JP2008502395A - 投影放射線撮影、特に乳房撮影における散乱放射線補正装置および方法 - Google Patents

投影放射線撮影、特に乳房撮影における散乱放射線補正装置および方法 Download PDF

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Abstract

散乱放射線補正を行なうように構成された投影放射線撮影装置が評価ユニット(12)を有する。評価ユニット(12)は、散乱放射線補正のためにテーブルの形でデータメモリに記憶された散乱放射線分布を評価する。散乱放射線分布は、光子と検査すべき対象(6)との多重の相互作用を考慮したモンテカルロシミュレーションにより予め求められている。

Description

本発明は、放射線源と、検出器と、検出器の後に配置された評価ユニットとを備え、評価ユニットが、検出器から供給された投影データに基づいて、検査すべき対象の散乱物質分布を近似的に決定し、散乱物質分布に依存してデータメモリから散乱情報を読み出し、散乱情報に基づいて散乱放射線成分を考慮して投影データを補正するた投影放射線撮影装置に関する。
更に、本発明は、投影放射線撮影(projection radiography)のための散乱放射線補正方法ならびに散乱情報取得方法に関する。
この種の装置ならびにこの種の方法は米国特許第6104777号明細書から知られている。
撮影対象(乳房)において発生された散乱放射線の強度は乳房撮影において画像化用の散乱させられていない直接の一次放射線の大きさにほぼ達し得る。このような散乱放射線は、コントラスト低下、ノイズ増大によって画質を低下させ、結局は種々の組織種類、特に乳房における腺組織および脂肪組織を画像化において差別化する画像後処理方法の品質を低下させる。乳房撮影においては、2つの組織種類に基づく差別化のために、単一のエネルギースペクトル、したがって唯一のX線管電圧を有する技術、または2つの電圧値を有する二重エネルギー法が知られている。いずれの場合にも散乱放射線の補償が必要である。二重エネルギー法の場合には、両エネルギースペクトルにおける散乱放射線の割合が相違していることからも必要である。
散乱放射線の低減のために既に機械的な手段が提案されている。スリットコリメータの使用は、乳房測定領域にわたるスリットコリメータの機械的移動を必要とし、したがって時間がかかる。散乱放射線除去用グリッドは散乱のみならず画像化用の一次放射線を低減する。散乱放射線除去用グリッドの省略を支持する論拠に関して、数年来続いている論議が存在する。4〜5cm以下の圧縮幅の場合に、散乱放射線除去用グリッドを取り除いたならば、線量低減さえも可能であり、あるいはSNR(信号雑音比)が上昇可能である。他方では、散乱放射線除去用グリッドの使用が技術的に可能でない用途、例えばトモシンセシスが存在する。
計算による補正方法として既に多数の提案がなされている。「M.DARBOUX,J.M.DINTEN:“Physical model based scatter correction in mammography”,Proc.SPIE,第3032巻,1997年,405頁−410頁」および「J.M.DINTEN,J.M.VOLLE:“Physical model based restoration of mammographies”,Proc.SPIE,第3336巻,1998年,641頁−650頁」から、そして米国特許第6104777号明細書において、例えばこの種の方法が知られている。この方法は、散乱放射線強度分布が適切な畳み込み核による一次強度分布の畳み込みとして推定される畳み込み/逆畳み込み方法である。例えば、上記文献においては解析モデルが提案され、この解析モデルにより、散乱対象(乳房)における散乱の物理学的プロセスが積分変換として明示的に計算される。この明示的な解析的表示は、もちろん一次散乱のみを記述し、多重散乱を記述しない。多重散乱された光子の強度分布は、検出器面にわたる空間的に一定のバックグラウンドとして仮定され、予め定められたテーブルから推定されなければならない。第一次のみの散乱放射線寄与分の計算のための解析モデルは、各検出ピクセルについて、4次元の数値積分(3つの空間座標+エネルギースペクトル)を必要とし、したがって計算費用がかかる。したがって、計算費用を低減するために近似が必要である。高い計算費用ゆえに、計算を予め行なって結果をテーブルにすることが提案される。
更に,文献「W.KALENDER:“Monte Carlo calculations of x−ray scatter data for diagnostic radiology”,Phys.Med.Biol.,1981年,第26巻,第5号,835頁−849頁」から、放射線撮影における放射線広がりのシミュレーションのためにモンテカルロ法を使用することが知られている。
そこで、本発明の課題は、この従来技術から出発して、従来技術に比べて改善された散乱放射線補正を行なうことができる装置および方法を提供することにある。
この課題は独立請求項に記載された特徴を有する装置および方法により解決される。従属請求項には有利な実施態様が記載示されている。
装置および方法では、評価ユニットにおいて、検出器から供給された投影画像が解析される。先ず、検査すべき対象の散乱物質分布、すなわち乳房撮影において典型的には腺組織および脂肪組織の割合を近似的に決定することが試みられる。更なる処理ステップにおいて、散乱物質分布に依存している散乱情報がデータメモリから読み出される。散乱情報により、投影画像に含まれている散乱放射線成分の考慮のもとに投影画像の補正が行なわれる。この場合に、データメモリから読み出された散乱情報が、光子と検査すべき対象との多重の相互作用を考慮したモンテカルロシミュレーションによって予め求められていることが重要である。
