JP7229459B2 - 吐水装置 - Google Patents

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本発明は、吐水装置に関し、特には、シャワー吐水形態と棒状吐水形態との切り替え機能を有する吐水装置に関する。
従来より、シャワー吐水形態と棒状吐水形態(1本吐水形態とも称される)との切り替え機能を有する吐水装置が知られている。特許文献1に記載された吐水装置では、吐水口の外周側に当該吐水口に同心状に設けられた回転操作部を回転することで、シャワー吐水形態と棒状吐水形態とが切り替えられるようになっている。
特許第3729198号公報
しかしながら、吐水口の外周側に同心状に回転操作部を設ける構成では、外周側を摘んで操作するために、必ず一定量以上突出される必要があり、吐水口付近が大型化(大径化)して、デザイン性が低下してしまう(選択できるデザインが限られてしまう)という問題があった。
本発明は、以上のような背景の下で創案されたものである。本発明の目的は、吐水部を含めたスパウトのデザイン性を保ちながら吐水部からの吐水形態を切り替えることができる吐水装置を提供することである。
本発明は、前方側に突出する先端部と、当該先端部よりも後方側に位置する吐水部と、を有するスパウトと、前記スパウト内に設けられ、前記吐水部からの吐水形態を切り替えるために昇降可能な切替弁と、前記先端部に設けられた回転操作部と、を備え、前記回転操作部を回転操作することによって、前記切替弁が昇降するようになっていることを特徴とする吐水装置である。
本発明によれば、スパウトの先端部に設けられた回転操作部を用いて吐水部からの吐水形態が切り替えられるため、吐水部付近が大型化(大径化)することが抑制され、デザイン性の低下が抑制される。また、スパウト内の吐水部の上方領域はデッドスペースとなりやすい(有効活用例が少ない)が、上下方向に昇降可能な切替弁を用いることによって当該上方領域を有効活用したレイアウトの採用が可能となり、吐水部の突出量を不所望に増大させる必要もない。
回転操作部の回転動作は、例えばカム機構を介して、切替弁の昇降動作に変換される。カム機構の一例においては、例えば、回転操作部の回転動作がスピンドルの回転となり、当該スピンドルの外周面に所定のカム凹部が形成されており、切替弁にはスピンドルが貫通する貫通孔が設けられていて、当該貫通孔の一部にカム凹部と当接する当接部が設けられていて、回転操作部の回転動作に伴ってカム凹部が当接部を昇降移動させるようになっている。
このような形態によれば、スパウト内の吐水部の上方領域を有効活用したレイアウトの採用が可能である。
吐水部は、前記切替弁の昇降位置に応じて、シャワー吐水形態と棒状吐水形態との間で切り替えられるようになっていることが好ましい。例えば、前記シャワー吐水形態においては、前記吐水部のシャワーヘッド部から吐水がなされ得て、前記棒状吐水形態においては、前記シャワーヘッド部からの吐水と、当該シャワーヘッド部の吐水面上の領域の外周側に隣接して設けられた環状路から当該領域への内方向きの吐水と、が合流され得る。
また、このような棒状吐水形態の場合、本件発明者の知見によれば、シャワーヘッド部からの吐水量よりも環状路からの吐水量の方を多くすることで、棒状吐水(1本吐水)の整流度を高めることができる。
具体的な構成例として、前記シャワーヘッド部は、筒状であって、内部に散水用流路を有しており、前記シャワーヘッド部の外周面上に、整流部が設けられており、前記環状路は、前記整流部の下方側に位置していることが好ましい。
このような構成によれば、吐水部付近を大型化(大径化)させることなく、シャワーヘッド部を通る吐水用の流路と環状路を通る吐水用の流路とをコンパクトに形成することができる。また、シャワーヘッド部の外周面上の整流部の下方側に環状路を位置させることにより、シャワーヘッド部を通る吐水用の流路よりも環状路を通る吐水用の流路の方が長くなる。このことによって、本件発明者の知見によれば、環状路を通る吐水の整流度の方がより高くなり、合流後の棒状吐水の整流度も改善される。
例えば、前記環状路は、前記整流部からの水流を前記シャワーヘッド部の吐水面上の領域に向けて案内する案内部によって規定され得る。水流の方向は、60度以上、特には90度(鉛直下向きから水平内方向き)、変更されることが好ましい。
