JP2008299223A - 反射防止膜形成用組成物、及びこれを用いたレジストパターン形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】レジスト膜上に設けられる反射防止膜を形成するための反射防止膜形成用組成物であって、水溶性膜形成成分と、所定のフッ素化合物と、を含む反射防止膜形成用組成物。この反射防止膜形成用組成物は、所定のフッ素化合物を添加することにより、塗布性を低下させずにpHを容易に調整でき、保存安定性、及びレジスト膜とのマッチング性に優れた反射防止膜形成用組成物を提供することができる。更に、当該フッ素化合物は、反射防止膜の光学特性の向上にも寄与するため、優れた光学特性を有する反射防止膜を形成できる反射防止膜形成用組成物を提供することもできる。
【選択図】なし
Description
本発明の反射防止膜形成用組成物は、水溶性膜形成成分と、所定のフッ素化合物と、を含む。また、本発明の反射防止膜形成用組成物は、更に、フッ素系界面活性剤、含窒素化合物、ノニオン系界面活性剤、又はアニオン系界面活性剤を含有してもよい。
本発明の反射防止膜形成用組成物は、下記一般式(1)で表されるフッ素化合物を含む。
本発明の反射防止膜形成用組成物に用いられる水溶性膜形成成分は、照射光に対して透過性を有するものであればどのようなものを用いてもよく、特に限定されないが、例えば、i)スピン塗布法等慣用的な塗布手段により均一な塗膜を形成することができること、ii)レジスト膜上に塗布しても、レジスト膜との間に変質層を形成しないこと、iii)活性光線を十分に透過することができること、iv)吸収係数の小さい透明性の高い反射防止膜を形成できること等の特性を有するものを用いるのが好ましい。
本発明の反射防止膜形成用組成物は、フッ素系界面活性剤を含むことが好ましい。このフッ素系界面活性剤は、下記一般式(3)から(6)で表される化合物、及び下記一般式(7)で表される構成単位を含む化合物から選ばれる少なくとも一種であることが好ましい。
本発明の反射防止膜形成用組成物は、更に、含窒素化合物を含有することが好ましい。好適な含窒素化合物としては、例えば、第4級アンモニウム水酸化物、アルカノールアミン化合物、及びアミノ酸誘導体を挙げることができる。
本発明の反射防止膜形成用組成物には、塗布性を高めるため、更に、ノニオン系界面活性剤、又はアニオン系界面活性剤を含有させてもよい。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、一般式(8)で表されるノニオン系界面活性剤を挙げることができる。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、一般式(9)で表されるアニオン系界面活性剤を挙げることができる。
これらの界面活性剤の添加量としては、反射防止膜形成用組成物全体に対して、100質量ppm以上10000質量ppm以下であることが好ましく、500質量ppm以上5000質量ppm以下であることが更に好ましい。ノニオン系界面活性剤、及びアニオン系界面活性剤の添加量を、上記範囲内とすることにより、反射防止膜形成用組成物の塗布性を高めることができる。
本発明の反射防止膜形成用組成物は、通常、水溶液の形で使用されるが、イソプロピルアルコール、トリフルオロアルコール等のアルコール系有機溶媒を含有させることにより上記フッ素系界面活性剤の溶解性が向上して塗膜の均一性が改善されるので、必要に応じアルコール系有機溶媒を添加してもよい。このアルコール系有機溶媒の添加量は、反射防止膜形成用組成物に添加する溶媒の全量に対して、15質量%以下の範囲で選択することが好ましい。
本発明の反射防止膜形成用組成物においては、pHが1以上7以下であることが好ましい。反射防止膜形成用組成物のpHを上記範囲内とすることにより、反射防止膜形成用組成物の保存安定性を良好に保つことができるとともに、反射防止膜とレジスト膜とのマッチング性も良好に保つことができる。上記pHは1以上5以下であることが更に好ましく、1以上3以下であることが更に好ましい。
本発明のレジストパターン形成方法は、基板上にレジスト膜を形成し、当該レジスト膜の上に、本発明の反射防止膜形成用組成物を用いて反射防止膜を形成し、当該反射防止膜を介して当該レジスト膜に選択的に光を照射し、必要に応じて加熱処理を行い、照射後の当該レジスト膜を現像処理する前、又は現像処理する際に、当該反射防止膜を除去し、レジストパターンを得るレジストパターン形成方法である。
本発明のレジストパターン形成方法において用いることのできるレジスト組成物としては、特に限定されるものではなく、通常使用されているものの中から任意に選ぶことができる。ポジ型、ネガ型のいずれのものも任意に使用することができるが、特に、感光性物質と被膜形成物質とからなるものであって、アルカリ水溶液に現像しやすいものが好適に用いられる。