ここに説明する解決策の基礎はできるだけ正しい物理学的なモデル化にある。従来技術と違って、著しく多数の細部を考慮し、しかも次の点に関して考慮したモデル化が可能である。すなわち、多重散乱の発生、多色性およびジオメトリ関係、特に対象の縁辺における散乱分布の特殊性を模擬することができる。散乱放射線補正中、場合によっては次の補間をともなうテーブルアクセスだけが必要であり、検出器面における散乱放射線分布の算定は検出器面にわたる2次元積分となる。散乱放射線補正を比較的簡単に実施できるにもかかわらず、その手法は、特殊事例に限定されず、しかも、例えば単純化された撮影ジオメトリ、放射線の単色性、物理学的モデルの単純化または近似次数に基づくテイラー展開などの苛酷な簡略化または近似を前提としない。
有利な実施態様では、散乱物質分布が、投影画像の異なる画像範囲に対してそれぞれ固有に決定される。その後、1つの画像範囲における散乱放射線補正を実施するために、それぞれ固有の散乱物質分布に依存する周辺の寄与の散乱放射線寄与分が決定され、相応に補正される。このようにして散乱放射線の局所的変化を考慮することができる。
他の有利な実施態様では、検査すべき対象の対象縁辺の領域において、散乱放射線補正のために、対象縁辺の領域における特にジオメトリ関係を考慮した散乱情報が使用される。
散乱情報は、好ましくは、放射線方向に沿った散乱物質分布が均一であることを前提として得られる。特に乳房撮影の範囲内においてこの種の前提は実際の散乱放射線分布からの微小な偏差を生じるだけである。
更に、画像範囲に割り当てられた固有の散乱情報の算定は、検査すべき対象がビームに対して横方向にも均一に構成されていることを前提として行なわれる。それによって散乱情報の算定が簡素化される。
しかしながら、散乱情報の算定において特別に高い精度が望まれる場合、放射線方向に対する横方向の不均一性が考慮されてもよい。
有利な実施態様では、画像範囲において散乱されない一次放射線と入射する放射線強度との比が評価されることによって、散乱物質分布が決定される。なお、一次放射線の値は、特徴的な均一な散乱物質分布に割り当てられている散乱情報に基づく散乱放射線補正によって求められる。
評価ユニットによって実行される処理ステップは反復式に実行されてもよい。この場合に、算定された一次放射線成分は、散乱放射線成分の近似計算を簡素化しかつこのようにして一次放射線の改善された値を獲得するのに役立つ。
散乱放射線補正は、一般に、検出器の完全な分解能で行なわれなくてもよい。ときどき、選択された補間点において散乱放射線補正を行ない、選択された補間点において求められた散乱放射線補正値の間で補間することで十分である。
本発明の実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する以下の記載から、本発明の他の利点および構成を明らかにする。
図1は乳房が2つの圧迫板間で圧迫されてX線により透視される乳房撮影装置の構成を示す。
図2は散乱放射線補正の計算のために仮定され検査すべき乳房の簡素化された構造図を示す。
図3は散乱放射線補正のために行なわれる方法の経過図を示す。
図4は簡略な散乱放射線広がり関数の計算のために仮定された乳房の組織分布図を示す。
図5は正確な散乱放射線広がり関数の計算のために仮定された、検査すべき乳房の構造図を示す。
図1は、放射線源2によりX線3が発生される乳房撮影装置(マンモグラフィ装置)1を示す。X線3の発散は、場合によっては、図1に個別のビーム絞りによって示されているコリメータ4により制限される。しかしながら、コリメータ4は互いにほぼ平行に延びる多数のX線ビームが発生されるようにする。この種のコリメータ4は例えば孔絞りとして形成されているとよい。
更に、乳房撮影装置1は圧迫板5を持ち、圧迫板間で乳房6が圧迫される。X線3は、圧迫板5および乳房6を通過し、一般に空隙7を横断し、その後X線検出器8に入射する。X線検出器8は多数の個別検出素子9いわゆる検出ピクセルを有する。
乳房6との相互作用なしに乳房6を通過するX線3の成分は一次放射線(一次X線)10とも呼ばれる。これに対して、乳房6内で少なくとも1回散乱した後にX線検出器8に入射するX線3の成分は二次放射線(二次X線)11と呼ばれる。
指摘しておくに、用語「散乱」は、X線3と、X線3の光子の伝搬方向の変化を生ぜしめる乳房6の物質との間のあらゆる種類の相互作用であると解釈すべきである。
冒頭に説明したように、二次放射線11は、一次放射線10によって導き出される乳房6の構造の品質を著しく低下させることがあるので、X線検出器8から得られた乳房6の投影画像から二次放射線11が除去できるならば有利である。このためにX線検出器8の後に接続されている評価ユニット12が散乱放射線(散乱X線)補正を実行する。散乱放射線補正を実行可能にするために、乳房6の構造に関するモデルが仮定され、これが図2に示されている。特に、主として腺組織および脂肪組織からなる乳房6の組織構造がX線3の伝搬方向に沿って均一な組織分布によって記述可能であることが仮定される。それにしたがって、図2では、乳房6内に種々の乳房領域13,14,15が書き込まれ、これらにおける異ならせて施したハッチングは、X線3の伝搬方向に沿った脂肪組織および腺組織の異なる成分を具体的に示そうとするものである。投影放射線撮影の枠内において、これは実際の散乱分布からの重大な偏差を生じない簡素化である。
このモデル仮定に基づいて、今や散乱放射線補正を行なうことができる。この散乱放射線補正の経過が図3に示されている。
画像撮影16の後に投影画像17が存在し、この投影画像17はX線検出器8に入射する一次放射線10および二次放射線11を再現する。投影画像17はデータ整理18を受ける。このデータ整理18においては、異なる乳房領域13,14,15がそれぞれ固有の組織分布に割り当てられる。更に、ジオメトリ関係、特に乳房6の縁辺の情報を得ることができる。続いて、データ整理18において得られた、乳房6の物理学的な性質情報により、それぞれの乳房領域13,14,15に割り当て可能な散乱放射線広がり関数20(=Scatter−Beam−Spread−Function=SBSF)がSBSF乳房アトラス19で調べられる。SBSF20と一次放射線10の算出とにより、散乱放射線補正21が実行可能である。散乱放射線補正21の範囲内で作成された補正値は、散乱放射線補正がX線検出器8の各検出ピクセル9について算定されているならば、直接に投影画像17に適用可能である。X線検出器8を介する散乱放射線の変化は少ないことから、選択された検出器範囲について散乱放射線補正を行なうことで十分である。これは、個々の補間点であってもよいし、あるいは検出ピクセル9のグループであってもよい。その際に、なおも散乱放射線補正が決められていない検出ピクセル9に対する散乱放射線補正は、補間22によって決定することができる。この補間22は投影画像17と同じ分解能を有する補正画像23を作成する。投影画像17と補正画像23との結合画像24によって、最終的に完成された構造画像25が作成され、この構造画像25は、好ましくは、もっぱら一次放射線10によって描出された乳房6の構造を含んでいる。
