JP2008510104A - 内部機構式の自動変速機構アセンブリ - Google Patents
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Abstract
前進走行に対する変速比を非連続的にシフトする内部機構式の自動変速機構アセンブリであって、隣接配置され、変速機構アセンブリに入力されるトルクから得られる回転速度に関連して隣接するPTCと連結式に係合および解放され、且つ各PTCが変速比に影響を及ぼして変速機構アセンブリに対する全体変速比を生成するように設計された複数のPTCから成る複数の相互接続可能な変速比生成装置を備える変速機構アセンブリを提供する。本発明による変速機構は、1つ以上の多段型アセンブリを更に備える。
Description
本発明は、自動変速機構(automatic transmission)に係わり、特に、機械的に内部収容される自動変速機構に関する。この変速機構は、主に自転車での使用について以下に説明されるが、本発明の変速機構が多数の用途に用いられ、様々な乗り物、電気機器および機械に必要な変更を加えて使用され得ることが理解されるであろう。
様々な変速比(ratio of transmission)に影響を及ぼすように自転車のギア間でシフトする多数のシステムが存在し、操縦者は、快適な乗り心地を得るためにこのシステムを所望のギアに調節する。例えば、操縦者は、急な坂を上る際に低速ギア(変速比)を所望し、または高速走行する際に高速ギアを所望する。
シフティングシステムは、外部電力(典型的には、電気的なバッテリを使用する)を必要とするもの、純粋に機械的なもの、外部に位置する(環境に曝される)もの、内部の(収容される)もの、手動のもの、自動のもの、無段変速のもの、非連続的な変速比を有するもの、比較的大きい値の変速比を可能にする設計のもの、比較的小さい値の変速比を可能にする設計のもの、および他の種類の変形例を含む。
種類および設計によっては、これらのシステムは比較的複雑であり、自転車に大量の重みを加え、運搬用の予備バッテリを必要とし、泥を集めやすく、また障害物から機械的損傷を受けやすい。
本発明に関連する種類のギアアセンブリは、特許文献1に開示されている。特許文献1には自転車用の内部機構式の自動変速機構が開示されており、この自動変速機構は、低速ギアと高速ギアの変速、または低速ギアと中速ギアと高速ギアの変速を実行することができる。この機構は、スレーブ部材と、駆動部と、駆動部とスレーブ部材の間に配置された遊星ギア機構と、駆動方向において駆動部の回転角に対して作動される自動シフト制御機構とを含む。自動シフト制御機構は、第1の一方クラッチと、クラッチ制御部材と、スレーブ部材の内周面に配置される第1の隣接部材とを含む。
関連する変速機構を開示する更なる先行技術は、特許文献2、特許文献3および特許文献4を含む。
特許文献2には、遊星ギアと、第1および第2の爪歯止め(pawl−and−ratchet)クラッチとを備える自転車用の2速形ハブが開示されている。第1および第2の爪歯止めクラッチは、ハブ体(hub shell)を、遊星キャリアとしても機能するハブの駆動部と、高速回転リングギアとにそれぞれ接続する。第2のクラッチは、通常、遠心調速機によって解放(disengaged)されている。この遠心調速機は、クラッチの爪キャリア上に枢動可能に取り付けられたばね仕掛けの調速機錘(flyweight)を有し、この調速機錘のばねに打ち勝つのに十分な遠心力の影響下で、それらの枢動軸について共通の時計回りに揺動する。環状のディスクは調速機錘に結合され、調速機錘と共に枢動する。
特許文献3には、操作者のフットペダルクランクによって駆動される自転車のホイールハブ用の自動シフト変速駆動機が開示されている。ハブにおいて回転用に嵌められた複数の遊星ギアは、取り付け軸上に固定された太陽ギアについて係合および回転することにより、これらと一緒にハブを搬送および回転させる。遊星ギアは、一方クラッチを介してクランクに接続されており、このクランクは、そのアームが円筒カムに追随し、その偏心度(eccentricity)が速度とトルクの関数として可変である。カムは回転入力軸から枢動可能に取り付けられ、その偏心度は、カムとそのフォロワ間の反力と、カムに対する遠心力と、操作者の能力に適合するように選択可能な初期偏心度にカムを戻すようなカンチレバによって発生する復元力とによって制御される。遠心制御力は、カムと一体化された調速機錘と、入力軸のバランスを動的に保つための釣り合い錘とによって発生する。
特許文献4には、ハブの回転によって発生する遠心力に応じてギアをシフトさせる自動内部自転車用ハブ変速機構が開示されている。この変速機構は、ハブアクスルと、ハブアクスルに回転自在に取り付けられた駆動部と、ハブアクスルに回転自在に取り付けられたスレーブと、駆動部とスレーブの間に配置され、駆動部の回転速度を変化させ且つ駆動部からスレーブへ回転動力を伝える動力伝達機構と、スレーブと駆動部を選択的に係合および解放するクラッチ機構と、クラッチの動作を制御するクラッチ切換機構とを備える。クラッチ切換機構は細長い重み付け部材を含み、この重み付け部材は、ハブアクスルの周りでの重み付け部材の回転によって発生する遠心力に応答して、半径方向外側に枢動する。制御部材は、クラッチ機構に動作可能に結合され、クラッチに駆動部とスレーブを係合状態にする係合位置と、駆動部とスレーブを解放する解放位置との間で、ハブアクスルの周りで回転可能である。結合部材は、離間された位置で重み付け部材に結合され、重み付け部材の半径方向外側への動きに応答して制御部材を回転させる制御部材に接続される。
米国特許第6,558,288号明細書(Okochi)
米国特許第3,603,178号明細書(Lutz,et al)
米国特許第4,098,147号明細書(Waddington)
米国特許第6,010,425号明細書(Tabe)
本発明は、複数の異なる変速比間での非連続的なシフトを可能にする、内部収容される機械的な自動変速機構アセンブリに関する。異なる変速比のシフトおよび発生は、それぞれが変速比を発生するように適合された遊星変速カセットの連結によって実現され、これにより変速機構アセンブリに対する全体変速比が発生する。
この設計により、隣接していないより低速な変速比への直接的なシフトダウンが可能となる。
他の態様によると、本発明は、上記内部機構式の自動変速機構を備えるホイールハブ、上記ホイールハブを備えるホイール、および上記ホイールを備える自転車または他の乗り物に関する。また、本発明は、上記内部機構式の自動変速機構アセンブリを備える電気機器または機械に関する。
実際上の理由により、本発明を自転車について説明するが、本発明はそれに限定されるものではない。したがって、「ペダル」という用語は、あらゆる機械的な動力入力/出力(エンジン、風力タービンプロペラ等)に一般化することができ、後輪は、機械的に駆動されるあらゆる装置(コンベヤベルト、発電機、乗り物の駆動輪等)に一般化することができる。
