JP2008508289A - 大環状βセクレターゼ阻害剤 - Google Patents

大環状βセクレターゼ阻害剤 Download PDF

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Abstract

式(I)の新規化合物あるいはそれらの薬学的に受容可能な塩または溶媒和物が開示されており、ここで、R、R、R、nおよびXは、本明細書中で定義したとおりである。式(I)の化合物を含有住め医薬組成物もまた、開示されている。認知症または神経変性疾患を治療する方法もまた開示されており、該方法は、このような治療を必要とする患者に、式(I)の少なくとも1種の化合物と以下からなる群から選択される少なくとも1種の化合物との組み合わせを投与する工程を包含する:式(I)のもの以外のβ−セクレターゼ阻害剤、HMG−CoA還元酵素阻害剤、γ−セクレターゼ阻害剤、非ステロイド抗炎症薬、N−メチル−D−アスパラギン酸レセプターアンタゴニスト、コリンエステラーゼ阻害剤および抗−アミロイド抗体。

Description

(発明の分野)
本発明は、置換大環状BACE−1阻害剤、該化合物を含有する医薬組成物、およびアルツハイマー病の治療におけるそれらの使用に関する。
(背景)
アルツハイマー病(AD)は、進行性の神経変性疾患であり、これは、最終的に、致命的である。疾患の進行は、記憶、推理、見当識および判断に関連した認知機能が徐々に喪失されることを伴う。この疾患が進行するにつれて、錯乱、憂鬱および攻撃を含めた挙動の変化もまた、顕れる。認知および挙動の機能障害は、海馬および大脳皮質における神経細胞機能の変化および神経細胞の喪失が原因であると考えられている。現在利用できるADの治療は、対症的であり、それらは、認知および挙動障害を改善するものの、疾患の進行を阻止しない。従って、ADの治療には、疾患の進行を停止するという現在対処されていない医学的な要求がある。
ADの病理学的に顕著な特徴は、細胞外β−アミロイド(Aβ)の堆積および細胞内神経原線維変化(これは、異常なリン酸化タンパク質tauから構成される)である。ADに罹った人は、記憶および認知に重要であることが知られている脳の領域にて、特徴的なAβの堆積を示す。Aβは、認知および挙動の衰退に関連した神経細胞の喪失および機能障害の基本的な原因物質であると考えられている。アミロイドプラークは、主に、40〜42個のアミノ酸残基から構成されるAβペプチドからなり、これらは、アミロイド前駆体タンパク質(APP)のプロセシングから誘導される。APPは、複数の異なるプロテアーゼ活性により処理される。Aβペプチドは、AβのN−末端に対応する位置にて、β−セクレターゼにより、または、C−末端にて、γ−セクレターゼ活性により、APPの開裂から生じる。APPはまた、α−セクレターゼ活性により開裂され、その結果、溶解性APPとして知られている分泌された非アミロイド形成断片が生じる。
BACE−1として知られているアスパルチルプロテアーゼは、AβのN−末端に対応する位置でのAPPの開裂の原因となるβ−セクレターゼ活性として、同定されている。
蓄積された生化学的および遺伝的な証拠により、ADの病因論におけるAβの中心的な役割が裏付けられている。例えば、Aβは、インビトロで、また、齧歯類の脳に注射したとき、神経細胞に毒性であることが明らかとなっている。さらに、早期発症型ADにおける遺伝形態は、APPの明確な突然変異またはプレセニリンが存在していることが知られている。これらの突然変異は、Aβの産生を高め、そしてADの原因となると考えられている。
Aβペプチドがリザルトβ−セクレターゼ活性として形成されるので、BACE−1酵素を阻害すると、Aβペプチドの形成を阻止するはずである。それゆえ、BACE−1の阻害は、AD、およびAβプラークの堆積により引き起こされる他の神経変性疾患を治療する治療的アプローチである。
置換アミンBACE−1阻害剤は、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5および特許文献6で開示されている。(1−アミノ−2−ヒドロキシ−2−複素環)エチル部分を含むレニン阻害剤は、特許文献7で開示されている。特許文献8は、4個の疎水性部分から構成される機能的に記述されたBACE阻害剤だけでなく、複素環またはヘテロアリール部分を好ましくは含む一連の化合物を開示している。
特許文献9および特許文献10は、アルツハイマー病の治療で有用な大員環およびそれらを調製する方法を開示している。
国際公開第04/04396号パンフレット 国際公開第02/02505号パンフレット 国際公開第02/02506号パンフレット 国際公開第02/02512号パンフレット 国際公開第02/02518号パンフレット 国際公開第02/02520号パンフレット 国際公開第89/03842号パンフレット 国際公開第02/088101号パンフレット 国際公開第02/100856号パンフレット 国際公開第02/100399号パンフレット
(発明の要旨)
本発明は、以下の構造式を有する化合物、あるいはそれらの薬学的に受容可能な塩または溶媒和物に関する:
Figure 2008508289
ここで、Rは、
Figure 2008508289
である;
は、−N(R)C(O)R−またはヘテロシクリレン環である;
は、アリーレン、ヘテロアリーレン、ヘテロシクリレンまたはシクロアルキレンである;
は、アリーレン、ヘテロアリーレン、ヘテロシクリレンまたはシクロアルキレンである;
は、水素、アルキル、アリール、ヘテロアリールまたはシクロアルキルである;
およびRは、別個に、水素、−OH、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アラルコキシ、ヘテロアラルコキシおよびアルコキシから選択されるが、但し、RおよびRが、−OH、アラルコキシ、ヘテロアラルコキシおよびアルコキシであるとき、RおよびRは、環窒素に隣接した環炭素に結合されない;
は、水素、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、−C(O)R、−C(O)OR12、−S(O)R、−S(O)Rまたは−CNである;但し、Yが=Oであるとき、Rは、−C(O)R、−C(O)OR12、−S(O)R、−S(O)Rまたは−CNではあり得ない;
は、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキルアルキル、アラルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、アルケニル、アルキニルまたは−N(R10)(R11)である;
10およびR11は、別個に、水素、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリルアルキル、アルケニルおよびアルキニルからなる群から選択される;
またはR10およびR11は、それらが結合する窒素と一緒になって、3員〜7員ヘテロシクリル環を形成する;
12は、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキルアルキル、アラルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、アルケニルまたはアルキニルである;
Xは、O、S、C(R)またはNHである;
Yは、=Oまたは(H,H)である;
mは、1、2または3である;
nは、0、1、2または3である;そして
oは、0、1、2または3である;
ここで、各アルキルは、必要に応じて、1個〜3個の部分で置換されており、該部分は、ハロ、アリール、シクロアルキル、シアノ、ヒドロキシ、アルコキシ、アルキルチオ、アミノ、−NH(アルキル)、−NH(シクロアルキル)、−N(アルキル)、カルボキシおよび−C(O)O−アルキルからなる群から選択される;そして
ここで、各アリーレン、ヘテロアリーレン、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリレン、シクロアルキレン、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、アラルコキシまたはヘテロアラルコキシは、必要に応じて、1個〜4個の部分で置換されており、該部分は、−CF、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、アルキルアリール、ヘテロアラルキル、ヘテロアリールアルケニル、ヘテロアリールアルキニル、アルキルヘテロアリール、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アラルコキシ、アシル、アロイル、ハロ、ニトロ、シアノ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アラルコキシカルボニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、ヘテロアリールスルホニル、アルキルチオ、アリールチオ、ヘテロアリールチオ、アラルキルチオ、ヘテロアラルキルチオ、シクロアルキル、ヘテロシクリル、−C(=N−CN)−NH、−C(=NH)−NH、−C(=NH)−NH(アルキル)、YN−、YN−アルキル−、YNC(O)−、YNSO−および−SONYからなる群から選択され、ここで、YおよびYは、同一または異なり得、そして別個に、水素、アルキル、アリール、シクロアルキルおよびアラルキルからなる群から選択されが、但し、シクロアルキレンおよびヘテロシクリレンは、=Oで置換できる。
式Iで表わされる化合物は、アルツハイマー病の予防および治療に有用なβセクレターゼ阻害剤である。
他の局面では、本発明は、少なくとも1種の式Iの化合物と薬学的に受容可能な担体とを含有する医薬組成物に関する。
他の局面では、本発明は、BACE−1を阻害する方法を包含し、該方法は、このような治療を必要としている患者に、少なくとも1種の式Iの化合物を投与する工程を包含する。また、神経組織(例えば、脳)内、神経組織上またはその周りでのβ−アミロイドプラークの形成、または形成および堆積を阻止する方法も請求されており、該方法は、このような治療を必要としている患者に、少なくとも1種の式Iの化合物を投与する工程を包含する。
さらに具体的には、本発明は、認知症または神経変性疾患を治療する方法を包含し、該方法は、このような治療を必要としている患者に、少なくとも1種の式Iの化合物を投与する工程を包含する。さらに、本発明は、アルツハイマー病を治療する方法を包含し、該方法は、このような治療を必要としている患者に、少なくとも1種の式Iの化合物を投与する工程を包含する。
他の局面では、本発明は、認知症または神経変性疾患を治療する方法を包含し、該方法は、このような治療を必要としている患者に、少なくとも1種の式Iの化合物と、以下からなる群から選択される少なくとも1種の化合物とを投与する工程を包含する:式Iの阻害剤以外のβ−セクレターゼ阻害剤、HMG−CoAレダクターゼ阻害剤、γ−セクレターゼ阻害剤、非ステロイド性抗炎症薬、N−メチル−D−アスパラギン酸塩レセプタアンタゴニスト、コリンエステラーゼ阻害剤および抗−アミロイド抗体。
最後の局面では、本発明は、単一パッケージ内の別個の容器にて併用する医薬組成物を含むキットに関し、ここで、一方の容器は、薬学的に受容可能な担体中にて、式Iの少なくとも1種の化合物を含み、そして第二の容器は、薬学的に受容可能な担体中にて、式Iの阻害剤以外の少なくとも1種のβ−セクレターゼ阻害剤、HMG−CoAレダクターゼ阻害剤、γ−セクレターゼ阻害剤、非ステロイド性抗炎症薬、N−メチル−D−アスパラギン酸塩レセプタアンタゴニスト、コリンエステラーゼ阻害剤および/または抗−アミロイド抗体を含み、合わせた量は、認知症または神経変性疾患を治療する有効量である。
(詳細な説明)
上記式Iを参照して、本発明の好ましい化合物は、以下の原子の空間的配置を備えたものである:
Figure 2008508289
式Iの好ましい化合物では、Rは、
Figure 2008508289
である。
は、好ましくは、−N(R)C(O)R−であり、ここで、Rは、好ましくは、アリーレンであり、そしてRは、好ましくは、アルキルである。さらに好ましくは、Rは、フェニレンであり、そしてRは、プロピルである。好ましい実施態様では、Rは、
Figure 2008508289
である。
あるいは、Rは、ヘテロシクリレンであり、さらに好ましくは、Rは、以下の構造を有する=Oで置換したヘテロシクリレンである:
Figure 2008508289
は、好ましくは、アリーレンであり、さらに好ましくは、Rは、フェニレンまたはハロ置換フェニレンである。さらにより好ましくは、Rは、
Figure 2008508289
である。
好ましくは、mは、2であり、そしてnは、1である。
は、好ましくは、水素である。
は、好ましくは、アラルキルまたは−S(O)Rであるか、あるいは、さらに好ましくは、Rは、
Figure 2008508289
または
Figure 2008508289
である。
好ましくは、Xは、Oであり、そしてYは、Oである。
式Iの化合物の好ましい実施態様では、Rは、
Figure 2008508289
である;
は、−N(R)C(O)R−またはヘテロシクリレンである;
は、アリーレンである;
は、アリーレンまたはヘテロシクリレンである;
は、アルキルである;
は、水素である;
は、アラルキルまたは−S(O)Rである;
