JP2008299195A - 画像照明装置、画像読取装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】使用可能なLEDが無駄に交換されるのを抑制する。
【解決手段】本画像照明装置は、原稿に光を照射する光源部と、これに電力を伝送する伝送ラインとを備えており、光源部は、少なくとも1個の発光素子401をそれぞれ有する互いに別個の複数の光照射体402を共通給電基板405に対して着脱可能に構成されている。これにより、寿命や故障などにより点灯しなくなった発光素子があったとしても、その発光素子が配置された光照射体のみを交換することができる。
【選択図】図11

Description

本発明は、画像が記録された原稿に光を照射して得た光学像を読み取るスキャナ部等の画像読取装置に用いられる画像照明装置及び画像読取装置、並びに、その画像読取装置を備えた複写機やファクシミリ等の画像形成装置に関するものである。
従来、画像読取装置の画像照明装置において、その光源としてキセノンランプが用いられているが、キセノンランプは消費電力が大きく発熱量も多いため、近年の省エネルギー化や画像読取装置の長寿命化等の要求に十分に応えることができない。そのため、キセノンランプよりも、消費電力が小さく発熱量が小さいLED(Light Emitting Diode)を光源として用いた画像読取装置が提案されている。例えば、特許文献1に記載の画像読取装置では、図14に示すように一つの基板上に光源となるすべてのLEDをアレイ状に列設して、各々のLEDを上記基板上に実装している。
特開2006−25303号公報
ところが、上記特許文献1に記載の画像読取装置のように、一つの基板上に光源となるすべてのLEDを実装した構成では、基板上に設置したLEDが寿命や故障などで一個でも点灯しなくなってしまうと、基板ごと、つまり、使用可能なLEDも含めてすべてのLEDを交換することになる。そのため、まだ使用可能なLEDまでもが交換されてしまい、無駄が発生してしまう。
本発明は、以上の問題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、使用可能なLEDが無駄に交換されるのを抑制できる画像照明装置、画像読取装置及び画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、画像読取対象物に光を照射する光源部と、該光源部に電力を伝送する伝送ラインとを備えた画像照明装置において、上記光源部は、少なくとも1個の発光素子をそれぞれ有する互いに別個の複数の光照射体と、該複数の光照射体を着脱可能に保持する共通給電基板とを備えており、該共通給電基板は、上記伝送ラインから供給される電力を該複数の光照射体それぞれに供給するための給電端子を該複数の光照射体ごとに個別に備えており、各給電端子を介して該複数の光照射体に対して電力を供給することを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の画像照明装置において、上記共通給電基板は、上記複数の光照射体の被保持部をそれぞれ保持する複数の保持ソケットを備えており、各光照射体の被保持部は、上記給電端子からの給電を受ける被給電端子を備えており、該複数の保持ソケットは、これに装着される光照射体の被保持部に備わった被給電端子に対応する箇所に上記給電端子を備えていることを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項2の画像照明装置において、上記複数の光照射体は、2個以上の発光素子をそれぞれ有しており、該複数の光照射体それぞれに設けられるn個(n≧2)の発光素子は、等間隔であってかついずれの光照射体も同じ間隔Pで配置されており、上記共通給電基板が備える上記複数の保持ソケットは、等間隔に配置されており、その配置間隔Rが(n+1)×Pと等しくなるように設定されていることを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像照明装置において、
上記複数の光照射体それぞれの形状寸法が互いに同一であり、該複数の光照射体それぞれが有する発光素子の数が互いに同一であることを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項4の画像照明装置において、上記光源部に設けられるすべての発光素子の発光輝度が同一または略同一であることを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像照明装置において、上記共通給電基板は、互いに隣接する光照射体の間に隙間が空くように、上記複数の光照射体を保持することを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像照明装置において、上記共通給電基板は、上記複数の光照射体それぞれに対する電力供給を個別に制御可能な構成となっていることを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、画像読取対象物に光を照射する画像照明装置と、該画像読取対象物で反射した反射光を受光して該画像読取対象物を撮像する撮像手段とを備えた画像読取装置において、上記画像照明装置として、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像照明装置を用いたことを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、請求項8の画像読取装置において、上記画像読取対象物の画像読取面が対向するように該画像読取対象物が載置されるガラス部材と、少なくとも上記画像照明装置を有し、該ガラス部材を挟んで該画像読取対象物とは反対側を該ガラス部材の載置面に沿って移動可能な走行体と、画像読取動作時以外に該走行体を該ガラス部材との対向位置に移動させて該画像照明装置の少なくとも一部の発光素子を点灯させる検査モードを有する制御部とを備えることを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、請求項9の画像読取装置において、上記制御部は、上記検査モードで動作するとき、上記少なくとも一部の発光素子の発光出力が画像読取動作時の発光出力よりも低くなるように制御することを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、請求項9又は10の画像読取装置において、上記検査モードの実行の指示を入力する入力部を備えることを特徴とするものである。
