JP2008502593A - 超低濃度金属を有するα−ヒドロキシ酸 - Google Patents

超低濃度金属を有するα−ヒドロキシ酸 Download PDF

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Abstract

組成物、および組成物の生成方法を開示する。組成物は、α−ヒドロキシ酸および1種または複数種の金属を含み、金属が組成物の約1,000μg/kg未満で存在する。方法は、酸性イオン交換樹脂を、可溶性α−ヒドロキシ酸、および所望のものより高い全金属濃度、個別の各金属濃度、または両方を含む水性組成物と接触させて、全金属濃度が低減された、樹脂で処理したα−ヒドロキシ酸溶液を生成する工程を含む。α−ヒドロキシ酸を含む溶液を使用することによって、半導体基板および/または装置から残渣を洗浄または除去するために使用することができる方法も開示する。

Description

本発明は、低い全金属濃度のα−ヒドロキシ酸を含む組成物、ならびにそのための方法およびそれを用いた方法に関する。
半導体部品などの先端電子デバイスの製造には、歴史的に通常はアルミニウム導体およびシリカ(SiO)絶縁層を使用して三次元回路を構築するための薄膜蒸着およびエッチングプロセスが使用されてきた。層間の接続は、シリカ絶縁層を通り抜けてホールを接続する複雑で極小規模のパターンを作製する光リソグラフィ、フォトレジストパターニング、およびプラズマエッチングを使用して構築される。いくつかの半導体チップの製造には、数百の工程を必要とする可能性があり、各工程には厳格な要件がある。超小型化と共にデバイス性能向上が絶えず必要であるので、現在では銅導体、およびドープシリカ、フッ素化または多孔質の絶縁層などより良好な絶縁(低誘電率層間絶縁)被膜への転換がもたらされている。Al/SiO系では、ポストエッチ洗浄配合物は、ヒドロキシルアミンや他の溶媒などの化学薬品を含有する配合物に依存していた。しかし、これらの配合物は、より新しい先進チップ設計および構築材料の要件を満たしていない。
さらに、工業界では、溶媒からより環境に優しい水性洗浄剤に移行する要望がある。例えば、グリコール酸などのα−ヒドロキシ酸(以降、「AHA」)希薄水溶液は、最新の半導体チップの製造に比べて相対的に粗いプロセスであるプリント配線板の銅の洗浄において有効に働くことが知られている。(非特許文献1)は、グリコール酸の用途には、「銅光沢化、除染洗浄、…酸洗い、洗浄、および金属のケミカルミリング」が含まれることを示唆している。最新の半導体チップでは、伝導「ビア」またはホールなどの特徴部は、60nm程度の直径である。半導体チップの構築の多段階における別の要件は、洗浄配合物中の金属、特に金属イオンのレベルを、マイクロg/kg(μg/kg、十億分率、すなわちppb)レベルの濃度に限定しなければならないことである。ホールに残された残留金属汚染により、望ましくない伝導性経路が生じ、または組成物、したがって様々な被膜層の電気的性能が変更し、厳密な最終性能仕様を満たす超小形アセンブリの歩留まりの低減を招く恐れがある。半導体ウエハ製造では、生産される集積回路の電気的諸特性に影響を及ぼすのを回避するために、ウエハに接触する処理材料または液体については超低金属不純物(μg/kgレベル)であることが必要とされている。
グリコール酸などのAHAは、下記に示す、例えば場合によっては硫酸を触媒として使用する一酸化炭素、ホルムアルデヒド、および水の強酸触媒反応などいくつかの経路によって生成することができる:
Figure 2008502593
このカルボニル化法は、周知であり、米国特許公報(特許文献1);米国特許公報(特許文献2);および米国特許公報(特許文献3)、ならびに米国特許公報(特許文献4)および(特許文献5)に開示されている。これらの特許の開示全体を、参照により本明細書に組み込む。グリコール酸の水溶液は、平衡状態にあるモノマーのグリコール酸と可溶性ポリ酸(主に、ヒドロキシ酢酸ダイマー)の混合物で構成され、その比は溶液濃度で決まる。ポリ酸は、70%グリコール酸を水で20重量%以下に希釈し、還流する際に加水分解することができる。
他の方法には、クロロ酢酸加水分解、および発酵方法が含まれる。
これらの方法により、粗グリコール酸は生成され、好ましくは使用または販売前に精製される。
市販グレードのグリコール酸は、通常は70%酸の水溶液である。通常の使用では、ナトリウム、マグネシウム、アルミニウム、およびカリウムを含めて様々な金属カチオンの濃度が許容可能である。例えば、グリコール酸について、米国薬局方(USP)の規格は、ヒ素を3mg/kg(100万分の3、すなわち3ppm、3000μg/kg)に、重金属を0.001%(10mg/kg、10000μg/kg)に制限しているが、ナトリウムやカリウムなどの金属の制限は、強熱残分が0.05%(500mg/kg、500000μg/kg)以下である程度にしか含まれていない。すなわち、ナトリウムおよびカリウムについて特有の要件はない。市販グリコール酸の典型的な全金属カチオン濃度の分析では、全分析金属は約20〜35mg/kg(20000〜35000μg/kg)であり、個々の各金属は<1〜約20mg/kg(<1000〜20000μg/kg)である。金属汚染物質のこれらの濃度は、例えばポストエッチ洗浄配合物での半導体洗浄または表面処理の用途において満足のいく使用には、高すぎる大きさである。最新の半導体用途において洗浄剤または表面処理剤として使用する有機酸について必要とされた規格は、少なくとも100倍低い。半導体用途では、50〜100μg/kg、好ましくは10μg/kg程度の規格が必要であると予想される。かなりの数の金属が、超低金属規格に含まれる。ナトリウムおよびカリウムイオンは最も豊富であり、1価イオンとして、最小限に抑えることも最も困難である。
グリコール酸などのAHAは、不揮発性であり、減圧下でさえ蒸留することができない。溶融したグリコール酸を加熱すると、自己エステル化反応を経由して、ポリグリコリドと呼ばれるポリ(ヒドロキシ酢酸)、および水を生成する恐れがある。したがって、蒸留によって金属カチオンからグリコール酸を精製することは、非実用的である。
本発明の実施において興味深い別の特有のAHAは、通常はL−またはDL−異性体の酒石酸(2,3−ジヒドロキシブタン二酸)である。さらに、食品用L−酒石酸について米国薬局方/米国食品添加物公定書(USP/Food and Chemicals Codex)規格は、グリコール酸についてのものと同様に重金属が<0.001%(10ppm、10000μg/kg)、強熱残分が0.1%(10000ppm、10μg/kg)以下、および純度が97.7%以上である。したがって、食品用L−酒石酸は、満足のいく半導体洗浄または表面処理の用途に望ましいものよりはるかに高い許容可能な全金属濃度を有する。
米国特許公報(特許文献4)に開示されているものなど、様々な順序の精製が開示されている。米国特許公報(特許文献4)の開示は、鉄が最大10mg/kg(10000μg/kg)に、かつ銅が最大5mg/kg(5000μg/kg)に低減されることを示唆している。同様に、(特許文献5)は、鉄が2.6mg/kg(2600μg/kg)に低減されることを開示している。
米国特許第2,135,064号明細書 米国特許第2,152,852号明細書 米国特許第2,037,654号明細書 米国特許第3,859,349号明細書 国際公開第92/05138号パンフレット 米国特許第5,981,454号明細書 メルクインデックス、第12版、1996年、4507頁(メルク、米国ニュージャージー州ホワイトハウスステーション)(Merck Index, 12th Edition, 1996, Merck & Co., Inc., Whitehouse Station, NJ, p. 4507) アジレント7500 ICP−MS ケムステーション・オペレータ用マニュアル(Agilent 7500 ICP−MS ChemStation Operator’s Manual)
ポストエッチ洗浄剤の材料として、グリコール酸を含めて、極めて低い金属濃度のAHAを生成すれば、望ましいであろう。本発明は、必要とされた極めて低い金属濃度のAHAを提供する。