mは、2である;
nは、1である;
Xは、Oである;
そして
Yは、Oである。
上記好ましい実施態様では、Rは、好ましくは、フェニレンまたはハロ置換フェニレンである。具体的には、Rは、
Figure 2008508289
である。
上記好ましい実施態様では、Rは、好ましくは、アリーレンであり、具体的には、Rは、
Figure 2008508289
である。
あるいは、Rは、ヘテロシクリレンであり、さらに好ましくは、Rは、以下の構造を有する=Oで置換したヘテロシクリレンである:
Figure 2008508289
上記好ましい実施態様では、Rは、
Figure 2008508289
である。
特に明記しない限り、本明細書および請求の範囲を通じて、以下の定義を適用する。これらの定義は、用語が単独で使用されているか他の用語と併用されているかとは無関係に、適用される。それゆえ、「アルキル」との定義は、「アルキル」だけでなく、「アルコキシ」、「シクロアルキル」などの「アルキル」部分にも適用される。
上記に使用される場合、および本明細書全体を通して、以下の用語は、そうでないことが示されない限り、以下の意味を有するものと理解される。
「患者」は、ヒトおよび動物の両方を含む。
「哺乳動物」とは、ヒトおよび他の哺乳動物を意味する。
「アルキル」とは、脂肪族炭化水素基を意味し、これは、直鎖または分枝であり得、その鎖の中に、約1個〜約20個の炭素原子を含有する。好ましいアルキル基は、その鎖の中に、約1個〜約12個の炭素原子を含有する。さらに好ましいアルキル基は、その鎖の中に、約1個〜約6個の炭素原子を含有する。分枝とは、直鎖状のアルキル鎖に、1個またはそれ以上の低級アルキル基(例えば、メチル、エチルまたはプロピル)が結合されることを意味する。「低級アルキル」とは、その鎖内に、約1個〜約6個の炭素原子を有する基を意味し、直鎖または分枝であり得る。
「アルキレン」とは、上で定義されたアルキル基からの水素原子を除去することにより得られる二官能性基を意味する。アルキレンの非限定的な例としては、メチレン、エチレンおよびプロピレンが挙げられる。
「アルケニル」とは、少なくとも1個の炭素−炭素二重結合を含有する脂肪族炭化水素基を意味し、これは、直鎖または分枝であり得、その鎖の中に、約2個〜約15個の炭素原子を含有する。好ましいアルケニル基は、その鎖の中に、約2個〜約12個の炭素原子を有する;さらに好ましくは、その鎖の中に、約2個〜約6個の炭素原子を有する。分枝とは、直鎖状のアルキル鎖に、1個またはそれ以上の低級アルケニル基(例えば、メチル、エチルまたはプロピル)が結合されることを意味する。「低級アルケニル」とは、その鎖内に、約2個〜約6個の炭素原子を有する基を意味し、直鎖または分枝であり得る。「置換アルケニル」との用語は、このアルケニル基が、1個またはそれ以上の置換基(これらは、同一または異なり得る)で置換され得ることを意味し、各置換基は、別個に、ハロ、アルキル、アリール、シクロアルキル、シアノ、アルコキシおよび−S(アルキル)からなる群から選択される。適当なアルケニル基の非限定的な例には、エテニル、プロペニル、n−ブテニル、3−メチルブト−2−エニル、n−ペンテニル、オクテニルおよびデセニルが挙げられる。
「アルキニル」とは、少なくとも1個の炭素−炭素三重結合を含有する脂肪族炭化水素基を意味し、これは、直鎖または分枝であり得、その鎖の中に、約2個〜約15個の炭素原子を含有する。好ましいアルキニル基は、その鎖の中に、約2個〜約12個の炭素原子を有する;さらに好ましくは、その鎖の中に、約2個〜約4個の炭素原子を有する。分枝とは、直鎖状のアルキニル鎖に、1個またはそれ以上の低級アルキル基(例えば、メチル、エチルまたはプロピル)が結合されることを意味する。「低級アルキニル」とは、その鎖内に、約2個〜約6個の炭素原子を有する基を意味し、直鎖または分枝であり得る。適当なアルキニルの非限定的な例には、エチニル、プロピニル、2−ブチニルおよび3−メチルブチニルが挙げられる。「置換アルキニル」との用語は、このアルキニル基が、1個またはそれ以上の置換基(これらは、同一または異なり得る)で置換され得ることを意味し、各置換基は、別個に、アルキル、アリールおよびシクロアルキルからなる群から選択される。
「アリール」とは、芳香族の単環式または多環式の環系を意味し、これは、約6個〜約14個の炭素原子、好ましくは、約6個〜約10個の炭素原子を含有する。このアリール基は、必要に応じて、1個またはそれ以上の「環系置換基」で置換でき、これらの置換基は、同一または異なり得、そして本明細書中で定義したとおりである。適当なアリール基の非限定的な例には、フェニルおよびナフチルが挙げられる。
「アリーレン」とは、上で定義されたアリール基からの水素原子を除去することにより得られる二官能性基を意味する。アリーレンの非限定的な例としては、フェニレンおよびナフチレンが挙げられる。
「ヘテロアリール」とは、芳香族の単環式または多環式の環系を意味し、これは、約5個〜約14個の炭素原子、好ましくは、約5個〜約10個の炭素原子を含有し、ここで、その環原子の1個またはそれ以上は、炭素以外の元素(例えば、窒素、酸素またはイオウ)単独またはその組合せである。好ましいヘテロアリールは、約5個〜約6個の環原子を含有する。この「ヘテロアリール」は、必要に応じて、1個またはそれ以上の「環系置換基」で置換でき、これは、同一または異なり得、そして本明細書中で定義したとおりである。このヘテロアリール根本名称の前の接頭辞アザ、オキサまたはチアは、それぞれ、環原子として、少なくとも、窒素原子、酸素原子またはイオウ原子が存在していることを意味している。ヘテロアリールの窒素原子は、必要に応じて、対応するN−オキシドに酸化できる。適当なヘテロアリールの非限定的な例には、ピリジル、ピラジニル、フラニル、チエニル、ピリミジニル、ピリドン(N−置換ピリドンを含めて)、イソキサゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、ピラゾリル、フラザニル、ピロリル、ピラゾリル、トリアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、ピラジニル、ピリダジニル、キノキサリニル、フタラジニル、オキシンドリル、イミダゾ[1,2−a]ピリジニル、イミダゾ[2,1−b]チアゾリル、ベンゾフラニル、インドリル、アザインドリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチエニル、キノリニル、イミダゾリル、チエノピリジル、キナゾリニル、チエノピリミジル、ピロロピリジル、イミダゾピリジル、イソキノリニル、ベンゾアザインドリル、1,2,4−トリアジニル、ベンゾチアゾリルなどが挙げられる。「ヘテロアリール」との用語はまた、部分的に飽和のヘテロアリール部分(例えば、テトラヒドロイソキノリル、テトラヒドロキノリルなど)を意味する。
「ヘテロアリーレン」とは、上で定義されたヘテロアリール基からの水素原子を除去することにより得られる二官能性基を意味する。ヘテロアリーレンの非限定的な例には、ピリジレン、ピラジニレン、フラニレン、チエニレンおよびピリミジニレンが挙げられる。
「アラルキル」または「アリールアルキル」とは、アリール−アルキル基を意味し、ここで、このアリールおよびアルキルは、先に定義したとおりである。好ましいアラルキルは、低級アルキル基を含有する。適当なアラルキル基の非限定的な例には、ベンジル、2−フェネチルおよびナフテニルメチルが挙げられる。その親部分への結合は、アルキルを介している。
「アルキルアリール」とは、アルキル−アリール基を意味し、ここで、このアリールおよびアルキルは、先に記述したとおりである。好ましいアルキルアリールは、低級アルキル基を含有する。適当なアルキルアリール基の非限定的な例には、トリルがある。その親部分への結合は、アリールを介している。
「シクロアルキル」とは、非芳香族の単環式または多環式環系を意味し、これは、約3個〜約10個の炭素原子、好ましくは、約5個〜約10個の炭素原子を含む。好ましいシクロアルキル環は、約5個〜約7個の環原子を含有する。このシクロアルキルは、必要に応じて、1個またはそれ以上の「環系置換基」で置換でき、これは、同一または異なり得、上で定義したとおりである。適当な単環式シクロアルキルの非限定的な例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなどが挙げられる。適当な多環式シクロアルキルの非限定的な例には、1−デカリニル、ノルボルネニル、アダマンチルなどだけでなく、部分飽和種(例えば、インダニル、テトラヒドロナフチルなど)が挙げられる。
「シクロアルキレン」とは、上で定義されたシクロアルキル基からの水素原子を除去することにより得られる二官能性基を意味する。シクロアルキレンの非限定的な例としては、シクロブチレンおよびシクロプロピレンが挙げられる。
「ハロ」とは、フルオロ、クロロ、ブロモまたはヨードを意味する。フルオロ、クロロおよびブロモが好ましい。
「環系置換基」とは、芳香族または非芳香族環系に結合した置換基を意味し、これは、例えば、その環系上の利用可能な水素を置き換える。環系置換基は、同一または異なり得、各々は、別個に、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、アルキルアリール、ヘテロアラルキル、ヘテロアリールアルケニル、ヘテロアリールアルキニル、アルキルヘテロアリール、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アラルコキシ、アシル、アロイル、ハロ、ニトロ、シアノ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アラルコキシカルボニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、ヘテロアリールスルホニル、アルキルチオ、アリールチオ、ヘテロアリールチオ、アラルキルチオ、ヘテロアラルキルチオ、シクロアルキル、ヘテロシクリル、=O、−C(=N−CN)−NH、−C(=NH)−NH、−C(=NH)−NH(アルキル)、YN−、YN−アルキル−、YNC(O)−、YNSO−および−SONYからなる群から選択され、ここで、YおよびYは、同一または異なり得、そして別個に、水素、アルキル、アリール、シクロアルキルおよびアラルキルからなる群から選択される。「環系置換基」はまた、環系上の2個の隣接炭素原子(各炭素上で1個のH)にある2個の利用可能な水素を同時に置き換える単一部分を意味し得る。このような部分の例には、メチレンジオキシ、エチレンジオキシ、−C(CH−などがあり、これらは、例えば、以下のような部分を形成する:
Figure 2008508289
「ヘテロシクリル」とは、非芳香族の飽和単環式または多環式環系を意味し、これは、約3個〜約10個の炭素原子、好ましくは、約4個〜約7個の炭素原子を含み、ここで、その環系内の原子の1個またはそれ以上は、炭素以外の元素(例えば、窒素、酸素またはイオウ)単独またはその組合せである。この環系には、隣接した酸素原子および/またはイオウ原子は存在しない。好ましいヘテロシクリルは、約5個〜約6個の環原子を含有する。そのヘテロシクリル基礎名称の前のアザ、オキサまたはチアとの接頭語とは、環原子として、少なくとも、窒素原子、酸素原子またはイオウ原子がそれぞれ存在していることを意味する。ヘテロシクリル中の任意の−NHは、保護されて存在し得る(例えば、−N(Boc)、−N(CBz)、−N(Tos)基など);このような保護はまた、本発明の一部であると見なされる。このヘテロシクリルは、必要に応じて、1個またはそれ以上の「環系置換基」で置換でき、これは、同一または異なり得、上で定義したとおりである。このヘテロシクリルの窒素原子またはイオウ原子は、必要に応じて、対応するN−オキシド、S−オキシドまたはS,S−ジオキシドに酸化できる。適当な単環式ヘテロシクリル環の非限定的な例には、ピペリジル、ピロリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、チアゾリジニル、1,3−ジオキソラニル、1,4−ジオキサニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、テトラヒドロチオピラニルなどが挙げられる。
「ヘテロシクリレン」とは、上で定義されたヘテロシクリル基からの水素原子を除去することにより得られる二官能性基を意味する。ヘテロシクリレンの非限定的な例には、ピペリジレン、ピロリジニレン、ピペラジニレン、モルホリニレン、チオモルホリニレン、チオゾリジニレン、1,4−ジオキサニレン、テトラヒドロフラニレンおよびテトラヒドロチオフェニレンが挙げられる。
本発明のヘテロ原子含有環系において、N、OまたはSに隣接した炭素原子には、水酸基が存在せず、他のヘテロ原子に隣接した炭素原子にも、NまたはS基が存在しないことに注目すべきである。それゆえ、以下の環では、2番および5番の炭素に直接結合した−OHは、存在しない:
Figure 2008508289
例えば、以下の部分のような互変異性体は、本発明の特定の実施態様において、等価であると考えられることもまた、注目すべきである:
Figure 2008508289
「アルキニルアルキル」とは、そのアルキニルおよびアルキルが先に記述したとおりであるアルキニル−アルキル基を意味する。好ましいアルキニルアルキルは、低級アルキニル基および低級アルキル基を含有する。その親部分への結合は、アルキルを介している。適当なアルキニルアルキルの非限定的な例には、プロパルギルメチルが挙げられる。
