JP2006150695A - 水解紙の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 嵩高であり、水性薬剤を含浸させて湿潤状態としても荷重等の物理的負荷に対して良好な保形性を有し、丈夫で破れにくい水解紙を製造する方法を提供すること。
【解決手段】 水溶性バインダー又は水膨潤性バインダーを含有する実質的に水分散可能な坪量30〜150g/m2の乾燥状態の繊維シートに、100〜250℃の温度で熱エンボス加工を施して凹凸賦形を行う。凹凸賦形後に、該水解紙に水性薬剤を含浸させてもよい。熱エンボス加工は、互いに噛み合い形状となっている凹凸部を有する一対のエンボスロールを用いて行われることが好ましい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、嵩高な水解紙を製造し得る方法に関する。
本出願人は先に、湿式抄紙によって製造され且つカルボキシル基を有する水溶性バインダーを含有する水解紙に、多価金属イオンと有機溶剤を必須成分として含有する水性清浄薬剤を含浸させてなる水解性清掃物品を提案した(特許文献1参照)。また湿式抄造によって製造され且つポリビニルアルコールをバインダーとして含有する水解紙に、水溶性溶剤を含有するホウ酸水溶液を含浸させてなる水解性清掃物品も提案した(特許文献2参照)。これらの水解性清掃物品は、清掃作業に耐え得る強度を有し、しかもトイレ等への水洗廃棄を可能とした良好な水解性も有している。これら水解性清掃物品の基材となる繊維シートは、水解性を有するために構成繊維が非熱融着性で、更に廃棄後生分解性を有するパルプ等のセルロース系材料からなっている。
前記水解性清掃物品を含めた水解紙がその廃棄後に生分解されるためには、通常生分解性を有しない繊維である熱融着性繊維を混抄することは困難である。熱融着性繊維として、生分解性を有する材料であるポリ乳酸等からなる繊維もあるが、価格が高く経済的でない。生分解性を有し且つ安価な繊維としては、パルプ等が代表的なものである。
パルプ等を主体とした繊維からなる紙を嵩高にする方法としては、彫刻したロール間で押圧するエンボス法がある。紙のエンボス法は、抄造途中の湿紙にエンボスを行うウェットエンボス法と、紙を抄造してからエンボスを行うドライエンボス法に大別できる。ウェットエンボス法は、抄紙機上で紙が乾燥されるまでの間にエンボスを行う方法(特許文献3参照)である。特許文献3には、エンボス賦形を行った湿紙を乾燥工程で乾燥することが記載されている。しかし通常抄造時に湿紙に含まれる多量の水分を乾燥させるためには、ヤンキドライヤーや多筒式ドライヤー表面に強く湿紙を接触させて熱効率を良くする必要があり、そのような乾燥方法においては嵩高なエンボスの賦形は不可能であった。一方ドライエンボス法は、一旦抄造して乾燥させた紙にエンボスを行う方法で最も一般的である。パルプ等の非熱融着性繊維を主体とする紙にエンボスを行った場合、パルプ繊維間結合(水素結合、バインダーを介しての結合等)が形成されたままエンボスを行うため、賦形時に繊維間結合の破壊や繊維の破断が生じて紙の強度、エンボスの保形性(嵩の維持)が低下する。
また、先に述べた水解紙は、廃棄後に生分解される材料からなる必要があり、その観点から、生分解性を有し安価な材料であるパルプ等がその代表的な繊維として用いられてきた。そのため、水解紙にドライエンボス法を施す場合には、通常室温でエンボス加工を行って型をつけたり、複数の原反を重ねた状態でエンボス加工による型つけと一体化を行うことが多い。例えば、複数の原反を重ねてエンボス加工で一体化する水解紙の製造方法(特許文献4参照)が提案されている。しかし、特許文献4には加熱下にエンボスを行う記載はない。
特開平2−149237号公報 特開平3−292924号公報 特開平8−260397号公報 特開平3−113098号公報
従って本発明の目的は、前述した水解紙のエンボス方法において、エンボスが有する問題に対して、嵩潰れが少なく保形性が良好で、強度低下を防ぎ得る水解紙の製造方法を提供することにある。
本発明は、水溶性バインダー又は水膨潤性バインダーを含有する実質的に水分散可能な坪量30〜150g/m2の乾燥状態の繊維シートに、100〜250℃の温度で熱エンボス加工を施して凹凸賦形を行う水解紙の製造方法を提供することにより前記目的を達成したものである。