また、請求項12の発明は、画像読取対象物から画像に関する情報を読み取る画像読取手段と、該画像読取手段が読み取った該情報に基づいて画像を形成する画像形成手段とを備えた画像形成装置において、該画像読取手段として、請求項8乃至11のいずれか1項に記載の画像読取装置を用いることを特徴とするものである。
本発明においては、画像照明装置の光源部が、少なくとも1個の発光素子をそれぞれ有する互いに別個の複数の光照射体を共通給電基板に対して着脱可能に構成したものなので、寿命や故障などにより点灯しなくなった発光素子があったとしても、その発光素子が配置された光照射体のみを交換することができる。よって、点灯しなくなった発光素子を交換する際に、1つの基板上に光源となるすべての発光素子を実装した従来の構成に比べて、まだ使用可能な発光素子が無駄に交換されるのを抑制することができる。
以上、本発明によれば、まだ使用可能なLEDが無駄に交換されるのを抑制できるという優れた効果がある。
以下、本発明を、電子写真方式の画像形成装置である複写機に適用した一実施形態について説明する。
まず、本実施形態に係る複写機の基本的な構成について説明する。
図1は、本複写機を示す概略構成図である。
この複写機は、画像形成部1と、白紙供給装置40と、原稿搬送読取ユニット50とを備えている。原稿搬送読取ユニット50は、画像形成部1の上に固定された画像読取装置としてのスキャナ部150と、これに支持される原稿搬送装置としてのADF51とから構成される。
白紙供給装置40は、ペーパーバンク41内に多段に配設された2つの給紙カセット42、給紙カセット42から記録材としての記録紙を送り出す送出ローラ43、送り出された記録紙を分離して給紙路44に供給する分離ローラ45等を有している。また、複写機の給紙路37に記録紙を搬送する複数の搬送ローラ46等も有している。そして、給紙カセット42内の記録紙を複写機内の給紙路37内に給紙する。
複写機は、光書込装置2や、K(黒)色、Y(イエロー)色、M(マゼンタ)色、C(シアン)色のトナー像を形成する4つのプロセスユニット3K,3Y,3M,3C、転写ユニット24、紙搬送ユニット28、レジストローラ対33、定着装置34、スイッチバック装置36、給紙路37等を備えている。そして、光書込装置2内に配設された図示しないレーザーダイオードやLED等の光源を駆動して、プロセスユニット3K,3Y,3M,3Cの感光体4K,4Y,4M,4Cに向けてレーザー光Lを照射する。この照射により、ドラム状の感光体4K,4Y,4M,4Cの表面には静電潜像が形成され、この潜像は所定の現像プロセスを経由してトナー像に現像される。なお、符号の後に付されたK、Y、M、Cという添字は、黒、イエロー、マゼンタ、シアン用のものであることを示している。
図2は、複写機の内部構成の一部を拡大して示す部分拡大構成図である。
同図において、プロセスユニット3K,3Y,3M,3Cは、それぞれ、感光体とその周囲に配設される各種装置とを1つのユニットとして共通の支持体に支持するものであり、複写機本体に対して着脱可能になっている。ブラック用のプロセスユニット3Kを例にすると、これは、感光体4Kの他、これの表面に形成された静電潜像をブラックトナー像に現像するための現像装置6Kを有している。また、後述するK用の1次転写ニップを通過した後の感光体4K表面に付着している転写残トナーをクリーニングするドラムクリーニング装置15Kなども有している。本複写機では、4つのプロセスユニット3K,3Y,3M,3Cを、後述する中間転写ベルト25に対してその無端移動方向に沿って並べるように対向配設したいわゆるタンデム型の構成になっている。
図3は、4つのプロセスユニット3K,3Y,3M,3Cからなるタンデム部の一部を示す部分拡大図である。
4つのプロセスユニット3K,3Y,3M,3Cは、それぞれ使用するトナーの色が異なる他は同様の構成になっているので、同図においては各符号に付すK、Y、M、Cという添字を省略している。同図に示すように、プロセスユニット3は、感光体4の周りに、帯電装置23、現像装置6、ドラムクリーニング装置15、除電ランプ21等を有している。
感光体4としては、アルミニウム等の素管に、感光性を有する有機感光材の塗布による感光層を形成したドラム状のものを用いている。但し、無端ベルト状のものを用いても良い。
現像装置6は、図示しない磁性キャリアと非磁性トナーとを含有する二成分現像剤を用いて潜像を現像するようになっている。そして、内部に収容している二成分現像剤を攪拌しながら搬送して現像スリーブ12に供給する攪拌部7と、現像スリーブ12に担持された二成分現像剤中のトナーを感光体4に転移させるための現像部11とを有している。攪拌部7は、現像部11よりも低い位置に設けられており、互いに平行配設された2本の搬送スクリュウ8、これらスクリュウ間に設けられた仕切り板、現像ケース9の底面に設けられたトナー濃度センサ10などを有している。現像部11は、現像ケース9の開口を通して感光体4に対向する現像スリーブ12、これの内部に回転不能に設けられたマグネットローラ13、現像スリーブ12に先端を接近させるドクタブレード14などを有している。現像スリーブ12は、非磁性の回転可能な筒状になっている。マグネットローラ13は、スリーブの回転方向に沿って並ぶ複数の磁極を有している。これら磁極は、それぞれスリーブ上の二成分現像剤に対して回転方向の所定位置で磁力を作用させる。これにより、攪拌部7から送られてくる二成分現像剤を現像スリーブ12表面に引き寄せて担持させるとともに、スリーブ表面上で磁力線に沿った磁気ブラシを形成する。
この磁気ブラシは、現像スリーブ12の回転に伴ってドクタブレード14との対向位置を通過する際に適正な層厚に規制されてから、感光体4に対向する現像領域に搬送される。そして、現像スリーブ12に印加される現像バイアスと、感光体4の静電潜像との電位差によってトナーを静電潜像上に転移させて現像に寄与する。更に、現像スリーブ12の回転に伴って再び現像部11内に戻り、マグネットローラ13の磁極間に形成される反発磁界の影響によってスリーブ表面から離脱した後、攪拌部7内に戻される。攪拌部7内には、トナー濃度センサ10による検知結果に基づいて、二成分現像剤に適量のトナーが補給される。なお、現像装置6として、二成分現像剤を用いるものの代わりに、磁性キャリアを含まない一成分現像剤を用いるものを採用してもよい。