便宜上、以下の定義を提供する。
PTC(遊星変速カセット)−複数の相互作用ギアを備えることにより各PTCが変速比を提供し、更に、PTCを直列に相互接続(連結)するシフト機構を備える装置。PTCは、遊星ギアシステムと、歯止め機構とを備える。歯止め機構は、更に「下流」(鎖歯車から離れる方向、またはハブの動力入力側)に位置する。
現PTC−ハブに係止されているPTC。全体変速比は、現PTCと先行PTCの累積連結(前の鎖歯車と後の(駆動)鎖歯車の間の比による初期変速比を加える)の結果として得られる。
後続PTC−現PTCに隣接しており、鎖歯車から離れるPTC。
先行PTC−鎖歯車に近付くPTC。
係合PTC−特定のPTCが接続され、その後続PTCに動力を伝達する状態のPTC。
解放PTC−特定のPTCがその後続PTCと接続されず、後続PTCに動力を伝達しない状態のPTC。
係合速度−連結を生じさせる構成要素の回転速度であり、これによりPTCがその後続PTCと係合する。特に、関連する爪(以下に説明する)が生成された遠心力により揺動した際における、爪キャリアまたはクラウン歯の回転速度(以下に説明する)。
全体変速比−自転車のペダルの回転速度と駆動輪(典型的には、後輪)の回転速度との比。
初期(最小)変速比−自転車のペダル(前)鎖歯車とその後鎖歯車との比。
最大変速比−変速機構がその最速ギアにある場合(即ち、鎖歯車から最も離れたPTCが係合している場合)における、自転車のペダルの回転速度と駆動輪の回転速度との比。
非隣接変速比−現PTCと隣接していないPTCからのシフトアップまたはシフトダウンの結果として生ずる全体変速比。
本発明の内部機構式の自動変速機構の利点は、とりわけ以下のものを含む(自転車に関連しているが、これらに限定されない)。
・小型−変速機構アセンブリにおいて多数のPTCを嵌合することができ、複数の変速比の間でシフト可能となる。
・小さいシフト増分−操縦者が(小型設計により)幅広い全体的な変速範囲にわたって快適に、狭いペダリングRPMでペダルを踏むことができる。同様に、自転車以外のシステムを考えると、シフト増分が小さいために、電源は略最適な電力出力で動作することができる。
・所望の全体変速比に到達するまで中間変速比をそれぞれシフトすることなく、非隣接変速比に直接シフトダウンまたはシフトアップすることができる。
・高速シフト−最小動作および最小エネルギ、ならびに変速を行うのに必要な時間の短縮により、ギア変速中における動力損失を最小化する。
・機械的−バッテリ等の補助電力は不要である。
・自動−簡単に使用することができ、操縦者は、どのギアを使用するか心配したり判断したりする必要がない。
・効率的−シフト増分(変速比)が小さいので、動力源はその最適な動力生成RPMで動作することができ、動力消費上最適でない、極めて低いRPMまたは極めて高いRPMを回避することができる。
・安全−操縦者は交通事項や地形等に自由に集中することができ、また多段階シフトダウンによってより低いギアに直接シフトすることができるので、モーメント損失、潜在的な失速、急なカーブ(例えば、「ジグザグ道路」)あるいは下り坂のすぐ後に急な上り坂になる場合等における自転車からの転落を防止することができる。
・人間工学−操縦者は、例えば、上り坂を走行している際や急なターンを曲がる際に高速ギアとなっている場合のように必要以上にペダルを踏まなくてはならない状況に遭遇しない。また、操縦者は、例えば、加速しているが十分に早くシフトアップしていない場合のように必要以上に早くペダルを踏まなくてはならない状況に遭遇しない。これにより、膝や体の他の部位へのストレスが軽減され、操縦者が転落する可能性を低減することができる。
・便利−自転車のチェーンは、シフト中に一方の鎖歯車から別の鎖歯車に移動しないので、チェーンが鎖歯車の間またはその外側に外れる可能性を飛躍的に低減することができる。
・低メンテナンス−内部的であるため、泥や機械的損傷といったマイナス影響が緩和される。更に、自転車のチェーンがシフト中に鎖歯車間で移動しないので、それにかかるストレスや摩耗も少なくなり、チェーンや鎖歯車を交換する頻度が少なくなる。
・製造の補助−大部分が繰り返しの部品から組立てられるので、効率的に製造することができる。
・システムは改良部品を組み込んでいるため、既存の自転車の設計と互換性がある。
本発明は、前進走行に対する変速比を非連続的にシフトする内部機構式の自動変速機構アセンブリを提供し、この自動変速機構アセンブリは、隣接配置され、変速機構アセンブリに入力されるトルクから得られる回転速度に関連して隣接するPTCと連結式に係合および解放され、且つ各PTCが変速比に影響を及ぼして変速機構アセンブリに対する全体変速比を生成するように設計された複数のPTCから成る複数の相互接続可能な変速比生成装置と、PTCを、回転可能且つ係止可能に収容するホイールハブと、を備える。
本発明による変速機構は、任意の好適な数のPTCを備え、これらのPTCの少なくとも3個は合理的に配置され、自転車のハブに設けられるスペースを考慮すると最大で10個のPTCまで実際に設けることもできる。
この配置では、PTCは、中央太陽歯と、太陽歯の周りに配置され且つ太陽歯と噛み合わされる少なくとも2つのピニオン歯と、ピニオン歯を囲い且つピニオン歯と噛み合わされるクラウン歯と、太陽歯に対して直交する回転軸を有し且つピニオンが枢動可能に保持される遊星ギアキャリアとを有する遊星ギアサブシステムと、遊星ギアキャリアの溝と係合可能な少なくとも1つの爪を有する歯止め機構と、を備える。
本発明の変更態様によると、本発明の変速機構は更に、ハブ内で同軸上に配置され、PTCと係合し且つ一方転がり軸受機構(回転係止機構)によってハブに回転動作を伝達するように設計されたモーメントスリーブ(moment sleeve)を含む多段型アセンブリ(multiplying assembly)と、ハブに回転可能に固定され、モーメントスリーブのクラウン歯と係合される多段型遊星ギアアセンブリと係合する1つ以上の周方向係合部材が形成された多段型の板と、を備え、多段型係合部材の係合速度を超える速度でのモーメントスリーブの回転により、多段型遊星ギアアセンブリが係合され、モーメントスリーブの速度と、対応するPTCの速度を低下させる。
以下に、本発明を理解し、本発明を実際にどのように実施するかを知るために、添付の図面を参照し非限定的な例を用いて好ましい実施の形態を説明する。
まず図1を参照するに、車両、とりわけ自転車10の後部が示されている。車両は、例えば、原動機付き自転車、オートバイ、自動車、トラック、タンク等を含む別のタイプでもよいが、本願の説明は、モータのついてない車両、特に自転車に特に適している。更に、本発明による変速機構は、車両への使用に限定されず、他の機構と共に利用することもできる。このような機構はとりわけ、エレベータ、タービン、電気車両、起重機、滑車、巻き揚げ機等を含む。
