを含む。1つの態様では、例えば、Lは、ハロゲン、アリールオキシ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル(例えばトリフルオロメタンスルホニルオキシ)、アリールスルフィニル、アリールスルホニル、シリルオキシ、シアノ、ピラゾロ、トリアゾロなど、または類似の脱離基であることが可能である。ヘテロ環前駆体化合物(XIV)およびヘテロ環生成物(XV)上の他の置換基は、構造(I)について本明細書中で定義されたとおりである。このように、化合物(XIV)は、式GFY(式中、Gは、例えば、水素、NH、NHR(Rは構造(I)について定義されるとおりである)、OH、SH、B(OH)、Li、MgZ(Zは典型的にはハロゲンである)などから選択することができる)の化合物との反応によってヘテロ環生成物(XV)に変換することができる。1つの態様では、GがNHRである場合、RおよびRは、隣接するN原子とともに場合により置換された環式環を形成することができ、必要に応じて、酸素、窒素または硫黄から選択される1個以上のヘテロ原子を含むことができる。
別の態様では、上記スキームで示される反応は、塩基、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウムなどの存在下で行なうことができる。同様に、上のスキームで示される反応は、Lewis酸(例えば、塩化アルミニウム(AlCl))または遷移金属触媒(例えばパラジウム触媒)の存在下で行なうこともできる。例えば、適切なパラジウムは、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)[(PPhPd]、ビス(トリフェニルホスフィン)−パラジウム(II)クロリド[(PPhPdCl]などから選択することができる(それらの組み合わせを含む)。1つの態様では、上のスキームで示される反応は、溶媒(例えば、アセトン、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMA)、ベンゼン、トルエンなど)中で行なうことができる。別の態様では、例えば、反応温度は約25℃〜約150℃で行なうことができるが、これより低い温度も高い温度も可能であり、反応時間は、例えば、約2時間〜約24時間またはそれ以上であることができる。
以下の参考文献は、一般的に、ピラゾロピリミジン型の化合物に関するものである:ピラゾロピリミジン(WO05049617)、PDE−5阻害活性のある5,7−ジアミノピラゾロ 4,3 ジピリミジン(WO05049616)、高血圧の処置に有用な5,7−ジアミノピラゾロ 4,3 ジピリミジン(WO04094810)、1H−イミダゾール[1,2−c]ピラゾール[3,e]ピリミジンの合成および潜在的な抗精神病活性(Journal of Medicinal Chemistry 1998, 31(2), 454−61)、ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン、これらの調製プロセスおよび処置方法(EP 1348707)。
以下の一般的な反応スキームは、本明細書中に開示される二環式ヘテロ環化合物を合成するアプローチを詳細に示す。
本明細書中に開示される化合物は、標準的な合成方法を用いて、市販の出発原料または市販の前駆体から当該技術分野で既知の合成方法または当業者によって認識されるようなそれらの変形例によって合成可能な出発原料を使用して、スキーム2〜6および実施例で示されるように調製することができた。以下のスキームの各可変部分は、本明細書中に提供される化合物の記載と一致する任意の基を指す。
以下の一般的な手順は、本明細書中に与えられる反応スキームおよび実施例で使用することができた。
ハロゲン化は、オキシ塩化リン(POCl)、塩化チオニル(SOCl)などから選択される試薬を用いて、例えば、約80℃〜約120℃の範囲の温度で約4時間〜約8時間反応させた後、得られた混合物を約6〜約7のpHに調整して行なわれた。
アミノ化は、アセトン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどから選択される溶媒存在下で、塩基とともにまたは無しで、アミンを用いて行なわれた。適切なアミンとしては、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウムなどが挙げられる。典型的には、反応温度は約20℃〜約120℃であった。反応時間は、典型的には約4時間〜約20時間の範囲であった。
アリール化は、アリールボロン酸を用いて、例えば、パラジウム触媒と塩基(例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、ナトリウムtert−ブトキシドまたはカリウムtert−ブトキシド、リン酸カリウムなど)存在下、種々の不活性溶媒を用いて周囲温度または高温で行なわれた。適切な溶媒の例としては、限定されないが、トルエン、ジオキサン、DMF、n−メチルピロリジン、エチレングリコール、ジメチルエーテル、ジグリム、およびアセトニトリルが挙げられる。一般的に使用されるパラジウム触媒としては、[テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)][(PPhPd]、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)または酢酸パラジウム(II)[Pd(OAc)]、[ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド][(PPhPdCl](Suzuki反応、MiyauraおよびSuzuki(1995、Chemical Reviews 95 :2457)が挙げられる。
そのために、本発明の1つのさらなる態様は、本明細書中に提供される式の化合物を調製するプロセスに関する。本明細書中に開示される任意の式の任意の化合物は、反応スキームに与えられる手順、および実施例に与えられる手順を用い、適切な出発物質を選び、類似する手順に従うことによって得ることができる。このようにして、本明細書中に開示または例示される任意の式の任意の化合物は、適切な出発物質および適切な試薬を用い、所望な置換を行い、本明細書中に記載される手順と類似の方法に従って得ることができる。
それ故に、本明細書中に開示される反応スキームが、本開示の任意の化合物を調製するために適用可能であり、反応スキームの特定の工程の任意の議論がその工程を実行するために使用可能な1つの方法または一連の条件に反映されることが意図されることを当業者は容易に理解する。特定の工程の議論は、1つの特定の方法および一連の条件によってこの工程が行われるということを限定する意図ではなく、単なる例である。例えば、反応スキームに式(IIa)の化合物を調製するための合成方法が示されている場合、二環式ヘテロ環コア上に示される置換基R、R、R、R、およびYは、本明細書中の化合物(IIa)の記載で同定される少なくとも1つの置換基を含むが、反応スキーム中の任意の工程で使用可能な他の置換基または本明細書中で開示されるかまたは例示される任意の式の化合物を調製するための任意の前駆体中で使用可能な他の置換基も含まれることが意図される。
本発明の1つの態様では、本発明の化合物は、式(IIa)の化合物について示されるように、以下のように調製することができる。
スキーム2
Figure 2008520749
スキーム2の出発物質は、式Aのピラゾロカルボン酸である。式Aの化合物のいくつかは市販されており、他のものは、化学文献中で十分に知られており、容易に調製される。スキーム2の代表的な工程としては、以下の工程が挙げられる。
工程i:式Aのカルボン酸を、直接または酸塩化物を介して式Bのアミドに変換することができた。この変換は、塩基(例えば、トリエチルアミン(TEA))の存在下、適切な溶媒(例えば、ジクロロメタン(DCM))中で酸塩化物で処理することによって達成することができる。この反応は、約0℃〜約40℃の温度で行なうことができる。
工程ii:式Bの化合物を、塩基(例えば、金属アルコキシド、例えば、カリウムt−ブトキシドと、極性溶媒中(例えば、t−ブタノール中)で、典型的には約20℃〜約100℃の温度で処理することができた。
工程iii:式Cの化合物を、大過剰の適切な塩素化試薬(例えば、POClまたはフェニルホスホニルジクロリド)で、三級アミン(例えばTEA)存在下、高温で約8〜約48時間処理し、対応する式Dのクロロ化合物を得ることができた。
工程iv:式Dの塩化物およびアミン(例えばRH)の適切な溶媒(例えばイソプロパノール)中の溶液を高温で約1時間〜約24時間攪拌し、対応する式IIaの化合物を得た。
本発明の別の態様では、本発明の化合物を、式(IIa)の化合物について示されるように、以下のように調製することができる。
スキーム3
Figure 2008520749
スキーム3の代表的な工程としては、以下の工程が挙げられる。
工程i:式Eのピラゾロカルボン酸エステルを、硫酸ジアルキルでアルキル化し、式Fの化合物を調製することができる。
工程ii:このエステルを加水分解した後、式Fの化合物をニトロ化し、式Gの化合物を得る。この変換は、式Fの化合物を、アルカリ金属の水酸化物(例えば、水酸化ナトリウム)と、適切な溶媒中、例えば、約10℃〜使用される溶媒の還流温度で処理することによって達成することができる。適した溶媒としては、限定されないが、水、メタノール、エタノール、およびそれらの混合物が挙げられる。式Fの化合物のニトロ化は、ニトロ化薬剤(例えばHNO、または、HNOとHSOとの混合物)を用いて達成することができる。
工程iii:式Gの化合物を還元して、式Hのアミン化合物を得た。この反応は、例えば、遷移金属触媒(例えば、パラジウム)存在下で、場合により高温高圧で、典型的にはアルコール性溶媒(例えばエタノール)中で接触水素化することによって達成することができる。
工程iv〜vii:式IIaの化合物を、スキーム1、工程i、ii、iiiおよびivに記載の方法に従って得た。
本発明のさらに別の態様では、本発明の化合物を、式(IVa)の化合物について示されるように、以下のように調製することができる。
スキーム4
Figure 2008520749
スキーム4の代表的な工程としては、以下の工程が挙げられる。
工程i:式Lのエステル化合物を、例えば、金属水素化物(例えば、LiAlH)を用いて、溶媒(例えばTHF)中0℃で還元し、二クロム酸ピリジニウムで酸化して、式Mのアルデヒド化合物を得ることができる。
工程iiおよびiii:式Oの酸アジド化合物を、式Mの化合物と活性メチレンを有する酸とを、無水酢酸および塩基中で、典型的には高温で反応させ、ナトリウムアジドで処理することによって得ることができる。
工程iv:式Oの化合物とクロロギ酸エチルとを反応させ、溶媒(例えばジフェニルエーテル)中で環化させることにより、式Pの化合物を得る。
工程vおよびvi:式(IVa)の化合物を、スキーム1、工程iiiおよびivに記載の方法に従って得ることができる。
本発明の別の態様では、本発明の化合物を、式(IIIb’)の化合物について示されるように、以下のように調製することができる。
スキーム5
Figure 2008520749
工程i:式Rのシアノエステルを、式Sの化合物によって示されるピラゾールを合成するために、ヒドラジンと反応させることができる。
工程ii:式Tのアミド化合物を、適切な酸の溶液とアミンとをカップリング剤(例えばジシクロヘキシルカルボジイミドおよびジメチルアミノピリジン)存在下、適切な溶媒(例えばDCM)中で処理することによって調製することができる。
工程iii:式Tの化合物を、塩化チオニルおよび過剰のアンモニアでジオキサン溶媒中で処理することによって式Uの化合物に変換することができる。
工程iv:式Uの化合物を塩基(例えば、カリウムt−ブトキシド)存在下で環化し、式Vの化合物を得る。
工程vおよびvi:式(IIIb’)の化合物を、スキーム1の工程iiiおよびivに記載の方法に従って得ることができる。
本発明の別の態様では、本発明の化合物を、式FFの化合物について示されるように、以下のように調製することができる。
スキーム6
Figure 2008520749
工程i:式AAの1,3ジケトンを、ヒドラジンと反応させ、硝酸ナトリウムでニトロ化し、式BBの化合物を得ることができる。
工程ii:式CCの化合物を、スキーム3の工程iiiに記載の方法に従って得ることができる。
工程iii:ピラゾロカルボオキサミドおよびホスゲンまたはその等価体の適切な溶媒中の溶液を、周囲温度〜溶媒の沸点までの温度で、場合により加圧下で攪拌し、対応する式DDのピラゾロピリミジンジオールを得ることができる。
工程iv:式DDのジオールを、過剰の塩素化剤(例えば、オキシ塩化リン)で、トリエチルアミン(TEA)存在下、高温で処理し、対応する式EEのジクロロピラゾロピリミジンを得る。
工程v:式FFの化合物を、スキーム1、工程ivに記載の方法に従って得ることができる。
工程vi(示さない):一塩化物FFおよび適切なアミンの極性非プロトン性溶媒中の溶液を、高温で約1時間〜約24時間攪拌し、対応する式(IIa)の化合物を得ることができる。
(プロドラッグ)
本発明の別の態様では、化合物は、プロドラッグ形態で処方化され投与することができる。概して、プロドラッグは、酵素的活性化可能であるか、またはさらに活性な親形態に変換可能な、請求される化合物の機能的誘導体を含む。そのために、本発明の処置方法では、用語「投与する」は、特定的に開示される化合物または特定的に開示されていないが患者に投与された後にインビボで特定の化合物に変換される化合物を用いる種々の障害の処置を包含する。適切なプロドラッグ誘導体を選択および調製するための従来の手順は、例えば、Wihnan、14 Biochem. Soc. Trans.375−82(1986);Stellaら、Prodrugs:A Chemical Approach to Targeted Drug Delivery in Directed Drug Delivery 247−67(1985)に開示される。
本発明のプロドラッグとしては、限定されないが、カルボン酸、スルホンアミド、アミン、ヒドロキシルなどの誘導体が挙げられ、これらは他の官能基を含み、これらの任意の組み合わせを含む。
別の態様では、本発明は、上述の任意の組み合わせで1つ以上の任意の式の化合物を含み、キャリア、助剤、希釈剤、賦形剤、防腐剤、溶媒化合物、またはそれらの任意の組み合わせから選択される薬学的に受容可能な添加剤を場合により含む薬学的組成物を提供する。関連する態様では、本発明は、本明細書中に開示されるような少なくとも1つの化合物をパールカン発現を誘発するのに効果的な量投与する工程を含む、パールカンの発現が低いことにより媒介される状態または疾患を処置する方法を与える。関連する態様では、本発明は、本明細書中に開示されるような少なくとも1つの化合物を有効量投与する工程を含む、アテローム性動脈硬化症、関節炎、再狭窄、糖尿病性ネフロパシー、または異脂肪血症を処置する方法も提供する。
(細胞増殖)
特定の理論に束縛されないが、多くの脈管状態または疾患(例えば血管疾患、例えば、心血管疾患、臓器移植の続発症、脈管閉塞状態(限定されないが、新生内膜過形成、再狭窄、移植血管障害、心臓同系移植脈管障害、アテローム性動脈硬化症、および動脈硬化が挙げられる)は、不要な細胞増殖(例えば、SMC過形成)によって生じるか、または副次的な障害を有する。
1つの態様では、本発明の化合物またはこの化合物を含む組成物は、細胞増殖を弱めるかまたは阻害する。1つの態様では、この細胞はSMCである。他の態様では、本発明は、本明細書中に開示される少なくとも1つの化合物またはそれらの薬学的に受容可能な塩を治療的有効量含む組成物を被験体に投与する工程を含む、哺乳動物被験体における細胞増殖に関連する状態または疾患を処置する方法を提供する。1つの態様では、この状態または疾患は新生組織形成である。別の態様では、この状態または疾患はSMC過形成である。他の態様では、この状態または疾患は、心臓血管疾患、臓器移植の続発症、または脈管閉塞状態である。1つの態様では、脈管閉塞状態は、新生内膜過形成、再狭窄、移植血管障害、心臓同系移植脈管障害、アテローム性動脈硬化症、および動脈硬化を含む。
SMC増殖の阻害に有効な化合物を、例えば、血管障害を有する疑いがあるか、または実際に血管障害があるか、または血管形成術もしくは内皮に損傷を受ける他の手技を受けた哺乳動物被験体に投与することができる。
安全でかつ有効な投薬量および処方(限定されないが、本明細書中に教示される範囲)で被験体に有効量が投与される。
本明細書中に開示されるように、本明細書中に開示される少なくとも1つの化合物またはそれらの薬学的に受容可能な塩を含む組成物は、他の治療薬剤と組み合わせて、または患者の活動の変更(限定されないが、運動または食事の変化)のような工程を場合により含む方法で使用することができる。
本明細書中で教示されるアッセイによって測定された場合に細胞増殖に少なくとも影響を与えることが可能である本発明の化合物の例を、以下の表に示す。
表4.細胞増殖に少なくとも影響を与える化合物の例
Figure 2008520749
Figure 2008520749
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Figure 2008520749
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プロテオグリカン(PG)発現は細胞増殖に影響を与える場合がある。例えば、PGの(例えば、ヘパラン硫酸プロテオグリカン(HSPG))発現が増加することにより、細胞増殖を弱めるかまたは阻害する場合がある。本明細書中に記載される化合物またはこの化合物を含む組成物は、例えば、増殖抑制剤として有用である。
本明細書中で使用される場合、用語「プロテオグリカン」は、プロテオグリカンの活性フラグメントも指す。
本明細書中で使用される場合、用語「発現」は、基質(例えば、タンパク質またはセカンドメッセンジャー)の産生および/または活性を指す。タンパク質を含む基質の場合には、産生としては、例えば、DNA配列の転写、対応するmRNA配列の翻訳、翻訳後の改変(例えば、グリコシル化、ジスルフィド結合形成など)、核の移動、分泌/エクソサイトーシス、および/またはアセンブリを挙げることができる。基質の「活性」の非限定的な例としては、リガンドまたはレセプターへの基質の結合、触媒活性、シグナリング活性、遺伝子発現を刺激する能力、抗原活性、細胞/細胞相互作用を調整または維持する活性(例えば、付着因子)、および/または細胞の構造を維持する活性(例えば、細胞膜、細胞骨格)が挙げられる。活性の調整は種々の機構(例えば、リン酸化および/または脱リン酸化)で生じることを当業者は知っている。
本明細書中で使用される場合、用語「影響を与える」は、直接的および/または間接的に影響を与えることを指す。例えば、対応する遺伝子の転写速度の増加にともなってHSPGの「発現」に影響を与える化合物は、転写機構と直接的に相互作用してもよく、および/または転写速度を増加させる他のタンパク質または因子を調整してもよい(例えば、転写因子を活性化させる)。
1つの態様では、本発明の化合物またはこの化合物を含む組成物は、HSPGの発現を増加させる。HSPGの非限定的な例としては、シンデカン、グリピカンおよびパールカンが挙げられる。パールカンは、血管マトリックス中の主要な細胞外HSPGであり、例えば、血管マトリックス中に見ることができる。パールカンは、細胞外マトリックスタンパク質、成長因子、およびレセプターと相互作用する。パールカンは血管以外の基底膜および他の細胞外マトリックス構造にも存在する。
1つの態様では、本発明は、本明細書中に開示される少なくとも1つの化合物またはそれらの薬学的に受容可能な塩を治療的有効量含む組成物を被験体に投与する工程を含む、哺乳動物被験体におけるパールカンの発現が低いことによって媒介される種々の状態および疾患状態を処置する方法を提供する。ここで、有効量とは、パールカン発現を増加させるのに十分な量である。別の態様では、本発明は、本明細書中に開示される少なくとも1つの化合物またはそれらの薬学的に受容可能な塩を治療的有効量含む組成物を被験体に投与する工程を含む、哺乳動物被験体における状態および疾患(この状態または疾患は、アテローム性動脈硬化症、関節炎、再狭窄、糖尿病性ネフロパシー、または異常脂質血症である)を処置する方法を提供する。
HSPG(例えばパールカン)の発現が低いことにより媒介される状態および疾患の例を以下の表に示す。
表5.ヒトまたは動物におけるパールカンの発現が低いことにより媒介される状態および疾患状態の例
Figure 2008520749
プロテオグリカン発現(例えばHSPG発現)を増加させる化合物の影響を同定し決定するためのスクリーニング方法は、米国特許出願番号第10/091,357号に開示される。化合物の影響をインビボで決定するためのアッセイも当業者にとって既知である。概して、この方法は、この化合物をアッセイに加え、HSPG発現(限定されないが、シンデカン発現、グリピカン発現およびパールカン発現、例えば、シンデカン1、2、および4;およびグリピカン−1)に対するその影響を決定することを含む。別の態様では、パールカン発現は、特定の誘発剤または阻害剤によって細胞中で増加/誘発されるかまたは減少/阻害され、その応答が測定される。次いで、本発明の化合物が複製アッセイに加えられ、パールカン誘発に対する影響が決定される。このような方法を用いて、パールカン発現を増加させる化合物であるかもしくは減少させる化合物であるか、またはまったく影響を与えない化合物であるかが決定される。次いで、治療薬剤として有効なこれらの化合物を本明細書に記載されるような細胞増殖に関連する状態または疾患をもつ動物、ヒトまたは患者に使用することができる。
さらに別の態様では、細胞増殖に影響を与える化合物を決定する方法は、成長培地または血清を含まない培地中でSMCに対してSMC増殖に影響を与えると考えられる化合物またはこの化合物を含む組成物を加える工程を含む。細胞増殖の変化は当業者に既知の方法(例えば、分割した細胞DNAに標識化ヌクレオチドを組み込み、化合物で処理されていない細胞の増殖と比較する方法)で測定することができる。他の測定方法としては、HSPGの量または量変化を測定することによってHSPG合成のレベルを直接決定し(例えばHSPGのELISA)、未処理の細胞でのHSPG合成の量と比較する方法が挙げられる。他の間接的または直接的な測定方法が本発明で考察され、当業者には既知である。例えば、このような方法としては、限定されないが、1つ以上のプロテオグリカンに影響を与える化合物を同定するためのRNAレベルの測定、RT−PCR、ノーザンブロッティング、ウェスタンブロッティングプロモーターアッセイ、および目的の化合物の存在下または非存在下での組み換えタンパク質、部分的に精製されたタンパク質、またはプロテオグリカンを発現する細胞の溶解物によって示されるプロテオグリカンに対する生物学的活性のアッセイが挙げられる。
本発明の化合物の影響を同定し、決定するためのアッセイは、遺伝子のプロモーター領域またはエンハンサー領域(すなわち遺伝子制御領域)と相互作用するか、またはプロモーター領域またはエンハンサー領域と相互作用するタンパク質または因子と相互作用し影響を与える化合物を同定する工程を含み、このプロモーター領域またはエンハンサー領域は、タンパク質発現の転写制御に重要である。例えば、パールカンがそのタンパク質である場合、一般的に、この方法は、プロモーター−リポーター構築物中に、パールカン遺伝子の制御配列および制御配列によって制御される指示領域(例えば酵素)を含むベクターを含む。指示領域のタンパク質産物は、本明細書中でリポーター酵素またはリポータータンパク質と称される。パールカンの配列の制御領域は、約−4000〜+2000の範囲のヌクレオチドを含み、転写開始部位は+1であり、さらに好ましくは転写開始部位に対して−2500〜+1200、最も好ましくは−1500〜+800である。遺伝子が遺伝子の転写開始部位から比較的近い距離または比較的遠い距離に1つ以上の制御領域を持っていてもよいことを当業者は知っている。本発明の1つ以上の化合物は、特定の遺伝子の1つ以上の既知のまたは未知の制御領域に影響を与える場合がある。
細胞は、プロモーター−リポーター構築物を含むベクターを用いてトランスフェクトされ、次いで、本発明の少なくとも1つの化合物を含む1つ以上の組成物で処理される。例えば、トランスフェクトされた細胞は、パールカンの転写に影響を与えると考えられる化合物を含む組成物で処理され、パールカン制御配列の活性レベルを、化合物で処理されていない細胞での活性レベルと比較する。パールカン制御配列の活性レベルを、リポータータンパク質の量を測定することによって決定するか、または制御配列によって制御されるリポーター酵素の活性を決定することによって決定する。リポータータンパク質の量の増加またはリポーター酵素活性の増加は、プロモーターが正に影響を与えることによるパールカンに対する刺激効果を示す。一方、リポータータンパク質の量の減少またはリポーター酵素活性の減少は、プロモーターに対する負の効果、およびパールカンに対する負の効果を示す。
さらに、本発明は、遺伝子治方法および組成物(例えば、HSPGの合成または発現に影響を与える核酸を含む組成物(特にパールカン)を投与する工程を含む遺伝子治療方法)と共に使用可能な方法および組成物を含む。このような方法および組成物は、米国特許出願番号第10/091,357号に開示される。
(グリコシダーゼの調整)
本発明は、グリコシダーゼ発現(例えばヘパラナーゼ発現)を調整するための方法および組成物を提供する。特定の理論に束縛されないが、グリコシダーゼ酵素およびこの基質(例えばプロテオグリカンおよび糖化タンパク質)は、種々の状態または疾患、例えば、脈管の状態(上述の状態)、プロテオグリカン関連疾患、脈管成分に関連する疾患(限定されない)、腎臓疾患、虚血性心疾患、心血管疾患、全身性血管病、増殖性網膜症、大血管障害、炎症性疾患および転移性疾患、例えば、癌、細胞増殖状態、および固体腫瘍および血液感染性腫瘍または他の腫瘍状態であると考えられる。いくつかの態様では、本発明の化合物は、例えば、1つ以上のグリコシダーゼの1つ以上の基質に影響を与えることによって脈管、炎症性、転移性、および全身性の状態または疾患に有用である。
