JP2008505865A - α−ヒドロキシ及びα−アミノケトンの製造 - Google Patents

α−ヒドロキシ及びα−アミノケトンの製造 Download PDF

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Abstract

1,1−二置換オキシランの製造方法が開示され、ここで有機スルフィドを極性溶媒中第1級又は第2級炭素原子に結合している脱離基を含有する遊離体(educt)と反応させ、及び/又はこの方法で形成したスルフォニウム塩を、塩基及び極性溶媒の存在下でケトンと反応させる。得られたオキシランを、遷移金属触媒の存在下で好気的酸化に付す1工程か、あるいは水性の酸の存在下で相当するジアルコールへの加水分解及びその後の選択的酸化による2工程で、相当するα−ヒドロキシケトン又はα−アミノケトンにさらに転化してもよい。さらに、いくつかの新規なエポキシド中間体も記載されている。このように入手可能なα−ヒドロキシケトン及びα−アミノケトンは、光開始剤として有用である。

Description

本発明は、1,1−二置換オキシランの製造方法、1又は2つの反応工程でのα−ヒドロキシケトン又はα−アミノケトンの形成を伴う酸化開環、及びいくつかの新規なエポキシド中間体に関する。
α−ヒドロキシケトン類の化合物は、多数の技術分野で使用でき、その一つは露光による化学反応の開始である。
オキシラン又はエポキシドは、2個の炭素原子及び1個の酸素原子を含む3員環である。カルボニル化合物と硫黄イリドとの反応による特定の置換オキシランの製造が、US-3455967に記載されている。
エポキシドの公知の酸化反応は、そのいくつかはα−ヒドロキシケトンを生じ、たとえばSynthesis 2003, No. 18, pp. 2753-2762にまとめられている。α−ヒドロキシケトンへの転化は通常、いくつかの工程、多量の試薬又は触媒を必要とする。
発明の概要
硫黄イリドを形成することができるアリールメチルスルホニウム塩を、極性溶媒の存在下でケトン及び塩基と反応させることで、都合よく、良好な収率でエポキシドに転化することができることを今や見出した。
スルホニウム塩は、都合よく、極性溶媒中で、適切な有機スルフィドを、脱離基が第一級又は第二級炭素原子に結合する遊離体(educt)と反応させることで、その場で製造することができる。
エポキシドは、当技術分野において公知の方法で、所望のヒドロキシケトン又はアミノケトンに都合よく転化することができる。本発明のさらなる発見は、驚くべきことに、好気的部分酸化での触媒開環によるさらに好都合な方法で、単一反応工程が所望する最終生成物を導くことができることである。
次のスキームに本発明の例をまとめる:
Figure 2008505865
(式中、特に、R及びR”は、それぞれ、水素又はヒドロカルビル、たとえばアルキルを示し、R’はヒドロカルビル、たとえばアルキルである)。
エポキシドの製造
したがって、本発明は1,1−ジカルボ置換エポキシドの製造方法を含み、この方法は、
i)極性溶媒中で、適切な有機スルフィドと、脱離基がベンジル部分に結合した遊離体とを反応させ、次いで、
ii)塩基及び極性溶媒の存在下で、生成物とケトンとを反応させること、
を含む。
チオエーテルとも呼ぶ適切な有機スルフィドは、ジアルキルスルフィド、アルキル−アリールスルフィド、及びアルキル−シクロアルキルスルフィドを含む。好ましいスルフィドは、式:R−S−R’(式中、Rは、非置換又はC5〜C12シクロアルキル若しくはフェニルで置換された、たとえば炭素原子数1〜20のアルキルであり、R’は、Rに対し定義された通りであるか、又はC5〜C12シクロアルキル、フェニル、C1〜C12アルキルで置換されたフェニルであるか;あるいはR及びR’は、一緒になって、C1〜C12アルキル又はフェニルで置換されていてもよいペンタ−又はヘキサメチレンである)に一致する。最も好ましいスルフィドは、(C1〜C4アルキル)2S、たとえばジメチルスルフィド、テトラヒドロチオフェン又はスルフィドA1CH2−S−CH21(式中、A1は、以下に説明する遊離体で用いるのと同じである)である。
有利なことに、工程(ii)の後にスルフィドを回収し、工程(i)の別のバッチに再び使用するか、又は連続的な反応の場合には、工程(i)の前の系に再投入する。
工程(i)では、脱離基がベンジル部分に結合した遊離体は、通常式Xである。
Figure 2008505865
(式中、Xは、脱離基であり、好ましくはハロゲン、OH、OAcから選択され、ここでハロゲンは、通常I、Br又はClであり、Acは、適切なカルボン酸又は好ましくはスルホン酸、たとえばトルエンスルホン酸(トシル)、ブロモフェニルスルホン酸(ブロシル(brosyl))、ニトロフェニルスルホン酸(ノシル(nosyl))、トリフルオロメチルスルホン酸のアシル残基を表し、A1は、以下で定義される通りである)。
反応工程(i)は、たとえば25℃から還流温度、たとえば30〜150℃、好ましくは50〜120℃の範囲の温度で加熱しながら行うのが好ましい。
有機スルフィドとベンジル遊離体中の脱離基とは、多くの場合、およそ等モル量、たとえば脱離基1当量に対して有機スルフィド0.7〜1.5、好ましくは0.9〜1.1当量で使用する。
反応工程(i)では、多くの場合無極性溶媒、たとえば脂肪族又は芳香族炭化水素又はこのような溶媒、たとえばトルエン、キシレン、石油エーテルなどの混合物を付随的に用いる。これは、通常反応の初めに2相系の形成をもたらし、形成したスルホニウム塩の量が増加するにつれて、これは1相系に変わる場合がある。相間移動触媒を添加してもよいが、通常必要ではない。反応の間の混合は、通常攪拌及び/又は還流で行う。
工程(i)で形成したスルホニウム塩は、式:
Figure 2008505865
(式中、Rは、非置換又はC5〜C12シクロアルキル若しくはフェニルで置換された、たとえば炭素原子1〜20個のアルキルであり、R’は、Rに対し定義された通りであるか、又はC5〜C12シクロアルキル、フェニル、C1〜C12アルキルで置換されたフェニルであるか;あるいはR及びR’は、一緒になって、C1〜C12アルキル又はフェニルで置換されていてもよいペンタ−又はヘキサメチレンであり;A1は、以下で定義される通りであり;
X’-は、適切なアニオン、たとえば式Xの化合物の脱離基のアニオン、たとえばハロゲン化物、ヒドロキシル、アシラートなど、又は別の適切なアニオン、たとえばスルフェート、硫酸水素塩、BF4 -、PF6 -(たとえば、イオン交換により導入される))に一致する。有利なことに、工程(i)で形成したスルホニウム塩を単離せず、反応混合物をこれ以上の精製又は他の処理をせずに工程(ii)に用いる。
当然、本発明の方法を任意の原料からのスルホニウム塩を使用して出発することも可能であり、それとケトン及び塩基とを極性溶媒の存在下で反応させる。この場合、反応条件は、本発明の方法の工程(ii)について述べた通りである。
驚くべきことに、本条件下でケトンと工程(i)で得られたスルホニウム塩との反応は、2つの重要な競合する副反応、すなわち
1.ケトンのアルドール縮合、及び
2.芳香環のアルキル化を伴うスルホニウム塩の塩基誘導転位
より明らかに優位に立つ。
したがって、ケトンと塩基との予備混合が、スルホニウム塩と塩基との予備混合と同様に可能になり、反応混合物の完成直後に反応は進行し、所望のエポキシドを良好な収率で得る。当然、他の順序、たとえば工程(i)からの生成物とケトンとを混合し、続いて塩基を添加することが可能である。
工程(i)及び(ii)の両方で好ましい極性溶媒は、水、アルコール、たとえばメチル、エチル若しくはプロピルアルコール又はこれらの溶媒の混合物から選択される。
典型的には、工程(i)での極性溶媒は、水、アルコール、たとえばメチル、エチル若しくはプロピルアルコール、ケトン、又はスルフィド、たとえば工程(i)で遊離体として用いるスルフィド、あるいはこれらの溶媒の混合物、たとえばアルコール−水混合物を含む。最も好ましい極性溶媒は、水である。
工程(ii)での典型的な極性溶媒は、水、アルコール、たとえばメチル、エチル、若しくはプロピルアルコール、ケトン、たとえば反応工程(ii)で用いるケトン、スルフィド、これらの溶媒の混合物、たとえばアルコール−水混合物、又はこれらの極性溶媒1種以上と、芳香族溶媒、たとえばベンゼン、トルエン、キシレン、及びエーテルから選択される共溶媒との混合物を含む。水、アルコール、若しくはこれらの混合物、又はこれらの極性溶媒1種以上と上で示した共溶媒との、共溶媒:極性溶媒の容積比が2:1より少ない、特に1:1より少ない混合物がより好ましい。工程(ii)での最も好ましい極性溶媒は、アルコール、たとえばC1〜C4アルコール、特にメタノール、エタノールである。
反応工程(ii)は、好ましくは約−10℃〜約50℃、たとえば0〜40℃、好ましくはおよそ室温又は25℃より低い範囲の温度で実施する。
好ましい塩基は、金属水酸化物、主にアルカリ水酸化物、たとえばLiOH、NaOH、KOH、又はこれらの混合物である。最も好ましくは、NaOHである。塩基は、水、アルコール又は水/アルコール混合物中の濃縮溶液(たとえば、溶液の合計重量で20〜50%の塩基)として使用するのが好ましい。塩基は通常、ケトンと比べて、およそ等モル量又はわずかに過剰、たとえばケトン1molに対して水酸化物0.9mol〜1.5molで使用する。
好ましい方法では、ケトンは式A2−CO−A3(式中、A2及びA3は、以下で定義される通りである)である。好ましいケトンの例は、アセトン、エチルメチルケトン、シクロヘキサノンを含む。ケトンは通常、工程(i)から存在するスルホニウム塩と比べて、およそ等モル量又は過剰で使用する。ケトンは、工程(ii)で溶媒又は共溶媒としても使用することができ、量はたとえば、スルホニウム塩mol当り0.9mol〜約20mol、好ましくは1〜10molのケトンの範囲である。
本方法で得ることができるエポキシドは、1,1−ジカルボ置換エチレンオキシド(オキシラン)、たとえば式:
Figure 2008505865
又は、さらに下で述べる式IIである。
ベンジル遊離体を工程(i)で用いるが、これは前記遊離体中の脱離基が、非置換であってもフェニル部分で置換されていてもよいアリールメチル部分、たとえばベンジルに結合されていることを意味する。したがって、通常使用する遊離体及び生成物中で、A1は、芳香族有機炭素アンカー基であり、A2及びA3は、それぞれ、酸素結合を有する炭素に結合している炭素原子を少なくとも1個含有する有機基である。各A1は、上述の工程(i)又は(ii)において反応性のあるさらなる構造、すなわちメチレン−X又はメチレン−スルホニウムを1個以上含有してもよく、これらは反応中に転化する。好ましい方法では、式X中、又はスルホニウム塩中、結果として得られた生成物中のA1は、アリール基であり、これは本反応で変性するさらなる構造1種以上を持っていてもよいが、このような構造は、A2及びA3中に存在しない。
2、A3は、それぞれ、反応中に転化するさらなるケト構造を1種以上含有してもよい。
より好ましい方法では、1,1−ジカルボ置換オキシランは、式II:
Figure 2008505865
(式中、nが1の場合、A1は、非置換又はOPr、NR910、カルボキシ、COR1、SO22、ハロゲン、ニトロ、CN、Aroで、及び/若しくはアルキル、アルコキシ、アルケニル、若しくはアルケニルオキシ(それ自体それぞれが、非置換又はOPr、ハロゲン、NR910、カルボキシ、Aro、COR1、SO22、ニトロ、CNで置換された)で置換された炭素環式アリールを含むか;又はO−R8−O−SiR111213で置換された炭素環式アリールであり;
nが2の場合、A1の好ましい意味は、Ar−R5−Arを含むか;又は残基R1112Si(O−R8−O−Ar)2であり;
nが3の場合、A1の好ましい意味は、残基(Ar)3−R6を含むか;又は残基R11Si(O−R8−O−Ar)3であり;
nが4の場合、A1の好ましい意味は、残基(Ar)4−R7を含む)の化合物である。
2及びA3は、好ましくは、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、アルキルアリール、アリールアルキル、シクロアルキルアルキルであるか、又は前記残基の一つがOPr、NR910、カルボキシ、COR1、SO22、ハロゲン、ニトロ、CNで置換され;及び/又は、少なくとも3個の炭素原子を含有する場合、炭素−炭素単結合が、O、NR9、COO、OCONR9、CONR9により中断されるか;
あるいはA2及びA3は、一緒になって、それぞれが、非置換若しくはOPr、NR910、カルボキシ、COR1、SO22、ハロゲン、ニトロ、CNで、及び/若しくはアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシ(それ自体それぞれが、非置換又はOPr、NR910、カルボキシ、COR1、SO22、ハロゲン、ニトロ、CNで置換された)で置換されたC4〜C11アルキレン、−オキサアルキレン、−アザアルキレン又は−アルケニレンである。
上述の定義において、Arは、非置換又はOPr、NR910、カルボキシ、COR1、SO22、ハロゲン、ニトロ、CN、Aro、アルキル、アルコキシで置換された二価の炭素環式アリールを表し;
Aroは、非置換又はOPr、NR910、カルボキシ、COR1、SO22、ハロゲン、ニトロ、CN、アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシで置換されたアリールオキシを表し;
Prは、水素又は保護基を表し;
1は、水素、OH、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、フェニル、アルキルフェニル、アルコキシフェニル、アルコキシ、アルケノキシ、シクロアルコキシ、シクロアルケノキシ、フェノキシ、アルキルフェノキシ、アルコキシフェノキシであり;
2は、OH、アルキル又はアルコキシであり;
3は、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、フェニル、アルキルフェニル、アルコキシフェニルであり;
4及びR’4は、独立して、水素、C1〜C12アルキル又はシクロヘキシルであり;
5、R6、及びR7は、独立して、これらが結合するAr部分を共有結合するのに適切な原子価のスペーサー基であるか;又はR5は、直接結合であり;
