JP2008504501A - 針状ころ軸受けを有する圧着装置を備えた、車両に用いられるディスクブレーキ - Google Patents

Abstract

本発明は、車両に用いられるディスクブレーキ、特に商用車に用いられるニューマチック操作式のディスクブレーキであって、ブレーキキャリパと、ブレーキを圧着するための圧着装置とが設けられており、該圧着装置が、第１の構成エレメント、たとえば回動レバーを有しており、該第１の構成部材が、針状ころ軸受け（１）によって第２の構成部材、たとえばブレーキキャリパに可動にガイドされている形式のものにおいて、インナレース（３）が、プラスチックから成る軸受け用保持器として形成されており、該軸受け用保持器が、外側軸受けとしての平らな薄板リングを側方で取り囲んでいることを特徴としている。

Description

本発明は、請求項１の上位概念部に記載した形式の、車両に用いられるディスクブレーキ、特に商用車に用いられるニューマチック操作式のディスクブレーキに関する。

このような形式のディスクブレーキは種々異なる構成、たとえば当該保護権の出願人の製品番号ＳＢ６およびＳＢ７ならびにＳＮ６およびＳＮ７で知られている。本発明は、特にこのような形式のブレーキに使用するために適しているものの、原理的には、別のタイプのディスクブレーキにも適している。このディスクブレーキでは、可動の第１のブレーキ構成部材、特に偏心的に支承したい回動レバーを別のブレーキ構成部材に支承することが、円弧状の針状ころ軸受けによって行われる。この場合、アウタレースとインナレースとは、閉じられたリングと見なされず、円の一部にわたって円弧状に延びる構成エレメントと見なされる。

互いに相対的に可動のブレーキ部材を支承するためには、アウタレースと、インナレースと、１セットの軸受け用針状ころとを備えた針状ころ軸受けもしくはころ軸受けが有効であると分かった。最適化要求は、特にこのような形式の針状ころ軸受けを製作するための比較的高いコスト支出に関して見られる。

本発明の課題は、この問題を解決することである。

本発明は、この課題を請求項１の対象によって解決する。

本発明によれば、インナレースが、プラスチックから成る軸受け用保持器として形成されており、該軸受け用保持器が、外側軸受けとしての「平らな」薄板リングをｕ字形に取り囲んでいる。アウタレースが、機能エレメント、たとえば突起またはこれに類するものを除いて、ただ１回の曲げ加工プロセスで簡単に製作可能である金属薄板から成っており、側方の保持器壁の役割が、たとえば射出成形部材として廉価に製作可能であるプラスチック製のインナレースによって引き受けられているので、針状ころ軸受けを製作するためのコストひいてはディスクブレーキを製作するためのコストを低減させることができ、にもかかわらず、機能は少なくとも公知先行技術に比べて不変のままであるかまたは改善すらされている。これに対して、公知先行技術によれば、アウタレースが、側方の２つの保持器壁を備えた円弧状薄板として製造されていた。両保持器壁は、使用したい極めて硬質の金属薄板に、手間のかかる高価な製作過程によってしか設けることができなかった。これに対して、事前の予想に反して、側方の保持器仕切りの役割を、プラスチックから成るインナレースに置き換えることが可能である。

有利な構成は、従属請求項から知ることができる。

以下に、本発明の実施例を図面につき詳しく説明する。

図１には、ディスクブレーキに用いられる針状ころ軸受け１が示してある。この針状ころ軸受け１は、たとえば製品番号ＳＮ６またはＳＮ７またはこれに類する構造で、たとえばドイツ連邦共和国特許出願公開第４２０４３０７号明細書（そこでは、ころ軸受け３を参照）またはドイツ連邦共和国特許出願公開第１９７３１６９６号明細書に基づき公知であるように、特に回動レバーを、たとえばディスクブレーキのブレーキキャリパに支承するために使用可能である。このような形式のディスクブレーキのその他の構造については内容全体に関して前記明細書に開示されている。

図１に示した針状ころ軸受け１もしくはころ軸受け１は、円弧状のアウタレース２と、所属のインナレース３とを有している。両レース２，３の間には、１セットの軸受け用針状ころ４が配置されており、これによって、アウタレース２がインナレース３に対して相対的に可動にころ支承されている。

