JP2008294380A - 部品内蔵モジュール及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】接続部分の品質がより良好な部品内蔵モジュールを提供すること。
【解決手段】無機フィラ及び熱硬化性樹脂を含む混合物によって形成され、半導体素子12及びチップ部品13が内蔵された内蔵層11と、内蔵層11の少なくとも一方の面に設けられた回路基板15とを備え、内蔵層11は導電性樹脂161を有するインナービア16を有し、内蔵層11の25℃における熱膨張係数は、回路基板15の25℃における熱膨張係数以下である、部品内蔵モジュールである。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子部品が内蔵された部品内蔵モジュール及びその製造方法に関する。
近年のエレクトロニクス機器の小型化、薄型化及び高機能化に伴って、プリント基板に実装される電子部品の高密度実装化、および、電子部品が実装された回路基板の高機能化への要求が益々強くなっている。
このような状況の中、少なくとも無機フィラと熱硬化性樹脂を含む電気絶縁材によって形成される内蔵層に電子部品を埋め込み、少なくとも片面に回路基板を備えた部品内蔵モジュールが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
部品内蔵モジュールでは、通常、プリント基板の表面に実装している能動部品(例えば、半導体素子)や受動部品(例えば、コンデンサ)が内蔵層の中に埋め込まれ、3次元実装されている。
図7(a)を参照しながら、部品内蔵モジュールの基本構成について説明する。
部品内蔵モジュール100では、電気絶縁材からなる内蔵層101に能動素子である半導体素子102や受動部品であるチップ部品103が内蔵されている。例えば半導体素子102は、回路基板105の配線パターン104上にフリップチップ実装されている。内蔵層101は少なくとも無機フィラと熱硬化性樹脂を含む混合物から形成されている。内蔵層101の両面には、配線パターン104を備えた回路基板105が設けられている。
図7(a)では、両面に回路基板105を備えている場合について説明するが、回路基板105が片面のみに配置されていても良い。内蔵層101の両面端にある配線パターン104の間の電気的接続は、導電性樹脂からなるインナービア106によって行われる。
以上のような構成により、基板の面積を削減することができる。また、表面実装の場合と比較して、電子部品を配置する自由度が高めるため、電子部品間の配線の最適化によって高周波特性の改善なども見込むことができる。
特許第3547423号
しかしながら、実使用を考えた場合、部品内蔵モジュール100を使っていない状態では、部品内蔵モジュール100の温度は室温である約25℃であるが、半導体素子102が駆動すると発熱し、部品内蔵モジュール100の温度は40℃〜120℃に上昇する。そのため、部品内蔵モジュール100は、そのON,OFFに伴い、25℃と40〜120℃との間の熱履歴に繰り返しさらされることになる。
部品内蔵モジュール100が室温(約25℃)の状態を図7(a)とする。この状態から温度が上昇すると内蔵層101と回路基板105が熱膨張する。例えば、内蔵層101の熱膨張係数が、回路基板105の熱膨張係数より大きい場合、図7(b)に示すように内蔵層101の方が回路基板105より膨張しようとする。しかし実際は回路基板105に横方向に膨張しようとする成分は規制されるので、内蔵層101は横方向に十分に膨張することができず縦方向(矢印Z´参照)に大きく膨張する(図7(c))。
この時、配線パターン104と、インナービア106、チップ部品103及び半導体素子102との間の接続部分107a、b、cには、接続を引き離そうとする方向に大きな力が働く(図7(c))。
従って、25℃と40〜120℃との間の熱履歴が繰り返されると、インナービア106、チップ部品103及び半導体素子102の接続部分の剥離等が発生する場合があり、接続部分の品質に悪影響が及ぼされる。
本発明は、上記従来の部品内蔵モジュールの課題を考慮し、接続部分の品質がより良好な部品内蔵モジュール及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、第1の本発明は、
無機フィラ及び熱硬化性樹脂を含む混合物によって形成され、少なくとも一つ以上の電子部品が内蔵された内蔵層と、
前記内蔵層の少なくとも一方の面に設けられた基板とを備え、
前記内蔵層の熱膨張係数は、前記基板の熱膨張係数以下である、部品内蔵モジュールである。
又、第2の本発明は、
前記内蔵層の一方の面と他方の面の間に形成された貫通孔に、導電性樹脂が充填されて形成されたインナービアを備え、
前記内蔵層の熱膨張係数は、前記導電性樹脂の熱膨張係数以下である、第1の本発明の部品内蔵モジュールである。
又、第3の本発明は、
前記電子部品は、前記基板に実装されている半導体素子であり、
前記半導体素子と前記基板の間には、封止樹脂が設けられており、
前記内蔵層の熱膨張係数は、前記封止樹脂の熱膨張係数以下である、第1の本発明の部品内蔵モジュールである。