「ヘテロアラルキル」とは、ヘテロアリール−アルキル基を意味し、ここで、このヘテロアリールおよびアルキルは、先に記述したとおりである。好ましいヘテロアラルキルは、低級アルキル基を含有する。適当なヘテロアラルキル基の非限定的な例には、ピリジルメチルおよびキノリン−3−イルメチルが挙げられる。その親部分への結合は、アルキルを介している。
「ヘテロアラルキルチオ」とは、ヘテロアラルキル−S−基を意味し、ここで、このヘテロアラルキルは、先に記述したとおりである。好ましいヘテロアラルキルチオは、低級アルキル基を含有する。その親部分への結合は、イオウを介している。
「ヘテロアリールアルケニル」とは、ヘテロアリール−アルケニル基を意味し、ここで、このヘテロアリールおよびアルケニルは、先に記述したとおりである。好ましいヘテロアリールアルケニルは、低級アルケニル基を含有する。その親部分への結合は、アルケニルを介している。
「ヘテロアリールアルキニル」とは、ヘテロアリール−アルキニル基を意味し、ここで、このヘテロアリールおよびアルキニルは、先に記述したとおりである。好ましいヘテロアリールアルキニルは、低級アルキニル基を含有する。その親部分への結合は、アルキニルを介している。
「ヒドロキシアルキル」とは、HO−アルキル基を意味し、ここで、アルキルは、先に定義したとおりである。好ましいヒドロキシアルキルは、低級アルキルを含有する。適当なヒドロキシアルキル基の非限定的な例には、ヒドロキシメチルおよび2−ヒドロキシエチルが挙げられる。
「アシル」とは、H−C(O)−基、アルキル−C(O)−基またはシクロアルキルC(O)−基を意味し、ここで、これらの種々の基は、先に記述したとおりである。その親部分への結合は、カルボニルを介している。好ましいアシルは、低級アルキルを含有する。適当なアシル基の非限定的な例には、ホルミル、アセチルおよびプロパノイルが挙げられる。
「アロイル」とは、アリール−C(O)−基を意味し、ここで、このアリール基は、先に記述したとおりである。その親部分への結合は、カルボニルを介している。適当な基の非限定的な例には、ベンゾイルおよび1−ナフトイルが挙げられる。
「アルコキシ」とは、アルキル−O−基を意味し、ここで、このアルキル基は、先に記述したとおりである。適当なアルコキシ基の非限定的な例には、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシおよびn−ブトキシが挙げられる。このアルキル基は、そのエーテル酸素を介して、隣接部分に結合している。
「アルコキシアルキル」とは、アルコキシ−アルキル基を意味し、ここで、このアルコキシ基およびアルキル基は、先に記述したとおりである。適当なアルコキシアルキル基の非限定的な例には、エトキシエチル、メトキシメチルおよびエトキシメチルが挙げられる。その親部分への結合は、アルキル基を介している。
「アリールオキシ」とは、アリール−O−基であり、ここで、このアリール基は、先に記述したとおりである。適当なアリールオキシ基の非限定的な例には、フェノキシおよびナフトキシが挙げられる。その親部分への結合は、エーテル酸素を介している。
「アラルコキシ」とは、アラルキル−O−基を意味し、ここで、このアラルキル基は、先に記述したとおりである。適当なアラルコキシ基の非限定的な例には、ベンジルオキシおよび1−または2−ナフタレンメトキシが挙げられる。その親部分への結合は、エーテル酸素を介している。
「アルキルヘテロアリール」とは、アルキル−ヘテロアリール基を意味し、ここで、このアルキル基およびヘテロアリール基は、先に記述したとおりである。その親部分への結合は、ヘテロアリールを介している。
「アルキルチオ」とは、アルキル−S−基を意味し、ここで、このアルキル基は、先に記述したとおりである。適当なアルキルチオ基の非限定的な例には、メチルチオおよびエチルチオが挙げられる。その親部分への結合は、イオウを介している。
「アリールチオ」とは、アリール−S−基を意味し、ここで、このアリール基は、先に記述したとおりである。適当なアルキルチオ基の非限定的な例には、フェニルチオおよびナフチルチオが挙げられる。その親部分への結合は、イオウを介している。
「アラルキルチオ」とは、アラルキル−S−基を意味し、ここで、このアラルキル基は、先に記述したとおりである。適当なアラルキルチオ基の非限定的な例には、ベンジルチオが挙げられる。その親部分への結合は、イオウを介している。
「アルコキシカルボニル」とは、アルキル−O−C(O)−基を意味し、ここで、このアルキル基は、先に記述したとおりである。適当なアルコキシカルボニル基の非限定的な例には、メトキシカルボニルおよびエトキシカルボニルが挙げられる。その親部分への結合は、カルボニルを介している。
「アリールオキシカルボニル」とは、アリール−O−C(O)−基を意味する。適当なアリールオキシカルボニル基の非限定的な例には、フェノキシカルボニルおよびナフトキシカルボニルが挙げられる。その親部分への結合は、カルボニルを介している。
「アラルコキシカルボニル」とは、アラルキル−O−C(O)−基を意味し、ここで、このアラルキル基は、先に記述したとおりである。適当なアラルコキシカルボニル基の非限定的な例には、ベンジルオキシカルボニルが挙げられる。その親部分への結合は、カルボニルを介している。
「アルキルスルホニル」とは、アルキル−S(O)−基を意味し、ここで、このアルキル基は、先に記述したとおりである。好ましい基には、そのアルキル基が低級アルキルであるものがある。その親部分への結合は、スルホニルを介している。
「アリールスルホニル」とは、アリール−S(O)−基を意味し、ここで、このアリール基は、先に記述したとおりである。その親部分への結合は、スルホニルを介している。
「シクロアルキルアルキル」とは、シクロアルキル−アルキル−基を意味し、ここで、このシクロアルキル基およびアルキル基は、先に記述したとおりである。好ましい基には、そのアルキル基が低級アルキルであるものがある。その親部分への結合は、アルキルを介している。
「ヘテロアラルコキシ」とは、ヘテロアラルキル−O−基を意味し、ここで、このヘテロアラルキル基は、先に記述したとおりである。その親部分への結合は、エーテル酸素を介している。
「ヘテロアリールスルホニル」とは、ヘテロアリール−S(O)−基を意味し、ここで、このヘテロアリール基は、先に記述したとおりである。その親部分への結合は、スルホニルを介している。
「ヘテロアリールチオ」とは、ヘテロアリール−S−基を意味し、ここで、このヘテロアリール基は、先に記述したとおりである。その親部分への結合は、イオウを介している。
「ヘテロシクリルアルキル」とは、ヘテロシクリル−アルキル基を意味し、ここで、このヘテロシクリルおよびアルキルは、先に記述したとおりである。その親部分への結合は、アルキルを介している。
「置換した」との用語とは、指定原子上の1個またはそれ以上の水素が指示された基からの選択で置き換えられたことを意味するが、但し、既存状況下での指定原子の通常の原子価を超えず、その置換は、安定な化合物を生じる。置換基および/または変数の組合せは、このような組合せが安定な化合物を生じる場合にのみ、許容される。「安定な化合物」または「安定な構造」とは、反応混合物からの有用な純度までの単離および有効な治療剤への処方に耐えるのに十分に頑丈であることを意味する。
「必要に応じて置換した」との用語は、特定の基、ラジカルまたは部分での任意の置換を意味する。
化合物内の部分(例えば、置換基、基または環)の数に関連して、特に定義しない限り、「1個またはそれ以上」および「少なくとも1個」との用語は、化学的に許容されるできるだけ多くの部分が存在できることを意味し、このような部分の最大数の決定は、当業者の知見の範囲内である。「少なくとも1種の式Iの化合物」の使用を含む組成物および方法に関連して、1〜3種(好ましくは、1種)の式Iの化合物は、同時に、投与できる。
結合としての波線、
Figure 2008508289
は、一般に、可能な立体異性体(これは、例えば、(R)−および(S)−立体配置を含む)の混合物またはいずれかを示す。例えば、
Figure 2008508289
は、
Figure 2008508289
の両方を含むことを意味する。
環系に引かれた線、例えば、
Figure 2008508289
は、指定した線(結合)が置換可能環炭素原子のいずれかに結合され得ることを示す。
当該技術分野で周知のように、特定の原子から引かれた結合であって、その結合の末端では部分が描写されていない結合は、特に明記しない限り、その結合をスイして原子に結合されたメチル基を示す。例えば、
Figure 2008508289
は、
Figure 2008508289
を表わす。
ある化合物についての「単離した」または「単離形状」との用語は、合成プロセスまたは天然源またはそれらの組合せから単離した後の該化合物の物理的状態を意味する。ある化合物についての「精製した」または「精製形状」との用語は、本明細書中で記述したまたは当業者に周知の精製プロセスから、本明細書中で記述したまたは当業者に周知の標準的な分析技術により性質決定可能である程度に十分な純度で得た後の該化合物の物理的状態を意味する。
本明細書中の教本、スキーム、実施例および表における満たされていない原子価を有する任意のヘテロ原子は、それらの原子価を満たす水素原子を有すると想定されることもまた、留意すべきである。
ある化合物中の官能基が「保護」と呼ばれるとき、このことは、その化合物を反応にかけたとき、その保護部位で望ましくない副反応を防止するために、変性形状であることを意味する。適当な保護基は、当業者に知られているだけでなく、標準的な教本(例えば、T.W.Greeneら、Protective Groups in organic Synthesis(1991),Wiley,New York)から分かる。
任意の変数(例えば、アリール、ヘテロシクリル、Rなど)が、任意の成分または式Iにおいて、1回より多く現れるとき、各出現例でのその定義は、いずれの他の出現例でのその定義とも無関係である。
本明細書中で使用する「組成物」との用語は、特定量で特定の成分を含有する生成物だけでなく、特定量の特定成分の組合せから直接的または間接的に得られる任意の生成物を包含すると解釈される。
本発明の化合物のプロドラッグおよび溶媒和物もまた、本明細書中で考慮される。「プロドラッグ」との用語は、本明細書中で使用するとき、薬剤前駆体である化合物を意味し、これは、被験体に投与すると、代謝または化学プロセスにより化学変換を受けて、式Iの化合物またはその塩および/または溶媒和物を生じる。プロドラッグの論述は、T.Higuchi and V.Stella,Pro−drugs as Novel Delivery Systems(1987) Volume 14 of the A.C.S.Symposium SeriesおよびBioreversible.Carriers in Drug Design,(1987) Edward B.Roche著、American Pharmaceutical Association and Pergamon Press(これらの両方の内容は、本明細書中で参考として援用されている)で提供されている。
「溶媒和物」とは、1種またはそれ以上の溶媒分子による本発明の化合物の物理的会合を意味する。この物理的会合には、種々の程度のイオン結合および共有結合(水素結合を含めて)が関与している。ある場合には、この溶媒和物は、例えば、1種またはそれ以上の溶媒分子を結晶性固形物の結晶格子に取り込むとき、単離できる。「溶媒和物」は、溶液相および単離可能溶媒の両方を包含する。適当な溶媒和物の非限定的な例には、エタノレート、メタノレートなどが挙げられる。「水和物」とは、その溶媒分子がHOである溶媒和物である。
式Iの化合物は、塩を形成でき、これらもまた、本発明の範囲内である。本明細書中での式Iの化合物の言及は、特に明記しない限り、その塩の言及を含むことが分かる。「塩」との用語は、本明細書中で使用するとき、無機酸および/または有機酸で形成された酸性塩だけでなく、無機塩基および/または有機塩基で形成された塩基性塩基を意味する。それに加えて、式Iの化合物が塩基性部分(例えば、ピリジンまたはイミダゾール(これらに限定されないが))または酸性部分(例えば、カルボン酸(これに限定されないが))の両方を含有するとき、両性イオン(「内部塩」)が形成され得、これは、本明細書中で使用する「塩」との用語に含まれる。薬学的に受容可能な(すなわち、非毒性で生理学的に受容可能な)塩が好ましいものの、他の塩もまた、有用である。式Iの化合物の塩は、例えば、式Iの化合物を、この塩が沈殿する媒体または水性媒体中にて、一定量(例えば、当量)の酸または塩基と反応させることに続いて、凍結乾燥することにより、形成され得る。
