JP2008310033A - 表示装置、画素駆動方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】カップリングが入った後のソースの引きを早くし、適切にVthキャンセル動作を実行させる。
【解決手段】駆動トランジスタのソースに付加する補助容量を1行前の電源線との間に配すると、1行前の画素回路で閾値キャンセル動作を開始する際、駆動トランジスタのソースにカップリングが入る。これによってソース電位が上昇し、駆動トランジスタのソース側から電源線に電流が流れるが、このときにサンプリングトランジスタTr1を非導通として駆動トランジスタのゲートをフローティング状態とする。すると、カップリングによるソース電位の上昇とともに、ゲート電位も上昇し、これによって駆動トランジスタのゲート−ソース間電圧が大きくなり、電流値が大きくなるため、迅速にソース電圧を第2電位に引き戻すことが可能となる。
【選択図】図11

Description

本発明は、列状の信号線と、行状の走査線及び電源線が交差する部分に形成される画素回路がマトリクス状に配置されて成る表示装置と、その画素駆動方法であって、例えば発光素子として有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)を用いた表示装置に関する。
特開2003−255856号公報 特開2003−271095号公報
例えば上記特許文献1,2に見られるように、有機EL素子を画素に用いた画像表示装置が開発されている。有機EL素子は自発光素子であることから、例えば液晶ディスプレイに比べて画像の視認性が高く、バックライトが不要であり、応答速度が速いなどの利点を有する。又、各発光素子の輝度レベル(階調)はそれに流れる電流値によって制御可能である(いわゆる電流制御型)。
有機ELディスプレイにおいては、液晶ディスプレイと同様、その駆動方式として単純マトリクス方式とアクティブマトリクス方式とがある。前者は構造が単純であるものの、大型且つ高精細のディスプレイの実現が難しいなどの問題がある為、現在はアクティブマトリクス方式の開発が盛んに行なわれている。この方式は、各画素回路内部の発光素子に流れる電流を、画素回路内部に設けた能動素子(一般には薄膜トランジスタ:TFT)によって制御するものである。
ところで有機EL素子を用いた画素回路構成としては、画素毎の輝度ムラの解消等による表示品質の向上や、ハイフレームレート化への対応などの各種の観点より、各種多様な構成が検討されている。例えば画素毎での駆動トランジスタの閾値電圧や移動度のバラツキをキャンセルして画素毎の輝度ムラを解消できるようにした画素回路構成や動作は各種提案されている。
ここで本発明では表示装置の画素回路として、本発明出願人が開発している新規な回路構成及び回路動作を想定した場合に、適切に駆動トランジスタの閾値電圧のキャンセル動作が実行されるようにし、高品質な表示を実現できるようにすることを目的とする。
本発明の表示装置は、画素回路がマトリクス状に配置されて成る画素アレイと、上記画素アレイ上で列状に配設される信号線と、上記画素アレイ上で行状に配設される走査線と、上記画素アレイ上で行状に配設される電源線と、行状に配設された各走査線に順次走査パルスを供給して画素回路を行単位で線順次走査する主スキャナと、上記線順次走査に合わせて行状に配設された各電源線に第1電位と第2電位で切り替わる電源電圧を供給する電源スキャナと、上記線順次走査に合わせて列状に配設された各信号線に信号電位と基準電位を供給する信号セレクタとを備える。
そして上記画素回路は、発光素子と、サンプリングトランジスタと、駆動トランジスタと、保持容量と、補助容量とを有する構成とされる。上記サンプリングトランジスタは、そのゲートが上記走査線に接続され、ソース及びドレインの一方が上記信号線に接続され、他方が上記駆動トランジスタのゲートに接続される。上記駆動トランジスタは、そのソース及びドレインの一方が上記発光素子に接続され、他方が上記電源線に接続される。上記保持容量は、上記駆動トランジスタのゲートとソースの間に接続される。さらに上記駆動トランジスタのソースは、上記補助容量を介してx行(但しx≧1)前の電源線に接続される。
ここで上記x行前の電源線が上記第1電位となるタイミングにおいては、上記サンプリングトランジスタが非導通となるように上記走査パルスのタイミングが設定されているようにする。
また上記構成の画素回路においては、上記電源線が上記第2電位とされ、上記信号線が上記基準電位とされている期間に、上記走査パルスによってサンプリングトランジスタが導通されることで、上記駆動トランジスタのゲート電位が上記基準電位、ソース電位が上記第2電位とされる、上記駆動トランジスタの閾値キャンセル準備が行われる。また上記閾値キャンセル準備の後、上記電源線が上記第1電位とされた状態で、上記信号線が上記基準電位とされている期間に上記走査パルスにより上記サンプリングトランジスタが導通されることで、上記駆動トランジスタの閾値キャンセル動作が行われる。さらに上記信号線に信号電位が印加されている期間に、上記走査パルスによって上記サンプリングトランジスタが導通することで、上記信号電位が上記保持容量に保持されるとともに、上記駆動トランジスタの移動度補正動作が行われ、その後、上記駆動トランジスタが、上記第1電位にある上記電源線からの電流供給により、上記保持容量に保持された信号電位に応じた駆動電流を上記発光素子に流すことで上記発光素子の発光動作が行われるようにされている。そして上記x行前の電源線が上記第1電位となるタイミングとは、上記閾値キャンセル準備の期間内のタイミングである。