又、第4の本発明は、
前記電子部品は、前記基板に実装されている半導体素子であり、
前記半導体素子と前記基板の間には、封止樹脂が設けられており、
前記封止樹脂の熱膨張係数は、前記基板の熱膨張係数以上である、第1の本発明の部品内蔵モジュールである。
又、第5の本発明は、
前記内蔵層のガラス転移温度が、前記基板のガラス転移温度以上である、第1の本発明の部品内蔵モジュールである。
又、第6の本発明は、
第1の基板の配線パターンに電子部品を実装する実装工程と、
無機フィラ及び未硬化状態の熱硬化性樹脂を含む混合物によって形成され、硬化後の熱膨張係数が前記第1の基板の熱膨張係数以下となる内蔵層に貫通孔を形成し、前記貫通孔に導電性樹脂を充填し、インナービアを形成するインナービア形成工程と、
前記内蔵層の一方の面に、前記電子部品を実装した面が対向するように前記第1の基板を配置し、前記内蔵層の他方の面に、前記内蔵層の前記硬化後の熱膨張係数以上の熱膨張係数を有する第2の基板を配置し、前記第1の基板、前記内蔵層及び前記第2の基板を加熱及び加圧する加熱・加圧工程とを備えた、部品内蔵モジュールの製造方法である。
又、第7の本発明は、
基板及び離型キャリアの少なくとも一方の配線パターンに電子部品を実装する実装工程と、
無機フィラ及び未硬化状態の熱硬化性樹脂を含む混合物によって形成され、硬化後の熱膨張係数が前記基板の熱膨張係数以下となる内蔵層に貫通孔を形成し、前記貫通孔に導電性樹脂を充填し、インナービアを形成するインナービア形成工程と、
前記基板及び前記離型キャリアのうち一方を、その電子部品が実装された面と、前記内蔵層の一方の面が対向するように配置し、前記内蔵層の他方の面に、前記基板基板及び前記離型キャリアのうちの他方を配置し、前記基板、前記内蔵層及び前記離型キャリアを加熱及び加圧する加熱・加圧工程と、
前記離型キャリアを剥離する剥離工程とを備えた、部品内蔵モジュールの製造方法である。
本発明によれば、接続部分の品質がより良好な部品内蔵モジュール及びその製造方法を提供することが出来る。
以下、図面を参照しながら、本発明にかかる実施の形態について説明する。以下の図面においては、説明の簡潔化のため、実質的に同一の機能を有する構成要素を同一の参照符号で示す。
(実施の形態1)
図1及び図2(a)、(b)を参照しながら、本発明にかかる実施の形態1の部品内蔵モジュール1について説明する。図1は、本実施の形態1の部品内蔵モジュール1の構成を模式的に示す正面断面図である。図2(a)、(b)は、本実施の形態1の部品内蔵モジュール1を説明するための正面断面図である。
図1に示すように、本実施の形態の部品内蔵モジュール1は、電気絶縁材によって形成されている内蔵層11と、その両面に設けられた回路基板15とを備えている。この内蔵層11は、少なくとも無機フィラと熱硬化性樹脂を含む混合物である電気絶縁材によって形成されている。又、回路基板15は、ビルドアップ基板、ガラスエポキシ基板、ALIVH基板、ポリイミド基板、液晶ポリマー基板などのプリント基板や、無機フィラと熱硬化性樹脂との混合物から形成された基板を用いることが出来る。
本実施の形態の部品内蔵モジュール1では、電気絶縁材からなる内蔵層11に能動素子である半導体素子12や、受動部品である例えば、チップ部品13が内蔵されている。このチップ部品13としては例えば、チップインダクタ、チップ抵抗、チップコンデンサを挙げることが出来る。又、半導体素子12は、回路基板15の配線パターン14上にフリップチップ実装されており、半導体素子12と回路基板15の間には封止樹脂18が充填されている。又、内蔵層11の両面端にある配線パターン14間の電気的接続は導電性樹脂161が充填されているインナービア16によって行われる。又、図1には、配線パターン14とインナービア16との接続部分17aと、配線パターン14とインナービア16との接続部分17bと、配線パターン14とチップ部品13との接続部分17cが図示されている。
次に、本実施の形態1の部品内蔵モジュール1の内蔵層11と回路基板15の熱膨張係数について説明する。
本実施の形態1では、下記(式1)を満たすように、内蔵層11の(室温に於ける)熱膨張係数が、回路基板15の熱膨張係数以下になるように、内蔵層11及び回路基板15の材料が調整されている。なお、熱膨張係数は温度によって変化するものであるので、室温である25℃(室温)における熱膨張係数を基準として、以下の説明を行う。

内蔵層11の25℃における熱膨張係数 ≦ 回路基板15の25℃における熱膨張係数・・・・(式1)
内蔵層11の熱膨張係数は、例えば内蔵層11に含まれる無機フィラの種類、大きさ、形状、添加量を変えることで調整することができる。又、無機フィラの種類としては、Al、MgO、BN、AlN、SiO等を挙げることができる。この中でも、SiOは、熱膨張係数を下げる効果が大きいため、より好ましい。無機フィラの大きさとしては平均粒径が0.1μm〜40μmである方が好ましく、形状は球形、針状、異形等を用いることが出来る。無機フィラの添加量は、内蔵層11に対し70〜95重量%が好ましい。尚、無機フィラの添加量が多いほうが熱膨張係数を下げる効果が大きくなる。
