JP2008303658A - 吐水切替装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】吐水切替え用の回転式のハンドル18を継手24に回転可能に保持させて成る吐水切替装置において、ハンドル18の軸方向位置の規制部材として板ばね84を継手24に組み付けて、板ばね84に軸方向の係入凸部86,87を、ハンドル18の上面に係入凹部92-1,92-2,94-1,94-2を設け、それらによって吐水切替位置でクリック感を発生させるようにする。
【選択図】 図5
Description
例えば従来の水栓では通例シャワー吐水と1本の整流束でのストレート吐水とを切替可能となしてあり、その切替えのためにシャワー吐水口とストレート吐水口とを別々の位置に配置、詳しくはストレート吐水口を中心部に、シャワー吐水口をストレート吐水口を取り囲むようにその外周側に配置した上、吐水切替装置によってシャワー吐水口からのシャワー吐水とストレート吐水口からのストレート吐水とを切り替えるようになしてある。
図9において、200は水栓における吐水ヘッド202に設けられた吐水切替装置で、204は散水部材206の中心部に設けられたストレート吐水口、208はそのストレート吐水口204を取り囲むように外周側に設けられた、小孔の複数の散水孔208aから成るシャワー吐水口である。
これら連通開口214,216は、弁プレート218を貫通する形態で設けられている。
220は吐水路210,212の切替えを行う弁体で、アーム222,軸224を介してシーソー式のスイッチ操作部226に作動的に連結されている。
ここにおいて給水はシャワー吐水口208へと導かれて、そこから外部にシャワー吐水される。
ここにおいて給水はストレート吐水口204に導かれて、そこから外部に1本の整流束でストレート吐水される。
この吐水切替装置は、保持部材にて保持した回転式のハンドルとハンドルの内側の吐水切替部材とにまたがって、ハンドルの回転運動を吐水切替部材の軸方向の昇降運動に運動変換するカム機構を設け、ハンドルの一方向の回転操作且つ第1吐水切替位置で吐水切替部材を下降位置から上昇位置に位置切替えし、またハンドルの他方向の回転操作且つ第2吐水切替位置で吐水切替部材を上昇位置から下降位置に位置切替えして、吐水状態を上昇位置に対応した第1吐水状態と、下降位置に対応した第2吐水状態とに切り替えるようになしている。
このハンドル230の径方向内側には、互いに別体をなす散水部材234と筒部材232とからなる吐水切替部材236が配置されており、そしてそれらにまたがって、ハンドル230の回転運動を吐水切替部材236の軸方向の昇降運動に変換するカム機構として、ハンドル230の内周面に螺旋状をなす溝238が、また吐水切替部材236の側に、具体的には筒部材232の外周面に、螺旋溝238に摺動可能に嵌入する凸部240が設けられている。
この吐水切替装置では、ハンドル230を回転操作すると直接的には吐水切替部材236における筒部材232が、螺旋状の溝238と凸部240との案内作用で昇降させられ、そしてその昇降移動に連動して散水部材234が昇降移動せしめられる。
そしてそれらの上昇位置で散水部材234の堤部246の上端部が、かかる堤部246に対して軸方向に対向する状態に、継手228に保持された弾性材からなるシール部材250に当接して(図11(A)参照)、周孔248がそこで遮断され、給水がシャワー口244だけに導かれてそこからシャワー吐水される。
この状態では給水がシャワー口244に導かれるとともに、その一部が周孔248へと導かれて、シャワー口244と周孔248との両方とから吐水され、全体としてその吐水が1本の整流束からなるストレート吐水となる。
この図11に示す吐水切替装置では、単にハンドル230を回転操作するだけで、シャワー吐水とストレート吐水とに吐水状態を切り替えることができる。
