JP2008309841A - 発音片駆動機構および、この発音片駆動機構を複数備えた鍵盤楽器 - Google Patents

発音片駆動機構および、この発音片駆動機構を複数備えた鍵盤楽器 Download PDF

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Abstract

【課題】変位可能な自由端部分を持つ発音片を弾く駆動機構に関して、製造が容易で発音や操作感の良好な機構を提供する。
【解決手段】自由端が弾かれて音を発する発音片3と、発音片を弾く駆動ピン5bが設けられたジャック5と、回動可能に支持されたジャックを駆動ピンが発音片を変位させるB方向に移動させるためのウイッペン4と、利用者の操作力をウイッペンに伝える鍵盤6と、発音片が上方向に変位した後のジャックをE方向に回動させて駆動ピンを発音片自由端の外側へ逃がすための規制片1kとから構成した。また、駆動される発音片3と対応する補助リードを併せ設けて、当該補助リードの共鳴による生成音のハーモナイズ化を図った。
【選択図】図4

Description

本発明は、変位可能な自由端部分を持つ発音片の駆動機構および、各音階に対応した複数の当該駆動機構を備えた鍵盤楽器に関する。
特にピンなどの駆動要素を例えば上方向(縦方向)に移動させて発音片を弾いた段階で、当該駆動要素が設けられている駆動部材(ジャックなど)をそれに対する移動規制部材との当接作用に基づいて回動させることにより、駆動要素が例えば略横方向に移動して発音片の自由端部分の外側へ逃げるようにしたものである。
本発明はこのように、発音片駆動機構の構成を複雑化することなしに、駆動要素で弾かれた発音片自由端部分のその後の振動が抑止され、また、駆動要素が発音片の自由端部分に作用してからその外側に逃げる際の動作のシャープ化を図れるようにしている。
駆動要素が発音片の自由端部分を弾いてそこから逃げていく態様の発音片駆動機構は、下記の公報で開示されている(特許文献1参照)。なお、以下の〔 〕内の番号は当該公報における参照番号を示している。
この発音片駆動機構の場合、発音片[11]の自由端部分を弾くための作動歯輪[10]が始動歯輪[7]とともに設けられており、この始動歯輪を、鍵盤[1]と連動する始動杆[4]に形成された始動爪[5]で回転駆動している。
これらの発音片作動歯輪[10]および始動歯輪[7]は操作歯輪[8]の側面部分に形成されている。横軸[9]に取り付けられた当該操作歯輪は、鍵盤[1]の押下げ操作時に当該始動歯輪が始動爪[5]で駆動されることにより、時計方向に一つの発音片作動歯分だけ回転する。
この回転にともない、発音片自由端部分の直下に位置している所定の作動歯が当該自由端部分を上方向に弾いた上で、そこから逃げていく。
また、操作歯輪[8]をいわばその静止モード位置(=鍵盤[1]が押下げ操作されていない状態)に保持するための抑制板発条[12]が、当該操作歯輪側面部分の刺輪[13]の下方に位置する歯[13a],[13b]を上方に押圧する形で、設けられている。
実公昭36−6022号公報
このように上述の発音片駆動機構の場合、発音片の自由端部分を弾くための手段として歯車状の回転機構が用いられている。
そして、この歯車状の回転機構の側面部分に複数形成された自由端部分駆動用の歯(発音片作動歯輪)が鍵盤の押下げ操作ごとに一個分だけ円周方向に同じ態様で移動することにより、自由端部分を上方に弾いた上でこれから逃げて、かつ、当該回転機構がこの移動後(および移動前)の状態に専用部材で保持されるようにしている。
そのため、発音片駆動機構の全体構成が複雑化してしまい、製造コストも高くなるという問題点があった。
また、自由端部分駆動用の歯(発音片作動歯輪)は、それが当該自由端部分を弾くのと略同じ方向に逃げていくことになり、この弾きから逃げへの動作変化がいわば鈍くなりがちであるという問題点があった。