本発明に関わる、自転車10の部品だけを説明し、全ての他の構成要素は完全に標準化されている。このように、自転車10は、輪止め14と、輪止め14と結合される鎖歯車16を有する後輪12を備える。
明確にするために、特に記載しない限り、回転可能な構成要素の回転は、前進している、即ち図1において右から左に走行している自転車に関連する。したがって、自転車10が前進すると、鎖歯車16は、添付の図面において反時計回り(CCW)に回転している(変速機構の構成要素を見えやすくするために鎖歯車をその後部に配置している)。
更に図2も参照すると、自転車10は、ハブ18および車軸22を備える。ハブ18は、自動変速機構(以下に説明する)の一部を構成すると共に自動変速機構を収容し、輪止め14を介して後輪12に回転を伝達する一対のハブフランジ20を備える。車軸22は、ハブ18の中を同軸に延在し、装置全体を自転車10のフレームに堅く接続する。公知の通り、自転車のフレーム部材にハブを回転可能に固定するためのアーム21が設けられている(図2A、2B、13A)。
図3は、ハブ18の内部にある、隣接配置され且つ連続的に接続された(以下に説明する)複数の遊星変速機構カセット(PTC)24より主に成る構成要素を露出させるために、ハブ18を取り除いた状態の図2を示す。PTC24は、一方クラッチ26(一方転がり軸受け機構、転がり係止機構とも称される)によって、ハブ18の内表面に接続/係止(隔離/解放)される。一方クラッチ26は、非対称的なスロット30(図5により明確に示す)における軸受けピン28より成り、例示的に示されている。更に、PTC24を構成する複数の繰り返し構成要素、例えばクラウン歯32(一方クラッチ26が接続され、あるいは一体化される)、およびクラウン歯32と噛み合うピニオン34が可視となる。各PTC24は、典型的には2個から5個のピニオン34を含み、本実施の形態では各PTCは3個のピニオンを含んでいる。ピニオン板36は、ピニオン34を定位置で保持し、ピニオンピン38を備えている。ピニオンピン38の回りでピニオン34が枢動する(図5および図6を参照)。
図4は、図3に示す大部分の構成要素の分解図であり、ハブ18の内部にある更なる構成要素、特に、通常は車軸22と一体形成される太陽歯40が示されている。車軸22と同様に、太陽歯40は、自転車10に固定されているので回転しない。PTC24は、ピニオン34(ピニオン34のみ)を介して、車軸22(または、太陽歯40)のみと接触し、PTC24の歯は太陽歯40と噛み合わされる(図5に明確に示される)。鎖歯車16は駆動コネクタ42を備え、駆動コネクタ42は、PTC24に動力を伝達する対応する係合部材46(本実施の形態では、一方軸受けを実装するピン)と係合されている。カバー板47は、全ての構成要素をハブ18の内部に包み込む。
各PTC24は、2つのサブシステム(図5〜図7参照)を有する。その1つは、太陽歯40と、ピニオン34と、クラウン歯32とを有する遊星ギアシステム48(その構成要素によって規定される)である。図5に示すように、太陽歯40の歯はピニオン34の歯と噛み合い、ピニオン34の歯はクラウン歯32の歯と噛み合う。
図6Aは、遊星ギアシステム48の一部の分解図であり、ピニオン板36によって保持されるピニオンキャリア50上にピニオン34が集積される。
上記2つのサブシステムのもう一方は、ピニオンキャリア50の反対(裏)側に位置する歯止め機構である。図6Aでは、ピニオンキャリア50の裏側部分が示され、図6Bにその反対側が明確に示される(反対側の図であるため、この特定の図では、ピニオンキャリア50は自転車10が前進する際に時計回りに回転する)。この歯止め機構は、ピニオンキャリア50の周辺フランジ部分によって形成された歯止めホイールを備える。この歯止めホイールは、その内表面に形成された歯止め溝54を有する。1つ以上の爪56(典型的には、対称的に配置された2つの以上の爪がより良い結果をもたらす)が溝54と係合可能である。爪56は、技術において公知であるように、遠心力に対する反応に影響を及ぼす錘(図示せず)を備える。
図7では、クラウン歯32は、一対の爪56が(クラウン歯32の全周に対して)180°離間され、且つ爪56が取り付け部材57によってクラウン歯32に取り付けられている状態で示されている。取り付け部材57には、爪56が爪ピン58によって接合されている。したがって、クラウン歯32は、「爪キャリア」とも呼ぶこともでき、それぞれ参照番号32(特に記載しない限り)が付与される。爪56は、ピニオンキャリアの溝54の形状に対応する突出部62を備える。爪は、(クラウン歯32の)中心に向かって突出する爪の垂直延長上にある同期アーム55を含む。同期アーム55には、複数の取り付け歯止めが刻まれている。ピン58に対向する取り付け部材57の端部には、取り付け金具65がねじ67で接続されている。ばね60は、一方の側の爪の同期アーム55と、他方の側の取り付け金具65との間で連結されている。ばね60は、爪56の奥側端部を(クラウン歯32の)中心に向かってできる限り内側に位置決めするように付勢する。
多数の他の種類のばねが必要な変更を加えて、各種構造における爪56を付勢するために使用され得ることは理解されるであろう。
代替的には、以下に説明するように、好ましくは均一に離間され(例えば、爪が3個の場合には120°離間されて配置され、4個の場合には90°離間されて配置される)、好ましくは互いに連結される追加的な爪が存在してもよい。
図8は、ハブ18の部分的切り欠き図であり、本発明の変速機構の更なる視点を提供する。ハブ18が回転(spin)する玉軸受け64も可視である。一方クラッチ26は、一方クラッチ26が係止され得るハブ18の内表面に隣接して示される。
一方クラッチ26の機能は、その非対称的なスロット30が示される図5を参照してより良く理解されるであろう。クラウン歯32がハブ18と同じ早さで反時計回りに回転すると、軸受けピン28は、軸受けピンの直径よりも狭い非対称的なスロット30の狭い側に押圧される。これにより、軸受けピン28はハブ18に係止される。これが、クラウン歯30がハブ18に係止される現PTC24であることに留意されたい。
クラウン歯30がハブ18よりも遅く反時計回りに回転すると、軸受けピン28は、軸受けピンの直径よりも広い非対称的なスロット30の広い側に存在する。これにより、軸受けピン28はハブ18に係止されない。
変速機構の組立をここで説明する。組立中、各PTC24のピニオンキャリア50(図6A)は、PTC24が連結して配置されるように先行PTC24の爪56(図7)上で嵌められ太陽歯40上に組立てられ、且つハブ18の長さを満たすよう典型的には設計される。PTC24は、爪ピニオンキャリア係合(図9A参照)により(それだけにより)互いに接続可能となる。
したがって、比較的多数のPTC24の繰り返し装置部を、本変速機構において配置することができる。これら繰り返される装置部の数は、主に構成要素の厚さの関数となる。一般的に、ギアがより遅く回転し、その歯があまり摩耗を受けない場合のように、使用されるギアの直径が大きい場合に、より薄い構成要素が使用され、より大きいハブ直径を必要とする。