本発明の製造方法によれば、得られる水解紙を嵩高にすることができる。また、得られる水解紙は、水性薬剤を含浸させて湿潤状態としても荷重等の物理的負荷に対して良好な保形性を有し、丈夫で破れにくいものとなる。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。本発明は、水溶性バインダー又は水膨潤性バインダーを含有する実質的に水分散可能な乾燥状態の繊維シートに加熱エンボス加工を行うことで厚みを向上させる嵩高化が前提となる。坪量が30〜150g/m2の繊維シートにエンボス加工が施されて得られた水解紙は、その乾燥状態において0.3kPa荷重下で測定された厚みTdが好ましくは1.0〜3.0mmという嵩高なものとなる。更に、水性薬剤を100〜500重量%含浸させた後の水解紙は、2.2kPa荷重下で測定された厚みをTwとすると、前記の厚みTdとの厚み比(Tw/Td)が好ましくは0.7以上になる。これらが本発明での嵩高化の基準となる。
先ず、本発明の製造方法に従い得られる水解紙について説明する。図1には本発明の好適な一実施形態に基づき製造された水解紙1の斜視図が示されている。水解紙1は、第1の面1a及び第2の面1bを有しており、一方の面側から他方の面側に突出して形成された多数の凸部2,2・・を有している。凸部2は、水解紙1の長手方向X及び幅方向Yの各方向に列をなすように一定の間隔で配置されており、千鳥格子状の配置パターンをなしている。凸部2,2・・間には、それぞれ凹部3,3・・が形成されており、やはり千鳥格子状の配置パターンをなしている。これによって嵩高な水解紙はその全体が三次元形状となっている。
水解紙1は、その嵩高さによって特徴付けられている。水解紙1の厚み、即ち第1の面1aにおける凸部2の頂点から、第2の面1bにおける凸部2の頂点までの距離は、エンボス後の乾燥状態で0.3kPa荷重下の厚みTdで表して、前述の通り好ましくは1.0〜3.0mmであり、更に好ましくは1.2〜2.5mmという嵩高なものである。0.3kPa荷重は非常に小さく、水解紙1の見かけの厚みに近似される。
水解紙1に水性薬剤が含浸された場合、該水解紙1は、嵩高であることに加えて、一定の荷重を加えて押さえつけても厚みが維持される保形性を有することが好ましい。本発明では例えば手で強く押さえた力を2.2kPaと想定している。この保形性は、水性薬剤が含浸されている状態での水解紙1の2.2kPa荷重下で測定された厚みをTwとすると、厚み比Tw/Tdが1に近いほど保形性(嵩の維持性)が良くなることを意味する。本発明の製造方法に従えば、好ましくは0.7以上の厚み比が達成され、更に好ましくは0.75以上、一層好ましくは0.78以上が達される。厚み比が0.7未満になると保形性が低く、従来のエンボス方法との差が見られない。
Twの値は、水性薬剤の含浸量が100〜500重量%の範囲では有意な差がみられない。この理由で、本発明においてはTwの測定条件に水性薬液の含浸量を含めていない。もしTwの測定条件に水性薬液の含浸量を含める場合には、本発明における典型的な含浸量である、水解紙の乾燥重量の2倍とすることが適切である。
繊維シートは、実質的に水分散可能な繊維と水溶性バインダー又は水膨潤性バインダーを含んでいる。嵩高性を維持して水性薬剤含浸下において良好な湿潤強度を発現する水解紙を得るためには、前記のようなシート構成が必須である。水溶性バインダー又は水膨潤性バインダーは、水性薬剤含浸下の湿潤強度発現、嵩高エンボス形状の保形性維持、水洗トイレ廃棄時の水解性に寄与するものである。
繊維シートに含まれる実質的に水分散可能な繊維としては、繊維長が好ましくは15mm以下、更に好ましくは10mm以下、一層好ましくは5mm以下のものが用いられる。水解性と湿潤強度を両立する観点からは、重量平均繊維長で0.5mm〜3.0mmのパルプ繊維を主体に用いることが好ましい。さらに、風合いを良好にする観点から平均繊維長4.0〜7.0mm程度のレーヨン繊維や合成繊維を混抄することもできる。繊維の種類としては、生分解性を有する繊維が好ましく、セルロース系繊維が典型的なものとして挙げられる。セルロース系繊維としては、例えばパルプ、コットン等の天然繊維やレーヨン等の半合成繊維等が挙げられる。これらの繊維は一種又は二種以上を組み合わせて用いることができる。叩解度を変えてフィブリル化した繊維を用いることもできる。パルプとしては、針葉樹晒しクラフトパルプ(NBKP)、広葉樹晒しクラフトパルプ(LBKP)等の漂白された木質パルプ、その他麻等由来のパルプ、化学処理を施してアルカリ膨潤したマーセル化パルプ、螺旋構造を有する化学架橋パルプ、微小繊維状セルロースを用いることもできる。また、生分解性を有しないポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系繊維やポリエステル系等の合成繊維を用いることもでき、ポリ乳酸からなる合成繊維は生分解性を有するので更に好ましく用いることができる。繊維シートには、バインダーを除いてセルロース系繊維が70〜100重量%、特に80〜100重量%含まれていることが好ましい。