例えば下記特許文献3には吐水器具についての発明が示され、そこにおいてハンドルの回転操作時にクリック感を発生させるクリック機構を備えたものが開示されている。
しかしながらこの特許文献5に開示のものでは、クリック感を発生させるための係入凸部を備えたクリック部材と、係入凹部を備えたクリック部材とがそれぞれ別部品として組み込まれなければならず、必然的に所要部品点数が多くなり、またクリック機構の構造が複雑化してしまう問題がある。
このように板ばねの180°隔たった2個所に係入凸部をそれぞれ設けておくことで、板ばねの付勢力がハンドルに対して偏って作用してしまい、そのことによって板ばね自体或いはハンドルが軸方向に対して傾いてしまう不具合を回避することができる。
図1〜図3において、10は吐水管で、12はその外殻管、14は内管である。内管14は内部に水路15を有している。
16は吐水管10の先端部の吐水口で、この吐水口16には、吐水切替え用の円筒状をなす回転式のハンドル18と、その内側の吐水切替部材20(図2及び図3参照)とを備えた吐水切替装置22が設けられている。
この嵌合部26の外周面には環状溝が形成されていて、そこに弾性シールリングとしてのOリング30が保持されており、このOリング30によって、嵌合部26と嵌込孔28との間が水密にシールされている。
継手24には係合溝36が形成されており、また対応する位置において内管14には装着溝38が形成されており、そこにロック部材40が装着されている。
ロック部材40は、図1において前後方向(図中左右方向)にスライド移動可能であって、その前進位置で継手24の係合溝36に係合して、これを抜け防止状態にロックする。
また後退位置で継手24に対するロックを解除し、継手24を下向きに抜出可能とする。
図1は、ロック部材40が前進位置にあって、継手24を抜止状態にロックした状態を表している。ロック部材40はこの状態から図中右向きに後退移動可能で、その後退位置において、ロック部材40の後部上面に形成された位置決凹部46に位置決部44が弾性的に嵌り込み、ロック部材40が後退位置に位置決めされる。
ロック部材40は、掛止孔48に工具の先端部を掛止させることによって前進後退方向に操作できるようになしてある。
尚図1に示しているように、ロック部材40は外殻管12の内側に設けられており、外殻管12によって外部から隠蔽されている。
ハンドル18にはまた、その外周面にレバー部56が設けられ、更にその内周面と吐水切替部材20とにまたがって、ハンドル18の回転運動を吐水切替部材20の軸方向の昇降移動に運動変換するカム機構が設けられている。
具体的には、ここではハンドル18の内周面に沿って螺旋状の溝57が、また吐水切替部材20の外周面には、図4(B)及び図5に示しているように凸部58が設けられていて、その凸部58が螺旋状の溝57にスライド可能に嵌り込んでいる。
従ってハンドル18を回転操作すると、凸部58が溝57に沿って摺動することにより、吐水切替部材20が軸方向に上昇移動若しくは下降移動せしめられる。
尚、このカム機構は通常の雄ねじと雌ねじとのねじ機構となしておくこともできる。
散水部64は、下面に小孔からなる多数の散水孔70を有しており、それら散水孔70にて平面形状が円形をなすシャワー口72が構成されている。
散水部64は、このシャワー口72の外周側において図中上向きに立上る円筒状の堤部74を有しており、その堤部74と円筒部66との間に、即ちシャワー口72の外周側に、これを取り巻くストレート吐水用の周孔76を形成している。
このシール部材78は、円筒部66の内面に対して摺動可能に接触し、円筒部66と継手24との間を水密にシールするリップ部80と、堤部74の上端部を図中上向きに当接させ、着座させる着座部82とを有している。
図2はこのときの状態を表している。
この板ばね84は、図6に詳しく示しているように周方向(ハンドル18の回転方向)に180°隔たった2個所に、下向きに突出する係入凸部86,87が、板ばね84の一部を下向きに曲げ変形させた形態で形成されている。
