JP2008501742A - 下肢静止不能症候群の治療用オピオイド - Google Patents

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Abstract

本発明は、下肢静止不能症候群(RLS)に罹患している患者を治療するための薬剤を製造するための、少なくとも1種のオピオイドを含むオピオイド制御放出剤形に関する。

Description

本発明は、下肢静止不能症候群(RLS)の治療に関する。詳細には、本発明は、RLSの治療用の製剤を製造するためのオピオイドの使用に関する。本発明の製剤は、RLSに随伴する不眠症および睡眠障害を治療するために使用することができる。
下肢静止不能症候群(RLS)は、安静時の下肢の不快感およびこれらの感覚を緩和しようとして動かずにはいられなくなることを特徴とする神経障害である。RLS感覚は、多くの場合、下肢の内側が焼ける、ムズムズする、引っ張られる、または下肢の内側に虫が這い回っているようだと説明される。多くの場合、感覚異常(異常な感覚)または知覚不全(不快で異常な感覚)と呼ばれる、この感覚は、重症度が「違和感」から「チクチクする」そして「痛い」へと変化する。
この状態の最も特徴的または普通でない態様は、横になること、寛ごうとすることによって症状が活性化することである。結果として、RLSに罹患している大部分の人は、寝入ること、眠った状態でいることが難しい。未治療で放置すると、この状態に起因して消耗および昼間疲労が生じる。RLSに罹患している多くの人が、消耗の結果として、仕事、個人的な人間関係および日常生活の活動に強い影響を受けていると報告する。彼らは、多くの場合、集中することができず、記憶障害を有し、または日常の仕事を遂行することができない。
RLSは、女性においても男性においても発生するが、発生率は、女性の方がわずかに高いと言えよう。この症候群は、あらゆる年齢で、乳児期のような早期にでさえ、開始し得るが、重度に影響を受ける患者の大部分は、中年またはそれより高齢である。加えて、この障害の重症度は、年齢に伴って増すように見える。高齢の患者ほど、頻繁におよび長い期間にわたって症状を経験する。
RLSに罹患している人の80パーセントより多くが、周期性四肢運動異常症(PLMD)として知られている、さらに一般的な状態も経験する。PLMDは、典型的には10〜60秒ごとに、時には一晩中発生する、睡眠中の不随意な四肢の痙攣または攣縮運動を特徴とする。これらの症状に起因して繰り返し目覚め、睡眠が激しく中断される。RLS同様、PLMDによって生じる運動は不随意であり、人が自分で制御できない。RLSに罹患している大部分の患者は、PLMDも発現するが、PLMDに罹患している人は、一般にはRLSを発現しない。RLS同様、PLMDの原因は不明である。本発明の趣旨の中で「RLSの治療」は、「RLSおよび/またはPLDMの治療」も意味する。
上で説明したように、RLSに罹患している人は、特に座っているまたは横になっているときに、下肢を動かしたいという抑えられない衝動を伴う下肢の不快感を感じる。これらの感覚は、通常、膝関節と足関節の間の下肢の内側奥深くで発生し、極希に、大腿、腕および手で発生する。これらの感覚は、身体の片側でしか発生しないこともあるが、最も多くの場合、両側を襲う。
下肢(または身体の別の患部)を動かすことにより不快感が緩和されるので、RLSに罹患している人は、多くの場合、それらの感覚を最小にするまたは防止するために下肢を動かし続ける。彼らは、床をゆっくりと行ったり来たりすることがあり、座っている間、一定して下肢を動かし続けることがあり、ベッドの中で何度も寝返りを打つことがある。
大部分の人は、それらの症状が日中にはあまり目立たないと感じ、夕方または夜間、特に入眠期の間、より顕著であると感じる。多くの人は、症状が早朝には消え、その結果、その時点で、よりさわやかに眠ることができる。他の引き金となる状況は、不動期間、例えば、長期自動車旅行、映画館での着席、長距離飛行、ギブスでの固定、または筋弛緩訓練である。
RLSの症状は、重症度および継続期間が人によって様々である。軽度RLSは、気まぐれに発生し、入眠が軽度に中断されるだけであり、ほとんど苦痛をもたらさない。中等度の重症例では、症状は週に1度または2度しか発生しないが、入眠の有意な遅れを生じさせ、日中の機能が多少混乱する。RLSの重症例では、症状が週2度より多く発生し、耐え難い負担となる睡眠中断および日中の機能の低下を生じさせる。
症状は、人生のあらゆる期で開始し得るが、この障害は、年齢が増すほど一般的である。時として、数週間または数ヶ月の期間にわたって自然な改善を経験するであろう。希ではあるが、数年の期間にわたる自然な改善が発生することもある。これらの改善は、通常、この障害の早期の間に発生する。しかし、一般に、症状は時間の経過とともに、より重症になってくる。
一般に、パーキンソン病の治療に広く用いられているドーパミンアゴニストは、RLS症状およびPLMDを軽減させることが証明されており、えり抜きの初期治療と考えられる。ベンゾジアゼピン(例えば、クロナゼパムおよびジアゼパム)は、軽度または間欠性症状を有する患者に処方することができる。これらの薬物は、より安らかな睡眠を得る助けとなるが、RLS症状を完全には緩和せず、日中に眠気をもたらす場合がある。
抗痙攣薬、例えばカルバマゼピンおよびガバペンチンも、感覚障害(ムズムズする感覚および這い回る感覚)を低減するので、一部の患者に有用である。起こりうる副作用には、眩暈、疲労および眠気などがある。
RLSの治療にオピオイドが提案されている。しかし、改善された患者のコンプライアンスを有し、恒常的な薬物療法に有利であるオピオイド含有製剤が、今でも必要とされている。長期コンプライアンスが、非常に望ましい。
本発明の目的は、中等度から重度のRLS症状、好ましくは重度のRLS症状を治療するための、長期(好ましくは少なくとも12時間、さらに好ましくは少なくとも24時間)持続作用を有するオピオイド経口剤形を提供することである。
本発明のさらなる目的は、呼吸抑制および気道閉塞などの副作用をほとんど生じさせない、ならびに乱用防止特性を備えている、上で略述したようなオピオイド製剤を提供することである。
本発明は、RLS症状を有する患者を本発明の製剤の1つで治療する方法、およびRLSに罹患している患者を治療するための薬学的製剤の製造におけるそうした製剤の使用をさらに含む。
本発明に関連して、用語「オピオイド組成物」または「オピオイド」または「活性物質」は、同義で用いており、オピオイドアゴニスト、オピオイドアンタゴニスト、混合型オピオイドアンタゴニスト/アゴニストおよびこれらの混合物を包含する。本発明の製剤は、少なくとも1種のオピオイドを含む。
本発明に関連して、用語「持続放出製剤もしくは剤形」、「制御放出製剤もしくは剤形」、「遅延製剤もしくは剤形」、「徐放性製剤もしくは剤形」または「長期持続作用を有する製剤もしくは剤形」は、同義で用いており、組み込まれている活性物質についての長期放出プロフィールを示し、定常状態で少なくとも12時間にわたって十分な治療効果を提供する製剤または剤形であると理解される。
本発明は、下肢の不快感および対処して動かさずにはいられなくなること、横になっていることおよび寛ごうとすることに伴う難しさ、ならびに寝入ることおよび/または眠った状態でいることに随伴する難しさなどのRLS/PLMD症状の治療に有用である。詳細には、オピオイド徐放性経口剤形の使用は、より良好な患者のコンプライアンスをもたらし、ならびに恒常的な薬物療法で患者を昼夜問わない薬物摂取に、より依存しないようさせる。治療に必要な薬物の最小限を投与することができ、それによって副作用および麻薬中毒の危険を低減することができる。特に、オピオイドアゴニストとアンタゴニストとの併用は、副作用の低減、加えて乱用の危険の低減に関して有利である。

活性成分
本発明によるオピオイドアゴニストは、WHOのATC分類によるとオピオイド鎮痛薬のNO2A類に属し、本発明に従って適用すると治療効果を示す、すべての化合物を包含する。本発明の製剤は、少なくとも1種のオピオイドを含む。好ましくは、オピオイドアゴニストは、モルフィン、オキシコドン、ヒドロモルホン、プロポキシフェン、ニコモルフィン、ジヒドロコデイン、ジアモルフィン、パパベレタム、コデイン、エチルモルフィン、フェニルピペリジンおよびその誘導体、メタドン、デキストロプロポキシフェン、ブプレノルフィン、ペンタゾシン、チリジン、トラマドールならびにヒドロコドンから成る群より選択される。本発明に従って使用できる鎮痛薬のさらなる例は、メペリジン、オキシモルホン、アルファプロジン、アニレリジン、デキストロモラミド、メトホン、レボルファノール、フェナゾシン、エトヘプタジン、プロピラム、プロファドール、フェナムプロミド、チアムブテン、ホルコデイン、コデイン、ジヒドロコデイノン、フェンタニル、3−トランス−ジメチルアミノ−4−フェニル−4−トランス−カルベトキシ−Λ’−シクロヘキセン、3−ジメチルアミノ−0−(4−メトキシフェニル−カルバモイル)−プロピオフェノンオキシム、(−)β−2’−ヒドロキシ−2,9−ジメチル−5−フェニル−6,7−ベンゾモルファン、(−)2’−ヒドロキシ−2−(3−メチル−2−ブテニル)−9−メチル−5−フェニル−6,7−ベンゾモルファン、ピリニトラミド、(−)α−5,9−ジエチル−2’ヒドロキシ−2−メチル−6,7−ベンゾモルファン、1−(2−ジメチルアミノエチル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−3−メチル−4−オキソ−6−フェニル−インドール−2−カルボン酸エチル、1−ベンゾイルメチル−2,3−ジメチル−3−(m−ヒドロキシ−フェニル)−ピペリジン、N−アリル−7α(1−R−ヒドロキシ−1−メチルブチル)−6,14−エンド−エタノテトラヒドロノロリパビン、(−)2’−ヒドロキシ−2−メチル−6,7−ベンゾモルファン、ノルアシルメタドール、フェノピリジン、α−d1−メタドール、α−1−メタドール、β−d1−アセチルメタドール、α−1−アセチルメタドールおよびβ−1−アセチルメタドールである。これらのリストは、排他的と解釈すべきではない。
特に好ましい鎮痛有効オピオイドアゴニストは、オキシコドン、ヒドロコドン、ヒドロモルホン、モルフィン、メタドン、オキシモルホン、フェンタニルおよびスフェンタニルである。さらに好ましい実施形態は、オキシコドンまたはモルフィンを含有する。
本発明によると、アンタゴニストは、(より簡単に定義すると)オピオイドアゴニストを中和するような化合物を含む。そうした化合物は、WHOのATC分類においても見出すことができる。本発明によると、本発明に従って適用することによりオピオイドアゴニストに起因する副作用、習慣性効果および嗜癖を生む可能性を低減する化合物が好ましい。アンタゴニストは、数ある中でも、ナルトレキソン、ナロキソン、ナルメフェン、ナロルフィン、ナルブフィン、ナロキソンアジネン、メチルナルトレキソン、ケチルシクラゾシン、ノルビナルトルフィミン、ナルトリノドール、6−β−ナロキソールおよび6−β−ナルトレキソールを含むことができる。
特に好ましいアンタゴニストは、ナルトレキソン、ナルメフェンおよびナロキソンを含む。さらに好ましい実施形態は、ナロキソンを含む。
本発明の特に好ましい実施形態は、徐放性経口剤形でのオキシコドンとナロキソンとの組み合わせを含む。好ましくは、オキシコドンは、ナロキソンの単位投薬量より多く存在する。
オキシコドンとナロキソンとの場合、アゴニストのアンタゴニストに対する好ましい重量比は、最大で25:1の重量比範囲内、好ましくは最大で20:1の重量比範囲内にあり、重量比範囲15:1および10:1が特に好ましく、5:1、4:1、3:1、2:1および1:1がさらに好ましい。
使用するアゴニストおよびアンタゴニストの絶対量は、活性化合物の選択に依存する。好ましくは、アゴニストおよびアンタゴニストは、独立的および不変的様式で薬学的製剤のみから放出される。
オキシコドンとナロキソンとを配合製剤に使用する場合、単位用量当たり、好ましくは10mg〜150mg、特に好ましくは10mg〜80mgのオキシコドン(典型な使用量)および好ましくは1mg〜50mgのナロキソンを使用する。
本発明の他の好ましい実施形態において、製剤は、5mg〜50mgのオキシコドン、10mg〜40mgのオキシコドン、10mg〜30mgのオキシコドンまたは約20mgのオキシコドンを含むことができる。本発明の好ましい実施形態は、単位用量当たり、1mg〜40mgのナロキソン、1mg〜30mgのナロキソン、1mg〜20mgのナロキソンまたは1mg〜10mgのナロキソンも含むことができる。
好ましくは、オキシコドンとナロキソンとの比率は、両方の活性物質の適切な放出プロフィールが保障されるように、およびアゴニストがその治療効果を提示することができように選択しなければならず、同時にアンタゴニストの量は、そのアゴニストの治療効果に影響を及ぼすことなくアゴニストの習慣性効果または嗜癖助長効果を低減または撤廃するように選択する。本発明によると、習慣性および嗜癖の発現ならびに便秘および呼吸抑制は、治療有効量のオピオイドアゴニストの副作用と考えることができる。
本発明に関連して、活性成分のすべての種類の薬学的に許容される塩および誘導体(プロドラッグを含む)は、本明細書において示すような未変性の活性成分の量と等しい量で、活性未変性成分の代わりにまたは活性未変性成分と一緒に使用することができる。
オキシコドンおよびナロキソンは、それらの塩酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、酒石酸塩、硝酸塩、クエン酸塩、重酒石酸塩、リン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、フマル酸塩またはコハク酸塩として存在することができる。