8は、二価の脂肪族又は脂環式の残基であり;
9及びR10は、独立して、水素、C1〜C12アルキル、OPr及び/又はNR4R’4で置換されたC1〜C12アルキル、C5〜C12シクロアルキルであるか;又はR9及びR10は、一緒に結合して、テトラメチレン、ペンタメチレン、オキサテトラメチレン又はオキサペンタメチレン部分を形成し;
11及びR12は、独立して、C1〜C12アルキル又はC1〜C12アルコキシである。
好ましくは、この方法で得られた生成物を、続いて、たとえば当技術分野において公知の方法で又はそのような方法と同様に、たとえば適切な加水分解若しくはアミノリシス法でα−ヒドロキシ−又はアミノケトンに転化する;特に以下に示す方法の一つによる転化が好ましい。
得られたエポキシド生成物は、これ以上精製せずに、以下に示す後続の反応に用いてもよい。
1工程での酸化的エポキシド開環
エポキシド、たとえば上で定義のものを、好都合なことに、単一工程(v)で、好気的条件下で、遷移金属触媒を使用してα−ヒドロキシケトンに転化できることが見出された。
したがって、本発明は、1,1−ジカルボ置換2−ヒドロ−エチレンオキシドが、遷移金属触媒の存在下で好気的酸化に抗することを特徴とする、α−ヒドロキシケトンの製造方法にも関する。
1,1−ジカルボ置換エチレンオキシド(オキシラン)遊離体は、たとえば、式:
Figure 2008505865
(式中、A1は、水素又は有機炭素アンカー基であり、A2及びA3は、これらそれぞれ1,1−ジカルボ置換基を示し、これらそれぞれと有機炭素アンカー基A1(存在するなら)は、オキシラン環の炭素原子No.1と、又はA1の場合には炭素原子No.2と炭素−炭素単結合を形成しうる任意の有機基から選択される)の化合物である。A1、A2、A3はそれぞれ、反応で転化するタイプ1,1−ジカルボ置換2−ヒドロ−エチレンオキシドのさらなる構造を1種以上含有してもよい。好ましい方法では、式II’又は以下の式II中のA1は、1種以上のさらなる構造:
Figure 2008505865
を持っていてもよい炭素アンカー基、特にアリール基であるか、又はA1自体が、本方法で転化するこの構造であるが、そのような構造はA2及びA3に存在しない。
形成したα−ヒドロキシケトンは、好ましくは式I:
Figure 2008505865
(式中、nは1〜4の範囲である)の化合物である。
遊離体は、好ましくは式II:
Figure 2008505865
(式中、A1、A2及びA3及びnは、上の定義の通りである)の化合物である。
好ましくは、反応を水の存在下で実施し;遷移金属触媒は、主に、金属Pd、Ru、Cu、Fe、Mn、Co、Mo、W、V、Ti、Os、Ta、Ptから選択され、通常金属(酸化状態0)として又は低い酸化状態(たとえばI又はII)で、たとえば相当する錯体(以下を参照)として使用し;適切なPd触媒(たとえばPd(II)/Pd(0)系)が好ましい。
本方法で使用する遷移金属触媒は、通常、中心原子としての遷移金属に結合する1個以上の配位子を含有する錯体である。一般に、配位子は、WO 98/39346において、その中で説明された式I〜IIIの化合物について、記載されているものとであってもよい。キレート化配位子、たとえば二座又は三座配位子、特に窒素を含有するものが好ましい。1,1−ジカルボ置換エチレンオキシド、たとえば上述の式IIの化合物の好気的酸化のためのこの触媒の使用は、本発明の別の対象である。
適切な単座、二座、及び四座の中性e-供与配位子は、たとえば、非置換又は置換ヘテロアレーン、たとえばフラン、チオフェン、ピロール、ピリジン、ビピリジン、ピコリルイミン、γ−ピラン、γ−チオピラン、フェナントロリン、ピリミジン、ビピリミジン、ピラジン、インドール、クマロン、チオナフテン、カルバゾール、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、ピラゾール、イミダゾール、ベンズイミダゾール、オキサゾール、チアゾール、ジチアゾール、イソオキサゾール、イソチアゾール、キノリン、ビスキノリン、イソキノリン、ビスイソキノリン、アクリジン、クロメン、フェナジン、フェノキサジン、フェノチアジン、トリアジン、チアントレン、プリン、ビスイミダゾール、及びビスオキサゾールから生成される。置換基の例は、OH、ハロゲン、C(O)ORs1、OC(O)Rs4、C(O)Rs2、ニトロ、NH2、シアノ、SO3y、OSO3y、NR20SO3y、N=N−Rs2、C1〜C12アルキル、C2〜C12アルケニル、C1〜C12アルコキシ、C3〜C12−シクロアルキル、C3〜C12シクロアルケニル、C2〜C11ヘテロシクロアルキル、C2〜C11ヘテロシクロアルケニル、C6〜C10−アリール、C6〜C10アリールオキシ、C5〜C9ヘテロアリール、C5〜C9ヘテロアリールオキシ、C7〜C11アラルキル、C7〜C11アラルキルオキシ、C6〜C10−ヘテロアラルキル、C8〜C11アラルケニル、C7〜C10ヘテロアラルケニル、モノアミノ、ジアミノ、スルホニル、スルホンアミド、カルバミド、カルバメート、スルホヒドラジド、カルボヒドラジド、カルボヒドロキサム酸残基、及びアミノカルボニルアミド(式中、Rs1は、水素、My、C1〜C12アルキル、C2〜C12アルケニル、C3〜C12シクロアルキル、C2〜C11ヘテロシクロアルキル、C6〜C10アリール、C5〜C9ヘテロアリール、C7〜C11アラルキル又はC6〜C10−ヘテロアラルキルであり、Rs4は、水素、C1〜C12アルキル、C2〜C12アルケニル、C3〜C12シクロアルキル、C2〜C11−ヘテロ−シクロアルキル、C6〜C10アリール、C5〜C9ヘテロアリール、C7〜C11アラルキル又はC6〜C10ヘテロアラルキルであり、Rs2及びR20は、水素、C1〜C12アルキル、C2〜C12アルケニル、C3〜C12シクロアルキル、C3〜C12シクロアルケニル、C2〜C11ヘテロ−シクロアルキル、C2〜C11ヘテロシクロアルケニル、C6〜C10アリール、C5〜C9ヘテロアリール、C7〜C11アラルキル、C6〜C10ヘテロ−アラルキル、C8〜C11アラルケニル又はC7〜C10ヘテロアラルケニルであり、そしてアルキル、アルケニル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニル、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、アラルキル、アラルキルオキシ、ヘテロアラルキル、アラルケニル、及びヘテロアラルケニルがさらにまた非置換又は上述した置換基の一つで置換され;yが1且つMが一価の金属であるか又はyが1/2且つMが二価の金属である)である。
最も好ましい配位子は、フェナントロリン又は置換フェナントロリン、たとえば2,9−ジメチルフェナントロリン(クプロイン)、バトクプロイン、
Figure 2008505865
である。
反応は、均質の触媒作用又は不均質な触媒作用を用いて、たとえば、遷移金属触媒を固定化された形態で用いることにより、実施してもよい。
触媒は、好都合なことに、適切な遷移金属塩及び配位子からその場で製造してもよく;適切な塩は、ハロゲン化物、無機酸素酸のアニオン又はカルボン酸塩、特に酢酸塩を含む。
水は、好ましくは、存在する遊離体中のエポキシドの量とおよそ当量で又は過剰に、たとえば、当量エポキシド当り0.8〜100000molの水、好ましくは約1〜10000、より好ましくは当量エポキシド当り約5〜2000molの水の量で存在する。
好気的酸化は、気体酸素及び/又は分子状酸素放出剤の存在で達成するのが好ましい。気体酸素は、純粋な酸素又は他のガス、主に不活性ガス、たとえば窒素、アルゴンなどとの混合物の形態で適用することができ;空気が適切である。圧力は重要ではなく、好ましくは、反応は、0.1〜300barの範囲で、有利なことには大気圧で又は大気圧近く(たとえば0.5〜3bar)で行う。
分子状酸素放出剤として、気体酸素を放出することができる任意の化学物質又は混合物を使用してもよく;例は、反応の条件下、又は薬剤(たとえば過酸化水素、有機ヒドロペルオキシド、たとえばt−ブチル−ヒドロペルオキシド、無機酸化物又は過酸化物、たとえば(過)酸化マンガン、(過)塩素酸塩など)である第2の成分の添加後に分解する、オキソ−又はペルオキソ化合物である。
反応温度は、加える圧力との相関関係で、たとえば−10〜200℃、より好ましくは0〜150℃、特に15〜110℃の範囲から選択するのが有利であり;通常、反応は、たとえば適切な溶媒を用いて、液状の遊離体で実施する。溶媒は、水又は有機溶媒(好ましくは水と混和性)であってもよい。さらなる有機溶媒を加えずに、たとえば、唯一の溶媒として水の存在下で反応を実施するのが最も好ましい。
2工程での酸化的エポキシド開環
上述した1工程反応の代わりに、エポキシドのα−ヒドロキシケトンへの転化を、酸性の加水分解(iii)、続いての選択的な酸化(iv)により達成してもよい。同様に、アミノリシス(iii’)、続いての選択的な酸化(iv’)は、α−アミノケトンを導く。
したがって、本発明はさらに、
iii)水性の酸の存在下で1,1−ジカルボ置換オキシランを対応するジアルコールに加水分解し、
iv)得られた生成物を、次亜塩素酸塩、次亜臭素酸塩、超原子価ヨウ素試薬から選択される酸化剤で処理する、
ことを特徴とする、1,1−ジカルボ置換オキシランのα−ヒドロキシケトンへの転化に関する。有利なことに、工程(iii)で形成したジアルコールを単離せず、反応混合物をさらなる精製又は他の処理をせずに、工程(iv)に用いる。
α−アミノケトンへの同様の転化のために、上述の順序での工程(iii)を、
iii’)触媒の存在下で1,1−ジカルボ置換オキシランを対応するα−アミノアルコールへのアミノリシスに代えてもよい。
後続の工程(iv’)におけるアルコール官能基のカルボニルへの酸化は、場合により、後述する工程(iv)と同様に、望ましい1,1−ジカルボ−1−アミノ−2−ヒドロキシ−2−アリールエタン中間体の単離の後に達成してもよい。工程iii’)でのアミノリシス並びに工程iii)での加水分解、あるいは含まれる全ての単離、仕上げ又は精製工程は、当技術分野において公知の方法により又はそのような方法とほぼ同様に実施してもよい。
好ましくは、工程iii’)で用いるアミンは、アンモニア、第一級及び第二級アミン及び相当するアミド、たとえばアルカリアミドから選択される。したがって、好ましいアミンは、式V:
Figure 2008505865
(式中、Yは、H又はアルカリ金属、特にLi、Na、Kを表し、
18及びR19は、独立して、H、C1〜C4アルキルから選択されるか、あるいは一緒に結合して、テトラメチレン、ペンタメチレン、オキサテトラメチレン、オキサペンタメチレン、又はアザテトラメチレン又はアザペンタメチレン部分(ここで、窒素原子は非置換(NH)又はC1〜C4アルキルで置換された)を形成する)に対応する。
YがHのとき、触媒は、たとえば、以下で工程iii)について述べるような酸であってもよい。好ましくは、塩基は、触媒、たとえば式V自身の化合物又はそのような化合物の混合物として働く。
工程(iii’)では、反応は、溶媒又は溶媒として働く過剰なアミン(V)の存在下で実施するのが好ましい。適切な不活性溶媒は、たとえば、脂肪族又は芳香族の炭化水素、たとえばヘキサン、ヘプタン、オクタン、液体炭化水素留分、たとえばリグロイン又は石油エーテル、ベンゼン、トルエン、キシレンなど、アミン(たとえば芳香族アミン、たとえばピリジン)又はエーテルである。望むならば、圧力、たとえば用いるアミンの液化に十分な圧力下で反応を実施してもよい。
温度は、たとえば約−20℃から還流まで、たとえば0〜100℃である。
1工程の方法のように、遊離体エポキシド(1,1−ジカルボ置換オキシラン)は、通常式II’:
Figure 2008505865
(式中、A1は、水素又は有機炭素アンカー基であり、A2及びA3は、1,1−ジカルボ置換基を示し、これらそれぞれと有機炭素アンカー基A1(存在するなら)は、オキシラン環の炭素原子No.1と、又はA1の場合には炭素原子No.2と炭素−炭素単結合を形成することができる任意の有機基から選択される)である。A1、A2、A3は、それぞれ、反応で転化するタイプ1,1−ジカルボ置換2−ヒドロ−エチレンオキシドのさらなる構造を1種以上含有してもよい。好ましい方法では、式II’又は以下の式II中のA1は、1種以上のさらなる構造:
Figure 2008505865
を持っていてもよい炭素アンカー基、特にアリール基であるか、又はA1自体が、本方法で転化するこの構造であるが、そのような構造はA2及びA3に存在しない;又は上述した式IIである。残基及び遊離体に対する選択は、上述した1工程方法(v)について述べた通りである。
形成したα−ヒドロキシケトン又はα−アミノケトンは、好ましくは式I’:
Figure 2008505865
(式中、nは1〜4の範囲であり;
Dは、OH又はNR1819であり;
1、A2、A3、並びにR18及びR19は、上の定義の通りである)の化合物である。特に好ましいR18及びR19は、メチルである。α−ヒドロキシケトン生成物(式中、Dは、OHであり;上述の式Iと同じ)が好ましい。
工程(iii)では、反応を、水性溶媒、好ましくは水、又は水と有機溶媒、たとえば脂肪族若しくは芳香族炭化水素、アルコール、エーテルとの混合物の存在下で実施するのが好ましい。酸を添加する前、反応工程(iii)の間又はその完結後に、水と混和しない有機溶媒、たとえばヘキサン、ヘプタン、オクタン、液体炭化水素留分、たとえばリグロイン又は石油エーテル、ベンゼン、トルエン、キシレンなどを添加することは、有機相に溶解したこの工程のジアルコール生成物を分離するのに有利な場合がある。ジアルコール生成物を単離してもよく、あるいは反応混合物全体、好ましくは分離した有機相を後続の工程(iv)に用いてもよい。
酸は、プロトン性酸が好ましく、水中のハロゲン化水素、スルホン酸、硫酸、酸性硫酸水素塩、リン酸、カルボン酸、鉱酸(acidic minerals)などから選択するのが有利であり;たとえば、塩化水素、臭化水素、硫酸、酢酸、安息香酸、トルエンスルホン酸、クエン酸である。好ましくは酸を、遊離体の溶液又は分散液に加える。添加する酸の量は、100molのエポキシドに対して1〜20molのプロトン性水素の範囲とするのが好ましい。
温度は、多くの場合、室温から還流、好ましくは40〜100℃の範囲である。