代表的な酸付加塩には、酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、クエン酸塩、ショウノウ塩、ショウノウスルホン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、グルコヘプタン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン塩酸、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、硫酸メチル、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩、ペクチニン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバリン酸塩、プロピオン酸塩、サリチル酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、スルホン酸塩(例えば、本明細書中で言及したもの)、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トルエンスルホン酸塩(これはまた、トシレートとしても知られている)などが挙げられる。さらに、塩基性医薬品化合物から薬学的に有用な塩を形成するのに適当と一般に考えられている酸は、例えば、P.Stahlら、Camille G.(著)Handbook of Pharmaceutical Salts.Properties,Selection and Use.(2002)Zurich:Wiley−VCH;S.Bergeら、Journal of Pharmaceutical Sciences(1977)66(1) 1〜19;P.Gould,Intemational J.of Pharmaceutics(1986)33 201〜217;Andersonら、The Practice of Medicinal Chemistry(1996),Academic Press,New York;およびin The Orange Book(Food & Drug Administration,Washington,D.C.on their website)で論述されている。これらの開示内容は、本明細書中で参考として援用されている。
代表的な塩基性塩には、アンモニウム塩、アルカリ金属塩(例えば、ナトリウム塩、リチウム塩およびカリウム塩)、アルカリ土類金属塩(例えば、カルシウム塩およびマグネシウム塩)、有機塩基(例えば、有機アミン)を備えた塩(例えば、ジシクロヘキシルアミン、t−ブチルアミン)、およびアミノ酸を備えた塩(例えば、アルギニン、リシンなど)が挙げられる。塩基性窒素含有基は、以下のような試薬で四級化され得る:低級アルキルハロゲン化物(例えば、塩化、臭化およびヨウ化メチル、エチルおよびブチル)、硫酸ジアルキル(例えば、硫酸ジメチル、ジエチルおよびジブチル)、長鎖ハロゲン化物(例えば、塩化、臭化およびヨウ化デシル、ラウリルおよびステアリル)、ハロゲン化アラルキル(例えば、臭化ベンジルおよびフェネチル)など。
このような酸塩および塩基塩の全ては、本発明の範囲内で、薬学的に受容可能な塩であると解釈され、全ての酸塩および塩基塩は、本発明の目的のために、対応する化合物の遊離形状と等価であると考えられる。
式Iの化合物、それらの塩、溶媒和物およびプロドラッグは、それらの互変異性形状(例えば、アミドまたはイミノエーテル)の形状で存在し得る。このような互変異性形状の全ては、本明細書中では、本発明の一部であると考慮される。
本発明の化合物(これらの化合物の塩、溶媒和物およびプロドラッグだけでなく、これらのプロドラッグの塩および溶媒和物も含めて)の全ての立体異性体(例えば、種々の置換基上の非対称炭素が原因で存在し得るもの)は、鏡像異性体(これは、非対称炭素なしで存在し得る)、回転異性体、アトロプ異性体およびジアステレオマー形状を含めて、位置異性体(例えば、4−ピリジルおよび3−ピリジン)と同様に、本発明の範囲内であると考慮される。本発明の化合物の個々の立体異性体は、例えば、他の異性体を実質的に含み得ないか、例えば、ラセミ体として混合され得るか、他の全ての立体異性体または他の選択した立体異性体であり得る。本発明のキラル中心は、IUPAC 1974 Recommendationsにより定義されるSまたはR立体配置を有し得る。「塩」、「溶媒和物」、「プロドラッグ」などの用語の使用は、本発明の化合物の鏡像異性体、立体異性体、回転異性体、互変異性体、位置異性体、ラセミ化合物またはプロドラッグの塩、溶媒和物およびプロドラッグにも、同様に適用すると解釈される。
式Iで表わされる化合物は、アルツハイマー病の予防および治療な有用なβ−セクレターゼ阻害剤である。
本発明の1局面は、BACE−1(アスパルチルプロテアーゼ)により媒介または増悪される疾患または病気に罹っている哺乳動物(例えば、ヒト)に、式Iの少なくとも1種の化合物、あるいは該化合物の薬学的に受容可能な塩または溶媒和物の治療有効量を投与することにより、該哺乳動物を治療する方法である。
「有効量」または「治療有効量」とは、BACE−1を阻害するのに有効な(それにより、適当な患者において、所望の治療効果を生じる)本発明の化合物の量を意味する。
好ましい投薬量は、約0.001〜1000mg/体重1kg/日の式Iの化合物、あるいは該化合物の薬学的に受容可能な塩または溶媒和物である。特に好ましい投薬量は、約0.01〜30mg/体重1kg/日の式Iの化合物、あるいは該化合物の薬学的に受容可能な塩または溶媒和物である。
本発明のさらに別の局面は、認知症または神経変性疾患(例えば、アルツハイマー病)を治療する方法であって、該方法は、このような治療を必要とする哺乳動物に、式Iの少なくとも1種の化合物、あるいは該化合物の薬学的に受容可能な塩または溶媒和物の治療有効量を投与する工程を包含する。
本発明のさらなる局面は、認知症または神経変性疾患(例えば、アルツハイマー病)を治療する方法であって、該方法は、哺乳動物に、式Iの少なくとも1種の化合物、あるいは該化合物の薬学的に受容可能な塩または溶媒和物の治療有効量を投与する工程を包含する。
本発明はまた、医薬組成物に関し、これは、式Iの少なくとも1種の化合物あるいは該化合物の薬学的に受容可能な塩または溶媒和物と、少なくとも1種の薬学的に受容可能な担体とを含有する。
本発明はまた、神経変性疾患(例えば、アルツハイマー病)を治療するための医薬組成物に関し、これは、式Iの少なくとも1種の化合物あるいは該化合物の薬学的に受容可能な塩または溶媒和物の有効治療量と、少なくとも1種の薬学的に受容可能な担体とを含有する。
組み合わせ局面には、式Iのもの以外のいずれかのβ−セクレターゼ阻害剤の使用が考慮さげる;β−セクレターゼ阻害剤の活性は、下記の手順により、決定できる。有用なβ−セクレターゼ阻害剤には、WO 02/02505、WO 02/02506、WO 02/02512、WO 02/02518、WO 02/02520およびWO 02/088101で開示されたものが挙げられるが、これらに限定されない。
本発明のさらに他の局面は、式Iの化合物あるいは該化合物の薬学的に受容可能な塩または溶媒和物と、下記の他の化合物との組み合わせである。
従って、本発明には、神経変性疾患(例えば、アルツハイマー病)を治療する方法が含まれ、該方法は、哺乳動物(例えば、女性または男性)に、以下を投与する工程を包含する:
a.一定量の第一化合物であって、該第一化合物は、式Iの化合物、あるいは該化合物の薬学的に受容可能な塩または溶媒和物である;および
b.一定量の第二化合物であって、該第二化合物は、コリンエステラーゼ阻害剤である。
この組み合わせで使用するコリンエステラーゼ阻害剤には、アセチル−および/またはブチリルコリンエステラーゼ阻害剤が挙げられる。コリンエステラーゼ阻害剤の例には、タクリン、ドネペジル、リバスチグミン、ガランタミン、ピリドスチグミンおよびネオスチグミンが挙げられる。
従って、本発明には、神経変性疾患(例えば、アルツハイマー病)を治療する方法が含まれ、該方法は、哺乳動物(例えば、女性または男性)に、以下を投与する工程を包含する:
a.一定量の第一化合物であって、該第一化合物は、式Iの化合物、あるいは該化合物の薬学的に受容可能な塩または溶媒和物である;および
b.一定量の第二化合物であって、該第二化合物は、抗−アミロイド抗体である。
抗アミロイド抗体は、例えば、Hockら、Nature Medicine,8(2002),p.1270−1275で記載されている。
従って、本発明には、神経変性疾患(例えば、アルツハイマー病)を治療する方法が含まれ、該方法は、哺乳動物(例えば、女性または男性)に、以下を投与する工程を包含する:
a.一定量の第一化合物であって、該第一化合物は、式Iの化合物、あるいは該化合物の薬学的に受容可能な塩または溶媒和物である;および
b.一定量の第二化合物であって、該第二化合物は、抗炎症性化合物である。抗炎症性化合物の例には、非ステロイド性抗炎症剤、例えば、ジクロフェナク(Voltaren、Cataflam)、ジフルニサル(Dolobid)、エトドラク(Lodine)、フルルビプロフェン(Ansaid)、イブプロフェン(Motrin、Advil)、インドメタシン(Indocin)、ケトプロフェン(Orudis、Oruvail)、ケトロラック(Toradol)、ナブメトン(Relafen)、ナプロキセン(Naprosyn、Alleve)、オキサプロジン(Daypro)、ピロキシカム(Feldene)、スリンダク(Clinoril)、トルメチン(Tolectin)、セレコキシブ(Celebrex)およびロフェコキシブ(Vioxx)が挙げられるが、これらに限定されない。
従って、本発明には、神経変性疾患(例えば、アルツハイマー病)を治療する方法が含まれ、該方法は、哺乳動物(例えば、女性または男性)に、以下を投与する工程を包含する:
a.一定量の第一化合物であって、該第一化合物は、式Iの化合物、あるいは該化合物の薬学的に受容可能な塩または溶媒和物である;および
b.一定量の第二化合物であって、該第二化合物は、γ−セクレターゼ阻害剤である。本発明の組み合わせで使用されるγ−セクレターゼ阻害剤は、当該技術分野で公知の手順により、決定できる。典型的なγ−セクレターゼ阻害剤には、WO 03/013527、US 6,683,091、WO 03/066592、USSN 10/663、042(これは、2003年9月16日に出願された)、WO 00/247671、WO 00/050391、WO 00/007995およびWO 03/018543で記載されたものが挙げられるが、これらに限定されない。
従って、本発明には、神経変性疾患(例えば、アルツハイマー病)を治療する方法が含まれ、該方法は、哺乳動物(例えば、女性または男性)に、以下を投与する工程を包含する:
a.一定量の第一化合物であって、該第一化合物は、式Iの化合物、あるいは該化合物の薬学的に受容可能な塩または溶媒和物である;および
b.一定量の第二化合物であって、該第二化合物は、HMG−CoA還元酵素阻害薬化合物である。式Iの化合物と併用するHMG−CoA還元酵素阻害薬には、「スタイン(stains)」(例えば、アトルバスタチン、ロバスタチン、シンバスタチン、プラバスタチン、フルバスタチンおよびロスバスタチンが挙げられる。
従って、本発明には、神経変性疾患(例えば、アルツハイマー病)を治療する方法が含まれ、該方法は、哺乳動物(例えば、女性または男性)に、以下を投与する工程を包含する:
a.一定量の第一化合物であって、該第一化合物は、式Iの化合物、あるいは該化合物の薬学的に受容可能な塩または溶媒和物である;および
b.一定量の第二化合物であって、該第二化合物は、N−メチル−D−アスパラギン酸レセプターアンタゴニスト(例えば、メマンチン)である。
好ましくは、この医薬製剤は、単位剤形である。このような形状では、この製剤は、適当な量(例えば、所望の目的を達成する有効量)の活性成分を含有する適当なサイズの単位用量に細分される。
単位用量の製剤中の活性化合物の量は、特定の用途に従って、約1mg〜約1000mg、好ましくは、約1mg〜約50mg、さらに好ましくは、約1mg〜約25mgで変えられるか調整され得る。
使用する実際の投薬量は、患者の要件および治療する病気の重症度に依存して、変わり得る。特定の状況に適当な投薬量の決定は、当該技術の範囲内である。便宜上、全毎日投薬量は、必要に応じて、その日に、分割して少しずつ投与され得る。
本発明の化合物および/またはその薬学的に受容可能な塩の投与の量および頻度は、患者の年齢、状態および体格だけでなく治療する症状の重症度のような要因を考慮して、担当医の判断に従って、調節される。経口投与に典型的な推奨毎日投薬レジメンは、2回〜4回の分割用量で、約1mg/日〜約300mg/日、好ましくは、約1mg/日〜約50mg/日の範囲であり得る。
これらの組み合わせの化合物(式Iのもの以外のβ−セクレターゼ阻害剤、NSAIDS、スタチン薬剤、コリンエステラーゼ阻害剤など)および/またはその薬学的に受容可能な塩の投与の量および頻度は、患者の年齢、状態および体格だけでなく治療する症状の重症度のような要因を考慮して、担当医の判断に従って、調節される。
本発明で記述した化合物から医薬組成物を調製するためには、不活性で薬学的に受容可能な担体は、固体または液体のいずれかであり得る。固形製剤には、粉末、錠剤、分散性顆粒、カプセル、カシュ剤および座剤が挙げられる。これらの粉末および錠剤は、約5%〜約95%の活性成分から構成され得る。適当な固体担体は、当該技術分野で公知であり、例えば、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ショ糖、ラクトースがある。錠剤、粉末、カシュ剤およびカプセル剤は、経口投与に適当な固体剤形として使用できる。薬学的に受容可能な担体の例は、A.Gennaro(著),Remington‘s Pharmaceutical Sciences,18版(1990)(Mack Publishing Co.,Easton,Pennsylvania)で見られる。