剤形
好ましくは、オピオイドは、経口剤形で提供される。この経口剤形は、即時放出と制御放出を兼ね備えた経口剤形であり得る制御放出製剤として設計することができる。従って、この剤形は、例えば、即時放出製剤で外側をコーティングされた制御放出部分を含むことがある。これらの異なる部分における活性成分は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
一定の実施形態において、本発明の経口剤形は、賦形剤、すなわち当該技術分野において公知である経口投与に適する薬学的に許容される有機または無機担体物質、と併せたオピオイドを含む。適する薬学的に許容される担体としては、水、塩溶液、アルコール、アラビアゴム、植物油、ベンジルアルコール、ポリエチレングリコール、ゲレート(gelate)、炭水化物、例えばラクトース、アミロースまたはデンプン、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ケイ酸、粘性パラフィン、香油、可消化長鎖置換または非置換炭化水素、例えば脂肪酸モノグリセリドおよびジグリセリド、ペンタエリトリトール脂肪酸エステル、親水性または疎水性ポリマー、例えばセルロースおよびセルロース誘導体、例えばアルキルセルロースもしくはヒドロキシアルキルセルロース、アクリル樹脂、例えばEudragit(登録商標)の商品名で知られているポリマー、ポリビニルピロリドンなどが挙げられるが、これらに限定されない。薬学的組成物は、滅菌することができ、ならびに必要な場合には助剤、例えば滑沢剤、保存薬、安定剤、湿潤剤、乳化剤、浸透圧に影響を及ぼす塩類、バッファ、着色剤、着香剤および/または芳香族物質と混合することができる。
本発明の経口薬学的組成物は、錠剤、コーチング錠、液体、滴剤、ジェルキャップ、トローチ、ローゼンジ、水性もしくは油性懸濁液、分散性粉末を含む多粒子(multiparticulate)製剤、顆粒、ペレット、マトリックス球状体、ビーズもしくは被コーティング不活性ビーズ、乳剤、ソフトもしくはハードカプセル、またはシロップもしくはエリキシル、微粒子(例えば、マイクロカプセル、マイクロスフェアなど)、バッカル錠などの形態であり得る。
本経口組成物は、当該技術分野において公知の方法に従って調製することができ、そうした組成物は、錠剤の製造に適する不活性で非毒性の薬学的に許容される賦形剤から成る群より選択される1種またはそれ以上の薬剤を含有し得る。そうした賦形剤としては、例えば、不活性希釈剤、例えばラクトース;造粒および崩壊剤、例えばコーンスターチ;結合剤、例えばデンプン;ならびに滑沢剤、例えばステアリン酸マグネシウムが挙げられる。錠剤は、未コーティングであってもよいし、上品さのため、または活性成分の放出を遅らせるために公知の技法によりコーティングされていてもよい。経口使用するための製剤は、活性成分が不活性希釈剤と混合されているハードゼラチンカプセルとして提供することもできる。
水性懸濁液は、好ましくは、懸濁化剤として適する1種またはそれ以上の賦形剤、例えば薬学的に許容される合成ゴム、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロースまたは天然ゴム、を有する混合物で、オピオイドを含有する。油性懸濁液は、上で特定した薬物の組み合わせを植物油または鉱物油に懸濁させることによって調合することができる。油性懸濁液は、増粘剤、例えば蜜ろうまたはセチルアルコール、を含有し得る。シロップまたはエリキシルなどを使用することができ、この場合、加糖ビヒクルが利用される。
本発明の薬学的経口組成物は、徐放性製剤中のオピオイド(少なくとも1種)の有効量を含む。例えば、徐放性担体をその製剤に含めて、12〜24時間にわたるオピオイドアンタゴニストの放出を提供することができる。本明細書で用いる場合、オピオイドの有効量は、その量が所望の期間内に所望の治療効果を提供するために充分であることを意味する。この治療効果は、アンタゴニストの効果である場合もある。
例えば、定常状態条件で24時間有効である徐放性経口剤形は、約1〜約640mgのオキシコドンまたはその薬学的に許容される塩(例えば、塩酸オキシコドン)を含む。好ましくは、この徐放性経口剤形は、約5〜約500mgのオキシコドンまたはその薬学的に許容される塩、さらに好ましくは約10〜約320mgのオキシコドンまたはその薬学的に許容される塩、さらにいっそう混合物約10〜約160mgのオキシコドンまたはその薬学的に許容される塩を含む。
例えば、定常状態条件で12時間有効である徐放性経口剤形は、約1〜約160mgのオキシコドンまたはその薬学的に許容される塩(例えば、塩酸オキシコドン)を含む。
他のオピオイドが、所望の治療効果に関して上で言及したオキシコドン量と等量である量で、存在してもよい。
一定の好ましい実施形態において、経口剤形は、少なくとも1種のオピオイドと共にマトリックスに組み込んで前記薬物の徐放を生じさせる、徐放性材料を含む。この徐放性材料は、必要応じて疎水性であってもよいし、親水性であってもよい。本発明の経口剤形は、顆粒、球状体、マトリックス多粒子などとして作製することができ、これらは、錠剤に圧縮される場合もありカプセル封入される場合もある、徐放性マトリックス中の少なくとも1種のオピオイドを含む。本発明の経口剤形は、場合によっては他の薬学的に許容される成分(例えば、希釈剤、結合剤、着色剤、滑沢剤など)を含むことがある。
一定の他の実施形態において、本発明の経口剤形は、その剤形から少なくとも1種のオピオイドを押出すための二層コアの一方の層としての推進または置換組成物(a push or displacement composition)とそのコアを包囲する半透性壁組成物とを有する浸透圧剤形(osmotic dosage form)であってもよく、この場合、前記壁は、その剤形からの少なくとも1種のオピオイドを送達するために少なくとも1つの退出手段または通路を有する。あるいは、浸透圧剤形のコアは、制御放出性ポリマーと少なくとも1種のオピオイドとを含む単層コアを含む場合もある。
好ましくは、本発明の剤形は、投与後少なくとも約12時間にわたって効果を提供する。

