JP2008308128A - 衝突緩和装置 - Google Patents

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【課題】車両が衝突する際の被害を緩和させる車両用の衝突緩和装置において、車両が衝突する際の被害を緩和させる機能を維持しつつ、ドライバが当該装置を過信してしまうことを防止できるようにする。
【解決手段】衝突緩和コントローラ10のCPU11は、演算された衝突時間が、回避限界時間以下に設定された自動ブレーキ1判断ライン以下なると、被制御対象40を作動させる。なお、回避限界時間とは、ドライバが被制御対象40を作動させることによって対象物と車両との衝突を回避することができる限界の時間を表す。従って、このようなPCS1によれば、衝突緩和処理が介入すれば、車両が衝突する際の被害を緩和させることはできるが、衝突そのものを回避することはできないので、衝突前に車両が停止してしまうことを防止することができる。よって、ドライバが当該装置を過信することを防止することができる。
【選択図】図5

Description

本発明は、車両が衝突する際の被害を緩和させる車両用の衝突緩和装置に関する。
従来、上記のような衝突緩和装置としては、車両の進路上の障害物を検出し、車両がこの障害物との衝突を免れない場合にブレーキを作動させるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−298315号公報
しかしながら、上記衝突緩和装置では、ブレーキを作動させる際の速度等の条件によっては、車両が障害物に衝突する前に停車してしまう可能性があった。このように、車両が衝突しないような減速をすると、障害物との衝突を回避することができるのであるが、運転者が当該装置を過信してしまうという問題点がある。なお、国土交通省による技術指針においては、運転者が当該装置を過信してしまうことがないようにするよう示されている。
そこでこのような問題点を鑑み、車両が衝突する際の被害を緩和させる車両用の衝突緩和装置において、車両が衝突する際の被害を緩和させる機能を維持しつつ、運転者が当該装置を過信してしまうことを防止できるようにすることを本発明の目的とする。
かかる目的を達成するために成された請求項1に記載の衝突緩和装置において、車両が衝突する際の被害を緩和させる緩和手段は、衝突時間演算手段により演算された衝突時間が、回避限界時間以下になると、制動手段を作動させる。なお、回避限界時間とは、当該装置が制動手段を作動させることによって障害物と車両との衝突を回避することができる限界の時間を表す。
従って、このような衝突緩和装置によれば、緩和手段が介入すれば、車両が衝突する際の被害を緩和させることはできるが、衝突そのものを回避することはできないので、衝突前に車両が停止してしまうことを防止することができる。よって、運転者が当該装置を過信することを防止することができる。
なお、本発明でいう障害物とは、自車両の走行に障害となりうるもの全般を表し、例えば、他車両、歩行者、路上の落下物、或いはガードレール等の設置物をも含む概念である(実施形態における「対象物」に相当する)。
また、回避限界時間としては、例えば、緩和手段により制動手段を作動させる際の減速度が設定されている場合には、この減速度に応じて車両が減速したときに車両が衝突を避けられなくなる限界の時間に設定してもよい。
ところで、緩和手段としては、請求項2に記載のように、運転者の回避操作を支援するために制動手段を作動させる衝突回避支援手段と、車両が衝突する際の被害を緩和させるために制動手段を作動させる衝突被害軽減手段と、を備えていてもよい。
このような衝突緩和装置によれば、制動手段を、被害緩和の機能だけでなく、衝突回避支援の機能にも利用することができる。