座剤を調製するためには、低溶融性ワックス(例えば、脂肪酸グリセリドまたはココアバターの混合物)が、まず、溶融され、その活性成分は、攪拌または類似の混合により、その中で均一に分散される。溶融した均一混合物は、次いで、好都合な大きさにした鋳型に鋳込まれ、冷却され、それにより、固化する。
液状製剤には、溶液、懸濁液および乳濁液が挙げられる。一例としては、非経口注入用に、水または水−プロピレングリコール溶液が言及され得る。液状製剤には、また、鼻腔内投与用の溶液が挙げられ得る。
吸入に適当なエアロゾル製剤には、溶液および粉末形状固体が挙げられ得、これは、薬学的に受容可能な担体(例えば、不活性圧縮気体)と組み合わせられ得る。
また、使用直前に、経口投与または非経口投与のいずれか用の液状製剤に転化するように向けられた固形製剤も含まれる。このような液体形状には、溶液、懸濁液および乳濁液が挙げられる。
本発明の化合物はまた、経皮的に送達可能であり得る。これらの経皮組成物は、クリーム、ローション、エアロゾルおよび/または乳濁液の形状をとり得、この目的のために当該技術分野で通常のマトリックス型またはレザバ型の経皮パッチに含まれ得る。
好ましくは、この化合物は、経口投与される。
好ましくは、この医薬製剤は、単位剤形である。このような形状では、この製剤は、適当な量(例えば、所望の目的を達成する有効量)の活性成分を含有する単位用量に細分される。
認知障害または神経変性障害を治療するために、式Iの化合物を、式Iの化合物以外のβ−セクレターゼ阻害剤、HMG−CoA還元酵素阻害剤、γ−セクレターゼ阻害剤、非ステロイド性抗炎症薬、N−メチル−D−アスパラギン酸塩レセプタアンタゴニスト、コリンエステラーゼ阻害剤または抗−アミロイド抗体と併用するとき、これらの活性化合物は、同時または順次に共投与され得るか、または薬学的に受容可能な担体中にて式Iの化合物と他の薬剤の1種とを含有する医薬組成物が投与できる。この組み合わせの成分は、任意の通常の経口または非経口剤形(例えば、カプセル剤、粉剤、カシュ剤、懸濁液、溶液、座剤、鼻内スプレーなど)で、個々に、または一緒に、投与できる。式Iの化合物以外のβ−セクレターゼ阻害剤、HMG−CoA還元酵素阻害剤、γ−セクレターゼ阻害剤、非ステロイド性抗炎症薬、N−メチル−D−アスパラギン酸塩レセプタアンタゴニスト、コリンエステラーゼ阻害剤または抗−アミロイド抗体の投薬量は、公開された資料から決定でき、そして0.001〜100mg/体重1kgの範囲であり得る。
式Iの化合物と、式Iの化合物以外のβ−セクレターゼ阻害剤、HMG−CoA還元酵素阻害剤、γ−セクレターゼ阻害剤、非ステロイド性抗炎症薬、N−メチル−D−アスパラギン酸塩レセプタアンタゴニスト、コリンエステラーゼ阻害剤または抗−アミロイド抗体との別個の医薬組成物を投与するとき、それらは、単一パッケージを含むキットにて提供でき、1つの容器は、薬学的に受容可能な担体中にて、式Iの化合物を含み、そして別の容器は、薬学的に受容可能な担体中にて、他の薬剤を含み、式Iの化合物および他の薬剤は、その組み合わせが治療上有効であるような量で、存在している。キットは、例えば、これらの成分を異なる時間間隔で投与しなければならないとき、またはそれらが異なる剤形であるとき、有利である。
本発明はまた、多剤組成物、キットおよび方法を包含し、例えば、式Iの化合物は、HMG−CoA還元酵素阻害剤および非ステロイド性抗炎症薬と併用して、投与できる。
式Iの化合物は、下記の調製および実施例において、以下の反応スキームで示すような溶液相合成または固相合成のいずれかを使用して、当業者に公知のプロセスより生成できるが、当業者は、他の手順もまた適当であり得ることを認識する。
以下のスキームおよび実施例において、次の略語を使用する:
メチル:Me;エチル:Et;プロピル:Pr;ブチル:Bu;ベンジル:Bn
酢酸エチル:EtOAc
ベンジルオキシカルボニル:Cbz
N,N−ジメチルホルムアミド:DMF:
1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩:EDCまたはEDCl
室温:RT
時間:h
分間:min
保持時間:tR
トリフルオロ酢酸:TFA
テトラヒドロフラン:THF
1−ヒドロキシベンゾトリアゾール:HOBt
メタノール:MeOH
エタノール:EtOH
酢酸:AcOH
ジメチルスルホキシド:DMSO
リチウムジイソプロピルアミド:LDA
塩化第三級ジメチルシリル:TBSCl
第三級ジメチルシリル:TBS
トリフェニルホスフィン:PPh
アゾジカルボン酸ジイソプロピル:DIAD
臭化銅(I)−硫化ジメチル:CuBr−Me
第三級ブチルオキシカルボニル:Boc
パラジウムテトラキス(トリフェニルホスフィン):Pd(PPh
トリフェニルホスフィン:PPh
フッ化テトラブチルアンモニウム:TBAF
トリエチルアミン:EtN、NEtまたはTEA
水素化ホウ素リチウム:LiBH
臭化ベンジル:BnBr
二炭酸ジ−第三級ブチル:(Boc)
4−ジメチルアミノピリジン:DMAP
ブチルリチウム:BuLi
塩化ベンジル:BnCl
塩化オキサリル:(COCl)
分取薄層クロマトグラフィー:PTLC
薄層クロマトグラフィー:TLC
核磁気共鳴:NMR
液体クロマトグラフィー質量分析法:LCMS
ジイソプロピルアミン:DIPA
ジメチルアセトアミド:DMA
塩化ピバロイル;PivCl。
(一般スキーム)
Figure 2008508289
(調製実施例1)
Figure 2008508289
氷水浴中の4−クロロ−1−ブタノール(49.5g、0.456mmol)に、プロピルアミン(150ml、1.82mol)を加えた。その混合物をRTまでゆっくりと温め、そして64時間撹拌した。次いで、この混合物を5時間還流し、そして減圧下にて蒸発させた。残渣をエーテル(3×250ml)と40%NaOH水溶液(400ml).合わせた有機層を乾燥し(MgSO)の間で分配し、濃縮し、そして蒸留して、生成物(14.87g、25%)を得た。
Figure 2008508289
(工程2)
Figure 2008508289
工程1の生成物(8.655g、66.07mmol)、TBSCl(20.12g、133.5mmol)、イミダゾール(13.50g、198.3mmol)および触媒量のDMAPの無水CHCl(180ml)溶液を、RTで、16時間撹拌した。その混合物を0.5N NaOH(100ml)で洗浄し、乾燥し(NaSO)、濃縮し、そしてDMF(20ml)に吸収させた。得られた溶液に、HOBt(10.73g、79.45mmol)、EDCl(15.38g、80.25mmol)、トリエチルアミン(EtN、NEtまたはTEA)(29.0ml、208mmol)、およびイソフタル酸モノ−メチル(10.23g、56.78mmol)を加えた。この混合物を、RTで、3日間撹拌し、そして乾燥状態まで蒸発させた。残渣をCHCl(200ml)と0.5N NaOH(200ml)の間で分配した。有機層をNHCl水溶液(100ml)で洗浄し、乾燥し(MgSO)、そしてカラムクロマトグラフィー(勾配 MeOH/CHCl 0〜3%)で精製して、生成物(8.829g、38%)を得た。MS m/e 408(M+H)
(工程3)
Figure 2008508289
MeOH(75ml)および水(25ml)中の工程2の生成物(8.829g、21.69mmol)およびLiOH−HO(1.021g、24.33mmol)の混合物を、RTで、16時間撹拌した。この混合物を乾燥状態まで蒸発させ、そして残渣をDMF(80ml)に吸収させた。得られた溶液に、トリエチルアミン(3.0ml、21mmol)、EDCl(4.233g、22.08mmol)、HOBt(2.974g、22.01mmol)およびL−チロシンメチルエステル(4.235g、21.69mmol)を加えた。その混合物を、RTで、16時間撹拌し、そして濃縮した。残渣をCHCl(250ml)とNHCl水溶液(50ml)の間で分配した。有機層を5%炭酸水素ナトリウム(100ml)で洗浄し、乾燥し(MgSO)、そしてカラムクロマトグラフィー(勾配 MeOH/CHCl 0〜3.5%)で精製して、生成物(7.84g、63%)を得た。MS m/e 571(M+H)
(工程4)
Figure 2008508289
工程3の生成物(3.50g、6.14mmol)のTHF(100ml)溶液に、THF(9.2ml)中の1M TBAFを加え、その混合物を、RTで、4.5時間撹拌した。この混合物を濃縮し、そしてカラムクロマトグラフィー(勾配 MeOH/CHCl 0〜4%)で精製して、生成物(2.40g、86%)を得た。MS m/e 457(M+H)
(工程5)
Figure 2008508289
ベンゼン(150ml)およびTHF(19ml)中の工程4の生成物(1.22g、2.68mmol)、トリブチルホスフィン(995μl、4.01mmol)および1,1’−(アゾジカルボニル)ジピペリジン(1.01g、4.01mmol)の混合物を、RTで、22時間撹拌した。この混合物を濃縮し、残渣をEtOAc(200ml)に溶解し、そして1N HCl(100ml)で洗浄した。有機層を、飽和炭酸水素ナトリウムおよびブラインで抽出し、乾燥し(MgSO)、濃縮し、そしてカラムクロマトグラフィー(勾配 MeOH/CHCl 0〜2%)で精製して、生成物(0.583g、50%)を得た。MS m/e 439(M+H)
(工程6)
Figure 2008508289
工程5の生成物(580mg、1.32mmol)の無水EtOH(20ml)溶液に、氷水浴中にて、THF(3.3ml)中の2M水素化ホウ素リチウムを加えた。その混合物を、この氷水浴中にて、10分間、次いで、RTで、4時間撹拌した。この反応を水(1ml)および5%クエン酸(5ml)でクエンチした。この混合物を濃縮し、そしてEtOAc(3×50ml)で抽出した。合わせた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム(20ml)およびブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO)、濃縮し、そしてカラムクロマトグラフィー(勾配 MeOH/CHCl 0〜5%)で精製して、生成物(502mg、93%)を得た。MS m/e 411(M+H)
(工程7)
Figure 2008508289
ピペラジノン(10.0g、100mmol)、トリエチルアミン(20.2g、200mmol)およびDMAP(50mg)のCHCl(250ml)溶液に、氷水浴中にて、(Boc)O(22.9g、105mmol)をゆっくりと加えた。その混合物を、この氷水浴中にて、1時間、そしてRTで、4.5時間撹拌した。この混合物をCHCl(250ml)で希釈し、水(200ml)、5%クエン酸(200ml)、1N HCl(200ml)、飽和炭酸水素ナトリウム(20ml)およびブラインで洗浄した。有機層を乾燥し(MgSO)、そして濃縮して、生成物(18.0g、90%)を得た。MS m/e 201(M+H)
(工程8)
Figure 2008508289
工程7の生成物(10.0g、50.0mmol)の無水DMF(250ml)溶液に、氷水浴中にて、水素化ナトリウム(2.40g、60.0mmol)および塩化ベンジル(6.60g、52.5mmol)を加えた。その混合物を、RTで、4.5時間撹拌した。この反応物を水(10ml)でクエンチし、CHCl(500ml)で希釈し、そして水(2×250ml)で洗浄した。有機層を飽和NHCl(200ml)で抽出し、乾燥し(MgSO)、濃縮し、そしてカラムクロマトグラフィー(勾配 MeOH/CHCl 0〜5%)で精製して、生成物(10.7g、74%)を得た。
Figure 2008508289
(工程9)
Figure 2008508289
CHCl(15ml)中の工程6の生成物(123mg、0.300mmol)およびデス−マーチンペルヨージナン(256mg、0.602mmol)の混合物を、RTで、30分間撹拌した。この混合物をCHCl(50ml)で希釈し、1N Na(20ml)および飽和NaHCOで洗浄し、乾燥し(MgSO)、そして濃縮して、粗アルデヒドを得た。
工程8の生成物(261mg、0.900mmol)の無水THF(5ml)溶液に、ドライアイス−アセトン浴中にて、2M LDA(0.45ml)を加え、その混合物を1時間撹拌した。上記アルデヒドのTHF(5ml)を加え、その混合物を、このドライアイス−アセトン浴中にて、2時間撹拌した。この反応物を飽和NHCl(4ml)でクエンチし、CHCl(50ml)で希釈し、そして水(30ml)で洗浄した。有機層を飽和NHClおよびブラインで抽出し、乾燥し(MgSO)、濃縮し、そしてPTLC(5%MeOH/CHCl)で精製して、生成物(100mg、48%)を得た。MS m/e 699(M+H)
(工程10)
Figure 2008508289
工程9の生成物(100mg、0.143mmol)の15%TFA/CHCl(10ml)溶液を、RTで、75分間撹拌した。その混合物を濃縮し、そしてPTLC(5%MeOH/CHCl)で精製して、以下を得た:画分A(15mg、18%)。
Figure 2008508289
画分B(18mg、21%)。
Figure 2008508289
(調製実施例2)
Figure 2008508289
(工程1)
Figure 2008508289
