JP2008302279A - 水処理装置 - Google Patents

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Atsushi Hibino
淳 日比野
Hiroshi Yamashita
宏 山下
Eiichi Suzuki
栄一 鈴木
Keiji Tezuka
圭治 手塚
Takeshi Ichinari
剛 市成
Yosuke Tabata
洋輔 田畑
Akio Otsubo
朗生 大坪
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Abstract

【課題】本発明は、施工コストを抑えながら小型で処理性能の安定した水処理装置を提供することを目的とする。
【解決手段】排水流入室と、汚泥貯留機能を有する処理槽とを備え、上記排水流入室が、1つの排水流入口と、2つの移流口とを有し、この移流口の一方が、処理槽の流入口に連通し、移流口の他方が、処理槽からの流出経路又は処理槽よりも下流側の槽に連通する水処理装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、一般家庭等から排出される排水を処理する水処理装置であって、特に排水のピーク流入負荷に対応した水処理装置に関する。
一般家庭等から排出される排水を処理する水処理装置は、広く普及しているが、設置場所を制限されることから小型化が望まれている。水処理装置の小型化のためには、前処理部分の汚泥貯留機能を安定化することが重要であり、汚泥貯留部分へのピーク流入負荷(例えば浴槽排水等の大水量)の回避が試みられている。ピーク流入負荷の回避については、例えば、特許文献1、特許文献2に開示されている。
特許文献1では、浴槽排水が、沈殿分離室の下流に流入するため、ピーク負荷による沈殿分離室に貯留された汚泥の流出は回避されている。また、ピーク負荷による排水の短絡が防止できるため、沈殿分離室の処理性能の安定化が図られている。
特許文献2では、浴槽排水が、好気処理槽に流入するため、この好気処理槽の上流にある嫌気処理槽はピーク負荷が回避されている。
また、特願2007−099986で提案されている水処理装置においては、浴槽排水が、嫌気処理槽の出口付近の移流領域に流入するため、嫌気処理槽の汚泥貯留部分へのピーク負荷は回避され、更に、蓄積された汚泥を押し戻すため、汚泥貯留機能の安定化が図られている。
実開平4−81695号公報 特開2005−305295号公報
しかしながら、特許文献1に記載されるものは、一時的に浴槽排水を貯留しておく独立した区画(流量調整室)を設け、この流量調整室に浴槽排水の流入管を設置している。そして、この流量調整室にエアリフトポンプを設置し下流へ送水しているが、エアリフトポンプの特性上、流量調整室の水深の上半分程度しか汲み上げられないため、この流量調整室の容量は、必然的に貯留したい水深の倍の容量が必要になり、装置全体の小型化が難しいという課題がある。
また、エアリフトポンプへの空気供給管とばっ気室への空気供給管とは、連通している場合がほとんどであり、流量調整による水位の変動幅が大きい場合、空気バランスを取る事が難しく、流量調整室の水位を下げ過ぎる(水深の上半分程度まで下げる)と、エアリフトポンプへの水圧が下がって空気供給過多になり、逆にばっ気室の散気管からの気泡発生量が少なくなって、処理性能に悪影響を与えるという課題がある。
特許文献2に記載されるものは、第2の流入口を好気処理槽に設置し、浴槽排水または洗面・洗濯・浴室排水を好気処理槽に流入させている。
しかし、浴槽排水・洗面・洗濯・浴室排水には、髪の毛や砂等の固形物が含まれており、これらの固形物が、好気処理槽に直接流入すると、好気処理槽内の水流に阻害を与え、ひいては処理性能に悪影響を与えるという課題がある。
