JP2008298049A - ディーゼルエンジンのスート検出装置及びディーゼルエンジンの排気浄化装置 - Google Patents

ディーゼルエンジンのスート検出装置及びディーゼルエンジンの排気浄化装置 Download PDF

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Abstract

【課題】構成が簡単で部品点数も少なく、設置スペースの確保が容易でディーゼルエンジンの排気浄化フィルタに捕集されたスート量を検出することができるディーゼルエンジンのスート検出装置を提供する。
【解決手段】グロープラグ24は棒状のヒータ部26の先端より基端側に所定間隔で配置された一対の電極28,29を備えている。グロープラグ24は、先端が燃焼室15に臨むように、かつ燃焼室15で発生して一対の電極28,29間に付着したスートがディーゼルエンジン11の最高出力状態においても燃えないように電極28,29間が燃焼室15の壁面15aよりも引っ込んだ位置となるように設けられている。また、電極28,29間の電気抵抗を計測する電気抵抗計測手段30の計測結果から両電極28,29間に付着したスート量を演算するECU31を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、ディーゼルエンジンのスート検出装置及びディーゼルエンジンの排気浄化装置に係り、詳しくはディーゼルエンジン用排気浄化フィルタの再生時期を検出するのに適したディーゼルエンジンのスート検出装置及びディーゼルエンジンの排気浄化装置に関する。
ディーゼルエンジンの排出ガス(排気)中には、ディーゼルパティキュレートと呼ばれるカーボン微粒子が含まれており、このカーボン微粒子を補集する排気浄化フィルタが排気系に設けられている。排気浄化フィルタは、カーボン微粒子の捕集量が予め設定された所定量以上になったときに、その捕集したカーボン微粒子を燃焼除去することにより再生する必要がある。
排気浄化フィルタに捕集されたカーボン微粒子の捕集量を検出する方法として、ディーゼルエンジンの排気ガス中に含まれるスート(すす)の量あるいはスモーク濃度を検出して、その値から排気浄化フィルタにおける捕集量を推定することが考えられる。
従来、ディーゼルエンジンの排気ガス中に含まれるスモークの濃度を検出するためのスモークセンサとして、図5に示すように、本体61内に2本の石英ガラス棒62,64を有し、一方の石英ガラス棒62に導入された光がプリズム68及び検出窓67を経て石英ガラス棒64に導入される構成の装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。そして、検出窓67に被検出用の排気ガスが導入され、光導入用の光ファイバ(図示せず)からの検出光は石英ガラス棒62からプリズム68を介して石英ガラス棒64に通され、排気ガス中のスモーク濃度に応じて石英ガラス棒64に接続される光ファイバ(図示せず)に接続される光検出器の受光量が変化し、スモーク濃度を知ることができる。ヒータ70,72が発光面、受光面に近接して設けられ、発光面及び受光面に付着したカーボン粒子の焼却をすることができるようになっている。
また、このスモークセンサは、一端が排気通路に開口され、他端が車両走行風が導入されるベンチュリに開口された排気ガス取り出し通路に配設される。そして、スモークセンサ上流の排気ガス取り出し通路に、排気ガスをスモークセンサに導入する位置と、大気を導入する位置とで切り替わる切替弁を設け、排気ガス導入時のセンサ出力と大気導入時のセンサ出力とに基づいてスモーク濃度を検出する。
特開平4−184152号公報
特許文献1のスモークセンサは、ディーゼルエンジンの排気ガス中のスモーク濃度を減少するため、排気ガス中のスモーク濃度を検出し、スモーク濃度が所定の限度以下となるように燃料噴射量を制御するために使用される。したがって、排気浄化フィルタにおける捕集量を推定するためには、ディーゼルエンジン駆動時におけるスモーク濃度を積算して、捕集量を推定する必要がある。スモーク濃度はディーゼルエンジンの駆動状態によって変化するため、燃料噴射毎にスモーク濃度を検出して積算する必要がある。また、スモークがスモークセンサに付着しないようにする構成が必要となり、排気浄化フィルタのカーボン微粒子の捕集量が排気浄化フィルタの再生時期に達したことを検出するために必要な装置を構成する部品点数が多くなり、構成が複雑になる。
