JP2008306825A - 電気自動車の走行制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】スリップ量がオーバーシュートするのを防止できる電気自動車の走行制御システムを提供すること。
【解決手段】電気自動車の走行制御システムは、駆動輪を駆動するモータと、PDUと、
モータの回転数を検出する回転数センサと、駆動輪が所定時間グリップ走行した場合におけるモータの回転数をグリップ回転数とし、このモータの所定時間前の回転数を記憶しておき、記憶した所定時間前の回転数に基づいて、モータの現在のグリップ回転数を算出するグリップ回転数算出部52と、回転数センサにより検出された現在の回転数と、グリップ回転数算出部52により算出された現在のグリップ回転数とを比較し、小さい方の回転数に基づいてモータの制限トルク値を決定するモータ電力制限値算出部53および変換部と、制限トルク値に基づいて、モータの駆動トルク値を決定すると、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、電気自動車の走行制御システムに関する。詳しくは、モータの電力制限によりスリップを防止する電動自動車の走行制御システムに関する。
駆動輪にトルクを発生させることにより走行する自動車では、駆動輪と路面の間に発生する摩擦力よりも駆動輪に付与するトルクが上回ると、駆動輪が空転、すなわちスリップが発生してしまい、操縦性が著しく低下してしまう。このような駆動輪のスリップは、特に、凍結した路面や濡れた路面など発生する摩擦力が小さい状況で走行する場合や、駆動輪に大きなトルクを付与して車両を加速させる場合などにおいて発生しやすい。
そこで、例えば特許文献1には、スリップの発生を電気的に判定し、スリップが発生したと判定された場合にはモータ電流を低減し、駆動トルクを下げることにより、スリップを抑制する電気自動車が示されている。
より具体的には、この特許文献1の電気自動車は、モータの回転数を検出し、この回転数の加速度を算出する。一方、モータ電流を検出し、このモータ電流値に基づいて、駆動輪と路面との間にスリップが生じない場合におけるモータの回転数の予想加速度を算出する。そして、モータの回転数の加速度が予想加速度を上回った場合には、スリップが発生したと判定する。スリップが発生したと判定されると、モータの駆動トルクを下げ、これにより、スリップを抑制する。
特許第2674828号公報
しかしながら、上述の電気自動車のようにモータの回転数や電流値をフィードバックしてモータの駆動トルクを低減した場合には、このモータの応答遅れを考慮すると、スリップが発生してから、駆動輪に発生するトルクが低減されスリップが収束するまでに時間がかかってしまう。すなわち、駆動輪のスリップ量がオーバーシュートしてしまい、操縦性が低下するおそれがある。
本発明は、スリップ量がオーバーシュートするのを防止できる電気自動車の走行制御システムを提供することを目的とする。
本発明の電気自動車の走行制御システムは、駆動輪を駆動するモータ(例えば、後述のモータ20)と、前記モータに電力を供給することで、決定された駆動トルク値に応じたトルクを前記モータに発生させるモータ駆動手段(例えば、後述のPDU30)と、前記モータの回転数を検出する回転数検出手段(例えば、後述の回転数センサ21)と、前記駆動輪が所定時間グリップ走行した場合における前記モータの回転数をグリップ回転数とし、前記モータの所定時間前の回転数を記憶しておき、当該記憶した所定時間前の回転数に基づいて、前記モータの現在のグリップ回転数を算出するグリップ回転数算出手段(例えば、後述のグリップ回転数算出部52)と、前記回転数検出手段により検出された現在の回転数と、前記グリップ回転数算出手段により算出された現在のグリップ回転数とを比較し、小さい方の回転数に基づいて前記モータの制限トルク値を決定する制限トルク決定手段(例えば、後述のモータ電力制限値算出部53および変換部57)と、前記制限トルク値に基づいて、前記モータの駆動トルク値を決定し、前記モータ駆動手段に出力する駆動トルク決定手段(例えば、後述の駆動トルク決定部56)と、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、制限トルク値は、回転数検出手段により検出された現在のモータの回転数と、グリップ走行を仮定して算出されたグリップ回転数とを比較し、小さい方の回転数に基づいて決定される。すなわち、駆動輪がスリップしモータの回転数がグリップ回転数を上回ると、制限トルク値はグリップ回転数に基づいて決定されるため、駆動輪に発生するトルクが過剰に上昇し、スリップが発生するのを防止できる。特にここで、グリップ回転数は、モータの応答遅れを考慮して、現在よりも所定時間前のモータの回転数に基づいて決定されるので、スリップ量がオーバーシュートするのを防止できる。