徐放性マトリックス製剤
本発明の好ましい実施形態において、製剤は、少なくとも1種のオピオイドの徐放を生じさせるために徐放性担体中に分散された少なくとも1種のオピオイドを有するマトリックスであり得る。
本発明の徐放性マトリックスに含めることができる好適な徐放性材料の非限定的なリストとしては、親水性および/または疎水性材料、例えばゴム、セルロースエーテル、アクリル樹脂、蛋白質由来材料、ろう、シェラック、および油(例えば、ヒマシ油および硬化植物油)が挙げられる。しかし、少なくとも1種のオピオイドの徐放を提供することができる、あらゆる薬学的に許容される疎水性または親水性徐放性材料を、本発明に従って使用することができる。好ましい徐放性ポリマーとしては、アルキルセルロース、例えばエチルセルロース、アクリル酸およびメタクリル酸ポリマーおよびコポリマー;ならびにセルロースエーテル、特に、ヒドロキシアルキルセルロース(特に、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)およびカルボキシアルキルセルロースが挙げられる。好ましいアクリル酸およびメタクリル酸ポリマーおよびコポリマーとしては、メチルメタクリレート、メチルメタクリレートコポリマー、エトキシエチルメタクリレート、エチルアクリレート、トリメチルアンモニオエチルメタクリレート、シアノエチルメタクリレート、アミノアルキルメタクリレートコポリマー、ポリ(アクリル酸)、ポリ(メタクリル酸)、メタクリル酸アルキルアミドコポリマー、ポリ(メチル)メタクリレート、ポリ(メタクリル酸)(無水物)、ポリメタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリ(メタクリル酸無水物)、およびグリシジルメタクリレートコポリマーが挙げられる。一定の好ましい実施形態は、本発明のマトリックス中の上述のいずれかの徐放性材料の混合物を利用する。
マトリックスが結合剤を含む場合もある。そうした実施形態において、結合剤は、好ましくは、徐放性マトリックスからのオピオイドの徐放に寄与する。
追加の疎水性結合剤材料を含める場合、好ましくは、それは、天然および合成ろう、脂肪酸、脂肪アルコール、ならびにこれらの混合物から選択される。例としては、蜜ろう、カルナバろう、ステアリン酸およびステアリルアルコールが挙げられる。このリストには、排他的な意味はない。一定の好ましい実施形態では、2つまたはそれ以上の疎水性結合剤材料の組み合わせをマトリックス製剤に含める。
本発明に従って使用することができる好ましい疎水性結合剤材料としては、可消化、長鎖(C8−C50、特にC12−C40)置換または非置換炭化水素、例えば脂肪酸、脂肪アルコール、脂肪酸のグリセリルエステル、鉱物および植物油、天然および合成ろうならびにポリアルキレングリコールが挙げられる。25℃〜90℃の融点を有する炭化水素が好ましい。長鎖炭化水素結合剤材料のうち、脂肪(脂肪族)アルコールが、一定の実施形態では好ましい。本経口剤形は、80重量%以下の少なくとも1種の可消化、長鎖炭化水素を含有することができる。
一定の実施形態において、疎水性結合剤材料は、天然または合成ろう;脂肪アルコール(例えば、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、ステアリルアルコール、セチルセチルアルコール、または好ましくはセトステアリルアルコール);脂肪酸エステル、脂肪酸グリセリド(モノ、ジおよびトリグリセリド)を含むが、これらに限定されない脂肪酸;水素添加脂肪;炭化水素;ノルマルワックス;ステアリン酸;ステアリルアルコール;ならびに炭化水素骨格を有する疎水性および親水性材料を含むことができる。適するろうとしては、例えば、蜜ろう、グリコワックス、カスターワックスおよびカルナバろうが挙げられる。本発明のために、ろう様物質は、室温で一般に固体であり、約30〜約100℃の融点を有するあらゆる材料と定義する。
一定の好ましい実施形態において、本剤形は、少なくとも1種のオピオイドならびに少なくとも1種の水溶性ヒドロキシアルキルセルロース、少なくとも1種のC12−C36、特にC14−C22脂肪族アルコールおよび場合によっては少なくとも1種のポリアルキレングリコールを含む徐放性マトリックスを含む。前記ヒドロキシアルキルセルロースは、好ましくは、ヒドロキシC1−C6アルキルセルロース、例えばヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセスロースおよび特にヒドロキシエチルセルロースである。本発明の経口剤形中の少なくとも1種のヒドロキシアルキルセルロースの量は、中でも、要求される正確なオピオイド放出速度によって決定され得る。
一定の他の好ましい実施形態において、本剤形は、少なくとも1種のオピオイドならびに少なくとも1種のアクリル樹脂、少なくとも1種のC12−C36、特にC14−C22脂肪族アルコールおよび場合によっては少なくとも1種のポリアルキレングリコールを含む徐放性マトリックスを含む。このアクリル樹脂としては、アクリル酸およびメタクリル酸コポリマー、メチルメタクリレートコポリマー、エトキシエチルメタクリレート、シアノエチルメタクリレート、ポリ(アクリル酸)、ポリ(メタクリル酸)、メタクリル酸アルキルアミドコポリマー、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリメタクリレート、ポリ(メチルメタクリレート)コポリマー、ポリアクリルアミド、アミノアルキルメタクリレートコポリマー、ポリ(メタクリル酸無水物)およびグリシジルメタクリレートコポリマーが挙げられるが、これらに限定されない。一定の好ましい実施形態において、このアクリルポリマーは、1種またはそれ以上のアンモニオメタクリレートコポリマーから成る。アンモニオメタクリレートコポリマーは、当該技術分野において周知であり、低い第四級アンモニウム基含量を有するアクリル酸およびメタクリル酸エステルの完全重合コポリマーと説明される。好ましくは、このアクリル樹脂は、アクリルポリマーまたはアクリルコポリマー、例えば、ポリ(メト)アクリレート、またはメタクリル酸−エチルアクリレートコポリマー、またはトリメチルアンモニウム(メト)アクリレートクロライドと共重合したポリ(メタ)アクリレート、例えば5%トリメチルアンモニウムメタクリレートクロライドと共重合したポリ(メト)アクリレートである。本経口剤形中の少なくとも1種のアクリル樹脂の量は、中でも、求められる正確なオピオイド放出速度によって決定され得る。望ましい溶解プロフィールを得るために、天然(メタ)アクリル酸エステルに対する第四級アンモニウム基の異なるモル比などの、異なる物理特性を有する2つまたはそれ以上のアンモニオメタクリレートコポリマーを組み込む必要がある場合もある。一定のメタクリル酸エステルタイプのポリマーは、本発明に従って使用することができるpH依存性マトリックスの作製に有用である。例えば、Rohm Tech,Inc.からEudragit(登録商標)として市販されている、ジエチルアミノエチルメタクリル酸コポリマーまたは高分子メタクリレートから合成されるコポリマーのファミリーがある。幾つかの異なるタイプのEudragit(登録商標)がある。例えば、Eudragit Eは、約pH<5.7で膨潤せず、約pH>6で可溶性であるメタクリル酸コポリマーの一例である。Eudragit Sは、約pH<6.5で膨潤せず、約pH>7で可溶性である。Eudragit RLおよびEudragit RSは、水膨潤性であり、これらのポリマーにより吸収される水の量は、pHに依存するが、Eudragit RLおよびRS を用いた剤形は、pH依存性ではない。一定の好ましい実施形態において、アクリルマトリックスは、Rohm Pharmaからそれぞれ商品名Eudragit(登録商標)RL30DおよびEudragit(登録商標)RS30Dで市販されている2つのアクリル樹脂の混合物を含む。Eudragit(登録商標)RL30DおよびEudragit(登録商標)RS30Dは、低い第四級アンモニウム基含量を有するアクリルおよびメタクリル酸エステルのコポリマーであり、アンモニウム基の残りの、中性(メタ)アクリル酸エステルに対するモル比は、Eudragit(登録商標)RL30Dで1:20、およびEudragit(登録商標)RS30Dで1:40である。平均分子量は、約150,000である。コード表示RL(高透過性)およびRS(低透過性)は、これらの物質の透過特性を指す。Eudragit(登録商標)RL/RS混合物は、水および消化液に溶解しない。しかし、それらから作ったコーティングは、膨潤性であり、水溶液および消化液中で透過性である。本発明のEudragit(登録商標)RL/RS分散液を任意の望ましい比率で混合して、望ましい溶解プロフィールを有する制御放出性製剤を最終的に得ることができる。望ましい制御放出性製剤は、例えばEudragit(登録商標)RL、Eudragit(登録商標)RLおよびEudragit(登録商標)RS、ならびにEudragit(登録商標)RLとEudragit(登録商標)RSから誘導される遅延材料から、得ることができる。勿論、例えばEudragit(登録商標)Lなどの他のアクリルポリマーも使用できることは、当業者には理解されるであろう。
脂肪族アルコールは、例えば、ラウリルアルコールであってもよいし、ミリスチルアルコールであってもよいし、セトステアリルアルコールであってもよいし、ステアリルアルコールであってもよい。しかし、本経口剤形の特に好ましい実施形態において、少なくとも1種の脂肪族アルコールは、セチルアルコールまたはセトステアリルアルコールである。本経口剤形中の脂肪族アルコールの量は、上述のとおり、要求される正確なオピオイド放出速度によって決定され得る。これは、少なくとも1種のポリアルキレングリコールがその経口剤形中に存在するか、不在であるのかにも依存し得る。少なくとも1種のポリアリレングリコールが不在の状態では、本経口剤形は、好ましくは、約20重量%〜約50重量%の脂肪族アルコールを含有する。ポリアルキレングリコールが、本経口剤形中に存在するときには、脂肪族アルコールとプロアルキレングリコールの総合重量は、好ましくは、全剤形の約20重量%〜約50重量%を構成する。
1つの好ましい実施形態では、例えば少なくとも1種のヒドロキシアルキルセルロースまたはアルキル樹脂の、少なくとも1種の脂肪族アルコール/ポリアルキレングリコールに対する比率が、かなりの程度、その製剤からのオピオイド放出速度を決定する。一定の実施形態では、ヒドロキシアルキルセルロース 対 脂肪族アルコール/ポリアルキレングリコール比は1:1〜1:4であることが好ましく、1:2〜1:3の比率が特に好ましい。
一定の実施形態において、ポリアルキレングリコールは、例えば、ポリプロピレングリコールであってもよいし、ポリエチレングリコールであってもよく、ポリエチレングリコールが好ましい。少なくとも1種のポリアリレングリコールの平均分子量は、好ましくは1,000〜15,000、特に1,500〜12,000である。
もう1つの適する徐放性マトリックスは、アルキルセルロース(特に、エチルセルロース)、C12−C36脂肪族アルコール、および場合によってはポリアルキレングリコールを含む。
上の成分に加えて、徐放性マトリックスは、製薬技術分野では慣用の他の材料、例えば希釈剤、滑沢剤、結合剤、造粒助剤、着色剤、着香剤および潤滑剤、の適量も含有することがある。
本発明の固体、徐放性経口剤形の作製を助長するために、マトリックスへのオピオイドの組み込みは、例えば、
(a)上に示したような少なくとも1種の疎水性および/または親水性材料(例えば、水溶性ヒドロキシアルキルセルロースまたはアクリル樹脂)と共にオピオイドを含む顆粒を形成すること;
(b)前記少なくとも1種の疎水性および/または親水性材料を含有する顆粒と、少なくとも1種のC12−C36脂肪族アルコール(および、場合により、他のマトリックス成分)とを混合すること;
(c)場合によっては、前記顆粒を圧縮および成型すること
によって行うことができる。
顆粒は、製薬調合技術分野の技術者には周知の任意の手順により形成することができる。例えば、1つの好ましい方法において、顆粒は、ヒドロキシアルキルセルロース/オピオイドを水で湿式造粒することによって形成することができる。このプロセスの特に好ましい実施形態において、湿潤造粒段階中に添加される水の量は、オピオイドの乾燥重量の好ましくは1.5倍〜5倍、特に1.75倍〜3.5倍である。
徐放性マトリックスは、例えば、溶融造粒法または溶融押出法によって作製することもできる。一般に、溶融造粒法は、通常は固体の疎水性結合剤材料、例えばろう、を溶融し、それに粉末薬物を配合することを含む。徐放性剤形を得るためには、疎水性徐放性材料、例えばエチルセルロースまたは水溶性アクリルポリマー、を溶融ろう疎水性結合剤材料に配合する必要があり得る。溶融造粒法により作製される徐放性製剤の例は、例えば、米国特許第4,861,598号(参照により組み込まれる)において見出すことができる。
この追加の疎水性結合剤材料は、1種またはそれ以上のろう様熱可塑性物質と混合した1種またはそれ以上の水不溶性ろう様熱可塑性物質を含むことができ、この場合、前者の1種またはそれ以上のろう様熱可塑性物質は、最初の放出期の間、胃腸液中で実質的非分解性でなければならず、胃腸液に不溶性でなければならないその製剤中の後者の1種またはそれ以上の水不溶性ろう様物質より疎水性が低い。有用な水不溶性ろう様結合剤物質は、約1:5,000(w/w)より低い水溶性を有するものであり得る。
例えばドイツ特許第19918325号A1(参照により組み込まれる)に開示されているような、デンプンを利用する押出製剤は、本発明に関連して有利に利用することができる。s
本発明の適する溶融押出マトリックスの作製は、例えば、少なくとも1種のオピオイドと徐放性材料および好ましくは結合剤材料をブレンドして、均質混合物を得る段階を含む。その後、この均質混合物を、充分に押出すことができるようにその混合物を少なくとも軟化するために充分な温度に加熱する。得られた均質混合物を、その後、例えば二軸スクリュー押出機を使用して、押出して、ストランドを形成する。好ましくは、その押出物は、当該技術分野において公知の任意の手段により、冷却し、多粒子に切断する。その後、このマトリックス多粒子を単位用量に分割する。好ましくは、その押出物は、約0.1〜約5mmの直径を有し、少なくとも約24時間にわたる少なくとも1種のオピオイドの徐放を生じさせる。
本発明の溶融押出製剤を作製するための任意のプロセスは、疎水性徐放性材料、少なくとも1種のオピオイドおよび任意の結合剤材料を押出機に直接計量供給すること;前記均質混合物を加熱すること;前記均質混合物を押出して、それによってストランドを形成すること;均質混合物を含有する前記ストランドを冷却すること;約0.1mm〜約12mmのサイズを有するマトリックス多粒子に前記ストランドを切断すること;ならびに前記粒子を単位用量に分割することを含む。本発明のこの態様では、比較的連続的な製造手順が実現される。
上に記載したような可塑剤を溶融押出マトリックスに含めてもよい。可塑剤は、好ましくは、マトリックスの約0.1〜約30重量%として含める。他の製薬用賦形剤、例えばタルク、単または多糖類、着色剤、着香剤および滑沢剤などを、必要に応じて、本発明の徐放性マトリックスに含めてもよい。含める量は、達成が望まれる特性に依存する。
押出機の開口または吐出し口の直径を調節して、押出されるストランドの厚さを変化させることができる。さらに、押出機の吐出し部分は、円形である必要はなく、長楕円形、長方形などであってもよい。熱線カッター、ギロチンなどを使用して、吐出されるストランドを粒子に変形することができる。
溶融押出マトリックス多粒子系は、その押出機の吐出しオリフィスに依存して、例えば顆粒、球状体またはペレットの形態であり得る。本発明のために、用語「溶融押出マトリックス多粒子(複数を含む)」および「溶融押出マトリックス多粒子系(複数を含む)」および「溶融押出マトリックス粒子」は、多数の単位、好ましくは、同様のサイズおよび/または形の範囲内でのものであり、ならびに1種またはそれ以上の活性物質および1種またはそれ以上の賦形剤を含有し、好ましくは本明細書に記載するような疎水性徐放性材料を含む多数の単位を指すものとする。好ましくは、溶融押出マトリックス多粒子は、長さが約0.1〜約12mmの範囲のものであり、約0.1〜約5mmの直径を有するであろう。加えて、溶融押出マトリックス多粒子は、このサイズ範囲内でいずれの幾何学的形状であってもよい。一定の実施形態では、押出物を所望の長さに切断し、治療活性薬剤の単位用量に分割するだけでよく、球状体化段階を必要としない。
1つの好ましい実施形態では、カプセルの中に有効量の溶融押出マトリックス多粒子を含む経口剤形を作製する。例えば、胃腸液による消化および接触を受けたときに有効な徐放性用量を供給するために充分な量で多数の溶融押出マトリックス多粒子をゼラチンカプセルの中に入れることができる。
もう1つの実施形態では、従来どおりの錠剤成形装置を使用し、標準的な技法を用いて、適量の多粒子押出物を経口錠剤に圧縮する。錠剤(圧縮および成型錠剤)、カプセル(ハードおよびソフトゼラチンカプセル)ならびにピルを製造するための技法および組成物は、Remington's Pharmaceutical Sciences, (Arthur Oso, editor), 1553-1593 (1980) にも記載されている。
さらにもう1つの好ましい実施形態では、米国特許第4,957,681号(Klimeschら)に記載されているように、押出物を錠剤に成形することができる。
場合によっては、徐放性マトリックス多粒子系、錠剤またはカプセルは、徐放性コーティング、例えば本明細書に記載する徐放性コーティング、でコーティングすることができる。こうしたコーティングは、好ましくは、約2〜約25パーセントの重量増加レベルを達成するために充分な量の疎水性および/または親水性徐放性材料を含むが、オーバーコートは、例えば所望の放出速度に依存して、より多くなることもある。
本発明の剤形は、少なくとも1種のオピオイドを含有する溶融押出マトリックス多粒子の組み合わせをさらに含むことがある。さらに、本剤形は、即発治療効果のために一定量の即時放出治療活性オピオイドを含む場合もある。この即時放出オピオイドは、例えば、ゼラチンカプセル内に別個の多粒子として組み込んでもよく、または例えば溶融押出マトリックス多粒子の表面にコーティングしてもよい。
本発明の溶融押出製剤の徐放性プロフィールは、例えば、徐放性材料の量を変化させること、他のマトリックス構成成分に対する可塑剤の量を変化させること、疎水性材料の量を変化させること、追加の成分または賦形剤を含めること、製造方法を変えることなどにより、変えることができる。
本発明の他の実施形態では、溶融押出製剤は、少なくとも1種のオピオイドを含めずに作製し、その後、その押出物に少なくとも1種のオピオイドを添加する。こうした製剤は、典型的に、押出マトリックス材料とブレンドされたオピオイドを有し、その後、その混合物を打錠して、持続放出性製剤を生じさせることとなろう。こうした製剤は、例えば、製剤に含まれている治療活性薬剤が、疎水性材料および/または遅延材料を軟化するために必要な温度により損傷を受けやすい場合に有利である。
本発明に従って使用するために適する典型的な溶融押出生産システムは、可変速度および定トルク制御、始動停止制御ならびに計器を有する、適切な押出機駆動モータを含む。加えて、前記生産システムは、その押出機の長さ全体にわたる温度センサ、冷却手段および温度指示計を含む温度制御コンソールを含むであろう。加えて、前記生産システムは、出口に開口またはダイスを有するシリンダーバレル内に密閉された2つの異方向に回転するかみ合いスクリューから成る二軸スクリュー押出機などの押出機を含むであろう。供給材料を、供給ポッパーを通して入れ、スクリューによってバレルの中を移動させ、ダイスに押し通してストランドにし、それを、その後、連続可動ベルトなどによって移送して、熱をさまさせ、ペレット製造機または他の適する装置に向かわせて、押出されたロープをマトリックス多粒子系にする。前記ペレット製造機は、ローラー、固定ナイフおよび回転カッターなどから成り得る。適する機器およびシステムは、ニュージャージー州、サウス・ハッケンサックのC.W.Brabender Instruments,Inc.などの配給業者から入手することができる。他の適する装置は、通常の当業者には明らかであろう。
上に示した溶融押出マトリックス多粒子の作製に際し、押出機に含まれる空気の量を制御することができ、その少なくとも1種のオピオイドの放出速度を変えることができる。
従って、溶融押出製品は、そのプロセスの押出段階の間、実質的に空気を含まないようにして作製される。これは、例えば、真空装置を有するLeistritz押出機を使用することにより遂行することができる。Leistritz押出機を使用して真空下で本発明に従って作製した押出マトリックス多粒子は、種々の物理特性を有する溶融押出製品を生じさせる。詳細には、その押出物は、例えば走査型電子顕微鏡を使用して拡大したとき、実質的に無孔である。こうした実質的に無孔の製剤は、真空を用いずに作製した同じ製剤と比較して早い治療活性薬剤放出を生じさせることができる。押出機を使用し真空下で作製したマトリックス多粒子の走査型電子顕微鏡写真は、真空を用いずに作製した多粒子と比較して非常に平坦に見える。少なくとも一定の製剤において、真空下での押出の使用は、真空を用いずに作製した対応製剤よりpH依存性である押出マトリックス多粒子を生じさせることが、認められた。
あるいは、Werner−Pfleiderer二軸スクリュー押出機を使用して溶融押出製品を作製する。
一定の実施形態では、球状体形成物質を顆粒またはマトリックス多粒子に添加し、その後、球状体化して徐放性球状体を製造する。その後、これらの球状体を、上に記載したものなどの方法により徐放性コーティングで場合によってはオーバーコートする。
本発明のマトリックス多粒子製剤を作製するために使用することができる球状体形成物質は、当該技術分野において公知のあらゆる球状体形成物質を含む。
セルロース誘導体が好ましく、微結晶性セルロースが特に好ましい。適する微結晶性セルロースは、例えば、Avicel PH 101(商標、FMC Corporation)として販売されている材料である。球状体形成物質は、好ましくは、重量でマトリックス多粒子の約1〜約99%として含める。
一定の実施形態では、活性成分および球状体形成物質に加えて、球状体は、結合剤も含有することがある。低粘度水溶性ポリマーなどの適する結合剤は、製薬技術分野の技術者には周知であろう。
しかし、ヒドロキシプロピルセルロースなどの水溶性ヒドロキシ低級アルキルセルロースが好ましい。加えて(または代替として)、球状体は、水不溶性ポリマー、特にアクリルポリマー、アクリルコポリマー、例えばメタクリル酸−エチルアクリレートコポリマー、またはエチルセルロースを含有することがある。
一定の実施形態では、徐放性コーティングを徐放性球状体、顆粒またはマトリックス多粒子に塗布する。こうした実施形態における徐放性コーティングとしては、水不溶性材料、例えば、(a)単独または脂肪アルコールとの混合物でのろう;または(b)シェラックもしくはゼインを挙げることができる。このコーティングは、好ましくは、疎水性徐放性材料の水性分散液から誘導される。
一定の実施形態では、徐放性製剤を得るために、少なくとも1種のオピオイドおよび徐放性担体を含む徐放性球状体、顆粒またはマトリックス多粒子を、約2〜約50%、例えば約2〜約25%の重量増加レベルを達成するために充分な量の、例えばアルキルセルロースまたはアクリルポリマーの、水性分散液でオーバーコートする必要がある。このオーバーコートは、例えば、所望の放出速度、水性分散液への可塑剤の混入およびその配合のし方に依存して、より少ないこともあり、より多いこともある。アルキルセルロースをはじめとするセルロース系材料およびポリマーは、本発明の徐放性球状体、顆粒またはマトリックス多粒子をコーティングためによく適する徐放性材料である。単に例として、1つの好ましいアルキルセルロース系ポリマーはエチルセルロースであるが、本発明の疎水性コーティングのすべてまたは一部として他のセルロースおよび/またはアルキルセルロースポリマーを単独でまたは任意の組み合わせで容易に利用できることは当業者には理解されるであろう。
1つの市販されているエチルセルロース水性分散液は、Aquacoat(登録商標)(米国、ペンシルバニア州、フィラデルフィアのFMC Corp.)である。Aquacoat(登録商標)は、水不混和性有機溶媒にエチルセルロースを溶解し、その後、界面活性剤および安定剤の存在下で水にそれを乳化させることによって調製される。均質化してサブミクロンの液滴を生じさせた後、有機溶媒を真空下で蒸発させて擬似ラテックスを形成する。可塑剤は、製造段階中にその擬似ラテックスに配合されない。従って、コーティングとしてそれを使用する前、使用前に適する可塑剤とAquacoat(登録商標)を均質に混合する必要がある。
エチルセルロースのもう1つの水性分散液は、Surelease(登録商標)(米国、ペンシルバニア州、ウエストポイントのColorcon,Inc.)として市販されている。この製品は、製造プロセスの間にその分散液に可塑剤を配合することにより調製される。ポリマー、可塑剤(ジブチルセバケート)および安定剤(オレイン酸)の熱溶融液を均質混合物として調製し、その後、それをアルカリ溶液で稀釈して水性分散液を得、それを徐放性球状体、顆粒またはマトリックス多粒子に直接塗布することができる。
本発明の他の好ましい実施形態において、徐放性コーティングを含む徐放性材料は、アクリル酸およびメタクリル酸コポリマー、メチルメタクリレートコポリマー、エトキシエチルメタクリレート、シアノエチルメタクリレート、ポリ(アクリル酸)、ポリ(メタクリル酸)、メタクリル酸アルキルアミドコポリマー、ポリ(メチルメタクリレート))、ポリメタクリレート、ポリ(メチルメタクリレート)コポリマー、ポリアクリルアミド、アミノアルキルメタクリレートコポリマー、ポリ(メタクリル酸無水物)ならびにグリシジルメタクリレートコポリマーをはじめとする(しかし、これらに限定されない)薬学的に許容されるアクリルポリマーである。有用なアクリルポリマーは、Rohm Pharmaから市販されている商品名Eudragit(登録商標)で知られている樹脂である。これらのアクリル樹脂は、活性物質のpH依存性またはpH非依存性放出速度を生じさせるように注文生産することができる。
上の成分に加えて、球状体、顆粒またはマトリックス多粒子は、適量の他の材料、例えば、必要な場合にはその製剤の約50重量%以下の量で製薬業界では慣用の希釈剤、滑沢剤、結合剤、造粒助剤、着色剤、着香剤および潤滑剤、も含有することがある。これらの追加の材料の量は、所望の製剤に所望の効果を提供するために充分な量であろう。
経口剤形の調合に使用することができる経口許容担体および賦形剤の具体的な例は、Handbook of Pharmaceutical Excipients, American Pharmaceutical Association (1986) に記載されている。
徐放性コーティングへの少量のタルクの添加は、加工中に粘着する水性分散液の傾向を低下させ、艶出剤として作用することがさらに判明した。
オキシコドンを調製に使用する場合、そのマトリックスが上に記載したように少なくとも1種のアクリル樹脂および少なくとも1種のC12−C36脂肪族アルコールを含む製剤を選択する。好ましくは、この調製は、上に記載した好ましい量の成分を用いて、上に記載した造粒方法によって遂行する。
オキシコドンとナロキソンとを配合製剤に使用する場合、その製剤は、確実に活性化合物が持続的に、独立してかつ不変的に製剤から放出されるように、選択する。好ましくは、これらの製剤は、保存に安定したものである。
用語「持続的に、独立してかつ不変的に製剤から放出される」および「保存に安定した」は、PCT/EP 03/03541におけるとおり定義する。
オキシコドンとナロキソンとを配合製剤に使用する場合、PCT/EP 03/0354において定義されているような実質的に非水または非バッファ膨潤性および非侵食性拡散マトリックスの性質を有する放出マトリックスを含む製剤を選択する。PCT/EP 03/0354は、参照により組み込まれる。
オキシコドンとナロキソンとを配合製剤に使用する場合、マトリックス構築物質としてエチルセルロースまたはSurelease(登録商標)E−7−7050、脂肪アルコールとしてステアリルアルコール、滑沢剤としてステアリン酸マグネシウム、充填剤としてラクトース、および造粒助剤としてポビドンを含む製剤が、特に好ましい。
こうした製剤は、原則として、遅延製剤に適し、確実に活性化合物が上に略述した様式で放出される、すべての一般適用形態として、製造することができる。錠剤、多層錠剤およびカプセルが特に適している。顆粒または粉末のような追加の適用形態を使用することができるが、充分な遅延および上で略述したような放出挙動を提供することに適格である適用形態のみである。
こうした薬学的製剤は、フィルムコーティングを含むこともできる。しかし、そのフィルムコーティングが、マトリックスからの活性化合物の放出特性およびマトリックス内の活性化合物の保存安定性に負の影響を及ぼさないことが保障されなければならない。こうしたフィルムコーティングは、着色されていてもよいし、または必要な場合には初期用量の活性化合物を含んでいてもよい。この初期用量の活性化合物は、治療有効血液血漿中レベルに非常に迅速に到達するように、直ちに放出されるであろう。
これらのオキシコドン/ナロキソン配合製剤の調製の詳細な説明は、PCT/EP 03/03541から得ることができる。

