JP2008305354A - リーダライタ制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】RFIDタグとリーダライタとの通信において適切な通信状態を確保することを課題とする。
【解決手段】RFIDタグを一意に識別する情報としてのUIDデータと当該RFIDタグが保有する情報としての全データとを保持するRFIDタグを貼付された物品について、当該UIDデータの読み取り、並びに、当該全データの読み取りおよび/または書き込みを行うリーダライタを制御するリーダライタ制御装置であって、UIDデータの読み取りを行う際は、RFIDタグとリーダライタとの間の距離を、RFIDタグとリーダライタとの間で通信することが可能な第一の距離となるように制御し、全データの読み取りおよび/または書き込みを行う際は、RFIDタグとリーダライタとの間の距離を、第一の距離よりも短い第二の距離となるように制御する。
【選択図】 図1
【解決手段】RFIDタグを一意に識別する情報としてのUIDデータと当該RFIDタグが保有する情報としての全データとを保持するRFIDタグを貼付された物品について、当該UIDデータの読み取り、並びに、当該全データの読み取りおよび/または書き込みを行うリーダライタを制御するリーダライタ制御装置であって、UIDデータの読み取りを行う際は、RFIDタグとリーダライタとの間の距離を、RFIDタグとリーダライタとの間で通信することが可能な第一の距離となるように制御し、全データの読み取りおよび/または書き込みを行う際は、RFIDタグとリーダライタとの間の距離を、第一の距離よりも短い第二の距離となるように制御する。
【選択図】 図1
Description
この発明は、リーダライタ制御装置に関する。
近年、RFID(Radio Frequency Identification)タグを活用した各種システムが注目を集めている。RFIDタグとは、タグと呼ばれる媒体にデータを保持するものであり、リーダライタと呼ばれる装置が、電波や電磁波などによってRFIDタグと通信することで、RFIDタグに対するデータの読み取りや書き込みを行う。具体的に説明すると、RFIDタグは、RFIDタグを一意に識別する情報としてのUID(Unique Item identification)データと、当該RFIDタグが保有する情報としての全データとを保持する。RFIDタグとリーダライタとの通信は、まず、リーダライタが、InventoryコマンドをRFIDタグに送信し、Inventoryコマンドを受信したRFIDタグが、UIDデータをリーダライタに送信する。次に、リーダライタは、UIDデータを指定し、指定したUIDデータを保持するRFIDタグに対するデータの読み取りや書き込みを行う。
例えば、特許文献1に開示されている重要物預かり機は、RFIDタグを貼付されたカセットに顧客の重要物を収納し、当該カセットを重要物預かり機のカセット収納部の所定の位置に収納するものである。ここで、カセットを収納するカセット収納部の位置は、カセットを識別するカセット番号に対応付けて予め設定されている。また、カセット番号は、カセットに貼付されているRFIDタグに各々保持されている。
このような構成のもと、重要物預かり機は、必要に応じ、カセット収納部の位置各々と当該位置各々に現に収容されているカセットとの対応関係が、重要物預かり機が把握している対応関係と一致しているか否かを調べる精査を行う。この時、重要物預かり機のリーダライタは、まず、カセット収納部の位置各々に現に収容されているカセットのRFIDタグにInventoryコマンドを送信し、次に、カセットのRFIDタグから応答されるUIDデータを受信し、そして、受信したUIDデータを指定し、指定したUIDデータを保持するRFIDタグからカセット番号を読み取るなどする。
また、例えば、特許文献2に開示されているリーダライタは、積重なるなど近接している複数のRFIDタグに対してInventoryコマンドを送信し、RFIDタグ各々から応答されるUIDデータが衝突した場合に、UIDデータが衝突したRFIDタグを区別することを目的として、衝突したタイムスロット位置を検出するなどしている。
ところで、上記した従来の技術では、RFIDタグとリーダライタとの通信において適切な通信状態を確保することが困難であるという課題があった。すなわち、上記したように、リーダライタが、近接している複数のRFIDタグに対してInventoryコマンドを送信すると、RFIDタグ各々から応答されるUIDデータが衝突するおそれがある。したがって、特許文献1に開示されている手法において、重要物預かり機のカセット収納部が、複数のカセットを近接して収納する状況になると、精査の際に、複数のカセットのRFIDタグ各々から応答されるUIDデータが衝突するおそれがある。また、特許文献2に開示されている手法は、汎用的なRFIDタグを想定するものではないことから、上記し
た課題を適切に解決しうるものではない。
た課題を適切に解決しうるものではない。
そこで、この発明は、上記した従来技術の課題を解決するためになされたものであり、RFIDタグとリーダライタとの通信において適切な通信状態を確保することが可能なリーダライタ制御装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1に係る発明は、RFIDタグを一意に識別する情報としてのUIDデータと当該RFIDタグが保有する情報としての全データとを保持するRFIDタグを貼付された物品について、当該UIDデータの読み取り、並びに、当該全データの読み取りおよび/または書き込みを行うリーダライタを制御するリーダライタ制御装置であって、前記UIDデータの読み取りを行う際は、前記RFIDタグと前記リーダライタとの間の距離を、当該RFIDタグと当該リーダライタとの間で通信することが可能な第一の距離となるように制御するUIDデータ用制御手段と、前記全データの読み取りおよび/または書き込みを行う際は、前記RFIDタグと前記リーダライタとの間の距離を、前記UIDデータ用制御手段によって制御される前記第一の距離よりも短い第二の距離となるように制御する全データ用制御手段とを備えたことを特徴とする。
また、請求項2に係る発明は、上記の発明において、RFIDタグを貼付された物品は、複数の物品を区分けされた位置に一つずつ近接して収納する収納部を内部に有し、外壁に設けられて利用者との間で物品の受渡しを行う受渡口から当該内部に受け渡された物品を前記収納部の所定の位置に収納し、前記収納部の所定の位置に収納されている物品を前記受渡口から排出する物品収納装置の前記収納部に収納されているものであって、前記UIDデータ用制御手段は、前記収納部の位置各々と当該位置各々に現に収納されている物品との対応関係が、予め保持している対応関係と一致しているか否かを調べる精査を行う場合に、前記第一の距離を、当該RFIDタグと当該リーダライタとの間で通信することが可能な範囲に当該RFIDタグ一つのみが含まれる距離となるように制御することを特徴とする。
また、請求項3に係る発明は、上記の発明において、RFIDタグを貼付された物品は、複数の物品を区分けされた位置に一つずつ近接して収納する収納部を内部に有し、外壁に設けられて利用者との間で物品の受渡しを行う受渡口から当該内部に受け渡された物品を前記収納部の所定の位置に収納し、前記収納部の所定の位置に収納されている物品を前記受渡口から排出する物品収納装置の前記収納部に収納されているものであって、前記全データ用制御手段は、前記物品を前記収納部の所定の位置に収納する場合および/または前記収納部の所定の位置に収納されている物品を前記受渡口から排出する場合に、前記第二の距離を、当該RFIDタグと当該リーダライタとの間で通信することが可能な範囲に、近接する複数のRFIDタグのうち所定の数のRFIDタグが含まれることを許容する距離に制御することを特徴とする。
また、請求項4に係る発明は、上記の発明において、前記UIDデータ用制御手段は、前記第一の距離が20mm乃至30mmとなるように制御し、前記全データ用制御手段は、前記第二の距離が10mm以下となるように制御することを特徴とする。
また、請求項5に係る発明は、上記の発明において、RFIDタグを貼付された物品は、複数の物品を縦に区分けされた段に一つずつ近接して収納する収納部に収納されているものであって、前記UIDデータ用制御手段は、前記収納部の段各々と当該段各々に現に収納されている物品との対応関係が、予め保持している対応関係と一致しているか否かを調べる精査を行う場合に、前記第一の距離を、当該RFIDタグと当該リーダライタとの
間で通信することが可能な範囲に当該RFIDタグ一つのみが含まれる距離となるように制御することを特徴とする。
間で通信することが可能な範囲に当該RFIDタグ一つのみが含まれる距離となるように制御することを特徴とする。
また、請求項6に係る発明は、上記の発明において、前記収納部は複数の縦の列で構成されるものであって、一つの縦の列で構成される当該収納部ごとに、当該列に含まれるいずれかの段において当該段に収納されている前記物品の出し入れが行われたか否かを検知する検知手段と、前記検知手段によって物品の出し入れが行われたことが検知された列についてのみ前記精査を実行するように制御する精査制御手段とをさらに備えたことを特徴とする。
請求項1の発明によれば、RFIDタグを一意に識別する情報としてのUIDデータと当該RFIDタグが保有する情報としての全データとを保持するRFIDタグを貼付された物品について、当該UIDデータの読み取り、並びに、当該全データの読み取りおよび/または書き込みを行うリーダライタを制御するリーダライタ制御装置であって、UIDデータの読み取りを行う際は、RFIDタグとリーダライタとの間の距離を、RFIDタグとリーダライタとの間で通信することが可能な第一の距離となるように制御し、全データの読み取りおよび/または書き込みを行う際は、RFIDタグとリーダライタとの間の距離を、第一の距離よりも短い第二の距離となるように制御するので、RFIDタグとリーダライタとの通信において適切な通信状態を確保することが可能になる。
また、請求項2の発明によれば、RFIDタグを貼付された物品は、複数の物品を区分けされた位置に一つずつ近接して収納する収納部を内部に有し、外壁に設けられて利用者との間で物品の受渡しを行う受渡口から当該内部に受け渡された物品を収納部の所定の位置に収納し、収納部の所定の位置に収納されている物品を受渡口から排出する物品収納装置の収納部に収納されているものであって、リーダライタ制御装置は、収納部の位置各々と当該位置各々に現に収納されている物品との対応関係が、予め保持している対応関係と一致しているか否かを調べる精査を行う場合に、第一の距離を、RFIDタグとリーダライタとの間で通信することが可能な範囲にRFIDタグ一つのみが含まれる距離となるように制御するので、上記した効果に加え、RFIDタグを貼付された物品が物品収納装置の収納部に近接して収納されている場合にも、RFIDタグとリーダライタとの通信において、UIDデータの読み取りについて適切な通信状態を確実に確保することが可能になる。
また、請求項3の発明によれば、RFIDタグを貼付された物品は、複数の物品を区分けされた位置に一つずつ近接して収納する収納部を内部に有し、外壁に設けられて利用者との間で物品の受渡しを行う受渡口から当該内部に受け渡された物品を収納部の所定の位置に収納し、収納部の所定の位置に収納されている物品を受渡口から排出する物品収納装置の収納部に収納されているものであって、リーダライタ制御装置は、物品を収納部の所定の位置に収納する場合および/または収納部の所定の位置に収納されている物品を受渡口から排出する場合に、第二の距離を、RFIDタグとリーダライタとの間で通信することが可能な範囲に、近接する複数のRFIDタグのうち所定の数のRFIDタグが含まれることを許容する距離に制御するので、上記した効果に加え、RFIDタグを貼付された物品が物品収納装置の収納部に近接して収納されている場合にも、RFIDタグとリーダライタとの通信において、全データの読み取りについて適切な通信状態を確実に確保することが可能になる。
また、請求項4の発明によれば、リーダライタ制御装置は、第一の距離が20mm乃至30mmとなるように制御し、第二の距離が10mm以下となるように制御するので、RFIDタグとリーダライタとの通信において適切な通信状態を確保することが可能になる
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また、請求項5の発明によれば、RFIDタグを貼付された物品は、複数の物品を縦に区分けされた段に一つずつ近接して収納する収納部に収納されているものであって、リーダライタ制御装置は、収納部の段各々と当該段各々に現に収納されている物品との対応関係が、予め保持している対応関係と一致しているか否かを調べる精査を行う場合に、第一の距離を、RFIDタグとリーダライタとの間で通信することが可能な範囲にRFIDタグ一つのみが含まれる距離となるように制御するので、上記した効果に加え、RFIDタグを貼付された物品が縦に区分けされた段に一つずつ近接して収納されている場合にも、RFIDタグとリーダライタとの通信において、UIDデータの読み取りについて適切な通信状態を確実に確保することが可能になる。
また、請求項6の発明によれば、収納部は複数の縦の列で構成されるものであって、一つの縦の列で構成される収納部ごとに、当該列に含まれるいずれかの段において段に収納されている物品の出し入れが行われたか否かを検知し、物品の出し入れが行われたことが検知された列についてのみ精査を実行するように制御するので、上記した効果に加え、精査時の処理時間を短縮することが可能になる。
以下に添付図面を参照して、本発明に係るリーダライタ制御装置の実施例を詳細に説明する。なお、以下の実施例では、リーダライタ制御装置の好適な実施例として重要物預かり機(リーダライタを制御する主制御部を備えた重要物預かり機)を説明するが、本発明はこれに限られるものではない。本発明は、以下の実施例で説明する重要物預かり機のみならず、RFIDタグを貼付された物品について、UIDデータの読み取り、並びに、全データの読み取りや書き込みを行うリーダライタを制御する装置であれば、同様に適用することができる。
[用語の説明]