本発明は、α−ヒドロキシ酸および1種または複数種の金属を含む組成物であって、全金属濃度が1000μg/kg未満である組成物を提供する。本発明は、さらにα−ヒドロキシ酸および1種または複数種の金属を含む組成物であって、組成物の個別の各金属濃度が250μg/kg未満である組成物を提供する。本発明の一実施形態では、金属は、アルミニウム、カルシウム、クロム、銅、鉄、鉛、マグネシウム、マンガン、ニッケル、カリウム、ナトリウム、および亜鉛、ならびにそれらの2種以上の組合せからなる群から選択される。好ましくは、組成物は、溶液、より好ましくは水溶液の形態である。
本発明の溶液組成物中のα−ヒドロキシ酸の濃度は、組成物の全重量に対して0.01%と低いが、溶液中の酸の溶解限度と同じくらい高くすることができる。好ましくは、α−ヒドロキシ酸の沈殿および/または結晶化を回避するために、α−ヒドロキシ酸の濃度は溶解限度より低い。本発明の溶液組成物中のα−ヒドロキシ酸の濃度の望ましい範囲は、溶液中の酸の溶解限度の50%〜99%、好ましくは溶液中の酸の溶解限度の75%〜98%である。
本発明の組成物は、本発明の方法によって生成することができる。この方法は、α−ヒドロキシ酸と全金属濃度が1000μg/kg超であるものからなる群から選択された1種または複数種の金属とを含む水性組成物を、全金属濃度を1000μg/kg未満に低減するのに有効な条件下で強酸性カチオン樹脂に接触させる工程を含む。
本発明は、さらに基板を、α−ヒドロキシ酸と全金属濃度が1000μg/kg未満であるものからなる群から選択された1種または複数種の金属とを含む組成物に接触させる工程を含む方法を提供する。基板は、完全にもしくは部分的に作製された電子デバイス、または絶縁および/もしくは非絶縁材料ならびにそれらの2つ以上の組合せから構成された処理装置の表面または構造とすることができる。材料は、例えばケイ素、二酸化ケイ素、アルミニウム、銅、またはタングステン、あるいはその複合物とすることができるが、これらに限定されない。
本明細書中の商標は、大文字で示されている。
本明細書では「全金属濃度」という用語は、分析された指定金属の全金属濃度を意味し、イオンおよび非イオン形を包含する。本明細書では「個別の各金属濃度」という用語は、分析されたその個別の各金属の金属濃度を意味し、イオンおよび非イオン形を包含する。
本明細書では「脱イオン水」または「DI水」という用語は、>15Mオーム、好ましくは>17Mオームの抵抗率を有する精製水を意味する。抵抗率測定は、ヴィー・ダブリュー・アール・インターナショナル(VWR International)(米国ペンシルベニア州ウェストチェスター(West Chester, PA, USA))製のNISTトレーサブルなデジタル伝導計No. 23226−501など伝導率/抵抗率プローブを利用する。本発明の実施に適したDI水は、バーンステッド−サーモライン(Barnstead−Thermolyne)(米国アイオワ州ドゥビューク(Dubuque, IA, USA))から入手可能なサイブロン−バーンステッド(Sybron−Barnstead)「ナノピュア(NANOPURE)II」ユニットなどの「ターンキー」ユニットから得られることが多い。
本発明は、AHAおよび1種または複数種の金属を含む組成物であって、全金属濃度が組成物の約1000未満、好ましくは約500μg/kg未満である組成物を含む。個別の各金属濃度は、組成物の約250未満、好ましくは約150未満、より好ましくは約100μg/kg未満である。
特定の一組成物では、金属は、ナトリウム、マグネシウム、アルミニウム、カリウム、カルシウム、鉄、ニッケル、および亜鉛、ならびにそれらの2種以上の組合せからなる群から選択される。この組成物は、組成物の200未満、好ましくは100μg/g未満の濃度のナトリウム、マグネシウム、アルミニウム、カリウム、カルシウム、鉄、ニッケル、および亜鉛を有するα−ヒドロキシ酸を含む。本発明の組成物の様々な用途では、全金属および個別の各金属についての規格は、様々であると予想される。例えば、銅をベースとする系での使用では、銅濃度の低減についての規格は、実質的に厳格ではないだろう。
このような低い全金属濃度のα−ヒドロキシ酸、すなわち1種または複数種の金属を含み、全金属濃度が約1000μg/kg未満であり、かつ個別の各金属濃度が約250μg/kg未満であるAHAを、本明細書では、いくつかの洗浄および表面処理の化学薬品の成分、例えばポストエッチ洗浄配合物の成分として適切な「エレクトロニクス用」または「半導体用」液体化学薬品(液体化学薬品)と呼ぶ。実際の全金属濃度および個別の各金属の濃度は、α−ヒドロキシ酸組成物の最終用途に応じて異なる。したがって、ある種の用途では、「エレクトロニクス用」または「半導体用」α−ヒドロキシ酸は、全金属濃度が500μg/kg未満であり、かつ個別の各金属濃度が100μg/kg未満であることが必要になるかもしれない。このような配合物は、エッチングされた「ビア」またはホールの信頼できる洗浄を可能にする。
別の実施形態では、本発明は、グリコール酸および1種または複数種の金属を含む組成物であって、全金属濃度が組成物の約200未満、好ましくは約150未満、より好ましくは約100μg/kg未満である組成物を含む。個別の各金属濃度は、組成物の約100未満、好ましくは約50未満、より好ましくは約25μg/kg未満である。
一般に、知られている水溶性α−ヒドロキシ酸(AHA)はすべて、本発明の組成物および方法での使用に適したものであり得る。例えばグリコール酸(α−ヒドロキシ酢酸)、乳酸(α−ヒドロキシプロパン酸)、通常はL−またはDL−異性体の酒石酸(2,3−ジヒドロキシブタン二酸)、およびクエン酸(2−ヒドロキシ−1,2,3−プロパントリカルボン酸)からなる群から選択されるものなど、半導体産業で有用であるこれらのAHAは、特に重要である。好ましくは、AHAは、グリコール酸または酒石酸である。より好ましくは、AHAはグリコール酸である。
本発明のAHA組成物は、アルミニウム、カルシウム、クロム、銅、鉄、鉛、マグネシウム、マンガン、ニッケル、カリウム、ナトリウム、および亜鉛からなる群から選択された1種または複数種の金属を含む。全金属濃度の金属には、他の金属も含まれることがある。しかし、組成物の最終使用用途によって、これらの他の金属の特定の最大濃度が規定され得る。先の金属リストはアルファベット順であり、優位または重要性の順ではない。エレクトロニクス産業では、使用する化学薬品がこれらの金属について低濃度限度を満たす必要があることは一般的である。
別の重要な因子は、クロムが、下記に示すクロム酸塩/二クロム酸塩平衡の形で、主にカチオンとして存在し、かつCr(VI)アニオンとして共存する傾向である。こうした理由(とりわけ?)で、Cr(VI)は、α−ヒドロキシ酸中、約250μg/kg未満の濃度に低減することが特に困難であると判明している。アニオンの形では、クロムは、自由にカチオン樹脂床を通過するが、それにもかかわらず、溶出物分析でクロムとして現れる。
Figure 2008502593
Cr(VI)は、有名な環境汚染物質であり、かつ3価のCr(III)カチオンよりはるかに毒性であるので、水中の微量のCr(VI)を測定する分析方法は、周知である。しかし、AHAの濃縮溶液では同じ分析技法を利用できなかった。Cr(VI)アニオンが存在する場合では、アニオン交換樹脂の使用または事前還元によって、除去を行うことができる。AHAの存在下では、徹底的に洗浄された水酸化物の形のアニオン樹脂は、AHAの形を急速に形成するが、α−ヒドロキシアニオンは、Cr(VI)アニオンよりはるかに弱いので、樹脂は、Cr(VI)アニオンを除去する上でなお有効である。アニオン樹脂は、カチオン樹脂と共に個別もしくは複層の床、または好ましくは混床とすることができる。複層床および混床の樹脂の再生方法は、当業者によく知られている。
あるいは、Cr(VI)アニオンは、適切な任意の方法によってクロムカチオンのCr(III)に還元することができる。これらの方法のいずれかに従って、本発明の方法は、本明細書の下記に詳細に記載されているカチオン樹脂をその中に含む1つまたは複数の容器を提供する前の工程において、AHAを処理して、Cr(VI)化合物をCr(III)化合物に還元する工程を含む。これらの方法は、例えばAHAを還元剤と接触させる工程を含む。還元剤は、可溶性還元剤を含む溶液、または二酸化硫黄(溶液中で亜硫酸を形成する)などのガス状還元剤からなる群から選択することができる。可溶性還元剤は、第一鉄塩、過酸化水素、ヨウ化カリウム、および亜硫酸ナトリウムからなる群から選択することができる。例えば硫酸第一鉄溶液などの還元溶液を化学量論的に小過剰に使用すると、Cr(VI)からCr(III)への転換が行われる。しかし、方法の全体的な目的がカチオンを最小限に抑えることである場合、金属塩を使用すると、カチオンとアニオンが共に添加されるので不利益である。下記に示すように、AHAをガス状二酸化硫黄(溶液中で亜硫酸を形成する)、または過酸化水素と接触させるなど、他のカチオンの添加をなくし、または最小限に抑える還元剤を使用した方法を使用することができる。還元をもたらす他の還元剤は、当業者によく知られている。