水溶性バインダーとしては、天然多糖類、多糖誘導体、合成高分子などが挙げられる。天然多糖類としては、アルギン酸ナトリウム、トラントガム、グアーガム、キサンタンガム、アラビアゴム、カラギーナン、ガラクトマンナン、ゼラチン、カゼイン、アルブミン、プルプランなどが挙げられる。多糖誘導体としては、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、カルボキシメチル化デンプン又はその塩、デンプン、メチルセルロース、エチルセルロースなどが挙げられる。合成高分子としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール誘導体、不飽和カルボン酸の重合体又は共重合体の塩、不飽和カルボン酸と該不飽和カルボン酸と共重合可能な単量体との共重合体の塩などが挙げられる。不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、無水マレイン酸、マレイン酸、フマール酸などが挙げられる。これらの水溶性バインダーの添加量は、用途やバインダーの種類に応じて適切な値とすることができるが、一般的には繊維シートの重量に対して1〜30重量%、特に2〜15重量%となるように添加されることが、嵩高性の維持、適度な湿潤強度発現、良好な水解性発現、経済性の観点から好ましい。また、これらのバインダーは、水を高濃度に含む水性薬剤が水解紙に含浸された状態において、一時的に不溶化して繊維間の結合を維持する結合剤として機能し、嵩高性や清掃時の強度維持の役割を果たしていることが好ましい。水性薬剤中の水分含量は、30〜95重量%、好ましくは50〜95重量%、更に好ましくは60〜95重量%であり、この水解紙をトイレ清掃用物品として用いる場合、尿ジミ汚れの洗浄性、手肌への刺激性の観点から好ましい。
このような水溶性バインダーの一時的不溶化は、水解紙への薬液含浸量、水解紙や水性薬剤に含まれるバインダーの不溶化成分によって達成される。水解紙への水性薬剤の含浸量は、バインダーの種類や分子量、水解紙中の含有量によっても異なるため、限定はできないが、バインダーの大半が溶解できないレベルの水分を含浸させることが好ましい。また、バインダーを不溶化し得る不溶化成分としては、水溶性有機溶剤あるいは特定の酸や電解質等が挙げられる。
水溶性有機溶剤としては、具体的にはエタノール、メタノール、イソプロピルアルコール等の一価アルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、3−メチル−1,3−ブタンジオール等のグリコール類、これらグリコール類とメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等の低級アルコールとのモノ又はジエーテル、前記グリコール類と低級脂肪酸とのエステル、グリセリンやソルビトール等の多価アルコールが挙げられる。水性薬剤中における水溶性有機溶剤の濃度は、単独で用いられる場合は、好ましくは30〜70重量%、更に好ましくは30〜60重量%、一層好ましくは30〜50重量%である。また、後述する酸や電解質と併用する場合には、好ましくは1〜50重量%、更に好ましくは5〜40重量%、一層好ましくは10〜30重量%の範囲である。
酸や電解質としては、代表的には塩析あるいは架橋により水溶性バインダーを一時的に不溶化するものが挙げられる。塩析に用いる塩としては、水溶性の塩であれば特に限定されず、種々のものを用いることができる。一方、架橋に用いる塩としては、バインダーの種類によって選択される物質が異なる。例えばカラギーナンやグアーガム等と架橋してゲル化するカリウムイオンを水性薬剤中で供与する水溶性塩が挙げられる。また、少量の水溶性溶剤の存在下でカルボン酸系バインダーと架橋して不溶化する二価金属イオンを薬液中で供与する水溶性塩が挙げられる。一方、ポリビニルアルコールと架橋ゲル化するホウ酸、四ホウ酸ナトリウムなどのホウ酸塩が挙げられる。なお、これらの酸や電解質の水性薬剤中での濃度は、バインダーの種類や水解紙中の含有量によっても異なるので一概に特定できないが、清拭後の仕上がり性や手肌への残留性を考慮すると、1〜10重量%、好ましくは1〜5重量%の範囲となる。