酸化剤次亜塩素酸塩、次亜臭素酸塩は、たとえばアルカリ又はアルカリ土類又は亜鉛の次亜塩素酸塩及び次亜臭素酸塩、たとえばLiOCl、NaOCl、KOCl、Ca(OCl)2、LiOBr、NaOBr、KOBr、Ca(OBr)2、Zn(OCl)2、Zn(OBr)2を含む。最も一般的な超原子価ヨウ素試薬は、IBX(1−ヒドロキシ−1,2−ベンズヨードキソール−3[1H]−オン1−オキシド:
Figure 2008505865
)並びに、特に、M. Mulbaier, A. Giannis, ARKIVOC 2003(vi), 228-236、及びその中に挙げられている出版物に記載されているような関連するヨージナンを含む。
酸化剤は、酸化するジアルコールに対して当量又は過剰に使用するのが好ましく;たとえば、ジアルコール当量当り酸化剤1〜20当量である。
酸化は、好ましくは、不活性有機溶媒、たとえば、工程(iii)について上で示したような脂肪族若しくは芳香族炭化水素、又はエーテル、エステル、スルホキシド、たとえばジメチルスルホキシド(DMSO)の存在下で実施する。
添加が好ましいさらなる成分は、水、触媒、塩及び/又はpH安定剤を含む。触媒の例は、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(TEMPO)を含み、これらの成分は、ジアルコールに対して約0.1〜10mol%の範囲の量で使用するのが好ましい。さらなる成分は、アルカリハロゲン化物、炭酸水素塩、たとえば塩化ナトリウム又は臭化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、塩化カリウム又は臭化カリウム、炭酸水素カリウムを含む。
触媒並びに酸化剤は、それ自体又は固定化若しくは変性された形態(たとえば樹脂結合TEMPO又はIBX)として使用してもよい。
酸化工程の間の温度は、−15℃からおよそ室温、好ましくは−10〜+15℃の範囲内に保つのが好ましい。
酸化が完結した後、存在するなら、全ての水性相を分離するのが好ましい。残存する過剰な酸化剤は、適切な還元剤(たとえば亜ジチオン酸ナトリウム)を用いて中和してもよい。
一般的な条件
保護基Prとして、ヒドロキシ官能基の保護用に当技術分野において公知の通常の部分を使用することができる。アルコール保護部分は、当技術分野において公知のヒドロキシル保護基(たとえば、Greene, T. W. Protecting Groups in Organic Synthesis (Wiley, New York, 1981)を参照)を含むが、これらに限定されない。用語は、本発明の方法によるケトンの形成後、除去及び/又は誘導体化して、フリーアルコールを得ることができる部分を含む。有利なことに、アルコール保護部分は、ケトンを生成するのに用いる条件に不活性である。例は、カーボネート、たとえばベンゾキシカルボニル又はブチルオキシカルボニル(BOC)基、又は適切なスルホニル又はアシル残基、たとえばp−トルエンスルホニル(トシル)、フタリル又はトリフルオロアセチル、メトキシメチルエーテル(MOM)、β−メトキシエトキシメチルエーテル(MEM)、テトラヒドロピラニルエーテル(THP)、メチルチオメチルエーテル(MTM)、ベンジル基、及びシリルエーテル(たとえば、トリメチルシリルエーテル(TMS)、t−ブチルジメチルシリルエーテル(TBDMS))である。これらの基を導入又は除去する方法は、当技術分野において周知であり、特に、有機化学の教科書又は総論に記載されている。さらに、用語「アルコール保護部分」は、アルキル、アルケニル、アルキニル、アラルキル、アリール、及びヘテロアリール部分を含むことができる。
本方法の工程iii〜vを行う前に、エポキシ遊離体内の、特に第一級及び第二級アルコール基を基OPr(式中、Prは保護基である)に転換するのが有利である。いったん所望のヒドロキシケトン又はアミノケトンが形成すれば、好都合なことに、従来の方法にしたがってPr基を除去することで、アルコール官能基を回復することができる場合がある。したがって、本発明は、
v)置換基OPr(式中、Prは保護基である)を含有する1,1−ジカルボ置換2−ヒドロ−エチレンオキシド、たとえば上の式II又はII’の化合物、特にCH2−OPr又はCH−OPr中の置換基OPrが、上で説明したように遷移金属触媒の存在下での好気的酸化に抗し、
vi)続いて保護基を除去し、それによりOH官能性を回復する
方法にも関する。
残基記号、たとえばA1、A2、A3、R1、R2、R3、R4などにおける数の添え字は、結合した残基の数ではなく、残基のタイプを示し;このタイプの2以上の残基が結合した場合は、記号は括弧内であり、数はその括弧の外にさらなる数の添え字で示され、たとえば:(R12はタイプR1の2個の残基を示し、(R13はタイプR1の3個の残基を示し、(R22はタイプR2の2個の残基を示し、(R23はタイプR2の3個の残基を示す。
より好ましい方法、遊離体、中間体及び生成物では、
nが1の場合、A1は、非置換又はOPr、NR910、カルボキシ、COR1、SO22、ハロゲン、ニトロ、CN、Aroで;及び/若しくはC1〜C18アルキル、C1〜C18アルコキシ、C2〜C18アルケニル若しくはC2〜C18アルケニルオキシ(それ自体それぞれが、非置換又はOPr、ハロゲン、NR910、カルボキシ、Aro、COR1、SO22、ニトロ、CNで置換された)で置換されたフェニルであるか;又はO−R8−O−SiR111213で置換されたフェニルであり;
あるいはA1は、それぞれが、非置換又はOPr、ハロゲン、NR910、Aro、COR1、OCOR3、NR9COR3で置換され及び/若しくは、少なくとも3個の炭素原子を含有する場合、炭素−炭素単結合が、O、NR9、COO、CONR9により中断されることができるC1〜C18アルキル、C1〜C18アルコキシ、C2〜C18アルケニル又はC2〜C18アルケニルオキシであり;
nが2の場合、A1は、Ar−R5−Arであるか;又は残基R1112Si(O−R8−O−Ar)2であり;
nが3の場合、A1は、残基(Ar)3−R6であるか;又は残基R11Si(O−R8−O−Ar)3であり;
nが4の場合、A1は、残基(Ar)4−R7であり;
2及びA3は、独立して、C1〜C18アルキル;C2〜C18アルケニル;C4〜C12シクロアルキル;C5〜C12シクロアルケニル;フェニル;C7〜C15フェニルアルキル;C7〜C15シクロヘキシルアルキルであるか;又は前記残基の一つがOPr、NR910、COOH、COR1、SO22、ハロゲン、ニトロ、CNで置換され;及び/又は、少なくとも3個の炭素原子を含有する場合、炭素−炭素単結合が、O、NR9、COO、OCONR9、CONR9により中断されるか;あるいはA2及びA3は、一緒になって、それぞれが、非置換又はOPr、NR910、カルボキシ、COR1、SO22、ハロゲン、ニトロ、CNで置換された、及び/若しくはC1〜C18アルキル、C1〜C18アルコキシ、C2〜C18アルケニル、C2〜C18アルケニルオキシ(それ自体それぞれが、非置換又はOPr、アミノ、カルボキシ、COR1、SO22、ハロゲン、ニトロ、CNで置換された)から選択される残基で置換されたC4〜C11アルキレン、−オキサアルキレン、−アザアルキレン又は−アルケニレンであり;
ここで、さらなる意味は、以下の式I及びIIに対し定義された通りであり;
特に、
nが1の場合、A1は、非置換又はC1〜C12アルキル、C1〜C12アルコキシ、OPr置換C1〜C12アルキル、OPr置換C2〜C12アルコキシで置換されたフェニル;又はO−R8−O−Si−(CH33で置換されたフェニルであり;
nが2の場合、A1は、残基フェニレン−R5−フェニレン;又は残基(CH32Si(O−R8−O−フェニレン)2であり;
nが3の場合、A1は、残基(フェニレン)3−R6;又は残基CH3Si(O−R8−O−フェニレン)3であり;
nが4の場合、A1は、残基(フェニレン)4−R7であり;
2及びA3は、独立して、C1〜C4アルキルであるか、又は一緒になって、ペンタメチレンである。
任意のアリールは通常、C4〜C12アリール、特に炭素環式アリール、たとえば、フェニル及びナフチルを含むC6〜C10アリールである。アリールは、主にC6〜C12アリール、好ましくはフェニル又はナフチル、特にフェニルを意味する。アラルキルは通常、上述のアリールで置換された以下で定義するアルキルであり;好ましくは、C7〜C11フェニルアルキルである。アルク(イル)アリールは、アルキルで置換された上述のアリールであり;好ましくは、C1〜C4アルキルでモノ−、ジ−又はトリ置換されたフェニルである。Arは、これらのアリール基から、アリール炭素からの水素原子の引き抜きで得てもよい。;最も好ましいArはフェニレンである。Ar部分は、三価又は四価のスペーサーR5により相互に連結していてもよく;この場合、Arは、上述のアリール基の一つから、アリール炭素からの2個の水素原子の引き抜きで得てもよい、三価のアリールも包含する。
非置換であっても、あるいは選択された基、たとえばC6〜C12アリール又はC5〜C12シクロアルキル、たとえばフェニル又はシクロヘキシル環で置換されていてもよい基は、好ましくは、非置換又はモノ−、ジ−、若しくはトリ−置換され、特に非置換又はモノ−若しくはジ−置換された基が好ましい。
ハロゲンは通常、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨードを表し;クロロ及びブロモ、特にクロロが好ましい。
アルキルは通常、分岐及び非分岐アルキルを包含するC1〜C18アルキル、たとえば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、2−エチルブチル、n−ペンチル、イソペンチル、1−メチルペンチル、1,3−ジメチルブチル、n−ヘキシル、1−メチルヘキシル、n−ヘプチル、イソヘプチル、1,1,3,3−テトラメチルブチル、1−メチルヘプチル、3−メチルヘプチル、n−オクチル、2−エチルヘキシル、1,1,3−トリメチルヘキシル、1,1,3,3−テトラメチルペンチル、ノニル、デシル、ウンデシル、1−メチルウンデシル、ドデシル、1,1,3,3,5,5−ヘキサメチルヘキシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシルである。
アルコキシは、スペーサーとしての酸素原子に結合したアルキル:−O−アルキルを表す。
示された定義の範囲内のアルケニルは、特にビニル、アリル、イソプロペニル、2−ブテニル、3−ブテニル、イソブテニル、n−ペンタ−2,4−ジエニル、3−メチル−ブタ−2−エニル、n−オクタ−2−エニル、n−ドデカ−2−エニル、イソドデセニル、n−ドデカ−2−エニル、及びn−オクタデカ−4−エニルを含む。
アルケニルオキシは、スペーサーとしての酸素原子に結合したアルケニル:−O−アルケニルを表し;多くの場合、C3〜C12アルケニルオキシを包含する。
−O−、−NH−、−NR9−で及び/又は−S−で中断されたアルキルは、述べた基1種以上で中断されていてもよく、いずれの場合も通常1つの基が結合及びヘテロ−ヘテロ結合に挿入され、たとえば、O−O、S−S、NH−NHなどは存在せず;中断されたアルキルが、さらに置換される場合、その置換基は通常、ヘテロ原子に対してα−位ではない。型−O−、−NH−、−NR9−、及び−S−の複数の中断基が一つの基の中に存在する場合、それらの中断基は通常、同一である。
4〜C11アルキレンは、二価のC4〜C11アルキル基を表し(ここで、二価は水素原子の引き抜きにより得られる);用語は「アルキリデン」を含む。オキサアルキレン、アザアルキレンは、上で説明したように、酸素又はNR9で中断されたアルキレンである。
示された定義の範囲内のアルケニレンは、C2〜C12アルキレンを含み;用語は、二価のアルキレン基を表し(ここで、二価は水素原子の引き抜きにより得られる);用語は、「アルケニリデン」を含む。
二価の炭素環式アリールは、多くの場合フェニレンである。
アリールオキシは、スペーサーとして酸素原子に結合したアリール:−O−アリール、たとえばフェノキシを表す。
シクロアルキルは、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、シクロウンデシル、及びシクロドデシルを含むC5〜C12シクロアルキルを主に包含する。シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロオクチル、及びシクロドデシルが好ましい。
シクロアルケニルは、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、シクロオクテニル、シクロノネニル、シクロデセニル、シクロウンデセニル、及びシクロドデセニルを含むC5〜C12シクロアルケニルを主に包含する。シクロヘキセニルが好ましい。
シクロアルコキシは、スペーサーとして酸素原子に結合したシクロアルキル:−O−シクロアルキル、たとえばシクロヘキシルオキシを表す。
シクロアルケノキシは、スペーサーとして酸素原子に結合したシクロアルケニル:−O−シクロアルケニル、たとえばシクロヘキセニルオキシを表す。
5は、結合したAr部分を共有結合する二価のスペーサー基であり;直接結合;−O−、−NR9−、−S−、−SO−、SO2−、CO、COOから選択されるヘテロ原子スペーサー;C1〜C18アルキレン;C3〜C18アルケニレン;あるいは−O−、−NR9−、−S−、−SO−、SO2−、CO、COO、CONR9、OCONR9、OCOOで中断されたか末端封止され及び/又はOPr又はNR910で置換されたC1〜C18−アルキレンを含む。他の適切なリンカーは、1,3−シクロヘキサンジイル、1,4−シクロヘキサンジイル、4−メチル−1,3−シクロヘキサンジイルであるか、又は次の構造:
Figure 2008505865
から選択されるか、あるいはR5は、その化学結合の2つが1つのArに結合し、その3つめ及び、存在するなら4つめの化学結合が他のAr部分に結合する三価又は四価のC3〜C12アルキル部分である。
6は、結合したAr部分を共有結合する三価のスペーサー基であり;場合により−O−、−NR9−、−S−、−SO−、SO2−、CO、COO、CONR9、OCONR9、OCOO及び/又はたとえばR5について上で示したようなシクロへキシレン若しくはフェニレン構造で中断されたか末端封止され、非置換又はOPr若しくはNR910で置換されたC2〜C18−アルカン−トリイル;又はC3〜C18アルケン−トリイルを含む。