ドラムクリーニング装置15としては、ポリウレタンゴム製のクリーニングブレード16を感光体4に押し当てる方式のものを用いているが、他の方式のものを用いてもよい。クリーニング性を高める目的で、本例では、外周面を感光体4に接触させる接触導電性のファーブラシ17を、図中矢印方向に回転自在に有する方式のものを採用している。このファーブラシ17は、図示しない固形潤滑剤から潤滑剤を掻き取って微粉末にしながら感光体4表面に塗布する役割も兼ねている。ファーブラシ17にバイアスを印加する金属製の電界ローラ18を図中矢示方向に回転自在に設け、これにスクレーパ19の先端を押し当てている。ファーブラシ17に付着したトナーは、ファーブラシ17に対してカウンタ方向に接触して回転しながらバイアスが印加される電界ローラ18に転位する。そして、スクレーパ19によって電界ローラ18から掻き取られた後、回収スクリュウ20上に落下する。回収スクリュウ20は、回収トナーをドラムクリーニング装置15における図紙面と直交する方向の端部に向けて搬送して、外部のリサイクル搬送装置に受け渡す。リサイクル搬送装置は、受け渡されたトナーを現像装置6に送ってリサイクルする。
除電ランプ21は、光照射によって感光体4を除電する。除電された感光体4の表面は、帯電装置5によって一様に帯電せしめられた後、光書込装置2による光書込処理がなされる。なお、帯電装置5としては、帯電バイアスが印加される帯電ローラを感光体4に当接させながら回転させるものを用いている。感光体4に対して非接触で帯電処理を行うスコロトロンチャージャ等を用いてもよい。
先に示した図2において、4つのプロセスユニット3K,3Y,3M,3Cの感光体4K,4Y,4M,4Cには、これまで説明してきたプロセスによってK色、Y色、M色、C色のトナー像が形成される。
4つのプロセスユニット3K,3Y,3M,3Cの下方には、転写ユニット24が配設されている。この転写ユニット24は、複数のローラによって張架した中間転写ベルト25を、感光体4K,4Y,4M,4Cに当接させながら図中時計回り方向に無端移動させる。これにより、感光体4K,4Y,4M,4Cと中間転写ベルト25とが当接するK、Y、M、C用の1次転写ニップが形成されている。K、Y、M、C用の1次転写ニップの近傍では、ベルトループ内側に配設された1次転写ローラ26K,26Y,26M,26Cによって中間転写ベルト25を感光体4K,4Y,4M,4Cに向けて押圧している。これら1次転写ローラ26K,26Y,26M,26Cには、それぞれ図示しない電源によって1次転写バイアスが印加されている。これにより、K、Y、M、C用の1次転写ニップには、感光体4K,4Y,4M,4C上のトナー像を中間転写ベルト25に向けて静電移動させる1次転写電界が形成されている。図中時計回り方向の無端移動に伴ってK、Y、M、C用の1次転写ニップを順次通過していく中間転写ベルト25のおもて面には、各1次転写ニップでトナー像が順次重ね合わせて1次転写される。この重ね合わせの1次転写により、中間転写ベルト25のおもて面には4色重ね合わせトナー像(以下「4色トナー像」という。)が形成される。
転写ユニット24の図中下方には、駆動ローラ30と2次転写ローラ31との間に、無端状の紙搬送ベルト29を掛け渡して無端移動させる紙搬送ユニット28が設けられている。そして、自らの2次転写ローラ31と、転写ユニット24の下部張架ローラ27との間に、中間転写ベルト25及び紙搬送ベルト29を挟み込んでいる。これにより、中間転写ベルト25のおもて面と、紙搬送ベルト29のおもて面とが当接する2次転写ニップが形成されている。2次転写ローラ31には図示しない電源によって2次転写バイアスが印加されている。一方、転写ユニット24の下部張架ローラ27は接地されている。これにより、2次転写ニップに2次転写電界が形成されている。
この2次転写ニップの図中右側方には、レジストローラ対33が配設されており、ローラ間に挟み込んだ記録紙を中間転写ベルト25上の4色トナー像に同期させ得るタイミングで2次転写ニップに送り出す。2次転写ニップ内では、中間転写ベルト25上の4色トナー像が2次転写電界やニップ圧の影響によって記録紙に一括2次転写され、記録紙の白色と相まってフルカラー画像となる。2次転写ニップを通過した記録紙は、中間転写ベルト25から離間して、紙搬送ベルト29のおもて面に保持されながら、その無端移動に伴って定着装置34へと搬送される。
2次転写ニップを通過した中間転写ベルト25の表面には、2次転写ニップで記録紙に転写されなかった転写残トナーが付着している。この転写残トナーは、中間転写ベルト25に当接するベルトクリーニング装置によって掻き取り除去される。
定着装置34に搬送された記録紙は、定着装置34内における加圧や加熱によってフルカラー画像が定着させしめられた後、定着装置34から排紙ローラ対35に送られた後、機外へと排出される。
先に示した図1において、紙搬送ユニット22および定着装置34の下には、スイッチバック装置36が配設されている。これにより、片面に対する画像定着処理を終えた記録紙が、切換爪で記録紙の進路を記録紙反転装置側に切り換えられ、そこで反転されて再び2次転写転写ニップに進入する。そして、もう片面にも画像の2次転写処理と定着処理とが施された後、排紙トレイ上に排紙される。
複写機の上に固定されたスキャナ部150は、図1に示すように、固定読取部151と、移動読取部152とを有している。光源、反射ミラー、CCDなどを有する固定読取部151は、原稿MSに接触するようにスキャナ部150のケーシング上壁に固定された図示しない第1コンタクトガラスの直下に配設されている。そして、ADF51によって搬送される原稿MSが第1コンタクトガラス上を通過する際に、光源から発した光を原稿面で順次反射させながら、複数の反射ミラーを経由させて撮像手段としてのCCD221で受光する。これにより、光源や反射ミラー等からなる光学系を移動させることなく、原稿MSを読み取る。なお、以下、ADF51による原稿搬送を行いながら固定読取部151によって原稿MSの画像を読み取る制御を、スルー読取制御という。
一方、移動読取部152は、原稿MSに接触するようにスキャナ部150のケーシング上壁に固定された図示しない第2コンタクトガラスの直下であって、固定読取部151の図中右側方に配設されており、光源や、反射ミラーなどからなる移動光学系を図中左右方向に移動させることができる。そして、移動光学系を図中左側から右側に移動させていく過程で、光源から発した光を第2コンタクトガラス上に載置された図示しない原稿MSで反射させる。この反射によって得られた光学像は、複数の反射ミラーと、スキャナ部本体に固定された結像レンズとを経由した後、撮像手段としてのCCD221によって読み取られる。このように、移動読取部152は、移動光学系を移動させながら、第2コンタクトガラス上で静止している原稿MSの画像を読み取る。