さらに、請求項2に記載の衝突緩和装置においては、請求項3に記載のように、衝突回避支援手段は、衝突時間が通常操舵回避下限時間以下かつ回避限界時間以下のときに制動手段を作動させ、衝突被害軽減手段は、衝突時間が操舵回避限界時間以下かつ制動回避限界時間以下のときに制動手段を作動させるようにしてもよい。なお、通常操舵回避下限時間とは、運転者が通常の操舵することによって障害物と当該車両との衝突を回避することができる限界の時間を表し、操舵回避限界時間とは、運転者が操舵することによって障害物と当該車両との衝突を回避することができる限界の時間を表し、制動回避限界時間とは、運転者が制動手段を作動させることによって障害物と当該車両との衝突を回避することができる限界の時間を表す。
このような衝突緩和装置によれば、運転者の通常の操舵によって衝突を回避できる限界になった際に制動手段を用いて障害物との相対速度を低減し、運転者の操作によって衝突を回避できる時間を長くすることにより、回避操作を支援する。また、運転者の操舵によっても衝突を回避できなくなると、車両が衝突する際の被害を緩和させるために制動手段を作動させることができる。
また、請求項3に記載の衝突緩和装置においては、車両の走行速度に応じて回避限界時間が対応付けられたマップに基づいて回避限界時間を決定するようにしてもよいが、請求項4に記載のように、車両と障害物との相対速度を検出する相対速度検出手段による検出結果、および予め設定された当該車両の制動手段が発揮しうる減速度に基づいて、回避限界時間を演算する限界時間演算手段を備えていてもよい。
このような衝突緩和装置によれば、異なる車両に当該装置を搭載する際の適合(車両の種別に応じた仕様変更)を、関数(係数)を変更するのみで実施することができるので、適合の際の作業を容易にすることができる。
なお、限界時間演算手段は、相対速度検出手段による検出結果、および予め設定された当該車両の操舵性能に基づいて、操舵回避限界時間を演算するようにしてもよい。
以下に本発明にかかる実施の形態を図面と共に説明する。
図1は、本発明が適用されたプリクラッシュセーフティシステム(以下、PCSという。本発明でいう衝突緩和装置)1の概略構成を示すブロック図である。
PCS1は、例えば、乗用車等の車両に搭載され、車両が衝突することを検出し、車両が衝突する際にその被害を緩和させるシステムである。具体的には、図1に示すように、PCS1は、衝突緩和コントローラ10と、各種センサ30と、被制御対象40(本発明でいう制動手段)とを備えている。
各種センサ30としては、例えば、歩行者、路上障害物や他車両等の対象物を、その位置(自車両に対する相対位置)とともに検出するレーダセンサ31(本発明でいう障害物検出手段)、車両の旋回角速度を検出するヨーレートセンサ32、車輪の回転速度を検出する車輪速センサ33等を備えている。これらの各種センサ30による検出結果は、衝突緩和コントローラ10によって取得される。
なお、レーダセンサ31は、予め設定された所定の周期(例えば100ms)毎に車両
の進行方向に位置する対象物の検出を実施する。
衝突緩和コントローラ10は、CPU11,ROM12,RAM13等を備えた周知のマイクロコンピュータとして構成されている。そして、衝突緩和コントローラ10は、各種センサ30による検出結果等に基づいてROM12に格納されたプログラムを実行することによって、後述する衝突緩和処理(本発明でいう緩和手段)等の各種処理を実施する。
衝突緩和コントローラ10は、このような処理を実施し、これらの処理による処理結果に応じて被制御対象40を作動させる。この結果、車両が衝突する際の被害を緩和させることができる。
なお、被制御対象40としては、例えば、ブレーキや、ステアリング、シートベルト等を駆動するアクチュエータが挙げられる。以下、本実施形態においては、被制御対象40がブレーキである場合について説明する。
ここで、本実施形態のPCS1においては、ドライバ(運転者)に車両と対象物とが衝突する虞がある際にドライバの回避操作を支援するための回避支援ブレーキ(自動ブレーキ1)と、ドライバに車両と対象物とが衝突する際の被害を軽減するための被害軽減ブレーキ(自動ブレーキ2)とを作動させる。
なお、自動ブレーキ1は、回避支援を目的とし、ドライバの回避操作を支援するためのブレーキであるため、CPU11が自動ブレーキ1を作動する際には、被害を軽減する目的である自動ブレーキ2の減速度と比較して、小さな減速度で制動を行う。一方、CPU11が自動ブレーキ2を作動する際には、減速度被害を軽減するために、自車両が発揮しうる最大の減速度で制動を行う。
