JP2008501154A - 別個のコネクタポートを有するテザー組立体 - Google Patents
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Abstract
テザー組立体は、光ファイバを収納していて、中間分岐点で光ファイバ配線ケーブルに取り付けられるように構成されたテザーケーブルを有する。テザーケーブルの端部に設けられた分岐部が、光ファイバを分離してこれら光ファイバを別個のコネクタポートで終端している分岐レッグ内に移行させる。各コネクタポートは、光ファイバの1本に取り付けられたコネクタ及びドロップケーブルの結合関係をなすコネクタを受け入れるレセプタクル、光ファイバの1本に取り付けられたプラグであって、このプラグとドロップケーブルの結合関係をなすプラグを位置合わせすることができるプラグ位置合わせ部材内に受け入れられたプラグ、或いは、エンクロージャ内からネットワーク接続端子の外壁内に設けられたレセプタクルまで引き回されるコネクタであるのがよい。テザー組立体は、配線ケーブル組立体及びあらかじめ設計された通信ネットワーク内の所望のスパン長測定差を軽減する方法を提供する。
Description
本発明は、概略的には、光ファイバ通信ネットワーク用のテザー組立体に関し、詳細には、光ファイバ配線ケーブルに相互接続できるように構成された第1の端部及び1つ又は2つ以上の別個のコネクタポート内で終端した第2の端部を有し、各コネクタポートが配線ケーブルの少なくとも1本の光ファイバに相互接続された少なくとも1本の光ファイバへのアクセスを可能にするテザー組立体に関する。
光ファイバは、音声、映像及びデータ伝送を含む種々の広帯域(ブロードバンド)通信にますます用いられている。広帯域通信に関する要望の高まりの結果として、光ファイバネットワークは典型的には、1本又は2本以上の光ファイバが配線ケーブルから成端加工され、別の光ファイバケーブル、例えば分岐ケーブル又はドロップ(引込み)ケーブルと相互接続される多数の中間分岐点を有する。中間分岐点は、ネットワーク配線端子に通じる配線ケーブル又は加入者と通称されるエンドユーザに直接通じる配線ケーブルからの本明細書では「タップ」点ともいう相互接続点を提供し、それにより、「全光化」通信ネットワークを加入者の近くまで延長する。この点に関し、「ファイバトューザカーブ(Fiber To The Curb )」(FTTC)、「ファイバトューザビジネス(Fiber To The Business )」(FTTB)、「ファイバトューザホーム(Fiber To The Home )」(FTTH)又は「ファイバトューザプレミシズ(Fiber To The Premise)」(FTTP)(これらは総称して、“FTTx”と呼ばれる)を提供する光ファイバネットワークが開発されている。
光ファイバ通信ネットワークの一例では、中間分岐点で1本又は2本以上のドロップケーブルと配線ケーブルが相互接続される。現場で光接続部を形成するには、相当高度なノウハウと経験が必要である。特に、ドロップケーブルの光ファイバに光接続されるべき配線ケーブルの特定の光ケーブルを識別することは困難な場合が多い。いったん識別されると、配線ケーブルの光ファイバは典型的には、従来型スプライス接続法、例えば融着接続法を用いて中間分岐点でドロップケーブルの光ファイバに直に接合される。他の場合においては、先ず最初に、配線ケーブルの光ファイバ及びドロップケーブルの光ファイバを各々、他端に取り付けられた光コネクタを有する光ファイバの短い長さ部分に接続し、この短い長さ部分は、当該技術分野においては一般に「ピグテール」と呼ばれる。次に、ピグテールをアダプタ又はコネクタ位置合わせスリーブの互いに反対側の側部に引き回してドロップケーブルを配線ケーブルに位置合わせして相互接続する。いずれの場合においても、中間分岐点を製作する方法は、時間がかかるだけでなく、相当なコストをかけ、しかも理想的とは言えない現場作業条件下で熟練度の高い現場技術者により行われなければならない。中間分岐点が従来型スプライスクロージャ内に収納されている状況では、スプライスクロージャ内で光接続部を再構成することは、幾つかの理由として挙げると、クロージャの配設場所が比較的アクセス困難なこと、クロージャ内で利用できる作業空間が限られていること、クロージャを配線ケーブルから容易には取り外せないことにより、特に困難である。さらに、光接続部をいったんスプライス接続すると、光接続部を再構成し又は追加の光接続部を付加することは、非常に労力がかかり、したがって、比較的コスト高である。
経験が浅くしかも熟練度の低い技術者が光接続部を作り、現場において中間分岐点で光接続部を再構成できるようにして布設費を減少させるため、通信サービスプロバイダは、新たな光ファイバネットワークをますますあらかじめ設計(予備設計)すると共に「プラグアンドプレイ(plug-and-play)」型のシステムと通称されている工場で準備される相互接続解決策をますます要望している。経済的に配備し、現場で布設するための配線ケーブル組立体を製作するには現在いくつかの方法がある。一例では、所望のネットワーク相互接続点(即ち、タップ点)相互間の距離を高い精度で測定し、中間分岐点が所望のタップ点に正確に位置決めされた状態で配線ケーブルを工場で組み立てる。しかしながら、この場合、中間分岐点相互間の配線ケーブルの距離は、正確でなければならず、配線ケーブルの布設を正確に行って各タップ点が所定の中間分岐点に位置決めされるようにする。隣り合う中間分岐点相互間の配線ケーブルのスピン長が不正確である場合又は中間分岐点の位置が1つでも不正確である場合、誤差は、各下流側の中間分岐点に複合的な影響を及ぼすことになる場合がある。その結果、下流側の全ての中間分岐点は、これらの意図された場所の上流側に配置され、配線ケーブルは、ケーブルランの最後まで延びなくなる。
中間分岐点相互間の所要長さを測定し、中間分岐点相互間の距離が正確な状態で配線ケーブル組立体を製作することは、困難な事業であることが明らかである。さらに、製造方法に誤差があると、その結果として、配線ケーブル組立体全体が使用できず、したがってスクラップになる場合がある。別の例では、ケーブルの余剰長さ(即ち、余長)を各中間分岐点で配線ケーブルに意図的に導入してタップ点が常に、現場で所望の場所に正確に位置決めできるようにする。かかる配線ケーブル組立体に関する明らかな欠点は、ケーブルの余剰長さと関連して費用がかかること及びこれと関連してケーブル余長を実用的なしかも美観的な仕方で収納する必要があるということである。
あらかじめ設計された場所に中間分岐点を有する配線ケーブル組立体を製造する上での問題に加えて、タップ点で配線ケーブルの光ファイバを分岐ケーブル又はドロップケーブルの光ファイバに光接続する従来型コンポーネントを用いた場合に生じる問題もある。例えば、適当な光ファイバにアクセスしてスプライス接続された光接続部を収納するために露出されなければならない配線ケーブルの部分を保護するために剛性エンクロージャを用いるのが通例である。従来型エンクロージャを備えた配線ケーブルは、サイズが大型化すると共に不撓化する傾向がある。その結果、配線ケーブルは、共通の輸送及び布設に関する制約、例えば、リールに巻き付けられる場合の制約、比較的小さな内径又は相当きつい曲がり部を有する導管に通して布設される上での制約又は従来型架空用係索機材、例えば溝車やローラに掛けて布設される上での制約に応えることができない。さらに、かかるエンクロージャは、構造的に複雑であり且つ布設が困難な場合が多い。
