JP2008508916A - 組織接着性材料 - Google Patents

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Abstract

本発明は、均質で、予め成形され、架橋された1種以上の重合体から形成されたマトリックスを含み、少なくとも一方の表面が使用時に露出し、上記1種以上の重合体の少なくとも1種は合成重合体であって第一形態の付属官能基を有しており、上記マトリックスの架橋は上記第一状態の官能基の一部を介しており、上記第一形態の官能基の残りは遊離している、組織接着性シートに関する。このシートは、組織接着剤および密封材(シーラント)として特に有用であり、治療上の理由で体の内外表面に局所的に塗布されることを目的としている。本発明はさらに、支持体材料を含むシート、該シートの素材に類似の材料から形成される三次元物品、および、このような材料で被覆された移植可能な医療用具に関する。

Description

本発明は、架橋重合体マトリックスを含む柔軟性シートに関し、該シートは、組織接着剤および封止剤としての使用に適しており、治療目的のために、体の内外表面に局所塗布することを目的としている。本発明は、さらに、このようなシートの製造方法およびその使用方法にも関する。特に、本発明は、弱体化した組織の創傷治癒、結合、密封および補強等の治療目的ならびに薬剤投与のために使用されうる自己接着性、生体適合性および水和性の重合体シート、該シートの製造方法、および使用方法に関する。本発明は、さらに、該シートのそれと類似の材料から形成される三次元物品、およびそのような材料で被覆された移植可能な医療デバイスに関する。
種々の手術その他の治療用途において、生物学的組織に接着する材料の使用、例えば、縫合糸、ステープルなどのような機械的固定具の使用に対する代替物の使用に、大きな関心が寄せられている。これまで提案されてきたこのような材料の配合剤は、その形態で製造されるか、または使用の直前に成分を混合して調合されるかのいずれかである粘性溶液またはゲルを含む。そして、該配合剤は、シリンジ等の適当な塗布具を用いて、組織表面に塗布される。
上述のタイプの配合剤は、多くの欠点を有している。配合剤の粘度が低いと、塗布領域からそれが広がる可能性があり、したがって、組織の所望の領域に正確に塗布することが困難となる可能性がある。他方で、配合剤の粘性が大きいと、調合が困難となる可能性がある。いずれの場合にも、これらの配合剤は、水和物の形態で製造されるために、寿命が限られており、早期に硬化しうる。したがって、配合剤の全量が一度に使用されるか、あるいは廃棄されねばならない可能性がある。さらに、使用直前に成分を混合して配合剤を調合するには、言うまでもなく労力と時間を要する。これらの欠点に加えて、これらの配合剤による組織表面の間の接着の程度は、所望のものよりも低い可能性がある。
組織接着材料の配合剤は、組織表面に貼り付けるのに好適な支持体にも塗布されてきた。シート、パッチまたはフィルムの形態で体の内部または外部器官に局所的に用いられる治療用材料の使用は、広範な医療用途について十分に立証されている。しかし、これまで提案された製品の欠点は、特に長期間使用される場合、下部組織への接着の度合いが不十分でありうることである。初期接着が十分であっても、次いでしばしばたった数秒または数分の後に、例えば、貼付けた後にシートが水和した結果として、組織から剥がれ始めることがある。さらに、これらの製品は、それらが貼付けられる表面に十分に適合するだけの柔軟性を十分に有しておらず、そのことがこれらの接着力に不利な影響を与えることもある。
これらの製品の接着力が不十分であると、結果として、縫合糸やステープルなどによる機械的接着が必要となる場合がある。あるいは、上記接着性配合剤と下部組織との科学的結合を開始させ、それによって組織表面同士を結合させるために、エネルギー(例えば光または熱エネルギー)が付与される場合もある。明らかに、このようなアプローチによって、さらに不利益が持ち込まれる。縫合糸やステープルのような機械的固定具の使用は、しばしば、上述した製品を用いることによって代替または回避することが意図される、まさにそのものなのである。これら固定具の使用はさらなる組織衰退領域を生じるため、これらの使用は、完全に有効(例えば、肺の上など)でも、望ましくもない場合が少なくない。外部エネルギーの使用は、このようなエネルギー源の準備と操作を必要とする。このようなエネルギー源は高価であり、特に、手術室やそれに類似した環境という制約の下で操作するのは困難な場合がある。さらに、接着を目的とした外部エネルギーの使用は、時間を要し、(場合によっては)十分なエネルギーが与えられて、下部組織を損なわずに接着が達成された時点をみきわめるために、きわめて注意深い判断が医師に要求される。
国際公開公報00/02539号には、非ステロイド性抗リューマチ剤の形態で活性剤を有する局所プラスターが開示されている。このプラスターは、上記活性剤を含有しポリアクリル性接着剤を基とする自己接着剤マトリックス層が塗布された、不活性裏打層より構成される。
国際公開公報02/34304号には、体の内外表面の両方に、局所的に貼付ける多重積層シートが開示されている。このシートは、架橋可能な材料、および生体接着性を有する合成重合体を含む。
国際公開公報2004/087227号には、組織反応性官能基を含む顆粒状材料と顆粒状架橋材料との混合剤を含む、組織接着性配合剤が開示されている。この配合剤をコア材料に塗布することによって、体に貼付けられるのに適当なシートが形成される。
国際公開公報03/20824号には、ポリアクリル酸の架橋剤としてビニルピロリドンのホモ重合体または共重合体を含む、自己接着性のポリアクリル酸系ゲルマトリックスが開示されている。
これまで、上に示したような一般的なタイプの組織接着性シートその他、および組織接着材料の関連する用途に対して、先行技術の上述した欠点および/または他の欠点を克服または実質的に緩和する改良が案出されてきた。
本発明の第一の態様によれば、 使用時に少なくとも一方の表面が露出する均質な膜を含み、前記膜が、1種以上の重合体から形成される予め成形および架橋されたマトリックスを含み、該重合体の少なくとも1種が合成重合体であって第一形態の付属官能基を有しており、該マトリックスの架橋は前記第一形態の官能基の一部を介しており、前記第一形態の官能基の残りは遊離している、組織接着シートが提供される。
ある実施態様では、前記第一形態の官能基は、前記合成重合体(または、マトリックスが第一形態の官能基を有する1種以上の合成重合体を含む場合は、該1種以上の合成重合体)中に存在する、唯一の付属基である。
他の実施態様では、前記合成重合体(または、マトリックスが第一形態の官能基を有する1種以上の合成重合体を含む場合、該1種以上の合成重合体)は、さらに、第一形態の官能基と異なる別の付属基を包含しうる。
ある実施態様では、前記マトリックスが1種以上の合成重合体を含む場合、該1種以上の合成重合体上に存在する第一形態の官能基と異なる別の付属基は、全て同じであっても、異なっていてもよく、すなわち、前記別の付属基は、1つ以上のタイプの基であってよい。
本発明では、第一形態の官能基の一部がマトリックスの架橋に関与する一方で、残りは遊離している。このことは、それらの官能基の一部は、わずかであるが、製造中に配合剤中に存在する他の官能基と反応して架橋マトリックスを形成し、一方で、第一形態の官能基の残りは製造中に架橋に関与せずに、最終製品中に未反応形態で存在することを意味する。第一形態の官能基の一部のみしかマトリックスの架橋に関与しないようにすることを確実にする方法は、当業者に容易かつ明らかであり、そのような方法の一つとして、適切な化学量の成分を混合することが挙げられる。
第一形態の官能基は、配合剤中の1種以上の成分と反応して、マトリックスの架橋を生じることができれば、いずれの官能基であってもよい。
マトリックスの架橋は、共有結合によるものであることが最も好ましい。
第一形態の官能基は、シートに生体接着性を付与するものであることが好ましい。このことは、材料が、それが貼付けられる生体組織に対して優れた初期接着性を示すことを意味する。このような特性を示す重合体は、通常、ヒドロキシル、カルボキシル、アミド、ラクタム、エーテルおよびエステル基などの高いイオン密度を示す化学基およびその塩を含有しており、イオンおよび水素結合の形成や双極子−双極子相互作用、ファンデルワールス力などを介して、組織と共同して相互作用する。
したがって、第一形態の官能基は、ヒドロキシル、カルボキシル、アミド、ラクタム、エーテルおよびエステル基より構成される群から選択されることが好ましい。特に好ましい第一形態の官能基は、ヒドロキシルまたはカルボキシル基である。
上記合成重合体またはその各々に存在する第一形態の官能基の一部は、マトリックスの架橋に関与する。このような架橋は、組織へのシートの貼付後(その後、所定の量の追加的な架橋が続いて起こりうることは可能であるが)よりもむしろ、シートの製造時に起こる。第一形態の官能基の残りは、遊離している。本発明のある実施態様では、第一形態の遊離官能基の内の少なくともいくつかは、組織反応性官能基、すなわち、シートが使用時に貼付けられる組織に対して化学的に反応性であるか、または組織に対する反応性が増大する基を形成するように、誘導化または活性化された形態にある。例えば、第一形態の官能基がカルボキシル基である場合、遊離カルボン酸基のある部分は、反応性エステル、具体的にはN−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)エステル基に変換することができる。
