JP2008311620A - エッチングマスクの形成方法、3次元構造体の製造方法及び3次元フォトニック結晶レーザー素子の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】エッチングマスクの形成方法において、基板200表面に、集束イオンビームを照射し、該照射領域にイオン含有部分からなる斜めエッチングに用いるエッチングマスク204を形成する構成とする。また、3次元構造体を製造するに際して、基板200を準備する工程と、前記基板200表面に、上記したエッチングマスクの形成方法を用い、エッチングマスク204を形成するマスク形成工程と、前記エッチングマスク204を用い、前記基板を斜め方向からドライエッチングして複数の開孔を形成するエッチング工程と、を有する製造方法を用いる。
【選択図】図2
Description
また、本発明は、3次元フォトニック結晶を利用したレーザー素子の製造方法に関するものである。
このような傾斜パターンをドライエッチング加工するに際し、基板に対して略垂直に形成されたエッチングマスクを用いて加工した場合には、マスクのシャドウイング(shadowing)効果により、マスクパターンの端部が陰となる。
このため、高精度な傾斜パターン形状を形成することは困難である。
したがって、傾斜パターン形状を高精度に加工するには、エッチングマスクをこのシャドウイング効果を低減する形状に加工する必要がある。
この方法では、図20に示すように、まず、被エッチング材1111上に、トレンチの開口部となる部分を挟んで、加熱流動性を示す第1のマスク材からなる第1のエッチングストッパー層1117bを形成する。
そして、第1のマスク材からなる層1117a上に第1のマスク材よりも加熱流動性の低い第2のマスク材からなる層1118aが積層している第2のエッチングストッパー層を形成する(図20(a))。
次に、これらを加熱することで、第1のエッチングストッパー層1117bを流動化させてその表面を傾斜させ、テーパー1117cを形成し(図20(b))、これをマスクとしてドライエッチングする(図20(c))。
このような、薄膜加工技術として、特許文献2ではつぎのような、イオンビーム注入工程と、被エッチング材にドライエッチングを施す工程と、によって薄膜を加工する提案がなされている。
図21に、特許文献2の薄膜加工における段差パターン形成工程を説明する図を示す。
図21(a)に示すイオンビーム注入工程では、
被エッチング材に集束させるイオンビームの注入位置を変えるとともに加速電圧、イオンの原子種、イオンの価数の少なくとも一つを変えてイオン注入し、前記被エッチング材の深さ方向にイオン濃度ピーク領域を形成する。
図21(a)中、黒く示した領域がイオン注入領域である。
また、図21(b)に示すドライエッチングを施す工程では、被エッチング材のイオン濃度ピーク領域でイオンとエッチング抑制領域を形成するエッチングガスにより前記被エッチング材をドライエッチングする。
これらの工程により、薄膜加工が実施される。イオン注入領域は、それ以外の領域に比べてエッチング耐性があるため、(b)に示したように段差が形成される。
この3次元フォトニック結晶におけるウッドパイル構造は、図22に示すような構造を有している。
図22において、3次元構造体によるウッドパイル構造は、複数のロッド1330を平行に、且つ所定の面内周期で周期的に配置したストライプ層を複数備え、これらを順次積層した構造を有している。
具体的には、3次元構造体は、複数のロッドを平行に、且つ所定の面内周期で周期的に配置した第1のストライプ層と、
上記第1のストライプ層上に、該第1のストライプ層に属する各ロッドと直交するようにして積層された第2のストライプ層と、
上記第2のストライプ層上に、上記第1のストライプ層に属する各ロッドと平行で且つ面内周期の1/2だけずれるようにして積層された第3のストライプ層と、
上記第3のストライプ層上に、上記第2のストライプ層に属する各ロッドと平行で且つ面内周期の1/2だけずれるようにして積層された第4のストライプ層と、からなる4つのストライプ層を有する。
そして、これら4つのストライプ層を一組として、複数組を順次積層して、3次元構造体が構成されている。
また、特許文献5には、異種部材の熱接着方法が開示されている。以下に、その工程を説明する。
図23に示すように、3次元フォトニック結晶の主構成層1422と発光層1424とを、220℃の温度で仮接着する(図23(a)、(b))。
発光層1424を載置した基板1423を機械研磨により薄くする(図23(c))。
主構成層1422と発光層1424とを525℃の温度で本接着する(23(d))。
その後、塩酸を用いたエッチングにより基板1423を完全に除去(図23(e))する。これにより、表面に発光層が存在する3次元フォトニック結晶が形成される(図23(f))。
また、特許文献2に見られる従来の薄膜加工法では、被エッチング材に対して深さ方向の加工が可能とされているが2次元構造の加工であり、犠牲層等の技術を用いていないため、上面から見える部分の加工しかできない。
これらの技術を用いてウッドパイルのような複雑な構造を有する3次元フォトニック結晶の作製を可能とすることについては、解決されていない。
本発明のエッチングマスクの形成方法は、基板表面に、集束イオンビームを照射し、該照射領域にイオン含有部分からなる斜めエッチングに用いるエッチングマスクを形成することを特徴とする。
また、本発明のエッチングマスクの形成方法は、
前記集束イオンビームに、ガリウム(Ga)イオンによる集束イオンビームを用い、前記エッチングマスクとしてガリウム(Ga)イオン含有部分からなるエッチングマスクを形成することを特徴とする。