剛性エンクロージャの欠点を解決すると同時にスパン長測定、ケーブル製造又はケーブル布設に関する誤差の結果として生じるスパン長差を軽減する実用的な解決策を提供するために幾つかの別法が提案された。1つの別法では、配線ケーブルと相互接続されるように構成されたテザー組立体は、1つ又は2つ以上のコネクタポートを備えた比較的可撓性の光接続端子内で終端したテザーケーブルを有する。各コネクタポートは典型的には、コネクタ接続加工された光ファイバ分岐ケーブル又はドロップケーブルの光ファイバを配線ケーブルの光ファイバに容易に接続するレセプタクルを有する。光接続端子を備えたテザー組立体は、配線ケーブルの成端加工光ファイバへの楽なアクセスを可能にすると共にスパン長差を軽減するが、幾つかの欠点が残っている。例えば、光接続端子は全体として従来型現場取り付け型エンクロージャよりも小さいが、取り付け上の制約が端子のサイズ及びプロフィールに基づいて依然として存在する場合がある。これは、多数本の光ファイバを中間分岐点で成端加工しなければならない場合に特にそうであり、かくして、多くの数の、例えば8個又は12個のコネクタポートを備えた光接続端子が必要である。さらに、一体形光接続端子では、残りのコネクタポート及び先の光接続部のどれも妨害しないで特定のコネクタポートにアクセスすることができない。これは、光接続端子全体をエンクロージャから取り外す必要なく又はエンクロージャ内の端子を再位置決めして所望のコネクタポートにアクセスする必要なく、特定のコネクタポートにアクセスするのが便利且つ有利である局内、ハンドホール又はペデスタル装置では特に重要である。光接続端子の配設場所又は他のコネクタポートに先に接続されたドロップケーブルの本数に鑑みて、端子を取り外し又は端子をエンクロージャ内に再位置決めすることは困難な場合がある。さらに又、一体形光接続端子は典型的には、複数個のコネクタポートを収納するのに必要な寸法形状に鑑みて、密封するのが一層困難である。
したがって、上述の特定の欠点を解決する光ファイバ通信ネットワーク内で配線ケーブルに相互接続されるように構成されたテザー組立体に関する特定の且つ実現されていない要望が存在する。例えば、配線ケーブルの成端加工光ファイバへの都合のよい容易なアクセスを可能にする一方で、ネットワーク測定、ケーブル組立体制御又はケーブル布設に関する誤差の結果として生じる場合のある配線ケーブルの布設後におけるあらかじめ設計されたスパン長測定値と実際のスパン長の差を減少させるテザー組立体が要望されている。また、別個のコネクタポートへのアクセスを可能にし、残りのコネクタポートを邪魔しない複数個のコネクタポートを備えた工場で準備されるテザー組立体が要望されている。特定の実施形態では、工場で準備される光ファイバ配線ケーブルは好ましくは、配線ケーブルの成端加工された光ファイバに接続されるように構成された上流側端部及び複数個の別個のコネクタポート内で終端している下流側端部を備えたテザー組立体を有し、各コネクタポートは、配線ケーブルの成端加工光ファイバの少なくとも1本に相互接続される少なくとも1本の光ファイバへのアクセスを可能にする。かかる光ファイバ配線ケーブル組立体では、あらかじめ設計された光ファイバ通信ネットワーク内のタップ点で配線ケーブルの光ファイバと分岐ケーブル又はドロップケーブルの光ファイバを相互接続するのに熟練度の高い現場技術者又は現場での多大な労力は不要である。
上記目的及び他の目的を達成するため、本明細書において具体化されると共に概要的に説明される本発明の目的に従って、本発明は、光ファイバ配線ケーブルに相互接続できるように構成された第1の端部及び1つ又は2つ以上の別個のコネクタポート内で終端した第2の端部を有し、各コネクタポートが配線ケーブルの少なくとも1本の光ファイバに相互接続された少なくとも1本の光ファイバへのアクセスを可能にするテザー組立体についての種々の実施形態を提供する。種々の実施形態では、各コネクタポートは、屋外環境で使用されるのに適した堅牢化されているハウジング内に設けられた光コネクタ、例えばプラグ又はレセプタクルを有する。コネクタポートの光コネクタ及びコネクタ接続加工された分岐ケーブル又はドロップケーブルの光コネクタは、コネクタのそれぞれの光ファイバを軸合わせすることができるアダプタ又はコネクタ位置合わせスリーブ内に収納されるのがよい。特定の実施形態では、テザー組立体は、あらかじめ選択された長さを持つテザーケーブルと、テザーケーブルに取り付けられ、タップ点を光ファイバ通信ネットワーク内の所望の場所に正確に位置決めできるようにする1つ又は2つ以上の別個のコネクタポートを有し、各コネクタポートに残りのコネクタポートを邪魔しないで別個にアクセスできるようになっている。
別の例示の実施形態では、本発明は、ネットワーク接続端子の外壁に固定されるように構成された分岐プラグを有する工場で準備された中間分岐点とテザーの組立体を提供する。テザー組立体は、同一のネットワーク接続端子の外壁内に設けられた1つ又は2つ以上のコネクタポートまで引き回される複数個の別個のコネクタ内で終端する。好ましい実施形態では、各コネクタポートは、端子の内部からの別個のコネクタ及び端子の外部からのコネクタ接続加工されたドロップケーブルを受け入れることができるレセプタクルを備える。レセプタクルは、対向したコネクタの光ファイバを軸合わせするアダプタ又はコネクタ位置合わせスリーブを有するのがよい。別個のコネクタがネットワーク接続端子内に受け入れられる実施形態では、密封及びケーブル布線に関する要件は、別個のコネクタポートが局内、ハンドホール又はペデスタル内に引き回されて保護されない状態で収納される他の実施形態よりも厳しさが低い場合がある。
別の実施形態では、本発明は、「テザー取付け点」として役立つ少なくとも1つ、好ましくは複数個の所定の中間分岐点及び中間分岐点にそれぞれ取り付けられた対応関係をなす複数個のテザー組立体を有する光ファイバ配線ケーブル組立体を提供する。各テザー組立体は、それぞれの中間分岐点に工場で取り付けられる第1の端部及び複数個の別個のコネクタポート内で終端する第2の端部を備えたテザーケーブルを有する。テザー組立体は、輸送及び布設中、配線ケーブルにストラップ留めされ又は係索される。布設後に必要な場合、テザー組立体を配線ケーブルの長さに沿って動かし、テザー組立体を配線ケーブルから遠ざけて位置決めし又はテザー組立体をネットワーク接続端子まで引き回し、それによりスパン長差を軽減し、光ファイバ通信ネットワーク内の所望場所にタップ点を提供することにより、別個のコネクタポートを光ファイバ通信ネットワーク内の所望のタップ点に位置決めすることができる。変形実施形態では、テザーケーブル及び複数個の別個のコネクタポートを有するテザー組立体を工場で製造し、中間分岐点で先に布設された光ファイバ配線ケーブルに現場でスプライス接続し又は違ったやり方で光接続することができる。
テザーケーブルの下流側端部は、各々が少なくとも1つの光ファイバを収納した複数本の分岐レッグ内に分岐され、分岐レッグの光ファイバは、コネクタ接続加工される。次に、好ましくは、各コネクタを、テザーケーブルの光ファイバとコネクタ接続加工された光ファイバケーブル、例えば分岐ケーブル又はドロップケーブルの光ファイバを相互接続するためのレセプタクル又はプラグ内に収納する。レセプタクル又はプラグは、種々のコネクタタイプ、例えばSC、LC、DC、FC、ST、SC/DC、MT−RJ、MTP、MPO及び現在公知の又は後で開発される他の同様な単心光ファイバ又は多心光ファイバフェルール(これらには限定されない)を受け入れるよう構成されたものであるのがよい。好ましくは、テザーケーブルの長さは、最長約100フィート(30.48m)、より好ましくは最長約25フィート(7.62m)、最も好ましくは約12〜約15フィート 〜3.66〜4.57m)である。しかしながら、テザーケーブルの長さは、テザーケー ブルの余長に対応する必要なく、特定のスパン長差を軽減するためにカスタマイズできる。好ましくは、コネクタポートは、長さが最長約15フィート(4.57m)、より好ましくは約2〜約10フィート(約0.61〜約3.05m)のテザーケーブルの別個の分岐レッグに設けられる。別個の分岐レッグは、様々な長さを有してよく、かくして、複数個の互い違いに配置されたコネクタポートが提供され、その結果、サイズ及び外径プロフィールが減少して輸送、保管及び布設が容易になる。
さらに別の例示の実施形態では、本発明は、少なくとも1つの所定の中間分岐点を備えた光ファイバ配線ケーブル組立体を有するあらかじめ設計された光ファイバ通信ネットワーク中のスパン長差を軽減する方法を提供する。この方法は、配線ケーブルの1本又は2本以上のアクセスされて成端加工された光ファイバを中間分岐点で配線ケーブルに取り付けられているテザーケーブルの対応の光ファイバに光接続するステップを有する。この方法は、テザーケーブルの下流側端部に複数個の別個の光ポートを用意するステップと、別個のコネクタポートを光ファイバ通信ネットワーク内の所望の場所に位置決めしてスパン長差を補償するステップとを更に有する。