本発明の他の実施態様では、第一形態の遊離官能基の少なくとも一部を、組織反応性官能基を含む別の部分、例えば重合体部分に結合させる。
本発明によるシートの主たる利点は、それが組織に有効に結合し、それによって多様な医療用途に用いることが可能となっている点にある。好ましい実施態様では、上記シートは、それが貼付けられる組織に対して優れた初期接着を示し(したがって、「自己接着性」と称されうる)、そしてさらに、長期にわたって組織に対する良好な接着が維持される。いかなる理論にも拘束されるものではないが、シートの組織への初期接着は、シートの組織への電子的結合に起因すると考えられ、そしてこれは、配合剤中の組織反応性官能基と組織との間、具体的には、組織表面上のアミンおよび/またはチオール基と、シートの組織反応性基との間の化学的結合によって、補完されるかあるいは置き換えられるものと考えられる。
上記シートは、組織表面に対して、シートと組織表面との間のファンデルワールス力および/または水素結合によると思われる優れた初期接着を示す。組織表面と接触するとシートは水和し、それによって、組織反応性官能基と、その下にある組織表面との間に反応を生じる。組織反応性官能基とその下にある組織との間のこのような反応は、シートと組織表面との間に強固な接着を生じる。このシートは、(滲出性の組織表面に貼付けた際の結果として)生理液体や、貼付後にシートを水和させるために使用される追加的な液体(このような液体は、外科的洗浄で一般に使用される溶液でありうる)を吸収でき、組織表面によりよくなじみ、接着性が増し、それによって、接着性封止材、止血および空気漏れ防止(pneumostatic)機能を供しうる。
上記シートの使用によって、組織への機械的に固定する追加的な手段(例えば、縫合糸またはステープル)の必要性、あるいは熱や光の形態で外部エネルギーを付与して、シートとその下にある組織との接着をもたらすことの必要性が減少するか、または必要でなくなる。本発明によるシートの他の利点は、使用の直前に材料の混合によって製造されるのではなく、予め成形された物品として組織に貼付けられることである。
さらに、上記シートは、組織表面との接触時および接触後に水和するまでは、基本的に不活性である固形状態で構成されるので、早発的な反応を生じにくく、結果として、その保管寿命は相当程度、例えば室温で適切に保存された場合6ヶ月よりも長いものとなりうる。
「シート」という用語は、その厚みが他の寸法よりも相当に小さい物品のことを指す。あるいは、このような物品を、パッチまたは膜と称することもできる。
予め成形され、架橋されたマトリックスが均質であるということは、それが多重積層構造を有していたり、不連続な物理的ドメイン、例えば粒子から構成されている場合よりも、その全面に渡って連続的かつ均質な組成を有することを意味する。すなわち、このシートは、従来のシートよりも改善された柔軟性を示し、脆さが低い可能性がある。
ある実施態様では、特定の用途において、膜の機械的強度および/または柔軟性を増大するために、シートに支持体を組込むことが必要、あるいは望ましい場合がある。したがって、本発明の別の態様では、均質で、1種以上の重合体から形成される予め成形および架橋されたマトリックスであって、該重合体の少なくとも1種が合成重合体であって第一形態の付属官能基を有しており、前記第一形態の官能基の一部を介して架橋しており、前記第一形態の官能基の残りは遊離しているマトリックスが支持体材料に塗布されている、組織接着性シートが提供される。
適切な支持体は、生体適合性および生体分解性を有する材料より構成されることが好ましい。支持体は、シート形状であり、その片面または両面に、均質で、予め成形され、架橋されたマトリックスが塗布されていることが好適である。このような場合の製品は、多層形態を示す。支持体は、連続的であっても、開口していてもよく、せん孔を有することがより好ましい。特に好ましい実施態様では、支持体シートは、せん孔が配列されて形成されており、該シートの片面または両面に、均質な膜が塗布されている。
本発明の他の実施態様は、体に移植可能な三次元の物品の形態を示す。したがって、本発明の別の態様では、均質で、1種以上の重合体から形成される予め成形および架橋されたマトリックスであって、該重合体の少なくとも1種が合成重合体であって第一形態の付属官能基を有しており、前記第一形態の官能基の一部を介して架橋しており、前記第一形態の官能基の残りは遊離しているマトリックスを含む、三次元の移植可能な物品が提供される。
このような形態の三次元の物品は、例えば、プラグ、ペレット、ガーゼの形態を有する。
本発明は、移植可能な医療デバイスに対する接着性被覆材の適用においても見出しうる。したがって、本発明のさらに別の態様では、1種以上の重合体から形成される架橋されたマトリックスであって、該重合体の少なくとも1種が合成重合体であって第一形態の付属官能基を有しており、前記第一形態の官能基の一部を介して架橋しており、前記第一形態の官能基の残りは遊離しているマトリックスを含む被覆材を、外表面の少なくとも一部に担持している、移植可能な医療デバイスが提供される。
本発明の以下の詳細な説明では、主に、シートの形態を示す本発明の実施態様について述べる。しかし、同様の説明が、適宜、支持体、三次元の移植可能な物品、または移植可能なデバイス上の被覆材を含む本発明の実施態様に適用されるものとみなされたい。
別の観点では、本発明によれば、本発明の第一の態様によるシートを組織表面に貼付することを含む方法であって、組織表面を別の組織と結合する方法、または組織表面を密封する方法も提供される。
本発明によるシートは、シートが貼付けられている部位に、1種以上の治療効果のある物質を投与するために使用されてもよい。このような場合には、前記物質は、例えば、シートの製造に用いられる他の成分と混合することによって、シートに組込むことができる。あるいは、前記物質を、配合剤の成分と共有結合によって結合させてもよい。しかし、他の実施態様においては、シートは、治療効果のある物質を含まない。
略称
AAc アクリル酸
AIBN アゾ−イソ−ブチロニトリル
CMC カルボキシメチルセルロース
DCC ジシクロヘキシルカルボジイミド
DCU ジシクロヘキシルウレア
DEAE−デキストラン ジエチルアミノエチル−デキストラン
DMF ジメチルホルムアミド
ENT 耳、鼻および喉
HEMA ヒドロキシエチルメタクリレート
HPC ヒドロキシプロピルセルロース
HPC−三元重合体 PEGジカルボン酸で架橋され、ポリ(VP−AAc−AAc(NHS))部分に結合されたHPCの接合体
HPMC ヒドロキシプロピルメチルセルロース
n 数平均分子量
w 重量平均分子量
DPn 重合度
NHS N−ヒドロキシスクシンイミド
PCL ポリカプロラクトン
PEEK ポリエーテルケトン
PEG ポリエチレングリコール
PTFE ポリテトラフルオロエチレン
PHBV ポリヒドロキシブチラート−ヴァレレート
PLG ポリ(DL−ラクチド−コ−グリコライド)
ポリ(VP−AAc) ビニルピロリドンとアクリル酸の共重合体
ポリ(VP−AAc(NHS)) ビニルピロリドンとアクリル酸NHSエステルの共重合体
ポリ(VP−AAc−AAc(NHS)) ビニルピロリドン、アクリル酸およびアクリル酸NHSエステルの三元重合体
PVOH ポリビニルアルコール
1種以上の重合体の特性
シートは、(製造中に)架橋されて、マトリックスを形成する1種以上の重合体を含む。少なくとも1種の重合体は、合成であり、第一形態の付属官能基を含む。
第一形態の官能基は、マトリックス中で3つの役割を満たす。
a)第一形態の官能基の一部は、架橋に関与する。
b)第一形態の官能基の残りうち、少なくとも一部は遊離したままであり、それによってシートと、シートが貼り付けられた組織との間に優れた接触接着(すなわち、生物接着特性)がもたらされうる。
c)マトリックスと、それが貼付けられる組織の表面との間の共有結合の形成を促進するために、第一形態の遊離官能基の一部は、組織反応性基を構成および/または組織反応性基を含有する他の部分に結合されうるように、誘導体化または活性化した形態であってよい。
水酸またはカルボン酸基は、上述の3つの役割の全てを満たすことができるため、第一形態の官能基を有する合成重合体またはその各々が、付属水酸基または付属カルボキシル基を有することが、非常に好ましい。
本発明で使用される付属水酸基を有する好ましい合成重合体は、合成多糖体であり、好ましくはセルロース誘導体、さらに好ましくはセルロースエーテルである。付属水酸基を有する最も好ましい合成重合体は、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)である。
本発明で使用される付属カルボン酸基を有する合成重合体の好ましい例としては、ポリ(アクリル酸)、ポリ(メタクリル酸)およびポリ(VP−AAc)が挙げられる。
ポリ(アクリル酸)は、本発明において使用される合成重合体のうち、特に好ましいものの一つである。好適な等級のポリ(アクリル酸)は、カルボポール(Carbopol)の商標名で入手可能である。