氷水浴中にて、アリルアミン(45.7g、0.800mol)にn−ブロモプロパン(24.6g、0.200mol)を加え、その混合物を、RTで、3日間撹拌した。この混合物を蒸留して、固形物を得、その5gをDMF(50ml)に溶解した。この溶液に、イソフタル酸モノ−メチル(1.86g、10.0mmol)、HOBt(2.70g、20.0mmol)およびEDCl(3.83g、20.0mmol)を加えた。この混合物を、RTで、16時間撹拌し、そしてEtOAc(300ml)および1N NaOH(100ml)で希釈した。有機層を、1N HCl(100ml)、水(100ml)、飽和炭酸水素ナトリウム(100ml)およびブライン(100ml)で洗浄し、乾燥し(MgSO)、そして濃縮して、生成物(2.20g、84%)を得た。MS m/e 262(M+H)
(工程2)
Figure 2008508289
MeOH(25ml)および1N HCl(18ml)中の工程1の生成物(2.20g、8.42mmol)の混合物を、RTで、18時間撹拌した。この混合物を濃縮し、残渣を1N HCl(20ml)とエーテル(2×100ml)の間で分配した。合わせた有機層を乾燥し(NaSO)、そして濃縮して、生成物(2.10g、100%)を得た。MS m/e 248(M+H)
(工程3)
Figure 2008508289
N−Boc−D−セリンメチルエステル(10.0g、45.6mmol)のDMF(150ml)氷冷溶液に、イミダゾール(9.26g、136mmol)およびTBSCl(7.56g、50.16mmol)を加えた。その混合物を、RTで、20時間撹拌し、そして濃縮した。残渣をEtOAc(300ml)に溶解し、そして飽和NHClおよび炭酸水素ナトリウムで抽出した。有機層を乾燥し(MgSO)、そして濃縮して、生成物(16.5g、100%)を得た。MS m/e 356(M+Na)
(工程4)
Figure 2008508289
工程3の生成物(16.5g、45.6mmol)のTHF(150ml)溶液に、THF(37.1ml)中の2M水素化ホウ素リチウムをゆっくりと加えた。その混合物を、RTで、2.5時間撹拌した。この反応物を飽和NHClでクエンチし、そしてEtOAc(2×250ml)で抽出した。合わせた有機層を、飽和NHCl(100ml)、飽和炭酸水素ナトリウムおよびブラインで洗浄し、乾燥し、そして濃縮して、生成物(14.5g、100%)を得た。MS m/e 306(M+H)
(工程5)
Figure 2008508289
トリフェニルホスフィン(13.95g、53.19mmol)のTHF(400ml)およびCHCN(50ml)氷冷溶液に、DIAD(10.76g、53.21mmol)を加えた。その混合物を15分間撹拌し、そして15分間にわたって、工程4の生成物(8.20g、26.2mmol)のTHF(100ml)溶液を加えた。この添加が完了した後、氷水浴を取り除き、その混合物をRTで、2日間撹拌した。この混合物を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(勾配 EtOAc/ヘキサン 0〜5%)で精製して、生成物(3.75g、50%)を得た。MS m/e 288(M+H)
(工程6)
Figure 2008508289
60%NaH(6.40g、0.160mol)の無水DMA(400ml)懸濁液に、アリルアルコール(8.90g、0.154mol)をゆっくりと加えた。その混合物を、RTで、1時間撹拌した。3,5−ジフルオロブロモベンゼン(30.0g、0.155mol)を加え、この混合物を、RTで、24時間撹拌した。この反応物を水(1.5l)でクエンチし、そしてエーテル(4×300ml)で抽出した。合わせた有機層をブライン(500ml)で洗浄し、乾燥し(MgSO)、濃縮し、そしてカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)で精製して、生成物(14.3g、40%)を得た。
Figure 2008508289
(工程7)
Figure 2008508289
火炎乾燥フラスコにマグネシウムターニング(292mg、12.0mmol)を加え、続いて、工程6の生成物(2.31g、10.0mmol)のTHF(16ml)溶液の3分の1を加えた。この反応をジブロモエタン(50μl)で開始し、次いで、工程6の生成物の残りの溶液をゆっくりと加えた。その混合物を、RTで、30分間撹拌し、そして−40℃で、CuBr−MeS(310mg、1.51mmol)のTHF(30ml)懸濁液に加えた。この混合物を、40℃で、30分間撹拌し、そして工程5の生成物(1.20g、4.17mmol)の無水エーテル(15ml)溶液を加えた。得られた混合物を、40℃で、1時間、次いで、RTで、3日間撹拌した。この反応物を飽和NHCl(100ml)でクエンチし、そしてEtOAc(2×150ml)で抽出した。合わせた有機層を飽和炭酸水素ナトリウムおよびブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO)、濃縮し、そしてカラムクロマトグラフィー(勾配 EtOAc/ヘキサン 0〜5%)で精製して、生成物(1.00g、55%)を得た。MS m/e 440(M+H)
(工程8)
Figure 2008508289
工程7の生成物(500mg、1.14mmol)のCHCl(12ml)および4N HCl/ジオキサン(6ml)溶液を、RTで、20時間撹拌した。その混合物を濃縮し、残渣をCHCl(50ml)と5N NHOH(20ml)の間で分配した。有機層を乾燥し(KCO)、そして濃縮して、生成物(345mg、100%)を得た。MS m/e 226(M+H)
(工程9)
Figure 2008508289
DMF(20ml)中の工程8の生成物(445mg、1.98mmol)、工程2の生成物(539mg、2.18mmol)、HOBt(442mg、3.27mmol)およびEDCl(627mg、3.27mmol)の混合物を、RTで、3日間撹拌した。この混合物を濃縮し、残渣をCHCl(200ml)と1N NaOHの間で分配した。有機層を5%クエン酸およびブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO)、そして濃縮した。残渣のMeOH(20ml)および1N NaOH(10ml)溶液を、RTで、4時間撹拌した。その混合物を濃縮し、残渣をEtOAc(150ml)と飽和NaHCOの間で分配した。有機層をブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO)、濃縮し、そしてカラムクロマトグラフィー(勾配 MeOH/CHCl 0〜2.5%)で精製して、生成物(405mg、45%)を得た。
Figure 2008508289
(工程10)
Figure 2008508289
CHCl(200ml)中の工程9の生成物(400mg、0.880mmol)および第二世代グラッブ触媒(2nd generation Grubbs catalyst)(37mg、0.044mmol)の混合物を、50℃で、2.5時間、次いで、RTで、16時間加熱した。この混合物を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(勾配 MeOH/CHCl 0〜2.5%)で精製して、生成物(340mg、91%)を得た。MS m/e 427(M+H)
(工程11)
Figure 2008508289
工程10の生成物(340mg、0.797mmol)、ギ酸アンモニウム(50mg、0.79mmol)および10%Pd/C(50mg)の混合物を、H(1atm)下にて、18時間撹拌した。この混合物を濾過し、濃縮し、そしてさらに精製することなく、使用した。CHCl(25ml)中のこの物質(129mg、0.301mmol)およびデス−マーチンペルヨージナン(510mg、1.20mmol)の混合物を、RTで、2時間撹拌した。この反応物を1N Naでクエンチし、そして飽和NaHCOとCHCl(100ml)の間で分配した。有機層をブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO)、そして濃縮して、粗アルデヒドを得た。
調製実施例1、工程8の生成物(261mg、0.900mmol)の無水THF(5ml)溶液に、ドライアイス−アセトン浴中にて、2M LDA(0.45ml)を加え、その混合物を1時間撹拌した。上記アルデヒドのTHF(5ml)を加え、この混合物を、このドライアイス−アセトン浴中にて、1時間撹拌した。この反応物を飽和NHCl(5ml)でクエンチし、そしてCHCl(50ml)で希釈した。有機層を水およびブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO)、濃縮し、そしてPTLC(5%MeOH/CHCl)で精製して、生成物(120mg、56%)を得た。MS m/e 717(M+H)
(工程12)
Figure 2008508289
CHCl(8ml)およびTFA(2ml)中の工程11の生成物(120mg、0.167mmol)の混合物を、RTで、1.5時間撹拌した。この混合物を濃縮し、PTLC(5%MeOH/CHCl)で精製して、以下を得た:
画分A(22mg、21%)。
Figure 2008508289
画分B(17mg、16%)。
Figure 2008508289
画分C(12mg、12%)。
Figure 2008508289
(調製実施例3)
Figure 2008508289
無水トルエン(100ml)中のイタコン酸(13.0g、100.0mmol)およびアリルアミン(5.71g、100mmol)の混合物を、封管中にて、125℃で、16時間加熱した。この混合物をRTまで冷却した後、1N NaOH水溶液(400ml)を加え、そして水層をエーテル(2×200ml)で抽出した。この水層を濃HClでpH1まで酸性化し、そしてエーテル(10×300ml)で抽出した。合わせた有機部分を濃縮し、残渣をCHCl(200ml)に溶解し、そしてブラインで洗浄した。有機層をMgSOで乾燥し、濃縮し、そして凍結乾燥して、淡黄色固形物(9.60g、57%)を得た。MS m/e 170(M+H)
(工程2)
Figure 2008508289
工程1の生成物(8.60g、50.9mmol)およびトリエチルアミン(15.4g、153mmol)の無水THF(200ml)溶液に、−45℃で、塩化ピバロイル(6.45g、53.5mmol)を加えた。その混合物を、−45℃で、1時間撹拌し、次いで、塩化リチウム(4.75g、112mmol)および(S)−4−ベンジル−2−オキサゾリジノン(9.02g、50.9mmol)のTHF(100ml)懸濁液に注いだ。得られた混合物を、RTで、16時間撹拌し、そして濃縮して、濾過した。濾液を濃縮し、EtOAc(700ml)に溶解し、そして1N HCl(200ml)、飽和炭酸水素ナトリウム(200ml)およびブラインで洗浄した。有機層を乾燥し(MgSO)、濃縮し、そしてカラムクロマトグラフィー(勾配 0〜75%EtOAc/ヘキサン)で精製して、生成物(7.20g、43%)を得た。MS m/e 329(M+H)
(工程3)
Figure 2008508289
工程2の生成物(2.63g、8.01mmol)のTHF(30ml)および水(8ml)溶液に、氷水浴中にて、30%過酸化水素(4ml)および水酸化リチウム(0.672g、16.0mmol)を加えた。その混合物を、0℃で、7時間撹拌した。10%亜硫酸水素ナトリウム水溶液(40ml)を加え、その混合物を、RTで、16時間撹拌した。この混合物を濃縮し、残渣を1N NaOH(8ml)とCHCl(2×100ml)の間で分配した。水層を、0℃で、pH2まで酸性化し、そしてエーテル(5×100ml)で抽出した。合わせた有機部分を乾燥し(MgSO)、そして濃縮して、生成物(1.00g、74%)を得た。MS m/e 170(M+H)
(工程4)
Figure 2008508289
調製実施例2、工程8(3.10g、13.0mmol)および炭酸カリウム(5.39g、39.0mmol)のEtOH(30ml)および水(90ml)溶液を70℃まで加熱した。臭化ベンジル(3.42ml、28.6mmol)を加え、その混合物を、70℃で、2.5時間撹拌した。EtOHを除去し、そして残渣をエーテル(2×200ml)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、乾燥し(KCO)、濃縮し、そしてカラムクロマトグラフィー(勾配 0〜10%EtOAc/ヘキサン)で精製して、生成物(4.40g、83%)を得た。MS m/e 406(M+H)
(工程5)
Figure 2008508289
塩化オキサリル(762mg、6.00mmol)のCHCl(10ml)溶液に、ドライアイス−アセトン浴中にて、DMSO(938mg、12.0mmol)を加えた。5分後、工程4の生成物(2.03g、5.01mmol)のCHCl(20ml)溶液を加え、その混合物を1時間撹拌した。トリエチルアミン(2.42g、23.9mmol)を加え、2分後、この冷却浴を取り外した。この混合物を30分間撹拌し、そして水(50ml)で希釈した。CHCl(100ml)を加え、そして水層をCHCl(2×100ml)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO)、そして濃縮して、アルデヒドを得、これは、さらに精製しなかった。