そこで本発明においては、発音片の自由端部分に作用する駆動源として(駆動部材に設けられた)単一の駆動要素を用い、この駆動要素が例えば縦方向に移動して当該自由端部分に作用する段階で当該駆動部材を回動させることにより、当該駆動要素を例えば略横方向に移動させて当該自由端部分から外側へ逃がす態様にして、発音片駆動機構の全体構成の簡単化とともに、自由端部分の縦方向の変位から横方向への逃げへの動作変化のシャープ化を図ることなどを目的とする。
本発明は、以上の課題を次の発音片駆動機構により解決する。
(1)自由端部分が変位可能な態様で基部側(例えば後述の上側基台部分2a)に取り付けられた発音片(例えば後述の発音片3)と、
前記自由端部分に作用する単一の駆動要素(例えば後述の駆動ピン5b)が設けられた駆動部材(例えば後述のジャック5)と、
前記駆動部材を回動可能な態様で支持して、かつ、前記駆動要素が前記自由端部分へ近づく第1の方向に当該駆動部材を移動させるための制御部材(例えば後述のウイッペン4,鍵盤6)と、
前記制御部材の作動に基づいて、前記駆動要素が前記自由端部分に作用する段階で前記駆動部材に当接してこれを回動させることにより、当該駆動要素を、前記第1の方向とは縦横の関係に近似する第2の方向に移動させて当該自由端部分の外側へ逃がすための規制部材(例えば後述の移動規制部1j,規制片1k)と、
を備えた発音片駆動機構を用いる。
(2)上記(1)の前記制御部材として、
回動可能な態様で基部側(例えば後述の下側基台部分2b)に取り付けられて前記駆動部材を支持する第1の部材(例えば後述のウイッペン4)および、基部側(例えば後述の横方向の基部1)に取り付けられて当該第1の部材を前記第1の方向へ移動させるための第2の部材(例えば後述の鍵盤6)からなる、
ものを用いる。
(3)上記(2)の前記駆動部材として、
回動中心部分(例えば後述の回動軸5a)が前記第1の部材に摩擦係合し、かつ、作動していない初期状態では、当該回動中心部分に対し前記駆動要素とは反対側の部分(例えば後述のジャックテール5eの下面端部)が前記第2の部材(例えば後述の受け部6f)に当接して保持される、
ものを用いる。
(4)上記(1)〜(3)において、
自由端部分が変位可能な態様で前記基部側に取り付けられて、前記発音片との共鳴作用を呈する補助発音片(例えば後述の補助リード7)を備えた、
ものを用いる。
本発明は、このような構成からなる発音片駆動機構および、複数の当該発音片駆動機構からなる鍵盤楽器を対象としている。
本発明は、ピンなどの駆動要素を例えば縦方向に移動させて発音片を弾いた段階で、当該駆動要素が設けられている駆動部材(ジャックなど)をそれの位置規制部材との当接作用に基づいて積極的に回動させることにより、駆動要素が例えば略横方向に移動して発音片の自由端部分の外側へ逃げるようにしている。
そのため、発音片駆動機構の構成を複雑化することなしに、駆動要素で弾かれた(叩かれた)発音片自由端部分のその後の振動を抑止し、かつ、駆動要素が発音片の自由端部分に作用してからその外側に逃げる際の動作のシャープ化を図ることができる。
また、発音片との共鳴関係を有する補助発音片を設けているので、当該発音片に基づく生成音のハーモナイズ化を図ることができる。
また、発音片の自由端部分は鍵盤部分の操作により駆動されるので、操作力の程度に応じて、当該発音片が生成する音の強弱をつけることができる。
さらには後述のように、発音片の操作・駆動系(鍵盤6,ウイッペン4やジャック5など)を構成する部材同士(鍵盤6およびウイッペン4)は接続されずに、かつ、当該操作・駆動系が当該発音片に作動してから初期状態に復帰するための手段として、弾性体を用いるのではなく、当該部材(鍵盤6およびウイッペン4)のそれぞれに設けた重りを用いているので、利用者は発音片の駆動操作の際にいわゆるピアノタッチ感を得ることができる。
図1乃至図6を用いて本発明を実施するための最良の形態を説明する。
ここで、
図1は、静止モード(=鍵盤が押圧操作されていない状態)における発音片駆動機構の全体概要を示し、
図2は、図1の発音片駆動機構の要部(発音片,ジャック,ジャック回動用規制片,ウイッペン,鍵盤など)を示し、
