JP2006525985A - (S)−(+)−、及び(R)−(−)−10,11−ジヒドロ−10−ヒドロキシ−5H−ジベンズ/b,f/アゼピン−5−カルボキサミド、及びその光学的濃縮混合物のラセミ化方法 - Google Patents

(S)−(+)−、及び(R)−(−)−10,11−ジヒドロ−10−ヒドロキシ−5H−ジベンズ/b,f/アゼピン−5−カルボキサミド、及びその光学的濃縮混合物のラセミ化方法 Download PDF

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Abstract

【課題】(S)-(+)-、及び(R)-(−)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド、及びその光学的に濃縮された混合物のラセミ化方法。
【解決手段】(S)-(+)-、及び(R)-(−)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミドの、高収率ラセミ化法、及び有用な中間体10-クロロ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(VII)を開示する。また、光学的に純粋な、又は光学的濃縮混合物である、(S)-(+)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(I)、及び(R)-(−)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(II)を、ラセミ体(±)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(III)に、ラセミ化する方法を開示する。

Description

本発明は、光学的に純粋な、又は光学的に濃縮された、(S)-(+)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド、及び(R)-(−)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(式(I)、及び(II)の化合物)の、ラセミ化方法に関するものである。
式(III)のラセミ体(±)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミドは、抗痙攣作用を保持することが示されている既知の物質であり(Schutz, H.らの論文、Xenobiotica, 16, 769-778 (1986))、かつ確立された抗てんかん剤オクスカルバゼピン(式IV)の主要代謝物として見い出された。その抗痙攣作用に加えて、ラセミ体アルコール(III)は、オクスカルバゼピン(IV)の還元により、容易に高収率で合成することができ、したがって、光学的に純粋な(S)-(−)-10-アセトキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(式V)、及び(R)-(+)-10-アセトキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(式VI)の製造に用いる有用な中間体として役立つ。ごく最近開示された、このさらなる2種は、生物活性の改善が示されている単エナンチオマー抗てんかん剤である(Benes, J. らの論文、J. Med. Chem., 42, 2582-2587 (1999))。特に(S)-(−)-エナンチオマー(V)は、大変良好な抗痙攣プロファイルを見せることが示されている。
Figure 2006525985
光学的に純粋な個々の酢酸エステル(V)、又は(VI)のいずれかの合成における重要な工程は、ラセミ体(±)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(III)の、その個々の光学的に純粋な立体異性体、(S)-(+)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(I)、及び(R)-(−)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(II)への分割に関与する。これらは、光学的に純粋な物(V)、及び(VI)の合成における主要中間体である。最近、ラセミ体(±)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(III)の酒石酸半エステルの、効率的なジアステレオ異性体分離に関与する、改良された光学分割法が、開示された(Learmonth, D.の特許、PCT/GB02/02176)。
上記に述べたように、ラセミ体(±)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(III)は、例えば、アルコール溶媒中の金属水素化物の使用による、オクスカルバゼピン(IV)のベンジルケトン基の化学還元により、容易に製造できる。しかしながら、オクスカルバゼピン(IV)は、非常に高価な物質である。その大変効率的な光学分割処置(単ジアステレオ異性体当たり、約98%の収率) にかかわらず、例えば、(S)-(−)-アセテート(V)のみの開発は、大変高価な原料の50%の損失になる、と言わざるを得なくなることに留意すべきである。したがって、この不要であるが、大変高価な(R)-(−)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(II)は該光学分割混合物から回収できるので、その再利用法があることが大変望ましいであろう。この再利用法は、回収されるが、望ましくない、光学的に濃縮された、(R)-(−)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド エナンチオマー(II)を、ラセミ体(±)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンゾズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(III)へ転換し、該光学分割サイクルへ再導入する、ラセミ化処置が関与すると想定できる。好ましくは、該ラセミ化処置は、安価で容易に入手できる溶媒、及び試薬の使用を伴い、かつ良好な収率で、純粋な完全ラセミ体の生成物を生じさせながらも、実施面では単純であるべきである。しかしながら、アルコール(I)、及び(II)の場合、標準酸、又は塩基条件でのラセミ化は、非常に複雑である。それは、主に、(I)、及び(II)の分子からの、大変容易な水の放出に起因して、もっぱら、(V)、又は(VI)のいずれの合成にもほとんど関与しない、脱水化オレフィン生成物を生じるからである。