本明細書中に教示されるアッセイで測定された場合にグリコシダーゼ発現に少なくとも影響を与える本発明の化合物の例を以下の表に示す。
表6.グリコシダーゼ酵素活性を調整する活性を少なくとも有する化合物
Figure 2008520749
いくつかの態様では、本発明は、治療的有効量の、本明細書中に開示される少なくとも1つの化合物またはそれらの薬学的に受容可能な塩を含む組成物を被験体に投与する工程を含む、哺乳動物被験体における状態および疾患を処置または予防する方法を提供する。他の態様では、この方法は、治療的有効量の、本明細書中に開示される少なくとも1つの化合物またはそれらの薬学的に受容可能な塩を含む組成物を被験体に投与する工程を含み、ここで、治療的有効量は、グリコシダーゼの発現を弱めるかまたは阻害するのに十分な量である。1つの態様では、グリコシダーゼはヘパリナーゼである。いくつかの態様では、この状態または疾患としては、癌(限定されないが、悪性および良性の細胞成長などを含む)を含む。別の態様では、この状態または疾患は、炎症性状態または自己免疫疾患である。1つの態様では、この状態または疾患は、糖尿病性血管症である。
1つの態様では、本発明は、治療的有効量の、本明細書中に開示される少なくとも1つの化合物またはそれらの薬学的に受容可能な塩を含む組成物を被験体に投与する工程を含む、哺乳動物被験体における自己免疫状態および疾患を処置または予防する方法を提供する。別の態様では、自己免疫状態または疾患は、関節リウマチ、若年性関節リウマチ、全身性若年性関節リウマチ、乾癬関節炎、強直性脊椎炎、胃潰瘍、血清反応陰性関節症、変形性関節症、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、全身性エリテマトーデス、抗リン脂質症候群、虹彩毛様体炎/ブドウ膜炎/視神経炎、特発性肺線維症、全身性脈管炎/ヴェーゲナー肉芽腫症、類肉腫症、睾丸炎/精管切除反転手技、アレルギ−性/アトピー性疾患、喘息、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、アレルギー性接触皮膚炎、アレルギー性結膜炎、過敏性肺炎、移植、臓器移植拒絶、対宿主性移植片病、全身性炎症反応症候群、敗血症症候群、グラム陽性菌敗血症、グラム陰性菌敗血症、培養陰性敗血症、真菌性敗血症、好中球減少性発熱、尿路性敗血症、髄膜炎菌血症、外傷/出血、火傷、電離放射線曝露、急性膵炎、成人呼吸窮迫症候群、関節リウマチ、アルコール性肝炎、慢性炎症性病変、Crohn病変、鎌状赤血球性貧血、糖尿病、ネフローゼ、アトピー性疾患、過敏反応、アレルギー性鼻炎、花粉症、通年性鼻炎、結膜炎、子宮内膜症、喘息、蕁麻疹、全身アナフィラキシー、皮膚炎、悪性貧血、溶血性疾患、血小板減少症、任意の臓器または組織の移植拒絶、腎臓移植拒絶、心臓移植拒絶、肝臓移植拒絶、膵臓移植拒絶、肺移植拒絶、骨髄移植(BMT)拒絶、皮膚同種移植拒絶、軟骨移植拒絶、骨移植拒絶、小腸移植拒絶、胎児胸腺移植拒絶、副甲状腺移植拒絶、任意の臓器または組織の異種移植拒絶、同種移植拒絶、抗レセプター過敏性反応、グレーブス病、レイノー病、B型インシュリン抵抗性糖尿病、喘息、重症筋無力症、III型過敏性反応、POEMS症候群(多発性神経根炎、臓器肥大症、内分泌障害、単クローン性免疫グロブリン血症、および皮膚変化症候群)、多発性神経根炎、臓器肥大症、内分泌障害、単クローン性免疫グロブリン血症、皮膚変化症候群、抗リン脂質症候群、天疱瘡、硬皮症、混合結合組織疾患、特発性アジソン病、自己免疫溶血性貧血、自己免疫肝炎、特発性肺線維症、硬皮症、真性糖尿病、慢性活動性肝炎、白斑、脈管炎、心筋梗塞後心臓切開症候群、IV型過敏症、接触皮膚炎、過敏性肺炎、同種移植拒絶、細胞内有機体による肉芽腫、薬物過敏症、代謝/特発性、ウイルソン病、ヘマクロマトーシス、α−1−抗トリプシン欠乏症、糖尿病性網膜症、ハシモト甲状腺炎、骨粗鬆症、視床下部−下垂体−副腎皮質系の評価、原発性胆汁性肝硬変、甲状腺炎、脳脊髄炎、悪液質、嚢胞性線維症、新生児慢性肺疾患、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、家族性血食細胞リンパ組織球増多症、皮膚病学的状態、乾癬、脱毛症、ネフローゼ症候群、腎炎、糸球腎炎、急性腎不全、血液透析、尿毒症、毒性、子癇前症、強直性脊椎炎、ベーチェット病、類天疱瘡、心筋症、セリアック病−皮膚炎、慢性疲労免疫性機能不全症候群(CFIDS)、慢性炎症性脱髄性多発性神経根炎、チャーグ−ストラウス症候群、瘢痕類天疱瘡、CREST症候群、寒冷凝集素症、円板状狼瘡、本態性混合型グリオグロブリン血症、線維筋痛−線維筋炎、グレーブス病、ギラン−バレー、ハシモト甲状腺炎、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、IgAネフロパシー、インシュリン依存性糖尿病、若年性関節炎、扁平苔癬、メニエール病、多発性硬化症、尋常性天疱瘡、結節性多発性動脈炎、コーガン症候群、多発性軟骨炎、多内分泌腺症候群、リウマチ性多発筋痛、多発性筋炎および皮膚筋炎、原発性無ガンマグロブリン血症、レイノー現象、ライター症候群、リウマチ熱、シェーグレン症候群、スティフマン症候群、タカヤス動脈炎、側頭動脈炎/巨細胞性動脈炎、ヴェーゲナー肉芽腫症;okt3治療、抗cd3治療、サイトカイン治療、化学療法、放射線療法(例えば、限定されないが、無力症、貧血症、悪液質などが挙げられる)、慢性サリチル酸塩中毒などである。
ヘパラナーゼ発現に影響を与える化合物を同定するのに適した例示的なアッセイまたは方法は、以下に個別に引用される参考文献中に開示される。
米国特許第4,859,581号。
米国特許出願番号第09/952,648号。
Goshen et al., 2 MOL. HUM. REPROD. 679−84 (1996。
Nakajima et al., 31 Cancer Lett. 277−83 (1986)。
Vlodasky et al., 12 INVASION METASTASIS 1 12−27 (1992)。
Freeman and Parish, 325 Biochem. J. 229−37 (1997)。
Kahn and Newman, 196 Anal. Biochem. 373−76 (1991)。
(炎症の調整)
種々の他の態様では、本発明は、炎症性状態および疾患状態を処置または予防する方法を提供する。特定の理論に束縛されないが、AGEによって誘発される細胞活性化の薬理学的阻害は多くの疾患、特に糖尿病性合併症およびアルツハイマー病の治療的介入の基礎となるものである。AGEによって誘発される炎症を阻害するための治療的アプローチとしては、限定されないが、タンパク質の糖化の抑制、AGEとレセプターとの相互作用の抑制、AGEにより誘発されるシグナル形成またはシグナル形成に関連する炎症性応答の抑制が挙げられる。例えば、炎症を調整するのに有用な本明細書中に記載される化合物としては、限定されないが、糖化タンパク質またはAGEによる炎症および/またはその関連する細胞活性化の阻害、タンパク質の糖化の抑制、AGEとレセプターとの相互作用の抑制、AGEにより誘発されるシグナル形成またはシグナル形成に関連する炎症性応答、サイトカイン発現、AGE形成、AGE架橋に影響を与えること、または他の炎症関連分子(限定されないが、IL−6、VCAM−1、またはAGEによって誘発されるMCP−1(単球遊走因子1))の発現に影響を与えることが挙げられる。
用語「炎症性状態または疾患」は、炎症に直接的または間接的に関連する任意の状態または疾患を指し、例えば、糖化タンパク質またはAGEによる細胞活性化が挙げられる。炎症性状態または疾患は、急性または慢性である。例示的には、炎症性状態としては、限定されないが、糖化タンパク質またはAGEの蓄積または存在に関連する炎症、I型糖尿病およびII型糖尿病の血管合併症、アテローム性動脈硬化症、関節リウマチ、変形性関節症、眼球内炎症、乾癬、および喘息が挙げられる。
本明細書中に教示されるアッセイで測定される場合に炎症を調整する本発明の化合物の例を以下の表に示す。
表7.炎症に影響を与える本発明の化合物の例
Figure 2008520749
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本明細書中に開示される表に含まれる化合物は、限定するものではなく、特定の表に含まれる化合物は、表に示される影響を与えるものを少なくとも有し、さらなる他の影響を与えるものを有していてもよい。これらの表は、特別の表に挙げられる化合物が、影響を与える本明細書に記載の化合物のみであるような限定するものとして見てはいない。
炎症を調整可能な、より特定的には、糖化タンパク質またはAGEによって誘発される炎症を弱めるかまたは阻害するような本発明の化合物の能力を決定するためのアッセイは、本明細書中に記載され、米国特許出願番号第10/026335号および同第09/969,013号(両方ともその全体が本明細書中に参考として組み込まれる)に記載される。
いくつかのアッセイでは、例えば、既知の細胞応答に関与する基質または生物学的成分の特定の発現(すなわち産生または活性)を測定する。このアッセイは測定可能な応答を与え、化合物の影響を決定する。
1つのアッセイは、例えば、刺激剤(例えば糖化タンパク質)に対する細胞の既知の炎症性応答に対する化合物の影響を測定することを含む。
別のアッセイでは、例えば、刺激された細胞のサイトカイン発現をコントロール細胞および本明細書中に記載される化合物にさらされた細胞で測定する。例示的に、刺激された細胞は、糖化タンパク質で刺激された内皮細胞であることができる。コントロール細胞のサイトカインプロフィール(すなわちベースライン)と、化合物にさらされた細胞のサイトカインプロフィールとを比較して、サイトカイン発現、そして炎症に対する化合物の影響を示すことができる。サイトカインプロフィールは定性的および/または定量的であることができる。例えば、サイトカインがタンパク質を分泌する場合、培地中に存在するサイトカインの量は、サイトカインに特異的な抗体を用いて定量することができる。この化合物は、阻害効果をもつ場合、刺激効果をもつ場合、またはなんら影響を与えない場合がある。サイトカイン以外に、他の因子またはパラメーターの発現をこのようなアッセイを用いて決定することができる。
1つ以上の化合物をスクリーニングアッセイに添加することができる。化合物の組み合わせまたは混合物を添加することもできる。異なる量のおよび処方の化合物を添加してスクリーニングアッセイに対する影響を決定することができる。
本発明の1つの態様では、糖化アルブミンに対する細胞の炎症性応答を弱めるかまたは阻害する化合物が治療薬剤として使用される。当業者はサイトカイン発現の測定方法を知っている。発現したサイトカインの量および種類を免疫学的方法(例えばELISAアッセイ)で決定することができる。本発明の方法は、発現したサイトカインの量を測定するために使用される種類のアッセイに限定されず、当業者に既知の方法および最近開発された方法を使用して、刺激剤および未知の影響を有する化合物に応答して発現したサイトカインの量を測定することができる。
(疾患および状態に対する生理学的パラメーターおよびアッセイの相関関係)
以下の表8〜11は、一般的および/または特定の状態または疾患に対する種々のパラメーターと本明細書中に開示されたアッセイとに関連する開示および参考文献を与える。これらの表に与えられる参考文献および引用は、本記載で与えられる化合物の活性の阻害および開示された用途で提供される試験の予測性に基づいて、本明細書中に含まれるあらゆる疾患または状態を処置することが完全に可能であるという記載を指示する。
表8には、慢性関節リウマチ、脈管炎症およびアテローム性動脈硬化症におけるTNF−αとIL−6との関係を示す参考文献を示す。
表9には、アテローム性動脈硬化症および糖尿病性脈管疾患の予防にHSPG発現が重要であることを示す参考文献を示す。
表10には、再狭窄およびアテローム性動脈硬化症の一因となるSMC増殖との関係を示す参考文献を示す。
表11には、腫瘍血管形成および転移を促進する際のヘパラナーゼおよびTNF−α発現の役割、および癌の治療でのヘパラナーゼおよびTNF−αの阻害剤の使用を示す参考文献を示す。
本発明の化合物をスクリーニングするための本明細書中に記載されるアッセイとしては、限定されないが、以下に示すアッセイが挙げられる:(a)SMC増殖の阻害、例えば、表4の化合物を同定するために使用;(b)SMC中のHSPG発現の誘発;(c)内皮細胞中のヘパラナーゼ発現の誘発;(d)IL−6または他の炎症性サイトカイン発現によって測定される内皮細胞中のAGEにより誘発される炎症応答の阻害、例えば、表7の化合物を同定するために使用;および(e)開示された化合物の細胞毒性の影響。これらの開示されたアッセイを用いることによって、本開示内容により、一般的および特定的に開示された疾患を処置または予防するための化合物の同定が可能になる。
表8. 慢性関節リウマチ、脈管炎症およびアテローム性動脈硬化症におけるTNF−α、IL−6およびAGEの役割
Figure 2008520749
表9. アテローム性動脈硬化症および糖尿病性脈管疾患の予防におけるHSPG誘発の役割
Figure 2008520749
表10. 再狭窄およびアテローム性動脈硬化症における平滑筋細胞(SMC)増殖の役割
Figure 2008520749
表11. 腫瘍血管形成および転移を促進する際のヘパラナーゼおよびTNF−αの役割、および癌の治療でのヘパラナーゼおよびTNF−αの阻害剤の使用
Figure 2008520749
(化合物/組成物でコーティングされた医学デバイス)
本発明の化合物は、単独で使用されてもよく、互いに種々の組み合わせで使用されてもよく、および/または本明細書中に記載される疾患を効果的に予防および処置する送達デバイスとともに組み合わせて使用されてもよいが、脈管疾患、特に損傷および/または移植によって生じる脈管疾患において特定の適用が見出された。この例は脈管疾患に注目したものであるが、本発明の化合物で処置することが可能な疾患および状態を処置するための医学デバイスと共にこの化合物の提供は、本発明で考慮される。
脈管疾患の処置において利用される種々の医学処置デバイスは、最終的にさらなる合併症を誘発する場合がある。例えば、バルーン血管形成術は、動脈による血流を増やすために利用される手技であり、冠血管狭窄の主要な治療法である。しかし、この手技は典型的には血管壁をある程度損傷してしまい、後にこの場所で新しい問題を引き起こすかまたはもともとの問題を悪化させてしまう。他の手技および疾患も同様の損傷を引き起こすことがあるが、本発明の例示的な態様は、経皮的で経腔的な冠状動脈血管形成術および他の同様の動脈/静脈手技(例えば、動脈、静脈の接合、および身体の他の臓器または部位(例えば肝臓、肺、膀胱、腎臓、脳、前立腺、首および脚)に液体を運ぶ導管の接合を含む)後の再狭窄および関連する合併症の処置に関して記載する。
ステントからの本発明の化合物の局所的な送達(いくつかの態様では他の治療薬剤と共に)は、ステントを装着することにより、血管の反動および再構築を防ぐ。提供される化合物の作用は、他の治療薬剤の有無にかかわらず、コーティングされた医学デバイスを投与するための特定用途を決定するのに役立つ。例えば、化合物でコーティングされたステントは、新生内膜過形成または再狭窄の複数の要素を防ぎ、炎症および血栓症を減らす。本発明の化合物および他の治療薬剤のステントが挿入された冠状動脈への局所的投与により、さらなる治療的な利点を有する場合もある。例えば、本発明の化合物および他の治療薬剤の組織濃度が高くなることは、全身投与よりも局所送達を利用することで達成される。さらに、組織濃度を高く保ちつつ全身毒性を減らすことは、全身投与よりも局所投与を利用することで達成される。全身投与よりもステントからの局所送達を利用することで、単一の手技により患者に対して良好なコンプライアンスを満たすことができる。治療薬剤および/化合物を組み合わせた治療のさらなる利点は、それぞれの治療薬剤の用量を減らすことができることであり、それにより再狭窄、炎症および血栓症を減らしつつ、毒性を下げることができる。従って、局所的なステントによる治療は、抗再狭窄薬剤、抗炎症薬剤および抗血栓症薬剤の治療比率(効力/毒性)を改良する手段である。
本発明の例示的な態様は再狭窄および他の関連する合併症に関して記載されているが、本発明の化合物(単独または治療薬剤の組み合わせ)の局所送達は、任意の数の医学デバイスを利用する広範囲の状態を処置するために利用されてもよく、またはデバイスの機能および/もしくは寿命を高めるために利用されてもよい。例えば、眼内レンズは、白内障手術の後に視力を回復するために入れられるが、二次白内障の形成を起こすことがよくある。二次白内障の形成は、レンズ表面での細胞の過剰成長の結果であることが多く、不要な細胞成長を防ぐのに有効な活性を有する本発明の1つ以上の化合物とデバイスとを組み合わせることによって二次白内障の形成を潜在的に最小限に抑えることができる。組織またはタンパク質材料がデバイスの中、表面および周囲に成長または蓄積することによりうまく機能しなくなる他の医学デバイス(例えば、水頭症のためのバイパス、透析移植、人工肛門形成バッグ結合デバイス、耳ドレナージ管、ペースメーカーのためのリード線、および移植可能な細動除去器)も、本発明の化合物、可能な他の薬学的薬剤、およびデバイスの組み合わせから利益を受けることができる。他の外科用デバイス、縫合、ステープル、吻合デバイス、椎骨ディスク、骨ピン、縫合糸アンカー、止血バリア、クランプ、ねじ、プレート、クリップ、脈管移植組織、組織接着剤およびシーラント、組織足場、種々の包帯、骨代替物、管内デバイス、および脈管支持体も、この化合物−デバイスの組み合わせアプローチを用いて患者の利益を高めることができる。本質的に、任意の種類の医学デバイスを本発明の少なくとも1つの化合物で、単独または治療薬剤の組み合わせの一部分として所定の形態でコーティングし、この化合物を組み合わせないデバイスまたは治療薬剤を使用するよりも治療効果を高めることができる。
上に開示されたように、本発明の化合物は、他の治療薬剤と組み合わせた治療法で投与することができ、投与可能な治療薬剤は本明細書中に開示される他の治療薬剤のみに限定されない。そのため、本発明は、種々の医学デバイスに加えて、これらのデバイスの被覆が、他の治療薬剤と組み合わせて本発明の化合物を送達するために使用されてもよいことが考慮される。治療薬剤の例示的なリストは、薬学的手段を介してまたは医学デバイスと関連して投与されることがあり、このような治療薬剤としては、限定されないが、天然物を含む増殖抑制剤/有糸分裂抑制剤、例えば、ビンカアルカロイド(例えばビンブラスチン、ビンクリスチンおよびビノレルビン)、パクリタキセル、エピジポドフィロトキシン(epidipodophyllotoxin)(例えば、エトポシド、テニポシド)、抗生物質[例えば、ダクチノマイシン(アクチノマイシンD)、ダウノルビシン、ドキソルビシンおよびイダルビシン]、アントラサイクリン、ミトキサントロン、ブレオマイシン、プリカマイシン(ミトラマイシン)、およびマイトマイシン、酵素(L−アスパラギンを全身代謝し、アスパラギンを合成する能力を有さない細胞を取り除くL−アスパラギナーゼ);抗血小板薬剤、例えば、G(GP)IIb/IIIa阻害剤およびビトロネクチンレセプターアンタゴニスト;増殖抑制/有糸分裂抑制アルキル化剤、例えば、ナイトロジェンマスタード(例えば、メクロレタミン、シクロホスファミドおよび類似体、メルファラン、およびクロラムブシル)、エチルエニミンおよびメチルメラミン(ヘキサメチルメラミンおよびチオテパ)、アルキルスルホンネート−ブスルファン、ニトロソウレア(nirtosourea)[カルムスチン(BCNU)および類似体、ストレプトゾシン]、トラゼン−デカルバジニン(DTIC);増殖抑制/有糸分裂抑制代謝拮抗剤、例えば、葉酸類似体(メトトキサレート)、ピリミジン類似体(例えば、フルオロウラシル、フロキシウリジンおよびシタラビン)、プリン類似体および関連する抑制剤[メルカプトプリン、チオグアニン、ペントスタチン、および2−クロロデオキシアデノシン(クラドリビン)]);白金配位化合物(シスプラチン、カルボプラチン)、プロカルバジン、ヒドロキシウレア、ミトタン、アミノグルテチミド;ホルモン(例えばエストロゲン);抗凝血剤(例えば、ヘパリン、合成ヘパリン塩およびトロンビンの他の抑制剤);線維素溶解薬剤(例えば、組織プラスミノーゲン活性剤、ストレプトキナーゼおよびウロキナーゼ)、アスピリン、ジピリダモール、チクロピジン、クロピドグレル、アブシキマブ;抗移動剤;抗分泌剤(ブレベルジン(breveldin));抗炎症剤、例えば、副腎皮質ステロイド(例えば、コルチゾール、コルチゾン、フルドロコルチゾン、プレドニゾン、プレドニゾロン、6α−メチルプレドニゾロン、トライアムシナロン、ベタメタゾン、および、デキサメタゾン)、非ステロイド薬剤(サリチル酸誘導体、すなわちアスピリン;パラ−アミノフェノール誘導体、すなわちアセトアミノフェン);インドール酢酸およびインデン酢酸(インドメタシン、スリンダクおよびエトダラク)、ヘテロアリール酢酸(トルメチン、ジクロフェナク、ケトロラク)、アリールプロピオン酸(イブプロフェンおよび誘導体)、アントラニル酸(メフェナム酸およびメクロフェナム酸)、エノール酸(ピロキシカム、テノキシカム、フェニルブタゾンおよびオキシフェンテトラゾン)、ナブメトン、金化合物(オーラノフィン、金チオグルコース、金チオリンゴ酸ナトリウム);免疫抑制剤(シクロスポリン、タクロリムス(FK−506)、シロリムス(ラパマイシン)、アザチオプリン、ミコフェノール酸モフェチル);血管形成剤:脈管内皮成長因子(VEGF)、線維芽細胞成長因子(FGF);アンギオテンシンレセプターブロッカー;一酸化窒素ドナー;アンチセンスオリゴヌクレオチドおよびそれらの組み合わせ;細胞サイクル抑制剤、mTOR抑制剤、および成長因子シグナル形質導入キナーゼ抑制剤。
本発明に従って任意の数のステントを利用することができるが、簡略化のために、本発明の例示的な態様では限定された数のステントを記載する。本発明と組み合わせて任意の数のステントを利用することができることを当業者は認識する。加えて、上述のように、他の医学デバイスを使用することもできる。例えば、ステントが記載されているが、本発明の少なくとも1つの化合物を投与するための基材を提供可能な他の医学デバイスであれば、血管の外側のスリーブも考慮される。
ステントは、一般的に、管の内腔に残る管状構造として使用され、閉塞状態を広げる。典型的には、ステントは膨張していない形状で内腔に挿入され、自動的に膨張、または第2のデバイスによって系中で膨張する。一般的な膨張方法は、血管の壁成分と関連する閉塞をせん断および分離し、拡大した内腔を得るために、カテーテルを装着した血管形成バルーンをステントを入れた血管または体内の経路内で膨張させることによって行なう。
ステントは、膨張可能な円筒形に類似してもよく、血管、経路または内腔に配置され血管、経路または内腔を開いた状態に保持するための、より特定的には血管形成術後の再狭窄から動脈部分を守るために有窓構造を有していてもよい。ステントは、円周方向に膨張し、円周方向または放射状に堅い膨張された形態を有してもよい。ステントは、軸方向に可とう性であってもよく、例えば、バンドで曲がる場合、ステントの構成要素の部材が外側に突き出るのを回避してもよい。
ステントは、任意の数の方法を利用して加工してもよい。例えば、ステントは、レーザー、放電フライス、化学エッチングまたは他の手段を用いて加工されることが可能なくぼみまたは形成済ステンレス鋼から加工されてもよい。ステントは体内に挿入され、膨張していない形態で所望の部位に配置される。1つの態様では、バルーンカテーテルによって血管を膨張してもよく、ここで、ステントの最終直径は、使用されるバルーンカテーテルの直径の関数である。本発明のステントには、例えば、ニッケルおよびチタンの適切な合金またはステンレス鋼を含む形状記憶材料を用いることができることを理解すべきである。
ステンレス鋼から形成される構造は、所定の方法で、例えば、編み上げられた形状にねじることによってステンレス鋼を構成することによって自己膨張させるように製造してもよい。この態様では、ステントの形成後、ステントが挿入手段によって血管または他の組織に挿入可能な十分に小さい空間を占めるように圧縮されてもよい。ここで、挿入手段としては、適切なカテーテル、または可とう性ロッドが挙げられる。カテーテルから出ると、ステントは所望の形状に膨張するような構成にされていてもよく、ここで、膨張は自動的、あるいは圧力、温度、または電気刺激の変化によって開始されてもよい。
さらに、ステントは、1つ以上の容器を含むように変更されてもよい。それぞれの容器は所望な場合に開閉されてもよい。これらの容器は、送達される化合物または化合物/治療薬剤の組み合わせを保持するように特別に設計されてもよい。ステントの設計にかかわらず、影響を受ける領域に有効な用量を与えるように十分な特性および十分な濃度で適用される用量の化合物または化合物/治療薬剤の組み合わせを有することが好ましい。この点で、バンド中の容器サイズは、所望な位置および所望な量で化合物または化合物/治療薬剤の組み合わせを十分に適用するサイズであることが好ましい。
代替的な態様では、ステントの内側表面全体および外側表面全体は、治療に必要な用量の化合物または化合物/治療薬剤の組み合わせでコーティングされてもよい。コーティング技術は、化合物または化合物/治療薬剤の組み合わせに依存してさまざまなものを利用してもよい。さらに、コーティング技術は、ステントまたは他の内腔医学デバイスを含む材料に依存してさまざまなものを利用してもよい。
本発明の1つ以上の化合物(いくつかの場合には他の治療薬剤と組み合わせて)は、多くの様式でステントに添加されてもよい。1つの態様では、化合物はポリマーマトリックスに直接組み込まれ、ステントの外側表面に噴霧される。化合物はポリマーマトリックスから時間経過とともに溶出し、周囲の組織に入る。化合物は、好ましくは少なくとも3日間〜約6ヶ月間、より好ましくは7〜30日間、ステントにとどまる。