次に、ここに説明した放射線補正のための前提条件およびその際に実行すべき処理ステップを詳細に説明する。
前提条件:
一方では画像化のために重要な感度スペクトルN(E)が既知であることが前提とされる。
X線管の放射は多色性であり、陽極において制動放射として放出された光子のエネルギースペクトルQU(E)が印加電圧Uに依存し、印加電圧Uにより電子が陰極から陽極へ向けて加速される。最大光子エネルギーはEmax(U)=U(keV/kV)=eUである。しかし、画像化のためには、放出スペクトルだけが重要であるのではなく、使用されるスペクトルフィルタの透明度W(E)および検出器8のスペクトル応答感度ηD(E)も重要である。生じた(正規化された)スペクトル分布は、
U(E)=QU(E)W(E)ηD(E)/cU (#1)
によって定義されている。次の正規化係数、すなわち、
Figure 2008502395
により、
Figure 2008502395
となる。
2番目の前提条件は、生じたスペクトル分布NU(E)および圧迫板5の間隔によって決定される乳房の層厚Hが与えられた場合に、(散乱放射線なしの一次X線の)検出器信号の減弱が腺組織もしくは脂肪組織(glandular tissue,fat tissue)の組織割合に依存して予め算定されて(場合によっては測定によって信頼性を確認されて)存在することであり、すなわち、次の関数がテーブル形式で与えられていることである。
Figure 2008502395
但し、
H 乳房6の層厚
G 腺組織の層厚 /cm
F=H−xG 脂肪組織の層厚 /cm
ρG,ρF 腺組織もしくは脂肪組織の密度 [g/cm3
G=ρGG 腺組織の単位面積重量 [g/cm2
F=ρFF 脂肪組織の単位面積重量
μG(E) 腺組織の線形減弱係数 /cm-1
μF(E) 脂肪組織の線形減弱係数 /cm-1
α=xG/H=bG/(ρGH) (#2a)
1−α=xF/H=bF/(ρFH) (#2b)
β(E)=μF(E)/μG(E) (#2c)
圧迫された乳房6が圧迫板5間の層厚Hを完全に満たすことが前提とされる。この条件は、図4によれば、乳房先端26近くの数cmの範囲および外側の減弱されていない放射線の範囲ではもはや満たされていない。これらの画像領域の範囲は、後で更に詳細に説明するように前補正の枠内で特別に、例えば、0に向かっての組織層厚Hの適切な外挿法によって処理される。
計算上の理由から、対数計算された減弱信号が、方程式(#2)における対数計算されない減弱関数Fよりも実用的である。
Figure 2008502395
関数fHは、単調で連続的であり、それゆえ、例えば逆補間によって反転可能である。したがって、逆関数
H -1 (#4)
もテーブル化されて使用できることが前提とされる。
3番目の前提条件は、いわゆるSBSF乳房アトラス19が存在することである。なぜならば、ここに説明する方法は、散乱放射線広がり関数とも呼ばれるそれぞれのSBSF20(=Scatter−Beam−Spread−Function)の知識に基づいているからである。SBSF20は、それぞれ、散乱対象(乳房)を図1に応じて予め定められた位置で透過するX線の薄いX線ビームのための平面型検出器として構成されたX線検出器8上における散乱放射線の空間的強度分布を記述する。SBSF20は撮影パラメータおよび対象パラメータに依存する。
撮影パラメータは、例えば、更に陽極材料にも依存する光子放出スペクトルに影響する管電圧、前置フィルタリング、空隙、いわゆる線源―受像面間距離(source−image distance;SID)、コリメート(検出器絞り)、X線検出器8のスペクトル応答感度ならびに散乱放射線除去用グリッドの有無である。
対象パラメータは、一方では乳房6の層厚Hであり、他方ではX線3の伝搬方向に沿った脂肪組織および腺組織の異なる割合である。
SBSF20が、出現する最も重要な撮影パラメータおよび対象パラメータに対して使用可能であること、すなわち予め作成されたテーブル、いわゆるSBSF乳房アトラス19が存在することが前提となる。これにより、X線ビームに沿った脂肪組織および腺組織のそれぞれの成分比(散乱物質分布)に対して固有に与えられた撮影条件について、付属のSBSF20を、例えばSBSF乳房アトラス19における補間によって、もしくは、SBSFが弱く依存するパラメータまたは例えば線源―受像面間距離におけるように関数従属性が既知であるパラメータにおける半分経験に基づく換算によって、十分に正確に決定することが可能である。
SBSF乳房アトラス19は予めモンテカルロシミュレーション計算により作成される。モンテカルロシミュレーションは、散乱対象、特に乳房6の通過時における吸収の物理学的プロセスおよび多重散乱(乳房撮影法において低いエネルギー範囲では主としてコヒーレント散乱)を,撮影条件(陽極材料、フィルタ、電圧、空隙、線源―受像面間距離、領域サイズ、場合によっては散乱放射線除去用グリッド)の考慮のもとに,適切にモデル化することを可能にする。これは、費用削減のために一般に単一散乱に限定されかつ大概なおも種々の簡略化および近似が導入される解析シミュレーションモデルに対するモンテカルロ法の決定的な利点である。モンテカルロシミュレーションに基づく散乱分布の算定は専門家に知られており、それ自体はこの出願の対象ではない。
個々の方法ステップの説明:
散乱放射線補正は、反復サイクルで繰り返され得る次の個々の方法ステップに分かれている。