また、本発明の3次元構造体の製造方法は、
基板を準備する工程と、
前記基板表面に、集束イオンビームを照射し、該照射領域にイオン含有部分からなるエッチングマスクを形成するマスク形成工程と、
前記エッチングマスクを用い、前記基板を斜め方向からドライエッチングして複数の開孔を形成するエッチング工程と、を有することを特徴とする。
また、本発明の3次元構造体の製造方法は、
前記マスク形成工程において、前記集束イオンビームに、ガリウム(Ga)イオンによる集束イオンビームを用いると共に、
前記エッチング工程において、前記ドライエッチングにフッ素系ガスを用いることを特徴とする。
また、本発明の3次元構造体の製造方法は、
基板を準備する工程と、
前記基板表面に、集束イオンビームを照射し、該照射領域にイオン含有部分からなる第1のエッチングマスクを形成する第1のマスク形成工程と、
前記第1のエッチングマスクを用い、前記基板を斜め方向からドライエッチングして前記基板に第1の複数の開孔を形成する第1のエッチング工程と、
前記基板表面に、集束イオンビームを照射し、該照射領域にイオン含有部分からなる第2のエッチングマスクを形成する第2のマスク形成工程と、
前記第2のエッチングマスクを用い、前記第1の複数の開孔の深さ方向に対して交差するように、前記基板をドライエッチングして第2の複数の開孔を形成する第2のエッチング工程と、を有することを特徴とする
また、本発明の3次元構造体の製造方法は、
前記第1及び第2のマスク形成工程において、前記集束イオンビームに、ガリウム(Ga)イオンによる集束イオンビームを用いると共に、
前記第1及び第2のエッチング工程において、前記ドライエッチングにフッ素系ガスを用いることを特徴とする。
また、本発明の3次元構造体の製造方法は、上記したいずれかに記載の3次元構造体の製造方法を用い、ロッド間に界面がない連続体である3次元構造体を形成することを特徴とする。
また、本発明の3次元構造体の製造方法は、前記3次元構造体が、フォトニック結晶であることを特徴とする。
また、本発明の3次元フォトニック結晶レーザー素子の製造方法は、
基板上に3次元フォトニック結晶を構成する誘電体膜を成膜する工程と、
前記誘電体膜に、前記基板面の垂線に対し斜め方向からのエッチングを少なくとも2回以上行うことで3次元フォトニック結晶構造を形成する工程と、
3次元フォトニック結晶構造内に構造欠陥部を形成する工程と、
前記欠陥部に発光作用を呈する活性部を形成する工程と、
を含むことを特徴とする。
また、本発明の3次元フォトニック結晶レーザー素子の製造方法は、前記欠陥部を、集束イオンビーム(FIB)加工により形成することを特徴とする。
また、本発明の3次元フォトニック結晶レーザー素子の製造方法は、前記活性部を、電子線誘起化学気相堆積(EB−CVD)法で形成することを特徴とする。
また、本発明の3次元フォトニック結晶レーザー素子の製造方法は、前記誘電体膜が、TiO2膜であることを特徴とする。
また、本発明によれば、3次元フォトニック結晶レーザー素子の活性部を、接合や支持基板の除去等の工程を行うことなく形成可能であることから、3次元フォトニック結晶レーザー素子を容易に作製可能な製造方法を提供することができる。
[実施例1]
実施例1においては、本発明を適用した斜めエッチングに使用するエッチングマスクの形成方法について説明する。
図1に、本実施例のエッチングマスクの形成方法を説明する図を示す。
図1において、100は基板、101は集束イオンビーム(FIB;Focus ion beam)、102はエッチングマスクである。
図1に示すように、シリコン基板100上に、集束イオンビーム(FIB)101を、基板の面内方向に走査しながら照射することでシリコン基板100に、斜めエッチングに用いるためのイオン含有部分からなるエッチングマスク102を形成する。
このようにして、基板表面に、集束イオンビームを照射し、該照射領域にイオン含有部分からなるエッチングマスクを形成することができる。
ガリウム(Ga)イオンによる集束イオンビーム(FIB)101を、基板100の面内方向に走査しながら照射することでシリコン基板に、斜めエッチングに用いるためのGa含有部分からなるエッチングマスク102を形成する。
このようにGa含有部分からなるエッチングマスクは、ドライエッチングを行うに際して、フッ素系ガスを用いた場合、イオン注入部においてGaがフッ素と化学反応して、揮発性の極めて低いGaフッ化物を形成する。
これによりGaイオンが注入された領域では高いエッチング耐性が得られ、結果的に高エッチング選択比を得ることが可能となる。
一定の厚さを有するエッチングマスクを基板の上に形成するのではなく、基板の中にイオンを注入することで基板表面にエッチングマスクの機能を与えることができるので、シャドウイング効果の影響が低減された斜めエッチングを行うことができる。
なお、本実施例では、Gaを用いた場合を示したが、これ以外にInを用いた場合にも同様の効果が期待できる。
Deep−RIE(反応性イオンエッチング;Reactive Ion Etching、以下これをDeep−RIEと記す)がある。
これには、例えばSF6ガスを用いたエッチング工程と、C4F8ガスを用いた側壁保護膜形成工程を秒単位で交互に行うプロセス(いわゆるBoschプロセス)がある。
エッチングマスク102と、シリコン基板100のエッチング選択比は、条件によるが、例えば800以上である。
Gaイオンの深さ方向の分布はGaの集束イオンビーム(FIB)の加速電圧で、Gaイオン密度はGaのFIBの電流及び注入時間で、それぞれ制御する。