7は、結合したAr部分を共有結合する四価のスペーサー基であり;場合により−O−、−NR9−、−S−、−SO−、SO2−、CO、COO、CONR9、OCONR9、OCOO及び/又はたとえばR5について上で示したようなシクロへキシレン若しくはフェニレン構造で中断されたか末端封止され、及び非置換又はOPr若しくはNR910で置換されたC2〜C18−アルカン−テトライル;又はC4〜C18アルケン−テトライルを含む。
二価の脂肪族又は脂環式の残基としてのR8は、C1〜C18アルキレン;又は−O−、−NR9−、−S−、−SO−、SO2−、CO、COO、CONR9、OCONR9、OCOOで中断されたC3〜C36アルキレンを含む。他の適切なリンカーは、1,3−シクロヘキサンジイル、1,4−シクロヘキサンジイル、4−メチル−1,3−シクロヘキサンジイルであるか、又は次の構造:
Figure 2008505865
から選択される。
好ましい方法では、式I及びIIの化合物は、
nが1の場合、A1は、非置換又はOPr、NR910、カルボキシ、COR1、SO22、ハロゲン、ニトロ、CN、Aroで;及び/若しくはC1〜C18アルキル、C1〜C18アルコキシ、C2〜C18アルケニル又はC2〜C18アルケニルオキシ(それ自体それぞれが、非置換又はOPr、ハロゲン、NR910、カルボキシ、Aro、COR1、SO22、ニトロ、CNで置換された)で置換されたフェニルであるか;又はO−R8−O−SiR111213で置換されたフェニルであり;
あるいはA1は、それぞれが、非置換又はOPr、ハロゲン、NR910、Aro、COR1、OCOR3、NR9COR3で置換され、及び/又は、少なくとも3個の炭素原子を含有する場合、炭素−炭素単結合が、O、NR9、COO、CONR9により中断されることができるC1〜C18アルキル、C1〜C18アルコキシ、C2〜C18アルケニル、又はC2〜C18アルケニルオキシであり;
nが2の場合、A1は、Ar−R5−Arであるか;又は残基R1112Si(O−R8−O−Ar)2であり;
nが3の場合、A1は、残基(Ar)3−R6であるか;又は残基R11Si(O−R8−O−Ar)3であり;
nが4の場合、A1は、残基(Ar)4−R7であり;
2及びA3は、独立して、C1〜C18アルキル;C2〜C18アルケニル;C4〜C12シクロアルキル;C5〜C12シクロアルケニル;フェニル;C7〜C15フェニルアルキル;C7〜C15シクロヘキシルアルキルであるか;又は前記残基の一つがOPr、NR910、COOH、COR1、SO22、ハロゲン、ニトロ、CNで置換され;及び/又は、少なくとも3個の炭素原子を含有する場合、炭素−炭素単結合が、O、NR9、COO、OCONR9、CONR9により中断されるか;あるいはA2及びA3は、一緒になって、それぞれが、非置換若しくはOPr、NR910、カルボキシ、COR1、SO22、ハロゲン、ニトロ、CNで、及び/若しくはC1〜C18アルキル、C1〜C18アルコキシ、C2〜C18アルケニル、C2〜C18アルケニルオキシ(それ自体それぞれが、非置換又はOPr、アミノ、カルボキシ、COR1、SO22、ハロゲン、ニトロ、CNで置換された)から選択される残基で置換されたC4〜C11アルキレン、−オキサアルキレン、−アザアルキレン又は−アルケニレンであり;
Arは、非置換又はOPr、NR910、カルボキシ、COR1、SO22、ハロゲン、ニトロ、CN、C1〜C18アルキル、C1〜C18アルコキシ、C2〜C18アルケニル、C2〜C18アルケニルオキシ、フェノキシで置換されたフェニレンであり;
1は、水素、OH、C1〜C18アルキル;C2〜C18アルケニル;C4〜C12シクロアルキル;C5〜C12シクロアルケニル;フェニル、C7〜C18アルキルフェニル、C1〜C18アルコキシフェニル、C1〜C18アルコキシ、C2〜C18アルケノキシ、C4〜C12シクロアルコキシ、C5〜C12シクロアルケノキシ、フェノキシ、C7〜C18アルキルフェノキシ、C7〜C18アルコキシフェノキシであり;
2は、OH、C1〜C18アルキル又はC1〜C18アルコキシであり;
3は、C1〜C18アルキル;C2〜C18アルケニル;C4〜C12シクロアルキル;C5〜C12シクロアルケニル;フェニル、C7〜C18アルキルフェニル、C1〜C18アルコキシフェニルであり;
5は、直接結合;−O−、−NR9−、−S−、−SO−、SO2−、CO、COOから選択されるヘテロ原子スペーサー;C1〜C18アルキレン;C3〜C18アルケニレン;若しくは、−O−、−NR9−、−S−、−SO−、SO2−、CO、COO、CONR9、OCONR9、OCOO、シクロへキシレン、フェニレンで中断されるか若しくは末端封止され、及び/又はOPr若しくはNR910で置換されたC1〜C18−アルキレンであり;あるいはR5は、その化学結合の2つが1つのArに結合し、その3つめ及び、存在するなら、4つめの化学結合が他のAr部分に結合する三価又は四価のC3〜C12アルキル部分であり;
6は、場合により−O−、−NR9−、−S−、−SO−、SO2−、CO、COO、CONR9、OCONR9、OCOO、シクロへキシレン、フェニレンで中断されるか若しくは末端封止され、非置換又はOPr若しくはNR910で置換されたC2〜C18−アルカン−トリイルであるか;又はC3〜C18アルケン−トリイルであり;
7は、場合により−O−、−NR9−、−S−、−SO−、SO2−、CO、COO、CONR9、OCONR9、OCOO、シクロへキシレン、フェニレンで中断されるか若しくは末端封止され、非置換又はOPr若しくはNR910で置換されたC2〜C18−アルカン−テトライルであるか;又はC4〜C18アルケン−テトライルであり;
8は、C1〜C18−アルキレン、又は−O−、−NR9−、−S−、−SO−、SO2−、CO、COO、CONR9、OCONR9、OCOO、シクロへキシレンで中断されたC3〜C36アルキレンであり;
9及びR10は、独立して、水素、C1〜C12アルキル、OPrで置換されたC1〜C12アルキル、シクロヘキシルであるか;又はR9及びR10は、一緒に結合して、ペンタメチレン又はオキサペンタメチレン部分を形成し;
11、R12及びR13は、独立してC1〜C12アルキル又はC1〜C12アルコキシである;
であり、特に、
nが1の場合、A1は、非置換又はC1〜C12アルキル、C1〜C12アルコキシ、OPrで置換されたC1〜C12アルキル、OPrで置換されたC2〜C12アルコキシで置換されたフェニルであるか;又はO−R8−O−Si−(CH33で置換されたフェニルであり;
nが2の場合、A1は、残基フェニレン−R5−フェニレンであるか;又は残基(CH32Si(O−R8−O−フェニレン)2であり;
nが3の場合、A1は、残基(フェニレン)3−R6であるか;又は残基CH3Si(O−R8−O−フェニレン)3であり;
nが4の場合、A1は、残基(フェニレン)4−R7であり;
2及びA3は、独立して、C1〜C4アルキルであるか、又は一緒になって、ペンタメチレンであり;
5は、直接結合;−O−;−NR9−;CO;C1〜C12アルキレン;OPr又はNR910で置換されたC1〜C4−アルキレン;−O−、−NR9−で中断されたC2〜C4アルキレンであるか;あるいはR5は、その化学結合の2つが1つのフェニレンに結合し、その3つめの化学結合が他のフェニレン部分に結合した三価のC3〜C12アルキル部分であり;
6は、C3〜C18−アルカン−トリイル;又は−O−、−NR9−、COO、CONR9、OCONR9、OCOOで中断されたC3〜C18アルカン−トリイルであるか;又はC3〜C18アルケン−トリイルであり;
7は、C4〜C18−アルカン−テトライル;又は−O−、−NR9−、COO、CONR9、OCONR9、OCOO、フェニレン、シクロへキシレンで中断されたC4〜C18アルカン−テトライルであるか;又はC4〜C18アルケン−テトライルであり;
8は、C2〜C18−アルキレン、又は−O−、−NR9−、COO、CONR9、OCONR9、OCOO、シクロへキシレンで中断されたC3〜C36アルキレンであり;
9及びR10は、独立して、水素、C1〜C12アルキルであるか;又は一緒になって、オキサペンタメチレンである;
11、R12及びR13は、独立して、C1〜C4アルキルである;
(それぞれ、上述の各方法の工程について示した特定の定義に入る)
である。
ヒドロキシケトン又はアミノケトンの製造の好ましい方法の工程では、用いるエポキシド遊離体は、最初に述べた工程i)及びii)で得られた1つである。
記載した方法の工程全体にわたって、圧力は重要ではなく、反応は、たとえば、常圧又は化学合成において通常の高圧、たとえば0.5〜150bar下で実施してもよい。高圧は、より揮発性の物質を使用する場合(工程iにおいて、遊離体としてたとえばジメチルスルフィド、塩化メチルなど)には有利な場合がある。
全ての中間体又はα−ヒドロキシケトン生成物の仕上げ、及び望むならば単離及び/又は精製を、当技術分野において公知の次の方法、たとえば水性相の有機溶媒での抽出、乾燥、結晶化及び/又は再結晶(たとえば、溶媒除去、冷却、播種などにより行う)、蒸留、クロマトグラフィなどで達成してもよく;これらの操作の例に示した手順は、実験室又は工業規模の合成有機化学における他の適切な一般的な使用手段によって一般化し又は代えてもよい。
新規なエポキシド
本発明で用いるいくつかのエポキシド中間体は、新規な化合物である。式IIIの化合物:
Figure 2008505865
(式中、nは2〜4の範囲であり、
nが2の場合、A1は、Ar−R5−Arであるか;又は残基R1112Si(O−R8−O−Ar)2であるか;又はA1は直接結合であり;
nが3の場合、A1は、残基(Ar)3−R6であるか;又は残基R11Si(O−R8−O−Ar)3であり;
nが4の場合、A1は、残基(Ar)4−R7であり;
2及びA3は、独立して、C1〜C18アルキル;C2〜C18アルケニル;C4〜C12シクロアルキル;C5〜C12シクロアルケニル;フェニル;C7〜C15フェニルアルキル;C7〜C15シクロヘキシルアルキルであるか;又は前記残基の一つがOPr、NR910、COOH、C0R1、SO22、ハロゲン、ニトロ、CNで置換され;及び/又は、少なくとも3個の炭素原子を含有する場合、炭素−炭素単結合が、O、NR9、COO、OCONR9、CONR9により中断され;
又はA2及びA3は、一緒になって、それぞれが、非置換又はOPr、NR910、カルボキシ、COR1、SO22、ハロゲン、ニトロ、CNで、及び/若しくはC1〜C18アルキル、C1〜C18アルコキシ、C2〜C18アルケニル、C2〜C18アルケニルオキシ(それ自体それぞれが、非置換又はOPr、アミノ、カルボキシ、COR1、SO22、ハロゲン、ニトロ、CNで置換された)から選択される残基で置換されたC4〜C11アルキレン、−オキサアルキレン、−アザアルキレン又は−アルケニレンである;
Arは、非置換又はOPr、NR910、カルボキシ、COR1、SO22、ハロゲン、ニトロ、CN、C1〜C18アルキル、C1〜C18アルコキシ、C2〜C18アルケニル、C2〜C18アルケニルオキシ、フェノキシで置換されたフェニレンであり;
1は、水素、OH、C1〜C18アルキル;C2〜C18アルケニル;C4〜C12シクロアルキル;C5〜C12シクロアルケニル;フェニル、C7〜C18アルキルフェニル、C1〜C18アルコキシフェニル、C1〜C18アルコキシ、C2〜C18アルケノキシ、C4〜C12シクロアルコキシ、C5〜C12シクロアルケノキシ、フェノキシ、C7〜C18アルキルフェノキシ、C7〜C18アルコキシフェノキシであり;
2は、OH、C1〜C18アルキル又はC1〜C18アルコキシであり;
3は、C1〜C18アルキル;C2〜C18アルケニル;C4〜C12シクロアルキル;C5〜C12シクロアルケニル;フェニル、C7〜C18アルキルフェニル、C1〜C18アルコキシフェニルであり;
5は、直接結合;−O−、−NR9−、−S−、−SO−、SO2−、CO、COOから選択されるヘテロ原子スペーサー;C1〜C18アルキレン;C3〜C18アルケニレン;あるいは−O−、−NR9−、−S−、−SO−、SO2−、CO、COO、CONR9、OCONR9、OCOO、シクロへキシレン、フェニレンで中断されるか若しくは末端封止され、及び/又はOPr若しくはNR910で置換されたC1〜C18−アルキレンであり;あるいはR5は、その化学結合の2つが1つのArに結合し、その3つめ及び、存在するなら、4つめの化学結合が他のAr部分に結合する三価又は四価のC3〜C12アルキル部分であり;
6は、場合により−O−、−NR9−、−S−、−SO−、SO2−、CO、COO、CONR9、OCONR9、OCOO、シクロへキシレン、フェニレンで中断されるか若しくは末端封止され、非置換又はOPr若しくはNR910で置換されたC2〜C18−アルカン−トリイルであるか;又はC3〜C18アルケン−トリイルであり;
7は、場合により、−O−、−NR9−、−S−、−SO−、SO2−、CO、COO、CONR9、OCONR9、OCOO、シクロへキシレン、フェニレンで中断されるか若しくは又は末端封止され、非置換又はOPr若しくはNR910で置換されたC2〜C18−アルカン−テトライルであるか;又はC4〜C18アルケン−テトライルであり;
8は、C1〜C18−アルキレン、又は−O−、−NR9−、−S−、−SO−、SO2−、CO、COO、CONR9、OCONR9、OCOO、シクロへキシレンで中断されたC3〜C36アルキレンであり;
9及びR10は、独立して、水素、C1〜C12アルキル、OPrで置換されたC1〜C12アルキル、シクロヘキシルであるか;又はR9及びR10は、一緒に結合して、ペンタメチレン又はオキサペンタメチレン部分を形成し;
11、R12及びR13は、独立して、C1〜C12アルキル又はC1〜C12アルコキシであり;
そしてより好ましい意味又は他の残基全ては、式I及びIIに対し上で定義された通りである)は、したがって本発明の別の目的である。
本発明により得ることができる化合物の例は、下記のもの:
Figure 2008505865
(式中、L、m及びnは約3の平均値を有する);
Figure 2008505865
(式中、pは、CAS Nos.163702-01-0; 75980-60-8; 954-16-5; 134-84-9の化合物のように、たとえば2〜10である);
Figure 2008505865