また、前記回転操作部は、前記スパウトの前記先端部に対して回転可能に支持され、前記回転操作部と前記スパウトの前記先端部との間に、樹脂部材を有していることが好ましい。
これによれば、樹脂部材によって円滑な回転動作を実現することができる。一方で、回転操作部の外殻部材について、金属メッキ等を採用した場合でも、そのような金属メッキ部材同士が接触、摺動することなく、回転操作部の回転操作中に剥がれることが防止される。
また、前記スパウトの前記先端部には、前記樹脂部材を回転可能に支持するチャック部材が設けられており、前記チャック部材は、前記スパウトの外殻部材内に、Oリングを介して固定されていることが好ましい。
これによれば、スパウトの先端部と回転操作部との間にガタツキが生じることを効果的に防止することができる。
また、前記スパウトの通水本体は、前記外殻部材の係合孔に対して、2方向の弾性変形を順次に付与することで係合解除するスナップフィット部材を有していることが好ましい。
これによれば、スパウトの外殻部材がスパウトの通水本体から不所望に抜け外れてしまうことを効果的に防止することができる。
また、前記樹脂部材には、筒状部が接続されており、前記筒状部の外周面が、前記チャック部材によって摺動可能に包囲されており、前記筒状部の内周面には、前記回転操作部の回転操作によって前記スパウトに固定されたバネ部材と順次に係合可能な複数の係合凹部が設けられていることが好ましい。
これによれば、バネ部材が各係合凹部と順次に係合することで、回転操作部の回転操作を行うユーザに「クリック感」を提供することができ、すなわち、操作性が向上する。更に、バネ部材の弾性力(弾発力)は筒状部によって吸収されるため、チャック部材やスパウトの外殻部材に変形等が生じる懸念もない。
例えば、バネ部材は、切妻屋根状に屈曲された板バネであり、その屈曲部が各係合凹部内に順次に係合(嵌合)するようになっている。
本発明によれば、スパウトの先端部に設けられた回転操作部を用いて吐水部からの吐水形態が切り替えられるため、吐水部付近が大型化(大径化)することが抑制され、デザイン性の低下が抑制される。また、スパウト内の吐水部の上方領域はデッドスペースとなりやすい(有効活用例が少ない)が、上下方向に昇降可能な切替弁を用いることによって当該上方領域を有効活用したレイアウトの採用が可能となり、吐水部の突出量を不所望に増大させる必要もない。
本発明の一実施形態による吐水装置の概略斜視図である。 本実施形態の吐水装置の上方から見た分解斜視図である。 本実施形態の吐水装置の下方から見た分解斜視図である。 本実施形態の吐水装置のシャワー吐水形態時の正面図である。 本実施形態の吐水装置のシャワー吐水形態時の縦断面図(図4のV-V線断面図)である。 図5のVI-VI線断面図である。 本実施形態の吐水装置の棒状吐水形態時の正面図である。 本実施形態の吐水装置の棒状吐水形態時の縦断面図(図7のVIII-VIII線断面図)である。 図8のIX-IX線断面図である。 図9のX部の拡大図である。 本実施形態の吐水装置の底面図である。 図11のXII-XII線断面図である。
次に、添付図面を参照して、本発明の一実施形態による吐水装置について説明する。本実施形態の吐水装置1は、シャワー吐水形態と棒状吐水形態とを切り替えることができる吐水装置である。
図1は、本発明の一実施形態による吐水装置1の概略斜視図である。図1に示すように、本実施形態の吐水装置1は、支柱部2と、スパウト3と、シングルレバー4と、を備えており、シングルレバー4の操作によって、吐水量(止水状態を含む)と吐水温度とを選択調整できるようになっている。
スパウト3は、前方側(図1では左側)に突出する先端部3aと、先端部3aよりも後方側(図1では右側)に位置する吐水部3bと、を有している。先端部3aには、回転操作部10が設けられている。
図2は、本実施形態の吐水装置1の上方から見た分解斜視図であり、図3は、本実施形態の吐水装置1の下方から見た分解斜視図であり、図4は、本実施形態の吐水装置1のシャワー吐水形態時の正面図であり、図5は、本実施形態の吐水装置のシャワー吐水形態時の縦断面図(図4のV-V線断面図)である。
図2乃至図5に示すように、スパウト3の先端部3aには、チャック部材33が設けられている。チャック部材33は、スパウト3の外殻部材31内に、Oリング32を介して固定されている。図2及び図3に示すように、チャック部材33は、2つの鏡像の略半円形状部分33a、33bからなっている。