本発明は、前記従来の問題に鑑みてなされたものであって、その第1の目的は、構成が簡単で部品点数も少なく、設置スペースの確保が容易でディーゼルエンジンの排気浄化フィルタに捕集されたスート量を検出することができるディーゼルエンジンのスート検出装置を提供することにある。また、第2の目的は排気浄化フィルタの適切な再生時期を判断することができるディーゼルエンジンの排気浄化装置を提供することにある。
前記の目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、棒状のヒータ部の先端より基端側に所定間隔で配置された一対の電極を備え、先端がディーゼルエンジンの燃焼室に臨むように、かつ前記電極間が前記燃焼室の壁面よりも引っ込んだ位置となるように設けられたグロープラグと、前記一対の電極間の電気抵抗を計測する電気抵抗計測手段と、前記電気抵抗計測手段の計測結果から両電極間に付着したスート量を演算する演算手段とを備えている。
この発明では、グロープラグのヒータ部に設けられた一対の電極間にディーゼルエンジンの燃焼室で発生したスートの一部が付着する。電気抵抗計測手段によって一対の電極間の抵抗が計測される。電極間の電気抵抗は電極間に付着したスート量と所定の関係にある。演算手段は、計測された電極間の電気抵抗に基づいて電極間に付着したスート量を演算する。電極間に付着したスート量は排気浄化フィルタに捕集されるスート量と所定の関係があり、排気浄化フィルタに捕集されたスート量が排気浄化フィルタを再生すべき量に達したか否かを、電極間に付着したスート量を検出することにより判断することが可能になる。したがって、排気浄化フィルタを適切な時期に再生することが可能になる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記演算手段で演算されたスート量に基づいて、排気通路に設けられた排気浄化フィルタの再生時期になったか否かを判断する再生時期判断手段と、少なくとも前記再生時期判断手段に基づき、排気浄化フィルタの再生が完了された場合に前記ヒータ部内に設けられた通電発熱体に通電して前記電極間に付着しているスートを燃焼除去するように前記通電発熱体の発熱を制御する発熱制御手段とをさらに備えている。
この発明では、再生時期判断手段が電極間に付着したスート量に基づいて排気浄化フィルタの再生時期を判断する。そして、発熱制御手段は、少なくとも排気浄化フィルタの再生が完了された場合にグロープラグの通電発熱体に通電指令を出力して通電発熱体を発熱させ、電極間に付着しているスートが燃焼除去される。したがって、排気浄化フィルタの再生が完了しても電極間に付着したスートを除去せずに、電極間の電気抵抗を計測してスートの付着量を演算して排気浄化フィルタの再生時期を判断する場合に比較して、排気浄化フィルタの再生時期の判断が容易になる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記発熱制御手段は、前記電極間に付着したスートを、前記排気浄化フィルタの再生時期になるまでに複数回に分けて燃焼除去させるように前記通電発熱体の発熱を制御する。電極間に付着したスート量の増加に伴って電極間の電気抵抗は減少し、その減少割合は付着量の増加に伴って小さくなる。そのため、付着したスート量が少ない状態の方がスート量を精度良く演算することができる。この発明では、電極間に付着したスートを排気浄化フィルタの再生時期になるまでに複数回に分けて燃焼除去させるため、電極間に付着しているスート量が、排気浄化フィルタの再生が完了した場合にのみ除去を行う場合に比較して、多い場合でも半分以下の状態で電極間の電気抵抗が計測されるため、スート量を精度良く演算することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の発明において、前記電気抵抗計測手段は、前記ディーゼルエンジンの吸気行程で前記電極間の電気抵抗の計測を行う。付着しているスート量が同じでも温度が変わると電気抵抗も変わる。燃焼室の温度は、圧縮行程や燃焼工程あるいは排気行程ではエンジンの出力により温度が変わるが、吸気行程では殆ど変わらない。この発明では、吸気行程で電極間の電気抵抗が計測されるため、他の行程で計測される場合に比較して計測結果の精度が高くなる。