インナレース３はプラスチックから成っていて、このインナレースに対して垂直に外向きに方向付けられた側方の２つの保持器壁５（図２も参照）を備えている。両保持器壁５はアウタレース２の方向に延びていて、このアウタレース２を側方でｕ字形に取り囲んでいる。

アウタレース２（図３も参照）は平らな金属薄板から製造されている。この金属薄板は円筒区分もしくは円弧形状に曲げ加工されている。アウタレース２はその側面に側方の２つの切欠き６，７を有している。両切欠き６，７内には、インナレースの保持器壁５が係合している。この場合、切欠き６，７は、インナレースがアウタレース２の切欠き内に、制限されて可動にガイドされており、これによって、切欠き６，７が、１つには、運動制限するストッパの機能を簡単に引き受けていて、もう１つには、アウタレース２をインナレース３に良好にガイドしかつ組付け状況に保持するような延在長さを有している。

固定装置、たとえば突起８および／または孔９は、インナレース３および／またはアウタレース２を、互いに相対的に可動に支承したいそれぞれ所属の構成部材、たとえばディスクブレーキのブレーキキャリパと回転レバーとに位置決めする（図示せず）。

プラスチックから成るインナレース３は、それぞれ２つの軸受け用針状ころ４を収容するための切欠き状の複数の室１０を有している。これに対して、薄板から成るアウタレース２は金属薄板から成っている。この金属薄板は、突起８を除いて、ただ１回の曲げ加工プロセスでのみ簡単に製造することができ、これによって、本発明による針状ころ軸受けが、あらゆる機能損害なしに、公知の針状ころ軸受けよりも著しく廉価に製作可能となる。

本発明による針状ころ軸受けの部分断面図である。 本発明による針状ころ軸受けの第１の状態の斜視図である。 本発明による針状ころ軸受けの第２の状態の斜視図である。 本発明による針状ころ軸受けの側面図である。 本発明による針状ころ軸受けの断面図である。 図１に示した針状ころ軸受けのインナレースの部分断面図である。 図１に示した針状ころ軸受けのインナレースの斜視図である。 図１に示した針状ころ軸受けのアウタレースの斜視図である。

符号の説明

１ 針状ころ軸受け、 ２ アウタレース、 ３ インナレース、 ４ 軸受け用針状ころ、 ５ 保持器壁、 ６ 切欠き、 ７ 切欠き、 ８ 突起、 ９ 孔、 １０ 室

Claims (5)

1. 車両に用いられるディスクブレーキ、特に商用車に用いられるニューマチック操作式のディスクブレーキであって、
   ａ）ブレーキキャリパと、
   ｂ）該ブレーキキャリパ内に配置された、ブレーキを圧着するための圧着装置とが設けられており、
   ｃ）該圧着装置が、第１の構成部材、有利には回動レバーを有しており、該第１の構成部材が、１セットの軸受け用針状ころ（４）と、アウタレース（２）と、インナレース（３）とを備えた針状ころ軸受け（１）によって第２の構成部材、たとえばブレーキキャリパに可動に支承されており、
   ｄ）アウタレース（２）とインナレース（３）とが、円弧区分状のジオメトリを有している形式のものにおいて、
   ｅ）インナレース（３）が、プラスチックから成る軸受け用保持器として形成されており、該軸受け用保持器が、外側軸受けとしての薄板リングをｕ字形に取り囲んでいることを特徴とする、車両に用いられるディスクブレーキ。
2. インナレース（３）が、該インナレースに対して垂直に外向きに方向付けられた側方の２つの保持器壁（５）を備えており、両保持器壁（５）が、アウタレース（２）の方向に延びていて、該アウタレース（２）を側方で取り囲んでいる、請求項１記載のディスクブレーキ。
3. アウタレース（２）が、平らな金属薄板から製造されており、該金属薄板が、円弧形状に曲げ加工されている、請求項１または２記載のディスクブレーキ。
4. アウタレース（２）が、互いに対置する両側面に側方の切欠き（６，７）を有しており、該切欠き（６，７）内にインナレース（３）の保持器壁（５）が係合している、請求項１から３までのいずれか１項記載のディスクブレーキ。
5. インナレースが、アウタレース（２）の切欠き内に、制限されて可動にガイドされており、これによって、切欠き（６，７）が、運動制限するストッパの機能を引き受けているような延在長さを切欠き（６，７）が有している、請求項１から４までのいずれか１項記載のディスクブレーキ。

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