JP2008291202A - 保水性部材及びその製造方法、並びに、泡沫状保水処理剤及び保水剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の保水性部材100は、複数の孔104が三次元的に連結した連続気孔形状の空隙部103を構成する骨格110を有する連続多孔質層101を、一部または全体に備える連続多孔質層保持体102と、空隙部103内に位置し、吸水と乾燥とを繰り返し行うことが可能な吸水性ポリマ120とを備える。吸水性ポリマ120は、自身の一部若しくは全部が、連続多孔質層101の骨格110内に取り込まれることなく、または、骨格110同士を接着する接着剤で骨格110に接着されることなく、骨格110の表面110bに付着した状態で空隙部103内に配置されている。
【選択図】図2
Description
さらに、特許文献2では、親水性のあるポリエステル繊維を不織布に成型する工程で、感温点が15℃、20℃、25℃、30℃、35℃と異なる感温吸排水性樹脂粒子を、10%、15%、30%、35%、10%の比率で混合したものを、5kg/m3の割合で繊維内部に分散・含有させた、厚さ5cmの繊維圧縮成型体が開示されている。
このうち、特に、長期にわたって繰り返し、吸水した吸水性ポリマ粉末または吸水した低速吸水性ポリマ粉末が連続多孔質層から外部に漏出するのを抑制できる点で、繊維が好適である。しかも、繊維を連続多孔質層の空隙部内に配置することで、連続多孔質層の空隙部内において、水が繊維を伝わって吸水性ポリマに吸収されやすくなるので好ましい。その上、吸水性ポリマが吸水した状態でも空隙部内に隙間を確保することができるので、連続多孔質層内の通気性、通水性を良好にできる。これにより、本発明の保水性部材を用いて植物を栽培する場合に、植物の根腐れ等を防止することができ、植物を適切に育てることができるので好ましい。
例えば、繊維としてロックウールを用いる場合、粒径が5〜13mmの自然石と粒径が5mm以下の砂を骨材として含む透水性舗装体(連続多孔質層)に対しては、吸水性ポリマ粉末(サーモゲル、興人製)と吸水速度低下剤(グリセリン)と水とロックウール(細粒綿、日本ロックウール社製)とを、1:30:126:3以下(重量比)の割合で混合した保水処理剤を用いるのが好ましい。また、繊維構造体(もやいドレーン、吉原化工製)からなる連続多孔質層に対しては、吸水性ポリマ粉末(サーモゲルB01、興人製)と水とロックウール(粒状綿、日本ロックウール社製)とを、1:150:1.5〜10(重量比)の割合で混合した保水処理剤を用いるのが好ましい。
なお、骨材とは、コンクリート製品や舗装体などにおいて、その形状を強固に保持するために、結合材(セメントやアスファルトなど)以外に用いる砂、砂利、セラミック粒子などをいう。
連続多孔質層を繊維構造体とすることで、保水性部材を軽量化することができ、しかも安価になる。
なお、本発明の保水性部材は、例えば、吸水性ポリマを連続多孔質層の空隙部内に配置すると共に、水などの吸収可能な液体を吸水性ポリマに一旦吸収させて、その後これを乾燥することで、得ることができる。また、吸水性ポリマが液体を吸収した直後に、吸水性ポリマが乾燥し、骨格等に付着したものも含む。例えば、骨格を水で湿らせた連続多孔質層に未吸水の吸水性ポリマをふりかけることで、吸水性ポリマを空隙部内に浸入させ、この吸水性ポリマが骨格表面の水を吸収した直後に乾燥し、これによって骨格等に付着したものを挙げることができる。
なお、感温性を有する吸水性ポリマ粉末として、例えば、サーモゲル(株式会社興人製、商標名)を用いることができる。
本発明の保水性構造体の構成は、特に、連続多孔質層の空隙部の孔径が、吸水性ポリマ粉末または低速吸水性ポリマ粉末が吸水可能な水を100%吸水したときの大きさ(球状と仮定したときの径)よりも大きな場合に有効である。空隙部の孔径がこのように大きい場合でも、連続多孔質層の空隙部内に漏出抑制材を備えていることで、吸水した吸水性ポリマ粉末が連続多孔質層から外部に漏出するのを抑制できるからである。