本発明の上記特徴、観点及び利点並びに他の特徴、観点及び利点は、添付の図面を参照して本発明の以下の詳細な説明を読むと一層よく理解される。
次に、本発明の例示の実施形態が示された添付の図面を参照して本発明を以下に詳細に説明する。しかしながら、本発明は、多くの種々の形態で具体化でき、本明細書に記載した実施形態に限定されるものと解されるべきではない。これら例示の実施形態は、本明細書の開示が徹底的であると共に完全であり、しかも本発明の範囲を完全に裏付け、当業者が本発明を構成し、利用し、そして実施できるように提供されている。種々の図面全体にわたり、同一の符号は、同一の要素を示している。
本発明は、光ファイバ配線ケーブルに相互接続できるように構成された第1の端部及び1つ又は2つ以上の別個のコネクタポート内で終端した第2の端部を有し、各コネクタポートが配線ケーブルの少なくとも1本の光ファイバに相互接続された少なくとも1本の光ファイバへのアクセスを可能にするテザー組立体についての種々の実施形態を提供する。テザー組立体は、配線ケーブルの布設後におけるあらかじめ構築された光ファイバ通信ネットワーク中におけるスパン長測定、ケーブル製造又はケーブル布設の誤差に起因する中間分岐点の不適切な配設によるスパン長距離差を軽減する。テザー組立体は、配線ケーブルの長さに沿う所望の場所又は配線ケーブルから離れた別の場所、例えば電信柱、局内、ハンドホール、ペデスタル(接続点保護箱)、ネットワーク接続端子等に本明細書では「タップ点」ともいう相互接続点を提供するために用いられる。本明細書において説明する全ての実施形態において、テザー組立体は、配線ケーブルの長さに沿って位置する中間分岐点で光ファイバ配線ケーブルに接続され、かかるテザー組立体は、中間分岐点の位置を修正し又は配線ケーブルの到達範囲を拡張し、それによりタップ点を光ファイバ通信ネットワーク内の所望の場所に位置決めして配線ケーブルの光ファイバとコネクタ接続加工された光ファイバケーブル、例えば分岐ケーブル又はドロップケーブル(本明細書では、総称して「ドロップケーブル」という)の光ファイバを相互接続するために用いられるあらかじめ選択され又はカスタマイズされた長さのテザーケーブルを提供する。
図示すると共に本明細書において説明する実施形態では、配線ケーブルの中間分岐点からアクセスされた成端加工光ファイバは、テザーケーブルの光ファイバにスプライス接続され又は違ったやり方で光接続される。テザーケーブルは、好ましくは約100フィート(30.48m)以下、より好ましくは約25フィート(7.62m)以下、最も好ましくは約12〜約15フィート(3.66〜4.57m)のあらかじめ選択され又はカスタマイズされた長さを有する。配線ケーブルの残りの光ファイバは、アクセスされて成端加工された光ファイバから別々に取り扱われて引き回され、これら残りの光ファイバが遮られない状態で配線ケーブルを通って延びて下流側の中間分岐点でアクセス及び成端加工に利用できるようになっている。好ましい実施形態では、配線ケーブルは、ケーブル長さに沿って所定の間隔を置いた場所に複数個の中間分岐点を有し、かくして、テザー組立体を配線ケーブルに取り付けるための「テザー取付け点」として役立つ多数のアクセス点をもたらす。光ファイバ配線ケーブルを輸送及び比較的小さな内径を有し又は相当きつい曲がり部を有する導管を通る又は従来型架空係索機材、例えば溝車又はローラに掛ける布設のためにリールに巻き付けられるのがよい。
配線ケーブル及びテザーケーブルは、光通信ネットワーク中で種々の形態で対応関係にある光ファイバとの相互接続可能にこれらのそれぞれの光ファイバを提供することができ、かかる種々の形態としては、いつでもスプライス接続可能な状態の光ファイバ、コネクタ接続加工された光ファイバ、位置合わせ手段、例えばアダプタ又はコネクタ位置合わせスリーブを有するレセプタクル又はプラグ内に位置決めされたあらかじめコネクタ接続加工(以下、「予備コネクタ接続加工」という場合がある)された光ファイバが挙げられるが、これらには限定されない。一実施形態では、1本又は2本以上のコネクタ接続加工されたドロップケーブルが、配線ケーブルの最初の布設後に別個のコネクタポートのレセプタクルまで引き回される。別の実施形態では、1本又は2本以上のコネクタ接続加工されたドロップケーブルが、配線ケーブルの最初の布設後に別個のコネクタポートのプラグまで引き回され、そして位置合わせ手段、例えばアダプタ又はコネクタ位置合わせスリーブを介してプラグと相互接続される。さらに別の実施形態では、1本又は2本以上のコネクタ接続加工されたドロップケーブルが、端子の外部からネットワーク接続端子の外壁内に設けられたレセプタクルまで引き回され、他方、テザー組立体の1つ又は2つ以上の別個のコネクタは、ネットワーク接続端子の内部からレセプタクルまで引き回される。全ての実施形態において、レセプタクル又はプラグは、種々のコネクタタイプ、例えばSC、LC、DC、FC、ST、SC/DC、MT−RJ、MTP、MPO及び現在公知の又は後で開発される他の同様な単心光ファイバ又は多心光ファイバフェルール(これらには限定されない)を備えるのがよい。
図示すると共に本明細書において説明する全ての実施形態において、種々のタイプの配線ケーブル、例えば、モノチューブ型、ルースチューブ型、センターチューブ型、リボン型等の配線ケーブルの使用が可能である。本発明と関連して用いるのに適したタイプの配線ケーブルの一例は、ノースカロライナ州ヒッコリーのコーニング・ケーブル・システムズ・エルエルシー(Corning Cable Systems LLC)から入手できるALTOS(登録商標)誘電体ケーブルである。ALTOS(登録商標)誘電体ケーブルは、地中(導管)布設と架空(係索)布設の両方が可能なように設計された軽量の光ファイバケーブルである。別の例では、配線ケーブルは、ニューカロライナ州ヒッコリーのコーニング・ケーブル・システムズ・エルエルシーから入手できるスタンダード・シングル−チューブ・リボン(Standard Single-Tube Ribbon:SST-Ribbon(登録商標))である。SST-Ribbon(登録商標)ケーブルは、ゲル入りチューブ内に識別容易な12心光ファイバリボンを収納している。それとは無関係に、配線ケーブルは好ましくは、広い温度範囲にわたって安定した性能を発揮すると共に電気通信用光ファイバと適合性があるように設計される。本明細書で用いる「光ファイバ」という用語は、あらゆるタイプのシングルモード及びマルチモード光導波路を含むものであり、かかる光導波路としては、1本又は2本以上の裸光ファイバ心線、被覆光ファイバ、ルースチューブ光ファイバ、タイトバッファ構造型光ファイバ、リボン(テープ)型光ファイバ又は現在公知であり又は後で開発される光信号を送信するための任意他の手段が挙げられる。好ましい実施形態では、配線ケーブルは、可撓性があり、引き回すのに容易であり、また、恐らくは工場で準備された中間分岐点に隣接したところを除き、優先的な曲がり部を備えていない。図示すると共に本明細書で説明する全ての実施形態では、種々のタイプのテザーケーブル、例えば、モノチューブ型、ルースチューブ型、センターチューブ型及びリボン型の使用も又可能であり、テザーケーブルをケーブル組立体内の別の管状本体内に納めてもよい。
