JP2008308625A - 酸素吸収性接着剤組成物及び積層体並びに酸素吸収性接着剤組成物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】酸素欠陥を有する酸化セリウム系脱酸素剤を用いた酸素吸収性接着剤組成物及び積層体並びに酸素吸収性接着剤組成物の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明に係る酸素吸収性接着剤組成物の製造方法は、酸素欠陥を有する酸化セリウム系脱酸素剤を不活性雰囲気中で接着剤樹脂に供給するものであり、不活性ガス雰囲気(例えば窒素パージ等)で供給し、混合するようにすることで、脱酸素性能の低下を防止し、脱酸素能力の高い脱酸素包装材料を供給することができる。
【選択図】 なし
【解決手段】本発明に係る酸素吸収性接着剤組成物の製造方法は、酸素欠陥を有する酸化セリウム系脱酸素剤を不活性雰囲気中で接着剤樹脂に供給するものであり、不活性ガス雰囲気(例えば窒素パージ等)で供給し、混合するようにすることで、脱酸素性能の低下を防止し、脱酸素能力の高い脱酸素包装材料を供給することができる。
【選択図】 なし
Description
本発明は、雰囲気中の酸素を吸収除去する酸素吸収性接着剤組成物及び積層体並びに酸素吸収性接着剤組成物の製造方法に関する。
近年、食品の安全性や品質維持への強い要求に対して、食品を包装する食品用包装体の内部を無酸素状態にすることにより、食品の酸化劣化を抑制することが行われている。
具体的には、雰囲気中の酸素を吸収除去する脱酸素剤を食品と共に食品用包装体の内部に入れて、食品用包装体の内部の残留酸素を除去して食品用包装体の内部を無酸素状態とすることが行われている。また、酸素を含まない不活性ガス中において、食品を前記脱酸素剤と共に食品用包装体で包装し、前記食品用包装体の内部に酸素を入れないようにすると共に、前記食品用包装体を透過して内部に侵入する僅かな酸素も内包された脱酸素剤により除去すること等が行われている。
具体的には、雰囲気中の酸素を吸収除去する脱酸素剤を食品と共に食品用包装体の内部に入れて、食品用包装体の内部の残留酸素を除去して食品用包装体の内部を無酸素状態とすることが行われている。また、酸素を含まない不活性ガス中において、食品を前記脱酸素剤と共に食品用包装体で包装し、前記食品用包装体の内部に酸素を入れないようにすると共に、前記食品用包装体を透過して内部に侵入する僅かな酸素も内包された脱酸素剤により除去すること等が行われている。
このように、雰囲気中の酸素を除去する脱酸素剤としては、有機系材料からなるものと無機系材料からなるものとがあるが、コスト的な観点から、無機系材料である鉄系脱酸素剤が主に利用されている。この鉄系脱酸素剤は、下記の化学式(1)に示すように、鉄を雰囲気中の僅かな水分と共に、雰囲気中の酸素と反応させることにより、雰囲気中から酸素を除去するようになっている。
Fe+1/2H2O+3/4O2→FeOOH ・・・(1)
特に、近年において前記の化学式(1)に示す鉄の酸化反応を利用した脱酸素剤がブレンドされたコーティング材料をプラスチック等にコーティングしてなる脱酸素効果を奏する包装材料が開発されている(特許文献1)。
しかしながら、前述したような従来の鉄系の脱酸素効果を奏する包装材料を用いた場合には、以下のような問題がある。
(1)酸素との反応の際に水分を僅かながらも必要とするため、乾燥食品や電子部品や半田粉等のように水分を嫌うものを保存する場合には、従来の脱酸素効果を奏する包装材料の性能を十分に発揮することができないという問題がある。
(2)従来の脱酸素効果を奏する包装材料中に金属等の異物が混入しているか否かの検査を行う場合には、鉄系脱酸素フィルムに金属探知機が反応し、簡便な審査を行うことができない、という問題がある。
(3)電子レンジ等のマイクロ波によって急加熱されて発火する、という問題がある。
(4)また、鉄が酸化した際に茶色に変色し、見た目が悪い、という問題がある。
(5)さらに、鉄が酸化した際の鉄錆び臭さが内容物の風味等に影響を与え、特に医薬品や食品等において高い品質を保持する場合において問題となる。
(1)酸素との反応の際に水分を僅かながらも必要とするため、乾燥食品や電子部品や半田粉等のように水分を嫌うものを保存する場合には、従来の脱酸素効果を奏する包装材料の性能を十分に発揮することができないという問題がある。
(2)従来の脱酸素効果を奏する包装材料中に金属等の異物が混入しているか否かの検査を行う場合には、鉄系脱酸素フィルムに金属探知機が反応し、簡便な審査を行うことができない、という問題がある。
(3)電子レンジ等のマイクロ波によって急加熱されて発火する、という問題がある。
(4)また、鉄が酸化した際に茶色に変色し、見た目が悪い、という問題がある。
(5)さらに、鉄が酸化した際の鉄錆び臭さが内容物の風味等に影響を与え、特に医薬品や食品等において高い品質を保持する場合において問題となる。
このため、鉄系の脱酸素効果を奏する包装材料の代わりに、酸化チタン等の無機酸化物を用いた酸素吸収能を有する接着剤組成物及びそれを用いた酸素吸収性積層体が提案されている(特許文献2)。
しかしながら、酸化チタンを用いた脱酸素剤では酸素吸収能力が十分ではない、という問題がある。
そこで、前記無機酸化物において、前記酸化チタンの代わりに酸化セリウムが脱酸素剤として好適であることを見いだし先に提案した(特願2005−362316:平成17年12月15日、特願2006−19701:平成18年1月27日出願)。