水性薬剤は水を媒体として前述した架橋剤及び有機溶剤が配合されてなるものである。水性薬剤にはこれらの成分に加えて必要に応じ界面活性剤、殺菌剤、キレート剤、漂白剤、消臭剤、香料などを配合して、該水性薬剤の清掃性能を高めてもよい。界面活性剤としては、陰イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤及び両性界面活性剤の何れもが用いられ、特に洗浄性と仕上がり性の両立の面から、ポリオキシアルキレン(アルキレンオキサイド付加モル数1〜20)アルキル(炭素数8〜22の直鎖又は分岐鎖)エーテル、アルキル(炭素数8〜22の直鎖又は分岐鎖)グリコシド(平均糖縮合度1〜5)、ソルビタン脂肪酸(炭素数8〜22の直鎖又は分岐鎖)エステル、及びアルキル(炭素数6〜22の直鎖又は分岐鎖)グリセリルエーテル等の非イオン界面活性剤並びにアルキルカルボキシベタイン、アルキルスルホベタイン、アルキルヒドロキシスルホベタイン、アルキルアミドカルボキシベタイン、アルキルアミドスルホベタイン、アルキルアミドヒドロキシスルホベタイン等のアルキル炭素数8〜24の両性界面活性剤が好適に用いられる。
水性薬剤は、十分な清拭効果が発現する点から、水解紙の重量(乾燥基準)に対して好ましくは100〜500重量%含浸され、更に好ましくは100〜300重量%含浸される。
一方、水膨潤性バインダーとしては、繊維状のポリビニルアルコールや繊維状カルボキシメチルセルロース、繊維状カルボキシエチルセルロースなどが挙げられる。このような水膨潤性バインダーを用いる場合には、一般的にパルプ繊維等の原料繊維と混合して抄紙される。水膨潤性バインダーの繊維シート中での含有率は、嵩高性の維持、適度な湿潤強度発現、良好な水解性発現、経済性の観点から、好ましくは5〜40重量%、更に好ましくは8〜30重量%、一層好ましくは10〜25重量%の範囲である。なお、水膨潤性バインダーを用いた場合においても上述の水溶性バインダーの場合と同様に、水解紙に水を高濃度に含む水性薬剤が含浸された状態において、該バインダーの膨潤が一時的に抑制されて繊維間の結合を維持する結合剤として機能し、嵩高性や清掃時の強度維持の役割を果たしていることが好ましい。例えば繊維状ポリビニルアルコールの場合においては、ホウ酸、四ホウ酸ナトリウムなどのホウ酸系塩、繊維状カルボキシメチルセルロース、繊維状カルボキシエチルセルロースの場合においては、マグネシウムイオン、カルシウムイオン、亜鉛イオン等の二価金属イオンを生成する水溶性塩が好適に用いられる。
水溶性又は水膨潤性バインダーの種類やそれにマッチしたバインダーの一時不溶化あるいは膨潤抑制させる剤については、上述のごとく種々の組み合わせがあるが、その中でもカルボン酸系水溶性バインダーと二価金属イオン、水溶性有機溶剤を含む水性薬剤の組み合わせが好適である。
カルボン酸系水溶性バインダーのうち特に好ましいものはカルボキシメチルセルロース(以下CMCともいう)のアルカリ金属塩である。CMCはそのエーテル化度が0.8〜1.2、特に0.85〜1.1であることがバインダーとしての性能が良好となる点、及び後述する架橋剤との親和性が良好である点から好ましい。同様の理由により、CMCは25℃における1重量%水溶液の粘度が10〜40mPa・s、特に15〜35mPa・sであり、同温度における5重量%水溶液の粘度が2500〜4000mPa・s、特に2700〜3800mPa・sであり、更に60℃における5重量%水溶液の粘度が1200mPa・s以下であることがスプレーなどによって紙に添加する場合には、そのハンドリング性の面から好適である。
カルボン酸系水溶性バインダーを含有する水解紙において、それに含浸される水性薬剤としては、水分濃度が60〜90重量%及び水溶性有機溶剤の濃度が8〜35重量%及びアルカリ土類金属、マンガン、亜鉛、コバルト及びニッケルからなる群から選ばれる1種又は2種以上の金属イオンを供与する水溶性二価金属塩を1〜5重量%濃度で含有する組成のものが、バインダーを一時不溶化して、充分な湿潤強度を発現させ、且つ良好な水解性を得る点から好ましい。