マトリックスビーズを作製するためのプロセス
本発明の制御放出剤形は、マトリックスビーズ製剤として作製することもできる。本マトリックスビーズは、球状体形成物質および少なくとも1種のオピオイドを含む。
前記少なくとも1種のオピオイドは、好ましくは、重量でマトリックスビーズの約0.01〜約99重量%を構成する。前記少なくとも1種のオピオイドは、マトリックスビーズの約0.1〜約50重量%として含まれることが好ましい。
本発明のマトリックスビーズ製剤を作製するために使用することができる球状体形成物質は、当該技術分野では公知のあらゆる球状体形成物質を含む。セルロース誘導体が好ましく、微結晶性セルロースが特に好ましい。適する微結晶性セルロースは、例えば、Avicel PH 101(商標、FMC Corporation)として販売されている材料である。球状体形成物質は、好ましくは、重量で本マトリックスの約1〜約99%として含まれる。
活性成分および球状体形成物質に加えて、これらの球状体は、結合剤を含有することもある。低粘度水溶性ポリマーなどの適する結合剤は、製薬技術分野の技術者には周知である。しかし、水溶性ヒドロキシ低級アルキルセルロース、例えばヒドロキシプロピルセルロース、が好ましい。
少なくとも1種のオピオイドおよび球状体形成物質に加えて、本発明のマトリックスビーズ製剤は、本明細書中で上に記載したものなどの制御放出材料を含むことがある。本マトリックスビーズ製剤に含めるために好ましい制御放出材料としては、アクリル酸およびメタクリル酸ポリマーまたはコポリマー、ならびにエチルセルロースが挙げられる。製剤中に存在するとき、この制御放出材料は、重量で本マトリックスビーズの約1〜約80%の量で含まれるであろう。制御放出材料は、好ましくは、前記ビーズからの少なくとも1種のオピオイドの制御放出を生じさせるために充分な量で本マトリックスビーズ製剤に含まれる。
製薬加工助剤、例えば結合剤および希釈剤などを本マトリックスビーズ製剤に含めることができる。本製剤に含めるこれらの薬剤の量は、その製剤によって示されることが望まれる効果によって変わるであろう。
本マトリックスビーズは、本明細書中で上に記載したものなどの制御放出材料をはじめとする制御放出コーティングでオーバーコートされていることがある。この制御放出コーティングは、約5〜約30%の重量増加に適用することができる。塗布される制御放出コーティングの量は、様々な因子、例えばマトリックスビーズの組成、によって変わるであろう。
マトリックスビーズは、球状体形成物質と共に薬剤を造粒することにより、例えば湿式造粒により、一般に作製される。その後、それらの顆粒を球状体化して、マトリックスビーズを製造する。その後、場合によってはそれらのマトリックスビーズを本明細書中で上に記載したものなどの方法により制御放出コーティングでオーバーコートする。
例えば、(a)少なくとも1種の水溶性ヒドロキシアルキルセルロースおよびオピオイドを含む顆粒を形成すること、(b)そのヒドロキシアルキルセルロース含有顆粒を少なくとも1種のC12−C36脂肪族アルコールと混合すること、ならびに(c)場合によっては、それらの顆粒を圧縮および成形することによる、マトリックスビーズを作製するためのもう1つの方法。好ましくは、これらの顆粒は、水でヒドロキシアルキルセルロース/オピオイドを湿式造粒することのよって形成される。
さらにもう1つの代替実施形態では、活性成分と共に球状体形成物質を球状体化して、球状体を形成することができる。微結晶性セルロースが好ましい。適する微結晶性セルロースは、例えば、Avicel PH 101(商標、FMC Corporation)として販売されている材料である。こうした実施形態では、活性成分および球状体形成物質に加えて、球状体は、結合剤も含有することがある。低粘度水溶性ポリマーなどの適する結合剤は、製薬技術分野の技術者には周知であろう。しかし、水溶性ヒドロキシ低級アルキルセルロース、例えばヒドロキシプロピルセルロース、が好ましい。加えて(または代替として)、球状体は、水不溶性ポリマー、特にアクリルポリマー、アクリルコポリマー、例えばメタクリル酸−エチルアクリレートコポリマー、またはエチルセルロースを含有することがある。こうした実施形態における徐放性コーティングは、水不溶性材料、例えば、(a)単独または脂肪性アルコールとの混合物でのろう、または(b)シェラックもしくはゼインを一般に含むであろう。
1つの特に好ましい実施形態において、本経口剤形は、ゼラチンカプセルの中に収容された有効数の制御放出球状体を含む。
本発明のもう1つの好ましい実施形態において、本制御放出剤形は、制御放出材料を含む制御放出コーティングでコーティングされた活性成分を含有する球状体を含む。用語球状体は、製薬技術分野では公知であり、例えば0.1mm〜2.5mm、または0.5mm〜2mmの直径を有する球状の顆粒を意味する。直径は、上に開示したものより大きい場合もあり小さい場合もあるので、この範囲には限定的な意味はない。
球状体は、水性媒体中、制御された速度でオピオイドを放出することができる制御放出材料で、好ましくはフィルムコーティングされる。このフィルムコートは、上述の他の特性と併せて所望のインビトロ放出速度を達成するように選択される。好ましくは、本発明の制御放出コーティング製剤は、平坦であり、上品であり、色素および他のコーティング添加物を支持することができ、非毒性であり、不活性であり、不粘着性である、強い連続フィルムを生成する。

