JP2008506676A - (S)−(+)−、及び(R)−(−)−10,11−ジヒドロ−10−ヒドロキシ−5H−ジベンズ/b,f/アゼピン−5−カルボキサミド、及びその光学的濃縮混合物をキラル反転する方法 - Google Patents

(S)−(+)−、及び(R)−(−)−10,11−ジヒドロ−10−ヒドロキシ−5H−ジベンズ/b,f/アゼピン−5−カルボキサミド、及びその光学的濃縮混合物をキラル反転する方法 Download PDF

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Abstract

光学的に純粋な、又は光学的に濃縮された混合物である、(S)-(+)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(I)、及び(R)-(−)- 10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(II)を、実質的に不活性な溶媒中で、三置換ホスフィン、及び二置換アゾジカルボキシレートの存在下、カルボン酸求核試薬を用いて、キラル反転する方法を開示する。
【選択図】なし

Description

本発明は、光学的に純粋な、又は光学的濃縮混合物である、(S)-(+)- 10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド、及び(R)-(−)- 10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(それぞれ式(I)、及び(II)の化合物)を、キラル反転する方法に関する。
ラセミ体(±)- 10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(III)は、抗痙攣作用を有することが示されており(Schutz, H.らの論文、Xenobiotica, 16, 769-778 (1986))、かつ確立された抗てんかん剤オクスカルバゼピン(IV)の主要代謝物である。このラセミ体(III)は、光学的に純粋な(S)-(−)-10-アセトキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(V)、及び(R)-(+)-10-アセトキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(式VI)の製造に用いる有用な中間体として役立つ。ごく最近開示された、このさらなる2種は、生物活性の改善が示されている、推定上の単エナンチオマー抗てんかん剤である(Benes, J. らの論文、J. Med. Chem., 42, 2582-2587 (1999))。特に(S)-(−)-エナンチオマー(V)は、大変良好な抗痙攣プロファイルを見せることが示されている。
Figure 2008506676
光学的に純粋な、個々の酢酸エステル(V)、又は(VI)の各々の合成における重要な工程は、ラセミ体(±)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(III)を、その個々の光学的に純粋な立体異性体、(S)-(+)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(I)、及び(R)-(−)- 10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(II)へ分割することを含んでいる。これらは、鏡像異性的に純粋なアセテート(V)、及び(VI)の合成における主要中間体である。最近、ラセミ体(±)- 10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(III)の酒石酸ハーフエステルの、効率的なジアステレオ異性体分離に関与する、改善された光学分割法が開示された(Learmonth, D. の特許、PCT/GB02/02176)。
ラセミ体(±)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(III)は、例えば、アルコール溶媒中の金属水素化物の使用による、オクスカルバゼピン(IV)のケトン基の還元により、容易に製造できる。しかしながら、オクスカルバゼピン(IV)は高価な物質である。その大変効率的な光学分割処置(単ジアステレオ異性体当たり、約98%の収率)にかかわらず、例えば、(S)-(−)-アセテート(V)のみの開発は、高価な原料の約50%の損失を意味する。従って、この望ましくない、しかし高価な(R)-(−)- 10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(II)は、該光学分割混合物から回収できるので、その再利用法があることが大変望ましいであろう。しかしながら、この物質の再利用は非常に複雑である。それは、非常に穏和な条件下でさえも、C10−C11結合にわたって脱水する傾向に起因し、ほとんど経済的利益がないオレフィン生成物を生じるからである。それにもかかわらず、この再利用法は、付随するエステル化を伴うミツノブ反応プロトコルによって、10位の炭素原子上のキラル中心を反転することを含むと考えられる(Mitsunobu, O. の総説、Synthesis, 1-29, (1981))。それにより、回収されるが、望ましくない、光学的に濃縮された、(R)-(−)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(II)は、(S)-(−)-アセテート(V)へ、あるいは、潜在的な生物学的重要性を有する、キラル反転したエステル誘導体である類似物へ、直接変換される。好ましくは、該ミツノブ処理は、容易に入手できる溶媒、及び試薬の使用を伴い、かつキラル反転、及びエステル化されている生成物を、良好な収率で生じさせながらも、実施面では単純であるべきである。加えて、大規模製造を目的として、不便で、冗長な、シリカゲルを用いたカラムクロマトグラフィーによる精製に頼ることなく、有意に簡易化された精製工程によって、高純度、かつ高収率で所望のキラル反転生成物が得られるように、該ミツノブ反転反応を発展させることが大変望ましいであろう。このカラムクロマトグラフィーによる精製は、例えば、トリフェニルホスフィン、トリフェニルホスフィンオキシド、二置換アゾジカルボキシレート、及びその還元型のヒドラジン誘導体のような、該ミツノブ反応に伴う、望ましくない試薬、及び副生成物を除去するために、通常は、必要とされている。