しかしながら、今、意外にも、ラセミ化が、単純なプロセスを経て、容易に達成されることが見い出された。それは、光学的に濃縮された、(R)-(−)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(II)、又は(S)-(+)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(I)(1〜99.5%の範囲のエナンチオマー過剰率)と、標準塩素化剤との、適切な置換条件下での反応に関連し、中間体ベンジルクロライドである10-クロロ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(式VII)を提供する。その化合物は、十分に安定で、容易に単離することができ、所望ならば、標準的技法により精製するか、或いは単離、及び精製なしに直接使用される。大変好都合なことに、下記合成スキーム記載の本発明の方法に示すように、この10-クロロ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(VII)は、単純な反応条件下で加水分解を受け、高収率、かつ大変良好な純度の両方で、ラセミ体(±)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(III)を提供する。
Figure 2006525985
本発明によると、光学的に純粋な、又は光学的に濃縮された、(R)-(−)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(II)、又は(S)-(+)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(I)のベンジルアルコール官能基は、適当な塩素化剤との反応を経て、塩素により置換される。例を挙げると、塩化チオニル、塩化オキサリル、塩化スルフリル、五塩化リン、三塩化リン、オキシ塩化リン、及びその同類を含む、無機、又は有機酸塩素化物である。該塩素化剤は、光学的に濃縮された、アルコール(I)、又は(II)に対して1.02〜2のモル比で、好ましくは、1.05〜1.2のモル比で使用することができる。該反応は、反応条件下で不活性な溶媒中で行う。例を挙げると、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、及びクロロベンゼンなどがある。該反応は、78℃から使用する溶媒の沸点までの広範囲の温度で、好ましくは、0℃〜25℃の範囲で行うことができる。式(VII)の化合物は、当業者にとってよく知られた処置により、反応混合物から容易に単離することができ、かつ好ましいならば、さらに、適当な溶媒から、スラリー化、又は再結晶により、精製することができる。例を挙げると、酢酸エチルを含むエステル、又はアセトン、及びメチルエチルケトンを含むケトンである。
本発明によると、加水分解は、式(VII)の、中間体ベンジルクロロ誘導体を純水中で撹拌することにより、行うことができる。該反応は、5℃〜100℃、好ましくは、15℃〜30℃の温度範囲で行うことができる。好都合なことに、該反応が完了し次第、ラセミ化の生成物(III)は、濾過、又は遠心分離により、良好な収率、及び高純度で回収できる。速やかに、該ラセミ化の生成物(III)は、キラルHPLC 分析により分析することができ、(S)-(+)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド、及び(R)-(−)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミドの厳密なラセミ体(1:1)混合物、すなわち、式(I)、及び(II)の化合物の等モル混合物であることが見い出される。好ましいならば、さらに、式(III)の粗ラセミ体生成物を、適当な溶媒から、スラリー化、又は再結晶により精製することができる。例を挙げると、酢酸エチルを含むエステル、アセトン、及びメチルエチルケトンを含むケトン、又はメタノール、エタノール、及びイソプロパノールのような低級脂肪族アルコールである。
好ましいならば、それに代わりに、該反応は、可溶性水混和性溶媒の存在下で行うことができる。例を挙げると、ジオキサン、テトラヒドロフラン、メタノール、エタノール、及びイソプロパノールを含む低級脂肪族アルコール、N-メチル-2-ピロリジンノン、高分子量ポリエチレングリコール、アセトン、アセトニトリル、及びジメチルホルムアミドなどである。有機溶媒と水の体積比は、1:0.5〜1:50の範囲であり、かつ該反応は5℃〜100℃までの広範囲の温度で、好ましくは、20℃〜60℃の範囲で行うことができる。該反応が完了し次第、該ラセミ体生成物は当業者にとってよく知られた標準的処置により、単離することができ、かつ好ましいならば、さらに、精製され、先に記載したように、キラルHPLCにより分析される。
該発明のもう一つの態様に従って、一般式(VIII)の化合物の製造方法が提供される:
Figure 2006525985
式中、R1は、水素、アルキル、ハロゲンアルキル、アラルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アルコキシ、アリール、又はピリジルであり;用語「アルキル」は、炭素原子1〜18個を含む直鎖、又は分鎖炭化水素を意味し;用語「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素、又はヨウ素を意味し;用語「シクロアルキル」は、炭素原子3〜6個を有する脂環式飽和基を意味し;かつ用語「アリール」は、未置換フェニル基、又はアルコキシ、ハロゲン、又はニトロ基によって置換されているフェニル基を意味する。前記方法は、先に記載したように、光学的に純粋な、又は光学的に濃縮された、(R)-(−)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(II)から、ラセミ体(±)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミドを形成し、その後、該ラセミ体(±)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミドを処理し、式(VIII)の化合物を製造することを含む。
本発明のもう一つの態様に従って、一般式(IX)の化合物の製造方法が提供される。
Figure 2006525985