0. 空画像較正と、実効減弱信号の決定(既に簡単な総括的な散乱放射線の前補正を推奨する。)、
1. 腺組織と脂肪組織との割合の決定、
2. 散乱放射線分布の推定(正確なSBSFモデル)、
3. 一次放射線分布の推定(散乱放射線補正)、
4. ステップ1からの反復の繰り返しまたは終了。
ステップ0およびステップ1は、各測定ビームについて、すなわち各ピクセル(j,k)について行なわれる。以下において、用語「ピクセル」は、検出ピクセル9に対しても、複数の検出ピクセルからなる検出器範囲に対しても使用される。
方法ステップ0:I0較正および前補正による減弱信号
0(j,k)は、散乱対象なしのビーム通路において測定された強度分布に等しい空画像である。I(j,k)は、散乱対象(乳房)有りで測定された強度分布である。放射線全体についての実効減弱信号、すなわち一次放射線および二次(=散乱された)放射線の重なりは、
T(j,k)=I(j,k)/I0(j,k) (#5a)
によって与えられる。
一般にステップ1を考慮してここで既に、S(0)で示される散乱放射線バックグラウンドの前補正を行なうことが望ましい。S(0)の算出方法を更に以下に追記する。S(0)は位置依存性で有り得るが、しかし最も簡単な場合には一定である。前補正は一次減弱信号(正規化された一次強度)の算出、すなわち、
(0)(j,k)=T(j,k)−S(0) (#5b)
をもたらす。
方法ステップ1:固有の組織割合の算出
先ず、P(j,k)が散乱放射線なしの一次放射線のみを表すものと仮定すると、方程式(#4),(#3)により、腺組織の割合
α=α(j,k)=fH -1(−log(P(j,k))) (#6)
が、そして腺組織の単位面積重量[g/cm2
G=αρGH (#6a)
が、そして更に脂肪組織の単位面積重量
F=(1−α)ρFH (#6b)
が生じる。
上述の仮定は厳密に言えば正しくないので、反復式の方法が必要である。これは方法ステップ4の説明に関連して更に詳細に説明される。
方法ステップ2:投影画像全体にわたる散乱放射線分布のできるだけ正しい推定
この方法ステップには複数の部分方法ステップが属している。
2.1 SBSF乳房アトラスでの調査
SBSF乳房アトラス19の作成を以下に詳細に説明する。
ピクセル(j,k)が割り当てられている各ビームに対して、方法ステップ1において、α(j,k)が算定された。算定されたα(j,k),Hならびに空隙(エアギャップ)、スペクトル等の他のパラメータに対して、SBSF20がSBSF乳房アトラス19から一般に補間によって決定される。
SBSF((λx,λy);α;H;空隙;電圧;フィルタ;検出器,...)
SBSFは2次元関数であり、つまりX線検出器8上における行列座標に依存した2次元領域(データアレイ)である。各SBSF20は、中央に、すなわちそれぞれのビーム上に集中させられ、つまり座標(0,0)を有する当該ピクセル上に集中させられ、ビーム中央から隔たると共に強く降下する。両座標方向における中央からの距離は、インデックス対(λx,λy)によって表される。SBSF20は一種の点像分布関数または線像分布関数であり、点または線は実際にビームに対応する。
補間を表すために、次の表記、すなわち
SBSFI((λx,λy);α) 但し、α=α(j,k) (#7a)
を使用する。このSBSF20の中央(λx,λy)=(0,0)はピクセル(j,k)にいわば貼り付けられている。したがって、各ビームまたは各ピクセル(j,k)について、このビームまたはこのピクセルが検出器面上の全散乱放射線強度分布に寄与するのと同じSBSFが得られる。この寄与分をΔSにより表すと、
ΔS(j,k)(λx,λy)=SBSFI((λx,λy);α(j,k)) (#7)
となる。
2.2 検出器上の散乱放射線分布の積分
寄与分ΔSはここで全ピクセルにわたって積分されなければならない。
SBSF20は該当するビーム(ピクセル)の減弱=1に対して正規化されている。したがって、全ての寄与分の合計の際には実際の減弱が掛算されなければならない。
ピクセル(j,k)を保持し、(j,k)における全散乱放射線に対する寄与分に関して全てのピクセル(j’,k’)を観察する。ピクセル(j’,k’)にいわば貼り付けられたSBSFは、方程式(#7)にしたがって、個所(j,k)において、
ΔS(j',k')(λx,λy)×P(j',k') (#8)
但し、λx=j−j',λy=k−k'
なる寄与分で寄与する。(#7)〜(#8)により位置(j,k)における散乱放射線について、
Figure 2008502395
が得られる。これは、任意のピクセル(j,k)に当てはまり、したがって方程式(#9)によって全散乱放射線分布が記述されている。
2.3 低域通過フィルタリング
散乱放射線分布は、体内で散乱放射線分布を発生する多重散乱プロセスのために比較的滑らかであり、したがって低周波のフーリエスペクトルを有する。場合によっては先行する処理ステップによって誘導された高周波の誤差成分を除去するために2次元平滑が推奨される。
方法ステップ3:散乱放射線補正
実際には、使用できるデータは、先ず、補正されていないすなわち測定に基づくデータであり、一次放射線(散乱なしの直接の放射線)10と二次放射線(=散乱放射線)20との重なりを含む。方程式(#5a)による正規化後には、
T=P+S (#10)
となる。但し、
T 全放射線の測定された(正規化された)分布、
P 当初は既知でないが、見つけ出された(正規化された)一次放射線10、
S 既知ではないが、提案モデルにより算出された(正規化された)二次放射線11。
正規化とは散乱対象なしの強度分布I0(j,k)による割算であると解釈すべきである。
方程式(#9)により、直接的に、一次放射線分布の推定のための引算による散乱放射線補正、すなわち、
P(j,k)=T(j,k)−S(j,k) (#11)
が生じる。
比較的大きな割合の二次放射線11の場合に推奨される他の補正は、掛算による散乱放射線補正、すなわち、
P=T/(1+S/P) (#12)
である。方程式(#11)および方程式(#12)における補正は近似にすぎず、同一の結果をもたらさないことに注意すべきである。しかし、S/T≪1については、(#11)は(#12)に移行する。