Figure 2008505865
(式中、Dは、C2〜C12アルキレン、フェニレン又はシクロへキシレンである);
Figure 2008505865
並びにこれらの混合物を含む。
本発明の方法で得られた化合物は、当技術分野において公知の方法に従って、続いてさらに変性することができる。
本発明により得ることができる化合物の多く、たとえば式Iの化合物は、エチレン性不飽和化合物又はそのような化合物を含有する混合物の光重合用光開始剤として用いることができる。したがって、本発明の方法は、α−ヒドロキシケトン及びα−アミノケトン類の光開始剤の製造のための新規な手法を提供する。
本発明により得ることができるα−ヒドロキシケトン光開始剤は、たとえば、式:
Figure 2008505865
(式中、R11及びR12は、互いに独立して、水素、C1〜C6アルキル、フェニル、C1〜C6アルコキシ、OSiR16(R172又は−O(CH2CH2O)q−C1〜C6アルキルであるか、又は
11及びR12は、これらが結合した炭素原子と一緒にシクロヘキシル環を形成し;
qは、1〜20の数であり;
14は、水素、C1〜C18アルキル、C1〜C18アルコキシ、−OCH2CH2−OR15、基CH2=C(CH3)−であるか、又は
Figure 2008505865
であり;
Iは、2〜10の数であり;
15は、水素、−COCH=CH2又は−COC(CH3)=CH2であり;
16及びR17は、互いに独立して、C1〜C8アルキル又はフェニルである)である。
この類の化合物は、たとえばWO03046017に開示されており、参考文献がその中に挙げられている。
α−ヒドロキシケトンの別の例は、式:
Figure 2008505865
の化合物、たとえばFratelli LambertiからのESACURE(登録商標)KIP、2−ヒドロキシ−1−{1−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−フェニル]−1,3,3−トリメチル−インダン−5−イル}−2−メチル−プロパン−1−オンである。
Irgacure(登録商標)及びDarocur(登録商標)製品は、Ciba Specialty Chemicals Inc. から市販されており;本発明のα−ヒドロキシケトン光開始剤は、たとえば、Ciba Specialty ChemicalsからIrgacure(登録商標)184として市販されているα−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンである。
明細書及び実施例で用いる略語:
TEMPO:2,2,6,6−テトラメチル−4−オキソ−ピペリジン
Alox:酸化アルミニウム
室温は20〜25℃の範囲の温度を意味する。
実施例1:エポキシドの製造
Figure 2008505865
水1L中塩化ベンジル586g(4.6モル)とテトラヒドロチオフェン418g(4.6モル)との混合物を、透明で均一な又は少しもやのかかった単一相の溶液が得られるまで、攪拌しながら85℃に加熱する。この溶液を20℃に冷却し、メタノール250g中50%NaOH1104g(13.8モル)とアセトン935g(16.1モル)とからなる反応混合物に、滴下することにより添加する。添加後、相分離のために、反応混合物を攪拌することなく10分間放置する。有機相の分離後、生成物を蒸留により単離し、所望の粗生成物750gを得て、これを精製処理することなく次の反応過程に用いる。
実施例2
Figure 2008505865
水1.7L中実施例1より得られた粗製エポキシド610g(2.3モル、水中に50−60重量%溶液)とクエン酸68g(0.324モル)との混合物を、80℃に加熱し、薄層クロマトグラフィにより、抽出物がこれ以上得られなくなるまで、この温度で(約6時間)攪拌する。次いで、ヘプタン1.5Lを80℃で添加し、混合物を10分間攪拌し、さらに10分間相分離させる。有機相を0℃に冷却し、種結晶の添加により沈殿を誘発する。ジオール250g(65%)を得る。
Figure 2008505865
水50ml中KBr3.5g(29.7ミリモル)の溶液をトルエン300ml中(a)で得られたジオール50g(0.297モル)の溶液に添加する。続いて、TEMPO0.9グラム(5.76ミリモル)を加える。赤みがかった懸濁液を0℃に冷却する。内部温度を5℃以下に維持しながら、12%次亜塩素酸ナトリウム(0.3モル)溶液160mlを添加する。続いて混合物を0から5℃で1時間攪拌し、10分間相分離させる。(30gの亜ジチオン酸ナトリウム(85%)と400mlの水とから得られた)亜ジチオン酸ナトリウム400mlを有機相に添加し、85℃で1から2時間攪拌する。有機相を再び分離し、そして濃縮する(ロータリーエバポレータ)。粗生成物を分留して、目的生成物42.5g(87%)を無色の油として得る。
実施例3
Figure 2008505865
水50ml中酢酸パラジウム56mg(0.25ミリモル)とバトクプロイン90mg(0.25ミリモル)との混合物を室温で24時間攪拌する。続いて、実施例1で得られたエポキシド741mg(5ミリモル)を添加する。反応混合物を酸素雰囲気下で48時間、100℃で攪拌する。蒸発の後、残留物をAloxでろ過し、粗生成物をクロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル比6:1)により精製し、所望の生成物386mgを得る。
実施例4:エポキシドの製造
Figure 2008505865
水0.78L中p−クロロベンジルクロリド500g(3.1モル)とテトラヒドロチオフェン282g(3.1モル)との混合物を、均一で透明な又は少々濁った単一相の溶液が得られるまで、十分に攪拌しながら、85℃で加熱する。次いで溶液を20℃に冷却し、メタノール195g中50%水酸化ナトリウム溶液992g(12.4モル)とアセトン720g(12.4モル)とからなる反応混合物にゆっくりと滴下することにより添加する。添加が完了した後、相が分離するまでこの反応混合物を10分間静置する。有機相を分離し、蒸留により目的物を得る。所望の生成物400gを透明無色な液体状で得る。
実施例5
Figure 2008505865
実施例6
Figure 2008505865
水23ml中酢酸パラジウム27mg(0.12ミリモル)とバトクプロイン43mg(0.12ミリモル)との混合物を室温で24時間攪拌する。次いで、エポキシド(実施例4の生成物)420mg(2.3ミリモル)を添加し、反応混合物を酸素雰囲気下で48時間、100℃で攪拌する。反応混合物を蒸発により濃縮し、残留物をAloxによりろ過し、所望の生成物をシリカゲルクロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル比6:1)の後に単離する。
実施例7:エポキシドの製造
Figure 2008505865
水0.2L中p−ブロモベンジルクロリド90g(0.35モル)とテトラヒドロチオフェン32g(0.35モル)との混合物を、均一で透明な又は少々濁った単一相の溶液が得られるまで、十分に攪拌しながら、80℃で加熱する。溶液を60℃まで冷却し、メタノール30ml中水酸化ナトリウム水溶液113g(50%,1.41モル)とアセトン82g(1.41モル)とからなる15℃に冷却した反応混合物に、ゆっくりと滴下することにより添加する。添加が完了した後、相が分離するまで、反応混合物を10分間静置する。有機相を分離し、蒸留により生成物を単離する。収量:無色透明の液体状のエポキシド58g(73%)。
実施例8
Figure 2008505865
実施例9
Figure 2008505865
水27mL中酢酸パラジウム30mg(0.135ミリモル)とバトクプロイン49mg(0.135ミリモル)との混合物を室温で24時間攪拌する。次いでエポキシド(実施例7の生成物)609mg(2.68ミリモル)を添加し、反応混合物を酸素雰囲気下で48時間、100℃で攪拌した。反応混合物を蒸発により濃縮し、残留物をAloxでろ過し、所望の生成物をシリカゲルクロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル比6:1)後に得る。
実施例10:エポキシドの製造
Figure 2008505865
p−フルオロベンジルクロライド56g(0.367モル)、テトラヒドロチオフェン33.4g(0.367モル)及び水0.1Lを、十分に攪拌しながら、85℃で加熱する。約3時間後、二相の反応混合物から、スルフォニウム塩に相当する均一で透明な又は少々濁った単一相の溶液を形成する。得られた溶液を25℃に冷却し、メタノール25mL中水酸化ナトリウム水溶液118g(50%,1.47モル)とアセトン86g(1.47モル)との15℃に冷却した混合物に、攪拌しながらゆっくりと添加する。相が分離するまで、得られた混合物を10分間静置しておき、有機相を分離して減圧蒸留により生成物を単離する。生成物45.2g(74%)を無色透明の液体状で得る。
実施例11
Figure 2008505865
実施例12
Figure 2008505865
出発物質として実施例10の生成物を用い、実施例6の方法により反応を行う。
実施例13:エポキシドの製造
Figure 2008505865
ベンジルクロリド152g(1.18モル)、テトラヒドロチオフェン108g(1.18モル)及び水0.255Lの混合物を、S−ベンジルテトラヒドロチオフェニウムクロライドの均一で透明な又は少々不透明な単一相の溶液が得られるまで、85℃で十分に攪拌する。溶液を20℃に冷却し、メタノール225g中のシクロヘキサノン467g(4.75モル)と(氷水0.53Lに水酸化カリウム267g(4.75モル)より得られる)水酸化カリウム水溶液とからなる反応混合物にゆっくりと滴下することにより添加する。添加が完了した後、相が分離するまで反応混合物を10分間静置し、有機相を分離し、分留の対象とする。2−ペンチル−1−オキサ−スピロ[2.5]オクタン181g(80%)を無色透明の油の形で得る。
実施例14
Figure 2008505865
実施例15
Figure 2008505865
水100ml中酢酸パラジウム0.112g(0.5ミリモル)とバトクプロイン0.018g(0.5ミリモル)との混合物を室温で24時間攪拌する。次いで、エポキシド(実施例13の生成物)1.88g(10ミリモル)を添加し、反応混合物を酸素雰囲気下で48時間、100℃で、攪拌する。室温に冷却した後、酢酸エチル150mlを毎回用いて生成物を2回抽出する。化合した有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥し、蒸発により濃縮し、粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル比9:1)する。所望の生成物を淡黄色の油状で得る。
実施例16:エポキシドの製造
Figure 2008505865
水0.18L中1,3−ビス(クロロメチル)ベンゼン(α,α’−ジクロロ−m−キシレン)90g(0.503モル)とテトラヒドロチオフェン91.4g(1.0モル)との混合物を、均一で透明な又は少々濁った単一相の溶液が得られるまで、十分に攪拌しながら、85℃で加熱する。溶液を室温まで冷却し、メタノール45mL中水酸化ナトリウム水溶液320g(50%,4.0モル)とアセトン233g(4.0モル)との反応混合物に、攪拌しながらゆっくりと滴下により添加する。添加が完了した後、相が分離するまで反応混合物を10分間静置する。有機相を分離し、蒸留によって、生成物1,3−ビス−エポキシベンゼンを黄色の油状で得る。
実施例17
Figure 2008505865
実施例18
Figure 2008505865
水20mL中酢酸パラジウム45mg(0.2ミリモル)とバトクプロイン72mg(0.2ミリモル)との混合物を24時間室温で攪拌する。次いで、エポキシド(実施例16の生成物)437mg(2.0ミリモル)を添加し、反応混合物を酸素雰囲気下で40時間、100℃で攪拌する。室温に冷却した後、クロロホルム50mLを毎回用いて、生成物を3回抽出する。化合した有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥し、蒸発により濃縮し、所望の生成物をシリカゲルクロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル比9:1)後に得る。