次に図1を参照すると、中間分岐点で配線ケーブル(図示せず)に取り付けられるように構成されたあらかじめ選択され又はカスタマイズされた長さのテザーケーブル22を有するテザー組立体20が示されている。この例示の実施形態では、テザーケーブル22は、複数本の光ファイバを収納し、分岐部24内で終端しており、この分岐部は、テザーケーブル22内の光ファイバを複数個の別個のコネクタポート28内に分離する。各コネクタポート28は、中間分岐点で配線ケーブルから成端加工された少なくとも1本の光ファイバと相互接続されたテザーケーブル22の少なくとも1本の光ファイバへのアクセスを可能にする。図1に示すように、各コネクタポート28は、テザー組立体20の分岐レッグ26を通ってレセプタクル30まで引き回された光ファイバの端部に取り付けられている光コネクタ及びコネクタ接続加工された光ファイバケーブル、例えば分岐ケーブル又はドロップケーブル(以下、総称的にドロップケーブル34という)のプラグ32を受け入れることができるレセプタクル30を有する。コネクタポート28及び特にレセプタクル30は、配線ケーブルの中間分岐点でアクセスされて成端加工された光ファイバに光接続されているテザーケーブル22の1本又は2本以上のコネクタ接続加工された光ファイバへのアクセスを可能にする。コネクタポート28を用いると、コネクタ接続加工光ファイバドロップケーブル34の光ファイバと配線ケーブルの成端加工光ファイバを光ファイバ通信ネットワーク内の所望の場所で容易に相互接続することができる。本明細書で用いる「コネクタポート」という用語は、広義には、テザー組立体の分岐レッグ26の自由端部に設けられ、コネクタ接続加工ドロップケーブル34の光ファイバへのテザーケーブル22の光ファイバの光接続を容易にするコンポーネントを含むものである。図示すると共に本明細書において説明する例示の実施形態では、コネクタポート28は、レセプタクル30(例えば、図1及び図2)、プラグ42(例えば、図3〜図5)及び光ファイバコネクタ96,97(例えば、図8及び図9)を有する。しかしながら、コネクタポート28は、互いに嵌合するコネクタを位置合わせしてこれらを対向したフィジカルコンタクト状態に維持するためにレセプタクル30内に位置決めされた工場で取り付けられたアダプタ又はコネクタ位置合わせスリーブ又はコネクタ位置合わせスリーブ(例えば、図3及び図4示す位置合わせ手段46)を更に有するのがよい。種々の実施形態では、コネクタポート28は、分岐レッグ26の光ファイバとドロップケーブル34の光ファイバとの間の光接続部に環境シールを更に提供する。コネクタポート28は又、分岐レッグ26及び(又は)ドロップケーブル34に加わる引張荷重を公知の仕方でコネクタポート28の構造体(例えば、ハウジング)に伝達することにより分岐レッグ26及び(又は)ドロップケーブル34について歪除去するのにも役立ち得る。
テザーケーブル22は、あらかじめ選択された又はカスタマイズされた長さを持ち、1本又は2本以上の光ファイバを収納する光ファイバケーブルであれば、どのようなものであってもよい。図示のように、テザーケーブル22は、中間分岐点で配線ケーブルに取り付けられるようになっていて、配線ケーブルと分岐部24との間に光ファイバを引き回してかかる光ファイバを保護するよう構成された管状ジャケット又はシース36を有する。分岐部24は、テザーケーブル22の下流側端部に固定されている堅牢化された本体を有する。少なくとも1本、好ましくは複数本の別個の分岐レッグ26が、エポキシ材料により公知の仕方で分岐部24の本体の内部に固定され、それにより従来型分岐プラグが形成されている。分岐レッグ26は、テザーケーブル22の1本又は2本以上の光ファイバを収納する光ファイバジャケット、シース又はケーブルであればどのような形式のものであってもよい。図示のように、各分岐レッグ26は、分岐部24でテザーケーブル22に取り付けられた管状本体を有し、この管状本体内で、テザーケーブル22の1本又は2本以上の光ファイバが引き回されると共に保護される。一例では、900ミクロンの光ファイバが、これよりも大きな直径、例えば0.002インチ(2ミル)の直径を有する管状本体内で引き回されると共に保護される。別個の分岐レッグ26は、同一のあらかじめ選択された又はカスタマイズされた長さを有してもよく、或いは、コネクタポート28を配線ケーブルの長さに沿って互い違いに配置し、それによりテザー組立体20と配線ケーブルの組み合わせ直径を減少させるよう種々の長さを有してもよい。このように、「低プロフィール」を有する配線ケーブル組立体を比較的小さな内径又は相当きつい曲がり部を備えた導管に通して又は従来型架空係索機材に掛けて布設できる。一実施形態では、テザーケーブル22の上流側端部は、中間分岐点で配線ケーブルに取り付けられ、テザー組立体20(例えば、テザーケーブル22及び分岐レッグ26)は、工場で配線ケーブルに着脱自在又は滑動自在にストラップ留めされ、したがって、テザー組立体20を配線ケーブルの長さに沿って滑動できるようにし又はテザー組立体を布設後に現場で配線ケーブルから取り外すことができるようになっている。
別の実施形態では、屋外環境で使用できるよう堅牢化されると共に密封された(即ち、水分を通さない)組立体を提供するために、コネクタポート28をそのそれぞれの分岐レッグ26の周りに複合成形(被覆)すると共に分岐部24を分岐レッグ26及びテザーケーブル22の周りで複合成形(被覆)するのがよい。また、複合成形を利用して中間分岐点においてテザーケーブル22の上流側端部を配線ケーブルに取り付けるのがよい。「射出成形」とも呼ばれている複合成形法では、テザーケーブル22のシース36を当該技術分野において知られている方法で、例えば、表面をクリーニングすると共に粗くし、火炎前処理又は化学的に前処理することにより前処理して複合成形材料との摩擦又は付着性を促進する。レセプタクル30(これらのそれぞれの光コネクタ及び光ファイバを含む)、分岐レッグ26及びテザーケーブル22の下流側端部を適当な複合成形ツール内に釣り下げ、複合成形材料を複合成形ツール内に注ぎ込み又は射出して複合成形材料がレセプタクル30、分岐レッグ26及びテザーケーブル22の下流側端部を包囲してこれらを包封するようにする。変形実施形態では、保護層、例えば錫又はアルミニウムで作られた箔(これには限定されない)を用いて、複合成形に先立ってレセプタクル30、分岐レッグ26及びテザーケーブル22を保護してもよい。しかしながら、他の材料を用いて複合成形に先立って下に位置するコンポーネントを保護してもよいが、かかる材料が、コンポーネントの外側プロフィールと同形になるよう形作ることができることを条件とする。
コンポーネントを所望ならばいったん適切に保護して複合成形ツールの第1の部分内に位置決めすると、複合成形ツールの第2の部分を、複合成形材料を受け入れるキャビティを形成するよう第1の部分と共に置決めする。複合成形材料の適当な例としては、ポリウレタン、シリコーン及び同様な丈夫でしかも軟質の材料が挙げられるが、これらには限定されない。複合成形材料を複合成形ツールにより画定されたキャビティ内に射出する。複合成形材料は、保護シェルとなり、密封健全性を維持し、又、最高少なくとも約300ポンド(136kg)までの圧潰力に耐えることができる。複合成形法の結果として、コネクタポート28及び分岐部24は、導管又は架空係索機材を介する配線ケーブル及びテザー組立体20の布設中のスナッギング(かぎ裂き)を回避するよう丸くなった又はテーパ付きの外部を備えた滑らかな低プロフィール形状を有する。
図1に示すテザー組立体20の実施形態は、3つの分岐レッグ26及びテザーケーブル22の光ファイバを1本又は2本以上のドロップケーブル34の光ファイバに光接続するコネクタポート28を有している。テザーケーブル22の光ファイバは、中間分岐点においてアクセスされて成端加工された配線ケーブルの光ファイバと相互接続されている。かくして、本発明のテザー組立体20は、配線ケーブルの成端加工光ファイバと1本又は2本以上のドロップケーブル34の光ファイバを相互接続することができる。3つの同一の分岐レッグ26及びコネクタポート28が示されているが、テザー組立体20は、任意本数の分岐レッグ26及び任意個数のコネクタポート28を有してもよいことが想定される。また、テザー組立体20の各分岐レッグ26は、2個以上のコネクタポート28内で終端してもよいことが想定される。さらに、テザーケーブル22の特定の光ファイバを識別し、その結果配線ケーブルの特定の成端加工光ファイバを識別するために分岐レッグ26及び(又は)コネクタポート28を色分けし又は他の標識を付けるのがよい。図2を参照すると、テザー組立体20は、各コネクタポート28、より具体的には各レセプタクル30が輸送及び布設中並びにコネクタポート28が必要になるまで保護ダストキャップ38により覆われた状態で示されている。保護ダストキャップ38は、水及び他の汚染要因物(例えば、ダスト、汚れ、発生した虫)がコネクタポート28に入り、この中に納められている光ファイバを損傷させるのを阻止する。図示のように、保護ダストキャップ38は、ランヤード、例えば従来型編組ワイヤによりレセプタクル30に固定され、ダストキャップ38が取り外し後にレセプタクル30から離れることがないようになっている。