方法ステップ4:反復
方程式(#11),(#12)では、右辺に散乱放射線の項Sが出現し、その項は方程式(#9)によって計算すべきである。しかし方程式(#9)は、(既知でない)一次放射線Pにより規定され、一次放射線Pは方程式(#11),(#12)の左辺に出現し、これらの方程式の1つによって初めて計算されるべきである。したがって、Pは方程式(#11),(#12)の左辺にも右辺にも出現する。このような陰関数は反復法で解かれる。方程式(#9)におけるSについて、
S=(P) (#13a)
と表記すると、方程式(#11)は、
P=T−(P) (#13b)
になる。
引算による方法に関して、反復は次のように行なわれる。
後で更に詳しく説明する前補正をともなう反復初期段階:
(0)=T−S(0) (#5b)=(#14a)
反復ステップ:
(n+1)=T−(P(n)),n+1>0; (#14b)
掛算による方法に関して、反復は次のように行なわれる。
後で更に詳しく説明する前補正をともなう反復初期段階:
(0)=T−S(0) (#5b)=(#15a)
反復ステップ:
(n+1)= P(n)T/(P(n)(P(n))),n+1>0 (#15b)
反復の結果は、その都度、ステップnとステップn+1との間において結果が僅かしか変化しないときに中断される。多くのケースにおいて1サイクル(n=1)で十分である。
統計的推定による信号雑音比改善:最大尤度法およびベイズ法
掛算による補正方法(#15b)は、最大尤度原理(Maximum−Likelihood−Principle;ML)に基づく統計的な推定式から有利に導き出される。関連専門書、例えば「A.H.BAYDUSH,C.E.FLOYD:“Improved image quality in digital mammography with image processing”,Med.Phy.,第27巻,2000年7月,1503頁−1508頁」においては、散乱演算子、すなわち方程式(#13a)における(P)のために、簡単な畳み込みモデルが使用される。しかしながら、最大尤度原理は、原理的に、特殊な散乱モデルに関係なく、特にここに説明する散乱モデルにおいても適用可能である。
最大尤度原理に基づく方法は、一般的に信号雑音比(=signal to noise ratio;SNR)が数回の反復後に改善されるが、反復の続行時にノイズが統制不能に増大して信号雑音比が再び悪化するという性質を有する。最大尤度アルゴリズムのこの逃走に対して防止策を講じるために、右辺での安定化した付加項によって方程式(#15b)とは異なるアルゴリズムが生じるベイズ(Beyes)推定法が推奨される。収束速度、信号雑音比ならびにノイズと位置解像度との間の妥協に対する付加項の作用はパラメータによって制御可能である。
前補正
方法ステップ1,2.1、そこにおける方程式(#6),(#7)に対するこれまでの説明においては、圧迫された乳房6が圧迫板5間の層厚Hを完全に満たし、関数fH -1が評価可能であることが前提とされた。これらの条件は、図4によれば、乳房先端26の近くの数cmの範囲内および外側の減弱されないX線3の範囲内においてはもはや満たされない。乳房6の外側における減弱されないX線3の範囲内においては実効減弱信号が方程式(#5a)にしたがって理論上、=1でなければならないが、しかし一般には散乱放射線の存在のために、>1となる。したがって、差、すなわち、
ΔT(j,k)=I(j,k)/I0(j,k)−1 (>0の場合)
は、散乱放射線の前補正、すなわち、
(0)=ΔT
として、乳房6の外側の画像範囲において引算されなければならない。
完全に圧迫された乳房6の通常の画像範囲から乳房先端26近くの範囲までは、Hから0に向かう組織層厚の外挿を行なうとよい。したがって、この画像範囲では、方程式(#2),(#6),(#7)において、一般にHは可変と見なされる。
場合によっては、「K.NYKAENEN,S.SILTANEN:“X−ray scattering in full field digital mammography”,Med.Phys.,第30(7)巻,2003年7月,1864頁−1873頁」にしたがって、3つの画像範囲へのセグメンテーションを行なってもよい。
一定の組織層厚Hを有する通常の画像範囲では、散乱放射線の前補正が次のようであるとよい。組織割合(腺/脂肪)の評価がまだ存在していないので、先ず100%脂肪を仮定する。脂肪の僅かの密度(腺組織における0.97g/cm3に対して0.92g/cm3)ゆえに、散乱放射線は過小算出されるが、しかし0次の補正についてこの算出は特に無補正よりも著しく良好である。方程式(#7)および後続の方程式において、α=0が代入され、それによって散乱放射線核SBSFは位置に依存しなくなり、特にピクセル(j,k)に関係せず、方程式(#9)は純粋な畳み込みになる。
方程式(#7〜#9)は次のように簡略化される。ΔS(j,k)において、インデックスを省略し、それに関してΔS(0)を記述すると、
ΔS(0)(λx,λy)=SBSFI((λx,λy);α=0) (#16a)
となり、方程式(#9)において、Pの代わりに方程式(#5a)に応じたTを置くと、
Figure 2008502395
となる。なお、**は2次元畳み込みを意味する。このとき、前補正は方程式(#5b)に応じて
(0)=T−S(0)=T−(ΔS(0)**T) (#16c)
を提供する。
SBSF乳房アトラスの作成
SBSFの構想では、図4にしたがって(散乱されていない)一次放射線(すなわち、小さいコーンビーム27)が正確に検出ピクセル9に集束される場合に、散乱体内で発生された散乱放射線の、検出器面における分布に関心が寄せられる。検出ピクセル9への集束が相次いで各検出ピクセル9について行なわれ、付属のSBSF20の全てが加算され、その後、個々の検出ピクセル9のみならず全検出器面が照射されると全散乱放射線分布が得られる。