回転操作部10は、スパウト3の先端部3aのチャック部材33に対して回転可能に支持されて当該回転操作部10の回転操作によって回転する樹脂部材11を有している。より詳細には、樹脂部材11の後方側のフランジ部11f(図3及び図5参照)が、チャック部材33の前方側の縮径部33fと互いに摺動可能に係合することによって、互いに回転可能に接続されている。樹脂部材11は、例えばポリアセタール樹脂(POM)から製造されている。
樹脂部材11には、当該樹脂部材11と共に回転するように、筒状部12が接続されている。より詳細には、樹脂部材11の爪部11a(図3参照)と筒状部12の爪受容部12aとが、回転方向に接続されている。筒状部12も、例えばポリアセタール樹脂(POM)から製造されている。
筒状部12の外周面は、略円筒状であり、チャック部材33によって摺動可能に包囲されている。また、筒状部12の内周面には、スパウト3に固定された板バネ35と順次に係合可能な3箇所の係合凹部12rが設けられている。
図6は、図5のVI-VI線断面図である。図2及び図6に示すように、板バネ35は、スパウト3の通水本体34の前方端面上に設けられた2つの回転摺動ガイド突起34gのうちの一方と3つの板バネ保持突起34pとによって保持されている。2つの回転摺動ガイド突起34gは、樹脂部材11の回転摺動ガイド溝11g内を摺動するようになっている(図3及び後述する図9参照)。回転摺動ガイド突起34g及び板バネ保持突起34pを含む通水本体34も、例えばポリアセタール樹脂(POM)から製造されている。
一方、図2乃至図5に示すように、樹脂部材11には、回転操作部10の外殻部材13が固定されている。当該外殻部材13には、美観向上のため、例えば金属メッキ等が施され得る。
また、樹脂部材11には、当該樹脂部材11と共に回転するように、スピンドル14が固定されている。スピンドル14の後方のフランジ部14fが、スパウト3の通水本体34によって回転可能に支持され、また、スピンドル14の中間位置付近の縮径部14aが、水密摺動用のOリング15を介して、やはりスパウト3の通水本体34によって回転可能に支持されている。そして、スピンドル14の外周面に、所定のカム凹部14rが形成されている。
スピンドル14のフランジ部14fとOリング15(縮径部14a)との間の領域は、一次側流路22となっている。また、フランジ部14fに設けられた切欠14cが、通水本体34の後方側の流路21と一次側流路22とを連通させている。そして、一次側流路22内において、昇降可能な切替弁40が設けられている。
切替弁40には、スピンドル14が貫通する貫通孔41が設けられていて、当該貫通孔41の一部にカム凹部14rと当接する当接部41cが設けられている。これにより、回転操作部10の回転動作に伴って、カム凹部14rが当接部41cを昇降移動させるようになっている。
また、スピンドル14のカム凹部14rの下方側においては、略二重筒状のシャワー流路形成部材51が通水本体34に固定されている。シャワー流路形成部材51の内側筒部51aが、切替弁40の下方側の筒部42の鉛直移動を案内するようになっており、内側筒部51aと外側筒部51bとの間にコイルバネ47が収容されている。コイルバネ47の上方端は、切替弁40の筒部20と当接部41cとの間に設けられたフランジ部43を上向きに付勢しており、これによって、当接部41cがカム凹部14rと常に当接する(当接部41cがカム凹部14rによって規定される位置に直ちに移動する)ようになっている。
また、シャワー流路形成部材51の外側筒部51bには、欠損部51cが設けられていて、当該欠損部51cが外側筒部51bの内方空間(一次側流路22)と下方空間とを連通するシャワー流路を形成している。当該欠損部51cを介しての通水量は、切替弁40の昇降移動に伴うフランジ部43の昇降移動によって変化するようになっている。図7は、本実施形態の吐水装置の棒状吐水形態時の正面図であり、図8は、本実施形態の吐水装置の棒状吐水形態時の縦断面図である。図5に示すように、シャワー吐水形態時においては、フランジ部43とシャワー流路形成部材51との間の隙間が相対的に大きいため、前記通水量は相対的に多く、図8に示すように、棒状吐水形態時においては、フランジ部43とシャワー流路形成部材51との間の隙間が相対的に小さいため、前記通水量は相対的に少ない。図5及び図8に示すように、本実施形態の外側筒部51bの上端面は、内側に凹んだ切頭円錐面状となっている。