水性薬剤が含浸された状態での湿潤強度は、抄紙機の流れ方向(Machine Direction、略してMD)で300cN/25mm以上、MDとの直角方向(Cross machine Direction、略してCD)で100cN/25mm以上であることが清掃時の丈夫さの観点から好ましい。MD方向については、さらに好ましくは400cN/25mm以上、一層好ましくは500cN/25mm以上である。CD方向については、更に好ましくは150cN/25mm以上、一層好ましくは200cN/25mm以上である。
再び図1に戻ると、凸部2はほぼ半球の形状をしている。凹部3についても同様である。本実施形態の水解紙1は、その両面が同様な性能を有することが好ましい。この観点から、第1の面1aにおける凸部2の形状及び間隔は第2の面1bのそれと略同様であることが好ましい。また第1の面1aに存する凸部2は、第2の面1bに存する凹部3と表裏の関係にあり、同様に第1の面1aに存する凹部3は、第2の面1bに存する凸部2と表裏の関係にあることが好ましい。更に、凸部2の形状は、凹部3の形状を反転したものであることが好ましい。
エンボスパターンに限定はない。エンボス加工後の紙が嵩高になるものであればよい。特に凹凸状のスチールマッチエンボスは嵩高になりやすい。この凹凸状のスチールマッチエンボスでは、ロール表面に均一に且つ規則的に凹凸が存在し、2つのロール間で一方のロールの凸部ともう一方の凹部がかみあっている。この凹凸状のパターンは、凸部と凹部の繰り返しであり、凸部と凹部のピッチは3.5〜14.0mmが好ましく、更に5.0〜10.0mmが好ましい。また、凸部頂点と凹部頂点の差(溝深さ)は好ましくは1mm〜5mm、更に好ましくは1.5mm〜4.5mm、一層更に好ましくは2mm〜4mmであることが、水解紙1を嵩高にする観点から好ましい(図2参照)。
凸部2は、水解紙1の一面において、10cm×10cmの正方形の領域を考えた場合、該面の何れの位置においても、該領域中に平均して50〜850個、特に100〜600個形成されていることが好ましい。凸部2の個数をこの範囲内とすることにより、凸部2と凹部3とがバランスよく配されるので、本実施形態の水解紙1は、清掃用として使用される場合、汚れの除去性に一層優れたものとなる。
後述する水解紙の好適な製造方法から明らかなように、水解紙における凸部2及び凹部3は、エンボスロールの彫刻パターンに応じてそれらの形状や配置を自由に設計できる。
次に、水解紙1の好ましい製造方法について説明する。水解紙1は、水溶性バインダー又は水膨潤性バインダーを含有する実質的に水分散可能な坪量30〜150g/m2の乾燥状態の繊維シートに、100〜250℃の温度で熱エンボス加工を施して凹凸賦形を行うことで得られる。
水溶性バインダーを含有する水分散可能な繊維シートは種々の方法にて製造される。例えば、抄紙原料であるパルプ分散液中に水溶性バインダーと水溶性バインダーのパルプ繊維への定着剤を添加して、所定量の水溶性バインダーを含有する水解紙原反を製造することが知られている(特開平3−193996号公報)。また、パルプ分散液からシートをフォーミングし、プレス脱水あるいは半乾燥した後に水溶性バインダーを噴霧乾燥あるいは塗工乾燥して、所定量の水溶性バインダーを含有する水解紙原反を製造することも可能である。この際には、プレス脱水よりも熱風通過乾燥機などのプレ乾燥方式を用いた方が、低密度でより水解性の良い水解紙原反を得ることができる。更に上述の湿式抄紙法ではなく、パルプ繊維を水を使わず乾式で解繊して、ウェブを形成した後、水溶性バインダーを噴霧、その後乾燥して繊維シートを製造することも可能である。いわゆるエアレイド製法である。
図3には水溶性バインダーを含有する水分散可能な繊維シートの製造に好ましく用いられる製造装置の一例の概略図が示されている。図3に示す製造装置(湿式抄造機)は、フォーマーと、ワイヤーパートと、第1ドライパートと、スプレーパートと、第2ドライパートとを備えて構成されている。フォーマーは、調製装置(図示せず)から供給された完成紙料を所定の濃度に調節してワイヤーパートへ供給するものである。図示しない調製装置は、パルプ繊維等の原料を離叩解する装置と、離叩解された原料にサイズ剤、顔料、紙力増強剤、漂白剤、凝集剤等の添加剤を添加する添加装置とを備え、水解紙の特性に応じた所定濃度の原料からなる紙料を完成紙料として調製するように構成されている。また、パルプスラリーにバインダを混合することも可能である。ワイヤーパートは、フォーマーから供給された完成紙料を抄き網に湿紙として形成するものである。第1ドライパートは、ワイヤーパートにおいて形成された湿紙を乾燥させるものである。スプレーパートは、第1ドライパートで乾燥された紙にバインダを噴霧するものである。第2ドライパートは、スプレーパートでバインダが噴霧され湿潤状態になっている紙を乾燥させるものである。