最初に、以下の実施例で用いる主要な用語を説明する。以下の実施例で用いる「重要物預かり機(特許請求の範囲に記載の「物品収納装置」に対応する)」とは、顧客の重要物を内在した「カセット(特許請求の範囲に記載の「物品」に対応する)」を収納するものである。重要物預かり機は、複数のカセットを区分けされた位置に一つずつ近接して収納する「カセット収納部(特許請求の範囲に記載の「収納部」に対応する)」を内部に有し、外壁に設けられて利用者との間でカセットの受渡しを行うカセット受渡口から内部に受け渡されたカセットを、カセット収納部の所定の位置に収納し、カセット収納部の所定の位置に収納されているカセットを、カセット受渡口から排出する。また、重要物預かり機に収納されるカセットは、RFIDタグを貼付されている。このような重要物預かり機は、主として、銀行、郵便局などの金融機関や、ATM(Automatic Tellers Machine)などが設置されている場所に設置される。
最初に、以下の実施例で用いる主要な用語を説明する。以下の実施例で用いる「重要物預かり機(特許請求の範囲に記載の「物品収納装置」に対応する)」とは、顧客の重要物を内在した「カセット(特許請求の範囲に記載の「物品」に対応する)」を収納するものである。重要物預かり機は、複数のカセットを区分けされた位置に一つずつ近接して収納する「カセット収納部(特許請求の範囲に記載の「収納部」に対応する)」を内部に有し、外壁に設けられて利用者との間でカセットの受渡しを行うカセット受渡口から内部に受け渡されたカセットを、カセット収納部の所定の位置に収納し、カセット収納部の所定の位置に収納されているカセットを、カセット受渡口から排出する。また、重要物預かり機に収納されるカセットは、RFIDタグを貼付されている。このような重要物預かり機は、主として、銀行、郵便局などの金融機関や、ATM(Automatic Tellers Machine)などが設置されている場所に設置される。
図1は、実施例1における重要物預かり機の概要および特徴を説明するための図である。重要物預かり機100は、図1に示すように、顧客の重要物を内在したカセット200の受け入れまたは排出を行うカセット受渡口120と、顧客に対するガイダンスの表示およびカセット番号の入力を受け付ける表示操作部130(生体情報認証部140の左横、図4を参照)と、顧客の生体情報に基づく認証処理を行う生体情報認証部140と、カセット受渡口120に挿入されたカセット200をカセット番号に対応するカセット収納部300の所定の位置まで搬送するカセット搬送装置400と、カセット200を収納するカセット収納部300とを有する。
また、図1に示すように、カセット200は、RFIDタグ230(以下、単に「IDタグ」と言う)を貼付されており、このIDタグ230が、IDタグ230を一意に識別する情報としてのUIDデータと、IDタグ230が保有する情報としての全データとを保持する。例えば、IDタグ230は、全データとして、4桁のカセット番号を保持する。また、図1に示すように、カセット搬送装置400は、リーダライタ401を備えており、このリーダライタ401が、IDタグ230を貼付されたカセット200について、UIDデータの読み取り、並びに、全データの読み取りや書き込みを行う。
ここで、カセット200を収納するカセット収納部300の位置は、カセット番号に対応してそれぞれ予め設定されている。具体的には、重要物預かり機100は、カセット収納部300の各位置に付与されるアドレス番号を、カセット200に付与される4桁のカセット番号と対応付けて、記憶部350(ハードディスク装置等の二次記憶媒体)内のカセット収納テーブル352に格納している。また、重要物預かり機100は、カセット番号と顧客の生体情報である静脈情報とを対応付けて、記憶部350内の顧客情報登録テーブル351に格納している。なお、登録される生体情報は、重要物預かり機100内部の顧客情報登録テーブル351に記憶されるのではなく、IDタグ230内に全データとして保持されることもできる。また、以下の実施例においては、顧客の生体情報として顧客の手の静脈情報を用いる手法を説明するが、顧客の生体情報として、指紋、掌紋、顔画像等のいずれを用いてもよい。
ところで、重要物預かり機100の動作について簡単に説明しておくと、顧客が、重要物預かり機100に重要物を預け入れる場合には、まず、表示操作部130上に表示された「預け入れ」のアイコンが顧客によって指示選択され、重要物預かり機100は、顧客によってカセット受渡口120に挿入されたカセット200を受け入れる。そして、カセット搬送装置400のリーダライタ401が、カセット200のIDタグ230から4桁のカセット番号(全データ)を読み出すことでカセット番号の入力を受け付けると、重要物預かり機100は、カセット収納テーブル352を参照してカセット番号に対応するカセット収納部300の位置を特定し、特定したカセット収納部300の位置までカセット搬送装置400によってカセット200を搬送する。
また、顧客が、この重要物預かり機100に預け入れている重要物を払い出す場合には、まず、表示操作部130上に表示された「払い出し」のアイコンが顧客によって指示選択され、重要物預かり機100は、表示操作部130上に表示されたガイダンスにしたがって入力されるカセット番号の入力を受け付けたり、生体情報認証部140によって顧客の正当性を認証するなどする。例えば、顧客は、4桁のカセット番号を入力して、生体情報認証部140に手をかざす。すると、重要物預かり機100は、カセット番号に対応する登録生体情報(静脈情報)を顧客情報登録テーブル351から取り出し、生体情報認証部140によって取得された顧客の入力生体情報(静脈情報)と照合し、認証する。その結果、両者が同一人の生体情報(静脈情報)であると判定された場合には、重要物預かり機100は、カセット収納テーブル352を参照してカセット番号に対応するカセット収納部300の位置を特定し、特定したカセット収納部300の位置までカセット搬送装置400(リーダライタ401)を移動し、リーダライタ401でカセット番号(全データ)を読み取り、該当するカセット200であるか否か(カセット200の入れ替えが行われていないか)の認証を行う。その結果、該当するカセット200であると判定された場合には、重要物預かり機100は、特定したカセット収納部300の位置に収納されたカセット200を、カセット受渡口120から排出する。
[実施例1における重要物預かり機の概要および特徴]
続いて、実施例1における重要物預かり機の概要および特徴を説明する。実施例1における重要物預かり機100は、上記したように、複数のカセット200を区分けされた位
置に一つずつ近接して収納するカセット収納部300を内部に有し、カセット受渡口120から内部に受け渡されたカセット200をカセット収納部300の所定の位置に収納し、カセット収納部300の所定の位置に収納されているカセット200をカセット受渡口120から排出するものであり、IDタグ230を貼付されたカセット200について、UIDデータの読み取り、並びに、全データの読み取りや書き込みを行うリーダライタ401を制御することを概要とし、IDタグ230とリーダライタ401との通信において適切な通信状態を確保することを主たる特徴とする。
続いて、実施例1における重要物預かり機の概要および特徴を説明する。実施例1における重要物預かり機100は、上記したように、複数のカセット200を区分けされた位
置に一つずつ近接して収納するカセット収納部300を内部に有し、カセット受渡口120から内部に受け渡されたカセット200をカセット収納部300の所定の位置に収納し、カセット収納部300の所定の位置に収納されているカセット200をカセット受渡口120から排出するものであり、IDタグ230を貼付されたカセット200について、UIDデータの読み取り、並びに、全データの読み取りや書き込みを行うリーダライタ401を制御することを概要とし、IDタグ230とリーダライタ401との通信において適切な通信状態を確保することを主たる特徴とする。
この主たる特徴について簡単に説明すると、実施例1における重要物預かり機100は、カセット200に貼付されたIDタグ230が保持するUIDデータの読み取りを行う際は、IDタグ230とリーダライタ401との間の距離を、IDタグ230とリーダライタ401との間で通信することが可能な第一の距離となるように、カセット搬送装置400(リーダライタ401)を制御し、IDタグ230が保持する全データの読み取りを行う際は、IDタグ230とリーダライタ401との間の距離を、第一の距離よりも短い第二の距離となるように制御する点に特徴がある。
この点について図1の(A)および(B)を用いて説明する。まず、図1の(A)および(B)は、カセット収納部300の区分けされた位置に一つずつ近接して収納されているカセット200(図1では3カセット分を例示)とリーダライタ401との距離の関係を説明するイメージ図であり、カセット搬送装置400などについては省略されている。ここで、図1の(A)は、リーダライタ401が、IDタグ230が保持するUIDデータの読み取りを行う際を示すものである。一方、図1の(B)は、リーダライタ401が、IDタグ230が保持する全データ(例えば、カセット番号など)の読み取りを行う際を示すものである。図1の(A)と(B)とを比較するとわかるように、IDタグ230とリーダライタ401との間の距離は、図1の(B)の距離(第二の距離)の方が、図1の(A)の距離(第一の距離)よりも短い。
また、図1の(A)をみるとわかるように、重要物預かり機100は、第一の距離を、IDタグ230とリーダライタ401との間で通信することが可能な範囲(IDタグとリーダライタとの通信可能範囲)に、IDタグ230一つのみが含まれる距離となるように制御している。一方、図1の(B)をみるとわかるように、重要物預かり機100は、第二の距離を、IDタグ230とリーダライタ401との間で通信することが可能な範囲に、近接する複数のIDタグ230のうち所定の数のIDタグ230(ここでは、3つのIDタグ230)が含まれることを許容する距離に制御している。
より具体的に数値を挙げて例示するならば、重要物預かり機100は、第一の距離が20mm〜30mmとなるように制御し、第二の距離が、10mm以下となるように制御するなどする。
それでは、重要物預かり機100がこのような制御を行うことで、なぜ、IDタグ230とリーダライタ401との通信において適切な通信状態を確保することになるのか、その理由を簡単に検討する。本発明における重要物預かり機100は、UIDデータの読み取りを行う際は、リーダライタ401がIDタグ230から少し離れた位置で読み取りを行うと、より良い通信状態を確保することができ、全データの読み取りや書き込みを行う際は、リーダライタ401がIDタグ230の直近で読み取りや書き込みを行うと、より良い通信状態を確保することができる、という実験結果等に着目した制御を行うものである。
言い換えると、リーダライタ401がUIDデータの読み取りを行う際は、通信可能範囲に存在する複数のIDタグ230全てに対してInventoryコマンドを送信することにな
るので、通信可能範囲に存在する複数のIDタグ230全てからUIDデータが応答され、応答されるUIDデータが衝突するなどして、通信状態が悪化するおそれがある。したがって、重要物預かり機100は、複数のIDタグ230に対してInventoryコマンドを送信しないようにリーダライタ401を制御することが望ましく、リーダライタ401がIDタグ230から少し離れた位置で読み取りを行うことで、通信可能範囲にIDタグ230一つのみが含まれる距離となるように制御しており、結果として、より良い通信状態を確保することができるのである。
るので、通信可能範囲に存在する複数のIDタグ230全てからUIDデータが応答され、応答されるUIDデータが衝突するなどして、通信状態が悪化するおそれがある。したがって、重要物預かり機100は、複数のIDタグ230に対してInventoryコマンドを送信しないようにリーダライタ401を制御することが望ましく、リーダライタ401がIDタグ230から少し離れた位置で読み取りを行うことで、通信可能範囲にIDタグ230一つのみが含まれる距離となるように制御しており、結果として、より良い通信状態を確保することができるのである。
一方、リーダライタ401が全データの読み取りを行う際は、通信可能範囲に複数のIDタグ230が存在したとしても、リーダライタ401は特定のUIDデータを指定して通信を行うことになるので、リーダライタ401とIDタグ230との関係は1対1となり、データが衝突することもなく、通信状態が悪化するおそれはない。むしろ、UIDデータの読み取りを行う際とは異なり、全データの読み取りを行う際は、IDタグ230の直近で読み取りや書き込みを行う方が、より良い通信状態を確保することができるのである。その意味で、重要物預かり機100は、通信可能範囲に近接する複数のIDタグ230のうち所定の数のIDタグ230が含まれることを許容する距離に制御しているのである。
このようにして、実施例1における重要物預かり機100は、UIDデータの読み取りを行う際は、第一の距離となるようにリーダライタ401を制御し、全データの読み取りや書き込みを行う際は、第一の距離よりも短い第二の距離となるようにリーダライタ401を制御し、読み取り(または書き込み)の対象となるデータによって、異なる二つの距離になるようにリーダライタ401を制御するので、IDタグ230とリーダライタ401との通信において適切な通信状態を確保することが可能になる。
[実施例1における重要物預かり機の構成]
次に、図2〜13を用いて、実施例1における重要物預かり機の構成を説明する。図2は、図1に示したカセットの蓋を閉めた状態および蓋を開けた状態を示す斜視図であり、図3は、IDタグ内のメモリに記憶したデータの一例およびIDタグの構成を示す図であり、図4は、実施例1における重要物預かり機の外観を示す斜視図であり、図5は、図4に示した重要物預かり機をZ1方向から見た断面図であり、図6は、図4に示した重要物預かり機をY1方向から見た断面図であり、図7は、図6に示した重要物預かり機の移動機構を説明するための斜視図であり、図8は、IDタグ230とリーダライタ401との通信について説明するための図であり、図9は、実施例1における重要物預かり機の構成を示すブロック図であり、図10は、顧客情報登録テーブルを説明するための図であり、図11は、カセット収納テーブルを説明するための図であり、図12は、IDタグ230とリーダライタ401との間の距離の関係について説明するための図であり、図13は、精査時のIDタグ230とリーダライタ401との間の距離の関係について説明するための図である。