本発明の画素駆動方法は、上記構成の画素回路についての駆動方法であり、上記電源線を上記第2電位とし、上記信号線を基準電位とした期間に、上記走査パルスによってサンプリングトランジスタを導通させ、上記駆動トランジスタのゲート電位を上記基準電位、ソース電位を上記第2電位とする、上記駆動トランジスタの閾値キャンセル準備動作と、上記電源線を第1電位とした状態で、上記信号線を上記基準電位とした期間に、上記走査パルスにより上記サンプリングトランジスタを導通させて行う上記駆動トランジスタの閾値キャンセル動作と、上記信号線に信号電位を印加している期間に、上記走査パルスによって上記サンプリングトランジスタを導通させることで、上記信号電位を上記保持容量に保持させるとともに、上記駆動トランジスタの移動度補正動作を行なうサンプリング及び移動度補正動作と、上記駆動トランジスタが、上記第1電位にある上記電源線からの電流供給により、上記保持容量に保持された信号電位に応じた駆動電流を上記発光素子に流すことで上記発光素子を発光させる発光動作とを実行する。そして上記閾値キャンセル準備動作の期間内において上記x行前の電源線が上記第1電位となるタイミングにおいては、上記サンプリングトランジスタが非導通となるように上記走査パルスのタイミングを設定する。
このような本発明においては、その画素回路においてサンプリングトランジスタと駆動トランジスタの動作により、信号電位を保持容量にサンプリングするとともに、保持した信号電位に応じた駆動電流を発光素子に流すことで発光動作を行う。
ここで、駆動トランジスタのソースが、補助容量を介してx行前の電源線に接続されているが、これは、信号電位の保持容量への書込及び移動度補正によってソース電位が上昇したときに、発光素子(例えば有機EL素子)の寄生容量が不足して発光素子がターンオンすることを避けるために容量値を補うためである。
ところがこのように駆動トランジスタのソースに付加する補助容量をx行前の電源線との間に配すると、x行前の画素回路で閾値キャンセル動作を開始する際、つまりx行前の電源線が第1電位とされる際に、駆動トランジスタのソースにカップリングが入ることになる。これによってソース電位が上昇し、駆動トランジスタのソース側から電源線に電流が流れるが、電流量はゲート−ソース間電圧に依存するため、ゲート電位が固定されていると、電流量が比較的少なくなり、ソース電位が第2電位に引き戻されるまでに時間を要することとなる。これが閾値キャンセル準備の期間内となると、閾値キャンセル動作が適正に実行されるようにするためには、ソース電位を迅速に(閾値キャンセル動作が開始される前に)第2電位に戻すことが要求される。
そこで、このカップリングが入るタイミングで上記サンプリングトランジスタが非導通となるようにする。即ち駆動トランジスタのゲートをフローティング状態とする。すると、カップリングによるソース電位の上昇とともに、ゲート電位も上昇し、これによって駆動トランジスタのゲート−ソース間電圧が大きくなり、電流値が大きくなるため、迅速にソース電圧を第2電位に引き戻すことが可能となる。
本発明によれば、駆動トランジスタのソースが補助容量を介してx行前の電源線に接続されている画素回路構成を採用する場合に、x行前の電源線が第1電位となって駆動トランジスタのソースにカップリングが入るタイミングにおいては、サンプリングトランジスタを非導通として駆動トランジスタのゲートをフローティング状態とすることで、ソース電位の引きを早くすることができる。これによってソース電位が第2電位とされるべき閾値キャンセル準備の期間であっても、カップリングによる一時的なソース電位上昇の影響が閾値キャンセルを開始する以降にまで持ち越されることがなくなり、閾値キャンセル動作を適正に実行できるという効果があり、新規な構成の画素回路を用いた表示装置において品質のよい表示を実現できる。
以下、本発明の表示装置の実施の形態として、有機EL素子を用いた表示装置の例を次の順序で説明する。
[1.実施の形態の表示装置の全体構成]
[2.本発明に至る過程における画素回路及び動作]
[3.本発明の実施の形態の画素回路構成における本発明に至る前の回路動作]
[4.本発明の実施の形態としての画素回路動作]
[1.実施の形態の表示装置の全体構成]

図1に実施の形態の表示装置の全体構成を示す。この表示装置は後述するように、駆動トランジスタの閾値電圧や移動度のバラツキに対する補償機能を備えた画素回路10を含むものである。
図1に示すように、本例の表示装置は、画素回路10が列方向と行方向にマトリクス状に配列された画素アレイ部20と、水平セレクタ11と、ライトスキャナ12と、ドライブスキャナ13を備える。
また水平セレクタ11により選択され、輝度情報に応じた映像信号を画素回路10に対する入力信号として供給する信号線DTL1、DTL2・・・が、画素アレイ部20に対して列方向に配されている。信号線DTL1、DTL2・・・は、画素アレイ部20においてマトリクス配置された画素回路10の列数分だけ配される。
また画素アレイ部20に対して、行方向に走査線WSL1,WSL2・・・、電源線DSL1,DSL2・・・が配されている。これらの走査線WSL及び電源線DSLは、それぞれ、画素アレイ部20においてマトリクス配置された画素回路10の行数分だけ配される。
走査線WSL(WSL1,WSL2・・・)はライトスキャナ12により駆動される。ライトスキャナ12は、設定された所定のタイミングで、行状に配設された各走査線WSL1,WSL2・・・に順次、走査パルスWS(WS1,WS2・・・)を供給して、画素回路10を行単位で線順次走査する。
