JP2008501874A - 強化布シーム - Google Patents

Abstract

２枚のパネルの布を継ぎ合わせている狭い溶着ビードと、その上に適用されたシームテープを含む複合シームシステム。この適用されたシームテープは、上層、強化層、および接着剤層を備え、この接着剤層は、強化層を通して溶融しており、上層を溶着ビード上の布パネルへと連結する。狭い溶着ビード、および、それが連結する布パネルの小さいシームゆとりにより、シームテープが平坦面にあると同時に布パネルへの溶着ビード上に固定されるのを可能にする。シームテープにおいて織られたポリエステル、ナイロンまたは不織性の超微細繊維材料の狭い強化層を使用することにより、シームテープを、それが連結する布とともに動くに十分に可撓性にして、テープ縁部の磨耗の発生率を減らす。

Description

（発明の背景）
アウターウェア市場のために設計される衣類は、それぞれハードシェル衣類およびソフトシェル衣類を含め、いくつかの主要なカテゴリに分けられ得る。一般に、ハードシェル衣類は、防水性バリア（例えば、適用されたウレタンコート）を含むことにより区別され得る。ソフトシェル衣類は、ある程度の撥水性を衣類に与える目が細かい布を含み得るが、これらは通常、完全には防水性ではない。通常、編まれた構造である柔らかい布を有するフリースもまた、アウターウェア市場においても用いられ、そしてこれらもまた通常、ハードシェル衣類ほどには防水性ではない。

ハードシェル衣類は競技活動および屋外活動の間に使用されるので、これらは、軽くて、堅牢であり、良好な防水性特徴を有し、そして水分管理のために水分移動膜等を特徴とすることが望ましい。さらに、製造業者の観点から、これらの衣類が比較的製造しやすいことは、望ましい。

布のパネルを継ぎ合わせて完全な衣類を組み立てる方法は、その衣類において使用される布のタイプとまさに同程度にその衣類の全体的特徴にとって重要であり得る。ハードシェル衣類においてシームを作ることについてのいくつかの先行技術の方法が存在するが、各々にはその欠点がある。衣類産業において一般に用いられているが、単純に糸で縫い合わせることは、ハードシェル衣類においては問題がある。なぜなら、完成した針目は、ハードシェル衣類のそれ以外は軽量の布に大きなシームを残すからである。さらにまた、衣類の布を通して針を通すことは、布の防水性を損ない、防水シールを確実にするためには、縫い合わせたシームの上の接着剤で固定されるシームテープの使用を必要にする。

しかし、縫い合わせたシーム上に一定の長さのシームテープを接着することにより、新たな問題が生じる。すなわち、縫われてテープが張られたシームは、かなり硬くなる傾向がある。このプロセスにより形成されるテープが張られたシームと、縫われてテープが張られたシームによってつながれた軽量の布との間の剛性の差は、縁部磨耗として公知の現象をもたらす。

シームの領域は、それとつながっている布パネルよりも非常にかさばるので、そのことにより、布パネルがテープの張られたシームとまさに接する点で磨耗領域が構築される。テープが張られたシームの硬い縁部に対してゆるい布が継続的にたわむことおよび何らかの外部磨耗により、布はその点での磨耗が引き起こされ、それ以外は役に立つ衣類の寿命を短くする。

あるいは、製造業者は、「縫い目のない」衣類において布のパネルを継ぎ合わせるために接着剤を使用した。代表的に、２枚の布があらかじめ切られて重ねられる場合、ラップシームとして公知であるものが作製される。これらの布切れは重なった場所に塗布された接着剤で固定され、これはいくつかの例では、布切れの繊維と完全に連結するために加熱を必要とし得る。

しかし、ハードシェル衣類において使用される布は、通常、非常に固く織られておりそして／または布に防水性を提供するために布表面に塗付された耐久性撥水剤（「ＤＷＲ」）仕上げを有する。一旦接着剤が凝固したらシーム全体をより硬くするために、かなりの量の接着剤は、手掛かりを見つけてこのような織り目または仕上げを有する布との充分な強さの結合を製造するために塗布されなければならない。それゆえ、縫い目のない衣類構造のこの方法は、上記の縫い合わされてテープの張られたシームよりさらに硬いシームを作製でき、それゆえ、このプロセスを用いて構築された衣類は、端部の磨耗の問題をさらに大きな程度に被り得る。また、いくつかの布は、この様式では信頼性高く結合することができず、使用できない可能性がある。

