JP2008294207A - メモリ素子、メモリセル、及びメモリセルアレイ - Google Patents

メモリ素子、メモリセル、及びメモリセルアレイ Download PDF

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Abstract

【課題】確実に多値記録を行うことが可能な新規な相変化型の不揮発性メモリ素子を提供する。
【解決手段】半導体基板12の主面を被覆する絶縁膜14上には、第1電極16及び第2電極18と相変化により情報を記録するメモリ部20とが形成されている。メモリ部20は、複数の薄膜が積層された多層構造を有している。メモリ部20の最下層には、第1の相変化材料で形成された第1の相変化層22が配置されている。第1の相変化層22は、絶縁膜14に接触すると共に、第1電極16及び第2電極18の各々と接触するように、第1電極16と第2電極18との間に設けられている。第1の相変化層22上には、第1の抵抗体で形成された第1の抵抗体層24、第2の相変化材料で形成された第2の相変化層26、及び第2の抵抗体で形成された第2の抵抗体層28がこの順で積層されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、メモリ素子、メモリセル、及びメモリセルアレイに係り、特に、室温において結晶相及びアモルファス相の何れかで安定化する相変化材料など、温度変化に応じて抵抗値が変化する材料を用い、抵抗値の相違を利用して情報を記録する相変化型の不揮発性メモリ素子、メモリセル、及びメモリセルアレイに関する。
近時、次世代の不揮発性メモリとして、PRAM(Phase change RAM)と称される相変化型の不揮発性メモリが注目されている。PRAMには、室温において結晶相及びアモルファス相の何れかで安定化する相変化材料が用いられる。相変化材料としては、GST(Ge-Sb-Te)等のカルコゲナイド系の材料が挙げられる。例えば、GeSbTeは、融点が630℃、結晶化温度が160℃である。この材料を600℃以上に昇温して溶融した後に、室温まで急冷した場合には、アモルファス相で安定化する。一方、この材料を160℃以上に昇温した後に、室温まで徐冷した場合には、結晶相で安定化する。
カルコゲナイド系の材料では、アモルファス相の比抵抗は、結晶相の比抵抗に比べて2桁〜4桁大きい。PRAMでは、このアモルファス相と結晶相の抵抗値の相違を利用して情報を記録する。PRAMへの情報の記録(書き込み)は、相変化材料に記録電流を通電して相変化材料を加熱し、相変化材料をアモルファス相又は結晶相に転移させることにより行う。例えば、高抵抗のアモルファス相を「1」、低抵抗の結晶相を「0」とすることで、2値の情報を記録することができる。また、相変化材料に所定電圧を印加したときに流れる電流量を検出することで、アモルファス相か結晶相かを判断し、書き込まれた情報の再生(読み出し)を行うことができる。
従来、記録密度を向上させる観点から、PRAMへの多値記録の方法が種々検討されている(例えば、特許文献1、2参照)。これらの方法では、相変化材料を部分的にアモルファス相又は結晶相に転移させた中間層を用いて多値記録を実現している。例えば、相変化材料の全体を結晶相とした場合を「0」、相変化材料の全体積の1/4をアモルファス相に転移させた場合を「1」、相変化材料の全体積の1/2をアモルファス相に転移させた場合を「2」、相変化材料の全体をアモルファス相に転移させた場合を「3」とすることで、多値の情報を記録することができる。
WO2005/031725 特開2006−155700
しかしながら、従来の多値記録方法では、各相の体積率は、相変化材料のサイズや相変化の回数により変動するために、確実に多値記録を行うことが困難であった。
本発明は、上記問題を解決すべく成されたもので、本発明の目的は、確実に多値記録を行うことが可能な新規な相変化型の不揮発性メモリ素子と、このメモリ素子を含むメモリセル及びメモリセルアレイと、を提供することにある。
上記目的を達成するために請求項1に記載のメモリ素子は、所定間隔を隔てて配置された一対の電極と、通電時の発熱によりオン状態となる第1のスイッチ抵抗素子、及び第1の抵抗体で形成された第1の抵抗素子を含んで構成され、一端が前記一対の電極の一方に接続されると共に他端が前記一対の電極の他方に接続されて前記第1のスイッチ抵抗素子及び前記第1の抵抗素子を直列に通過する電流通路が形成される第1のメモリ部と、通電時に発熱した前記第1の抵抗素子により加熱されてオン状態となる第2のスイッチ抵抗素子、及び第2の抵抗体で形成された第2の抵抗素子を含んで構成され、前記第1の抵抗素子と並列に接続されて前記第2のスイッチ抵抗素子及び前記第2の抵抗素子を直列に通過する電流通路が形成される第2のメモリ部と、を含むことを特徴とする。
前記第1のスイッチ抵抗素子と前記第2のスイッチ抵抗素子とが、温度変化に応じてアモルファス相及び結晶相の一方の相から他方の相に相変化する相変化材料で形成されることが好ましい。このような相変化材料で形成されると、前記第1のスイッチ抵抗素子が、通電時の発熱により、前記相変化材料がアモルファス相から結晶相に相転移して抵抗値が低下し、オン状態となると共に、前記第2のスイッチ抵抗素子が、通電時に発熱した前記第1の抵抗素子により加熱されて、前記相変化材料がアモルファス相から結晶相に相転移して抵抗値が低下し、オン状態となる。
上記のメモリ素子は、通電時に発熱した前記第2の抵抗素子により加熱されてオン状態となる第3のスイッチ抵抗素子、及び第3の抵抗体で形成された第3の抵抗素子を含んで構成され、前記第2の抵抗素子と並列に接続されて前記第3のスイッチ抵抗素子及び前記第3の抵抗素子を直列に通過する電流通路が形成される第3のメモリ部を、更に含むことができる。
また、上記のメモリ素子は、第3〜第n(nは4以上の整数)のメモリ部を更に含み、第k+1(kは3以上の整数、k<n)のメモリ部は、通電時に発熱した第kの抵抗素子による加熱によりオン状態となる第k+1のスイッチ抵抗素子、及び第k+1の抵抗体で形成された第k+1の抵抗素子を含んで構成され、前記第kの抵抗素子と並列に接続されて前記第k+1のスイッチ抵抗素子及び前記第k+1の抵抗素子を直列に通過する電流通路が形成されるようにすることができる。
請求項6に記載のメモリ素子は、所定間隔を隔てて配置された一対の電極と、前記一対の電極の各々と接触するように前記一対の電極間に設けられると共に温度変化に応じてアモルファス相及び結晶相の一方の相から他方の相に相変化する第1の相変化材料で形成された第1の相変化層と、前記第1の相変化層上に積層されると共に第1の抵抗体で形成された第1の抵抗体層と、を備えた第1のメモリ部と、前記第1の抵抗体層上に積層されると共に温度変化に応じてアモルファス相及び結晶相の一方の相から他方の相に相変化する第2の相変化材料で形成された第2の相変化層と、前記第2の相変化層上に積層されると共に第2の抵抗体で形成された第2の抵抗体層と、を備えた第2のメモリ部と、を含むことを特徴とする。
前記第1の相変化層、前記第1の抵抗体層、前記第2の相変化層、及び前記第2の抵抗体層が、メモリ素子が載置される面に対し平行な方向に積層されていてもよく、前記第1の相変化層、前記第1の抵抗体層、前記第2の相変化層、及び前記第2の抵抗体層が、メモリ素子が載置される面に対し垂直な方向に積層されていてもよい。
上記のメモリ素子は、前記第2の抵抗体層上に積層されると共に温度変化に応じてアモルファス相及び結晶相の一方の相から他方の相に相変化する第3の相変化材料で形成された第3の相変化層と、前記第3の相変化層上に積層されると共に第3の抵抗体で形成された第3の抵抗体層と、を備えた第3のメモリ部と、更に含むことができる。