図3は、図2に続く発音片付勢モードにおける発音片駆動機構の要部を示し、
図4は、図3に続くジャック逃げモードにおける発音片駆動機構の要部を示し、
図5は、図4に続くジャック復帰モードにおける発音片駆動機構の要部を示し、
図6は、複数の発音片駆動機構からなる鍵盤楽器の概要を示している。
以下のアルファベット付き参照番号の構成要素(例えば前方基台部分1a)は原則として、当該参照番号の数字部分の構成要素(例えば横方向の基部1)の一部であることを示している。
なお、以下の説明では、図示の鍵盤6の操作面6aの側を「前」とし、これとは反対の重り6eの側を「後」とする。
図1〜図6において、
1は後述の鍵盤6が取り付けられるとともに共鳴箱を形成する横方向の基部,
1aは当該基部の上面に形成された前方基台部分,
1bは当該前方台部分に固定されたガイドピン,
1cは当該前方台部分の上面に当該ガイドピンを囲む形で設けられた保護用のクロス,
1dは当該基部の上面に形成された中央基台部分,
1eは当該中央基台部分に固定されて鍵盤6の揺動軸として作用するバランスピン,
1fは当該中央基台部分の上面に当該バランスピンを囲む態様で設けられた保護用のクロス,
1gは当該基部の上面に形成された後端側基台部分,
1hは当該後端側台部分の上面に設けられた保護用のクロス,
1jは当該基部に形成されて、後述のジャック5の図示上方向への移動を規制してその後の当該ジャックを回動動作に移行させるための移動規制部,
1kはジャック回動モード(逃げモード,図4参照)において後述の突状部5fと当接する規制片,
1mは当該規制片の下端側に設けられた緩衝用のフェルト,
2は後述の発音片3やウイッペン4などが取り付けられるとともに共鳴箱を形成する縦方向の基部,
2aは当該基部の内方側面に設けられた後述の発音片用の上側基台部分,
2bは当該基部の内方側面に設けられた後述のウイッペン用の下側基台部分,
2cは当該下側基台部分に形成された(ウイッペン取付け用の)一対の片部,
3は一端側を上側基台部分2aにビスや螺子などで固定された金属製などの発音片,
3aは当該発音片の下面部分に設けられた調音作用部,
4は下側基台部分2bの片部2cの孔部に周知のブッシングクロスを介して回動可能な態様で取り付けられたウイッペン,
4aは当該孔部に取り付けられた回動軸,
4bは当該ウイッペンに設けられてこれを図示時計方向へ回動付勢するための金属製,木製や合成樹脂製の重り,
4cは当該ウイッペンの底面側に設けられて後述の鍵盤6と当接してこれに応動する態様の(下に凸の曲面状の)ヒールクロス,
4dは当該ウイッペンに略直立する形で設けられて静止モード(図2参照)や発音片付勢モード(図3参照)における後述のジャックボタン5cを受けて保持する受け作用部,
4eは当該ウイッペンの前端側に形成された(ジャック取付け用の)一対の片部,
5はウイッペン4の片部4eの孔部に周知のブッシングクロスを介して回動可能な態様で取り付けられたジャック,
5aは当該孔部に取り付けられた回動軸,
5bは当該ジャックの上端側に設けられて、鍵盤操作にともない発音片3をその下方より上方に弾いてから前方向(図示右方向)に逃げる金属製などの駆動ピン,
5cは回動軸5aと当該駆動ピンとの間に取り付けられて、静止モード(図2参照)や発音片付勢モード(図3参照)の際にウイッペン4の受け作用部4dと当接してこれに保持されるジャックボタン,
5dは当該ジャックボタンの後端側部分(図示左端側部分)に設けられた緩衝用のフェルト,
5eは後述の鍵盤6と対向・当接するジャックテール,
5fは当該ジャックテールの前端側部分(図示右端側部分)に形成されて、ジャック回動モード(逃げモード:図4参照)などの際に規制片1k(フェルト1m)と当接することにより、ジャック5のいわば回動基点となる突状部,
6は基部1に取り付けられて利用者の押圧操作によりバランスピン1eに対して回動する鍵盤,
6aは操作面,
6bはガイドピン1bに対応した前方孔部,
6cはバランスピン1eに対応した中央大孔部,