この場合、前記グリップ回転数算出手段は、乾燥路面上でグリップ走行しかつ最大加速した場合における経過時間と前記モータの回転数の上昇幅との関係を示すマップ(例えば、後述の図5に示すマップ)に基づいて、前記モータの回転数と前記モータの所定時間経過後のグリップ回転数の上昇幅との関係を制御マップとして生成し、当該制御マップ(例えば、後述の図6に示すマップ)を記憶する記憶手段(例えば、後述の記憶部54)を備え、前記制御マップに基づいて、前記現在のグリップ回転数を算出することが好ましい。
この発明によれば、乾燥路面上でグリップ走行かつ最大加速を行う仮定の下で、現在のグリップ回転数が算出される。これにより、モータの駆動トルクを過剰に制限することなく効率的にスリップを防止できる。
この場合、前記グリップ回転数算出手段は、前記所定時間前のモータの回転数に、前記所定時間後のグリップ回転数の上昇幅を加算することにより、前記現在のグリップ回転数を算出することが好ましい。
この発明によれば、現在のグリップ回転数は、単位時間前のモータの回転数に、単位時間後のグリップ回転数の上昇幅を加算することにより算出される。これにより、スリップ量がオーバーシュートするのをより効果的に防止できる。
この場合、少なくともアクセル開度に基づいて、前記モータの指令トルク値を算出する指令トルク算出手段(例えば、後述の指令トルク算出部40)をさらに備え、前記制限トルク決定手段は、前記現在のモータの回転数および前記現在のグリップ回転数のうち小さい方の回転数と、前記指令トルク算出手段により算出された指令トルク値と、に基づいてモータ電力制限値を算出するモータ電力制限値算出手段(例えば、後述のモータ電力制限値算出部53)と、当該モータ電力制限値算出手段により算出されたモータ電力制限値と、前記現在のモータの回転数とに基づいて制限トルク値を算出する制限トルク値算出手段(例えば、後述の変換部57)と、を備えることが好ましい。
この発明によれば、モータ電力制限値算出手段によりモータ電力制限値が算出され、さらに、このモータ電力制限値と現在のモータの回転数とに基づいて、制限トルク値算出手段により制限トルク値が算出される。これにより、制限トルク値を正確に算出することができる。
この場合、前記駆動トルク決定手段は、前記指令トルク値と前記制限トルク値とを比較し、小さい方のトルク値を、前記モータの駆動トルク値として決定することが好ましい。
この発明によれば、指令トルク値が制限トルク値を上回った場合には、モータの駆動トルク値は、制限トルク値に基づいて決定されることとなる。つまり、指令トルク値は制限されることとなる。これにより、スリップの発生をより効果的に防止できる。
この場合、前記制限トルク決定手段は、前記モータの回転数が大きくなるに従い、大きな値の制限トルク値を決定することが好ましい。
この発明によれば、制限トルク値は、モータの回転数が大きくなるに従い、大きな値に決定される。換言すれば、モータの回転数が大きくなるに従い、モータに発生するトルクの制限が緩和されることとなる。これにより、特に高速走行時において、運転者の要求に反してトルクが制限されて操縦性が悪化するのを防止できる。
この発明によれば、駆動輪に発生するトルクが過剰に上昇し、スリップが発生するのを防止できる。また、スリップ量がオーバーシュートするのを防止できる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る電気自動車の走行制御システム10の構成を示すブロック図である。
走行制御システム10は、モータ20と、モータ駆動手段としてのPDU(パワードライブユニット)30と、制御手段としての制御装置50と、を備え、例えば複数の駆動輪を備える電気自動車に搭載される。
モータ20は、例えば、3相交流同期モータで構成され、PDU30から供給される3相交流電力により駆動制御される。このモータ20の出力軸には電気自動車の駆動輪が機械的に連結されており、この出力軸に連結された駆動輪を回転駆動する。また、このモータ20の出力軸には、モータ20の回転数(モータ回転数)を検出する回転数検出手段としての回転数センサ21が設けられている。この回転数センサ21により検出されたモータ回転数は、PDU30を介して制御装置50に入力される。
PDU30は、パルス幅変調(PWM)によるPWMインバータを備え、制御装置50から出力される制御指令に応じて、モータ20の駆動動作および回生動作を制御する。例えばモータ20の駆動時には、PDU30は、制御装置50から入力される駆動トルク値に応じた3相交流電力をモータ20に供給することで、この駆動トルク値に応じたトルクをモータ20に発生させる。また、例えばモータ20の回生時には、PDU30は、モータ20から出力される3相交流電力を直流電力に変換して、図示しないバッテリを充電する。