徐放性コーティング(被覆)製剤
本発明の経口剤形は、製剤の放出の調節および製剤の保護に適する1種またはそれ以上のコーティングで場合によってはコーティングされていることがある。1つの実施形態では、コーティングを施して、例えば胃腸液に暴露されたときにpHに依存してまたはpHに依存せずに放出することができるようにする。pH依存性コーティングが望まれる場合、そのコーティングは、用量のダンピングを回避するために、環境液中、例えばGI管内でのpH変化にかかわらず最適な放出を達成するように設計される。他の好ましい実施形態は、胃腸(GI)管の所望の領域、例えば胃または小腸、内でオピオイドアンタゴニストを放出する、pH依存性コーティングを含む。GI管の1つの所望の領域、例えば胃、内で用量の一部を放出し、その用量の残りをGI管の他の領域、例えば小腸、内で放出する組成物を調合することも可能である。
pH依存性コーティングを利用する本発明の製剤は、未保護の薬物を腸溶コートの上にコーティングし、それを胃の中で放出する一方で、その腸溶コーティングにより保護されている残りの部分を胃腸管のさらに下のほうで放出することにより、反復作用効果を提供することもできる。pH依存性であり、本発明に従って使用することができるpH依存性のコーティングとしては、例えば、シェラック、セルロースアセテートフタレート(CAP)、ポリビニルアセテートフタレート(PVAP)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、メタクリル酸エステルコポリマーおよびゼインなどの制御放出材料が挙げられる。
もう1つの好ましい実施形態において、本発明は、(i)アルキルセルロース;(ii)アクリルポリマー;または(iii)これらの混合物から選択される疎水性制御放出材料でコーティングされたオピオイドを含む安定化固体制御剤形に関する。このコーティングは、有機溶液もしくは有機分散液または水溶液もしくは水性分散液の形態で塗布することができる。
一定の好ましい実施形態において、制御放出コーティングは、疎水性制御放出材料の水性分散液から誘導される。その後、オピオイド含有被コーティング支持体(例えば、錠剤コアまたは不活性製薬用ビーズもしくは球状体)を、その支持体が安定な溶解を生じさせるエンドポイントに達するまで、硬化する。この硬化エンドポイントは、硬化直後のその剤形の溶解プロフィール(曲線)を、例えば40℃の温度および75%の相対湿度で少なくとも1ケ月の、加速保存条件に暴露した後のその剤形の溶解プロフィールと比較することにより、決定することができる。これらの製剤は、米国特許第5,273,760号および同第5,286,493号に詳細に記載されている。本発明に従って使用することができる制御放出製剤およびコーティングの他の例としては、本譲受人の米国特許第5,324,351号、同第5,356,467号および同第5,472,712号が挙げられる。
好ましい実施形態において、制御放出コーティングは、本明細書中で下に記載するものなどの可塑剤を含む。
一定の実施形態では、制御放出製剤を得るために、オピオイドを含む物質を、約2〜約50%、例えば約2〜約25%の重量増加を達成するために充分な量の、例えばアルキルセルロースまたはアクリルポリマーの、水性分散液でオーバーコートする必要がある。このオーバーコートは、例えば、治療活性薬剤の物理特性、所望の放出速度、水性分散液への可塑剤の混入およびその配合の仕方に依存して、より少ないこともあり、より多いこともある。

アルキルセルロースポリマー
アルキルセルロースをはじめとするセルロース系材料およびポリマーは、本発明に従って、支持体、例えばビーズ、錠剤など、をコーティングするためによく適する制御放出材料である。単に例として、1つの好ましいアルキルセルロース系ポリマーはエチルセルロースであるが、当業者は、他のセルロースおよび/または本発明の疎水性コーティングの一部の真価を認めるであろう。
1つの市販されているエチルセルロース水性分散液は、Aquacoat(登録商標)(米国、ペンシルバニア州、フィラデルフィアのFMC Corp.)である。Aquacoat(登録商標)は、水不混和性有機溶媒にエチルセルロースを溶解し、その後、界面活性剤および安定剤の存在下で水にそれを乳化させることによって調製される。均質化してサブミクロンの液滴を生じさせた後、有機溶媒を真空下で蒸発させて擬似ラテックスを形成する。可塑剤は、製造段階中にその擬似ラテックスに配合されない。従って、コーティングとしてそれを使用する前、使用前に適する可塑剤とAquacoat(登録商標)を均質に混合する必要がある。
エチルセルロースのもう1つの水性分散液は、Surelease(登録商標)(米国、ペンシルバニア州、ウエストポイントのColorcon,Inc.)として市販されている。この製品は、製造プロセスの間にその分散液に可塑剤を配合することによって調製される。ポリマー、可塑剤(ジブチルセバケート)および安定剤(オレイン酸)の熱溶融液を均質混合物として調製し、その後、それをアルカリ溶液で稀釈して水性分散液を得、それを直接支持体に塗布することができる。