（発明の要旨）
理想的なシェル衣類においては、シーム領域は、それにより継ぎ合わされる布のパネルの防水性の性質を維持しながらも、これらのパネルよりも硬くはない。それゆえ、衣類は全体として、着用中に均一に垂れて曲がることができ、そして磨耗領域はシームに沿って集中しない。ラップ接着されたシームまたは多量の接着剤で固定されたシームテープが使用される場合、衣類はこの理想とはかなり相違する。本発明の複合シームシステムは、テープ縁部の磨耗の問題をかなり減らす、著しく小さいかさを有し、より軽く、より柔らかいシーム構造を特徴とする。

本発明の複合シームシステムは、様々なタイプのハードシェル布を継ぎ合わせるために使用され得る。代替的な実施形態では、本発明の複合シームシステムは、フリースを含め、合成織布、不織布または編布を継ぎ合わせるために使用され得る。代替の実施形態では、これらの布は、耐水性または防水性の積層体またはコーティングを備えることができ、そして布の面に積層されたトリコットスクリムを含み得る。

一実施形態において、複合シームにおいて継ぎ合わされる層をなした布は、最初に、溶着ビードで互いに固定される。溶着ビードは、ある長さのシームテープを後で適用するために、２枚のパネルの布を適所に留め、そして／または一旦テープが張られたシームが適所に置かれれば布パネルの縁部を磨耗から保護するために用いられる。２枚の継ぎ合わされた布パネルの縁部が溶着ビードで継ぎ合わされ、その後に残っているあらゆるシームのゆとりはテープが張られたシームの下に位置するので、布の縁部は磨耗をほとんど被らず、従って、その完全性を維持する。接着されたラップジョイントのみによって継ぎ合わされたシェル衣類は、磨耗を経験し、これらの布の露出した縁部を解決する傾向がある。

別の実施形態では、複合シームシステムは、２枚のパネルの布を継ぎ合わせている非常に狭い超音波溶着ビード、およびその上に適用されたシームテープを含む。適用されたシームテープは、上層、強化層および接着剤を備え、この接着剤は、強化層を通して溶融しており、上層を超音波溶着ビード上の布パネルへと連結する。狭い超音波溶着ビード、および、それが連結する布パネルの小さいシームゆとりにより、シームテープが平坦面にあると同時に布パネルへの超音波溶着ビード上に固定されるのを可能にする。これは、その幅全体でのシームテープの非弾性に加えて、その力のかなりの部分が超音波溶着ビードへと伝わるのを可能にすることなく、１枚の布パネルから次の布パネルへとシームテープを通して力を均一に伝える、完成したシームを提供する。

シームテープの非弾性は、超音波溶着ビードと上層との間に使用される強化層を含む材料に部分的に依存する。この強化層は、横荷重をかけた場合にテープが伸張するのをその幅の端から端まで妨げるに十分に非弾性である、織られたポリエステル、ナイロンまたは不織性の超微細繊維材料であり得る。

本発明の複合シームシステムの例示的な実施形態では、使用されるシームテープは、その幅の端から端までの場合とその長さに沿った場合とで同じ弾性率を有する。代替の実施形態では、シームテープは、その幅の端から端までの場合よりも、その長さに沿った場合に、より低い弾性率を備える。これによって、シームテープがその長さに沿って伸長し得る。衣類に適用される場合、シームテープは、角周辺で曲がり、そして／または角度をとることを必要とし得、そして、その長さに沿ってたわみのないシームテープは、これらの状況下に適用するのが困難である。

狭い超音波溶着ビード、小さいシームゆとりおよびシームテープにおいて使用される材料は、それほど硬くない比較的細いシームテープを提供し、このことにより、完成したシームについてのテープ磨耗の発生率を低下させる。

別の実施形態では、２枚の布を継ぎ合わせるために使用される複合シームシステムは、シームで一緒に融合された２枚の布、およびこのシームの上に配置され、この２枚の布の各々の一部を覆うシームテープを備える。次いで、シームテープは、強化層、強化層の上に配置された上層、および上層に結合され、この強化層の繊維を通ってこの２枚の布に付着している接着剤を備える。代替の実施形態では、シームテープは、シームの端から端まで適用される全荷重を実質的に吸収するように、寸法的に安定である。例えば、シームテープは、上層および上層に固定された接着剤を備え、ここで、シームテープは寸法的に安定である。シームはまた、（例えば、幅約１ミリメートル未満の）超音波溶着ビードであり得る。