また、内蔵層11の熱硬化性樹脂の種類を変えることで、内蔵層11の熱膨張係数を調整することもできる。熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シアネート樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、またはそれらの混合物などを用いることが出来る。
実使用を考えた場合、部品内蔵モジュール1を動作させていない状態では、部品内蔵モジュールは室温の25℃となり、半導体素子12が駆動すると発熱すると部品内蔵モジュールの温度は40℃〜120℃に上昇する。
従って、部品内蔵モジュールのONとOFFに伴い、部品モジュールは25℃と40〜120℃との間の熱履歴に繰り返しさらされることになる。
はじめに、内蔵層11の熱膨張係数が回路基板15の熱膨張係数よりも小さい場合について説明を行い、続いて内蔵層11と回路基板15の熱膨張係数が等しい場合について説明を行う。
図1は、部品内蔵モジュールが室温(25℃)の状態を示している。半導体素子12の駆動によって、温度が上昇すると内蔵層11と回路基板15が熱膨張する。
本実施の形態1の部品内蔵モジュール1において、内蔵層11の熱膨張係数が、回路基板15の熱膨張係数より小さい場合には、図2(a)の模式図に示すように回路基板15の方が内蔵層11より膨張しようとする。尚、図2(a)では、説明のため内蔵層11と回路基板15との間を離し、誇張して図示されている。
すると、内蔵層11は回路基板15によって横方向に引っ張られる形となり、図2(b)に示すように内蔵層11には縦方向(図2(b)の矢印Z参照)に圧縮しようとする力が働くことになる。
内蔵層11の上下方向(図7(c)矢印Z´参照)の伸びは、熱膨張によって上下に広がろうとする成分(図7(c)の矢印Z´参照)と、圧縮する成分(図2(b)の矢印Z参照)との合計のため、従来と比較して熱膨張による上下方向の伸びは小さくなる。更に、圧縮効果が熱膨張を上回る時は、部品内蔵モジュール1は上下方向に縮む(矢印Z参照)。
従って、配線パターン14とインナービア16、半導体素子12及びチップ部品13の間の接続部分17a、b、cに対して、引き離す方向に働く力を弱くすることができ、接続部分の信頼性をより向上させることが可能となる。更に、圧縮効果が熱膨張を上回る時は、接続を助ける方向に力が働く。
その結果、25℃と40〜120℃との間の熱履歴に対しても、インナービア16、半導体素子12及びチップ部品13の接続部分17a、b、cに対して従来に比べ良好な信頼性を得ることが出来る(図2(b)参照)。
一方、本実施の形態1の部品内蔵モジュール1において、内蔵層11の熱膨張係数が回路基板15の熱膨張係数と同じ場合であっても、接続部分17a、b、cを引き離す方向に働く力を抑制できる。しかしながら、回路基板15に対して内蔵層11の熱膨張係数が小さい方が、接続を助ける方向に力が働く場合があるため、より好ましい。
尚、本実施の形態1の内蔵層11は、少なくとも熱硬化性樹脂と無機フィラが混入された樹脂材料からなるコンポジットシートであるが、必要であれば、無機フィラと熱硬化性樹脂の複合物に、更にカップリング剤、分散剤、着色剤、離型剤を添加することも可能である。
尚、上記のように本実施の形態では、内蔵層11の両面に回路基板15を備えている場合について説明しているが、内蔵層11の片面にのみ回路基板15が設けられている構成であってもよい。
次に、実施例について述べる。
(実施例)
実施の形態1における部品内蔵モジュール1の回路基板15の熱膨張係数を16(ppm/℃)と調整し、内蔵層11の熱膨張係数を12(ppm/℃)と調整し、インナービア16内の導電性樹脂161の熱膨張係数を50(ppm/℃)と調整し、封止樹脂18の熱膨張係数を30(ppm/℃)と調整した実施例の部品内蔵モジュールが、n=30サンプル用意された。これらの部品内蔵モジュールを20〜125℃の熱履歴にさらして耐久性試験が行われた。熱履歴にさらす方法としては、液槽冷熱衝撃試験機を用いて、部品内蔵モジュール1を20℃と125℃の液に5分間浸漬させる方法が用いられた。また、1日に1回熱履歴にさらされると仮定し、10年間の動作保証に安全率を考慮し、8000サイクルの試験が行われた。
この試験中1000、2000、並びに4000サイクル後、及び試験終了後の8000サイクル後において、接続部17a、17b、17cのそれぞれについて直流における抵抗値の変化が測定された。初期の抵抗値に対して、抵抗値が100%以上となった部品内蔵モジュールが不良として判定された。
(比較例)
一方、上記実施例の部品内蔵モジュールと比較して、内蔵層11の熱膨張係数が24(ppm/℃)と異なる値に調整された部品内蔵モジュールが、n=30サンプル作成され、上記と同様の熱履歴にさらして試験が行われた。比較例の部品内蔵モジュールでは、回路基板15の熱膨張係数が16(ppm/℃)であるため、内蔵層11の熱膨張係数が回路基板15の熱膨張係数よりも大きいことになる。
上記実施例と比較例の結果が(表1)に示されている。
Figure 2008294380