図2、図3及び図5に戻って、シャワー流路形成部材51には、筒状のシャワーヘッド部52が接続されている。シャワーヘッド部52は、内部に散水用流路52aが形成されている。本実施形態の散水用流路52aは、散水板の形態で提供されている。また、シャワーヘッド部52の外周面上には、整流作用を有する整流通路52b(整流部)が形成されている。
切替弁40の弁体45は、貫通孔41の上方に設けられており、水密用のOリング45aを有している。通水本体34には、当該弁体45によって開閉される開口34aが設けれており(図8参照)、当該開口34aの内側が前述した一次側流路22となっており、当該開口34aの外側が二次側流路23となっている。二次側流路23の上方側は、カバー部材36及びOリング37によって水密に覆われている。図9は、図8のIX-IX線断面図である。二次側流路23は、図5、図8及び図9に示すように、一次側流路22の側方を通って、シャワーヘッド部52の外周面上の整流通路52bに至っている。
図2、図3及び図5に戻って、筒状のシャワーヘッド部52の更に外側に、筒状の水流案内部53が固定されている。水流案内部53は、整流通路52bからの水流をシャワーヘッド部52の吐水面上の領域24に向けて案内するようになっており、整流通路52bの下方側に環状路53aを規定している。当該環状路53aは、シャワーヘッド部52の吐水面上の領域24の外周側に隣接している。
以上の構成により、図8に示す棒状吐水形態時においては、シャワーヘッド部52から当該シャワーヘッド部52の吐水面上の領域24への吐水と、当該シャワーヘッド部の吐水面上の領域24の外周側に隣接して設けられた環状路53aから当該領域24への内方向きの吐水と、が合流されて、吐水部3bから吐水されるようになっている。
図2、図3及び図5に戻って、筒状の水流案内部53の更に外側に、筒状の外殻部材54が固定されている。当該外殻部材54には、美観向上のため、例えば金属メッキ等が施され得る。
スパウト3の外殻部材31も、美観向上のため、例えば金属メッキ等が施され得る。ここで、図10は、図9のX部の拡大図である。図9及び図10に示すように、樹脂部材11の外周縁部11pが、回転操作部10の外殻部材13とスパウト3の外殻部材31との間に介在している。これにより、外殻部材13、31同士が擦れ合って、メッキ剥がれ等が生じることが防止されている。
また、図11は、本実施形態の吐水装置1の底面図であり、図12は、図11のXII-XII線断面図である。図11及び図12に示すように、スパウト3の通水本体34は、スパウト3の外殻部材31の係合孔31hに対して、A方向に圧縮する弾性変形を付与した後でB方向に圧縮する(押し込める)弾性変形を付与することで係合解除するスナップフィット部材34sを有している。
次に、本実施形態による吐水装置1の作用について説明する。
シャワー吐水形態において、回転操作部10は、図4及び図5に示された回転位置にあり、コイルバネ47が切替弁40のフランジ部43を上向きに付勢しているため、切替弁40の貫通孔41の当接部41cがカム凹部14rに当接する位置にまで上昇している。これにより、弁体45が開口34aを閉塞している。
シングルレバー4の操作によって吐水が開始されると、温調された水(または湯)が、通水本体34の後方側の流路21から、スピンドル14の切欠14cを介して、一次側流路22に供給される。シャワー吐水形態においては、前述のように、開口34aが弁体45によって閉塞されているため、一次側流路22から二次側流路23へは通流しない。
一次側流路22に供給された水は、スピンドル14のカム凹部14rの下方において、切替弁40のフランジ部43とシャワー流路形成部材51の外側筒部51bとの間の隙間を介して、シャワー流路形成部材51の外側筒部51bの内方空間(コイルバネ47が収容されている)に至る。そして更に、当該水は、欠損部51cを介して、シャワー流路形成部材51の下方空間へと流出し、シャワーヘッド部52の散水用流路52aを介して、シャワー状に吐水される。
シャワー吐水形態から棒状吐水状態への切り替えは、回転操作部10を回転操作することによってなされる。この時、互いに摺動する樹脂部材11及びチャック部材33、並びに、樹脂部材11及び回転摺動ガイド突起34gは、いずれも樹脂製(ポリアセタール樹脂(POM)製)であるため、回転操作が滑らかである。