光学的に濃縮された(1〜99.5%の範囲のエナンチオマー過剰率)、(R)-(−)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(II)、又は(S)-(+)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(I)を、適当に不活性な溶媒中で、三置換ホスフィン、二置換アゾジカルボキシレート、及びカルボン酸求核試薬の組み合わせと反応させることにより、望ましくないオレフィン生成物の有意な形成なしで、良好な収率で、キラル反転、エステル化生成物を得られることが、今、見い出されており、これにより下記合成スキームに従った本発明の方法が提供される。そして、驚くべきことに、この生成物は、クロマトグラフ的な分離を要することなく、適当な溶媒から結晶化することにより、さらに望ましくないミツノブ反応副生成物から、容易に分離することができる:
Figure 2008506676
本発明によると、光学的に純粋な、又は光学的に濃縮された、(R)-(−)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(II)、あるいは(S)-(+)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(I)の、10位の炭素原子に結合するキラルなアルコール官能基は、適当なカルボン酸求核試薬を用いたミツノブ反応を経て、キラル反転し、同時にエステル化される。該カルボン酸求核試薬の例を挙げると、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、シクロヘキサン酸、任意に置換された安息香酸、ニコチン酸等を含む、脂肪族、環状、芳香族、又は複素環式芳香族カルボン酸である。該カルボン酸求核試薬は、光学的に純粋な、又は濃縮されたアルコール(I)、あるいは(II)に対して1.02〜5のモル比で、好ましくは、1.05〜2.2のモル比で使用することができる。該反応は、三置換ホスフィン、及び二置換アゾジカルボキシレートの、酸化還元の組み合わせを用いて行う。該反応において有用である、典型的なホスフィンには、トリ-n-プロピルホスフィン、トリ-n-ブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリ-o-トリルホスフィン、ジフェニル(2-ピリジル)ホスフィン、(4-ジメチルアミノ)ジフェニルホスフィン、トリス(ジメチルアミノ)ホスフィン等が含まれる。好ましくは、該三置換ホスフィンは、不活性なポリマーに担持することができる。好ましい二置換アゾジカルボキシレートには、ジメチルアゾジカルボキシレート、ジエチルアゾジカルボキシレート、ジイソプロピルアゾジカルボキシレート、ジ-tert-ブチルアゾジカルボキシレート、1,1'-(アゾジカルボニル)ジピペリジン等が含まれる。好ましくは、該三置換ホスフィン、及び二置換アゾジカルボキシレートは、いずれも、光学的に純粋な、又は濃縮されたアルコール(I)、あるいは(II)に対して等モル量で使用される。該反応は、反応条件下で不活性な溶媒中で行うことができる。その例を挙げると、ジクロロメタン、クロロホルム、及び四塩化炭素を含む塩素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、及びジオキサンを含む脂肪族、又は環状エーテル、ジメチルホルムアミドを含むアミド、そして、トルエン、及びその同類を含む炭化水素である。該反応は、−78℃から使用する溶媒の沸点までの広範囲の温度で、好ましくは、0℃〜30℃の範囲で行うことができる。該キラル反転した生成物は、反応溶媒を蒸発させ、かつ適当な結晶化溶媒で置換することにより、反応混合物から大変容易に単離することができる。その例を挙げると、水添加、若しくは非水添加の、メタノール、エタノール、又はイソプロパノールのような低級脂肪族アルコール、酢酸エチル、及び酢酸イソプロピルを含むエステル、あるいは、アセトン、及びメチルエチルケトンを含むケトンである。その後、該キラル反転した生成物は、ろ過により回収され、かつ好ましいならば、さらに、適当な溶媒から、スラリー化、又は再結晶により、精製することができる。該溶媒の例を挙げると、水添加の、若しくは非水添加の、メタノール、エタノール、又はイソプロパノールのような低級脂肪族アルコール、酢酸エチル、又は酢酸イソプロピルを含むエステル、あるいは、アセトン、及びメチルエチルケトンを含むケトンがある。該キラル反転、及びエステル化されている生成物の光学純度は、キラルHPLC分析により、容易に測定することができる。
本発明のもう一つの態様に従って、一般式(VIII)の化合物の製造方法が提供される:
Figure 2008506676
