JPH07184886A - コンピュータ断層撮影用の装置及び方法 - Google Patents

コンピュータ断層撮影用の装置及び方法

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JPH07184886A
JPH07184886A JP6272694A JP27269494A JPH07184886A JP H07184886 A JPH07184886 A JP H07184886A JP 6272694 A JP6272694 A JP 6272694A JP 27269494 A JP27269494 A JP 27269494A JP H07184886 A JPH07184886 A JP H07184886A
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    • G06T11/003Reconstruction from projections, e.g. tomography
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 コンピュータ断層画像の欠陥の原因を同定
し、再構成された画像内のそれの結果を減少する方法を
提供する。 【構成】 コンピュータ断層装置内で患者7はX線源1
により照射される。続いて放射は位置感受性X線検出シ
ステム4の検出器セル5により検出され、検出された強
度は計算装置16に入力される。X線の吸収と同様に弾
性及び非弾性散乱が患者7内で生じる。収集されたデー
タは弾性散乱関数からのデコンボリューション関数を得
ることにより弾性(コヒーレント)散乱に対して補正さ
れ、該デコンボリューション関数はデータに適用され
る。弾性散乱関数は例えばコンピュータシミュレーショ
ンにより決定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はX線源からのX線は検査
されるべき対象を照射し、X線源に関して実質的に固定
された位置を占める位置感応X線検出器配列により検出
され、X線源及びX線検出器配列は多数のX線画像をピ
ックアップするよう検査されるべき対象に関して多くの
方向に一緒に動かされ、対象の密度分布は検出されたX
線画像により再構成され、再構成された画像の不鮮明さ
はデコンボリューションにより減少されるコンピュータ
断層撮影の方法に関する。本発明はまたそのような方法
を実施する装置にも関する。
【0002】
【従来の技術】そのような装置及び方法はヨーロッパ特
許第0353299号公開公報により知られている。上
記刊行物はコンピュータ断層撮影装置(CTスキャナ
ー)によりピックアップされたデータを処理する方法を
記載しており、該装置ではX線源は焦点からのみならず
意図しない焦点付近から発生する放射も出射する。これ
らの望ましくないX線はX線管球内の電子の散乱により
引き起こされ、従ってX線は広範囲の領域から発生す
る。X線源がもはや点状ではないので再構成された画像
は不鮮明な輪郭及びアーティファクトを含む。知られて
いる方法では該源により引き起こされた画像アーティフ
ァクトはX線源の特性を表すPSF(点像分布関数)と
のデコンボリューションにより減少される。
【0003】ヨーロッパ特許第0353299号公開公
報に記載された問題が生じない、又はこの問題が適切に
軽減されたCTスキャナーでは不鮮明さ及びアーティフ
ァクトは再構成された画像内になお生ずる。特にコント
ラストの消失が生ずる。これらの画像アーティファクト
は部分的にはコヒーレントでない(コンプトン)散乱に
起因しうる。コヒーレントでない散乱は空間内に均一に
分布し、それの影響は検出器内のそれぞれのセルにより
測定された信号から一定の値を引くことにより再構成中
に除去されうる。該一定値は検査されるべき対象の寸法
に依存する。このようにしてコヒーレントでない散乱を
考慮に入れることで再構成された画像の実質的な改善が
なされる。
【0004】しかしながら再構成された画像内に残る所
与の度合いの不鮮明さ及びアーティファクトはまた上記
補正後にも見いだされる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は残余の
画像の欠陥の原因を同定し、再構成された画像内のそれ
の結果を減少する方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的のために本発明
は用いられるデコンボリューションは対象内のX線の弾
性(コヒーレント)散乱から得られる成分を含むデコン
ボリューション関数から作られることを特徴とする。そ
のようなデコンボリューション関数は弾性散乱が画像の
欠陥として考慮されていない状況と比較して増強された
画像を結果として生ずることがわかった。本発明の方法
は位置感応検出器が固体検出器からなる場合に特に有用
である。その様な検出器は散乱された放射に対して本質
的な区別を有さない。
【0007】デコンボリューションアルゴリズムによる
コンプトン散乱に対する補正はC.E.Floyd等に
よるJ.Nucl.Med.,Vol.26,No.