スキャナ部150の上に配設されたADF51は、本体カバー52に、読取前の原稿MSを載置するための原稿載置台53、原稿MSを搬送するための搬送ユニット54、読取後の原稿MSをスタックするための原稿スタック台55などを保持している。図4に示すように、スキャナ部150に固定された蝶番159によって上下方向に揺動可能に支持されている。そして、その揺動によって開閉扉のような動きをとり、開かれた状態でスキャナ部150の上面の第1コンタクトガラス154や第2コンタクトガラス155を露出させる。原稿束の片隅を綴じた本などの片綴じ原稿の場合には、原稿MSを1枚ずつ分離することができないため、ADF51による搬送を行うことができない。そこで、片綴じ原稿の場合には、ADF51を図4に示すように開いた後、読み取らせたいページが見開かれた片綴じ原稿を下向きにして第2コンタクトガラス155上に載せた後、ADF51を閉じる。そして、図1に示したスキャナ部150の移動読取部152によってそのページの画像を読み取らせる。
一方、互いに独立した複数の原稿MSを単に積み重ねた原稿束の場合には、その原稿MSをADF51によって1枚ずつ自動搬送しながら、スキャナ部150の固定読取部151に順次読み取らせていくことができる。この場合、原稿束を原稿載置台53上にセットした後、操作部140のコピースタートボタンを押す。すると、ADF51が、原稿載置台53上に載置された原稿束の原稿MSを上から順に搬送ユニット54内に送り、それを反転させながら原稿スタック台55に向けて搬送する。この搬送の過程で、原稿MSを反転させた直後にスキャナ部150の固定読取部151の真上に通す。このとき、原稿MSの画像がスキャナ部150の固定読取部151によって読み取られる。
次に、スキャナ部150のうち、移動読取部について、図5、図6を用いて説明する。
図5は、スキャナ部150の移動読取部(図1の符号152)を斜め上方から示した斜視図である。なお、便宜上、上述の第2コンタクトガラス155の図示を省略している。
図6は、スキャナ部150の移動読取部をその側方から示す拡大構成図である。
図に示すように、スキャナ部150の筐体160内には、走行体としての第1キャリッジ162、第2キャリッジ163が設けられている。第1キャリッジ162は、複数の発光素子たる発光ダイオード(以下「LED」という。)401がアレイ状に配列された画像照明装置を構成する光源部190と、第1ミラー162bとを備えている。なお、第1キャリッジ162の詳細については、後述する。第2キャリッジ163は、第2ミラー163aと、第3ミラー163bとを備えている。
スキャナ部150の筐体160内には、図示しないが、その長手方向に延在する2本の金属製の第1レールが短手方向に所定の間隔をあけて固定されており、2本の第1レールの間に、第1キャリッジ162が架け渡されており、第1レール上でその長手方向に沿って走行できるようになっている。これら第1レールよりも鉛直方向の下方には、筐体長手方向に延在する図示しない2本の金属製の第2レールが筐体短手方向に所定の間隔をあけて固定されている。図示しない2本の第2レールの間には、第2キャリッジ163が架け渡されており、第2レール上でその長手方向に沿って走行できるようになっている。また、筐体160には、金属製の梁板164が固定されており、金属製の梁板164には、その上面にネジ固定された結像レンズ200を備えたレンズユニット210や、これに固定されたCCD221を備えた電子回路基板たるスキャナ部ボードユニット(以下「SBU」という。)220を支持している。
図5に示すように、図中右上には、駆動モータ170が設けられており、駆動モータ170の駆動ギヤと噛み合う従動ギヤ171の回転軸には、駆動タイミングプーリ172が固定されている。また、図中右側の筐体内の長手方向一端部には、回転軸173が回転可能に支持されている。回転軸173の一端部には、従動タイミングプーリ174が固定され、駆動タイミングプーリ172と従動タイミングプーリ174とに駆動タイミングベルト175が張架されている。また、回転軸173の両端部付近には、第1プーリ180が固定されている。そして、図中左側の筐体内の長手方向他端部の短手方向に所定の間隔を開けて2個の第2プーリ181が回転可能に支持されており、第1プーリ180と第2プーリ181とに第1タイミングベルト182が張架されている。
第2キャリッジ163は、第2ミラー163a、第3ミラー163bの主走査方向両端を支持する一対のミラーステー部163cと、このミラーステー部163cからそれぞれ第1キャリッジ側に延びるアーム部163dとを有している。また、ミラーステー部163cの筐体側面側には、第3プーリ183が回転可能に支持されている。また、アーム部163dの先端にはブラケット163eが設けられており、このブラケット163eに第4プーリ184が回転可能に支持されている。第3プーリ183、第4プーリ184には、第2タイミングベルト185が張架されており、この第2タイミングベルト185の一部は、図示しない固定部材によって筐体160の底部に固定されている。
また、第1タイミングベルト182、第2タイミングベルト185は、第1キャリッジ162の底部にそれぞれ固定されている。
画像読取がスタートすると、光源部190によって図示しない原稿MSに対して光を照射する。また、駆動モータ170が駆動して、駆動モータ170の回転駆動力が、駆動タイミングベルト175を介して回転軸173に伝達され、回転軸173が回転する。回転軸173が回転することで、第1タイミングベルト182が図中時計回りに回転する。これにより、第1タイミングベルト182に固定されている第1キャリッジ162が図中左側から右側へ移動する。また、第1キャリッジ162が移動すると、第1キャリッジ162に固定された第2タイミングベルト185が、図中右側へ移動する。第2タイミングベルト185の一部は、筐体160の底部に固定されているため、第2タイミングベルト185は、その場で回転するのではなく、第2キャリッジ163の図中右側への移動を伴いながら回転する。ここで、第3、第4プーリ183、184の径は、第1、第2プーリの径の2倍となっているため、第2キャリッジ163は、第1キャリッジ162の1/2の速度で、図中右側へ移動する。このように、第2キャリッジ163は、第1キャリッジ162の半分の速度で第1キャリッジと同方向へ移動することで、原稿面から結像レンズ200までの光束の光路長が変化しないようになっている。
駆動モータ170を制御する制御部は、ホストコンピュータから送られてくる1ライン毎の画像読取要求信号に応じて駆動モータ170を制御して、第2キャリッジ163と第1キャリッジ162との移動速度を制御している。