フォーマー4から供給された完成紙料がワイヤーパートにおいて抄造され、ワイヤー5上に湿紙が形成される。湿紙は、ワイヤーパートに設置されているサクションボックス6による吸引によって水分が除去され、所定の水分率となされる。次いで湿紙は、第1ドライパート7に導入されて乾燥される。第1ドライパート7はスルーエアードライヤー(以下、TADという)から構成されている。TADは、周面が通気性を有する回転ドラム8と、該回転ドラム8をほぼ気密に覆うフード9とを備えている。TADにおいては、所定温度に加熱された空気がフード9内に供給されるようになされている。加熱された空気は回転ドラム8の外側から内部に向けて流通する。湿紙は、図3中、矢印方向に回転する回転ドラム8の周面に抱かれた状態で搬送される。TAD内を搬送されている間、湿紙にはその厚み方向へ加熱空気が貫通し、それによって湿紙は乾燥され紙となる。
第1ドライパート7で得られた紙には、スプレーパートにおいてバインダを含む水溶液が噴霧される。スプレーパートは第1及び第2ドライパート7,14間の位置である。両ドライパート7,14は、コンベアを介して連結されている。
コンベアは、それぞれ矢示方向に回転する上コンベアベルト10と下コンベアベルト11とを備えている。コンベア10は、第1ドライパート7のTADによって乾燥されて紙をこれら両ベルト10,11間に挟持した状態で第2ドライパート14へ搬送するように構成されている。上コンベアベルト10の下流側の折り返し端には真空ロール12が配置されている。真空ロール12は、上コンベアベルト10の裏面に紙を吸着させ、その吸着状態下に上コンベアベルト10を搬送させるようになっている。
図3に示すように、スプレーパートはスプレーノズル13を備えている。スプレーノズル13は第2ドライパート14の下方で且つ真空ロール12に対向するように配設されている。スプレーノズル13は、真空ロール12に向けてバインダを含む噴霧液を噴霧して、紙に該噴霧液を添加(外添)するものである。
スプレーパートにおいてバインダが供給された後、紙は第2ドライヤーパート14へ搬送される。第2ドライヤーパート14はヤンキードライヤーから構成されている。噴霧液が噴霧されて湿潤状態となっている紙は、フード16内に設置されたヤンキードライヤーの回転ドラム15の周面に抱かれた状態で搬送される。回転ドラム15に抱かれて搬送されている間に紙の乾燥が進行する。
ヤンキードライヤーの出口にはドクターブレード17が設置されている。ドクターブレード17は、紙にクレープをかけながら、ヤンキードライヤーの回転ドラム15から紙を剥離させるものである。これによって紙にクレープがかけられる。次いで紙は、一旦ワインダー(図示せず)に巻き取られてロールとなされる。
一方、水膨潤性バインダーを含有する水分散可能な繊維シートも種々の方法にて製造することが可能である。例えば、パルプ分散液中に所定量の水膨潤性の繊維状バインダーを添加し、湿紙をフォーミングし、乾燥して繊維シートを得ることが知られている(特開平4−370300号公報、特開平2−74694号公報)。また、湿式抄紙法ではなく、エアレイド法にてパルプ繊維と水膨潤性の繊維状バインダーの混合繊維原料を乾式解繊して、ウェブを形成した後、乾燥して繊維シートを製造することが可能である。
さらに、上述の方法を組み合わせることによって、水溶性バインダーと水膨潤性バインダーの両方を含有する繊維シートを製造することも可能である(以下、前述の各種繊維シートを原料紙ともいう)。
乾燥状態の原料紙には、引き続く工程において、又は一旦ロールの形で保管された後に、加熱エンボスによる凹凸賦形が施される。凹凸賦形は、例えば、図4に示すようなヒートエンボス装置によって行われる。図4に示すエンボス装置は、一対のエンボスロール18,18を有している。各エンボスロール18は、その周面に多数の凹凸を有し且つ互いに噛み合い形状となっている。各エンボスロール18は、図4中矢印で示す方向に回動している。各エンボスロール18は金属製であり、所定温度に加熱可能なように加熱手段(図示せず)が取り付けられている。エンボスロールは加熱する上で金属製が好ましいが、エンボス材質としては、金属製以外に片方のロールをゴム、紙製を用いても良い。