また、上記のメモリ素子は、第3〜第n(nは4以上の整数)のメモリ部を更に含み、第k+1(kは3以上の整数、k<n)のメモリ部は、前記第kの抵抗体層上に積層されると共に温度変化に応じてアモルファス相及び結晶相の一方の相から他方の相に相変化する第k+1の相変化材料で形成された第k+1の相変化層と、前記第k+1の相変化層上に積層されると共に第k+1の抵抗体で形成された第k+1の抵抗体層と、を備えるようにすることができる。
上記のメモリ素子において、前記相変化材料としてはカルコゲナイド系化合物が好ましい。また、前記メモリ素子の抵抗値が、3値以上に変化するように構成することが好ましい。例えば、印加電圧又は印加電流の大きさを変化させて、前記メモリ素子の抵抗値を変化させることができる。また、パルス電圧又はパルス電流を印加すると共に、前記パルス電圧又はパルス電流のパルス幅を変化させて、前記メモリ素子の抵抗値を変化させることができる。或いは、パルス電圧又はパルス電流を印加すると共に、前記パルス電圧又はパルス電流の大きさを変化させて、前記メモリ素子の抵抗値を変化させることができる。
また、前記一対の電極と第1の相変化層との間に、前記一対の電極の各々と接触するように前記一対の電極間に設けられると共に抵抗体で形成された抵抗体層を、更に設けることができる。
請求項16に記載のメモリ素子は、所定間隔を隔てて配置された一対の電極と、前記一対の電極の各々と接触するように前記一対の電極間に設けられると共に第1の抵抗体で形成された第1の抵抗体層と、前記第1の相変化層上に積層されると共に温度変化に応じてアモルファス相及び結晶相の一方の相から他方の相に相変化する第1の相変化材料で形成された第1の相変化層と、前記第1の相変化層上に積層されると共に第2の抵抗体で形成された第2の抵抗体層と、を備えた第1のメモリ部と、前記第2の抵抗体層上に積層されると共に温度変化に応じてアモルファス相及び結晶相の一方の相から他方の相に相変化する第2の相変化材料で形成された第2の相変化層と、前記第2の相変化層上に積層されると共に第3の抵抗体で形成された第3の抵抗体層と、を備えた第2のメモリ部と、を含むことを特徴とする。
請求項17に記載のメモリセルは、請求項1〜16の何れか1項に記載のメモリ素子と、前記メモリ素子と同一の基板上に形成されたトランジスタと、を含んで構成したことを特徴としている。
請求項18に記載のメモリセルアレイは、請求項17に記載のメモリセルを、同一の基板上に複数個配列したことを特徴としている。
本発明によれば、確実に多値記録を行うことが可能な新規な相変化型の不揮発性メモリ素子、メモリセル、及びメモリセルアレイを提供することができる、という効果がある。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
<メモリ素子の構造>
図1は本発明の第1の実施の形態に係るメモリ素子の構造を示す図である。図1(A)はメモリ素子の平面図、図1(B)は図1(A)のA−A線断面図である。本発明の第1の実施の形態に係るメモリ素子10は、シリコン(Si)等からなる平板状の半導体基板12を備えている。半導体基板12は、平面視が矩形状である。半導体基板12の主面は、酸化シリコン(SiO)或いは硫化亜鉛(ZnS)等からなる絶縁膜14で被覆されている。絶縁膜14上には、窒化チタン(TiN)、ポリシリコン(Poly−Si)、アルミニウム(Al)、金(Au)等の薄膜からなる第1電極16と第2電極18とが形成されている。第1電極16と第2電極18とは所定間隔を隔てて配置されている。
また、絶縁膜14上には、相変化により情報を記録するメモリ部20が形成されている。メモリ部20は、複数の薄膜が積層された多層構造を有している。メモリ部20の最下層には、第1の相変化材料で形成された第1の相変化層22が配置されている。第1の相変化層22は、絶縁膜14に接触すると共に、第1電極16及び第2電極18の各々と接触するように、第1電極16と第2電極18との間に設けられている。
第1の相変化層22上には、第1の抵抗体で形成された第1の抵抗体層24、第2の相変化材料で形成された第2の相変化層26、及び第2の抵抗体で形成された第2の抵抗体層28が、この順で積層されている。なお、第1の相変化層22及び第1の抵抗体層24が本発明の「第1のメモリ部」に相当し、第2の相変化層26及び第2の抵抗体層28が本発明の「第2のメモリ部」に相当する。
第1、第2の相変化材料としては、室温において結晶相及びアモルファス相の何れかで安定化する相変化材料が用いられる。このような相変化材料としては、Ge-Sb-Te(GST)、Sb-Te、In-Ag-Sb-Te、Se-Sb-Te等のカルコゲナイド系の化合物が好適である。カルコゲナイド系の化合物は、アモルファス相の比抵抗が結晶相の比抵抗に比べて2桁〜4桁大きい。このため再生時にビットエラー率が低下する。第1の相変化材料と第2の相変化材料とは、同じ材料でもよく異なる材料でもよい。
例えば、GeSbTeは、融点が630℃、結晶化温度が160℃である。この材料を600℃以上に昇温して溶融した後に、室温まで急冷した場合には、アモルファス相で安定化する。一方、この材料を160℃以上に昇温した後に、室温まで徐冷した場合には、結晶相で安定化する。従って、第1、第2の相変化材料を、初期状態で、比抵抗の高い「アモルファス相」で安定化しておいて、160℃以上に昇温した後に冷却すると、比抵抗の低い「結晶相」に相転移して安定化する。
第1、第2の抵抗体としては、その比抵抗が、下層に配置された相変化材料のアモルファス相における抵抗より低く、結晶相における抵抗より高い抵抗体を用いることができる。このような抵抗体としては、炭素(C)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、窒化チタン(TiN)、窒化タングステン(TiW)等が好適である。
アモルファス相で初期化された第1の相変化層22には、第1の相変化層22より抵抗値の小さい第1の抵抗体層24が隣接する。また、アモルファス相で初期化された第2の相変化層26には、第2の相変化層26より抵抗値の小さい第2の抵抗体層28が隣接する。ここで、相変化層又は抵抗体層の抵抗値とは、構成材料の比抵抗ではなく、電流が各層を通過するときの抵抗値である。即ち、各層を個々の抵抗素子とした場合に、各々の抵抗素子が有する抵抗値である。抵抗値の小さい抵抗体層を相変化層に隣接させることで、抵抗体層を介して電流が流れ易くなる。第1の抵抗体と第2の抵抗体とは、同じ材料でもよく、或いは異なる材料でもよい。
本実施の形態では、第1のメモリ部(第1の相変化層22及び第1の抵抗体層24)上に、第2のメモリ部(第2の相変化層26及び第2の抵抗体層28)を積層する例について説明したが、相変化層と抵抗体層との組を更に積層して、第3のメモリ部、第4のメモリ部、...、第nのメモリ部など、複数のメモリ部を設けることができる。n個のメモリ部を設けることで、(n+1)値の多値記録を実現することができる。なお、n個のメモリ部を有するメモリ素子については後述する。
また、本実施の形態では、図示は省略したが、メモリ部20をSiO、ZnS等からなる絶縁膜で被覆してもよい。絶縁膜で被覆することで、第1、第2の相変化材料をアモルファス相に転移させる場合に、融解(メルティング)により液状化した液相物が、露出面から外部に飛散するのを防止することができる。
<メモリ素子の製造方法>
図1に示すメモリ素子10を製造する製造方法について説明する。メモリ素子10の製造工程は、主に、電極部を作製する工程と、相変化層と抵抗体層とが積層されたメモリ部を作製する工程と、から構成されている。
半導体基板12の主面に絶縁膜14を形成し、この絶縁膜14上に、第1電極16と第2電極18とを形成する。まず、絶縁膜14上に、TiN、Poly−Si等の電極材料をスパッタリングにより堆積する。フォトリソグラフィ技術により、電極材料上にフォトレジストで所定の電極パターンを形成する。エッチングにより電極パターン以外の部分の電極材料を除去し、所定パターンの第1電極16と第2電極18とを形成する。そして、第1電極16と第2電極18上に残されたフォトレジストを剥離する。