従って、本発明の製造方法によれば、連続多孔質層の空隙部内に吸水性ポリマが配置保持された保水性部材、または、連続多孔質層の空隙部内に吸水した吸水性ポリマが配置保持された吸水済み保水性部材を、適切に得ることができる。特に、本発明の製造方法は、連続多孔質層が樹脂発泡体である場合に、好適である。
また、親水性の吸水速度低下剤は、適切に、水と混合することができる。親水性の吸水速度低下剤と混合した水は、吸水性ポリマ粉末にゆっくり吸収されることとなることから、より一層、吸水性ポリマ粉末の吸水速度が低下する。
このうち、特に、エタノール、エチレングリコール、グリセリンは、安価であり、自然環境を汚染することもないので、好ましい。
従って、吸水速度低下剤として親水性有機溶剤を用いる場合は、吸水性ポリマ粉末の種類に応じて、その吸水性ポリマ粉末に吸収され難い親水性有機溶剤を選択するのが好ましい。これにより、吸水性ポリマ粉末の吸水速度を低下させることができると共に、保水処理剤中で吸水性ポリマ粉末を適切に分散させることができる。
また、多価金属塩を、連続多孔質層と他層との界面及びその近傍に配置する手法としては、多価金属塩の水溶液を、連続多孔質層の表面から注入する手法を挙げることができる。あるいは、他層の上に連続多孔質層を形成するに先立って、他層の表面に、多価金属塩またはその水溶液を、散布または塗布するようにしても良い。
なお、起泡剤としては、いずれの起泡剤を用いても良いが、例えば、AE−02(花王製、商品名)などのAE剤や、アラノンAEL(川研ファインケミカル製、商品名)や、ソフタゾリンCPB(川研ファインケミカル製、商品名)を用いることができる。
なお、吸水性ポリマと粘性付与剤とを混合すると、両者が互いに付着して、泡沫状保水処理剤中において均一に分散させることができなくなる場合がある。これを防止すべく、吸水速度低下剤としてアルコール(グリセリンなど)を用い、これを吸水性ポリマ及び粘性付与剤と混合するのが好ましい。これにより、吸水性ポリマと粘性付与剤とを、泡沫状保水処理剤中において均一に分散させることができる。
しかも、この製造方法では、泡沫状処理剤を用いているので、液状の処理剤を用いる場合に比べて、連続多孔質層の空隙部内に充填される処理剤や液体の量を低減することができるので好ましい。特に、処理剤を充填した連続多孔質層保持体を乾燥する必要がある場合には、これを短時間で乾燥させることができるので、短時間で担持部材の製造を完了させることができる。
なお、被担持物としては、顔料や触媒(Pt等)などを例示できる。
本発明の製造方法は、特に、連続多孔質層の空隙部の孔径が、吸水性ポリマ粉末が吸水可能な水を100%吸水したときの大きさ(球状と仮定したときの径)よりも大きな場合に有効である。空隙部の孔径がこのように大きい場合でも、連続多孔質層の空隙部内に漏出抑制材を配置させることで、吸水した吸水性ポリマ粉末が連続多孔質層から外部に漏出するのを抑制できるからである。
本発明の製造方法は、特に、連続多孔質層が、進入口が大きく比較的空隙率の大きな繊維構造体である場合に、好適である。
なお、液体接触工程は、例えば、連続多孔質層の外部から進入口に向けて、吸水性ポリマの粉末が吸収可能な液体を散布する工程を挙げることができる。また、液体接触工程では、進入工程の際に骨格を湿らせている液体と異なる液体を用いても良い。
本発明の製造方法は、特に、連続多孔質層の空隙部の孔径が、吸水性ポリマ粉末が吸水可能な水を100%吸水したときの大きさ(球状と仮定したときの径)よりも大きな場合に有効である。空隙部の孔径がこのように大きい場合でも、連続多孔質層の空隙部内に漏出抑制材を配置させることで、吸水した吸水性ポリマ粉末が連続多孔質層から外部に漏出するのを抑制できるからである。