次に、図2〜13を用いて、実施例1における重要物預かり機の構成を説明する。図2は、図1に示したカセットの蓋を閉めた状態および蓋を開けた状態を示す斜視図であり、図3は、IDタグ内のメモリに記憶したデータの一例およびIDタグの構成を示す図であり、図4は、実施例1における重要物預かり機の外観を示す斜視図であり、図5は、図4に示した重要物預かり機をZ1方向から見た断面図であり、図6は、図4に示した重要物預かり機をY1方向から見た断面図であり、図7は、図6に示した重要物預かり機の移動機構を説明するための斜視図であり、図8は、IDタグ230とリーダライタ401との通信について説明するための図であり、図9は、実施例1における重要物預かり機の構成を示すブロック図であり、図10は、顧客情報登録テーブルを説明するための図であり、図11は、カセット収納テーブルを説明するための図であり、図12は、IDタグ230とリーダライタ401との間の距離の関係について説明するための図であり、図13は、精査時のIDタグ230とリーダライタ401との間の距離の関係について説明するための図である。
[カセット200]
図2に示すように、カセット200は、上部ケース210の一側縁と下部ケース220の一側縁とを開閉自在に接合して、薄厚状のカバン型に形成されている。このため、このカセット200の内部には、顧客によって重要物預かり機100に預け入れられる重要物を収納することができる。図2の(B)では、カセット200が、顧客の預金通帳(○△銀行)と印鑑とを内部に収納した場合を示しているが、このカセット200には、銀行の預金通帳や印鑑以外にも、顧客が重要物としている物品(例えば、他の銀行の預金通帳、有価証券、証書類、パスポート、キャッシュカード、鍵など)を適宜収納することもできる。
図2に示すように、カセット200は、上部ケース210の一側縁と下部ケース220の一側縁とを開閉自在に接合して、薄厚状のカバン型に形成されている。このため、このカセット200の内部には、顧客によって重要物預かり機100に預け入れられる重要物を収納することができる。図2の(B)では、カセット200が、顧客の預金通帳(○△銀行)と印鑑とを内部に収納した場合を示しているが、このカセット200には、銀行の預金通帳や印鑑以外にも、顧客が重要物としている物品(例えば、他の銀行の預金通帳、有価証券、証書類、パスポート、キャッシュカード、鍵など)を適宜収納することもできる。
図2に示すように、カセット200の下部ケース220には、非接触型のIDタグ230が取り付けられている。このIDタグ230は、データを記憶するメモリ231を内在するICチップとアンテナ部とにより形成されており、このメモリ231内には、図3の(A)に示すように、カセット番号、銀行コード、支店コードおよび機体番号(いずれも全データ)が格納されている。なお、このIDタグ230の配設位置は、図示した位置に限定されるものではなく、下部ケース220の他の位置や上部ケース210に配設することもできる。
カセット番号(全データ)とは、10進数を4桁並べた『0000』〜『9999』までの番号であって、カセット各々を識別可能なユニークな番号である。なお、図3の(A)においては、説明の便宜上から、『XXXX』で示している。カセット番号は、顧客にカセットを発行する際に、空き番号の中から顧客によって任意に選択されることができる。空き番号については、重要物預かり機100または管理装置160(例えば、銀行内部に配設されたサーバ装置など、図4を参照)が管理しており、重要物預かり機100または管理装置160は、新たなカセットを発行する都度、当該カセットのカセット番号を空き番号から削除する。
銀行コード(全データ)は、顧客の取引銀行の銀行コードであり、図3の(A)においては、『ABSXXX』である場合を示しており、支店コード(全データ)は、取引銀行の支店を特定する支店コードであり、図3の(A)においては、『H20XXX』である場合を示している。機体番号(全データ)は、重要物預かり機100が複数台配設される場合の各装置の号機番号であり、図3の(A)においては、『1』である場合を示している。なお、この号機番号に代えて重要物預かり機100の製造番号(ロット番号等)を用いることもできる。
ここで、IDタグ230の構成について、その一例を説明する。図3の(B)に示すように、IDタグ230は、第0セクタから第8セクタの9つのセクタで構成されている。この内、第0セクタ(24byte)が、サービスエリアであり、第1セクタから第8セクタまで(1,000byte)が、ユーザエリアである。第1セクタから第7セクタまでは、全て128byteずつであるが、第8セクタは、104byteであり、これと第1セクタの24byteとを合計すると、全体で1,024byteとなっている。
ところで、IDタグ230が保持するUIDデータ(IDタグ230を一意に識別する情報)は、図3の(B)に示すように、第0セクタの8byteに格納される。一方、IDタグ230が保持する全データ(IDタグ230が保有する情報)は、図3の(B)に示すように、第1セクタから第8セクタの1,000byteに格納される。
また、図3の(B)は、IDタグ230に対して、リーダライタ401が、全データの読み取り(読出命令)や書き込み(書出命令)を行う際の、通信回数および固定リトライ回数を示している。なお、IDタグ230に対して、リーダライタ401が、全データの読み取りや書き込みを行う際は、指定されたUIDデータを保持するIDタグ230以外は応答しない。
図3の(C)および(D)は、IDタグ230に対して、リーダライタ401が、UIDデータの読み取りを行う際の、通信回数および固定リトライ回数を示している。ここで、「精査命令」とは、RFIDタグにおいて、UIDデータの読み取りを行うことを「精査」と呼んでいるものであって、本発明における重要物預かり機100が行う「精査」(カセット収納部300の位置各々と位置各々に現に収納されているカセット200との対応関係が、予め重要物預かり機100が把握している対応関係と一致しているか否かを調べる精査)とは異なる概念である。なお、図3の(C)の「精査命令」は、通信可能範囲
のIDタグ230全てが応答する通信であるが、図3の(D)の「確認命令」は、UIDデータを指定して行うもので、指定されたUIDデータを保持するIDタグ230以外は応答しない通信である。
のIDタグ230全てが応答する通信であるが、図3の(D)の「確認命令」は、UIDデータを指定して行うもので、指定されたUIDデータを保持するIDタグ230以外は応答しない通信である。
図2に戻ると、図2の(A)に示すように、下部ケース220の側面の2箇所に、一対のピン240が設けられており、このピン240は、カセット搬送装置400の把持機構部の把持アームと係合自在の形状に構成されている。顧客によってカセット200が重要物預かり機100に預け入れられる場合には、この一対のピン240と一対の把持アームとが互いに係合し把持することで、カセット200を本体部110に引き込むことができる。
また、図2の(B)に示すように、カセット200の上部ケース210のほぼ中央位置には、ロック爪211が設けられている。このロック爪211は、カセット200の上部ケース210を閉じた際に施錠を行う施錠機構であり、この施錠機構は、施錠ロック250の番号(4桁の暗証番号)の組み合わせにより、適宜、カセット200の施錠や解錠が行われる。したがって、カセット200内に入れた預金通帳などの重要物は、施錠機構により厳重に保管されることとなる。
[重要物預かり機100]
図4に示すように、重要物預かり機100は、銀行などに配設されるATMとほぼ同様のコンソール型の外観を有し、重要物預かり機100を構成する本体部110(筐体)の前面には、カセット200の受け入れおよび排出を行うカセット受渡口120と、顧客に対するガイダンスの表示およびカセット番号の入力を受け付ける表示操作部130(タッチパネル式)と、顧客の生体情報に基づく認証処理を行う生体情報認証部140とが、それぞれ配設されている。ここで、表示操作部130は、後述する各種ガイダンス表示や操作ボタンの選択操作を受け付けるタッチパネル式の液晶表示器等のデバイスで形成される。
図4に示すように、重要物預かり機100は、銀行などに配設されるATMとほぼ同様のコンソール型の外観を有し、重要物預かり機100を構成する本体部110(筐体)の前面には、カセット200の受け入れおよび排出を行うカセット受渡口120と、顧客に対するガイダンスの表示およびカセット番号の入力を受け付ける表示操作部130(タッチパネル式)と、顧客の生体情報に基づく認証処理を行う生体情報認証部140とが、それぞれ配設されている。ここで、表示操作部130は、後述する各種ガイダンス表示や操作ボタンの選択操作を受け付けるタッチパネル式の液晶表示器等のデバイスで形成される。
また、図4に示すように、本体部110の内部には、カセット200を収納するためのカセット収納部300が設けられている。図4には図示していないが、例えば、重要物預かり機100は、Z方向に40個に区分けされて重畳され、X方向に左右2列で配置され、Y方向に5列で配置され、合計400個のカセットを収納するカセット収納部300を配設する。
また、図4に示すように、重要物預かり機100は、銀行内部に配設されたサーバ装置などの管理装置160と接続されている。管理装置160は、(1)顧客が新たにカセット200を購入契約する際に、重要物預かり機100を遠隔操作し、カセット番号、顧客の生体情報(静脈情報)および顧客情報を顧客情報登録テーブル351に追加登録させ、また、カセット番号とカセット収納部300の位置との対応付けをカセット収納テーブル352に追加登録させるなどする。
その他、管理装置160は、(2)重要物預かり機100の記憶部350内に記憶した顧客情報登録テーブル351、およびカセット収納テーブル352をバックアップするとともに、(3)重要物預かり機100からカセット200の預け入れ状況および払い出し状況(例えば、利用日時や利用回数など)に係るデータを受信して、その一覧表示等を行うなどする。
なお、ここでは、説明の便宜上、詳細な説明を省略したが、重要物預かり機100には、顧客との取引状況(預け入れ履歴や払い出し履歴)を印字するプリンタ等を設けることができ、また、特に顔を生体情報として用いて顔認証を行う場合には、CCD(Charge
Coupled Device)カメラなどの撮影カメラを設けることができる。
Coupled Device)カメラなどの撮影カメラを設けることができる。
[重要物預かり機100の駆動機構]
次に、図5〜7を参照して重要物預かり機100の駆動機構を説明する。重要物預かり機100は、第1駆動モータ510、第2駆動モータ520、第3駆動モータ530、第4駆動モータ540、および第5駆動モータ550という5つの駆動モータを有する。これら第1駆動モータ510〜第5駆動モータ550には、ステッピングモータなどを使用することができる。
次に、図5〜7を参照して重要物預かり機100の駆動機構を説明する。重要物預かり機100は、第1駆動モータ510、第2駆動モータ520、第3駆動モータ530、第4駆動モータ540、および第5駆動モータ550という5つの駆動モータを有する。これら第1駆動モータ510〜第5駆動モータ550には、ステッピングモータなどを使用することができる。
第1駆動モータ510は、カセット搬送装置400をZ方向(図6の上下方向)に昇降させる駆動モータであり、本体部110の最下部位置に据置される(図6を参照)。第2駆動モータ520は、カセット搬送装置400をY方向(図5の上下方向)に向けて移動させる駆動モータであり、カセット搬送装置400を両側から支持するフレーム部113のY方向上部位置(図5の上方位置)に配設される。第3駆動モータ530は、カセット搬送装置400の一部をなす移送トレイ部420(図6を参照)を、X方向(図5および7の左右方向)に移動させる駆動モータであり、カセット搬送装置400の内部に設けられている。
第4駆動モータ540は、カセット200を把持するためにカセット搬送装置400の一部をなす把持機構部440の把持アーム422を回動させる駆動モータであり、第5駆動モータ550は、カセット搬送装置400の一部をなす回動機構部450(図7を参照)を駆動させる駆動モータである。この第5駆動モータ550により、回動駆動部450を作動させると、回動トレイ部410が時計回り又は反時計回りに回動するため、回動トレイ部410の向きを左右いずれか一方のカセット収納部300側に対向させることができる。
[カセット搬送装置400]
次に、図5〜7を参照して、カセット搬送装置400の構成および機能について説明する。このカセット搬送装置400は、すでに説明したように、カセット受渡口120から顧客によって挿入されたカセット200を、予め設定されたカセット収納部300の所定の位置まで搬送するとともに、顧客によって入力されたカセット番号に対応するカセット収納部300の所定の位置からカセット200を取り出して、カセット受渡口120まで搬送する。
次に、図5〜7を参照して、カセット搬送装置400の構成および機能について説明する。このカセット搬送装置400は、すでに説明したように、カセット受渡口120から顧客によって挿入されたカセット200を、予め設定されたカセット収納部300の所定の位置まで搬送するとともに、顧客によって入力されたカセット番号に対応するカセット収納部300の所定の位置からカセット200を取り出して、カセット受渡口120まで搬送する。
カセット搬送装置400は、水平方向に複数列配設されたカセット収納部300の列と列との間を移動し、かつ、各列のカセット収納部300に対してカセット200を出し入れ可能に形成している。また、カセット搬送装置400には、カセット200を把持する回動トレイ部410を設け、回動トレイ部410を回動して各列のカセット収納部300に対向するよう構成している。列ごとに回動トレイ部410を設けなくても各列のカセット収納部300にカセット200を収納できるようにするためである。さらに、カセット搬送装置400は、上下方向に複数個積層されたカセット収納部300に対して、カセット200を出し入れ可能に形成している。上下および水平方向の3次元的に大量のカセット200を収納可能とするためである。
カセット搬送装置400には、カセット200を把持した状態で当該カセット200を搬送する回動トレイ部410が設けられている。回動トレイ部410を形成する部位のうち、把持機構部440がカセット200を把持する部位であり、回動機構部450が、把持したカセット200をカセット収納部300方向に回動させる部位である。
このように、カセット搬送装置400は、回動機構部450によって回動トレイ部41
0を回転させるわけであるが、当該カセット搬送装置400には、この回動機構部450とともに移送トレイ部420が設けられている。この移送トレイ部420は、回動トレイ部410をX方向に移動させるものである。