散乱放射線広がり関数20(=Scatter−Beam−Spread−Functions(=SBSF))のSBSF乳房アトラス19は、第3の前提条件および方法ステップ2に関連して既に説明したように、(小さいコーンビーム27が正確に1つの検出ピクセル9に集束することを前提として)多数の種々のパラメータ構成に依存した(検出ピクセル9における一次放射線10の強度で正規化された)散乱放射線強度分布を含む。
SBSF((λx,λy);α;H;空隙;電圧;フィルタ;検出器,...)(#17)
は、管電圧、前置フィルタリング、例えばシンチレーション結晶のような放射線感応検出器材料へのX線エネルギースペクトルの依存性、散乱放射線除去用グリッドの有無への依存性、場合によっては散乱放射線除去用グリッドの種類への依存性、そして更には他のパラメータへの依存性を含んでいる。
次に、SBSFシリーズの作成を説明する。
先ず、基礎におく乳房撮影装置1にとって特徴的なパラメータ、すなわち線源―受像面間距離、空隙、X線管の陽極材料(および付属の放出スペクトル)、検出器材料、前置フィルタ材料(例えば、圧迫板)および他のパラメータが決定される。その後、圧縮厚H、電圧、使用されたスペクトルフィルタおよびその他の量が挙げられる。なお、一般に画質の最適化のために、電圧および場合によってはスペクトルフィルタ(厚み)が、圧縮厚Hに依存して変更される。
その後、このパラメータ構成のために、方程式(#2a)に基づく組織組成を表すパラメータαが0(脂肪のみ)と1(腺組織のみ)との範囲において変化させられる。既述のモンテカルロ法による計算が、異なるSBSF20のセットを生じ、各α値にSBSF20が割り当てられる。
その後、組織厚Hが>0と約10cmまでの間の範囲において変化され、その都度各HについてまたもやSBSF20の他のセットが算定される。更に、電圧およびスペクトルフィルタが変化させられる。その変化はHと結合されて行なわれか、あるいはHに関係なしにも行なわれる。後者の場合にはもちろん変形可能性が何倍も存在する。更に全てのパラメータ組み合わせのための計算が続けられる。
SBSF20の計算のためには、正当である次の簡素化が行なわれるとよい。
・ 近似的にパラレルビームジオメトリが仮定されることによってコーンビームジオメトリに基づくX線3のビーム発散が無視される。
これは一般にSID(線源―受像面間距離)>>H(組織厚)であることによって正当化されている。それによって、同じビーム構成の場合にSBSF20は位置およびピクセルに依存しない。同じ構成とは、各ピクセルについて、小さいコーンビーム27に沿ってかつ横方向の隣接において材料分布が等しいことであると理解される。
・ モンテカルロ法における統計の改善および計算費用の低減のために、SBSF20の計算について、実際の検出ピクセル9(≦0.1mm)よりもほぼ1桁大きいピクセル(例えば1×1mm2または2×2mm2)が使用される。
これは、空間的な散乱放射線分布の低周波フーリエスペクトルによって正当化することができる。
・ 脂肪組織および腺組織の連続性は混合によって補われる。
確かに散乱放射線は、(単位面積重量および行路長が等しい場合に)高密度の組織がX線検出器8の近くにあるのか、それとも放射線源2の近くにあるのかに依存する。しかし、「J.M.DINTEN,J.M.Volle:"Physical model based restoration of mammographies",Proc.SPIE,第3336巻,1998年,641頁−650頁」によれば、乳房撮影条件のもとで発生する相違は無視される。
利点
ここに提案された解決策は次の利点を有する。
この方法は、場合によっては既存の乳房撮影装置に機械的改造なしに組み込み可能である。
更に、この方法は、一方では物理学的モデル化の妥当性をモンテカルロ法と分かち合い、しかし他方では、費用のかかる計算ができるだけ前もって行なわれて必要なデータがテーブルに記憶されるために、結局は散乱放射線補正のために比較的僅かな計算費用で済む方法である。
ここに説明した散乱放射線補正のモデル精度は、原理的に、公知の(解析的な)物理学的モデルよりも高い。なぜならば、一連の簡略化された仮定および近似を放棄することができるからである。
ここに提案された散乱放射線補正は、以前から知られている畳み込み/逆畳み込み方法を遥かに越える。方法の具体的な技術的実施形態を除外して、方法を数学的な観点から観察すると、この方法は、数学的には、以前から知られている畳み込み/逆畳み込み方法の一般化と見なすことができる。したがって、一方では、近似と精度の放棄とによってこの型の部類に移行させることができ、その際にそれらの利点、例えば、いわゆるFFT(=高速フーリエ変換法)の適用の可能性を分かちあうことができる。他方では、ここに説明した方法は、例えば反復式の掛算によるアルゴリズムを統計的なベイズ推定法に向かって拡張することによって、信号雑音比(SNR)改善に関して拡張することもできる。
この関連でもう一度指摘しておくに、まず第一にSBSF20を前もって計算しておくことがここに説明した方法の実施を完全な普遍性で可能にする。
実施例
実施例1:
この実施例においては、方程式(#5)〜(#9),(#13)〜(#15)と関連して既に説明したように、散乱放射線補正が均一な位置依存性の散乱放射線広がり関数20(=SBSF)により行なわれる。散乱放射線広がり関数20の作成時には、放射線源から検出ピクセルに達するビームに沿った腺組織の割合α(j,k)によって表されている組織分布が図4に応じてビームに対して直角方向、したがって圧迫板5に対して平行方向には変化せずに均一に経過することが簡略的に仮定される。したがって、ピクセル(j,k)におけるビームの散乱放射線寄与分に関して、ビームに対して横方向の近隣における組織組成が跳躍的には変化しないことが仮定される。これは、確かに乳房縁辺ではもはや適切でないが、しかしそこでは別処理を行なうことができる。
しかし、組織組成の位置に依存した実際の不均一性は、各ピクセル(j’,k’)について固有の他の腺組織割合α(j’,k’)と、それに依存した固有の散乱放射線寄与分とによって考慮されることに注意すべきである。
実施例1a:
この実施例1aにおいて、方法は実施例1におけるのとほぼ同じに実行される。しかしながら幾つかの簡略化が行なわれる。