かなり多くの非浸食性ポリマーを化合物と組み合わせて利用してもよく、このようなポリマー組成物は当該技術分野で既知である。1つの態様では、ポリマーマトリックスは2層を含む。基層は、エチレン−酢酸ビニル共重合体およびポリメタクリル酸ブチルの溶液を含む。化合物はこの基層に組み込まれる。外側層はポリメタクリル酸ブチルのみを含み、化合物があまりに速く溶出してしまうのを防ぐ拡散バリアとして作用する。外層またはトップコートの厚みは、化合物がマトリックスから溶出する速度を決定する。本質的に、化合物はポリマーマトリックスからの拡散によってマトリックスから溶出する。ポリマーは浸透性があり、固体、液体および気体がポリマーから放出可能である。ポリマーマトリックスの全厚みは約1μm〜約20μmまたはそれ以上の範囲である。下塗り層および金属表面の処理はポリマーマトリックスが医学デバイスに固定される前に実行されることを注記することは重要である。例えば、酸洗浄、アルカリ(塩基)洗浄、塩化およびパリレン沈着は、上述のプロセス全体の一部分として使用されてもよい。
エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリメタクリル酸ブチル、および化合物溶液は、多くの様式でステント内またはステント表面に組み込まれてもよい。例えば、溶液はステントに噴霧されてもよく、またはステントを溶液に漬けてもよい。他の方法としては、スピンコーティングおよびプラズマ重合が挙げられる。1つの態様では、溶液をステントに噴霧し、乾燥する。別の態様では、溶液を1つの極に対して帯電させ、ステントを反対側の極に対して帯電させてもよい。この様式では、溶液およびステントは互いに引きつけられる。この種の噴霧プロセスを用いる場合、廃棄物が減り、コーティングの厚みをより正確に制御することができる。
薬物でコーティングされたステントは、多くの会社で製造されている。例えば、Johnson & Johnson,Inc.(New Brunswick, NJ)、Guidairt Corp.(Santa Clara, CA)、Medtronia, Inc.(Minneapolis, MN)、Cook Group Incorporated (Bloomington, IN)、Abbott Labs.,Inc.(Abbott Park, IL)、およびBoston Scientific Corp.(Natick, MA)。たとえば、米国特許第6,273,913号;米国特許出願番号第20020051730号;WO02/26271;およびWO02/26139(これらはそれぞれ、全体が明らかに本明細書中に組み込まれる)を参照。
(薬学的組成物)
1つの態様では、本発明は、本明細書中に開示される少なくとも1つの化合物を含む組成物を提供する。
別の態様では、本発明は、を含む薬学的組成物を提供する:
本明細書中に開示される少なくとも1つの化合物;および
キャリア、助剤、希釈剤、賦形剤、防腐剤、溶媒化合物、またはそれらの任意の組み合わせから選択される薬学的に受容可能な添加剤を場合により含む。
さらに別の態様では、本発明は、以下のものを含む薬学的組成物を提供する:
本明細書中に開示される少なくとも1つの化合物;および
キャリア、助剤、希釈剤、賦形剤、防腐剤、溶媒化合物、またはそれらの任意の組み合わせから選択される薬学的に受容可能な添加剤を場合により含み;
ここで、この薬学的組成物は、錠剤、カプセル、シロップ、カシェ剤、粉末、顆粒、溶液、懸濁物、エマルション、丸薬、トローチ剤、座剤、クリーム、ゲル、ペースト、泡状物、スプレー、エアロゾル、マイクロカプセル、リポソーム、または経皮パッチの形態である。
さらに別の態様では、本発明は、以下のものを含む薬学的組成物を提供する:
本明細書中に開示される少なくとも1つの化合物;および
キャリア、助剤、希釈剤、賦形剤、防腐剤、溶媒化合物、またはそれらの任意の組み合わせから選択される薬学的に受容可能な添加剤を場合により含み;
化学療法剤、免疫抑制剤、サイトカイン、細胞毒性剤、抗炎症剤、抗リウマチ剤、心血管作動剤、またはそれらの任意の組み合わせから選択される薬剤をさらに含む。
従って、本明細書中に開示される化合物に加えて、本発明の薬学的組成物は、任意の適切な補助剤のうち少なくとも1つをさらに含むことができ、補助剤としては、限定されないが、希釈剤、バインダー、安定化剤、バッファー、塩類、親油性溶媒、防腐剤、アジュバントなどが挙げられる。本発明の1つの態様では、薬学的に受容可能な補助剤が使用される。このような滅菌溶液を調製する例および方法は当該技術分野で周知であり、周知の文献、例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences(Gennaro, EA, 18th Edition, Mack Publishing Co.(1990))中に見出すことができる。薬学的に受容可能なキャリアは、化合物の投与、溶解性および/または安定性の態様に適したものから通常の作業により選択することができる。
(経口投与のための薬学的組成物)
錠剤またはカプセルの形状での経口投与のために、化合物は、経口の非毒性の薬学的に受容可能な不活性キャリア、例えば、エタノール、グリセロール、水などと混合することができる。さらに、所望であるか必要である場合、適切なバインダー、滑沢剤、崩壊剤、および着色剤を混合物に組み込んでもよい。適切なバインダーとしては、限定されないが、デンプン;ゼラチン;天然糖(例えばグルコースまたはβ−ラクトース);穀物甘味料;天然ゴムおよび合成ゴム、例えば、アカシア、トラガカント、またはアルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース;ポリエチレングリコール;ワックスなどが挙げられる。これらの投薬形状で使用される滑沢剤としては、限定されないが、オレイン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム等が挙げられる。崩壊剤としては、限定されないが、デンプン、メチルセルロース、寒天、ベントナイト、キサンタンガムなどが挙げられる。
経口投与に適した本発明の処方物は、それぞれ所定量の有効成分を含むカプセル、カシェ剤、または錠剤のような別個の単位で;粉末または顆粒として;水溶液または非水溶液中の溶液または懸濁液として;または水中油エマルションまたは油中水エマルションまたは丸薬などとして提示されてもよい。
(投与経路)
本発明はさらに、以下の経路による本明細書中に開示される少なくとも1つの化合物の投与に関する。投薬経路としては、限定されないが、経口、非経口、皮下、筋肉内、静脈内、関節内、気管支内、腹内、嚢内、軟骨内、嚢胞内、腔内、小脳内、脳室内、結腸内、頸管内、胃内、肝内、心筋内で、骨内、骨盤内、心膜内、腹腔内、胸膜内、前立腺内、肺内、直腸内、腎臓内、網膜内、脊椎内、滑液嚢内、胸腔内、子宮内、膀胱内、ボーラス、膣、直腸、頬、舌下、鼻腔内、イオン導入手段、または経皮的な手段が挙げられる。
(投薬量)
少なくとも1つの本発明の化合物を含む組成物を治療効果を達成するのに十分な頻度および時間間隔で投与することができ、このような頻度および時間間隔で繰り返し投与する治療法との関連で理解すべきである。いくつかの態様では、組成物をHSPG発現を増やすのに有効な頻度および時間間隔で投与する。いくつかの態様では、組成物は、1日1回の投与で投与され、または1日分の全投薬量は、1日に2回、3回、または4回に分けて投与されてもよい。典型的および最も簡便には、組成物を少なくとも1日に1回投与するが、特定の刺激が頻繁に起こらない場合には、例えば2週間に1回または1週間に1回の投与が効果的である場合もある。最も大きな利点を得るには、投与は長期間続けるべきであり、例えば、少なくとも約3ヶ月、または少なくとも約6ヶ月、または少なくとも約1年、または少なくとも約2年、または少なくとも約3年続けるべきである。1つの態様では、投与は開始時から実質的に哺乳動物の残りの寿命の間続ける。
個々の化合物の選択および/または量は、所望な場合、投与期間によって変えることができる。1つの態様では、本発明の1個の組成物が全投与期間にわたって哺乳動物に投与される。他の態様では、少なくとも1つの化合物を含む異なる組成物を異なる時間に哺乳動物に投与する。
化合物の投薬量は、体重あたりで調整することができ、被験体の大きさにかかわらず任意の被験体に適している。
本発明の1つの態様では、連日経口の1日の投薬量は、全化合物量として体重1kgあたり少なくとも約0.0001mgを含み、例示的には、体重1kgあたり約0.0001ng〜約1,000mg、約0.001mg〜約100mg、約0.01mg〜約10mg、約0.1mg〜約5mg、または約1mg〜約3mgである。
別の態様では、静脈注射の1日の投薬量は、全化合物量として体重1kgあたり少なくとも約0.0001mgを含み、例示的には、体重1kgあたり約0.0001mg〜約0.5mg、約0.001mg〜約0.25mg、約0.01mg〜約0.03mgである。
例示的には、経口投与のための錠剤は、全化合物量として約0.001mg、約0.1mg、約0.2mg、約0.5mg、約1mg、約2mg、約5mg、約10mg、約15mg、約100mg、約150mg、約200mg、約250mg、約300mg、約350mg、約400mg、約450mg、約500mg、約550mg、約600mg、約650mg、約700mg、約800mg、約900mgまたは約1000mg含むように製造することができる。
1つの態様では、組成物は、組成物の重量の約0.01%の活性成分を含み、例示的には、約0.01%〜約99%、約0.05%〜約90%、約0.1%〜約80%、約0.5%〜約50%の活性成分を含む。単回投薬形態を作るための他の材料と組み合わせ可能な活性成分の量は、処置される被験体および投与の特定の態様に依存して変化する。
有効量の薬物は、1日あたり約0.1mg/kg体重〜約20mg/kg体重のレベルの投薬量で通常は供給される。1つの態様では、この範囲は、1日あたり約0.2mg/kg体重〜約10mg/kg体重である。別の態様では、この範囲は、1日あたり約0.5mg/kg体重〜約10mg/kg体重である。この化合物は、1日あたり約1回〜約10回の療法で投与することができる。
本発明の化合物および他の治療薬剤(例えば、天然に存在するか、または組み換え法によって製造可能な化学療法剤、免疫抑制剤、サイトカイン、細胞毒性剤、核酸分解化合物、放射能活性同位体、レセプター、およびプロドラッグ活性化酵素)の同時投与または逐次投与を使用することもできる。組み合わせ投与としては、同時投与(別個の処方物または単一の薬学的処方物を用いる)、およびいずれかの順番での連続投与が挙げられ、両方(または全ての)活性治療薬剤が生物学的活性を同時に発揮する時間間隔で投与されるのが好ましい。
本発明が本願明細書において記載されている特定の方法論、合成、処方物、プロトコル、細胞株、構築物および試薬に限られず、変動してもよいことが理解されるべきである。また、本願明細書で用いられる用語が特定の態様を記載するためだけの意図であって、本発明の範囲を制限することを目的としないことが理解されるべきである。
本願明細書において言及される全ての刊行物、特許および他の参考文献は、例えば、本発明と関連して使用する可能性があるこれらの参考文献に記載される構築物および方法論を記載し開示する目的のために提供される。
(定義および専門用語)
本開示の式で使用される種々の記号で定義される基、およびこれらの基上で定義される任意の置換基は、以下のように定義することができる。他に特定されない限り、特定の基中の炭素原子の数の任意の引用は、非置換の「基本となる」基を指すことが意図され、そのため、この基本となる基上に引用される任意の置換基は、炭素原子の数の限定を含め、それ自身の定義によって記載される。他に特定されない限り、所与の構造のすべての構造異性体、例えば、全エナンチオマー、ジアステレオマーおよび位置異性体は、この定義に含まれる。
用語「ハロゲン」または「ハロ」は、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素を含む。
用語「アルキル」基は、直鎖または分枝のアルキル基の両方を指すために使用される。例示的なアルキル基としては、限定されないが、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、またはデシルなどが挙げられる。他に特定されない限り、アルキル基は、1〜10個の炭素原子を有する。さらに他に特定されない限り、所与の構造のすべての構造異性体、例えば、全エナンチオマーおよび全ジアステレオマーがこの定義に含まれる。例えば、他に特定されない限り、用語「プロピル」は、n−プロピルおよびiso−プロピルを含む意味を持つ。一方、用語「ブチル」は、n−ブチル、iso−ブチル、t−ブチル、sec−ブチルなどを含む意味を持つ。
「ハロアルキル」は、上に定義されるような少なくとも1つのハロゲンおよびアルキル部分を含有する基である。他に特定されない限り、所与の構造のすべての構造異性体、例えば、全エナンチオマーおよび全ジアステレオマーがこの定義に含まれる。例示的なハロアルキル基としては、フルオロメチル、クロロメチル、フルオロエチル、クロロエチル、トリフルオロメチルなどが挙げられる。他に特定されない限り、ハロアルキル基は1〜10個の炭素原子を有する。
「シクロアルキル」基は、単環式または多環式であってもよい環状アルキル基を指す。例示的なシクロアルキル基としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、およびシクロデシルが挙げられる。他に特定されない限り、シクロアルキル基は3〜10個の炭素原子を有する。
「アルコキシ」は、−O(アルキル)基を指し、ここで、アルキルは本明細書中で定義されるとおりである。そのために、他に特定されない限り、所与の構造のすべての構造異性体がこの定義に含まれる。例示的なアルキル基としては、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、iso−プロポキシ、n−ブトキシ、iso−ブトキシ、t−ブトキシなどが挙げられる。他に特定されない限り、アルコキシ基は1〜10個の炭素原子を有する。
「ハロアルコキシ」は、ハロ置換基を有するアルコキシ基である。ここで、アルコキシ基およびハロ基は上に定義されるとおりである。例示的なハロアルコキシ基としては、クロロメトキシ、トリクロロエトキシ、トリフルオロエトキシ、ペルフルオロエトキシ(−OCFCF)、トリフルオロ−t−ブトキシ、ヘキサフルオロ−t−ブトキシ、ペルフルオロ−t−ブトキシ(−OC(CF)などが挙げられる。他に特定されない限り、ハロアルコキシ基は、典型的には、1〜10個の炭素原子を有する。
「アルキルチオ」は、−S(アルキル)基を指し、ここで、アルキル基は上に定義されるとおりである。例示的なアルキル基としては、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオ、iso−プロピルチオ、iso−ブチルチオなどが挙げられる。他に特定されない限り、アルキルチオ基は、典型的には、1〜10個の炭素原子を有する。
「アリール」は、6〜14個の炭素原子を有する、場合により置換された単環式または多環式の芳香族系である。例示的な基としては、フェニル、ナフチルなどが挙げられる。他に特定されない限り、アリール基は、典型的には、6〜14個の炭素原子を有する
「ヘテロアリール」は、4〜10個の炭素原子を有し、−O−、>N−、−S−、>NHまたはNR(Rは、置換または非置換のアルキル、アリール、またはアシルである)などから選択される少なくとも1つのヘテロ原子またはヘテロ基を有する、上に定義されるような芳香族の単環式または多環式の環系である。この態様では、>NHまたはNRは、ヘテロ原子またはヘテロ基が>N−である場合に含まれると考えられる。例示的なヘテロアリール基としては、ピラジニル、イソチアゾリル、オキサゾリル、ピラゾリル、ピロリル、ピリダジニル、チエノピリミジル、フラニル、インドリル、イソインドリル、ベンゾ[1,3]ジオキソリル、1,3−ベンゾオキサチオール、キナゾリニル、ピリジル、チオフェニルなどが挙げられる。他に特定されない限り、ヘテロアリール基は、典型的には、4〜10個の炭素原子を有する。さらに、ヘテロアリール基は、環の炭素原子でピリミジンコア構造に結合することができるか、またはN−置換ヘテロアリール(例えばピロール)に適用可能な場合、ヘテロ原子を介してピリミジンコア構造に結合することができ、これは形式上脱プロトン化して、ヘテロ原子−ピリミジンの直接結合を形成することができる。
「ヘテロシクリル」は、−O−、>N−、−S−、>NR(式中、本明細書に定義されるように、Rは水素または置換もしくは非置換のアルキル、アリールもしくはアシルである)、>SO、または>COから選択される少なくとも1つのヘテロ原子またはヘテロ基を有する3〜10員環の非芳香族の飽和単環式環系または多環式環系である。例示的なヘテロシクリル基としては、アジリジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、チアゾリジニル、1,3−ジオキソラニル、1,4−ジオキサニルなどが挙げられる。他に特定されない限り、ヘテロシクリル基は、典型的には、2〜10個の炭素原子を有する。ヘテロシクリル基は、ヘテロ原子を介してピリミジンコア構造に結合して、形式上脱プロトン化することができるか、またはヘテロシクリル基はヘテロシクリル基の炭素原子を介して結合することができる
さらに、本明細書中で使用される特定のさらなる用語および句の意味は、以下のように定義することができる。
本明細書中で使用される場合、用語「化合物」は、単数形および複数形を含み、本明細書中に開示される影響を与えるものを少なくとも有する任意の単一体もしくは結合体および、このような構成物の組み合わせ、断片、類似体または誘導体も含む。
本明細書中で使用される場合、用語「基質」は、特定の種類または構成の任意の材料を広く指す。「基質」の例としては、限定されないが、化学元素、分子、化合物、混合物、組成物、エマルション、化学療法剤、薬理学的薬剤、ホルモン、抗体、成長因子、細胞因子、核酸、タンパク質、ペプチド、ペプチド模倣物、ヌクレオチド、炭水化物、およびそれらの組み合わせ、断片、類似体または誘導体を挙げることができる。
用語「糖化タンパク質」は、本明細書中で使用される場合、タンパク質中の遊離ε−アミノ基とグルコースとの縮合によって主に酵素的または非酵素的にグルコースに結合してアマドリ付加物を形成するタンパク質を含む。さらに、糖化タンパク質は、本明細書中で使用される場合、これらの初期糖化タンパク質を含有するタンパク質だけではなく、転位、脱水、および縮合によって付加逆な終末糖化産物(AGE)を形成するさらなる反応によって生じる糖化産物も含む。
用語「処置」、「処置すること」、「処置する」などは、一般的に、任意のプロセス、適用、治療などを指すために本明細書中で使用される。ここで、哺乳動物は、哺乳動物の状態または疾患を直接的または間接的に改善するための所望の薬理学的および/または生理学的影響を得る目的をもつ医学的関心に対する被験体である。この影響は、部分的または完全な安定化または疾患および/または疾患による副作用の治癒の観点で治療的なものであることができる。この影響としては、例えば、疾患症状の阻害(すなわち、疾患症状の進行を抑える)、または疾患症状の緩和(すなわち、疾患または症状の進みを遅らせる)を挙げることができる。
本明細書中で使用される場合、用語「治療的有効量」は、哺乳動物、システム、組織、または細胞中で見られる生物学的または医学的作用をもたらすのに十分な、本明細書中に開示されるような少なくとも1つの化合物またはそれらの薬学的に受容可能な塩の量を指す。
用語「予防すること」、「予防する」、「予防」などは、一般的に、任意のプロセス、適用、治療などを指すために本明細書中で使用される。ここで、哺乳動物は、状態または疾患の前臨床的な証拠となる段階の発症を防ぐための、哺乳動物の状態または疾患を直接的または間接的に改善するための所望の薬理学的および/または生理学的作用を得る目的をもつ医学的関心に対する被験体である。この影響は、状態もしくは疾患またはその症状の発生リスクを部分的または完全に防ぐかまたは減らすという観点において治療的なものであることができる。
本明細書中で使用される場合、用語「予防的に有効量」は、細胞、組織、システム、または哺乳動物中で防ぐために探索される生物学的または医学的作用の発生リスクを防ぐかまたは減らす薬物または薬学的薬剤の量を指す。
本明細書中で使用される場合、用語「活性化」は、シグナル形成経路、または生物学的応答(例えば、基本レベルを超えた増加、阻害状態の基本レベルの回復、および基本レベルを超えた経路の刺激)のなんらかの変化を指す。
本願明細書において言及される全ての刊行物、特許および他の参考文献は、例えば、本発明と関連して使用する可能性があるこれらの参考文献に記載される構築物および方法論を記載し開示する目的のために提供される。本文中に提供されるかまたは議論される参考文献は、本出願の出願日よりも前に開示されているものを単に提供したものである。本明細書中で、本願発明者らがこれらの開示内容を従来の発明であると承認したと解釈されるものではない。
参考として本明細書中に組み込まれた任意の文書によって提供された任意の定義または用途が本明細書中に提供される定義または用途が一致しない場合には、本明細書中に提供される定義または用途による。
本明細書中に開示される任意の特定の化合物について、示された任意の一般構造は、特定の置換基から生じ得る全ての構造異性体、位置異性体、立体異性体および互変異性体を包含する。この一般構造は、前後関係で必要とされる場合、全てのエナンチオマー、ジアステレオマー、およびエナンチオマー形態またはラセミ形態にかかわらず他の光学異性体、、および立体異性体の混合物も包含する。この一般構造は、それらの全ての薬学的に受容可能な塩およびプロドラッグも包含する。
出願人らが任意の種類の範囲、例えば、温度範囲、原子数の範囲、モル比などを開示または請求する場合、出願人らの意図は、この範囲が合理的に包含するそれぞれの可能な数およびそれらの範囲に包含される下位範囲および下位範囲の組み合わせを個々に開示または請求することである。例えば、出願人らが特定の数の炭素原子を有する化学部分を開示または請求する場合、出願人らの意図は、本明細書中の開示に一致して、この範囲が包含するそれぞれの可能な数を個々に開示または請求することである。例えば、Rが20個までの炭素原子を有するアルキル基から独立して選択されるという開示、または代替的な記載としてC〜C20アルキル基から独立して選択されるという開示が本明細書中で使用される場合、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20個の炭素原子を有するヒドロカルビル基から独立して選択可能なR基、および例えばC〜Cアルキル基のような1から20の間の任意の2つの数からなる範囲を指し、さらに、例えば、C〜CおよびC〜C10ヒドロカルビル基のような1から20の間の任意の2つの数からなる範囲の組み合わせも含む。別の例では、典型的に、モル比が約0.1〜約1.1の範囲にわたるという開示では、出願人らは、モル比を約0.1:1、約0.2:1、約0.3:1、約0.4:1、約0.5:1、約0.6:1、約0.7:1、約0.8:1、約0.9:1、約1.0:1、または約1.1:1から選択することができることを引用することを意図している。
出願人らは、任意のこのような群の個々の部分(群内の下位範囲または下位範囲の組み合わせを含む)を但し書きにし、除外する権利を保有しており、ある理由で出願人が開示全体よりも小さい権利範囲を請求したい場合、例えば、出願人らが出願日の時点で知らない参考文献について説明をする場合には、ある範囲に従ってまたは同様の様式で請求してもよいという権利を保有している。さらに、出願人らは、ある理由で出願人が開示全体よりも小さい権利範囲を請求したい場合、例えば、出願人らが出願日の時点で知らない参考文献について説明をする場合には、任意の個々の置換基、化合物、配位子、構造、またはそれらの群、または請求された群の任意の構成要素を但し書きにし、除外する権利を保有している。
以下の参考文献は、特定のヘテロ環化合物について述べている。
表12.ヘテロ環化合物を開示する参考文献
Figure 2008520749
出願人らは、現在の特許請求の範囲に但し書きをつけ、制限する権利を保有しており、またはこの開示内容に基づく本出願または任意のさらなる出願に存在する任意の特許請求の範囲(本明細書中に開示される任意の属または下位属、本明細書中に開示される任意の参考文献中に開示される任意の化合物または化合物の群を含む)から制限する権利を保有している。
以下の省略形、頭字語および試薬は本開示全体にわたって使用される。省略形、頭字語:NaH(水素化ナトリウム)、EtOAc(酢酸エチル)、NaSO(硫酸ナトリウム)、DSC(示差走査熱量測定)、N(正常)、M(モル濃度)、DMF(N,N−ジメチルホルムアミド)、i−プロパノールまたはIPA(イソプロピルアルコールまたはプロパン−2−オール)、HCl(塩酸)、n−ブタノール、n−BuOHまたはBuOH(n−ブチルアルコールまたはブタン−1−オール)、NaHCO(炭酸水素ナトリウム)、POCl(オキシ塩化リン)、NaOH(水酸化ナトリウム)、HSO(硫酸)、Pd/C(パラジウム炭素)、EtN(トリエチルアミン)、SOCl(塩化チオニル)、DCC(N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド)、DMAP(4−(N,N−ジメチルアミノピリジン)、DMSO(ジメチルスルホキシド)、t−BuOH(tert−ブチルアルコール)、t−BuOK(カリウムtert−ブトキシド)、THF(テトラヒドロフラン)、AlCl(塩化アルミニウム)、KCO(炭酸カリウム)、n−BuLi(n−ブチルリチウム)、(PPhPd(テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0))、(PPhPdCl(ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド)、HPLC(高速液体クロマトグラフィー)、TLC(薄層クロマトグラフィー)、g(グラム)、mmol(ミリモル)、mL(ミリリットル)、mpまたはMP(融点)、rt(室温)、aq(水性)、min(分)、h、hr、またはhrs(時間)、atm(大気圧)、conc.(濃)、MS、Mass SpecまたはMass(質量分光/分光測定)、NMR(核磁気共鳴)、R(TLC保持因子)、R(HPLC保持時間)、IR(赤外線)、およびKBr(臭化カリウム)