請求項5に記載の発明は、ディーゼルエンジンの排気通路に設けられた排気浄化フィルタと、棒状のヒータ部の先端より基端側に所定間隔で配置された一対の電極を備え、先端が前記ディーゼルエンジンの燃焼室に臨むように、かつ前記電極間が前記燃焼室の壁面よりも引っ込んだ位置となるように設けられたグロープラグと、前記一対の電極間の電気抵抗を計測する電気抵抗計測手段と、前記電気抵抗計測手段の計測結果から両電極間に付着したスート量を演算する演算手段と、を備え、前記演算手段により算出されたスート量に基づき、前記排気浄化フィルタの再生時期を判断する。したがって、この発明では、排気浄化フィルタの適切な再生時期を判断することができる。
請求項1〜請求項4に記載の発明によれば、構成が簡単で部品点数も少なく、設置スペースの確保が容易でディーゼルエンジンの排気浄化フィルタに捕集されたスート量を検出することができる。請求項5に記載の発明によれば、排気浄化フィルタの適切な再生時期を判断することができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図4にしたがって説明する。
図1(a)に示すように、ディーゼルエンジン11は、複数のシリンダ12a(図1(a)では1個のみ図示)が形成されたシリンダブロック12と、シリンダヘッド13とを備えている。各シリンダ12a内にはピストン14が往復動可能に設けられている。ピストン14と、シリンダ12a及びシリンダヘッド13によって気筒毎に燃焼室15が形成されている。シリンダヘッド13には、燃料噴射ノズル16がそのノズル部を燃焼室15に露出させた状態で設けられ、燃料通路を通じて燃料噴射ポンプ(いずれも図示せず)から圧送された燃料が燃料噴射ノズル16から燃焼室15内へ噴射される。ピストン14は燃焼室15での吸気・圧縮行程後の燃焼膨張から得られる推進力によってシリンダ12a内を往復運動し、ピストン14の往復運動がコンロッド17を介して図示しないクランクシャフト(出力軸)の回転運動に変換されて出力が得られる。
ディーゼルエンジン11の燃焼室15には吸気ポートに繋がる吸気通路18と、排気ポートに繋がる排気通路19とがそれぞれ接続されている。吸気通路18にはその上流側から下流側に向かって順に、エアクリーナ20、エアフローメータ21及びスロットルバルブ22が設けられている。
ディーゼルエンジン11の排気系を構成する排気通路19には、ディーゼルエンジン11の排出ガス(排気)中に含まれるカーボン微粒子を補集する排気浄化フィルタ23が設けられている。
シリンダヘッド13には、先端が燃焼室15内に配置された状態でグロープラグ24が設けられている。グロープラグ24は、棒状のヒータ部26を備え、ヒータ部26内の先端に通電発熱体27(図1(b)に図示)が設けられている。また、図1(b)に示すように、グロープラグ24は、ヒータ部26の表面の先端より基端側に所定間隔で配置された一対の電極28,29を備えている。一対の電極28,29は、隙間Δを置いてヒータ部26の周方向沿って互いに平行に延びるように形成されている。隙間Δは、例えば、0.5mm程度に設定される。各電極28,29はリード線28a,29aを介して電気抵抗計測手段30に電気的に接続されている。そして、一対の電極28,29間の電気抵抗を計測することにより、燃焼室で発生して一対の電極28,29間に付着したスートの量に対応する計測値が得られるようになっている。なお、燃焼室15毎に設けられた全てのグロープラグ24に電極28,29を設ける必要はなく、いずれか一つのグロープラグ24に電極28,29を設けるだけでよい。また、シリンダヘッド13には、その内部に図示しないウォータジャケットが形成されており、図示しないポンプにより内部を冷却水が循環している。このため、燃焼時における燃焼室内の温度は、シリンダヘッド壁面付近で急激に低下する。