(表1)の結果、内蔵層11の熱膨張係数が、回路基板15の熱膨張係数16(ppm/℃)よりも小さい12(ppm/℃)である部品内蔵モジュールの方が、接続部分17a、b、cの信頼性が良いことが分かった。
(実施の形態2)
本発明にかかる実施の形態2における部品内蔵モジュールは、実施の形態1の部品内蔵モジュール1と基本的な構成は同じであるが、実施の形態1と異なり、内蔵層11とインナービア16内の導電性樹脂161の熱膨張係数の関係を更に規定したものである。
本実施の形態2の部品内蔵モジュール1は、実施の形態1に加えて、式(2)を満たすように、室温に於ける内蔵層11の熱膨張係数が、インナービア16内の導電性樹脂161の熱膨張係数よりも小さくなるように、内蔵層11及び導電性樹脂161を形成する材料が調整されている。この導電性樹脂161は、金や銀、銅の粉末を導電材料とし、エポキシ樹脂、フェノール樹脂またはシアネート樹脂等の熱硬化性樹脂を混練したものが使用できる。特に、銅は導電性が良好で、マイグレーションも少ないため有効である。また、熱硬化性樹脂も液状のエポキシ樹脂が耐熱性の面で安定である。熱膨張率の差は、混合される無機フィラの材料及び量によって調整することが出来る。例えば、内蔵層11には溶融シリカ(熱膨張係数:0.5ppm/℃)を添加し、導電性樹脂161には、銅粉末(熱膨張係数:16ppm/℃)等を添加する事が出来る。この添加量としては、体積率で約50%程度とすることが出来る。

内蔵層11の25℃における熱膨張係数 ≦ インナービア16内の導電性樹脂161の25℃における熱膨張係数・・・(式2)

次に、内蔵層11の熱膨張係数がインナービア16内の導電性樹脂161の熱膨張係数よりも小さい場合について説明を行い、続いて内蔵層11と導電性樹脂161の熱膨張係数が等しい場合について説明を行う。
部品内蔵モジュール1の温度が、室温(25℃)の状態から上昇すると内蔵層11とインナービア16内に充填されている導電性樹脂161が熱膨張する。
この際、内蔵層11の熱膨張係数が、導電性樹脂161の熱膨張係数より小さい場合には、導電性樹脂161の方が内蔵層11より上下方向に膨張し、配線パターン14に接触しようとする。
その結果、25℃と40〜120℃との間の熱履歴に対しても、インナービア16の接続部分17aに対して従来に比べ良好な信頼性を得ることが出来る(図1参照)。
一方、内蔵層11の熱膨張係数がインナービア16内の導電性樹脂161の熱膨張係数と同じ場合には、内蔵層11と同じ量、導電性樹脂161も熱膨張するため、接続部分107aに対して引き離そうとする力がかからず、良好な信頼性を得ることが出来る。しかしながら、内蔵層11よりインナービア16内の導電性樹脂161の熱膨張係数が大きい方が、インナービア16と配線パターン14の接続部分17aにおける接触を助ける方向に力が働くため、より好ましい。
(実施の形態3)
本発明にかかる実施の形態3における部品内蔵モジュールは、実施の形態1の部品内蔵モジュール1と基本的な構成は同じであるが、実施の形態1と異なり、内蔵層11と封止樹脂18の熱膨張係数の関係を更に規定したものである。
本実施の形態3に部品内蔵モジュール1は、実施の形態1に加えて、式(3)を満たすように室温における内蔵層11の熱膨張係数が、封止樹脂18の熱膨張係数以下になるように、内蔵層11及び封止樹脂18を形成する材料が調整されている。

内蔵層11の25℃における熱膨張係数 ≦ 封止樹脂18の25℃における熱膨張係数・・・・(式3)

次に、内蔵層11の熱膨張係数が封止樹脂18の熱膨張係数よりも小さい場合について説明を行い、続いて内蔵層11と封止樹脂18の熱膨張係数が等しい場合について説明を行う。
部品内蔵モジュール1の温度が、室温(25℃)の状態から上昇すると内蔵層11と封止樹脂18が熱膨張する。
この際、内蔵層11の熱膨張係数が封止樹脂18の熱膨張係数よりも小さい場合には、封止樹脂18の方が内蔵層11より縦膨張しようとするが、内蔵層11によって、封止樹脂18の熱膨張が抑えられる。
そのため、半導体素子12の接続部分17bの接触を引き離そうとする力が軽減し、25℃と40〜120℃との間の熱履歴に対しても、半導体素子12の接続部分17bは、従来に比べ良好な信頼性を得ることが出来る(図1参照)。
一方、内蔵層11の熱膨張係数が封止樹脂18の熱膨張係数と同じ場合にも、内蔵層11と同じ量、封止樹脂も熱膨張するため、接続部分107bに対して引き離そうとする力がかからず、良好な信頼性を得ることが出来る。
しかしながら、封止樹脂18よりも内蔵層11の熱膨張係数が小さい方が、封止樹脂の熱による上下方向への膨張が相対的に抑制されるため、接続部17bに対して引き離そうとする力が小さくなり、良好な信頼性を得ることが出来る。
又、封止樹脂18の熱膨張係数は、例えば封止樹脂18に含まれる無機フィラの種類、大きさ、形状、添加量を変えることで調整する事ができる。無機フィラの種類としては、Al、MgO、BN、AlN、SiO等を挙げることができる。