ここで係入凸部86,87は断面形状が下向きの山形状をなしており、頂部の両側に傾斜面86a,87aを有している。
そしてこの係止溝90への係止爪88の係止によって、板ばね84が継手24に対し、回転方向及び軸方向の両方向に位置決状態で組み付けられている。
ここで各係凹部92-1,92-2,94-1,94-2は周方向に90°ごとに形成されている。
また同様に板ばね84に設けた係入凸部87が、ハンドル18の上面の2つの係入凹部94-1又は94-2に対して板ばね84のばね力で弾性的に係入して、そこでクリック感を発生させる。
本実施形態ではこれら板ばね84とハンドル18、及びそれらに設けられた係入凸部86,87と係入凹部92-1,92-2,94-1,94-2とで、ハンドル18の吐水切替位置でクリック感を発生させるクリック機構96(図4参照)が構成されている。
そしてこれによってハンドル18の回転操作時、詳しくは吐水切替部材20を下降移動させる方向である他方向(下から見て左方向)に回転させたときのハンドル18の浮上がり(上昇移動)を阻止する。
この実施形態では、図3に示すように吐水切替部材20が下降位置にある状態、即ちストレート吐水状態の下で、ハンドル18を下から見て右方向に回転操作すると、吐水切替部材20が上昇移動し、そしてその上昇位置(第1吐水切替装置)で散水部64の堤部74がシール部材78に当接して周孔76が遮断され、給水がシャワー口72のみに送られて、そこからシャワー吐水される。即ち吐水がシャワー吐水状態に切り替えられる。
従って使用者は吐水状態がシャワー吐水状態に切り替ったことを、そのクリック感によって認識することができる。
即ちハンドル18を第2吐水切替位置まで左方向に回転操作することで、そこで吐水状態がシャワー吐水からストレート吐水状態に切り替わる。
従って使用者はそのクリック感に基いて、ハンドル18が第2吐水切替位置であるストレート吐水への切替位置に到ったことを直ちに認識することができる。
このとき、シール部材78による抵抗が働くために、ハンドル18に対する回転操作が重くなり、従って同方向へのハンドル18の回転操作の終端近傍でハンドル18の回転速度が通常遅くなってしまう。
そうするとそこで明確なクリック感が得られ難い。
この場合、ハンドル18を右方向に回転操作したとき、当初は板ばね84がハンドル18の上面との間の摩擦力で、その微小距離だけ一体に回転し、そのことによって図8(I)(B)に示すように板ばね84の係止爪88が、継手24における係止溝90の図8中右端に当接する。
ここにおいて板ばね84の回転が阻止され、以後ハンドル18だけが板ばね84に対し図中右方向に相対回転する。そしてハンドル18が図中右方向の回転の終端近傍に到って、図8(I)(A),(II)(A)に示すように係入凸部86,87の頂部が、ハンドル18の上面の係入凹部92-2,94-2の端位置に到り且つこれを僅かに超えると、そこで係入凸部86,87の傾斜面86a,87aによるカム作用及び板ばね84のばね力で、板ばね84がハンドル18の回転方向とは逆方向である左方向に単独で回転運動して、係入凸部86,87が板ばね84の単独の回転に伴って勢い良く係入凹部92-2,94-2内に嵌り込み(図8(III)(A)参照)、クリック感を発生させる。
尚、ハンドル18を逆方向である左方向に回転操作したときには、板ばね84がハンドル18と当初一体に微小距離だけ移動し、一対の係止爪88と係止溝90の右端との間に当初の隙間を生ぜしめる。
22 吐水切替装置
24 継手(保持部材)
57 溝
58 凸部
70 散水孔
72 シャワー口
74 堤部
76 周孔
78 シール部材
84 板ばね
86,87 係入凸部
92-1,92-2,94-1,94-2 係入凹部
Claims (8)