固定的に予め定められた各層厚と、例えば電圧および前フィルタリングのようなその他のパラメータとについては、全てのピクセルに対して共通なSBSF20が使用される。したがって、この場合にはSBSF20が位置依存性なしに選択される。この選択は、例えば出現する組織組成に関する適切な平均化によって行なわれる。方程式(#7),(#9)におけるΔSはピクセルインデックス(j,k)に依存しない。二重インデックス(j,k)は方程式(#16a)〜(#16c)と同じ省略できる。
重要なことは、方程式(#9)における積分が、FFT(高速フーリエ変換)によって効率的に実施可能である純粋な畳み込みに移行することである。
実施例1b:
この実施例1bにおいて、方法は実施例1とほぼ同じように実行される。
しかしながら、この場合には散乱放射線計算のために(全ての層厚について)一様な畳み込み核が使用される。小さい層厚の場合には大きい層厚の場合よりも比較的少ない散乱放射線が発生することが、層厚と例えば電圧やフィルタリングの如き他のパラメータとに依存するスケーリング係数によって考慮されなければならない。
実施例1bについては、実施例1aに比べてほぼ同じ計算費用を要する。このためにこの実施例ではSBSF乳房アトラス19を記憶するためのメモリ容量が著しく少なくてすむ。
実施例1a,1bに対する注釈:
簡略化された実施例1a,1bは、散乱放射線のための畳み込みモデルをフーリエ変換により逆変換することができる性質を共通に有する。これは逆畳み込みと呼ばれる。ここに説明した実施例は、モンテカルロシミュレーションにより予め得られた1つ又は複数の散乱放射線広がり関数20を使用する点で、従来の逆畳み込み法と異なる。
逆畳み込みの説明に関しては、刊行物「J.A.SEIBERT,J.M.BOONE:“X−Ray scatter removal by deconvolution”,Med.Phy.,第15巻,1988年,567頁−575頁」を参照されたい。
更に、ノイズ抑制のための調整技術をともなう逆畳み込みを扱っている新しい刊行物「P.ABBOTT et al.,"Image deconvolution as an aid to mammographic artefact identification I:basic techniques",Proc.SPIE,第3661巻,1999年,698頁−709頁」を参照されたい。
厚みに依存した畳み込みを有する他の逆畳み込み方法は、「D.G.TROTTER et al.,"Thickness−Dependent Scatter−Correction Algorithm for Digital Mammography",Proc.SPIE,第4682巻,2002年,469頁−478頁」に記載されている。
実施例2
この実施例において、方法が実施例1とほぼ同様に実行されるが、しかし不均一な媒体について計算された散乱放射線広がり関数20により動作する。
図5には、例えば乳房領域28が周辺の乳房領域29とは異なる組成を有する場合が示されている。
それによって、SBSF20は、検出ピクセルに集束された仮想の小さいコーンビーム27に沿った組織組成に依存すると共に、光子が中で散乱して再びピクセル方向へ更に散乱させられ得る横方向の近隣における組織組成にも依存することが考慮される。横方向の近隣の影響到達範囲は、もちろん、約20〜40keVの乳房撮影エネルギー範囲における光子の2cm以下の平均自由行路長のために、非常に大きくはない。したがって、横方向の半空間における組織組成は均一であると仮定することで十分であるが、しかし一般的には小さいコーンビーム27に対して異なる。ビームと近隣とが相違する不均一なSBSF20を考慮することはとりわけ乳房縁辺において重要である。
したがって、この実施例は先に説明した実施例1,1a,1bの一般化である。なぜならばこの場合にはSBSF20が組織パラメータαのみならず、新たに導入すべき周辺組織パラメータγに依存するからである。したがって、この場合にはSBSF乳房アトラス19が追加の次元を有する。
分かりやすさのために、次の表に、実施例1,1a,1b,2の異なる特性が対比されている。
Figure 2008502395
実施例3
ここに説明した方法は、専門家に知られているいわゆる二重エネルギー法にも適用可能である。とりわけ乳房撮影または骨密度計に使用されるいわゆる二重エネルギー法では、時間的に並行して2つの異なるエネルギースペクトルにより撮影が行なわれる。異なるエネルギースペクトルによる撮影は、2つの測定に効果的に対応するスペクトル範囲ができるだけ僅かしか重複しないようにするために、2つの異なる電圧およびできるだけ異なるスペクトルフィルタリングによって実行される。主として両スペクトルに割り当てられた方程式の一般に非線形系の解に基づく計算過程によって、1つのエネルギースペクトルによる撮影に比べて、繊細な組織細分化を得ることができる。計算過程を成功に導くためには、散乱放射線成分を可能なかぎり取り除かなければならない。なぜならば、さもなければ散乱放射線成分によって誘導されるアーチファクトが事情によっては本来の組織画像よりも強いからである。
したがって、両スペクトルにおいて散乱放射線を区別するために、性能のよい散乱放射線補正が、二重エネルギー法の品質にとって非常に重要である。
提案された散乱放射線補正方法はこれに関連して適用可能である。ジオメトリパラメータは両撮影にとって同じであるが、スペクトルに依存したパラメータは異なる。
両撮影のそれぞれのために、異なるスペクトルに応じて異なるSBSFを使用しなければならないという唯一の相違でもって既述の構想に基づいて補正を行なうことができる。
乳房が2つの圧迫板間において圧迫されてX線により透視される乳房撮影装置の構成図 散乱放射線補正計算のために仮定され検査すべき乳房の簡素化された構造図 散乱放射線補正のために行なわれる方法の経過図 簡単な散乱放射線広がり関数の計算のために仮定された乳房の組織分布図 正確な散乱放射線広がり関数の計算のために仮定された、検査すべき乳房の構造図
符号の説明
1 乳房撮影装置
2 放射線源
3 X線
4 コリメータ