第一鉄イオン還元:
Figure 2008502593
二酸化硫黄還元:
Figure 2008502593
過酸化水素還元:
Figure 2008502593
還元剤の量は、慎重に計算しなければならず、非常に少量、少なくとも化学量論量であり、溶離液に出現するクロムはすべて、Cr(VI)の形態であると仮定して計算して通常は化学量論量の約2〜約5倍とするべきである。
組成物は、一般に溶液、好ましくは水溶液の形態である。溶液組成物中のα−ヒドロキシ酸濃度は、組成物の全重量に対して0.01%から溶液中の酸の溶解限度までとすることができる。好ましくは、α−ヒドロキシ酸濃度は、α−ヒドロキシ酸の沈殿および/または結晶化を回避するために溶解限度未満である。本発明の溶液組成物中のα−ヒドロキシ酸濃度の望ましい範囲は、溶液中の酸の溶解限度の50%〜99%、好ましくは溶液中の酸の溶解限度の75%〜98%である。
方法は、(a)少なくとも1種の強酸性カチオン樹脂をその中に含む1つまたは複数の容器を提供する工程;(b)前記樹脂を強酸の流れと接触させて、酸処理した樹脂を生成する工程;(c)前記樹脂を、強酸の流れに対して並行の流れ方向の流れの脱イオン水で洗浄して、可溶性酸を実質的に含まない樹脂を生成する工程;(d)酸処理し洗浄した前記樹脂を、強酸の流れに対して向流方向にある供給組成物の流れと接触させて、樹脂で処理したα−ヒドロキシ酸組成物および使用済み樹脂を生成する工程であって、該供給組成物がα−ヒドロキシ酸と1種または複数種の金属とを含み、全金属濃度が約1000μg/kg超であり、かつ個別の各金属濃度が約250μg/kg超である工程、;ならびに(e)前記樹脂で処理したα−ヒドロキシ酸組成物を分別し回収する工程を含む。
場合により、かつ好ましくは、AHA供給組成物を、窒素などの不活性ガス、または様々な条件下で不活性な他の任意のガスのブランケットの下に維持する。さらに、場合によっては、方法は、さらに樹脂を強酸と接触させる工程(b)の前に、樹脂を脱イオン水の流れと接触させて、洗浄された樹脂を生成する工程を含む。好ましくは、このオプションの工程における脱イオン水の流れは、強酸の流れと並行である。実際には、出力物の抵抗率が少なくとも約5Mオームになるまで、樹脂を強酸と接触させる前または後にDI水での洗浄を継続する。
さらに、場合によっては、方法は、工程(e)の後に、再使用するために使用済み樹脂を再生する工程を含む。
場合によっては、洗浄された樹脂を水で大部分または完全に水和する。使用するDI水は、上記に開示するものと同じであり、「超DI水」(すなわち、18.3Mオーム)とすることができる。
強酸およびその後のAHA溶液の向流の流れにより、カチオンのこれらの最後の痕跡がAHA供給組成物に浸出することを最小限に抑えることによってカチオン除去を最大にして、カチオンの最後の痕跡が、AHA供給組成物用の容器の入力時である傾向となることが確保される。好ましい流れ方向は、強酸の場合、上流方向であり、より濃いAHA供給組成物の場合、下流方向である。より濃いAHA供給組成物の逆流、すなわち上流に向かう流れによって、樹脂の望ましくない膨張が引き起こされる恐れがある。
適切な強酸性カチオン樹脂には、スルホン酸置換樹脂が含まれるが、これらに限定されない。このような強酸性カチオン樹脂の特有の例は、ダウエックス(DOWEX)M−31およびダウエックス(DOWEX)650C UPW(ダウケミカル、米国ミシガン州ミッドランド(Dow Chemical, Midland MI))、アンバーリスト(Amberlyst)15(ロームアンドハース、米国ペンシルベニア州フィラデルフィア(Rohm & Haas Co., Philadelphia PA))、ならびにダイアイオン(DIAION)PKT228Lおよびダイアイオン(DIAION)SKT20L(伊藤忠スペシャルティーケミカルズ、日本(Itochu Specialty Chemicals Inc., Japan))である。ダウエックス(DOWEX)およびアンバーリスト(AMBERLYST)樹脂はすべて、H型のスチレンとジビニルベンゼンのスルホン化コポリマーであるが、架橋度および細孔径が異なることがある。ダイアイオン(DIAION)樹脂もスルホン化コポリマーである。強酸性カチオン樹脂は、強酸官能基を有する。すなわち、官能基は、pH範囲0〜14の液体の場合、非常に解離している。
強酸性カチオン樹脂、DI水、および低い全金属濃度の溶液を取り扱う手順は、当業者によく知られている。α−ヒドロキシ酸を低い全金属濃度と接触させる濡れ性表面に適切な構築材料は、非金属性である。構築または装置ライニングの材料として適した例示的非金属性材料には、パーフルオロカーボン樹脂、高密度ポリ(エチレン)(HDPE)、高密度ポリ(プロピレン)(HDPP)、ポリアミド、ポリエステル、ポリイミド、ポリウレタンなどが含まれるが、これらに限定されない。極めて低いカチオン濃度を有する溶液の取扱いは、クラス100のクリーンルーム環境の使用など厳しい手順を必要とすることは強く力説してもしすぎることはない。
適切なイオン交換樹脂容器は、好ましくは円柱状であり、望ましくは、各容器は、長さと直径の比が少なくとも約1:1、好ましくは>3:1の床体積を有する樹脂床を提供する。選択された、好ましくは水濡れ性の強酸性カチオン樹脂で容器を満たして、容器に少なくとも18インチ(46cm)の深さを与えることができる。2つ以上(複数)の容器を直列接続することができる。複数の容器を並列接続して、連続操作を容易にすることもできる。複数の容器の利点は、当業者によく知られている。
容器、例えば樹脂床に含まれている樹脂を通り抜けるチャネリングによって、樹脂の有効容量(meq/mL)が実質的に低減する恐れがある。このようなチャネリングを最小限に抑える技法は、当業者によく知られている。
容器は、通常は垂直に実装されている。2つ以上の容器を、直列および/もしくは並列、またはこれらの組合せで接続することができる。好ましくは、AHAの処理中の流れは、下流に向かう。再生およびフラッシングの流れは、この好ましい方法では、好ましくは反対、すなわち向流の方向である上流方向に向かう。この逆の流れ手順によって、AHA溶液の処理中、容器の流出時に驚くほど有効な鉱物質除去がもたらされる。
微粒子の溶離を防止するフィルターを、各容器の出口に取り付けることができる。適切なフィルターの一例は、10マイクロメートルのインラインフィルターである。容器は、デジタル制御テフロン(TEFLON)製ダイヤフラムポンプなど、液体と接触する金属部分のない容積型ポンプを装備することもできる。例示的な揚程は、オールテフロン(TEFLON)製ダイヤフラム揚程のモデル番号07090−62(コールパーマーインスツルメント、米国イリノイ州バーノンヒルズ(Cole−Parmer Instrument Company, Vernon Hills, IL, USA))である。
使用前に、1種または複数種の強酸性カチオン樹脂を適切な容器に入れ、場合によっては樹脂をフラッシングし、すなわちDI水の流れと接触させて、樹脂から水溶性材料を実質的に除去する。例えば、樹脂を、樹脂の少なくとも0.5体積、より好ましくは樹脂の少なくとも1体積のDI水で洗浄することができる。DI水によるフラッシングによって、洗浄された樹脂が生成される。洗浄された樹脂を所望の流れ方向の強酸と接触させて、酸処理した樹脂を生成する。酸の流れの方向は、予めまたはその後に樹脂を洗浄するために使用する場合、好ましくは洗浄水のそれと同じである。任意の強酸を使用することができるが、約2〜約10%硫酸のDI水溶液を使用することが好ましい。酸は、低金属濃度を有するべきである。硫酸の適切な市販グレードは、VLSI用95.0〜97.0%の硫酸(Sulfuric Acid, VLSI, 95.0 − 97.0%)、および低いまたはより低い金属濃度を有するように分析された他の製品(マリンクロット・ベーカー、米国ミズーリ州チェスターフィールド(Mallinkrodt Baker, Chesterfield, MO, USA))である。等価な低金属濃度を有するグレードを使用することを条件として、他の強鉱酸を硫酸の代わりに使用することができる。