ところで、酸化セリウム系脱酸素剤は、比較的酸素吸収が早く、酸化セリウム系脱酸素剤の酸素吸収能力を低下させること無く接着剤樹脂に分散させ、酸素吸収性接着剤組成物を製造するのが困難である、という問題がある。
そこで、酸化セリウム系脱酸素剤を接着剤樹脂に混合する際におけるハンドリング操作を工業的に確立した酸素吸収性接着剤組成物の製造方法の確立が切望されている。
本発明は、前記問題に鑑み、酸素欠陥を有する酸化セリウム系脱酸素剤を用いた酸素吸収性接着剤組成物及び積層体並びに酸素吸収性接着剤組成物の製造方法を提供することを課題とする。
上述した課題を解決するための本発明の第1の発明は、酸素欠陥を有する酸化セリウム系脱酸素剤が接着剤樹脂に含まれてなることを特徴とする酸素吸収性接着剤組成物にある。
第2の発明は、第1の発明において、前記接着剤樹脂が、ゴム系接着剤、アクリル系接着剤、ビニルエーテル系接着剤、シリコン系接着剤、ウレタン系接着剤の中から少なくとも一種を主体として選択される樹脂組成物であることを特徴とする酸素吸収性接着剤組成物にある。
第3の発明は、第1又は2の発明において、前記酸化セリウム系脱酸素剤が、酸素欠陥による酸素吸収サイトを有すると共に、前記酸素吸収サイトの少なくとも一部を、サイト閉塞因子体により一時的に閉塞してなることを特徴とする酸素吸収性接着剤組成物にある。
第4の発明は、第3の発明において、前記サイト閉塞因子体が、二酸化炭素(CO2)であることを特徴とする酸素吸収性接着剤組成物にある。
第5の発明は、第1の発明において、前記酸素欠陥を有する酸化セリウム系脱酸素剤が、炭酸セリウムを前駆体とし、これを還元してなると共に、蛍石類似構造の超格子構造を有してなることを特徴とする酸素吸収性接着剤組成物にある。
第6の発明は、第5の発明において、前記酸化セリウムが、CeO2-xの酸素欠陥構造を有すると共に、xが0.5以上であることを特徴とする酸素吸収性接着剤組成物にある。
第7の発明は、第1乃至6のいずれか一つの発明において、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、ランタン(La)、ニオブ(Nb)、プラセオジム(Pr)又はイットリウム(Y)のいずれか一種又はこれらの混合物を、前記酸化セリウム系脱酸素剤に固溶させてなることを特徴とする酸素吸収性接着剤組成物にある。
第8の発明は、第1乃至7のいずれか一つの酸素吸収性接着剤組成物を用い、ガスバリア層の一方の面に酸素吸収性接着剤層を形成してなると共に、該酸素吸収性接着剤層の他方の面にガス透過性層を積層して積層体としてなることを特徴とする酸素吸収性積層体にある。
第9の発明は、第1乃至7のいずれか一つの酸素吸収性接着剤組成物を用い、ガス透過性層の一方の面に酸素吸収性接着剤層を形成してなると共に、該酸素吸収性接着剤層の他方の面にガスバリア層を積層して積層体としてなることを特徴とする酸素吸収性積層体にある。
第10の発明は、酸素欠陥を有する酸化セリウム系脱酸素剤を不活性雰囲気中で接着剤樹脂に供給し、混合することを特徴とする酸素吸収性接着剤組成物の製造方法にある。
第11の発明は、第10の発明において、前記酸素欠陥を有する酸化セリウム系脱酸素剤が、炭酸セリウムを前駆体とし、これを還元してなると共に、蛍石類似構造の超格子構造を有してなることを特徴とする酸素吸収性接着剤組成物の製造方法にある。
第12の発明は第11の発明において、前記酸化セリウムが、CeO2-xの酸素欠陥構造を有すると共に、xが0.5以上であることを特徴とする酸素吸収性接着剤組成物の製造方法にある。
第13の発明は、サイト閉塞因子体により一時的に閉塞してなる酸素欠陥を有する酸化セリウム系脱酸素剤を接着剤樹脂に供給し、混合することを特徴とする酸素吸収性接着剤組成物の製造方法にある。
第14の発明は、第10又は13の発明において、前記接着剤樹脂が、ゴム系接着剤、アクリル系接着剤、ビニルエーテル系接着剤、シリコン系接着剤、ウレタン系接着剤の中から少なくとも一種を主体として選択される樹脂組成物であることを特徴とする酸素吸収性接着剤組成物の製造方法にある。
第15の発明は、第10乃至13のいずれか一つの発明において、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、ランタン(La)、ニオブ(Nb)、プラセオジム(Pr)又はイットリウム(Y)のいずれか一種又はこれらの混合物を、前記酸化セリウム系脱酸素剤に固溶させてなることを特徴とする酸素吸収性接着剤組成物の製造方法にある。
本発明によれば、酸素欠陥を有する酸化セリウム系脱酸素剤と接着剤樹脂とを不活性雰囲気中で混練することで、酸素吸収能力を低下させることなく脱酸素性接着剤組成物を得ることが出来る。
以下、この発明につき詳細に説明する。なお、この実施の形態及び実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施の形態及び実施例における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
[第1の実施の形態]
本発明に係る酸素吸収性接着剤組成物の製造方法は、酸素欠陥を有する酸化セリウム系脱酸素剤を不活性雰囲気中で接着剤樹脂に供給するものである。
本発明では、接着剤樹脂に混合する際に、不活性ガス雰囲気(例えば窒素パージ等)で供給し、混合するようにすることで、脱酸素性能の低下を防止している。
本発明に係る酸素吸収性接着剤組成物の製造方法は、酸素欠陥を有する酸化セリウム系脱酸素剤を不活性雰囲気中で接着剤樹脂に供給するものである。
本発明では、接着剤樹脂に混合する際に、不活性ガス雰囲気(例えば窒素パージ等)で供給し、混合するようにすることで、脱酸素性能の低下を防止している。