また、図9及び図10に示すように、樹脂部材11の外周縁部11pが回転操作部10の外殻部材13とスパウト3の外殻部材31との間に介在しているため、当該外殻部材同士が擦れ合ってメッキ剥がれ等が生じることが防止されている。
棒状吐水形態において、回転操作部10は、図7乃至図9に示された回転位置にあり、スピンドル14のカム凹部14rは側方側に位置している。すなわち、スピンドル14のカム凹部14rは、切替弁40の貫通孔41の当接部41cとは当接していない。そして、コイルバネ47による切替弁40のフランジ部43を上向きに付勢する力に対抗するように、スピンドル14の周面(カム凹部14rが形成されていない面)が切替弁40の貫通孔41の当接部41cを下降させている。これにより、弁体45は開口34aを開放している。
シングルレバー4の操作によって吐水が開始されると、温調された水(または湯)が、通水本体34の後方側の流路21から、スピンドル14の切欠14cを介して、一次側流路22に供給される。棒状吐水形態においては、前述のように、開口34aが開放されているため、当該水は、一次側流路22から二次側流路23にも供給される。
一次側流路22に供給された水は、シャワー吐水形態と略同様、スピンドル14の下方において、切替弁40のフランジ部43とシャワー流路形成部材51との間の隙間を介して、シャワー流路形成部材51の外側筒部51bの内方空間(コイルバネ47が収容されている)に至る。そして更に、当該水は、欠損部51cを介して、シャワー流路形成部材51の下方空間へと流出し、シャワーヘッド部52の散水用流路52aを介して、シャワー状に吐水される。但し、図5及び図8に示すように、フランジ部43とシャワー流路形成部材51との間の隙間がシャワー吐水形態の時よりも相対的に小さいため、シャワー状の吐水量はシャワー吐水形態の時よりも少ない。
二次側流路23に供給された水は、一次側流路22の側方を通って、シャワーヘッド部52の外周面上の整流通路52bに至る。そして、整流通路52bを通過する際に整流されながら、環状路53aを介して、シャワーヘッド部52の吐水面上の領域24へと内向きに吐水される。
シャワーヘッド部52の散水用流路52aからシャワー状に吐水される水流と、整流通路52bにより整流されて環状路53aを介してシャワーヘッド部52の吐水面上の領域24へ内向きに吐水される水流とが合流されて、吐水部3bからの吐水は整流された棒状となる。
棒状吐水形態からシャワー吐水状態への切り替えも、回転操作部10を回転操作することによってなされる。この時、互いに摺動する樹脂部材11及びチャック部材33、並びに、樹脂部材11及び回転摺動ガイド突起34gは、いずれも樹脂製(ポリアセタール樹脂(POM)製)であるため、回転操作が滑らかである。また、図9及び図10に示すように、樹脂部材11の外周縁部11pが回転操作部10の外殻部材13とスパウト3の外殻部材31との間に介在しているため、当該外殻部材同士が擦れ合ってメッキ剥がれ等が生じることが防止されている。
以上のように、本実施形態の吐水装置1によれば、スパウト3の先端部に設けられた回転操作部10を用いて吐水部3bからの吐水形態が切り替えられるため、吐水部3b付近が大型化(大径化)することが抑制され、デザイン性の低下が抑制される。また、スパウト3内の吐水部3bの上方領域はデッドスペースとなりやすい(有効活用例が少ない)が、上下方向に昇降可能な切替弁40を用いることによって当該上方領域を有効活用したレイアウトの採用が可能となり、吐水部3bの突出量を不所望に増大させる必要もない。
特に、本実施形態の吐水装置1によれば、回転操作部10の回転動作がスピンドル14の回転となり、当該スピンドル14の外周面に所定のカム凹部14rが形成されており、切替弁40にはスピンドル14が貫通する貫通孔41が設けられていて、当該貫通孔41の一部にカム凹部14rと当接する当接部41cが設けられていて、回転操作部10の回転動作に伴ってカム凹部14rが当接部41cを昇降移動させるようになっている。このような形態によって、スパウト3内の吐水部3bの上方領域を有効活用している。