分子量が250,000よりも大きいポリ(アクリル酸)は、特に良好な接着性を示すことが明らかとなった。カルボポール907(およそ500,000の分子量Mwを示す)として市販されている等級のポリ(アクリル酸)を含む配合剤を用いた初期研究では、簡単な製造方法によって、すぐれた接着性、弾力性および柔軟性を有するシートが作成された。しかし、多くの用途、特に、シートを体の内部で使用する用途においては、比較的分子量の低いポリ(アクリル酸)を含む材料、あるいは分解して比較的分子量の低いポリ(アクリル酸)を生成する材料を使用することが好ましい場合もある。
このような材料は、例えば、以下の2つの一般形態のうちの1つをとりうる。
1)生体分解性結合によって結合される比較的分子量の低い部分を含む、高分子量ポリ(アクリル酸)重合体。
2)生物分解性結合を介して重合体骨格に連結される比較的分子量の低いポリ(アクリル酸)鎖を含む、高分子量重合体。
一般に、このような材料に組み込まれるポリ(アクリル酸)の部分または鎖は、10,000より少なく、さらに好ましくは5,000より少ない、例えば約2,000の分子量Mwを有する。
ある方法では、アルキレンジエステル連鎖を介して結合される低分子量(例えば、Mw≦2,000)のポリ(アクリル酸)より構成される第一の一般形態の材料は、ポリ(アクリル酸)上の酸部分を保護し、ジアシルクロリドと反応させ、その後、保護基を除去することによって合成されうる。
別の方法では、アクリル酸N−ヒドロキシスクシンイミドエステルは(例えば、ワコー・ケミカルズ社(Wako Chemicals)製のVA−086のような水酸官能性開始剤を使用して)重合されて、α,ω−ジヒドロキシル官能性重合体を生成しうる(図1を参照。ここで、R−OHは、使用される開始剤に由来する残基、例えば、VA−086の場合には−C(CH32CONHCH2CH2OHを表し、nは、広範な値を示しうる)。次いで、これをスクシニルクロリドと反応させて、骨格に沿って、加水分解の影響を受けうる連鎖を有する重合体を得ることができる(図2、mは、通常は100〜150である)。塩基加水分解によってNHS基を除去することで、生体分解性連鎖を介して結合したポリ(アクリル酸)単位より構成される重合体が得られる(図3)。重合体の分子量は、250,000以上であることが好ましい。
ポリ(アクリル酸)鎖が重合体骨格に対して生物分解性連鎖を介して連結される第二の一般形態の材料は、グラフト共重合体を介して合成されうる。
好適な合成方法のひとつとして、水酸官能性基に隣接する炭素原子上のプロトンがセリウム(IV)を用いて引き抜かれ、遊離ラジカルの成長のための部位を供給してもよい(図4、mは、広範な値を示す)。正確な化学量のアクリル酸の添加は、ヒドロキシル官能性材料にグラフトされたしたポリ(アクリル酸)を生成する。これは、水に溶解性のあらゆる重合体で起こり得て、例えば、ポリ(アクリル酸)をポリ(HEMA)骨格にグラフトすることができる。使用できるヒドロキシル官能性材料の他の例としては、α,ω−ジヒドロキシPEGや、HPC、CMC、HPMC、キトサン、PVOHなどの多糖体が挙げられる。さらに、α,ω−ジメトキシPEGなどのポリエーテル中の酸素原子に隣接する炭素原子上に、同様の反応を用いて、ポリ(アクリル酸)鎖をグラフトすることも可能である。
図4で示される生成物では、エステル基がポリ(アクリル酸)鎖を重合体骨格に連結している。これらの連結基は、加水分解の影響を受けやすく、したがって図5に示すように、これらの官能性材料は生体分解性を示すことができる。
第二の一般形態の生物分解可能なポリ(アクリル酸)含有材料を生成する別の方法は、図6に概説される。
第一に、適切な分子量(Dpn≦30)を有するヒドロキシル官能性ポリ(アクリル酸−NHS)の合成は、図1で示されるとおり行うことができる。その後、DCCなどのカルボキシル基アクチベーターを用いて、この反応の生成物を、カルボン酸官能性重合体(例えば、HPCスクシネート、PVOH−スクシネート、ポリ(アクリル酸)など)に結合することができる(図6、段階Aを参照)。NHSは、十分に加水分解されて(図6、段階B)、加水分解性連鎖を介して不活性または非毒性重合体骨格に結合したポリ(アクリル酸)を遊離する。
上記第二の一般形態の材料は、ポリ(ビニルアルコール)などの付属水酸基を含む重合体に酸官能性を導入することによっても合成することができる。酸官能性は、これらの重合体に、カルボキシル基中で終止する鎖伸長基を添加することによって導入することができる。これは、ピリジンまたは4−ジメチルアミノピリジンのような塩基の存在下で、コハク酸無水物などの環状無水物とポリ(ビニルアルコール)とを反応することにより達成することができる。
架橋マトリックスを形成するために使用される合成重合体(1種以上である場合には、複数の合成重合体)は、第一形態の官能基に加えて、さらに別の付属基を含みうる。このような合成重合体の1つの例としては、アクリル酸から誘導される単位のモル比が、好ましくは0.20と0.80の間であり、したがって、ビニルピロリドンから誘導される単位のモル比が0.80と0.20の間である、ポリ(N−ビニル−2−ピロリドン−コ−アクリル酸)共重合体、ポリ(VP−AAc)、である。前記共重合体中のアクリル酸から誘導される単位とビニルピロリドンから誘導される単位のモル比は、ともに0.35から0.65までの範囲内にあることが最も好ましい。
このような場合には、上記の別の付属基は、マトリックスの生体接着特性に寄与しうる。例えば、マトリックスが、誘導PVP、またはアクリル酸などの他のモノマーとビニルピロリドンとの誘導化共重合体を含む場合、付属ピロリドン基は、即時的な接触接着に寄与する(上述したように、水素および/またはファンデルワールス結合によるものと思われる)。
マトリックスが形成される合成重合体の全体的な分子量Mwは、一般には100,000を超え、さらに通常には200,000を超え、300,000を超える場合もある。
組織反応性基
上述のとおり、本発明の好ましい実施態様では、水酸またはカルボン酸基である第一形態の遊離官能基のいくつかは(それらが組織反応性基でない場合)、組織反応性官能基に変換されうる。
「組織反応性官能基」とは、組織表面に存在する他の官能基と反応する能力があり、配合剤と組織との間に共有結合を形成するような官能基を意味する。一般に、組織は、その一部がチオールおよび一級アミン部分を通常含むタンパク質より構成される。イミドエステル、p−ニトロフェニルカーボネート、NHSエステル、エポキシド、イソシアネート、アクリレート、ビニルスルホン、オルトピリジル−ジスルフィド、マレイミド、アルデヒド、ヨードアセタミド、およびその他のような多くの官能基は、チオールまたは一級アミンと反応でき、したがって、「組織反応性官能基」を構成する。
ここで使用されるNHSまたはNHSエステルという用語は、N−ヒドロキシスクシンイミドそれ自身のみならず、スクシンイミジル環が置換されたそれの誘導体も包含することを意図している。このような誘導体の例としては、N−ヒドロキシスルホスクシンイミジルおよびその塩、特に組織反応性材料の溶解性を増大しうるナトリウム塩が挙げられる。
本発明の役に立ちうる組織反応性官能基は、組織表面に存在する官能基との反応(配合剤が組織に貼付時の状態が、一般的な条件下、すなわち、水性環境であり、かつ熱その他の外部エネルギーが実質的な量で用いられていない条件で)の能力のある、いずれの官能基であってもよい。後者に分類される官能基としては、チオールおよびアミン基が挙げられ、したがって、組織反応性官能基としては、チオールおよび/またはアミン基に反応性のある基が挙げられる。例としては、
イミドエステル、
p−ニトロフェニルカーボネート、
NHSエステル、
エポキシド、
イソシアネート、
アクリレート、
ビニルスルホン、
オルトピリジル−ジスルフィド、
マレイミド、
アルデヒド、および
ヨードアセタミドが挙げられる。
NHSエステルは、特に好ましい組織反応性官能基である。
第一形態の官能基の一部のみが活性化されて、組織反応性官能基を形成することが好ましい。
本発明の他の実施態様では、遊離している第一形態の官能基の少なくとも一部は、組織反応性官能基を含有する1種以上の別の材料に結合される。このような別の材料としては、付属組織反応性官能基を含む重合体(「組織反応性重合体」)が好ましく挙げられる。NHSエステルは、組織反応性官能基として特に好ましく、したがって、組織反応性重合体としては、NHSエステルに富む重合体が特に好ましい。特に好ましい組織反応性重合体は、ポリ(VP−AAc(NHS))およびポリ(VP−AAc−AAc(NHS))三元重合体である。
ここで、「官能化」という用語は、第一形態の遊離官能基の一部が活性化されて組織反応性官能基を形成するか、または組織反応性官能基を含む別の材料、例えば組織反応性重合体と反応している合成重合体について述べるときに用いられる。
マトリックスの反応性官能基が組織に結合する程度は、誘導体化されて組織反応性基を形成する、および/または組織反応性重合体(類)に対する反応を介して連結される第一形態の官能基の割合を変えることによって、制御することができる。
近年最も好まれる官能化合成重合体は、HPC−三元重合体(ポリ(VP−AAc−AAc(NHS))と架橋したHPCの接合体)であり、その1つの合成例が、実施例Mで示される。