図3及び図4を参照すると、中間分岐点で配線ケーブル(図示せず)に取り付けられるように構成されたあらかじめ選択された又はカスタマイズされた長さのテザーケーブル22を含むテザー組立体20の別の実施形態が示されている。図4は、コネクタポート28及び対向した光コネクタを位置合わせして嵌合させるプラグ位置合わせ部材46の代表的な一例の詳細斜視図であり、結合関係をなすプラグ42,44は、プラグ位置合わせ部材46から切り離されている。この実施形態では、コネクタポート28は、図1及び図2に示すレセプタクル30を有するコネクタポート28よりも堅牢さ及び環境からの保護の度合が低いプラグ42を有している。その結果、図3及び図4に示す実施形態のコネクタポート28は、図1及び図2に示すコネクタポート28の実施形態のように歪除去及び環境密封に関する要件の厳格さが低い環境において布設するのに適している。この後者の実施形態では、テザーケーブル22は、テザーケーブル22内に納められている光ファイバを別個の分岐レッグ26内に分離する分岐部24で終端している。各分岐レッグ26及びそれぞれのコネクタポート28は、配線ケーブルの長さに沿って位置する中間分岐点でアクセスされて成端加工された配線ケーブルのすくなくとも1本の光ファイバと相互接続されているテザーケーブル22の少なくとも1本の光ファイバへのアクセスを可能にする。好ましくは、各コネクタポート28は、プラグ42を有し、このプラグは、光ファイバドロップケーブル34の対応関係をなすプラグ44と形状、構造及び作用がほぼ同じである。プラグ位置合わせ部材46は、プラグ位置合わせ部材46の一方の側部でコネクタポート28のプラグ42を受け入れ、プラグ位置合わせ部材46の反対側の側部でコネクタ接続加工された光ファイバドロップケーブル34のプラグ44を受け入れ、それによりテザーケーブル22の光ファイバ(及びその結果、配線ケーブルから成端加工された光ファイバ)とドロップケーブル34の光ファイバを位置合わせしてこれらを光接続することができる。
プラグ位置合わせ46は、プラグ42,44の雄ねじ付き結合ナット48を受け入れて固定するよう雌ねじが設けられた反対側の端部を有する貫通チャネルを備えている。プラグ位置合わせ46のチャネル内の中央には、突き合わせ関係又は結合関係をなすプラグ42,44の対向したフェルール52、及びその結果対向した光ファイバを位置合わせするアダプタ又はコネクタ位置合わせスリーブ50が設けられている。結合関係をなすプラグ42,44は各々、プラグ42,44を所定の向きでしかプラグ位置合わせ46内に挿入できないようにキー結合特徴部54を備えている。プラグ位置合わせ部材46のチャネルは、円周方向スロット、凹部、隆起部又は突起を備え、プラグ42,44は、このチャネル内に挿入され、それぞれのキー結合特徴部54は、周知の仕方で互いに対向してプラグ42,44が所定の向きになるようになっている。この機能は、信号損失を阻止するように逆の向きに位置合わせされなければならない対向したAPCフェルール、例えばノースカロライナ州ヒッコリーのコーニング・ケーブル・システムズ・エルエルシー(Corning Cable Systems LLC)から入手できる形式のSC・APCフェルールを嵌合させる場合に特に重要である。プラグ42,44をキー結合し、フェルール52の全てを同一の仕方で研磨することにより、プラグ42及びプラグ44をキー結合特徴部54が所定の向きにある状態でプラグ位置合わせ部材46のチャネル内に挿入して対向した光ファイバを正しく軸合わせするのがよい。キー結合特徴部54は、キー結合特徴部54がコネクタ位置合わせスリーブ50を通過する際に結合関係をなすプラグの平らな表面又は「停止部」56にも接触するのがよい。また、Oリング58をプラグ42,44に設けて結合ナット48の雄ねじがプラグ位置合わせ部材46の雌ねじに係合したときにプラグ42,44とプラグ位置合わせ部材46との間に環境シールを形成するのがよい。
図1及び図2に示す左記の実施形態の場合と同様、図3及び図4のテザー組立体20のテザーケーブル22は、あらかじめ選択され又はカスタマイズされた長さを有していて、1つ又は2つ以上のコネクタポート28を備えた1つ又は2つ以上の分岐レッグ26で終端した1本又は2本以上の光ファイバを収納する光ファイバケーブルであればどのようなものであってもよい。分岐部24は、テザーケーブル22の下流側端部に固定されている堅牢化された本体を有し、分岐レッグ26は、エポキシ材料により公知の仕方で分岐部24の本体の内部に固定され、それにより従来型分岐プラグが形成されている。別個の分岐レッグ26は、同一のあらかじめ選択された又はカスタマイズされた長さを有してもよく、或いは、コネクタポート28を配線ケーブルの長さに沿って互い違いに配置し、それによりテザー組立体20と配線ケーブルの組み合わせ直径を減少させるよう種々の長さを有してもよい。このように、「低プロフィール」を有する配線ケーブル組立体を、比較的小さな内径又は相当きつい曲がり部を備えた導管に通して又は従来型架空係索機材に掛けて布設できる。一実施形態では、テザーケーブル22の上流側端部は、中間分岐点で配線ケーブルに取り付けられ、テザー組立体20は、工場で配線ケーブルに着脱自在又は滑動自在にストラップ留めされ、したがって、テザー組立体20を配線ケーブルから取り外すことができ又は配線ケーブルの長さに沿って滑動できるようになっている。図3及び図4に示す例示の実施形態は、3つの別個の分岐レッグ26及びテザーケーブル22の光ファイバを1本又は2本以上のドロップケーブル34の光ファイバに光接続するプラグ42を備えたコネクタポート28を有している。テザーケーブル22の光ファイバは、中間分岐点においてアクセスされて成端加工された配線ケーブルの光ファイバと相互接続されている。図5を参照すると、テザー組立体20は、各コネクタポート28、より具体的には各プラグ42が輸送及び布設中並びにコネクタポート28が必要になるまで保護ダストキャップ60により覆われた状態で示されている。保護ダストキャップ60は、水及び他の汚染要因物(例えば、ダスト、汚れ、発生した虫)がコネクタポート28に入り、この中に納められている光ファイバを損傷させるのを阻止する。保護ダストキャップ60は、上述したようにランヤード、例えば従来型編組ワイヤによりプラグ42に固定され、かかる保護ダストキャップは、導管を通って対応の分岐レッグ26及びプラグ42を引くためのアイレット61を備えるのがよい。図示のように、保護ダストキャップ60は、ダストキャップ60をプラグ42上に固定するよう雌ねじが設けられている。
図6を参照すると、上述したように複数個のコネクタポート28で終端するテザーケーブル22を有するテザー組立体20を含む工場で準備された光ファイバ配線ケーブル組立体が、代表的な中間分岐点64で配線ケーブル62に取り付けられた状態で示されている。図示の実施形態では、本明細書において「テザー取付け点」とも呼ばれる中間分岐点64は、工場で複合成形される。テザー組立体20が配線ケーブルの布設後に中間分岐点64に取り付けられる変形実施形態では、中間分岐を現場で行い、中間分岐点64を現場で従来型保護エンクロージャと複合成形し又はこれで包封するのがよい。中間分岐点64は、テザーケーブル22の1本又は2本以上の光ファイバをアクセスされて配線ケーブル62から成端加工された1本又は2本以上の光ファイバに光接続する手段となる。図7に示す複合成形型変形実施形態に最もよく示されているように、テザーケーブル22は、中間分岐点64で配線ケーブル62に取り付けられるように構成された管状ジャケット又はシース36を有し、かかるシース36は、シース内に1本又は2本以上の光ファイバ66を収納するよう形作られている。当該技術分野においては周知であって十分に理解されているように、テザーケーブル22の光ファイバ66を任意の従来方法で、例えば融着接続又はメカニカルスプライスにより1本ずつ又は一括して、アクセスされて配線ケーブルから成端加工された1本又は2本以上の光ファイバ68にスプライス接続するのがよい。スプライス箇所は、参照符号70で概略的に示されており、かかるスプライス箇所をテザーケーブル22の内部か配線ケーブル62とテザーケーブル22との間で複合成形本体78内かのいずれかに配置できる。変形実施形態では、配線ケーブル62の光ファイバ66を、光ファイバの端部(即ち、「ピグテール」)に取り付けられた1つ又は2つ以上の単心光ファイバ又は多心光ファイバ光コネクタによってテザーケーブル22の光ファイバ66に光接続してもよい。