当然のことながら、構成要素の材料の耐性は重要な設計要素であり、典型的には、チタン、アルミニウム、ステンレス鋼等の金属、または各種合金を使用することができる。このような金属を使用し、適当な摩耗率を考慮すると、最大で10個以上のPTCをハブ18内に嵌め込むことができる。
変速機構の「速度」の数は、PTCの数に1を加算した値であり、PTCにより提供される最大比に前後の鎖歯車間の比によって得られる比を加算した値より得られる。例えば、「11速度自転車」は、10個のPTC変速機構アセンブリを収容するホイールハブによって提供される。
図9Aおよび9Bは、対応するピニオンキャリア50、特に対応するピニオンキャリア50のフランジ部分52の溝54と係合位置および解放位置にある爪56をそれぞれ示している。これらの図では、各PTC24の少なくとも2つの爪56に対する非対称的な周方向の力の影響が取り消されるように、爪56を互いに結合させる結合部材66も顕著である。これにより、自転車のタイヤが路面の窪み、カーブ、石等の障害物に当たった場合であっても、どの爪56も自然な状態で不適切に係合または解放されない。
図10Aおよび10Bは、図4を参照して説明したように、鎖歯車16に隣接して位置する第1の爪キャリア68と称される正面図および背面図をそれぞれ示す。第1の爪キャリア68は鎖歯車16から回転力を受け、その爪56の係合を生じさせる回転速度以上であれば、第1の爪キャリア68は後続PTC24と係合する。
一連のPTC24の他端には、図3に示すように、クラウン歯32が設けられる。クラウン歯32は、一方クラッチ26を有するが、後続PTC24がなく別のPTC24と係合しないので、爪56は有さない。第1の爪キャリア68(鎖歯車に隣接する)と、「最終」クラウン歯32(鎖歯車16から最も遠いPTC24に後続する)とが組み合わされて、1つのPTC24を構成する。これにより、最大変速比は、PTC24の数よりも1大きくなる。
第1の爪キャリア68が、鎖歯車16に接続される唯一の変速機構の構成要素であること、ピニオンキャリア50またはピニオン34を有さず、鎖歯車16から直接トルクを受けることに留意されたい。
図10Aおよび図10Bでは、図4を参照して説明した、鎖歯車16からPTC24に動力を伝達する機構が更に示される。この機構は、図10Aおよび10Bにおいて軸受けローラ77によって示される。この、機構は一方クラッチ式機構であり、一方クラッチ26(または、以下に説明する一方クラッチ26a)、または爪/溝配置で使用されるものと同じ機構でもよい。したがって、この機構によれば、鎖歯車16から第1の爪キャリア68に動力が伝達され、操縦者が前進するようペダルを踏まない(即ち、操縦者が坂道を下り、または後進するようペダルを踏む)場合に、爪キャリアの回転を妨げないで、図10Aに反時計回り(即ち、自転車10が前進する)方向に、第1の爪キャリア68を回転させる。
図10Aおよび図10Bの更なる詳細を以下に説明し、特に、誘導ヒステリシスを介する構成要素の共振および摩耗の防止に関して説明する。
図11は、一方クラッチ26aを示している。一方クラッチ26aは、同じ軸受けピン28を使用し、非対称的なスロット30aを有する点において、図5および図8を参照して説明した一方クラッチ26と類似している。しかし、本実施の形態では、クラウン歯32に対して近くなるように曲げられた(angled)スロット30aの側が解放され、その他方の側が、ばね82によって付勢される軸受け接合部材(bearing interface member)80を有する。接合部材80が対応する軸受けピン28に僅かな力を与えることにより、ハブ18(現PTC)と係合しているPTC24の全ての軸受けピン28は、ハブ18と略同時に係合することができる。
一方クラッチ26aの別の利点は、ばね82による力が小さいので、後続PTC24のクラウン歯32はハブ18の方向に転がり、係合した際の後続PTC24に対する衝撃を最小限にできることである。この特徴は、操縦者が坂を下った後、あるいは急激に加速した後にペダルを再び踏み始めるときに特に有利である。
しかし、ばね82の力は、ハブ18をハブ18よりも遅く回転しているクラウン歯32の軸受けピン28と係止させる程強くない。実際に、ハブ18に係止されていないピン28を有するPTC24では、ピン28が自身の軸の回りで自由に回転しているので、ハブ18は、無視できる程度の抵抗で、対応するクラウン歯32よりも簡単に早く回転することができる。これは、円滑で、ピン28の表面に典型的に対応する表面を有する接合部材80によって容易化される。
本発明の上記変速機構を用いる自転車について、PTC24の変速比は、典型的には1.08から1.3の範囲にあり、これは、自転車のギアをシフトする際に快適な範囲として知られている。
しかし、各PTCの変速比は、1.08から3の範囲でもよいし、それによりも大きい範囲でもよい。典型的には、最大変速比は少なくとも3.5であり、各PTCの変速比は1.08から1.30の範囲にあり、最大変速は少なくとも3.5であるが、これらの比は変化してもよい。
特定のPTCの太陽歯40における歯数がZa、特定のPTCのクラウン歯32における歯数がZbの場合、この特定のPTC24の変速比は、1+Za/Zbである。
太陽歯40の歯数(即ち、サイズ)は、個々のPTC24と関連して、その長さに沿って異なってもよい。しかし、均一または「繰り返し部品」の使用はより便利であり、製造および設計について安価である。
本発明の特定の実施の形態では、様々なPTCにおける全てのギアリングは、互いに同一である。したがって、Za/Zbの比(典型的には0.08から0.30の範囲にある)は、単一の変数(例えば、X)によって置き換えられ、各PTCの変速比は、1.Xとなる。したがって、一連のn個のPTC24の変速比は(1.X)nであり、変速システム全体の全体的な最大変速比は、(初期比)*(1.X)nである。
実際のギア歯比の一例では、太陽歯40が15個の歯を備え、ピニオン34が42個の歯を備え、クラウン歯32が99個の歯を備えている。これにより、各PTC24に対して、1:1+15/99または1:1.15の比が発生する。
1.0に極めて近い比を有する遊星ギアは、太陽歯に関して大きいピニオンを必要とする。全体的な直径を減少させながら小さい比を可能にする代替的な設計は、図12に示すように、二重径ピニオン34aを用いることである。
PTC24の爪ばね60は、後続PTC24のそれぞれについて、ばねのばね係数または爪の同期アーム55に対するばねの様々な取り付け歯止め59への可変範囲から結果として生ずる可変レバーが、より高い遠心力と、爪56が揺動して係合するためのより高い係合速度(上記に定義した通り)とを必要とするように設定される。ばね係数比、または隣接するPTC24間の取り付け歯止め59の位置は、それぞれの変速比に対応するように設計される。例えば、PTC変速比が1.Xである場合には、後続PTC24の爪ばね60のばね係数は、現在よりも1.X高く、あるいは取り付け歯止め59のレバーは先行するものよりもこの1.X分の作用を発生させる。