エンボス装置においては、原料紙が一対のエンボスロール18,18間で挟圧されてエンボス加工される。先に述べた通り、各エンボスロール18は互いに噛み合う構造となっているので、両ロール18によって挟圧された原料紙には、ロール18に施された凹凸形状に対応する凹凸形状が付与される。つまり、原料紙はスチールマッチエンボス加工される。これによって目的とする多数の凹凸形状を有する嵩高な水解紙が得られる。このようにして得られる水解紙は凹凸賦形の保形性が向上し、また強度低下が抑えられる。その上、エンボスロールの適切な選択によって、凹凸の差を十分に大きくすることができる。
原料紙の搬送速度にもよるが、エンボスロール18,18の加熱温度を100〜250℃、好ましくは150〜200℃、更に好ましくは160〜190℃とすることで満足すべき凹凸賦形を行うことができる。加熱温度が100℃未満ではエンボスの保形性が充分でなく、エンボスが250℃を超えると繊維(パルプ)やバインダーが焦げてしまい、シートが変色する恐れを生じる。エンボスロールの表面温度を測定することは容易でないので、ここでいうエンボスロールの加熱温度とは、該エンボスロールの設定温度をいう。原料紙の搬送速度に特に制限はないが、エンボスロール18の加熱温度及び生産性等を考慮するとより高速であることが好ましく20〜170m/minであり、エンボス保形性を考慮すると更に好ましくは20〜80m/min、一層好ましくは20〜40m/minである。
水溶性バインダー又は水膨潤性バインダーを含有する水分散可能な繊維シートに、加熱したエンボス加工を施すことで保形性や強度が向上する理由としては、あくまでも仮説であるが以下のことが考えられる。水溶性バインダー又は水膨潤性バインダーを含有する水分散可能な繊維シートは、熱硬化樹脂等の水不溶性バインダーのしっかりした固定と比べ繊維が移動しやすいと考えられる。そのため加熱エンボスにて圧縮しながら、温度を高め、加工速度を下げることで、シートに熱が加わり、シート中の繊維間結合(水素結合等)が一層生じやすく、一層強度が増すと考えられる。
このようにして得られた水解紙には水性薬剤が含浸される。水性薬剤の含浸量は、先に述べた通りである。かかる水解紙は、水性薬剤が含浸されている程度では水解しないが、大量の水中に廃棄されると速やかに且つ繊維レベルでばらばらに崩壊する。水解紙の水解程度は、JIS P 4501−1993(トイレットペーパー)に規定されるほぐれやすさで測定しており、この値が低いほど水解性が良好となる。ほぐれやすさの目安として100秒以下が好ましく、更に好ましくは60秒以下が好ましい。
水性薬剤が含浸されてなる水解紙1は、例えば対物用としてトイレ、洗面所、台所など水回りの清掃物品、対人用としては、おしり拭き、介護用からだ拭き、メーク落し用シートとしても好適に用いられる。使用後の清掃物品はそのまま水に流して廃棄すればよく、水に流すと速やかに水解するので排水管を詰まらせることはない。
本発明は前記実施形態に制限されない。例えば水解紙は単層構造のものに限られず複数枚のマルチプライからなる多層構造であってもよい。多層構造である場合には、そのうちの少なくとも一枚の紙に水溶性バインダー又は水膨潤性バインダーが含有されていればよい。
また前記製造方法においては、水解紙1の具体的な用途によっては、エンボスロール18,18に導入する前に噴霧する水に各種薬剤、例えばポリアミド−エピクロロヒドリン樹脂のような湿潤紙力増強剤を含有させておいてもよい。
以下実施例により本発明を更に詳細に説明する。しかし本発明の範囲はかかる実施例に制限されるものではない。特に断らない限り「%」及び「部」はそれぞれ「重量%」及び「重量部」を意味する。
〔実施例1〜9〕
図3の湿式抄紙機を用いて、針葉樹晒しクラフトパルプ(NBKP)100%の紙料を抄紙して湿紙を得た。湿紙を第1乾燥機であるスルーエアードライヤー7で水分率を4重量%まで乾燥させた。得られた紙を一対のプラスチック製コンベア間10,11に挟持して搬送し、5%溶液で60℃、1000mP・sであるCMC(エーテル化度0.9、日本製紙製)バインダー液をスプレーノズル13にて噴霧した。噴霧量は紙の重量に対して130%とした。CMCの添加量は、紙の重量に対して6.5%であった。CMCが添加された紙を、第2乾燥機としてのヤンキードライヤー14で乾燥させた後、ドクターブレード17によってクレープ加工を行いった。これによって坪量30g/m2のCMC添加紙を作製した。また、同じ図3の湿式抄紙機を用いて、坪量30g/m2のCMC未添加紙を作製した。この2種類の紙を別の工程で、CMC添加紙/CMC未添加紙/CMC添加紙の順に積層し、坪量90g/m2の3プライ構造の繊維シート(原料紙)を作製した。