中間分岐点64は、光ファイバ68トがアクセスされて成端加工され配線ケーブル62の残りの元のままの光ファイバとは別個に引き回される配線ケーブル62の長さに沿う箇所である。現場か工場かのいずれかで中間分岐点64を準備するためには、配線ケーブル62のシース72の一部を除去してケーブルシース72中の複数本の光ファイバ68を露出させる。本明細書において提供された例示の実施形態に示すように、光ファイバ68は、公知の仕方でケーブルシース72内に螺旋に巻かれた別個のバッファチューブ74内に設けられている。配線ケーブル62及びバッファチューブ74の露出長さは、必要な光ファイバ68の長さ及び光ファイバ68にアクセスしてこれらを成端加工する方法に応じて様々であってよい。しかしながら、好ましい実施形態では、この長さは、約3インチ〜約36インチ(7.62cm〜91.44cm)である。配線ケーブル62から光ファイバ68にアクセスする一例では、リングカット75をバッファチューブ74の露出部分の上流側でシース72に設けるのがよい。ケーブルシース72をリングカットすることにより、ケーブルシース72の一部76が、バッファチューブ74の露出部分に沿って滑動可能になり、かかる部分76は、1本又は2本以上の光ファイバ68をいったん切り離し、端部をこれらそれぞれのバッファチューブ74から取り出す(当該技術分野においては「釣り上げる(fish)」と呼ばれる)と、バッファチューブ74の露出部分を覆うよう定位置に位置したままであるのがよい。バッファチューブ74の露出長さは、後で行うスプライス接続のために光ファイバ68を約5〜約30インチ(12.7〜76.2cm)分、適当なバッファチューブ74から引き出すのがよく、それにより2回以上のスプライスを得ようとするのに十分なファイバ余長が得られる。
中間分岐点64が所与の場合、バッファチューブ74にノースカロライナ州ヒッコリーのコーニング・ケーブル・システムズ・エルエルシー(Corning Cable Systems LLC)から入手できる標準型のノースラック・オプティカル・ファイバ・アクセス・ツール(No-Slack Optical Fiber Access Tool:NOFAT)を用いて多くの場所でアクセスできる。NOFATツールは、制限された量のケーブル余長を得ることができ、バッファチューブ74が中心部材(図示せず)に螺旋に巻き付けられたままの状態である場所に用いるのに適している。NOFATツールは、バッファチューブ74を完全には切断せず、しかもこの中に納められている光ファイバを損傷しないでメスでメスでバッファチューブ74を開くことができるようにする案内となる。NOFATツールは、コーニング・ケーブル・システムズ社のALTOS(登録商標)ケーブルに利用されるバッファチューブ74の標準サイズに適合している。
図示していないが、2つのバッファチューブアクセスカットが、適当なバッファチューブ74に切断形成される。下流側アクセスカットで始まって、あらかじめ選択された光ファイバ68にアクセスしてこれらを切断する。例えば、12本の光ファイバを有するバッファチューブ74では、光ファイバのうち4本又は8本だけを成端加工するのがよい。変形例として、光ファイバ68にアクセスしてこれら光ファイバを2本以上のバッファチューブ74から同様な仕方で成端加工してもよい。バッファチューブ74内に入っている残りの光ファイバは、切断されず、配線ケーブル62を通って下流側へ続く。次に、切断した光ファイバ68を同じバッファチューブ74に切断形成された上流側アクセスカットから釣り出し、それにより光ファイバを全部で約5〜約30インチの長さにわたり露出させる。光ファイバ68をバッファチューブ74からスムーズに移行させ、次いで、上述したようにテザーケーブル22の光ファイバ66にスプライス接続する。テザーケーブル22の上流側端部を複合成形本体78内の中間分岐点64と一緒に複合成形することにより、テザー22を中間分岐点64に固定的に取り付けるのがよい。変形例として、中間分岐点64が複合成形されない実施形態では、テザーケーブル22を従来型締結具又は従来型クロージャ内に設けられたこれに類似した特徴部を用いて中間分岐点64で配線ケーブルに固定してもよい。
再び図6を参照すると、テザーケーブル22は、所定の長さを有し、テザー組立体20(及び特に、別個の分岐レッグ26のコネクタポート28)を中間分岐点64の実際の配設場所とは無関係に、光ファイバ通信ネットワーク内の任意所望の場所に位置決めできるようにする。テザーケーブル22のかかる長さにより、配線ケーブル組立体を光ファイバ通信ネットワーク内における中間分岐点64の位置に関する絶対精度を考慮しないであらかじめ加工して製造できる。テザー組立体20、特にテザーケーブル22は代表的には、ストラップ、係索、クランプ又は他のこれらと同様な締結具、例えば図示のケーブルタイ又はひも80によって、テザーケーブル22及び分岐レッグ26の長さに沿って所定の間隔で配線ケーブル62に固定的に係索される。ケーブルタイ80は、配線ケーブル62の長さに沿うテザー組立体20の運動を阻止する。テザー組立体20を工場で配線ケーブル62に係索し、あらかじめ加工された配線ケーブル組立体としてリールに巻き付けるのがよい。テザーケーブル22、分岐レッグ26及びコネクタポート28を含む工場で準備されたテザー組立体20は、配線ケーブル組立体をケーブルリールに巻き付け、輸送し、そして比較的小径の導管に通して又は従来型架空係索機材に掛けて布設できるほど十分可撓性がある。ケーブルタイ80は、配線ケーブル62の布設中定位置のままであり、布設後、中間分岐点64、特に別個のコネクタポート28を光ファイバ通信ネットワーク内のタップ点として利用するときにかかるケーブルタイを取り外すのがよい。次に、レセプタクル30(図示のようなレセプタクル)又はプラグ42を有するコネクタポート28を光ファイバ通信ネットワーク内の所望のタップ点場所に位置決めする。管理される必要のあるテザーケーブル22の余長の量に応じて、余長をコイル状にして配線ケーブル62、例えば架空ケーブルストランド又は電信柱に係索し又はコイル状にしてペデスタル、局内又はハンドホール内に周知の仕方で収納してもよい。
図8を参照すると、中間分岐点において配線ケーブル(図示せず)に取り付けられるように構成されたあらかじめ選択され又はカスタマイズされた長さのテザーケーブル22及び複数本の別個のコネクタポート28を有するテザー組立体20の更に別の実施形態が示されている。この例示の実施形態では、テザーケーブル22は、複数本の光ファイバを収納しており、かかるテザーケーブルは、上述したようにテザーケーブル22内の光ファイバを複数本の分岐レッグ26中に分離する分岐部86で終端している。以下に説明するように、テザーケーブル22を分岐部86内で密封するためにナット82及び密封グロメットがテザーケーブルシース82に装着されている。分岐部86は、一端部に設けられ、テザーケーブル22の下流側端部を受け入れる開口部88を有し、かかる分岐部は、反対側の端部に設けられネットワーク接続端子の外壁又は他のエンクロージャに設けられた開口部内に分岐部86を固定するよう雌ねじ付きナット(図示せず)を受け入れる雄ねじ付き部分90を有している。分岐レッグ26を別々に引き回してもよく、或いは、例えば分岐レッグ26の束に巻き付けられた螺旋包装材92により互いに束ねてもよい。エポキシ材料を開口部88から分岐部86により構成された内部キャビティ内へ射出した後、密封グロメット84を開口部88内に配置し、ナット82を分岐部86に締結して開口部88を密封し、水分を通さない分岐プラグを形成する。エポキシは又、分岐部86のところのテザーケーブル22及び分岐レッグ26を歪除去する役目も果たし、したがって、テザーケーブル22又は分岐レッグ26に加えられた引張力は、テザーケーブル22又は分岐レッグ26内に納められている光ファイバを損傷しないで分岐部86に伝達されるようになっている。図8に示すように、各コネクタポート28は、単心光ファイバコネクタ96、例えばノースカロライナ州ヒッコリーのコーニング・ケーブル・システムズ・エルエルシーから入手できるSC・APC型コネクタを有する。図9は、テザーケーブル22及び上述したようにネットワーク接続端子の外壁又は他のエンクロージャに取り付けられた分岐部86を有するテザー組立体20の別の実施形態を示している。テザー組立体20は、テザーケーブル22の複数本の光ファイバを収納し、多心光ファイバコネクタ97、例えばノースカロライナ州ヒッコリーのコーニング・ケーブル・システムズ・エルエルシーから入手できるMT(機械的に切り替え可能)型コネクタで終端した単一の分岐レッグ26を更に有している。