6dは当該中央大孔部の下方に続くバランスピン対応部分であって当該鍵盤のいわば回動中心となり、また、鍵盤回動の際のバランスピン1eに対する遊び域を備えた形の中央小孔部,
6eは当該鍵盤の後端側部分に設けられた金属製,木製や合成樹脂製の重り,
6fは当該鍵盤の上面部分に取り付けられて図2の静止モードや図5のジャック復帰モードの突状部5fを支持するためのセルロイド,フェルト,皮などからなる受け部,
6gはバランスピン1eに対する周知の揺動用孔部を持つ中座板,
6hは当該鍵盤の幅方向においてバランスピン1eと密接する態様で当該揺動用孔部の内周面に取り付けられた周知のブッシングクロス,
6jはガイドピン1bと密接する態様で前方孔部6bの下側内周面に取り付けられた周知のブッシングクロス,
7は発音片3と平行する形で一端側を上側基台部分2aにビスや螺子などで固定されて、当該発音片との共鳴作用により当該発音片(の生成音)より1オクターブ高い音を発生する金属製などの補助リード(図6参照)、
Aは鍵盤6の移動方向(図3,4参照),
Bはウイッペン4の移動方向(図3,4参照),
Cは駆動ピン5bの移動方向(図3参照),
Dはジャックテール5eの移動方向(図3参照),
Eはジャック5の移動方向(図4参照),
Fは駆動ピン5bの移動方向(図4参照),
Gは鍵盤6の移動方向(図5参照),
Hはウイッペン4の移動方向(図5参照),
Iは駆動ピン5bの移動方向(図5参照),
Jはジャックテール5eの移動方向(図5参照),
Kはウイッペン4の移動方向(図5参照),
Lはジャック5の移動方向(図5参照),
Mは駆動ピン5bの移動方向(図5参照)
をそれぞれ示している。
ここで上述の各構成要素の中で材質を特に記述していない部分は、それぞれの機能に応じて木製,金属製,合成樹脂製、布製,皮製,ゴム製などのものが適宜用いられる。
図示の発音片駆動機構は、大略、
(a)ガイドピン1b,バランスピン1eおよび移動規制部1jなどを備えた横方向の基部1
(b)発音片用の上側基台部分2aおよびウイッペン用の下側基台部分2bなどを備えた縦方向の基部2
(c)上側基台部分2aに一端側を固定されてその反対側が自由端となっている発音片3
(d)下側基台部分2bに回動可能な態様で取り付けられたウイッペン4
(e)ウイッペン4の自由端側に回動可能な態様で取り付けられたジャック5
(f)バランスピン1eを揺動軸(回動軸)とする形で設定されて、ウイッペン4を常時支持するとともに、静止モード(図2参照)やジャック復帰モード(図5参照)のジャックテール5eを受ける鍵盤6
(g)上側基台部分2aに一端側を固定されてその反対側が自由端となっている補助リード7
の各構成要素からなっている。
なお図1〜図5では、発音片駆動機構の動作を説明する上での単なる便宜のため、補助リード7の図示を省略している。この発音片駆動機構も、図6の場合と同様に、発音片3の近くに共鳴用の補助リード7が設けられている。
図1,図2の静止モードでは、
(11)バランスピン1eを揺動中心とする鍵盤6は、その一部に設けられた重り6eの作用により、その後端底面が後端側基台部分1gのクロス1hに当接し、その前方底面が前方基台部分1aのクロス1cから離間し、
(12)一対の片部2c(下側基台部分2b)の孔部に取り付けられた回動軸4aを中心に回動するウイッペン4のヒールクロス4cが、鍵盤6の上面に支持され、
(13)一対の片部4e(ウイッペン4)の孔部に取り付けられた回動軸5aを中心に回動するジャック5(ジャックテール5e)の突状部5fが、鍵盤6の受け部6fに支持され、
(14)この受け部6fに支持されたジャック5のジャックボタン5c(フェルト5d)が、ウイッペン4の受け作用部4dに当接・保持されている。
図示の発音片駆動機構における、図1,図2(静止モード)の鍵盤6の操作面6aを押下げてから離すといった発音片駆動操作にともなう動作態様は次のようになっている。
先ず図3(発音片付勢モード)に示すように、
(21)鍵盤6がその中央小孔部6d(バランスピン1e)を中心にして時計方向(A方向)に回動し、