レジスト膜、及び反射防止膜の形成にあたっては、まず、Si、Cu、及びAu等の基板上にレジスト組成物をスピンナー法により塗布し、加熱処理を行って溶媒を揮発させる。次いで、このレジスト膜上に、スピンナー法により本発明の反射防止膜形成用組成物を塗布し、加熱処理を行ってレジスト膜上に反射防止膜を形成させる。なお、反射防止膜形成の際の加熱処理は必ずしも必要でなく、塗布のみで均一性に優れた良好な塗膜が得られる場合は加熱しなくてよい。
反射防止膜を形成させた後は、紫外線、及び遠紫外線(エキシマレーザーを含む)等の活性光線を、反射防止膜を介してレジスト膜に選択的に照射した後、必要に応じて加熱処理を行い、次いで現像処理し、基板上にレジストパターンを形成する。
1%イソプロピルアルコール水溶液97.2質量部に、水溶性膜形成成分としてポリヒドロキシエチルアクリレートを0.84質量部、フッ素系界面活性剤として「EF−N441」(1,1,2,2,3,3,4,4,4−ノナフルオロ−[(1,1,2,2,3,3,4,4,4−ノナフルオロブチル)スルホニル]−1−ブタンスルホンアミド、三菱マテリアル社製)1.68質量部、一般式(1)で表されるフッ素化合物としてテトラフルオロフタル酸0.25質量部、ノニオン系界面活性剤として、「ソフタノール30」(日本触媒社製)0.05質量部を添加した。この混合液に含窒素化合物として3−アミノ−1,2−プロパンジオールを添加してpH2.50に調整し、反射防止膜形成用組成物を得た。
1%イソプロピルアルコール水溶液97.2質量部に、水溶性膜形成成分としてポリヒドロキシエチルアクリレートを0.84質量部、フッ素系界面活性剤として「EF−N441」(1,1,2,2,3,3,4,4,4−ノナフルオロ−[(1,1,2,2,3,3,4,4,4−ノナフルオロブチル)スルホニル]−1−ブタンスルホンアミド、三菱マテリアル社製)1.68質量部、一般式(1)で表されるフッ素化合物としてテトラフルオロ安息香酸0.25質量部、ノニオン系界面活性剤として、「ソフタノール30」(日本触媒社製)0.05質量部を添加した。この混合液に含窒素化合物として3−アミノ−1,2−プロパンジオールを添加してpH2.50に調整し、反射防止膜形成用組成物を得た。
1%イソプロピルアルコール水溶液97.2質量部に、水溶性膜形成成分としてポリヒドロキシエチルアクリレートを0.84質量部、フッ素系界面活性剤として「EF−N441」(1,1,2,2,3,3,4,4,4−ノナフルオロ−[(1,1,2,2,3,3,4,4,4−ノナフルオロブチル)スルホニル]−1−ブタンスルホンアミド、三菱マテリアル社製)1.68質量部、一般式(1)で表されるフッ素化合物としてテトラフルオロヒドロキシ安息香酸0.25質量部、ノニオン系界面活性剤として、「ソフタノール30」(日本触媒社製)0.05質量部を添加した。この混合液に含窒素化合物として3−アミノ−1,2−プロパンジオールを添加してpH2.50に調整し、反射防止膜形成用組成物を得た。
1%イソプロピルアルコール水溶液97.2質量部に、水溶性膜形成成分としてポリヒドロキシエチルアクリレートを0.84質量部、フッ素系界面活性剤として「EF−N441」(1,1,2,2,3,3,4,4,4−ノナフルオロ−[(1,1,2,2,3,3,4,4,4−ノナフルオロブチル)スルホニル]−1−ブタンスルホンアミド、三菱マテリアル社製)1.68質量部、一般式(1)で表されるフッ素化合物としてペンタフルオロ安息香酸0.25質量部、ノニオン系界面活性剤として、「ソフタノール30」(日本触媒社製)0.05質量部を添加した。この混合液に含窒素化合物として3−アミノ−1,2−プロパンジオールを添加してpH2.50に調整し、反射防止膜形成用組成物を得た。
1%イソプロピルアルコール水溶液97.2質量部に、水溶性膜形成成分としてポリヒドロキシエチルアクリレートを0.84質量部、フッ素系界面活性剤として「EF−101」(PFOS、三菱マテリアル社製)1.68質量部、含窒素化合物として2−アミノ−1,3−プロパンジオール0.26質量部、ノニオン系界面活性剤として、「ソフタノール30」(日本触媒社製)0.05質量部を添加して、反射防止膜形成用組成物を得た。
1%イソプロピルアルコール水溶液97.2質量部に、水溶性膜形成成分としてポリヒドロキシエチルアクリレートを0.84質量部、フッ素系界面活性剤として「EF−N441」(1,1,2,2,3,3,4,4,4−ノナフルオロ−[(1,1,2,2,3,3,4,4,4−ノナフルオロブチル)スルホニル]−1−ブタンスルホンアミド、三菱マテリアル社製)1.68質量部、含窒素化合物として2−アミノ−1,3−プロパンジオール0.26質量部、ノニオン系界面活性剤として、「ソフタノール30」(日本触媒社製)0.05質量部を添加して、反射防止膜形成用組成物を得た。