特願2007−099986で提案されているものは、水処理装置への浴槽排水等のピーク回避のため、流入口を2つ設けており、汚水排出元から水処理装置まで、2本の配管が敷設されるため、施工コストが2倍近く掛かってしまうという問題がある。
本発明は、上記問題点を鑑みてなされたものであり、施工コストを抑えながら小型で処理性能の安定した水処理装置を提供することを目的とする。
本発明は、以下のものに関する。
(1)排水流入室と、汚泥貯留機能を有する処理槽とを備え、上記排水流入室が、1つの排水流入口と、2つの移流口とを有し、この移流口の一方が、処理槽の流入口に連通し、移流口の他方が、処理槽からの流出経路又は処理槽よりも下流側の槽に連通する水処理装置。
(2)項(1)において、処理槽よりも下流側の槽が、好気処理槽である水処理装置。
(3)項(1)又は(2)において、処理槽の流入口に連通する移流口が、その下端高さを、他方の移流口の下端高さよりも低い位置とする水処理装置。
(4)項(1)乃至(3)の何れかにおいて、2つの移流口が越流堰であり、その形状が垂直面視において、処理槽の流入口に連通する移流口を三角形、他方の移流口を四角形とした水処理装置。
本発明によれば、浴槽排水等のピーク流入負荷があっても、ある一定以上の水量は、排水流入室から汚泥貯留機能を有する処理槽の汚泥貯留部分を通らずに後段へ流れるので、処理槽の汚泥貯留機能及び処理性能が安定した、小型の水処理装置を提供することができる。
また、本発明の水処理装置は、流入口が1つであるため、敷設配管は1本でよく、施工コストも抑制できる。
本発明にて述べる水処理装置は、トイレ・台所・浴室・洗面所等の各汚水排出元から排出された汚水を併せて、水処理装置に流入させる流入口が1つ備えられており、流入口は直接排水流入室に通じている。
また、水処理装置は、汚泥貯留機能を有する処理槽が備えられており、この処理槽を複数配置してもよい。
水処理装置は、処理槽よりも下流側に、好気処理槽及び固液分離槽とを備えることができ、特に、処理槽の次槽としては好気処理槽を設けることが好ましい。好気処理槽は、好気性の処理機能を有している槽であれば特に制限されるものでなく、具体的には、接触ばっ気槽・担体流動槽等の生物膜法、ばっ気槽等の活性汚泥法を用いることができる。固液分離槽は、好気処理槽の処理水中に浮遊している固形分(浮遊物質やSSと呼ばれる)を分離できれば、特に制限されるものでなく、具体的には、沈殿槽・生物濾過槽・膜分離装置等を用いることができる。
本発明にて述べる排水流入室は、流入した排水を分配するための一時的な貯留空間である。排水流入室は、独立した空間であれば特に制限されるものでない。具体的には、水処理装置の躯体と隔壁に囲まれた空間や、箱型の枡等を用いることができる。
排水流入室は、1つの排水流入口と、2つの移流口とを備えており、排水は排水流入口から排水流入室に流入し、2つの移流口から分配されて流出する。
本発明にて述べる処理槽は、生物処理により汚水を処理する槽である。生物処理であれば、嫌気処理・好気処理の区別を問わない。
嫌気処理であれば、具体的には、沈殿分離槽、嫌気濾床槽等の嫌気処理槽を用いることができる。嫌気処理槽は、排水に含まれる有機物を嫌気処理し、固液分離された上澄水を下流に移送する。嫌気処理槽の下部には汚泥が貯留され、上部にはスカム(浮上汚泥塊)が貯留される。
好気処理であれば、具体的には、活性汚泥槽等の好気処理槽を用いることができる。汚泥濃度(MLSS濃度)を高めることにより、汚泥が十分に貯留される。汚泥濃度は20,000mg/L以下で運転する事が好ましい。これを超えて運転した場合、活性汚泥槽の流出部に設けた移流部(固液分離部)で汚泥界面が上昇し、上澄水が十分に分離されず、後段に汚泥が流出する恐れがある。