4,pp.403−408(1985年4月)の論文
「Deconvolutionof Compton
scatter in SPECT」から特に知られて
いる。上記論文は本発明以外の散乱の型、即ち非弾性散
乱に対する補正に関する。SPECTは本質的にコンピ
ュータ断層撮影法とは異なる技術である。SPECTで
は放射性物質の導入後に検査されるべき対象内に生ずる
放射が検出される。その様なシステム内では散乱は特に
放射源の位置が散乱のために不明確になるため不鮮明さ
が引き起こされる。
【0008】本発明の実施例はデコンボリューション関
数は統計的技術により決定されることを特徴とする。弾
性散乱は実質的に前方に向かい、横切られた物体の量に
依存する。故にたとえ単純な形状でも適切な精度の解析
的計算は不可能である。故に弾性散乱は形状及び測定さ
れるべき対象の寸法に大きく依存する。これは特にCT
スキャナーでは対象は多数の角度から照射されるために
顕著である。統計的技術が充分に正確なデコンボリュー
ション関数の記述の決定を可能にする。
【0009】このバージョンでは好ましくはデコンボリ
ューション関数はモンテカルロ法により決定されること
を特徴とする。斯くして任意の形状及びその中で散乱の
度合いの局所変化が生じている内部構造を有する対象内
の弾性散乱の度合いの妥当な近似が得られうる。モンテ
カルロ法は例えばX線源が点状でない、コヒーレントで
ない、等々のような他の欠陥の源の影響を決定するのに
また用いられうるという利点をまた提供する。
【0010】本発明の実施例はデコンボリューション関
数は対象の寸法の関数として決定され、パラメーター化
されることを特徴とする。異なる寸法の幾つかの対象に
対するデコンボリューション関数を決定することにより
正確なパラメーター化が所与の範囲内で全ての寸法に対
して補間により達成されうる。本発明の更なる実施例は
デコンボリューション関数はコヒーレントでない(コン
プトン)散乱をまた含むことを特徴とする。弾性散乱の
補正に対するデコンボリューションの使用と同様にデコ
ンボリューション関数の決定は他の画像の欠陥、特に固
有の散乱に対する補正のような補正に対するデコンボリ
ューションと結合されうる。
【0011】本発明はコンピュータ断層画像を再構成す
る装置にまた関する。本発明による装置は該計算手段は
対象内のX線の弾性散乱(コヒーレント散乱)の影響を
表す成分を含むデコンボリューション関数を組み込むこ
とを特徴とする。デコンボリューション関数は例えば表
の形又はパラメーター化された形で計算手段内に格納さ
れうる。好ましくはこの補正は位置感応検出器配列がガ
ス充填検出器セルの感応性よりも高い感応性を有するが
散乱された放射に対して本質的に区別を有さない固体検
出器からなる場合に適用される。
【0012】
【実施例】以下に図を参照して本発明のこれらの及びよ
り詳細な他の特徴を説明する。図1にコンピュータ断層
撮影装置の概略図を示す。それはスリット型の絞り2と
共にX線の扇型に拡散する平面ビーム3を形成するX線
源1、好ましくはX線管球からなる。分離した検出器セ
ル5の配列4はX線源1の反対側に配置される。セルは
共に位置感応X線検出システムを構成する。検出器セル
5はガス(キセノン)充填検出器又は固体検出器であ
る。平面ビーム3のX線源と検出器システムとの間の中
間での厚さは1乃至10mmである。検出器セル5上に
入射する放射の強度はX線源1と検出器配列4との間の
テーブル6上に配置される検査されるべき対象又は患者
7内での吸収によりほとんど決定される。対象又は患者
7の周囲のフレーム10によりX線源1と検出器配列4
とを一緒に回転させることにより吸収は多数の異なる角
度からの多数の線に沿って測定される。回転は断続的で
も連続的でもよい。回転及び照射中に回転の軸の方向に
対象又は患者7を変位させることもまた可能であり、そ
れにより検出器を介してデータは対象又は患者7の三次
元の意味のある体積からピックアップされる。回転シス
テムはX線源及び検出器からなるが、この装置はまた回
転せずに患者の周囲の全体に延在する検出器システムで
あってもよい。X線源として患者の周囲の環状の陽極を
用いることができ、環状の陽極への電子ビームの入射の