次に図10を参照すると、図8のテザー組立体20は、工場で準備された代表的な中間分岐点64で配線ケーブル62に取り付けられた状態で示されている。しかしながら、中間分岐点34を現場で準備してもよく、本体78を上述したように現場複合成形キットを用いてテザーケーブル22と複合成形する。テザーケーブル22は、従来型ネットワーク接続端子98(概略的に示されている)、例えば架空クロージャ、地下クロージャ、光ネットワーク端子、ペデスタル等まで引き回され、かかるネットワーク接続端子は、エンクロージャの外壁を貫通して設けられ、テザー組立体20の分岐部86及びコネクタポート28を受け入れる2つ又は3つ以上の開口部を備えている。分岐部86は、ねじ山付き部分90に係合する従来型締結具100によりエンクロージャの外壁に設けられた開口部を貫通してネットワーク接続端子98に固定されている。ネットワーク接続端子98は好ましくは、エンクロージャの外壁を貫通して設けられた開口部内に設けられ、分岐部86からネットワーク接続端子98の内部に引き回された別個のコネクタポート28(即ち、光ファイバコネクタ96)を固定するレセプタクル101を備えている。レセプタクル101は同様に、ネットワーク接続端子98の外部からコネクタポート28まで引き回された突き合わせ関係をなすコネクタ接続加工ドロップケーブル34を固定する。上述したように、レセプタクル101は、コネクタ96と結合関係をなすドロップケーブル34の対向したコネクタを位置合わせするアダプタ又はコネクタ位置合わせスリーブを有するのがよい。テザー組立体20を含む配線ケーブル組立体があらかじめ設計された光ファイバ通信ネットワーク用に工場で準備される場合、配線ケーブル組立体は、テザー組立体20が配線ケーブル60に係索された状態で布設される。配線ケーブル組立体を布設し、中間分岐点64が必要になった後、係索具(例えば、ケーブル留め具80)を切断し、テザー組立体20を配線ケーブル62から分離して所望のタップ点の場所、例えばネットワーク接続端子98まで引き回すのがよい。コネクタポート28(即ち、コネクタ96)及び分岐レッグ26は、ネットワーク接続端子98内に引き回されそしてエンクロージャの内部からレセプタクル101まで引き回されている。分岐部86のねじ山付き部分90は、ネットワーク接続端子98の外壁の開口部内に送り込まれて締結具100で後側から壁に固定されている。テザーケーブル22に加わる引張力は、分岐部86及びネットワーク接続端子98の壁又は複合成形本体78に伝達される。コネクタ接続加工ドロップケーブル34を配線ケーブル組立体の布設後任意の時点でエンクロージャ98に接続し又はこれから切り離すことができる。先の実施形態の場合と同様、テザー組立体20を用いると光ファイバ通信ネットワーク内の所望のタップ点の場所で1本又は2本以上のコネクタ接続加工光ファイバドロップケーブル34の光ファイバとアクセスされて配線ケーブル62から成端加工された光ファイバを容易に相互接続することができる。ネットワーク接続端子98をいったん位置決めすると、テザーケーブル22の余長をコイル状にして配線ケーブル62に係索し又は任意従来方法で収納するのがよい。配線ケーブル組立体がテザーケーブル22を用いないで布設された場合、工場で準備されたテザー組立体20のテザーケーブル22の下流側端部を中間分岐点64で配線ケーブル62に取り付け(例えば、スプライス接続する)のがよく、テザーケーブル22の上流側端部を光ファイバ通信ネットワーク内の所望のタップ点の場所でネットワーク接続端子98まで引き回すのがよい。変形例として、テザーケーブル22の上流側端部を工場でネットワーク接続端子98に取り付けてもよく、そしてエンクロージャ98を含むテザー組立体20を上述したように中間分岐点64で配線ケーブル62に取り付けてもよい。
次に図11を参照すると、輸送及び布設中、テザー組立体20の分岐レッグ26及びコネクタポート28を覆うために引き部材102、例えば、ノースカロライナ州ヒッコリーのコーニング・ケーブル・システムズ・エルエルシーから入手できるプラグアンドプレイ型光ファイバケーブル引きグリップが用いられている。引き部材102は、一時的結合ナット104により分岐部186のねじ山付き部分90に固定されており、テザーケーブル22の下流側端部をネットワーク接続端子98に固定するときにはかかる結合ナットに代えて締結具100が用いられる。好ましい実施形態では、引き部材102は、防水であって可撓性であり、かくして、この引き部材は、布設中曲がることができ、他方、水又は汚染要因物が引き部材102に侵入して引き部材102内に収納されている分岐レッグ26、光ファイバ及びコネクタ96,97を損傷するのを阻止することができる。引き部材102は、柔軟性のある強固な管状ホースであるのがよく、かかるホースは、軟質金属又は他の材料、例えば複合材、プラスチック又はゴムのメッシュであるのがよい。引き部材102は代表的には、自由端部に設けられ、引き部材102及びテザー組立体20を例えば導管を通って引っ張ることができる引きループ106を有する。
図示すると共に本明細書において説明したテザー組立体20及びテザー組立体20を含む光ファイバ配線ケーブル組立体の例示の実施形態は、スパン長測定差を軽減し、タップ点を光ファイバ通信ネットワーク内の所望の場所に設ける従来公知の解決策と比較して多くの顕著な利点を奏する。テザー組立体20により、光ファイバ通信ネットワーク内の不正確な場所に位置決めされた中間分岐点を配線ケーブル62の布設後、所望のタップ点の場所に再位置決めできる。あらかじめ選択され又はカスタマイズされた長さを持つテザーケーブル22を有するテザー組立体20を提供することにより、テザーケーブル22は、光ファイバ通信ネットワークを配線ケーブル62から側方に、例えば区画内の道路を横切って拡張する能力を更に提供する。上述の利点に加えて、本発明に従って構成されたテザー組立体20により、現場技術者は、都合のよい配線点又は成端点のところの光接続部を対応の中間分岐点の位置とは無関係に、しかも残りのコネクタポート28の邪魔にならないようにして容易に接続し、切り離し、再構成できる能力を得ることができる。例えば、テザー組立体20の下流側端部、特に分岐レッグ26及びコネクタポート28がペデスタル、局内又はハンドホール内に納められた場合、現場技術者は、複数個の別個のコネクタポート28のうち1つ又は2つ以上を残りのコネクタポートの邪魔にならないようにして容易に接続し、切り離し又は再構成することができる。その結果、残りのコネクタポート28は、偶発的に損傷を受けることはない。
上記は、例示として与えられているに過ぎない本発明の種々の実施形態についての説明である。テザー組立体及び1つ又は2つ以上の別個のコネクタポート内で終端するあらかじめ選択され又はカスタマイズされた長さのテザーケーブルを有するテザー組立体及びかかるテザー組立体を有する配線ケーブル組立体を好ましい実施形態及びその実例を参照して説明したが、他の実施形態及び実例であっても、実質的に同一の機能を発揮すると共に(或いは)実質的に同一の結果を達成することができる。かかる均等例としての実施形態及び実施例は全て本発明の思想及び範囲に含まれ、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲に含まれるものである。
Claims (20)
- 光ファイバケーブル用のテザー組立体であって、
前記光ファイバケーブルに取り付けられるように構成された第1の端部及び第2の端部を備え、複数本の光ファイバを収納したテザーケーブルであって、前記複数本の光ファイバは、アクセスされて前記光ファイバケーブルから成端加工された対応関係をなす複数本の光ファイバに光接続されるテザーケーブルと、
