JP2008291409A - 水解性物品 - Google Patents

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【課題】バインダの使用量を増やすことなく、湿潤強度が従来品よりも高い水解性物品を提供すること。
【解決手段】水解性物品は、パルプ及びバインダを含有する実質的に水分散可能な繊維シートに水性薬剤が含浸されてなる。パルプとしてその繊維粗度が0.18mg/m未満であるものを用いた。バインダは、カルボキシル基を有するバインダであり且つ繊維シートに対して2〜10重量%含有されていることが好ましい。水性薬剤は、二価の金属イオンと有機溶剤を含有するものであることが好ましい。パルプは針葉樹晒しクラフトパルプであることが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、水中でパルプが容易に分散し可能な水解性物品に関する。本発明の水解性物品は、例えばトイレ等の水まわりの清掃や、身体の清拭等に好適に用いられる。
本出願人は先に、湿式抄造によって製造され且つカルボキシル基を有する水溶性バインダを含有する水解紙に、多価金属イオンと有機溶剤を必須成分として含有する水性清浄薬剤を含浸させてなる水解性清掃物品を提案した(特許文献1参照)。また湿式抄造によって製造され且つポリビニルアルコールをバインダとして含有する水解紙に、水溶性溶剤を含有するホウ酸水溶液を含浸させてなる水解性清掃物品も提案した(特許文献2参照)。これらの水解性清掃物品は、清掃作業に耐え得る強度を有し、しかも良好な水解性も有している。
前記物品は、その使用時においては湿潤状態になっているので、使用時に破れ等が生じない程度の強度を有している必要がある。湿潤強度を高めるためには、例えばパルプの叩解度を高めればよい。しかしパルプの叩解度を高め過ぎると、水解性が悪化する傾向にある。湿潤強度を高める別の手段として、バインダの添加量を高める方法がある。しかし、この方法ではバインダに特有のぬるつきが顕著となり使用感が低下する傾向がある。またバインダは一般に高価であることから、その使用量を増やすことは経済的に有利とは言えない。
特開平2−149237号公報 特開平3−292924号公報
従って本発明の目的は、前述した従来技術の水解性物品よりも湿潤強度が更に向上した水解性物品を提供することにある。
本発明は、パルプ及びバインダを含有する実質的に水分散可能な繊維シートに水性薬剤が含浸されてなり、該パルプとしてその繊維粗度が0.18mg/m未満であるものを用いた水解性物品を提供するものである。
本発明の水解性物品は、特定の太さのパルプを含むことで湿潤強度が従来品よりも高いものとなる。また、バインダの使用量を従来よりも低減させることが可能なので、バインダに特有のべたつき感を低減させ得る。このことは、本発明の水解性物品を身体の清拭物品として用いる場合に特に有利である。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき説明する。本発明の水解性物品は、実質的に水分散可能な繊維シート(以下、水解紙ともいう)に水性薬剤が含浸されてなるウエットタイプのものであり、一般にシート状の形態をしている。
繊維シートはパルプ及びバインダを含有している。本発明は、該繊維シートに含まれるパルプの繊維粗度によって特徴付けられる。繊維粗度とは、パルプのように繊維の太さが長さ方向に一定ではない繊維の太さを表す尺度であり、その値が大きいほど繊維が太いことを意味する。本発明において用いられるパルプはその繊維粗度が0.18mg/m未満のものであり、好ましくは0.17mg/m未満のものである。繊維粗度が0.18mg/m未満のパルプを用いることで、水解性物品の湿潤強度が高まることが本発明者らの検討の結果判明した。繊維粗度は、パルプ繊維長測定器(カヤーニFS−200(商品名))によって測定される。繊維粗度の下限値に特に制限はなく、小さければ小さいほど好ましいが、0.1mg/m程度、特に0.15mg/m程度に繊維粗度が小さければ、本発明の効果が十分に奏される。
繊維シートは、繊維成分として上述の繊維粗度を有するパルプのみを含んでいてもよく、或いは上述の繊維粗度を有するパルプに加えて、上述の範囲外の繊維粗度を有するパルプ及び/又はパルプ以外の繊維を含んでいてもよい。繊維シートが、繊維成分として上述の範囲外の繊維粗度を有するパルプ及び/又はパルプ以外の繊維を含んでいる場合、上述の繊維粗度を有するパルプの割合は繊維成分の全体の重量に対して50%以上、特に70%以上であることが、湿潤強度を十分に高める観点から好ましい。