グロープラグ24は、先端が燃焼室15に臨むように、かつ燃焼室15で発生して一対の電極28,29間に付着したスート(図示せず)がディーゼルエンジン11の最高出力状態においても燃えないように、シリンダヘッド13のグロープラグ取付孔13aに固定された状態で、両電極28,29の隙間Δが燃焼室15の壁面15aよりも取付孔13a内に引っ込んだ位置となるように設けられている。この実施形態では一方の電極28が燃焼室15内に位置し、隙間Δ及び他方の電極29が燃焼室15の壁面15aよりも引っ込んだ位置となるように、グロープラグ24がシリンダヘッド13に設けられた取付孔13aに固定されている。この実施形態では、グロープラグ24は、燃焼室15の壁面15aと直交する状態(燃料噴射ノズル16と平行に延びる状態)で設けられている。
電気抵抗計測手段30は、ディーゼルエンジン11の制御を行うECU(電子制御ユニット)31の入力側(入力インタフェイス)に接続されている。ECU31の入力側には、エアフローメータ21、ディーゼルエンジン11の水温を検出する水温センサ32、アクセル開度センサ33、エンジン回転速度センサ34等が接続されており、各センサ類により検知されたデータはECU31に入力される。
グロープラグ24のグローリレー24aは、ECU31の出力側(出力インタフェイス)に電気的に接続されている。ECU31は各センサ類から出力される検出信号に基づいてディーゼルエンジン11の運転状態を判断し、排気浄化フィルタ23の再生処理時以外は、標準燃焼状態となるように、スロットルバルブ22等を制御する。「標準燃焼状態」とは、エンジンの運転状態に対応した適正な燃焼状態を意味する。
ECU31はマイクロコンピュータ35を内蔵する。マイクロコンピュータ35はメモリ(ROMおよびRAM)36を備える。
メモリ36には、水温センサ32、エアフローメータ21、アクセル開度センサ33、エンジン回転速度センサ34等の検出信号から把握される運転状態に基づいて、エンジン制御のために指令すべき各種指令値(制御値)の決定に用いられるマップ、式等が記憶されている。前記マップ、式等には、例えば燃料噴射量、スロットル開度などを決めるマップ、式等が含まれる。
メモリ36には、排気浄化フィルタ23の再生処理を行うためのプログラムが記憶されている。また、メモリ36には、電極28,29間に通電した場合の電気抵抗計測手段30の検出信号に基づいて電極28,29間に付着したスート量を演算するとともに、そのスート量に基づいて排気浄化フィルタ23の再生時期になったか否かを判断するプログラムと、演算に必要なマップ又は関係式が記憶されている。さらに、メモリ36には、電極28,29間に付着したスートを燃焼除去するために、通電発熱体27に抵抗計測時よりも高電圧・大電流を通電し、電極28,29間に付着しているスートを燃焼除去するためのプログラムが記憶されている。
ECU31は、電気抵抗計測手段30の検出信号に基づいて電極28,29間に付着したスート量を演算する演算手段と、演算手段で演算されたスート量に基づいて排気浄化フィルタ23の再生時期になったか否かを判断する再生時期判断手段とを構成する。また、ECU31は、再生時期判断手段が再生時期と判断し、少なくとも排気浄化フィルタ23の再生が完了された場合にヒータ部26内に設けられた通電発熱体27に通電して電極28,29間に付着しているスートを燃焼除去するように通電発熱体27の発熱を制御する発熱制御手段としても機能する。この実施形態では、ECU31は、電極28,29間に付着したスートを、排気浄化フィルタ23の再生時期になるまでに複数回に分けて燃焼除去させるように通電発熱体27の発熱を制御する。また、ECU31は、ディーゼルエンジン11の吸気行程(この実施形態では吸気行程の終了時)において電気抵抗計測手段30の検出信号を入力して、電極28,29間に付着しているスート量を演算する。即ち、電気抵抗計測手段30は、ディーゼルエンジン11の吸気行程において電極28,29間の電気抵抗の計測を行う。