図10Aおよび図10Bを再び参照して、係合位置と解放位置の間の爪56のヒステリシスを以下に説明する。このようなヒステリシスは、複数のマイナス影響を回避することが望ましい。このマイナス影響は、例えば、より荒い乗り心地、予測不可能な自転車の挙動、ギア部に対する必要以上の摩耗などを生成させる、爪に対する遠心力において僅かな変化が生じた際のシフトアップとシフトダウンの間の急速な前後切換えと関連付けられる。更に、中間状態で爪56を浮かせる閾値点(「ゼロ」点)に近い遠心力での対応するピニオンキャリア50との爪56の係合/解放は、遅いまたは不完全な係合/解放となり、摩耗を増加させる。
上記マイナスの現象を除外するために、各PTC24について、係合移行点(爪56が揺動して後続PTC24と係合する爪56に対する遠心力)は、解放移行点(爪56が離間されて後続PTC24から解放される爪56に対する遠心力)よりも僅かに高く設計される。第1の爪キャリア68の場合、キャリアの回転速度が爪56に対する遠心力を発生させ、第1の爪キャリア68に後続する後続PTC24では、爪56がクラウン歯32に取り付けられ、その回転速度が爪56に対する遠心力に影響を及ぼす。
上記移行点は、対向する力が「ゼロ」点から十分に遠い場合に発生することが望ましく、十分な力および(爪56の)加速度で移行が生ずる。
これを実現するための機構の一例は、ヒステリシス誘導機構70を介することである。このような機構は、爪56の係合移行または解放移行に対する抵抗Rを閾値点以上にするように設計されている。これは、遠心力から爪56に対して反対側のばね負荷を減算した値が、ゼロ点から外れた量Rである場合である。
この目的のため、一実施の形態によると(図10Aおよび図10B)、機構70は、取り付け部材57a(取り付け部材57でもよい)のボア74に嵌合するように適合されたばね72と、玉76とを備える。本実施の形態では更に、浅い窪み78等の切り込み(indentation)を有する爪56aが設けられ、この窪み78は玉76と整列される。ばね72は、玉を付勢して爪56aの窪み78と接触させることにより、「デルタ」力および所望のヒステリシスを生成する。
必要な力は、様々な機構およびその変更態様によって(例えば、静止摩擦機構を介して)生成されることが理解されるであろう。
動作
加速中の変速:
静止位置から自転車10を加速する場合、鎖歯車16は、自転車のチェーンによって駆動され、ハブ18に動きとトルクを伝達し、更に輪止め14を介して後輪12に動きとトルクを伝達する。この時点では、PTC24の全ての組は、アイドリング状態にあり回転状態になく、自転車10は、変速比が「初期比」(または「第1のギア」)に等しい、単速(single−speed)変速機構自転車のように動作する。
加速中の変速:
静止位置から自転車10を加速する場合、鎖歯車16は、自転車のチェーンによって駆動され、ハブ18に動きとトルクを伝達し、更に輪止め14を介して後輪12に動きとトルクを伝達する。この時点では、PTC24の全ての組は、アイドリング状態にあり回転状態になく、自転車10は、変速比が「初期比」(または「第1のギア」)に等しい、単速(single−speed)変速機構自転車のように動作する。
自転車の速度が増加し、閾値遠心力に達すると、第1の爪キャリア68の爪56が揺動し、後続PTC24のピニオンキャリア50の溝54に係合する。上記のように、第1の爪キャリア68は、対応する係合部材46と係合する駆動コネクタ42を介して、鎖歯車16によって係合される。
第1の爪キャリア68の爪56が後続PTC24のピニオンキャリア50と係合することにより、ピニオンキャリア50は、第1の爪キャリア68から動力の入力を受けて回転する。太陽歯40の回りでのピニオンキャリア50の回転により、3つのピニオンギア34が(太陽歯40の回りで)回転する。ピニオン34の歯は噛み合わされているので、ピニオン34は、それぞれの軸の回りで回転する。これにより、クラウン歯32に動力が伝達されてクラウン歯32が回転し、ハブ18の速度に達すると、一方クラッチ26は、ハブ18を、関連するPTC24(現PTC)に係止させる。
この(第1の)PTC24がハブ18と係止し、(1.X)*(初期比)の全体変速比が生成される(即ち、「第2のギア」)。
3個からn個のギア:回転速度および遠心力が増加していくと、上記論理が繰り返された結果、更なるPTC24が連結され、全体変速比が徐々に増加する。したがって、遠心力が順次適切に高くなると、現PTC24の爪56が揺動し、後続PTC24のピニオンキャリア50と係合することにより、クラウン歯32がその一方クラッチ26を介してハブ18と係止される。
現PTC24の一方クラッチ26がハブ18と係止されると、先行PTC24は、ハブ18よりも1.Xだけ遅く回転し、先行PTC24の一方クラッチ26は、ハブ18から解放され、現PTC24(およびハブ18)よりも1.X倍だけ遅く回転する。
爪ばね60のばね係数、または一連のPTC24の爪の取り付け歯止め59の分の作用が、PTC24の係合/解放によって生成される全体変速比における漸増的な増加/減少に対応して徐々に増加するように設計されているので、爪56は、より高い/低い全体変速比が保証されるのに適した遠心力で係合/解放される。
換言すれば、各PTC24に対して、その爪ばね60は、各ばね60が先行PTC24の爪ばね60よりも大きい抵抗を供給するような異なるばね(または、取り付け歯止め59)を有する。各PTC24の爪56はばね60を有し、ばね60は、PTCの爪56が揺動し後続PTCと係合する遠心力または回転速度に対応するばね係数(または、取り付け歯止め59)を有する。あるPTCとその後続PTCの間におけるばねのばね係数(または、取り付け歯止め59)の漸進的な増加は、これらのPTC間の変速比の漸進的な増加に直接的に対応する。したがって、現PTC24が1.X変速比に影響を及ぼすと、その爪ばね60と後続PTC24の爪ばね60との間の比は、1.Xである。その結果、どの特定の2つのPTC24間の係合も、鎖歯車16の特定の回転速度(即ち、ペダリング速度)で常に生ずる。
減速中の変速:
自転車10が比較的高速、したがって比較的高いギアから減速する際、爪56に作用している遠心力が低下する。遠心力が現在の係合されているPTC24の爪56に対する閾値以下になると、爪56はその関連する爪ばね60によって内側に押され、現PTC24は解放され、全体変速比が相応じて低下する。
自転車10が比較的高速、したがって比較的高いギアから減速する際、爪56に作用している遠心力が低下する。遠心力が現在の係合されているPTC24の爪56に対する閾値以下になると、爪56はその関連する爪ばね60によって内側に押され、現PTC24は解放され、全体変速比が相応じて低下する。