この製造方法を用いれば、吸水した吸水性ポリマ粉末が連続多孔質層の空隙部から外部に漏出し難くなるので、吸水した吸水性ポリマ粉末が連続多孔質層の空隙部に充填した状態を、より適切に維持することができる。
本発明の泡沫状保水処理剤は、上述のようにして製造した泡沫状保水処理剤であるので、泡立ちが良好で体積の大きな泡沫状保水処理剤となる。従って、本発明の泡沫状保水処理を連続多孔質層の空隙部内に充填すれば、空隙部内に充填される水の量をより一層低減することができる。これにより、吸水した吸水性ポリマを短時間で乾燥させることができるので、短時間で保水性部材の製造を完了させることができる。
これに対し、この泡沫状保水処理剤では、吸水速度低下剤として親水性の吸水速度低下剤を用いている。このため、この泡沫状保水処理剤を連続多孔質層内に充填した後、時間の経過に伴って、雨水などと共に、親水性の吸水速度低下剤を連続多孔質層の外部に排出させることができるので、連続多孔質層保持体に良好な保水性を与えることができる。
従って、吸水速度低下剤として親水性有機溶剤を用いる場合は、吸水性ポリマ粉末の種類に応じて、その吸水性ポリマ粉末に吸収され難い親水性有機溶剤を選択するのが好ましい。これにより、吸水性ポリマ粉末の吸水速度を低下させることができると共に、泡沫状保水処理剤中で吸水性ポリマ粉末を適切に分散させることができる。
なお、感温性を有する吸水性ポリマ粉末として、例えば、サーモゲル(株式会社興人製、商標名)を用いることができる。
このため、吸水性ポリマ粉末、吸水速度低下剤、または、低速吸水性ポリマ粉末とは別に、起泡剤と水とを撹拌により混合して泡立たせることができる。これにより、泡立ちが良好となり、その体積をより大きくすることができる。その後、これに、吸水性ポリマ粉末及び吸水速度低下剤を混合したもの、または、低速吸水性ポリマ粉末を、撹拌により混合すれば、泡立ちが良好で体積の大きな泡沫状保水処理剤を得ることができる。このような泡沫状保水処理を連続多孔質層の空隙部内に充填すれば、空隙部内に充填される水の量をより一層低減することができる。これにより、吸水した吸水性ポリマを短時間で乾燥させることができるので、短時間で保水性部材の製造を完了させることができる。
これに対し、この保水剤では、吸水速度低下剤として親水性の吸水速度低下剤を用いている。このため、保水処理剤を連続多孔質層内に充填した後、時間の経過に伴って、雨水などと共に、親水性の吸水速度低下剤を連続多孔質層の外部に排出させることができるので、連続多孔質層保持体に良好な保水性を与えることができる。
(実施例1)
本実施例1の保水性部材100は、図1に示すように、直方体形状の連続多孔質層101からなる連続多孔質層保持体102を備えている。連続多孔質層101は、公知のウレタンフォームからなり、図2に示すように、複数の孔104が三次元的に連結した連続気孔形状の空隙部103を構成する骨格110を有している。この連続多孔質層101の空隙部103の内部には、吸水と乾燥とを繰り返し行うことが可能な吸水性ポリマ120が配置されている。
ところで、吸水性ポリマ120は、感温性を有している(本実施例1では、感温点が35℃)。このため、保水性部材100を備える保水性人工芝150を、例えば、ビルの屋上に設けた場合、夏季において、晴天時に保水性部材100が加熱されて、吸水性ポリマ120の温度が35℃を超えて上昇すると、吸水性ポリマ120に貯えられていた水が排水され、蒸発することとなる。このときに要する水の気化熱により、保水性人工芝150の温度を低下させることができる。一方、降雨時には、保水性部材100が冷却されて、吸水性ポリマ120の温度が35℃以下に低下するので、吸水性ポリマ120が吸水することにより水を貯えることができる。