使用する強酸の体積は、その濃度、および強酸性カチオン樹脂の体積に依存することができる。一般的指針は、樹脂を公称上以前にH型で調製する場合、少なくとも約40当量の硫酸/樹脂1ft(1400eq/m)を提供することで十分であること;または(b)少なくとも約0.75〜少なくとも約2.0当量の硫酸/樹脂の交換容量1当量を提供することを含む。
工程(e)の後に、上記の樹脂調製の手順の工程bおよびcを使用して、使用する強酸性カチオン樹脂を再生することができ、好ましくは、まず樹脂を強酸と接触させる工程(b)の前に、樹脂を脱イオン水の流れと接触させて、洗浄された樹脂を生成し、樹脂をその本来の低金属濃度に戻すのに十分な強鉱酸を使用する。H型ではない使用する樹脂の再生には、一般的指針は、(1)使用する強酸の体積は、少なくとも約80当量の硫酸/樹脂1ft(2800eq/m)を提供するのに十分であること;または(2)少なくとも約3.0〜少なくとも約4.0当量の硫酸/樹脂の交換容量の1当量を提供することを含む。酸処理の後に、出力物の抵抗率が新鮮なDI水のそれに近づくまでDI水によるフラッシングを続ける。実際には、出力物の抵抗率が少なくとも約5Mオームになるまで引き続きDI水によるフラッシングし、より高い抵抗率が望ましいことがあるが、実現するには追加の時間およびDI水の体積が必要である。
次いで、エレクトロニクス用液体化学薬品について上記に記載するものより高い全金属濃度および/または個別の各金属濃度、すなわち全金属の1000μg/kg超および個別の各金属の250μg/kg超を有するAHAを含む水性組成物を、酸処理した樹脂と接触させることができる。接触は、当業者に知られている任意の手段によって実施することができる。例えば、溶液を例えば容積型ポンプなどの機械的力で強酸性カチオン樹脂に通すことができる。このような手段は、当業者によく知られているので、簡潔のため本明細書では説明を省略する。水性組成物または溶液が樹脂床を通過する速度は、通常は「空床接触時間」(EBCT)として測定することができる。EBCTは、1空床体積の供給物が床を通過する時間である。空床体積は、濡れ樹脂によって占められる体積である。EBCTは、少なくとも約1分、好ましくは少なくとも5分、より好ましくは少なくとも10分、またはより好ましくは少なくとも15分とすることができる。より短い接触時間は、樹脂容量の使用においてだんだん効率的でなくなる。床中の残留DI水による最終生成物の希釈を防止するために、床を通り抜けたグリコール酸の第1の部分を初留分として別々に収集することができる。初留分は、製品規格を満たさないので廃棄またはさらなる処理のために取っておく溶離液の最初の部分である。グリコール酸の濃度は、その後の主留分全体がグリコール酸濃度について最終規格を満たすほどになるまで、この初留分を取ることができる。このような初留分は、通常は低金属濃度であり、濃縮し、新規もしくは再生の樹脂で再処理し、または調製した樹脂床からのDI水のフラッシングの助けとなるように使用することができる。
「試料」という用語は、分析物測定用に適切な間隔で採取された、実施例の分取量15mLなど、ある分取量を記述するために使用する。「分画」という用語は、試料間で収集された実施例の溶離液約600mLなど、容器から溶離した生成物の全体積を記述するために使用する。
汚染を防止するため適切で厳しい制御を行って、金属分析用の試料(12個の金属:アルミニウム、カルシウム、クロム、銅、鉄、鉛、マグネシウム、マンガン、ニッケル、カリウム、ナトリウム、および亜鉛)を、1時間毎など適切な間隔で採取する。金属分析が最大の製品規格に到達する場合、通常は大幅な容積が樹脂に残っている。場合によっては、容器を通り抜ける流れを継続してもよく、低減した金属濃度を有するものの金属濃度が高すぎて最終製品規格を満たすことができない生成物は、本明細書の上記に記載するように調製した新鮮または再生の強酸性カチオン樹脂でその後に再処理するために収集することができる。実際には、合わせた溶離液中の金属の平均濃度が、規格限界の1つまたは複数に近づくまで、分画を満たすべき特有の規格セットに基づいて収集し、合わせる。しかし、塔は供給溶液を処理するために使用し続けることができるが、溶出物は、厳格でない規格を有する用途向け、または新たに調製もしくは再生した樹脂による再処理向けに分別する。これらの後続の分画は、規格を満たさないものの、それにもかかわらず元々の供給物に対して低減された金属濃度を含み、したがって再処理プロセスにおいてより低い金属負荷に貢献する。
AHAの結晶化または沈殿を防止するように温度および濃度を制御することができる。AHAの水溶液について溶解性対温度の情報は、知られており、または容易に決定される。典型的な操作温度は、周囲温度である。70%グリコール酸溶液の場合は、例えば製造業者の推奨には、固相の形成を回避するため10°〜50℃の温度での貯蔵の推奨が含まれる。
金属分析は、誘導結合プラズマ質量分析(ICP−MS)など適切に感度の高い方法を使用して行うことができる。
規格を満たす本発明の組成物のものなど、処理されたAHA溶液を、適切な非金属性包装コンテナまたは金属との接触を防止するためにライニングされたコンテナに移動させる。本発明の低い全金属濃度のAHA組成物と接触することができる適切な包装およびライニング材料は、上記に記載するようにカチオン交換樹脂容器、および他のプロセス用装置用である。
超低濃度金属の液体の取扱いには、不注意による汚染からそれを厳格に保護する必要がある。これらの技法は、当業者によく知られている。
例えばプラズマ灰残渣の除去やポストエッチ残渣の除去など基板または半導体関連装置を洗浄するための、本発明の組成物の使用方法、または本発明の方法によって生成された生成物も提供する。方法は、基板を本発明の組成物を含む溶液と接触させて、基板を洗浄する工程を含む。本明細書では、この溶液を「洗浄溶液」と呼ぶ。「洗浄」は、基板を生成することからの残渣など望ましくない材料を、基板から除去することを意味する。基板は、完全にもしくは部分的に作製された電子デバイスまたは処理装置の表面または構造とすることができる。基板は、絶縁材料、非絶縁材料、およびその組合せを含むことができる。
基板は、例えば金属またはケイ素をベースとする材料の表面または構造とすることができる。本明細書では表面または構造と関係付けられた「金属」という用語は、金属、金属合金、金属化合物、またはそれらの2つ以上の組合せを包含することができる。金属表面または金属構造の例には、タングステンプラグなどの金属プラグ;窒化チタン、アルミニウム、銅、アルミニウム/銅合金、チタン、タングステン、タンタル、および半導体作製で有用な他の金属の2種以上を含めて金属または金属化合物スタック;あるいは金属窒化物、金属酸化物、金属オキシ窒化物、および/またはリン、ホウ素、もしくは硫黄、またはそれらの2種以上の組合せなど金属以外の原子または化合物を含む金属合金の1つまたは複数の層の少なくとも一部分が含まれるが、これらに限定されない。
表面または構造を提供するためにここで使用するケイ素系材料は、ケイ素、酸化シリコン、窒化物、オキシ窒化物、ならびにリン、ホウ素、硫黄、炭素、フッ素、またはゲルマニウム、およびそれらの2種以上の組合せなどケイ素以外の原子または化合物を有する改質ケイ素材料を含むことができる。
基板または半導体関連装置を洗浄するための本発明の組成物を含む洗浄溶液は水溶液であり、さらに約1%〜約15重量%の有機溶媒を含むことができる。低金属濃度を含む本発明の組成物は、洗浄溶液中に、α−ヒドロキシ酸の約0.01%〜約30%、好ましくは約1%〜約10重量%のの範囲で存在することができる。通常は、本発明の組成物を希釈することにより、洗浄溶液を調製する。好ましくは、本発明の組成物を希釈するために「超」DI水を使用して、洗浄溶液を調製する。「超」DI水は、約18Mオーム以上など非常に高い抵抗率を有する。より好ましくは、使用する「超」DI水だけでなく、厳格な手順もクラス100のクリーンルーム環境の使用など汚染を最小限に抑えるように続けられる。