5 圧迫板
6 乳房
7 空隙
8 X線検出器
9 検出素子
10 一次放射線
11 二次放射線
12 評価ユニット
13 乳房領域
14 乳房領域
15 乳房領域
16 画像撮影
17 投影画像
18 データ整理
19 SBSF乳房アトラス
20 散乱放射線広がり関数(SBSF)
21 散乱放射線補正
22 補間
23 補正画像
24 結合画像
25 構造画像
26 乳房先端
27 小さいコーンビーム
28 乳房領域
29 乳房領域

Claims (19)

  1. 放射線(3)を放出する放射線源(2)と、検出器(8)と、検出器(8)の後に配置された評価ユニット(12)とを備え、評価ユニット(12)が、検出器(8)から供給された投影データ(17)に基づいて、検査すべき対象(6)の散乱物質分布を近似的に決定し、散乱物質分布に依存してデータメモリ(19)から散乱情報(20)を読み出し、散乱情報(20)に基づいて散乱放射線成分(11)を考慮して投影データ(17)を補正する投影放射線撮影装置において、
    散乱情報(20)が、種々の散乱物質分布のために光子とそれぞれの散乱物質分布との相互作用を算定するモンテカルロシミュレーションによって求められることを特徴とする投影放射線撮影装置。
  2. 散乱情報は、放射線源(2)から出射して定められた画像範囲に向けられた放射線(14)が散乱によって隣接画像範囲に生じた分布を表す散乱分布(20)であることを特徴とする請求項1記載の装置。
  3. 散乱分布(20)は、検出器(8)に入射する散乱させられていない一次放射線(10)の強度によりスケーリング可能であることを特徴とする請求項2記載の装置法。
  4. 評価ユニット(12)は、投影画像(17)の種々の画像範囲について、それぞれの散乱物質分布に固有の散乱情報(20)を評価することを特徴とする請求項1乃至3の1つに記載の装置。
  5. 評価ユニット(12)は、各画像範囲について付近の画像範囲の散乱放射線寄与分(11)を算定して加算することによって、投影画像(17)の画像範囲における散乱放射線(11)の分布を決定することを特徴とする請求項2乃至4の1つに記載の装置。
  6. 評価ユニット(12)は、一次放射線分布を散乱分布(20)で畳み込むことによって、投影画像(17)の画像範囲における散乱放射線(11)の分布を決定することを特徴とする請求項2乃至5の1つに記載の装置。
  7. 評価ユニット(12)は、散乱させられていない一次放射線(10)を、陰関数P+S(P)=Tの解によって決定する(但し、Pは散乱させられていない一次放射線(10)の分布、S(P)は散乱させられていない一次放射線(10)に依存した二次放射線(11)の分布、Tは投影画像(17)における測定された全放射線分布である)ことを特徴とする請求項5又は6記載の装置。
  8. 評価ユニット(12)は、検査すべき対象(6)の散乱物質分布の最初の近似決定のために、投影画像(17)に含まれている散乱放射線成分(11)を、典型的な散乱物質分布に割り当てられている散乱情報に基づいて算出することを特徴とする請求項1乃至7の1つに記載の装置。
  9. 評価ユニット(12)が、請求項1乃至8の1つによる処理ステップを反復実行することを特徴とする請求項1乃至8の1つに記載の装置。
  10. 散乱情報(20)が、ビーム方向に均一な散乱物質分布を前提として算定されることを特徴とする請求項1乃至9の1つに記載の装置。
  11. データメモリ(19)に、検査すべき対象(6)の外側輪郭(26)を考慮する散乱情報(20)が格納されていることを特徴とする請求項1乃至10の1つに記載の装置。
  12. データメモリ(19)に、ビーム方向に対して横方向に均一な散乱物質分布を前提として算定されている散乱情報(20)が格納されていることを特徴とする請求項1乃至11の1つに記載の装置。
  13. データメモリ(19)に、ビーム方向に対して横方向に不均一な散乱物質分布を考慮して求められている散乱情報(20)が格納されていることを特徴とする請求項1乃至12の1つに記載の装置。
  14. データメモリ(19)に、放射線源(2)のパラメータに依存する散乱情報が格納されていることを特徴とする請求項1乃至13の1つに記載の装置。
  15. 評価ユニット(12)が、選択された補間点における散乱放射線成分(11)を決定し、個々の検出素子(9)のための補正値が補間点間の補間によって求められることを特徴とする請求項1乃至14の1つに記載の装置。
  16. 検査すべき対象(6)が圧縮装置(5)内で圧縮可能であり、評価ユニット(12)が圧縮装置(5)の検査すべき対象(6)側の面の空間形状を、検査すべき対象(6)を通る放射線(3)の行路長決定に考慮することを特徴とする請求項1乃至15の1つに記載の装置。
  17. 検出器(8)により取得された投影データに基づいて検査すべき対象(6)の散乱物質分布が評価ユニット(12)によって近似的に決定され、散乱物質分布に依存する散乱情報(20)が評価ユニット(12)によってデータメモリ(19)から読み出され、散乱情報(20)に基づいて投影データ(17)が散乱放射線成分(11)に関して補正される投影放射線撮影における散乱放射線補正方法において、光子と検査すべき対象(6)との多重の相互作用を考慮したモンテカルロシミュレーションによって求められた散乱情報(20)が使用されることを特徴とする投影放射線撮影における散乱放射線補正方法。
  18. 検査すべき対象(6)を通る多数の光子の行路がモンテカルロシミュレーションで追跡される散乱放射線補正のための散乱情報取得方法において、検査すべき対象(6)の散乱物質分布の種々のパラメータおよび対象(6)の検査に使用される装置(1)の種々のパラメータについて、多数の散乱分布(20)が算定されてテーブル形式で記憶されることを特徴とする散乱放射線補正のための散乱情報取得方法。
  19. 検査すべき対象(6)の種々のジオメトリに対する散乱分布(20)が算定されて記憶されることを特徴とする請求項18記載の方法。
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