また、封止樹脂18の熱硬化性樹脂を変えることで、封止樹脂18の熱膨張係数を調整することもできる。熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シアネート樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、またはそれらの混合物などを適宜選択して用いることが出来る。
(実施の形態4)
本発明にかかる実施の形態4における部品内蔵モジュールは、実施の形態1の部品内蔵モジュールと基本的な構成は同じであるが、実施の形態1と異なり、封止樹脂18と回路基板15の熱膨張係数の関係を更に規定したものである。
本実施の形態4の部品内蔵モジュール1は、実施の形態1に加えて、(式4)を満たすように室温に於ける封止樹脂18の熱膨張係数が、回路基板15の熱膨張係数以下になるように回路基板15及び封止樹脂18を形成する材料が調整されている。

封止樹脂18の25℃における熱膨張係数 ≦ 回路基板15の25℃における熱膨張係数・・・(式4)

次に、封止樹脂18の熱膨張係数が回路基板15の熱膨張係数よりも小さい場合について説明を行い、続いて封止樹脂18と回路基板15の熱膨張係数が等しい場合について説明を行う。
部品内蔵モジュールの温度が、室温(25℃)の状態から上昇すると封止樹脂18と回路基板15が熱膨張する。
この際に、本実施の形態4の部品内蔵モジュール1において、封止樹脂18の熱膨張係数が、回路基板15の熱膨張係数よりも小さい場合には、回路基板15の方が封止樹脂18より膨張しようとする。
そのため、封止樹脂18は回路基板15に横に引っ張られる形となり、封止樹脂18には縦方向(図2(b)矢印Z参照)に圧縮しようとする力が働く。つまり、半導体素子12の接続部分17bの接続を助ける方向に力が働く。
封止樹脂18の上下方向(図7(c)矢印Z´参照)の伸びは、熱膨張によって上下に広がろうとする成分(図7(c)の矢印Z´参照)と、圧縮する成分(図2(b)の矢印Z参照)との合計のため、従来の熱膨張のみの場合と比較して、上下方向の伸びは、より小さくなる。更に、圧縮効果が熱膨張を上回る時は、上下方向に縮む(矢印Z参照)。
その結果、25℃と40〜120℃との間の熱履歴に対しても、半導体素子12の接続部分17bは、従来に比べ良好な信頼性を得ることが出来る。
一方、本実施の形態4の部品内蔵モジュール1において、封止樹脂18の熱膨張係数が回路基板15の熱膨張係数と同じ場合でも、接続部分17bを引き離す方向に働く力を抑制できる。しかしながら、回路基板15に対して封止樹脂18の熱膨張係数が小さい方が、接続部分17bにおける接続を助ける方向に力が働く場合があるため、より好ましい。
又、本実施の形態4では、封止樹脂18の熱膨張係数が、回路基板15の熱膨張係数よりも小さいという特徴を実施の形態1の部品内蔵モジュールに付加しているが、実施の形態3の部品内蔵モジュール1に付加しても良い。この場合、回路基板15と封止樹脂18と内蔵層11の25℃における熱膨張係数(室温25℃)の関係は、下記(式5)に示す関係を満たす。

内蔵層11の25℃における熱膨張係数 ≦ 封止樹脂18の25℃における熱膨張係数 ≦ 回路基板15の25℃における熱膨張係数・・・(式5)

(実施の形態5)
本発明にかかる実施の形態5における部品内蔵モジュールは、実施の形態1の部品内蔵モジュールと基本的な構成は同じであるが、実施の形態1と異なり、回路基板15と内蔵層11のガラス転移温度の関係を更に規定したものである。
本実施の形態5の部品内蔵モジュール1は、実施の形態1に加えて、(式6)を満たすように内蔵層11のガラス転移温度(Tg)が、回路基板15のガラス転移温度(Tg)以上になるように調整されている。

内蔵層11のガラス転移温度 ≧ 回路基板15のガラス転移温度・・・(式6)

はじめに、内蔵層11のガラス転移温度が回路基板15のガラス転移温度よりも高い場合について説明を行い、続いて内蔵層11のガラス転移温度が回路基板15のガラス転移温度が等しい場合について説明する。
部品内蔵モジュール1をリフロー処理する際に、その温度が室温(25℃)状態から、240℃まで上昇すると内蔵層11と回路基板15が熱膨張する。樹脂はガラス転移温度以上でより熱膨張係数が大きくなる。
本実施の形態5の部品内蔵モジュール1において、内蔵層11のガラス転移温度が、回路基板15のガラス転移温度よりも高い場合には、ガラス転移温度の低い回路基板15のほうが、内蔵層11より熱膨張しようとする。
そのため、内蔵層11は回路基板15により横に引っ張られる形となり、内蔵層11には縦方向(図2(b)の矢印Z参照)圧縮しようとする力がより働く。つまり、インナービア16、半導体素子12、及びチップ部品13の接続を助ける方向に力が働く。
その結果、25℃と240℃の間の熱履歴に対しても、配線パターン14とインナービア16の接続部分17a、半導体素子12の接続部分17b、及びチップ部品13の接続部分17cは、従来に比べ良好な信頼性を得ることが出来る。
一方、本実施の形態5の部品内蔵モジュール1において、内蔵層11と回路基板15のガラス転移温度が同じ場合であっても、接続部分17a、b、cを引き離す方向に働く力を抑制できる。しかしながら、回路基板15に対して内蔵層11のガラス転移温度が高い方が、接続を助ける方向に力が働く場合があるため、より好ましい。