シートの接着特性は、配合剤中に、第一形態の官能基を含む官能化重合体に加えて、1種以上の組織反応性材料、特に組織反応性重合体を含有させることによって増大させることができる。このような、追加的な組織反応性重合体中に存在する組織反応性基は、配合剤中のいずれかの官能化合成重合体中に存在する組織反応性基と同じであっても、異なっていてもよい。好ましい追加的な組織反応性重合体としては、ポリ(VP−コ−AAc(NHS))およびポリ(VP−AAc−AAc(NHS))三元重合体が挙げられる。
生体接着性重合体(類)による組織に対するシートの初期接着の充足度は、例えば、接着強度試験を行うことによって、インビトロで定量的に測定することができる。この試験では、シートを(定位置に固定された)適当な支持体に接着させる一方で、シート自身は、別個の地点で、せん断試験装置の荷重に物理的に接着され、試験の前にはシートは荷重がかからないように配置される。この荷重セルは、支持体がそれに沿って配置されている軸に対して、実質的に垂直な軸に沿って移動可能である。試験は、シートが支持体から剥がれるまで、所定の一定速度で、支持体から荷重セルが離れるように移動することを含む。試験の結果は、そのシートの接着エネルギーの定量的測定値、すなわち、シートとそれが接着される支持体との間の相互作用を破壊するために必要とされるエネルギーの集積量である。本発明によるシートの接着の適切な集積エネルギーは、0.5mJ以上である。
第一形態の官能基がカルボキシル基である本発明のある実施態様では、好ましい官能化重合体は、ポリ(VP−AAc−AAc(NHS))三元重合体である。ポリ(VP−AAc)上のカルボキシル基は、DCCの存在下でNHSと反応させることにより、NHSエステルに変換することができる(実施例Kを参照)。ポリ(VP−AAc)の酸含有量が(モルで)決まれば、変換率は、所望のモルパーセントのHNSを添加することによって制御することができる。
第一形態の官能基がヒドロキシル基である場合、好ましい官能化重合体は、HPCスクイネート−NHSである。この場合には、ヒドロキシル基のいくつかは、コハク酸連鎖を介してNHSにより活性化される(実施例Lを参照)。
第一形態の官能基を有する合成重合体がヒドロキシプロピルセルロースである特に好ましい実施態様では、重合体が、ポリ(VP−AAc−AAc(NHS))三元重合体(この場合には、組織反応性重合体を構成する)で官能化されていることが特に好ましい。最も好ましいHPC−三元重合体接合体は、PEG二酸を用いてHPCを架橋し、続いて三元重合体上の酸基と、HPC上のヒドロキシル基の一部とを反応させることによって形成される。特に好適なPEG二酸は、α,ω−ジカルボン酸官能性PEGであり、最も好ましくは、ポリ(エチレングリコール)ビス(カルボキシメチル)エーテルである。
本発明のシートは、第一形態の官能基を有する、1種以上の合成重合体を含むことができる。第一形態の官能基を有する別の合成重合体は、必ずしも官能化されていなくてもよい。したがって、好ましい実施態様では、シートは、第一の官能化合成重合体(第一形態の官能基を有し、その一部が誘導体化されて組織反応性基を形成する)および官能化されていない第一形態の官能基を有する第二の合成重合体を含む。
第二の非官能化合成重合体上の第一形態の官能基は、生体組織に対するある程度の初期接着性を付与する目的で選択されてもよいが、非官能化重合体の主たる役割は、マトリックスの架橋にあり、したがって、シートに構造的一体性を付与する点にある。
組織反応性シートの特性は、その他の重合体や添加剤を含有させることによって、最適化してもよい。
可塑剤
場合によっては、1種以上の可塑剤を添加することにより、本発明の組織接着性シートの柔軟性および/または湿潤強度を改善することが望ましい。具体的には、グリセロールのような低分子量種、および低分子量ポリ(エチレングリコール)(好ましくは、Mw=200〜600)を配合剤に組込んで、柔軟性を増大させることができる。このような材料を、シートを構成する成分の30重量%までの水準で添加すると、シートの柔軟性を増大させることができる。しかし、このような材料を高水準で含有させると、シートの接着性能に悪影響を及ぼす場合がある。
この欠点を相殺するためには、組織接着に関与しうるα,ω−ジ−NHSエステル官能性ポリ(エチレングリコール)およびクエン酸NHSエステルのような、組織反応性基を含む機能性材料が、可塑剤として好適である。
アミン化またはチオール化重合体
好ましくは、本発明によるシートは、全体的に合成、または実質的に合成のものであり、ヒトまたは動物、特に哺乳類由来の材料を含まないか、または実質的に含まない。このことは、10%未満、さらに好ましくは5%w/w未満、1%w/w未満、または0.1%w/w未満のこのような材料が、シートに含有されることを意味する。
しかし、1種以上のアミン化および/またはチオール化重合体を少量添加することによって、特に水和したときに、本発明の組織接着性シートの構造的一体性が改善され、組織に対する柔軟性および接着が改善されうることが明らかとなった。このような重合体のいくつかは、天然由来のものであるか、または天然に生じる材料から誘導される。天然起源の好適なアミン化重合体には、ある種の多糖体およびタンパク質が含まれる。アルブミンは、好適なタンパク質の一例である。しかし、病原体の伝播に関連した危険あるいはそのような恐れのある危険のため、非タンパク質性のアミン化重合体が好ましい。
適切な多糖体材料の好ましい例としては、ジエチルアミノエチル−デキストラン(DEAE−デキストラン)、さらに好ましくはキトサンまたはキトサンオリゴ糖(これらは、止血特性も示す場合がある)が挙げられる。アミンおよび/またはチオール基で官能化されたPEG等のPEG誘導体も好適でありえ、ポリビニルアミンおよびポリアリルアミンもまた、それらが生体適合性である場合に、有効でありうる。
配合剤中のアミン化(またはチオール化)重合体の好ましい百分率は、重合体中のアミン(またはチオール)基の濃度に依存する。しかし、アミン化またはチオール化重合体は、好ましくは、そのシートを構成する成分の10重量%未満の水準で存在する。
アミン化(またはチオール化)重合体(類)は、組織表面との反応に利用可能な基の数を減少させ、シートの生体接着性を低下させないように、シートの製造時に配合剤中の組織反応性基と反応させないことが望ましい。したがって、特に好ましいアミン化重合体は、製造工程で、配合剤中の他の成分を溶解するために使用される溶媒に不溶である(最も好適には、適当な溶媒中にマトリックスの成分を溶解または分散させ、得られた溶液を、適切な型、または適切な平板上に流し込むことによって、マトリックスを製造しうる)。
例えば、微細に破砕されたキトサン、キトサンオリゴ糖、ジエチルアミノエチルデキストラン、およびアルブミンは、15/4v/vジクロロメタン/メタノール中の微細懸濁液を形成し、このような懸濁液は、NHSエステル材料を含有する溶液と、短期には反応性がない。
緩衝液
本発明のシート上の官能基と、組織表面上の官能基との間の反応は、pHによって異なりうる。したがって、使用直前に組織表面を緩衝することが好ましい場合があり、または配合剤中に緩衝液を含むことがさらに好ましい場合がある。実験的研究によれば、pH10.5のリン酸/炭酸緩衝液を用いて組織表面を緩衝することによって、外植されたブタ肝臓に対する本発明による所定のシートの接着の平均仕事量が改善されることが示された(図7および実施例P)。
さらに好ましくは、緩衝液は、必要に応じて、おそらくは緩衝溶液からアミン化重合体を凍結乾燥させることによって、配合剤に組込まれる。
他の添加剤
シートの柔軟性および強度を改善するために、非接着性の添加剤が含有されていてもよい。生体適合性および生体分解性を有する、あらゆる膜形成性の重合体が、好適であることが予想される。好ましい添加剤としては、ビオポール(Biopol、登録商標)の商品名で市販されているPHBV、およびPCLが挙げられる。しかし、この特性を有する最も好ましい添加剤は、PLGである。
このような添加剤は、本発明の生体接着シートを構成する成分の0および10重量%の間の濃度で含まれることが好ましい。さらに好ましくは、このような添加剤の濃度は、成分の約3重量%である。
製造中のマトリックスの架橋
マトリックスは、主に、合成重合体(類)の分子が第一形態の官能基の部分を介して連結することによって架橋される。このような架橋によってマトリックスの物理的強度が増大し、これは、シートの特性を最適化するように、特にシートが貼付られた後のシートの生体分解に要する時間の観点から、調整することができる。
マトリックスの架橋は、種々の手段によって生じさせることができる。しかし、最も好ましくは、シートが作成される配合剤中に、マトリックスが形成される合成重合体(類)上に存在する第一形態の官能基と反応する能力のある2種以上の官能基を含む成分が少なくとも1種含まれる。したがって、この成分は、架橋剤として作用することになる。好ましくは、架橋剤は、少なくとも2つの同じ形態の官能基を含有する。したがって、架橋剤は、ホモ二官能性またはホモ多官能性架橋剤であることが最も好ましい。
上に述べたとおり、第一形態の官能基の好ましいタイプは、水酸基またはカルボン酸基である。エステル結合を形成する水酸およびカルボン酸基の間の縮合反応は、本発明によるマトリックスを形成する架橋成分として、特に好適である。