上述の範囲の繊維粗度を有するパルプとしては、針葉樹晒しクラフトパルプ(NBKP)、広葉樹晒しクラフトパルプ(LBKP)等の漂白された木質パルプ、その他麻等由来のパルプ、化学処理を施してアルカリ膨潤したマーセル化パルプ、螺旋構造を有する化学架橋パルプ、微小繊維状セルロースを用いることができる。これらのうち、特に針葉樹晒しクラフトパルプを用いることが、湿潤強度を一層向上する観点から好ましい。
パルプ以外に用いられる繊維成分としては、例えばレーヨン、コットンなどのセルロース系繊維、ポリ乳酸等からなる生分解性繊維、ポリプロピレン繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリエステル繊維、ポリアクリロニトリル繊維、合成パルプ等が挙げられる。
繊維粗度と異なり、パルプの繊維長は、本発明の水解性物品の湿潤強度に関しては臨界的な要因ではないことが本発明者らの検討の結果判明した。パルプの繊維長は、例えば繊維シートの製造のしやすさ等を考慮してその値が決定される。例えば繊維シートを湿式抄造によって製造する場合には、パルプの繊維長(数平均繊維長)を0.8〜1.3mm、特に1.0〜1.2mmとすることが、地合いの良好な繊維シートが得られる観点から好ましい。パルプの繊維長は、繊維粗度の測定に関して上述した装置によって測定することができる。
繊維シートには、上述のパルプに加えてバインダが含有されている。バインダは、繊維シートに水性薬剤が含浸された状態下での湿潤強度発現や水解性に寄与するものである。本発明においては、上述のとおりの繊維粗度を有するパルプを用いることで湿潤強度を高めることが可能なことに起因して、繊維シートに含有させるバインダの量を従来よりも低減させることが可能である。その結果、バインダに特有のべたつき感を低減させることが可できる。このことは、本発明の水解性物品を身体の清拭物品として用いる場合に特に有利である。バインダの使用量を低減させ得ることは、本発明の水解性物品の製造経費を低減し得る経済的観点からも有利である。
バインダとしては、例えば水溶性バインダや水膨潤性バインダを用いることができる。水溶性バインダは、繊維シートに水性薬剤が含浸された状態において、該バインダが一時的に不溶化することで、繊維間の結合を維持する結合剤として機能し、使用時の強度維持の役割を果たすことが好ましい。一方、水膨潤性バインダは、繊維シートに水性薬剤が含浸された状態において、該バインダの膨潤が一時的に抑制されて繊維間の結合を維持する結合剤として機能し、使用時の強度維持の役割を果たすことが好ましい。
水溶性バインダとしては、天然高分子、多糖誘導体、合成高分子などが挙げられる。天然高分子としては、アルギン酸ナトリウム、トラントガム、グアーガム、キサンタンガム、アラビアゴム、カラギーナン、ガラクトマンナン、ゼラチン、カゼイン、アルブミン、プルランなどが挙げられる。多糖誘導体としては、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、カルボキシメチル化デンブン又はその塩、デンプン、メチルセルロース、エチルセルロースなどが挙げられる。合成高分子としては、不飽和カルボン酸の重合体又は共重合体の塩、不飽和カルボン酸と該不飽和カルボン酸と共重合可能な単量体との共重合体の塩などが挙げられる。不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、無水マレイン酸、マレイン酸、フマール酸などが挙げられる。これらのうち、多糖誘導体が好ましく、特にカルボキシル基を有するバインダであるカルボキシメチルセルロースやカルボキシエチルセルロース又はそれらの塩を用いることが特に好ましい。
水溶性バインダのうち特に好ましいものはカルボキシメチルセルロース(以下CMCとも言う)のアルカリ金属塩である。CMCはそのエーテル化度が0.8〜1.2、特に0.85〜1.1であることがバインダとしての性能が良好となる点、及び後述する架橋剤との親和性が良好である点から好ましい。同様の理由により、CMCは25℃における1重量%水溶液の粘度が10〜40mPa・s、特に15〜35mPa・sであり、同温度における5重量%水溶液の粘度が2500〜4000mPa・s、特に2700〜3800mPa・sであり、更に60℃における5重量%水溶液の粘度が1200mPa・s以下であることがスプレーなどによって紙に添加する場合には、そのハンドリング性の面から好適である。