Claims (24)

  1. 1,1−ジカルボ置換オキシランの製造方法であって、
    ii)式
    Figure 2008505865

    (式中、Rは、非置換又はC5〜C12シクロアルキル若しくはフェニルで置換された炭素原子1から20個のアルキルであり、R’は、Rに対し定義された通りであるか、又はC5〜C12シクロアルキル、フェニル、C1〜C12アルキルで置換されたフェニルであり;又はRとR’は、一緒になって、C1〜C12アルキル若しくはフェニルで置換されていてもよいペンタ−若しくはヘキサメチレンであり;
    1は、芳香族有機炭素アンカー基であり;そして
    X’は、適切なアニオンである)
    で示されたスルホニウム塩を、塩基又は極性溶媒の存在下でケトンと反応させる工程を含む方法。
  2. 前記スルホニウム塩を、
    i)極性溶媒中の適切な有機スルフィドを、脱離基がベンジル部分に結合している遊離体と反応させる工程によって得る、請求項1記載の方法。
  3. 前記有機スルフィドが、式R−S−R’のジアルキルスルフィド、アルキルアリールスルフィド及びアルキル−シクロアルキルスルフィドから選択され、ここでRは、非置換又はC5〜C12シクロアルキル若しくはフェニルで置換された炭素原子1から20個のアルキルであり、R’は、Rに対し定義された通りであるか、又はC5〜C12シクロアルキル、フェニル、C1〜C12アルキルで置換されたフェニルであり;又はRとR’は、一緒になって、C1〜C12アルキル若しくはフェニルで置換されていてもよいペンタ−又はヘキサメチレンであり;脱離基がベンジル部分に結合している遊離体が、式X
    Figure 2008505865

    (式中、Xは、ハロゲン、OH、OAcから選ばれる脱離基であり、Acはアシル残基を示し;
    1は、芳香族有機炭素アンカー基である)
    であり、
    そして、工程(i)を加熱することにより実施する、請求項2記載の方法。
  4. 前記極性溶媒を、独立して、水、アルコール、たとえばメチル、エチル若しくはプロピルアルコール、又はこれらの溶媒の混合物から選択し;そして工程(ii)を−10℃〜50℃の範囲の温度で行う、請求項1又は2記載の方法。
  5. 前記ケトンが、式A2−CO−A3であり、
    ここで、A2及びA3は、それぞれ、酸素結合を有する炭素に結合している炭素原子を少なくとも1個有する有機基であり、
    前記塩基が、ケトンに対して、ケトン1モル当り0.9モル〜1.5モルの範囲の量で使用する金属水酸化物である、請求項1記載の方法。
  6. 1,1−ジカルボ置換オキシランを、続いてα−ヒドロキシケトン又はα−アミノケトンに転化する、請求項1記載の方法。
  7. 好ましくは、請求項1の方法で得る1,1−ジカルボ置換オキシランが、遷移金属触媒の存在下で好気的酸化に抗する、ことを特徴とするα−ヒドロキシケトンの製造方法。
  8. 前記反応を水の存在下で実施し、触媒をPd,Ru,Cu,Fe,Mn,Co,Mo,W,V,Ti,Ta,Pt触媒から選択し、及び好ましくは触媒が、適切なPd触媒である、請求項7記載の方法。
  9. 前記好気的な酸化を、気体酸素及び/又は酸素分子放出剤の存在によって行う、請求項7記載の方法。
  10. 使用する前記遷移金属触媒が、中心原子としての遷移金属に結合している有機配位子、好ましくはキレート配位子を含む錯体である、請求項8記載の方法。
  11. 前記1,1−ジカルボ置換オキシランが、式II:
    Figure 2008505865

    (式中、nは1から4の範囲であり;
    nが1の場合、A1は、非置換又はOPr、NR910、カルボキシ、COR1、SO22、ハロゲン、ニトロ、CN、Aroで、及び/若しくはアルキル、アルコキシ、アルケニル、若しくはアルケニルオキシ(それ自体それぞれが、非置換又はOPr、ハロゲン、NR910、カルボキシ、Aro、COR1、SO22、ニトロ、CNで置換された)で置換された炭素環式アリールであるか;又はO−R8−O−SiR111213で置換された炭素環式アリールであり;
    nが2の場合、A1は、Ar−R5−Arであるか;又は残基R1112Si(O−R8−O−Ar)2であり;
    nが3の場合、A1は、残基(Ar)3−R6であるか;又は残基R11Si(O−R8−O−Ar)3であり;
    nが4の場合、A1は、残基(Ar)4−R7であり;
    2及びA3は、独立して、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、アルキルアリール、アリールアルキル、シクロアルキルアルキル、又は前記残基の一つがOPr、NR910、カルボキシ、COR1、SO22、ハロゲン、ニトロ、CNで置換され;及び/又は、少なくとも3個の炭素原子を含有する場合、炭素−炭素単結合が、O、NR9、COO、OCONR9、CONR9により中断されるか;
    あるいはA2及びA3は、一緒になって、それぞれが、非置換又はOPr、NR910、カルボキシ、COR1、SO22、ハロゲン、ニトロ、CNで、及び/若しくはアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシ(それ自体それぞれが、非置換又はOPr、NR910、カルボキシ、COR1、SO22、ハロゲン、ニトロ、CNで置換された)で置換されたC4〜C11アルキレン、−オキサアルキレン、−アザアルキレン又は−アルケニレンであり;
    Arは、非置換又はOPr、NR910、カルボキシ、COR1、SO22、ハロゲン、ニトロ、CN、Aro、アルキル、アルコキシで置換された二価の炭素環式アリールを表し;
    Aroは、非置換又はOPr、NR910、カルボキシ、COR1、SO22、ハロゲン、ニトロ、CN、アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシで置換されたアリールオキシを表し;
    Prは、水素又は保護基を表し;
    1は、水素、OH、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、フェニル、アルキルフェニル、アルコキシフェニル、アルコキシ、アルケノキシ、シクロアルコキシ、シクロアルケノキシ、フェノキシ、アルキルフェノキシ、アルコキシフェノキシであり;
    2は、OH、アルキル又はアルコキシであり;
    3は、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、フェニル、アルキルフェニル、アルコキシフェニルであり;
    4及びR’4は、独立して、水素、C1〜C12アルキル又はシクロヘキシルであり;
    5、R6、及びR7は、独立して、これらが結合するAr部分を共有結合するのに適切な原子価のスペーサー基であるか;又はR5は、直接結合であり;
    8は、二価の脂肪族又は脂環式の残基であり;
    9及びR10は、独立して、水素、C1〜C12アルキル、OPr及び/又はNR4R’4で置換されたC1〜C12アルキル、C5〜C12シクロアルキルであるか;又はR9及びR10は、一緒に結合して、テトラメチレン、ペンタメチレン、オキサテトラメチレン又はオキサペンタメチレン部分を形成し;
    11、R12及びR13は、独立して、C1〜C12アルキル又はC1〜C12アルコキシである)
    の化合物である、請求項1記載の方法。
  12. iii)水性の酸の存在下で1,1−ジカルボ置換オキシランを加水分解して、対応するジアルコールを形成するか、又は
    iii’)触媒の存在下で1,1−ジカルボ置換オキシランをアミノリシスに付して、対応するα−アミノアルコールを形成し、
    iv)及び得られた生成物を、次亜塩素酸塩、次亜臭素酸塩、超原子価ヨウ素試薬から選択される酸化剤で処理し、
    ここで、好ましくは、1,1−ジカルボ置換オキシランを請求項1の方法で得ることを特徴とする、α−ヒドロキシケトン又はα−アミノケトンの製造方法。
  13. 工程(iii)において、反応を水性溶媒、好ましくは水又は水と有機溶媒との混合物の存在下で実施し;
    及び酸が、ハロゲン化水素、スルホン酸、硫酸、酸性硫酸水素塩、リン酸、カルボン酸、鉱酸(acidic minerals)から選択されるプロトン酸であり;
    及び温度を40〜100℃の範囲とする、請求項12記載のα−ヒドロキシケトンの製造方法。
  14. 工程(iv)において、酸化されるジアルコール又はアミノアルコールに対して、酸化剤を当量又は過剰、好ましくはジアルコール又はアミノアルコール当量に対して、1〜20当量の範囲の量で使用し;
    及び酸化を不活性な有機溶媒の存在下で実施する、請求項12記載の方法。
  15. 工程(iv)において、酸化剤が、リチウム、ナトリウム又はカリウムの次亜塩素酸塩であり;ジアルコール又はアミノアルコールに対して、触媒を0.1〜10モル−%の範囲の量で添加し;及び酸化工程中の温度を−10〜+15℃の範囲内に保つ、請求項12記載の方法。
  16. 前記1,1−ジカルボ置換オキシランが、式II
    Figure 2008505865