次に、リフトオフプロセスを用いて、メモリ部20を形成する。まず、第1電極16と第2電極18とが形成された絶縁膜14を、リフトオフプロセス用のレジスト膜で被覆する。メモリ部20が形成される部分のレジスト膜を除去し、その周囲にレジスト膜が残るように、レジストパターンを形成する。このレジストパターン上に、スパッタリングにより、第1の相変化材料、第1の抵抗体、第2の相変化材料、及び第2の抵抗体を、この順に堆積して多層膜を形成する。
多層膜を形成した後に、リフトオフプロセス用のレジスト膜を除去する。レジスト膜上に堆積された多層膜も、レジスト膜と共に除去される。これにより、第1の相変化材料で形成された第1の相変化層22、第1の抵抗体で形成された第1の抵抗体層24、第2の相変化材料で形成された第2の相変化層26、及び第2の抵抗体で形成された第2の抵抗体層28が、この順で積層されたメモリ部20が形成される。第1の相変化材料及び第2の相変化材料の各々は、後述する消去方法と同じ方法でアモルファス相に相転移し、第1の相変化層22及び第2の相変化層26が初期化される。
なお、メモリ部20を絶縁膜で被覆する場合には、更に、スパッタリングにより、メモリ部20の露出面(上面及び側面)上にSiO、ZnS等の絶縁材料を堆積する。また、n個(nは2以上の整数)のメモリ部を設ける場合には、多層膜の形成時に、第1の相変化材料、第1の抵抗体、・・・第k(k<nの整数)の相変化材料、第kの抵抗体、・・・第nの相変化材料、及び第nの抵抗体を、昇順に堆積して多層膜を形成する。複数の抵抗体層の抵抗値は同じでもよいが、加熱作用の観点から、各々異なる値の方が好ましい。加熱する関係から、外側に行くに従い(nに近付くほど)、抵抗体層の抵抗値が小さくなるように、抵抗体(材料)を選択することが好ましい。
<記録方法・再生方法>
図2を参照して、図1に示すメモリ素子10における多値記録方法を説明する。
メモリ部20の第1の相変化層22及び第2の相変化層26は、例えばGe-Sb-Te(GST)で形成することができる。また、メモリ部20の第1の抵抗体層24及び第2の抵抗体層28は、例えば窒化チタン(TiN)で形成することができる。
第1の相変化層22がアモルファス相である場合の抵抗値は「r 」であり、結晶相である場合の抵抗値は「r 」である。第2の相変化層26がアモルファス相である場合の抵抗値は「r 」であり、結晶相である場合の抵抗値は「r 」である。第1の抵抗体層24の抵抗値は「R」であり、第2の抵抗体層28の抵抗値は「R」である。
例えば、カルコゲナイド系の化合物では、アモルファス相の比抵抗は結晶相の比抵抗に比べて2桁〜4桁大きい。従って、下記式(1a)に示すように、相変化層がアモルファス相である場合の抵抗値r 、r は、結晶相である場合の抵抗値r 、r に比べて非常に大きい。また、抵抗体層の抵抗値R、Rは、下記式(1b)に示すように、相変化層がアモルファス相である場合の抵抗値r 、r よりも小さく、相変化層が結晶相である場合の抵抗値r 、r よりも大きいことが好ましい。
Figure 2008294207
相変化層が結晶相である場合には、抵抗体層の抵抗値R、R、相変化層の抵抗値r 、r の大小関係で、各々の電流通路に流れる電流比が変化する。例えば、r or r >> Rであれば、第1の抵抗体層24を流れる電流が増加する。また、R>> R>r or r であれば、第2の抵抗体層を流れる電流が増加する。
また、Ror R>r orr であれば、R/Rの比に応じて、第1の抵抗体層24を流れる電流と第2の抵抗体層を流れる電流との比が決まる。R/Rの比は固定比であり、繰り返し記録を行っても、その値はほとんど変化しない。また、抵抗値R、Rが高い方が、抵抗体層の発熱効率がよい。このため、上記式(1b)に示すように、抵抗体層の抵抗値R、Rは、相変化層がアモルファス相である場合の抵抗値r 、r よりも小さく、相変化層が結晶相である場合の抵抗値r 、r よりも大きいことが好ましい。
図2(A)〜(E)は各電圧印加時のメモリ素子10の状態(a)〜(e)を表す概念図である。図3は情報記録時のメモリ素子10への印加電圧と検出電流との関係を示す線図である。印加電圧には、読み出し電圧V、第1の書き込み電圧VW1、第2の書き込み電圧VW2、及び消去電圧Vの4種類がある。電圧値は、読み出し電圧V<第1の書き込み電圧VW1<第2の書き込み電圧VW2<消去電圧Vの順に大きくなる。
図2(A)はメモリ素子10が初期化された状態(a)を表す。初期化状態(a)では、第1の相変化層22及び第2の相変化層26はいずれもアモルファス相であり、その抵抗値はr である。状態(a)のメモリ素子10の第1電極16と第2電極18との間に、読み出し電圧Vが印加されると、電流は、アモルファス相からなる第1の相変化層22を通過して、より抵抗値の小さい第1の抵抗体層24に流れ込み、再び第1の相変化層22を通過する。アモルファス相である第1の相変化層22の抵抗値はr と大きいので、図3から分かるように、読み出し電圧Vが印加されても、僅かな電流Iしか検出されない。
図2(B)はメモリ素子10に第1の書き込み電圧VW1が印加された状態(b)を表す。メモリ素子10の第1電極16と第2電極18との間に、第1の書き込み電圧VW1が印加されると、電流通路にある第1の相変化層22の一部が発熱し、アモルファス相から結晶相に転移して安定化する。第1の相変化層22の結晶相に転移した部分を、結晶相部分22C、結晶相部分22Cと称する。これら結晶相部分22C、22Cを、電流が通過するときの抵抗値がr である。
電流は、第1の相変化層22の結晶相部分22Cを通過して、第1の抵抗体層24に流れ込み、再び第1の相変化層22の結晶相部分22Cを通過する。結晶相部分22C、22Cの抵抗値はr と小さいので、図3から分かるように、第1の書き込み電圧VW1が印加されると、電流Iより高い電流IW1が検出される。
図2(C)はメモリ素子10の第1の記録状態(c)を表す。第1の記録状態(c)では、第1の相変化層22にr と抵抗値が小さい結晶相部分22C、22Cが形成されている。一方、第2の相変化層26はアモルファス相のままであり、その抵抗値はr と大きい。
状態(c)のメモリ素子10の第1電極16と第2電極18との間に、読み出し電圧Vが印加されると、電流は、第1の相変化層22の結晶相部分22Cを通過して、第1の抵抗体層24に流れ込み、再び第1の相変化層22の結晶相部分22Cを通過する。図3から分かるように、読み出し電圧Vが印加されると、電流Iより高い電流Iが検出される。
図2(D)はメモリ素子10に第2の書き込み電圧VW2が印加された状態(d)を表す。メモリ素子10の第1電極16と第2電極18との間に、第2の書き込み電圧VW2が印加されると、電流通路にある第1の抵抗体層24が発熱し、第1の抵抗体層24に隣接する第2の相変化層26の一部が加熱される。図3から分かるように、第2の書き込み電圧VW2は、読み出し電圧Vより高い。この第2の書き込み電圧VW2が印加されると、電流Iより高い電流IW2が検出される。
図2(E)はメモリ素子10の第2の記録状態(e)を表す。第2の記録状態(e)では、第2の相変化層26の一部が加熱され、アモルファス相から結晶相に転移して安定化する。第2の相変化層26には、r と抵抗値が小さい結晶相部分26C、26Cが形成される。結晶相部分26C、26Cを通過するときの抵抗値がr である。
状態(e)のメモリ素子10の第1電極16と第2電極18との間に、読み出し電圧Vが印加されると、電流は、第1の相変化層22の結晶相部分22Cを通過する。結晶相部分22Cを通過した電流の一部は、第1の抵抗体層24に流れ込み、再び第1の相変化層22の結晶相部分22Cを通過する。
結晶相部分22Cを通過したその他の電流は、第1の抵抗体層24及び第2の相変化層26の結晶相部分26Cを通過して、第2の抵抗体層28に流れ込み、再び第2の相変化層26の結晶相部分26C、第1の抵抗体層24、第1の相変化層22の結晶相部分22Cを通過する。図3から分かるように、読み出し電圧Vが印加されると、電流Iより高い電流Iが検出される。