アクリルポリマー
本発明の他の好ましい実施形態において、制御放出コーティングを含む制御放出材料は、アクリル酸およびメタクリル酸コポリマー、メチルメタクリレートコポリマー、エトキシエチルメタクリレート、シアノエチルメタクリレート、ポリ(アクリル酸)、ポリ(メタクリル酸)、メタクリル酸アルキルアミドコポリマー、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリメタクリレート、ポリ(メチルメタクリレート)コポリマー、ポリアクリルアミド、アミノアルキルメタクリレートコポリマー、ポリ(メタクリル酸無水物)およびグリシジルメタクリレートコポリマーをはじめとする(しかし、これらに限定されない)薬学的に許容されるアクリルポリマーである。
一定の好ましい実施形態において、このアクリルポリマーは、1種またはそれ以上のアンモニオメタクリレートコポリマーから成る。アンモニオメタクリレートコポリマーは、当該技術分野において周知であり、低い第四級アンモニウム基含量を有するアクリル酸およびメタクリル酸エステルの完全重合コポリマーと説明される。
望ましい溶解プロフィールを得るために、天然(メタ)アクリル酸エステルに対する第四級アンモニウム基の異なるモル比などの、異なる物理特性を有する2つまたはそれ以上のアンモニオメタクリレートコポリマーを組み込む必要がある場合もある。
一定のメタクリル酸エステルタイプのポリマーは、本発明に従って使用することができるpH依存性コーティングの作製に有用である。例えば、Rohm Tech,Inc.からEudragit(登録商標)として市販されている、ジエチルアミノエチルメタクリル酸コポリマーまたは高分子メタクリレートから合成されるコポリマーのファミリーがある。幾つかの異なるタイプのEudragit(登録商標)がある。例えば、Eudragit Eは、約pH<5.7で膨潤せず、約pH>6で可溶性であるメタクリル酸コポリマーの一例である。Eudragit Sは、約pH<6.5で膨潤せず、約pH>7で可溶性である。Eudragit RLおよびEudragit RSは、水膨潤性であり、これらのポリマーにより吸収される水の量は、pHに依存するが、Eudragit RLおよびRSでコーティングされた剤形は、pH依存性ではない。
一定の好ましい実施形態において、アクリルコーティングは、Rohm Pharmaからそれぞれ商品名Eudragit(登録商標)RL30DおよびEudragit(登録商標)RS30Dで市販されている2つのアクリル樹脂ラッカーの混合物を含む。Eudragit(登録商標)RL30DおよびEudragit(登録商標)RS30Dは、低い第四級アンモニウム基含量を有するアクリルおよびメタクリル酸エステルのコポリマーであり、アンモニウム基の残りの、中性(メタ)アクリル酸エステルに対するモル比は、Eudragit(登録商標)RL30Dで1:20、およびEudragit(登録商標)RS30Dで1:40である。平均分子量は、約150,000である。コード表示RL(高透過性)およびRS(低透過性)は、これらの物質の透過特性を指す。Eudragit(登録商標)RL/RS混合物は、水および消化液に溶解しない。しかし、それらから作ったコーティングは、膨潤性であり、水溶液および消化液中で透過性である。
本発明のEudragit(登録商標)RL/RS分散液を任意の望ましい比率で混合して、望ましい溶解プロフィールを有する制御放出性製剤を最終的に得ることができる。望ましい制御放出性製剤は、例えば100% Eudragit(登録商標)RL、50% Eudragit(登録商標)RLおよび50% Eudragit(登録商標)RS、ならびに10% Eudragit(登録商標)RL:Eudragit(登録商標)RSから誘導される遅延コーティングから、得ることができる。勿論、例えばEudragit(登録商標)Lなどの他のアクリルポリマーも使用できることは、当業者には理解されるであろう。

可塑剤
コーティングが疎水性制御放出材料の水性分散液を含む場合の本発明の実施形態では、疎水性材料の水性分散液に有効量の可塑剤を含めることにより、その制御放出コーティングの物理特性がさらに改善されるであろう。例えば、エチルセルロースは、比較的高いガラス転移温度を有し、通常のコーティング条件下で可撓性フィルムを形成しないため、制御放出コーティングを含有するエチルセルロースコーティングに可塑剤を配合した後、それらをコーティングとして使用することが望ましい。一般に、コーティング溶液に含める可塑剤の量は、そのフィルム形成物質の濃度を基準にして、例えば、最も多くの場合、そのフィルム形成物質の約1〜約50重量%である。しかし、可塑剤の濃度は、個々のコーティング溶液および塗布方法で注意深く実験した後にしか正確に決定することができない。
エチルセルロースに適する可塑剤の例としては、水不溶性可塑剤、例えばジブチルセバケート、ジエチルフタレート、トリエチルシトレート、トリブチルシトレートおよびトリアセチン、が挙げられるが、他の水不溶性可塑剤(例えば、アセチル化モノグリセリド、フタル酸エステル、ヒマシ油など)を使用してもよい。トリエチルシトレートは、本発明のエチルセルロースの水性分散液に特に好ましい可塑剤である。
本発明のアクリルポリマーに適する可塑剤の例としては、クエン酸エステル、例えばトリエチルシトレート NF XVI、トリブチルシトレート、ジブチルフタレート、およびことによると1,2−プロピレングリコールが挙げられるが、これらに限定されない。Eudragit(登録商標)RL/RSラッカーなどのアクリルフィルムから形成されるフィルムの弾性を向上させるために適することが証明された他の可塑剤としては、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチルフタレート、ヒマシ油およびトリアセチンが挙げられる。トリエチルシトレートは、本発明のエチルセルロースの水性分散液に特に好ましい可塑剤である。
制御放出コーティングへの少量のタルクの添加は、加工中に粘着する水性分散液の傾向を低下させ、艶出剤として作用することがさらに判明した。

コーティングビーズ製剤の作製
疎水性材料の水性分散液を使用して、支持体、例えば不活性製薬用ビーズ(例えば、nu pariel 18/20 ビーズ)をコーティングする場合、結果として得られた多数の安定化個体制御放出ビーズを、その後、環境液、例えば胃液または溶解媒体、による消化および接触を受けたときに有効な制御放出用量を供給するために充分な量で、ゼラチンカプセルに入れることができる。
本発明の安定化制御放出ビーズ製剤は、例えば、消化されたとき、胃液に暴露されたとき、およびその後、腸液に暴露されたとき、オピオイドアンタゴニストをゆっくりと放出する。本発明の製剤の制御放出プロフィールは、例えば、疎水性制御放出材料の水性分散液でのオーバーコーティング量を変化させること、可塑剤を疎水性制御放出材料の水性分散液に添加する様式を変えること、疎水性制御放出材料に対する可塑剤の量を変化させること、追加の成分または賦形剤を含めること、製造方法を変えることなどによって、変えることができる。例えば、制御放出コーティングの厚さを増加または減少させることにより、最終製品の溶解プロフィールを変更することもできる。
例えば、治療活性薬剤を水に溶解し、その後、Wuster インサートを用いてその溶液を支持体、例えばnu pariel 18/20 ビーズ、上に噴霧することにより、治療活性薬剤でコーティングされた支持体を作製することができる。場合によっては、オピオイドのビーズへの結合を支援する、および/またはその溶液を着色するなどのために、ビーズにコーティングする前に追加成分も添加する。例えば、着色剤(例えば、Opadry(登録商標)、Colorcon,Inc.から市販されているもの)と共にまたは伴わずにヒドロキシプロピルメチルセルロースなどを含む生成物を溶液に添加し、その溶液を(例えば約1時間)混合した後、それを支持体に塗布してもよい。その後、結果として生じた被コーティング支持体を場合によってはバリヤ剤でオーバーコートして、治療活性薬剤と疎水性制御放出コーティングを分離してもよい。
適するバリヤ剤の一例は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを含むものである。しかし、当該技術分野において公知のいずれのフィルム形成物質を使用してもよい。バリヤ剤が最終製品の溶解速度に影響を及ぼさないことが好ましい。
その後、支持体を疎水性制御放出材料の水性分散液でオーバーコートしてもよい。疎水性制御放出材料の水性分散液は、好ましくは、有効量の可塑剤、例えばトリエチルシトレート、をさらに含む。Aquacoat(登録商標)またはSurelease(登録商標)などの予め調合されたエチルセルロース水性分散液を使用してもよい。Surelease(登録商標)を使用する場合、可塑剤を別途添加する必要がない。あるいは、Eudragit(登録商標)などの予め調合されたアクリルポリマー水性分散液を使用することができる。
本発明のコーティング溶液は、上品さおよび製品識別を提供するために、フィルム形成物質、可塑剤および溶媒系(すなわち水)に加えて、好ましくは着色剤を含有する。疎水性材料の水性分散液の代わりに、またはそれに加えて、治療活性薬剤の溶液に色剤を添加してもよい。例えば、色剤は、剪断しながら色剤を水溶性ポリマー溶液に添加し、その後、可塑化Aquacoat(登録商標)に対して低剪断を用いることにより、アルコールまたはプロピレングリコール系色剤分散液、ミルドアルミニウムレーキおよび乳白剤、例えば二酸化チタンを使用してAquacoat(登録商標)に色剤を添加することができる。あるいは、本発明の製剤に色を提供する任意の適切な方法を使用してもよい。アクリルポリマーの水性分散液を使用する場合、製剤に色を提供するために適する成分としては、二酸化チタンおよび着色色素、例えば酸化鉄色素が挙げられる。しかし、色素の配合は、コーティングの遅延効果を増大させることがある。
疎水性制御放出材料の可塑化水性分散液を、治療活性薬剤を含む支持体上に、当該技術分野において公知の任意の適する噴霧装置を使用して噴霧により塗布することができる。好ましい方法では、下から噴射されるエアジェットがコア材料を流動させ、乾燥させる一方で、アクリルポリマーコーティングが上に噴霧される、Wurster流動床システムを使用する。治療活性薬剤の物理特性、可塑剤の配合の仕方などを考慮に入れて、前記のコーティングされた支持体が水溶液、例えば胃液、に暴露されたときに前記治療活性薬剤の所定の制御放出を達成するために充分な量の疎水性材料水性分散液を塗布することが好ましい。疎水性制御放出材料でコーティングした後、Opadray(登録商標)などのフィルム形成物質のさらなるオーバーコートを場合によってはそれらのビーズに塗布する。もしそうであるにしても、このオーバーコートは、それらのビーズの凝集を実質的に減少させるために施される。
1種またはそれ以上の放出調節剤の添加により、またはコーティングを通り抜ける1つまたはそれ以上の通路を設けることにより、本発明の制御放出製剤からの治療活性薬剤の放出にさらに影響を与える(すなわち、所望の速度に調整する)ことができる。水溶性材料に対する疎水性制御放出材料の比率は、数ある因子の中でも、要求される放出速度および選択された材料の溶解特性によって、決定される。
細孔形成物質として機能するこれらの放出調節剤は、有機性であってもよいし、無機性であってもよく、ならびに使用環境においてそのコーティングから溶解、抽出または浸出され得る材料を含む。これらの細孔形成物質は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどの1種またはそれ以上の疎水性材料を含むことがある。
本発明の制御放出コーティングは、デンプンおよびゴムなどの侵食促進剤、を含む場合もある。
本発明の制御放出コーティングは、使用環境において微孔質層を作るために有用な材料、例えば、ポリマー鎖内にカーボネート基が再出現する炭酸の線状ポリエステルから成るポリカーボネート、を含む場合もある。
放出調節剤が半透性ポリマーを含むこともある。一定の好ましい実施形態において、放出調節剤は、ヒドロキシポリメチルセルロース、ラクトース、ステアリン酸金属塩および前述のいずれかの混合物から選択される。
本発明の制御放出コーティングは、少なくとも1つの通路またはオリフィスなどを含む退出手段を含むこともある。この通路は、米国特許第3,845,770号、同第3,916,889号、同第4,063,064号および同第4,088,864号に開示されているものなどの方法により形成することができる。この通路は、任意の形状、例えば円形、三角形、四角形、楕円形、不規則など、を有し得る。
約24時間の投与に適する制御放出ビーズ製剤を製造するためのもう1つの方法は、粉末成層によるものである。米国特許第5,411,745号は、極微の水和ラクトースから本質的になる加工助剤を利用する粉末層化法により作製される24時間モルフィン製剤の作製を教示している。これらの粉末層化ビーズは、不活性ビーズ上にバインダー水溶液を噴霧して粘着性表面を生じさせ、その後、硫酸モルフィンと極微の水和ラクトースの均質混合物である粉末をそれらの粘着性ビーズ上に噴霧することによって作製される。その後、最終製剤が環境液に暴露されたときに所望の薬物放出を達成するために、これらのビーズを乾燥させ、本明細書中で上に記載したものなどの疎水性材料でコーティングする。その後、適切な量の制御放出ビーズを例えばカプセル封入して、約24時間にわたってモルフィンの有効血漿中濃度を提供する最終剤形を生じさせる。