電源線DSL(DSL1,DSL2・・・)はドライブスキャナ13により駆動される。ドライブスキャナ13は、ライトスキャナ12による線順次走査に合わせて、行状に配設された各電源線DSL1,DSL2・・・に第1電位(Vcc)と第2電位(Vini)に切り替わる電源電圧としての電源パルスDS(DS1,DS2・・・)を供給する。
水平セレクタ11は、ライトスキャナ12による線順次走査に合わせて、列方向に配された信号線DTL1、DTL2・・・に対して、画素回路10に対する入力信号としての信号電位(Vsig)と基準電位(Vofs)を供給する。
[2.本発明に至る過程における画素回路及び動作]

表示装置は上記図1のように構成されるが、ここでは、本発明に至る過程で考慮された画素回路10Aの構成とその動作を説明する。
図2に画素回路10Aの構成を示している。この画素回路10Aが、図1の構成における画素回路10のようにマトリクス配置される。なお、図2では簡略化のため、信号線DTLと走査線WSL及び電源線DSLが交差する部分に配される1つの画素回路10Aのみを示している。
この画素回路10Aは、発光素子である有機EL素子1と、1個の保持容量Csと、サンプリングトランジスタTr1、駆動トランジスタTr2としての2個の薄膜トランジスタ(TFT)とで構成されている。サンプリングトランジスタTr1、駆動トランジスタTr2はnチャネルTFTとされている。
保持容量Csは、一方の端子が駆動トランジスタTr2のソースに接続され、他方の端子が同じく駆動トランジスタTr2のゲートに接続されている。
画素回路10Aの発光素子は例えばダイオード構造の有機EL素子1とされ、アノードとカソードを備えている。有機EL素子1のアノードは駆動トランジスタTr2のソースsに接続され、カソードは所定の接地配線(カソード電位Vcat)に接続されている。なお容量CELは、有機EL素子1の寄生容量である。
サンプリングトランジスタTr1は、そのドレインとソースの一端が信号線DTLに接続され、他端が駆動トランジスタTr2のゲートgに接続される。またサンプリングトランジスタのゲートは走査線WSLに接続されている。
駆動トランジスタTr2のドレインdは電源線DSLに接続されている。
有機EL素子1の発光駆動は、基本的には次のようになる。
信号線DTLに信号電位Vsigが印加されたタイミングで、サンプリングトランジスタTr1が走査線WSLによってライトスキャナ12から与えられる走査パルスWSによって導通されることで、信号線DTLからの入力信号Vsigが保持容量Csに書き込まれる。駆動トランジスタTr2は、ドライブスキャナ13によって第1電位Vccが与えられている電源線DSLからの電流供給により、保持容量Csに保持された信号電位に応じた電流を有機EL素子1に流し、有機EL素子1を発光させる。
また、この画素回路10Aでは、有機EL素子1の電流駆動に先立って駆動トランジスタTr2の閾値電圧Vthのバラツキの影響をキャンセルする為の動作(以下、Vthキャンセル動作)を行う。さらに、上記のように信号線DTLからの入力信号Vsigを保持容量Csに書き込むと同時に、駆動トランジスタTr2の移動度のバラツキの影響をキャンセルするための移動度補正動作も行う。
図3により画素回路10Aの動作を説明する。
図3には水平セレクタ11によって信号線DTLに与えられる電位(信号電位Vsigと基準電位Vofs)を、DTL入力信号として示している。
また走査パルスWSとして、ライトスキャナ12によって走査線WSLに印加されるパルスを示している。この走査パルスWSにより、サンプリングトランジスタTr1が、導通/非導通に制御される。
また電源パルスDSとして、ドライブスキャナ13によって電源線DSLに印加される電源電圧を示している。この電源電圧としては、ドライブスキャナ13は第1電位Vccと第2電位Viniが所定タイミングで切り替わるように供給する。
また駆動トランジスタのゲート電位Vg、ソース電位Vsの変動も示している。
図3のタイミングチャートにおける時点t0は、発光素子である有機EL素子1が発光駆動される1サイクル、例えば画像表示の1フレーム期間の開始タイミングとなる。
まず時点t0からVthキャンセル動作のための準備を行う。このためドライブスキャナ13は、時点t0で電源パルスDSを第2電位Viniとする。また、信号線DTLが基準電位Vofsとされている期間に、ライトスキャナ12によって走査パルスWSがHレベルとされる。
電源線DSLの電源パルスDSが第2電位Viniとされることで、駆動トランジスタTr2のソース電位Vsは、第2電位Viniにまで低下されて固定される。
また信号線DTLが基準電位Vofsとされている期間に走査パルスWSがHレベルとされてサンプリングトランジスタTr1が導通されることで、駆動トランジスタTr2のゲート電位Vgが、電圧Vofsの固定電位とされる。
このようにして、駆動トランジスタTr2のゲート−ソース間電圧Vgsを、閾値電圧Vth以上に開くことで、Vthキャンセルの準備を行う。
なお、時点t1,時点t2でも、信号線DTLが基準電位Vofsとされている期間に走査パルスWSがHレベルとされてサンプリングトランジスタTr1が導通されるが、これは駆動トランジスタTr2のゲート電位Vgを、より確実に基準電位Vofsに固定するために行われるものである。
次に時点t3からVthキャンセル動作が開始される。このときは、駆動トランジスタTr2のゲート電位Vgを基準電位Vofsに固定したまま、ドライブスキャナ13によって電源パルスDSが第1電位Vccとされることで、ソース電位Vsが上昇する。
但しこのとき、ソース電位Vsが有機EL素子1の閾値を越えないようにするため、及びDTL入力信号が信号電位Vsigの期間にはサンプリングトランジスタTr1を非導通とするため、ライトスキャナ12は、信号線DTLが基準電位Vofsとなる期間に走査パルスWSを断続的にオンさせる。これによって期間tb、tc,td、teとして示すように、期間的に分割してVthキャンセル動作が行われる。