点は患者の周囲を動きまわる。
【0013】X線源1及び検出器配列4のどのような位
置でも検出器により受けられる放射強度はデジタル化さ
れ計算装置16に入力される。知られている欠陥の源及
び外乱を補正した後に計算装置16内で測定データは画
像に変換され、画像マトリックスの形でメモリー17内
に格納される。この画像は再生装置を介して同時に又は
より後の段階で可視化される。再生装置はモニター18
であり、また例えば紙又は透明フィルム上のハードコピ
ーが得られるプリンター又はレーザーコピーのような他
の適切な装置でもよい。
【0014】セル5により検出された強度はX線源1と
検出器セル5との間の線に沿った吸収のみならず対象又
は患者7内のX線の散乱によってもまた決定される。散
乱された放射は空間内に実質的に均一に分布し、検査さ
れるべき対象に関する情報を含まない。散乱は2つの影
響を有する:まず第一にセルの方向内のX線源により放
出された放射のより少ない量は適切なセルにより検出さ
れ、第二にセルはX線源により放出され、対象内で適切
なセルに散乱された付加的な放射を検出する。散乱は陰
影効果、組織の異なる型間の不鮮明な変化、高密度の領
域間の明るい縞、アリニアリティ(alinearit
y)即ち吸収の対数が通過した経路長に比例せずX線源
と検出セル間の対象の部分の吸収により乗算される、の
ようなアーティファクトをまた引き起こす。
【0015】上記散乱は実質的には全てコヒーレントで
ない散乱である。そのような散乱は空間内に均一に分布
し、検出された強度を一定値だけ減少することにより比
較的簡単に補正されうる。この一定値は物体の量、即ち
対象及び患者7の寸法と物体の型に依存する。所与の画
像欠陥及びアーティファクトは均一に分布された放射に
対する補正の最適化の後でさえも再構成された画像内に
残ることが知られている。これは特に検出器セルが固体
検出器の場合に生ずる。本発明によればこれらのアーテ
ィファクトはコヒーレントでない散乱に対する補正に加
えて弾性(コヒーレント)散乱に対する補正を適用する
ことにより画像から除去される。弾性散乱に対する補正
はコヒーレント散乱関数とピックアップされた測定デー
タのデコンボリューションにより達成される。図2にそ
のような関数の形を示す。強度は縦軸上に任意の単位で
プロットされ、検出器配列上の散乱されない放射に対す
る入射の点から測定された検出器配列4に沿った位置は
横軸上にプロットされている。示された距離は典型的な
臨床用のCTスキャナー上の距離に対応する。散乱関数
は原点に関して対称的である。散乱関数の形は統計的モ
ンテカルロ法により決定され、ここで標準的な対象(フ
ァントム)に対してはX線が弾性散乱される確率及びま
たそのような散乱が生ずる角度の確率が仮定される。な
された仮定はこれらの変数の測定された値に基づく。こ
のようなモンテカルロ法ではコヒーレントでない放射を
決定することについて例えばHang−Ping Ch
an等によるMed.Phys.12(2),pp.1
52−165(1985年)の論文「Physical
characteristics of scatt
ered radiation in diagnos
tic radiology: Monte Carl
o simulation studies」に記載さ
れている。異なる寸法の対象に対するこの関数の決定の
後に及び検出システムの関数として散乱関数は対象の寸
法に依存してパラメーター化されうる。
【0016】コヒーレント散乱に対する補正は以下のよ
うにして実現される。検出器セルi上へ入射する強度I
i 上のコヒーレント散乱の影響は散乱されないX線信号
I’のコンボリューションとして表しうる:
【0017】
【数1】
【0018】ここでCj はコヒーレント散乱関数の値で
あり、I’i-j はセルiから距離i−jでの検出器セル
の方向内の放射の強度である。散乱によりセルi上に入
射しない放射の成分は
【0019】
【数2】
【0020】であり、セルiでの強度の変化、即ち関数
の中心値はCj = 0 =0=1−Fである。散乱の度合
い、つまり図2の関数の縦の尺度は対象内の物体の寸法
又は量に比例する。弾性散乱の寄与は比較的少ない、即
ち10%以下なので散乱関数の逆数は補正関数の適切な