0を回転させるわけであるが、当該カセット搬送装置400には、この回動機構部450とともに移送トレイ部420が設けられている。この移送トレイ部420は、回動トレイ部410をX方向に移動させるものである。
ここで、この移送トレイ部420により回動トレイ部410をX方向に移動させる機構を説明すると、図7に示すように、カセット搬送装置400の一部をなす移送トレイ部420の固定板452は、移動ベルト532に連結されており、この移動ベルト532は、第3駆動モータ530の駆動に応答して移動する。また、この移送トレイ部420に形成された一対の挿通孔には一対に移動ロッド451が挿通されている。このため、第3駆動モータ530が駆動を開始すると、この駆動力は、プーリ531、移動ベルト532を介して固定板452に伝達され、これによりカセット搬送装置400の回動トレイ部410は、一対に移動ロッド451に支持されながら図7に示すX方向に移動制御されることになる。
このように、このカセット搬送装置400は、回動トレイ部410以外に移送トレイ部420が設けられているが、これらの回動トレイ部410および移送トレイ部420をZ方向(図6の上下方向)に昇降移動させる昇降移動部430を有する。なお、かかる昇降移動部430による昇降移動は、すでに説明したように、第1駆動モータ510の駆動により行われる。
[IDタグ230とリーダライタ401との通信手法]
次に、図8を参照して、IDタグ230とリーダライタ401との一般的な通信手法について簡単に説明しておくと、図8の(1)に示すように、リーダライタ401が電波を発射すると、図8の(2)に示すように、IDタグ230は、誘導電圧を発生し、さらに電力を発生する。そして、IDタグ230は、その電力を利用して、メモリ231に保持しているデータをリーダライタ401のアンテナに送信する。すると、図8の(3)に示すように、リーダライタ401は、データを受信し、受信したデータを処理するなどする。
次に、図8を参照して、IDタグ230とリーダライタ401との一般的な通信手法について簡単に説明しておくと、図8の(1)に示すように、リーダライタ401が電波を発射すると、図8の(2)に示すように、IDタグ230は、誘導電圧を発生し、さらに電力を発生する。そして、IDタグ230は、その電力を利用して、メモリ231に保持しているデータをリーダライタ401のアンテナに送信する。すると、図8の(3)に示すように、リーダライタ401は、データを受信し、受信したデータを処理するなどする。
[重要物預かり機100の内部構成]
次に、重要物預かり機100の内部構成についてさらに詳細に説明すると、図9に示すように、重要物預かり機100は、扉開閉検知センサ111と、顧客検知センサ112と、表示操作部130と、生体情報認証部140と、搬送駆動制御部444と、記憶部350とが、主制御部600に接続された構成となる。
次に、重要物預かり機100の内部構成についてさらに詳細に説明すると、図9に示すように、重要物預かり機100は、扉開閉検知センサ111と、顧客検知センサ112と、表示操作部130と、生体情報認証部140と、搬送駆動制御部444と、記憶部350とが、主制御部600に接続された構成となる。
扉開閉検知センサ111は、重要物預かり機100の本体部110の一部をなす扉の開閉を検知するセンサであり、顧客検知センサ112は、重要物預かり機100に接近する顧客(人体)を検知するセンサである。実施例1においては、顧客検知センサ112によって顧客が検知された場合に、表示操作部130が点灯し、カセット200の預け入れ操作または払い出し操作を可能としている。
表示操作部130は、タッチパネル式の液晶表示器により形成される表示デバイスおよび入力デバイスである。具体的には、表示操作部130は、後述するカセット200の預け入れまたは払い出しを行う際の顧客に対するガイダンス表示を行うとともに、預け入れボタン、払い出しボタンの選択操作並びにテンキーによるカセット番号の入力操作を受け入れるなどする。なお、表示操作部130の一般的な制御等は、主制御部600に組み込まれた図示しないドライバソフトウェアにより行われる。
搬送駆動制御部444は、カセット搬送装置400の搬送を制御する制御部であり、駆動機構をなすモータ(第1駆動モータ510〜第5駆動モータ550)が接続されている
。生体情報認証部140は、カセット200の払い出し時に顧客から静脈情報(入力生体情報)を取得するとともに、取得した入力静脈情報を顧客情報登録テーブル351に記憶された登録済みの静脈情報(登録生体情報)と照合して、当該顧客がカセット200の正当な持ち主であるか否かを認証する処理部である。
。生体情報認証部140は、カセット200の払い出し時に顧客から静脈情報(入力生体情報)を取得するとともに、取得した入力静脈情報を顧客情報登録テーブル351に記憶された登録済みの静脈情報(登録生体情報)と照合して、当該顧客がカセット200の正当な持ち主であるか否かを認証する処理部である。
次に、記憶部350について説明する。記憶部350は、主制御部600による各種処理に用いるデータを記憶する記憶部であり、図9に示すように、顧客情報登録テーブル351と、カセット収納テーブル352とを備える。
顧客情報登録テーブル351は、重要物預かり機100を利用する顧客の個人情報や生体情報等と、当該顧客が重要物預かり機100に預け入れているカセットを識別するカセット番号とを、対応付けて記憶する。具体的には、顧客情報登録テーブル351は、顧客の利用契約時に、後述する新規登録部610によって登録される顧客の個人情報や生体情報、カセット番号等を記憶し、記憶したこれらの情報は、後述する預け入れ部620や払い出し部630による処理に利用される。
例えば、顧客情報登録テーブル351は、図10に示すように、顧客の『氏名』と、『カセット番号』と、『生体情報』と、『銀行コード』と、『支店コード』と、『利用ログ』とを、対応付けて記憶する。なお、顧客情報登録テーブル351は、基本的には、契約した顧客本人の生体情報を記憶するが、代理人等の生体情報を併せて記憶することもできる。この場合には、顧客本人のみならず、その家族等が重要物を取り出すことに対応することも可能になる。
カセット収納テーブル352は、カセット番号と、カセット収納部300のアドレス番号(当該カセット番号によって識別されるカセットが収納されるカセット収納部300の位置)とを、対応付けて記憶する。具体的には、カセット収納テーブル352は、これらの情報を予め設定されることで記憶し、記憶したこれらの情報は、後述する預け入れ部620や払い出し部630、精査判定部640による処理に利用される。
例えば、カセット収納テーブル352は、図11に示すように、『カセット番号』と、『アドレス番号』と、『フラグ』とを、対応付けて記憶する。なお、『フラグ』とは、カセット200が、未使用のカセット200であるのか、登録済みのカセット200であるのか、取り出し中のカセット200であるのか等を識別するための情報である。例えば、未使用のカセット200がカセット収納部300に収納されている場合には、「00」となり、登録済みのカセット200がカセット収納部300に収納されている場合には、「01」となり、登録外のカセット200がカセット収納部300に収納されている場合には、「FF」となり、登録されたカセット200が行方不明である場合には、「FE」となる。なお、実施例1においては、カセット収納テーブル352が『フラグ』を記憶する例を説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、カセット収納テーブル352が『フラグ』を記憶しない場合にも、本発明を同様に適用することができる。また、実施例1においては、説明の便宜上省略したが、カセット収納テーブル352は、上記以外に、顧客の氏名、登録日時、前回の利用日時、利用回数等を記憶してもよい。
続いて、主制御部600について説明する。主制御部600は、重要物預かり機100を全体制御する制御部であり、図9に示すように、新規登録部610と、預け入れ部620と、払い出し部630と、精査判定部640とを備える。
新規登録部610は、重要物預かり機100を利用する顧客について、当該顧客の個人情報、生体情報や、預け入れるカセットのカセット番号などを、重要物預かり機100の利用契約時に登録する処理部である。具体的には、新規登録部610は、表示操作部13
0や生体情報認証部140、あるいは管理装置160などから入力された個人情報、生体情報や、カセット番号などを、顧客情報登録テーブル351に記憶させる。
0や生体情報認証部140、あるいは管理装置160などから入力された個人情報、生体情報や、カセット番号などを、顧客情報登録テーブル351に記憶させる。
預け入れ部620は、顧客が重要物預かり機100に重要物を預け入れる際の処理を行う処理部である。具体的には、預け入れ部620は、顧客によってカセット受渡口120に挿入されたカセット200を重要物預かり機100が受け入れると、リーダライタ401によって読み出されることでカセット番号の入力を受け付け、カセット収納テーブル352を参照してカセット番号に対応するカセット収納部300の位置を特定し、特定したカセット収納部300の位置までカセット搬送装置400によってカセット200を搬送させるなどする。なお、預け入れ部620による処理については、後に、預け入れ部620による処理の手順を説明する際に詳述する。
払い出し部630は、顧客が重要物預かり機100に預け入れている重要物を払い出す際の処理を行う処理部である。具体的には、払い出し部630は、顧客によって入力されたカセット番号や生体情報を受け付けると、顧客を認証し、その後、カセット収納テーブル352を参照してカセット番号に対応するカセット収納部300の位置を特定し、特定したカセット収納部300の位置に収納されたカセット200のカセット番号をリーダライタ401で読み取り、該当するカセット200であるか否かの認証を行い、カセット受渡口120から排出させるなどする。なお、払い出し部630による処理については、後に、払い出し部630による処理の手順を説明する際に詳述する。
精査判定部640は、カセット収納部300の位置各々と、当該位置各々に現に収納されているカセット200との対応関係が、重要物預かり機100が予め保持している対応関係(カセット収納テーブル352)と一致しているか否かを調べる精査を行う処理部である。具体的には、精査判定部640は、カセット収納部300の位置を特定するアドレス番号と対応付けてカセット収納テーブル352に記憶されたカセット番号と、カセット収納部300の各位置に現に収納されているカセット200のIDタグ230に保持されているカセット番号とを照合して、両者のカセット番号が一致するか否かを判定する。例えば、第三者が重要物預かり機100の扉を開けてカセット収納物300に収納されていたカセット200の位置を入れ換えた場合には、このカセット200を取り出すと、カセット200が正当な顧客でない他の顧客に払い出されてしまい、重要物預かり機100としての機能を発揮し得なくなってしまう。このため、実施例1においては、扉開閉検知センサ111によって扉が開閉されたことが検知された場合に、精査判定部640が、上記判定を行うようにしている。
図11のカセット収納テーブル352を参照して説明すると、例えば、カセット収納部300の位置情報を示すアドレス番号(「000X001」)に収納されるカセット200のカセット番号が「0123」であるにもかかわらず、カセット200の入れ換えなどにより、カセット収納部300のこの位置にカセット番号が「0124」のカセット200が収納されている場合には、精査判定部640による処理を行うことにより、かかるカセット200の入れ換えの事実が判明する。具体的には、「アドレス番号『000X001』に収納されたカセット200、および、アドレス番号『000X002』に収納されたカセット200は、それぞれ本来のカセット収納部300の位置に収納されるべきものではない。」、「両者の間で、カセット200が入れ換えられている。」といったことが判明する。
そして、カセット収納部300の複数の位置の中から、カセット番号が「0123」であるカセット200が収納されているカセット収納部300の位置、および、カセット番号が「0124」であるカセット200が収納されているカセット収納部300の位置を探索するとともに、この探索により見つけた2つのカセット200をそれぞれ正しい収納
位置(アドレス番号「000X001」および「000X002」の位置)に収納する作業を行うこととなる。
位置(アドレス番号「000X001」および「000X002」の位置)に収納する作業を行うこととなる。
上記してきたように、重要物預かり機100の扉の開閉がある際には、精査判定部640による判定処理を行うことにより、カセット収納部300の複数の位置それぞれに収納されたカセット200の収納位置が正しいか否かを精査することができることから、例えば、第三者によりカセット200の入れ換え操作などがあった場合でも、カセット番号に対応したカセット200の位置を正確に判定することができる。このため、正当でない顧客がカセット200を誤って取り出す事態を未然に防止することができる。
ところで、これまで、精査判定部640の一般的な処理の手法について説明してきたが、本発明における重要物預かり機100の精査判定部640は、図9に示すように、UIDデータ用制御部641と、全データ用制御部642とを備える点に特徴がある。なお、UIDデータ用制御部641は、特許請求の範囲に記載の「UIDデータ用制御手段」に対応し、全データ用制御部642は、特許請求の範囲に記載の「全データ用制御手段」に対応する。
UIDデータ用制御部641は、精査判定部640による精査判定処理の中で、リーダライタ401が、カセット200に貼付されたIDタグ230が保持するUIDデータの読み取りを行う際には、IDタグ230とリーダライタ401との間の距離を、IDタグ230とリーダライタ401との間で通信することが可能な第一の距離となるように、カセット搬送装置400(リーダライタ401)を制御する。ここで、実施例1においては、UIDデータ用制御部641は、第一の距離を、IDタグ230とリーダライタ401との間で通信することが可能な範囲に、IDタグ230一つのみが含まれる距離となるように制御している。具体的に数値を挙げて例示するならば、UIDデータ用制御部641は、第一の距離が20mm〜30mmとなるように制御している。