水膨潤性バインダとしては、繊維状のポリビニルアルコールなどが挙げられる。このような水膨潤性バインダを用いる場合には、一般的にパルプ繊維等の原料繊維と混合して抄紙される。
本発明によればバインダの使用量を従来よりも低減させ得ることは先に述べたとおりであるところ、水溶性バインダは、繊維シートの重量に対して好ましくは1〜30重量%含有され、更に好ましくは2〜15重量%含有される。また水膨潤性バインダも同様の量で含有されることが好ましい。バインダの使用量のこの範囲とすることで、バインダの使用量を必要最小限としたうえで、水解性物品の湿潤強度を十分に高くすることができる。
繊維シートに含有されるバインダの量は上述のとおりであるので、繊維シートに含有される繊維成分の量は、バインダが水溶性バインダの場合、繊維シートの重量に対して好ましくは70〜99重量%、更に好ましくは85〜98重量%である。バインダが水膨潤性バインダの場合も同様である。
繊維シートは種々の方法にて製造される。バインダとして水溶性バインダを用いる場合には、例えば、抄紙原料であるパルプを含む分散液中に水溶性バインダと該水溶性バインダのパルプ繊維への定着剤を添加して、これを原料として湿式抄造する方法が知られている(特開平3−193996号公報)。つまり水溶性バインダを内添する方法である。また、パルプを含む分散液からシートを湿式抄紙し、プレス脱水或いは半乾燥した後に水溶性バインダを噴霧乾燥或いは塗工乾燥して、所定量の水溶性バインダを含有する繊維シートを製造することも可能である。つまり水溶性バインダを外添する方法である。この際には、プレス脱水を行うよりも熱風通過乾燥機などのプレ乾燥方式を用いた方が、低密度でより水解性の良い繊維シートを得ることができる。更に上述の湿式抄紙法ではなく、水を使わずにパルプ繊維を乾式で解繊して、ウェブを形成した後に水溶性バインダを噴霧し、その後乾燥して繊維シートを製造することも可能である。いわゆるエアレイド製法である。
一方、バインダとして水膨潤性バインダを用いる場合には、例えば、パルプ分散液中に所定量の水膨潤性の繊維状バインダを添加し、湿紙をフォーミングし、乾燥して繊維シートを得ることが知られている(特開平4−370300号公報、特開平2−74694号公報)。また、湿式抄紙法ではなく、エアレイド法にてパルプ繊維と水膨潤性の繊維状バインダの混合繊維原料を乾式解繊して、ウェブを形成した後、乾燥して繊維シートを製造することが可能である。
図1には、バインダとして水溶性バインダを用いた場合の繊維シートの製造に好ましく用いられる製造装置の一例の概略図が示されている。図1に示す製造装置(湿式抄造機)は、フォーマー4と、ワイヤーパートと、第1ドライパート7と、スプレーパートと、第2ドライパート14とを備えて構成されている。
フォーマー4は、調製装置(図示せず)から供給された完成紙料を所定の濃度に調節してワイヤーパートへ供給するものである。図示しない調製装置は、パルプ繊維等の原料を離叩解する装置と、離叩解された原料にサイズ剤、顔料、紙力増強剤、漂白剤、凝集剤等の添加剤を添加する添加装置とを備え、水解紙の特性に応じた所定濃度の原料からなる紙料を完成紙料として調製するように構成されている。また、パルプスラリーにバインダを混合することも可能である。ワイヤーパートは、フォーマーから供給された完成紙料を抄き網に湿紙として形成するものである。第1ドライパート7は、ワイヤーパートにおいて形成された湿紙を乾燥させるものである。スプレーパートは、第1ドライパート7で乾燥された紙にバインダを噴霧するものである。第2ドライパート14は、スプレーパートでバインダが噴霧され湿潤状態になっている紙を乾燥させるものである。
フォーマー4から供給された完成紙料がワイヤーパートにおいて抄造され、ワイヤー5上に湿紙が形成される。湿紙は、ワイヤーパートに設置されているサクションボックス6による吸引によって水分が除去され、所定の水分率となされる。次いで湿紙は、第1ドライパート7に導入されて乾燥される。第1ドライパート7はスルーエアードライヤー(以下、TADという)から構成されている。TADは、周面が通気性を有する回転ドラム8と、該回転ドラム8をほぼ気密に覆うフード9とを備えている。TADにおいては、所定温度に加熱された空気がフード9内に供給されるようになされている。加熱された空気は回転ドラム8の外側から内部に向けて流通する。湿紙は、図1中、矢印方向に回転する回転ドラム8の周面に抱かれた状態で搬送される。TAD内を搬送されている間、湿紙にはその厚み方向へ加熱空気が貫通し、それによって湿紙は乾燥され紙となる。