式中、R1は、水素、アルキル、ハロゲンアルキル、アラルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アルコキシ、アリール、又はピリジルであり;用語「アルキル」は、炭素原子1〜18個を含む直鎖、又は分鎖炭化水素を意味し;用語「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素、又はヨウ素を意味し;用語「シクロアルキル」は、炭素原子3〜6個を有する脂環式飽和基を意味し;かつ用語「アリール」は、未置換フェニル基、又はアルコキシ、ハロゲン、又はニトロ基によって置換されているフェニル基を意味する。前記方法は、先に記載した方法により、光学的に純粋な、又は光学的に濃縮された、(S)-(+)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(II)から、ラセミ体(±)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミドを形成し、その後、該ラセミ体(±)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミドを処理し、式(IX)の化合物を製造することを含む。
該回収されたラセミ体(±)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(III)から、光学的に純粋な立体異性体(S)-(+)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(I)、及び(R)-(−)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(II)への光学分割は、我々の出願第PCT/GB02/02176号において、さらに詳細に記載されているように、可能である。式(VIII)、及び(IX)の化合物は、我々の米国特許第5753646号においてさらに詳細に記載されており、その内容は、引用により本明細書に取り込まれるものとする。例えば、米国特許第5753646号の実施例4に記載されたように、(S)-(−)-10-アセトキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(V)の製造のために、塩化アセチル(又は無水酢酸)を、ジクロロメタン中の (S)-(+)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(I)、及びピリジン懸濁液に添加することが可能である。
米国特許第5753646号の実施例4〜17に記載された化合物は、適当な塩化アシル、又は無水物を使用し、アシル化により製造することができる。その実施例18〜23に記載された化合物を、適当なカルボン酸を使用し、製造することができる。
したがって、本発明を使用し、化合物の製造が可能である。
(1) 10-アセトキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド
(2) 10-ベンゾイルオキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド
(3) 10-(4-メトキシベンゾイルオキシ)-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド
(4) 10-(3-メトキシベンゾイルオキシ)-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド
(5) 10-(2-メトキシベンゾロキシ)-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド
(6) 10-(4-ニトロベンゾイルオキシ)-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド
(7) 10-(3-ニトロベンゾイルオキシ)-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド
(8) 10-(2-ニトロベンゾイルオキシ)-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド
(9) 10-(4-クロロベンゾイルオキシ)-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド
(10) 10-(3-クロロベンゾイルオキシ)-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド
(11) 10-(2-アセトキシベンゾイルオキシ)-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド
(12) 10-プロピオニルオキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド
(13) 10-ブチリルオキシ-10,1-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド
(14) 10-ピバロイルオキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド
(15) 10-[(2-プロピル)ペンタノイルオキシ]-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド
(16) 10-[(2-エチル)ヘキサノイルオキシ]-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド
(17) 10-ステアロイルオキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド
(18) 10-シクロペンタノイルオキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド
(19) 10-シクロヘキサノイルオキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド
(20) 10-フェニルアセトキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ビベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド
(21) 10-(4-メトキシフェニル)アセトキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/-アゼピン-5-カルボキサミド
(22) 10-(3-メトキシフェニル)アセトキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド
(23) 10-(4-ニトロフェニル)アセトキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド
(24) 10-(3-ニトロフェニル)アセトキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド
(25) 10-ニコチノイルオキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド
(26) 10-イソニコチノイルオキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド
(27) 10-クロロアセトキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド
(28) 10-ブロモアセトキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド
(29) 10-ホルミルオキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド
(30) 10-エトキシカルボニルオキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド
(31) 10-(2-クロロプロピオニルオキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド
既に述べたように、回収されるラセミ体(±)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(III)を、光学的に純粋な(R)-(+)-、及び(S)-(−)-立体異性体((II)、及び(I))へ光学分割することができ、それにより、上記化合物すべての所望される(R)-(+)-、又は(S)-(−)-立体異性体を製造することができる。
これらの化合物、又は医薬として許容されるその誘導体(例えば塩など)は、医薬として許容される担体と組合せて、該化合物自身、又はその誘導体を含む医薬組成物の製造に使用できる。そのような組成物は、高痙攣作用をもち、てんかんのような、いくつかの中枢、及び末梢神経系疾患の治療に使用できる。
本明細書で開示された本発明は、下記の製造実施例により、例示される。その明らかな改良、及びその均等物は、当業者にとって明らかであるので、該発明は、その詳細な操作に限定されないと理解されるべきである。
(実施例1)10-クロロ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(VII)
0〜5℃に冷却し、撹拌されたジクロロメタン(1000 mL)中の(R)-(−)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(II)(100 g、393.7 mmol)(キラルHPLC分析による光学純度、98.67%)懸濁液に、塩化チオニル(56.2 g、472.4 mmol)を少量ずつ加えた。該反応混合物は、添加の終わりには溶液になり、さらに10分間撹拌した。撹拌した状態で、少量の活性炭を加え、その後、短いセライトパッドを通してろ過した。その後、ろ液を蒸発(40℃、水流アスピレーター圧)させ、少残留量にした。トルエン(500 mL)を加え、かつ再度、該混合物を蒸発(40℃、水流アスピレーター圧)させ、固形物を残した。酢酸エチル(300 mL)を加え、スラリーを、常温で1時間撹拌し、その時点で、該固形物をろ過により除去し、少量の冷酢酸エチルで洗浄した。恒量になるまで乾燥させた後、10-クロロ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(VII)を、融点156〜157℃のベージュ色固体として得た。
(実施例2)10-クロロ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(VII)
0〜5℃に冷却し、撹拌されたジクロロメタン(50 mL)中の(R)-(−)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(II)(4.29 g、16.89 mmol)(キラルHPLC分析による光学純度、99.2%)懸濁液に、塩化チオニル(2.22 g、18.58 mmol)を少量ずつ加えた。該反応混合物は、添加の終わりには溶液になり、さらに10分間撹拌し、その時点で、氷/水を加えた。相を分離させ、該水相を少量のジクロロメタンと共に抽出した。該複合有機層は、水、及び塩水で洗浄し、その後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥させた。ろ過し、かつ蒸発(40℃、水流アスピレーター圧)させ、白色固形物にした。酢酸エチル(20 mL)を加え、かつスラリーを常温で1時間反応撹拌した。固形物をろ過により除去し、かつ恒量になるまで乾燥させ、10-クロロ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(VII)を、融点156.3〜156.6℃の白色固体(4.22 g、92%)として得た。
(実施例3)(±)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(III)
脱イオン水(900 mL)中の10-クロロ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(VII)(50.0 g、183.5 mmol)懸濁液を、常温で48時間撹拌した。固形物をろ過で除去し、脱イオン水(100 mL)で洗浄した。50℃で、高真空下の五酸化リン上で、恒量になるまで乾燥させた後、ラセミ体(±)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(III)を、融点186〜188℃のベージュ色固体(42.12 g、90%)として得た。
この生成物のキラルHPLC分析(LiChroCART 250-4 HPLC ChiraDexカートリッジ5μm(Merck社)、流速:0.8 mL/min、移動相:水/メタノール 8:2、注入された試料は、0.2 mg検体/mL移動相溶液20μL、及び210/254 nmでのUV検出)により、完全なラセミ化が示された((R)-(−)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(II)の保持時間8.39分、及び(S)-(+)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(I)の保持時間9.1分で、(S)-(+)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(I)、及び(R)-(−)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(II)の1:1混合物)。
(実施例4)(±)10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(III)