第一形態の官能基がカルボン酸基である本発明のある実施態様では、架橋は、好ましくは、配合剤中の1以上の成分における水酸基とカルボン酸基との反応によって生じうる。この場合に、ポリアルコール類は、特に好ましい架橋剤である。このようなポリアルコール架橋剤の例としては、可塑剤としてのそれらの用途について上述した、ショ糖、クリセロールおよびPEGを挙げることができる。
シートの特性を最適化するために、架橋剤を組み合せることによってシートが製造されることが、特に有益でありうる。よって、シートの特性は、異なる架橋剤(例えば、種々の分子量のPEG)、比率の異なる二官能性架橋剤(例えば、PEGとグリセロール)、および多官能性架橋剤(例えば、ショ糖)の使用によって変わりうる。
第一形態の官能基が水酸基である他の好ましい実施態様では、架橋は、好ましくは、配合剤中の1種以上の成分におけるカルボン酸基と水酸基との反応によって生じる。水酸基が第一形態の官能基である配合剤の特に好ましい成分の一つは、ポリ(VP−AAc−AAc(NHS))三元重合体である。配合剤中の官能化合成重合体は、ポリ(VP−AAc−AAc(NHS))三元重合体基を含んでもよく、および/または、ポリ(VP−AAc−AAc(NHS))三元重合体は、追加的な組織反応性重合体として配合剤中に存在してもよい。
シートの物理的形状
シートの全厚みは、一般に0.01mmから1mmまで、通常は0.01から0.5mmまで、さらに一般には0.02から0.4mmまで、例えば約50μm、100μmまたは200μmでありうる。
シートは、数平方ミリメートルから数十平方センチメートルまでの寸法で、あるいは後で切断することによって、製造することができる。
必要に応じて、使用時に組織に接着させたくないシートの表面は、非接着性材料で被覆されていてもよい。最も好ましくは、このような材料は、合成重合体である。好適な重合体の例としては、PEG、ポリラクチドおよびPLGが挙げられる。このような非接着性被覆を有するシートは、目的の組織(シートの下面がそれに貼付られる)にのみ接着し、周囲の組織(例えば、胸膜または腹膜壁)には接着しない。このような非接着性被覆の厚みは、通常、10〜50μmとなる。非接着性被覆材は、シートの非組織接触表面の認識を可能にするように、可視光線を吸収する発色団を含んでいてもよい。適切な発色団の例としては、メチルチオニウムクロリドが挙げられる。
上述したように、ある実施態様では、支持体材料を含むことによって、特定の用途のシートの機械的強度および/または柔軟性を改善するか、またはシートの特定の部分を補強することが望ましい場合がある。支持体は、シート上に裏張りまたは被覆材として、またはマトリックスによって包まれた中心コアとしてあってよい。好適な支持体は、せん孔を有していてもいなくてもよいが、好ましくはせん孔を有している。好ましい支持体材料としては、ポリビニルアルコール、ポリエステル、PTFE、PEEK、およびポリラクチド(ただし、架橋マトリックスの製造時に、合成重合体(類)および他の成分を溶解するために用いられる溶媒に不溶である場合)が挙げられる。
シートの製造
最も好適には、マトリックスは、適当な溶媒中にマトリックスの成分を溶解または分散させ、得られた溶液を、適切な型または適切な平板の上に流し入れることによって製造することができる。最も好ましくは、引き続いて、溶媒を除去するために乾燥させ、所望の程度の架橋を達成するまで硬化させる。最も好ましくは、高温の付与(通常は、60℃超の温度で数時間)を延長することによって、硬化が促進される。
本発明によるシートは、製造され、かつ使用前の状態で、通常10%w/w未満、さらに一般的には5%w/w未満の水分含量を示す。
三次元物品は、液体状の配合剤を型に充填することによって、同様に製造することができる。
構造支持体を含むシートは、支持体上に液体配合剤を流し込むことによるか、液体配合剤中に支持体を浸漬することによるか、または支持体の上に配合剤を噴霧することによって製造されうる。支持体が、シートの一方の側に裏張りとして必要である場合、それは、硬化工程の間または後に付け加えることができる。
同様に、被覆材は、デバイス上に配合剤を注ぐか、液体配合剤中にデバイスを浸漬するか、またはデバイスに液体配合剤を噴霧することによって、医療デバイスに設けることができる。
本発明によるシートおよび他の配合剤は、通常、下記に示す比率の下記に示す成分から構成されうる。
第一形態の官能基を有する合成重合体:好ましくは20〜80%w/w、さらに好ましくは20〜70%w/w、30〜60%w/wまたは40〜60%w/w。
他の追加的合成重合体(類):好ましくは0〜30%w/w、さらに好ましくは0〜20%w/wまたは5〜20%w/w。
可塑剤(類):好ましくは0〜30%w/w、さらに好ましくは10〜30%w/wまたは10〜20%w/w。
アミン化および/またはチオール化重合体(類):好ましくは0〜10%w/w、さらに好ましくは2〜8%w/w。
非接着性膜形成重合体(類):好ましくは0〜10%w/w、さらに好ましくは0〜5%w/w。
シートの治療用途
本発明によるシートは、体の内外表面の両方への使用に好適である、すなわち、それは、体の外側に(例えば、皮膚に)、または、従来および低侵襲性の手術を含む外科的処置の間に露出した内部臓器表面のような内部表面に、局所的に貼り付けることができる。
本発明によるシートは、以下の分野での外科的用途に特に適している。
胸部/心臓血管科
一般外科
耳鼻咽喉科
泌尿器科
口腔/顎顔面科
整形外科
神経科
消化器科
眼科
産婦人科/産科
以下、使用可能な用途について、さらに詳細に述べる。
創傷治療
シートの分解可能な特性は、それが、内部および局所的処置の両方において、創傷治療をサポートおよび促進しうることを意味する。シートが分解し始めると、線維芽細胞が入り込み、細胞外マトリックス成分を沈着し始める。したがって、シートは、内部または外部における包帯として使用することができる。さらに、治療処置を促進するために、皮膚細胞の増殖を促進することが知られている成長因子およびcAMPのような因子を、配合剤に添加してもよい。シートは、水分および感染性因子の伝播を制御するように設計されているため、火傷の処置に特に有用である。
皮膚閉鎖
シートを局部に貼付けて、創傷閉鎖を(縫合糸に対する代替物として)促進することができる。これは、瘢痕化を低減することができるという点で有益な効果を示すことができ、したがって、配合剤およびシートは、軽度の手術(例えば、事故救急部門で)の間、美容目的に有用でありうる。シートの自己接着特性は、迅速な塗布を容易にする。
ヘルニア治療
シートは、ヘルニア治療処置における補強材として使用することができる。自己接着性の付着は、すでに弱体化した領域に対して縫合やステープリングを必要とする、従来の手術用補強メッシュ製品により直面する潜在的な問題を克服する。このような処置のためのシートは、必要とされる組織修復の程度によって、短期または長期的な耐久性を示すように設計されうる。シートは、ステープルの使用に耐えうるものであってもよい。本発明は、ヘルニアメッシュデバイスに対する接着性被覆材の供給にも適用されうる。
吻合
自己接着性シートは、血管、血管および膀胱移植片、および胃腸管のような接続された管構造における密閉を迅速化し、漏入を回避するための手段を提供する。シートの組織修復を支持する能力は、特に神経修復で使用される場合において真価を発揮する。
大面積の組織閉鎖
シートの優れた密封力および取扱い性は、その接着特性および大面積を覆う能力と相まって、切除された組織表面、特にびまん性出血が問題となるもの(例えば、肝臓)を密封する上で、特に有用でありうることを意味する。シートは、このような部位での組織修復のための、理想的な支持体マトリックスも提供する。これは、神経系の手術後に、脳脊椎液の漏れを制限するためにも適用することができる。
空気漏れの密封
上述したパッチ特性に加えて、そのシートの高い引張強度および優れた固有弾性力(組織反応性官能基の水和および反応の後)は、肺における空気漏れの密閉、特に肺の切除後のそれにおいて、特に好適である。さらに、密閉効果を発揮した後、シートは、このような部位における組織修復のための理想的な支持体マトリックスを提供する。
止血
シートは、出血している領域に貼付けられ、物理的な防壁として作用することができる。シート中の組織反応性材料は、タンパク質を固定し、それによって止血を促進することができる。
治療剤投与
薬剤および他の治療剤(成長因子、さらには細胞や細胞成分のような生物学的に活性な物質)を、シートの成分を形成するために使用される溶液(類)に添加してもよく、またはシートの製造時において、それらの成分の使用前にそれらの成分と共有結合で結合してもよい。シートが所望の部位に貼付けられて配置されると、薬剤は拡散するか、または、シートが時間をかけて分解し、薬剤が放出されるように設計することによって、ゆっくりと放出される。放出の速さは、シートを適宜設計することにより制御することができる。したがって、シートは、全身に、または正確な場所に、既知量の薬剤を投与する手段も提供することができる。薬剤は、配合剤の成分に直接的に結合されてもよく、または配合剤中に単に分散されていてもよい。
術後癒着の防止
隣接する組織間で好ましからぬ結合組織を形成する術後癒着は、重度の術後合併症を生じうる、重大な問題である。例えば、腸捻転を引起す可能性のある腸の手術では、さらなる外科的医療行為が必要となる場合があり、特に問題である。本発明による自己接着性を有するシート材料を外科的処置を受けた組織に貼り付けることによって、その組織と隣接する組織との間の術後癒着を有効に防止しうる。