第1ドライパート7で得られた紙には、スプレーパートにおいてバインダを含む水溶液が噴霧される。スプレーパートは第1及び第2ドライパート7,14間の位置である。両ドライパート7,14は、コンベアを介して連結されている。
コンベアは、それぞれ矢示方向に回転する上コンベアベルト10と下コンベアベルト11とを備えている。コンベア10は、第1ドライパート7のTADによって乾燥されて紙をこれら両ベルト10,11間に挟持した状態で第2ドライパート14へ搬送するように構成されている。上コンベアベルト10の下流側の折り返し端には真空ロール12が配置されている。真空ロール12は、上コンベアベルト10の裏面に紙を吸着させ、その吸着状態下に上コンベアベルト10を搬送させるようになっている。
図1に示すように、スプレーパートはスプレーノズル13を備えている。スプレーノズル13は第2ドライパート14の下方で且つ真空ロール12に対向するように配設されている。スプレーノズル13は、真空ロール12に向けてバインダを含む噴霧液を噴霧して、紙に該噴霧液を添加(外添)するものである。
スプレーパートにおいてバインダが供給された後、紙は第2ドライヤーパート14へ搬送される。第2ドライヤーパート14はヤンキードライヤーから構成されている。噴霧液が噴霧されて湿潤状態となっている紙は、フード16内に設置されたヤンキードライヤーの回転ドラム15の周面に抱かれた状態で搬送される。回転ドラム15に抱かれて搬送されている間に紙の乾燥が進行する。
ヤンキードライヤーの出口にはドクターブレード17が設置されている。ドクターブレード17は、紙にクレープをかけながら、ヤンキードライヤーの回転ドラム15から紙を剥離させるものである。これによって紙にクレープがかけられる。次いで紙は、一旦ワインダー(図示せず)に巻き取られてロールとなされる。このようにして目的とする繊維シートが得られる。
得られた繊維シートの坪量は、水解性物品の具体的な用途に応じ適切に調整される。一般に繊維シートの坪量が30〜150g/m、特に40〜100g/mであれば、十分な湿潤強度を確保でき、また水解性物品の操作性が損なわれない。
得られた繊維シートは水解性を有するものなので、これを水中に廃棄したり或いはこれに水性液を含浸させたりすると容易に崩壊してしまう。そこで本発明においては繊維シートに水性薬剤を含浸させてウエットの水解性物品を製造するにあたり、該水性薬剤中にバインダの架橋剤を含有させておく。架橋剤によってバインダが架橋して不溶化するか或いは膨潤が一時的に抑制される結果、少量の水では該バインダが溶解しなくなる。しかし大量の水中に廃棄すれば不溶化或いは膨潤が一時的に抑制されていた該バインダが再び水に溶解するようになって、速やかに且つ繊維レベルでばらばらに崩壊する。
架橋剤は、バインダの種類に応じて適切なものが用いられる。例えば、バインダが前述したCMCなどのカルボキシル基を有する水溶性バインダである場合には、架橋剤として多価金属イオンを用いることが好ましい。特にアルカリ土類金属、マンガン、亜鉛、コバルト及びニッケルからなる群から選択される1種又は2種以上の二価の金属イオンを用いることが、繊維間が十分に結合されて使用に耐え得る強度が発現する点、及び水解性が十分になる点から好ましい。これらの金属イオンのうち、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、亜鉛、コバルト、ニッケルのイオンを用いることが特に好ましい。
金属イオンは、水酸化物、塩化物、硫酸塩、硝酸塩、炭酸塩、ギ酸塩、酢酸塩などの水溶性金属塩の形で水性薬剤に添加される。金属イオンは、本発明の水解性物品中に存する水溶性バインダにおけるカルボキシル基1モルに対して1/4モル以上、特に1/2モル以上の量となるように添加されることが、十分な架橋反応を起こさせる点から好ましい。
