JP2008296188A - 膜分離装置および膜分離方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 還元剤を過剰に供給することなく、酸化剤を含有する供給水が半透膜に供給されることを防ぐことができる膜分離装置および膜分離方法を提供する。
【解決手段】
前処理を施した供給液を逆浸透膜および/またはナノろ過膜を備えた半透膜モジュールへ供給し膜分離を行うに際し、前記供給液に、前処理中もしくは前処理よりも上流側で酸化剤を供給するとともに、前処理よりも下流側かつ前記半透膜モジュールよりも上流側で還元剤を供給する膜分離方法であって、
前処理よりも下流側かつ前記半透膜モジュールよりも上流側で供給液の酸化剤濃度または酸化還元電位を測定して還元剤供給の要否を決定するともに、還元剤供給よりも下流側かつ前記半透膜モジュールよりも上流側で供給液の酸化剤濃度または酸化還元電位を測定し還元剤の供給量を決定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、逆浸透膜やナノろ過膜を使用して塩水や水溶液の脱塩、分離、濃縮を行う装置およびプロセスに関するものであり、海水、かん水の淡水化や廃水の再利用、有価物濃縮などにおいて好適に用いることができる装置および方法に関するものである。
逆浸透膜やナノろ過膜(以下、これらを合わせて半透膜という)を備えた水処理のプラントでは、供給する液体に含まれる微生物等が前処理装置等で繁殖することによって処理水質の悪化やつまりなどのトラブルが起こることがある。それを防止するために供給水に酸化剤を連続または間欠で添加して前処理装置の殺菌を行う。酸化剤としては塩素系が一般的で、主に次亜塩素酸ナトリウムが用いられる。
しかし、一般的な半透膜は、素材の特性により酸化剤によって酸化劣化を起こし、溶解物質の阻止率低下を引き起こし易い。そのため、原水に、もしくは半透膜の前処理において酸化剤を添加しても、半透膜の手前で還元剤を添加することによって酸化力を中和している。還元剤としては亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウムなどが用いられるが、亜硫酸水素ナトリウムが最も一般的である(特許文献1)。
そして、酸化剤が半透膜に供給される事を確実に防止するためには、一般的に、半透膜の手前で該半透膜への供給水における酸化剤の濃度もしくは酸化剤の供給により変化する酸化還元電位を測定し、半透膜への通水の可否を判断する。具体的には、酸化剤として次亜塩素酸ナトリウムを添加する場合には残留塩素計もしくは酸化還元電位計などを用い残留塩素濃度もしくは酸化還元電位を測定し、その結果によっては半透膜への通水を停止する。
しかしながら、残留塩素計や酸化還元電位計は応答速度が遅いため、実際に流れている供給水の残留塩素濃度や酸化還元電位を瞬時に測定することは難しく、そのため、たとえ残留塩素濃度や酸化還元電位の値に応じて半透膜への通水停止を判断したとしても、既に酸化剤を含む供給水が半透膜に供給されてしまっているということもある。
そのため、還元剤は、一般的に酸化剤の供給量に応じてその供給量が決定されるが、同時に、半透膜への供給水の酸化剤濃度もしくは酸化還元電位を半透膜への通水が問題とならないレベルにまで確実に低下させるため、安全をみて、過剰な量の還元剤を添加しているのが現状である。
さらに、酸化剤の添加を間欠的に行う場合、酸化剤濃度や酸化還元電位の測定を行っていても、還元剤の添加時間を酸化剤の添加時間に合わせて、過剰な時間添加することがある。たとえば、前処理装置よりも上流側の取水部に酸化剤の間欠添加を行っている場合、取水された水が逆浸透装置に到達するまでに1時間かかるとすると、還元剤の供給は、酸化剤の間欠供給の開始と同時に開始し、酸化剤の供給終了後、5時間経過した後に停止するなど、過剰な時間還元剤を供給する事が多い。