このように、CPU11が各自動ブレーキとしての機能を作動する際には、車輪速センサ33からの検出信号に応じて、予め設定された減速度となるように、被制御対象40を作動させる。
このように、自動ブレーキ1、2を実施する際の処理である衝突緩和処理について図2〜図4を用いて説明する。
図2は衝突緩和コントローラ10のCPU11が実行する衝突緩和処理を示すフローチャートである。また、図3は衝突緩和処理のうち作動判定処理を示すフローチャートである。さらに、図4は作動判定処理のうち閾値演算処理を示すフローチャートである。
衝突緩和処理は、予め設定された所定周期(例えば約50ms)毎に起動される処理である。具体的には図2に示すように、衝突緩和処理においては、対象物選択処理(S110:相対速度検出手段)、ドライバ操作判定処理(S120)、作動判定処理(S130:衝突回避支援手段および衝突被害軽減手段)、調停処理(S140)、作動制御処理(S150:衝突回避支援手段および衝突被害軽減手段)、を順に実施する。
対象物選択処理(S110)では、自車両(当該PCS1が搭載された車両)が走行する車線(自車線)に割り込んでくる他車両や、自車両の進路上に位置する歩行者や路上障害物等の対象物を検出する。なお、この対象物選択処理では、対象物の進路を推定する処理や、レーダセンサ31による検出結果を用いて対象物との相対速度の演算する処理等を実施し、これらの処理に基づいて、自車両と衝突する可能性がある対象物を選択する。
ドライバ操作判定処理(S120)では、自車両のドライバが対象物との衝突を回避する操作(衝突回避操作)を実施したか否かを判定する。この処理では、例えばブレーキが操作されたか否かを検出し、ブレーキが操作されたことを検出した場合に衝突回避操作が実施されたものとして、この結果をRAM13に記録する。
作動判定処理(S130)では、対象物選択処理によって推定された対象物の進路、対象物との相対速度等に基づいて、被制御対象40を作動させるタイミングであるか否かを判定し、被制御対象40を作動させるタイミングであれば作動指示を生成し、RAM13に記録する。
調停処理(S140)では、実際に被制御対象40を作動させるか否かを最終的に判断する。なお、作動判定処理および調停処理の詳細については後に詳述する。
続いて、作動制御処理(S150)では、生成された作動指示に基づいて、被制御対象40に対応する作動指令を被制御対象40に対して(被制御対象40が複数の場合にはそれぞれの被制御対象40に対して)送信する。
次に、作動判定処理の詳細について説明する。作動判定処理においては、図3に示すように、対象物選択処理において検出された対象物の挙動や相対速度に基づいて、自車両と対象物とが衝突するまでの時間を表す衝突時間を演算する(S210:衝突時間演算手段)。そして、自動ブレーキ(制動手段)を作動させるか否かの判断基準となる閾値を演算する閾値演算処理を実施する(S220)。
この閾値演算処理においては、図4に示すように、まず、制動回避限界時間を演算する(S310:限界時間演算手段)。ここで、制動回避限界時間とは、ドライバが制動手段を作動させることによって対象物と車両との衝突を回避することができる限界の時間を表す。従って、衝突時間が制動回避限界時間未満になってから、ドライバがブレーキを作動させたとしても、ブレーキを作動させるのみでは対象物との衝突を回避することはできない。
なお、正確な制動回避限界時間は、対象物との相対速度に概ね比例して大きな値となり、具体的な数値は車両毎に実験的に求められる。ただし、この制動回避限界時間をPCS1にて演算する際には、相対速度を変数とする関数として近似することにしている。
つまりその関数は、例えば、対象物との相対速度を、当該車両のブレーキが発揮しうる減速度に応じて予め設定された定数(例えば16程度の値)で除算する式で表される。なお、ここでの定数は、路面の摩擦係数等の車両環境に応じて変更できるようにしてもよい。