このVthキャンセル動作は、駆動トランジスタTr2のゲート−ソース間電圧Vgs=閾値電圧Vthとなると完了する。
その後、信号線DTLが信号電位Vsigとなったタイミング(期間tf)において、走査パルスWSがオンとされることで、保持容量Csに信号電位Vsigが書き込まれる。また、この期間tfは、駆動トランジスタTr2の移動度補正期間ともなる。
この期間tfでは、駆動トランジスタTr2の移動度に応じてソース電位Vsが上昇する。即ち駆動トランジスタTr2の移動度が大きければ、ソース電位Vsの上昇量が大きく、移動度が小さければソース電位Vsの上昇量が小さい。これは結果として発光期間における駆動トランジスタTr2のゲート−ソース間電圧Vgsを、移動度に応じて調整する動作となる。
その後、ソース電位Vsが有機EL素子1の閾値を越える電位となったときに、有機EL素子1が発光されることになる。
即ち駆動トランジスタTr2は保持容量Csに保持されている電位に応じて駆動電流を流し、有機EL素子1を発光させる。このとき駆動トランジスタTr2のソース電位Vsは所定の動作点に保持されている。
駆動トランジスタTr2のドレインには電源線DSLから第1電位Vccが印加されており、常に飽和領域で動作するように設定されているため、駆動トランジスタTr2は定電流源として機能し、有機EL素子1に流れる電流Idsは駆動トランジスタTr2のゲート−ソース間電圧Vgsに応じて、
Figure 2008310033

となる。但し、Idsは飽和領域で動作するトランジスタのドレイン・ソース間に流れる電流、μは移動度、Wはチャネル幅、Lはチャネル長、Coxはゲート容量、Vthは駆動トランジスタTr2の閾値電圧、Vgsは駆動トランジスタTr2のゲート−ソース間電圧を表わしている。
この(数1)からわかるように、電流Idsは駆動トランジスタTr2のゲート−ソース間電圧Vgsの2乗値に依存するため、電流Idsとゲート−ソース間電圧Vgsの関係は図4のようになる。
飽和領域では駆動トランジスタTr2のドレイン電流Idsはゲート−ソース間電圧Vgsによって制御されるが、保持容量Csの作用により駆動トランジスタTr2のゲート・ソース間電圧Vgs(=Vsig+Vth)は一定であるので、駆動トランジスタTr2は一定電流を有機EL素子1に流す定電流源として動作する。
これにより有機EL素子1のアノード電位(ソース電位Vs)は有機EL素子1に電流が流れる電圧まで上昇し、有機EL素子1は発光する。つまり今回のフレームにおける、信号電圧Vsigに応じた輝度での発光が開始される。
このように画素回路10Aは1フレーム期間において、Vthキャンセル動作及び移動度補正を含んで、有機EL素子1の発光のための動作が行われる。
Vthキャンセル動作によって各画素回路10Aでの駆動トランジスタTr2の閾値電圧Vthのバラツキや、経時変動による閾値電圧Vth変動などに関わらず、信号電位Vsigに応じた電流を有機EL素子1に与えることができる。つまり製造上或いは経時変化による閾値電圧Vthのバラツキをキャンセルして、画面上に輝度ムラ等を発生させずに高画質を維持できる。
また、駆動トランジスタTr2の移動度によってもドレイン電流は変動するため、画素回路10A毎の駆動トランジスタTr2の移動度のバラツキにより画質が低下するが、移動度補正により、駆動トランジスタTr2の移動度の大小に応じてソース電位Vsが得られ、結果として各画素回路10Aの駆動トランジスタTr2の移動度のバラツキを吸収するようなゲート−ソース間電圧Vgsに調整されるため、移動度のバラツキによる画質低下も解消される。
[3.本発明の実施の形態の画素回路構成における本発明に至る前の回路動作]

ところが、上記図2の画素回路10Aには、次のような難点があり、このため本実施の形態に相当する画素回路10としての構成が検討された。
上記画素回路10Aにおいては、図3で述べたように、駆動トランジスタTr2の閾値電圧Vthのバラツキを、走査パルスWSで期間的に分割してキャンセルし、また信号電位Vsigの保持容量Csへの書き込みと同時に移動度補正を行うこととしていた。
ここで、図3に期間tfとして示した保持容量Csへの書込及び移動度補正の際に駆動トランジスタTr2のソース電位Vsが上昇するが、有機EL素子1の容量(寄生容量CEL)が不足すると、ソース電位Vsが有機EL素子1の閾値を越え、有機EL素子1がターンオンしてしまう。これは輝度ムラとして画質に影響することになる。
そこで、図5に示すように、本実施の形態に相当する構成としての画素回路10が考えられた。これは上述した画素回路10Aの構成に補助容量Csubを追加したものである。
図5では、図1の画素アレイ部20における第m列、第m+1列と、第n−1行、第n行の画素回路10としての4つの画素回路10(m,n-1)、10(m+1,n-1)、10(m,n)、10(m+1,n)を示している。即ち信号線DTL(m)、DTL(m+1)と、走査線WSL(n−1)、WSL(n)及び電源線DSL(n−1)、DSL(n)の交差する部分の画素回路10である。
そして各画素回路10では、駆動トランジスタTr2のソースsは、補助容量Csubを介して1行前の電源線DSLに接続されている。
例えば電源線DSL(n)と信号線DTL(m)の交差点である画素回路10(m,n)について見てみると、駆動トランジスタTr2のソースsは補助容量Csubを介して1行前の電源線DSL(n−1)に接続されている。他の各画素回路10も同様に、補助容量Csubが1行前の電源線DSLに接続されている。