制御装置50は、後述のアクセル開度と回転数センサ21により検出されたモータ回転数とを入力として指令トルク算出部40により算出された指令トルク値に回転数センサ21により検出されたモータ回転数をフィードバックして駆動トルク値を決定し、この駆動トルク値をPDU30に出力する。この制御装置50は、システム全体を制御する統合ECU51と、この統合ECU51から出力される制御信号に応じて、PDU30に制御指令を出力しモータ20を制御するモータECU55と、を含んで構成される。
統合ECU51は、指令トルク算出部40により算出された指令トルク値および回転数センサ21により検出されたモータ回転数の入力に基づいて、電力制限値を算出し、この電力制限値をモータECU55に出力する。ここで、この電力制限値は、モータ20に供給する電力の上限値を示す。すなわち、この電力制限値は、モータ20で発生させるトルクを制限する値でもある。
モータECU55は、指令トルク値および統合ECU51から入力された電力制限値に基づいて駆動トルク値を決定し、この駆動トルク値をPDU30に出力する。
これら統合ECU51およびモータECU55は、CPUを備えるマイクロプロセッサとして構成されており、処理プログラムを記憶するROMやデータを一時的に記憶するRAM、入出力ポートを備える。
図2は、統合ECU51の構成を示すブロック図である。
統合ECU51は、指令トルク算出部40と、グリップ回転数算出部52と、モータ電力制限値算出部53とを備える。
指令トルク算出部40は、運転者が操作可能なアクセルの開度を検出する開度センサと接続され、この開度センサにより検出されたアクセル開度と、回転数センサ211により検出されたモータ回転数とに基づいて、モータ20の指令トルク値を算出し、この指令トルク値をモータ電力制限値算出部53およびモータECU55に出力する。
グリップ回転数算出部52は、現在から所定時間前のモータ20の回転数を記憶しておき、この記憶した所定時間前の回転数に基づいて、モータ20の現在のグリップ回転数を算出し、この現在のグリップ回転数をモータ電力制限値算出部53に出力する。ここで、グリップ回転数とは、電気自動車の駆動輪が乾燥路面上で所定時間グリップ走行しかつ最大加速した場合におけるモータ20の回転数のことを示す。また、本実施形態では、上記所定時間を10msとするが、これに限るものではない。
換言すれば、このグリップ回転数算出部52は、現在より所定時間前から、乾燥路面上で最大加速かつグリップ走行を行うことを仮定し、この仮定の下で現在のグリップ回転数を算出する。また、このグリップ回転数算出部52は、後述の図6に示す制御マップを記憶する記憶部54を備えており、この制御マップに基づいて、上記現在のグリップ回転数を算出する。
モータ電力制限値算出部53は、回転数センサ21により検出された現在のモータ回転数、およびグリップ回転数算出部52により算出された現在のグリップ回転数とを比較する。さらにモータ電力制限値算出部53は、この比較の結果得られた小さい方の回転数と、指令トルク算出部40により算出された指令トルク値と、に基づいて電力制限値を算出し、この電力制限値をモータECU55に出力する。
次に、図3を参照してモータECU55の構成について説明する。
モータECU55は、駆動トルク決定手段としての駆動トルク決定部56と、制限トルク値算出手段としての変換部57と、フィルタ58と、を備える。
変換部57は、統合ECU51のモータ電力制限値算出部53により算出された電力制限値と、回転数センサ21により検出されたモータ回転数とに基づいて、制限トルク値を算出し、この制限トルク値を駆動トルク決定部56に出力する。具体的には、この変換部57は、電力制限値をモータ回転数で割り、所定の係数を乗ずることにより、電力制限値を、対応する制限トルク値に変換する。
駆動トルク決定部56は、変換部57から入力された制限トルク値と、指令トルク算出部40から入力された指令トルク値とを比較し、小さい方のトルク値を、モータ20の駆動トルク値として決定し、この駆動トルクをPDU30に出力する。
フィルタ58は、信号に含まれるノイズを除去するものであり、回転数センサ21から出力された信号は、このフィルタ58を介して、変換部57および統合ECU51に入力される。
次に、図4のフローチャートを参照して、統合ECU51の動作について説明する。