NMR省略形:br(ブロードな)、apt(明確な)、s(一重線)、d(二重線)、t(三重線)、q(四重線)、dq(四重線の二重線)、dd(二重線が2つ組みあわさったもの)、dt(二重線が3つ組みあわさったもの)、m(多重線)、CDCl(重水素化クロロホルム)
(一般的な合成手順)
室温を周囲温度であると定義し、典型的には、約20℃〜約35℃である。氷浴(砕いた氷および水)の温度は、典型的には約−5℃〜約0℃の範囲であると定義する。還流温度は、主な反応溶媒の沸点の約±15℃であると定義する。一晩は、約8〜約16時間の範囲の時間であると定義する。減圧ろ過(水アスピレーター)は、典型的には約5mmHg〜約15mmHgの範囲の圧力であると定義する。減圧下で乾燥するとは、典型的には約0.1mmHg〜約5mmHgの範囲の圧力の高減圧ポンプを用いることと定義する。中和は、典型的な酸を用いて中和し、pH試験紙を用いてpH約6〜pH約8の範囲のpHであると測定される方法であると定義する。食塩水は飽和塩化ナトリウム水溶液であると定義する。窒素雰囲気は、オイルバブラーシステムを取り付けたDrieriteTMカラムを通して安定した圧力で窒素を流すことであると定義する。濃水酸化アンモニウムは15M溶液であると定義する。融点は水銀温度計で測定し、較正はしていない。
カラムクロマトグラフィーまたは薄層クロマトグラフィーの溶出液は全て調製したものであり、容積:容積(v:v)の比率の溶液として報告している。反応のワークアップまたは生成物の単離に使用した溶媒、試薬、および溶媒および/または試薬の量は、特定の反応または単離される生成物によって決定されるような、典型的には有機化学合成において当業者が典型的に使用するものであることができる。例えば以下のようになる:(1)砕いた氷の量は、典型的には反応スケールに依存して約10g〜約1000gであり;(2)カラムクロマトグラフィーに使用したシリカゲルの量は、物質の量、混合物の複雑さ、使用するクロマトグラフィーカラムのサイズに依存し、典型的には約5g〜約1000gの範囲であり;(3)抽出溶媒の容積は典型的には反応サイズに依存して約10mL〜約500mLであり;(4)化合物の単離に使用した洗浄液は、反応スケールに依存して約10mL〜約100mLの溶媒または水性試薬であり;(5)試薬の乾燥(炭酸カリウム、炭酸ナトリウムまたは硫酸マグネシウム)は、乾燥する溶媒の量および含水量に依存して約5g〜約100gである。
(分光学的手順および他の機器分析手順)
NMR。本明細書中に記載したHスペクトルを、Varian Gemini 200MHzスペクトロメーターを用いて得た。スペクトロメーターの磁場の強さおよび特定のサンプルについて使用したNMR溶媒を実施例に示すか、または図にNMRスペクトルを示した。典型的には、H NMR化学シフトを、内部標準のテトラメチルシラン(TMS)(δ=0ppm)から低磁場側に100万分の1(ppm)であらわしたδ値として報告している。固体サンプルまたは液体サンプルを適切なNMR溶媒(典型的にはCDClまたはDMSO−d)に溶解し、NMRサンプル管に入れ、スペクトロメーターの操作マニュアルに従ってデータを採取した。ほとんどのサンプルは温度可変モード(典型的には約55℃)で分析したが、いくつかのサンプルについてはプローブ周囲の温度でプローブを用いてデータを採取した。NMRデータをVarian,VNMR 6.1Gバージョンで提供されるソフトウェアを使って加工した。
本発明で以下の実施例をさらに示すが、これらの実施例は本開示の範囲をいかなる様式にも限定することを意図しておらず、単なる例示である。逆に、本明細書中の記載を読んだ後に、本発明の精神を逸脱することなく、当業者が示唆し得る種々の他の実施形態、改変、およびそれらの等価体へと変えてもよいことを明確に理解するべきである。このように、以下の実施例、置換基、試薬、または条件を種々変更することによって開示されるようなさらなる実験および実施例の方法を当業者は理解している。以下の実施例では、任意の測定値(温度、圧力、時間、質量、パーセント、濃度、範囲、化学シフト、周波数、モル比など)の開示において、このような測定値はそれぞれ「約」がついていることを理解すべきである。
(実施例1)
(3−フルオロ−4−メトキシ−フェニル)−[5−(4−フルオロ−フェニル)−1−メチル−3−プロピル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イル]−アミン塩酸塩(E1)の調製
Figure 2008520749
工程1: 4−(4−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−2−メチル−5−プロピル−2H−ピラゾール−3−カルボン酸アミド(3)の調製
Figure 2008520749
(a)4−フルオロベンゾイルクロリド(2)の調製。4−フルオロ安息香酸(10g、71.42mmol)の乾燥酢酸エチル(EtOAc)(100mL)溶液に、塩化チオニル(SOCl)(84.9g、714.2mmol)を10℃で窒素雰囲気下、ゆっくりと添加した。次いで、混合物を85℃で12時間攪拌した。反応終了後、過剰のSOClを低減圧下で蒸留によって除去し、所望の化合物4−フルオロベンゾイルクロリド(10.8g、収率95%)を得た。この化合物をさらに精製することなく次の工程に直接使用した。
(b)4−(4−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−2−メチル−5−プロピル−2H−ピラゾール−3−カルボン酸アミド(3)の調製。4−アミノ−2−メチル−5−プロピル−2H−ピラゾール−3−カルボン酸アミド(1)(10g、54.95mmol)およびトリエチルアミン(EtN)(6.94g、68.68mmol)のジクロロメタン(100mL)中の攪拌溶液に、化合物(2)4−フルオロベンゾイルクロリド(8.7g、54.94mmol)を0℃で窒素雰囲気下ゆっくりと添加した。次いで、混合物を室温で12〜15時間攪拌した。次いで、ジクロロメタンを減圧下で除去し、混合物を攪拌しながら冷水(約50mL)で希釈した。分離した白色固体をろ過し、水(2×30mL)で洗浄し、減圧下で乾燥して、所望の生成物である4−(4−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−2−メチル−5−プロピル−2H−ピラゾール−3−カルボン酸アミド(3)(9.6g)を得た。収率:60%。
Figure 2008520749
Mass(CI法、I−ブタン):m/z 305(M+1、100)。
工程2:5−(4−フルオロ−フェニル)−1−メチル−3−プロピル−1,6−ジヒドロ−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン(4)の調製
Figure 2008520749
工程1で得た4−(4−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−2−メチル−5−プロピル−2H−ピラゾール−3−カルボン酸アミド(3)(9g、29.60mmol)およびカリウムt−ブトキシド(t−BuOK)(9.94g、88.81mmol)のt−ブタノール(t−BuOH)(90mL)中の混合物を、窒素雰囲気下90℃で20〜24時間攪拌した。反応終了後、溶媒を減圧下で完全に除去した。残渣を冷水(45mL)で希釈し、pHが約7になるまで2N HClで酸性にした。分離した白色固体をろ過し、冷水で洗浄し、減圧下で乾燥して、所望の化合物5−(4−フルオロ−フェニル)−1−メチル−3−プロピル−1,6−ジヒドロ−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン(7g)を得た。収率:83%。
Figure 2008520749
Mass(CI法、i−ブタン):m/z 287(M+1、100)。
工程3:7−クロロ−5−(4−フルオロ−フェニル)−1−メチル−3−プロピル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン(5)の調製
Figure 2008520749
工程2で得た化合物5−(4−フルオロ−フェニル)−1−メチル−3−プロピル−1,6−ジヒドロ−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン(4)(4g、13.98mmol)およびオキシ塩化リン(POCl)(40mL)の混合物を無水条件下100℃で12〜14時間攪拌した。反応終了後、過剰のPOClを低減圧下で蒸留によって除去した。残渣をトルエン(30mL)で処理し、減圧下で濃縮した。残渣をNaHCO溶水液で希釈し、pHを約7〜8にした。分離した白色固体をろ別し、水で洗浄し、減圧下で乾燥して、所望の生成物である7−クロロ−5−(4−フルオロ−フェニル)−1−メチル−3−プロピル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン(5)(3.52g)を得た。収率:83%。
Figure 2008520749
工程4:3−フルオロ−4−メトキシアニリン(8)の調製
Figure 2008520749
あらかじめ冷却した(10℃)メタノール(100mL)に、窒素雰囲気下で攪拌しながら金属ナトリウム(1.45g、63mmol)をゆっくりと何度かに分けて添加した。全てのナトリウム金属が溶解するまで、混合物を室温で攪拌した。この混合物に、3,4−ジフルオロニトロベンゼン(6)(10g、63mmol)を室温で添加し、室温で2〜3時間攪拌を続けた。次いで、混合物を減圧下で濃縮し、氷水(100mL)に注いだ。攪拌しながら2N HClを添加することによって混合物のpHを約7に調整した。分離した固体をろ別し、水で洗浄し、減圧下で乾燥して、生成物である2−フルオロ−4−ニトロアニソール(7)(9.75g)を得た。収率:91%;融点:102〜104℃。
ParrTM水素化フラスコに入れた10% Pd/C(1.5g)のエタノール(150mL)中の混合物に、2−フルオロ−4−ニトロアニソール(7)(9.09g、53mmol)のエタノール(150mL)溶液をゆっくりと添加した。次いで、混合物を水素雰囲気下(40psi)で室温で4時間攪拌した。反応終了後、混合物をCeliteTMでろ過し、残渣をエタノール(20mL)で十分に洗浄した。ろ液および洗浄液を集め、混合し、乾燥するまで蒸発させた。得られた固体をヘキサン(50mL)中で1時間攪拌し、ろ過して、所望の生成物である3−フルオロ−4−メトキシアニリン(8)(6.75g)を得た。収率:91%;融点:74〜76℃。
工程5:(3−フルオロ−4−メトキシ−フェニル)−[5−(4−フルオロ−フェニル)−1−メチル−3−プロピル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イル]−アミン塩酸塩(E1)の調製
Figure 2008520749
工程3で得た化合物7−クロロ−5−(4−フルオロ−フェニル)−1−メチル−3−プロピル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン(5)(2.21g、7.25mmol)、3−フルオロ−4−メトキシアニリン(1.13g、7.98mmol)のi−プロパノール(30mL)中の混合物を80℃で5〜6時間攪拌した。分離した黄色固体をろ過し、i−プロパノールで洗浄した。このようにして得た固体をi−プロパノール中、50〜60℃で3〜4時間攪拌し、ろ過し、減圧下で乾燥して、所望の生成物である(3−フルオロ−4−メトキシ−フェニル)−[5−(4−フルオロ−フェニル)−1−メチル−3−プロピル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イル]−アミン塩酸塩(E1)(2.78g)を得た。収率:94%。DSC:253.67℃。
Figure 2008520749
Mass(DIP CI法):m/z 410(M+1、100)。
または、反応を乾燥ジメチルホルムアミド(DMF)(20mL)中80℃で5〜6時間行なった。反応終了後、混合物を冷水(60mL)に注ぎ、室温で10〜15時間攪拌した。分離した白色固体をろ過し、水(20mL)で洗浄し、減圧下で乾燥して所望の生成物E1を得た(収率90%)。
(実施例2〜52)
他に言及されない限り、実施例2〜52であらわされる以下の化合物を実施例1に開示したのと類似の手順で適切な置換基を有する類似の出発材料を用いて調製し、化合物E2〜E52として列挙される対応する化合物を得た。
(実施例2)
(3−クロロ−4−メトキシ−フェニル)−[5−(4−フルオロ−フェニル)−1−メチル−3−プロピル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イル]−アミン塩酸塩(E2)の調製
Figure 2008520749
収率:88%;融点:253.65℃:
Figure 2008520749
(実施例3)
(4−フルオロ−フェニル)−[5−(4−フルオロ−フェニル)−1−メチル−3−プロピル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イル]−アミン塩酸塩(E3)の調製
Figure 2008520749
収率:81%;融点:161〜164℃;
Figure 2008520749
(実施例4)
(3,4−ジメトキシ−フェニル)−[5−(4−フルオロ−フェニル)−1−メチル−3−プロピル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イル]−アミン塩酸塩(E4)の調製
Figure 2008520749
収率:82%;融点178〜181℃。
Figure 2008520749
(実施例5)
2−クロロ−4−[5−(4−フルオロ−フェニル)−1−メチル−3−プロピル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イルアミノ]−フェノール塩酸塩(E5)の調製
Figure 2008520749
収率:66%;融点:200〜202℃;
Figure 2008520749
(実施例6)
(4−クロロ−3−メトキシ−フェニル)−[5−(4−フルオロ−フェニル)−1−メチル−3−プロピル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イル]−アミン塩酸塩(E6)の調製
Figure 2008520749
収率:67%;融点:230〜232℃
Figure 2008520749
(実施例7)
2−フルオロ−4−[5−(4−フルオロ−フェニル)−1−メチル−3−プロピル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イルアミノ]−フェノール塩酸塩(E7)の調製
Figure 2008520749
収率:43%;融点:161〜162℃;
Figure 2008520749
(実施例8)
ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル−[5−(4−フルオロ−フェニル)−1−メチル−3−プロピル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イル]−アミン塩酸塩(E8)の調製
Figure 2008520749
収率:53%;融点:<260℃;
Figure 2008520749
(実施例9)
(3−クロロ−4−メトキシ−フェニル)−(1−メチル−3−プロピル−5−チオフェン−2−イル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イル)−アミン塩酸塩(E9)の調製
Figure 2008520749
収率:79%;融点:258〜260℃;
Figure 2008520749
(実施例10)
(3−フルオロ−4−メトキシ−フェニル)−(1−メチル−3−プロピル−5−チオフェン−2−イル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イル)−アミン塩酸塩(E10)の調製
Figure 2008520749
収率:52%;融点:238〜242℃;
Figure 2008520749
(実施例11)
(4−クロロ−3−メトキシ−フェニル)−(1−メチル−3−プロピル−5−チオフェン−2−イル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イル)−アミン塩酸塩(E11)の調製
Figure 2008520749
収率:60%;融点:200〜204℃;
Figure 2008520749
(実施例12)
ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル−(1−メチル−3−プロピル−5−チオフェン−2−イル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イル)−アミン塩酸塩(E12)の調製
Figure 2008520749
収率:48%;融点:246〜250℃;
Figure 2008520749
(実施例13)
(3−クロロ−4−メトキシ−フェニル)−(1,3−ジメチル−5−フェニル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イル)−アミン塩酸塩(E13)の調製
Figure 2008520749
収率:69%;融点:234〜236℃;
Figure 2008520749
(実施例14)
(1,3−ジメチル−5−フェニル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イル)−(3−フルオロ−4−メトキシ−フェニル)−アミン塩酸塩(E14)の調製
Figure 2008520749
収率72%;
Figure 2008520749
(実施例15)
(4−クロロ−3−メトキシ−フェニル)−(1,3−ジメチル−5−フェニル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イル)−アミン塩酸塩(E15)の調製
Figure 2008520749
収率:63%;融点:222〜224℃;
Figure 2008520749
(実施例16)
(3−フルオロ−4−メトキシ−フェニル)−[5−(4−フルオロ−フェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イル]−アミン塩酸塩(E16)の調製
Figure 2008520749
融点:262℃;
Figure 2008520749
(実施例17)
(3−クロロ−4−メトキシ−フェニル)−[5−(4−フルオロ−フェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イル]−アミン塩酸塩(E17)の調製
Figure 2008520749
収率:70%;融点:>240℃;
Figure 2008520749
(実施例18)
2−クロロ−4−[5−(4−フルオロ−フェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イルアミノ]−フェノール塩酸塩(E18)の調製
Figure 2008520749
収率:45%;融点:238〜240℃
Figure 2008520749
(実施例19)
ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル−[5−(4−フルオロ−フェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イル]−アミン塩酸塩(E19)の調製
Figure 2008520749
収率:62%;融点:230〜232℃;
Figure 2008520749
(実施例20)
1−[5−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−1−メチル−3−プロピル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イル]−ピペリジン−4−オール(E20)の調製
Figure 2008520749
実施例1に開示されたのと類似の手順によって、i−プロパノールの代わりに2−ブタノール(10mL)を用いてこの化合物を120℃で24時間かけて調製した。
収率:24%;融点:142〜144℃;
Figure 2008520749
(実施例21)
(3−クロロ−4−メトキシ−フェニル)−[5−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−1−メチル−3−プロピル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イル]−アミン塩酸塩(E21)の調製
Figure 2008520749
融点:198−201℃;
Figure 2008520749
(実施例22)
3−[7−(3−クロロ−4−メトキシ−フェニルアミノ)−1−メチル−3−プロピル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−5−イル]−4−エトキシベンゼンスルホンアミド塩酸塩(E22)の調製
Figure 2008520749
実施例1に開示されたのと類似の手順によって、この化合物を90℃で7時間かけて調製した。
収率:50%;融点:204〜206℃;
Figure 2008520749
(実施例23)
4−エトキシ−3−[7−(3−フルオロ−4−メトキシ−フェニルアミノ)−1−メチル−3−プロピル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−5−イル]−ベンゼンスルホンアミド塩酸塩(E23)の調製
Figure 2008520749
実施例1に開示されたのと類似の手順によって、この化合物を90℃で7時間かけて調製した。
収率:79%;融点:218〜220℃;
Figure 2008520749
(実施例24)
(3−クロロ−4−メトキシ−フェニル)−[5−(2−エトキシ−フェニル)−1−メチル−3−プロピル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イル]−アミン塩酸塩(E24)の調製
Figure 2008520749
実施例1に開示されたのと類似の手順によって、この化合物を90℃で7時間かけて調製した。
収率:62%;融点:202〜204℃
Figure 2008520749
(実施例25)
[5−(2−エトキシ−フェニル)−1−メチル−3−プロピル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イル]−(3−フルオロ−4−メトキシ−フェニル)アミン塩酸塩(E25)の調製
Figure 2008520749
融点:194〜196℃;
Figure 2008520749
(実施例26)
2−クロロ−4−(1−メチル−5−フェニル−3−プロピル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イルアミノ)−フェノール塩酸塩(E26)の調製
Figure 2008520749
収率:51%;融点:180℃;
Figure 2008520749
(実施例27)
(3−クロロ−4−メトキシ−フェニル)−(1−メチル−5−フェニル−3−プロピル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イル)アミン塩酸塩(E27)の調製
Figure 2008520749
収率:96%;融点:238〜240℃
Figure 2008520749
(実施例28)
(3−フルオロ−4−メトキシ−フェニル)−(1−メチル−5−フェニル−3−プロピル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イル)−アミン塩酸塩(E28)の調製
Figure 2008520749
収率:74%;融点:248〜250℃;
Figure 2008520749
(実施例29)
(4−クロロ−3−メトキシ−フェニル)−(1−メチル−5−フェニル−3−プロピル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イル)−アミン塩酸塩(E29)の調製
Figure 2008520749
収率:73%;融点228〜230℃;
Figure 2008520749
(実施例30)
(1,3−ジメチル−5−チオフェン−2−イル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イル)−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−アミン塩酸塩(E30)の調製
Figure 2008520749
実施例1に開示されたのと類似の手順によって、この化合物を90℃で4〜5時間かけて調製した。
収率:60%:融点:236〜238℃;
Figure 2008520749
(実施例31)
(4−クロロ−3−メトキシ−フェニル)−(1,3−ジメチル−5−チオフェン−2−イル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イル)−アミン塩酸塩(E31)の調製
Figure 2008520749
実施例1に開示されたのと類似の手順によって、この化合物を90℃で4〜5時間かけて調製した。
収率:63%;融点:>240℃;
Figure 2008520749
(実施例32)
(3−クロロ−4−メトキシ−フェニル)−(1,3−ジメチル−5−チオフェン−2−イル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イル)−アミン塩酸塩(E32)の調製
Figure 2008520749
実施例1に開示されたのと類似の手順によって、この化合物を90℃で4〜5時間かけて調製した。
収率:69%;融点:>240℃
Figure 2008520749
(実施例33)
ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル−(1,3−ジメチル−5−チオフェン−2−イル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イル)−アミン塩酸塩(E33)の調製