一方バインダとして前述したポリビニルアルコール等の水膨潤性バインダを用いる場合の架橋剤としてはホウ酸を用いることが好ましい。これによってポリビニルアルコールとホウ酸との間に架橋反応が生じ、ポリビニルアルコールが不溶化する。ホウ酸は、水性薬剤中に1〜5重量%の濃度で配合されていることが好ましい。特に高重合度のポリビニルアルコールを用いる場合には1〜3重量%、中重合度ないし低重合度のポリビニルアルコールを用いる場合には3〜5重量%の濃度で配合されることが好ましい。
バインダが水溶性のものか水膨潤性のものかを問わず、水性薬剤には、前述した架橋剤に加えて有機溶剤が配合される。この理由は、前記のバインダを含む水解性の繊維シートに架橋剤を加えて該バインダを架橋させただけでは、使用に耐え得る十分な強度を有する水解性物品が得られないからである。有機溶剤を併用することによって、バインダと架橋剤との架橋コンプレックスの生成が著しく増大し、そのコンプレックスが不溶化した状態で存在するので、繊維シートに含浸される水性薬剤中の水の量が多くても、使用に耐え得る十分な強度が発現する。
有機溶剤は水溶性の溶剤であることが好ましい。具体的にはエタノール、メタノール、イソプロピルアルコール等の一価アルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール等のグリコール類、これらグリコール類ルとメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等の低級アルコールとのモノ又はジエーテル、前記グリコール類と低級脂肪酸とのエステル、グリセリンやソルビトール等の多価アルコールが挙げられる。水性薬剤中における有機溶剤の配合量は1〜50重量%、特に10〜50重量%であることが好ましい。
水性薬剤は、60〜90重量%含まれる水を媒体とし、前述した架橋剤(つまり金属イオンやホウ酸)及び有機溶剤が配合されてなるものである。水性薬剤にはこれらの成分に加えて必要に応じ界面活性剤、殺菌剤、消臭剤などを配合して、該水性薬剤の性能を高めてもよい。界面活性剤としては、陰イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤及び両性界面活性剤の何れもが用いられる。特に洗浄性と仕上がり性の両立の面から、アルキル炭素数8〜24の両性界面活性剤が好適に用いられる。
水性薬剤は、繊維シートの重量(乾燥基準)に対して50%〜500重量%、特に100〜500重量%、とりわけ100〜300重量%含浸されることが、十分な清拭効果が発現する点から好ましい。
このようにして得られた本発明の水解性清品は、水性薬剤が含浸された湿潤状態での強度が高いものである。しかも、水性薬剤が含浸されている程度では水解しないが、大量の水中に廃棄されると速やかに且つ繊維レベルでばらばらに崩壊する。
本発明の水解性物品は、例えばトイレ、洗面所、台所など水回りの清掃に用いられる水解性清掃物品として好適である。使用後の清掃物品はそのまま水に流して廃棄すればよく、水に流すと速やかに水解するので排水管を詰まらせることはない。また本発明の水解性物品は、ウエットティッシュ、メーク落としシート、日焼け止めシート等の身体の清拭に用いられる水解性清拭物品としても好適である。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲はかかる実施例に制限されない。特に断らない限り「%」は「重量%」を意味する。
〔実施例1ないし5及び比較例1〕
図1に示す湿式抄紙機を用いて、表1に示す繊維粗度を有する各種NBKPの紙料を抄紙して湿紙して湿紙を得た。NBKBの繊維粗度は以下の方法で測定した。湿紙を第1乾燥機であるスルーエアードライヤー7で水分率を4%まで乾燥させた。得られた紙を一対のプラスチック製コンベア間10,11に挟持して搬送し、5%溶液で60℃、1000mP・sであるCMC(日本製紙製のサンローズ(商品名)、エーテル化度;DS=0.9)バインダ液をスプレーノズル13から噴霧した。噴霧量は紙の重量に対して130%とした。CMCの添加量は、紙の重量に対して6.5%であった。CMCが添加された紙を、第2乾燥機としてのヤンキードライヤー14で乾燥させた後、ドクターブレード17によってクレープ加工を行った。これによって坪量30g/mのCMC添加紙を作製した。また、同じ図1の湿式抄紙機を用いて、坪量30g/mのCMC未添加紙を作製した。この2種類の紙をCMC添加紙/CMC未添加紙/CMC添加紙の順に積層し、エンボス(米粒パターン、エンボス深さ0.8mm)をかけて3プライ構造の繊維シートを作製した。