このように、従来は、酸化剤を含有する供給水が半透膜に供給されることを防ぐためには、安全をみて還元剤を過剰に供給するしかなかった。
特開平9−57076号公報
本発明は、還元剤を過剰に供給することなく、酸化剤を含有する供給水が半透膜に供給されることを防ぐことができる膜分離装置および膜分離方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明は、次の(1)〜(3)のいずれかの構成を特徴とするものである。
(1) 逆浸透膜および/またはナノろ過膜を備えた半透膜モジュールと、該半透膜モジュールへの供給液に前処理を施す前処理手段と、該前処理手段内もしくは該前処理手段よりも上流側に配置される、酸化剤を供給する酸化剤供給手段と、前記前処理手段よりも下流側かつ前記半透膜モジュールよりも上流側に配置される、還元剤を供給する還元剤供給手段と、前記前処理手段よりも下流側かつ前記還元剤供給手段よりも上流側に配置される、酸化剤濃度または酸化還元電位を測定する第一の測定手段と、前記還元剤供給手段よりも下流側かつ前記半透膜モジュールよりも上流側に配置される、酸化剤濃度または酸化還元電位を測定する第二の測定手段とを備え、かつ、前記第一の測定手段の測定結果に基づいて還元剤供給の要否を決定するとともに、前記第二の測定手段の測定結果に基づいて還元剤の供給量を決定する制御手段を備えている膜分離装置。
(2) 前処理を施した供給液を逆浸透膜および/またはナノろ過膜を備えた半透膜モジュールへ供給し膜分離を行うに際し、前記供給液に、前処理中もしくは前処理よりも上流側で酸化剤を供給するとともに、前処理よりも下流側かつ前記半透膜モジュールよりも上流側で還元剤を供給する膜分離方法であって、
前処理よりも下流側かつ前記半透膜モジュールよりも上流側で供給液の酸化剤濃度または酸化還元電位を測定して還元剤供給の要否を決定するともに、還元剤供給よりも下流側かつ前記半透膜モジュールよりも上流側で供給液の酸化剤濃度または酸化還元電位を測定し還元剤の供給量を決定する膜分離方法。
(3) 前記酸化剤を間欠的に供給する、前記(2)に記載の膜分離方法。
本発明によれば、還元剤供給位置よりも上流側で供給液の酸化剤濃度や酸化還元電位を測定し、その結果に基づいて還元剤添加の要否を決定することで、計測機器の応答速度が遅かったとしても、酸化剤を含有する供給水が半透膜に供給されることを防ぐことができ、また、還元剤供給位置よりも下流側で供給液の酸化剤濃度や酸化還元電位を測定し、還元剤の添加量を決定、制御することで、還元剤を過剰に供給し続けることがなくなる。すなわち、半透膜の性能を低下させる酸化剤を半透膜モジュールに供給することなく、安全に還元剤添加量を削減することができる。
本発明の膜分離装置は、逆浸透膜および/またはナノろ過膜を備えた半透膜モジュールと、その半透膜モジュールへの供給液に前処理を施す前処理手段とを備えている。また、前処理手段中もしくは前処理手段よりも上流側には、該前処理装置の殺菌を行うための酸化剤を供給する酸化剤供給手段が設けられており、前処理装置よりも下流側かつ半透膜モジュールよりも上流側には、過剰に供給した酸化剤を還元するための還元剤を供給する還元剤供給手段が設けられている。
ここで、前処理手段としては、取水して供給液の濁質や有機物などを除去して半透膜の目詰まりを抑制する、井戸や取水ポンプ、砂ろ過、加圧浮上、保安フィルター、限外ろ過、精密ろ過などの装置を例示することができる。
半透膜とは非分離混合液中の一部の成分、たとえば溶媒を透過させ他の成分を透過させない半透性を有する膜であり、逆浸透膜やナノろ過膜を包含する。膜素材としては、ポリアミド、酢酸セルロース系ポリマーなどの高分子素材が良く用いられる。膜構造としては、少なくとも膜の片側に緻密層持ち、緻密層から膜内部あるいはもう片方の面に向けて徐々に大きな孔径の微細孔を有する非対称膜、非対称膜の緻密層の上に別の素材で形成された非常に薄い活性層を有する複合膜がある。膜形態としては中空糸や平膜がある。本発明においては、いずれの素材、構造、膜形態にも限定されることなく使用可能であり、かつ有効である。但し、半透膜の素材としては現在ポリアミド系が主流であり、また、後述するようにポリアミド系の半透膜において本発明の効果が顕著に現れ易い。