続いて、操舵回避限界時間を演算する(S320)。ここで、操舵回避限界時間とは、ドライバが操舵することによって対象物と当該車両との衝突を回避することができる限界の時間を表す。従って、衝突時間が操舵回避限界時間未満になってから、ドライバがステアリングを操作したとしても、操舵のみでは対象物との衝突を回避することはできない。
なお、正確な操舵回避限界時間は、対象物との相対速度に拘わらず、ほぼ一定の値となり、具体的な数値は車両毎に実験的に求められる。ただし、PCS1においては、操舵回避限界時間を一定の値として近似している。即ち、当該車両の操舵性能(操舵装置の応答性や車両の回転半径等)に基づいて予め設定された固定値(例えば0.6秒)を採用している。
次に、衝突判断ラインを演算する(S330)。衝突判断ラインとは、ブレーキまたは操舵により衝突を避けることができる限界のラインを表し、具体的に衝突判断ラインとしては、制動回避限界時間および操舵回避限界時間のうちの値が小さいほうが採用される。
従って、衝突時間が衝突判断ライン未満になると、対象物との衝突を回避することはできない。
次に、自動ブレーキ1と自動ブレーキ2とを組み合わせて作動させた際における制動回避限界時間(以下、組合せ限界時間という。)を演算する(S340)。ここでの組合せ限界時間は、自動ブレーキ1を作動させる際の減速度およびその作動時間と、自動ブレーキ2を作動させる際の減速度とを鑑みて、自動ブレーキ1,2を作動させたとしても、対象物との衝突を免れないように設定される。
なお、組合せ限界時間における具体的な数値についても、車両毎に実験的に求められる。ここでは、衝突判断ラインに所定の係数を乗算したものと、相対速度を所定の係数で除算したものとの和で求められる。また、組合せ限界時間は、S310にて演算した制動回避限界時間と一致させることもできる。
続いて、通常操舵回避下限時間を演算する(S350)。ここで、通常操舵回避下限時間とは、ドライバの滑らかな操舵操作によって対象物との衝突を回避するために必要な時間を表し、予め設定された固定値(例えば1.4秒)を採用するものとする。
そして、これらから自動ブレーキ1を作動させるか否かの判断基準となる自動ブレーキ1判断ライン(の設定時間:本発明でいう回避限界時間)を演算する(S360)。ここで、自動ブレーキ1判断ラインは、組合せ限界時間および通常操舵回避限界時間のうちの値が小さいほうを採用することにより設定される。
続いて、自動ブレーキ2を作動させるか否かの判断基準となる自動ブレーキ2判断ライン(の設定時間)を演算する(S370)。ここで、自動ブレーキ2判断ラインは、衝突判断ラインをそのまま採用することにより設定される。
本実施形態のPCS1において、このように自動ブレーキ1判断ラインおよび自動ブレーキ2判断ラインを設定すると、これらは図5に示すような関係になる。なお、図5は相対速度と設定時間との関係を示すグラフである。
図5に示すように、PCS1における自動ブレーキ2判断ラインは、相対速度が0から約34km/hまでの領域においては制動回避限界時間に沿って設定時間が増加し、操舵回避限界時間以降は一定になる。つまり、相対速度が増加したとしても設定時間が0.6秒より増加することはない。
また、自動ブレーキ1判断ラインは、制動回避限界時間と操舵回避限界時間との交点(相対速度:約34km/h、設定時間:0.6秒の点)から相対速度が約57km/hになるまでの間、概ね制動回避限界時間に沿って設定時間が増加し、通常操舵回避限界時間以降は一定になる。つまり、相対速度が増加したとしても設定時間が1.4秒より増加することはない。
ところで、従来構成のPCSにおける自動ブレーキ1判断ラインは、図5の破線に示すような値に設定されていた。この場合における自動ブレーキ1判断ラインにおいては、本実施形態とは異なり、組合せ限界時間を超える値に設定されていた。このため、自動ブレーキ1,2が作動することにより、車両が対象物と衝突する前に停止してしまう虞があっ
た。しかしながら本実施形態のPCS1においては、自動ブレーキ1判断ラインを上記のように組合せ限界時間以下に設定することによって、この問題点を解決した。