なお、活性汚泥槽内には濾床を設け、汚泥を捕捉してもよい。また、活性汚泥槽内にばっ気水流を阻むバッフルを設け、スカム貯留部としてもよい。増え過ぎた汚泥がスカムとなって、バッフル内に貯留される。
排水流入室に備えられた2つの移流口は、それぞれ流出先が違う。一方の移流口(以下、「移流口A」と言う。)は、処理槽の流入部に通じている。他方の移流口(以下、「移流口B」と言う。)は、処理槽の流出経路または流出部以降の他の槽に通じている。
移流口Aと移流口Bとは、同一条件で分流させても良いが、好ましくは、通常使用状態で移流口Aのみを使用し、浴槽排水が生じた際等のピーク流入時に移流口Bを使用するようにする。
移流口A又は移流口Bへの流入条件は、各流入口の下端高さを異ならせることで決定できる。
具体的には、移流口Aの下端高さを、移流口Bの下端高さよりも低くすることで、通常使用状態時に、排水流入室に流入した排水の全量を移流口Aより流出させ、ピーク流入時に、排水流入室に流入した排水を、移流口A及び移流口Bの双方から流出させることができる。
更に好ましくは、移流口Aの形状を三角堰、移流口Bの形状を四角堰にする。通常の流入負荷の場合は、移流口Aから流出するため、トイレットペーパーなどの固形分が通過する。この時、堰に詰まりや引っ掛かりがないように、ある程度の越流高さを確保する必要がある。清掃を考慮して堰幅は広いほうがよいので、同じ水量・同じ堰幅で最も越流高さを確保できる堰は、四角堰や円弧堰よりも三角堰となる。また、越流高さが最も高くなる三角堰のほうが、汚水量の計測誤差が小さくなる。
一方、移流口Bからは、浴槽排水等のピーク流入時に移流口Aから流出できなくなった分が流出するため、固形分は少ない。またピーク流入時には、移流口Aからの流出を抑え、処理槽の汚泥貯留機能の安定化を図る。このため、移流口Bの形状を四角堰にする事で、越流高さを低く抑え、(同じ水面の)移流口Aからの流出水量を最小限に留める。移流口Bからの越流高さが低くとも、移流水中には固形分は少ないため、詰まりにくい。
本発明にて述べる水処理装置に、流量調整装置が設置されていない場合は、最終的な好気処理槽と固液分離槽の容量(好気処理槽が複数ある場合はその合計容量)が、排水の計画ピーク量とおおむね同等であることが好ましい。
ピーク流入の排水(浴槽排水等)は、特に浄化処理をしなくとも排出基準以下の水質であることが多く、そのまま未処理で消毒して放流しても問題ないが、安全のため水処理装置内に滞留させる。最終的な好気処理槽と固液分離槽の容量が、このピーク流入の排水量と同等ならば、瞬時に流入しても、既に浄化処理されている水が押し出されて放流されるので、このピーク流入の排水が未処理で放流されることがない。
本発明にて述べる水処理装置に、流量調整装置を付加する場合は、以下のようにすることができる。
流量調整装置は、多大な流入ピークを緩和するための調整装置のひとつである。
流量調整装置は、排水貯留部と送水装置とを有する。
排水貯留部は、流入した汚水を一時的に貯留しておく空間であり、最終的な好気処理槽よりも上流に設置した処理槽上部に設けることができる。
送水装置は、例えば、流量調整ポンプと流量調整マスとを備えたものを用いることができる。
流量調整ポンプは、排水貯留部から流量調整マスへと汚水を汲み上げるポンプであり、具体的にはエアリフトポンプが好適に用いられる。流量調整マスは、一定量を後段に送水させるための分水計量マスであり、余剰水は戻される。送水装置の取水口は最終的な好気処理槽の直前の処理槽の流出部に設置される。
送水装置によって汲み上げられた処理槽の処理水は、最終的な好気処理槽に送水される。
排水貯留部の容量は、移流口Aからの計画流出量と同等でよい。最終的な好気処理槽と固液分離装置の容量は、移流口Bからの計画流出量と同等でよい。前述したように、移流口Bからの流出水は特に浄化処理をしなくともよく、最終的な好気処理槽と固液分離装置の既に浄化処理されている水が押し出されて放流されるので問題はない。