次に前記のように構成された装置の作用を説明する。
ECU31は、エアフローメータ21、水温センサ32、アクセル開度センサ33、エンジン回転速度センサ34等の検出信号から把握される運転状態に基づいて、ディーゼルエンジン11の運転状態に対応した適正な燃焼状態となるように、スロットルバルブ22等を制御する。この制御は、排気浄化フィルタ23の再生処理を行ってない状態で行われる。
グロープラグ24は、ディーゼルエンジン11の低温始動時において、燃料噴射ノズル16より噴射される燃料の着火及び燃焼を促進させる役割をなすため、ECU31からの指令信号によりグローリレー24aを介して通電発熱体27が通電状態に保持される。グロープラグ24の種類にもよるが、通電発熱体27の通電状態において、ヒータ部26の先端の温度が1000〜1250℃に達するものもある。
ディーゼルエンジン11の運転状態において燃焼室15で発生したスートは、排気ガスが排気通路19に設けられた排気浄化フィルタ23を通過する際に排気浄化フィルタ23に捕集される。そして、スートの捕集量が予め設定された量になると、捕集されたスートを燃焼除去する再生処理を行う必要がある。
この実施形態の装置では、燃焼室15で発生したスートの一部がグロープラグ24のヒータ部26の表面に形成された電極28,29間の隙間Δに付着する。隙間Δに付着するスートの付着量は、排気浄化フィルタ23に捕集されるスートの量と所定の関係があるため、予め排気浄化フィルタ23に再生処理を行う必要がある量スートが捕集されるまでに、電極28,29間に付着するスート量を試験で求めておく。そして、電極28,29間に付着したスート量を検出することにより、排気浄化フィルタ23の再生時期になったか否かを判断して、再生時期になると排気浄化フィルタ23の再生処理を行う。
次に図2のフローチャートにしたがって排気浄化フィルタ23に付着したスート量の検出(演算)及び排気浄化フィルタ23の再生時期になったか否かの判断手順を説明する。ECU31は、排気浄化フィルタ23の再生処理が行われていない状態で、図2のフローチャートにしたがってスート量の検出(演算)を予め設定された所定時間毎に行う。この実施形態では所定時間は1分に設定されている。
ECU31は、ステップS1でディーゼルエンジン11が吸気行程の終了時か否かを判断し、吸気行程の終了時であればステップS2に進み、電気抵抗計測手段30の検出信号を入力して電極28,29間の電気抵抗を計測(検出)する。次にECU31はステップS3に進み、電気抵抗の計測値から電極28,29間に付着しているスート量を演算する。図3に示すように、電極28,29間へのスート付着量と、電極28,29間の電気抵抗とは一定の関係があり、ECU31はメモリ36に記憶されているマップ又は関係式からスート付着量を演算する。電極28,29間に付着したスートは、温度が450℃以上になると燃焼するが、隙間Δの位置が燃焼室15の壁面15aよりも引っ込んだ位置となるようにグロープラグ24が設けられているため、電極28,29間に付着したスートは、ディーゼルエンジン11が最高出力で駆動された状態でも燃焼温度に達することなく保持される。
次にECU31はステップS4に進み、電極28,29間に付着しているスート量が所定量以上か否かを判断する。この実施形態では、ECU31は、電極28,29間に付着したスートを、排気浄化フィルタ23の再生時期になるまでに複数回(例えば、3回)に分けて燃焼除去させるため、所定量は排気浄化フィルタ23の再生時期になるまでに電極28,29間に付着するスート量の1/N(Nは自然数でこの実施形態では3)に設定されている。ECU31は、スート量が所定量未満であれば作業を終了する。また、スート量が所定量以上であればステップS5に進み、図示しないカウンタのカウント値に1を加えた後、ステップS6に進む。
ECU31は、ステップS6でカウント値が所定値か否かを判断する。所定値は、前記複数回の回数であるNである。ECU31は、カウント値が所定値でなければ、ステップS7に進み、電極28,29間に付着したスートを燃焼除去するため、グローリレー24aを所定時間オン状態にして通電発熱体27を発熱させた後、作業を終了する。通電発熱体27への通電時間(所定時間)は例えば5〜6秒程度である。