上述したように、メモリ部20の第1の相変化層22、第1の抵抗体層24、第2の相変化層26、及び第2の抵抗体層28は、初期化状態(a)、第1の記録状態(c)、及び第2の記録状態(e)の各々において、抵抗値の異なる複合抵抗を構成する。例えば、初期化状態(a)を「0」、第1の記録状態(c)を「1」、第2の記録状態(e)を「2」とすることで、メモリ部20に多値情報を記録する(書き込む)ことができる。
また、メモリ素子の第1電極16と第2電極18との間に、読み出し電圧Vを印加してメモリ部20を流れる電流を検出することにより、記録された多値情報を再生する(読み取る)ことができる。例えば、読み出し電圧Vを印加したときの検出電流Iからは初期化状態(a)に相当する「0」を、検出電流Iからは第1の記録状態(c)に相当する「1」を、検出電流Iからは第2の記録状態(e)に相当する「2」を、各々読み取ることができる。
なお、上記では、図2(D)及び(E)に示すように、電流通路にある第1の抵抗体層24が発熱し、第1の抵抗体層24に隣接する第2の相変化層26の一部が加熱され、結晶相部分26C、26Cが形成される例について説明したが、図6(A)に示すように、状態(d)で第1の抵抗体層24が発熱した場合には、第1の相変化層22及び第2の相変化層26の、第1の抵抗体層24に接触する「より広い部分」が、アモルファス相から結晶相に転移して安定化することも考えられる。
この場合、図6(B)に示すように、状態(e)では、第1の相変化層22には結晶相部分22Cが広範囲に形成されると共に、第2の相変化層26には結晶相部分26Cが広範囲に形成される。また、結晶相部分22Cの抵抗値は、結晶相部分22C、22Cと同様にr である。結晶相部分26Cの抵抗値は、結晶相部分26C、26Cと同様にr である。
<記録時の抵抗値の変化>
図4(A)〜(C)はメモリ素子の初期化状態(a)、第1の記録状態(c)、及び第2の記録状態(e)の各々における複合抵抗を示す図である。上述した通り、第1の相変化層22がアモルファス相である場合の抵抗値は「r 」であり、結晶相である場合の抵抗値は「r 」である。第2の相変化層26がアモルファス相である場合の抵抗値は「r 」であり、結晶相である場合の抵抗値は「r 」である。第1の抵抗体層24の抵抗値は「R」であり、第2の抵抗体層28の抵抗値は「R」である。なお、図4(A)〜(C)では、抵抗値がRである層又は部分を「抵抗R」として説明する。
図4(A)に示すように、初期化状態(a)では、抵抗r 、抵抗R、及び抵抗r が直列に接続されている。また、抵抗r 、抵抗R、及び抵抗r も直列に接続されている。直列に接続された抵抗r 、抵抗R、及び抵抗r は、抵抗Rと並列に接続されている。ここで、抵抗r は、抵抗Rに比べて非常に高い抵抗値を有しているので、抵抗r を含む経路には電流は流れない。直列に接続された抵抗r 、抵抗R、及び抵抗r を通過する電流通路だけが形成されて、読み出し電圧Vが印加されると僅かな電流Iが流れる。従って、初期化状態(a)での複合抵抗の抵抗値Raは、下記式(2)で表される。
Figure 2008294207
図4(B)に示すように、第1の記録状態(c)では、抵抗r 、抵抗R、及び抵抗r が直列に接続されている。また、抵抗r 、抵抗R、及び抵抗r も直列に接続されている。直列に接続された抵抗r 、抵抗R、及び抵抗r は、抵抗Rと並列に接続されている。抵抗r は、抵抗r より十分に小さい。また、抵抗r は、抵抗Rに比べて非常に高い抵抗値を有しているので、抵抗r を含む経路には電流は流れない。直列に接続された抵抗r 、抵抗R、及び抵抗r を通過する電流通路だけが形成されて、読み出し電圧Vが印加されると電流Iが流れる。従って、第1の記録状態(c)での複合抵抗の抵抗値Rcは、下記式(3)で表される。
Figure 2008294207
図4(C)に示すように、第2の記録状態(e)では、抵抗r 、抵抗R、及び抵抗r が直列に接続されている。また、抵抗r 、抵抗R、及び抵抗r も直列に接続されている。直列に接続された抵抗r 、抵抗R、及び抵抗r は、抵抗Rと並列に接続されている。ここで、抵抗r は抵抗r に比べて十分に小さいので、抵抗r を含む経路にも電流が流れる。即ち、抵抗Rと並列に接続された抵抗r 、抵抗R、及び抵抗r を通過する電流通路がさらに形成されて、読み出し電圧Vが印加されると電流Iが流れる。従って、第2の記録状態(e)での複合抵抗の抵抗値Reは、下記式(4)で表される。
Figure 2008294207
以上説明した通り、本実施の形態のメモリ素子10は、全体の抵抗値がディジタル的に変化する可変抵抗として機能する。この例では、Ra、Rc、Reの3値の抵抗値をとることができる。このように、本実施の形態に係るメモリ素子10では、複数のメモリ部を形成し、個々のメモリ部の相変化層がアモルファス相から結晶層に相転移したか否かによって、異なる抵抗値を正確に実現し、この抵抗値の相違を利用して多値記録を行う。このため、各相の体積率に応じて多値記録を行う従来の多値記録方法に比べ、抵抗値の変動が少なく、確実に多値記録を行うことができる。即ち、信頼性の高いメモリ素子を提供することができる。
<抵抗回路の概念図>
図5は図1に示すメモリ素子10を電源に接続した状態を表した回路図である。電源30には、スイッチ抵抗素子SWと抵抗素子Rとが直列に接続されている。また、スイッチ素子SWと抵抗素子Rとが直列に接続され、直列に接続されたスイッチ素子SWと抵抗素子Rとが、抵抗素子Rと並列に接続されている。
スイッチ素子SWには、抵抗素子R01が並列に接続されている。抵抗素子R01は、スイッチ素子SWと抵抗素子Rとの間に設けられた端子と、電源30とスイッチ素子SWとの間に設けられた端子とに接続されている。また、スイッチ素子SWには、抵抗素子R02が並列に接続されている。抵抗素子R02は、スイッチ素子SWの一端と抵抗素子Rとの間に設けられた端子と、スイッチ素子SWの他端が接続される端子と抵抗素子Rとの間に設けられた端子とに接続されている。
スイッチ素子SW及び抵抗素子R01が、スイッチ機能と抵抗機能とを兼ね備えたスイッチ抵抗素子SWRである。このスイッチ抵抗素子SWRが、メモリ部20の第1の相変化層22に相当する。また、スイッチ素子SW及び抵抗素子R02が、スイッチ抵抗素子SWRである。スイッチ抵抗素子SWRが、メモリ部20の第2の相変化層26に相当する。
また、抵抗素子Rが第1の抵抗体層24に、抵抗素子Rが第1の抵抗体層28に、各々相当している。従って、スイッチ抵抗素子SWR及び抵抗素子Rが本発明の「第1のメモリ部」に相当し、スイッチ抵抗素子SWR及び抵抗素子Rが本発明の「第2のメモリ部」に相当する。
抵抗素子R01の抵抗値は、第1の相変化層22全体がアモルファス相である場合の抵抗値「2r 」に相当する。スイッチ素子SWの抵抗値は、第1の相変化層22の一部が結晶相に転移した場合の抵抗値「2r 」である。抵抗素子R01の抵抗値は、スイッチ素子SWの抵抗値「2r 」や抵抗素子Rの抵抗値「R」に比べて非常に大きい。
スイッチ素子SWとスイッチ素子SWとが何れもOFFの場合には、直列に接続された抵抗素子R01と抵抗素子Rとを通過する電流通路が形成される。これは上記の初期化状態(a)に相当する。このときの抵抗値は上記式(2)で表されたRaである。
通電により第1の相変化層22(抵抗素子R01)が発熱する。第1の相変化層22自身の発熱により、第1の相変化層22の一部がアモルファス相から結晶相に転移する。第1の相変化層22の一部がアモルファス相から結晶相に転移した段階で、スイッチ素子SWがONになる。スイッチ素子SWがONになると、抵抗値が大きい抵抗素子R01には電流が流れず、直列に接続されたスイッチ素子SWと抵抗素子Rとを通過する電流通路が形成される。これは上記の第1の記録状態(c)に相当する。このときの抵抗値は上記式(3)で表されたRcである。