式中、R1は、水素、アルキル、ハロゲンアルキル、アラルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、又はピリジルであり;用語「アルキル」は、炭素原子1〜18個、好ましくは、炭素原子1〜8個、さらに好ましくは、炭素原子1〜4個を含む、直鎖、又は分鎖炭化水素を意味し;用語「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素、又はヨウ素を意味し;用語「シクロアルキル」は、炭素原子3〜6個、好ましくは、炭素原子5個、又は6個を有する、脂環式飽和基を意味し;かつ用語「アリール」は、未置換フェニル基、若しくはアルコキシ、ハロゲン、又はニトロ基によって置換されているフェニル基を意味する。前記方法は、先に記載されている方法により、光学的に純粋な、又は光学的に濃縮された、(R)-(−)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(II)を、対応するカルボン酸求核試薬と反応させることを含む。
本発明のもう一つの態様に従って、一般式(IX)の化合物の製造方法が提供される:
Figure 2008506676
式中、R1は、水素、アルキル、ハロゲンアルキル、アラルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、又はピリジルであり;用語「アルキル」は、炭素原子1〜18個、好ましくは、炭素原子1〜8個、さらに好ましくは、炭素原子1〜4個を含む、直鎖、又は分鎖炭化水素を意味し;用語「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素、又はヨウ素を意味し;用語「シクロアルキル」は、炭素原子3〜6個、好ましくは、炭素原子5個、又は6個を有する、脂環式飽和基を意味し;かつ用語「アリール」は、未置換フェニル基、若しくはアルコキシ、ハロゲン、又はニトロ基によって置換されているフェニル基を意味する。前記方法は、先に記載されている方法により、光学的に濃縮された(S)-(+)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(II)を、対応するカルボン酸求核試薬と反応させることを含む。
ラセミ体(±)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(III)から、その光学的に純粋な立体異性体(S)-(+)- 10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(I)、及び(R)-(−)- 10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(II)への光学分割は、我々の出願第PCT/GB02/02176号において、さらに詳細に記載されているように、可能である。式(VIII)、及び(IX)の化合物は、我々の米国特許第5753646号において、さらに詳細に記載されており、その内容は、引用により本明細書に取り込まれるものとする。
本発明のもとで、例えば、(S)-(−)-10-アセトキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(I)を、反対の立体化学的配置をもつ(R)-(−)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(II)から、直接製造することが、今や可能である。これは、テトラヒドロフランのような溶媒中で、ジイソプロピルアゾジカルボキシレート、及びトリフェニルホスフィンの存在下、求核試薬としての酢酸と反応させることに起因する、キラル反転、及び付随のO-アセチル化による。
米国特許第5753646号の実施例4〜23に記載されている化合物は、適当なカルボン酸求核試薬を使用し、キラル反転、及び付随のエステル化により製造することができる。従って、本発明を使用し、下記化合物の全てを製造することが可能である。
(1) 10-アセトキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド
(2) 10-ベンゾイルオキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド
(3) 10-(4-メトキシベンゾイルオキシ)-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド
(4) 10-(3-メトキシベンゾイルオキシ)-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド
(5) 10-(2-メトキシベンゾロキシ)-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド
(6) 10-(4-ニトロベンゾイルオキシ)-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド
(7) 10-(3-ニトロベンゾイルオキシ)-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド
(8) 10-(2-ニトロベンゾイルオキシ)-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド
(9) 10-(4-クロロベンゾイルオキシ)-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド
(10) 10-(3-クロロベンゾイルオキシ)-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド
(11) 10-(2-アセトキシベンゾイルオキシ)-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド
(12) 10-プロピオニルオキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド
(13) 10-ブチロイルオキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド
(14) 10-ピバロイルオキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド
(15) 10-[(2-プロピル)ペンタノイルオキシ]-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド
(16) 10-[(2-エチル)ヘキサノイルオキシ]-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド
(17) 10-ステアロイルオキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド
(18) 10-シクロペンタノイルオキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド
(19) 10-シクロヘキサノイルオキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド
(20) 10-フェニルアセトキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド
(21) 10-(4-メトキシフェニル)アセトキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド
(22) 10-(3-メトキシフェニル)アセトキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド
(23) 10-(4-ニトロフェニル)アセトキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド
(24) 10-(3-ニトロフェニル)アセトキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド
(25) 10-ニコチノイルオキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド
(26) 10-イソニコチノイルオキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド
(27) 10-ホルミルオキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド
(28) 10-クロロアセトキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド
(29) 10-ブロモアセトキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド
(30) 10-(2-クロロプロピオニルオキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド
既に述べたように、光学的に純粋な、又は光学的に濃縮された混合物である、(R)-(−)-、及び(S)-(+)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(III)は、いずれも、本発明によりキラル反転、及びエステル化することができ、それにより、上記化合物全ての所望される(R)-(+)-、又は(S)-(−)-立体異性体を製造することができる。
これらの化合物、又は医薬として許容されるその誘導体(例えば塩など)は、医薬として許容される担体と組み合わせて、該化合物自身、またはその誘導体を含む医薬組成物の製造に使用できる。そのような組成物は、抗痙攣作用を持ち、てんかんのような、いくつかの中枢、及び末梢神経系疾患の治療に使用できる。
本明細書で開示されている本発明は、下記の製造例により、例示される。その明らかな改良、及び同等物は、当業者にとって明らかであるので、本発明は、操作の正確な詳細に限定されないと理解されるべきである。
(実施例1)(S)-(−)-10-アセトキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(V)
氷水浴中で冷却し、撹拌されたテトラヒドロフラン(12 mL)中の(R)-(−)- 10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(II)(1.0 g、3.94 mmol)(キラルHPLC分析による光学純度、98.85%)、トリフェニルホスフィン(1.03 g、3.94 mmol)、及び酢酸(0.47 g、7.88 mmol)懸濁液に、ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(0.80 g、3.94 mmol)を少量ずつ加えた。添加が完了した後、該反応混合物は、濁った黄色の溶液になり、室温で4時間撹拌し、その時点で、テトラヒドロフランを蒸発(40℃、水流アスピレーター圧)させた。油状残渣にイソプロパノール(5 mL)を加え、かつ該混合物を、溶媒の沸点まで加熱した。その後、該混合物を室温まで冷やしてから、5℃で1時間保管した。該沈殿物をろ過により収集し、その後、イソプロパノール(4 mL)から再結晶化した。該結晶をろ過により収集し、かつ恒量になるまで乾燥させた後、(S)-(−)-10-アセトキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(V)を、融点186〜187℃の白色結晶(0.48 g、41%)として得た。
この生成物のキラルHPLC分析(LiChroCART 250-4 HPLC ChiraDexカートリッジ 5 μm(Merck社)、流速:0.8 mL/min、移動相:0.1 M Na2HPO4緩衝液 pH 7/メタノール 88:12、注入された試料は、0.2 mg 検体/mL 移動相溶液20 μL、及び210/254 nmでのUV検出)により、完全なキラル反転、及びO-アセチル化が示され、保持時間15.98分の(R)-(+)-10-アセトキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(VI)が0.9%、保持時間21.33分の(S)-(−)-10-アセトキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(V)が99.2%であった。