まず、吸水性ポリマ粉末120cとグリセリン(吸水速度低下剤に相当する)と水とを、1:30:126(重量比)の割合で混合して、保水処理剤40を製造した。具体的には、図4に示すように、吸水性ポリマ粉末120cとグリセリンとを、1:30(重量比)の割合で、容器25内で混合して、保水剤20を得た。なお、本実施例1では、吸水性ポリマ粉末120cとして、粒径0.3mm以下のサーモゲル(株式会社興人製、商標名)を用いている。このサーモゲルは、保水性が高く(1gのサーモゲルが100〜150gの水を吸収する)、感温性を有する(本実施例1では、感温点が35℃)吸水性ポリマ粉末である。次いで、図5に示すように、この保水剤20と水Wとを、31:126(重量比)の割合で、容器45内で混合して、液状の(流動性を有する)保水処理剤40を得た。
次に、配置工程において、吸水した吸水性ポリマ120を、連続多孔質層101の空隙部103内に配置した状態とした。
具体的には、まず、浸入工程において、連続多孔質層101の空隙部103内に、保水処理剤40を浸入させた。詳細には、図6に示すように、ウレタンフォームからなる連続多孔質層保持体102を、容器45内の保水処理剤40に浸漬した。次いで、ウレタンフォームからなる連続多孔質層10を圧縮した後、復元させた。これにより、保水処理剤40を、連続多孔質層101の空隙部103内に、効率良く且つ適切に浸入させることができた。特に、本実施例1の保水処理剤40は、吸水性ポリマ粉末120c、グリセリン(吸水速度低下剤に相当する)、及び水のみを混合しているので、流動性に優れている。このため、保水処理剤40を、連続多孔質層101の空隙部103内に、容易に且つ短時間で浸入させることができた。
次いで、吸水した吸水性ポリマ120bを空隙部103内に備える連続多孔質層保持体102を、容器45内から取り出した。その後、これを乾燥させることで、空隙部103内に配置されていた吸水した(ゲル状の)吸水性ポリマ120bを乾燥させた。このとき、図7に示すように、吸水した(ゲル状の)吸水性ポリマ120bを、空隙部103内において、骨格110の表面110bに接触させた状態で乾燥させることができる。これにより、図2に示すように、乾燥した吸水性ポリマ120を、連続多孔質層101の空隙部103内で、骨格110の表面110bに付着させることができる。このようにして、本実施例1の保水性部材100が完成する。
以上より、本実施例1の製造方法によれば、十分な保水量を確保できる保水性部材100を製造できる。
本実施例2の保水性部材200は、実施例1の保水性部材100と比較して、連続多孔質層(連続多孔質層保持体)が異なる。具体的には、本実施例2の保水性部材200は、図8に示すように、繊維構造体からなる連続多孔質層201(連続多孔質層保持体202)を備えている。連続多孔質層201は、ポリプロピレン繊維を絡み合わせて、ヘチマの乾燥繊維のような立体網目形状に成型された繊維構造体である。なお、本実施例2では、連続多孔質層201として、ヘチマロン(新光ナイロン株式会社製、商品名)を用いている。
(配置工程)
まず、配置工程において、吸水した吸水性ポリマ120を、連続多孔質層201の空隙部203内に配置した状態とした。
具体的には、まず、浸入工程において、連続多孔質層201の空隙部203内に、保水処理剤40を浸入させた。詳細には、図6に示すように、繊維構造体からなる連続多孔質層保持体202を、容器45内の保水処理剤40に浸漬した。これにより、保水処理剤40を、連続多孔質層201の空隙部203内に浸入させることができた。
次いで、実施例1の付着工程と同様にして、吸水性ポリマ120を、連続多孔質層201の空隙部203内で、骨格210の表面210bに付着させた。
具体的には、まず、吸水した吸水性ポリマ120bを空隙部203内に備える連続多孔質層保持体202(図10参照)を、容器45内から取り出した。その後、これを乾燥させることで、空隙部203内に配置されていた吸水した吸水性ポリマ120bを乾燥させた。このとき、図10に示すように、吸水した吸水性ポリマ120bを、空隙部203内において、骨格210の表面210bに接触させた状態で乾燥させることができる。これにより、図9に示すように、乾燥した吸水性ポリマ120を、連続多孔質層201の空隙部203内で、骨格210の表面210bに付着させることができる。このようにして、本実施例2の保水性部材200が完成する。