また、本実施形態の吐水装置1によれば、切替弁40の昇降位置に応じて、シャワー吐水形態と棒状吐水形態とが切り替えられるようになっており、シャワー吐水形態においては、吐水部3bのシャワーヘッド部52から吐水がなされ、棒状吐水形態においては、シャワーヘッド部52からの吐水と、当該シャワーヘッド部52の吐水面上の領域24の外周側に隣接して設けられた環状路53aから当該領域24への内方向きの吐水と、が合流されるようになっている。これにより、一般的なシャワー吐水形態と、棒状に整流された棒状吐水形態と、を容易に切り替えることができる。
ここで、本件発明者の知見によれば、シャワーヘッド部52からの吐水量よりも環状路53aからの吐水量の方を多くすることで、棒状吐水(1本吐水)の整流度を高めることができる。
また、本実施形態の吐水装置1によれば、シャワーヘッド部52は、筒状であって、内部に散水用流路52aを有しており、シャワーヘッド部52の外周面上に、整流部としての整流通路52bが設けられており、環状路53aは、整流通路52bの下方側に位置している。このような構成によって、吐水部3b付近を大型化(大径化)させることなく、シャワーヘッド部52を通る吐水用の流路と環状路53aを通る吐水用の流路とをコンパクトに形成することができる。また、シャワーヘッド部52の外周面上の整流通路52bの下方側に環状路53aを位置させることにより、シャワーヘッド部52を通る吐水用の流路よりも環状路53aを通る吐水用の流路の方が長くなる。このことによっても、環状路53aを通る吐水の整流度の方がより高くなり、合流後の棒状吐水の整流度が改善される。なお、整流通路52bにメッシュ部材等の整流部材が付加されてもよいし、あるいは、整流通路52bがメッシュ部材等の整流部材によって置換されてもよい。
また、本実施形態の吐水装置1によれば、環状路53aは、整流通路52bからの水流をシャワーヘッド部52の吐水面上の領域24に向けて案内する水流案内部53によって規定されている。これにより、環状路53aを容易に設計することができる。
ここで、本件発明者の知見によれば、水流案内部53によって変更される水流の方向の角度は、60度以上、特には90度(鉛直下向きから水平内方向き)、であることが好ましい。
また、本実施形態の吐水装置1によれば、回転操作部10は、スパウト3の先端部に対して回転可能に支持され、スパウト3の先端部との間に、回転操作部10の回転操作によって回転する樹脂部材11を有している。これにより、樹脂部材11によって円滑な回転動作を実現することができる一方で、回転操作部10の外殻部材13について金属メッキ等を採用した場合でも、そのような金属メッキ等同士が接触、摺動することなく、回転操作部10の回転操作中に剥がれることが防止される。
また、本実施形態の吐水装置1によれば、スパウト3の先端部には樹脂部材11を回転可能に支持するチャック部材33が設けられており、当該チャック部材33はスパウト3の外殻部材31内にOリング32を介して固定されている。これにより、スパウト3の先端部と回転操作部10との間にガタツキが生じることが効果的に防止されている。
また、スパウト3の通水本体34は、外殻部材31の係合孔31hに対して、2方向の弾性変形を順次に付与することで係合解除するスナップフィット部材34sを有している。これにより、スパウト3の外殻部材31がスパウト3の通水本体34から不所望に抜け外れてしまうことが効果的に防止されている。
また、樹脂部材11には、筒状部12が接続されており、筒状部12の外周面がチャック部材33によって摺動可能に包囲されており、筒状部12の内周面には、回転操作部10の回転操作によってスパウト3に固定された板バネ35と順次に係合可能な複数の係合凹部12rが設けられている(図3参照)。これにより、板バネ35が各係合凹部12rと順次に係合することで、回転操作部10の回転操作を行うユーザに「クリック感」を提供することができ、すなわち、操作性が向上する。更に、板バネ35の弾性力(弾発力)は筒状部12によって吸収されるため、チャック部材33やスパウト3の外殻部材31に変形等が生じる懸念もない。
なお、本実施形態では、切妻屋根状に屈曲された板バネ35の屈曲部が各係合凹部12r内に順次に係合(嵌合)するようになっているが、異なる形態の弾性部材が採用された異なるタイプのクリック感提供機構が採用されてもよい。
1 吐水装置
2 支柱部
3 スパウト
3a 先端部
3b 吐水部
4 シングルレバー
10 回転操作部
11 樹脂部材
11a 爪部
11f フランジ部