(実施例2)(S)-(−)-10-ブチロイルオキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド
氷水浴中で冷却し、撹拌されたテトラヒドロフラン(12 mL)中の(R)-(−)- 10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(II)(1.0 g、3.94 mmol)(キラルHPLC分析による光学純度、98.85%)、トリフェニルホスフィン(1.03 g、3.94 mmol)、及び酪酸(0.69 g、7.88 mmol)懸濁液に、ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(0.80 g、3.94 mmol)を少量ずつ加えた。添加が完了した後、該反応混合物は、黄色溶液になり、室温で2時間撹拌し、その時点で、テトラヒドロフランを蒸発(40℃、水流アスピレーター圧)させた。油状残渣にイソプロパノール(5 mL)を加え、かつ該混合物を、溶媒の沸点まで加熱した。その後、該混合物を室温まで冷やしてから、5℃で1時間保管した。沈殿物をろ過により収集し、その後、イソプロパノール(4 mL)から再結晶化した。該結晶をろ過により収集し、かつ恒量になるまで乾燥させた後、(S)-(−)-10-ブチロイルオキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミドを、融点173〜175℃の白色結晶(0.57 g、45%)として得た。
この生成物のキラルHPLC分析(LiChroCART 250-4 HPLC ChiraDexカートリッジ 5 μm(Merck社)、流速:0.8 mL/min、移動相:0.1 M Na2HPO4緩衝液 pH 7/メタノール 88:12、注入された試料は、0.2 mg 検体/mL 移動相溶液20 μL、及び210/254 nmでのUV検出)により、完全なキラル反転、及びエステル化が示され、保持時間19.65分の(R)-(+)-10-ブチロイルオキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミドが0.6%、保持時間22.61分の(S)-(−)-10-ブチロイルオキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミドが99.4%であった。
(実施例3)(S)-(−)-10-ベンゾイルオキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド
氷水浴中で冷却し、撹拌されたテトラヒドロフラン(12 mL)中の(R)-(−)- 10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(II)(1.0 g、3.94 mmol)(キラルHPLC分析による光学純度、98.85%)、トリフェニルホスフィン(1.03 g、3.94 mmol)、及び安息香酸(0.96 g、7.88 mmol)懸濁液に、ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(0.80 g、3.94 mmol)を少量ずつ加えた。添加が完了した後、該反応混合物は、黄色溶液になり、室温で2時間撹拌し、その時点で、テトラヒドロフランを蒸発(40℃、水流アスピレーター圧)させた。油状残渣にイソプロパノール(5 mL)を加え、かつ該混合物を、溶媒の沸点まで加熱した。その後、該混合物を室温まで冷やしてから、5℃で1時間保管した。沈殿物をろ過により収集し、その後、イソプロパノール(4 mL)から再結晶化した。該結晶をろ過により収集し、かつ恒量になるまで乾燥させた後、(S)-(−)-10-ベンゾイルオキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミドを、融点167〜171℃の白色結晶(0.68 g、48%)として得た。
この生成物のキラルHPLC分析(LiChroCART 250-4 HPLC ChiraDexカートリッジ 5 μm(Merck社)、流速:0.8 mL/min、移動相:0.1 M Na2HPO4緩衝液 pH 7/メタノール 88:12、注入された試料は、0.2 mg 検体/mL 移動相溶液20 μL、及び210/254 nmでのUV検出)により、完全なキラル反転、及びエステル化が示され、保持時間42.61分の(R)-(+)-10-ベンゾイルオキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミドが21%、保持時間45.4分の(S)-(−)-10-ベンゾイルオキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミドが78%であった。
(実施例4)(S)-(−)-10,11-ジヒドロ-10-ニコチノイルオキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド
氷水浴中で冷却し、撹拌されたテトラヒドロフラン(12 mL)中の(R)-(−)- 10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(II)(1.0 g、3.94 mmol)(キラルHPLC分析による光学純度、98.85%)、トリフェニルホスフィン(1.03 g、3.94 mmol)、及びニコチン酸(0.97 g、7.88 mmol)懸濁液に、ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(0.80 g、3.94 mmol)を少量ずつ加えた。添加が完了した後、該反応混合物は、黄色溶液になり、室温で2時間撹拌し、その時点で、テトラヒドロフランを蒸発(40℃、水流アスピレーター圧)させた。油状残渣にイソプロパノール(5 mL)を加え、かつ該混合物を、溶媒の沸点まで加熱した。その後、該混合物を室温まで冷やしてから、5℃で1時間保管した。沈殿物をろ過により収集し、その後、イソプロパノール(4 mL)から再結晶化した。該結晶をろ過により収集し、かつ恒量になるまで乾燥させた後、10,11-ジヒドロ-10-ニコチノイルオキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミドを、融点167〜170℃の白色結晶(0.47 g、34%)として得た。
この生成物のキラルHPLC分析(LiChroCART 250-4 HPLC ChiraDexカートリッジ 5 μm(Merck社)、流速:0.8 mL/min、移動相:0.1 M Na2HPO4緩衝液 pH 7/メタノール 88:12、注入された試料は、0.2 mg 検体/mL 移動相溶液20 μL、及び210/254 nmでのUV検出)により、完全なキラル反転、及びエステル化が示され、保持時間22.31分の(R)-(+)-10,11-ジヒドロ-10-ニコチノイルオキシ -5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミドが21%、保持時間28.4分の(S)-(−)-10,11-ジヒドロ-10-ニコチノイルオキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミドが75%であった。
(実施例5)(R)-(+)-10-アセトキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(VI)
氷水浴中で冷却し、撹拌されたテトラヒドロフラン(12 mL)中の(S)-(+)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(II)(1.0 g、3.94 mmol)(キラルHPLC分析による光学純度、99.4%)、トリフェニルホスフィン(1.03 g、3.94 mmol)、及び酢酸(0.47 g、7.88 mmol)懸濁液に、ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(0.80 g、3.94 mmol)を少量ずつ加えた。添加が完了した後、該反応混合物は、濁った黄色の溶液になり、室温で4時間撹拌し、その時点で、テトラヒドロフランを蒸発(40℃、水流アスピレーター圧)させた。油状残渣にイソプロパノール(5 mL)を加え、かつ該混合物を、溶媒の沸点まで加熱した。その後、該混合物を室温まで冷やしてから、5℃で1時間保管した。沈殿物をろ過により収集し、その後、イソプロパノール(4 mL)から再結晶化した。該結晶をろ過により収集し、かつ恒量になるまで乾燥させた後、(R)-(+)-10-アセトキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(V)を、融点186〜187℃の白色結晶(0.47 g、40%)として得た。
この生成物のキラルHPLC分析(LiChroCART 250-4 HPLC ChiraDexカートリッジ 5 μm(Merck社)、流速:0.8 mL/min、移動相:0.1 M Na2HPO4緩衝液 pH 7/メタノール 88:12、注入された試料は、0.2 mg 検体/mL 移動相溶液20 μL、及び210/254 nmでのUV検出)により、完全なキラル反転、及びO-アセチル化が示され、保持時間15.98分の(R)-(+)-10-アセトキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(VI)が99.5%、保持時間21.33分の(S)-(−)-10-アセトキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(V)が0.5%であった。
本明細書において、「光学的に純粋な」という表現は、少なくとも80%、好ましくは、少なくとも90%、もっとも好ましくは、少なくとも95%の光学純度をもつ混合物を包含して使用されている。光学純度の上限は、例えば、100%、又は99.5%、又は99%であろう。「光学的に濃縮された」という表現は、1つの立体異性体が、その混合物中のもう1つの立体異性体より多く存在することを意味し、特に、好ましくは、1つの立体異性体(「光学的に濃縮された」立体異性体)が、もう1つの立体異性体より、少なくとも1%を超えて多く存在すること、すなわち、少なくとも50.5%の「光学的に濃縮された」立体異性体が存在し、かつもう1つの立体異性体が49.5%以下であることを意味する。
理解されるように、先に記載されている本発明は、改良することができる。

Claims (21)

  1. 光学的に純粋な、又は光学的に濃縮された、(R)-(−)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(II)を、実質的に不活性な溶媒中で、三置換ホスフィンと二置換アゾジカルボキシレートの存在下、カルボン酸求核試薬と反応させることを含む、光学的に純粋な、又は光学的に濃縮された、(R)-(−)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(II)をキラル反転、及びエステル化する方法。
  2. 光学的に純粋な、又は光学的に濃縮された、(S)-(+)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(II)を、実質的に不活性な溶媒中で、三置換ホスフィンと二置換アゾジカルボキシレートの存在下、カルボン酸求核試薬と反応させることを含む、光学的に純粋な、又は光学的に濃縮された、(S)-(+)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(II)をキラル反転、及びエステル化する方法。