前記接着剤樹脂としては、例えばゴム系接着剤、アクリル系接着剤、ビニルエーテル系接着剤、シリコン系接着剤、ウレタン系接着剤の中から少なくとも一種を主体として選択される樹脂組成物例示することができるが、本発明はこれらの限定されるものではない。
また、接着剤としては、溶剤タイプ、ホットメルトタイプ、反応性タイプ等が挙げられるが接着性を有しているものであればいずれでもよい。なお、食品である場合には、食品衛生法に適合した接着剤を使用することが好ましい。この観点よりアクリル系、ゴム系、シリコン系接着剤が好ましい。より好ましくは所望の接着強度を設定しやすいという観点より、ゴム系接着剤、アクリル系接着剤である。さらに溶媒抽出物が少なく、不純物の少ない観点より、アクリル系接着剤が最も好ましい。
また、接着剤としては、溶剤タイプ、ホットメルトタイプ、反応性タイプ等が挙げられるが接着性を有しているものであればいずれでもよい。なお、食品である場合には、食品衛生法に適合した接着剤を使用することが好ましい。この観点よりアクリル系、ゴム系、シリコン系接着剤が好ましい。より好ましくは所望の接着強度を設定しやすいという観点より、ゴム系接着剤、アクリル系接着剤である。さらに溶媒抽出物が少なく、不純物の少ない観点より、アクリル系接着剤が最も好ましい。
また、これらの接着剤は、本発明の効果を損なわない範囲内で、公知の添加剤、例えば、酸化防止剤、光安定剤、帯電防止剤、防曇剤、着色剤等を含有していてもよい。
また、有機溶剤としては、例えばエステル類、ケトン類、アルコール類、多価アルコール誘導体類、芳香族炭化水素類等を用いることができる。
また、必要に応じて、例えば粘度調整剤、酸化防止剤、安定剤、加工助剤等を添加するようにしてもよい。
また、必要に応じて、例えば粘度調整剤、酸化防止剤、安定剤、加工助剤等を添加するようにしてもよい。
ところで、食品包装材料に用いられる接着剤は、紙・セロファン・各種プラスチックフィルム、そしてアルミ箔等の基材に使用されるものを主な対象とし、接着の形態として、ラミネート接着剤と接着塗剤とに分けられる。
前記ラミネート接着剤は同一の基材同士、または異種基材を貼り合わせすることを目的として基材表面にコーティング(塗布)するものをいい、食品包装材料に用いられ、最終加工製品化された時の塗膜は機能的バリアー層により食品から分離されていなければならない。また継ぎ目やへりに出て直接食品に接触してはならないとされている。
その形態には有機溶剤溶液型(水溶性を含む)、ディスパージョン型・熱溶融型・液状無溶剤型等がある。
一方、接着塗剤は基材表面に接着機能性(主としてヒートシール接着性と基材の保護機能)を与えることを目的としてコーティング(塗布)するものをいい、その形態はラミネート接着剤の場合と同様であり、食品包装材料に用いられ、最終製品化された時は塗腹を形成し、被接着面以外の塗膜の一部は直接食品に接触する場合がある。このようにラミネート接着剤・接着塗剤はともにFilm Forming composition(塗膜形成組成物)であり、食品包装材料として用いられるときは、それぞれの使用条件下で食品の安全衛生に重大な影響を与えないようにしている。
前記ラミネート接着剤は同一の基材同士、または異種基材を貼り合わせすることを目的として基材表面にコーティング(塗布)するものをいい、食品包装材料に用いられ、最終加工製品化された時の塗膜は機能的バリアー層により食品から分離されていなければならない。また継ぎ目やへりに出て直接食品に接触してはならないとされている。
その形態には有機溶剤溶液型(水溶性を含む)、ディスパージョン型・熱溶融型・液状無溶剤型等がある。
一方、接着塗剤は基材表面に接着機能性(主としてヒートシール接着性と基材の保護機能)を与えることを目的としてコーティング(塗布)するものをいい、その形態はラミネート接着剤の場合と同様であり、食品包装材料に用いられ、最終製品化された時は塗腹を形成し、被接着面以外の塗膜の一部は直接食品に接触する場合がある。このようにラミネート接着剤・接着塗剤はともにFilm Forming composition(塗膜形成組成物)であり、食品包装材料として用いられるときは、それぞれの使用条件下で食品の安全衛生に重大な影響を与えないようにしている。
次に、食品包装用ラミネート接着剤・接着塗剤の代表的なものとしては、1)有機溶剤溶液型ドライラミネート接着剤、2)液状無溶剤型ラミネート接着剤、3)コールドシール剤、4)押出しコーティング用接着性ポリマーアロイ等を挙げることができる。
1)有機溶剤溶液型ドライラミネート接着剤
前記有機溶剤溶液型ドライラミネート接着剤としては、フレキシブル包装材料のかなりの部分を占めるラミネート方法として低密度ポリエチレンの押出しコーティングがあり、適当なプライマー(またはアンカー剤)を使用することによって相当広範囲にわたって紙・セロファン・各種プラスチックフィルム及びアルミ箔等、基材の多層複合化が可能である。極めて多種類の機能性プラスチックフィルムの出現はフィルム/フィルム(あるいはフィルム/アルミ箔等)相互の自由自在な多層複合化の必要性を高めてきている。
ここで、前記有機溶剤溶液型ドライラミネート接着剤には、一液型(湿気硬化型)と二液反応型(二成分架橋硬化型)があり、現在ポリウレタン系接着剤が主流となっている。これら接着剤の硬化反応機構は次のようなものが基本である。この基本はウレタン系のプライマーあるいはアンカー剤・液状無溶剤型ラミネート接着剤の場合にも共通している。