このときの、Gaの集束イオンビーム(FIB)の条件は、例えば、加速電圧30kV、電流5nAである。イオンドーズ量としては、例えば3×1016ions/cm2である。
このときのGaイオンの基板深さ方向分布は、基板表面から深さ数10nmにピーク位置がある。
このエッチングマスクの形成方法は、GaのFIBで、基板の最表面にGaイオンを照射することで、基板の表面をわずかに削りながらGaイオンが基板に注入されるものである。
このため、これは、通常のイオン注入とは異なり、基板の最表面近傍にGaの濃度がピークを有する領域が形成されるものである。
ここで、上記最表面近傍とは、上記基板の表面から深さ方向におけるGaの濃度の最大値が、上記基板の最表層(表面より50nm以内)に位置するように分布されている領域をいう。
本発明において、上記最表層は、好ましくは0〜50nm、より好ましくは0〜20nmであって、実質的には0〜10nm以内の範囲の分布も含むものである。
そのため、斜めエッチングによって、基板に傾斜した開孔やトレンチパターンを形成するに際し、このGa含有部分からなるエッチングマスクを使用することで、シャドウイング効果の影響が低減された、高精度な加工が可能となる。
実施例2においては、実施例1の形成方法で形成されたエッチングマスクを用いて、3次元フォトニック結晶におけるウッドパイル型の3次元構造体の製造方法について説明する。
図2に、本実施例における3次元構造体の製造方法について説明する図を示す。図2(a)〜(d)は、3次元構造体の製造工程を説明する図である。
図3に、本実施例における3次元構造体の製造方法について説明する図を示す。図3(e)〜(j)は、3次元構造体の製造工程を説明する図2(d)に続く工程を示す図である。
そして、図2(b)に示すように、基板200上に例えばアルミ薄膜201を例えば電子線蒸着法で200nmの厚さに成膜する。
まず、アルミ薄膜201上に、フォトリソグラフィを用いてレジストパターンを形成した後、ドライエッチング法でアルミ薄膜201をパターニングし、レジストパターンを除去する。
これにより、図2(c)に示すように、シリコン基板200上に、アルミ薄膜パターン202を形成する。
そして、図2(d)に示すように、アルミ薄膜パターン202間のシリコン露出部分203に、例えば、Gaの集束イオンビーム(FIB)を基板の面内方向に走査しながらGa含有部分からなるエッチングマスク204を形成する。
その際、位置合わせマーク(不図示)も形成する。
このエッチングマスク204の形成条件は、Gaの集束イオンビーム(FIB)を、例えば加速電圧30kV、電流5nAである。イオンドーズ量としては、例えば3×1016ions/cm2である。このとき、基板内のGaイオンの深さ分布ピークは、シリコン露出部分203表面から、数10nm程度となる。
図3(e)に示すように、アルミ薄膜パターン202とこのGaイオン含有部分204をエッチングマスクとして、シリコン基板200に対して左斜め上方45度方向からDeep−RIEを用いて、シリコン基板200に深さ30μmの斜め開孔205を形成する。このDeep−RIEには、例えば、SF6ガスとC4F8ガスを用いるBoschプロセスを適用する。
これにより、シリコン基板200と、エッチングマスク204のエッチング選択比を高くすることができ、エッチングマスクとしては数10nm程度でも充分である。
エッチングマスク204は、数10nm程度と薄いので、斜め開孔形成の際のシャドウイング効果に影響されることは殆どない。
また、アルミ薄膜パターン202は、斜めエッチング方向に影響しない向きで配置されているので、これによるシャドウイング効果は発生しない。
そしてその後、例えば、リン酸と硝酸と酢酸の混合水溶液によるウェットエッチングでアルミ薄膜パターン202を除去して、図3(f)に示すように、シリコン露出部分206を形成する。
図3(g)に示すように、前記エッチングマスクの開孔のシリコン露出部分206を、前記開孔パターンの短手方向に隣接した位置に形成しておくことで、後述の3次元フォトニック結晶構造が形成できる。
また、図3(g)に示すように、斜め開孔205の内壁のうち、斜め開孔205を基板200の垂直上方向からみて、シリコンが露出している部分にも、同様にしてGaイオン含有部分208によるエッチングマスクを形成する。
このように、Gaイオン含有部分208からなるエッチングマスクを形成しておくことで、次工程の斜め開孔形成時に、斜め開孔205のこの内壁部分がエッチングされないため、後述の3次元フォトニック結晶構造を得ることができる。
上記Gaイオン含有部分からなるエッチングマスク204、207、208を用いて、シリコン基板200に対して右斜め上方45度方向からDeep−RIEを用いて形成する。
このとき、エッチングマスク207は、数10nm程度と極めて薄いので、斜め開孔形成の際のシャドウイング効果はほとんどない。
また、エッチングマスク208は、このDeep−RIEにおいて、先に形成した斜め開孔205の形状を保護する。
このようにして、シリコン基板200に、斜め開孔205と209からなる3次元構造体を形成することができる。
なお、必要に応じてシリコン基板200上のGaイオン含有部分204と207と208に含まれるGaは、例えば、オーブンで600℃程度に加熱した後、塩酸溶液でエッチングすることで除去する。
これにより、図3(j)に示すような3次元構造体が得られる。
基板200に、斜め開孔205、エッチングマスク208で形成されたシリコン製ロッドからなるウッドパイル構造による3次元構造体210が形成されている。