ジイソプロピルアミン(667mg、6.59mmol)のTHF(5ml)溶液に、ドライアイス−アセトン浴中にて、ヘキサン(4.13ml、6.61mmol)中の1.6Mブチルリチウムを加えた。5分後、その混合物を、氷水浴に入れ、そして20分間撹拌した。この溶液を、このドライアイス−アセトン浴中にて、再度冷却し、そして調製実施例1、工程8の生成物(1.74g、5.99mmol)のTHF(20ml)溶液を加えた。その混合物を1時間撹拌した。上記アルデヒドのTHF(30ml)溶液を加え、その混合物をRTまでゆっくりと温め、そして16時間撹拌した。この反応物を飽和NHCl(20ml)でクエンチし、そしてエーテル(3×100ml)で抽出した。合わせた有機層を、5%クエン酸、飽和NaHCOおよびブラインで洗浄し、乾燥し(NaSO)、濃縮し、そしてカラムクロマトグラフィー(勾配 EtOAc/ヘキサン 0〜40%)で精製して、生成物(1.20g、35%)を得た。MS m/e 694(M+H)
(工程6)
Figure 2008508289
工程5の生成物(1.00g、1.44mmol)のMeOH(15ml)溶液をNで脱気した。無水炭酸カリウム(594mg、4.30mmol)およびPd(PPh(324mg、0.280mmol)を加え、その混合物を、RTで、5時間撹拌した。この混合物を濾過し、そして濃縮した。残渣をCHCl(150ml)に溶解し、そして5%クエン酸、飽和NaHCOおよびブラインで洗浄した。有機層を乾燥し(MgSO)、そして濃縮して、生成物(980mg、100%)を得た。MS m/e 654(M+H)
(工程7)
Figure 2008508289
EtOH(50ml)中の工程6の生成物(980mg、1.44mmol)、20%Pd(OH)/C(980mg)およびAcOH(1ml)の混合物を、H(1atm)下にて、12時間撹拌した。その混合物を濾過し、そして濃縮して、生成物(682mg、100%)を得た。MS m/e 474(M+H)
(工程8)
Figure 2008508289
CHCl(5ml)中の工程7の生成物(66mg、0.14mmol)、工程3の生成物(28mg、0.17mmol)、HOBt(38mg、0.28mmol)、EDCl(53mg、0.28mmol)およびトリエチルアミン(40μl、0.28mmol)の混合物を、RTで、22時間撹拌した。1N NaOH(10ml)を加え、その混合物を30分間撹拌した。この混合物をCHCl(50ml)で希釈し、5%クエン酸、水およびブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO)、濃縮し、そしてPTLC(5%MeOH/CHCl)で精製して、生成物(66mg、76%)を得た。MS m/e 625(M+H)
(工程9)
Figure 2008508289
アセトン(4ml)中の工程8の生成物(66mg、0.11mmol)、炭酸カリウム(146mg、1.06mmol)および臭化アリル(14mg、0.12mmol)の混合物を、RTで、18時間撹拌した。この混合物を5%クエン酸とCHCl(50ml)の間で分配した。有機層を飽和NaHCOおよびブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO)、濃縮し、そしてPTLC(5%MeOH/CHCl)で精製して、生成物(40mg、57%)を得た。MS m/e 665(M+H)
(工程10)
Figure 2008508289
工程9の生成物(40mg、0.060mmol)のCHCl(20ml)溶液に第二世代グラッブ触媒(5mg、0.006mmol)を加えた。その混合物をNで5分間脱気し、次いで、2時間にわたって、50℃まで加熱した。この混合物を濃縮し、PTLC(5%MeOH/CHCl)で精製して、生成物(30mg、79%)を得た。MS m/e 637(M+H)
(工程11)
Figure 2008508289
EtOH(5ml)中の工程10の生成物(30mg、0.047mmol)および10%Pd/C(30mg)の混合物を、H(1atm)下にて、75分間撹拌した。この混合物を濾過し、そして濃縮して、濃縮し、生成物(30mg、100%)を得た。MS m/e 639(M+H)
(工程12)
Figure 2008508289
工程11の生成物(30mg、0.047mmol)およびTFA(1ml)のCHCl(4ml)溶液を、RTで、1.5時間撹拌した。その混合物を濃縮し、PTLC(5%2M NH/MeOH−95%CHCl)で精製して、生成物(20mg、79%)を得た。
Figure 2008508289
(調製実施例4)
Figure 2008508289
調製実施例3の工程7の生成物(236mg、0.5mmol、前の工程からの粗生成物)の無水THF(20ml)溶液に、RTで、THF中の2Mボラン−ジメチルスルフィド2.0mlを加えた。その混合物を、60〜70℃で、一晩加熱した。MeOH(30ml)を加えた後、この混合物を、70℃で、さらに2時間加熱した。RTまで冷却し、そして回転乾燥機(rotavapor)にて、乾燥状態まで濃縮した。MeOH(30ml)を追加し、そして乾燥状態まで濃縮した。生成物を、次の工程で、さらに精製することなく、直接使用した。MS m/e 460(M+H)
(工程2)
Figure 2008508289
調製実施例3の工程3の生成物(102mg、0.60mmol)、HOBt(162mg、1.2mmol)およびEDCl(230mg、1.2mmol)のCHCl(6ml)溶液を、RTで、1.5時間撹拌した。次いで、工程1の生成物(粗製物、約0.5mmol)のCHCl(20ml)溶液を加え、続いて、トリエチルアミン(240mg、2.4mmol)を加えた。その混合物を、RTで、22時間撹拌した。1N NaOH(20ml)を加え、この混合物を45分間撹拌した。この混合物をCHCl(150ml)で希釈し、HO、5%クエン酸およびブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO)、濃縮し、そしてISCO(CHClで10分間、0〜2.5%MeOH/CHClで35分間溶出)で精製して、生成物(90mg、3段階で29%)を得た。
Figure 2008508289
(工程3)
Figure 2008508289
アセトン(5ml)中の工程3の生成物(40mg、0.066mmol)、炭酸カリウム(91mg、0.66mmol)および臭化アリル(18mg、0.15mmol)の混合物を、60〜70℃で、18時間加熱した。RTまで冷却し、濾過し、そして濃縮した。残渣をCHCl(50ml)に溶解した。有機層をブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO)、濃縮し、そしてPTLC(5%MeOH/CHCl)で精製して、生成物(27mg、63%)を得た。
Figure 2008508289
(工程4)
Figure 2008508289
工程3の生成物(60mg、0.092mmol)のCHCl(40ml)溶液に第二世代グラッブ触媒(7.8mg、0.0092mmol)を加えた。その混合物をNで5分間脱気し、そして1時間にわたって、40〜50℃まで加熱した。この混合物を濃縮し、PTLC(5%MeOH/CHCl)で精製して、生成物(52mg、91%)を得た。
Figure 2008508289
(工程5)
Figure 2008508289
EtOH(5ml)および酢酸(0.4ml)中の工程4の生成物(52mg、0.084mmol)および20%Pd(OH)/C(52mg)の混合物を、H(1atm)下にて、90分間撹拌した。この混合物を濾過し、そして濃縮した。残渣をCHCl(50ml)に溶解し、そして飽和NaHCOおよびブラインで洗浄し、次いで、乾燥し(KCO)、そして濃縮して、生成物(33mg、74%)を得た。MS m/e 535(M+H)
(工程6)
Figure 2008508289
工程5の生成物(33mg、0.062mmol)の無水CHCl(6ml)氷冷溶液に、トリエチルアミン(20mg)を加え、続いて、塩化m−トルエンスルホニルのCHCl溶液(13mg、0.068mmol)を加えた。その混合物を、0℃で、1時間撹拌した。次いで、CHCl(50ml)で希釈し、5%クエン酸、飽和NaHCOおよびブラインで洗浄し、そして乾燥した(MgSO)。その溶液を濃縮し、PTLC(5%MeOH/CHCl)で精製して、生成物(27mg、63%)を得た。MS m/e 689(M+H)
(工程7)
Figure 2008508289
工程6の生成物(27mg、0.039mmol)およびTFA(1ml)のCHCl(4ml)溶液を、RTで、1時間撹拌した。その混合物を濃縮し、PTLC(5%2M NH/MeOH−95%CHCl)で精製して、生成物(23mg、94%)を得た。
Figure 2008508289
(BACE−1クローニング、タンパク質発現および精製)
ヒトBACE1の予想される可溶性形態(アミノ酸1〜454に対応する、sBACE1)を、アドバンテージ(advantage)−GC cDNA PCRキット(Clontech,Palo Alto,CA)を用いてPCRによって完全長BACE1 cDNA(pCDNA4/mycHisA構築物中の完全長ヒトBACE1 cDNA;University of Toronto)から得た。pCDNA4−sBACE1myc/His由来のHindIII/Pmel フラグメントを、Klenowを用いて平滑末端にして、pFASTBACI(A)(Invitrogen)のStu I部位中へサブクローニングした。sBACE1mycHis組換えbacmidを、DH10Bac細胞(GIBCO/BRL)中の転位によって得た。続いて、sBACE1mycHis bacmid構築物を、組換えバキュロウイルスを得るために、CellFectin(Invitrogen,San Diego,CA)を用いてsf9細胞中にトランスフェクトした。Sf9細胞を、3%熱不活性化FBSおよび0.5×ペニシリン/ストレプトマイシン溶液(Invitrogen)を補充したSF 900−II培地(Invitrogen)中で増殖させた。5mlのより高い力価のプラーク数の精製されたsBACEmyc/Hisウイルスを、72時間、1Lの対数増殖期のsf9細胞に感染させるために使用した。インタクトな細胞を、3000×gにて15分間、遠心分離によってペレットにした。分泌されたsBACE1を含む上清を、回収して、100mM HEPES(pH8.0)で50%v/vに希釈した。希釈した培地を、Q−セファロースカラム上に負荷した。このQ−セファロースカラムを、緩衝液A(20mM HEPES(pH8.0)、50mM NaCl)で洗浄した。
タンパク質を、緩衝液B(20mM HEPES(pH8.0)、500mM NaCl)を用いてQ−セファロースカラムから溶出させた。Q−セファロースカラムから得たタンパク質のピークをプールして、Ni−NTAアガロースカラム上に負荷した。次いで、Ni−NTAカラムを、緩衝液C(20mM HEPES(pH8.0)、500mM NaCl)で洗浄した。次いで、結合タンパク質を、緩衝液D(緩衝液C+250mMイミダゾール)を用いて溶出させた。Bradfordアッセイ(Biorad,CA)によって決定される場合のピークタンパク質画分を、Centricon 30濃縮機(Millipore)を用いて濃縮した。sBACE1純度は、SDS−PAGEおよびCommassie Blue染色によってアッセイした場合、約90%であると評価した。N−末端配列は、精製されたsBACE1の90%より多くが、プロドメインを含んでいることを示し;従って、このタンパク質は、sproBACE1といわれる。
(ペプチド加水分解アッセイ)
阻害剤、25nM EuK−ビオチン標識されたAPPsw基質(EuK−KTEEISEVNLDAEFRHDKC−ビオチン;CIS−Bio International,France)、5μMの未標識のAPPswペプチド(KTEEISEVNLDAEFRHDK;American Peptide Company,Sunnyvale,CA)、7nM sproBACE1、20mM PIPES(pH5.0)、0.1%Brij−35(タンパク質等級(protein grade)、Calbiochem,San Diego,CA)、および10%グリセロールを、30℃で30分間、プレインキュベートした。反応を、5μlアリコート中の基質を添加することによって開始して、結果として25μlの全容積を得た。30℃で3時間の反応後、50mM Tris−HCl(pH8.0)、0.5M KF、0.001% Brij−35、20μg/ml SA−XL665(ストレプトアビジンに結合される架橋したアロフィコシアニンタンパク質;CIS−Bio International,France)(0.5μg/ウェル)を含む同体積の2倍の停止緩衝液を添加することによって終了させた。プレートを簡単に振盪し、次いで1200×gで10秒間、回転させて、インキュベーション前にプレートの底に全ての液体をペレットにした。HTRF測定を、337nMのレーザー光線を用いてPackard Discovery(登録商標)HTRFプレートリーダーで行い、サンプルを励起させ、続いて、50μs遅らせて、400μsについて620nmおよび665nmの両方の放射の同時測定を行った。