このように補助容量Csubを設けることで、有機EL素子1の容量不足を補って、上述のように信号電位Vsigの保持容量Csへの書込及び移動度補正の際に、ソース電位Vsが有機EL素子1の閾値を越えてターンオンしてしまうということを回避できる。
ところが、この図5の画素回路10の構成において図3と同様の動作を行うことになるが、その際に以下に述べる不都合が生じる。
有機EL素子1の容量を補うために前段の電源線DSLとの間に補助容量Csubを形成しているため、前段の画素回路10におけるVthキャンセル動作の際にカップリングが入る。
図5の画素回路10(m,n)について述べていくと、前行の電源線DSL(n-1)が第1電位Vccとなる際に、駆動トランジスタTr2のソースにカップリングが入り、ソース電位Vsが上昇する。カップリングによるソース電位Vsの上昇分ΔVsは次のようになる。
Figure 2008310033

ここで、ΔVccは、前行の電源線DSL(n-1)の変動分であり、即ち第2電位Viniから第1電位Vccに切り替わる際の電圧変動分である(ΔVcc=Vcc−Vini)。
このカップリングの影響によって、適正にVthキャンセル動作の準備ができなくなり、Vthキャンセル動作が十分に発揮されなことが生ずる。
以下、画素回路10(m,n)に注目して、カップリングが入る際の動作を図6,図7,図8で説明する。
図6の時点t0,t1,t2,t3は、図2で示した時点t0,t1,t2,t3と同様である。即ち時点t0で電源線DSL(n)における電源パルスDS(n)が第2電位Viniとされ、Vthキャンセル準備が開始される。即ち駆動トランジスタTr2のソース電位Vsが第2電位Viniに引き下げられる。また走査線WSL(n)の走査パルスWS(n)がHレベルとされてサンプリングトランジスタTr1が導通されて、駆動トランジスタTr2のゲート電位Vgが基準電位Vofsとされる。
その後、時点t1,t2でも、信号線DTLが基準電位Vofsとされているときに走査線WSL(n)の走査パルスWS(n)がHレベルとされ、このVthキャンセル準備の期間中に駆動トランジスタTr2のゲート電位Vgを基準電位Vofsに抑えるつけるようにしている。
その後、時点t3で電源線DSL(n)の電源パルスDS(n)が第1電位Vccとされ、図3で述べたように、期間tb,tc,td,teにおけるVthキャンセル動作が実行される。
ここで、図6に示す電源パルスDS(n−1)は、第n−1行の電源線DSL(n−1)の電源パルスであるが、その電源パルスDS(n−1)は、第n−1行の画素回路10(m,n-1)等においてVthキャンセル動作を開始するタイミングで第2電位Viniから第1電位Vccに立ち上がる。例えば通常、電源パルスDS(n)が第1電位Vccとなるタイミングより1H(1水平期間)前のタイミングで、電源パルスDS(n−1)が第1電位Vccに立ち上がる。この1行前の画素回路10についての電源パルスDS(n−1)が第1電位Vccとなるタイミングを時点t21として示している。そして電源パルスDS(n−1)が第1電位Vccとなる時点t21では、走査パルスWS(n)はHレベル、つまりサンプリングトランジスタTr1が導通している期間となる。
この時点t21は、画素回路10(m,n)についてみれば、Vthキャンセル準備の期間中であって、上述したカップリングが入るタイミングとなる。
この時点t21を中心として時間軸を拡大した波形を図8に示すとともに、カップリングが入る前後の等価回路を図7(a)(b)に示す。
図8に示す時点t2で走査パルスWS(n)がHレベルとされるのは、図3,図6でも述べたように、信号線DTLが基準電位Vofsとされている間にサンプリングトランジスタTr1を導通させ、駆動トランジスタTr2のゲート電位Vgを適正に基準電位Vofsに保たせるようにするためである。時点t2で走査パルスWS(n)がHレベルとされた際の等価回路は図7(a)に示される。
駆動トランジスタTr2のゲート電位Vgは基準電位Vofsに保たれ、また電源パルスDS(n)=第2電位Viniが継続されているため、ソース電位Vsは第2電位Viniに固定されている。
ここで時点t21で、前段である第n−1行の電源パルスDS(n−1)が第1電位Vccに立ち上がると、上述したカップリングが入り、ソース電位Vsが、Vini+ΔVsに上昇する。ソース電位Vsの変動分ΔVsは、上記(数2)のとおりである。
またこの時点で電源線DSL(n)=第2電位Viniである。
従って、図7(b)に電流Idsとして示すように、ソース側から電源線DSL(n)に向かう電流が流れる。
なお、このときサンプリングトランジスタTr1が導通されているため、ゲート電位Vgは基準電位Vofsで固定されている。つまりカップリングが入る時点のゲート電位Vgの変動分ΔVg=0である。
ところで、このカップリングが入る時点t21は、Vthキャンセル準備の期間中であるが、このVthキャンセル準備の動作とは、そもそも、ゲート電位Vgは基準電位Vofsとし、またソース電位Vsを第2電位Viniに固定することで、ゲート−ソース間電圧Vgsを閾値電圧Vthより開くことを目的とする動作である。
ここで時点t21でカップリングが入ることで、瞬間的にソース電位Vsが(Vini+ΔVs)に上昇するが、図7(b)のように電流Idsが流れることによって、ソース電位Vsは低下していく。
問題は、Vthキャンセル動作を開始する時点t3で、ソース電位Vsが第2電位Viniにまで戻っているか否かということになる。
図8のソース電位Vsを見ると、時点t21でカップリングによりソース電位Vsが(Vini+ΔVs)に上昇し、その後、図7(b)で述べた電流Idsが流れることにより、ソース電位Vsは徐々に低下している。