以下、本発明の実施例を図面により説明する。図1は本発明に係る1実施例である水処理装置のフローシート、図2は概略立面図、図3は概略平面図、図4は小室の概略断面図である。
水処理装置10は、排水流入室11、第一嫌気濾床槽21、第二嫌気濾床槽22、好気濾床槽31、沈殿槽41、消毒槽51を有している。
排水流入室11は濾床111を有している。濾材は、目の粗いヘチマ様板状濾材である。第一嫌気濾床槽21は、濾床23、第二嫌気濾床槽22は、濾床24を有しており、それぞれの濾材は、網様円筒濾材、骨格球状濾材である。好気濾床槽31も濾床32を有しており、濾材は円筒濾材である。
水の流れを通常流入時とピーク流入時に分けて説明する。
通常流入時とは、トイレ、台所(ディスポーザ排水を含めてもよい)、洗濯・洗面所から排出される排水が流入する場合を指す。一方、ピーク流入時とは、浴槽等の多大な排水が短時間に流入する場合を指す。
通常流入時、排水は流入口101を通って排水流入室11に流れ込む。排水は、濾床111で比較的大きな固形物を除去された後、バッフル112を通って、三角堰の形状をした移流口113から第一嫌気濾床槽21の上部に流れ込む。
この時、排水流入室11の水面は上昇するが、通常流量に対して移流口113から十分排出できるため、移流口114の下端までは到達しない。
流れ込んだ排水は、第一嫌気濾床槽21の上部から、濾床23で排水中の固形物を除去され嫌気処理された後、濾床23の下部空間と移流路211を経て移流口212より下流の第二嫌気濾床槽22へ移送される。第二嫌気濾床槽22に流れ込んだ嫌気処理水は、更に嫌気処理された後、移流路221を経て移流口222より後段の好気濾床槽31へ移送される。
この時、濾床23の下部空間に貯留された汚泥は、水流があまり強くないため、移流路211に押し出される事なく、安定した状態にある。第二嫌気濾床槽22の濾床24の下部空間に貯留された汚泥も同様である。
好気濾床槽31に流れ込んだ水は、好気処理される。好気処理水の一部は、移送手段33にて、常時第一嫌気濾床槽21へと移送される。このようにすることで、脱窒効果が期待でき、有機物も消費されるため、処理性能の安定化が図られる。好気処理された処理水は沈殿槽41を経て消毒槽51にて滅菌され流出口102から放流される。
ピーク流入時、排水は流入口101を通って排水流入室11に流れ込む。水はバッフル112を通って、三角堰の形状をした移流口113から第一嫌気濾床槽21の上部に流れ込む。しかし、ピーク流量に対して移流口113から十分排出できないため、排水流入室11の水面は徐々に上昇し、移流口114の下端まで到達する。
そしてついには、四角堰の形状をした移流口114を越流し、移流管115を通じて第二嫌気濾床槽22の移流路221に流れ込む。この時には、流入口101から流れ込んだ排水は濾床23を通らず、直接移流口114より流出する。
またこの時、排水流入室11の水面は、濾床12が抵抗となり、バッフル112内とバッフル112外では、バッフル112外の水面の方がやや高くなる。ピーク流入時には移流口113よりも移流口114から多く移流させたいので、濾床23は抵抗として有効である。
また、ピーク流入の排水において、通常流入を超える分を移流路221にショートパスさせる事によって、濾床23、24の下部空間に貯留された汚泥は、押し出される事なく、安定した状態にある。更に、第一嫌気濾床槽21および第二嫌気濾床槽22では、大きなピーク負荷が無いので、滞留時間を十分にとることができ、処理が安定する。
ショートパスさせた排水には、髪の毛や砂等の固形物がわずかながら含まれている。流れ込んだ排水中の固形物は、移流路221内で分離され、第二嫌気濾床槽22底部に沈降する。沈降した固形物は汚泥と共に清掃時に引抜かれる。なお、移流路221は清掃孔を兼ねている。固形物が分離された排水は移流口222より好気濾床槽31へ移流する。