- 吐水切替え用の回転式のハンドルを保持部材に回転可能に保持させ、該ハンドルを吐水切替位置まで回転操作することで吐水状態を切り替えるようになした吐水切替装置において
前記ハンドルの上面に当接して該ハンドルの軸方向位置を規定する規制部材としてリング状をなす板ばねを前記保持部材に回転方向に位置決状態に組み付けるとともに、該板ばねの下面と前記ハンドルの上面との一方に、他方に向って軸方向に突出する係入凸部を、該他方には、該ハンドルが前記吐水切替位置に到ったときに該係入凸部を前記板ばねのばね力で弾性的に係入させる係入凹部をそれぞれ設けて、該板ばねと該ハンドル及びそれらに設けた係入凸部と係入凹部とを含んでクリック機構を構成し、該ハンドルが前記吐水切替位置に到ったときにクリック感を発生させるようになしてあることを特徴とする吐水切替装置。 - 請求項1において、前記ハンドルが回転方向に隔たった第1吐水切替位置と第2吐水切替位置とのそれぞれで吐水を切り替えるものとなしてあり、それら第1吐水切替位置と第2吐水切替位置とのそれぞれで前記係入凸部を前記係入凹部に弾性的に係入させてクリック感を発生させるようになしてあることを特徴とする吐水切替装置。
- 請求項2において、前記ハンドルの径方向内側には吐水切替部材が設けてあって、該ハンドルと該吐水切替部材とにまたがって、該ハンドルの回転運動を該吐水切替部材の軸方向の昇降移動に運動変換するカム機構が設けてあり、該ハンドルの一方向の回転操作により且つ前記第1吐水切替位置で該吐水切替部材を下降位置から上昇位置に位置切替えし、また該ハンドルの他方向の回転操作により且つ前記第2吐水切替位置で該吐水切替部材を上昇位置から下降位置に位置切替えして、吐水状態を該上昇位置に対応した第1吐水状態と該下降位置に対応した第2吐水状態とに切り替えるようになしてあるとともに、
該ハンドルの前記他方向の回転操作時の該ハンドルの軸方向の上昇移動を前記板ばねにて阻止するようになしてあることを特徴とする吐水切替装置。 - 請求項3において、前記吐水切替部材には、下面の中央側に小孔からなる複数の散水孔にて構成されたシャワー口が設けてあるとともに、該シャワー口の外周側に筒状に立上った堤部が、該堤部の更に外周側に該シャワー口を取り囲むストレート吐水用の周孔が設けてあり
一方前記保持部材には、該堤部に対して軸方向に対向する位置に弾性材からなるシール部材が保持させてあり、該吐水切替部材の前記上昇位置で前記堤部の上端を該シール部材に押し付けて該周孔を遮断し、給水を前記シャワー口からシャワー吐水させるとともに、前記下降位置で該堤部を該シール部材から離間させて該周孔を開放し、給水を該シャワー口と周孔との両方とからの吐水によりストレート吐水させるようになしてあることを特徴とする吐水切替装置。 - 請求項1において、前記係入凸部を前記板ばねの下面に、前記係入凹部を前記ハンドルの上面に設けてあることを特徴とする吐水切替装置。
- 請求項2〜4の何れかにおいて、上記係入凸部を前記板ばねの下面に、前記係入凹部を前記ハンドルの上面に設け、且つ1つの前記係入凸部に対して対応する2つの係入凹部を前記ハンドルの回転方向に離隔して設け、該ハンドルの前記第1吐水切替位置で該1つの係入凸部を前記2つの係入凹部の一方に、該ハンドルの前記第2吐水切替位置で該係入凹部の他方に係入させるようになしてあることを特徴とする吐水切替装置。
- 請求項6において、前記板ばねには、前記ハンドルの回転方向に180°隔たった2個所に前記係入凸部が設けてあり、それぞれに対して2つずつの前記係入凹部が前記ハンドルの上面に設けてあることを特徴とする吐水切替装置。
- 請求項7において、前記板ばねは、前記係入凸部の位置で全体がく字状に屈曲した形状に成形してあり、該屈曲形状に基いて下向きのばね力を及ぼすようになしてあることを特徴とする吐水切替装置。
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