基板を処理するための溶液は、リン酸などの酸、またはその塩を約0.01%〜約5%の範囲で;下記で定義する塩基を約0.01%〜約5%の範囲で;フッ素含有化合物を約0.001%〜約0.5%の範囲で;他のキレート化剤を約0.01%〜約5%の範囲で;界面活性剤を約0.01%〜約1%〜の範囲で;またはそれらの2つ以上の組合せを含むこともできる。酸は、リン酸またはその塩、ピロリン酸、過ヨウ素酸、フルオロケイ酸、メタンスルホン酸、またはそれらの2種以上の組合せとすることができる。塩基は、第四級アンモニウム化合物、水酸化アンモニウム、水酸化アルキルアンモニウム、ヒドロキシルアミン、アルキルヒドロキシルアミン、アルカノールアミン、別のアミン、またはそれらの2つ以上の組合せとすることができる。フッ素化合物は、フッ化水素、フッ化アンモニウム、重フッ化アンモニウム、またはそれらの2つ以上の組合せとすることができる。他のキレート化剤は、カテコール、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミンペンタ酢酸(DTPA)、またはそれらの2つ以上の組合せとすることができる。界面活性剤は、エポキシ−ポリアミド化合物または他の知られている界面活性剤とすることができる。溶液のpHは、約1.5〜約10、または約2〜約6とすることができる。
例えば、溶液は、約1%のグリコール酸、約1.5%〜約2.5%のリン酸、約0.5%〜約1%のヒドロキシルアミン、および約0.005%〜約0.04%の重フッ化アンモニウムを含み、または本質的にそれらからなることができる。代替溶液は、約3%のグリコール酸、約1.5%〜約2.5%のリン酸、約0.5%〜約1%のヒドロキシルアミン、約0.005%〜約0.04%の重フッ化アンモニウム、および約0.05%〜約0.2%のエポキシ−ポリアミド化合物を含み、または本質的にそれらからなることができる。さらに、別の代替溶液は、約5%のグリコール酸、約1.5%〜約2.5%のリン酸;約0.5%〜約1%のヒドロキシルアミン;および約0.005%〜約0.1%のフッ化アンモニウムを含み、または本質的にそれらからなることができる。溶液について記載されているパーセントはすべて、重量による。
上記に開示する組成物を含む洗浄溶液を、例えば基板を溶液に浸すこと、基板の表面上に直接噴霧すること、溶液を基板上に流すこと、または基板を洗浄溶液でフラッシングすることなど当業者に知られている任意の方法によって、半導体基板と接触させることができる。接触は、機械的撹拌、超音波およびメガソニック波、浴循環、基板の回転または他の運動によって改善することができる。接触を改善することによって、洗浄に必要とされる時間および基板への損傷を削減することができる。
接触波、周囲圧力下、約0〜約100℃、または約10〜約50℃、または約20〜約30℃の範囲の温度で、除去対象の残渣、温度、または適用方法に依存することができる時間で実施することができ、約1〜約100分、または約3〜約50分、または約3〜約15分、または約3〜約20分、または約5〜約10分、または約5〜約15分、または約5〜約20分の範囲とすることができる。接触は、洗浄効率および材料相溶性を様々な時間で評価することによって確認することもできる。
方法は、場合によっては基板をすすぐ工程を含むことがある。すすぎは、水、イソプロピルアルコールなどのアルコール、または水とアルコールの両方、または例えば米国特許公報(特許文献6)に開示されているものなど当業者に知られている任意のすすぎ材料で行うことができる。
(材料および試験方法)
(試験方法1.カチオン交換樹脂塔の調製および操作)
実施例で使用する脱イオン(DI)水は、抵抗率が17.8Mオーム以上であり、バーンステッド−サーモライン(米国アイオワ州ドゥビューク)(Barnstead−Thermolyne(Dubuque, IA, USA))から入手可能なサイブロン−バーンステッドナノピュア(Sybron−Barnstead NANOPURE)II「ターンキー」ユニットから得た。
各実施例では、新しいカチオン交換樹脂を、直径2.5cm×100cmのホウケイ酸ガラス塔に、約24インチ(61cm)の深さに充填した。次いで、溶出物の抵抗率が少なくとも10Mオームになるまで、樹脂をDI水でフラッシング(下流方向)した。次いで、樹脂を、約2床体積の4%硫酸(エレクトロニクス用)で10mL/分で処理(上流方向)し、続いて溶出物の密度で決定して、大量の酸が置換されるまでDI水でフラッシング(上流方向)した。次いで、床をさらに、溶出物の抵抗率が少なくとも5MオームとなるまでDI水でフラッシング(下流方向)した。精製対象のα−ヒドロキシ酸溶液を貯蔵し、窒素下で供給した。次いで、α−ヒドロキシ酸溶液を、下流方向(酸前処理工程に対して向流)に、前状態調節した塔を通して10mL/分で供給した。一般に、床溶出物の試料15mLを、DI水で3回すすいでおいたポリエチレンビンに1時間毎(溶離液約600mL毎)に採取し、ICP−MSを使用して金属を分析した(試験方法2)。
(試験方法2.誘導結合プラズマ質量分析を使用する酒石酸およびグリコール酸溶液中の金属の濃度(マイクログラム/キログラム)の決定)
試験方法1に記載するように採取した酒石酸およびグリコール酸の試料を、DI水で10倍に希釈し、誘導結合プラズマ質量分析(ICP−MS)によって分析した。試料調製および分析はすべて、クラス100のクリーンルーム環境で実施した。各元素について決定限界は、イオン交換樹脂塔から収集した溶液中約1μg/kg(10億分の1、ppb)であった。検出限界に近い分析では、試料間のバラツキは意外なことではない。
使用する装置には、シールドトーチ(ShieldTorch)インターフェースを備えたアジレント(Agilent)7500sまたは7500cs ICP−MSシステム(アジレントテクノロジーズ、米国カリフォルニア州パロアルト(Agilent Technologies, Palo Alto CA));ケムステーション(ChemStation)およびファイルビュー(FileView)ソフトウェアパッケージ(アジレントテクノロジーズ(Agilent Technologies)、上記を参照のこと); ASX−100 マイクロボリュームオートサンプラー(Micro Volume Autosampler)(アジレントテクノロジーズ(Agilent Technologies)、上記を参照のこと);メトラー(Mettler)AG285−CR化学天秤 (メトラー・トレド、米国オハイオ州コロンバス(Mettler−Toledo, Columbus OH);バイオヒット(Biohit)e1000電子ピペッター(バイオヒットOyj、フィンランド ヘルシンキ(Biohit Oyj, Helsinki, Finland);1−mLのポリプロピレンピペットチップ(コーニング、米国ニューヨーク州コーニング(Corning, Inc., Corning NY));ねじ蓋付きの15−mLおよび50−mLのポリプロピレン遠心管(コーニング(Corning, Inc.)、上記を参照のこと);18−Mオームの脱イオン水(ASTM タイプII 水、ASTM D1193);高純度アルゴン(物品整理番号ARG−240L、エムジーインダストリーズ、米国ペンシルベニア州マルバーン(MG Industries, Malvern PA));高純度水素(科学用、エムジーインダストリーズ(MG Industries)、上記を参照のこと);100−μL PFAテフロン(TEFLON)(マイクロネブライザー(物品整理番号PFA−100、エレメンタルサイエンティフィック、米国ネブラスカ州オマハ(Elemental Scientific, Omaha NB)); 内径2.5mmの石英トーチ(物品整理番号G1833−65423、アジレントテクノロジーズ(Agilent Technologies)、上記を参照のこと);6−mLのオートサンプラー用バイアル(物品整理番号 G13160−65303 (アジレントテクノロジーズ(Agilent Technologies)、上記を参照のこと);Li、Y、Ce、Tl、およびCoをそれぞれ10μg/kg含むICP−MSチューニング溶液(物品整理番号 5184−3566、アジレントテクノロジーズ(Agilent Technologies)、上記を参照のこと);インオーガニックベンチャー(Inorganic Ventures)(米国ニュージャージー州レークウッド(Lakewood NJ))によってカスタマイズされ、供給された、27元素をそれぞれ100mg/kg含有し、興味深い12元素(Na、Mg、Al、K、Ca、Cr、Mn、Fe、Ni、Cu、Zn、およびPb)を含むDUPEX CAL 3A 多元素標準物質;ウルトレックス(ULTREX)II 65.0〜70%超純硝酸(ジェイ・ティー・ベーカー、米国ニュージャージー州フィリップスバーグ(J. T. Baker, Phillipsburg NJ); OMNITRACE 69.0〜70.0%硝酸(イーエムディケミカルズ、米国ニュージャージー州ギブズタウン(EMD Chemicals, Gibbstown NJ))、洗浄目的のみ); 少なくとも5−L容量のカバー付き汎用プラスチック容器(ブイダブリューアール・サイエンティフィック、米国ペンシルベニア州ウェストチェスター(VWR Scientific, West Chester PA));および未使用でシール可能なプラスチック袋(ブイダブリューアール・サイエンティフィック(VWR Scientific)、上記を参照のこと)が含まれる。