低侵襲性処置
生検による組織サンプルの採取、デバイスの挿入、治療剤の投与、外科的処置への低侵襲性技術の使用は、従来の「開く」手術に対する代替選択肢として急速に開発されている。低侵襲性手段は、一般に、患者にとって痛みや瘢痕化が少なく、回復時間が早く、術後合併症が少なく、そして、医療経費の削減をもたらす。処置は、小さな鍵穴大の切開を通して挿入される、特殊な設計の装置を用いて行われる。シートは、既存の特殊設計の低侵襲性手術具やトロカールシステムを介して体内に導入することができ、またシートは、適当なサイズおよび形態に形作るか、または製造することができる。配合剤のフォーマットは、粉末、錠剤、ペレット、テープ/ストリップ/ガーゼ(pleget)および他の三次元マトリックスの供給を可能にするように改質することもできる。自己接着性配合剤の使用は、アクセスが限られている組織の取り扱い、閉鎖、および修復に関連する技術的困難を著しく減少させる。加えて、シートの特性は、それらが、空気、血液または流動体の漏れの封止、または治療剤の投与に特に好適なものとする。本発明による薄く、柔軟な形態のシートおよび他の三次元マトリックスは、それらを、低侵襲手術手段に特に有用にさせうる。
好ましい実施態様の説明
以下、例示のみによって、以下の実施例に関連して本発明をさらに詳細に説明する。
実施例A 官能化HPCを用いた生体接着シートの製造の一般的方法
Figure 2008508916
上記の配合剤を用いて製造されたシートは、アミン化重合体を除いた成分を15/4v/vジクロロメタン/メタノール(DCM/MeOH)中に溶解させることによって製造される。十分に混合した後、それらを同じ溶媒中でアミン化重合体の懸濁液と合わせる。シートを、およそ40℃で乾燥するまで、次いで、90℃で3〜4時間、真空下で乾燥させて、構成成分の重合体中に存在するアルコール官能性基と酸官能性基との縮合を介して、さらに架橋を生じさせる。使用可能な特定の材料には、以下のものが含まれる。
Figure 2008508916
実施例B−D ポリ(アクリル酸)を用いた、生体接着シートの作成用の好ましい配合剤
以下の成分を、下記に示す濃度で、100mlのアセトン:水が50:50の液中に分散させて、本発明によるシートを製造した。
Figure 2008508916
* アクリル酸カルボキシル基のおよそ1/2が活性化して反応性NHSエステル基を形成する、アクリル酸とN−ビニルピロリドンとの50:50共重合体(実施例Kを参照)
** 相対分子量がおよそ200のポリエチレングリコール
上記の溶液を、PTFEで内側を覆ったペトリ皿に注ぐか、またはPTFE平板上に注いで、16時間、40℃で加熱してアセトンを除去した。続いて、シートを、90℃で4時間(実施例BおよびC)または90℃で8時間(実施例D)かけて硬化させた。
切り取ったブタ肝臓の上に15mm×15mmのサンプルを載せて、ブタ肝臓へのシートの付着力を測定した。5分後、サンプルをDulbecco社性のリン酸緩衝生理食塩水にさらに5分間浸漬し、その後、Zwick社製の万能試験機を用いて取出した。これを、30分間の浸漬と90分間の浸漬においても繰り返した。
各配合剤の接着力の平均エネルギーは以下のとおりであった。
Figure 2008508916
どんな理論にも拘束されるべきではないが、実施例Dの接着力が減少したことは、比較的多量の多官能性架橋剤(ショ糖)が存在するために、その重合体の最適な程度よりも架橋の度合いが高く、非接着性可塑剤(ショ糖およびPEG)の濃度が最適な程度よりも高いことに起因しうると考えられる。結果として、高比率のカルボキシル基が、それぞれ組織と反応して初期接触接着および長期接着を供しうる、対応してその数が減少したカルボキシルおよび百分率が減少したNHSエステル基と、架橋に関与する可能性がある。
実施例E−I 非官能化合成重合体であるカルボポール907への直接置換として、上記実施例B〜Dで示される配合剤に組込まれうるポリ(アクリル酸)含有材料
各場合において、ポリ(アクリル酸)を、ポリ(アクリル酸)の分子量が合わせて250,000以上となるように、主たる重合体骨格上に分解可能な結合を介してグラフトする。
実施例EおよびFの合成方法は、表面プラズモン共鳴免疫センサーの界面認識層を作製する方法(Disley D.M.ら、Biosensors and Bioelectronics)(1998年)、13巻3〜4号、383〜396頁)である、ポリ(ビニルアルコール)−ポリ(アクリル酸)グラフト重合体への免疫グロブリンGの共有結合を一部変更したものである。
図4は、酸化物質であるセリウム(IV)の存在下でのPVOHとアクリル酸との間の反応を示す。
実施例E 高分子量PVOH上へのアクリル酸のグラフト重合
99〜99.8%水和した145,000分子量のPVOH1gを、500mlの蒸留水に溶解させる。この水を、酸素不含の窒素を少なくとも30分間通気して、脱酸素化する。24.5g(0.34モル)のアクリル酸を重合体溶液に添加し、さらに5分間、窒素を溶液に通気させる。13.3g(0.023モル)の硝酸アンモニウムセリウム(IV)を、30mlの1.0M硝酸に溶解させ、高速攪拌しながら重合体/アクリル酸溶液に添加する。反応液を、18時間室温で、窒素ブランケット下で放置する。溶液を濾過して、触媒残渣を除去し、減圧下で凍結乾燥させて、重合体を単離する。
実施例F 低分子量PVOH上へのアクリル酸のグラフト重合
80%水和した9〜10,000分子量のPVOH1gを、500mlの蒸留水中に溶解させる。この水を、酸素を含まない窒素を少なくとも30分間通気することによって、脱酸素化する。36.32g(0.50モル)のアクリル酸を、重合体溶液に添加し、さらに5分間、窒素を溶液に通気させる。9.86g(0.018モル)の硝酸アンモニウムセリウム(IV)を、30mlの1.0M硝酸に溶解させ、高速攪拌しながら重合体/アクリル酸溶液に添加する。反応液を、18時間室温で、窒素ブランケット下で放置する。溶液を濾過して、触媒残渣を除去し、減圧下で凍結乾燥させて、重合体を単離する。
実施例G キトサン上へのアクリル酸のグラフト重合
(資料:キトサン−g−ポリ(アクリル酸)共重合体の分解挙動における研究。Ming−Donら、Tamkang Journal of Science and Engineering、15巻4号、235〜240号(2002年))
1gのキトサンを、100mlの脱酸素化蒸留水と13.7ml(0.19モル)のアクリル酸に溶解させる。該溶液を、水浴中で70℃に加熱し、5mlの1.0M硝酸中に硝酸アンモニウムセリウム(IV)3.73g(0.007モル)を溶解したものを、高速攪拌しながら重合体/アクリル酸溶液に添加する。該溶液を、70℃で一晩放置し、過剰の触媒を透析により除去する。共重合体を、減圧下での凍結乾燥により単離する。
実施例H PEG上へのアクリル酸のグラフト重合
この手法では、セリウム(IV)は、PEGエーテル酸素に隣接する炭素原子からプロトンを引き抜くことができる。これは、α,ω−ジヒドロキシル官能性PEG、さらに、ジメトキシ末端PEGを使用して行われた。
分子量が10,000のPEGを、500mlの蒸留水に溶解させた。この水を、酸素不含の窒素を少なくとも30分間かけて通気することによって、脱酸素化した。46.4g(0.64モル)のアクリル酸を重合体溶液に添加し、そしてさらに5分間、窒素を溶液に通気させる。13.4g(0.024モル)の硝酸アンモニウムセリウム(IV)を、30mlの1.0M硝酸に溶解させ、高速攪拌しながら重合体/アクリル酸溶液に添加する。反応液を、18時間室温で、窒素ブランケット下で放置する。溶液を濾過して、触媒残渣を除去し、減圧下で凍結乾燥させて、重合体を単離する。
実施例I ポリ(HEMA)上へのアクリル酸のグラフト重合
ポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)(Mwおよそ20,000)1gを、15.4g(0.008モル)のアクリル酸を含有する脱酸素化水500mlに溶解させる。全ての固形物が完全に溶解されるまで、酸素不含の窒素を、溶液に通気させる。すべての固形物が完全に溶解したら、0.008モル(4.2g)の硝酸アンモニウムセリウム(IV)を、1.0M硝酸8mlに溶解させる。その溶液を18時間、25℃で攪拌し、濾過し、減圧下で凍結乾燥させて、p(HEMA)−g−P(AAc)を単離する。
実施例J ポリ(VP−AAc(NHS))の作成
30分間、溶媒に酸素不含の窒素を通気しながら、600mlのトルエンを、水浴中で80℃まで加熱して、溶存酸素を除去する。64.88g(0.58モル)のN−ビニルピロリドンと10.11g(0.14モル)のアクリル酸を、トルエンに添加し、続いて直後に、3mlのトルエンに溶解した0.144g(8.8×10-4モル)のAIBNを添加する。窒素ブランケット下で、17〜19時間、反応温度を80℃に維持する。重合体を、3000mlの1:1v/vヘキサン/ジエチルエーテルから沈殿させ、続いて減圧下で濾過することによって単離する。600mlのジエチルエーテルを用いて重合体を3回洗浄した後、40℃で72時間、減圧下で乾燥させる。