一液型(湿気硬化型)接着剤は、イソシアネート基を末端にもつポリウレタンプレポリマーを単独で使用し、空気中の水分やフィルム表面に吸着している水分との反応で尿素結合を形成し硬化する。
また、二液反応型接着剤は高分子末端に水酸基を有するポリオール成分とイソシアネート基を有するポリイソシアネート成分からなり、水酸基とイソシアネート基の反応でウレタン結合を形成し硬化する。
また、ポリウレタン系接着剤はフレキシブル包装材料に使用される紙、セロファン、各種プラスチックフィルムおよびアルミ箔等と強力に接着する。
前記有機溶剤溶液型ドライラミネート接着剤としては、フレキシブル包装材料のかなりの部分を占めるラミネート方法として低密度ポリエチレンの押出しコーティングがあり、適当なプライマー(またはアンカー剤)を使用することによって相当広範囲にわたって紙・セロファン・各種プラスチックフィルム及びアルミ箔等、基材の多層複合化が可能である。極めて多種類の機能性プラスチックフィルムの出現はフィルム/フィルム(あるいはフィルム/アルミ箔等)相互の自由自在な多層複合化の必要性を高めてきている。
ここで、前記有機溶剤溶液型ドライラミネート接着剤には、一液型(湿気硬化型)と二液反応型(二成分架橋硬化型)があり、現在ポリウレタン系接着剤が主流となっている。これら接着剤の硬化反応機構は次のようなものが基本である。この基本はウレタン系のプライマーあるいはアンカー剤・液状無溶剤型ラミネート接着剤の場合にも共通している。
一液型(湿気硬化型)接着剤は、イソシアネート基を末端にもつポリウレタンプレポリマーを単独で使用し、空気中の水分やフィルム表面に吸着している水分との反応で尿素結合を形成し硬化する。
また、二液反応型接着剤は高分子末端に水酸基を有するポリオール成分とイソシアネート基を有するポリイソシアネート成分からなり、水酸基とイソシアネート基の反応でウレタン結合を形成し硬化する。
また、ポリウレタン系接着剤はフレキシブル包装材料に使用される紙、セロファン、各種プラスチックフィルムおよびアルミ箔等と強力に接着する。
2)液状無溶剤型ラミネート接着剤
前記液状無溶剤型ラミネート接着剤としては、一液湿気硬化型ラミネート接着剤(加熱加工システム)とプレミキシング方式の無溶剤二液反応硬化型ラミネート接着剤とがある。これら接着剤の反応機構及びその組成に関しては有機溶剤溶液型ドライラミネート接着剤と基本的に同じであり、主としてポリウレタン接着剤組成物からなる。
前記液状無溶剤型ラミネート接着剤としては、一液湿気硬化型ラミネート接着剤(加熱加工システム)とプレミキシング方式の無溶剤二液反応硬化型ラミネート接着剤とがある。これら接着剤の反応機構及びその組成に関しては有機溶剤溶液型ドライラミネート接着剤と基本的に同じであり、主としてポリウレタン接着剤組成物からなる。
3)コールドシール剤
前記コールドシール剤は、ゴムラテックスの自着性を応用した一種の感圧接着剤である。熱と圧力との両方の作用によって接着するヒートシールに対し、圧力のみでシールするか、熱をかける場合でも比戟的低温でシールすることができる。
前記コールドシール剤は、ゴムラテックスの自着性を応用した一種の感圧接着剤である。熱と圧力との両方の作用によって接着するヒートシールに対し、圧力のみでシールするか、熱をかける場合でも比戟的低温でシールすることができる。
4)押出コーティング用接着性ポリマーアロイ
前記押出コーティング用接着性ポリマーアロイの樹脂としては、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレンアクリル酸エチル共重合体(EEA)、エチレンアクリル酸共重合体(EAA)、アイオノマー、ポリエステル等がある。
前記押出コーティング用接着性ポリマーアロイの樹脂としては、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレンアクリル酸エチル共重合体(EEA)、エチレンアクリル酸共重合体(EAA)、アイオノマー、ポリエステル等がある。
ここで、前記酸素欠陥を有する酸化セリウム系脱酸素剤としては、酸化セリウムを還元処理して酸素欠陥を有するものである。また、酸化セリウムに添加される添加元素としては、前記無機酸化物のイオン半径近傍の元素を添加することが好ましいが、添加により酸素吸収量が増大するものであれば、これに限定されるものではない。
ここで、添加される元素としては、例えばマグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、ランタン(La)、ニオブ(Nb)、プラセオジム(Pr)又はイットリウム(Y)のいずれか一種又はこれらの混合物を挙げることができ、前記酸化セリウムに固溶させることで酸化セリウム系脱酸素剤を得るようにしてもよい。
なお、前記の元素の総添加量としては、1〜20mol%とするのが好ましい。これは、1mol%未満ではその添加効果の発現量が小さいからである。
ここで、添加される元素としては、例えばマグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、ランタン(La)、ニオブ(Nb)、プラセオジム(Pr)又はイットリウム(Y)のいずれか一種又はこれらの混合物を挙げることができ、前記酸化セリウムに固溶させることで酸化セリウム系脱酸素剤を得るようにしてもよい。
なお、前記の元素の総添加量としては、1〜20mol%とするのが好ましい。これは、1mol%未満ではその添加効果の発現量が小さいからである。
また、一般に価数変化が無い又は少ないものを酸化セリウムに添加する場合には、酸素の吸収量の増大効果は発現されないが、前記添加元素のような特定のイオン半径を有する元素であれば、20mol%程度までの添加で酸化セリウムの蛍石型の格子の膨張が抑制され、この結果、酸素欠陥が多く保持され酸素吸収量の増加を図ることができるからである。