(22)これにともなってウイッペン4が回動軸4aを中心にして反時計方向(B方向)に回動されることによりジャック5を上方向に移動させ、
(23)このジャック5の移動により、発音片3の自由端部分が駆動ピン5bで略上方向(C方向)に弾かれ、また、当該発音片の突状部5fが上方向(D方向)に移動する。
次に図4(ジャック逃げモード)に示すように、
(31)鍵盤6の更なる時計方向(A方向)への回動にともなってウイッペン4も依然として反時計方向(B方向)に移動し、
(32)ジャック5は、その突状部5fが移動規制部1jの規制片1k(フェルト1m)に当接してウイッペン4とのそれまでと同じ態様での連動ができなくなるため、当該ウイッペンの片部4eの孔部(回動軸5a)に対して時計方向(E方向)に回動し、
(33)この回動により発音片3の駆動ピン5bが前方向(F方向)に移動して当該発音片の自由端部分から逃げる。
そして例えば利用者が操作面6aから指などを離して鍵盤6の押下げ操作を終えた後の所定段階では、図5(ジャック復帰モード)に示すように、
(41)鍵盤6が、その一部に設けられた重り6eの作用で中央小孔部6d(バランスピン1e)を中心にして反時計方向(G方向)に回動し、
(42)この鍵盤6の回動にともないウイッペン4が、その一部に設けられた重り4bの作用で下方向(H方向)に当該鍵盤とともに連動して、ジャック5の駆動ピン5bは右斜め下方向(I方向)に移動し、また、当該ジャックの突状部5fは左下斜め方向(J方向)に移動する。
また、図5のジャック復帰モードにおいてジャック5の突状部5fが鍵盤6の受け部6fに当接した後の、当該鍵盤の反時計方向(G方向)への更なる移動にともない、
(51)ウイッペン4は重り4bの作用で時計方向(図5のK方向)に連続して回動し、
(52)このウイッペン4のK方向への移動にともない、すでに突状部5fの部分が鍵盤6の受け部6fに当接しているジャック5は、自回動軸5aを中心にして反時計方向(図5のL方向)に移動し、
(53)このジャック5のL方向への回動により、当該ジャックに設けられた駆動ピン5bは左斜め下方向(図5のM方向)に移動するとともに、同じく当該ジャックに設けられたジャックボタン5cはウイッペン4の受け作用部4dとの当接状態に移行する。
なお、ジャック5の駆動ピン5bおよびジャックボタン5cが上記(53)の形に移動・移行した状態は図2の静止モードに他ならない。
ここでジャック5の回動軸5aはウイッペン4の片部4eの孔部に周知のブッシングクロスを介して強く摩擦係合している。
そのためジャック5は、規制片1kや受け部6fなどからのいわば押圧力を積極的に受けない限り、ウイッペン4に対して同じ位置態様を保持することになる。
すなわち図2(静止モード)から図3(発音片付勢モード)への移行過程や、図4(ジャック逃げモード)から図5(ジャック復帰モード)への移行過程などでは、ウイッペン4およびジャック5がいわば単一部材化している。
図2〜図5からも明らかなように、鍵盤6の上面とウイッペン4との当接位置は当該鍵盤のA方向への回動の程度が大きくなるに応じて前の方にシフトする。
また、ジャック5の突状部5fと規制片1kのフェルト1mとの当接位置および、ジャックテール5eの下面端部と鍵盤6の受け部6fとの当接位置も、ウイッペン4やジャック5などの回動状態によってシフトする。
上述の鍵盤6は、重り6eを備えてこれの作用で当該鍵盤の操作終了後には静止モード位置に自動復帰するように設定されている。そのため鍵盤自動復帰用のスプリングなどを用いる必要がない。
図6の鍵盤楽器は図1〜図5の発音片駆動機構を複数設けたものであり、上記基部1,2などはそれぞれ例えば単一化(共通化)されている。
各発音片3の長さ,幅や重さを変えることにより鍵盤楽器全体としての各音階が設定されている。
補助リード7はそれぞれ、低音域の発音片3のみの近くに設けられており、この低音域発音片がジャック5の駆動ピンで弾かれたときに当該発音片との共鳴作用を生じる。