尚、内蔵層11のガラス転移温度を調整する方法としては、内蔵層11に含まれる熱硬化性樹脂の主剤あるいは硬化剤を変更することによって調整できる。
又、内蔵層11の両面に回路基板15がある場合について説明をしたが、図3(a)に示す部品内蔵モジュール2のように、回路基板15が内蔵層11の上面にのみ設けられていても良いし、図3(b)に示す部品内蔵モジュール3のように内蔵層11の下面に設けられていても良く、少なくとも片面に設けられていれば、同様な効果を発揮することが出来る。
又、内蔵層11が1段構成の場合について説明したが、図3(c)に示す部品内蔵モジュール4のように、回路基板15を介して内蔵層11が2層以上ある場合でも同様の効果を発揮することが出来る。
更に、内蔵層11が1段構成の場合について説明したが、図3(d)に示す部品内蔵モジュール5のように、回路基板15の間に内蔵層11が2層以上ある場合でも同様の効果を発揮する。
(実施の形態6)
以下に、主に図4(a)(b)を参照しながら、本発明にかかる実施の形態6における部品内蔵モジュールの製造方法について説明する。本実施の形態6の部品内蔵モジュールの製造方法は、実施の形態1の部品内蔵モジュール1を製造する方法に相当する。図4(a)、(b)は、本発明にかかる実施の形態6における部品内蔵モジュールの製造方法を模式的に示す工程断面図である。
まず、図4(a)に示すように、無機フィラと未硬化状態の熱硬化性樹脂の混合物をシート状に加工した内蔵層11に貫通孔が形成され、更に、貫通孔に未硬化状態の導電性樹脂161を充填することによりインナービア16が形成される。この工程が、本発明のインナービア形成工程の一例に相当する。尚、図4(a)には示されていないが、半導体素子12及びチップ部品13が内蔵される部分の内蔵層11に予め空隙を形成しておいても良い。空隙は、レーザー加工法や金型による加工、又はパンチング加工で行なうことができる。
内蔵層11は、無機フィラと液状の熱硬化性樹脂を混合して作製されたペースト状混練物、又は、溶剤で低粘度化した熱硬化性樹脂を無機フィラに混合して同様に作製したペースト状混練物を加工することによって形成される。
ここで、内蔵層11の(室温25℃に於ける)熱膨張係数が、回路基板15の熱膨張係数よりも小さくなるように、内蔵層11に含まれる無機フィラの種類、大きさ、形状、添加量を変えることによって調整される。尚、無機フィラの種類としては、Al、MgO、BN、AlN、SiO等を挙げることができる。又、無機フィラの大きさとしては平均粒径が0.1μm〜40μmである方が好ましく、形状としては、球形、針状、異形等のものを用いることが出来る。無機フィラの添加量は、内蔵層11に対し70〜95重量%が好ましい。また、内蔵層11の熱硬化性樹脂を変えることで、内蔵層11の熱膨張係数を調整することもできる。熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シアネート樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、またはそれらの混合物などを用いることが出来る。
次に、ペースト状混練物を一定厚みに成型し、熱処理することで内蔵層11が得られる。尚、この熱処理は、液状樹脂を用いた場合、成型した状態では粘着性を有しているため、若干硬化を進めて未硬化状態で可撓性を維持しつつ粘着性を除去するために行われる。また、溶剤により樹脂を溶解させた混練物を用いた場合では、前述の溶剤を除去し、同様に未硬化の状態で可撓性を保持しながら粘着性が除去される。
このようにして作製された未硬化状態の内蔵層11に、レーザー加工法や金型による加工、又はパンチング加工によって貫通孔が形成される。特に、レーザー加工法においては、炭酸ガスレーザーやエキシマレーザーが加速度、微細加工の点で有効である。
インナービア16の導電性樹脂161は、金や銀、銅の粉末を導電材料とし、これに内蔵層11と同様の熱硬化性樹脂を混練したものを使用することができる。特に、銅は導電性が良好で、マイグレーションも少ないため有効である。また、熱硬化性樹脂も液状のエポキシ樹脂が耐熱性の面で安定なため有効である。
一方、回路基板15上には、所望の配線パターン14が形成され、配線パターン14上に半導体素子12やチップ部品13等の電子部品が実装される。この工程が、本発明の実装工程の一例に相当する。
電子部品を実装した配線パターン14を有する回路基板15と、上述した方法で作製した内蔵層11と、別途作製した配線パターン14を有する回路基板15とが位置合わせされる。
次に、位置合わせして重ねたものをプレスにより、加熱及び加圧して電子部品を内蔵層11に埋設する。加熱及び加圧することで、内蔵層11は再溶融し粘度が低い状態となり、電子部品が内蔵層11の中に埋設される。更に、加熱及び加圧を続けることで、内蔵層11の熱硬化性樹脂及びインナービア16の熱硬化性樹脂が完全に硬化する。これにより、内蔵層11と、電子部品及び回路基板15が機械的に強固に接着する。このように加熱及び加圧した状態が、図4(b)に示されている。尚、この工程が、本発明の加熱・加圧工程の一例に相当する。また、インナービア16は硬化により導電性を有するようになり、配線パターン14と電気的に接続した状態となる(図4(b)参照)。