撹拌したジオキサン(40 mL)、及び水(40 mL)混合溶液中の10-クロロ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(VII)(7.68 g、28.16 mmol)懸濁液を、50℃で40分間撹拌した。その後、有機溶媒を蒸発(40℃、水流アスピレーター圧)により除去し、かつ水(40 mL)を残留物に加え、その後10%イソプロパノール/ジクロロメタン溶媒混合物で抽出した。複合有機抽出物を、水、及び塩水で洗浄し、その後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥させた。ろ過し、かつ蒸発(40℃、水流アスピレーター圧)させ、淡黄色泡にした。ジクロロメタン/イソプロパノール混合溶液から再結晶により、ラセミ体(SYMBOL 177 \f "Symbol" \s 10.5)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(III)を、融点186.5〜188℃の白色結晶(4.92 g、69%)として得た。
この生成物のキラルHPLC分析(LiChroCART 250-4 HPLC ChiraDexカートリッジ 5μm(Merck社)、流速:0.8 mL/min、移動相:水/メタノール 8:2、注入された試料は、0.2 mg検体/mL移動相溶液20μL、及び210/254 nmでのUV検出)により、完全なラセミ化が示された((R)-(−)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(II)の保持時間8.39分、及び(S)-(+)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(I)の保持時間9.1分で、(S)-(+)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(I)、及び(R)-(−)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(II)の1:1混合物)。
(実施例5)10-クロロ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(VII)
0〜5℃に冷却し、撹拌されたジクロロメタン(100 mL)中の(R)-(−)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(II)(10 g、39.37 mmol)(キラルHPLC分析による光学純度、87%)懸濁液に、塩化チオニル(5.62 g、47.24 mmol)を少量ずつ加えた。該反応混合物は、添加の終わりには溶液になり、さらに10分間撹拌し、その時点で氷/水を加えた。相を分離させ、該水相を少量のジクロロメタンと共に抽出した。該複合有機層は、水、及び塩水で洗浄し、その後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥させた。ろ過し、かつ蒸発(40℃、水流アスピレーター圧)させ、白色固形物にした。酢酸エチル(50 mL)を加え、かつスラリーを常温で1時間反応撹拌した。固形物をろ過により除去し、かつ恒量になるまで乾燥させ、10-クロロ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(VII)を、融点155〜157℃の白色固体(9.98 g、93%)として得た。
この中間体を、実施例3に記載したように加水分解し、キラルHPLC分析により評価されるように、完全なラセミ体生成物(±)10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(III)を得た。
理解されるように、先に記載した本発明は、改良することができる。

Claims (16)

10-クロロ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(VII)。
Figure 2006525985
光学的に純粋な、又は光学的に濃縮された、(R)-(−)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(II)、或いは、光学的に純粋な、又は光学的に濃縮された、(S)-(+)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(I)を、実質上不活性な溶媒中の塩素化剤と反応させて、式(VII)の化合物を生じさせることを含む、請求項1記載の化合物(VII)の製造方法。
光学的に純粋な、又は光学的に濃縮された、(R)-(−)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(II)をラセミ化する方法であって:
(a)光学的に純粋な、又は光学的に濃縮された、(R)-(−)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(II)を、実質上不活性な溶媒中の塩素化剤と反応させて、式(VII)の中間体を生じさせること、及び
(b)その結果として生じた、化合物(VII)の中間体を加水分解し、ラセミ体(±)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(III)を生じさせることを含む、前記方法。
光学的に純粋な、又は光学的に濃縮された、(S)-(+)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(I)をラセミ化する方法であって:
(a)光学的に純粋な、又は光学的に濃縮された、(S)-(+)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(I)を、実質上不活性な溶媒中の塩素化剤と反応させて、化学式(VII)の中間体を生じさせること、及び
(b)その結果として生じた、式(VII)の中間体を加水分解し、ラセミ体(±)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(III)を生じさせることを含む、前記方法。
該塩素化剤が、塩化チオニル、塩化オキサリル、塩化スルフリル、五塩化リン、三塩化リン、又はオキシ塩化リンから選択される、請求項2、3、又は4記載の方法。
該実質上不活性な溶媒が、塩素化脂肪族、又は芳香族炭化水素溶媒である、請求項2、3、4、又は5記載の方法。
該中間体(VII)の加水分解が純水中において行なわれる、請求項2〜6のいずれか1項記載の方法。
該中間体(VII)の加水分解が水/水混和性溶媒混合物中において行なわれる、請求項2〜6のいずれか1項記載の方法。