    (式中、nは1から4の範囲であり;
    nが1の場合、A1は、非置換又はOPr、NR910、カルボキシ、COR1、SO22、ハロゲン、ニトロ、CN、Aroで、及び/若しくはアルキル、アルコキシ、アルケニル若しくはアルケニルオキシ(それ自体それぞれが、非置換又はOPr、ハロゲン、NR910、カルボキシ、Aro、COR1、SO22、ニトロ、CNで置換されている)で置換された炭素環式アリールであるか;又はO−R8−O−SiR111213で置換された炭素環式アリールであり;
    あるいはA1は、それぞれが、非置換又はOPr、ハロゲン、NR910、Aro、COR1、OCOR3、NR9COR3で置換され、及び/又は、少なくとも3個の炭素原子を含有する場合、炭素−炭素単結合が、O、NR9、COO、CONR9により中断されていてもよい、アルキル、アルケニル、アルコキシ、アルケニルオキシであり;又はA1は、水素であり;
    nが2の場合、A1は、Ar−R5−Arであるか;又は残基R1112Si(O−R8−O−Ar)2であり;
    nが3の場合、A1は、残基(Ar)3−R6であるか;又は残基R11Si(O−R8−O−Ar)3であり;
    nが4の場合、A1は、残基(Ar)4−R7であり;
    2及びA3は、独立して、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、アルキルアリール、アリールアルキル、シクロアルキルアルキル、又は前記残基の一つがOPr、NR910、カルボキシ、COR1、SO22、ハロゲン、ニトロ、CNで置換され;及び/又は、少なくとも3個の炭素原子を含有する場合、炭素−炭素単結合が、O、NR9、COO、OCONR9、CONR9により中断されるか;
    あるいはA2及びA3は、一緒になって、それぞれが、非置換又はOPr、NR910、カルボキシ、COR1、SO22、ハロゲン、ニトロ、CNで、及び/若しくはアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシ(それ自体それぞれが、非置換又はOPr、NR910、カルボキシ、COR1、SO22、ハロゲン、ニトロ、CNで置換された)で置換されたC4〜C11アルキレン、−オキサアルキレン、−アザアルキレン又は−アルケニレンであり;
    Arは、非置換又はOPr、NR910、カルボキシ、COR1、SO22、ハロゲン、ニトロ、CN、Aro、アルキル、アルコキシで置換された二価の炭素環式アリールを表し;
    Aroは、非置換又はOPr、NR910、カルボキシ、COR1、SO22、ハロゲン、ニトロ、CN、アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシで置換されたアリールオキシを表し;
    Prは、水素又は保護基を表し;
    1は、水素、OH、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、フェニル、アルキルフェニル、アルコキシフェニル、アルコキシ、アルケノキシ、シクロアルコキシ、シクロアルケノキシ、フェノキシ、アルキルフェノキシ、アルコキシフェノキシであり;
    2は、OH、アルキル又はアルコキシであり;
    3は、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、フェニル、アルキルフェニル、アルコキシフェニルであり;
    4及びR’4は、独立して、水素、C1〜C12アルキル又はシクロヘキシルであり;
    5、R6、及びR7は、独立して、これらが結合するAr部分を共有結合するのに適切な原子価のスペーサー基であるか;又はR5は、直接結合であり;
    8は、二価の脂肪族又は脂環式の残基であり;
    9及びR10は、独立して、水素、C1〜C12アルキル、OPr及び/又はNR4R’4で置換されたC1〜C12アルキル、C5〜C12シクロアルキルであるか;又はR9及びR10は、一緒に結合して、テトラメチレン、ペンタメチレン、オキサテトラメチレン又はオキサペンタメチレン部分を形成し;
    11、R12及びR13は、独立して、C1〜C12アルキル又はC1〜C12アルコキシである)
    の化合物である、請求項7又は12の方法。
  17. α−ヒドロキシケトン又はα−アミノケトンが、式I’
    Figure 2008505865

    (式中、nは1から4の範囲であり;
    nが1の場合、A1は、非置換又はOPr、NR910、カルボキシ、COR1、SO22、ハロゲン、ニトロ、CN、Aroで、及び/若しくはアルキル、アルコキシ、アルケニル、若しくはアルケニルオキシ(それ自体それぞれが、非置換又はOPr、ハロゲン、NR910、カルボキシ、Aro、COR1、SO22、ニトロ、CNで置換された)で置換された炭素環式アリールであるか;又はO−R8−O−SiR111213で置換された炭素環式アリールであり;
    nが2の場合、A1は、Ar−R5−Arであるか;又は残基R1112Si(O−R8−O−Ar)2であり;
    nが3の場合、A1は、残基(Ar)3−R6であるか;又は残基R11Si(O−R8−O−Ar)3であり;
    nが4の場合、A1は、残基(Ar)4−R7であり;
    2及びA3は、独立して、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、アルキルアリール、アリールアルキル、シクロアルキルアルキル、又は前記残基の一つがOPr、NR910、カルボキシ、COR1、SO22、ハロゲン、ニトロ、CNで置換され;及び/又は、少なくとも3個の炭素原子を含有する場合、炭素−炭素単結合が、O、NR9、COO、OCONR9、CONR9で中断されるか;
    あるいはA2及びA3は、一緒になって、それぞれが、非置換又はOPr、NR910、カルボキシ、COR1、SO22、ハロゲン、ニトロ、CNで、及び/若しくはアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシ(それ自体それぞれが、非置換又はOPr、NR910、カルボキシ、COR1、SO22、ハロゲン、ニトロ、CNで置換された)で置換されたC4〜C11アルキレン、−オキサアルキレン、−アザアルキレン又は−アルケニレンであり;
    Arは、非置換又はOPr、NR910、カルボキシ、COR1、SO22、ハロゲン、ニトロ、CN、Aro、アルキル、アルコキシで置換された二価の炭素環式アリールを表し;
    Aroは、非置換又はOPr、NR910、カルボキシ、COR1、SO22、ハロゲン、ニトロ、CN、アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシで置換されたアリールオキシを表し;
    Prは、水素又は保護基を表し;
    Dは、OH又はNR1819であり;
    1は、水素、OH、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、フェニル、アルキルフェニル、アルコキシフェニル、アルコキシ、アルケノキシ、シクロアルコキシ、シクロアルケノキシ、フェノキシ、アルキルフェノキシ、アルコキシフェノキシであり;
    2は、OH、アルキル又はアルコキシであり;
    3は、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、フェニル、アルキルフェニル、アルコキシフェニルであり;
    4及びR’4は、独立して、水素、C1〜C12アルキル又はシクロヘキシルであり;
    5、R6、及びR7は、独立して、これらが結合するAr部分を共有結合するのに適切な原子価のスペーサー基であるか;又はR5は、直接結合であり;
    8は、二価の脂肪族又は脂環式の残基であり;
    9及びR10は、独立して、水素、C1〜C12アルキル、OPr及び/又はNR4R’4で置換されたC1〜C12アルキル、C5〜C12シクロアルキルであるか;又はR9及びR10は、一緒に結合して、テトラメチレン、ペンタメチレン、オキサテトラメチレン又はオキサペンタメチレン部分を形成し;
    11、R12及びR13は、独立して、C1〜C12アルキル又はC1〜C12アルコキシであり;
    18及びR19は、独立して、H、C1〜C4アルキルから選択されるか、あるいは一緒に結合して、テトラメチレン、ペンタメチレン、オキサテトラメチレン、オキサペンタメチレン又はアザテトラメチレン又はアザペンタメチレン部分(ここで、窒素原子は非置換又はC1〜C4アルキルで置換された)を形成する)
    である、請求項6又は12記載の方法。
  18. α−ヒドロキシケトンが、式I
    Figure 2008505865