Figure 2008520749
実施例1に開示されたのと類似の手順によって、この化合物を90℃で4〜5時間かけて調製した。
収率:60%;融点:>240℃
Figure 2008520749
(実施例34)
2−クロロ−4−(1,3−ジメチル−5−チオフェン−2−イル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イルアミノ)−フェノール塩酸塩(E34)の調製
Figure 2008520749
実施例1に開示されたのと類似の手順によって、この化合物を90℃で4〜5時間かけて調製した。
収率:72%;融点:>240℃;
Figure 2008520749
(実施例35)
(1,3−ジメチル−5−フェニル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イル)−(3−フルオロ−4−メトキシ−フェニル)−アミン塩酸塩(E35)の調製
Figure 2008520749
実施例1に開示されたのと類似の手順によって、この化合物を80℃で12時間かけて調製した。
収率:58%;MP:218〜220℃;純度:98.50%
Figure 2008520749
(実施例36)
[5−(4−フルオロ−フェニル)−1−メチル−3−プロピル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イル]−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−アミン塩酸塩(E36)の調製
Figure 2008520749
実施例1に開示されたのと類似の手順によって、この化合物を80℃で12時間かけて調製した。
収率:74%;MP:220〜222℃;純度97%;
Figure 2008520749
(実施例37)
[5−(4−フルオロ−フェニル)−1−メチル−3−プロピル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イル]−(4−トリフルオロメトキシ−フェニル)−アミン塩酸塩(E37)の調製
Figure 2008520749
実施例1に開示されたのと類似の手順によって、この化合物を80℃で12時間かけて調製した。
収率:76%;MP:230〜232℃;純度:96%;
Figure 2008520749
(実施例38)
(1,3−ジメチル−5−フェニル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イル)−(4−トリフルオロメトキシ−フェニル)−アミン塩酸塩(E38)の調製
Figure 2008520749
実施例1に開示されたのと類似の手順によって、この化合物を80℃で12時間かけて調製した。
収率:39%;MP:174〜176℃;純度:97.64%;
Figure 2008520749
(実施例39)
[5−(4−フルオロ−フェニル)1,3−ジメチル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イル]−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−アミン塩酸塩(E39)の調製
Figure 2008520749
実施例1に開示されたのと類似の手順によって、この化合物を80℃で12時間かけて調製した。
収率:55%:MP:250〜252℃;純度:98.52%:
Figure 2008520749
(実施例40)
(6−クロロ−ピリジン−3−イル)−[5−(4−フルオロ−フェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イル]−アミン塩酸塩(E40)の調製
Figure 2008520749
実施例1に開示されたのと類似の手順によって、この化合物を80℃で12時間かけて調製した。
収率:29%;MP:248〜250℃;純度:99.65%
Figure 2008520749
(実施例41)
N−{5−[5−(4−フルオロ−フェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イルアミノ]−2−ヒドロキシ−フェニル}−アセトアミド塩酸塩(E41)の調製
Figure 2008520749
実施例1に開示されたのと類似の手順によって、この化合物を80℃で12時間かけて調製した。
収率:54%;MP:250〜252℃;純度:97.54%;
Figure 2008520749
(実施例42)
(1H−ベンゾイミダゾール−5−イル)−(1,3−ジメチル−5−フェニル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イル)−アミン塩酸塩(E42)の調製
Figure 2008520749
実施例1に開示されたのと類似の手順によって、この化合物を80℃で24時間かけて調製した。
収率:44%:純度:99.01%:
Figure 2008520749
(実施例43)
4−[5−(4−フルオロ−フェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イルアミノ]−N,N−ジメチル−ベンゼンスルホンアミド塩酸塩(E43)の調製
Figure 2008520749
実施例1に開示されたのと類似の手順によって、この化合物を80℃で20時間かけて調製した。
収率:32%;MP:254〜256℃;純度:98.85%
Figure 2008520749
(実施例44)
4−(1,3−ジメチル−5−フェニル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イルアミノ)−ベンゼンスルホンアミド塩酸塩(E44)の調製
Figure 2008520749
実施例1に開示されたのと類似の手順によって、この化合物を80℃で20時間かけて調製した。
収率:53%;純度:98.02%;
Figure 2008520749
(実施例45)
4−[5−(4−フルオロ−フェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イルアミノ]−ベンゼンスルホンアミド塩酸塩(E45)の調製
Figure 2008520749
実施例1に開示されたのと類似の手順によって、この化合物を80℃で15時間かけて調製した。
収率:67%;純度:99.06%;
Figure 2008520749
(実施例46)
4−[5−(4−フルオロ−フェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イルアミノ]−N−メチル−ベンゼンスルホンアミド塩酸塩(E46)の調製
Figure 2008520749
実施例1に開示されたのと類似の手順によって、この化合物を80℃で24時間かけて調製した。
収率:65%;純度:99.11%;
Figure 2008520749
(実施例47)
4−[5−(4−フルオロ−フェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イルアミノ]−ベンズアミド塩酸塩(E47)の調製
Figure 2008520749
実施例1に開示されたのと類似の手順によって、この化合物を80℃で24時間かけて調製した。
収率:55%;MP:272〜274℃;純度:99.19%;
Figure 2008520749
(実施例48)
4−[5−(4−フルオロ−フェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イルアミノ]−N−メチル−ベンズアミド塩酸塩(E48)の調製
Figure 2008520749
実施例1に開示されたのと類似の手順によって、この化合物を80℃で24時間かけて調製した。
収率:53%;純度:98.75%;
Figure 2008520749
(実施例49)
3−[5−(4−フルオロ−フェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イルアミノ]−ベンズアミド塩酸塩(E49)の調製
Figure 2008520749
実施例1に開示されたのと類似の手順によって、この化合物を80℃で24時間かけて調製した。
収率:44%;MP:258〜260℃;純度:99.33%;
Figure 2008520749
(実施例50)
3−[5−(4−フルオロ−フェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イルアミノ]−N−メチル−ベンズアミド塩酸塩(E50)の調製
Figure 2008520749
実施例1に開示されたのと類似の手順によって、この化合物を80℃で24時間かけて調製した。
収率:50%:MP:272〜274℃;純度:99.39%;
Figure 2008520749
(実施例51)
(3−フルオロ−4−メトキシ−フェニル)−(1−メチル−3−プロピル−5−トリフルオロメチル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イル)−アミン塩酸塩(E51)の調製
Figure 2008520749
実施例1に開示されたのと類似の手順によって、この化合物を80℃で12時間かけて調製した。
収率:50%;MP:136〜138℃;純度:98.6%;
Figure 2008520749
(実施例52)
ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル−(1−メチル−3−プロピル−5−チオフェン−2−イル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イル)−アミン塩酸塩(E52)の調製
Figure 2008520749
実施例1に開示されたのと類似の手順によって、この化合物を80℃で12時間かけて調製した。
収率:48%;MP:246〜250℃;純度:97.16%;
Figure 2008520749
(実施例53および54)
4−[5−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−1−メチル−3−プロピル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イル]−2−メチル−フェノール(E53)および4−[5−(3−ヒドロキシ,4−メトキシ−フェニル)−1−メチル−3−プロピル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イル]−2−メチル−フェノール(E54)の調製
Figure 2008520749
化合物9(0.5g、1.44mmol)および塩化アルミニウム(AlCl)(0.67g、5mmol)のニトロベンゼン(10mL)中の攪拌混合物に、o−クレゾール(0.16g、1.44mmol)を窒素雰囲気下で滴下した。次いで、混合物を120℃で2.5時間攪拌した。混合物を室温まで冷却し、水(50mL)に注ぎ、酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。有機層を集め、混合し、無水NaSOで乾燥し、濃縮した。このようにして得た残渣を20%酢酸エチル/石油エーテルを用いてカラムクロマトグラフィーで精製し、所望の化合物4−[5−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−1−メチル−3−プロピル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イル]−2−メチル−フェノール(E53)(0.20g;収率33%)および4−[5−(3−ヒドロキシ,4−メトキシ−フェニル)−1−メチル−3−プロピル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イル]−2−メチル−フェノール(E54)(収率6%)を得た。
4−[5−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−1−メチル−3−プロピル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イル]−2−メチル−フェノール(E53)
融点:198〜200℃;
Figure 2008520749
4−[5−(3−ヒドロキシ,4−メトキシ−フェニル)−1−メチル−3−プロピル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イル]−2−メチル−フェノール(E54)
融点:180〜182℃;
Figure 2008520749
(実施例55〜57)
他に言及されない限り、実施例55〜57であらわされる以下の化合物を実施例53および54に開示したのと類似の手順で適切な置換基を有する類似の出発材料を用いて調製し、化合物E55〜E57として列挙される対応する化合物を得た。
(実施例55)
2−クロロ−4−[5−(4−フルオロ−フェニル)−1−メチル−3−プロピル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イルアミノ]−フェノール(E55)の調製
Figure 2008520749
収率:20%;融点:182〜184℃
Figure 2008520749
(実施例56)
5−(4−フルオロ−フェニル)−7−(4−ヒドロキシ−3−メチル−フェニル)−1−メチル−3−プロピル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン(E56)の調製
Figure 2008520749
収率;40%
Figure 2008520749
(実施例57)
2−メチル−4−(1−メチル−5−フェニル−3−プロピル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イル)−フェノール(E57)の調製
Figure 2008520749
収率:56%;融点:204〜206℃;
Figure 2008520749
(実施例58)
5−(4−フルオロ−フェニル)−7−(4−メトキシ−3−メチル−フェニル)−1−メチル−3−プロピル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン(E58)の調製
Figure 2008520749
化合物E56(0.2g、0.53mmol)および炭酸カリウム(KCO)(0.29g、2.1mmol)の乾燥DMF(5mL)の攪拌混合物に、ヨウ化メチル(89mg、0.63mmol)を窒素雰囲気下で滴下した。次いで、混合物を80℃で3時間攪拌した。混合物を室温まで冷却し、水(25mL)に注ぎ、30分間攪拌した。析出した固体をろ別し、石油エーテルで洗浄し、減圧下で乾燥し、所望の化合物5−(4−フルオロ−フェニル)−7−(4−メトキシ−3−メチル−フェニル)−1−メチル−3−プロピル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン(E58)0.13gをオフホワイト色の固体として得た。
収率:62%;融点136〜138℃;
Figure 2008520749
(実施例59〜61)
他に言及されない限り、実施例59〜61であらわされる以下の化合物を実施例53、54、および58に開示したのと類似の手順で適切な置換基を有する類似の出発材料を用いて調製し、化合物E59〜E61として列挙される対応する化合物を得た。
(実施例59)
7−(3−フルオロ−4−メトキシ−フェニル)−5−(4−フルオロ−フェニル)−1−メチル−3−プロピル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン(E59)の調製
Figure 2008520749
収率:54%;融点:174〜176℃;
Figure 2008520749
(実施例60)
7−(4−メトキシ−3−メチル−フェニル)−1−メチル−5−フェニル−3−プロピル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン(E60)の調製
Figure 2008520749
収率:43%;融点:158〜160℃;
Figure 2008520749
(実施例61)
7−(3−フルオロ−4−メトキシ−フェニル−1−メチル−5−フェニル−3−プロピル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン(E61)の調製
Figure 2008520749
収率:25%;融点:158〜160℃;
Figure 2008520749
(実施例62)
5−(4−フルオロ−フェニル)−1−メチル−7−(4−メチルスルファニル−フェニル)−3−プロピル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン(E62)の調製
Figure 2008520749
工程1:4−メチルスルファニルフェニルボロン酸の調製
Figure 2008520749
4−ブロモチオアニソール(10)(3g、14.8mmol)のTHF(15mL)中の冷たい(−78℃)攪拌溶液に、n−BuLi(10mL)を窒素雰囲気下でゆっくりと添加した。混合物を室温にし、20分間攪拌を続けた。次いで、混合物を−78℃まで冷却した。ホウ酸トリイソプロピル(10mL、17.7mmol)のTHF(10mL)溶液をこの混合物にゆっくりと添加した。混合物を−78℃で1時間、室温で2時間攪拌した。混合物を冷たい5%HClで酸性にし、水(25mL)で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を集め、混合し、食塩水溶液(20mL)で洗浄した後、水(20mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、濃縮した。このようにして得た残渣をEtOAc−ヘキサンを用いたカラムクロマトグラフィーで精製し、所望のアリールボロン酸(11)(170mg)を得た。
収率:10%;
Figure 2008520749
工程2:5−(4−フルオロ−フェニル)−1−メチル−7−(4−メチルスルファニル−フェニル)−3−プロピル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン(E62)の調製
Figure 2008520749
化合物5(0.25g、0.82mmol)、(PPhPd(0.048g、0.04mmol)および化合物11(0.14g、0.82mmol)の乾燥DMF(3mL)中の混合物を窒素雰囲気下で30分間攪拌した。この混合物にNaCO溶液(0.69g、水3.3mLに6.56mmol溶解)をゆっくりと添加し、この混合物を100℃で12時間攪拌した。次いで、この混合物を室温まで冷却し、水(15mL)で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を集め、混合し、食塩水溶液(15mL)で洗浄した後、水(2×10mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、減圧下で濃縮した。このようにして得た残渣を酢酸エチル−石油エーテルを用いたカラムクロマトグラフィーによって精製し、所望の化合物を得た(0.24g)。
収率:75%;融点:114〜116℃;
Figure 2008520749
(実施例63〜68)
他に言及されない限り、実施例63〜68であらわされる以下の化合物を実施例62に開示したのと類似の手順で適切な置換基を有する類似の出発材料を用いて調製し、化合物E63〜E68として列挙される対応する化合物を得た。
(実施例63)
5−(4−フルオロ−フェニル)−1−メチル−3−プロピル−7−p−トリル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン(E63)の調製
Figure 2008520749
収率:42%;融点:148〜150℃;
Figure 2008520749
(実施例64)
5−(4−フルオロ−フェニル)−1−メチル−7−フェニル−3−プロピル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン(E64)の調製
Figure 2008520749
収率:51%;融点:115〜118℃;
Figure 2008520749
(実施例65)
7−ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル−1,3−ジメチル−5−フェニル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン(E65)の調製
Figure 2008520749
融点:142〜144℃
Figure 2008520749
(実施例66)
5−(4−フルオロ−フェニル)−1,3−ジメチル−7−フェニル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン(E66)の調製
Figure 2008520749
収率:76%;融点:150〜152℃;
Figure 2008520749
(実施例67)
7−(3−メタンスルホニル−フェニル)−1,3−ジメチル−5−フェニル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン(E67)の調製
Figure 2008520749
実施例62に開示されたのと類似の手順によって、この化合物を80℃で3時間かけて調製した。
収率:52%;融点:210〜212℃;純度:95.90%
Figure 2008520749
(実施例68)
5−(4−フルオロ−フェニル)−7−(3−メタンスルホニル−フェニル)−1,3−ジメチル−5−フェニル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン(E68)の調製
Figure 2008520749
実施例62に開示されたのと類似の手順によって、この化合物を80℃で3時間かけて調製した。
融点:176〜178℃;純度96.98%;
Figure 2008520749
(実施例69)
5−(4−フルオロ−フェニル)−7−(4−メタンスルホニル−フェニル)−1−メチル−3−プロピル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン(E69)の調製
Figure 2008520749
化合物E62(0.13g、0.32mmol)およびオキソン(0.59g、0.96mmol)のアセトン(3mL)中の混合物に水(2mL)を添加し、混合物を窒素雰囲気下室温で6時間攪拌した。反応終了後、混合物を冷NaHCO溶液で希釈し、水(10mL)で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を集め、混合し、無水NaSOで乾燥し、減圧下で濃縮した。このようにして得た残渣を酢酸エチル−ヘキサンを用いたカラムクロマトグラフィーで精製し、所望の化合物(0.10g)を得た。
収率:75%;融点:208〜210℃;
Figure 2008520749
(実施例70)
5−(4−フルオロ−フェニル)−1−メチル−7−フェニルエチニル−3−プロピル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン(E70)の調製
Figure 2008520749
化合物5(0.5g、1.64mmol)、(PPhPdCl(46mg、0.06mmol)およびトリエチルアミン(1.2mL、8.2mmol)の乾燥DMF(10mL)の混合物を窒素雰囲気下室温で30分間攪拌した。この混合物に、フェニルアセチレン(0.33g、3.29mmol)をゆっくりと添加し、混合物を100℃で30分間攪拌した。次いで、混合物を室温まで冷却し、水(25mL)で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を集め、混合し、食塩水溶液(10mL)で洗浄し、水(2×10mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、減圧下で濃縮した。このようにして得た残渣を酢酸エチル−石油エーテルを用いたカラムクロマトグラフィーで精製し、所望の化合物E70(0.30g)を得た。
収率:50%;融点:156〜158℃;
Figure 2008520749
(実施例71)
7−(4−フルオロ−フェノキシ)−1−メチル−5−フェニル−3−プロピル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン(E71)の調製
Figure 2008520749
7−(4−フルオロ−フェノキシ)−1−メチル−5−フェニル−3−プロピル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン(E71)を、DMF(5mL)中で化合物12(0.25g、0.69mmol)と4−フルオロフェノール(0.08g、0.71mmol)およびKCO(0.47g、3.45mmol)とを80℃で12時間加熱して反応させることによって調製した。
収率:56%;融点:126〜128℃;
Figure 2008520749
(実施例72)
(3−クロロ−4−メトキシ−フェニル)−[6−(4−フルオロ−フェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−4−イル]−アミン塩酸塩(E72)の調製
Figure 2008520749
工程1:(2,5−ジメチル−2H−ピラゾロ−3−イル)−メタノール(14)の調製
Figure 2008520749
化合物13(4.5g、24.7mmol)のTHF(60mL)溶液に、リチウム水素化アルミニウム(LiAlH)(1.22g、321mmol)を窒素雰囲気下0℃で3〜4回に分けて添加した。得られた混合物を0℃で2〜3時間攪拌し、次いで、飽和硫酸ナトリウム溶液を添加することによって過剰のLiAlHをクエンチした。混合物をろ過し、残渣を酢酸エチルで洗浄した。ろ液を集め、混合し、減圧下で濃縮して、所望の化合物(2,5−ジメチル−2H−ピラゾロ−3−イル)−メタノール(14)3gを褐色固体として得た。
収率:86%;
Figure 2008520749