ポリアミド系の膜としては、脂肪族、芳香族のポリアミドで線状ポリマー、架橋ポリマーを形成した膜などが挙げられる。酢酸セルロース系の膜としては、酢酸セルロース、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酢酸セルロース等のセルロースの有機酸エステルの単独もしくはこれらの混合物並びに混合エステルを用いたものが挙げられる。
なお、半透膜は、平膜の場合スパイラル状に巻き、中空糸の場合束ねてモジュールに組み込んで使用することが多いが、本発明はこれらの形態に限定されるものではない。
このような膜分離装置において、半透膜モジュールへの供給液は、その前段で前処理に供され、濁質や有機物などが除去される。これにより後段に設けられた半透膜の目詰まりが抑制される。同時に前処理装置で供給液に含まれていた微生物等が繁殖すると処理液性状の悪化やつまりなどトラブルを招くことになるので、連続的もしくは間欠的に、前処理内もしくは前処理よりも上流側で供給液に酸化剤を添加し、前処理装置を殺菌する。一方、酸化剤を含んだ液体が、そのまま半透膜に供給されると、半透膜は酸化劣化を起こし性能が低下する。特にポリアミド系の複合膜は、酢酸セルロース系の非対称膜に比較して耐塩素性が劣り、また、酢酸セルロース系の非対称膜においてもそのpHなどの条件によって大きな性能劣化が起こりうる。そのため、前処理装置よりも下流側かつ半透膜モジュールよりも上流側で、酸化剤を中和するための還元剤を添加し、過剰に投入された酸化剤を還元する。その後、加圧ポンプを用いて供給液を加圧して、供給液の浸透圧以上の圧力を掛け、半透膜モジュールに供給し、溶解成分が分離された透過液と溶解成分が濃縮された濃縮液を得る。
ここで、酸化剤は間欠的に添加するのが好ましい。酸化剤を連続的に添加する場合、還元剤により酸化力が無くなった後に(すなわち還元剤添加位置よりも下流側で)菌の増殖がみられることが多く、環境変化がないとまたそこで菌の繁殖が起こりやすいと考えられる。また、環境変化がないと耐性菌も発生しやすい。したがって、酸化剤を間欠的に添加し、環境変化を起こすことが好ましい。
前処理装置の殺菌のために供給される酸化剤は、供給液中の菌類、微生物が前処理装置内で繁殖、付着などするのを防止するために供給されるもので、塩素系酸化剤、過酸化水素類、過酢酸類、クロラミン類、オゾンなどを用いることができる。中でも、費用や殺菌力、取扱の容易さなどから塩素系酸化剤が使用されることが多い。
酸化剤の供給量は、供給液の性状、前処理装置の構成などにより異なるが、一般的に、供給液に添加した直後(但し攪拌後)の有効残留濃度が0.1〜20mg/L程度となるようにすることが好ましい。一方、後の中和用還元剤の添加量を減らすためには、できるだけ還元剤添加位置の上流(還元剤を添加する直前)での有効残留塩素濃度を0.1〜1mg/L程度にすることが望ましい。
一方、還元剤としては、水溶性で還元性が大きく、半透膜への影響がないものが望ましく、取扱が容易である点などから、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウムなどが用いられる。なお、還元剤として、亜硫酸ナトリウムや亜硫酸水素ナトリウムを用いる場合、標準的な海水のように供給液における銅の濃度が2μm/L以下であれば問題はないが、この濃度を超える場合は、温度、pH、全溶解性物質濃度、塩素イオン濃度、反応時間、容存酸素濃度などの条件により酸化性物質が精製される可能性があり、銅の濃度には注意する必要がある。