また、抵抗素子R02の抵抗値は、第2の相変化層26全体がアモルファス相である場合の抵抗値「2r 」に相当する。スイッチ素子SWの抵抗値は、第2の相変化層26の一部が結晶相に転移した場合の抵抗値「2r 」である。第2の相変化層26全体がアモルファス相である場合の抵抗値「2r 」は、抵抗素子Rの抵抗値に比べて非常に大きい。
通電により第1の抵抗体層24(抵抗素子R)が発熱する。第2の相変化層26が第1の抵抗体層24により加熱されて、第2の相変化層26の一部がアモルファス相から結晶相に転移する。第2の相変化層26の一部がアモルファス相から結晶相に転移した段階で、スイッチ素子SWがONになる。スイッチ素子SWとスイッチ素子SWとがいずれもONになると、直列に接続されたスイッチ素子SWと抵抗素子Rとを通過する電流通路が形成される。これは上記の第2の記録状態(e)に相当する。このときの抵抗値は上記式(4)で表されたReである。
上述したように、図5に示す回路では、電源30に接続されたメモリ素子10は、相変化材料を含んで構成されたスイッチ抵抗素子SWR、スイッチ抵抗素子SWRをオンオフすることで、可変抵抗として機能する。従って、図1に示すメモリ素子10では、これらの抵抗値の相違を利用して多値情報を記録することができる。
<消去方法>
図7(A)〜(C)は図1に示すメモリ素子10における情報消去方法を説明するための図である。図7(A)はメモリ素子に消去電圧Ve以上の電圧が印加された状態(f)を表す。一般に、GST等の相変化材料は、アモルファス相に相転移させる際に、融点(通常は600℃前後)以上に加熱する。このため、消去電圧Veを印加して、相変化材料を加熱する。
図7(A)に示すように、第2の記録状態(e)のメモリ素子(図2(E)参照)の第1電極16と第2電極18との間に、消去電圧Ve以上の電圧が印加されると、電流通路を流れる電流量がIe以上に急増し、第1の抵抗体層24及び第2の抵抗体層28が発熱する。これにより、図7(C)に示すように、第1の相変化層22及び第2の相変化層26の全体がアモルファス相に転移して安定化し、初期化された状態(a)(図2(A)参照)に戻る。
図7(B)はメモリ素子に消去電圧Ve以上の電圧が印加された状態(g)を表す。図7(B)に示すように、結晶相部分が広範囲に形成された第2の記録状態(e)のメモリ素子(図6(B)参照)の場合も、消去電圧Ve以上の電圧が印加されると、電流通路を流れる電流量がIe以上に急増し、第1の抵抗体層24及び第2の抵抗体層28が発熱する。これにより、図7(C)に示すように、第1の相変化層22及び第2の相変化層26の全体がアモルファス相に転移して安定化し、初期化された状態(a)(図2(A)参照)に戻る。
(第2の実施の形態)
図8は本発明の第2の実施の形態に係るメモリ素子の構造を示す図である。図8(A)はメモリ素子の平面図、図8(B)は(A)のB−B線断面図である。本発明の第2の実施の形態に係るメモリ素子40は、Si等からなる階段状の半導体基板42を備えている。半導体基板42は、平板状の主基板部42Aと、主基板部42Aより一段高く形成された段差部42Bとで構成されている。段差部42Bの側面は、主基板部42Aの表面と直交している。従って、半導体基板12の形状は、平面視は矩形状であるが、断面視はL字型である。
半導体基板42の主面は、SiO、ZnS等からなる絶縁膜44で被覆されている。即ち、主基板部42Aの表面、段差部42Bの上面、及び主基板部42Aの表面と段差部42Bの上面との間に存在する段差部42Bの側面が、絶縁膜44で被覆されている。絶縁膜44上には、TiN、Poly−Si、Al、Au等の薄膜からなる第1電極46と第2電極48とが形成されている。第1電極46は主基板部42Aの表面に配置され、第2電極48は段差部42Bの上面に配置されている。
また、絶縁膜44上には、相変化により情報を記録するメモリ部50が形成されている。メモリ部50は、複数の薄膜が積層された多層構造を有している。メモリ部50の最下層には、第1の相変化材料で形成された第1の相変化層52が配置されている。第1の相変化層52は、絶縁膜44に接触すると共に、第1電極46及び第2電極48の各々と接触するように、第1電極46と第2電極48との間に設けられている。即ち、第1の相変化層52は、主基板部42Aの表面で第1電極46と接触し、段差部42Bの側面を伝って、段差部42Bの上面の第2電極48に到達するように、第1電極46と第2電極48との間に設けられている。
第1の相変化層52上には、第1の抵抗体で形成された第1の抵抗体層54、第2の相変化材料で形成された第2の相変化層56、及び第2の抵抗体で形成された第2の抵抗体層58が、この順で積層されている。メモリ素子40は、主基板部42Aの表面と平行な面上に配置される。段差部42Bの側面は、主基板部42Aの表面と直交している。従って、メモリ部50を全体的に見ると、第1の相変化層52、第1の抵抗体層54、第2の相変化層56、及び第2の抵抗体層58は、段差部42Bの側面上に、メモリ素子が載置される面に対し平行な方向(X方向)に積層されている。
第1の実施の形態は、メモリ部の各層が、メモリ素子が載置される面に対し垂直な方向(縦方向)に積層されている。これを「縦型」であるとすると、第2の実施の形態は、メモリ部各層が、メモリ素子が載置される面に対し平行な方向(横方向)に積層された「横型」である。なお、第1の相変化層52及び第1の抵抗体層54が本発明の「第1のメモリ部」に相当し、第2の相変化層56及び第2の抵抗体層58が本発明の「第2のメモリ部」に相当する。
第1、第2の相変化材料としては、室温において結晶相及びアモルファス相の何れかで安定化する相変化材料が用いられる。このような相変化材料としては、上述した通り、Ge-Sb-Te(GST)、Sb-Te、In-Ag-Sb-Te等のカルコゲナイド系の化合物が好適である。第1、第2の抵抗体としては、その比抵抗が、下層に配置された相変化材料のアモルファス相における抵抗より低く、結晶相における抵抗より高い抵抗体を用いることができる。このような抵抗体としては、C、W、Mo、TiN、TiW等が好適である。
なお、第2の実施の形態に係るメモリ素子40は、メモリ部50を横型とした以外は、第1の実施の形態に係るメモリ素子10と同様の構成である。第2の実施の形態に係るメモリ素子40は、第1の実施の形態に係るメモリ素子10と同様にして製造することができる。
また、第1の実施の形態に係るメモリ素子10と同様にして多値記録を行うことができる。例えば、第1の相変化層52、第1の抵抗体層54、第2の相変化層56、及び第2の抵抗体層58の各々を、第1の実施の形態の第1の相変化層22、第1の抵抗体層24、第2の相変化層26、及び第2の抵抗体層28の各々と同じ材料で形成する。
このとき、第1の相変化層52がアモルファス相である場合の抵抗値は「r 」であり、結晶相である場合の抵抗値は「r 」である。第2の相変化層56がアモルファス相である場合の抵抗値は「r 」であり、結晶相である場合の抵抗値は「r 」である。第1の抵抗体層54の抵抗値は「R」であり、第2の抵抗体層58の抵抗値は「R」である。
メモリ素子40が初期化された状態では、第1の相変化層52及び第2の相変化層56はいずれもアモルファス相であり、その抵抗値はr である。初期化状態のメモリ素子40の第1電極16と第2電極18との間に、読み出し電圧Vが印加されると、電流は、アモルファス相からなる第1の相変化層52を通過して、より抵抗値の小さい第1の抵抗体層54に流れ込み、再び第1の相変化層52を通過する。アモルファス相である第1の相変化層52の抵抗値はr と大きいので、読み出し電圧Vが印加されても、僅かな電流Iしか検出されない。
第1の実施の形態に係るメモリ素子10と同様にして、電圧印加により初期化状態から複数の記録状態に変化させて、多値記録を行うことができる。従って、ここでは説明を省略する。