なお、閾値演算処理における各演算結果は、RAM13に記録される。また、S370が終了すると閾値演算処理を終了する
このような閾値演算処理が終了すると、図3に戻り、S210にて演算した衝突時間が、自動ブレーキ2判断ライン未満であるか否かを判定する(S230)。衝突時間が自動ブレーキ2判断ライン未満であれば(S230:YES)、自動ブレーキ2作動指令を生成し(S240)、作動判定処理を終了する。
また、衝突時間が自動ブレーキ2判断ライン以上であれば(S230:NO)、S210にて演算した衝突時間が、自動ブレーキ1判断ライン未満であるか否かを判定する(S250)。衝突時間が自動ブレーキ1判断ライン未満であれば(S250:YES)、自動ブレーキ2作動指令を生成し(S260)、作動判定処理を終了する。
また、衝突時間が自動ブレーキ1判断ライン以上であれば(S230:NO)、直ちに作動判定処理を終了する。
次に、作動判定処理に続いて実施される調停処理(S140)では、作動判定処理において、被制御対象40を作動させる作動指示がRAM13に記録されていたとしても、S120にてドライバにより衝突回避操作が実施されていることがRAM13に記録されていれば、調停処理(S140)では、当該衝突緩和処理では被制御対象40を作動させないようにすることがある。
具体的には、作動判定処理において、自動ブレーキ1に対する作動指示がRAM13に記録され、かつドライバにより衝突回避操作が実施されていることがRAM13に記録されていれば、ドライバ自身が衝突回避を実施したものとして、自動ブレーキ1として被制御対象40(ブレーキ)を作動させることを禁止する。一方、自動ブレーキ2に対する作動指示がRAM13に記録され、かつドライバにより衝突回避操作が実施されていることがRAM13に記録されていたとしても、既に衝突を回避することができないので、自動ブレーキ2として被制御対象40(ブレーキ)を作動させる。
つまり、調停処理では、自動ブレーキ1については作動をキャンセルすることがあるが、自動ブレーキ2については作動を継続するような処理を実施する。この結果、作動制御処理(S150)では、衝突を回避できるときにはドライバの操作を優先し、かつ衝突を回避できないときには衝突の被害を緩和するように、適切に被制御対象40を作動させることができるようになる。
以上のように詳述したPCS1において、衝突緩和コントローラ10のCPU11は、演算された衝突時間が、組合せ限界時間以下に設定された自動ブレーキ1判断ライン以下になると、被制御対象40(ブレーキ)を作動させる。言い換えれば、各自動ブレーキにおける減速度を鑑みて、各自動ブレーキにより停止することができる停止可能地点が、対象物との衝突後の位置になると(対象物が、車両と停止可能地点との中間に位置すると)、被制御対象40を作動させる。
従って、このようなPCS1によれば、衝突緩和処理が介入すれば、車両が衝突する際の被害を緩和させることはできるが、衝突そのものを回避することはできないので、衝突前に車両が停止してしまうことを防止することができる。よって、ドライバが当該装置を過信することを防止することができる。
また、衝突緩和処理においては、ドライバの回避操作を支援するために被制御対象40(ブレーキ)を作動させる処理と、車両が衝突する際の被害を緩和させるために被制御対象40を作動させる処理とを実施する。
従って、このようなPCS1によれば、被制御対象40を、被害緩和の機能だけでなく、衝突回避支援の機能にも利用することができる。
さらに、CPU11は、作動制御処理にて、衝突時間が通常操舵回避下限時間以下かつ回避限界時間以下のときに、ドライバの回避操作を支援するために被制御対象40を作動させ(自動ブレーキ1)、衝突時間が操舵回避限界時間以下かつ制動回避限界時間以下のときに、車両が衝突する際の被害を緩和させるために被制御対象40を作動させる(自動ブレーキ2)よう設定する。