重合体のアクリル酸含有量を、1.0MのNaOHに対する滴定によって測定する。0.10モルのアクリル酸を含有する50gのポリ(VP−AAc)を、400mlのN,N’−ジメチルホルムアミドに溶解する。0.10モル(11.58g)のN−ヒドロキシスクシンイミドをこの溶液に添加し、すべての固形分が完全に溶解したら、25mlのDMFに溶解した0.l0モル(20.74g)のDCCを、その反応液に添加する。溶液を、25℃で少なくとも96時間攪拌してから後、濾過して、反応副生成物であるジシクロヘキシルウレアを除去する。重合体を、3200mlの5:1v/vヘキサン/イソプロパノールから沈殿させ、減圧下で濾過することによって単離する。さらに、425mlのジエチルエーテルで3回連続して洗浄し、その後40℃で72時間、減圧下で乾燥することにより、重合体を精製する。
抽出溶媒としてイソプロパノールを使用したソキセレットの抽出によって、溶媒、未反応単量体DCCおよびDCUのような残量の混入物を除去する。
実施例K ポリ(VP−AAc−AAc(NHS))三元重合体の合成
80℃に設定されたサーモスタット付水浴器を使用して、500ml丸底フラスコ中の400mlのトルエンを加熱する。30分間、溶媒に酸素不含の窒素を通気することによって、トルエンを脱酸素化する。31.6g(0.28モル)のN−ビニルピロリドンおよび20.6g(0.28モル)を、トルエンに添加し、その直後に0.1g(6.1×10-4モル)の2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)を添加する。反応液を、80℃で17〜19時間放置する。重合体を、2000mlの1/1v/vヘキサン/ジエチルエーテル中で沈殿させ、続いて減圧下で濾過することによって単離する。重合体を、300mlのジエチルエーテルで3回洗浄し、最後に、40℃、真空下で乾燥させる。
ポリ(VP−AAc)共重合体の酸含有量を、1.0M水酸化ナトリウムに対する滴定によって測定する。DCCの存在下でNHSと反応させることにより、50モル%の酸基を、NHSエステルに変換する。簡潔には、0.77モルのアクリル酸官能性と44.54g(0.38モル)のNHSを含有する133.7gのポリ(VP−AAc)を、25℃で1000mlのN,N’−ジメチルホルムアミド(DMF)に溶解させる。79.77g(0.38モル)のDCCを、137mlのDMFに溶解させ、重合体溶液に添加し、そして反応液を96時間、25℃で攪拌する。10〜16μmの焼結ガラス漏斗を用いて、減圧下で濾過し、反応副生成物のジシクロヘキシルウレアを除去する。1250mlのイソプロパノールに添加し、その後5000mlのジエチルエーテルから沈殿させ、次いで濾過することによって、重合体を単離する。重合体を、1000mlのジエチルエーテル中で3回洗浄し、その後、40℃、減圧下で乾燥させる。
多数の公知の方法、例えば、ソックスレー抽出、透析、あるいはイソプロパノールのような適切な溶媒を用いた洗浄などによって、さらに、重合体を精製して、微量の混入物を除去してもよい。さらに、高温減圧下で乾燥することによって、微量の溶媒および他の揮発性物質を除去してもよい。
およその分子量Mn=2〜5,000、Mw=10〜30,000。
実施例L HPCコハク酸NHSの合成
10gのヒドロキシプロピルセルロース(Mwおよそ370,000)を、サーモスタット付水浴器中、80℃、350mlの無水N−メチルピロリドンに溶解させる。1.4g(0.014モル)のコハク酸無水物を、1.71g(0.014モル)の4−ジメチルアミノピリジンとともに、溶液に溶解させる。反応液を、80℃で一晩放置する。溶液を、室温まで冷却し、400mlのイソプロパノールを添加する。重合体を、3000mlのジエチルエーテルから沈殿させ、濾過し、続いて300mlのジエチルエーテルで洗浄する。最後に、40℃、真空下で重合体を乾燥させる。
その後、この重合体を、DMFに溶解させ、DCCの存在下でNHSと反応させて、アミンおよびチオール反応性NHSエステル化合物を形成する。
実施例M HPC三元重合体接合体の製造
5gのヒドロキシプロピルセルロースおよび実施例Kで示される18gの三元重合体を、200mlのDMFに溶解させる。2.3gのポリ(エチレングリコール)ビス(カルボキシルメチル)エーテル(構造は下に示される)を添加し、続いて50mlのDMF中に溶解した1.3gのDCCを添加する。反応液を、25℃で10日間攪拌し、続いて、副生成物のDCUを濾過により除去する。重合体溶液を、500mlのイソプロパノールで希釈し、500mlの高速で攪拌されたジエチルエーテルから沈殿させ、その後、減圧下で濾過することにより単離する。重合体を、500mlのジエチルエーテルを用いて3回洗浄し、その後、40℃、減圧下で乾燥させる。
ポリ(エチレングリコール)ビス(カルボキシメチル)エーテルの構造
Figure 2008508916
実施例NおよびO 反応性可塑剤
実施例N α,ω−ジ−NHSエステル官能性PEG
0.067モルのカルボン酸部分を含有する20gのポリ(エチレングリコール)ビス(カルボキシメチル)エーテルを、200mlのDMFに溶解する。7.7g(0.067モル)のN−ヒドロキシスクシンイミドを容器に添加し、続いて13.7g(0.067モル)のジシクロヘキシルカルボジイミドを加える。反応液を、24時間、25℃で攪拌して、副生成物のジシクロヘキシルウレアを減圧下で濾過することにより除去する。回転蒸散(ロータリーエバポレーション)によって、DMFを除去し、そして生成物を、さらに、連続にジエチルエーテルで洗浄することによって精製し、麦わら色に着色した粘性液体を得る。これを、40℃、真空下で乾燥させて、微量のジエチルエーテルを除去する。
実施例O クエン酸NHSエステル
(合成方法は、「クエン酸誘導体およびコラーゲンより構成される新規組織接着剤を使用した柔軟組織の結合(Bonding of soft tissues using a novel tissue adhesive consisting of a citric acid derivative and collagen)、Taguchiら、Materials Science and Engineering C、24巻、775〜780頁、2004年)」に記載の方法を一部変更したものである)。
0.143モルのカルボン酸基および1634g(0.143モル)のNHSを含有する10gのクエン酸を350mlのDMFに溶解する。完全に溶解したら、29.4g(0.143モル)のDCCを、その反応液に添加する。DCUの沈殿物が急速に現れ、続いて、透明から黄色、オレンジ色を経て、深い赤/茶色まで色が変化する。24時間後、16〜40μmの焼結ガラス漏斗を使用して減圧下で濾過することにより、DCUを除去した。回転蒸散(ロータリーエバポレーション)によってDMFの量を減らし、深赤色の液体を残した。
実施例P アミン化重合体を用いて、または用いずに配合された、本発明の組織接着性シートの外植したブタ肝臓に対する接着力の平均仕事量の要約
Figure 2008508916
実験研究によれば、外植されたブタ肝臓に対する本発明によるシートの接着力の平均仕事量は、pH10.5リン酸/カルボン酸緩衝液で組織表面を緩衝することによって向上することが示された。これは、接着試験を開始する前に、組織表面を緩衝液で湿らせることによって達成された。図7および表2は、アミン化重合体を用いた、または用いない配合剤において、pH10.5リン酸/炭酸緩衝液で組織表面を緩衝することの接着力に対する効果を示す。
アクリル酸N−ヒドロキシスクシンイミドエステルの重合によってヒドロキシ官能性重合体が得られることを示す図。 塩化スクシニルとの反応による、図1のヒドロキシル官能基のカップリング。 塩基加水分解による、図2のカップリングした重合体からのNHS基の除去。 セリウム(IV)を用いたヒドロキシル−官能性重合体へのアクリル酸のグラフト重合。 図4のグラフト共重合体が、インビボで分解しうる機構。 ポリ(アクリル酸)に基づいた生体分解性重合体の合成の概要。 本発明の組織接着性シートの、ブタ肝臓移植片に対する接着力の平均仕事量のプロット。

Claims (65)

  1. 均質な膜を含み、使用時に少なくとも一方の表面が露出する組織接着性シートであって、該膜が1種以上の重合体から形成される予め成形および架橋されたマトリックスを含み、該重合体の少なくとも1種が合成重合体であって第一形態の付属官能基を有しており、該マトリックスの架橋は前記第一形態の官能基の一部を介しており、前記第一形態の官能基の残りは遊離している、組織接着性シート。
  2. 前記第一形態の官能基が、前記シートに生体接着性を付与するものである、請求項1に記載のシート。
  3. 前記第一形態の官能基が、ヒドロキシル、カルボキシル、アミド、ラクタム、エーテルおよびエステル基より構成される群から選択される、請求項2に記載のシート。
  4. 前記第一形態の官能基が、ヒドロキシルである、請求項3に記載のシート。
  5. 前記第一形態の官能基が、カルボキシルである、請求項3に記載のシート。
  6. 前記合成重合体が、多糖体である、請求項4に記載のシート。
  7. 前記多糖体が、セルロース誘導体である、請求項6に記載のシート。
  8. 前記セルロース誘導体が、セルロースエーテルである、請求項7に記載のシート。
  9. 前記セルロースエーテルが、ヒドロキシプロピルセルロースである、請求項8に記載のシート。