    (式中、nは1から4の範囲であり;
    nが1の場合、A1は、非置換又はOPr、NR910、カルボキシ、COR1、SO22、ハロゲン、ニトロ、CN、Aroで、及び/若しくはアルキル、アルコキシ、アルケニル、若しくはアルケニルオキシ(それ自体それぞれが、非置換又はOPr、ハロゲン、NR910、カルボキシ、Aro、COR1、SO22、ニトロ、CNで置換された)で置換された炭素環式アリールであるか;又はO−R8−O−SiR111213で置換された炭素環式アリールであり;
    あるいはA1は、それぞれが、非置換又はOPr、ハロゲン、NR910、Aro、COR1、OCOR3、NR9COR3で置換され、及び/又は、少なくとも3個の炭素原子を含有する場合、炭素−炭素単結合が、O、NR9、COO、CONR9で中断されることができる、アルキル、アルケニル、アルコキシ、アルケニルオキシでるか;又はA1は、水素であり;
    nが2の場合、A1は、Ar−R5−Arであるか;又は残基R1112Si(O−R8−O−Ar)2であり;又はA1は、直接結合であり;
    nが3の場合、A1は、残基(Ar)3−R6であるか;又は残基R11Si(O−R8−O−Ar)3であり;
    nが4の場合、A1は、残基(Ar)4−R7であり;
    2及びA3は、独立して、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、アルキルアリール、アリールアルキル、シクロアルキルアルキル、又は前記残基の一つがOPr、NR910、カルボキシ、COR1、SO22、ハロゲン、ニトロ、CNで置換され;及び/又は、少なくとも3個の炭素原子を含有する場合、炭素−炭素単結合が、O、NR9、COO、OCONR9、CONR9により中断されるか;
    あるいはA2及びA3は、一緒になって、それぞれが、非置換又はOPr、NR910、カルボキシ、COR1、SO22、ハロゲン、ニトロ、CNで、及び/若しくはアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシ(それ自体それぞれが、非置換又はOPr、NR910、カルボキシ、COR1、SO22、ハロゲン、ニトロ、CNで置換された)で置換されたC4〜C11アルキレン、−オキサアルキレン、−アザアルキレン又は−アルケニレンであり;
    Arは、非置換又はOPr、NR910、カルボキシ、COR1、SO22、ハロゲン、ニトロ、CN、Aro、アルキル、アルコキシで置換された二価の炭素環式アリールを表し;
    Aroは、非置換又はOPr、NR910、カルボキシ、COR1、SO22、ハロゲン、ニトロ、CN、アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシで置換されたアリールオキシを表し;
    Prは、水素又は保護基を表し;
    1は、水素、OH、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、フェニル、アルキルフェニル、アルコキシフェニル、アルコキシ、アルケノキシ、シクロアルコキシ、シクロアルケノキシ、フェノキシ、アルキルフェノキシ、アルコキシフェノキシであり;
    2は、OH、アルキル又はアルコキシであり;
    3は、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、フェニル、アルキルフェニル、アルコキシフェニルであり;
    4及びR’4は、独立して、水素、C1〜C12アルキル又はシクロヘキシルであり;
    5、R6、及びR7は、独立して、これらが結合するAr部分を共有結合するのに適切な原子価のスペーサー基であるか;又はR5は、直接結合であり;
    8は、二価の脂肪族又は脂環式の残基であり;
    9及びR10は、独立して、水素、C1〜C12アルキル、OPr及び/又はNR4R’4で置換されたC1〜C12アルキル、C5〜C12シクロアルキルであるか;又はR9及びR10は、一緒に結合して、テトラメチレン、ペンタメチレン、オキサテトラメチレン又はオキサペンタメチレン部分を形成し;
    11、R12及びR13は、独立して、C1〜C12アルキル又はC1〜C12アルコキシである)
    である、請求項7又は12記載の方法。
  19. α−ヒドロキシケトンが、置換基Pr(式中、Prは、その後除去される保護基であり、それによりケトンのOH官能性を回復する)を有する、請求項7記載の方法。
  20. nが1の場合、A1は、非置換又はOPr、NR910、カルボキシ、COR1、SO22、ハロゲン、ニトロ、CN、Aroで;及び/若しくはC1〜C18アルキル、C1〜C18アルコキシ、C2〜C18アルケニル、若しくはC2〜C18アルケニルオキシ(それ自体それぞれが、非置換又はOPr、ハロゲン、NR910、カルボキシ、Aro、COR1、SO22、ニトロ、CNで置換された)で置換されたフェニルであるか;又はO−R8−O−SiR111213で置換されたフェニルであり;
    あるいはA1は、それぞれが、非置換又はOPr、ハロゲン、NR910、Aro、COR1、OCOR3、NR9COR3で置換され、及び/又は、少なくとも3個の炭素原子を含有する場合、炭素−炭素単結合が、O、NR9、COO、CONR9により中断されることができるC1〜C18アルキル、C1〜C18アルコキシ、C2〜C18アルケニル又はC2〜C18アルケニルオキシであり;
    nが2の場合、A1は、Ar−R5−Arであるか;又は残基R1112Si(O−R8−O−Ar)2であるか;A1は、直接結合であり;
    nが3の場合、A1は、残基(Ar)3−R6であるか;又は残基R11Si(O−R8−O−Ar)3であり;
    nが4の場合、A1は、残基(Ar)4−R7であり;
    2及びA3は、独立して、C1〜C18アルキル;C2〜C18アルケニル;C4〜C12シクロアルキル;C5〜C12シクロアルケニル;フェニル;C7〜C15フェニルアルキル;C7〜C15シクロヘキシルアルキルであるか;又は前記残基の一つがOPr、NR910、COOH、COR1、SO22、ハロゲン、ニトロ、CNで置換され;及び/又は、少なくとも3個の炭素原子を含有する場合、炭素−炭素単結合が、O、NR9、COO、OCONR9、CONR9により中断されるか;
    あるいはA2及びA3は、一緒になって、それぞれが、非置換又はOPr、NR910、カルボキシ、COR1、SO22、ハロゲン、ニトロ、CNで置換された、及び/若しくはC1〜C18アルキル、C1〜C18アルコキシ、C2〜C18アルケニル、C2〜C18アルケニルオキシ(それ自体それぞれが、非置換又はOPr、アミノ、カルボキシ、COR1、SO22、ハロゲン、ニトロ、CNで置換された)から選択される残基で置換されたC4〜C11アルキレン、−オキサアルキレン、−アザアルキレン又は−アルケニレンであり;
    Arは、非置換又はOPr、NR910、カルボキシ、COR1、SO22、ハロゲン、ニトロ、CN、C1〜C18アルキル、C1〜C18アルコキシ、C2〜C18アルケニル、C2〜C18アルケニルオキシ、フェノキシで置換されたフェニレンであり;
    1は、水素、OH、C1〜C18アルキル;C2〜C18アルケニル;C4〜C12シクロアルキル;C5〜C12シクロアルケニル;フェニル、C7〜C18アルキルフェニル、C1〜C18アルコキシフェニル、C1〜C18アルコキシ、C2〜C18アルケノキシ、C4〜C12シクロアルコキシ、C5〜C12シクロアルケノキシ、フェノキシ、C7〜C18アルキルフェノキシ、C7〜C18アルコキシフェノキシであり;
    2は、OH、C1〜C18アルキル又はC1〜C18アルコキシであり;
    3は、C1〜C18アルキル;C2〜C18アルケニル;C4〜C12シクロアルキル;C5〜C12シクロアルケニル;フェニル、C7〜C18アルキルフェニル、C1〜C18アルコキシフェニルであり;
    5は、直接結合;−O−、−NR9−、−S−、−SO−、SO2−、CO、COOから選択されるヘテロ原子スペーサー;C1〜C18アルキレン;C3〜C18アルケニレン;あるいは、−O−、−NR9−、−S−、−SO−、SO2−、CO、COO、CONR9、OCONR9、OCOO、シクロへキシレン、フェニレンで中断されるか若しくは末端封止され、及び/又はOPr若しくはNR910で置換されたC1〜C18−アルキレンであるか;あるいはR5は、その化学結合の2つが1つのArに結合し、その3つめ及び、存在するなら、4つめの化学結合が他のAr部分に結合する三価又は四価のC3〜C12アルキル部分であり;
    6は、場合により−O−、−NR9−、−S−、−SO−、SO2−、CO、COO、CONR9、OCONR9、OCOO、シクロへキシレン、フェニレンで中断されるか若しくは末端封止され、非置換又はOPr若しくはNR910で置換されたC2〜C18−アルカン−トリイルであるか;又はC3〜C18アルケン−トリイルであり;
    7は、場合により−O−、−NR9−、−S−、−SO−、SO2−、CO、COO、CONR9、OCONR9、OCOO、シクロへキシレン、フェニレンで中断されるか若しくは末端封止され、非置換又はOPr若しくはNR910で置換されたC2〜C18−アルカン−テトライルであるか;又はC4〜C18アルケン−テトライルであり;
    8は、C1〜C18−アルキレン、又は−O−、−NR9−、−S−、−SO−、SO2−、CO、COO、CONR9、OCONR9、OCOO、シクロへキシレンで中断されたC3〜C36アルキレンであり;
    9及びR10は、独立して、水素、C1〜C12アルキル、OPrで置換されたC1〜C12アルキル、シクロヘキシルであるか;又はR9及びR10は、一緒に結合して、ペンタメチレン又はオキサペンタメチレン部分を形成し;
    11、R12及びR13は、独立して、C1〜C12アルキル又はC1〜C12アルコキシである;
    請求項16又は18記載の方法。
  21. nが1の場合、A1は、非置換又はC1〜C12アルキル、C1〜C12アルコキシ、OPrで置換されたC1〜C12アルキル、OPrで置換されたC2〜C12アルコキシで置換されたフェニルであるか;又はO−R8−O−Si−(CH33で置換されたフェニルであり;
    nが2の場合、A1は、残基フェニレン−R5−フェニレンであるか;又は残基(CH32Si(O−R8−O−フェニレン)2であり;
    nが3の場合、A1は、残基(フェニレン)3−R6であるか;又は残基CH3Si(O−R8−O−フェニレン)3であり;
    nが4の場合、A1は、残基(フェニレン)4−R7であり;
    2及びA3は、独立して、C1〜C4アルキルであるか、又は一緒になって、ペンタメチレンであり;
    5は、直接結合;−O−;−NR9−;CO;C1〜C12アルキレン;OPr又はNR910で置換されたC1〜C4−アルキレン;−O−、−NR9−で中断されたC2〜C4アルキレンであるか;あるいはR5は、その化学結合の2つが1つのフェニレンに結合し、その3つめの化学結合が他のフェニレン部分に結合した三価のC3〜C12アルキル部分であり;
    6は、C3〜C18−アルカン−トリイル;又は−O−、−NR9−、COO、CONR9、OCONR9、OCOOで中断されたC3〜C18アルカン−トリイルであるか;又はC3〜C18アルケン−トリイルであり;
    7は、C4〜C18−アルカン−テトライル;又は−O−、−NR9−、COO、CONR9、OCONR9、OCOO、フェニレン、シクロへキシレンで中断されたC4〜C18アルカン−テトライルであるか;又はC4〜C18アルケン−テトライルであり;
    8は、C2〜C18−アルキレン、又は−O−、−NR9−、COO、CONR9、OCONR9、OCOO、シクロへキシレンで中断されたC3〜C36アルキレンであり;
    9及びR10は、独立して、水素、C1〜C12アルキルであるか;又は一緒になって、オキサペンタメチレンである;
    11、R12及びR13は、独立して、C1〜C4アルキルである、
    請求項16、17又は18記載の方法。
  22. 光開始剤の製造のための請求項6、7又は12記載の方法。
  23. 1,1−ジカルボ置換エチレンオキシドの好気的酸化のための遷移金属触媒の使用。
  24. 式III
    Figure 2008505865

    (式中、nは2〜4の範囲であり、
    nが2の場合、A1は、Ar−R5−Arであるか;又は残基R1112Si(O−R8−O−Ar)2であるか;又はA1は直接結合であり;
    nが3の場合、A1は、残基(Ar)3−R6であるか;又は残基R11Si(O−R8−O−Ar)3であり;
    nが4の場合、A1は、残基(Ar)4−R7であり;
    2及びA3は、独立して、C1〜C18アルキル;C2〜C18アルケニル;C4〜C12シクロアルキル;C5〜C12シクロアルケニル;フェニル;C7〜C15フェニルアルキル;C7〜C15シクロヘキシルアルキルであるか;又は前記残基の一つがOPr、NR910、COOH、C0R1、SO22、ハロゲン、ニトロ、CNで置換され;及び/又は、少なくとも3個の炭素原子を含有する場合、炭素−炭素単結合が、O、NR9、COO、OCONR9、CONR9により中断され;
    あるいはA2及びA3は、一緒になって、それぞれが、非置換又はOPr、NR910、カルボキシ、COR1、SO22、ハロゲン、ニトロ、CNで、及び/若しくはC1〜C18アルキル、C1〜C18アルコキシ、C2〜C18アルケニル、C2〜C18アルケニルオキシ(それ自体それぞれが、非置換又はOPr、アミノ、カルボキシ、COR1、SO22、ハロゲン、ニトロ、CNで置換された)から選択される残基で置換されたC4〜C11アルキレン、−オキサアルキレン、−アザアルキレン又は−アルケニレンであり;
    Arは、非置換又はOPr、NR910、カルボキシ、COR1、SO22、ハロゲン、ニトロ、CN、C1〜C18アルキル、C1〜C18アルコキシ、C2〜C18アルケニル、C2〜C18アルケニルオキシ、フェノキシで置換されたフェニレンであり;
    1は、水素、OH、C1〜C18アルキル;C2〜C18アルケニル;C4〜C12シクロアルキル;C5〜C12シクロアルケニル;フェニル、C7〜C18アルキルフェニル、C1〜C18アルコキシフェニル、C1〜C18アルコキシ、C2〜C18アルケノキシ、C4〜C12シクロアルコキシ、C5〜C12シクロアルケノキシ、フェノキシ、C7〜C18アルキルフェノキシ、C7〜C18アルコキシフェノキシであり;
    2は、OH、C1〜C18アルキル又はC1〜C18アルコキシであり;
    3は、C1〜C18アルキル;C2〜C18アルケニル;C4〜C12シクロアルキル;C5〜C12シクロアルケニル;フェニル、C7〜C18アルキルフェニル、C1〜C18アルコキシフェニルであり;
    5は、直接結合;−O−、−NR9−、−S−、−SO−、SO2−、CO、COOから選択されるヘテロ原子スペーサー;C1〜C18アルキレン;C3〜C18アルケニレン;あるいは−O−、−NR9−、−S−、−SO−、SO2−、CO、COO、CONR9、OCONR9、OCOO、シクロへキシレン、フェニレンで中断されるか若しくは末端封止され、及び/又はOPr又はNR910で置換されたC1〜C18−アルキレンであり;あるいはR5は、その化学結合の2つが1つのArに結合し、その3つめ及び、存在するなら、4つめの化学結合が他のAr部分に結合する三価又は四価のC3〜C12アルキル部分であり;
    6は、場合により−O−、−NR9−、−S−、−SO−、SO2−、CO、COO、CONR9、OCONR9、OCOO、シクロへキシレン、フェニレンで中断されるか若しくは末端封止され、非置換又はOPr若しくはNR910で置換されたC2〜C18−アルカン−トリイルであるか;又はC3〜C18アルケン−トリイルであり;
    7は、場合により、−O−、−NR9−、−S−、−SO−、SO2−、CO、COO、CONR9、OCONR9、OCOO、シクロへキシレン、フェニレンで中断されるか若しくは末端封止され、非置換又はOPr若しくはNR910で置換されたC2〜C18−アルカン−テトライルであるか;又はC4〜C18アルケン−テトライルであり;
    8は、C1〜C18−アルキレン、又は−O−、−NR9−、−S−、−SO−、SO2−、CO、COO、CONR9、OCONR9、OCOO、シクロへキシレンで中断されたC3〜C36アルキレンであり;
    9及びR10は、独立して、水素、C1〜C12アルキル、OPrで置換されたC1〜C12アルキル、シクロヘキシルであるか;又はR9及びR10は、一緒に結合して、ペンタメチレン又はオキサペンタメチレン部分を形成し;
    11、R12及びR13は、独立して、C1〜C12アルキル又はC1〜C12アルコキシである)
    の化合物。
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