CMC添加紙と3プライ繊維シートに、水性薬剤を含浸させた。含浸量は繊維シートの重量の2倍とした。このようにして水解性物品を得、実施例と比較例とした。得られた水解性物品について、以下の方法で湿潤強度を測定し、また水解性及び清掃時の強度を評価した。それらの結果を表1に示す。
〔水性薬剤〕
・アルキルグルコシド 0.2%
・CaCl 3%
・プロピレングリコールモノメチルエーテル 13%
・3−メチル−1,3−ブタンジオール 5%
・水 バランス
〔繊維粗度の測定〕
パルプの繊維粗度は、パルプ繊維長測定器(カヤーニFS−200)によって測定した。繊維粗度は、パルプの乾燥重量、数平均繊維長及び繊維の本数から、以下の式を用いて算出された。
Figure 2008291409
〔湿潤強度の測定〕
水性薬剤を含浸させたCMC添加紙、及び水解性物品を、幅25mm、長さ100mmの短冊状に裁断して測定片を作製した。測定片をテンシロン引張試験機(オリエンテック社製のRTM−25(商品名)にチャック間距離50mmで取り付けた。測定片を300mm/minの速度で引っ張り、破断時の強度を測定し、その値を湿潤強度とした。測定方向は、抄紙機の流れ方向(Machine Direction、略してMD)、及びMDとの直角方向(Cross machine Direction、略してCD)とした。
〔水解性の評価〕
JIS P 4501−1993に準じて行った。300mlのビーカーに水を入れ、撹拌子(NALGENE製のスターヘッド 35mmφ×12mm)を600±10rpmの回転数で回転させ水を撹拌させた。7cm×7cmの大きさに裁断した水解性物品を水中に投入した。これによって撹拌子の回転数が低下した。水解性物品の水解と共に撹拌子の回転数は上昇し始めた。撹拌子の回転数が540rpmになるまでの時間を測定し、その値を水解性の尺度とした。
〔清掃時の強度評価〕
2cm×2cmのタイルがはめ込まれた、大きさが50cm×50cmのタイル板を、実施例及び比較例で得られた水解性物品で清拭して清掃時の強度を調べた。水解性物品は10cm×10cmの大きさにして、10回上下左右に清拭した。清拭後に水解性物品の裂けの状態を観察し、強度を以下の指標で判断した。
強度の指標
○:裂けはまったく発生しない。
△:若干裂けが発生した。
×:かなり裂けが発生した。
Figure 2008291409
表1に示す結果から明らかなように、パルプの繊維粗度が小さくなるほど強度が向上し、またパルプの繊維粗度が大きいほど水解性が良くなることが判る。繊維粗度が0.18mg/m以下である各実施例においては、強度が高く、清掃時に十分な強度が得られる。これに対して、繊維粗度が0.18mg/mよりも大きい比較例においては、強度が低下し、清掃時にシートに裂けが発生する場合があった。水解性に関しては、繊維粗度が大きい方が良好であったが、どれも60秒以内で良好であった。
本発明の水解性物品の製造に好適に用いられる抄造装置を示す模式図である。
符号の説明
4 フォーマー
5 ワイヤー
6 サクションボックス
7 スルーエアードライヤー(TAD)
8 回転ドラム
9 フード
10 上エンベアベルト
11 下エンベアベルト
12 真空ロール
13 スプレーノズル
14 ヤンキードライヤー
15 回転ドラム
16 フード
17 ドクターナイフ

Claims (5)

  1. パルプ及びバインダを含有する実質的に水分散可能な繊維シートに水性薬剤が含浸されてなり、該パルプとしてその繊維粗度が0.18mg/m未満であるものを用いた水解性物品。
  2. 前記バインダが、カルボキシル基を有するバインダであり且つ前記繊維シートに対して2〜10重量%含有されており、
    前記薬剤が、二価の金属イオンと有機溶剤を含有するものである請求項1記載の水解性物品。
  3. 前記バインダが、ポリビニルアルコールであり、
    前記薬剤が、ホウ酸と有機溶剤を含有するものである請求項1記載の水解性物品。
  4. 繊維シートにおける繊維成分のうち、50重量%以上が前記パルプである請求項1ないし3の何れかに記載の水解性物品。
  5. 前記パルプが針葉樹晒しクラフトパルプである請求項1ないし4の何れかに記載の水解性物品。
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