本実施の形態に係るメモリ素子40では、複数のメモリ部を形成し、個々のメモリ部の相変化層がアモルファス相から結晶層に相転移したか否かによって、異なる抵抗値を正確に実現し、この抵抗値の相違を利用して多値記録を行う。このため、各相の体積率に応じて多値記録を行う従来の多値記録方法に比べ、抵抗値の変動が少なく、確実に多値記録を行うことができる。即ち、信頼性の高いメモリ素子を提供することができる。
また、メモリ素子40は、メモリ部50を横型としているので、1素子当たりの面積が小さくなり、高密度で実装することが可能である。
(第3の実施の形態)
第1の実施の形態では、第1の相変化層上に、第1の抵抗体層、第2の相変化層、及び第2の抵抗体層がこの順で積層されたメモリ部を形成する例について説明したが、図5に示したように、電源に接続されたときに「可変抵抗として機能する回路」を構成するように、一対の電極、複数のスイッチ抵抗素子、及び複数の抵抗素子が配置されていればよく、本発明のメモリ素子は図1に示す構造には限定されない。
例えば、メモリ部を、相変化層上に抵抗体層を積層した部分メモリ部をn組順次積層した多層構造とすることができる。図9は第3の実施の形態に係るメモリ素子の断面図である。第1の実施の形態と同じ構成部分には、同じ符号を付して説明を省略する。
第3の実施の形態に係るメモリ素子10Aは、相変化により情報を記録するメモリ部20Aを備えている。メモリ部20Aは、n個の部分メモリ部(第1のメモリ部20〜第nのメモリ部20)を備えている。1個の部分メモリ部は、相変化層上に抵抗体層が積層された二層構造である。第1の実施の形態と同様に、第1のメモリ部(第1の相変化層22及び第1の抵抗体層24)上には、第2のメモリ部(第2の相変化層26及び第2の抵抗体層28)が積層されている。
例えば、メモリ部20Aが、3個の部分メモリ部(第1のメモリ部20〜第3のメモリ部20)を備える場合は、第2のメモリ部の第2の抵抗体層28上に、第3のメモリ部(第3の相変化層及び第3の抵抗体層)が積層されて、多層構造のメモリ部20Aが形成されている。
この場合には、通電により第2の抵抗体層が発熱すると、第3の相変化層が第2の抵抗体層により加熱されて、第3の相変化層の一部がアモルファス相から結晶相に転移する。相転移により第3の相変化層の抵抗値が低下して、第3の相変化層を横切るように電流が流れるようになる。これにより新たな電流経路が形成されて、メモリ部20A全体の抵抗値が変化する。従って、3個の部分メモリ部を有することで、4値の多値記録を実現することができる
また、例えば、n個(nは4以上の整数)の部分メモリ部を備える場合には、第2のメモリ部の第2の抵抗体層28上に、第3のメモリ部20〜第nのメモリ部20が昇順に順次積層されて、多層構造のメモリ部20Aが形成されている。第k(kは3以上の整数、k<n)のメモリ部20は、第kの相変化層上に第kの抵抗体層を形成した二層構造である。
この場合には、通電により第kの抵抗体層が発熱すると、第(k+1)の相変化層が第kの抵抗体層により加熱されて、第(k+1)の相変化層の一部がアモルファス相から結晶相に転移する。相転移により、第(k+1)の相変化層の抵抗値が低下して、第(k+1)の相変化層を横切るように電流が流れるようになる。これにより新たな電流経路が形成されて、メモリ部20A全体の抵抗値が変化する。従って、n個の部分メモリ部を有することで、(n+1)値の多値記録を実現することができる
部分メモリ部の個数nは、理論上は無制限であり、2個〜4個には限定されない。
図10は図9に示すメモリ素子10Aを電源に接続した状態を表した回路図である。図10に示すように、この回路は、n個のスイッチ抵抗素子SWR〜SWRと、n個の抵抗素子R〜Rとを備えている。第kのスイッチ抵抗素子SWRは、スイッチ素子SWと抵抗素子R0kとで構成されている。スイッチ素子SWと抵抗素子R0kとは、並列に接続されている。
また、スイッチ素子SWと抵抗素子Rとが直列に接続されると共に、スイッチ素子SWk+1と抵抗素子Rk+1とが直列に接続されている。直列に接続されたスイッチ素子SWk+1と抵抗素子Rk+1とは、抵抗素子Rと並列に接続されている。スイッチ素子SWk+1には、抵抗素子R0(k+1)が並列に接続されている。抵抗素子R0(k+1)は、スイッチ素子SWk+1の一端と抵抗素子Rk+1との間に設けられた端子と、スイッチ素子SWk+1の他端が接続される端子と抵抗素子Rとの間に設けられた端子と、に接続されている。
スイッチ抵抗素子SWRが、第kのメモリ部20の相変化層に相当し、抵抗素子Rが、第kのメモリ部20の抵抗体層に相当する。通電により抵抗素子Rが発熱すると、第(k+1)メモリ部20k+1の相変化層の一部がアモルファス相から結晶相に転移して、スイッチ素子SWk+1がONになる。これにより、スイッチ素子SWk+1及び抵抗素子Rk+1を通る新たな電流経路が形成される。
従って、上述したように、図10に示す回路では、電源に接続されたメモリ素子10Aは、n個のスイッチ抵抗素子SWR〜SWRをオンオフすることで、可変抵抗として機能する。図9に示すメモリ素子10Aでは、これらの抵抗値の相違を利用して多値情報を記録することができる。
本実施の形態に係るメモリ素子10Aでは、複数のメモリ部を形成し、個々のメモリ部の相変化層がアモルファス相から結晶層に相転移したか否かによって、異なる抵抗値を正確に実現し、この抵抗値の相違を利用して多値記録を行う。このため、各相の体積率に応じて多値記録を行う従来の多値記録方法に比べ、抵抗値の変動が少なく、確実に多値記録を行うことができる。即ち、信頼性の高いメモリ素子を提供することができる。
また、メモリ素子10Aは、メモリ部20Aをn個の部分メモリ部で構成したので、(n+1)値の多値記録を実現することができる。
(第4の実施の形態)
図11(A)は図1に示すメモリ素子10を備えたメモリセルの構造を示す断面図である。このようなメモリセルを同一基板上に複数形成することで、メモリセルアレイを構成することができる。
第4の実施の形態に係るメモリセル60は、n型のシリコン半導体基板62を備えている。n型のシリコン半導体基板62の表面近傍には、p拡散領域64とp拡散領域66とが互いに離間するように設けられている。p拡散領域64とp拡散領域66とは、イオン打ち込み等によりp型の不純物を拡散させた領域である。これらp拡散領域64とp拡散領域66との間にある領域が、キャリアが移動するチャネル領域68である。
拡散領域64上には、p拡散領域64と電気的に接続されたソース70が設けられている。p拡散領域66上には、p拡散領域66と電気的に接続されたドレイン72が設けられている。チャネル領域68上には、ゲート絶縁膜74を介して、ゲート76が設けられている。ソース70、ドレイン72、ゲート76は、Poly−Si、Al等の導電性材料で構成されている。ゲート絶縁膜74は、SiO等の絶縁材料で構成されている。
以上説明したp拡散領域64、p拡散領域66、チャネル領域68、ソース70、ドレイン72、ゲート絶縁膜74、及びゲート76により、トランジスタであるpチャネルMOSFET(以下、p−MOS)80が構成されている。
また、メモリセル60には、n型のシリコン半導体基板62を基板として、メモリ素子10が形成されている。即ち、n型のシリコン半導体基板62上の一部には、絶縁膜14が形成されている。この絶縁膜14上には、第1電極16と第2電極18とが形成されている。第1電極16と第2電極18とは所定間隔を隔てて配置されている。第1電極16は、ドレイン72上にまで延びており、ドレイン72と電気的に接続されている。
また、絶縁膜14上には、相変化により情報を記録するメモリ部20が形成されている。メモリ部20は、第1の相変化層22上に、第1の抵抗体層24、第2の相変化層26、及び第2の抵抗体層28が、この順で積層された多層構造を有している。メモリ部20の最下層には、第1の相変化層22が配置されている。第1の相変化層22は、絶縁膜14に接触すると共に、第1電極16及び第2電極18の各々と接触するように、第1電極16と第2電極18との間に設けられている。