ECU31は、ステップS6でカウント値が所定値であれば、ステップS8に進み、排気浄化フィルタ23が再生時期になったと判断し、排気浄化フィルタ23の再生処理を行うとともに、電極28,29間に付着したスートを燃焼除去するため、グローリレー24aをオン状態にして通電発熱体27を発熱させた後、作業を終了する。なお、排気浄化フィルタ23の再生処理は、例えば公知の方法で行われる。
この実施形態では図4に示すように、排気浄化フィルタ23へのスート捕集量が再生を必要とする量に達するまでに、グロープラグ24の電極28,29間に付着したスートが3回に分けて燃焼除去される。なお、図4において、(a)及び(b)では、スート量を表す縦軸の尺度が異なるように表されている。
グロープラグ24に付着したスート量から排気浄化フィルタ23に捕集されたスート量を推定する代わりに、排気浄化フィルタ23に一対の電極を設けて、排気浄化フィルタ23に捕集されたスート量を検出する構成が考えられる。しかし、その場合は、排気浄化フィルタ23に対するスートの付着状態にはムラがあり、捕集量の検出精度が悪くなって再生時期の精度が低くなる。また、排気浄化フィルタ23に電極を設けた場合は、電極28,29とその周辺構造よりなるスートの検出手段が故障したとしても、検出手段のみの交換が難しく、排気浄化フィルタ23毎交換するとコストが高くなる。一方、電極28,29が設けられたグロープラグ24の場合は、電極28,29をグロープラグ24毎交換してもコストは安い。
この実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)棒状のヒータ部26の先端より基端側に所定間隔で配置された一対の電極28,29を備えたグロープラグ24を用いて、電極28,29間の電気抵抗を電気抵抗計測手段30で計測し、その計測結果から両電極28,29間に付着したスート量を演算する演算手段(ECU31)を備えている。したがって、構成が簡単で部品点数も少なく、設置スペースの確保が容易でディーゼルエンジン11の排気浄化フィルタ23に付着したスート量を検出することができる。また、電極28,29間に付着したスート量は排気浄化フィルタ23に捕集されるスート量と所定の関係があり、排気浄化フィルタ23に捕集されたスート量が排気浄化フィルタ23を再生すべき量に達したか否かを、電極28,29間に付着したスート量を検出することにより判断することが可能になる。したがって、排気浄化フィルタ23を適切な時期に再生することが可能になる。
(2)グロープラグ24は、ヒータ部26の先端がディーゼルエンジン11の燃焼室15に臨むように、かつ燃焼室15で発生して一対の電極28,29間に付着したスートがディーゼルエンジン11の最高出力状態においても燃えないように電極28,29間が燃焼室15の壁面15aよりも引っ込んだ位置となるように設けられている。したがって、一旦電極28,29間に付着したスートは通電発熱体27に通電して積極的に燃焼除去するまで保持されるため、スート量を精度良く検出することができる。
(3)ECU31は演算したスート量に基づいて排気浄化フィルタ23の再生時期になったか否かを判断し、少なくとも排気浄化フィルタ23の再生を完了した場合にヒータ部26内に設けられた通電発熱体27に通電して電極28,29間に付着しているスートを燃焼除去するように通電発熱体27の発熱を制御する。したがって、排気浄化フィルタ23の再生時期を過ぎても電極28,29間に付着したスートを除去せずに、電極28,29間の電気抵抗を計測してスートの付着量を演算して排気浄化フィルタ23の再生時期を判断する場合に比較して、排気浄化フィルタ23の再生時期の判断が容易になる。