別の実施形態では、本発明は、本明細書に記載される通りの（例えば、幅が約６ミリメートル〜約１１ミリメートルの間の）、特に細いシームテープを含む。さらに別の実施形態では、本発明は、上層の下に強化層を有する、本明細書に記載される通りのシームテープを含む。

本発明の何らかの実施形態を詳細に説明する前に、本発明が、以下の説明に示されるかまたは図面において図示される構造の例示的な詳細および構成要素の配置へのその適用に限定されないことが理解されるべきである。本発明は、代替の実施形態が可能であり、そして、様々な方法で実践または実施され得る。また、本明細書において使用される用語は、例示的な説明を目的としており、限定であると考えられていてはならないことが理解されるべきである。

（発明の詳細な説明）
図１を参照して、ポリウレタン層１１０およびその下に固定された接着剤層１３０を有する先行技術のシームテープ１００の長手軸方向の断面図を示す。ポリウレタン層１１０の反対側には、接着剤１２０が提供されている。この接着剤１２０は、編まれたトリコット層１４０をポリウレタン層１１０に固定する。この編まれたトリコット層１４０はシームテープ１００に耐磨耗性を提供するが、これはむしろ弾力性であり、１，９００ｐｓｉ未満の弾性率を有しており、それゆえ、完成したシームに大きな強度を与えることができない。

対照的に、図２は、本発明のシームシステムとともに使用するためのシームテープ２００を示す。シームテープ２００は、多層構造であって、上層２１０、接着剤層２３０および強化層２４０を備える。

上層２１０は、様々な代替的実施形態において、ウレタン積層体、マイラー、ポリエステルまたは任意の可撓性プラスチック材料である。上層２１０は、強度、耐磨耗性および防水の目的のために提供される。例示的な実施形態では、上層２１０の厚さは、２０ミクロンと５０ミクロンとの間である。

上層２１０の下には、接着剤層２３０がある。一実施形態では、この接着剤層２３０は、上層２１０と化学的に結合しており、かつ化学的に適合性である。したがって、例示的な実施形態では、上層がウレタン積層体である場合、接着剤層は、熱可塑性ウレタン層を備える。例示的な実施形態では、接着剤層２３０の厚さは、７０ミクロンと１４０ミクロンとの間である。

接着剤層２３０の下には、強化層２４０がある。様々な代替の実施形態では、通常の着用によって引き起こされる荷重がかかった場合にシームテープ２００が全体としてその幅の端から端までひずみを実質的に呈しないように、強化層２４０は、その幅の端から端まで十分に非弾性の、織られたポリエステル、ナイロン、ケブラーまたは別の材料を備える。例示的な実施形態では、強化層２４０の厚さは、１００ミクロンと１５０ミクロンとの間にある。より特定の例示的な実施形態では、強化層２４０は、インチ当たり９６×９６糸のカウントを有する３０ｄ×３０ｄのポリエステル織り目であり得る。

代替の実施形態では、強化層２４０は、シームテープ２００の他の層ほど広い必要はない。それゆえ、シームテープ２００はその縁部においてさらにより薄くかつより硬くないようにされてもよく、さらに本発明の複合シームシステムにおけるテープ縁部磨耗の発生率を低下させ得る。非常に細いシームテープ２００および強化層２４０は、本発明の複合シームシステムにおいて用いられ得る。一実施形態では、シームテープ２００の幅は、６ミリメートルであり、強化層２４０の幅は、４．５ミリメートル〜約６ミリメートルである。別の実施形態では、シームテープ２００の幅は、９ミリメートルであり、強化層２４０の幅は、６ミリメートル〜約９ミリメートルである。なお別の実施形態では、シームテープ２００の幅は、１１ミリメートルであり、強化層２４０の幅は、６ミリメートル〜約１１ミリメートルである。

代替の実施形態では、シームテープ２００は、シームテープ２００が、超音波溶着ビード上に適用される準備がされる時点まで、それを保護するために強化層２４０を覆う裏紙２５０を備え得る。この時点で、裏紙２５０は、取り除かれて廃棄され得る。さらなる代替の実施形態では、シームテープ２００は、上層２１０上に親水性層２２０を備え得る。この親水性層２２０は好ましくは、上層２１０にプリントされる材料のパターンである。この親水性層２２０は、水分がシームテープ２００の表面に沿って移動するのを助ける凸凹な面を作製する。

シームテープ２００は、衣類への適用の前に示される。以下の図において示すように、シームテープ２００の層の配置は、シームテープ２００が別の材料と結合する場合は変化する。具体的には、熱をシームテープ２００に付与して接着剤層２３０を融解させて、接着剤層２３０が強化層２４０を通って流れて、シームテープ２００を適用する材料と相互作用する。