3プライ構造の繊維シートを巻き出し、図4に示す一対のエンボスロール18,18間に導入した。速度は表1に示す通りである。各エンボスロールは、その周面に多数の凹凸を有し且つ互いに噛み合い形状となっている。各エンボスロール18は表1に示す温度に加熱されていた。繊維シートは一対のエンボスロール18,18間で挟圧されて凹凸賦形された。このようにして嵩高な水解紙を得た。水解紙の坪量を表1に示す。
次に、以下の処方を有する水性薬剤Aを水解紙に含浸させた。含浸量は、含浸前の水解紙の乾燥重量の2倍とした。
〔水性薬剤A(バインダーがCMCの場合)〕
・アルキルグルコシド 0.2%
・CaCl2 3%
・プロピレングリコールモノメチルエーテル 13%
・3−メチル−1,3−ブタンジオール 5%
・水 バランス
〔比較例1〜3〕
エンボスロールを加熱せず室温の状態で使用した。これ以外は実施例1〜9と同様にして水解紙を得た。
〔性能評価〕
各実施例及び各比較例で得られた水解紙の厚みTd(0.3kPa荷重下)及び水性薬剤を含浸した水解紙の厚みTw(2.2kPa荷重下)をそれぞれ測定した。これらの値に基づき厚み比Tw/Tdを算出した。また、水解紙の強度(破断強度)をそれぞれ以下の方法で測定した。これらの結果を表1に示す。
〔強度(破断強度)〕
MD方向の破断強度については、試料をMD方向に100mm、CD方向に25mm切り出し、MD方向が引っ張り方向となるように、チャック間距離50mmで引張試験機(ORIENTEC製テンシロンRTA−100)に取り付ける。引張速度300mm/minで試料を引っ張り、破断したときの強度を破断強度とする。CD方向の破断強度については、試料をCD方向に100mm、MD方向に25mm切りだし、CD方向が引っ張り方向となるように、チャック間距離50mmで引張試験機に取り付ける。その後はMD方向の破断強度と同様の方法で測定を行う。
表1に示す結果から明らかなように、各実施例の水解紙は、厚み比が0.7以上と大きく、荷重に対する保形性を有するものであることが判る。また、各実施例の水解紙の乾燥強度や湿潤強度は、比較例に比べて高くなっている。
本発明の好適な製造方法に基づき製造された水解紙の一実施形態を示す斜視図である。 エンボスロールの要部拡大図である。 水解紙の抄造装置を示す模式図である。 エンボス装置を示す模式図である。
符号の説明
1 水解紙
2 凸部
3 凹部
4 フォーマー
5 ワイヤー
6 サクションボックス
7 スルーエアードライヤー(TAD)
8 回転ドラム
9 フード
10 上エンベアベルト
11 下エンベアベルト
12 真空ロール
13 スプレーノズル
14 ヤンキードライヤー
15 回転ドラム
16 フード
17 ドクターナイフ
18 熱エンボスロール

Claims (5)

  1. 水溶性バインダー又は水膨潤性バインダーを含有する実質的に水分散可能な坪量30〜150g/m2の乾燥状態の繊維シートに、100〜250℃の温度で熱エンボス加工を施して凹凸賦形を行う水解紙の製造方法。
  2. 水溶性バインダーを前記繊維シートに対して1〜30重量%含浸させるか、又は水膨潤性バインダーを前記繊維シートに対して5〜40重量%含浸させる請求項1記載の水解紙の製造方法。
  3. 前記熱エンボス加工が、互いに噛み合い形状となっている凹凸部を有する一対のエンボスロールを用いて行われる請求項1又は2記載の水解紙の製造方法。
  4. 前記水溶性バインダーが、カルボキシルキ基を有する水溶性バインダーであり、前記水膨潤性バインダーが、繊維状のカルボキシル基を有するセルロース系若しくはデンプン系誘導体、又は水酸基を有するポリビニールアルコール若しくはその誘導体である請求項1又は2記載の水解紙の製造方法。
  5. 凹凸賦形後に、前記水溶性バインダー又は前記水膨潤性バインダーを不溶化し得る不溶化成分を含有する水性薬剤を含浸させる請求項1、2又は4の嵩高水解紙の製造方法。
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