(4)図3に示すように、電極28,29間に付着したスート量の増加に伴って電極28,29間の電気抵抗は減少し、その減少割合は付着量の増加に伴って小さくなるため、付着したスート量が少ない状態の方がスート量を精度良く演算することができる。ECU31は、電極28,29間に付着したスートを、排気浄化フィルタ23の再生時期になるまでに複数回に分けて燃焼除去させるように通電発熱体27の発熱を制御する。したがって、電極28,29間に付着しているスート量が、排気浄化フィルタ23の再生を完了した場合にのみ除去を行う場合に比較して、多い場合でも半分以下の状態で電極28,29間の電気抵抗が計測されるため、スート量を精度良く演算することができる。
(5)電極28,29間に付着しているスート量が同じでも温度が変わると電気抵抗も変わる。燃焼室15の温度は、圧縮行程や燃焼工程あるいは排気行程ではエンジンの出力により温度が大きく変わるが、吸気行程では殆ど変わらない。ディーゼルエンジン11の吸気行程で電極28,29間の電気抵抗が計測されるため、他の行程で計測される場合に比較して計測結果の精度が高くなる。
実施形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。
○ 排気浄化フィルタ23の再生時期までに行う電極28,29間に付着したスートの燃焼除去回数は3回に限らず、2回や1回、あるいは4回以上としてもよい。回数は、電極28,29間に付着するスートの量によって適宜設定される。
○ 電極28,29間に付着したスートの燃焼除去回数が所定回数になることに基づいて排気浄化フィルタ23の再生時期を判断する代わりに、電極28,29間の電気抵抗に基づいて演算されたスート量の積算値に基づいて再生時期を判断する構成としてもよい。例えば、電極28,29間の電気抵抗に基づいて演算されたスート量の積算値を更新してメモリ36に記憶しておき、積算値と予め設定された排気浄化フィルタ23の再生時期に対応する値とを比較して再生時期を判断するようにしてもよい。
○ 電極28,29間の電気抵抗の計測時期は、吸気行程の終了時に限らず、吸気行程の開始時や吸気行程の任意の時期に設定しても良い。また、吸気行程以外の行程中としてもよいが、ディーゼルエンジン11の運転状況によらず温度変化の少ない吸気行程中に行うのが好ましい。
○ 電極28,29間の電気抵抗の計測間隔は1分間隔に限らず、1分より長い間隔あるいは短い間隔に設定してもよい。
○ 計測間隔は一定に限らず、例えば、スートの燃焼除去回数を複数回に分けて行う場合、各回の途中までは1分間隔より大きな間隔とし、後半を1分間隔に設定してもよい。
○ 排気浄化フィルタ23は、カーボン微粒子(PM)の捕集を行うDPF(ディーゼル・パティキュレイト・フィルタ)に限らず、PM及びNOxを同時に低減するDPNR(ディーゼル・パティキュレイト・NOx・リダクションシステム)と呼ばれる触媒を備えたフィルタであってもよい。また、PM(粒子状物質)除去処理用のフィルタ(DPF)と触媒装置とをそれぞれ独立して排気系に設けた構成としてもよい。
○ グロープラグ24は、燃焼室15の壁面15aと直交する状態(燃料噴射ノズル16と平行に延びる状態)で設けられる配置に限らず、壁面15aと斜めに交差する状態で設けられる配置にしてもよい。この場合も、電極間の隙間の最も突出した部分の温度が、スートの燃焼温度以下になるように配置すればよい。
○ ディーゼルエンジン11は、直接噴射式に限らず、副室式(渦流室式)のディーゼルエンジンに適用してもよい。
○ 排気再循環装置(EGR装置)が装備されているディーゼルエンジンに適用してもよい。
以下の技術的思想(発明)は前記実施形態から把握できる。
(1)請求項1に記載の発明において、前記演算手段で演算されたスート量に基づいて前記排気浄化フィルタの再生時期になったか否かを判断する再生時期判断手段をさらに備え、前記再生時期判断手段は、前記演算手段で演算されたスート量の積算値と、予め設定された前記再生時期に対応する積算値とを比較して再生時期を判断する。
(2)ディーゼルエンジンの排気通路に設けられた排気浄化フィルタに捕集されたカーボン微粒子を燃焼除去する排気浄化フィルタの再生時期確認方法であって、