近似を構成する:k≠0では
【0021】
【数3】
【0022】及びk=0では
【0023】
【数4】
【0024】である。それ故強度の補正値は以下のよう
になる:
【0025】
【数5】
【0026】ここでI及びI’はそれぞれ測定強度及び
補正強度であり、
【0027】
【数6】
【0028】は検出器セルの感度を表す参照値である。
この手順は異なる方向から各照射に対して繰り返されね
ばならない。図2に示されるデコンボリューション関数
はファントムからの弾性散乱により決定された。統計的
方法、特にモンテカルロ法を用いて複雑な内部構造を有
する対象又は身体に対するデコンボリューション関数を
決定することは既に可能である。異なる方向からの照射
の影響はまた考慮に入れうる。実際その様な詳細な決定
はより多くのコンピュータ容量を必要とし、ピックアッ
プされたデータの処理はまたより多くのコンピュータ容
量を必要とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンピュータ断層撮影装置又はCTスキャナー
の概略図を示す。
【図2】コヒーレント散乱を表す関数を示す図である。
【符号の説明】
1 X線源 2 絞り 3 平面ビーム 4 検出器配列 5 検出器セル 6 テーブル 7 患者 10 フレーム 16 計算装置 17 メモリー 18 モニター

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X線源(1)からのX線は検査されるべ
    き対象(7)を照射し、X線源(1)に関して実質的に
    固定された位置を占める位置感応X線検出器配列(4)
    により検出され、X線源(1)及びX線検出器配列
    (4)は多数のX線画像をピックアップするよう検査さ
    れるべき対象(7)に関して多くの方向に共に動かさ
    れ、対象(7)の密度分布は検出されたX線画像により
    再構成され、再構成された画像の不鮮明さはデコンボリ
    ューションにより減少されるコンピュータ断層撮影の方
    法であって、デコンボリューションのため対象(7)内
    のX線の弾性(コヒーレント)散乱から得られる成分を
    含むデコンボリューション関数が用いられることを特徴
    とする方法。
  2. 【請求項2】 デコンボリューション関数は統計的技術
    により決定されることを特徴とする請求項1記載の方
    法。
  3. 【請求項3】 デコンボリューション関数はモンテカル
    ロ法により決定されることを特徴とする請求項2記載の
    方法。
  4. 【請求項4】 デコンボリューション関数は対象(7)
    の寸法の関数として決定され、パラメーター化されるこ
    とを特徴とする請求項2又は3記載の方法。
  5. 【請求項5】 デコンボリューション関数はコヒーレン
    トでない(コンプトン)散乱を含むことを特徴とする請
    求項1乃至3のうちいずれか一項記載の方法。
  6. 【請求項6】 X線源(1)及びX線検出器配列(4)
    の間に位置する対象(7)をX線により照射するX線源
    (1)及び位置感応X線検出器配列(4)と、対象に関
    してX線源(1)を回転させ、多数の方向の検査される
    べき対象の多数のX線画像をピックアップする手段(1
    0)と、検出されたX線画像に基づいて対象(7)の密
    度分布を再構成する計算手段(16)とからなり、該計
    算手段(16)はデコンボリューションにより再構成さ
    れた画像内の画像の欠陥を減少するのに適切であるコン
    ピュータ断層撮影装置であって、該計算手段(16)は
    対象(7)内のX線の弾性散乱(コヒーレント散乱)の
    影響を表す成分を含むデコンボリューション関数を組み
    込むことを特徴とする装置。
JP27269494A 1993-11-10 1994-11-07 コンピュータ断層撮影用の装置及び方法 Expired - Fee Related JP3566762B2 (ja)

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