上記から理解されるように、本発明の自動変速機構の設計によれば、第1のPTCの係合が起こる速度と最後のPTCの係合が起こる速度との間のあらゆる自転車速度に対して、略一定の範囲内にペダリングリズムがある。しかし、一旦最速ギアになると、操縦者は、より早くこぐためにより早くペダルを踏むことができる。
ギア/変速状態:
PTCは、以下の3つの状態のいずれかにある。
PTCは、以下の3つの状態のいずれかにある。
1.解放−ハブ/ホイールの回転速度が先行PTCの係合速度未満である場合、即ち現PTC24(鎖歯車16から遠い)に後続し、先行PTC24と係合していない場合。更に、クラウン歯32は、静止状態もしくは回転自在であり、または一方クラッチ26a等の付勢態様を備える一方クラッチを具備する場合には、ハブ18とばね82(図11参照)によって付勢されるクラッチ26aの軸受けピン28との間の摩擦により、ハブ18の方向に回転する。この回転速度は、ハブ18の回転速度よりも遅い。
この状態では、PTC24は、先行PTCおよび後続PTCから解放されている。
2.アクティブ−ハブ18に係止されると共にハブ18にトルクを伝達し、先行PTC24と係合されている。現PTC24だけが「アクティブ」である。この状態は、先行PTCのクラウン歯32の回転速度が遠心力を生成する速度で回転し、その爪56が揺動して現PTCのピニオンキャリア溝54で歯止めすることにより実現される。これにより、現PTC24がアクティブとなる。
アクティブの場合(状態2の場合)、先行PTCのクラウン歯32(「爪キャリア」)の回転は、その爪56を介して、ピニオン34にトルクを伝達し(クラウン歯32に取り付けられた爪56を介して)、現PTC24のピニオンキャリア50を介して、現PTCのクラウン歯32にトルクを伝達する。そして、上述したように、そこに一方クラッチ26または26aが係止されると、クラウン歯32およびハブ18にトルクが伝達される。(現在の)PTC24は今、鎖歯車16からハブ18にトルクを伝達してアクティブとなり、あるいは現PTC24となる。
3.パッシブ−先行PTCおよび後続PTCと係合して、そこに(それぞれ)動力を受け、トルクを伝達する。これらは、現在の(アクティブな)PTC24よりも鎖歯車16に近いPTC24なので、ハブ18に係止されていない。
これは、現PTC24の前のPTC24の状態である。先に述べた通り、PTCのクラウン歯32は、遠心力を生成する回転速度に達すると、その爪56が揺動して後続PTCのピニオンキャリア溝54に歯止めされ、その(後続する)PTC24を状態2(アクティブ−現PTC24となる)に移行させる。現PTCより前の全てのPTC24もパッシブ状態となる。
PTCの係合速度が到達されると、次のPTC24に接続される。次のPTC24が現在の(アクティブ)PTCとなり、先行PTCがパッシブPTC(状態3:先行する全てのPTCと同様)となる。次の/後続するPTC24の係合により、全体変速比が1.Xだけ増加する。
1つのPTC24だけがアクティブ−状態2(PTCnと称する)では、どの速度でも以下が成立する。
1.PTC1〜PTCn−1は、
a.他のPTCと係合(連結)されているが、パッシブ(状態3)であり、ハブ18よりも遅く回転する。
b.先行PTC24(鎖歯車16に近い方のPTC)からトルクを受け、後続するPTC24に伝達する。鎖歯車16からハブ18にトルクは伝達しない。
c.ピニオンキャリア50が先行PTC24の爪56と同じ速度で回転する状態。ピニオンキャリア50は、その爪56を介して後続PTC24を駆動するクラウン歯32を、ピニオン34を介して駆動し、クラウン歯32はハブ18よりも遅く回転している。
a.他のPTCと係合(連結)されているが、パッシブ(状態3)であり、ハブ18よりも遅く回転する。
b.先行PTC24(鎖歯車16に近い方のPTC)からトルクを受け、後続するPTC24に伝達する。鎖歯車16からハブ18にトルクは伝達しない。
c.ピニオンキャリア50が先行PTC24の爪56と同じ速度で回転する状態。ピニオンキャリア50は、その爪56を介して後続PTC24を駆動するクラウン歯32を、ピニオン34を介して駆動し、クラウン歯32はハブ18よりも遅く回転している。
2.PTCn+1〜PTCfinalは、
a.後続/先行PTC24から解放される(状態1)。
b.トルクを受けず、伝達しない。
c.クラウン歯32は、静止しているか、ハブ18の回転速度で回転している(上述の通り、一方クラッチの摩擦による)。
a.後続/先行PTC24から解放される(状態1)。
b.トルクを受けず、伝達しない。
c.クラウン歯32は、静止しているか、ハブ18の回転速度で回転している(上述の通り、一方クラッチの摩擦による)。
上記説明より、本変速機構アセンブリが、「非隣接」PTC24への所望の直接シフトダウンを自動的に実行できることが理解されるだろう。例えば、操縦者が高速、したがって8番目のギアといった比較的高いギア(全体変速比)で走行しているとして、操縦者が急激に遅い速度(完全な停止状態程度)で走行する際、変速機構アセンブリは、適当な(はるかに)低いギア(例えば、3番目のギア)に、8番目のギア、7番目のギア、6番目のギア…といったシフト処理を実行することなく、直接自動的にシフトダウンすることができる。
本発明の変更態様によると、図13A〜図16を参照して説明するように、変速機構は、2段(「多段」)構造変速機構を備える。
本構造によると、ハブ100は、先の実施の形態(図2)と関連して示されるものと同様の外観を有し、その内部構成要素の大部分は先の実施の形態に関連して説明した構成要素と同じであり、同様の構成要素には同様の参照番号が付与される。図13Bでは、102で総称される構成要素は、上記した図面と同様の変速機構を示し、104で総称される構成要素は、以下に説明する多段型アセンブリを示す。
多段型アセンブリ104は、ハブ18と同様の内部構造を有するスリーブ108状の瞬時ピックアップ部材を備えている。この瞬時ピックアップ部材は、図5の実施例で説明した通り、各PTCの一方クラッチ26のいずれか1つによる回転係合を可能にする。同様にして、スリーブ108は、その周囲に、外部ハブケース18’内の回転係合のための複数の一方外部クラッチ112(外表面に形成された溝に同軸配置されている)を備えている。外部ハブケース18’は、スリーブ108を収容するように直径が僅かに大きい。
スリーブ108の先端部はギア付きクラウンリング116を備え、このクラウンリング116は、車軸22に回転式に固定されたピニオン板アセンブリ120を収容する。クラウンリング116は、ピニオン板120上に組み付けられ、それぞれ対応する反転ギア124と係合されるピニオンギア122(本実施例では4つ)に、回転動力および回転運動を伝達する。反転ギア124は、歯板132の中央太陽歯130と係合される。各段の比は、ピニオン板アセンブリの変速比(即ち、クラウン歯、ピニオン、太陽歯によって定められる全体変速比)によって定められる。