該水混和性溶媒が、ジオキサン、テトラヒドロフラン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、N-メチル-2-ピロリジンノン、高分子量ポリエチレングリコール、アセトン、アセトニトリル、及びジメチルホルムアミドから選択される、請求項7記載の方法。
一般式(VIII)の化合物の製造方法であって、
Figure 2006525985
(式中、R1は水素、アルキル、ハロゲンアルキル、アラルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アルコキシ、アリール、又はピリジルであり;用語「アルキル」は、炭素原子1〜18個を含む直鎖、又は分鎖炭化水素を意味し;用語「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素、又はヨウ素を意味し;用語「シクロアルキル」は、炭素原子3〜6個を有する脂環式飽和基を意味し;かつ用語「アリール」は、未置換フェニル基、又はアルコキシ、ハロゲン、又はニトロ基によって置換されているフェニル基を意味する。):下記工程を含む前記方法:
(a)請求項3記載の方法により、光学的に純粋な、又は光学的に濃縮された、(R)-(−)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(II)から、ラセミ体(±)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミドを形成すること;又は、
(b)請求項4記載の方法により、光学的に純粋な、又は光学的に濃縮された、(S)-(+)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(I)から、ラセミ体(±)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミドを形成すること;さらに、工程(a)、又は(b)の後に:
(c)該ラセミ体(±)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミドを処理して、式(VIII)の化合物を製造すること。
該ラセミ体(±)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミドの該処理が、光学分割工程を伴い、(S)-(+)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(I)を単離し、次いで該単離されたエナンチオマーのアシル化により、式(VIII)の化合物を製造する、請求項10記載の方法。
一般式(IX)の化合物の製造方法であって、
Figure 2006525985
(式中、R1が水素、アルキル、ハロゲンアルキル、アラルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アルコキシ、アリール、又はピリジルであり;用語「アルキル」は、炭素原子1〜18個を含む直鎖、又は分鎖炭化水素を意味し;用語「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素、又はヨウ素を意味し;用語「シクロアルキル」は、炭素原子3〜6個を有する脂環式飽和基を意味し;かつ用語「アリール」は、未置換フェニル基、又はアルコキシ、ハロゲン、又はニトロ基によって置換されているフェニル基を意味する。):下記工程を含む前記方法:
(a)請求項3記載の方法により、光学的に純粋な、又は光学的に濃縮された、(R)-(−)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(II)から、ラセミ体(±)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミドを形成すること;又は、
(b)請求項4記載の方法により、光学的に純粋な、又は光学的に濃縮された、(S)-(+)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(I)から、ラセミ体(±)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミドを形成すること;次いで、工程(a)、又は(b)の後に:
(c)該ラセミ体(±)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミドを処理して、式(IX)の化合物を製造すること。
該ラセミ体(±)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミドの該処理が、光学分割工程を伴い、(R)-(−)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(II)を単離し、次いで該単離されたエナンチオマーのアシル化により、式(IX)の化合物を製造する、請求項12記載の方法。
請求項3記載の方法により、光学的に純粋な、又は光学的に濃縮された、(R)-(−)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(II)から、ラセミ体(±)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(III)を形成し、その後、光学分割し、かつ該(S)-(+)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(I)をアシル化することを含む、(S)-(−)-10-アセトキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(V)の製造方法。
請求項4記載の方法により、光学的に純粋な、又は光学的に濃縮された、(S)-(+)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(I)から、ラセミ体(±)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(III)を形成し、その後、光学分割し、かつ該(R)-(−)-10,11-ジヒドロ-10-ヒドロキシ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(II)をアシル化することを含む、(R)-(+)-10-アセトキシ-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンズ/b,f/アゼピン-5-カルボキサミド(VI)の製造方法。
該アシル化工程が、ピリジン存在下、ジクロロメタン中で引き起される、請求項11、13、14、又は15のうちのいずれか1項記載の製造方法。
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