試験管およびバイアルは、必ずしもクリーンルーム環境で調製する必要はなかった。汎用容器は、DI水を充填し、OMNITRACE硝酸を添加して、約5%溶液を作製することによって調製した。ねじ蓋を試料用試験管から外し、空気ポケットを最小にして、試験管および蓋をオートサンプラー用バイアルと共に硝酸浴に浸した。容器をカバーし、アイテムを浴中で最低16時間浸出させ、浴から取り出したとき、DI水で十分にすすぎ、シールし、使用する状態になるまでプラスチック袋中で保存した。
ピペットで、100mg/kg CAL3A ストック標準物質の500マイクロL(μL)を清浄な50−mL試験管に加えることによって、常用標準溶液を調製した。DI水を使用して、50−mLの印まで希釈し、この溶液を「1000μg/kg常用標準物質」と呼び、したがって12個の分析物をそれぞれ1000μg/kg含有した。ピペットで、1000μg/kg常用標準物質の500μLを清浄な50−mL試験管に加え、50−mLの印までDI水で希釈した。この溶液を「10μg/kg常用標準物質」と呼ぶ。
マトリックスマッチド標準物質を調製するために試料バッチから1試料を選択することによって、較正標準物質を調製した。この試料を試料Aと呼んだが、供給試料ではない。ピペットで、試料Aの1.0mLを、9本の清浄な15mL遠心管にそれぞれ加えた。
下記の表1に示すように、ピペットで、常用標準物質の下記の量を試験管に加え、次いで、各試験管を10mLの印までDI水で希釈した。各試験管を清浄なねじ蓋で蓋をしたまま、分析するまで維持した。
Figure 2008502593
酒石酸およびグリコール酸の溶液は、化学天秤で清浄な空の15mL遠心管を量り、受理した溶離液試料の1mLをピペットで試験管に加え、正確な重量を記録することによって調製した。この試料を合計10mLに希釈し、正確な重量を再度記録した。試験管を清浄なねじ蓋で蓋をしたまま、分析するまで維持した。この手順を各試料について繰返し、希釈した試料の全重量を受理した試料の重量で割ることによって、各試料についての希釈倍率を算出した。
はるかにより高いカチオン濃度を有する供給試料の場合は、追加の希釈工程を行った。予め希釈した供給試料の1mLを使用して、上記の手順を繰り返し、同じ秤量値および希釈倍率計算を使用して10mLに希釈した。試験管を清浄なねじ蓋で蓋をしたまま、分析するまで維持した。この手順をすべての供給試料について繰り返し、それぞれについて全希釈倍率を再計算した。この追加の希釈の結果、供給試料は、溶離液試料より約10倍希釈されていると分析された。特定の分析物が32,000μg/kg以上の濃度の供給試料については、下記を参照のこと。
別段の注記のない限り、分析はすべて、「冷プラズマ」(低RF出力)条件を使用してシールドトーチ(ShieldTorch)を備えたアジレント(Agilent)7500s(または7500cs)ICP−MSシステムで行った。表2に、冷プラズマ条件下でのアルゴンプラズマの典型的なパラメータを示す。キャリヤガスおよびブレンドガスは、同じアルゴン供給源から得られた。上記に記載する石英トーチを使用した。
Figure 2008502593
自己吸気型(self−aspirating)100マイクロLのPFAマイクロネブライザーを使用して、試料または標準物質を機器のスプレーチャンバにおよその流量100μL/分で導入した。チューニング溶液(上記を参照のこと)を導入し、かつ(非特許文献2)(物品整理番号G18333−65423、2001年7月、アジレントテクノロジーズ(Agilent Technologies)、上記を参照のこと)の指針に従って、ICP−MSをチューニングした。通常は、トーチおよびレンズのパラメータを、Co用の信号が最大(質量/電荷比、すなわちm/z 59)になり、プラズマおよび機器の干渉を示す信号(すなわち、m/z 40、m/z 56、またはm/z 80)が最小限に抑えられるように最適化した。
m/z 40におけるアルゴンプラズマのバックグラウンド信号が比較的大きい場合には、アジレント(Agilent)7500cs ICP−MSシステムの反応セルを使用してカルシウムの測定を行った。反応セルを用いる場合、表3に概略を示す通常プラズマ条件を利用した。水素は、2.7mL/分の流量で反応ガスとして働いた。反応セルの使用およびそれを用いたチューニングに関して追加の詳細のため、(非特許文献2)(上記を参照のこと)を参照し、使用した。反応セル手順は、さらに下記の「付録」で述べられている。
Figure 2008502593
ケムステーション(ChemStation)ソフトウェアによる方法と呼ばれるプログラムは、各試料および較正標準物質の測定およびデータ収得を制御した。表4に、分析物およびそれぞれについて関係するパラメータを記載する。
Figure 2008502593
試料取り込みおよび安定化時間をそれに応じて同じケムステーション(ChemStation)方法で設定し、これらの時間が個別の噴霧器間で異なる恐れがあるので、チューニング中に最適化した。これらの時間を調整し、したがってデータ収得が開始されたとき、信号カウントは最大相対標準偏差が5%(n=200)であった。
測定後の試料すすぎを2回、それぞれ少なくとも20秒間、ケムステーション(ChemStation)方法で設定した。2回のすすぎは、脱イオン水および約3%超純硝酸を含む2つの別々のバイアルからなる。
より省略された異なるケムステーション(ChemStation)方法を、アジレント(Agilent)7500cs(下記の「付録」)によってカルシウムを測定する場合に使用した。このプログラムは、通常プラズマ条件を使用し、かつカルシウムが唯一の測定分析物であるという主要な点以外は最初のものと同様であった。
初期の較正検証では、9個の較正標準物質(表1)のそれぞれのある分取量を、清浄なオートサンプラー用バイアルに入れ、バイアルをICP−MSシステムのオートサンプラーに搭載した。標準物質を最低のスパイク状濃度(0(ゼロ)μg/kg)のものから、最高(200μg/kg)のものまで連続的に分析した。標準物質をすべて分析し、ケムステーション(ケムステーション(ChemStation))ソフトウェアを使用した後、各分析物の較正曲線は、r−値が少なくとも0.95の線状であることを検証した。
ある分取量の各試料を清浄なオートサンプラー用バイアルに入れ、ICP−MSシステムのオートサンプラーに搭載することによって、較正標準物質および試料の分析を行った。ケムステーション(ChemStation)シーケンスリストを設定し、保存し、実行した。上記で計算した試料希釈倍率はすべて、シーケンスリストに入力された。アジレント(Agilent)7500csは、カルシウムを測定するとき同様ではあるものの異なるケムステーション(ケムステーション(ChemStation))方法を使用する追加のシーケンスを利用したことに留意されたい(下記の付録を参照のこと)。
9個の較正標準物質はすべて、シーケンスの始めと、シーケンスの終わりに再び分析して、顕著な信号ドリフトが測定の最中に生じていないことを検証した。9個の較正標準物質はすべて、優先的に、シーケンス中で定期的に、例えば約12個の試料を分析した後毎回実行される。DI水および約10%超純硝酸からなる少なくとも1つの機器ブランクを、シーケンス中に含んでいた。