歯板132は、その周面に複数の係合ノッチ136(図16参照)を有する。多段出力は、歯板132から、多段係合部材140のボア144に螺合されているボルト142を用いてハブ18’に固定されている多段係合部材140に伝達される。多段係合部材140は、図16に示されるように、一対のばね付勢爪146を備え、この一対のばね付勢爪146は、リング140内に枢動可能に連接され、それぞれいずれかの肩部136に対して歯板132を回転可能に止める係合突起150を有する(図16に最もよく図示される)。爪146は、コイル引っ張りばね154によって通常は解放位置に付勢されているので、係合速度(所定の角速度)に到達した後にだけ、矢印158の方向への爪146の角方向枢動移動(angular pivotal displacement)が起こり、この移動に対する遠心力が生成され、結果として、図16に示すように、爪146の突起150がリブ136と係合され、歯板132が回転可能に止められる。
動作の過程では、各PTC24は、先の実施の形態で説明したようにスリーブ108と係合するので、一方外部クラッチ112を介して、回転出力がハブ18’に伝達される。しかし、係合速度(最後のPTC24の最大公称速度)に到達すると、多段係合部材140の角速度により、爪146は、軸ピン148に対して傾斜しつつ歯板132と係合するので、多段型アセンブリのピニオン板アセンブリ120によりスリーブ108が遅くなる。この状況では、全体変速比は、多段型アセンブリの実際の機械的な各段の比で乗算され、PTCの変速比が(ピニオン板アセンブリ120により)連続的に低下する。鎖歯車16が(ペダルを踏む等して)更に回転すると、乗算された比で、先の実施の形態で説明したように自動ギアシフトが引き起こされる。
更なる変更態様(図示せず)により、第2の多段型アセンブリが提供されてもよいことは当業者には明らかであろう。それにより、変圧比は一層増加される。
多段型ギアアセンブリでは、PTCによって可能になる変速状態の多段化が実現されるように、単一の出力段階ギアが設計されている。ギアがN個のPTCと1個の多段型ギアを含むと仮定すると、全体的な変速状態の数は、2*(N+1)となる。この構造では、多段型ギア(116、122、124、130)の変速比は、(1.X)**Nよりも一般的に高くなり、ある実施の形態では(1.X)**(N+1)となる。爪146の係合速度は、N番目のPTC(PTC N)の係合速度よりも高くなり、ある実施の形態では1.X倍高くなる。加速中、PTCは1つずつ係合される。N番目のギア(gear N)が係合され、速度が1.Xだけ増加されると、多段型の爪146も係合され、変速比が急激に(1.X)**(N+1)だけ増加する。PTCアレイがスリーブ108を介して多段型ギアを駆動し、且つ、従動(driven)モーメント(車両本体)が通常駆動(driving)モーメント(エンジンモーメント)よりもはるかに大きいので、この係合によりスリーブ108と全てのPTCは(1.X)**(N+1)だけ遅くなり、全てのPTCは即座に係合が解除される。速度が更に1.Xだけ増加すると、最初のPTCが係合し、全体変速比が1.X**(N+2)にまで増加され、(1.X)**(2N+1)に到達するまで繰り返される。
反転ギア構造の動作
本発明の代替的な動作様式では、反転ギアが実装される。一般的なギアは、固定入力および増加出力を実現し、反転ギアは、増加入力および固定出力を実現する。このような機能は、固定入力RPMを好ましくは必要としながら大きく変動する動力源によって駆動される装置に適用可能である。例示的な適用は、エンジンによってベルトを介して駆動される車のエアコンコンプレッサであるが、これに限定されない。エンジンRPMは、1000〜6000RPM間で変動するので、コンプレッサの入口では全体的に広い入力速度範囲が生じ、エンジンがアイドリングしている場合には動力の欠如や、エンジンが高いRPMの場合にはコンプレッサでの過負荷を生じさせることがある。反転ギアは、コンプレッサのRPMを、あらゆるエンジン入力RPMの下で定められた小さい範囲に安定させる。
本発明の代替的な動作様式では、反転ギアが実装される。一般的なギアは、固定入力および増加出力を実現し、反転ギアは、増加入力および固定出力を実現する。このような機能は、固定入力RPMを好ましくは必要としながら大きく変動する動力源によって駆動される装置に適用可能である。例示的な適用は、エンジンによってベルトを介して駆動される車のエアコンコンプレッサであるが、これに限定されない。エンジンRPMは、1000〜6000RPM間で変動するので、コンプレッサの入口では全体的に広い入力速度範囲が生じ、エンジンがアイドリングしている場合には動力の欠如や、エンジンが高いRPMの場合にはコンプレッサでの過負荷を生じさせることがある。反転ギアは、コンプレッサのRPMを、あらゆるエンジン入力RPMの下で定められた小さい範囲に安定させる。
反転ギアの実装は、他の遊星構造とギアを使用することで行われてもよい。しかし、簡略化のため、本実施の形態を使用して、動力がハブ18から入力され、この動力出力が鎖歯車16から抽出され、且つ回転の方向がこれまでの説明での方向と反対であれば、上記段落で説明した反転ギアが得られる。上記の例では、今日コンプレッサの入力軸を駆動するベルトと同じベルトが、ハブの外面に形成されるベルト境界面を介してハブに取り付けられ、動力出力は、ハブ側から駆動コネクタ42を介して伝達される。この場合、駆動コネクタ42は、(鎖歯車ではなく)コンプレッサのシャフトに直接接続される。
本発明の自動変速機構は、自転車について説明した。しかし、当業者には、必要な変更を加えることで、この変速機構が多数の他の用途にも使用され得ることが理解されるであろう。その例(分野別)として次のものがある。
・電気車両(例えば、障害者用電気自動車、車椅子、電気自転車、スクータ、フォークリフト、電車、ゴルフカート、原動機付き自転車等)
・燃焼機関車両(例えば、スクータ、原動機付き自転車、オートバイ、自動車、オフロードカー、スノーモービル、ジェットスキー)。広い範囲で変動するエンジンRPMの下でのコンプレッサや交流発電機等の、入力RPMを安定化させる反転ギアの使用を含む。
・人間に駆動される自動車(例えば、自転車、車椅子、船)
・巻き揚げ機、滑車、起重機およびリール(例えば、帆船の巻き揚げ機、ジープの滑車、伸縮自在なシェード、車を持ち上げる起重機、釣竿リール)
・タービンおよびプロペラ(例えば、風力タービン等)
・エレベータおよびエスカレータ
・ホームアクセサリ(例えば、洗濯機、衣服乾燥機、混合機、扇風機、フードプロセッサ、粉砕機、ミシン、旋盤およびドリル等)
・玩具(例えば、電動玩具自動車、船および飛行機)
・産業用途および土木用途(例えば、コンベヤベルト、クレーンおよびリフト)
幾つかの実施の形態を例示して説明したが、本開示を限定するものとして解釈されてはならず、必要な変更を加えて、添付の特許請求の範囲で定められる、本発明の精神および範囲内で全ての実施の形態、変更態様および配置を網羅するものとして解釈されるべきである。