図4は、統合ECU51において電力制限値を算出する処理を示すフローチャートである。また、この電力制限値を算出する処理は、所定時間ごとに行われる。
S11では、前回のモータ回転数に基づいて、グリップ回転数の上昇幅を算出し、S12に移る。ここで、前回のモータ回転数とは、前回の処理において算出されたモータ回転数であり、後述のS14およびS15に示すように、所定時間前のモータ20の回転数、または、所定時間前のグリップ回転数が格納される。
図5は、乾燥路面上でグリップ走行しかつ最大加速した場合における経過時間とモータ回転数の上昇幅との関係を示す図である。図6は、所定時間(10ms)経過後のグリップ回転数の上昇幅を増加回転数として、この増加回転数とモータ回転数との関係を示す図であり、図5に示すマップに基づいて生成されたものである。図6に示すように、増加回転数は、モータ回転数に略比例して大きくなる。また、この図6に示すマップは、制御マップとして記憶部54に記憶されている。このS11では、図6に示す制御マップを参照して、前回のモータ回転数に応じた増加回転数を算出する。
S12では、現在のグリップ回転数を算出し、S13に移る。このステップでは、前回のモータ回転数に、S11で決定されたグリップ回転数の上昇幅を加算することにより、現在のグリップ回転数を算出する。
S13では、回転数センサ21で検出されたモータ回転数が現在のグリップ回転数より大きいか否かを判別し、この判別がYESの場合はS14に移り、NOの場合はS15に移る。
S14では、現在のグリップ回転数を現在のモータ回転数とし、S16に移る。
S15では、回転数センサ21で検出された回転数を現在のモータ回転数とし、S16に移る。
S16では、電力オフセット値を算出し、S17に移る。この電力オフセット値は、S17において電力制限値を算出する際に加算されるものであり、現在のモータ回転数に応じて電力制限値を補正するものである。
図7は、モータ回転数と電力オフセット値との関係を示す図である。図7に示すように、電力オフセット値は、回転数と略比例して大きくなる。S16では、図7に示すような制御マップを用いることにより、現在のモータ回転数に応じた電力オフセット値を算出する。
S17では、指令トルク値、現在のモータ回転数、および電力オフセット値に基づいて、電力制限値を算出し、終了する。具体的には、次式に示すように、指令トルク値に現在のモータ回転数を乗じた項と、電力オフセット値との和に基づいて、電力制限値を算出する。
電力制限値=指令トルク値×現在のモータ回転数×定数+電力オフセット値
ここで特に、現在のモータ回転数に略比例した電力オフセット値を加算することにより、電力制限値は、現在のモータ回転数が大きくなるに従い大きな値に決定される。換言すれば、モータ回転数が大きくなるに従いモータ20の電力の制限が緩和されることとなる。
本実施形態の電気自動車の走行制御システム10によれば、以下の効果がある。
(1)制限トルク値は、回転数センサ21により検出されたモータ20の回転数と、グリップ走行を仮定して算出されたグリップ回転数とを比較し、小さい方の回転数に基づいて決定される。すなわち、駆動輪がスリップしモータ20の回転数がグリップ回転数を上回ると、制限トルク値はグリップ回転数に基づいて決定されるため、駆動輪に発生するトルクが過剰に上昇し、スリップが発生するのを防止できる。特にここで、グリップ回転数は、モータ20の応答遅れを考慮して、現在よりも所定時間前のモータ20の回転数に基づいて決定されるので、スリップ量がオーバーシュートするのを防止できる。
(2)乾燥路面上でグリップ走行かつ最大加速を行う仮定の下で、現在のグリップ回転数が算出される。これにより、モータ20の駆動トルクを過剰に制限することなく効率的にスリップを防止できる。
(3)現在のグリップ回転数は、単位時間前のモータ20の回転数に、単位時間後のグリップ回転数の上昇幅を加算することにより算出される。これにより、スリップ量がオーバーシュートするのをより効果的に防止できる。
(4)モータ電力制限値算出部53によりモータ電力制限値が算出され、さらに、このモータ電力制限値と現在のモータ20の回転数とに基づいて、変換部57により制限トルク値が算出される。これにより、制限トルク値を正確に算出することができる。
(5)指令トルク値が制限トルク値を上回った場合には、モータ20の駆動トルク値は、制限トルク値に基づいて決定されることとなる。つまり、指令トルク値は制限されることとなる。これにより、スリップの発生をより効果的に防止できる。
(6)制限トルク値は、モータ20の回転数が大きくなるに従い、大きな値に決定される。換言すれば、モータ20の回転数が大きくなるに従い、モータ20に発生するトルクの制限が緩和されることとなる。これにより、特に高速走行時において、運転者の要求に反してトルクが制限されて操縦性が悪化するのを防止できる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良などは本発明に含まれるものである。