より高い分析物濃度の供給試料をシーケンス中の最後に分析して、試料間の相互汚染を最小限に抑えた。
較正標準物質からの結果を使用して、ケムステーションデータ分析(ChemStation’s Data Analysis)モジュールで2つの別々の較正曲線を作成した。「低濃度」較正曲線は、標準物質0μg/kg、0.1μg/kg、0.5μg/kg、1μg/kg、2μg/kg、および場合によっては10μg/kgを利用した。「高濃度」較正曲線は、標準物質0μg/kg、10μg/kg、50μg/kg、100μg/kg、および200μg/kgを利用した。各曲線は、最初に試料Aを使用して標準添加方法によって構築された(上記を参照のこと)。次いで、各曲線は、ケムステーション(ChemStation)ソフトウェアを使用して外部標準較正曲線に変換された。
試料をすべて、低濃度曲線および「Do List」コマンドを使用して処理した。次いで、計算された結果(ここでは、適切な希釈倍率をかける)をファイルビュー(FileView)ソフトウェアでコンパイルし、スプレッドシートのフォーマットで保存した。高濃度曲線を使用して、この前の工程を繰り返して、第2の結果セットをスプレッドシートのフォーマットで生成した。
ファイルビュー(FileView)から生成された結果をコンパイルし、スプレッドシートでフォーマット化すると、結果の大部分は、低濃度曲線に由来するものであった。低濃度曲線の範囲を越えて生じた測定値しか、高濃度曲線からは報告されなかった。例えば、特定の測定範囲についての低濃度曲線が0〜2μg/kgである場合、16μg/kg(2μg/kgに典型的な希釈倍率の約8をかけた)を超えた測定値は、高濃度曲線のデータから取り出されたものであった。したがって、供給試料結果は、高濃度曲線に由来するものであった。さらに、32,000μg/kg(2×200μg/kg×典型的な希釈倍率の80)の近似値より大きい測定値は、試料の追加の希釈および再分析が必要であった。グリコール酸実施例中における高レベルのカルシウム(表7〜9)は、このような再分析が必要であった。
最終報告用の結果はすべて、最近隣整数のμg/kg単位(すなわち、4.7μg/kgは5μg/kgとして報告する)にし、3個の有効数字の最大値で報告した。1μg/kgまたは<1μg/kgの測定は、平均することを可能にするために1μg/kgという最悪値として報告した(下記の実施例を参照のこと)。
(カルシウムの測定に関しての「付録」)
カルシウムとアルゴンは共に主な同位体が原子質量40amuであるので、通常プラズマ条件下でアルゴンプラズマを使用すると、カルシウムのICP−MSによる測定が困難になった。近年、ICP−MS分析は、この問題を、プラズマの出力を低減し(「冷プラズマ」条件と呼ばれる)、干渉するアルゴンイオンの量をカルシウムのそれらに比べて低減させることによって是正している。アジレント(Agilent)7500s ICP−MSシステムを使用した場合に、この手法を利用した。
アップグレードしたアジレント(Agilent)7500cs機器は、別の手法によってプラズマ干渉の影響を最小限に抑え、またはなくす能力を有しているので、必ずしも冷プラズマ条件に最適化しなかった。7500csは、プラズマと質量分析計の間に反応セルがあった。カルシウム測定の場合は、水素をセルに導入し、干渉アルゴンイオンを2つの反応の1つによってなくすことができた:
Figure 2008502593
電荷移動反応(1)の場合は、得られたArは決してイオン化せず、質量分光器でm/z 40において検出されなかった。原子引抜(2)の結果、ArはArHになり、ここでm/z 41でしか検出することができなかった。Caは、反応セル内ではHと反応しなかった;すなわち、反応1および2の結果、m/z 40においては、Caのみが検出され、測定された。これは、アジレント(Agilent)7500cs ICP−MSを使用する場合にカルシウムを測定するこの方法によって利用された手法であった。
ICP−MSによるカルシウム測定に関する別の懸案は、カルシウムが試料取扱い、溶媒、および他のバックグラウンド汚染源から最も多く見られる汚染物質のうちの1つであることに留意されたい。この分析方法は、マトリックスマッチド標準を必要とし、標準添加方法を利用し、特にカルシウムを含まないグリコール酸の本当のブランクが知られておらず、または利用可能でない場合に、超微量レベルのバックグラウンド汚染を一緒にマスクすることができた。これによって、この方法を行う場合にはクリーンルーム環境および超微量技法の使用の必要性が強調された。
上記のICP−MS手順の参考文献は、(非特許文献2)(物品整理番号G18333−65423、2001年7月、アジレントテクノロジーズ、米国カリフォルニア州パロアルト(Agilent Technologies, Palo Alto CA))である。
AHAの供給溶液を窒素雰囲気中で貯蔵し、樹脂塔に供給した。実施例では、塔溶離液の試料15−mLを1時間毎に収集し(試験方法1)、12個の金属(アルミニウム、カルシウム、クロム、銅、鉄、鉛、マグネシウム、マンガン、ニッケル、カリウム、ナトリウム、および亜鉛)について、試験方法2を使用して個別に分析した。各分析試料15−mL間の溶離液または分画は、約600mLであった。所与の分画の分析物濃度を、分画の終わりに採取された試料で求められた分析物濃度と見なす。表に示した結果には、分画グループを合わせることによって得られるはずである濃度に対応する平均濃度を示す。各実施例では、第1分画(初留分、上記の考察を参照のこと)は、調製し水で洗浄した塔からフラッシングされた水を含む。その結果、この初留分は、AHAの濃度が、供給溶液中のAHAより大幅に低い。この第1分画は、実際には再処理のために、濃縮し、処理したものの規格外である溶離液と組み合わせることができたが排除した。次のいくつかの分画を、収集された分画の番号に応じて、各実験における分画1〜19または1〜21と特定した。実際には、設定された規格を満たす溶離液分画を合わせて、平均濃度の生成物を生成する。分画1およびその後の分画は、本質的に供給物濃度のAHAを含有している。表には、供給物、分画1〜5(全体積3L)、分画1〜10(全体積6L)、分画1〜15(全体積9L)、および分画1〜20(全体積12L)または分画1〜19(全体積11.4L)についての金属分析が示されている。この最後の分画グループの濃度は、収集された分画の数に依存した。分画グループはぞれぞれ、全分析物濃度も示している。
取付け具およびプロセスチュービングはすべて、金属汚染を回避するためにPFAまたはテフロン(TEFLON)であった。テフロン(TEFLON)ダイヤフラムポンプは、床を通り抜ける流れを駆動した。
50%酒石酸および70%グリコール酸の供給物の密度はそれぞれ、1.26g/ccおよび1.24g/ccであり、したがって、600−mLの分画の重量は、酒石酸およびグリコール酸についてそれぞれ、756gおよび744gである。各分画のAHA濃度は、酒石酸の場合378g、グリコール酸の場合521gである。
実施例1および2は、調製された50重量%のL−(+)−酒石酸溶液を使用した精製試験であった。実施例1は、ダウエックスモノスフィアー(DOWEX MONOSHERE)M−31カチオン樹脂を使用し、実施例2は、ダウエックスモノスフィアー(DOWEX MONOSPHERE)650Cカチオン樹脂を使用した。樹脂は両方共、強カチオン交換樹脂である。
実施例3〜5は、市販の70%グリコール酸(70% Tech Gradeグリコール酸、本願特許出願人、米国デラウェア州ウィルミントン(Wilmington, DE))を供給物として使用した精製試験であった。実施例3は、ダウエックスモノスフィアー(DOWEX MONOSHERE)M−31樹脂を使用し、実施例4は、ダウエックスモノスフィアー(DOWEX MONOSHERE)650C樹脂を使用し、実施例5は、ダウエックスモノスフィアー(DOWEX MONOSHERE)M−31と650C樹脂の50−50体積%複層床を使用した。
実施例3〜5(グリコール酸)では、実施例1および2(酒石酸)を行った後、2つのシステム変更をした。まず、試料採取弁を下流プロセスラインから隔離するために、弁を溶出液ラインに取り付けて、試料採取中に使用する質量流量センサーの金属表面と接触したかもしれない生成物の逆流を防止した。次に、AHA供給の前に、床から水を樹脂床より上に約1インチ(2.5cm)以内に抜いて、水と完全な強度の酸との間の移行期間を鮮明にするのを助けた。