酸化セリウム系脱酸素剤は、酸素吸収能力を有すると共に、水分除去機能を有するので脱酸素機能及び水分除去機能を併せ持つ酸素吸収性接着剤組成物とすることができる。
ここで、酸化セリウムは、高温還元処理により結晶格子中から酸素が引き抜かれて下記式(2)のように、酸素欠陥状態(CeO2-x:xは0以上、0.5未満)となり、酸素吸収サイトを有することとなる。そして、この酸素吸収サイトが雰囲気中の酸素と下記式(3)に示すようにして反応するので脱酸素剤としての効果が発揮される。酸化セリウムは蛍石構造(Fluorite−Type)であるので、構造的に安定となり、酸素欠陥による酸素吸収サイトを安定して保持できる。また、酸素イオン導電性が高いので、内部まで酸素が出入りすることができ、酸素吸収能力が良好である。
CeO2+xH2→CeO2-x+xH2O ・・・(2)
CeO2-x+(X/2)O2→CeO2 ・・・(3)
ここで、xは0以上、0.5未満である。
CeO2+xH2→CeO2-x+xH2O ・・・(2)
CeO2-x+(X/2)O2→CeO2 ・・・(3)
ここで、xは0以上、0.5未満である。
よって、本発明によれば、接着剤樹脂に混合する際に、不活性ガス雰囲気中として、酸素吸収速度が比較的早い酸化セリウム系脱酸素剤の酸素吸収能力を低下させること無く樹脂中へ分散させ、酸素吸収性接着剤組成物を製造することができることとなる。
また、本発明の酸素吸収性接着剤組成物を製造する際において、前記還元性酸化セリウムの酸素吸収サイトを、一時的にサイト閉塞因子体により閉塞することで、活性を制御するようにしている。
すなわち、本発明に係る酸化セリウム系脱酸素剤として、前記酸素吸収サイトの少なくとも一部を、サイト閉塞因子体により一時的に閉塞してなるものを用いるが好ましい。
ここで、前記サイト閉塞因子体とは、具体的には例えば二酸化炭素(CO2)等のカルボニル基を有してなるものを用いることができる。
すなわち、本発明に係る酸化セリウム系脱酸素剤として、前記酸素吸収サイトの少なくとも一部を、サイト閉塞因子体により一時的に閉塞してなるものを用いるが好ましい。
ここで、前記サイト閉塞因子体とは、具体的には例えば二酸化炭素(CO2)等のカルボニル基を有してなるものを用いることができる。
この二酸化炭素を用いて酸素吸収サイトの少なくとも一部を、サイト閉塞因子体により一時的に閉塞してなることにより、還元により酸素欠陥を有する還元酸化セリウム(CeO2-x:xは0以上、0.5未満)の表面を二酸化炭素(CO2)で被覆することにより、酸素(O2)のアタックを阻害することができ、活性を低下させ、発火を抑制することができる。
この結果、酸素吸収性インキ組成物を製造するにおいて、還元酸化セリウム(CeO2-x:xは0以上、0.5未満)の表面を二酸化炭素(CO2)で被覆処理することにより、不活性ガス雰囲気中とすることなくインキ用バインダー及び有機溶剤に混合することができる。
また、本発明の前記酸素欠陥を有する酸化セリウム系脱酸素剤として、炭酸セリウムを前駆体とし、これを直接還元してなると共に、超格子構造を有する酸化セリウムからなるものを用いるようにしてもよい。
すなわち、炭酸セリウムから直接高温還元処理を施して、超格子構造を有する酸化セリウム還元粉とすることにより、従来のような炭酸セリウムから酸化セリウムを経由した後に、還元処理して結晶格子中から酸素を引抜き酸素欠陥状態(CeO2-x:xは0以上、0.5未満)とするものとは異なり、酸素の供給源は炭酸基中の酸素のみとなり、酸素欠乏状態で焼成され、酸素欠陥を非常に多く含んだ超格子構造(CeO2-x:xは0.5以上)となり、従来法の炭酸セリウムから酸化セリウムを経由して還元するものと比較して、大幅に酸素吸収能力が向上することとなる。
そして、この酸化セリウム中の酸素欠陥が雰囲気中の酸素と下記式(4)に示すようにして反応するので脱酸素剤としての効果が発揮される。超格子構造の酸化セリウムであっても蛍石類似構造であるので、構造的には安定であり、酸素欠陥を安定して保持できる。また、蛍石類似構造であるので、酸素イオン導電性が高く、結晶内部まで酸素が出入りすることができる。この結果、酸素吸収能力が従来法の酸素欠陥を有する酸化セリウムと較べて増大することとなる。
CeO2-x+(X/2)O2→CeO2 ・・・(4)
ここで、xは0.5以上である。
CeO2-x+(X/2)O2→CeO2 ・・・(4)
ここで、xは0.5以上である。
すなわち、通常のセリウム(Ce)の価数は4価又は3価であるため、CeO2を還元処理すると、4価のときは2個のO2-であるが、3価のときには1.5個のO2-となり、単位グラムあたりの最大酸素吸収量は計算上34mL/gとなる。
しかしながら、炭酸セリウムを直接還元処理した酸化セリウム(以下「直接還元酸化セリウム」ともいう)は、酸素欠陥が長周期的に配列した超格子構造をとり安定構造となり、且つそこから更に酸素欠陥が生成するので、通常の酸化セリウム型よりも酸素吸収量が多くなり、計算量の34mL/g以上の酸素吸収量を示すこととなる。それに伴い、酸化セリウムの価数は異常原子価の状態となるので、一部2価以下になっている。
しかしながら、炭酸セリウムを直接還元処理した酸化セリウム(以下「直接還元酸化セリウム」ともいう)は、酸素欠陥が長周期的に配列した超格子構造をとり安定構造となり、且つそこから更に酸素欠陥が生成するので、通常の酸化セリウム型よりも酸素吸収量が多くなり、計算量の34mL/g以上の酸素吸収量を示すこととなる。それに伴い、酸化セリウムの価数は異常原子価の状態となるので、一部2価以下になっている。