このときロッドの周期は、例えば1μmに形成されている。
そのため、フォトニック結晶などの3次元構造体を高精度に製造することが可能となる。
また、本実施例による3次元構造体の形成方法では、3次元フォトニック結晶を構成するロッド間に界面がない連続体による3次元構造体を形成することができる。
したがって、この3次元フォトニック結晶によれば、従来の積層による製造方法によるものと比較して、より良好な光学特性を得ることが可能となる。
実施例3においては、実施例2と異なる形態の3次元構造体の製造方法について説明する。
図5に、本実施例における3次元構造体の製造方法について説明する図を示す。図5(a)〜(g)は、3次元構造体の製造工程を説明する図である。
次に、前記基板表面に、実施例1で説明したエッチングマスクの形成方法を用い、第1のエッチングマスクを形成する第1のマスク形成工程を説明する。
図5(b)に示すように、基板300上に、例えばGaの集束イオンビーム(FIB)を基板の面内方向に走査しながら照射することで、Ga含有部分からなるエッチングマスク301を形成する。その際、位置合わせパターン(不図示)も形成する。
このGa含有部分からなるエッチングマスク301の形成条件は、例えば加速電圧30kV、電流5nAの条件で照射する。
イオンドーズ量としては、例えば3×1016ions/cm2である。このとき、基板内のGaイオンの深さ分布ピークは、シリコン基板300表面から、数10nm程度となる。
図5(c)に示すように、Gaイオン含有部分301をエッチングマスクとして、Deep−RIEを用いて、シリコン基板300に対して左斜め上方45度方向からシリコン基板300に深さ20μmの斜め開孔303を形成する。
その際、位置合わせパターン(不図示)も形成する。
このDeep−RIEには、例えば、SF6ガスとC4F8ガスを用いるBoschプロセスを適用する。
これにより、シリコン基板200と、エッチングマスク204のエッチング選択比を高くすることができ、エッチングマスクとしては、数10nm程度でも充分である。
このとき、エッチングマスク301は、数10nm程度と極めて薄いので、斜め開孔形成の際のシャドウイング効果は殆どない。
次に、前記基板上に、前述したエッチングマスクの形成方法を用い、第2のエッチングマスクを形成する第2のマスク形成工程を説明する。
図5(c)の位置合わせマーク(不図示)を用いて、位置合わせを行いながら、図5(e)に示すように、シリコン基板300に、図5(b)と同様な方法でGa含有部分304からなるエッチングマスクを形成する。
図5(e)に示すように、エッチングマスク304の開孔パターンは、前記開孔パターン303の短手方向に所定の幅だけ重なる位置に配置されている。
この配置をとることで、後述の矩形の板状構造は、ウッドパイル構造における柱状構造の各交点に形成される。また、この重ね幅は、前記矩形の板状構造の厚みに相当するものである。
また、斜め開孔303の内壁を基板300の垂直方向からみて、シリコンが露出している部分のうち、前記重なり部分を除いた部分に、同様にしてGaイオン含有部分305によるエッチングマスクを形成する。
このように、Gaイオン含有部分305からなるエッチングマスクを形成しておくことで、次工程の斜め開孔形成時に、斜め開孔303のこの内壁部分がエッチングされないため、後述の所望の3次元フォトニック結晶構造を得ることができる。
図5(f)に示すように、このGaイオン含有部分304及び305をエッチングマスクとして、シリコン基板306を基板に対して右斜め上方45度方向からDeep−RIEで、例えば深さ10μmの斜め開孔307を形成する。
斜め開孔307は、先に形成した斜め開孔303に、直交する方向に形成されていることが好ましい。
このとき、エッチングマスク304は、数10nm程度と薄いので、斜め開孔形成の際のシャドウイング効果は、ほとんどない。
また、Gaイオン含有部分308がマスクとなることで、先にエッチングマスク305で形成した斜め開孔の形状を保護できる。
ここで、斜めエッチング加工部308は、基板に対して左斜め上方45度方向及び右斜め上方45度方向からDeep−RIEを用いて加工された部分である。
図5(g)は、このようにして形成されたシリコン製の3次元構造体の平面図である。
図6は、図5(g)のA−A'断面方向からの模式図である。
基板300に、斜め開孔加工から形成されたシリコン製ロッド309、310及び上記ロッドの交点に位置するシリコン製パッド311からなる3次元フォトニック結晶が形成されている。
ロッド309、310の周期は、例えば、それぞれ1μmに形成されている。
このため、複雑な3次元構造体を高精度に形成可能となる。
また、本実施例による3次元構造体の形成方法では、3次元フォトニック結晶を構成するロッド−パッド間に界面がない連続体による3次元構造体を形成することができる。
したがって、この3次元フォトニック結晶によれば、従来の積層による製造方法によるものと比較して、より良好な光学特性を得ることが可能となる。
実施例4においては、3次元フォトニック結晶レーザー素子の製造方法について説明する。
図7〜図10に、本実施例の3次元フォトニック結晶レーザー素子の製造方法を説明する図を示す。
図7の(a)〜(d)は3次元フォトニック結晶レーザー素子の製造方法の製造工程を説明する平面図である。
また、図8の(e)〜(h)は図7の製造工程に続く製造工程を説明する図である。
また、図9の(i)〜(j)は図8の製造工程に続く製造工程を説明する図である。
また、図10の(k)〜(m)は図9の製造工程に続く製造工程を説明する図である。