具体的に説明すると、UIDデータ用制御部641は、IDタグ230とリーダライタ401との間で通信することが可能な範囲に、IDタグ230一つのみが含まれる距離となるように、搬送駆動制御部444に指示を出す。すると、搬送駆動制御部444は、当該指示にしたがって、第3駆動モータ530を駆動させる。第3駆動モータ530が駆動を開始すると、この駆動力は、図5〜7に示すように、プーリ531、移動ベルト532を介して固定板452に伝達され、これによりカセット搬送装置400の回動トレイ部410は、一対の移動ロッド451に支持されながら図7に示すX方向に移動制御される。図5に示すように、カセット搬送装置400の回動トレイ部410がX方向に移動制御されれば、リーダライタ401もX方向に移動制御され、IDタグ230とリーダライタ401との間で通信することが可能な範囲に、IDタグ230一つのみが含まれる距離となるように、移動制御される。
一方、全データ用制御部642は、精査判定部640による精査判定処理の中で、リーダライタ401が、カセット200に貼付されたIDタグ230が保持する全データの読み取りを行う際には、IDタグ230とリーダライタ401との間の距離を、第一の距離よりも短い第二の距離となるように、カセット搬送装置400(リーダライタ401)を制御する。ここで、実施例1においては、全データ用制御部642は、第二の距離を、IDタグ230とリーダライタ401との間で通信することが可能な範囲に、近接する複数のIDタグ230のうち所定の数のIDタグ230が含まれることを許容する距離に制御している。具体的に数値を挙げて例示するならば、全データ用制御部642は、第二の距離が10mm以下となるように制御している。
具体的に説明すると、全データ用制御部642は、IDタグ230とリーダライタ40
1との間で通信することが可能な範囲に、近接する複数のIDタグ230のうち所定の数のIDタグ230が含まれることを許容する距離となるように、搬送駆動制御部444に指示を出す。すると、搬送駆動制御部444は、当該指示にしたがって、第3駆動モータ530を駆動させる。第3駆動モータ530が駆動を開始すると、上記と同様、この駆動力は、図5〜7に示すように、プーリ531、移動ベルト532を介して固定板452に伝達され、これによりカセット搬送装置400の回動トレイ部410は、一対の移動ロッド451に支持されながら図7に示すX方向に移動制御される。図5に示すように、カセット搬送装置400の回動トレイ部410がX方向に移動制御されれば、リーダライタ401もX方向に移動制御され、IDタグ230とリーダライタ401との間で通信することが可能な範囲に、近接する複数のIDタグ230のうち所定の数のIDタグ230が含まれることを許容する距離となるように、移動制御される。
1との間で通信することが可能な範囲に、近接する複数のIDタグ230のうち所定の数のIDタグ230が含まれることを許容する距離となるように、搬送駆動制御部444に指示を出す。すると、搬送駆動制御部444は、当該指示にしたがって、第3駆動モータ530を駆動させる。第3駆動モータ530が駆動を開始すると、上記と同様、この駆動力は、図5〜7に示すように、プーリ531、移動ベルト532を介して固定板452に伝達され、これによりカセット搬送装置400の回動トレイ部410は、一対の移動ロッド451に支持されながら図7に示すX方向に移動制御される。図5に示すように、カセット搬送装置400の回動トレイ部410がX方向に移動制御されれば、リーダライタ401もX方向に移動制御され、IDタグ230とリーダライタ401との間で通信することが可能な範囲に、近接する複数のIDタグ230のうち所定の数のIDタグ230が含まれることを許容する距離となるように、移動制御される。
ここで、UIDデータ用制御部641と全データ用制御部642とによる具体的な制御の流れを説明する前に、まず、本発明における重要物預かり機100が、精査判定部640において、UIDデータ用制御部641および全データ用制御部642に上記したような制御をさせることで、なぜ、IDタグ230とリーダライタ401との通信において適切な通信状態を確保することになるのか、その理由について図12を用いて説明する。
本発明における重要物預かり機100は、UIDデータの読み取りを行う際は、リーダライタ401がIDタグ230から少し離れた位置で読み取りを行うと、より良い通信状態を確保することができ、全データの読み取りや書き込みを行う際は、リーダライタ401がIDタグ230の直近で読み取りや書き込みを行うと、より良い通信状態を確保することができる、という実験結果等に着目している。
図12は、カセット収納部300の区分けされた位置に一つずつ近接して収納されているカセット200(4カセット分)とリーダライタ401との距離の関係を説明するイメージ図である。図12の(A)に示すように、IDタグ230とリーダライタ401との距離が近い場合は、IDタグ230とリーダライタ401との通信可能範囲には、IDタグ230の3つが存在し、リーダライタ401は、3つのIDタグ230を認識することになる。一方、図12の(B)に示すように、IDタグ230とリーダライタ401との距離が遠い場合は、IDタグ230とリーダライタ401との通信可能範囲には、IDタグ230は1つのみ存在し、リーダライタ401は、1つのみのIDタグ230を認識することになる。
ここで、リーダライタ401がIDタグ230が保持するUIDデータの読み取りを行うことを考えると、図12の(A)では、リーダライタ401は、通信可能範囲に存在する3つのIDタグ230全てに対してInventoryコマンドを送信することになるので、通信可能範囲に存在する3つのIDタグ230全てからUIDデータが応答される。このような場合、応答されるUIDデータが衝突するなどして、通信状態が悪化するおそれがある。一方、図12の(B)では、リーダライタ401は、通信可能範囲に存在する1つのみのIDタグ230に対してInventoryコマンドを送信することになるので、通信可能範囲に存在する1つのIDタグ230のみからUIDデータが応答される。このような場合、応答されるUIDデータが衝突するおそれがなく、通信状態が悪化するおそれがない。
それでは、リーダライタ401がIDタグ230が保持する全データの読み取りや書き込みを行うことを考えると、図12の(A)では、リーダライタ401は、通信可能範囲に存在する3つのIDタグ230に対してUIDデータを指定し、指定したUIDデータを保持するIDタグ230との間でのみ、通信を行う。一方、図12の(B)では、リーダライタ401は、通信可能範囲に存在する1つのみのIDタグ230に対してUIDデータを指定し、当該IDタグ230が指定したUIDデータを保持するIDタグ230で
あれば、当該IDタグ230との間で、通信を行う。リーダライタ401がIDタグ230が保持する全データの読み取りや書き込みを行う際、図12の(A)と(B)とのいずれの距離が適しているか、この図からでは一概に判断することはできないが、実施例1においては、全データについては、リーダライタ401がIDタグ230の直近で読み取りや書き込みを行う図12の(A)の距離の方が、より良い通信状態を確保できることを前提とする。
あれば、当該IDタグ230との間で、通信を行う。リーダライタ401がIDタグ230が保持する全データの読み取りや書き込みを行う際、図12の(A)と(B)とのいずれの距離が適しているか、この図からでは一概に判断することはできないが、実施例1においては、全データについては、リーダライタ401がIDタグ230の直近で読み取りや書き込みを行う図12の(A)の距離の方が、より良い通信状態を確保できることを前提とする。
上記したような理由から、本発明における重要物預かり機100は、精査判定部640による精査判定処理の中で、リーダライタ401がIDタグ230が保持するUIDデータの読み取りを行う際は、図12の(B)の距離となるように制御を行い、リーダライタ401がIDタグ230が保持する全データの読み取りや書き込みを行う際は、図12の(A)の距離となるように制御を行うことで、IDタグ230とリーダライタ401との通信において適切な通信状態を確保するのである。
続いて、UIDデータ用制御部641と全データ用制御部642とによる具体的な制御の流れを、図13を用いて説明する。上記したように、精査判定部640は、カセット収納部300の位置を特定するアドレス番号と対応付けてカセット収納テーブル352に記憶されたカセット番号と、カセット収納部300の各位置に現に収納されているカセット200のIDタグ230に保持されているカセット番号とを照合して、両者のカセット番号が一致するか否かを判定する。
これをより具体的に説明すると、実施例1において、精査判定部640は、図13の(A)に示すように、まず、搬送駆動制御部444に指示するなどして、カセット搬送装置400(リーダライタ401)をカセット収納部300の所定の位置に移動制御する。この時、UIDデータ用制御部641が、IDタグ230とリーダライタ401との間で通信することが可能な範囲に、IDタグ230一つのみが含まれる距離となるように、カセット搬送装置400を移動制御する。ここで、リーダライタ401は、所定の位置に存在するIDタグ230に対して、Inventoryコマンドを送信する。すると、図13の(A)でいうと、通信可能範囲に存在する真ん中のIDタグ230のみが、UIDデータをリーダライタ401に応答し、リーダライタ401は、所定の位置に現に収納されているカセット200から応答されたUIDデータを取得する。
次に、図13の(B)に示すように、精査判定部640の全データ用制御部642が、IDタグ230とリーダライタ401との間で通信することが可能な範囲に、3つのIDタグ230が含まれることを許容する距離となるように、カセット搬送装置400を移動制御する。ここで、リーダライタ401は、先ほど取得したUIDデータを指定しながら、3つのIDタグ230に対してカセット番号の読み取りコマンドを送信する。すると、指定したUIDデータを保持する真ん中のIDタグ230のみが、リーダライタ401にカセット番号を応答し、リーダライタ401は、所定の位置に現に収納されているカセット200から応答されたカセット番号を取得する。
そして、精査判定部640は、リーダライタ401によって取得されたカセット番号と、カセット収納テーブル352に記憶されたカセット番号とを照合するなどして、精査判定を行う。
続いて、精査判定部640は、図13の(C)に示すように、搬送駆動制御部444に指示するなどして、カセット搬送装置400(リーダライタ401)をカセット収納部300の所定の位置(図13の(C)の例では、一つ下の位置)に移動制御する。しかしながら、このままでは、UIDデータの読み取りの距離ではないので、図13の(D)に示すように、UIDデータ用制御部641は、IDタグ230とリーダライタ401との間
で通信することが可能な範囲に、IDタグ230一つのみが含まれる距離となるように、カセット搬送装置400を移動制御する。
で通信することが可能な範囲に、IDタグ230一つのみが含まれる距離となるように、カセット搬送装置400を移動制御する。
このように、図13の(A)〜(D)のような制御を繰り返すことで、本発明における重要物預かり機100は、IDタグ230とリーダライタ401との通信において適切な通信状態を確保しつつ、精査判定部640による精査判定処理を行うことができる。
なお、実施例1においては、精査判定部640が、所定の位置のカセット200について、まず、IDタグ230のUIDデータを読み取り、次に、カセット番号(全データ)を読み取り、その後、次の所定の位置のカセット200に移動する、という制御を繰り返すことで、カセット収納部300の位置各々に対する精査判定処理を行う手法について説明した。この手法によれば、カセット搬送装置400は、カセット収納部300との間の距離を、伸ばしたり縮めたりしながら、ジグザグに移動制御されることになるが、本発明はこれに限られるものではない。
例えば、精査判定部640が、カセット収納部300の位置各々について、まず、UIDデータの読み取りだけを連続して行い、次に、カセット収納部300の位置各々について、カセット番号(全データ)の読み取りだけを連続して行うことで、カセット収納部300の位置各々に対する精査判定処理を行う手法などにも、本発明を同様に適用することができる。この手法によれば、カセット搬送装置400は、カセット収納部300との間の距離を、UIDデータの読み取り時は一定に保つことができ、カセット番号(全データ)の読み取り時も一定に保つことができ、ジグザグに移動制御されることにはならない。この結果、UIDデータの読み取り時には、物理的な距離マージンを稼ぐことになり、精査判定処理を、より早い速度で、よりマージンのある動作とすることが可能になる。
[実施例1における重要物預かり機による処理の手順]
次に、図14〜16を用いて、実施例1における重要物預かり機による処理の手順を説明する。図14は、カセット預け入れ時の処理の手順を示すフローチャートであり、図15は、カセット払い出し時の処理の手順を示すフローチャートであり、図16は、精査判定処理の手順を示すフローチャートである。
次に、図14〜16を用いて、実施例1における重要物預かり機による処理の手順を説明する。図14は、カセット預け入れ時の処理の手順を示すフローチャートであり、図15は、カセット払い出し時の処理の手順を示すフローチャートであり、図16は、精査判定処理の手順を示すフローチャートである。
なお、本発明におけるUIDデータ用制御部641や全データ用制御部642による制御は、預け入れ部620や払い出し部630による制御においても、適用することができる。すなわち、預け入れ部620による処理においても、リーダライタ401がIDタグ230からカセット番号の読み取りを行う処理があり、払い出し部630においても、リーダライタ401がIDタグ230からカセット番号の読み取りを行う処理があるからである。もっとも、以下では、預け入れ時の処理や払い出し時の処理におけるこれらの点については簡単に説明し、精査判定部640による精査判定処理を説明する際に詳述することとする。
[カセットの預け入れ処理]
まず、カセット200の預け入れ処理の手順について説明する。図14に示すように、まず、重要物預かり機100は、顧客検知センサ112において、顧客の存在を検知したか否かを判定する(ステップS101)。顧客の存在を検知していない場合には(ステップS101否定)、重要物預かり機100は、顧客検知センサ112において、顧客の存在を検知したか否かを判定する処理に戻る。