前記テザーケーブルの前記光ファイバを分離し、前記光ファイバを少なくとも1つの分岐レッグ内に移行させるように前記テザーケーブルの第2の端部に設けられた分岐部であって、前記分岐レッグが前記分岐部に取り付けられた第1の端部と、第2の端部とを有する分岐部と、
アクセスされて前記光ファイバケーブルから成端加工された前記複数本の光ファイバに光接続された前記テザーケーブルの前記複数本の光ファイバの少なくとも1本へのアクセスを可能にするように前記分岐レッグの前記第2の端部に設けられた少なくとも1つの別個のコネクタポートと、を備えている、
ことを特徴とするテザー組立体。 - 前記コネクタポートは、コネクタ接続加工された光ファイバドロップケーブルを受け入れ、前記コネクタ接続加工光ファイバドロップケーブルの少なくとも1本の光ファイバを前記テザーケーブルの前記複数本の光ファイバの前記少なくとも1本に光接続するレセプタクルを有する、
請求項1に記載のテザー組立体。 - 前記コネクタポートは、プラグを有し、該プラグが、前記プラグをコネクタ接続加工された光ファイバドロップケーブルの結合相手のプラグに位置合わせできるプラグ位置合わせ部材内に受け入れられている、
請求項1に記載のテザー組立体。 - 前記コネクタポートは、ネットワーク接続端子の外壁内に設けられているレセプタクル内に受け入れられた前記テザーケーブルの前記複数本の光ファイバの前記少なくとも1本の光ファイバの端部に取り付けられた光ファイバコネクタを有する、
請求項1に記載のテザー組立体。 - 前記テザーケーブルは、中間分岐点で前記光ファイバケーブルに取り付けられ、前記少なくとも1つのコネクタポートは、光ファイバ通信ネットワーク内の所望の場所まで引き回される、
請求項1に記載のテザー組立体。 - 前記少なくとも1つのコネクタポートは、輸送及び布設中並びに前記テザーケーブルの前記複数本の光ファイバの少なくとも1本の光ファイバとコネクタ接続加工されたドロップケーブルの光ファイバを相互接続するのにコネクタポートが必要になるまで、保護ダストキャップによって覆われている、
請求項1に記載のテザー組立体。 - 前記テザー組立体は、工場で準備され、前記テザーケーブルの前記光ファイバは、前記テザーケーブルの前記第1の端部でいつでもスプライス接続可能な状態にあり、前記テザー組立体は、現場で前記光ファイバケーブルに光接続されるよう構成されている、
請求項1に記載のテザー組立体。 - 前記テザー組立体は、工場で準備され、前記テザーケーブルの前記光ファイバは、前記テザーケーブルの第1の端部でコネクタ接続加工され、前記テザー組立体は、現場で前記光ファイバケーブルに光接続されるよう構成されている、
請求項1に記載のテザー組立体。 - 前記分岐部は、ネットワーク接続端子の外壁に設けられた第1の開口部内に固定され、前記少なくとも1つのコネクタポートは、前記ネットワーク接続端子内から前記外壁に設けられている第2の開口部まで引き回される、
請求項1に記載のテザー組立体。 - 前記テザー組立体の輸送及び布設中、前記少なくとも1つのコネクタポートを保護する引き部材を更に有する、
請求項1に記載のテザー組立体。 - 前記分岐部及び前記コネクタポートの少なくとも一方は、前記分岐レッグ上に複合成形されている、
請求項1に記載のテザー組立体。 - 中間分岐点でアクセスされて光ファイバ配線ケーブルから成端加工された複数本の光ファイバとコネクタ接続加工された光ファイバドロップケーブルの少なくとも1本の光ファイバを相互接続するよう前記中間分岐点で前記光ファイバ配線ケーブルに取り付けられるように構成されたテザー組立体であって、
複数本の光ファイバを収納し第1の端部及び第2の端部を備えたテザーケーブルと、
前記テザーケーブルの前記第2の端部に設けられ、前記テザーケーブルの前記複数本の光ファイバを分離している分岐部と、
前記テザーケーブルの前記第2の端部で前記分岐部により分離された前記テザーケーブルの前記光ファイバの少なくとも1本を収納し、前記分岐部に隣接して位置する第1の端部及び第2の端部を備えた少なくとも1つの分岐レッグと、
前記分岐レッグの前記第2の端部に設けられ、前記テザーケーブルの前記複数本の光ファイバの前記少なくとも1本を前記コネクタ接続加工光ファイバファイバドロップケーブルの前記少なくとも1本の光ファイバに光接続する少なくとも1つの別個のコネクタポートとを備えている、
ことを特徴とするテザー組立体。 - 前記少なくとも1つの分岐レッグは、各々が前記少なくとも1つのコネクタポート内でそれぞれ終端した複数個の分岐レッグから成り、前記分岐レッグは、前記コネクタポートを互い違いに配置して前記光ファイバ配線ケーブル及び前記テザー組立体の外径を減少させるよう種々の長さを有する、
請求項12に記載のテザー組立体。 - 光ファイバ配線ケーブル組立体であって、
複数本の光ファイバを収納した配線ケーブルであって、前記配線ケーブルの長さに沿って少なくとも1つの中間分岐点が配置され、前記複数本の光ファイバの少なくとも1本の光ファイバが、前記中間分岐点でアクセスされて前記配線ケーブルから成端加工されている配線ケーブルと、
少なくとも1本の光ファイバを収納し、前記中間分岐点で前記配線ケーブルに取り付けられるように構成された第1の端部及び第2の端部を備えたテザーケーブルであって、前記少なくとも1本の光ファイバは、アクセスされて前記配線ケーブルから成端加工された前記少なくとも1本の光ファイバに光接続されているテザーケーブルと、
前記テザーケーブルの前記第2の端部に設けられた分岐部であって、前記分岐部で、前記テザーケーブルの前記少なくとも1本の光ファイバが、前記分岐部に隣接して位置する第1の端部及び第2の端部を備えた少なくとも1本の分岐レッグ中に移行される分岐部と、
前記分岐レッグの前記第2の端部に設けられ、前記テザーケーブルの前記少なくとも1本の光ファイバを光ファイバドロップケーブルの少なくとも1本の光ファイバに光接続するためのアクセスを可能にする少なくとも1つの個別のコネクタポートとを備えている、
ことを特徴とする光ファイバ配線ケーブル組立体。 - 前記少なくとも1つのコネクタポートが、前記テザーケーブルの前記少なくとも1本の光ファイバの端部に取り付けられたコネクタ及びコネクタ接続加工された光ファイバドロップケーブルの前記少なくとも1本の光ファイバをアクセスされて前記配線ケーブルから成端加工された前記少なくとも1本の光ファイバに光接続するよう前記光ファイバドロップケーブルに取り付けられた対向するコネクタを受け入れることができるレセプタクルを有する、
請求項14に記載の光ファイバ配線ケーブル組立体。 - 前記少なくとも1つのコネクタポートが、プラグを有し、該プラグは、前記プラグをコネクタ接続加工された光ファイバドロップケーブルの結合相手のプラグに位置合わせできるプラグ位置合わせ部材内に受け入れられている、
請求項14に記載の光ファイバ配線ケーブル組立体。テザー組立体。 - 前記少なくとも1つのコネクタポートが、前記テザーケーブルの前記少なくとも1本の光ファイバの端部に取り付けられた光ファイバコネクタを有し、
前記分岐部が、ネットワーク接続端子の外壁に設けられた第1の開口部内に固定され、前記少なくとも1つのコネクタポートが、前記ネットワーク接続端子内から前記外壁に設けられている第2の開口部まで引き回される、
請求項14に記載の光ファイバ配線ケーブル組立体。 - 前記テザー組立体は、工場で準備され、前記テザーケーブルの前記光ファイバは、前記テザーケーブルの前記第1の端部でいつでもスプライス接続可能な状態にあり、前記テザー組立体は、現場で前記光ファイバケーブルに光接続されるよう構成されている、
請求項14に記載の光ファイバ配線ケーブル組立体。 - 前記テザー組立体は、工場で準備され、前記テザーケーブルの前記光ファイバは、前記テザーケーブルの第1の端部でコネクタ接続加工され、前記テザー組立体は、現場において前記中間分岐点で前記光ファイバ配線ケーブルに光接続されるよう構成されている、
請求項14に記載の光ファイバ配線ケーブル組立体。 - 前記分岐部及び前記コネクタポートの少なくとも一方は、前記分岐レッグ上に複合成形されている、
請求項14に記載の光ファイバ配線ケーブル組立体。
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