図7〜図10において、400は基板、401は酸化チタン膜(TiO2膜)、402、405はマスク層、403、406は開孔パターン、404は犠牲層である。409は酸化チタンからなる3次元フォトニック結晶構造、410は欠陥部、411は活性部(活性媒体)である。
本実施例における3次元フォトニック結晶レーザー素子は、3次元フォトニック結晶構造として、例えば、ウッドパイル構造を有するものである。
ここでは、基板400の材料として例えば合成石英を用い、基板400の寸法として例えば直径4inch(100mm)、厚さ525μmとしている。
次に、図7(b)に示す工程において、例えばスパッタ法を用いて可視光領域のフォトニック結晶材料として酸化チタン膜(TiO2膜)401を約1000nmの厚さに成膜する。
このようにして、基板上に3次元フォトニック結晶を構成する誘電体膜が成膜される。
次に、図7(c)に示す工程において、酸化チタン膜(TiO2膜)401上に、例えばGaの集束イオンビーム(FIB)を基板の面内方向に走査しながら照射することで、Ga含有部分からなるエッチングマスク402を形成する。
その際、位置合わせパターン(不図示)も形成する。
このGa含有部分からなるエッチングマスク402の形成条件は、例えば加速電圧30kV、電流5nAの条件で照射する。
イオンドーズ量としては、例えば3×1016ions/cm2である。このとき、基板内のGaイオンの深さ分布ピークは、酸化チタン膜(TiO2膜)401表面から、数10nm程度となる。
例えば、誘導結合型プラズマ(ICP)による反応性イオンエッチングを用いて酸化チタン膜(TiO2膜)401をパターニングする。
そして、マスクパターン402の長手方向を左右方向、基板400の水平面を0度とする時、左上方から右下方の斜め角度45度方向に開孔パターン403を形成する。
次に、図8(e)に示すように、例えば、オーブンで600℃程度に加熱した後、塩酸溶液でエッチングすることで酸化チタン膜(TiO2膜)401のGa含有部分402からGaを除去する。
次に、図8(f)に示す工程において、開孔パターン403内に犠牲層404を埋め込む。
すなわち、まず、開孔パターン403内及び酸化チタン膜401上に、犠牲層404として、例えばアトミックレイヤーデポジション法(ALD)により、例えば銅膜を成膜する。
次に、銅膜を例えば、化学的機械的研磨(CMP)により酸化チタン膜401が露出するまで研磨・平坦化する。
これにより、酸化チタン膜401表面の銅膜は除去され、開孔パターン403内にのみ犠牲層404を設けることができる。
なお、ここでは、犠牲層404として銅膜を選択したが、例えば、アルミ膜やクロム膜を用いても良い。
また、必要に応じて、犠牲層と酸化チタン層との密着性を向上させるための、密着膜を導入しても良い。
その際、位置合わせパターン(不図示)も形成する。
このGa含有部分からなるエッチングマスク405の形成条件は、例えば加速電圧30kV、電流5nAの条件で照射する。
イオンドーズ量としては、例えば3×1016ions/cm2である。このとき、基板内のGaイオンの深さ分布ピークは、酸化チタン膜401表面から、数10nm程度となる。
ここで、マスク層405の矩形開孔パターンは、開孔パターン403の短手方向に隣接して1つの矩形開孔パターンを形成する位置関係である。次に、図8(h)に示す工程において、開孔パターン406を形成する。
その際、例えば、誘導結合型プラズマ(ICP)による反応性イオンエッチングを用いて、酸化チタン膜401上のGa含有部分からなるマスク層405をマスクとし、酸化チタン膜401をパターニングする。
そして、マスク層405パターンの長手方向を左右方向、基板400の水平面を0度とする時、右上方から左下方の斜め角度45度方向に開孔パターン406を形成する。
次に、図9(i)に示すように、開孔パターン403内の犠牲層404をウェットエッチングにより除去する。
次に、図9(j)に示すように、酸化チタン膜401上のGa含有部分からなるマスク405を、例えば、オーブンで600℃程度に加熱した後、塩酸溶液でエッチングすることで除去する。これで、基板400上に3次元フォトニック結晶構造409が形成される。
これらの工程により、例えば、誘電体膜に、前記基板面の垂線に対し斜め45度方向からのエッチングを少なくとも2回以上行うことで、3次元フォトニック結晶構造を形成するこができる。
基板400上の酸化チタン層401に酸化チタンからなるウッドパイル構造を有する3次元フォトニック結晶構造409が形成されている。この3次元フォトニック結晶構造409の周期は、約250nmである。
次に、3次元フォトニック結晶構造内に構造欠陥部を形成する工程において、例えば、図10(l)に示すように、欠陥部410を形成する。
すなわち、集束イオンビーム加工により、例えば、ウッドパイル構造の柱状構造に沿って柱状構造を部分的に除去することで、3次元フォトニック結晶構造409内に欠陥部410を形成する。
次に、欠陥部に発光作用を呈する活性部を形成する工程において、図10(m)に示すように、欠陥部409内に、光を照射することで発光作用を呈する活性部411を形成する。
その際、例えば、活性部として、GaNからなる量子ドットを、電子線誘起化学気相堆積(EB−CVD)法を用いて選択的に形成することにより、パッシブ型の3次元フォトニック結晶レーザー素子を形成することができる。
本実施例において、酸化チタン膜401のパターニング方法として、誘導結合型プラズマ(ICP)による反応性イオンエッチングを用いたが、反応性イオンビームエッチングや高速原子線エッチング等を用いても良い。
実施例5においては、実施例4とは異なる形態の3次元フォトニック結晶レーザー素子の製造方法について説明する。