グロープラグの棒状のヒータ部表面に一対の電極を設け、前記ヒータ部の先端がディーゼルエンジンの燃焼室に臨むように、かつ前記燃焼室で発生して前記一対の電極間に付着したスートが前記ディーゼルエンジンの最高出力状態においても燃えないように前記電極間が前記燃焼室の壁面よりも引っ込んだ位置となるようにグロープラグを設け、前記一対の電極間の電気抵抗を計測してその計測結果から両電極間に付着したスート量を演算し、そのスート量と予め求めた前記排気浄化フィルタのスート捕集量との関係から前記排気浄化フィルタの再生時期か否かを判断する排気浄化フィルタの再生時期確認方法。
(a)は一実施形態のディーゼルエンジンシステムの概略構成図、(b)は電極の位置を示すグロープラグの部分模式図。 排気浄化フィルタの再生時期検出手順を示すフローチャート。 スート付着量と電極間の電気抵抗の関係を示すグラフ。 (a)はDPFへのスート付着量とエンジン運転時間との関係を示すグラフ、(b)はグロープラグの電極間へのスート付着量とエンジン運転時間との関係を示すグラフ。 従来技術の断面図。
符号の説明
11…ディーゼルエンジン、15…燃焼室、15a…壁面、19…排気通路、23…排気浄化フィルタ、24…グロープラグ、26…ヒータ部、27…通電発熱体、28,29…電極、30…電気抵抗計測手段、31…演算手段、再生時期判断手段及び発熱制御手段としてのECU。

Claims (5)

  1. 棒状のヒータ部の先端より基端側に所定間隔で配置された一対の電極を備え、先端がディーゼルエンジンの燃焼室に臨むように、かつ前記電極間が前記燃焼室の壁面よりも引っ込んだ位置となるように設けられたグロープラグと、
    前記一対の電極間の電気抵抗を計測する電気抵抗計測手段と、
    前記電気抵抗計測手段の計測結果から両電極間に付着したスート量を演算する演算手段と
    を備えていることを特徴とするディーゼルエンジンのスート検出装置。
  2. 前記演算手段で演算されたスート量に基づいて、排気通路に設けられた排気浄化フィルタの再生時期になったか否かを判断する再生時期判断手段と、少なくとも前記再生時期判断手段に基づき、排気浄化フィルタの再生が完了された場合に前記ヒータ部内に設けられた通電発熱体に通電して前記電極間に付着しているスートを燃焼除去するように前記通電発熱体の発熱を制御する発熱制御手段とをさらに備えている請求項1に記載のディーゼルエンジンのスート検出装置。
  3. 前記発熱制御手段は、前記電極間に付着したスートを、前記排気浄化フィルタの再生時期になるまでに複数回に分けて燃焼除去させるように前記通電発熱体の発熱を制御する請求項2に記載のディーゼルエンジンのスート検出装置。
  4. 前記電気抵抗計測手段は、前記ディーゼルエンジンの吸気行程で前記電極間の電気抵抗の計測を行う請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のディーゼルエンジンのスート検出装置。
  5. ディーゼルエンジンの排気通路に設けられた排気浄化フィルタと、
    棒状のヒータ部の先端より基端側に所定間隔で配置された一対の電極を備え、先端が前記ディーゼルエンジンの燃焼室に臨むように、かつ前記電極間が前記燃焼室の壁面よりも引っ込んだ位置となるように設けられたグロープラグと、
    前記一対の電極間の電気抵抗を計測する電気抵抗計測手段と、
    前記電気抵抗計測手段の計測結果から両電極間に付着したスート量を演算する演算手段と、
    を備え、前記演算手段により算出されたスート量に基づき、前記排気浄化フィルタの再生時期を判断することを特徴とするディーゼルエンジンの排気浄化装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101011126B1 (ko) * 2008-09-29 2011-01-28 쌍용자동차 주식회사 디젤차량 예열플러그에 쌓인 수트 제거 장치
JP2016164410A (ja) * 2015-02-12 2016-09-08 デルファイ・インターナショナル・オペレーションズ・ルクセンブルク・エス・アー・エール・エル 微粒子フィルタを監視するための方法

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