本発明の酸素吸収性接着剤組成物を用い、ガスバリア層又はガス透過性層の一面に印刷又は塗布して酸素吸収接着剤層を形成し、この酸素吸収接着剤層の他の面に更にガス透過性層又はガスバリア層等を適宜積層させて酸素吸収性積層体とすることで脱酸素性を有する包装材料を製造することができる。
ここで、酸素吸収性接着剤組成物を製造するには、接着剤樹脂に対し、不活性雰囲気中で酸化セリウム系脱酸素剤を供給し、混合・分散させ、調整した後に、酸素吸収性接着剤組成物を得る。
前記混合・分散工程では、例えばサンドミル、ボールミル、アトライター、ミキサー、ニーダー、ロールミル等を用いて行うことができる。
前記混合・分散工程では、例えばサンドミル、ボールミル、アトライター、ミキサー、ニーダー、ロールミル等を用いて行うことができる。
次に、前記の酸素吸収性接着剤組成物からなる本発明の酸素吸収性接着剤層について説明する。本発明の酸素吸収性接着剤層は、前述の製造方法により得られた酸素吸収性接着剤組成物を用い、ガスバリア層に印刷又は塗布するようにしてもよい。
また、酸素吸収性接着剤組成物を施すのはガスバリア層に限定されるものではなく、ガス透過性層に印刷又は塗布するようにしてもよい。すなわち、酸素吸収性接着剤層はガス透過性層の一方の面に酸素吸収性接着剤組成物を印刷又は塗布して形成する。
前記酸素吸収性接着剤組成物を、印刷又は塗布する方法としては、例えばロールコート、ナイフコート、グラビアコート、リップコート、スピンコート、スプレーコート等の方法で基材又は下地に塗布して、酸素吸収性接着剤層を形成する。
本発明の酸素吸収性接着剤層は、後述のように、フィルム状、シート状の酸素吸収性積層体とした後、パウチ、ヒートシール蓋、深絞り容器、カップ、トレイ、ラミネートチューブ等の形状に加工することが好ましい。しかしながら、本発明の塗膜の容器への適用方法は、これだけに限られる訳ではなく、例えば、ボトル状、カップ状、トレイ状、缶状等の任意の立体容器や予備成形体に酸素吸収性接着剤組成物をコーティングすることにより塗膜を形成させることができる。その際、容器基体材料として、プラスチック、金属、ガラス、紙等任意のものが挙げられる。
次に、本発明の酸素吸収性積層体について説明する。
本発明の酸素吸収性積層体では、ガスバリア層、前記酸素吸収性接着剤層及びガス透過性層をこの順に含む積層体構造を構成している。また、ガス透過性層がヒートシール性樹脂層を兼用するものであってもよい。
本発明では、ガスバリア層が、外気と接触する側にあり、ガス透過性層が、酸素を吸収除去したい内容物若しくは内容物を取り囲む雰囲気と接触する側にある。尚、各層間に、本発明の酸素吸収性接着剤層以外の通常の接着樹脂層及びその他の介在層を設けてもよく、さらに、ガス透過性層の内容物側及びガスバリア層の外気側に、追加の層を適宜設けるようにしてもよい。
本発明の酸素吸収性積層体では、ガスバリア層、前記酸素吸収性接着剤層及びガス透過性層をこの順に含む積層体構造を構成している。また、ガス透過性層がヒートシール性樹脂層を兼用するものであってもよい。
本発明では、ガスバリア層が、外気と接触する側にあり、ガス透過性層が、酸素を吸収除去したい内容物若しくは内容物を取り囲む雰囲気と接触する側にある。尚、各層間に、本発明の酸素吸収性接着剤層以外の通常の接着樹脂層及びその他の介在層を設けてもよく、さらに、ガス透過性層の内容物側及びガスバリア層の外気側に、追加の層を適宜設けるようにしてもよい。
前記ガスバリア層としては、例えば金属箔、ガスバリア性樹脂、無機蒸着樹脂フィルム又はガスバリア性コーティングフィルム等が挙げられる。
前記金属箔としては、アルミニウムやアルミニウム合金等の軽金属箔、鉄箔、ブリキ箔、表面処理鋼箔等のスチール箔等が挙げられる。
また、前記ガスバリア樹脂としては、低い酸素透過係数を有し、かつ熱成形可能な熱可塑性樹脂が好ましく、例えば、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリアミド類等が挙げられる。また、無機蒸着樹脂フィルムとしては、シリカ、アルミナ等を蒸着した樹脂フィルム等が挙げられる。また、ガスバリア性コーティングフィルムとしては、PVDC、PVA等をコーティングした樹脂フィルムが挙げられる。
また、例えば、ヒートシール層、酸素吸収性接着剤層からなる積層フィルム上に、ガスバリア性コーティング液を塗布することによりガスバリア層を形成することもできる。ガスバリア層の厚さは、好ましくは50μm以下である。
前記金属箔としては、アルミニウムやアルミニウム合金等の軽金属箔、鉄箔、ブリキ箔、表面処理鋼箔等のスチール箔等が挙げられる。
また、前記ガスバリア樹脂としては、低い酸素透過係数を有し、かつ熱成形可能な熱可塑性樹脂が好ましく、例えば、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリアミド類等が挙げられる。また、無機蒸着樹脂フィルムとしては、シリカ、アルミナ等を蒸着した樹脂フィルム等が挙げられる。また、ガスバリア性コーティングフィルムとしては、PVDC、PVA等をコーティングした樹脂フィルムが挙げられる。
また、例えば、ヒートシール層、酸素吸収性接着剤層からなる積層フィルム上に、ガスバリア性コーティング液を塗布することによりガスバリア層を形成することもできる。ガスバリア層の厚さは、好ましくは50μm以下である。