図11〜図14に、本実施例の3次元フォトニック結晶レーザー素子の製造方法を説明する図を示す。
図11の(a)〜(d)は3次元フォトニック結晶レーザー素子の製造方法の製造工程を説明する平面図である。
また、図12の(e)〜(h)は図11の製造工程に続く製造工程を説明する図である。また、図13の(i)〜(j)は図12の製造工程に続く製造工程を説明する図である。
また、図14の(k)〜(l)は図13の製造工程に続く製造工程を説明する図である。
図11〜図14において、500は基板、501、503は酸化チタン膜、502、507はマスク層、504、505、508は開孔パターン、506は犠牲層である。
509は酸化チタンからなる3次元フォトニック結晶構造、510は欠陥部、511は活性媒体である。
本実施例における3次元フォトニック結晶レーザー素子は、3次元フォトニック結晶構造として、例えば、ウッドパイル構造を有するものである。
次に、図11(b)に示すように、可視光を透過する高屈折率材料として、例えば、酸化チタン膜501を例えばスパッタ法を用いて約1000nmの厚さに成膜する。
このようにして、基板上に3次元フォトニック結晶を構成する誘電体膜が成膜される。
次に、図11(c)に示すように、エッチングマスク502を形成する。
例えば、酸化チタン層501をパターニングするときのマスク層502として、酸化チタン膜501に、例えばGaの集束イオンビーム(FIB)を基板の面内方向に走査しながら照射することで、Ga含有部分からなるエッチングマスク502を形成する。
その際、位置合わせパターン(不図示)も形成する。
このGa含有部分からなるエッチングマスク502の形成条件は、例えば加速電圧30kV、電流5nAの条件で照射する。
イオンドーズ量としては、例えば3×1016ions/cm2である。このとき、基板内のGaイオンの深さ分布ピークは、酸化チタン膜501表面から、数10nm程度となる。
このとき、3次元フォトニック結晶構造形成のためのマスク502の形成と同時に、この構造内に欠陥部を形成する位置に対応した部分の酸化チタン膜501を露出するようにマスク形成を行う。
具体的には、酸化チタン膜が露出した503の部分は、構造内に欠陥部を形成する位置に対応しており、長手方向(横方向)に隣接した2つの酸化チタン膜の露出部分501とその間の境界部分を合せた領域で構成されている。
次の工程の開孔パターン形成によって、501に開孔パターンができるのと同時に、この503の部分にも開孔パターンが形成されることで、3次元フォトニック結晶構造形成と同時に、503内の欠陥部をつくりこむことができる。
その際、Ga含有部分からなるマスク層502をマスクとし、例えば、誘導結合型プラズマ(ICP)による反応性イオンエッチングを用いて酸化チタン膜501をパターニングする。
そして、マスク層502パターンの長手方向を左右方向、基板500の水平面を0度とする時、左上方から右下方の斜め角度45度方向に酸化チタン開孔パターン504を形成する。
このとき、3次元フォトニック結晶構造の形成と同時に、この構造内へ欠陥部510が形成される。
次に、図12(e)に示すように、酸化チタン膜501のGa含有部分からなるマスク層502は、例えば、オーブンで600℃程度に加熱した後、塩酸溶液でエッチングすることで除去する。
次に、図12(f)に示すように、犠牲層506を埋め込む。この手順は実施例4と同様である。
このGa含有部分からなるエッチングマスク507の形成条件は、例えば加速電圧30kV、電流5nAの条件で照射する。
イオンドーズ量としては、例えば3×1016ions/cm2である。このとき、基板内のGaイオンの深さ分布ピークは、酸化チタン膜501表面から、数10nm程度となる。
ここで、マスク層507の矩形開孔パターンは、開孔パターン504、505の短手方向に隣接して矩形開孔パターンを形成する位置関係である。
次に、図12(h)に示すように、開孔パターン508を形成する。例えば、誘導結合型プラズマ(ICP)による反応性イオンエッチングを用いて、酸化チタン膜501のGa含有部分からなるマスク層507をマスクとし、酸化チタン膜501をパターニングする。
そして、マスク層507パターンの長手方向を左右方向、基板500の水平面を0度とする時、右上方から左下方の斜め角度45度方向に酸化チタン開孔パターン508を形成する。
次に、図13(i)に示すように、開孔パターン504と505と508内の犠牲層506をウェットエッチングにより除去する。
次に、図13(j)に示すように、酸化チタン膜501のGa含有部分からなるマスク層507を、例えば、オーブンで600℃程度に加熱した後、塩酸溶液でエッチングする。
これにより、基板500上に酸化チタン製の3次元フォトニック結晶構造509とその構造内の欠陥部分510が形成される。
基板500上に酸化チタン501からなるウッドパイル構造を有する3次元フォトニック結晶構造509と、そのウッドパイル構造の柱状構造を一部除去した欠陥部510が形成されている。
この3次元フォトニック結晶構造509の周期は、約250nmである。
次に、図14(l)に示すように、3次元フォトニック結晶構造509の欠陥部510内に、光を照射することで発光作用を呈する活性部511を形成する。
その際、例えば活性部として、GaNからなる量子ドットを、例えば、電子線誘起化学気相堆積(EB−CVD)法により、選択的に形成することにより、パッシブ型3次元レーザー素子を形成することができる。
なお、本実施例において、酸化チタン膜501のパターニング方法としては、誘導結合型プラズマ(ICP)による反応性イオンエッチングを用いたが、反応性イオンビームエッチングや高速原子線エッチング等を用いても良い。