第1、第2キャリッジ162,163を図中左側から右側に2:1の速度比で移動させていく過程で、光源部190から発した光を第2コンタクトガラス155上に載置された図示しない原稿MSで反射させる。この反射によって得られた光学像は、第1ミラー162b、第2ミラー163a、第3ミラー163cを介して、結像レンズ200に導かれ、CCD221上に結像される。
CCD221は、結像された原稿MSの反射光像を光電変換して読取画像であるアナログ画像信号を出力する。そして、第1、第2キャリッジ162、163が図6の点線に示す位置まで移動したら、原稿MSの読み取りを終了し、第1キャリッジ162と第2キャリッジ163は図中実線で示すホームポジション位置に復動する。なお、CCD221から出力されたアナログ画像信号は、アナログ/デジタル変換器によりデジタル画像信号に変換され、画像処理回路を搭載した回路基板において、各々の画像処理(2値化、多値化、階調処理、変倍処理、編集処理など)が施される。
図7は、従来の画像読取装置における第1キャリッジ162の光源部190付近の拡大構成図であり、図8は、その光源部190の斜視図である。
図に示すように、光源部190は、発光素子である複数のLED401を平板状部材としての回路基板であるLEDアレイ基板102上に一列に配置させたLEDアレイ100を有している。LEDアレイ基板102は、その長手方向が、第1キャリッジ162の走行方向に対して直交する方向であって略水平方向に延びるように、すなわち、原稿MSの主走査方向に延びるように配置される。複数のLED401は、LEDアレイ基板102上に主走査方向に沿って一列に並んで配置されている。LEDアレイ基板102には、各LED401に電力を供給するための図示しない配線パターン及び各種回路素子が形成されている。なお、LEDアレイ基板102は設置台103に保持・固定されている。
図9は、図6に示したスキャナ部150を上から(図6の矢印A方向から)見た際の原稿載置部の平面図である。
この図は最大原稿載置可能サイズがA3サイズの場合の図であるが、図中の斜線部はA3サイズの原稿MSを表し縦297mm、横420mmである。なお、原稿MSは、主走査方向の原稿載置基準であるスケール112、副走査方向の原稿載置基準であるスケール113に突き当てるように第2コンタクトガラス155上に載置される。この場合のLEDアレイ基板102の長手幅は297mm+αであり、これは原稿載置部の主走査方向の最大載置可能サイズに余裕分αをプラスしたものである。
次に、本実施形態の特徴部分である画像照明装置としての光源部190の構成について説明する。
従来の画像読取装置のように、一つのLEDアレイ基板102上に複数のLED401を上記主走査方向に設置してLEDアレイ100とした場合、そのLEDアレイ100のLEDアレイ基板102上に配置したLED401が一個故障した際に、LEDアレイ100ごと、つまり、故障していないLED401も含めてすべてのLED401を取り替える必要がある。
そこで、本実施形態においては、図10に示したLED401の搭載ベースとなるLEDアレイ基板402にLED401を5個搭載した光照射体であるLEDアレイ400を複数個用意し、図11に示すように設置台403上にそれらLEDアレイ400を主走査方向に5個配列している。なお、図11に示すものは、第2コンタクトガラス155上への載置可能原稿サイズがA3サイズの場合を示したものであるが、この場合のLEDアレイ400aの端部からLEDアレイ400eの端部までの幅は約320mmとなっている。なお、以下の説明では、5個のLEDアレイの違いを区分するための符号a、b、c、d、eは省略する。
各LEDアレイ基板402には、それぞれ、給電を受ける被給電端子を備えた被保持部としてのコネクタ部404が設けられている。各コネクタ部404が、図12に示すように、設置台403上に固定された共通給電基板405上の対応する保持ソケット406に対して図中矢印B方向から挿入されると、各LEDアレイ400は共通給電基板405に対して着脱可能に保持される。なお、共通給電基板405にはネジ穴408bが設けられていて、ネジにより設置台403に対して着脱可能に保持・固定されている。また、LEDアレイ基板402にはネジ穴408aが空いており、ネジによってLEDアレイ400を設置台403に対して着脱可能に保持・固定している。このような構成により、ドライバー工具を用いて設置台403に対するLEDアレイ400の拘束を解き、かつ、そのLEDアレイ400のコネクタ部404を共通給電基板405の保持ソケット406から引き抜くという作業を行うだけで、簡単にLEDアレイ400を設置台403から着脱することができる。よって、LEDアレイ400交換作業の作業効率が向上する。
ここで、本実施形態の共通給電基板405は、複写機本体側に設けられた電源410から伝送ライン411を介して電力供給を受けるための受電部409を備えている。この受電部409から各保持ソケット406までは個別の給電パターン412が配線されている。また、各LEDアレイ400のコネクタ部404には、給電を受ける被給電端子としての電極端子414が設けられており、各保持ソケット406には、これに装着されるLEDアレイ400のコネクタ部404に備わった電極端子414に対応する箇所に、給電端子としての図示しない電極端子が設けられている。よって、各LEDアレイ400に対しては、それぞれ個別に給電可能となっている。そのため、各LEDアレイ400は各々独立して点灯可能である。なお、点灯装置、電源(100Vから24Vへの変換を含む)はごく一般的なものであるため図示していない。
なお、LEDアレイ基板402上には図示されていないが、コネクタ部404から電源供給を行うための配線パターンが引かれたり、抵抗などの周辺回路素子が配置されている。また、特に断りがない場合は、各LEDアレイ400に供給される電流の電流値は同じものとするが、言うまでもなく、各LED400間で上記電流値を異ならせても構わない。
以上のように、本実施形態においては、上述したような構成とすることによって、例えば、図11に点線で囲んで示したLEDアレイ400bの図中左から2番目のLED401が故障などにより点灯しなくなったとしても、LEDアレイ400bのみを交換することができる。そのため、従来の画像読取装置のように、1枚の基板上にLED401がすべて実装されている構成よりも、交換時に無駄になるLED401の個数を圧倒的に減らすことができる。
しかも、本実施形態においては、上述したように各LEDアレイ400に対して個別に給電可能な構成であるが、複写機本体側の電源410から光源部190までの電力供給用の伝送ライン411としては1本で済む。すなわち、複写機本体側の電源410から光源部190までの伝送ラインとして、各LEDアレイ400にそれぞれ対応する複数の伝送ラインを束ねたハーネスを用いなくても、各LEDアレイ400に対して個別給電可能な構成を実現できる。本実施形態によれば、ハーネスに比べて柔軟性のある伝送ラインを使用できる結果、ハーネスを用いる場合に比べて、第1キャリッジ162の駆動負荷を減らすことができるというメリットがある。