図３を参照して、上層２１０、接着剤層２３０および強化層２４０を有するが、親水性層２２０も裏紙２５０もない、シームテープ２００の等角投影図を示す。

図４を参照して、本発明の複合シームシステムの等角投影図は、２枚の布パネル４００を固定しているシームテープ４２０を示す。例示的な実施形態では、布パネル４００は、３層を備える。外層は、軽量リップストップナイロンまたはポリエステルを備える。この外層は、パネル４００に強度ならびに耐磨耗性および撥水性を提供する。外層は、撥水性を布パネル４００に提供するために、ＤＷＲ仕上げを備え得る。

中間層は、ウレタン積層体、ポリエステル層等を備える。この中間層は、ユーザの皮膚からの水分の輸送を可能にするため、そして、さらなる防水性を可能にするために設けられている。内側層は好ましくは、中間層にプリントされる親水性材料のパターンによって設けられている。親水性材料のこのパターンは、水分が布の内側（これは、ユーザの皮膚と接触する側）に沿って移動するのを助ける凸凹の表面を作製する。さもなければ、この水分はしずくを形成する傾向があり、布にじっとりした感触がして、ユーザの皮膚に粘着するようになる。あるいは、この底層は、軽量のポリエステルまたはナイロンメッシュの布またはトリコットであり得る。水分移動という同じ機能を果たしながら、この層は耐久性を加える。

布パネル４００は、全体としてかなり軽い。例示的な実施形態では、布パネル４００は、１平方ヤードあたり１オンスと１０オンスとの間の重さの材料から構成される。代替の実施形態では、布パネル４００は、１平方ヤードあたり約１．９オンスの重さの材料から構成される。さらなる代替の実施形態では、布パネル４００は、１平方ヤードあたり約２．４オンスの重さの材料から構成される。

布パネル４００は、超音波溶着ビード４１０によって、これらの縁部において一緒に融合される。例示的な実施形態では、市販の超音波溶接機は、超音波溶着ビード４１０を提供するために使用され得る。超音波溶接機は、一体化された溶接機能および切断機能を有するヘッドとともに用いられ得る。超音波溶接機のヘッドが、連結されるべき布パネル４００を通して高周波を通過させるにつれて、超音波溶着ビード４１０は形成される。これらの波は布パネル４００を振動させ、１枚の布パネル４００と他のものとの摩擦による熱を引き起こす。超音波溶接プロセスは、本質的に、布を融解させるかまたはさもなければ布の縁部を一緒に融合させる。溶接機のヘッドは、断面を有する車輪を備えることができ、この車輪は、作製される超音波溶着ビード４１０の幅を決定し、さらに、布パネル４００の外側の部分が、超音波溶着ビード４１０作製時の超音波溶着ビード４１０の廃棄される側に切り落とされるように、片側においてより鋭くされる。本発明の例示的な実施形態では、超音波溶着ビード４１０自体の幅は非常に細く、好ましくは約１ミリメートル以下である。さらなる例示的な実施形態では、シームゆとりは、その形成後、超音波溶着ビード４１０のそばにはほとんどまたは全く残らない。

このプロセスによって、２枚の布パネル４００の縁部は、一緒に封止される。音波溶着ビード４１０は、必ずしも防水性であるというわけではないし、通常の磨耗下で一緒に布パネル４００を保持するに十分なほどには、単独では強くない。したがって、シームテープ４２０は、これらの欠点を補うために超音波溶着ビード４１０上に適用され得る。超音波溶着ビード４１０の上のシームゆとりに沿って依然として残っている布パネル４００の切断縁部がこのテープの下に隠されることを確実にすることに加えて、超音波溶着ビード４１０はまた、製造中に布パネル４００のパネルを適所に保持して、シームテープ４２０が適切に適用されるのを可能にする。

シームテープ４２０は、市販の機械を使用している超音波溶着ビード４１０上に適用され得る。上記で言及したように、例示的な実施形態では、シームテープ４２０は、複数の層を備える。ウレタン積層体、マイラー、ポリエステルまたは耐磨耗性のための任意の可撓性プラスチック材料の上層４５０が提供されて、シームテープ４２０にある程度の機械的安定度を与える。上層４５０はまた、水分輸送を助け、シームテープ４２０の表面の感触を改善するために、その上に親水性材料をプリントすることもできる。