以上のような膜分離装置に、本発明では、さらに、前処理手段よりも下流側かつ還元剤供給手段よりも上流側に、酸化剤濃度または酸化還元電位を測定する第一の測定手段を設けるとともに、還元剤供給手段よりも下流側かつ半透膜モジュールよりも上流側に、酸化剤濃度または酸化還元電位を測定する第二の測定手段を設け、さらに、第一の測定手段の測定結果に基づいて還元剤供給の要否を決定するとともに、前記第二の測定手段の測定結果に基づいて、還元剤の供給量を決定する制御手段を設ける。
これらの測定手段、制御手段は具体的に次のように使用される。
半透膜モジュールの供給液には、上述したように、前処理に供されるまでの間に酸化剤が供給され、その後、半透膜モジュールに到達するまでの間に還元剤が供給される。このとき、還元剤を過剰に供給すると薬品コストが無駄にかかり、過少に供給すると半透膜が劣化することになる。そのため、まず、第一の測定手段で、前処理よりも下流側かつ前記半透膜モジュールよりも上流側で供給液の酸化剤濃度または酸化還元電位を測定する。そして、この測定結果に基づいて還元剤供給の要否を決定し、要と判断する場合には、第一の測定手段よりも下流側かつ半透膜モジュールよりも上流側に設けられた還元剤供給手段により、半透膜モジュールの供給液に還元剤を供給する。
たとえば、酸化還元電位計を用いる場合、還元剤添加位置よりも上流側の酸化還元電位計が上限値、(具体的には300mV、望ましくは250mV)越えた場合、もしくは、残留塩素計を用いる場合であれば、残留塩素計で塩素が含まれていることを検知した場合、還元剤を添加する。なお、還元剤は還元剤添加位置よりも上流側にある酸化還元電位計が上限値を超えている間もしくは残留塩素計が塩素を検知している場合は常に添加を続けることが好ましい。
還元剤の供給量は、殺菌開始当初、安全をみて、投入した酸化剤に対する理論添加量の1〜10倍等量添加することが好ましいが、供給液もしくは前処理装置内で酸化剤が殺菌等のために消費されるために、濃度が減ることが一般的であるため、その後、酸化還元電位計や残留塩素計での測定結果に基づいてコントロールすることで、たとえば理論添加量以下とすることができる。すなわち、たとえ酸化剤の添加量に対して1倍等量の理論添加量で還元剤を添加しても、還元剤の供給量は過剰となるので、さらに還元剤添加量を低減することができる。
理論添加量とは、投入した酸化剤が供給液もしくは前処理装置内で消費されなかったとして、その酸化剤を全量還元するために必要となる還元剤添加量の理論値である。たとえば酸化剤として次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)を用い、還元剤として亜硫酸水素ナトリウム(NaHSO3)を用いる場合は、1モル対1モルで反応するため、それぞれの分子量74.448:104.065の比率で反応することとなる。したがって、次亜塩素酸ナトリウムを濃度1mg/Lで投入する場合、亜硫酸水素ナトリウムの理論添加量は、104.065÷74.448≒1.4で、1.4mg/Lとなる。なお、酸化剤、還元剤の濃度は、添加する酸化剤もしくは還元剤の薬液中の水分を除く有効成分の重量を添加される液体の水量で割った値である。
そして、還元剤を供給している間、第二の測定手段では、還元剤を供給した位置よりも下流側かつ半透膜モジュールよりも上流側における供給液の酸化剤濃度または酸化還元電位を測定し、還元剤の適正供給量や適正供給濃度を算出する。制御手段は、この算出結果に基づき還元剤供給手段による供給量、供給濃度を適宜制御する。
たとえば、還元剤を添加している状態で、還元剤供給位置よりも下流側の酸化還元電位計が低い値を示す場合、たとえば200mV以下の値を示す場合、還元剤供給量は過剰であるといえるので、還元剤添加量を徐々にその電位計の値が200mVを越えるところまで緩やかに減らす。