通常、第二嫌気濾床槽22の濾床24や底部空間には、処理が進むにつれ汚泥が蓄積されてくる。清掃時期が近づくと、濾床24や底部空間に蓄積された汚泥が増え過ぎて、通常の流入でも、少しずつ移流路221を経て後段の好気濾床槽31へ流出する。流出した汚泥は好気濾床槽31の処理性能に悪影響を与える。
しかし本実施例では、移流口113が移流路221に接続されているので、流入がある度に移流路221から汚泥が押し戻され、好気濾床槽31への流出が減少し、好気濾床槽31の処理性能に悪影響を最小限に抑えることができる。
好ましくは、移流管115を移流路221の内部(水深の半分程度)に差し込むように接続する。これによって、移流管115末端と、移流口222との距離が長くなると同時に、移流管115末端が、移流口222の下に位置することになるため、移流管115から流入した排水中の固形物が移流口222に向かう前に沈降し易くなり、固形物の分離性能が向上する。更に、移流管115末端と第二嫌気濾床槽22の底部空間との距離が短くなるため、蓄積された汚泥の押し戻し効果が向上する。
図5は、本発明に係る他の実施例である水処理装置の概略立面図である。図6は排水流入室の概略図である。以下、先の実施例との違いを説明する。
水処理装置10は、箱型の枡形状をした排水流入室11、活性汚泥槽61、嫌気濾床槽25、好気濾床槽31、沈殿槽41、消毒槽51を有している。また、水処理装置10は流量調整装置も有しており、排水貯留部71と送水装置72とを有する。
水の流れを先の実施例と同様に通常流入時とピーク流入時に分けて説明する。
通常流入時、排水は流入口101を通って排水流入室11に流れ込む。水は、整流板117をもぐり整流された後、三角堰の形状をした移流口113から流出し、移流管116を通じて、活性汚泥槽61内にもうけられた固液分離部611に流れ込む。
この時、排水流入室11の水面は上昇するが、通常流量に対して移流口113から十分排出できるため、移流口114の下端までは到達しない。
固液分離部611に流れ込んだ排水は、流入バッフル612に沿って固液分離部611底部に導かれ、ばっ気部613に移流し好気処理される。排水中の有機物は、活性汚泥に転換され、固形物とともに汚泥貯留される。汚泥濃度は徐々に高まるが、汚泥消化作用により15,000〜20,000mg/Lで安定するようになる。
ばっ気部613で処理された水は、再び固液分離部611で固液分離された後、上澄水は嫌気濾床槽25に移流し、嫌気処理される。その後、好気濾床槽31で再び好気処理され、沈殿槽41・消毒槽51を経て流出口102から放流される。
水処理装置10は、流量調整装置を有しており、活性汚泥槽61及び嫌気濾床槽25の上部に排水貯留部71と、嫌気濾床槽25の移流路221に送水装置72とを有している。移流口113からの流出水は、一時的に排水貯留部71に貯留され、その後活性汚泥槽61、嫌気濾床槽25で浄化処理される。処理された水は、送水装置72によって好気濾床槽31に移送される。
排水貯留部71は、活性汚泥槽61の固液分離部611、ばっ気部613および嫌気濾床槽25の上部に設置される。具体的には、排水貯留部71の下端の水面(L.W.L)と上端の水面(H.W.L)間の空間部である。送水装置72は、エアリフトポンプが好適に用いられる。送水装置72の取水口は嫌気濾床槽25の移流路221上部に設置される。なお、流入ピークのショートパスや送水装置72の故障を考慮して、オーバーフロー口(移流口)222を設置する。
移流路221内に設置した送水装置72によって、徐々に移流路221から好気濾床槽31に送水されるので、移流管115から流入した排水中の比重の小さい固形物が沈降する時間を十分にとることができ、固形物の分離性能が向上する。