ところがソース電位Vsの低下が比較的遅く、Vthキャンセル動作が開始される時点t3において、ソース電位Vsが第2電位Viniにまで戻されていない。
すると、Vthキャンセル準備において、駆動トランジスタTr2のゲート−ソース間電圧Vgsが十分に開かれないことになる。
なお以下では、ソース電位Vsを第2電位Viniにまで戻すこと「ソース電位の引き」という言葉を使い、「ソース電位の引きが遅い/早い」という表現を用いる。
この図8の場合のように、ソース電位の引きが遅くなると、Vthキャンセル準備が適正に行われないことになり、その結果、Vthキャンセル動作が適正に機能しないことが生ずる。そこで、カップリングによりソース電位Vsが上昇した直後に、ソース電位の引きを早くすることが求められる。
[4.本発明の実施の形態としての画素回路動作]

実施の形態の表示装置は、図1の構成において、画素回路10として上記図5に示した構成を備える。また基本的には図3で説明した動作を行う。
そして上述したように、図5の回路構成を採る場合、カップリングが入った後のソースの引きが遅れて十分なVthキャンセル動作の準備ができないということが発生するが、本実施の形態としては、図5の画素回路10の構成において、Vthキャンセル準備の期間中にカップリングによってソース電位Vsが上昇した直後に、ソース電位の引きを早くして、Vthキャンセル準備動作が適切に行われるようにするものである。
実施の形態としての動作を図9,図10,図11で説明する。
図9は、上記図6と同様に、信号線DTLによる入力信号と、走査パルスWS(n)と、電源パルスDS(n)と、1行前の電源パルスDS(n−1)を示している。
本実施の形態においては、ライトスキャナ12が走査パルスWS(n)をHレベルとするタイミングをずらし、カップリングが入る時点t21においては走査パルスWS(n)がLレベルとなるようにする。
即ち図9において、時点t0,時点t1で走査パルスWS(n)がHレベルとされることは、図3,図6と同様であるが、1行前の電源パルスDS(n−1)が第1電位Vccとなる時点t21の近辺では、時点t2’〜t22’の期間に走査パルスWS(n)がHレベルとなるように、走査パルスWSのタイミングがずらされている。
これはつまり、時点t21でカップリングが入る際に、サンプリングトランジスタTr1を非導通の状態とし、駆動トランジスタTr2のゲートをフローティング状態とすることである。
図10(a)は、時点t2’〜t22’の期間の等価回路である。このとき、上記図7(a)と同様に、サンプリングトランジスタTr1が導通され、ゲート電位Vg=Vofs、ソース電位Vs=Viniとなっている。
図10(b)は、時点t21でカップリングが入った後の状態を示している。サンプリングトランジスタTr1は非導通である。このときカップリングによりソース電位Vsが上昇することによって、図のようにソース側から電源線DSL(n)に向かって電流Idsが流れる。
ここで、電流Idsの電流量について考える。
この図10(b)のように、カップリングが入る時点では、サンプリングトランジスタTr1が非導通であり、駆動トランジスタTr2のゲートgはフローティング状態である。
この状態において、カップリングが入ることによるソース電位Vsの変動分ΔVsは、
Figure 2008310033

のようになる。
また、駆動トランジスタTr2のゲート電位Vgは、この場合フローティング状態であるためソース電位Vsの上昇と共に上昇する。図10(c)のように容量成分Cd、Cgd、Cgsを考えると、ゲート電位Vgの変動分ΔVgは、
Figure 2008310033

のようになる。
このようにソース電位Vsの上昇とともにゲート電位Vgが上昇することは、ゲート−ソース間電圧Vgsが開くことを意味する。
但しこの図10(b)の電流Idsが流れる場合は、ソースsがドレイン、ドレインdがソースとして働くため、ここでいうゲート−ソース間電圧Vgsとは、ゲートg−電源線DSL(n)の間の電圧である。
ここで上述した図7(b)と比較する。図7(b)の場合、ゲート電位Vgは基準電位Vofsに固定されている。このため、電流Idsに影響するゲート−ソース間電圧Vgsとは、基準電位Vofsと電源線DSL(n)の第2電位Viniの電位差となる。
一方、図10(b)の状態では、カップリングが入った際の電流Idsに影響するゲート−ソース間電圧Vgsとは、ゲート電位Vg=基準電位Vofs+ΔVgと、電源線DSL(n)の第2電位Viniの電位差となる。
つまり、図10(b)の場合、図7(b)に比べてゲート−ソース間電圧Vgsが十分に開くことになる。
上述した(数1)及び図4からわかるように、電流Idsとしての電流値に対しては、ゲート−ソース間電圧Vgsがその2乗値で影響を与える。従って、図10(b)の場合、電流Idsは十分に大きくなり、結果としてソースの引きを早くできる。
図11に、本例の場合の時点t21前後を拡大して示している。
走査パルスWS(n)は時点t2’〜t22’の期間にHレベルとされ、これは時点t21とは、ずれたタイミングとなっている。
そして時点t21で1段前の電源パルスDS(n−1)が第1電位Vccとなり、カップリングが入るが、このとき図のようにソース電位VsはΔVs(上記数3)だけ上昇し、またこれに伴ってゲート電位VgはΔVg(上記数4)だけ上昇する。
そしてこの場合、ゲート電位Vgが上昇することでゲート−ソース間電圧Vgsが十分に開き、電流Idsは増大する。この結果、図のようにソース電位Vsは迅速に第2電位Viniにまで戻されることになる。ゲート電位Vgも基準電位Vofsとなる。