上記実施形態では、アクセル開度およびモータ回転数に基づいて指令トルクを算出したが、これに限らない。統合ECUに電気自動車の走行安定性を保つ制御を行うVSA ECU(走行安定コントロールユニット)を接続し、このVSA ECUと協調して指令トルク値を算出してもよい。
本発明の一実施形態に係る電気自動車の走行制御システムの構成を示すブロック図である。 前記実施形態に係る統合ECUの構成を示すブロック図である。 前記実施形態に係るモータECUの構成を示すブロック図である。 前記実施形態に係る統合ECUの動作を示すフローチャートである。 前記実施形態に係る乾燥路面上でグリップ走行しかつ最大加速した場合における経過時間とモータの回転数の上昇幅との関係を示す図である。 前記実施形態に係る増加回転数とモータ回転数との関係を示す図である。 前記実施形態に係る補正用の制御マップを示す図である。
符号の説明
10 走行制御システム
20 モータ
21 回転数センサ(回転数検出手段)
30 PDU(モータ駆動手段)
40 指令トルク算出部(指令トルク算出手段)
50 制御装置
51 統合ECU
52 グリップ回転数算出部(グリップ回転数算出手段)
53 モータ電力制限値算出部(モータ電力制限値算出手段)
54 記憶部(記憶手段)
55 モータECU
56 駆動トルク決定部(駆動トルク決定手段)
57 変換部(制限トルク値算出手段)

Claims (6)

  1. 駆動輪を駆動するモータと、
    前記モータに電力を供給することで、決定された駆動トルク値に応じたトルクを前記モータに発生させるモータ駆動手段と、
    前記モータの回転数を検出する回転数検出手段と、
    前記駆動輪が所定時間グリップ走行した場合における前記モータの回転数をグリップ回転数とし、
    前記モータの所定時間前の回転数を記憶しておき、当該記憶した所定時間前の回転数に基づいて、前記モータの現在のグリップ回転数を算出するグリップ回転数算出手段と、
    前記回転数検出手段により検出された現在の回転数と、前記グリップ回転数算出手段により算出された現在のグリップ回転数とを比較し、小さい方の回転数に基づいて前記モータの制限トルク値を決定する制限トルク決定手段と、
    前記制限トルク値に基づいて、前記モータの駆動トルク値を決定し、前記モータ駆動手段に出力する駆動トルク決定手段と、を備えることを特徴とする電気自動者の走行制御システム。
  2. 前記グリップ回転数算出手段は、
    乾燥路面上でグリップ走行しかつ最大加速した場合における経過時間と前記モータの回転数の上昇幅との関係を示すマップに基づいて、前記モータの回転数と前記モータの所定時間経過後のグリップ回転数の上昇幅との関係を制御マップとして生成し、当該制御マップを記憶する記憶手段を備え、
    前記制御マップに基づいて、前記現在のグリップ回転数を算出することを特徴とする請求項1に記載の電気自動車の走行制御システム。
  3. 前記グリップ回転数算出手段は、
    前記所定時間前のモータの回転数に、前記所定時間後のグリップ回転数の上昇幅を加算することにより、前記現在のグリップ回転数を算出することを特徴とする請求項2に記載の電気自動車の走行制御システム。
  4. 少なくともアクセル開度に基づいて、前記モータの指令トルク値を算出する指令トルク算出手段をさらに備え、
    前記制限トルク決定手段は、
    前記現在のモータの回転数および前記現在のグリップ回転数のうち小さい方の回転数と、前記指令トルク算出手段により算出された指令トルク値と、に基づいてモータ電力制限値を算出するモータ電力制限値算出手段と、
    当該モータ電力制限値算出手段により算出されたモータ電力制限値と、前記現在のモータの回転数とに基づいて制限トルク値を算出する制限トルク値算出手段と、を備えることを特徴とする請求項1から請求項3に記載の電気自動車の走行制御システム。
  5. 前記駆動トルク決定手段は、前記指令トルク値と前記制限トルク値とを比較し、小さい方のトルク値を、前記モータの駆動トルク値として決定することを特徴とする請求項4に記載の電気自動車の走行制御システム。
  6. 前記制限トルク決定手段は、前記モータの回転数が大きくなるに従い、大きな値の制限トルク値を決定することを特徴とする請求項1から請求項5に記載の電気自動車の走行制御システム。
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