ピーク流入時、排水は流入口101を通って排水流入室11に流れ込む。水は整流板117をもぐり整流された後、三角堰の形状をした移流口113から流出し、移流管116を通じて、活性汚泥槽61内にもうけられた固液分離部611に流れ込む。しかし、ピーク流量に対して移流口113から十分排出できないため、排水流入室11の水面は徐々に上昇し、移流口114の下端まで到達する。そしてついには、四角堰の形状をした移流口114を越流し、移流管115を通じて嫌気濾床槽25の移流路221に流れ込む。
移流口113と移流口114から流出した排水によって、排水貯留部71の水面は徐々に上昇する。そして、排水貯留部71の容量を超える排水が流入すると、オーバーフロー口222から、好気濾床槽31に溢流する。
オーバーフロー口222からは、移流管115を通じて流れ込んだ排水が優先的に好気濾床槽31に溢流する。
具体的な数値で言えば、水処理装置10を戸建住宅用の5人槽として、排水流入室11の移流口113の三角堰の角度は60°、移流口114の四角堰の幅は300mmとした。移流口113の下端と移流口114の下端の高低差は35mmに設定した。
通常流入時は毎分15Lを限度に設定した。毎分15Lの排水が流入口101から流入した場合、移流口113の三角堰での越流高さは35mmで、移流口114の四角堰からは越流しなかった。次にピーク流入時に毎分59Lの排水が流入口101から流入した場合、移流口113の三角堰での越流高さは44mmで、移流口114の四角堰での越流高さは9mmだった。この時の移流口113での越流量は毎分25L、移流口114での越流量は毎分34Lで、越流量のおおむねの比率は移流口113越流量:移流口114越流量=4:6であった。
本発明に係る1つの実施例である水処理装置のフローシートである。 本発明に係る1つの実施例である水処理装置の概略立面図である。 本発明に係る1つの実施例である水処理装置の概略平面図である。 本発明に係る1つの実施例である水処理装置の排水流入室の概略断面図である。 本発明に係る他の実施例である水処理装置の概略立面図である。 本発明に係る他の実施例である水処理装置の排水流入室の概略図である。
符号の説明
10…水処理装置、101…流入口、102…流出口、103…流出口、
11…排水流入室、111…濾床、112…バッフル、113…移流口、114…移流口、
115…移流管、116…移流管、117…整流板、
21…第一嫌気濾床槽、22…第二嫌気濾床槽、23…濾床、24…濾床、25…嫌気濾床槽
211…移流路、212…移流口、221…移流路、222…移流口
31…好気濾床槽、32…濾床、33…移送手段、41…沈殿槽、51…消毒槽、
61…活性汚泥槽、611…固液分離部、612…流入バッフル、613…ばっ気部
71…排水貯留部、72…送水装置

Claims (4)

  1. 排水流入室と、汚泥貯留機能を有する処理槽とを備え、上記排水流入室が、1つの排水流入口と、2つの移流口とを有し、この移流口の一方が、処理槽の流入口に連通し、移流口の他方が、処理槽からの流出経路又は処理槽よりも下流側の槽に連通する水処理装置。
  2. 請求項1において、処理槽よりも下流側の槽が、好気処理槽である水処理装置。
  3. 請求項1又は2において、処理槽の流入口に連通する移流口が、その下端高さを、他方の移流口の下端高さよりも低い位置とする水処理装置。
  4. 請求項1乃至3の何れかにおいて、2つの移流口が越流堰であり、その形状が垂直面視において、処理槽の流入口に連通する移流口を三角形、他方の移流口を四角形とした水処理装置。
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