ソース電位の引きが早くなることで、例えば時点t21より1H後となる時点t3でVthキャンセル動作を開始する際には、ソース電位Vsは第2電位Viniに戻されており、これによって適正なVthキャンセル動作が実行されることになる。
即ち本実施の形態によれば、駆動トランジスタTr2のソースsが補助容量Csubを介して1行前の電源線DS(n−1)に接続されている画素回路構成を採用する場合に、1行前の電源線DS(n−1)が第1電位Vccとなってソースsにカップリングが入る時点t21においては、サンプリングトランジスタTr1を非導通として駆動トランジスタTr2のゲートgをフローティング状態とすることで、ソース電位Vsの引きを早くすることができる。これによってソース電位Vsが第2電位Viniとされるべき閾値キャンセル準備の期間であっても、カップリングによる一時的なソース電位上昇の影響が閾値キャンセルを開始する以降にまで持ち越されることがなくなり、閾値キャンセル動作を適正に実行できるという効果があり、表示装置として品質のよい表示を実現できる。
また、ソース電位の引きが早くできることは、画像表示のハイフレームレート化への対応を考えても好適となる。即ち1H期間が短くなった場合でも、適切にVthキャンセル動作を実行できる。
なお、ソース電位の引きを、より早くするためには、ゲート電位Vgの上昇割合を増加させることも好適である。
ゲート電位Vgの変動量ΔVgは、上記(数4)のようになるが、この(数4)から、保持容量Csを大きくすれば、ΔVgが大きくなることが理解される。
従って、保持容量Csの容量値設定により、カップリングが入る際のゲート電位Vgの上昇割合を大きくすることができる。ゲート電位Vgの変動量ΔVgが大きくなれば、それだけゲート−ソース間電圧Vgs(上述のようにこの場合はゲート−電源線DSL(n)間の電圧)が大きくなり、電流Idsを増大させることができるため、よりソースの引きを早くすることができる。
特にハイフレームレート化により1H期間が短くなる場合など、このようにゲート電位の上昇割合を増加させることが適切である。
また、図5の回路構成では、駆動トランジスタTr2のソースsは、補助容量Csubを介して1行前の電源線DSLに接続するようにしていたが、例えば2行前の電源線DSLに接続するようにしてもよい。
この場合の構成を図12に示す。図12では、図1の画素アレイ部20における第m列、第m+1列と、第n−2行、第n−1行、第n行の画素回路10としての6つの画素回路10(m,n-2)、10(m+1,n-2)、10(m,n-1)、10(m+1,n-1)、10(m,n)、10(m+1,n)を示している。即ち信号線DTL(m)、DTL(m+1)と、走査線WSL(n−2)、WSL(n−1)、WSL(n)及び電源線DSL(n−2)、DSL(n−1)、DSL(n)の交差する部分の画素回路10である。
そして各画素回路10では、駆動トランジスタTr2のソースsは、補助容量Csubを介して2行前の電源線DSLに接続されている。
例えば画素回路10(m,n)について見てみると、駆動トランジスタTr2のソースsは補助容量Csubを介して2行前の電源線DSL(n−2)に接続されている。他の各画素回路10も同様に、補助容量Csubが2行前の電源線DSLに接続されている。
この場合の動作タイミングを上記図9と同様にして示すと、図13のようになる。即ち画素回路10(m,n)から考えれば、時点t3でVthキャンセル動作を開始するより2H期間前である時点t23に、2行前の電源線DSL(n−2)が第1電位Vccに立ち上がり、このときにカップリングが入ることになる。
ここで、図のように時点t21では、走査パルスWS(n)はLレベルとなるように設定されていることで、カップリングが入る際には駆動トランジスタTr2のゲートはフローティング状態とされ、上述した実施の形態の場合と同様、ソースの引きを早くできることになる。
そしてさらには、このように構成すると、カップリングが入る時点から、Vthキャンセル動作を開始する時点までは、2H期間という時間的余裕が生まれる。つまりソースの引きを完了させなければならない時間としての余裕が広がる。このようにソースを引く時間のマージンを増加させることで、より確実にVthキャンセル準備を整え、Vthキャンセル動作をより確実な動作とすることができる。
特にハイフレームレート化が進んで1H期間としての時間が短くなる場合には、このようにしてソースの引く時間を2H期間とすることが好適となる。
もちろん、補助容量Csubを、3行以上前の電源線DSLに接続するようにし、ソースの引きを完了させる期間のマージンをより広げるようにすることも考えられる。
本発明の実施の形態の表示装置の構成の説明図である。 実施の形態に至る前の画素回路構成の説明図である。 実施の形態に至る前の画素回路及び実施の形態の画素回路の基本的な動作の説明図である。 駆動トランジスタのIds−Vgs特性の説明図である。 実施の形態の画素回路の説明図である。 実施の形態に至る前の回路動作の説明図である。 実施の形態に至る前の回路動作における等化回路図である。 実施の形態に至る前の回路動作における波形図である。 実施の形態の回路動作の説明図である。 実施の形態の回路動作における等化回路図である。 実施の形態の回路動作における波形図である。 他の実施の形態の画素回路の説明図である。 他の実施の形態の回路動作の説明図である。
符号の説明
1 有機EL素子、10 画素回路、11 水平セレクタ、12 ライトスキャナ、13 ドライブスキャナ、20 画素アレイ部、Cs 保持容量、Tr1 サンプリングトランジスタ、Tr2 駆動トランジスタ、Csub 補助容量

Claims (3)