このように、本発明によれば、還元剤供給位置よりも上流側で供給液の酸化剤濃度や酸化還元電位を測定し、その結果に基づいて還元剤添加の要否を決定することで、計測機器の応答速度が遅かったとしても、酸化剤を含有する供給水が半透膜に供給されることを防ぐことができ、また、還元剤供給位置よりも下流側で供給液の酸化剤濃度や酸化還元電位を測定し、還元剤の添加量を決定、制御することで、還元剤を過剰に供給し続けることがなくなる。すなわち還元剤の供給時期、供給量、供給濃度を適切にコントロールすることができ、無駄に薬品を使用するということを防ぐことができる。
特に、有機物や菌類が多いと考えられている供給液を処理する装置では、酸化剤の供給量が多くなるので、従来のように一定量の還元剤を投入する場合、必然的に還元剤の供給量も安全をみて多くせざるを得ない。そのため、現実には過剰な量の還元剤を添加していたり、還元剤添加位置上流(還元剤を添加する直前)での有効残留塩素濃度が1mg/Lを上回ってしまい易いという問題がある。しかしながら、本発明によれば、還元剤供給位置よりも下流側で供給液の酸化剤濃度や酸化還元電位を測定し、還元剤の添加量を決定、制御することで、そのような場合にも、酸化剤を含有する供給水が半透膜に供給されることを防ぎつつ還元剤の使用量を低減することができるのである。
なお、半透膜に酸化剤が流入する事をさらに確実に防ぐためには、還元剤添加位置よりも下流側に設けた第二の測定手段での測定結果に基づいて、膜分離装置の運転停止を判断してもよい。たとえば、酸化還元電位計が350mV以上、望ましくは300mV以上になった場合に、膜分離装置を停止し、酸化剤を含む供給液が半透膜モジュールに流入しないようにする機構を設けることが好ましい。
図1の装置で、供給水を海水として、供給圧力6MPa、水温20℃、回収率60%で、取水部において5mg/Lの次亜塩素酸ナトリウムを間欠添加した場合において、酸化還元電位計X1の酸化還元電位は300mVを越え、亜硫酸水素ナトリウムの添加が必要となった。そこで、過剰量の亜硫酸水素ナトリウムを10mg/L添加した場合に、酸化還元電位計X2の酸化還元電位は100mV程度となり、過剰な状態であった。そこで酸化還元電位計X2の酸化還元電位を200mV程度となるように亜硫酸水素ナトリウムの添加量を減らすと1.5mg/L程度にまで添加量を削減できた。
実施例1で使用した装置構成を示す概略模式図である。

Claims (3)

  1. 逆浸透膜および/またはナノろ過膜を備えた半透膜モジュールと、該半透膜モジュールへの供給液に前処理を施す前処理手段と、該前処理手段内もしくは該前処理手段よりも上流側に配置される、酸化剤を供給する酸化剤供給手段と、前記前処理手段よりも下流側かつ前記半透膜モジュールよりも上流側に配置される、還元剤を供給する還元剤供給手段と、前記前処理手段よりも下流側かつ前記還元剤供給手段よりも上流側に配置される、酸化剤濃度または酸化還元電位を測定する第一の測定手段と、前記還元剤供給手段よりも下流側かつ前記半透膜モジュールよりも上流側に配置される、酸化剤濃度または酸化還元電位を測定する第二の測定手段とを備え、かつ、前記第一の測定手段の測定結果に基づいて還元剤供給の要否を決定するとともに、前記第二の測定手段の測定結果に基づいて還元剤の供給量を決定する制御手段を備えている膜分離装置。
  2. 前処理を施した供給液を逆浸透膜および/またはナノろ過膜を備えた半透膜モジュールへ供給し膜分離を行うに際し、前記供給液に、前処理中もしくは前処理よりも上流側で酸化剤を供給するとともに、前処理よりも下流側かつ前記半透膜モジュールよりも上流側で還元剤を供給する膜分離方法であって、
    前処理よりも下流側かつ前記半透膜モジュールよりも上流側で供給液の酸化剤濃度または酸化還元電位を測定して還元剤供給の要否を決定するともに、還元剤供給よりも下流側かつ前記半透膜モジュールよりも上流側で供給液の酸化剤濃度または酸化還元電位を測定し還元剤の供給量を決定する膜分離方法。
  3. 前記酸化剤を間欠的に供給する、請求項2に記載の膜分離方法。
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