工程2:2,5−ジメチル−2H−ピラゾール−3−カルボアルデヒド(15)の調製
Figure 2008520749
化合物14(3g、23.8mmol)および重クロム酸ピリジニウム(13.4g、35.7mmol)のジクロロメタン(100mL)中の混合物を、窒素雰囲気下25℃で16時間攪拌した。次いでこの反応混合物をろ過した。ろ液を集め、無水NaSOで乾燥し、減圧下で濃縮した。このようにして得た粗生成物をシリカゲルに通し、所望の化合物である2,5−ジメチル−2H−ピラゾール−3−カルボアルデヒド(15)1gを褐色固体として得た。
収率:34%;
Figure 2008520749
工程3:3−(2,5−ジメチル−2H−ピラゾール−3−イル)−2−(4−フルオロフェニル)アクリル酸(16)の調製
Figure 2008520749
化合物15(1g、8.0mmol)および4−フルオロフェニル酢酸(1.24g、8.0mmol)、無水酢酸(2mL)およびトリエチルアミン(0.84mL、6.0mmol)の混合物を窒素雰囲気下で5〜6時間還流させた。過剰の無水酢酸を同じ温度で留去した。次いで、混合物を水(100mL)で希釈し、2Nの塩酸で中和した。析出してきた固体をろ過し、減圧下で乾燥して、表題化合物の3−(2,5−ジメチル−2H−ピラゾール−3−イル)−2−(4−フルオロフェニル)アクリル酸(16)1.4gを淡褐色固体として得た。
収率:67%;
Figure 2008520749
工程4:3−(2,5−ジメチル−2H−ピラゾール−3−イル)−2−(4−フルオロフェニル)アクリル酸アジド(17)の調製
Figure 2008520749
化合物16(1.2g、4.6mmol)およびトリエチルアミン(0.78g、5.0mmol)のアセトン(15mL)中の混合物を0℃で冷却し、クロロギ酸エチル(0.78g、6.4mmol)のアセトン(5mL)溶液を滴下し、ナトリウムアジド溶液(水5mL中0.52g、6.9mmol)を滴下した。得られた反応混合物を室温で1時間攪拌し、氷水(50mL)に注いだ。析出してきた固体をろ過し、過剰の水で洗浄し、15時間乾燥して、表題化合物である3−(2,5−ジメチル−2H−ピラゾール−3−イル)−2−(4−フルオロフェニル)アクリル酸アジド(17)0.8gを黄色固体として得た。
収率:61%;
Figure 2008520749
工程5:6−(4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1,5−ジヒドロピラゾロ[4,3−c]ピリジン−4−オン(18)の調製
Figure 2008520749
化合物17(0.8g、2.8mmol)およびトリブチルアミンのジフェニルエーテル(15mL)中の混合物を窒素雰囲気下250℃で3時間攪拌し、ジフェニルエーテルを250℃で留去した。冷却した残渣をトルエン(30mL)に溶解し、酢酸エチルで再結晶して、表題化合物の6−(4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1,5−ジヒドロピラゾロ[4,3−c]ピリジン−4−オン(18)(0.46g)をオフホワイト色固体として得た。
収率:64%;
Figure 2008520749
工程6:4−クロロ−6−(4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン(19)の調製
Figure 2008520749
化合物18(0.46g、1.78mmol)およびPOCl(10mL)の混合物を還流温度で12時間攪拌した。次いで、過剰のPOClを還流温度で留去した。混合物を水で希釈し、炭酸水素ナトリウム溶液で中和した。析出してきた固体を減圧下で乾燥して、表題化合物である4−クロロ−6−(4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン(19)0.43gをオフホワイト色固体として得た。
収率:100%
Figure 2008520749
工程7:(3−クロロ−4−メトキシ−フェニル)−[6−(4−フルオロ−フェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−4−イル]−アミン塩酸塩(E70)の調製
Figure 2008520749
化合物19(0.2g、0.83mmol)および3−クロロ−4−メトキシアニリン(0.18g、1.14mmol)のn−ブタノール(10mL)中の混合物を窒素雰囲気下、還流温度で36時間攪拌した。次いで、反応混合物を室温まで冷却した。析出してきた固体をろ過し、減圧下で乾燥して、表題化合物である(3−クロロ−4−メトキシ−フェニル)−[6−(4−フルオロ−フェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−4−イル]−アミン塩酸塩(E70)0.2gをオフホワイト色固体として得た。
収率:71%;
Figure 2008520749
(実施例73〜78)
他に言及されない限り、実施例73〜78であらわされる以下の化合物を実施例70に開示したのと類似の手順で適切な置換基を有する類似の出発材料を用いて調製し、化合物E73〜E78として列挙される対応する化合物を得た。
(実施例73)
(3−フルオロ−4−メトキシ−フェニル)−[6−(4−フルオロ−フェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−4−イル]−アミン塩酸塩(E73)の調製
Figure 2008520749
収率:44%
Figure 2008520749
(実施例74)
[6−(4−フルオロ−フェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−4−イル]−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−アミン塩酸塩(E74)の調製
Figure 2008520749
実施例70に開示されたのと類似の手順によって、この化合物を120℃で24時間かけて調製した。
収率:74%;融点:220〜222℃;純度:99.49%;
Figure 2008520749
(実施例75)
(6−クロロ−ピリジン−3−イル)−[6−(4−フルオロ−フェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン]−アミン塩酸塩(E75)の調製
Figure 2008520749
実施例70に開示されたのと類似の手順によって、この化合物を120℃で24時間かけて調製した。
収率:45%;融点:215〜218℃;純度:94.18%;
Figure 2008520749
(実施例76)
N−{4−[6−(4−フルオロ−フェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−4−イルアミノ]フェニル}−メタンスルホンアミド塩酸塩(E76)の調製
Figure 2008520749
実施例70に開示されたのと類似の手順によって、この化合物を80℃で24時間かけて調製した。
収率:20%;純度:99.22%;
Figure 2008520749
(実施例77)
(1,3−ジメチル−6−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−4−イル)−(4−トリフルオロメトキシ−フェニル)−アミン塩酸塩(E70)の調製
Figure 2008520749
実施例70に開示されたのと類似の手順によって、この化合物を120℃で24時間かけて調製した。
収率:38%;融点:248〜250℃;純度:98.92%;
Figure 2008520749
(実施例78)
4−[6−(4−フルオロ−フェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−4−イルアミノ]−N−メチルベンゼンスルホンアミド塩酸塩(E78)の調製
Figure 2008520749
実施例70に開示されたのと類似の手順によって、80℃で48時間、この化合物を調製した。
収率:16%;融点:293〜295℃;純度:99.42%;
Figure 2008520749
(実施例79)
(3−クロロ−4−メトキシ−フェニル)−(1,6−ジフェニル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)−アミン塩酸塩(E79)の調製
Figure 2008520749
工程1:5−アミノ−3−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸エチルエステル(20)の調製
Figure 2008520749
化合物20(7g、41.4mmol)のエタノール(70mL)溶液にフェニルヒドラジン(4.4g、41.4mmol)を添加し、得られた反応混合物を窒素雰囲気下で24時間還流させた。次いで、混合物を室温まで冷却し、減圧下で濃縮して、表題化合物である5−(4−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸エチルエステル(21)8gをオフホワイト色固体として得た。
収率:84%;
Figure 2008520749
工程2:5−(4−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸エチルエステル(22)の調製
Figure 2008520749
化合物21(4g、17.3mmol)、4−フルオロ安息香酸(4.8g、34.6mmol)およびジメチルアミノピリジン(DMAP)(1.05g、8.6mmol)のジクロロメタン(100mL)中の混合物を0℃まで冷却し、ジシクロヘキシル−カルボジイミド(DCC)(7g、34.6mmol)を窒素雰囲気下で2〜3回に分けて添加した。得られた反応混合物を還流温度で16時間攪拌し、室温まで冷却した。この混合物に水を添加し、分離した有機層を集め、無水NaSOで乾燥し、減圧下で濃縮した。このようにして得た残渣をシリカゲルに通し、表題化合物である5−(4−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸エチルエステル(22)4.5gをオフホワイト色固体として得た。
収率:74%;
Figure 2008520749
工程3:5−(4−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸(23)の調製
Figure 2008520749
化合物22(4.5g、12.7mmol)の1,4−ジオキサン(100mL)溶液に10%水酸化ナトリウム溶液(25mL中に2.5g、63.7mmol)を添加し、得られた反応混合物を60℃で5時間攪拌した。この反応混合物を室温まで冷却し、減圧下で濃縮した。得られた残渣(白色固体)を水に溶解し、酢酸エチルで洗浄した。水層を2N塩酸で中和した。析出してきた固体をろ過し、減圧下で乾燥し、表題化合物である5−(4−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸(23)4gをオフホワイト色固体として得た。
収率97%;
Figure 2008520749
工程4:5−(4−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸塩化物(24)の調製
Figure 2008520749
化合物23(4g、12.3mmol)の酢酸エチル(50mL)懸濁液に塩化チオニル(7.1mL、98.4mmol)を0℃で添加し、得られた反応混合物を還流温度で16時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却し、溶媒を減圧下で除去して、表題化合物である5−(4−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸塩化物(24)3.5gをオフホワイト色固体として得た。
収率:83%;
Figure 2008520749
工程5:5−(4−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸アミド(25)の調製
Figure 2008520749
化合物24(3.5g、10.2mmol)のジオキサン(100mL)溶液にアンモニア溶液(100mL)を0℃で添加し、反応混合物を0℃で16時間攪拌した。この混合物に水を添加し、析出してきた固体をろ別し、減圧下で乾燥し、表題化合物である5−(4−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸アミド(25)1.3gをオフホワイト色固体として得た。
収率:40%;
Figure 2008520749
Mass(CI法、i−ブタン):326(M、10%);IR:νmax(KBr、cm−1):1664、1597。
工程6:6−(4−フルオロ−フェニル)−1−フェニル−1,5−ジヒドロ−ピラゾロ[3,4−d]−ピリミジン−4−オン(26)の調製
Figure 2008520749
化合物25(1.3g、4.0mmol)のt−ブタノール(20mL)縣濁液にt−BuOK(1.35g、12.0mmol)を添加し、得られた反応混合物を窒素雰囲気下、還流温度で20時間攪拌した。この反応混合物を室温まで冷却し、減圧下で濃縮した。得られた白色固体を水に溶解し、2NのHClで中和し、ろ過し、乾燥して、表題化合物である6−(4−フルオロ−フェニル)−1−フェニル−1,5−ジヒドロ−ピラゾロ[3,4−d]−ピリミジン−4−オン(26)1gを淡褐色固体として得た。
収率:82%;
Figure 2008520749
IR:νmax(KBr、cm−1):1691。
工程7:4−クロロ−6−(4−フルオロ−フェニル)−1−フェニル−1H−ピラゾロ[3,4−d]−ピリミジン(27)の調製
Figure 2008520749
化合物26(1g、3.2mmol)およびPOCl(15mL)の混合物を還流温度で12時間攪拌した。過剰のPOClを還流温度で留去した。混合物を水で希釈し、炭酸水素ナトリウム溶液で中和した。析出してきた固体を減圧下で乾燥して、表題化合物である4−クロロ−6−(4−フルオロ−フェニル)−1−フェニル−1H−ピラゾロ[3,4−d]−ピリミジン(27)0.7gをオフホワイト色固体として得た。
収率:66%。
工程8:(3−クロロ−4−メトキシフェニル)−[6−(4−フルオロ−フェニル)−1−フェニル−1H−ピラゾロ[3,4−d]−ピリミジン−4−イル]アミン塩酸塩(E79)の調製
Figure 2008520749
化合物27(0.15g、0.46mmol)および3−クロロ−4−メトキシアニリン(0.109g、0.69mmol)のn−ブタノール(10mL)中の混合物を窒素雰囲気下、還流温度で36時間攪拌した。次いで、反応混合物を室温まで冷却した。析出してきた固体をろ過し、減圧下で濃縮して、表題化合物である(3−クロロ−4−メトキシフェニル)−[6−(4−フルオロ−フェニル)−1−フェニル−1H−ピラゾロ[3,4−d]−ピリミジン−4−イル]アミン(E79)0.18gをオフホワイト色固体として得た。
収率:85%;
Figure 2008520749
(実施例80〜85)
他に言及されない限り、実施例80〜85であらわされる以下の化合物を実施例79に開示したのと類似の手順で適切な置換基を有する類似の出発材料を用いて調製し、化合物E80〜E85として列挙される対応する化合物を得た。
(実施例80)
(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−[6−(4−フルオロ−フェニル)−1−フェニル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル]−アミン塩酸塩(E80)の調製
Figure 2008520749
実施例79に開示されたのと類似の手順によって、16時間、(1−プロパノール)を還流することによってこの化合物を調製した。
収率:64%;
Figure 2008520749
(実施例81)
(4−クロロ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−[6−(4−フルオロ−フェニル)−1−フェニル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル]−アミン塩酸塩(E81)の調製
Figure 2008520749
収率:61%;融点:203.83℃;純度:99.53%;
Figure 2008520749
(実施例82)
(1,3−ジメチル−5−フェニル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イル)−(2−メチル−1H−ベンゾオキサゾール−5−イル)−アミン塩酸塩(E82)の調製
Figure 2008520749
実施例79に開示されたのと類似の手順によって、この化合物を120℃で24時間かけて調製した。
収率:63%;純度:99.80%;
Figure 2008520749
(実施例83)
(3−フルオロ−フェニル)−[6−(4−フルオロ−フェニル)−1−フェニル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル]−アミン塩酸塩(E83)の調製
Figure 2008520749
実施例79に開示されたのと類似の手順によって、この化合物を120℃で24時間かけて調製した。
収率:54%;融点:210〜213℃;純度:95.83%;
Figure 2008520749
(実施例84)
[6−(4−フルオロ−フェニル)−1−フェニル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル]−(4−トリフルオロメトキシ−フェニル)−アミン塩酸塩(E84)の調製
Figure 2008520749
実施例79に開示されたのと類似の手順によって、この化合物を120℃で24時間かけて調製した。
収率:47%;融点:220〜222℃;純度:95.04%;
Figure 2008520749
(実施例85)
N−[4−(1,3−ジメチル−5−フェニル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イルアミノ)−フェニル]−メタンスルホンアミド塩酸塩(E85)の調製
Figure 2008520749
実施例79に開示されたのと類似の手順によって、この化合物を120℃で4時間かけて調製した。
収率:60%;純度:99.39%;
Figure 2008520749
(実施例86)
(3−フルオロ−4−メトキシ−フェニル)−[5−(4−フルオロ−フェニル)−1−メチル−3−プロピル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イル]−アミン(E86)の調製
Figure 2008520749
冷たい(10〜15℃)化合物E1(0.5g、1.22mmol)の酢酸(40mL)溶液にH(2mL)を攪拌しながら滴下した。同じ温度で5分間攪拌を続けた。次いで、この混合物を室温まで加温し、冷水(50mL)で希釈した。析出してきた固体をろ過し、水(2×20mL)で洗浄し、減圧下で乾燥して表題化合物(0.43g)を白色固体として得た。
収率:94%。
(実施例87)
(3−クロロ−4−メトキシ−フェニル)−(1−メチル−5−フェニル−3−プロピル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イル)アミン(E87)の調製
Figure 2008520749
実施例86に開示したのと類似の手順で適切な置換基を有する類似の出発材料を用いてこの化合物を調製し、対応する化合物E87を得た。
(実施例88)
5−(4−フルオロ−フェニル)−7−インドール−1−イル−1−メチル−3−プロピル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン(E88)の調製
Figure 2008520749
NaH(1.48mmol)存在下、化合物5(0.98mmol)とインドール(0.98mmol)とを乾燥DMF(化合物5 1gあたり10mL)中で0〜80℃で24時間反応させることによって表題化合物を調製した。次いで、この混合物を室温まで冷却し、水(50mL)で希釈し、EtOAc(2×40mL)で抽出した。有機層を集め、混合し、食塩水溶液(35mL)で洗浄し、水(2×30mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、減圧下で濃縮した。このようにして得た残渣をEtOAc−石油エーテルを用いたカラムクロマトグラフィーで精製し、所望の化合物を得た。
収率:42%;純度:99.32%;融点:114〜116℃;
Figure 2008520749
(実施例89〜90)
他に言及されない限り、実施例89〜90であらわされる以下の化合物を実施例88に開示したのと類似の手順で適切な置換基を有する類似の出発材料を用いて調製し、化合物E89〜E90として列挙される対応する化合物を得た。
(実施例89)
7−(5−クロロ−インドール−1−イル)−5−(4−フルオロ−フェニル)−1−メチル−3−プロピル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン(E89)の調製
Figure 2008520749
収率:15%;融点:146〜148℃;純度:98.23%;
Figure 2008520749
(実施例90)
7−インドール−1−イル−1,3−ジメチル−5−フェニル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン(E90)の調製
Figure 2008520749
収率:61%;融点:141〜143℃;純度:98.99%;
Figure 2008520749
(実施例91)
5−クロロ−3−フェニル−(−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イル)−(4−フルオロ−フェニル)−アミン塩酸塩(E91)の調製
工程1:4−ニトロソ−5−フェニル−2H−ピラゾール−3−カルボン酸エチルエステル(29)の調製
Figure 2008520749
HCl(1mL)およびCHCOOH(5mL)の溶液にエチルベンゾイルアセテート(28)(1g、4.5mmol)を添加した。この混合物に水3mLに溶解したNaNO(0.31g、4.5mmol)を0℃で滴下した。この混合物を室温に20分間放置した。この混合物に無水ヒドラジン(0.22mL、4.5mmol)を添加した。この混合物を水(30mL)で希釈し、酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。有機層を集め、混合し、濃縮して所望の化合物29(700mg、70%)を得た。
工程2:4−アミノ−5−フェニル−2H−ピラゾール−3−カルボン酸エチルエステル(30)の調製
Figure 2008520749
4−ニトロソ−5−フェニル−2H−ピラゾール−3−カルボン酸エチルエステル(29)(10g、40.8mmol)のエタノール(300mL)溶液に10%Pd−C(7g)を添加し、この混合物を水素雰囲気下室温で5時間攪拌した(45Psi H圧)。この混合物をCeliteTMでろ過し、減圧下で濃縮して、所望の化合物30(8g、収率85%)を得た。
工程3:3−フェニル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−5,7−ジオール(31)の調製
Figure 2008520749
酢酸(33mL)、水(3.25mL)および4−アミノ−5−フェニル−2H−ピラゾール−3−カルボン酸エチルエステル(30)(1.5g、6.49mmol)の混合物に水(5.19mL)に溶解したKOCN(1.5g、19.4mmol)の溶液を滴下した。この混合物を室温で16時間攪拌した。分離した固体をろ過し、6%NaOH溶液に溶解し、2時間還流した。次いで、この混合物を2NのHClで中和し、分離した固体をろ過して、所望の化合物31(0.6g、42%)を得た。
工程4:5,7−ジクロロ−3−フェニル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン(32)の調製
Figure 2008520749
3−フェニル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−5,7−ジオール(31)(0.6g、2.6mmol)およびPOCl(10mL)の混合物を60時間還流し、過剰のPOClを減圧下で除去した。残渣を炭酸水素ナトリウム溶液で処理し、分離した固体をろ過して所望の化合物32(0.3g、44%)を得た。
工程5:5−クロロ−3−フェニル−(−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イル)−(4−フルオロ−フェニル)−アミン塩酸塩(E91)の調製
Figure 2008520749
トリエチルアミン(4.54mmol)存在下、5,7−ジクロロ−3−フェニル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン(1.13mmol)と4−フルオロアニリン(0.56mmol)とをn−ブタノール中で120℃で12時間反応させることによって表題化合物を調製した。分離した固体をろ過し、減圧下で乾燥して表題生成物を得た。
収率:17%;融点:248〜250℃;純度:98.79%;
Figure 2008520749
(実施例92)
4−ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル−(6−(4−フルオロ−フェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン(E92)の調製
Figure 2008520749
(PPhPd(0.1mmol)、2NのNaCO溶液(3mL)存在下、DMF(10mL)中、化合物19(0.54mmol)と1,3−ベンゾジオキソール−5−ベンゼンボロン酸(0.78mmol)とを80℃で6時間反応させることによってこの化合物を調製した。この混合物を室温まで冷却し、水(50mL)で希釈し、EtOAc(2×30mL)で抽出した。有機層を集め、混合し、食塩水溶液(35mL)で洗浄し、水(2×30mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、減圧下で濃縮した。このようにして得た残渣をEtOAc−石油エーテルを用いてカラムクロマトグラフィーで精製し、所望の化合物を得た。