前記酸素吸収性接着剤層は、前記の酸素吸収性接着剤組成物の印刷又は塗布による塗膜からなる。酸素吸収性接着剤層の厚さは、基材に要求される酸素吸収量や成形形状によっても相違するが、好ましくは1〜100μmである。
ヒートシール性樹脂層としては、耐湿性に優れた熱可塑性樹脂が好ましく、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリプロピレン−エチレン共重合体、ポリ(1−ブテン)、ポリ(4−メチル−1−ペンテン)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA)、イオン架橋オレフィン共重合体(アイオノマー)等のポリオレフィン樹脂が挙げられる。これらはいずれも単独、あるいは二種以上の混合物として使用することができる。また、ポリオレフィン、EVA、ポリアクリレート、ポリエステル等のヒートシール性コーティング剤を塗布することにより、ヒートシール性樹脂層を形成することもできる。ヒートシール性樹脂層の厚さは、好ましくは1〜250μmである。
本発明の酸素吸収性積層体では、前記ガスバリア層の外気と接触する側に、さらに外層として、熱可塑性樹脂層や紙層等の任意の層を設けることができる。この外層を構成する樹脂としては、例えば低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ナイロン6等のポリアミド、あるいはポリエチレンテレフタレート等のポリエステルが挙げられる。一般に、外層用熱可塑性樹脂は、ヒートシール性樹脂層用樹脂に比して強度、耐突き刺し性や耐熱性に優れたものを用いるのが適当であり、この目的のために、一軸あるいは二軸方向に延伸されたオレフィン系樹脂、ナイロン系樹脂、ポリエステル系樹脂等のフィルムが好適に使用される。
本発明の酸素吸収性積層体の製造方法は特に制限されず、積層体の製造において通常使用されている方法を使用できる。また、本発明の酸素吸収性積層体では、酸素吸収性接着剤組成物をガスバリア層又はガス透過性層の一面に印刷又は塗布する工程が含まれるが、その印刷又は塗布方法については上述の通りである。
本発明の酸素吸収性積層体は、例えばクッキー、煎餅、ポテトチップ、茶葉、コーヒー豆、海苔等の乾燥食品類を含む食品類、顆粒剤、錠剤、輸液バッグ、湿布薬等の医薬品類、半導体等の電子部品、化粧品類、金属類、絵画、古文書、出土品等、酸素による品質低下が考えられる様々の物品の包装又は保存に有用である。
本発明の酸素吸収性積層体は、フィルム蓋、パウチ、カップ、トレイ、深絞り容器、ラミネートチューブ、エンボス等の形状にして用いることにより、前記内容物等に対して、優れた保存安定性を発揮することができる。
このように、本実施の形態によれば、無機酸化物である酸化セリウムを用いて脱酸素機能を発揮する酸素吸収性接着剤組成物を提供することができる。
よって、この酸素吸収性接着剤組成物を用い、ガスバリア層又はガス透過性層の一面に印刷又は塗布して酸素吸収性接着剤層を構成し、この酸素吸収性接着剤層の他の面に更にガス透過性層又はガスバリア層等を積層させて酸素吸収性積層体を得ることができ、この酸素吸収性積層体を用いて、例えば医薬品やサプリメント、化学薬品(例えば色素、香料、脂質、酵素、ビタミン、脂肪酸)又は酸化され易い食品素材並びに食品、精密機械及びその部品、半導体基板等を安定保存できるようにすることが可能となる。
よって、この酸素吸収性接着剤組成物を用い、ガスバリア層又はガス透過性層の一面に印刷又は塗布して酸素吸収性接着剤層を構成し、この酸素吸収性接着剤層の他の面に更にガス透過性層又はガスバリア層等を積層させて酸素吸収性積層体を得ることができ、この酸素吸収性積層体を用いて、例えば医薬品やサプリメント、化学薬品(例えば色素、香料、脂質、酵素、ビタミン、脂肪酸)又は酸化され易い食品素材並びに食品、精密機械及びその部品、半導体基板等を安定保存できるようにすることが可能となる。
以下、本発明の効果を確認するための一実施例について説明するが、本発明はこれの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
本実施例の酸化セリウム系脱酸素剤としては、酸化セリウム還元粉(三井金属鉱業株式会社製、平均粒径5μm(最大粒径10μm))を用いた。
窒素ガスで置換されたサンドミルに大日本インキ化学工業社製水性ドライラミネート接着剤「ディックドライWS−320A/LD−55」(商品名)を80重量部と酸化セリウム還元粉を20重量部投入後、練肉して酸素吸収性接着剤組成物・試料1とした。
本実施例の酸化セリウム系脱酸素剤としては、酸化セリウム還元粉(三井金属鉱業株式会社製、平均粒径5μm(最大粒径10μm))を用いた。
窒素ガスで置換されたサンドミルに大日本インキ化学工業社製水性ドライラミネート接着剤「ディックドライWS−320A/LD−55」(商品名)を80重量部と酸化セリウム還元粉を20重量部投入後、練肉して酸素吸収性接着剤組成物・試料1とした。
[実施例2]
本実施例の酸化セリウム系脱酸素剤としては、CO2被覆酸化セリウム還元粉(三井金属鉱業株式会社製、平均粒径5μm(最大粒径10μm))を用いた。
サンドミルに大日本インキ化学工業社製水性ドライラミネート接着剤ディックドライ「ディックドライWS−320A/LD−55」(商品名)を80重量部とCO2被覆酸化セリウム還元粉を20重量部投入後、練肉して酸素吸収性接着剤組成物・試料2とした。
本実施例の酸化セリウム系脱酸素剤としては、CO2被覆酸化セリウム還元粉(三井金属鉱業株式会社製、平均粒径5μm(最大粒径10μm))を用いた。