このようにして作製された部品内蔵モジュール1は、内蔵層11の熱膨張係数が、回路基板15の熱膨張係数以下となるように材料が調整されている。
そのため、実施の形態1で述べたように、内蔵層11の熱膨張係数が回路基板15の熱膨張係数よりも小さい場合には、温度が上昇すると回路基板15の方が内蔵層11より膨張しようとする。よって内蔵層11は回路基板15に横に引っ張られる形となり、内蔵層11には縦方向(図2(b)矢印Z参照)に圧縮しようとする力が働く。
内蔵層11の上下方向(図7(c)矢印Z´参照)の伸びは、熱膨張によって上下に広がろうとする成分(図7(c)の矢印Z´参照)と、圧縮する成分(図2(b)の矢印Z参照)との合計のため、従来と比較して熱膨張による上下方向の伸びは小さくなる。更に、圧縮効果が熱膨張を上回る時は、部品内蔵モジュール1は上下方向に縮む(矢印Z参照)。
従って、25℃と40〜120℃の間の熱履歴に対しても、インナービア16、半導体素子12及びチップ部品13の接続部分17a、b、cに対して引き離す方向に働く力を弱くすることができ、接続部分の信頼性をより向上させることが出来る。
このようにして内蔵層11に電子部品とインナービア16が内蔵され、かつ信頼性の高い部品内蔵モジュールを作製することが出来る。
一方、実施の形態1と同様に、部品内蔵モジュール1において、内蔵層11の熱膨張係数が回路基板15の熱膨張係数と同じ場合であっても、接続部分17a、b、cを引き離す方向に働く力を抑制できる。しかしながら、回路基板15に対して内蔵層11の熱膨張係数が小さい方が、接続を助ける方向に力が働く場合があるため、より好ましい。
尚、配線パターン14が形成された回路基板15のかわりに、配線パターン14が形成された離型キャリアが用いられてもよい。図5(a)〜(c)は、離型キャリア19を用いた場合の部品内蔵モジュールの製造方法を説明するための図である。この製造方法によって製造される部品内蔵モジュールは、図3(a)に示した部品内蔵モジュール2である。
図5(a)に示すように、電子部品を実装する回路基板15のかわりに、配線パターン14を有する離型キャリア19に電子部品が実装される。この工程が、本発明の実装工程の一例に相当する。
離型キャリア19は、配線パターン14を転写後、離型されるものであり、ポリエチレンやポリエチレンテレフタレートなどの有機フィルムや、銅などの金属箔が利用できる。配線パターン14は、離型キャリア19に銅箔などの金属箔を接着剤を介して接着させたものや、金属箔上に更に電解メッキ法などで形成することができる。このように膜状に形成した金属層を化学エッチング法などの既存の加工技術を利用して配線パターン14を形成することができる。
電子部品を実装した配線パターン14を有する離型キャリア19と、内蔵層11と、別途作製した配線パターン14を有する回路基板15との位置合わせが行われる。
次に、図5(b)に示すように、位置合わせして重ねたものをプレスすることにより、加熱及び加圧して電子部品が内蔵層11に埋設され、内蔵層11が硬化される。
加熱及び加圧を加えることで、内蔵層11は再溶融し粘度が低い状態となり、電子部品が内蔵層11の中に埋設される。更に加熱及び加圧を続けることで、内蔵層11の熱硬化性樹脂及びインナービア16の熱硬化性樹脂が完全に硬化される。これにより、内蔵層11と、電子部品、離型キャリア、及び回路基板15が機械的に強固に接着する。また、インナービア16は硬化により導電性を有するようになり、配線パターン14と電気的に接続される。最後に離型キャリア19が剥離される(本発明の剥離工程の一例に相当する)。離型キャリア19を剥離した状態が図5(c)に示されている。
このようにして作製された部品内蔵モジュール2は、内蔵層11の熱膨張係数が、回路基板15の熱膨張係数以下である。
内蔵層11の熱膨張係数が、回路基板15の熱膨張係数よりも小さい場合には、温度が上昇すると回路基板15の方が内蔵層11より膨張しようとする。よって内蔵層11は回路基板15に横に引っ張られる形となり、内蔵層11には縦方向(矢印Z参照)圧縮しようとする力が働く。
内蔵層11の上下方向(図7(c)矢印Z´参照)の伸びは、熱膨張によって上下に広がろうとする成分(図7(c)矢印Z´成分)と圧縮する成分(図5(c)矢印Z参照)との合計のため、従来と比較して熱膨張による上下方向の伸びは小さくなる。更に、圧縮効果が熱膨張を上回る時は、部品内蔵モジュール2は、上下方向(Z方向)に縮むことになる。
その結果、25℃と40〜120℃との間の熱履歴に対しても、インナービア16、半導体素子12及びチップ部品13の接続部分に対して従来に比べ良好な信頼性を得る。
このようにして内蔵層11に電子部品とインナービア16が内蔵され、かつ信頼性の高い部品内蔵モジュールが作製される。尚、内蔵層11の熱膨張係数が回路基板15の熱膨張係数と同じ場合でも、上述したように接続部分17a、b、cを引き離す方向に働く力を抑制できる。しかしながら、回路基板15に対して内蔵層11の熱膨張係数が小さい方が、接続を助ける方向に力が働く場合があるため、より好ましい。