なお、本実施形態では設置台403上に5個のLEDアレイ400を配置しているが、その数は4個から6個が望ましい。LEDアレイ400の個数を多し過ぎると、共通給電基板405上の保持ソケット406の数が増えるためコスト高となってしまう。また、LEDアレイ400の個数が少なすぎると、1個のLED401が故障したときに一緒に交換されるLEDの数が増え、無駄に交換されるLED401の数を抑える効果が少なくなる。
一方、本実施形態のように、第2コンタクトガラス155上への載置可能原稿サイズがA3サイズまで可能な複写機の場合、LEDアレイ400の数が4個以上で、LEDアレイ基板402上に設置するLED401の数とLEDアレイ基板402のサイズとが同一であれば、LED401またはLEDアレイ400の急な故障や交換品の在庫がないときでも応急処置をすることができる。例えば、図11のLEDアレイ400b上に設置したLED401の1個だけが故障し点灯しなくなった場合、LEDアレイ400bと、すべてのLED401が正常なLEDアレイ400eとの設置台403に対する配置位置を変えることにより、A3縦(297mm)よりも若干幅が小さいB4(257mm)幅や、少なくともA4横(幅210mm)の読み取り範囲におけるLED401はすべて正常に点灯するので、正常な読み取りを行うことができる。よって、ダウンタイムを大幅に低減することができる。
また、LED401は一般に製造時のばらつきにより発光輝度にばらつきを持っている。それを規定するのが発光輝度のランク分けである。本実施形態においては、LEDアレイ400のLEDアレイ基板402上に設けた5個のLED401の発光ランクをすべて同一のものとし、且つ、図11に示すすべてのLEDアレイ400a,400b,400c,400d,400eにおいてもLED401の発光ランクを同一ランクとしている。これにより、上記応急処置を行ったとしても、常に同じ品質で画像の読み取りを行うことができる。
また、本実施形態においては、図11に示すようにLEDアレイ400aとLEDアレイ400bとの間、LEDアレイ400bとLEDアレイ400cとの間、LEDアレイ400cとLEDアレイ400dとの間、及び、LEDアレイ400dとLEDアレイ400eとの間のそれぞれに隙間tを設けている。近年の生産性(複写枚数など)の向上によりLEDアレイ400は、より高い照度が必要とされている。LEDアレイ400の照度を高くするためには、LED401に大きな電流を流すことや、LEDアレイ400上のLED401の集積密度を高くするといった対応がとられ、結果、照度は高くなるもののLED401の発熱量が増え、LED401及びLEDアレイ基板402の温度が上昇する。その温度上昇により物理的な現象としてLEDアレイ基板402は少なからず膨張する。仮に、隣り合うLEDアレイ400間に隙間tがない場合では、隣り合うLEDアレイ基板402同士が熱膨張により接触し、LEDアレイ基板402にストレスが加わり変形してしまう。このように、LEDアレイ基板402が変形すると、正確に位置決めされていた各LEDアレイ400間の位置関係が崩れることになる。そのため、照度リップルの悪化や、繰り返しの温度変化による配線パターン疲労切断による故障が発生してしまう。よって、本実施形態のように、隣り合うLEDアレイ400間に隙間tを設けることで、熱膨張による隣り合うLEDアレイ基板402の接触を防ぐことができるので、LEDアレイ基板402が変形することが無く、温度変動の少ない良好な照度リップルを確保できたり、配線パターン疲労切断による故障を抑制することができる。
また、図13に示すように、LEDアレイ400上での隣り合うLED401の配置間隔をPとし、共通給電基板405上で隣り合う保持ソケット406の配置間隔をRとし、各LEDアレイ400に設けられるLEDの数をn個(本実施形態ではn=5)としたとき、R=(n+1)×Pとなるように構成されている。このような構成にすると、LEDアレイ400aにおける図中右端のLED401とLEDアレイ400bにおける図中左端のLED401との間のように、互いに隣り合うLED400を跨いで隣接する2つのLED401の間隔Qが、各LEDアレイ400上において隣り合うLED401の配置間隔Pと等しくなる。したがって、設置台403に複数個のLEDアレイ400を設けても、光源部190全体でみれば、すべてのLED401が等間隔に配置されているので、照度リップルを悪化させることがない。
また、本実施形態では、画像読取以外のときに、第2コンタクトガラス155の原稿載置可能領域に第1キャリッジ162を移動させ、すべてのLED401を点灯させる検査モードを有している。なお、この検査モードは、操作部140に設けたボタンを押すだけで実行させることができるようにしている。これにより、簡単な操作で上記検査モードを実行することができ、例えばユーザーによって、LED401の点灯の目視が可能な原稿載置可能領域に第1キャリッジ162を移動し、すべてのLED401を点灯することによって、LED401の故障個所を安易に見つけることができる。つまり、LEDアレイ400へのアクセスが可能になるくらいまで、装置本体を分解せずにLED401の故障箇所を特定することができる。
さらに、上記検査モード時、つまり、上記LED401の故障を目視で確認する場合などの画像読取動作以外のときに、第1キャリッジ162を上記原稿載置可能領域に移動させる際には、LED401の発光出力を通常の画像読取時動作のときよりも、かなり低めにしてLED401を点灯するように構成しても良い。例えばLED401の故障をユーザーやサービスマンが目視で確認しようとした際に、LED401の発光出力が通常読取時と同様の発光出力であったならば、LED401の発光出力が強すぎて、ユーザーやサービスマンの目がくらんだり、目を痛める恐れがある。上記目視によるLED401の故障確認はLED401が発光しているか否かの確認ができれば良いので、LED401の発光が確認できる程度にほんの軽くLED401を点灯させるだけで良い。よって、画像読取動作以外のときにLED401を発光させる際の出力を画像読取動作時よりも小さくすることによって、LED401の故障確認などでユーザーやサービスマンの目がくらんだり、目を痛める恐れがあるのを抑制することができる。