上層４５０の下に接着剤層４３０が適用される。接着剤層４３０は、シームテープ４２０の上層４５０に化学的に結合され得る。好ましい実施形態では、接着剤層４３０は、この結合を助けるために上層４５０と化学的に適合性である。例えば、上層４５０がウレタン層である場合、接着剤層４３０は熱可塑性ウレタン（「ＴＰＵ」）層であり得る。上層４５０がポリエステル層である場合、接着剤層４３０は熱硬化性ポリエステルを含み得る。さらなる好ましい実施形態では、上層４５０、接着剤層４３０および布パネル４００の上表面の全ては化学的に適合性である。例えば、各々、ウレタンベースの材料から構成され得る。

強化層４４０は、接着剤層４３０の下に設けられている。いくつかの先行技術のシームテープは、防水性の目的だけのために提供されたか、または、強化材が使われる範囲まで、これは、シームテープの外側に位置する編まれたトリコット層を含んでいた。編まれたトリコットは、比較的伸縮性のある材料であり、それゆえ、超音波溶着ビード４１０をシームテープ４２０の端から端まで、より高い横引張力から保護するのに必要な強度をシームテープ４２０に提供しない。この目的で、シームテープ４２０は、織られたポリエステル、ナイロン、ケブラーまたはシームテープ４２０に高い弾性率を与える別の材料の強化層４４０を備える。

一実施形態では、シームテープ４２０は、少なくとも５，０００ｐｓｉの弾性率および線形インチあたり少なくとも１５ポンドの破断強度を有する。別の実施形態では、シームテープ４２０は、少なくとも１０，０００ｐｓｉの弾性率および線形インチあたり少なくとも２０ポンドの破断強度を有する。それゆえ、通常の磨耗によって引き起こされる荷重をかけた場合、シームテープ４２０は全体として、その幅の端から端までひずみを実質的に示さない。２枚の布パネル４００を引っ張って離した場合、強化層４４０によって、シームテープ４２０は、シームの端から端までに適用される荷重の実質的に全てを均一に吸収して、超音波溶着ビード４１０がこの荷重の大部分を経験することから保護する。

代替の実施形態では、強化層４４０は織られた布である必要はない。むしろ、強化層４４０は、不織性の超微細繊維材料（例えば、Ｂａｙｃｈａｒに対する米国特許第６，０４８，８１０号（本明細書中に参考として援用される）において開示される材料）から構成され得る。

代替の実施形態では、接着剤層４３０が、強化層４４０の下に設けられ得る。これは次いで、上層４５０の下に設けられる。図５に示される別の代替の実施形態では、シームテープ５００は、上層５１０に埋め込まれた強化層５３０を備える。接着剤層５２０は、強化層５３０の下にある。

図６に示されるさらに別の代替の実施形態では、シームテープ６００は、上層６１０および接着剤層６２０を含む。上層６１０は、上記の実施形態の強化層４４０および５３０と類似の弾力の寸法的に安定な延伸ポリマーから構成される。それゆえ、この実施形態は、別々の強化層の必要性を完全に省く。あるいは、別々の強化層は、残ることができて、上記の寸法的に安定な延伸ポリマーから構成され得る。

本発明の複合シームシステムの一実施形態では、シームテープ４２０が布パネル４００上に適用されて加熱される場合、接着剤層４３０は融解し、接着剤の一部は強化層４４０を通って流れ、そして布パネル４００の表面上または中へ流れてこれらに固定し、そして／またはこれらの中で連結する。このようにして、接着剤層４３０は、布パネル４００と上層４５０および強化層４４０の両方との間での連続した結合を提供し得る。形成される結合は、防水シールを作製し、シームテープ４２０が、布パネル４００の端から端まで適用される横荷重の実質的に全てを吸収するのを可能にするに十分に強い。

好ましい実施形態では、シームテープ４２０は、布パネル４００に対して平坦に置かれる。シームテープ４２０が、半球形の位置に布パネル４００上に高く置かれる場合、シームの端から端までの引張荷重の適用下で平坦にされるシームテープ４２０に対するいくらかの量のたわみが存在する。これは、高弾性材料（例えば、編まれたトリコット等）を強化層４４０に提供することと類似の効果がある。

シームテープ４２０の高い位置によって引き起こされるたるみを吸収するので、シームテープ４２０に対するこのちょっとしたたわみによって、かなりの部分の荷重を超音波溶着ビード４１０へと移動させることができ得る。この荷重は、超音波溶着ビード４１０が失敗することを潜在的に引き起こし得、それによって継ぎ合わされる布パネル４００の縁部を磨り減りおよび磨耗に曝露し得た。