まず、カセット200の預け入れ処理の手順について説明する。図14に示すように、まず、重要物預かり機100は、顧客検知センサ112において、顧客の存在を検知したか否かを判定する(ステップS101)。顧客の存在を検知していない場合には(ステップS101否定)、重要物預かり機100は、顧客検知センサ112において、顧客の存在を検知したか否かを判定する処理に戻る。
一方、顧客の存在を検知した場合には(ステップS101肯定)、次に、重要物預かり機100は、表示操作部130に、預け入れ/払い出し選択画面を表示させる(ステップS102)。
続いて、重要物預かり機100は、払い出しボタンが顧客によって押下操作されたか否か(ステップS103)、預け入れボタンが顧客によって押下操作されたか否か(ステップS104)を、順に判定する。ステップS103において、払い出しボタンが顧客によって押下操作されたと判定した場合には(ステップS103肯定)、重要物預かり機100は、図15に示す処理に移行する。なお、ステップS104において、預け入れボタンが顧客によって押下操作されていないと判定した場合には(ステップS104否定)、いずれのボタンも押下操作されていない場合であるので、重要物預かり機100は、選択画面を表示させる処理に戻る。
ステップS104において、預け入れボタンが顧客によって押下操作されたと判定した場合には(ステップS104肯定)、重要物預かり機100は、ステップS105以降に示す預け入れ処理に移行する。まず、重要物預かり機100は、預け入れ部620において、カセット200をカセット受渡口120にセットするよう顧客に要求するセット画面を、表示操作部130に表示させる(ステップS105)。
続いて、重要物預かり機100は、顧客によってカセット200がカセット受渡口120にセットされると、このカセット200を受け入れる(ステップS106)。そして、重要物預かり機100は、預け入れ部620において、リーダライタ401に、カセット200に付設されたIDタグ230からカセット番号を読み取らせる(ステップS107)。ここで、例えば、預け入れ部620が、リーダライタ401との通信可能範囲にIDタグ230一つのみが含まれる距離となるように、カセット搬送装置400を移動制御してからUIDデータを読み取り、次に、より近づいた距離となるようにカセット搬送装置400を移動制御してからカセット番号を読み取るなどしてもよい。
すると、重要物預かり機100は、預け入れ部620において、カセット収納テーブル352を参照してカセット番号に対応するカセット収納部300の位置を特定する(ステップS108)。例えば、リーダライタ401が読み取ったカセット番号は『0123』であるとすると、重要物預かり機100は、預け入れ部620において、カセット収納テーブル352を参照し、図11に示すように、カセット番号『0123』に対応するカセット収納部300のアドレス番号は『000X001』であることを特定する。
そして、重要物預かり機100は、預け入れ部620において、特定したカセット収納部300の位置までカセット200を搬送するように搬送駆動制御部444に指示し、カセット搬送装置400によるカセット200の搬送を開始させる(ステップS109)。例えば、重要物預かり機100は、預け入れ部620において、カセット収納部300のアドレス番号『000X001』の位置までカセット200を搬送するように指示する。
このカセット200の搬送時には、重要物預かり機100は、預け入れ部620において、収納中画面を表示操作部130に表示させる(ステップS110)。
そして、重要物預かり機100は、預け入れ部620において、カセット搬送装置400によるカセット200の収納を完了したか否かを判定する(ステップS111)。カセット200の収納を完了していない場合には(ステップS111否定)、重要物預かり機100は、預け入れ部620において、収納中画面を表示操作部130に表示させる処理に戻る。
一方、カセット200の収納を完了した場合には(ステップS111肯定)、重要物預かり機100は、預け入れ部620において、収納完了画面を表示操作部130に表示させ(ステップS112)、処理を終了する。
[カセットの払い出し処理]
次に、カセット200の払い出し処理の手順について説明する。重要物預かり機100は、図14におけるステップS103において、払い出しボタンが顧客によって押下操作されたと判定した場合には(ステップS103肯定)、図15のステップS201以降に示す払い出し処理に移行する。
次に、カセット200の払い出し処理の手順について説明する。重要物預かり機100は、図14におけるステップS103において、払い出しボタンが顧客によって押下操作されたと判定した場合には(ステップS103肯定)、図15のステップS201以降に示す払い出し処理に移行する。
図15に示すように、まず、重要物預かり機100は、払い出し部630において、カセット番号の入力を要求するカセット番号入力要求画面を表示操作部130に表示する(ステップS201)。
続いて、重要物預かり機100は、払い出し部630において、カセット番号の入力を受け付けたか否かを判定する(ステップS202)。カセット番号の入力を受け付けていない場合には(ステップS202否定)、重要物預かり機100は、払い出し部630において、カセット番号入力要求画面を表示する処理に戻る。
ステップS202において、カセット番号の入力を受け付けたと判定した場合には(ステップS202肯定)、重要物預かり機100は、払い出し部630において、入力されたカセット番号が適正なものであるか否かを判定する(ステップS203)。ここで、カセット番号が適正なものであるか否かは、入力されたカセット番号が、カセット収納テーブル352に登録されているか否かによって判定することになる。適正なものではないと判定された場合には(ステップS203否定)、重要物預かり機100は、払い出し部630において、カセット番号の再入力を指示する再入力指示画面を表示して(ステップS204)、カセット番号の入力を受け付けたか否かを判定する処理に戻る。
一方、カセット番号が適正なものであると判定された場合には(ステップS203肯定)、重要物預かり機100は、払い出し部630において、生体情報入力画面を表示操作部130に表示する(ステップS205)。
続いて、重要物預かり機100は、払い出し部630において、生体情報の入力を受け付けたか否かを判定する(ステップS206)。生体情報の入力を受け付けていない場合には(ステップS206否定)、重要物預かり機100は、払い出し部630において、生体情報入力画面を表示する処理に戻る。
一方、生体情報の入力を受け付けた場合には(ステップS206肯定)、重要物預かり機100は、払い出し部630において、次に、カセット番号に対応する登録生体情報を顧客情報登録テーブル351から読み出し(ステップS207)、読み出した登録生体情報と顧客から取得した入力生体情報とを照合して、生体情報認証処理を行う(ステップS208)。
重要物預かり機100は、払い出し部630において、生体情報認証処理の結果から、顧客が適正であるか否かを判定する(ステップS209)。顧客が適正でないと判定された場合には(ステップS209否定)、重要物預かり機100は、払い出し部630において、エラー表示を行って(ステップS215)、処理を終了する。
一方、顧客が適正であると判定された場合(ステップS209肯定)、本発明における重要物預かり機100は、払い出し部630において、カセット収納テーブル352を参照して、カセット番号からカセット収納部300の位置を特定する(ステップS210)。例えば、選択されたカセット番号が『0128』であれば、重要物預かり機100は、払い出し部630において、カセット収納テーブル352を参照し、図11に示すように、カセット番号『0128』に対応するカセット収納部300のアドレス番号は『000
X006』であることを特定する。
X006』であることを特定する。
そして、重要物預かり機100は、払い出し部630において、特定したカセット収納部300の位置からカセット200を搬送するように搬送駆動制御部444に指示し、カセット搬送装置400によるカセット200の搬送を開始させる(ステップS211)。このとき、重要物預かり機100は、払い出し部630において、リーダライタ401でカセット番号(全データ)を読み取り、該当するカセット200であるか否か(カセット200の入れ替えが行われていないか)の認証を行ってから、カセット200の搬送を開始させてもよい。そして、ここで、例えば、払い出し部630が、リーダライタ401との通信可能範囲にIDタグ230一つのみが含まれる距離となるように、カセット搬送装置400を移動制御してからUIDデータを読み取り、次に、より近づいた距離となるようにカセット搬送装置400を移動制御してからカセット番号を読み取るなどしてもよい。
カセット200の搬送時には、重要物預かり機100は、払い出し部630において、払出中画面を表示操作部130に表示させる(ステップS212)。そして、重要物預かり機100は、払い出し部630において、カセット搬送装置400によるカセット200の払い出しを完了したか否かを判定する(ステップS213)。カセット200の払い出しを完了していない場合には(ステップS213否定)、重要物預かり機100は、払い出し部630において、払出中画面を表示操作部130に表示させる処理に戻る。
一方、カセット200の払い出しを完了した場合には(ステップS213肯定)、重要物預かり機100は、払い出し部630において、受取指示画面を表示操作部130に表示させ(ステップS214)、処理を終了する。
[精査判定処理]
次に、精査判定部640による精査判定処理の手順について説明する。まず、重要物預かり機100は、扉開閉検知センサ111において、扉が開閉されたことを検知したか否かを判定する(ステップS301)。扉が開閉されたことを検知していない場合には(ステップS301否定)、重要物預かり機100は、扉開閉検知センサ111において、扉が開閉されたことを検知したか否かを判定する処理に戻る。
次に、精査判定部640による精査判定処理の手順について説明する。まず、重要物預かり機100は、扉開閉検知センサ111において、扉が開閉されたことを検知したか否かを判定する(ステップS301)。扉が開閉されたことを検知していない場合には(ステップS301否定)、重要物預かり機100は、扉開閉検知センサ111において、扉が開閉されたことを検知したか否かを判定する処理に戻る。
一方、扉が開閉されたことを検知した場合には(ステップS301肯定)、次に、重要物預かり機100は、精査判定部640において、搬送駆動制御部444に指示するなどして、カセット搬送装置400(リーダライタ401)を、カセット収納部300の所定の位置(精査するカセット200の収納位置)に移動制御する(ステップS302)。
そして、重要物預かり機100は、UIDデータ用制御部641において、IDタグ230とリーダライタ401との間で通信することが可能な範囲に、IDタグ230一つのみが含まれる距離となるように、カセット搬送装置400を移動制御する(ステップS303)。ここで、リーダライタ401は、所定の位置に存在するIDタグ230に対して、Inventoryコマンドを送信する。すると、通信可能範囲にIDタグ230が存在すれば、UIDデータをリーダライタ401に応答し、リーダライタ401は、所定の位置に現に収納されているカセット200から応答されたUIDデータを取得する。
続いて、重要物預かり機100は、精査判定部640において、所定のアドレス番号に収納されるカセット200があったか否かを判定する(ステップS304)。すなわち、重要物預かり機100は、精査判定部640において、ステップS303でUIDデータを取得できたか否かを判定する。UIDデータを取得できていない場合には(ステップS304否定)、所定の位置にカセット200が収納されていなかった場合であることから
、重要物預かり機100は、当該結果をカセット収納テーブル352に記憶させるなどして(ステップS308)、次の処理へと移行する。
、重要物預かり機100は、当該結果をカセット収納テーブル352に記憶させるなどして(ステップS308)、次の処理へと移行する。
一方、UIDデータを取得できていた場合には(ステップS304肯定)、重要物預かり機100は、全データ用制御部642において、IDタグ230とリーダライタ401との間で通信することが可能な範囲に、複数のIDタグ230が含まれることを許容する距離となるように、カセット搬送装置400を移動制御する(ステップS305)。
続いて、重要物預かり機100は、精査判定部640において、リーダライタ401に、先ほど取得したUIDデータを指定しながら、複数のIDタグ230に対してカセット番号の読み取りコマンドを送信させる(ステップS306)。すると、指定したUIDデータを保持するIDタグ230のみが、リーダライタ401にカセット番号を応答し、リーダライタ401は、所定の位置に現に収納されているカセット200から応答されたカセット番号を取得する。
そして、重要物預かり機100は、精査判定部640において、リーダライタ401によって取得されたカセット番号と、カセット収納テーブル352に記憶されたカセット番号とを照合するなどして、精査判定を行い(ステップS307)、当該結果をカセット収納テーブル352に記憶させるなどして(ステップS308)、次の処理へと移行する(ステップS309)。
すなわち、重要物預かり機100は、精査判定部640において、精査が完了したか否かを判定し(ステップS309)、完了していない場合には(ステップS309否定)、重要物預かり機100は、精査判定部640において、搬送駆動制御部444に指示するなどして、カセット搬送装置400(リーダライタ401)をカセット収納部300の所定の位置に移動制御する処理に戻る。
[実施例1の効果]
上記してきたように、実施例1によれば、RFIDタグを一意に識別する情報としてのUIDデータと当該RFIDタグが保有する情報としての全データとを保持するRFIDタグを貼付された物品について、当該UIDデータの読み取り、並びに、当該全データの読み取りおよび/または書き込みを行うリーダライタを制御するリーダライタ制御装置であって、UIDデータの読み取りを行う際は、RFIDタグとリーダライタとの間の距離を、RFIDタグとリーダライタとの間で通信することが可能な第一の距離となるように制御し、全データの読み取りおよび/または書き込みを行う際は、RFIDタグとリーダライタとの間の距離を、第一の距離よりも短い第二の距離となるように制御するので、RFIDタグとリーダライタとの通信において適切な通信状態を確保することが可能になる。