実施例6においては、実施例4及び実施例5とは異なる形態の3次元フォトニック結晶レーザー素子の製造方法について説明する。
図15〜図19に、本実施例の3次元フォトニック結晶レーザー素子の製造方法を説明する図を示す。
図15の(a)〜(d)は3次元フォトニック結晶レーザー素子の製造方法の製造工程を説明する平面図である。
また、図16の(e)〜(h)は図15の製造工程に続く製造工程を説明する図である。
また、図17の(i)〜(l)は図16の製造工程に続く製造工程を説明する図である。
また、図18の(m)は図17の製造工程に続く製造工程を説明する図である。また、図19の(n)〜(p)は図18の製造工程に続く製造工程を説明する図である。
図15〜図19において、600は基板、601は酸化チタン膜、602、605、607はマスク層、603、606、608は開孔パターン、604は犠牲層である。
609は酸化チタンからなる3次元フォトニック結晶構造、610は欠陥部、611は活性媒体である。
本実施例における3次元フォトニック結晶レーザー素子は、3次元フォトニック結晶構造として、例えば、ウッドパイル構造の柱状構造の交点に、矩形の板状構造を挟み込んだ形状を有するものである。
次に、図15(b)に示すように、可視光を透過する高屈折率材料として、例えば、酸化チタン膜601を例えばスパッタ法を用いて約1000nmの厚さに成膜する。このようにして、基板上に3次元フォトニック結晶を構成する誘電体膜が成膜される。
次に、図15(c)に示すように、酸化チタン膜601に、例えばGaの集束イオンビーム(FIB)を基板の面内方向に走査しながら照射することで、Ga含有部分からなるエッチングマスク602を形成する。
その際、位置合わせパターン(不図示)も形成する。このGa含有部分からなるエッチングマスク602の形成条件は、例えば加速電圧30kV、電流5nAの条件で照射する。
イオンドーズ量としては、例えば3×1016ions/cm2である。このとき、基板内のGaイオンの深さ分布ピークは、酸化チタン膜601表面から、数10nm程度となる。
その際、Ga含有部分からなるマスク層602をマスクとし、例えば、誘導結合型プラズマ(ICP)による反応性イオンエッチングを用いて酸化チタン膜601をパターニングする。
そして、マスク層602パターンの長手方向を左右方向、基板600の水平面を0度とする時、左上方から右下方の斜め角度45度方向に開孔パターン603を形成する。
次に、図16(e)に示すように、基板600上のGa含有部分からなるマスク層602を、例えば、オーブンで600℃程度に加熱した後、塩酸溶液でエッチングすることで除去する。
次に、図16(f)に示すように、犠牲層604を埋め込む。この手順は実施例4、実施例5と同様である。
このGa含有部分からなるエッチングマスク605の形成条件は、例えば加速電圧30kV、電流5nAの条件で照射する。
イオンドーズ量としては、例えば3×1016ions/cm2である。このとき、基板内のGaイオンの深さ分布ピークは、酸化チタン膜601表面から、数10nm程度となる。
エッチングマスク605の配置は、実施例4、実施例5と異なり、前記開孔パターン603と所定の間隔をあけた位置にマスク開孔601を有する。
この配置をとることで、後述のウッドパイル構造における柱状構造の各交点に矩形の板状構造を形成することができる。また、この間隔は、前記矩形の板状構造の厚みに相当するものである。
次に、図16(h)に示すように、開孔パターン606を形成する。その際、例えば、誘導結合型プラズマ(ICP)による反応性イオンエッチングを用いて、酸化チタン膜601のGa含有部分からなるマスク層605をマスクとし、酸化チタン膜601をパターニングする。
そして、マスク層605パターンの長手方向を左右方向、基板600の水平面を0度とする時、右上方から左下方の斜め角度45度方向に酸化チタン開孔パターン606を形成する。
次に、酸化チタン層601上のGa含有部分からなるマスク層605を例えば、オーブンで600℃程度に加熱した後、塩酸溶液でエッチングすることで除去する。
次に、開孔パターン606内及び酸化チタン膜601上に、犠牲層604として、例えばアトミックレイヤーデポジション法(ALD)により銅膜を成膜する。
次に、図17(j)に示すように、酸化チタン601上に、例えばGaの集束イオンビーム(FIB)を基板の面内方向に走査しながら照射することで、Ga含有部分からなるエッチングマスク607を形成する。
エッチングマスク607の形状は、次工程の2回の開孔パターン形成により、ウッドパイル構造における柱状構造の各交点に、後述の矩形の板状構造形成を可能にするものである。
このGa含有部分からなるエッチングマスク607の形成条件は、これまでと同様である。
その際、Ga含有部分からなるマスク層607をマスクとし、例えば、誘導結合型プラズマ(ICP)による反応性イオンエッチングを用いて酸化チタン膜601をパターニングする。
そして、マスク層607のパターンの長手方向を左右方向、基板600の水平面を0度とする時、左上方から右下方の斜め角度45度方向に開孔パターン606を形成する。
そして、マスク層607パターンの長手方向を左右方向、基板600の水平面を0度とする時、右上方から左下方の斜め角度45度方向に開孔パターン608を形成する。
次に、開孔パターン603と開孔パターン606内の犠牲層604をウェットエッチングにより除去する。
図19(n)は、図18(m)の3次元フォトニック結晶構造におけるC−C'断面図である。