この平坦な断面は、軽量強化層４４０およびシームテープ４２０を含む他の材料、ならびに超音波溶着ビード４１０を形成するために用いられる方法の両方によって可能にされる。好ましい実施形態では、超音波溶着ビード４１０は、超音波溶接機により形成され、この超音波溶接機は、１ミリメートル以下の超音波溶着ビード４１０を提供するヘッドを有し、かつ、シームゆとりの実質的に全てを同時に切り落とす。より重い布パネル４００について使用するための代替の実施形態では、超音波溶着ビード４１０が布パネル４００に対して平坦に置かれることを確実にするために、幅２ミリメートルの超音波溶着ビード４１０が提供され、そして２ミリメートルのシームゆとりが提供される。

図１は、先行技術のシームテープの長手軸方向の断面図である。 図２は、本発明の複合シームシステムとともに使用するためのシームテープの端部の断面図である。 図３は、図２のシームテープの等角投影図である。 図４は、２枚の布パネルを固定しているシームテープを示している本発明の複合シームシステムの等角投影図である。 図５は、本発明の複合シームシステムにおいて使用するためのシームテープの代替の実施形態の等角投影図である。 図６は、本発明の複合シームシステムにおいて使用するためのシームテープのさらに代替的な実施形態の等角投影図である。

Claims (21)

1. 複合シームシステムであって：
   シームで一緒に融合された２枚の布；および
   該シーム上に配置され、該２枚の布の各々の一部を覆うシームテープ
   を備え、該シームテープは、
   強化層；
   該強化層上に配置された上層；および
   該上層に固定され、該強化層を通って該２枚の布に付着している、接着剤
   を備える、複合シームシステム。
2. 前記シームテープが寸法的に安定である、請求項１に記載のシステム。
3. 前記シームが超音波溶着ビードである、請求項１に記載のシステム。
4. 前記溶着ビードの幅が約１ミリメートル未満である、請求項３に記載のシステム。
5. 前記接着剤が前記上層と化学的に結合している、請求項１に記載のシステム。
6. 前記接着剤が、前記上層および前記２枚の布の両方と化学的に適合性である、請求項１に記載のシステム。
7. 前記上層上に親水性材料のパターンをさらに備える、請求項１に記載のシステム。
8. 前記上層がウレタン層である、請求項１に記載のシステム。
9. 前記接着剤が熱可塑性ウレタン接着剤である、請求項８に記載のシステム。
10. 前記上層がポリエステル層である、請求項１に記載のシステム。
11. 前記接着剤が熱硬化性ポリエステル接着剤である、請求項１０に記載のシステム。
12. 前記強化層が、織られたポリエステル層である、請求項１に記載のシステム。
13. 前記強化層が、織られたナイロン層である、請求項１に記載のシステム。
14. 前記強化層が、不織性の超微細繊維材料を備える、請求項１に記載のシステム。
15. 前記強化層が前記上層よりも狭い、請求項１に記載のシステム。
16. 前記シームテープの幅が約１１ミリメートル未満である、請求項１に記載のシステム。
17. 前記シームテープが、少なくとも５０００ｐｓｉの弾性率を有する、請求項１に記載のシステム。
18. 前記２枚の布が、防水性積層体および防水剤被覆構造物のうちの少なくとも１つを有する、請求項１に記載のシステム。
19. 複合シームシステムであって：
    シームで一緒に融合された２枚の布；および
    該シーム上に配置され、該２枚の布の各々の一部を覆うシームテープ
    を備え、該シームテープは、
    上層中に埋め込まれた強化層を含む上層；ならびに
    該上層および該２枚の布に固定された接着剤
    を備え、該シームテープは寸法的に安定である、複合シームシステム。
20. 複合シームシステムであって：
    シームで一緒に融合された２枚の布；および
    該シーム上に配置され、該２枚の布の各々の一部を覆うシームテープ
    を備え、該シームテープは、
    寸法的に安定な延伸ポリマーを含む、上層；ならびに
    該上層および該２枚の布に固定された接着剤
    を備え、該シームテープは寸法的に安定である、複合シームシステム。
21. 複合シームシステムであって：
    シームで一緒に融合された２枚の布；および
    該シーム上に配置され、該２枚の布の各々の一部を覆うシームテープ
    を備え、該シームテープは、
    上層；ならびに
    該上層および該２枚の布に固定された接着剤
    を備え、該シームテープは寸法的に安定である、複合シームシステム。

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