以上、本実施形態における画像照明装置は、画像読取対象物である原稿MSに光を照射する光源部190と、光源部190に電力を伝送する伝送ライン411とを備えている。光源部190は、少なくとも1個の発光素子であるLED401をそれぞれ有する互いに別個の複数の光照射体であるLEDアレイ400と、複数のLEDアレイ400を着脱可能に保持する共通給電基板405とを備えている。そして、この共通給電基板405は、伝送ライン411から供給される電力を複数のLEDアレイ400それぞれに供給するための給電端子としての電極端子をこれらのLEDアレイ400ごとに個別に備えており、各電極端子を介して複数のLEDアレイ400に対して電力を供給する。これにより、寿命などにより点灯しなくなったLED401があったとしても、そのLED401が配置されたLEDアレイ400のみを交換することができる。よって、必要以上に、まだ使用可能なLED401が交換されるのを抑制することができる。
しかも、本実施形態においては、複写機本体側の電源410から光源部190までの電力供給用の伝送ライン411は1本で済む。すなわち、複写機本体側の電源410から光源部190までの伝送ラインとして、各LEDアレイ400にそれぞれ対応する複数の伝送ラインを束ねたハーネスを用いなくても、各LEDアレイ400に対して個別給電可能な構成を実現できる。よって、本実施形態によれば、ハーネスに比べて柔軟性のある伝送ラインを使用できる結果、ハーネスを用いる場合に比べて、走行体である第1キャリッジ162の駆動負荷を減らすことができるというメリットがある。
また、本実施形態において、共通給電基板405は、複数のLEDアレイ400の被保持部であるコネクタ部404をそれぞれ保持する複数の保持ソケット406を備えており、各LEDアレイ400のコネクタ部404は、共通給電基板405に設けられる電極端子からの給電を受ける被給電端子としての電極端子414を備えており、複数の保持ソケット406は、これに装着されるLEDアレイ400のコネクタ部404に備わった電極端子414に対応する箇所に電極端子を備えている。これにより、共通給電基板405上の各保持ソケット406に各LEDアレイ400のコネクタ部404を装着する作業を行うだけで、共通給電基板405に対してLEDアレイ400を保持させることができると同時に、共通給電基板405とLEDアレイ400との電気的接続を完了することができる。よって、作業効率を向上させることができる。
また、本実施形態においては、複数のLEDアレイ400が2個以上のLED401をそれぞれ有しており、複数のLEDアレイ400それぞれに設けられるn個(本実施形態ではn=5)のLED401は、等間隔であってかついずれのLEDアレイ400も同じ間隔Pで配置されており、また、共通給電基板405が備える複数の保持ソケット406は等間隔に配置されており、その配置間隔Rは(n+1)×Pと等しくなるように設定されている。これにより、互いに隣り合うLED400を跨いで隣接する2つのLED401の間隔Qが、各LEDアレイ400上において隣り合うLED401の配置間隔Pと等しくなる。したがって、設置台403に複数個のLEDアレイ400を設けても、光源部190全体でみれば、すべてのLED401が等間隔に配置されているので、照度リップルを悪化させることがない。
また、本実施形態によれば、複数のLEDアレイ400それぞれのLEDアレイ基板402の形状寸法が互いに同一であり、かつ、複数のLEDアレイ400それぞれが有するLED401の数が互いに同一である。これにより、LED401やLEDアレイ400の急な故障や交換品の在庫がないときでも、応急処置として第2コンタクトガラス155の最大載置可能サイズよりも小さいサイズの読み取りが正常に行えるように、各LEDアレイ400の配列を変更することができるので、完全に画像読取動作が行えなくならず、新しいLEDアレイ400への交換作業が終了するまでのマシンのダウンタイムを少なくすることができる。
また、本実施形態によれば、光源部190に設けられるすべてのLED401の発光輝度が、同一または略同一である。これにより、応急処置として第2コンタクトガラス155の最大載置可能サイズよりも小さいサイズの読み取りが正常に行えるように、各LEDアレイ400の配列を変更した場合でも、発光輝度が均一なので良好な読み取りを行うことができる。
また、本実施形態によれば、隣接するLEDアレイ400の間に隙間が空いた状態で、複数のLEDアレイ400が共通給電基板405に保持されるように構成している。これにより、熱膨張による隣り合うLEDアレイ400のLEDアレイ基板402の接触を防ぐことができるので、温度変動の少ない良好な照度リップルを確保でき、また、LEDアレイ基板402上の配線パターンが疲労切断されるのを抑制することができる。
また、本実施形態によれば、共通給電基板405の受電部409には、制御チップが搭載されており、この制御チップにより複数のLEDアレイ400それぞれに対する電力供給を個別に制御できるようになっている。すなわち、複写機本体側の制御部は、どのLEDアレイ400を点灯又は消灯させるかについての命令を共通給電基板405の制御チップに対して出力することで、各LEDアレイ400を個別に点灯制御することができる。これにより、上記応急処置の際などに、故障したLED401を含むLEDアレイ400上に設けられた他のLED401をすべて消すことができるので、無駄にLED401が点灯されるのを抑制することができ、省エネルギー化が行える。
また、本実施形態に係る複写機は、上述した構成を有する画像照明装置と、原稿MSで反射した反射光を受光して原稿MSを撮像する撮像手段としてのCCD221を備えた画像読取装置としてのスキャナ部150を備えている。そして、このスキャナ部150は、原稿MSの画像読取面が対向するように原稿MSが載置されるガラス部材としての第2コンタクトガラス155と、少なくとも上記画像照明装置を有し、第2コンタクトガラス155を挟んで原稿MSとは反対側を第2コンタクトガラス155の載置面に沿って移動可能な走行体としての第1キャリッジ162と、画像読取動作時以外に第1キャリッジ162を第2コンタクトガラス155との対向位置に移動させて上記画像照明装置の少なくとも一部のLED401を点灯させる検査モードを有する制御部とを備えている。これにより、ユーザーによって光源部190のLED401の点灯の目視が可能な上記原稿載置可能領域に第1キャリッジ162を移動し、光源部190のLED401を点灯することによって、LED401の故障個所を安易に見つけることができる。