従って、このようなPCS1によれば、ドライバの通常の操舵によって衝突を回避できる限界になった際に被制御対象40を用いて障害物との相対速度を低減し、運転者の操作によって衝突を回避できる時間を長くすることにより、回避操作を支援する。また、ドライバの操舵によっても衝突を回避できなくなると、車両が衝突する際の被害を緩和させるために被制御対象40を作動させることができる。
また、CPU11は、閾値演算処理にて、車両と対象物との相対速度を検出する対象物選択処理による検出結果、および予め設定された当該車両の被制御対象40が発揮しうる減速度に基づいて、回避限界時間を演算する。
従って、このようなPCS1によれば、異なる車両に当該装置を搭載する際の適合(車両毎の仕様変更)を、関数(係数)を変更するのみで実施することができるので、適合の際の作業を容易にすることができる。
なお、本発明の実施の形態は、上記の実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうる。
例えば、車両の走行速度に応じて回避限界時間が対応付けられたマップ(図5のグラフに相当するもの)に基づいて回避限界時間を決定するようにしてもよい。また、閾値演算処理では、対象物選択処理による検出結果、および予め設定された当該車両の操舵性能に基づいて、操舵回避限界時間、及び通常操舵回避下限時間を変数として演算するようにしてもよい。
本発明が適用されたPCSの概略構成を示すブロック図である。 衝突緩和処理を示すフローチャートである。 作動判定処理を示すフローチャートである。 閾値演算処理を示すフローチャートである。 相対速度と設定時間との関係を示すグラフである。
符号の説明
1…PCS、10…衝突緩和コントローラ、11…CPU、12…ROM、13…RAM、31…レーダセンサ、32…ヨーレートセンサ、33…車輪速センサ、34…ブレーキスイッチ、35…スロットルセンサ、36…ステアリングセンサ、40…被制御対象。

Claims (4)

  1. 車両に搭載され、当該車両を制動する制動手段を作動させることによって当該車両が衝突する際の被害を緩和させる緩和手段を備えた車両用の衝突緩和装置であって、
    当該車両の周囲に位置する障害物を検出する障害物検出手段と、
    前記障害物検出手段により検出された障害物と当該車両とが衝突するまでの予想時間である衝突時間を演算する衝突時間演算手段と、
    を備え、
    前記緩和手段は、前記衝突時間演算手段により演算された衝突時間が、当該装置が前記制動手段を作動させることによって前記障害物と当該車両との衝突を回避することができる限界の時間を表す回避限界時間以下になると、前記制動手段を作動させること
    を特徴とする衝突緩和装置。
  2. 前記緩和手段として、
    運転者の回避操作を支援するために前記制動手段を作動させる衝突回避支援手段と、
    当該車両が衝突する際の被害を緩和させるために前記制動手段を作動させる衝突被害軽減手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の衝突緩和装置。
  3. 前記衝突回避支援手段は、前記衝突時間が、運転者が通常の操舵することによって前記障害物と当該車両との衝突を回避することができる限界の時間を表す通常操舵回避下限時間以下かつ前記回避限界時間以下のときに制動手段を作動させ、
    前記衝突被害軽減手段は、前記衝突時間が、運転者が操舵することによって前記障害物と当該車両との衝突を回避することができる限界の時間を表す操舵回避限界時間以下かつ運転者が制動手段を作動させることによって前記障害物と当該車両との衝突を回避することができる限界の時間を表す制動回避限界時間以下のときに制動手段を作動させること
    を特徴とする請求項2に記載の衝突緩和装置。
  4. 当該車両と前記障害物との相対速度を検出する相対速度検出手段による検出結果、および予め設定された当該車両の制動手段が発揮しうる減速度に基づいて、前記回避限界時間を演算する限界時間演算手段を備えたこと
    を特徴とする請求項3に記載の衝突緩和装置。
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