  3. 該カルボン酸求核試薬が、アリール基、又はハロゲンによって任意に置換されている、炭素原子1〜18個を含む直鎖、又は分鎖脂肪族カルボン酸である(用語「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素、又はヨウ素を意味する。)、請求項1、又は2記載の方法。
  4. 該カルボン酸求核試薬が酢酸である、請求項1、2、又は3記載の方法。
  5. 該カルボン酸求核試薬が、炭素原子4〜7個を含む環状酸である、請求項1、又は2記載の方法。
  6. 該カルボン酸求核試薬が、アルコキシ、ハロゲン、又はニトロ基によって任意に置換されている安息香酸である、請求項1、又は2記載の方法。
  7. 該カルボン酸求核試薬が、少なくとも1個の窒素原子を含む複素環式芳香族酸である、請求項1、又は2記載の方法。
  8. 該三置換ホスフィンが、トリ-n-プロピルホスフィン、トリ-n-ブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリ-o-トリルホスフィン、ジフェニル(2-ピリジル)ホスフィン、(4-ジメチルアミノ)ジフェニルホスフィン、及びトリス(ジメチルアミノ)ホスフィンから選択される、請求項1又は2記載の方法。
  9. 該二置換アゾジカルボキシレートが、ジメチルアゾジカルボキシレート、ジエチルアゾジカルボキシレート、ジイソプロピルアゾジカルボキシレート、ジ-tert-ブチルアゾジカルボキシレート、及び1,1'-(アゾジカルボニル)ジピペリジンから選択される、請求項1又は2記載の方法。
  10. 該実質上不活性な溶媒が、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジメチルホルムアミド、ジオキサン、及びトルエンから選択される、請求項1、又は2記載の方法。
  11. 一般式(VIII)の化合物の製造方法であって、
    Figure 2008506676
    (式中、R1は水素、アルキル、ハロゲンアルキル、アラルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、又はピリジルであり;用語「アルキル」は、炭素原子1〜18個を含む直鎖、又は分鎖炭化水素を意味し;用語「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素、又はヨウ素を意味し;用語「シクロアルキル」は、炭素原子3〜6個を有する脂環式飽和基を意味し;かつ用語「アリール」は、未置換フェニル基、若しくはアルコキシ、ハロゲン、又はニトロ基によって置換されているフェニル基を意味する。):(R)-(−)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(II)を、請求項1記載の方法によって反応させることを含む、前記方法。
  12. 該用語「アルキル」が、炭素原子1〜8個を含む直鎖、又は分鎖炭化水素を意味する、請求項11記載の方法。
  13. 該用語「アルキル」が、炭素原子1〜4個を含む直鎖、又は分鎖炭化水素を意味する、請求項11記載の方法。
  14. 該用語「シクロアルキル」が、炭素原子5個、又は6個を有する脂環式飽和基を意味する、請求項11、12、又は13記載の方法。
  15. 一般式(IX)の化合物の製造方法であって、
    Figure 2008506676
    (式中、R1は水素、アルキル、ハロゲンアルキル、アラルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、又はピリジルであり;用語「アルキル」は、炭素原子1〜18個を含む直鎖、又は分鎖炭化水素を意味し;用語「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素、又はヨウ素を意味し;用語「シクロアルキル」は、炭素原子3〜6個を有する脂環式飽和基を意味し;かつ用語「アリール」は、未置換フェニル基、若しくはアルコキシ、ハロゲン、又はニトロ基によって置換されているフェニル基を意味する。): (S)-(+)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(II)を、請求項2記載の方法によって反応させることを含む、前記方法。
  16. 該用語「アルキル」が、炭素原子1〜8個を含む直鎖、又は分鎖炭化水素を意味する、請求項15記載の方法。
  17. 該用語「アルキル」が、炭素原子1〜4個を含む直鎖、又は分鎖炭化水素を意味する、請求項15記載の方法。
  18. 該用語「シクロアルキル」が、炭素原子5個、又は6個を有する脂環式飽和基を意味する、請求項15、16、又は17記載の方法。
  19. 光学的に純粋な、又は光学的に濃縮された、(R)-(−)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(II)を、請求項1記載の方法によって反応させることを含む、(S)-(−)-10-アセトキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(V)の製造方法。
  20. 光学的に純粋な、又は光学的に濃縮された、(S)-(+)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(I)を、請求項2記載の方法によって反応させることを含む、(R)-(+)-10-アセトキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(VI)の製造方法。
  21. 実施例に関して実質的に記載されている方法。
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