基板600上に酸化チタン601からなるウッドパイル構造の柱状構造の交点に、酸化チタン601からなる矩形の板状構造をはさみこんだ形状を有する3次元フォトニック結晶構造609が形成されている。
次に、図19(o)に示すように、集束イオンビーム加工により、例えば、ウッドパイル構造の柱状構造に沿って柱状構造を除去することで、3次元フォトニック結晶構造609内に欠陥部611を形成する。
次に、図19(p)に示すように、3次元フォトニック結晶構造609の欠陥部610内に、光を照射することで発光作用を呈する活性部611として、例えばGaNからなる量子ドットを形成する。
例えば、活性部として電子線誘起化学気相堆積(EB−CVD)法を用いて選択的に形成することにより、パッシブ型3次元可視光レーザー素子を形成することができる。
本実施例において、酸化チタン膜601のパターニング方法としては、誘導結合型プラズマ(ICP)による反応性イオンエッチングを用いたが、反応性イオンビームエッチングや高速原子線エッチング等を用いても良い。
101:集束イオンビーム(FIB)
102、204、207、208、301、304、305:エッチングマスク201、202:アルミ薄膜
203、206、302、306:基板露出部
205、209、303、307、308:斜め開孔パターン
210、312:3次元構造体
309、310:ロッド
311:パッド401、501、503、601:酸化チタン膜
402、405、502、507、602、605、607:マスク層
403、406、504、505、508、603、606、608:開孔パターン
404、506、604:犠牲層
409、509、609:酸化チタンからなる3次元フォトニック結晶構造
410、510、610:欠陥部
411、511、611:活性部(活性媒体、活性媒質)
Claims (12)
- エッチングマスクの形成方法であって、
基板表面に、集束イオンビームを照射し、該照射領域にイオン含有部分からなる斜めエッチングに用いるエッチングマスクを形成することを特徴とするエッチングマスクの形成方法。 - 前記集束イオンビームに、ガリウム(Ga)イオンによる集束イオンビームを用い、前記エッチングマスクとしてガリウム(Ga)イオン含有部分からなるエッチングマスクを形成することを特徴とする請求項1に記載のエッチングマスクの形成方法。
- 3次元構造体の形成方法であって、
基板を準備する工程と、
前記基板表面に、集束イオンビームを照射し、該照射領域にイオン含有部分からなるエッチングマスクを形成するマスク形成工程と、
前記エッチングマスクを用い、前記基板を斜め方向からドライエッチングして複数の開孔を形成するエッチング工程と、
を有することを特徴とする3次元構造体の製造方法。 - 前記マスク形成工程において、前記集束イオンビームに、ガリウム(Ga)イオンによる集束イオンビームを用いると共に、
前記エッチング工程において、前記ドライエッチングにフッ素系ガスを用いることを特徴とする請求項3に記載の3次元構造体の製造方法。 - 3次元構造体の製造方法であって、
基板を準備する工程と、
前記基板表面に、集束イオンビームを照射し、該照射領域にイオン含有部分からなる第1のエッチングマスクを形成する第1のマスク形成工程と、
前記第1のエッチングマスクを用い、前記基板を斜め方向からドライエッチングして前記基板に第1の複数の開孔を形成する第1のエッチング工程と、
前記基板表面に、集束イオンビームを照射し、該照射領域にイオン含有部分からなる第2のエッチングマスクを形成する第2のマスク形成工程と、
前記第2のエッチングマスクを用い、前記第1の複数の開孔の深さ方向に対して交差するように、前記基板をドライエッチングして第2の複数の開孔を形成する第2のエッチング工程と、
を有することを特徴とする3次元構造体の製造方法。 - 前記第1及び第2のマスク形成工程において、前記集束イオンビームに、ガリウム(Ga)イオンによる集束イオンビームを用いると共に、
前記第1及び第2のエッチング工程において、前記ドライエッチングにフッ素系ガスを用いることを特徴とする請求項5に記載の3次元構造体の製造方法。 - 請求項3から請求項6のいずれか1項に記載の3次元構造体の製造方法を用い、ロッド間に界面がない連続体である3次元構造体を形成することを特徴とする3次元構造体の製造方法。
- 前記3次元構造体は、フォトニック結晶であることを特徴とする請求項3から請求項7のいずれか1項に記載の3次元構造体の製造方法。
- 3次元フォトニック結晶レーザー素子の製造方法であって、
基板上に3次元フォトニック結晶を構成する誘電体膜を成膜する工程と、
前記誘電体膜に、前記基板面の垂線に対し斜め方向からのエッチングを少なくとも2回以上行うことで3次元フォトニック結晶構造を形成する工程と、
3次元フォトニック結晶構造内に構造欠陥部を形成する工程と、
前記欠陥部に発光作用を呈する活性部を形成する工程と、
を含むことを特徴とする3次元フォトニック結晶レーザー素子の製造方法。 - 前記欠陥部を、集束イオンビーム(FIB)加工により形成することを特徴とする請求項9に記載の3次元フォトニック結晶レーザー素子の製造方法。
- 前記活性部を、電子線誘起化学気相堆積(EB−CVD)法で形成することを特徴とする請求項9または請求項10に記載の3次元フォトニック結晶レーザー素子の製造方法。
- 前記誘電体膜は、TiO2膜であることを特徴とする請求項9から請求項11のいずれか1項に記載の3次元フォトニック結晶レーザー素子の製造方法。
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