尚、図5(a)〜(c)では、離型キャリア19上に半導体素子12やチップ部品13等の電子部品を実装したが、回路基板15上に電子部品を実装しても良い。
図6(a)は、内蔵層11の上面に離型キャリア19を用い、回路基板15上に電子部品を実装した例を示す正断面図である。図6(a)の状態から重ね合わされ、加熱及び加圧され、離型キャリア19を剥離することによって図6(b)に示す部品内蔵モジュールが作製される。尚、この図6(b)に示す部品内蔵モジュールは、図3(b)で示した部品内蔵モジュール3と同一である。
又、実施の形態1では、(式1)を満たす部品内蔵モジュールについて説明し、実施の形態2〜5では、実施の形態1に式(2)〜(6)の条件をそれぞれ付加した部品内蔵モジュールについて説明したが、これに限らず、式(1)〜(6)から1つ又は複数の適宜選択した式を満たすような部品内蔵モジュールであってもよく、上述した式1〜6を全て満たすような部品内蔵モジュールであってもよい。
本発明の部品内蔵モジュール及びその製造方法は、接続部分の品質がより良好な効果を有し、高密度実装化された部品内蔵モジュール等として用いることが出来る。
本発明にかかる実施の形態1における部品内蔵モジュールの正断面構成図 (a)(b)本発明にかかる実施の形態1における部品内蔵モジュールを説明するための正断面構成図 (a)〜(d)本発明にかかる実施の形態1における変形例の部品内蔵モジュールの正断面構成図 (a)(b)本発明にかかる実施の形態6における部品内蔵モジュールの製造方法を説明するための正断面構成図 (a)〜(c)本発明にかかる実施の形態6における部品内蔵モジュールの製造方法の変形例を説明するための正断面構成図 (a)(b)本発明にかかる実施の形態6における部品内蔵モジュールの製造方法の変形例を説明するための正断面構成図 (a)〜(c)従来の部品内蔵モジュールを説明するための正断面構成図
符号の説明
1 部品内蔵モジュール
11 内蔵層
12 半導体素子
13 チップ部品
14 配線パターン
15 回路基板
16 インナービア
17a、17b、17c 接続部分
18 封止樹脂

Claims (7)

  1. 無機フィラ及び熱硬化性樹脂を含む混合物によって形成され、少なくとも一つ以上の電子部品が内蔵された内蔵層と、
    前記内蔵層の少なくとも一方の面に設けられた基板とを備え、
    前記内蔵層の熱膨張係数は、前記基板の熱膨張係数以下である、部品内蔵モジュール。
  2. 前記内蔵層の一方の面と他方の面の間に形成された貫通孔に、導電性樹脂が充填されて形成されたインナービアを備え、
    前記内蔵層の熱膨張係数は、前記導電性樹脂の熱膨張係数以下である、請求項1記載の部品内蔵モジュール。
  3. 前記電子部品は、前記基板に実装されている半導体素子であり、
    前記半導体素子と前記基板の間には、封止樹脂が設けられており、
    前記内蔵層の熱膨張係数は、前記封止樹脂の熱膨張係数以下である、請求項1記載の部品内蔵モジュール。
  4. 前記電子部品は、前記基板に実装されている半導体素子であり、
    前記半導体素子と前記基板の間には、封止樹脂が設けられており、
    前記封止樹脂の熱膨張係数は、前記基板の熱膨張係数以下である、請求項1記載の部品内蔵モジュール。
  5. 前記内蔵層のガラス転移温度が、前記基板のガラス転移温度以上である、請求項1記載の部品内蔵モジュール。
  6. 第1の基板の配線パターンに電子部品を実装する実装工程と、
    無機フィラ及び未硬化状態の熱硬化性樹脂を含む混合物によって形成され、硬化後の熱膨張係数が前記第1の基板の熱膨張係数以下となる内蔵層に貫通孔を形成し、前記貫通孔に導電性樹脂を充填し、インナービアを形成するインナービア形成工程と、
    前記内蔵層の一方の面に、前記電子部品を実装した面が対向するように前記第1の基板を配置し、前記内蔵層の他方の面に、前記内蔵層の前記硬化後の熱膨張係数以上の熱膨張係数を有する第2の基板を配置し、前記第1の基板、前記内蔵層及び前記第2の基板を加熱及び加圧する加熱・加圧工程とを備えた、部品内蔵モジュールの製造方法。
  7. 基板及び離型キャリアの少なくとも一方の配線パターンに電子部品を実装する実装工程と、
    無機フィラ及び未硬化状態の熱硬化性樹脂を含む混合物によって形成され、硬化後の熱膨張係数が前記基板の熱膨張係数以下となる内蔵層に貫通孔を形成し、前記貫通孔に導電性樹脂を充填し、インナービアを形成するインナービア形成工程と、
    前記基板及び前記離型キャリアのうち一方を、その電子部品が実装された面と、前記内蔵層の一方の面が対向するように配置し、前記内蔵層の他方の面に、前記基板基板及び前記離型キャリアのうちの他方を配置し、前記基板、前記内蔵層及び前記離型キャリアを加熱及び加圧する加熱・加圧工程と、
    前記離型キャリアを剥離する剥離工程とを備えた、部品内蔵モジュールの製造方法。
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