上記してきたように、実施例1によれば、RFIDタグを一意に識別する情報としてのUIDデータと当該RFIDタグが保有する情報としての全データとを保持するRFIDタグを貼付された物品について、当該UIDデータの読み取り、並びに、当該全データの読み取りおよび/または書き込みを行うリーダライタを制御するリーダライタ制御装置であって、UIDデータの読み取りを行う際は、RFIDタグとリーダライタとの間の距離を、RFIDタグとリーダライタとの間で通信することが可能な第一の距離となるように制御し、全データの読み取りおよび/または書き込みを行う際は、RFIDタグとリーダライタとの間の距離を、第一の距離よりも短い第二の距離となるように制御するので、RFIDタグとリーダライタとの通信において適切な通信状態を確保することが可能になる。
また、実施例1によれば、RFIDタグを貼付された物品は、複数の物品を区分けされた位置に一つずつ近接して収納する収納部を内部に有し、外壁に設けられて利用者との間で物品の受渡しを行う受渡口から当該内部に受け渡された物品を収納部の所定の位置に収納し、収納部の所定の位置に収納されている物品を受渡口から排出する物品収納装置の収納部に収納されているものであって、リーダライタ制御装置は、収納部の位置各々と当該位置各々に現に収納されている物品との対応関係が、予め保持している対応関係と一致しているか否かを調べる精査を行う場合に、第一の距離を、RFIDタグとリーダライタとの間で通信することが可能な範囲にRFIDタグ一つのみが含まれる距離となるように制御するので、上記した効果に加え、RFIDタグを貼付された物品が物品収納装置の収納部に近接して収納されている場合にも、RFIDタグとリーダライタとの通信において、UIDデータの読み取りについて適切な通信状態を確実に確保することが可能になる。
また、実施例1によれば、RFIDタグを貼付された物品は、複数の物品を区分けされた位置に一つずつ近接して収納する収納部を内部に有し、外壁に設けられて利用者との間で物品の受渡しを行う受渡口から当該内部に受け渡された物品を収納部の所定の位置に収納し、収納部の所定の位置に収納されている物品を受渡口から排出する物品収納装置の収納部に収納されているものであって、リーダライタ制御装置は、物品を収納部の所定の位置に収納する場合および/または収納部の所定の位置に収納されている物品を受渡口から排出する場合に、第二の距離を、RFIDタグとリーダライタとの間で通信することが可能な範囲に、近接する複数のRFIDタグのうち所定の数のRFIDタグが含まれることを許容する距離に制御するので、上記した効果に加え、RFIDタグを貼付された物品が物品収納装置の収納部に近接して収納されている場合にも、RFIDタグとリーダライタとの通信において、全データの読み取りについて適切な通信状態を確実に確保することが可能になる。
また、実施例1によれば、リーダライタ制御装置は、第一の距離が20mm乃至30mmとなるように制御し、第二の距離が10mm以下となるように制御するので、RFIDタグとリーダライタとの通信において適切な通信状態を確保することが可能になる。
また、実施例1によれば、RFIDタグを貼付された物品は、複数の物品を縦に区分けされた段に一つずつ近接して収納する収納部に収納されているものであって、リーダライタ制御装置は、収納部の段各々と当該段各々に現に収納されている物品との対応関係が、予め保持している対応関係と一致しているか否かを調べる精査を行う場合に、第一の距離を、RFIDタグとリーダライタとの間で通信することが可能な範囲にRFIDタグ一つのみが含まれる距離となるように制御するので、上記した効果に加え、RFIDタグを貼付された物品が縦に区分けされた段に一つずつ近接して収納されている場合にも、RFIDタグとリーダライタとの通信において、UIDデータの読み取りについて適切な通信状態を確実に確保することが可能になる。
ところで、これまで実施例1において、重要物預かり機における精査判定処理を説明してきたが、実施例1においては、カセット収納部全てについて精査を行うことを前提としていた。しかしながら、重要物預かり機において、常に、カセット収納部全てについて精査を行おうとすると、当然のことながら、精査判定処理に要する時間が長くなってしまう。そして、重要物預かり機の規模が大きくなり、カセット収納部が大規模になったり、収納するカセット数が多くなればなるほど、精査判定処理に要する時間は長くなる。そこで、以下では、精査判定処理を短くすることを目的として、精査が必要なカセット収納部についてのみ適宜精査を行う手法を、実施例2として説明する。
実施例2における重要物預かり機100のカセット収納部300は、複数の縦の列で構成されるものである。この一つの縦の列を、以下では「ラック」と呼ぶ。実施例2における重要物預かり機100は、カセット収納部300のラックごとに、当該ラックに含まれるいずれかの段において、段に収納されているカセット200の出し入れが行われたか否かを検知する検知部を備える。また、実施例2における重要物預かり機100は、検知部によってカセット200の出し入れが行われたことが検知されたラックについてのみ、精査を実行するように制御する精査制御部を備える。なお、検知部は、特許請求の範囲に記載の「検知手段」に対応し、精査制御部は、特許請求の範囲に記載の「精査制御手段」に対応する。
ここで、検知部について具体的に例を挙げて説明すると、検知部は、例えば、図17および18に示すような、物理的な遮蔽棒である場合が考えられる。図17の例では、カセ
ット収納部300の1つのラックに、カセット29個が縦に積層されて収納されており、このようなラックが、2列配設されている。ラックの前面でカセット200を遮るように配設されている縦の棒が、検知部である。重要物預かり機100が、預け入れ部620による処理や払い出し部630による処理を行うと、カセット収納部300の所定の位置においてカセット200の出し入れが行われることになるが、当該出し入れは、1つのラックで行われるにすぎない。したがって、1回の預け入れ(もしくは払い出し)において、あるラックのある遮蔽棒が解除され、カセット200の出し入れが行われることになる。
ット収納部300の1つのラックに、カセット29個が縦に積層されて収納されており、このようなラックが、2列配設されている。ラックの前面でカセット200を遮るように配設されている縦の棒が、検知部である。重要物預かり機100が、預け入れ部620による処理や払い出し部630による処理を行うと、カセット収納部300の所定の位置においてカセット200の出し入れが行われることになるが、当該出し入れは、1つのラックで行われるにすぎない。したがって、1回の預け入れ(もしくは払い出し)において、あるラックのある遮蔽棒が解除され、カセット200の出し入れが行われることになる。
この遮蔽棒の解除は、図18に示すように、遮蔽棒が左右に移動することで行われる。遮蔽棒が各ラックの左端に移動すれば、カセットは出し入れ可能な状態となり、遮蔽棒が各ラックの中央近くに移動すれば、カセットは出し入れ不可能な状態となる。実施例2における重要物預かり機は、この遮蔽棒を検知部として、カセット収納部300のラックごとに、カセット200の出し入れが行われたか否かを検知する。
あるいは、検知部は、図19に示すような、光センサである場合が考えられる。図19の(A)は、重要物預かり機を上からみた図であり、図19の(B)は、重要物預かり機を横からみた断面図である。図19に示すように、カセット収納部300のラックの前面で、カセット200を遮るように光センサが通っている。重要物預かり機100が、預け入れ部620による処理や払い出し部630による処理を行うと、カセット収納部300の所定の位置においてカセット200の出し入れが行われることになるが、当該出し入れは、1つのラックで行われるにすぎない。したがって、1回の預け入れ(もしくは払い出し)において、あるラックの光センサが遮光され、カセット200の出し入れが行われることになる。
なお、このような遮蔽棒や光センサは、扉が開いている時を含め、常時監視することで、カセット200の出し入れ(飛び出し)を検知することができる。
次に、実施例2における精査判定処理の手順について例示する。図20は、実施例2における精査判定処理の手順を示すフローチャートである。なお、この精査判定処理の手順は、実施例1で説明したように、例えば、扉開閉検知センサ111が、本体部110の後扉の開閉を検知した際などに開始されるものとする。
図20に示すように、実施例2における重要物預かり機100は、重要物預かり機100の電源がOFF/ONされたか否かを判定する(ステップS401)。電源がOFF/ONされたと判定した場合には(ステップS401肯定)、重要物預かり機100は、精査判定部640において、詳細自動精査として全ラックを精査し(ステップS403)、精査判定処理を終了する。
一方、電源がOFF/ONされていないと判定した場合には(ステップS401否定)、次に、重要物預かり機100は、一日の業後の精査であるか否かを判定する(ステップS402)。一日の業後の精査である場合には(ステップS402肯定)、やはり、重要物預かり機100は、精査判定部640において、詳細自動精査として全ラックを精査し(ステップS403)、精査判定処理を終了する。
一方、一日の業後の精査でない場合には(ステップS402否定)、次に、重要物預かり機100は、検知部がカセット200の出し入れを検知したラックがあるか無いかを判定する(ステップS404)。ここで、カセット200の出し入れを検知したラックが無い場合には(ステップS404否定)、重要物預かり機100は、現段階では、精査を行う必要がないと判断して、処理を終了する。
一方、カセット200の出し入れを検知したラックが有る場合には(ステップS404肯定)、重要物預かり機100は、簡易自動精査として、カセット200の出し入れを検知したラックについてのみ精査を行い(ステップS405)、処理を終了する。
このように、実施例2における重要物預かり機100は、後扉開閉後、例えば、常時監視のセンサ状態が遮光したラックにあるカセット200については、カセットに貼付されているタグ230のカセット番号とカセット収納テーブル352に記憶されているアドレス情報とを利用して、精査判定処理を行う。一方、センサ状態が遮光していないラックにあるカセット200については、カセット収納テーブル352に記憶されている元の情報を、カセット収納情報として確定させる。結果として、実施例2における重要物預かり機100は、精査処理の時間を短縮することができる。
[実施例2の効果]
上記してきたように、実施例2によれば、収納部は複数の縦の列で構成されるものであって、一つの縦の列で構成される収納部ごとに、当該列に含まれるいずれかの段において段に収納されている物品の出し入れが行われたか否かを検知し、物品の出し入れが行われたことが検知された列についてのみ精査を実行するように制御するので、上記した効果に加え、精査時の処理時間を短縮することが可能になる。
上記してきたように、実施例2によれば、収納部は複数の縦の列で構成されるものであって、一つの縦の列で構成される収納部ごとに、当該列に含まれるいずれかの段において段に収納されている物品の出し入れが行われたか否かを検知し、物品の出し入れが行われたことが検知された列についてのみ精査を実行するように制御するので、上記した効果に加え、精査時の処理時間を短縮することが可能になる。
ところで、重要物預かり機がカセットを払い出した際に、顧客が払い出されたカセットを受け取ることを忘れると、重要物預かり機のカセット受渡口近辺にカセットが残ってしまうことがある。このような場合に、残ってしまったカセットを回収することを、以下では、「取り忘れ回収機能」と呼ぶが、実施例1や2においては、かかる機能について特に言及してこなかった。
重要物預かり機のように、顧客の重要物を内在させたカセットを収納し、顧客にカセットを払い出す装置には、払い出し時の取り忘れ回収機能が備えられていることが望ましい。しかしながら、一般的なフォトセンサやインタラプタによる検知では、重要物預かり機は、物体の検知は確認できるものの異物との切り分けをすることができず、異物まで重要物預かり機内部に取り込んでしまうか、あるいはエラーダウンするしかなかった。そこで、以下では、実施例3として、重要物預かり機の取り忘れ回収機能について説明する。
ここで、まず、同様の装置における取り忘れ回収機能について簡単に検討してみると、例えば、一般的な紙幣/硬貨処理機では、入出金口で残留検知を行うことを目的として、入出金口までの搬送部に識別部を設け、入出金口ではフォトセンサによる遮光で、紙幣/硬貨あるいは異物があることを検知する。しかしながら、この手法を重要物預かり機に適用すると、残留物がカセットであるのか異物であるのかを判別することができず、タイムアップ後エラー休止となり、重要物預かり機の復旧作業をすることになると思われる。
実施例3における重要物預かり機100は、まず、図21の(A)に示すように、カセット受渡口120に、カセットセット検知(カセット受渡口120に対してカセット後方に配置)と残留センサ(フォトセンサ)とを備え、シャッタ121に、ハンドセンサを備えている。
ここで、実施例3における重要物預かり機100は、残留センサなどによる判断に加えて、図21の(A)に示すように、リーダライタ401が、カセット200に貼付されたIDタグ230によるカセットの判別を行う点に特徴がある。具体的に説明すると、実施例3における重要物預かり機100は、カセット搬送装置400によるカセット200の搬送中や、カセット受渡口120における払い出し時などには、カセット搬送装置300
のリーダライタ401を、常に、カセット200の判別が可能な位置(カセット200に貼付されたIDタグ230と通信可能な位置)に配置している。
のリーダライタ401を、常に、カセット200の判別が可能な位置(カセット200に貼付されたIDタグ230と通信可能な位置)に配置している。
カセット200の払い出し時は、カセット200が、重要物預かり機100のカセット受渡口120から一部飛び出している状態であるので、残留センサやハンドセンサがオンになる一方で、カセットセット検知がオフになる。このような場合に、実施例3における重要物預かり機100は、リーダライタ401によるIDタグ230との通信を行わせることで、残留物が、払い出し後のカセットであるのか、それ以外のカセットであるのか、あるいは、異物であるのか等を判断する。
実施例3における重要物預かり機100による処理の手順を簡単に説明すると、図22に示すように、まず、重要物預かり機100は、カセットを払い出した後にタイムアップとなったか否かを判定する(ステップS501)。タイムアップとなっていない場合には(ステップS501否定)、重要物預かり機100は、カセットを払い出した後にタイムアップとなったか否かを判定する処理に戻る。