阻害剤(/)についてのIC50決定を、酵素および基質の種々の濃度/および固定した濃度の存在下で、620nmにおける相対蛍光で除算された665nmにおける相対蛍光の変化の割合(665/620の比)を測定することによって決定した。このデータの非線形回帰分析を、可変勾配を可能にする4つのパラメーター論理式を選択するGraphPad Prism 3.0ソフトウェアを用いて行った。Y=底部(Bottom)+(頂部(Top)−底部(Bottom))/(1+10^((LogEC50−X)*Hill Slope));Xは、Iの濃度の対数であり、Yは、比の変化の割合であり、Yは、底部で出発し、頂部までいき、S字形になる。
本発明の化合物は、約100〜約10,000nM、好ましくは、約100〜約1000nM、より好ましくは、約100〜約500nMの範囲のIC50を有する。好ましい立体化学の化合物は、約2〜約500nM、好ましくは、約2〜約100nMの範囲のIC50値を有する。
以下の式の化合物
Figure 2008508289
は、4nMのIC50を有する。
以下の表は、以下の化合物についてのIC50分類を示す。
2〜1000nMのIC50を有する化合物は、Aクラスの化合物である。
1000〜10000nMのIC50を有する化合物は、Bクラスの化合物である。
10000nMを超えるIC50を有する化合物は、Cクラスの化合物である。
Figure 2008508289
Figure 2008508289
本発明は、上で述べた特定の実施態様に関連して記述されているものの、その多くの代替、改良および変更は、当業者に明らかである。このような全ての代替、改良および変更は、本発明の精神および範囲内に入ると解釈される。

Claims (52)

  1. 以下の構造式を有する化合物、あるいはそれらの薬学的に受容可能な塩:
    Figure 2008508289
    ここで、Rは、
    Figure 2008508289
    である;
    は、−N(R)C(O)R−またはヘテロシクリレン環である;
    は、アリーレン、ヘテロアリーレン、ヘテロシクリレンまたはシクロアルキレンである;
    は、アリーレン、ヘテロアリーレン、ヘテロシクリレンまたはシクロアルキレンである;
    は、水素、アルキル、アリール、ヘテロアリールまたはシクロアルキルである;
    およびRは、別個に、水素、−OH、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アラルコキシ、ヘテロアラルコキシおよびアルコキシから選択されるが、但し、RおよびRが、−OH、アラルコキシ、ヘテロアラルコキシおよびアルコキシであるとき、RおよびRは、環窒素に隣接した環炭素に結合されない;
    は、水素、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、−C(O)R、−C(O)OR12、−S(O)R、−S(O)Rまたは−CNである;但し、Yが=Oであるとき、Rは、−C(O)R、−C(O)OR12、−S(O)R、−S(O)Rまたは−CNではあり得ない;
    は、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキルアルキル、アラルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、アルケニル、アルキニルまたは−N(R10)(R11)である;
    10およびR11は、別個に、水素、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリルアルキル、アルケニルおよびアルキニルからなる群から選択される;
    またはR10およびR11は、それらが結合する窒素と一緒になって、3員〜7員ヘテロシクリル環を形成する;
    12は、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキルアルキル、アラルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、アルケニルまたはアルキニルである;
    Xは、O、S、C(R)またはNHである;
    Yは、=Oまたは(H,H)である;
    mは、1、2または3である;
    nは、0、1、2または3である;そして
    oは、0、1、2または3である;
    ここで、各アルキルは、必要に応じて、1個〜3個の部分で置換されており、該部分は、ハロ、アリール、シクロアルキル、シアノ、ヒドロキシ、アルコキシ、アルキルチオ、アミノ、−NH(アルキル)、−NH(シクロアルキル)、−N(アルキル)、カルボキシおよび−C(O)O−アルキルからなる群から選択される;そして
    ここで、各アリーレン、ヘテロアリーレン、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリレン、シクロアルキレン、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、アラルコキシまたはヘテロアラルコキシは、必要に応じて、1個〜4個の部分で置換されており、該部分は、−CF、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、アルキルアリール、ヘテロアラルキル、ヘテロアリールアルケニル、ヘテロアリールアルキニル、アルキルヘテロアリール、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アラルコキシ、アシル、アロイル、ハロ、ニトロ、シアノ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アラルコキシカルボニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、ヘテロアリールスルホニル、アルキルチオ、アリールチオ、ヘテロアリールチオ、アラルキルチオ、ヘテロアラルキルチオ、シクロアルキル、ヘテロシクリル、−C(=N−CN)−NH、−C(=NH)−NH、−C(=NH)−NH(アルキル)、YN−、YN−アルキル−、YNC(O)−、YNSO−および−SONYからなる群から選択され、ここで、YおよびYは、同一または異なり得、そして別個に、水素、アルキル、アリール、シクロアルキルおよびアラルキルからなる群から選択されが、但し、シクロアルキレンおよびヘテロシクリレンは、=Oで置換できる、
    化合物、あるいはそれらの薬学的に受容可能な塩。
  2. が、
    Figure 2008508289
    である、請求項1に記載の化合物。
  3. が、−N(R)C(O)R−である、請求項1に記載の化合物。
  4. が、アリーレンである、請求項1に記載の化合物。
  5. が、フェニレンまたはハロ置換フェニレンである、請求項4に記載の化合物。
  6. が、
    Figure 2008508289
    である、請求項4に記載の化合物。
  7. が、
    Figure 2008508289
    である、請求項4に記載の化合物。
  8. が、アリーレンである、請求項1に記載の化合物。
  9. が、フェニレンである、請求項1に記載の化合物。
  10. が、
    Figure 2008508289
    である、請求項1に記載の化合物。
  11. が、ヘテロシクリレンである、請求項1に記載の化合物。
  12. が、=Oで置換したヘテロシクリレンである、請求項11に記載の化合物。
  13. が、
    Figure 2008508289
    である、請求項12に記載の化合物。
  14. が、アルキルである、請求項3に記載の化合物。
  15. が、プロピルである、請求項14に記載の化合物。
  16. mが、2であり、そしてnが、1である、請求項1に記載の化合物。
  17. が、水素である、請求項1に記載の化合物。
  18. Xが、Oである、請求項1に記載の化合物。
  19. Yが、Oである、請求項1に記載の化合物。
  20. が、アラルキルまたは−S(O)Rである、請求項1に記載の化合物。
  21. が、
    Figure 2008508289
    である、請求項1に記載の化合物。
  22. が、
    Figure 2008508289
    である;
    が、−N(R)C(O)R−またはヘテロシクリレンである;
    が、アリーレンである;
    が、アリーレンまたはヘテロシクリレンである;
    が、アルキルである;
    が、水素である;
    が、アラルキルまたは−S(O)Rである;
    mが、2である;
    nが、1である;
    Xが、Oである;
    そして
    Yが、Oである、請求項1に記載の化合物。
  23. が、フェニレンまたはハロ置換フェニレンである、請求項22に記載の化合物。
  24. が、
    Figure 2008508289
    である、請求項23に記載の化合物。
  25. が、
    Figure 2008508289
    である、請求項24に記載の化合物。
  26. が、アリーレンである、請求項22に記載の化合物。
  27. が、
    Figure 2008508289
    である、請求項22に記載の化合物。
  28. が、ヘテロシクリレン、または=Oで置換したヘテロシクリレンである、請求項22に記載の化合物。
  29. が、
    Figure 2008508289
    である、請求項28に記載の化合物。
  30. が、プロピルである、請求項13に記載の化合物。
  31. が、
    Figure 2008508289
    である、請求項22に記載の化合物。
  32. 以下の立体化学構造を有する、請求項1に記載の化合物:
    Figure 2008508289
  33. 以下からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物:
    Figure 2008508289
  34. 精製した形態である、請求項1に記載の化合物。
  35. 単離した形態である、請求項1に記載の化合物。
  36. 請求項1に記載の化合物の有効量と、薬学的に受容可能な担体とを含有する、医薬組成物。
  37. 神経組織内、その上または周りにおけるβ−アミロイドプラークの形成、あるいは形成および堆積を阻止する方法であって、このような治療を必要とする患者に、請求項1に記載の化合物の有効量を投与する工程を包含する、方法。
  38. 認知症または神経変性疾患を治療する方法であって、このような治療を必要とする患者に、請求項1に記載の化合物の有効量を投与する工程を包含する、方法。
  39. アルツハイマー病が、治療される、請求項38に記載の方法。
  40. 薬学的に有効なな担体中にて、請求項1に記載の化合物の有効量と、コリンエステラーゼ阻害剤の有効量とを含有する、医薬組成物。
  41. 認知症または神経変性疾患を治療する方法であって、このような治療を必要とする患者に、コリンエステラーゼ阻害剤の有効量と併用して、請求項1に記載の化合物の有効量を投与する工程を包含する、方法。
  42. 前記コリンエステラーゼ阻害剤が、アセチルコリンエステラーゼまたはブチリルコリンエステラーゼである、請求項41に記載の方法。
  43. 前記コリンエステラーゼ阻害剤が、タクリン、ドネペジル、リバスチグミン、ガランタミン、ピリドスチグミンおよびネオスチグミンからなる群から選択される、請求項41に記載の方法。
  44. 認知症または神経変性疾患を治療する方法であって、このような治療を必要とする患者に、抗炎症性化合物の有効量と併用して、請求項1に記載の化合物の有効量を投与する工程を包含する、方法。
  45. 前記抗炎症性化合物が、非ステロイド抗炎症薬である、請求項44に記載の方法。
  46. 前記非ステロイド抗炎症薬が、ジクロフェナク、ジフルニサル、エトドラク、フルルビプロフェン、イブプロフェン、インドメタシン、ケトプロフェン、ケトロラック、ナブメトン、ナプロキセン、オキサプロジン、ピロキシカム、スリンダク、トルメチン、セレコキシブまたはロフェコキシブである、請求項45に記載の方法。
  47. 認知症または神経変性疾患を治療する方法であって、このような治療を必要とする患者に、γ−セクレターゼ阻害剤の有効量と併用して、請求項1に記載の化合物の有効量を投与する工程を包含する、方法。
  48. 認知症または神経変性疾患を治療する方法であって、このような治療を必要とする患者に、HMG−CoA還元酵素阻害剤化合物の有効量と併用して、請求項1に記載の化合物の有効量を投与する工程を包含する、方法。
  49. 前記HMG−CoA還元酵素阻害剤化合物が、アトルバスタチン、ロバスタチン、シンバスタチン、プラバスタチン、フルバスタチンまたはロスバスタチンである、請求項48に記載の方法。
  50. 認知症または神経変性疾患を治療する方法であって、このような治療を必要とする患者に、N−メチル−D−アスパラギン酸レセプターアンタゴニストの有効量と併用して、請求項1に記載の化合物の有効量を投与する工程を包含する、方法。
  51. 前記N−メチル−D−アスパラギン酸レセプターアンタゴニストが、メマンチンである、請求項50に記載の方法。
  52. 認知症または神経変性疾患を治療する方法であって、このような治療を必要とする患者に、抗−アミロイド抗体の有効量と併用して、請求項1に記載の化合物の有効量を投与する工程を包含する、方法。
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