メモリ素子10とp−MOS80とは、絶縁膜78で覆われている。絶縁膜78は、SiO等の絶縁材料で構成されている。絶縁膜78には、絶縁膜78を貫通してソース70に到達するホール82が形成されている。ホール82にAl等の導電性材料が充填されて、ソース70と電気的に接続されたコンタクト部84が形成されている。同様に、絶縁膜78を貫通してゲート76に到達するホール86が形成され、ホール86に導電性材料が充填されて、コンタクト部88が形成されている。また、絶縁膜78を貫通して第2電極18に到達するホール90が形成され、ホール90に導電性材料が充填されて、コンタクト部92が形成されている。
p−MOS80は、コンタクト部88を介してゲート76にマイナスのゲート電圧Vtが印加されると、ソース70とドレイン72との間に電流が流れる(ON状態)。一方、ゲート電圧Vtが印加されない状態では、ソース70とドレイン72との間に電流は流れない(OFF状態)。従って、コンタクト部84とコンタクト部92との間に、読み出し電圧、書き込み電圧、消去電圧等が印加されたとき、p−MOS80がON状態であれば、メモリ素子10に電流が流れる。一方、p−MOS80がOFF状態であれば、メモリ素子10に電流は流れない。
図11(B)は上記のメモリセル60を簡単な回路で表した場合の回路図である。メモリセル60は、直列に接続されたp−MOS80とメモリ素子10とを備えている。p−MOS80は、ソース側(S)が接地され、ドレイン側(D)がメモリ素子10の一端に接続されている。メモリ素子10の他端は、電源電圧端子94に接続されている。電源電圧端子94からメモリセル60に、読み出し電圧、書き込み電圧、消去電圧等が印加される。
p−MOS80はスイッチング用のトランジスタである。p−MOS80のゲート(G)にゲート電圧Vtが印加されて、p−MOS80がON状態であれば、メモリ素子10に印加電圧(読み出し電圧、書き込み電圧等)に応じた電流が流れ、メモリ素子10の抵抗値が変化する。この抵抗値の相違を利用して、メモリ素子10に多値情報を記録し、再生することができる。一方、ゲート電圧Vtが印加されず、p−MOS80がOFF状態であれば、メモリ素子10に電流は流れない。
本実施の形態に係るメモリセル60は、第1の実施の形態に係るメモリ素子10を備えている。メモリ素子10では、複数のメモリ部を形成し、個々のメモリ部の相変化層がアモルファス相から結晶層に相転移したか否かによって、異なる抵抗値を正確に実現し、この抵抗値の相違を利用して多値記録を行う。このため、各相の体積率に応じて多値記録を行う従来の多値記録方法に比べ、抵抗値の変動が少なく、確実に多値記録を行うことができる。即ち、信頼性の高いメモリセルを提供することができる。
また、メモリセル60は、トランジスタであるp−MOS80を備えているので、p−MOS80のオンオフ制御により、メモリ素子10のスイッチングを行うことが可能である。
(第5の実施の形態)
図12は本発明の第5の実施の形態に係るメモリ素子の構造を示す図である。図12は第5の実施の形態に係るメモリ素子の断面図である。このメモリ素子10Bは、メモリ部20Bの最下層に、抵抗体で形成されたヒータ用の抵抗体層96を配置し、抵抗体層96上に第1の相変化層22を積層した以外は、第1の実施の形態に係るメモリ素子(図1参照)と同じ構造である。このため、同じ構成部分には同じ符号を付して説明を省略する。
抵抗体層96を構成する抵抗体としては、その比抵抗が、下層に配置された相変化材料のアモルファス相における抵抗より低く、結晶相における抵抗より高い抵抗体を用いることができる。抵抗体としては、C、W、Mo、TiN、TiW等が好適である。
第1の実施の形態に係るメモリ素子10は、初期化状態では、第1の相変化層22及び第2の相変化層26はいずれもアモルファス相であり、その抵抗値は大きい。初期化状態から記録を行う場合には、メモリ素子10の第1電極16と第2電極18との間に、所定電圧が印加されると、電流通路にある第1の相変化層22の一部が発熱し、アモルファス相から結晶相に転移して安定化する。
電流は、第1の相変化層22の結晶相部分22Cを通過して、第1の抵抗体層24に流れ込み、再び、第1の相変化層22の結晶相部分22Cを通過する。結晶相部分22C、22Cの抵抗値はr と小さいので、所定電圧と同じ大きさの電圧が印加されると、メモリ素子10に過度の電流が流れるおそれがある。第2の相変化層26が、アモルファス相から結晶相に転移する場合にも、同様のおそれがある。
これに対し、第5の実施の形態に係るメモリ素子10Bでは、初期化状態では、第1の相変化層22及び第2の相変化層26はいずれもアモルファス相であり、その抵抗値は大きい。初期化状態から記録を行う場合には、第1の相変化層22の抵抗値は大きいため、メモリ素子10Bの第1電極16と第2電極18との間に、所定電圧が印加されると、電流は、第1の相変化層22には流れず、抵抗体層96に流れ込む。これにより、第1電極16と第2電極18との間にある抵抗体層96の一部が、局所的に発熱する。
発熱した抵抗体層96により、抵抗体層96上に積層された第1の相変化層22が間接的に加熱される。これにより、第1の相変化層22の一部が、アモルファス相から結晶相に転移して安定化する。第1の相変化層22は、比較的低い電圧の印加により相転移する。このように、第5の実施の形態に係るメモリ素子10Bでは、第1の相変化層22をアモルファス相から結晶相に転移させる場合の印加電圧を低く抑えることができる。
また、本実施の形態に係るメモリ素子10Bでは、第1の実施の形態と同様に、複数のメモリ部を形成し、個々のメモリ部の相変化層がアモルファス相から結晶層に相転移したか否かによって、異なる抵抗値を正確に実現し、この抵抗値の相違を利用して多値記録を行う。このため、各相の体積率に応じて多値記録を行う従来の多値記録方法に比べ、抵抗値の変動が少なく、確実に多値記録を行うことができる。即ち、信頼性の高いメモリ素子を提供することができる。
(変形例)
なお、上記の実施の形態では、印加電圧を変化させてメモリ素子の抵抗値を変化させる例について説明したが、相変化材料に与える熱エネルギー(電力量)を変化させることができればよく、印加電流の大きさを変化させてメモリ素子の抵抗値を変化させることもできる。また、パルス電圧又はパルス電流を印加すると共に、パルス電圧又はパルス電流の「パルス幅」や「大きさ」を変化させてメモリ素子の抵抗値を変化させることもできる。「パルス幅」及び「大きさ」の両方を変化させてもよい。
本発明の第1の実施の形態に係るメモリ素子の構造を示す図であり、(A)はメモリ素子の平面図、(B)は(A)のA−A線断面図である。 図1に示すメモリ素子における多値記録方法を説明するための図であり、(A)〜(E)は、電圧印加時のメモリ素子の状態(a)〜(e)を示す部分断面図である。 情報記録時のメモリ素子への印加電圧と検出電流との関係を示す線図である。 (A)〜(C)はメモリ素子の3種類の複合抵抗を示す図である。 図1に示すメモリ素子を電源に接続した状態を表した回路図である。 (A)及び(B)は多値記録方法で生じ得る他の状態を示す部分断面図である。 (A)〜(C)は図1に示すメモリ素子における情報消去方法を説明するための図である。 本発明の第2の実施の形態に係るメモリ素子の構造を示す図であり、(A)はメモリ素子の平面図、(B)は(A)のB−B線断面図である。 第3の実施の形態に係るメモリ素子の断面図である。 図9に示すメモリ素子を回路で表した場合の回路図である。 (A)は図1に示すメモリ素子を備えたメモリセルの構造を示す部分断面図であり、(B)は(A)のメモリセルを回路で表した場合の回路図である。 本発明の第5の実施の形態に係るメモリ素子の構造を示す断面図である。
符号の説明
10 メモリ素子
10A メモリ素子
12 半導体基板
14 絶縁膜