静止モード(=鍵盤が押圧操作されていない状態)における発音片駆動機構の全体概要を示す説明図である。 図1の発音片駆動機構の要部(発音片,ジャック,ジャック回動用規制片,ウイッペン,鍵盤など)を示す説明図である。 図2に続く発音片付勢モードにおける発音片駆動機構の要部を示す説明図である。 図3に続くジャック逃げモードにおける発音片駆動機構の要部を示す説明図である。 図4に続くジャック復帰モードにおける発音片駆動機構の要部を示す説明図である。 複数の発音片駆動機構からなる鍵盤楽器の概要を示す説明図である。
符号の説明
1:横方向の基部
1a:前方基台部分
1b:ガイドピン
1c:保護用のクロス
1d:中央基台部分
1e:バランスピン
1f:保護用のクロス
1g:後端側基台部分
1h:保護用のクロス
1j:移動規制部
1k:規制片
1m:緩衝用のフェルト
2:縦方向の基部
2a:発音片用の上側基台部分
2b:ウイッペン用の下側基台部分
2c:ウイッペン取付け用の一対の片部
3:発音片
3a:調音作用部
4:ウイッペン
4a:回動軸
4b:重り
4c:ヒールクロス
4d:受け作用部
4e:ジャック取付け用の一対の片部
5:ジャック
5a:回動軸
5b:駆動ピン
5c:ジャックボタン
5d:緩衝用のフェルト
5e:ジャックテール
5f:突状部
6:鍵盤
6a:操作面
6b:前方孔部
6c:中央大孔部
6d:中央小孔部
6e:重り
6f:受け部
6g:中座板
6h,6j:ブッシングクロス
7:補助リード
A:鍵盤6の移動方向(図3,4参照)
B:ウイッペン4の移動方向(図3,4参照)
C:駆動ピン5bの移動方向(図3参照)
D:ジャックテール5eの移動方向(図3参照)
E:ジャック5の移動方向(図4参照)
F:駆動ピン5bの移動方向(図4参照)
G:鍵盤6の移動方向(図5参照)
H:ウイッペン4の移動方向(図5参照)
I:駆動ピン5bの移動方向(図5参照)
J:ジャックテール5eの移動方向(図5参照)
K:ウイッペン4の移動方向(図5参照)
L:ジャック5の移動方向(図5参照)
M:駆動ピン5bの移動方向(図5参照)

Claims (5)

  1. 自由端部分が変位可能な態様で基部側に取り付けられた発音片と、
    前記自由端部分に作用する単一の駆動要素が設けられた駆動部材と、
    前記駆動部材を回動可能な態様で支持し、かつ、前記駆動要素が前記自由端部分へ近づく第1の方向に当該駆動部材を移動させるための制御部材と、
    前記制御部材の作動に基づいて、前記駆動要素が前記自由端部分に作用する段階で前記駆動部材に当接してこれを回動させることにより、当該駆動要素を、前記第1の方向とは縦横の関係に近似する第2の方向に移動させて当該自由端部分の外側へ逃がすための規制部材と、
    を備えたことを特徴とする発音片駆動機構。
  2. 前記制御部材は、
    回動可能な態様で基部側に取り付けられて前記駆動部材を支持する第1の部材および、基部側に取り付けられて当該第1の部材を前記第1の方向へ移動させるための第2の部材からなる、
    ことを特徴とする請求項1記載の発音片駆動機構。
  3. 前記駆動部材は、
    回動中心部分が前記第1の部材に摩擦係合し、かつ、作動していない初期状態では、当該回動中心部分に対し前記駆動要素とは反対側の部分が前記第2の部材に当接して保持される、
    ことを特徴とする請求項2記載の発音片駆動機構。
  4. 自由端部分が変位可能な態様で前記基部側に取り付けられて、前記発音片との共鳴作用を呈する補助発音片を備えた、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の発音片駆動機構。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の発音片駆動機構を複数有して、前記制御部材はそれぞれ鍵盤部分を持つ、
    ことを特徴とする鍵盤楽器。
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