11g 回転摺動ガイド溝
11p 外周縁部
12 筒状部
12a 爪受容部
12r 係合凹部
13 外殻部材
14 スピンドル
14a 縮径部
14c 切欠
14f フランジ部
14r カム凹部
15 Oリング
20 筒部
21 流路
22 一次側流路
23 二次側流路
24 領域
31 外殻部材
31h 係合孔
32 Oリング
33 チャック部材
33a 半円形状部分
33b 半円形状部分
33f 縮径部
34 通水本体
34a 開口
34g 回転摺動ガイド突起
34p 板バネ保持突起
34s スナップフィット部材
35 板バネ
36 カバー部材
37 Oリング
40 切替弁
41 貫通孔
41c 当接部
42 筒部
43 フランジ部
45 弁体
45a Oリング
47 コイルバネ
51 シャワー流路形成部材
51a 内側筒部
51b 外側筒部
51c 欠損部
52 シャワーヘッド部
52a 散水用流路
52b 整流通路
53 水流案内部
53a 環状路
54 外殻部材

Claims (7)

  1. 前方側に突出する先端部と、当該先端部よりも後方側に位置する吐水部と、を有するスパウトと、
    前記スパウト内に設けられ、前記吐水部からの吐水形態を切り替えるために昇降可能な切替弁と、
    前記先端部に設けられた回転操作部と、
    を備え、
    前記回転操作部を回転操作することによって、前記切替弁が昇降するようになっており、
    前記吐水部は、前記切替弁の昇降位置に応じて、シャワー吐水形態と棒状吐水形態との間で切り替えられるようになっており、
    前記シャワー吐水形態においては、前記吐水部のシャワーヘッド部から吐水がなされ、
    前記棒状吐水形態においては、前記シャワーヘッド部からの吐水と、当該シャワーヘッド部の吐水面上の領域の外周側に隣接して設けられた環状路から当該領域への内方向きの吐水と、が合流され、
    前記棒状吐水形態において、前記シャワーヘッド部からの吐水量より、前記環状路からの吐水量の方が多い
    ことを特徴とする吐水装置。
  2. 前記回転操作部の回転動作を前記切替弁の昇降動作に変換するカム機構
    を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の吐水装置。
  3. 前記シャワーヘッド部は、筒状であって、内部に散水用流路を有しており、
    前記シャワーヘッド部の外周面上に、整流部が設けられており、
    前記環状路は、前記整流部の下方側に位置している
    ことを特徴とする請求項またはに記載の吐水装置。
  4. 前記環状路は、前記整流部からの水流を前記シャワーヘッド部の吐水面上の領域に向けて案内する案内部によって規定されている
    ことを特徴とする請求項に記載の吐水装置。
  5. 前方側に突出する先端部と、当該先端部よりも後方側に位置する吐水部と、を有するスパウトと、
    前記スパウト内に設けられ、前記吐水部からの吐水形態を切り替えるために昇降可能な切替弁と、
    前記先端部に設けられた回転操作部と、
    を備え、
    前記回転操作部を回転操作することによって、前記切替弁が昇降するようになっており、
    前記回転操作部は、前記スパウトの前記先端部に対して回転可能に支持され、前記回転操作部と前記スパウトの前記先端部との間に、樹脂部材を有しており、
    前記スパウトの前記先端部には、前記樹脂部材を回転可能に支持するチャック部材が設けられており、
    前記チャック部材は、前記スパウトの外殻部材内に、Oリングを介して固定されている
    ことを特徴とする吐水装置
  6. 前記スパウトの通水本体は、前記外殻部材の係合孔に対して、2方向の弾性変形を順次に付与することで係合解除するスナップフィット部材を有している
    ことを特徴とする請求項に記載の吐水装置。
  7. 前記樹脂部材には、筒状部が接続されており、
    前記筒状部の外周面が、前記チャック部材によって摺動可能に包囲されており、
    前記筒状部の内周面には、前記回転操作部の回転操作によって前記スパウトに固定されたバネ部材と順次に係合可能な複数の係合凹部が設けられている
    ことを特徴とする請求項5または6に記載の吐水装置。
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