収率:72%;融点:166〜168℃;純度:93.95%;
Figure 2008520749
(実施例93〜94)
他に言及されない限り、実施例93〜94であらわされる以下の化合物を実施例92に開示したのと類似の手順で適切な置換基を有する類似の出発材料を用いて調製し、化合物E93〜E94として列挙される対応する化合物を得た。
(実施例93)
6−(4−フルオロ−フェニル)−4−(3−メタンスルホニル−フェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン(E93)の調製
Figure 2008520749
収率:56%;融点:186〜188℃;純度:99.23%;
Figure 2008520749
(実施例94)
6−(4−フルオロ−フェニル)−1,3−ジメチル−4−(4−トリフルオロメトキシ−フェニル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン(E94)の調製
Figure 2008520749
収率:52%;融点:92〜94℃;純度:99.42%;
Figure 2008520749
(実施例95)
(4−クロロ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−[6−(4−フルオロ−フェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−4−イル]−アミン塩酸塩(E95)の調製
Figure 2008520749
化合物19(0.90mmol)と3−トリフルオロメチル,4−クロロアニリン(0.90mmol)とをn−ブタノール(化合物19 1gあたり10mL)中で120℃で24時間反応させることにより表題化合物を調製した。分離した固体をろ過し、減圧下で乾燥して所望の生成物を得た。
収率:66%;融点:223〜225℃;純度:99.57%;
Figure 2008520749
(実施例96)
[5−(4−フルオロ−フェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イル]−(4−メタンスルホニル−フェニル)−アミン(E96)の調製
Figure 2008520749
[5−(4−フルオロ−フェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イル]−(4−メタンスルファニル−フェニル)−アミン(0.27g、0.71mmol)およびオキソン(1.31g、2.13mmol)のアセトン(10mL)中の混合物に水(4mL)を添加し、混合物を窒素雰囲気下、室温で20分攪拌した。反応終了後、混合物を冷たいNaHCO溶液で希釈し、水(10mL)で希釈し、EtOAc(2×10mL)で抽出した。有機層を集め、混合し、無水NaSOで乾燥し、減圧下で濃縮した。このようにして得た残渣をEtOAc−ヘキサンを用いてカラムクロマトグラフィーで精製して所望の化合物を得た。
収率:86%;融点:216〜218℃;純度:93.10%;
Figure 2008520749
(実施例97)
(1,3−ジメチル−5−フェニル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イル)−(2−メチル−1H−ベンゾオキサゾール−5−イル)−アミン塩酸塩(E97)の調製
Figure 2008520749
化合物33(0.38mmol)と2−メチル−ベンゾオキサゾール−5−イルアミン(0.40mmol)とをi−プロパノール(化合物33 1gあたり10mL)中で80℃で48時間反応させることによってこの化合物を調製した。分離した固体をろ過し、i−プロパノールで洗浄した。このようにして得た固体をi−プロパノール中で50〜60℃で3〜4時間攪拌し、ろ過し、減圧下で乾燥して所望の生成物を得た。
収率:25%;融点:272〜274℃;純度:97.35%;
Figure 2008520749
(実施例98)
6−(4−フルオロ−フェニル)−4−(4−メタンスルホニル−フェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン(E98)の調製
Figure 2008520749
(PPhPd(0.02mmol)、2N NaCO溶液(3.5mL)存在下、化合物19(0.72mmol)と4−メタンスルホニルベンゼンボロン酸(0.70mmol)とをDMF(10mL)中で80℃で2時間反応させることによりこの化合物を調製した。次いで、混合物を室温まで冷却し、水(50mL)で希釈し、EtOAc(2×30mL)で抽出した。有機層を集め、混合し、食塩水溶液(35mL)で洗浄し、水(2×30mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、減圧下で濃縮した。このようにして得た残渣をEtOAc−石油エーテルを用いてカラムクロマトグラフィーで精製し、所望の化合物を得た。
収率:49%;融点:228〜230℃;純度:98.9%;MS:395(M、100);IR(cm−1):2925.5、1595。
(実施例99)
7−フルオロ−1,3−ジメチル−5−フェニル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン(E99)の調製
Figure 2008520749
化合物33(0.77mmol)とフッ化カリウム(4.65mmol)とを18−クラウン−6−エーテル2滴存在下、アセトニトリル(化合物33 1gあたり10mL)中で60℃で12時間反応させることによって表題化合物を調製した。混合物を室温まで冷却し、水で希釈した。分離した固体をろ過し、乾燥して所望の生成物を得た。
収率:21%;融点:110〜112℃;純度:96.58%;
Figure 2008520749
(実施例100)
[6−(4−フルオロ−フェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−4−イル]−(4−メタンスルホニル−フェニル)−アミン(E100)の調製
Figure 2008520749
[6−(4−フルオロ−フェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−4−イル]−(4−メタンスルファニル−フェニル)−アミン(0.20g、0.53mmol)およびオキソン(0.97g、1.58mmol)のアセトン(10mL)中の混合物に水(5mL)を添加し、混合物を窒素雰囲気下、室温で20分間攪拌した。反応終了後、混合物を冷たいNaHCO溶液で希釈し、水(10mL)で希釈し、EtOAc(2×10mL)で抽出した。有機層を集め、混合し、無水NaSOで乾燥し、減圧下で濃縮した。このようにして得た残渣をEtOAc−ヘキサンを用いてカラムクロマトグラフィーで精製し、所望の化合物を得た。
収率:23%;純度:96.40%;
Figure 2008520749
(実施例101)
5−(4−フルオロ−フェニル)−1,3−ジメチル−7−(4−トリフルオロメトキシ−フェニル)−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン(E101)の調製
Figure 2008520749
化合物34(0.72mmol)と4−トリフルオロメトキシベンゼンボロン酸(0.72mmol)とをDMF(10mL)中、(PPhPd(0.026mmol)、2N NaCO溶液(3mL)存在下、80℃で2時間反応させることによってこの化合物を調製した。次いで、混合物を室温まで冷却し、水(50mL)で希釈し、EtOAc(2×30mL)で抽出した。有機層を集め、混合し、食塩水(35mL)で洗浄し、水(2×30mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、減圧下で濃縮した。このようにして得た残渣をEtOAc−石油エーテルを用いてカラムクロマトグラフィーで精製し、所望の化合物を得た。
収率:69%;融点:170〜172℃;純度:99.45%;
Figure 2008520749
(実施例102)
(1,3−ジメチル−5−フェニル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イル)−ジメチル−アミン(E102)の調製
Figure 2008520749
7−クロロ−1,3−ジメチル−5−フェニル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン(33)(0.2g、0.83mmol)、2M NaCO溶液(1mL)、ジメチルホルムアミド(DMF)(10mL)の混合物を、(PPhPd(0.04g、0.4mmol)存在下で窒素雰囲気下、80℃で12時間加熱した。反応終了後、この混合物を冷水(50mL)に注ぎ、酢酸エチル(3×20mL)で抽出し、水(2×20mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、濃縮した。このようにして得た残渣を酢酸エチル−石油エーテルを用いてカラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物である(1,3−ジメチル−5−フェニル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−イル)−ジメチル−アミン(E102)を得た。
収率:68%;融点:86〜88℃;
Figure 2008520749
(実施例103)
平滑筋細胞増殖の決定
ヒト大動脈平滑筋細胞の初代培養物をCloneticsから得た。SMCをT−75フラスコ中で最初に成長させ、その後に96ウェルプレートに接種した。96ウェルプレートに4000個/ウェルで接種した。次の日に細胞を血清を含まない培地で洗浄し、血清飢餓状態にするために24時間血清を含まない培地に放置した。次の日に細胞を、化合物を含むまたは含まない、血清を含有する成長培地に入れた。処理後24時間経って、放射能標識されたチミジンのDNAへの組み込みを評価するか、またはPromega(CellTiter AQ)製の放射能活性ではない細胞の増殖キットを用いて細胞増殖をアッセイした。データを以下の表に示す。
表13.平滑筋細胞増殖アッセイにおける化合物の活性
Figure 2008520749
(実施例104)
炎症アッセイ
炎症アッセイでは、96ウェルプレート中のヒト大動脈内皮筋細胞(HAEC)を処理培地(1%FBSを含有する基本培地)で1回洗浄した。特定量の化合物の存在下または非存在下で、細胞を炎症薬剤(例えばTNFα)(0.05ng/ml)または終末糖化産物(AGE)の供給源として糖化ヒト結成アルブミン(US Biologicals)(300μg/mL)で18〜24時間処理した。細胞上澄みを集め、MCP−1(単球遊走因子1)またはIL−6(インターロイキン−6)をELISAで概算するために使用した。細胞層を洗浄し、脈管細胞接着分子−1(VCAM−1)のレベルを決定するために使用した。
(実施例105)
MCP−1 ELISA(酵素免疫測定吸着アッセイ)
製造者(R&D Systems,Inc.)によって記載されるようにQuantikine Human MCP−1キットを用いてMCP−1 ELISAを行なった。マウス抗−ヒトMCP−1を捕捉抗体として使用し、HRP(セイヨウワサビペルオキシダーゼ)に接合したヤギ抗−ヒトMCP−1抗体を検出抗体として使用した。培地を捕捉抗体とともに(96ウェルプレート中で)室温で2時間インキュベートした。ウェルを洗浄バッファー(PBS中0.05%Tween−20)で3回洗浄し、その後に検出抗体とともに室温で2時間インキュベートした。色の変化をマイクロプレートリーダーで45nmで読んだ。データを以下の表に示す。
表14. MCP−1酵素免疫測定吸着アッセイにおける化合物の活性
Figure 2008520749
(実施例106)
VCAM−1 ELISA
細胞を室温で10分間、100%メタノールで固定した。メタノールを除去し、プレートを風乾した。1:1000希釈した初代抗体(ポリクローナルヤギ抗−ヒトVCAM−1−R&D Systems #BBA19)100uLを加え、37℃で2時間インキュベートした。細胞をPBSで洗浄し、二次抗体(ウサギ抗−ヤギIgG−HRP−Zymed #81−1620)の1:5000希釈物100uLを加え、室温で1時間インキュベートした。細胞を洗浄し、基質溶液100uL(R&D Systems# DY999)を加え、暗室で室温で20分間インキュベートした。停止溶液(2N硫酸)50μLをウェルに加え、450nmの吸光度を記録した。データを以下の表に示す。
表15. VCAM−1酵素免疫測定吸着アッセイにおける化合物の活性
Figure 2008520749
(実施例107)
IL−6 ELISA
製造者によって指示されるようにR&D Systems製のDuaSet IL−6 ELISAキット(Cat No DY206)を用いて内皮細胞培地中のIL−6レベルを決定した。マウス抗−ヒトIL−6抗体を捕捉抗体として使用し、ビオチニル化ヤギ抗−ヒトIL−6を検出抗体として使用した。培地を捕捉抗体とともに(96ウェルプレート中で)室温で2時間インキュベートした。ウェルを洗浄バッファー(PBS中の0.05% Tween−20)で3回洗浄し、その後検出抗体とともに室温で2時間インキュベートした。次いで、ウェルをストレプトアビジンHRPとともにインキュベートし、色の変化をマイクロプレートリーダーで450nmで読んだ。データを以下の表に示す。
表16. IL−6酵素免疫測定吸着アッセイにおける化合物の活性
Figure 2008520749
本発明の別の態様では、本発明は、本明細書中に開示される化合物の塩(薬学的に受容可能な塩または薬学的に受容可能ではない塩を含む)を包含する。本明細書中に開示される化合物、組成物および全ての塩(薬学的に受容可能な塩または薬学的に受容可能ではない塩を含む)を使用することができ、薬学的適用を超えて適用することができることが想像される。例えば、本発明のピリミジン化合物およびピリミジン化合物を含む組成物は、種々の農業的用途または適用(例えば、除草剤および殺虫剤、ゴム加工における硬質安定化剤、紫外線吸収剤、および他の用途)に使用することができる。

Claims (51)

  1. 式:
    Figure 2008520749
    〔式中、
    は、>NR、−C≡C−、>O、または6員環とRとをつなぐ直接結合であり;
    ここで、Yが>NRである場合、NRは、5員環、6員環、または7員環のヘテロ環であり、このヘテロ環は場合により>O、>Sまたは>N−から選択される1個または2個のさらなるヘテロ原子を含み、NRは、アルキル、アルコキシ、またはハロアルキル(これらのいずれかは10個までの炭素原子を有する)またはヒドロキシル、ハロゲン、またはシアノから独立して選択される1個、2個、または3個の置換基で場合により置換され;
    は、置換または非置換のアリール、ヘテロシクリルまたはヘテロアリールであり、これらのいずれかは12個までの炭素原子を有し;任意のヘテロアリールまたはヘテロシクリルは、>O、>N−、>S、>NR、>SO、または>COから選択される少なくとも1つのヘテロ原子またはヘテロ基を含み;
    は、置換または非置換のアルキル、ハロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれかは12個までの炭素原子を有し;任意のヘテロアリールは、>O、>N−、>Sまたは>NRから選択される少なくとも1つのヘテロ原子またはヘテロ基を含み;
    およびRは、置換もしくは非置換のアルキルまたは置換もしくは非置換のアリールから独立して選択され、これらのいずれかは12個までの炭素原子を有し;
    は、12個までの炭素原子を有する置換もしくは非置換のアルキル、または水素であり;
    、R、R、R、およびRのいずれかは、場合により独立して、(1)アルキル、アルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、シクロアルキル、NR、−CO、−COR、−CONR、−SOおよび−SONR、NHSO、もしくはNHCOR(これらのいずれかは10個までの炭素原子を有する)、または(2)ハロゲン、ヒドロキシル、もしくはシアノから選択される少なくとも1つの基で置換され;
    およびRは、10個までの炭素原子を有するアルキルもしくはアリール、または水素から独立して選択され;
    は、10個までの炭素原子を有するアルキルまたはアリールである。〕を有する化合物、あるいはそれらの塩、プロドラッグ、ジアステレオマー混合物、エナンチオマー、互変異性体、ラセミ混合物、またはそれらの任意の組み合わせ。
  2. 式:
    Figure 2008520749
    〔式中、
    は、>NR、−C≡C−、>O、または6員環とRとをつなぐ直接結合であり;
    は、置換または非置換のアリール、ヘテロシクリルまたはヘテロアリールであり、これらのいずれかは12個までの炭素原子を有し;任意のヘテロアリールまたはヘテロシクリルは、>O、>N−、>S、>NR、>SO、または>COから選択される少なくとも1つのヘテロ原子またはヘテロ基を含み;
    およびRは、置換もしくは非置換のアルキルまたは置換もしくは非置換のアリールから独立して選択され、これらのいずれかは12個までの炭素原子を有し;
    は、12個までの炭素原子を有する置換もしくは非置換のアルキル、または水素であり;
    は、それぞれの場合において(1)アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、SO、SONR、CO、COR、もしくはCONR(これらのいずれかは10個までの炭素原子を有する)、または(2)ハロゲンから独立して選択され;
    mは0〜3の整数であり;
    、R、およびRのいずれかは、場合により独立して(1)アルキル、アルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、シクロアルキル、NR、−CO、−COR、−CONR、−SO、および−SONR、NHSO、もしくはNHCOR(これらのいずれかは10個までの炭素原子を有する)、または(2)ハロゲン、ヒドロキシル、もしくはシアノから選択される少なくとも1つの基で置換することができ;
    およびRは、10個までの炭素原子を有するアルキルもしくはアリール、または水素から独立して選択され;
    は、10個までの炭素原子を有するアルキルまたはアリールである。〕を有する、請求項1に記載の化合物、またはそれらの塩、プロドラッグ、ジアステレオマー混合物、エナンチオマー、互変異性体、ラセミ混合物、またはそれらの任意の組み合わせ。
  3. 式:
    Figure 2008520749
    〔式中、
    およびR10は、それぞれの場合において、(1)アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、NR、CO、COR、CONR、SOおよびSONR、NHSO、もしくはNHCOR(これらのいずれかは10個までの炭素原子を有する)、または(2)ハロゲンもしくはシアノから独立して選択され;
    mおよびnは独立して0〜3の整数から選択され;
    およびRは、10個までの炭素原子を有するアルキルもしくはアリール、または水素から独立して選択され;
    は、10個までの炭素原子を有するアルキルまたはアリールであり;
    およびRは、置換もしくは非置換のアルキルまたは置換もしくは非置換のアリールから独立して選択され、これらのいずれかは12個までの炭素原子を有し;
    およびRのいずれかは、場合により独立して、(1)10個までの炭素原子を有するアルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、もしくはシクロアルキル、または(2)ハロゲンもしくはヒドロキシルから選択される少なくとも1つの基で置換することができる。〕を有する、請求項1に記載の化合物、またはそれらの塩、プロドラッグ、ジアステレオマー混合物、エナンチオマー、互変異性体、ラセミ混合物、またはそれらの任意の組み合わせ。
  4. 前記化合物が、
    Figure 2008520749
    Figure 2008520749
    Figure 2008520749
    Figure 2008520749
    である、請求項3に記載の化合物。
  5. 式:
    Figure 2008520749
    〔式中、
    は、置換もしくは非置換のアリールまたは置換もしくは非置換のヘテロアリールであり、これらのいずれかは12個までの炭素原子を有し;任意のヘテロアリールは、>O、>N−、>S、または>NRから選択される少なくとも1つのヘテロ原子またはヘテロ基を含み;
    は、それぞれの場合において、(1)アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、SO、SONR、NR、CO、COR、もしくはCONR(これらのいずれかは10個までの炭素原子を有する)、または(2)ハロゲンから独立して選択され;
    mは0〜3の整数であり;
    およびRは、置換もしくは非置換のアルキルまたは置換もしくは非置換のアリールから独立して選択され、これらのいずれかは12個までの炭素原子を有し;および
    、R、およびRのいずれかは、場合により独立して、(1)アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ(これらのいずれかは10個までの炭素原子を有する)、または(2)ハロゲンもしくはヒドロキシルから選択される少なくとも1つの基で置換することができる。〕を有する、請求項1に記載の化合物、またはそれらの塩、プロドラッグ、ジアステレオマー混合物、エナンチオマー、互変異性体、ラセミ混合物、またはそれらの任意の組み合わせ。
  6. が、インドール、ベンズイミダゾール、ベンズオキサゾール、ベンゾ[1,3]ジオキソール、またはピリジンである、請求項5に記載の化合物。
  7. 前記化合物が、
    Figure 2008520749
    である、請求項5に記載の化合物。
  8. 式:
    Figure 2008520749
    〔式中、
    およびR10は、それぞれの場合において、(1)アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、NR、CO、COR、CONR、SO、SONR、NHSO、もしくはNHCOR(これらのいずれかは10個までの炭素原子を有する)、または(2)ハロゲンもしくはシアノから独立して選択され;
    mおよびnは独立して0〜3の整数から選択され;
    およびRは、10個までの炭素原子を有するアルキルもしくはアリール、または水素から独立して選択され;
    は、10個までの炭素原子を有するアルキルまたはアリールであり;
    およびRは、置換もしくは非置換のアルキルまたは置換もしくは非置換のアリールから独立して選択され、これらのいずれかは12個までの炭素原子を有し;および
    およびRのいずれかは、場合により独立して、(1)10個までの炭素原子を有するアルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、もしくはシクロアルキル、または(2)ハロゲンもしくはヒドロキシルから選択される少なくとも1つの基で置換することができる。〕を有する、請求項1に記載の化合物、またはそれらの塩、プロドラッグ、ジアステレオマー混合物、エナンチオマー、互変異性体、ラセミ混合物、またはそれらの任意の組み合わせ
  9. 前記化合物が、
    Figure 2008520749
    Figure 2008520749
    である、請求項8に記載の化合物。
  10. 式:
    Figure 2008520749
    〔式中、
    は、置換もしくは非置換のヘテロアリール、または置換もしくは非置換のヘテロシクリルであり、これらは−O−、>N−、−S−、>NR、>CO、または>SOから選択される少なくとも1つのヘテロ原子またはヘテロ基を含み、これらのいずれかは12個までの炭素原子を有し;
    は、それぞれの場合において、(1)アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、SO、SONR、NR、CO、COR、もしくはCONR(これらのいずれかは10個までの炭素原子を有する)、または(2)ハロゲンから独立して選択され;
    mは0〜3の整数であり;
    およびRは、置換もしくは非置換のアルキルまたは置換もしくは非置換のアリールから独立して選択され、これらのいずれかは12個までの炭素原子を有し;
    、R、およびRのいずれかは、場合により独立して、(1)アルキル、アルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、シクロアルキル、NR、CO、COR、CONR、SO、SONR、NHSO、もしくはNHCOR(これらのいずれかは10個までの炭素原子を有する)、または(2)ハロゲンもしくはヒドロキシルから選択される少なくとも1つの基で置換することができ;
    およびRは、10個までの炭素原子を有するアルキルもしくはアリール、または水素から独立して選択され;
    は、10個までの炭素原子を有するアルキルまたはアリールである。〕を有する、請求項1に記載の化合物、またはそれらの塩、プロドラッグ、ジアステレオマー混合物、エナンチオマー、互変異性体、ラセミ混合物、またはそれらの任意の組み合わせ
  11. が、インドール、ベンゾ[1,3]ジオキソール、またはピペリジンである、請求項10に記載の化合物。
  12. 前記化合物が、
    Figure 2008520749
    である、請求項10に記載の化合物。
  13. 式:
    Figure 2008520749