本変形例1では、実施例2と異なる保水処理剤を用いて、保水性部材200を製造した。
具体的には、まず、実施例2と異なり、吸水性ポリマ粉末、グリセリン、粘性付与剤、及び水酸化カルシウム(多価金属塩)を別個に備える(混合していない)保水剤を用意した。
次いで、実施例2と異なり、浸入前多価金属塩配置工程において、保水剤に含まれている水酸化カルシウムの水溶液(多価金属塩の水溶液)を、連続多孔質層201の浸入口表面201bを除いた表面に塗布した。これにより、連続多孔質層201の浸入口表面201bを除いた表面(図8において、側面及び底面)及びその近傍に、水酸化カルシウム(多価金属塩)を配置することができる。
なお、本変形例1でも、実施例2と同様に、吸水性ポリマ粉末として、粒径0.3mm以下のサーモゲル(株式会社興人製、商標名)を用いている。また、粘性付与剤として、カルボキシメチルセルロースナトリウムを主成分とするCMCダイセル(ダイセル化学工業製、商標名)を用いている。
ところで、本変形例1では、前述のように、浸入工程に先立って、充填前多価金属塩配置工程において、連続多孔質層201の浸入口表面201bを除いた表面(図8において、側面及び底面)及びその近傍に、水酸化カルシウム(多価金属塩)を配置している。このため、浸入工程において、カルボキシメチルセルロースナトリウム(アニオン性の水溶性高分子)を含む保水処理剤を連続多孔質層201の空隙部203内に注入すると、連続多孔質層201の浸入口表面201bを除いた表面及びその近傍において、保水処理剤が水酸化カルシウムと反応してゲル化する(流動性を失う)。これは、アニオン性の水溶性高分子が、多価金属塩との反応により架橋し、ゲルとなる性質を有しているからである。これにより、吸水性ポリマ120が、連続多孔質層201から外部に漏出するのを抑制することができる。
このようにして、図10に示すように、吸水した(ゲル状の)吸水性ポリマ120bを、連続多孔質層201の空隙部203内に配置した状態とした。
本実施例3の保水性部材300は、実施例1の保水性部材100と比較して、連続多孔質層(連続多孔質層保持体)が異なる。具体的には、本実施例3の保水性部材300は、図11に示すように、繊維構造体からなる連続多孔質層301(連続多孔質層保持体302)を備えている。連続多孔質層301は、接着剤を用いて、椰子の実の繊維を立体網目形状に成形加工してなる繊維構造体である。なお、本実施例3では、連続多孔質層301として、吸出し防止材 やし繊維(東洋クッション株式会社製、商品名)を用いている。
ところで、吸水性ポリマ320は、感温性を有している(本実施例3では、感温点が30℃)。このため、保水性部材300を備える保水性プランタ350を、例えば、マンションのベランダに配置した場合、夏季において、晴天時に保水性部材300が加熱されて、吸水性ポリマ320の温度が30℃を超えて上昇すると、吸水性ポリマ320に貯えられていた水が排水され、蒸発することとなる。このときに要する水の気化熱により、保水性プランタ350及び周囲の温度を低下させることができる。また、このとき、吸水性ポリマ320から排出された水の一部を、保水性プランタ350で栽培している植物に与えることもできる。一方、水撒きしたときは、保水性部材300が冷却されて、吸水性ポリマ320の温度が30℃以下に低下するので、吸水性ポリマ320が吸水することにより水を貯えることができる。
(配置工程)
まず、配置工程において、吸水した吸水性ポリマ320を、連続多孔質層301の空隙部303内に配置した状態とした。
具体的には、まず、図14に示すように、連続多孔質層301のうち、後の進入工程において吸水性ポリマ粉末320cを進入させる進入口303bを構成する進入部301bを除いた部位を、水Wに浸漬する。その後、この連続多孔質層301(連続多孔質層保持体302)を、水W中から取り出した。これにより、連続多孔質層301のうち進入部301bを除いた部位を、水Wで湿らせることができる。