  10. 前記合成重合体が、ポリ(アクリル酸)、ポリ(メタクリル酸)およびビニルピロリドンとアクリル酸との共重合体より構成される群から選択される、請求項5に記載のシート。
  11. 前記合成重合体が、生体分解性結合を介して結合したポリ(アクリル酸)鎖を含む、請求項5に記載のシート。
  12. 前記合成重合体が、250,000より大きな分子量を有する、前述の請求項のいずれか1項に記載のシート。
  13. さらに、前記第一形態の官能基と異なる付属基を有する重合体を1種以上含む、前述の請求項のいずれか1項に記載のシート。
  14. 前記遊離した第一形態の官能基の少なくとも一部が、誘導体化または活性化して組織反応性官能基を形成する、前述の請求項のいずれか1項に記載のシート。
  15. 前記遊離した第一形態の官能基の少なくとも一部が、組織反応性官能基を含有する1種以上の別の材料に結合している、請求項1〜13のいずれか1項に記載のシート。
  16. 前記組織反応性官能基を含有する1種以上の別の材料が、組織反応性重合体である、請求項15に記載のシート。
  17. 前記組織反応性官能基が、イミドエステル、p−ニトロフェニルカーボネート、エポキシド、イソシアネート、アクリレート、ビニルスルホン、オルトピリジル−ジスルフィド、マレイミド、アルデヒド、ヨードアセタミド、およびN−ヒドロキシスクシンイミドエステル基より構成される群から選択される、請求項14〜16のいずれか1項に記載のシート。
  18. 前記組織反応性官能基が、N−ヒドロキシスクシンイミドエステル基である、請求項17に記載のシート。
  19. 前記組織反応性重合体が、およびアクリル酸、ビニルピロリドンおよびアクリル酸NHSエステルの共重合体、ならびにビニルピロリドン、アクリル酸およびアクリル酸NHSエステルの三元重合体より構成される群から選択される、請求項16に記載のシート。
  20. 前記ヒドロキシプロピルセルロースが、ビニルピロリドン、アクリル酸およびアクリル酸NHSエステルの三元重合体と接合している、請求項9に記載のシート。
  21. さらに、1種以上の可塑剤を含む、前述の請求項のいずれか1項に記載のシート。
  22. 前記可塑剤が、ポリアルコールである、請求項21に記載のシート。
  23. 前記ポリアルコールが、ショ糖、グリセロールおよびポリ(エチレングリコール)より構成される群から選択される、請求項22に記載のシート。
  24. 前記可塑剤が、組織反応性基を含む、請求項21に記載のシート。
  25. 前記可塑剤が、α,ω−ジ−NHSエステル官能性ポリ(エチレングリコール)またはクエン酸NHSエステルである、請求項24に記載のシート。
  26. 前記シートが、全体的に合成である、前述の請求項のいずれか1項に記載のシート。
  27. 前記シートが、10w/w%未満、さらに好ましくは5w/w%未満、1w/w%未満または0.1w/w%未満のヒトまたは動物由来の材料を含有する、請求項1〜25のいずれか1項に記載のシート。
  28. さらに、1種以上のアミン化および/またはチオール化重合体を含む、請求項27に記載のシート。
  29. 前記アミン化重合体が、タンパク質である、請求項28に記載のシート。
  30. 前記アミン化重合体が、多糖体である、請求項28に記載のシート。
  31. 前記タンパク質が、アルブミンである、請求項29に記載のシート。
  32. 前記多糖体が、ジエチルアミノエチル−デキストラン(DEAE−デキストラン)、キトサンおよびキトサンオリゴ糖より構成される群から選択される請求項30に記載のシート。
  33. 前記アミン化重合体が、PEG誘導体である、請求項28に記載のシート。
  34. 前記1種以上のアミン化および/またはチオール化重合体が、シートを構成する成分の10重量%未満の濃度で存在する、請求項28に記載のシート。
  35. さらに、ポリヒドロキシブチラート−ヴァレレート、ポリカプロラクトンおよびポリ(DL−ラクチド−コ−グリコライド)より構成される群から選択される非接着性添加剤を含む、前述の請求項のいずれか1項に記載のシート。
  36. 前記非接着性添加剤が、ポリ(DL−ラクチド−コ−グリコライド)である、請求項35に記載のシート。
  37. 前記非接着性添加剤が、前記シートを構成する成分の0と10重量%との間の濃度で存在する、請求項35または36に記載のシート。
  38. 前記シートの全体の厚みが、0.01〜1mmである、前述の請求項のいずれか1項に記載のシート。
  39. 前記シートの全体の厚みが、0.01〜0.5mmである、請求項46に記載のシート。
  40. 前記シートの全体の厚みが、0.02〜0.4mmである、請求項47に記載のシート。
  41. 水分含有量が10%w/w未満である、前述の請求項のいずれか1項に記載の組織接着性シート。
  42. 前記水分含量が5%w/w未満である、請求項41に記載の組織接着性シート。
  43. 一方の表面が非接着性材料で被覆されている、前述の請求項のいずれか1項に記載の組織接着性シート。
  44. 前記非接着性材料が、ポリエチレングリコール、ポリラクチドまたはポリ(DL−ラクチド−コ−グリコライド)より構成される群から選択される、請求項43に記載のシート。
  45. 前記非接着性被覆材の厚みが、10〜50μmである、請求項43または44に記載のシート。
  46. 前記非接着性被覆材が、可視光を吸収する発色団を含む、請求項43から45までのいずれか1項に記載のシート。
  47. 前記可視光を吸収する発色団が、メチルチオニウムクロリドである、請求項46に記載のシート。
  48. 前記マトリックスが、支持体材料に塗布されている、前述の請求項のいずれか1項に記載のシート。
  49. 1種以上の重合体から形成される予め成形および架橋されたマトリックスを含み、前記1種以上の重合体が合成重合体であって第一形態の付属官能基を有しており、前記マトリックスの架橋は前記第一形態の官能基の一部を介しており、前記第一形態の官能基の残りは遊離している、三次元の移植可能な物品。
  50. 外表面の少なくとも一部が、1種以上の重合体から形成される予め成形および架橋されたマトリックスを含む被覆材を担持しており、前記1種以上の重合体が合成重合体であって第一形態の付属官能基を有しており、前記マトリックスの架橋が前記第一形態の官能基の部分を介しており、前記第一形態の官能基の残りは遊離している、移植可能な医療用デバイス。
  51. 前記マトリックスが、所定の比率で、以下の成分から構成される、前述の請求項のいずれか1項に記載のシート、物品またはデバイス:
    a)20〜80%w/w、さらに好ましくは20〜70%w/w、30〜60%w/wまたは40〜60%w/wの第一形態の官能基を有する合成重合体(類);
    b)0〜30%w/w、さらに好ましくは0〜20%w/wまたは5〜20%w/wの別の合成重合体(類);
    c)0〜30%w/w、さらに好ましくは10〜30%w/wまたは10〜20%w/wの可塑剤(類);
    d)0〜10%w/w、さらに好ましくは2〜8%w/wのアミン化および/またはチオール化重合体(類);および
    e)0〜10%w/w、さらに好ましくは0〜5%w/wの非接着性膜形成重合体(類)。
  52. 適切な溶媒に前記マトリックスの成分を溶解または分散させ、得られた溶液を適切な型、または適切な平板上に流し入れ、乾燥させて該溶媒を除去し、硬化させて所望の程度に架橋させることを含む、請求項1〜48のいずれか1項に記載のシートを製造する方法。
  53. 前記アミン化および/またはチオール化重合体が前記溶媒に非溶解性であり、微細懸濁液として添加される、請求項52に記載の方法。
  54. 組織表面に、請求項1〜48のいずれか1項に記載のシートを貼付することを含む、組織表面を別の組織と結合させるか、または組織表面を密封する方法。
  55. 創傷閉鎖を促進するための、請求項1〜48のいずれか1項に記載の組織接着性シートの使用。
  56. ヘルニア治療処置の補強材を提供するための、請求項1〜48のいずれか1項に記載の組織接着性シートの使用。
  57. 血管、および血管および膀胱の移植片、および胃腸管のような環状構造物を密封するための、請求項1〜48のいずれか1項に記載の組織接着性シートの使用。
  58. 神経修復を促進するための、請求項1〜48のいずれか1項に記載の組織接着性シートの使用。
  59. 切除された組織表面を密封するための、請求項1〜48のいずれか1項に記載の組織接着性シートの使用。
  60. 肺の空気漏れを密封するための、請求項1〜48のいずれか1項に記載の組織接着性シートの使用。
  61. 止血を促進するための、請求項1〜48のいずれか1項に記載の組織接着性シートの使用。
  62. 薬剤または他の治療剤を投与するための、請求項1〜48のいずれか1項に記載の組織接着性シートの使用。
  63. 術後癒着を防止するための、請求項1〜48のいずれか1項に記載の組織接着性シートの使用。
  64. 低侵襲性処置における、請求項1〜48のいずれか1項に記載の組織接着性シートの使用。
  65. 実質的に上文で記述され、実施例AまたはBで示されている、組織接着性シート。
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