    〔式中、
    は、−C≡C−、>O、または6員環とRとをつなぐ直接結合であり;
    は、置換または非置換のアリール、またはヘテロアリールであり、これらのいずれかは12個までの炭素原子を有し;任意のヘテロアリールは、>O、>N−、>S、または>NRから選択される少なくとも1つのヘテロ原子またはヘテロ基を含み;
    は、それぞれの場合において、(1)アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、SO、SONR、NR、CO、COR、もしくはCONR(これらのいずれかは10個までの炭素原子を有する)、または(2)ハロゲンから独立して選択され;
    mは0〜3の整数であり;
    およびRは、置換もしくは非置換のアルキルまたは置換もしくは非置換のアリールから独立して選択され、これらのいずれかは12個までの炭素原子を有し;
    、R、およびRのいずれかは、場合により独立して、(1)アルキル、アルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、シクロアルキル、NR、CO、COR、CONR、SO、SONR、NHSO、もしくはNHCOR(これらのいずれかは10個までの炭素原子を有する)、または(2)ハロゲンもしくはヒドロキシルから選択される少なくとも1つの基で置換することができ;
    およびRは、10個までの炭素原子を有するアルキルもしくはアリール、または水素から独立して選択され;
    は、10個までの炭素原子を有するアルキルまたはアリールである。〕を有する、請求項1に記載の化合物、もしくはそれらの塩、プロドラッグ、ジアステレオマー混合物、エナンチオマー、互変異性体、ラセミ混合物、またはそれらの任意の組み合わせ
  14. 前記化合物が、
    Figure 2008520749
    である、請求項13に記載の化合物。
  15. 式:
    Figure 2008520749
    〔式中、
    は、置換または非置換のハロアルキル、またはヘテロアリールであり、これらのいずれかは12個までの炭素原子を有し;任意のヘテロアリールは、>O、>N−、>Sまたは>NRから選択される少なくとも1つのヘテロ原子またはヘテロ基を含み;
    10は、それぞれの場合において、(1)アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、NR、OCHO、CO、COR、CONR、SO、SONR、NHSO、もしくはNHCOR(これらのいずれかは10個までの炭素原子を有する)、または(2)ハロゲンもしくはシアノから独立して選択され;
    nは0〜3の整数であり;
    およびRは、置換もしくは非置換のアルキルまたは置換もしくは非置換のアリールから独立して選択され、これらのいずれかは12個までの炭素原子を有し;
    、R、およびRのいずれかは、場合により独立して(1)アルキル、アルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、シクロアルキル(これらのいずれかは10個までの炭素原子を有する)、または(2)ハロゲンもしくはヒドロキシルから選択される少なくとも1つの基で置換することができる。〕を有する、請求項1に記載の化合物、またはそれらの塩、プロドラッグ、ジアステレオマー混合物、エナンチオマー、互変異性体、ラセミ混合物、またはそれらの任意の組み合わせ
  16. がチオフェンまたはCFである、請求項15に記載の化合物。
  17. 前記化合物が、
    Figure 2008520749
    Figure 2008520749
    である、請求項15に記載の化合物。
  18. 式:
    Figure 2008520749
    〔式中、
    およびRは、独立して置換または非置換のヘテロアリールであり、これらのいずれかは12個までの炭素原子を有し;任意のヘテロアリールは、>O、>N−、>S、または>NRから選択される少なくとも1つのヘテロ原子またはヘテロ基を含み;
    およびRは、置換もしくは非置換のアルキルまたは置換もしくは非置換のアリールから独立して選択され、これらのいずれかは12個までの炭素原子を有し;および
    、R、R、およびRのいずれかは、場合により独立して(1)アルキル、アルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、シクロアルキル、NR、CO、COR、CONR、SO、SONR、NHSO、もしくはNHCOR(これらのいずれかは10個までの炭素原子を有する)、または(2)ハロゲンもしくはヒドロキシルから選択される少なくとも1つの基で置換することができ;
    およびRは、それぞれの場合において、10個までの炭素原子を有するアルキルもしくはアリール、または水素から独立して選択され;
    は、10個までの炭素原子を有するアルキルまたはアリールである。〕を有する、請求項1に記載の化合物、またはそれらの塩、プロドラッグ、ジアステレオマー混合物、エナンチオマー、互変異性体、ラセミ混合物、またはそれらの任意の組み合わせ。
  19. 前記化合物が、
    Figure 2008520749
    である、請求項18に記載の化合物。
  20. 式:
    Figure 2008520749
    〔式中、

    Figure 2008520749
    Figure 2008520749
    であり、
    が、CF
    Figure 2008520749
    であり、
    がCHであり;
    がCHCHCH、CHCH、またはCHである。〕を有する、請求項1に記載の化合物、またはそれらの塩、プロドラッグ、ジアステレオマー混合物、エナンチオマー、互変異性体、ラセミ混合物、またはそれらの任意の組み合わせ。
  21. TNF−αレベルを減らすのに十分な有効量の請求項1に記載の少なくとも1つの化合物をヒトまたは動物に投与する工程を含む、ヒトまたは動物においてTNF−αが多量に発現することによって媒介される状態または疾患状態を処置する方法。
  22. 平滑筋細胞の増殖を減らすのに十分な有効量の請求項1に記載の少なくとも1つの化合物をヒトまたは動物に投与する工程を含む、ヒトまたは動物において平滑筋細胞の過剰な増殖によって媒介される状態または疾患状態を処置する方法。
  23. 有効量の請求項1に記載の少なくとも1つの化合物を投与する工程を含む、ヒトまたは動物においてアテローム性動脈硬化症、関節炎、再狭窄、糖尿病性ネフロパシー、または異常脂質血症を処置する方法。
  24. 薬学的に受容可能なキャリアおよび式:
    Figure 2008520749
    〔式中、
    は、>NR、−C≡C−、>O、または6員環とRとをつなぐ直接結合であり;
    ここで、Yが>NRである場合、NRは、5員環、6員環、または7員環のヘテロ環であり、このヘテロ環は場合により>O、>Sまたは>N−から選択される1個または2個のさらなるヘテロ原子を含み、NRは、アルキル、アルコキシ、またはハロアルキル(これらのいずれかは10個までの炭素原子を有する)またはヒドロキシル、ハロゲン、またはシアノから独立して選択される1個、2個、または3個の置換基で場合により置換され;
    は、置換または非置換のアリール、ヘテロシクリルまたはヘテロアリールであり、これらのいずれかは12個までの炭素原子を有し;任意のヘテロアリールまたはヘテロシクリルは、>O、>N−、>S、>NR、>SO、または>COから選択される少なくとも1つのヘテロ原子またはヘテロ基を含み;
    は、置換または非置換のアルキル、ハロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれかは12個までの炭素原子を有し;任意のヘテロアリールは、>O、>N−、>Sまたは>NRから選択される少なくとも1つのヘテロ原子またはヘテロ基を含み;
    およびRは、置換もしくは非置換のアルキルまたは置換もしくは非置換のアリールから独立して選択され、これらのいずれかは12個までの炭素原子を有し;
    は、12個までの炭素原子を有する置換もしくは非置換のアルキル、または水素であり;
    、R、R、R、およびRのいずれかは、場合により独立して(1)アルキル、アルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、シクロアルキル、NR、−CO、−COR、−CONR、−SOおよび−SONR、NHSO、もしくはNHCOR(これらのいずれかは10個までの炭素原子を有する)、または(2)ハロゲン、ヒドロキシル、もしくはシアノから選択される少なくとも1つの基で置換され;
    およびRは、10個までの炭素原子を有するアルキルもしくはアリール、または水素から独立して選択され;
    は、10個までの炭素原子を有するアルキルまたはアリールである。〕を有する少なくとも1つの化合物、またはそれらの塩、プロドラッグ、ジアステレオマー混合物、エナンチオマー、互変異性体、ラセミ混合物、またはそれらの任意の組み合わせ、あるいはそれらの薬学的に受容可能な塩、プロドラッグ、ジアステレオマー混合物、エナンチオマー、互変異性体、ラセミ混合物、またはそれらの任意の組み合わせを含む組成物。
  25. 必要に応じて、薬学的に受容可能な助剤;
    必要に応じて、薬学的に受容可能な防腐剤;
    必要に応じて、薬学的に受容可能な賦形剤;
    必要に応じて、薬学的に受容可能な希釈剤;および
    必要に応じて、薬学的に受容可能な溶媒化合物をさらに含む、請求項24に記載の組成物。
  26. 免疫抑制剤、細胞毒性剤、抗炎症剤、抗リウマチ剤、心血管作動剤、またはそれらの任意の組み合わせから選択される薬剤をさらに含む、請求項24に記載の組成物。
  27. 前記組成物が、錠剤、カプセル、カシェ剤、粉末、顆粒、溶液、懸濁物、エマルション、丸薬、トローチ剤、座剤、ペッサリー、タンポン、クリーム、ゲル、ペースト、泡状物、スプレー、エアロゾル、マイクロカプセル、リポソーム、経皮パッチ、芳香錠、ペースト、またはうがい薬の形態である、請求項24に記載の組成物。
  28. 式:
    Figure 2008520749
    〔式中、
    は、>NR、−C≡C−、>O、または6員環とRとをつなぐ直接結合であり;
    は、置換または非置換のアリール、ヘテロシクリルまたはヘテロアリールであり、これらのいずれかは12個までの炭素原子を有し;任意のヘテロアリールまたはヘテロシクリルは、>O、>N−、>S、>NR、>SO、または>COから選択される少なくとも1つのヘテロ原子またはヘテロ基を含み;
    は、置換または非置換のアルキル、ハロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれかは12個までの炭素原子を有し;任意のヘテロアリールは、>O、>N−、>Sまたは>NRから選択される少なくとも1つのヘテロ原子またはヘテロ基を含み;
    は、置換もしくは非置換のアルキルまたは置換もしくは非置換のアリールから独立して選択され、これらのいずれかは12個までの炭素原子を有し;
    は、置換もしくは非置換のアルキルまたは置換もしくは非置換のアリール(これらのいずれかは12個までの炭素原子を有す)、または水素から独立して選択され、;
    は、12個までの炭素原子を有する置換もしくは非置換のアルキル、または水素であり;
    、R、R、およびRのいずれかは、場合により独立して(1)アルキル、アルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、シクロアルキル、NR、CO、COR、CONR、SO、SONR、NHSO、もしくはNHCOR(これらのいずれかは10個までの炭素原子を有する)、または(2)ハロゲン、ヒドロキシル、もしくはシアノから選択される少なくとも1つの基で置換され;
    およびRは、10個までの炭素原子を有するアルキルもしくはアリール、または水素から独立して選択され;
    は、10個までの炭素原子を有するアルキルまたはアリールである。〕を有する化合物、またはそれらの塩、プロドラッグ、ジアステレオマー混合物、エナンチオマー、互変異性体、ラセミ混合物、またはそれらの任意の組み合わせ。
  29. は、置換または非置換のハロアルキル、アリールまたはチオフェニルであり、これらのいずれかは12個までの炭素原子を有し;
    は、6個までの炭素原子を有するアルキルまたはフェニルであり;
    は、6個までの炭素原子を有するアルキル、フェニルまたは水素であり;
    およびRのいずれかは、場合により独立してアルキル、アルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、CONR、SO、SONR、NHSO、もしくはNHCOR(これらのいずれかは10個までの炭素原子を有する)から選択される少なくとも1つの基で置換され;
    およびRは、10個までの炭素原子を有するアルキルもしくはアリール、または水素から独立して選択され;
    は、10個までの炭素原子を有するアルキルまたはアリールである、請求項28に記載の化合物。
  30. 式:
    Figure 2008520749
    〔式中、
    およびRは、水素、メチル、エチル、プロピル、またはフェニルから独立して選択され;
    およびR10は、それぞれの場合において、(1)アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、NR、CO、COR、CONR、SO、もしくはSONR、(これらのいずれかは10個までの炭素原子を有する)、または(2)ハロゲンもしくはシアノから独立して選択され;
    mおよびnは独立して0〜3の整数から選択され;
    およびRはHまたはメチルから独立して選択され;
    はメチルである。〕を有する、請求項28に記載の化合物、またはそれらの塩、プロドラッグ、ジアステレオマー混合物、エナンチオマー、互変異性体、ラセミ混合物、またはそれらの任意の組み合わせ。
  31. 前記化合物が、
    Figure 2008520749
    である、請求項30に記載の化合物。
  32. 式:
    Figure 2008520749
    〔式中、

    Figure 2008520749
    であり、

    Figure 2008520749
    であり、

    Figure 2008520749
    であり;
    がHである。〕を有する、請求項28に記載の化合物、またはそれらの塩、プロドラッグ、ジアステレオマー混合物、エナンチオマー、互変異性体、ラセミ混合物、またはそれらの任意の組み合わせ。
  33. TNF−αレベルを減らすのに十分な有効量の請求項28に記載の少なくとも1つの化合物をヒトまたは動物に投与する工程を含む、ヒトまたは動物においてTNF−αが多量に発現することによって媒介される状態または疾患状態を処置する方法。
  34. 平滑筋細胞の増殖を減らすのに十分な有効量の請求項28に記載の少なくとも1つの化合物をヒトまたは動物に投与する工程を含む、ヒトまたは動物において平滑筋細胞の過剰な増殖によって媒介される状態または疾患状態を処置する方法。
  35. 有効量の請求項28に記載の少なくとも1つの化合物を投与する工程を含む、ヒトまたは動物においてアテローム性動脈硬化症、関節炎、再狭窄、糖尿病性ネフロパシー、または異常脂質血症を処置する方法。
  36. 薬学的に受容可能なキャリアおよび式:
    Figure 2008520749
    〔式中、
    は、>NR、−C≡C−、>O、または6員環とRとをつなぐ直接結合であり;
    は、置換または非置換のアリール、ヘテロシクリルまたはヘテロアリールであり、これらのいずれかは12個までの炭素原子を有し;任意のヘテロアリールまたはヘテロシクリルは、>O、>N−、>S、>NR、>SO、または>COから選択される少なくとも1つのヘテロ原子またはヘテロ基を含み;
    は、置換または非置換のアルキル、ハロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれかは12個までの炭素原子を有し;任意のヘテロアリールは、>O、>N−、>Sまたは>NRから選択される少なくとも1つのヘテロ原子またはヘテロ基を含み;
    は、置換もしくは非置換のアルキルまたは置換もしくは非置換のアリールから独立して選択され、これらのいずれかは12個までの炭素原子を有し;
    は、置換もしくは非置換のアルキルまたは置換もしくは非置換のアリール(これらのいずれかは12個までの炭素原子を有する)、または水素から独立して選択され、;
    は、12個までの炭素原子を有する置換もしくは非置換のアルキル、または水素であり;
    、R、R、およびRのいずれかは、場合により独立して(1)アルキル、アルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、シクロアルキル、NR、CO、COR、CONR、SOおよびSONR、NHSO、もしくはNHCOR(これらのいずれかは10個までの炭素原子を有する)、または(2)ハロゲン、ヒドロキシル、もしくはシアノから選択される少なくとも1つの基で置換することができ;
    およびRは、10個までの炭素原子を有するアルキルもしくはアリール、または水素から独立して選択され;
    は、10個までの炭素原子を有するアルキルまたはアリールである。〕を有する少なくとも1つの化合物、またはそれらの塩、プロドラッグ、ジアステレオマー混合物、エナンチオマー、互変異性体、ラセミ混合物、またはそれらの任意の組み合わせ、あるいはそれらの薬学的に受容可能な塩、プロドラッグ、ジアステレオマー混合物、エナンチオマー、互変異性体、ラセミ混合物、またはそれらの任意の組み合わせを含む、組成物。
  37. 必要に応じて、薬学的に受容可能な助剤;
    必要に応じて、薬学的に受容可能な防腐剤;
    必要に応じて、薬学的に受容可能な賦形剤;
    必要に応じて、薬学的に受容可能な希釈剤;および
    必要に応じて、薬学的に受容可能な溶媒化合物をさらに含む、請求項36に記載の組成物。
  38. 免疫抑制剤、細胞毒性剤、抗炎症剤、抗リウマチ剤、心血管作動剤、またはそれらの任意の組み合わせから選択される薬剤をさらに含む、請求項36に記載の組成物。
  39. 前記組成物が、錠剤、カプセル、カシェ剤、粉末、顆粒、溶液、懸濁物、エマルション、丸薬、トローチ剤、座剤、ペッサリー、タンポン、クリーム、ゲル、ペースト、泡状物、スプレー、エアロゾル、マイクロカプセル、リポソーム、経皮パッチ、芳香錠、ペースト、またはうがい薬の形態である、請求項36に記載の組成物。
  40. 式:
    Figure 2008520749
    〔式中、
    は、>NR、−C≡C−、>O、または6員環とRとをつなぐ直接結合であり;
    は、置換または非置換のアリール、ヘテロシクリルまたはヘテロアリールであり、これらのいずれかは12個までの炭素原子を有し;任意のヘテロアリールまたはヘテロシクリルは、>O、>N−、>S、>NR、>SO、または>COから選択される少なくとも1つのヘテロ原子またはヘテロ基を含み;
    は、置換または非置換のアルキル、ハロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれかは12個までの炭素原子を有し;任意のヘテロアリールは、>O、>N−、>Sまたは>NRから選択される少なくとも1つのヘテロ原子またはヘテロ基を含み;
    およびRは、置換もしくは非置換のアルキルまたは置換もしくは非置換のアリールから独立して選択され、これらのいずれかは12個までの炭素原子を有し;
    は、12個までの炭素原子を有するアルキル、または水素であり;
    、R、RおよびRのいずれかは、場合により独立して:(1)アルキル、アルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、シクロアルキル、NR、CO、COR、CONR、SO、SONR、NHSO、もしくはNHCOR(これらのいずれかは10個までの炭素原子を有する)、または(2)ハロゲン、ヒドロキシル、もしくはシアノから選択される少なくとも1つの基で置換され;
    およびRは、10個までの炭素原子を有するアルキルもしくはアリール、または水素から独立して選択され;
    は、10個までの炭素原子を有するアルキルまたはアリールである。〕を有する化合物、またはそれらの塩、プロドラッグ、ジアステレオマー混合物、エナンチオマー、互変異性体、ラセミ混合物、またはそれらの任意の組み合わせ。
  41. 前記化合物が、
    Figure 2008520749
    である、請求項40に記載の化合物。
  42. 式:
    Figure 2008520749
    〔式中、
    およびRは、メチル、エチル、プロピル、またはフェニルから独立して選択され;
    およびR10は、それぞれの場合において、(1)アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、NR、CO、COR、CONR、SO、もしくはSONR(これらのいずれかは10個までの炭素原子を有する)、または(2)ハロゲンもしくはシアノから独立して選択され;
    mおよびnは独立して0〜3の整数から選択され;
    およびRはHまたはメチルから独立して選択され;
    はメチルである。〕を有する、請求項40に記載の化合物、またはそれらの塩、プロドラッグ、ジアステレオマー混合物、エナンチオマー、互変異性体、ラセミ混合物、またはそれらの任意の組み合わせ。
  43. 前記化合物が、
    Figure 2008520749
    である、請求項42に記載の化合物。
  44. 式:
    Figure 2008520749
    〔式中、

    Figure 2008520749
    であり、

    Figure 2008520749
    であり、
    およびRがCHCHCH、CHCH、またはCHである。〕有する、請求項40に記載の化合物、またはそれらの塩、プロドラッグ、ジアステレオマー混合物、エナンチオマー、互変異性体、ラセミ混合物、またはそれらの任意の組み合わせ。
  45. TNF−αレベルを減らすのに十分な有効量の請求項40に記載の少なくとも1つの化合物をヒトまたは動物に投与する工程を含む、ヒトまたは動物においてTNF−αが多量に発現することによって媒介される状態または疾患状態を処置する方法。
  46. 平滑筋細胞の増殖を減らすのに十分な有効量の請求項40に記載の少なくとも1つの化合物をヒトまたは動物に投与する工程を含む、ヒトまたは動物において平滑筋細胞の過剰な増殖によって媒介される状態または疾患状態を処置する方法。
  47. 有効量の請求項40に記載の少なくとも1つの化合物を投与する工程を含む、ヒトまたは動物においてアテローム性動脈硬化症、関節炎、再狭窄、糖尿病性ネフロパシー、または異常脂質血症を処置する方法。
  48. 薬学的に受容可能なキャリアおよび式:
    Figure 2008520749
    〔式中、
    は、>NR、−C≡C−、>O、または6員環とRとをつなぐ直接結合であり;
    は、置換または非置換のアリール、ヘテロシクリルまたはヘテロアリールであり、これらのいずれかは12個までの炭素原子を有し;任意のヘテロアリールまたはヘテロシクリルは、>O、>N−、>S、>NR、>SO、または>COから選択される少なくとも1つのヘテロ原子またはヘテロ基を含み;
    は、置換または非置換のアルキル、ハロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれかは12個までの炭素原子を有し;任意のヘテロアリールは、>O、>N−、>Sまたは>NRから選択される少なくとも1つのヘテロ原子またはヘテロ基を含み;
    およびRは、置換もしくは非置換のアルキルまたは置換もしくは非置換のアリールから独立して選択され、これらのいずれかは12個までの炭素原子を有し;
    は、12個までの炭素原子を有する置換もしくは非置換のアルキル、または水素であり;
    、R、RおよびRのいずれかは、場合により独立して、(1)アルキル、アルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、シクロアルキル、NR、CO、COR、CONR、SO、SONR、NHSO、もしくはNHCOR(これらのいずれかは10個までの炭素原子を有する)、または(2)ハロゲン、ヒドロキシル、もしくはシアノから選択される少なくとも1つの基で置換され;
    およびRは、10個までの炭素原子を有するアルキルもしくはアリール、または水素から独立して選択され;
    は、10個までの炭素原子を有するアルキルまたはアリールである。〕を有する少なくとも1つの化合物、またはそれらの塩、プロドラッグ、ジアステレオマー混合物、エナンチオマー、互変異性体、またはラセミ混合物、またはそれらの任意の組み合わせ、あるいはそれらの薬学的に受容可能な塩、プロドラッグ、ジアステレオマー混合物、エナンチオマー、互変異性体、ラセミ混合物、またはそれらの任意の組み合わせを含む、組成物。
  49. 必要に応じて、薬学的に受容可能な助剤;
    必要に応じて、薬学的に受容可能な防腐剤;
    必要に応じて、薬学的に受容可能な賦形剤;
    必要に応じて、薬学的に受容可能な希釈剤;および
    必要に応じて、薬学的に受容可能な溶媒化合物をさらに含む、請求項48に記載の組成物。
  50. 免疫抑制剤、細胞毒性剤、抗炎症剤、抗リウマチ剤、心血管作動剤、またはそれらの任意の組み合わせから選択される薬剤をさらに含む、請求項48に記載の組成物。
  51. 前記組成物が、錠剤、カプセル、カシェ剤、粉末、顆粒、溶液、懸濁物、エマルション、丸薬、トローチ剤、座剤、ペッサリー、タンポン、クリーム、ゲル、ペースト、泡状物、スプレー、エアロゾル、マイクロカプセル、リポソーム、経皮パッチ、芳香錠、ペースト、またはうがい薬の形態である、請求項48に記載の組成物。
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