一方、タイムアップとなった場合には(ステップS501肯定)、重要物預かり機100は、リーダライタ401にUIDデータの読み取りを試みさせる(ステップS502)。すなわち、残留物が異物であれば、そもそもカセット200が存在することもないことから、リーダライタ401がIDタグ230のUIDデータを読み取ることはない。したがって、UIDデータの読み取りができなければ(ステップS502否定)、重要物預かり機100は、いたずら操作等であると判断して(ステップS506)、処理を終了する(いたずら操作用の対処処理に移行するなどする)。なお、リーダライタ401にUIDデータの読み取りを試みさせる際に、重要物預かり機100は、IDタグ230とリーダライタ401との通信可能範囲に、IDタグ2301つのみが存在するような距離に、リーダライタ401を移動制御するなどしてもよい。
一方、UIDデータの読み取りができれば(ステップS502肯定)、次に、重要物預かり機100は、当該IDタグ230のカセット番号を読み取り(ステップS503)、カセット番号によって、当該IDタグ230が貼付されたカセット200が、払い出し後のカセット200であるのか否かを判定する(ステップS504)。なお、リーダライタ401にカセット番号の読み取りを試みさせる際に、重要物預かり機100は、IDタグ230の直近にくるように、リーダライタ401を移動制御するなどしてもよい。
判定の結果、払い出し後のカセット200でない場合には(ステップS504否定)、重要物預かり機100は、カセット200の誤挿入であるとして(ステップS506)、処理を終了する(誤挿入用の対処処理に移行するなどする)。
一方、払い出し後のカセット200である場合には(ステップS504肯定)、重要物預かり機100は、取り忘れ回収エリア(図21の(B)を参照)にカセット200を回収するなどして(ステップS505)、処理を終了する(通常の処理へと移行するなどする)。
[実施例3の効果]
上記してきたように、実施例3によれば、カセット払い出し後のタイムアップ時、カセット受渡口120の空間で、カセット200を検知可能な手段を少なくとも1個は備え(残留フォトセンサ)、カセットの奥面にも、カセットを引き抜いたことを検知する手段(カセットセット検知)を備え、そのカセットセット検知がオフになる場合でも(例えば、カセット200が数十ミリメートル引き出された、又は、いたずらで、カセットセット検知を押している場合など)、残留物が、払い出し後のカセットであるのか、それ以外のカ
セットであるのか、あるいは、異物であるのか等を判断することができる。
上記してきたように、実施例3によれば、カセット払い出し後のタイムアップ時、カセット受渡口120の空間で、カセット200を検知可能な手段を少なくとも1個は備え(残留フォトセンサ)、カセットの奥面にも、カセットを引き抜いたことを検知する手段(カセットセット検知)を備え、そのカセットセット検知がオフになる場合でも(例えば、カセット200が数十ミリメートル引き出された、又は、いたずらで、カセットセット検知を押している場合など)、残留物が、払い出し後のカセットであるのか、それ以外のカ
セットであるのか、あるいは、異物であるのか等を判断することができる。
また、実施例3によれば、シャッタ121が開いている場合であって、モータなどの駆動部が動作できない場合であっても、モータなどの駆動部を動作させずに、カセットの判別をすることができる。つまり、実施例3によれば、重要物預かり機100は、異物を取り込むことも、エラーダウンすることも、エラー休止することもないことから、ノンストップ運用することが可能になる。
[他の実施例]
さて、これまで本発明の実施例について説明したが、本発明は上述した実施例以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。
さて、これまで本発明の実施例について説明したが、本発明は上述した実施例以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。
[システム構成等]
本実施例において説明した各処理のうち、自動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を手動的におこなうこともでき(例えば、扉の開閉を検知した際に自動的に精査判定処理を行うだけでなく、手動で、必要に応じて精査判定処理を行うなど)、あるいは、手動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的におこなうこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
本実施例において説明した各処理のうち、自動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を手動的におこなうこともでき(例えば、扉の開閉を検知した際に自動的に精査判定処理を行うだけでなく、手動で、必要に応じて精査判定処理を行うなど)、あるいは、手動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的におこなうこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示(例えば、図9など)の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。さらに、各装置にて行なわれる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPUおよび当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
なお、本実施例で説明したリーダライタ制御方法(例えば、図16など)は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することによって実現することができる。このプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することができる。また、このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行することもできる。
以上のように、本発明に係るリーダライタ制御装置は、RFIDタグを一意に識別する情報としてのUIDデータと当該RFIDタグが保有する情報としての全データとを保持するRFIDタグを貼付された物品について、当該UIDデータの読み取り、並びに、当該全データの読み取りおよび/または書き込みを行うリーダライタを制御することに有用であり、特に、RFIDタグとリーダライタとの通信において適切な通信状態を確保することに適する。
100 重要物預かり機
110 本体部
111 扉開閉検知センサ
112 顧客検知センサ
120 カセット受渡口
130 表示操作部
140 生体情報認証部
160 管理装置
200 カセット
210 上部ケース
220 下部ケース
230 IDタグ
240 ピン
250 施錠ロック
300 カセット収納部
350 記憶部
351 顧客情報登録テーブル
352 カセット収納テーブル
400 カセット搬送装置
401 リーダライタ
444 搬送駆動制御部
510 第1駆動モータ
520 第2駆動モータ
530 第3駆動モータ
540 第4駆動モータ
550 第5駆動モータ
600 主制御部
610 新規登録部
620 預け入れ部
630 払い出し部
640 精査判定部
641 UIDデータ用制御部
642 全データ用制御部
110 本体部
111 扉開閉検知センサ
112 顧客検知センサ
120 カセット受渡口
130 表示操作部
140 生体情報認証部
160 管理装置
200 カセット
210 上部ケース
220 下部ケース
230 IDタグ
240 ピン
250 施錠ロック
300 カセット収納部
350 記憶部
351 顧客情報登録テーブル
352 カセット収納テーブル
400 カセット搬送装置
401 リーダライタ
444 搬送駆動制御部
510 第1駆動モータ
520 第2駆動モータ
530 第3駆動モータ
540 第4駆動モータ
550 第5駆動モータ
600 主制御部
610 新規登録部
620 預け入れ部
630 払い出し部
640 精査判定部
641 UIDデータ用制御部
642 全データ用制御部
Claims (6)
- RFIDタグを一意に識別する情報としてのUIDデータと当該RFIDタグが保有する情報としての全データとを保持するRFIDタグを貼付された物品について、当該UIDデータの読み取り、並びに、当該全データの読み取りおよび/または書き込みを行うリーダライタを制御するリーダライタ制御装置であって、
前記UIDデータの読み取りを行う際は、前記RFIDタグと前記リーダライタとの間の距離を、当該RFIDタグと当該リーダライタとの間で通信することが可能な第一の距離となるように制御するUIDデータ用制御手段と、
前記全データの読み取りおよび/または書き込みを行う際は、前記RFIDタグと前記リーダライタとの間の距離を、前記UIDデータ用制御手段によって制御される前記第一の距離よりも短い第二の距離となるように制御する全データ用制御手段と
を備えたことを特徴とするリーダライタ制御装置。 - RFIDタグを貼付された物品は、複数の物品を区分けされた位置に一つずつ近接して収納する収納部を内部に有し、外壁に設けられて利用者との間で物品の受渡しを行う受渡口から当該内部に受け渡された物品を前記収納部の所定の位置に収納し、前記収納部の所定の位置に収納されている物品を前記受渡口から排出する物品収納装置の前記収納部に収納されているものであって、
前記UIDデータ用制御手段は、前記収納部の位置各々と当該位置各々に現に収納されている物品との対応関係が、予め保持している対応関係と一致しているか否かを調べる精査を行う場合に、前記第一の距離を、当該RFIDタグと当該リーダライタとの間で通信することが可能な範囲に当該RFIDタグ一つのみが含まれる距離となるように制御することを特徴とする請求項1に記載のリーダライタ制御装置。 - RFIDタグを貼付された物品は、複数の物品を区分けされた位置に一つずつ近接して収納する収納部を内部に有し、外壁に設けられて利用者との間で物品の受渡しを行う受渡口から当該内部に受け渡された物品を前記収納部の所定の位置に収納し、前記収納部の所定の位置に収納されている物品を前記受渡口から排出する物品収納装置の前記収納部に収納されているものであって、
前記全データ用制御手段は、前記物品を前記収納部の所定の位置に収納する場合および/または前記収納部の所定の位置に収納されている物品を前記受渡口から排出する場合に、前記第二の距離を、当該RFIDタグと当該リーダライタとの間で通信することが可能な範囲に、近接する複数のRFIDタグのうち所定の数のRFIDタグが含まれることを許容する距離に制御することを特徴とする請求項1に記載のリーダライタ制御装置。 - 前記UIDデータ用制御手段は、前記第一の距離が20mm乃至30mmとなるように制御し、
前記全データ用制御手段は、前記第二の距離が10mm以下となるように制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載のリーダライタ制御装置。 - RFIDタグを貼付された物品は、複数の物品を縦に区分けされた段に一つずつ近接して収納する収納部に収納されているものであって、
前記UIDデータ用制御手段は、前記収納部の段各々と当該段各々に現に収納されている物品との対応関係が、予め保持している対応関係と一致しているか否かを調べる精査を行う場合に、前記第一の距離を、当該RFIDタグと当該リーダライタとの間で通信することが可能な範囲に当該RFIDタグ一つのみが含まれる距離となるように制御することを特徴とする請求項1に記載のリーダライタ制御装置。 - 前記収納部は複数の縦の列で構成されるものであって、
一つの縦の列で構成される当該収納部ごとに、当該列に含まれるいずれかの段において当該段に収納されている前記物品の出し入れが行われたか否かを検知する検知手段と、
前記検知手段によって物品の出し入れが行われたことが検知された列についてのみ前記精査を実行するように制御する精査制御手段と
をさらに備えたことを特徴とする請求項5に記載のリーダライタ制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007154491A JP2008305354A (ja) | 2007-06-11 | 2007-06-11 | リーダライタ制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007154491A JP2008305354A (ja) | 2007-06-11 | 2007-06-11 | リーダライタ制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008305354A true JP2008305354A (ja) | 2008-12-18 |
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JP2007154491A Pending JP2008305354A (ja) | 2007-06-11 | 2007-06-11 | リーダライタ制御装置 |
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JP (1) | JP2008305354A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102061858A (zh) * | 2011-01-12 | 2011-05-18 | 宁万 | Rfid智能柜 |
CN103410401A (zh) * | 2013-07-25 | 2013-11-27 | 章伟 | 智能保险箱及采用其的保险控制系统和控制方法 |
-
2007
- 2007-06-11 JP JP2007154491A patent/JP2008305354A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN102061858A (zh) * | 2011-01-12 | 2011-05-18 | 宁万 | Rfid智能柜 |
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