さらに、実施例5は、供給溶液に過剰の硫酸第一鉄を添加する、グリコール酸溶液供給物の前処理を組み込み、6価クロムからCr(III)の形への還元も試みた。水溶液中にクロム酸または二クロム酸アニオンとして存在するCr(VI)は、カチオン樹脂除去が適用できないはずである。硫酸鉄(II)七水和物(68mg、分析用)を、70%グリコール酸水溶液16.98kgに添加し、窒素中、室温で終夜撹拌した。
Figure 2008502593
表5から、全金属濃度は1000μg/kg未満に低減し、個別の各金属濃度は200μg/kg未満に低減したことが明らかである。
Figure 2008502593
(b) 実施例2の第9分画のMg、Ni、およびCuについての分析は、変則的であり、他のすべての試料と比べて非常に高かった。米国材料試験協会 (American Society for Testing Materials) (ASTM) の「外れ値処理の標準的技法 (Standard Practice for Dealing with Outlying Observations) 」 (ASTM E178−80、1989年再承認) を使用した統計分析は、これらの特有の分析 (第9分画、Mg 699 μg/kg、Ni 279 μg/kg、およびCu 799 μg/kg) がこの統計的検定により外れ値であることを示唆した。歪度および尖度の図によって、この結論が確認された。したがって、平均値の算出については、3つの外れ値を、前および後の分画(第8および第10の分画)の対応する分析の平均で置き換えた。
表6から、全金属濃度は1000μg/kg未満に低減し、個別の各金属濃度は250μg/kg未満に低減したことが明らかである。ダウエックスモノスフィアー(DOWEX MONOSHPERE)650樹脂は、ダウエックスモノスフィアー(DOWEX MONOSPHERE)M−31より効率的にナトリウムを最初に除去する。
Figure 2008502593
表7は、供給物であるグリコール酸について、酒石酸で得られたもの(表5および6の実施例1および2)より大幅に良好な金属除去を示している。全金属濃度は、すべての分画について200μg/kg未満であり、個別の各金属濃度は、ナトリウムを除いて50μg/kg未満であった。
Figure 2008502593
表8から、全金属濃度は、すべての分画について200μg/kg未満であったことが明らかである。個別の各金属濃度は、最初に50μg/kg未満であり、すべての分画についてカリウム以外は50μg/kg未満であった。ダウエックスモノスフィアー(DOWEX MONOSHPERE)650樹脂は、ダウエックスモノスフィアー(DOWEX MONOSPHERE)M−31より、カリウムについてわずかに劣った性能であるが、効率的にナトリウムを明らかに除去する。
Figure 2008502593
表9から、全金属濃度は、グループ化した分画のすべてについて200μg/kg未満であり、個別の各金属濃度は、グループ化した分画のすべてについて50μg/kg未満であることが明らかである。実施例5は、70%水性グリコール酸16.98kg中、還元剤(硫酸第一鉄七水和物)68mgで前処理して、処理前に供給物中のCr(VI)をCr(III)に還元するため、グループ化した分画のすべてにおいて実施例3および4より大幅に良好なCrの除去を行っている。
表7、8、および9から、実施例3および4では、グリコール酸について、ダウエックスモノスフィアー(DOWEX MONOSPHERE)M−31樹脂がカリウムを(20μg/kg未満に)還元する上で有効であるが、ナトリウムでは有効でないことが明らかである。反対に、ダウエックスモノスフィアー(DOWEX MONOSPHERE)650Cは、カリウムを還元する上で有効でないが、ナトリウムを還元する上で有効であった。実施例5では、両方の樹脂が存在した。組み合わせれば、実施例3で比べてナトリウム除去が改善され、実施例4で比べてカリウムが改善されることが明らかである。

Claims (10)

  1. α−ヒドロキシ酸および1種または複数種の金属を含む組成物であって、全金属濃度が、1000μg/kg未満であり、組成物の個別の金属の濃度が250μg/kg未満であることを特徴とする組成物。
  2. 金属が、アルミニウム、カルシウム、クロム、銅、鉄、鉛、マグネシウム、マンガン、ニッケル、カリウム、ナトリウム、および亜鉛、ならびにそれらの2種以上の組合せからなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
  3. 組成物が水溶液の形態であることを特徴とする請求項2に記載の組成物。
  4. 全金属濃度が500μg/kg未満であり、組成物の個々の各金属の濃度が150μg/kg未満であり、酸がグリコール酸または酒石酸であり、α−ヒドロキシ酸の濃度が組成物中の酸の溶解限度の75%〜98%であることを特徴とする請求項3に記載の組成物。
  5. 超低濃度金属を有するα−ヒドロキシ酸の生成方法であって、
    (a)少なくとも1種の強酸性カチオン樹脂をその中に含む1つまたは複数の容器を提供する工程と、
    (b)前記樹脂を脱イオン水の流れと接触させて、洗浄された樹脂を生成する工程と、
    (c)前記樹脂を強酸の流れと接触させて、酸処理した樹脂を生成する工程と、
    (d)前記樹脂を、強酸流れに対して並流方向の流れの脱イオン水で洗浄して、可溶性酸を実質的に含まない樹脂を生成する工程と、
    (e)酸処理し洗浄した前記樹脂を、強酸の流れに対して向流方向にある供給組成物(feed composition)の流れと接触させて、樹脂で処理したα−ヒドロキシ酸組成物および使用済み樹脂を生成する工程であって、該供給組成物がα−ヒドロキシ酸と1種または複数種の金属とを含み、全金属濃度が約1000μg/kg超であり、かつ個別の各金属濃度が約250μg/kg超である工程と、
    (f)前記樹脂で処理したα−ヒドロキシ酸組成物を分別し回収する工程とを含み、
    強酸の流れ方向が上流方向であり、かつα−ヒドロキシ酸供給組成物の流れ方向が下流方向であることを特徴とする方法。
  6. カチオン樹脂をその中に含む1つまたは複数の容器を提供する前の工程において、前記供給組成物を処理して、Cr(VI)化合物をCr(III)化合物に還元する工程をさらに含み、
    該還元工程が、前記供給組成物を還元剤と接触させる工程を含み、該還元剤が、可溶性還元剤を含む溶液、または二酸化硫黄(溶液中で亜硫酸を形成する)などのガス状還元剤からなる群から選択され、該可溶性還元剤が、第一鉄塩、過酸化水素、ヨウ化カリウム、および亜硫酸ナトリウムからなる群から選択されることを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. 工程(e)の後に、再使用するために前記使用済み樹脂を再生する工程をさらに含み、
    該工程が、(a’)前記樹脂を脱イオン水の流れと接触させて、洗浄された樹脂を生成する工程と、(b’)前記洗浄された樹脂を、強酸の流れと接触させて、酸処理した樹脂を生成する工程と、(c’)前記酸処理した樹脂を、強酸の流れに対して並流方向の流れの脱イオン水で洗浄して、可溶性酸を実質的に含まない樹脂を生成する工程とを含むことを特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. α−ヒドロキシ酸および1種または複数種の金属を含み、全金属濃度が1000μg/kg未満であり、かつ組成物の個別の各金属の濃度が250μg/kg未満である組成物を含む溶液と、基板とを接触させる工程を含むことを特徴とする洗浄方法。
  9. 前記基板が、完全にもしくは部分的に作製された電子デバイスまたは処理装置の表面または構造;あるいは金属またはケイ素をベースとする材料の表面または構造であることを特徴とする請求項8に記載の方法。
  10. 前記溶液が、約1〜約15重量%の有機溶媒、酸、塩基、フッ素含有化合物、他のキレート化剤、またはそれらの2つ以上の組合せを含むことを特徴とする請求項9に記載の方法。
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