16 第1電極
18 第2電極
20 メモリ部
20A メモリ部
20 メモリ部
22 第1の相変化層
22C結晶相部分
22C結晶相部分
24 第1の抵抗体層
26 第2の相変化層
26C結晶相部分
26C結晶相部分
28 第2の抵抗体層
30 電源
40 メモリ素子
42 半導体基板
42A 主基板部
42B 段差部
44 絶縁膜
46 第1電極
48 第2電極
50 メモリ部
52 第1の相変化層
54 第1の抵抗体層
56 第2の相変化層
58 第2の抵抗体層
60 メモリセル
62 シリコン半導体基板
64 拡散領域
66 拡散領域
68 チャネル領域
70 ソース
72 ドレイン
74 ゲート絶縁膜
76 ゲート
78 絶縁膜
82 ホール
84 コンタクト部
86 ホール
88 コンタクト部
90 ホール
92 コンタクト部
94 電源電圧端子
96 抵抗体層
抵抗素子
抵抗素子
抵抗素子
抵抗素子
SW スイッチ素子
SW スイッチ素子
SW スイッチ素子
SWRスイッチ抵抗素子
SWRスイッチ抵抗素子
SWRスイッチ抵抗素子

Claims (18)

  1. 所定間隔を隔てて配置された一対の電極と、
    通電時の発熱によりオン状態となる第1のスイッチ抵抗素子、及び第1の抵抗体で形成された第1の抵抗素子を含んで構成され、一端が前記一対の電極の一方に接続されると共に他端が前記一対の電極の他方に接続されて前記第1のスイッチ抵抗素子及び前記第1の抵抗素子を直列に通過する電流通路が形成される第1のメモリ部と、
    通電時に発熱した前記第1の抵抗素子により加熱されてオン状態となる第2のスイッチ抵抗素子、及び第2の抵抗体で形成された第2の抵抗素子を含んで構成され、前記第1の抵抗素子と並列に接続されて前記第2のスイッチ抵抗素子及び前記第2の抵抗素子を直列に通過する電流通路が形成される第2のメモリ部と、
    を含むことを特徴とするメモリ素子。
  2. 前記第1のスイッチ抵抗素子と前記第2のスイッチ抵抗素子とが、温度変化に応じてアモルファス相及び結晶相の一方の相から他方の相に相変化する相変化材料で形成されたことを特徴とする請求項1に記載のメモリ素子。
  3. 前記第1のスイッチ抵抗素子が、通電時の発熱により、前記相変化材料がアモルファス相から結晶相に相転移して抵抗値が低下し、オン状態となると共に、
    前記第2のスイッチ抵抗素子が、通電時に発熱した前記第1の抵抗素子により加熱されて、前記相変化材料がアモルファス相から結晶相に相転移して抵抗値が低下し、オン状態となることを特徴とする請求項2に記載のメモリ素子。
  4. 通電時に発熱した前記第2の抵抗素子により加熱されてオン状態となる第3のスイッチ抵抗素子、及び第3の抵抗体で形成された第3の抵抗素子を含んで構成され、前記第2の抵抗素子と並列に接続されて前記第3のスイッチ抵抗素子及び前記第3の抵抗素子を直列に通過する電流通路が形成される第3のメモリ部を、更に含むことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のメモリ素子。
  5. 第3〜第n(nは4以上の整数)のメモリ部を更に含み、
    第k+1(kは3以上の整数、k<n)のメモリ部は、通電時に発熱した第kの抵抗素子による加熱によりオン状態となる第k+1のスイッチ抵抗素子、及び第k+1の抵抗体で形成された第k+1の抵抗素子を含んで構成され、前記第kの抵抗素子と並列に接続されて前記第k+1のスイッチ抵抗素子及び前記第k+1の抵抗素子を直列に通過する電流通路が形成されることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のメモリ素子。
  6. 所定間隔を隔てて配置された一対の電極と、
    前記一対の電極の各々と接触するように前記一対の電極間に設けられると共に温度変化に応じてアモルファス相及び結晶相の一方の相から他方の相に相変化する第1の相変化材料で形成された第1の相変化層と、前記第1の相変化層上に積層されると共に第1の抵抗体で形成された第1の抵抗体層と、を備えた第1のメモリ部と、
    前記第1の抵抗体層上に積層されると共に温度変化に応じてアモルファス相及び結晶相の一方の相から他方の相に相変化する第2の相変化材料で形成された第2の相変化層と、前記第2の相変化層上に積層されると共に第2の抵抗体で形成された第2の抵抗体層と、を備えた第2のメモリ部と、
    を含むことを特徴とするメモリ素子。
  7. 前記第1の相変化層、前記第1の抵抗体層、前記第2の相変化層、及び前記第2の抵抗体層が、メモリ素子が載置される面に対し平行な方向に積層されたことを特徴とする請求項6に記載のメモリ素子。
  8. 前記第1の相変化層、前記第1の抵抗体層、前記第2の相変化層、及び前記第2の抵抗体層が、メモリ素子が載置される面に対し垂直な方向に積層されたことを特徴とする請求項6に記載のメモリ素子。
  9. 前記第2の抵抗体層上に積層されると共に温度変化に応じてアモルファス相及び結晶相の一方の相から他方の相に相変化する第3の相変化材料で形成された第3の相変化層と、前記第3の相変化層上に積層されると共に第3の抵抗体で形成された第3の抵抗体層と、を備えた第3のメモリ部と、更に含むことを特徴とする請求項6〜8の何れか1項に記載のメモリ素子。
  10. 第3〜第n(nは4以上の整数)のメモリ部を更に含み、
    第k+1(kは3以上の整数、k<n)のメモリ部は、前記第kの抵抗体層上に積層されると共に温度変化に応じてアモルファス相及び結晶相の一方の相から他方の相に相変化する第k+1の相変化材料で形成された第k+1の相変化層と、前記第k+1の相変化層上に積層されると共に第k+1の抵抗体で形成された第k+1の抵抗体層と、を備えたことを特徴とする請求項6〜8の何れか1項に記載のメモリ素子。
  11. 前記相変化材料が、カルコゲナイド系化合物であることを特徴とする請求項2〜10の何れか1項に記載のメモリ素子。
  12. 前記メモリ素子の抵抗値が、3値以上に変化することを特徴とする請求項1〜11の何れか1項に記載のメモリ素子。
  13. 印加電圧又は印加電流の大きさを変化させて、前記メモリ素子の抵抗値を変化させることを特徴とする請求項12に記載のメモリ素子。
  14. パルス電圧又はパルス電流を印加すると共に、前記パルス電圧又はパルス電流のパルス幅を変化させて、前記メモリ素子の抵抗値を変化させることを特徴とする請求項12又は13に記載のメモリ素子。
  15. パルス電圧又はパルス電流を印加すると共に、前記パルス電圧又はパルス電流の大きさを変化させて、前記メモリ素子の抵抗値を変化させることを特徴とする請求項12〜14の何れか1項に記載のメモリ素子。
  16. 所定間隔を隔てて配置された一対の電極と、
    前記一対の電極の各々と接触するように前記一対の電極間に設けられると共に第1の抵抗体で形成された第1の抵抗体層と、前記第1の相変化層上に積層されると共に温度変化に応じてアモルファス相及び結晶相の一方の相から他方の相に相変化する第1の相変化材料で形成された第1の相変化層と、前記第1の相変化層上に積層されると共に第2の抵抗体で形成された第2の抵抗体層と、を備えた第1のメモリ部と、
    前記第2の抵抗体層上に積層されると共に温度変化に応じてアモルファス相及び結晶相の一方の相から他方の相に相変化する第2の相変化材料で形成された第2の相変化層と、前記第2の相変化層上に積層されると共に第3の抵抗体で形成された第3の抵抗体層と、を備えた第2のメモリ部と、
    を含むことを特徴とするメモリ素子。
  17. 請求項1〜16の何れか1項に記載のメモリ素子と、前記メモリ素子と同一の基板上に形成されたトランジスタと、を含むメモリセル。
  18. 請求項17に記載のメモリセルを、同一の基板上に複数個配列したメモリセルアレイ。
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