サンドミルに大日本インキ化学工業社製水性ドライラミネート接着剤ディックドライ「ディックドライWS−320A/LD−55」(商品名)を80重量部とCO2被覆酸化セリウム還元粉を20重量部投入後、練肉して酸素吸収性接着剤組成物・試料2とした。
実施例1と実施例2で得られた酸素吸収性接着剤組成物をグラビア印刷機により厚さ50μmのナイロンフィルム上に塗工量約100g/m2を塗工後厚さ30μmの低密度ポリエチレンフィルムを圧着ローラーにて貼り合わせて酸素吸収性を有する積層体試料1Aと同試料2Aとした。
次に、積層体試料1Aと2Aを、150×200mmの矩形に2枚カットし各低密度ポリエチレン側を内側にして四辺をすべてヒートシールした酸素吸収性積層袋試料1Bと同試料2Bを作製した。
次に、酸素吸収性積層袋試料1Bと2Bの内部(中空部)に注射器により空気100ml(酸素量:20.8%)を注入し25℃の恒温槽中に保管した。
次に、積層体試料1Aと2Aを、150×200mmの矩形に2枚カットし各低密度ポリエチレン側を内側にして四辺をすべてヒートシールした酸素吸収性積層袋試料1Bと同試料2Bを作製した。
次に、酸素吸収性積層袋試料1Bと2Bの内部(中空部)に注射器により空気100ml(酸素量:20.8%)を注入し25℃の恒温槽中に保管した。
24時間後に酸素吸収性積層袋試料1Bと2Bの内部(中空部)から空気を注射器により取り出し、東レエンジニアリング社製「LC750F(商品名)」ジルコニア式酸素計にて酸素量を測定したところ、実施例1と実施例2から得られた酸素吸収性積層袋試料1Bと2B内の酸素量は、双方ともに0.1%未満で良好であった。
以上のように、本発明に係る酸素吸収性接着剤組成物及び積層体並びに酸素吸収性接着剤組成物の製造方法は、製造工程において酸素能力を低下させることなく酸素吸収性接着剤組成物を製造することができるので、例えば食品の包装体として用いて酸素の効率的な除去に適している。
Claims (15)
- 酸素欠陥を有する酸化セリウム系脱酸素剤が接着剤樹脂に含まれてなることを特徴とする酸素吸収性接着剤組成物。
- 請求項1において、
前記接着剤樹脂が、ゴム系接着剤、アクリル系接着剤、ビニルエーテル系接着剤、シリコン系接着剤、ウレタン系接着剤の中から少なくとも一種を主体として選択される樹脂組成物であることを特徴とする酸素吸収性接着剤組成物。 - 請求項1又は2において、
前記酸化セリウム系脱酸素剤が、酸素欠陥による酸素吸収サイトを有すると共に、前記酸素吸収サイトの少なくとも一部を、サイト閉塞因子体により一時的に閉塞してなることを特徴とする酸素吸収性接着剤組成物。 - 請求項3において、
前記サイト閉塞因子体が、二酸化炭素(CO2)であることを特徴とする酸素吸収性接着剤組成物。 - 請求項1において、
前記酸素欠陥を有する酸化セリウム系脱酸素剤が、炭酸セリウムを前駆体とし、これを還元してなると共に、蛍石類似構造の超格子構造を有してなることを特徴とする酸素吸収性接着剤組成物。 - 請求項5において、
前記酸化セリウムが、CeO2-xの酸素欠陥構造を有すると共に、xが0.5以上であることを特徴とする酸素吸収性接着剤組成物。 - 請求項1乃至6のいずれか一つにおいて、
マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、ランタン(La)、ニオブ(Nb)、プラセオジム(Pr)又はイットリウム(Y)のいずれか一種又はこれらの混合物を、前記酸化セリウム系脱酸素剤に固溶させてなることを特徴とする酸素吸収性接着剤組成物。 - 請求項1乃至7のいずれか一つの酸素吸収性接着剤組成物を用い、ガスバリア層の一方の面に酸素吸収性接着剤層を形成してなると共に、該酸素吸収性接着剤層の他方の面にガス透過性層を積層して積層体としてなることを特徴とする酸素吸収性積層体。
- 請求項1乃至7のいずれか一つの酸素吸収性接着剤組成物を用い、ガス透過性層の一方の面に酸素吸収性接着剤層を形成してなると共に、該酸素吸収性接着剤層の他方の面にガスバリア層を積層して積層体としてなることを特徴とする酸素吸収性積層体。
- 酸素欠陥を有する酸化セリウム系脱酸素剤を不活性雰囲気中で接着剤樹脂に供給し、混合することを特徴とする酸素吸収性接着剤組成物の製造方法。
- 請求項10において、
前記酸素欠陥を有する酸化セリウム系脱酸素剤が、炭酸セリウムを前駆体とし、これを還元してなると共に、蛍石類似構造の超格子構造を有してなることを特徴とする酸素吸収性接着剤組成物の製造方法。 - 請求項11において、
前記酸化セリウムが、CeO2-xの酸素欠陥構造を有すると共に、xが0.5以上であることを特徴とする酸素吸収性接着剤組成物の製造方法。 - サイト閉塞因子体により一時的に閉塞してなる酸素欠陥を有する酸化セリウム系脱酸素剤を接着剤樹脂に供給し、混合することを特徴とする酸素吸収性接着剤組成物の製造方法。
- 請求項10又は13において、
前記接着剤樹脂が、ゴム系接着剤、アクリル系接着剤、ビニルエーテル系接着剤、シリコン系接着剤、ウレタン系接着剤の中から少なくとも一種を主体として選択される樹脂組成物であることを特徴とする酸素吸収性接着剤組成物の製造方法。 - 請求項10乃至13のいずれか一つにおいて、
マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、ランタン(La)、ニオブ(Nb)、プラセオジム(Pr)又はイットリウム(Y)のいずれか一種又はこれらの混合物を、前記酸化セリウム系脱酸素剤に固溶させてなることを特徴とする酸素吸収性接着剤組成物の製造方法。
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