また、本実施形態によれば、上記検査モード中のLED401の発光出力が、画像読取動作時の発光出力よりも低くなるように構成している。このように、画像読取動作以外のときにLED401を発光させる際の出力を画像読取動作時よりも小さくすることによって、LED401の故障確認などでユーザーやサービスマンの目がくらんだり、目を痛める恐れがあるのを抑制することができる。
また、本実施形態によれば、上記検査モードの実行の指示を入力する入力部である操作部140を備えている。これにより、上記検査モードを操作部140に設けたボタンを押すだけで簡単に上記モードを実行させることができるようにしているので、LED401の故障確認など作業効率を向上させることができる。
実施形態に係る複写機の概略構成図である。 同複写機における内部構成の一部を拡大して示す部分拡大構成図である。 同複写機のタンデム部の一部を示す部分拡大図である。 同複写機のADF及びスキャナ部を示す斜視図である。 同スキャナ部を部分的に示す部分斜視図である。 同スキャナ部の移動読取部をその側方から示す構成図である。 複数のLEDを主走査方向にアレイ状に並べて配置した光源部を備えた従来の第1キャリッジの概略断面図である。 同第1キャリッジの概略斜視図である。 実施形態に係る複写機のスキャナ部を上から見た際の原稿載置部の平面図である。 同スキャナ部が備える光源部に搭載されたLEDアレイの概略構成を示す斜視図である。 同スキャナ部が備える光源部の概略構成を示す斜視図である。 同LEDアレイを共通給電基板に対して装着する様子を示す説明図である。 同光源部に搭載される各LEDが等間隔に配置されることを説明するための説明図である。 一つの基板上に複数のLEDを主走査方向にアレイ状に並べて配置した従来の光源部の概略構成図である。
符号の説明
3K,3Y,3M,3C プロセスユニット
4K,4Y,4M,4C 感光体
100,400a〜400e LEDアレイ
102,402 アレイ基板
103,403 設置台
140 操作部
150 スキャナ部
162 第1キャリッジ
190 光源部
401 LED
404 コネクタ部
405 共通給電基板
406 保持ソケット
409 受電部
410 本体電源
411 伝送ライン
412 給電パターン
414 電極端子

Claims (12)

  1. 画像読取対象物に光を照射する光源部と、
    該光源部に電力を伝送する伝送ラインとを備えた画像照明装置において、
    上記光源部は、少なくとも1個の発光素子をそれぞれ有する互いに別個の複数の光照射体と、該複数の光照射体を着脱可能に保持する共通給電基板とを備えており、
    該共通給電基板は、上記伝送ラインから供給される電力を該複数の光照射体それぞれに供給するための給電端子を該複数の光照射体ごとに個別に備えており、各給電端子を介して該複数の光照射体に対して電力を供給することを特徴とする画像照明装置。
  2. 請求項1の画像照明装置において、
    上記共通給電基板は、上記複数の光照射体の被保持部をそれぞれ保持する複数の保持ソケットを備えており、
    各光照射体の被保持部は、上記給電端子からの給電を受ける被給電端子を備えており、
    該複数の保持ソケットは、これに装着される光照射体の被保持部に備わった被給電端子に対応する箇所に上記給電端子を備えていることを特徴とする画像照明装置。
  3. 請求項2の画像照明装置において、
    上記複数の光照射体は、2個以上の発光素子をそれぞれ有しており、
    該複数の光照射体それぞれに設けられるn個(n≧2)の発光素子は、等間隔であってかついずれの光照射体も同じ間隔Pで配置されており、
    上記共通給電基板が備える上記複数の保持ソケットは、等間隔に配置されており、その配置間隔Rが(n+1)×Pと等しくなるように設定されていることを特徴とする画像照明装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像照明装置において、
    上記複数の光照射体それぞれの形状寸法が互いに同一であり、
    該複数の光照射体それぞれが有する発光素子の数が互いに同一であることを特徴とする画像照明装置。
  5. 請求項4の画像照明装置において、
    上記光源部に設けられるすべての発光素子の発光輝度が同一または略同一であることを特徴とする画像照明装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像照明装置において、
    上記共通給電基板は、互いに隣接する光照射体の間に隙間が空くように、上記複数の光照射体を保持することを特徴とする画像照明装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像照明装置において、
    上記共通給電基板は、上記複数の光照射体それぞれに対する電力供給を個別に制御可能な構成となっていることを特徴とする画像照明装置。
  8. 画像読取対象物に光を照射する画像照明装置と、該画像読取対象物で反射した反射光を受光して該画像読取対象物を撮像する撮像手段とを備えた画像読取装置において、
    上記画像照明装置として、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像照明装置を用いたことを特徴とする画像読取装置。
  9. 請求項8の画像読取装置において、
    上記画像読取対象物の画像読取面が対向するように該画像読取対象物が載置されるガラス部材と、
    少なくとも上記画像照明装置を有し、該ガラス部材を挟んで該画像読取対象物とは反対側を該ガラス部材の載置面に沿って移動可能な走行体と、
    画像読取動作時以外に該走行体を該ガラス部材との対向位置に移動させて該画像照明装置の少なくとも一部の発光素子を点灯させる検査モードを有する制御部とを備えることを特徴とする画像読取装置。
  10. 請求項9の画像読取装置において、
    上記制御部は、上記検査モードで動作するとき、上記少なくとも一部の発光素子の発光出力が画像読取動作時の発光出力よりも低くなるように制御することを特徴とする画像読取装置。
  11. 請求項9又は10の画像読取装置において、
    上記検査モードの実行の指示を入力する入力部を備えることを特徴とする画像読取装置。
  12. 画像読取対象物から画像に関する情報を読み取る画像読取手段と、
    該画像読取手段が読み取った該情報に基づいて画像を形成する画像形成手段とを備えた画像形成装置において、
    該画像読取手段として、請求項8乃至11のいずれか1項に記載の画像読取装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
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