Claims (28)
- 前進走行に対する変速比を非連続的にシフトする内部機構式の自動変速機構アセンブリであって、
隣接配置され、前記変速機構アセンブリに入力されるトルクから得られる回転速度に関連して隣接するPTCと連結式に係合および解放され、且つ各PTCが変速比に影響を及ぼして前記変速機構アセンブリに対する全体変速比を生成するように設計された複数のPTCから成る複数の相互接続可能な変速比生成装置と、
前記PTCを、可逆的且つ係止可能に収容するホイールハブと、
を備える変速機構アセンブリ。 - 前記変速機構が高い変速比にシフトアップする際に、前記変速機構に入力される回転のリズムが比較的狭い範囲にあるように設計された、請求項1記載の変速機構アセンブリ。
- 前記PTCは、歯止め機構を介して先行PTCおよび/または後続PTCと可逆的に接続可能である、請求項1記載の変速機構アセンブリ。
- 前記PTCの歯止め機構は、後続PTCの歯止めホイールと係合可能な先行PTCの少なくとも1つの爪を備える、請求項3記載の変速機構アセンブリ。
- 前記PTCは、
中央太陽歯と、前記太陽歯の周りに配置され且つ前記太陽歯と噛み合わされる少なくとも2つのピニオン歯と、前記ピニオン歯を囲い且つ前記ピニオン歯と噛み合わされるクラウン歯と、前記太陽歯に対して直交する回転軸を有し且つ前記ピニオンが枢動可能に保持される遊星ギアキャリアと、を有する遊星ギアサブシステムと、
前記遊星ギアキャリアの溝と係合可能な少なくとも1つの爪を有する歯止め機構と、
を備える請求項1記載の変速機構アセンブリ。 - 前記クラウン歯は、現PTCのクラウン歯をホイールハブに係止して回転を伝達し、前記クラウン歯を解放して前記ハブを前記クラウン歯に対して回転させる、少なくとも1つの一方クラッチ機構を備える、請求項5記載の変速機構アセンブリ。
- 前記少なくとも1つの一方クラッチ機構は、前記クラッチと前記ホイールハブの間に小さい摩擦力を提供する配置を有し、これにより、解放されたPTCのクラウン歯が前記ハブの方向に回転するが、前記ハブは、解放されたPTCの前記クラウン歯よりも早く回転する、請求項6記載の変速機構アセンブリ。
- 前記爪は、前記クラウン歯に枢動可能に接続され、前記クラウン歯の回転速度以上では閾値遠心力が達成されて前記爪が前記クラウン歯から揺動して前記溝と係合するように適合されている、請求項5記載の変速機構アセンブリ。
- 各爪に与えられるあらゆる遠心力と反対の方向に前記爪を付勢するように適合され、各PTCの各爪と結合されたばねを更に備える、請求項8記載の変速機構アセンブリ。
- 各後続PTCの各爪と結合されるばねは、連続する各PTCによって徐々に増加する反作用力を生成するように適合されている、請求項9記載の変速機構アセンブリ。
- 前記ばねは、その徐々に増加する反作用力が前記PTCの連結によって生ずる全体変速比の増加に対応するように適合されている、請求項10記載の変速機構アセンブリ。
- 前記ばねによって生成される徐々に増加する反作用力は、ばね係数の相応じる増分差の結果として生ずる、請求項10記載の変速機構アセンブリ。
- 閾値以上において前記ハブの回転速度が低下すると、先行PTCの少なくとも1つの爪が前記現PTCのピニオンキャリアから解放して、ハブと係止されている現PTCの一方クラッチが解放される、請求項6記載の変速機構アセンブリ。
- 1つ以上の先行PTCから連続して現PTCが解放されるシフトダウンが起こる大きさのハブの回転速度が比較的急激に低下すると、全体変速比が、より低い隣接していない全体変速比に直接シフトダウンする、請求項6記載の変速機構アセンブリ。
- 閾値以上において現PTCの1つ以上の爪に対する遠心力が低下すると、先行PTCの少なくとも1つ以上の爪が現PTCのピニオンキャリアから解放される、請求項6記載の変速機構アセンブリ。
- 現PTCの1つ以上の爪に対する遠心力が低下し、少なくとも2つの先行PTCの大きさが前記爪を少なくとも対応する遊星ギアキャリアから解放させる大きさである場合に、全体変速比が、より低い隣接していない全体変速比に直接シフトダウンする、請求項6記載の変速機構アセンブリ。
- 各PTCで繰り返される装置の幾何学的形状および構造は同一であり、前記各PTCで繰り返される装置のそれぞれは、同一の変速比に影響を及ぼすように適合されている、請求項1記載の変速機構アセンブリ。
- 各PTCの変速比は、1.08から3.0の間である、請求項1記載の変速機構アセンブリ。
- 各PTCには少なくとも2つの爪が設けられ、各PTCは、前記少なくとも2つの爪に対する非対称的な力の効果が取り消されるように前記少なくとも2つの爪を結合する結合部材を更に備える、請求項5記載の変速機構アセンブリ。
- 変速比間のシフトアップとシフトダウンの間のシフトヒステリシスを生成する機構を更に備える、請求項5記載の変速機構アセンブリ。
- シフトヒステリシスを生成する前記機構は、各PTCの少なくとも1つの爪に対する摩擦力を生成するばね付勢機構である、請求項18記載の変速機構アセンブリ。
- 中央太陽歯と、前記太陽歯の周りに配置され且つ前記太陽歯と噛み合わされる少なくとも2つのピニオン歯と、前記ピニオン歯を囲い且つ前記ピニオン歯と噛み合わされるクラウン歯と、前記太陽歯に対して直交する回転軸を有し且つ前記ピニオンが枢動可能に保持される遊星ギアキャリアと、を有する遊星ギアサブシステムと、
前記遊星ギアキャリアの溝と係合可能な少なくとも1つの爪を有する歯止め機構と、
を備える遊星変速カセット。 - 請求項1記載の内部機構式の自動変速機構アセンブリが嵌合されるホイールハブを備えるホイール。
- 請求項1記載の回転式の機械出力と連動する電源を備える機械装置。
- 現PTCと回転式に係合してハブに回転動作を伝達するように設計された瞬時ピックアップ部材を含む多段型アセンブリと、
前記ハブに回転可能に固定され、前記瞬時ピックアップ部材のクラウン歯と係合される多段型遊星ギアアセンブリと係合する1つ以上の周方向係合部材が形成される多段型係合部材とを更に備え、
前記係合部材の係合速度を超える速度でのモーメントスリーブの回転により、前記多段型遊星ギアアセンブリが係合され、前記モーメントスリーブの速度と、対応するPTCの速度を低下させる、請求項1記載の変速機構アセンブリ。 - 前記多段型遊星ギアアセンブリは、前記多段型係合部材と回転式に固定可能な歯板の中央太陽歯とそれぞれ係合される対応する反転ギアとそれぞれ係合される複数のピニオン歯を備える、請求項25記載の変速機構アセンブリ。
- 前記瞬時ピックアップ部材はスリーブであり、一方転がり軸受または前記モーメントスリーブの周囲に形成される歯止め機構によってハブに回転式に固定される、請求項25記載の変速機構アセンブリ。
- 請求項1記載の変速機構アセンブリを備える反転ギアアセンブリであって、入力が増加すると出力が減少する、反転ギアアセンブリ。
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