1%イソプロピルアルコール水溶液97.2質量部に、水溶性膜形成成分としてポリヒドロキシエチルアクリレートを0.84質量部、フッ素系界面活性剤として「EF−N441」(1,1,2,2,3,3,4,4,4−ノナフルオロ−[(1,1,2,2,3,3,4,4,4−ノナフルオロブチル)スルホニル]−1−ブタンスルホンアミド、三菱マテリアル社製)1.68質量部、酸としてギ酸0.25質量部、ノニオン系界面活性剤として、「ソフタノール30」(日本触媒社製)0.05質量部を添加した。この混合液に含窒素化合物として3−アミノ−1,2−プロパンジオールを添加してpH2.50に調整し、反射防止膜形成用組成物を得た。
1%イソプロピルアルコール水溶液97.2質量部に、水溶性膜形成成分としてポリヒドロキシエチルアクリレートを0.84質量部、フッ素系界面活性剤として「EF−N441」(1,1,2,2,3,3,4,4,4−ノナフルオロ−[(1,1,2,2,3,3,4,4,4−ノナフルオロブチル)スルホニル]−1−ブタンスルホンアミド、三菱マテリアル社製)1.68質量部、酸としてパーフルオロブタンスルホン酸0.25質量部、ノニオン系界面活性剤として、「ソフタノール30」(日本触媒社製)0.05質量部を添加した。この混合液に含窒素化合物として3−アミノ−1,2−プロパンジオールを添加してpH2.50に調整し、反射防止膜形成用組成物を得た。
1%イソプロピルアルコール水溶液97.2質量部に、水溶性膜形成成分としてポリヒドロキシエチルアクリレートを0.84質量部、フッ素系界面活性剤として「EF−N441」(1,1,2,2,3,3,4,4,4−ノナフルオロ−[(1,1,2,2,3,3,4,4,4−ノナフルオロブチル)スルホニル]−1−ブタンスルホンアミド、三菱マテリアル社製)1.68質量部、酸としてトリフルオロ酢酸0.25質量部、ノニオン系界面活性剤として、「ソフタノール30」(日本触媒社製)0.05質量部を添加した。この混合液に含窒素化合物として3−アミノ−1,2−プロパンジオールを添加してpH2.50に調整し、反射防止膜形成用組成物を得た。
8インチのシリコンウエハにポジ型レジスト組成物として、「TDUR−P3435(商品名)」(東京応化工業社製)を、スピンナーを用いて塗布した後、90℃で60秒間加熱処理し、膜厚310nmのレジスト膜を得た。このレジスト膜上に、スピンナーを用いて、実施例1〜4のいずれか、又は比較例1〜5で得られた反射防止膜形成用組成物を塗布し、60℃で60秒間加熱処理を行った。反射防止膜の膜厚は44nmとした。
「光学特性の評価」と同様の方法により、実施例1〜4のいずれか、又は比較例1〜5のいずれかで得られた反射防止膜形成用組成物を用いて積層体を製造した。
Claims (10)
- 前記一般式(1)で表される化合物が、lが2の化合物である、請求項1に記載の反射防止膜形成用組成物。
- 前記水溶性膜形成成分が、セルロース系重合体、アクリル酸系重合体、及びビニル系重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種の水溶性樹脂を含む、請求項1から3のいずれかに記載の反射防止膜形成用組成物。
- 更に、フッ素系界面活性剤を含む、請求項1から4のいずれかに記載の反射防止膜形成用組成物。
- 前記フッ素系界面活性剤が、下記一般式(3)〜(6)で表される化合物、及び下記一般式(7)で表される構成単位を含む化合物の中から選ばれる少なくとも一種である、請求項5に記載の反射防止膜形成用組成物。
- 更に、含窒素化合物を含む、請求項1から6のいずれかに記載の反射防止膜形成用組成物。
- 前記含窒素化合物は、第4級アンモニウム水酸化物、アルカノールアミン化合物、及びアミノ酸誘導体からなる群から選ばれる少なくとも一種である、請求項7に記載の反射防止膜形成用組成物。
- 前記アルカノールアミン化合物は、3−アミノ−1,2−プロパンジオール、及び/又は2−アミノ−1,3−プロパンジオールである請求項8に記載の反射防止膜形成用組成物。
- 基板上にレジスト膜を形成し、
前記レジスト膜の上に、請求項1から9のいずれかに記載の反射防止膜形成用組成物を用いて反射防止膜を形成し、
前記反射防止膜を介して前記レジスト膜に選択的に光を照射し、必要に応じて加熱処理を行い、
照射後の前記レジスト膜を現像処理する前、又は現像処理する際に、前記反射防止膜を除去し、レジストパターンを得るレジストパターン形成方法。
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