  1. 発光素子と、サンプリングトランジスタと、駆動トランジスタと、保持容量と、補助容量とを有する画素回路が、マトリクス状に配置されて成る画素アレイと、
    上記画素アレイ上で、列状に配設される信号線と、
    上記画素アレイ上で、行状に配設される走査線と、
    上記画素アレイ上で、行状に配設される電源線と、
    行状に配設された各走査線に順次走査パルスを供給して、画素回路を行単位で線順次走査する主スキャナと、
    上記線順次走査に合わせて行状に配設された各電源線に第1電位と第2電位で切り替わる電源電圧を供給する電源スキャナと、
    上記線順次走査に合わせて列状に配設された各信号線に信号電位と基準電位を供給する信号セレクタとを備え、
    上記画素回路において、
    上記サンプリングトランジスタは、そのゲートが上記走査線に接続され、ソース及びドレインの一方が上記信号線に接続され、他方が上記駆動トランジスタのゲートに接続され、
    上記駆動トランジスタは、そのソース及びドレインの一方が上記発光素子に接続され、他方が上記電源線に接続され、
    上記保持容量は、上記駆動トランジスタのゲートとソースの間に接続され、
    上記駆動トランジスタのソースは、上記補助容量を介してx行(但しx≧1)前の電源線に接続されており、
    上記x行前の電源線が上記第1電位となるタイミングにおいては、上記サンプリングトランジスタが非導通となるように上記走査パルスのタイミングが設定されていることを特徴とする表示装置。
  2. 上記電源線が上記第2電位とされ、上記信号線が上記基準電位とされている期間に、上記走査パルスによって上記サンプリングトランジスタが導通されることで、上記駆動トランジスタのゲート電位が上記基準電位、ソース電位が上記第2電位とされる、上記駆動トランジスタの閾値キャンセル準備が行われ、
    上記閾値キャンセル準備の後、上記電源線が上記第1電位とされた状態で、上記信号線が上記基準電位とされている期間に上記走査パルスにより上記サンプリングトランジスタが導通されることで、上記駆動トランジスタの閾値キャンセル動作が行われ、
    上記信号線に信号電位が印加されている期間に、上記走査パルスによって上記サンプリングトランジスタが導通することで、上記信号電位が上記保持容量に保持されるとともに、上記駆動トランジスタの移動度補正動作が行われ、
    上記駆動トランジスタが、上記第1電位にある上記電源線からの電流供給により、上記保持容量に保持された信号電位に応じた駆動電流を上記発光素子に流すことで上記発光素子の発光動作が行われるようにされており、
    上記x行前の電源線が上記第1電位となるタイミングとは、上記閾値キャンセル準備の期間内のタイミングであることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  3. 発光素子と、サンプリングトランジスタと、駆動トランジスタと、保持容量と、補助容量とを有する画素回路が、マトリクス状に配置されて成る画素アレイと、
    上記画素アレイ上で、列状に配設される信号線と、
    上記画素アレイ上で、行状に配設される走査線と、
    上記画素アレイ上で、行状に配設される電源線と、
    行状に配設された各走査線に順次走査パルスを供給して、画素回路を行単位で線順次走査する主スキャナと、
    上記線順次走査に合わせて行状に配設された各電源線に第1電位と第2電位で切り替わる電源電圧を供給する電源スキャナと、
    上記線順次走査に合わせて列状に配設された各信号線に信号電位と基準電位を供給する信号セレクタとを備え、
    上記画素回路において、
    上記サンプリングトランジスタは、そのゲートが上記走査線に接続され、ソース及びドレインの一方が上記信号線に接続され、他方が上記駆動トランジスタのゲートに接続され、
    上記駆動トランジスタは、そのソース及びドレインの一方が上記発光素子に接続され、他方が上記電源線に接続され、
    上記保持容量は、上記駆動トランジスタのゲートとソースの間に接続され、
    上記駆動トランジスタのソースは、上記補助容量を介してx行(但しx≧1)前の電源線に接続されている表示装置の画素駆動方法として、
    上記電源線を上記第2電位とし、上記信号線を上記基準電位とした期間に、上記走査パルスによってサンプリングトランジスタを導通させ、上記駆動トランジスタのゲート電位を上記基準電位、ソース電位を上記第2電位とする、上記駆動トランジスタの閾値キャンセル準備動作と、
    上記電源線を第1電位とした状態で、上記信号線を上記基準電位とした期間に上記走査パルスにより上記サンプリングトランジスタを導通させて行う上記駆動トランジスタの閾値キャンセル動作と、
    上記信号線に信号電位が印加されている期間に、上記走査パルスによって上記サンプリングトランジスタを導通させることで、上記信号電位を上記保持容量に保持させるとともに、上記駆動トランジスタの移動度補正動作を行なうサンプリング及び移動度補正動作と、
    上記駆動トランジスタが、上記第1電位にある上記電源線からの電流供給により、上記保持容量に保持された信号電位に応じた駆動電流を上記発光素子に流すことで上記発光素子を発光させる発光動作と、
    を実行するとともに、
    上記閾値キャンセル準備動作の期間内において上記x行前の電源線が上記第1電位となるタイミングにおいては、上記サンプリングトランジスタが非導通となるように上記走査パルスのタイミングを設定することを特徴とする画素駆動方法。
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