徐放性浸透圧性投薬
本発明の徐放性剤形は、浸透圧性投薬製剤として作製することもできる。浸透圧剤形は、薬物層および送達または推進層を含む二層コアを好ましくは含み、この場合、前記二層コアは、半透性の壁によって包囲されており、場合によっては中に配置された少なくとも1つの通路を有する。
本発明のために用いる場合の表現「通路」は、繊維、毛管、多孔質重層、多孔質インサート、細孔膜または多孔質組成物を通してオピオイドをポンピング、拡散または移動させることができる、開口、オリフィス、内腔、細孔、多孔質要素を包含する。通路は、少なくとも1つの通路を作るように使用液体環境内で壁を侵蝕するまたは壁から浸出される化合物も含むことができる。通路を形成するための代表的な化合物としては、壁の中の侵食性ポリ(グリコール)酸、またはポリ(乳)酸;ゼラチン状フィラメント;水を除去することができるポリ(ビニルアルコール);浸出性化合物、例えば液体を除去することができる細孔形成性の多糖類、酸、塩または酸化物が挙げられる。通路は、ソルビトール、スクロース、ラクトース、マルトースまたはフルクトースなどの壁から化合物を浸出させて、徐放寸法の細孔 − 通路を形成することにより、形成することができる。通路は、剤形からの少なくとも1種のオピオイドの持続性計量供給性放出を支援するために、任意の形状、例えば円形、三角形、四角形および楕円形を有することができる。本剤形は、その剤形の1つまたはそれ以上の表面上に間隔を空けた位置関係で1つまたはそれ以上の通路を有するように製造することができる。通路および通路を形成するための機器は、米国特許第3,845,770号、同第3,916,899号、同第4,063,064号および同第4,088,864号に開示されている。徐放速度の放出孔を生じさせるように水性浸出により形成された放出孔のような一定の大きさに作られ、成形され、適応させた徐放寸法を含む通路は、米国特許第4,200,098号および同第4,285,987号に開示されている。
一定の実施形態において、二層コアは、少なくとも1種のオピオイドを有する薬物層および置換または推進層を含む。一定の実施形態において、薬物層は、少なくとも1種のポリマーヒドロゲルも含むことがある。ポリマーヒドロゲルは、約500〜約6,000,000の平均分子量を有し得る。ポリマーヒドロゲルの例としては、式(C6125n・H2Oを含むマルトデキストリンポリマー(この場合、nは、3〜7,500であり、前記マルトデキストリンポリマーは、500〜1,250,000の数平均分子量を含む);例えば、50,000〜750,000の重量平均分子量を有するポリ(エチレンオキシド)およびポリ(プロピレンオキシド)によって代表される、ならびにさらに具体的には100,000、200,000、300,000または400,000の重量平均分子量のうちの少なくとも1種のポリ(エチレンオキシド)により代表される、ポリ(アルキレンオキシド);アルカリカルボキシアルキルセルロース(この場合、アルカリは、ナトリウムまたはカリウムであり、アルキルは、10,000〜175,000の重量平均分子量のメチル、エチル、プロピルまたはブチルである);ならびに10,000〜500,000の数平均分子量のメタクリル酸およびエタクリル酸をはじめとする、エチレン−アクリル酸のコポリマーが挙げられるが、これに限定されない。
本発明の一定の実施形態において、送達または推進層は、オスモポリマー(osmopolymer)を含む。オスモポリマーの例としては、ポリアルキレンオキシドおよびカルボキシアルキルセルロースから成る群より選択されるメンバーが挙げられるが、これらに限定されない。前記ポリアルキレンオキシドは、1,000,000〜10,000,000の重量平均分子量を有する。前記ポリアルキレンオキシドは、5,000,000の平均分子量を含む、ポリメチレンオキシド、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド;7,000,000の平均分子量を含むポリエチレンオキシド;1,000,000の平均分子量を有する架橋ポリメチレンオキシド;および1,200,000の平均分子量のポリプロピレンオキシドから成る群より選択されるメンバーであり得る。代表的なオスモポリマーカルボキシアルキルセルロースは、アルカリカルボキシアルキルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカリウム、カルボキシエチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースリチウム、カルボキシエチルセルロースナトリウム、カルボキシアルキルヒドロキシアルキルセルロース、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、カルボキシエチルヒドロキシエチルセルロースおよびカルボキシメチルヒドロキシプロピルセルロースから成る群より選択されるメンバーを含む。置換層に使用されるオスモポリマーは、その半透性壁を横切って浸透圧勾配を示す。オスモポリマーは、液体を剤形にしみ込ませ、それによって膨潤し、浸透圧性ハクロゲル(osmotic hacrogel)(オスモジェルとしても知られている)として膨張し、その結果、それらは、少なくとも1種のオピオイドをその浸透圧剤形から押出す。
推進層は、オスメイジェント(osmagent)としても、浸透圧的に有効な溶質としても知られている、1種またはそれ以上の浸透圧的に有効な化合物も含むことがある。それらは、環境液、例えば胃腸管からの環境液、を剤形にしみ込ませ、置換層の送達動態に寄与する。浸透圧活性化合物の例は、浸透圧性の塩および浸透圧性炭水化物から成る群より選択されるメンバーを含む。具体的なオスメイジェントの例としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸マグネシウム、リン酸リチウム、塩化リチウム、リン酸ナトリウム、硫酸カリウム、リン酸カリウム、グルコース、フルクトースおよびマルトースが挙げられるが、これらに限定されない。
推進層は、9,000〜450,000の数平均分子量を有するヒドロキシプロピルアルキルセルロースを場合によっては含むことがある。このヒドロキシプロピルアルキルセルロースは、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルエチルセルロース、ヒドロキシプロピルイソプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルブチルセルロースおよびヒドロキシプロピルペンチルセルロースから成る群より選択されるメンバーによって代表される。
推進層は、非毒性着色剤または色素を場合によっては含むことがある。着色剤または色素の例としては、米国食品医薬品局色素添加物(Food and Drug Administration Colorant (FD&C))、例えば、FD&C No.1 青色色素、FD&C No.4 赤色色素、赤色酸化第二鉄、黄色酸化第二鉄、二酸化チタン、カーボンブラック、およびインディゴが挙げられるが、これらに限定されない。
推進層は、成分の酸化を抑制するために酸化防止剤も場合によっては含むことがある。酸化防止剤の一部の例としては、アスコルビン酸、アスコルビン酸パルミテート、ブチルヒドロキシアニソール、2 t−ブチル−4−ヒドロキシアニソールと3 t−ブチル−4−ヒドロキシアニソールの混合物、ブチルヒドロキシトルエン、イソアスコルビン酸ナトリウム、ジヒドログアヤレット酸、ソルビン酸カリウム、重硫酸ナトリウム、メタ重硫酸ナトリウム、ソルビン酸、アスコルビン酸カリウム、ビタミンE、4−クロロ−2,6−ジ−t−ブチルフェノール、アルファトコフェロール、および没食子酸プロピルから成る群より選択されるメンバーが挙げられるが、これらに限定されない。
一定の代替実施形態において、本剤形は、オピオイド、薬学的に許容されるポリマー(例えば、ポリエチレンオキシド)、場合によっては崩壊剤(例えば、ポリビニルピロリドン)、場合によっては吸収向上剤(例えば、脂肪酸、界面活性剤、キレート剤、胆汁酸塩など)を含む均質なコアを含む。この均質なコアは、少なくとも1種のオピオイドを放出するための通路(上で定義したとおり)を有する半透性の壁によって包囲されている。
一定の実施形態において、前記半透性壁は、セルロースエステルポリマー、セルロースエーテルポリマーおよびセルロースエステル−エーテルポリマーから成る群より選択されるメンバーを含む。代表的な壁ポリマーは、セルロースアクリレート、セルロースジアクリレート、セルローストリアクリレート、セルロースアセテート、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、モノ、ジおよびトリセルロースアルケニレート、ならびにモノ、ジおよびトリセルロースアルキニレートから成る群より選択されるメンバーを含む。本発明に使用されるポリ(セルロース)は、20,000〜7,500,000の数平均分子量を含む。
本発明のために、追加の半透性ポリマーは、アセトアルデヒドジメチルセルロースアセテート、セルロースアセテートエチルカルバメート、セルロースアセテートメチルカルバメート、セルロースジアセテート、プロピルカルバメート、セルロースアセテートジエチルアミノアセテート;半透性ポリアミド;半透性ポリウレタン;半透性スルホン化ポリスチレン;米国特許第3,173,876号、同第3,276,586号、同第3,541,005号、同第3,541,006号および同第3,546,006号に開示されているような、ポリアニオンとポリカチオンの共沈によって形成された半透性架橋ポリマー;米国特許第3,133,132号にLoebおよびSourirajanによって開示されているような半透性ポリマー;半透性架橋ポリスチレン;半透性架橋(ポリ(スチレンスルホン酸ナトリウム));半透性架橋ポリ(ビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロライド);ならびに半透性壁を横切る静水圧または浸透圧差の気圧当たりで表現される2.5×10-8〜2.5×10-2(cm2/時・気圧)の液体透過率を有する半透性ポリマーを含む。本発明において有用な他のポリマーは、当該技術分野では、米国特許第3,845,770号、同第3,916,899号および同第4,160,020号において、ならびにHandbook of Common Polymers, Scott, J. R. and W. J. Roff, 1971, CRC Press, Cleveland, Ohio において知られている。
一定の実施形態において、好ましくは、半透性壁は、非毒性であり、不活性であり、ならびに半透性膜は、その薬物の投薬寿命の間、その物理的および化学的完全性を維持する。一定の実施形態において、本剤形は、結合剤を含む。結合剤の一例としては、5,000〜350,000の粘度平均分子量を有する治療上許容されるビニルポリマーが挙げられ(しかし、これに限定されない)、その代表は、ポリ−n−ビニルアミド、ポリ−n−ビニルアセトアミド、ポリ(ビニルピロリドン)[ポリ−n−ビニルピロリドンとしても知られている]、ポリ−n−ビニルカプロラクトン、ポリ−n−ビニル−5−メチル−2−ピロリドン、ならびに酢酸ビニル、ビニルアルコール、塩化ビニル、フッ化ビニル、酪酸ビニル、ラウリン酸ビニルおよびステアリン酸ビニルから成る群より選択されるメンバーとのポリ−n−ビニルピロリドンコポリマー、から成る群より選択されるメンバーである。他のバインダーとしては、例えば、アラビアゴム、デンプン、ゼラチン、および9,200〜250,000の平均分子量のヒドロキシプロピルアルキルセルロースが挙げられる。
一定の実施形態において、本剤形は、滑沢剤を含み、これは、ダイスの壁またはパンチ面への粘着を防止するために本剤形の製造中に使用することができる。滑沢剤の例としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、オレイン酸マグネシウム、オレイン酸、オレイン酸カリウム、カプリル酸、ステアリルフマル酸ナトリウムおよびパルミチン酸マグネシウムが挙げられるが、これらに限定されない。
一定の好ましい実施形態において、本発明は、1〜640mgのオピオイド、150,000〜500,000の平均分子量を有する25〜500mgのポリ(アルキレンオキシド)、40,000の平均分子量を有する1〜50mgのポリ(ビニルピロリドン)、および0〜約7.5mgの滑沢剤を含む治療用組成物を包含する。
一定の実施形態において、本発明は、1〜640mgのオピオイド、水性生体液に対して透過性であり、そのオピオイドの通路に対して不透過性の半透性壁[この半透性壁は、オピオイド組成物および推進組成物を含む内部空間を包囲しており、前記オピオイド組成物は、1〜640mgのオピオイド、150,000〜500,000の平均分子量を有する25〜500mgのポリ(アルキレンオキシド)、40,000の平均分子量を有する1〜50mgのポリ(ビニルピロリドン)、および0〜7.5mgの滑沢剤を含み、前記推進組成物は、3,000,000〜7,500,000の平均分子量の15〜250mgのポリ(アルキレンオキシド)、0〜75mgのオスメイジェント、1〜50mgのヒドロキシアルキルセルロース、0〜10mgの酸化第二鉄、0〜10mgの滑沢剤および0〜10mgの酸化防止剤を含む]、およびその半透性膜を通して剤形にしみ込ませる液体に関する通路[これは、オピオイド組成物を投薬できるようにし、推進組成物を膨張させ、その通路を通してそのオピオイド組成物を押出し、その結果、その剤形のその総合作用により、そのオピオイドが、持続期間にわたって制御された速度で、治療有効用量で送達される]を含む剤形を経口投与することによる、少なくとも1種のオピオイドを投与するための方法も提供する。
本発明の剤形は、その製剤の放出の調節またはその製剤の保護に適する1種またはそれ以上のコーティングで、場合によってはコーティングされていることがある。一つの実施形態において、例えば胃腸(GI)液に暴露されたとき、pHに依存してまたはpHに依存せずに放出することができるように、コーティングを施す。pH依存性コーティングが望まれる場合、そのコーティングは、環境液中、例えばGI管内でのpH変化にかかわらず最適な放出を達成するように設計される。他の好ましい実施形態は、少なくとも12時間、好ましくは24時間またはそれ以上の治療効果を患者に提供することができる吸収プロフィールを生じさせるために、GI管の所望の領域、例えば胃または小腸、内でオピオイドを放出するpH依存性コーティングを含む。GI管の1つの所望の領域、例えば胃、内で用量の一部を放出し、その残りをGI管の別の領域、例えば小腸、内で放出する組成物を調合することも可能である。
pH依存性コーティングを利用する本発明の製剤は、未保護の薬物を腸溶コートの上にコーティングし、それを胃の中で放出する一方で、腸溶コーティングにより保護されている残りの部分を胃腸管のさらに下のほうで放出することにより、反復作用効果を提供することもできる。pH依存性であり、本発明に従って使用することができるコーティングとしては、例えば、シェラック、セルロースアセテートフタレート(CAP)、ポリビニルアセテートフタレート(PVAP)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、メタクリル酸エステルコポリマーおよびゼインなどの徐放性材料が挙げられる。
本発明の一定の実施形態では、有効量の即時放出形態のオピオイドを製剤に含める。単位剤形にそうした有効量の即時放出オピオイドを含めることによる。そうした実施形態では、有効量の即時放出形態のオピオイドを本発明の錠剤にコーティングすることがある。例えば、製剤からの少なくとも1種のオピオイドの延長放出が、徐放性コーティングに起因する場合、その即時放出層は、その徐放性コーティングの上にオーバーコートされるであろう。一方、少なくとも1種のオピオイドが徐放性マトリックスに組み込まれている場合、即時放出層を錠剤表面にコーティングしてもよい。即時放出オピオイド部分を製剤に組み込むさらに他の代替法を当業者は承知していることだろう。そうした代替は、添付の本特許請求の範囲に包含されると考える。
以下の実施例は、一部の好ましい製剤を例示するものである。それらは、いかなる意味においても特許請求の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
噴霧造粒による非膨潤性拡散マトリックス中に種々のオキシコドン/ナロキソン量を有する錠剤の製造:

以下に列挙した成分を以下の量で、オキシコドン/ナロキソン錠剤の製造に使用した。
Figure 2008501742
使用したSurelease(登録商標)E−7−7050ポリマー混合物は、以下の組成を有した。
Figure 2008501742
錠剤を製造するために、オキシコドンHCl、ナロキソンHCl、ポビドン30およびラクトース Flow Lac 100をタンブルミキサー(Bohle)内で混合し、その後、流動槽造流装置(GPCG3)内でSurelease(登録商標)E−7−7050を用いて噴霧造粒した。この材料をComill 1.4mmシーブで篩い分けした。高剪断ミキサー(Collette)において溶融脂肪アルコールを用いて追加の造粒段階を行った。このアプローチによって製造されたすべての錠剤コアは、乾燥物質ベースで123mgの重量を有した。
押出しによる非膨潤性拡散マトリックス中にオキシコドン/ナロキソンを有する錠剤の製造:

以下に列挙した成分を以下の量で、本発明におけるオキシコドン/ナロキソン錠剤の製造に使用した。
Figure 2008501742
オキシコドンHCl、ナロキソンHCl、エチルセルロース 45 cps、ポビドン30、ステアリルアルコールおよびラクトース Flow Lac 100をタンブルミキサー(Bohle)内で混合した。その後、この混合物をMicro 18 GGL型の2つの異方向に回転する二軸スクリュー押出機(ドイツ、ニュルンベルクのLeistritz AG)で押出した。加熱ゾーン1の温度は25℃であり、加熱ゾーン2の温度は50℃であり、加熱ゾーン3〜5の温度は60℃であり、加熱ゾーン6〜8の温度は55℃であり、加熱ゾーン9の温度は60℃であり、加熱ゾーン10の温度は65℃であった。スクリュー回転速度は150の毎分回転数(rpm)であり、結果として生じた融解温度は87℃であり、流量は1.5kg/時であり、ノズル開口部の直径は3mmであった。押出された材料をFrewittの0.68×1.00mmシーブで篩い分けした。その後、1mmハンドシーブを用いて添加した滑石およびステアリン酸マグネシウムとその粉砕押出物を混合し、その後、錠剤にプレスした。
噴霧造粒によって製造したSurelease(登録商標)系非膨潤性拡散マトリックスも有するオキシコドン/ナロキソン錠剤と比較して、押出した製剤のほうが少ない成分を含む。
実施例1のオキシコドン/ナロキソン錠剤の放出プロフィール:

HPLCを用い、pH1.2で、USPに従ってバスケット(Basket)法を適用して、活性化合物の放出を12時間にわたって測定した。錠剤Ox/Nal−0、Ox/Nal−5およびOx/Nal−10を試験した。
Surelease(登録商標)に基づく非膨潤性拡散マトリックスの場合、ナロキソン量に依存せず、異なるオキシコドン量の放出速度が等しい(不変の)ままであることが、それらの錠剤からわかる。それに対応し、異なるオキシコドン量でのナロキソンについて、不変の放出プロフィールが認められる。
Figure 2008501742
放出値は、オキシコドンまたはナロキソン(2列目)を指すものであり、百分率で与えている。例えば420分でのナロキソンの放出についての平均値は、92.7%である。420分での最大偏差は、1%である。OxyおよびNalは、オキシコドンおよびナロキソンを表し、測定した活性化合物を示す。
異なるpH値での実施例2のオキシコドン/ナロキソン錠剤の放出プロフィール:

錠剤からの活性化合物の放出を、pH1.2で12時間またはpH1.2で1時間、その後pH6.5で11時間にわたって測定した。放出速度は、HPLCを用い、USPに従ってバスケット法により判定した。
pH1.2で12時間にわたって、以下の放出速度を測定した:
Figure 2008501742
pH1.2で1時間およびpH6.5で11時間にわたって、以下の放出速度を測定した:
Figure 2008501742
放出速度は、オキシコドンまたはナロキソン(2列目)を指すものであり、百分率で与えている。OxyおよびNalは、オキシコドンおよびナロキソンを表し、測定した活性化合物を示す。
アゴニストとしてのオキシコドンとアンタゴニストとしてのナロキソンとの組み合わせでのさらなる適する実施例は、PCT/EP03/03541に開示されている。
制御放出オキシコドン製剤、10及び20mg錠剤:

Eudragite(登録商標)RS 30DとTriacetinとを、60メッシュのスクリーンに通しながら組み合わせ、約5分間または均一な分散が認められるまで低剪断下で混合する。
次に、適量のオキシコドンHCl、ラクトースおよびポビドンを流動床式造粒機/乾燥機(FBD)のボールに入れ、その流動床内の粉末上に懸濁液を噴霧する。噴霧後、塊を減らす必要がある場合には#12スクリーンにその造流物を通す。その乾燥増粒物をミキサーに入れる。
一方で、必要量のステアリルアルコールを約70℃の温度で融解する。溶融したステアリルアルコールを、その造粒物に混合しながら配合する。ろうを加えた造粒物を流動床式造粒機/乾燥機またはトレーに移し、室温またはそれ以下に放置冷却する。冷却した造粒物を、その後、#12スクリーンに通す。その後、ろう造粒物をミキサー/ブレンダーに入れ、必要量のタルクおよびステアリン酸マグネシウムで約3分間潤滑化し、その後、その顆粒を適当な打錠機で125mgに圧縮する。
実施例5の錠剤(10mg錠剤)の配合を以下の表に示す:
Figure 2008501742
実施例6の錠剤(20mg錠剤)の配合を以下の表に示す:
Figure 2008501742
その後、実施例5の錠剤を、37℃、100RPMで、最初はpH1.2の700mLの擬似胃液で、その後はpH7.5の900mLの擬似胃液に変えて、USPバスケット法により溶解性について試験する。その結果を以下の表に記載する:
Figure 2008501742
その後、実施例6の錠剤を、3℃、100RPMで、最初はpH1.2の700mLの擬似胃液で、その後はpH7.5の900mLの擬似胃液に変えて、USPバスケット法により溶解性について試験する。その結果を以下の表に示す:
Figure 2008501742
アゴニストとしてオキシコドンを用いるさらなる適する実施例および対応するインビボデータは、欧州特許第0 576 643号(参照により本明細書に取り込まれている)に開示されている。
24時間用160mgオキシコドン徐放性カプセルを以下の表に示す配合で調製した:
Figure 2008501742
上記製剤は、以下の手順に従って調製した:
1.ステアリルアルコールフレークを衝撃式粉砕機に通す。
2.適するブレンダー/ミキサーにおいてオキシコドンHCl、ステアリン酸、ステアリルアルコールおよびEudragit RSPOをブレンドする。
3.ブレンドした材料を高温の二軸スクリュー押出機に連続的に供給し、結果として生じるストランドをコンベヤで回収する。
4.コンベア上にそれらのストランドを放置して冷却する。
5.ペレット製造段階を利用してそれらのストランドを1mmペレットに切断する。
6.それらのペレットを篩にかけて、微粉および約0.8〜1.4mmの許容範囲に対して大きすぎるペレットを分ける。
7.カプセルに400mg/カプセルの充填重量で充填する(サイズ00カプセルに充填する)。
その後、実施例9の錠剤の溶解性について試験する。そのとき、以下の手順を用いてペレットを試験した:
USP装置1(バスケット)を使用し、282nmでモニターする、900mLの擬似胃液(SGF)および900mLの擬似腸液(SIF)中での光ファイバーUV溶解。
上記製剤の溶解パラメータを以下の表に示す:
Figure 2008501742

Claims (13)

  1. 下肢静止不能症候群(RLS)に罹患している患者を治療する薬剤を製造するための、少なくとも1種のオピオイドを含むオピオイド制御放出経口剤形の使用。
  2. 定常状態で12時間ごとに投与したとき有効な治療を提供する、下肢静止不能症候群(RLS)に罹患している患者を治療する薬剤を製造するための、少なくとも1種のオピオイドを含むオピオイド制御放出経口剤形の使用。
  3. 定常状態で24時間ごとに投与したとき有効な治療を提供する、下肢静止不能症候群(RLS)に罹患している患者を治療する薬剤を製造するための、少なくとも1種のオピオイドを含むオピオイド制御放出経口剤形の使用。
  4. 前記経口剤形が、遊離塩基または薬学的に許容される塩の形態の、オキシコドン、ヒドロコドン、ヒドロモルホン、モルフィン、メタドン、オキシモルホン、フェンタニルおよびスフェンタニルから成る群より選択されるオピオイドアゴニストを含む、前記請求項のいずれかに記載の使用。
  5. 前記経口剤形が、遊離塩基または薬学的に許容される塩の形態の、オピオイドアゴニストと、ナルトレキソン、ナルメフェンおよびナロキソンから成る群より選択されるオピオイドアンタゴニストとの混合物を含む、前記請求項のいずれかに記載の使用。
  6. 前記経口剤形が、オキシコドンまたはその薬学的に許容される塩を含有する、前記請求項のいずれかに記載の使用。
  7. 前記経口剤形が、モルフィンまたはその薬学的に許容される塩を含む、前記請求項のいずれかに記載の使用。
  8. 前記経口剤形が、遊離塩基またはその薬学的に許容される塩の形態の、オキシコドンとナロキソンとの混合物を含む、前記請求項のいずれかに記載の使用。
  9. 前記経口剤形は、保存に安定した医薬製剤であり、その活性化合物が持続的に、不変的に且つ独立して前記製剤から放出される、請求項8に記載の使用。
  10. オキシコドンがナロキソンの単位投薬量より多く存在する、請求項8または9に記載の使用。
  11. ナロキソンが1〜50mgの範囲の量で存在する、請求項8〜10に記載の使用。
  12. オキシコドンが10〜150mg、好ましくは10〜80mgの範囲の量で存在する、請求項8〜11に記載の使用。
  13. オキシコドンとナロキソンとが、最大25:1、好ましくは最大20:1、15:1、特に好ましくは5:1、4:1、3:1、2:1または1:1の範囲の重量比で存在する、請求項8〜12に記載の使用。
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