なお、本実施例3でも、実施例1と同様に、吸水性ポリマ粉末320cとして、粒径0.3mm以下のサーモゲル(株式会社興人製、商標名)を用いている。
次いで、吸水性ポリマ320を、連続多孔質層301の空隙部303内で、骨格310の表面310bまたは接着剤315の表面に付着させた。
具体的には、液体を吸収した吸水性ポリマ320bを空隙部303内に備える連続多孔質層保持体302(図17参照)を乾燥させた。このとき、液体を吸収した吸水性ポリマ320bを、空隙部303内において、骨格310の表面310bまたは接着剤315の表面に接触させた状態で乾燥させることができる。これにより、図12に示すように、乾燥した吸水性ポリマ320を、連続多孔質層301の空隙部303内で、骨格310の表面310bまたは接着剤315の表面に付着させることができる。このようにして、本実施例3の保水性部材300が完成する。
次に、実施例3の製造方法とは異なる、保水性部材300の他の製造方法について説明する。なお、本実施例4でも、実施例3と同様に、連続多孔質層301として、吸出し防止材 やし繊維(東洋クッション株式会社製、商品名)を用いている。
まず、吸水性ポリマ粉末320cとグリセリンと起泡剤と粘性付与剤とを別個に備える保水剤を用意した。なお、本実施例4では、起泡剤として、アラノンAEL(川研ファインケミカル製、商品名)を用いている。また、粘性付与剤として、CMCダイセル(ダイセル化学工業製、商標名)を用いている。
次に、配置工程において、吸水した吸水性ポリマ320を、連続多孔質層301の空隙部303内に配置した状態とした。なお、連続多孔質層301は、縦30cm×横30cm×厚み1cmの外形寸法を有している(図11参照)。
具体的には、まず、充填工程において、連続多孔質層301の空隙部303内に、保水処理剤440を充填した。詳細には、まず、図21に示すように、縦30cm×横30cm×高さ3cmの内側寸法を有し、4つの側壁板462及び金網製の底部463からなる容器461と、縦30cm×横30cmの押圧板465とを備える充填器具460を用意した。
さらには、連続多孔質層301の空隙部303内の全体にわたり、保水処理剤440を充填することで、図23に示すように、空隙部303をなす連続多孔質層301の骨格310(椰子の実繊維)の表面310bの全体にわたり、吸水した吸水性ポリマ320を含む泡沫状の保水処理剤440を接触させることができた。
次いで、吸水性ポリマ320を、連続多孔質層301の空隙部303内で、骨格310の表面310bまたは接着剤315の表面に付着させた。
具体的には、吸水した吸水性ポリマ320を空隙部303内に備える連続多孔質層保持体302を、熱風により乾燥させた。このとき、吸水した吸水性ポリマ320を、空隙部303内において、骨格310の表面310bまたは接着剤315の表面に接触させた状態で乾燥させることができる(図23参照)。これにより、図12に示すように、乾燥した吸水性ポリマ320を、連続多孔質層301の空隙部303内で、骨格310の表面310bまたは接着剤315の表面に付着させることができる。このようにして、実施例3と同様の保水性部材300が完成する。
実施例4では、吸水性ポリマ粉末320cとグリセリンと起泡剤と粘性付与剤と水とを混合して、泡沫状保水処理剤440を製造した。
これに対し、本変形例2では、次のようにして泡沫状保水処理剤を製造した。まず、吸水性ポリマ粉末320c(1重量部)に、エタノール(2重量部)を吸収させた。次いで、これを乾燥させた後、粉砕することで、低速吸水性ポリマ粉末を得た。その後、実施例4と同様に、起泡剤と水とを撹拌して泡沫状としたものに、この低速吸水性ポリマ粉末と粘性付与剤とを撹拌により混合して、ホイップクリーム状に泡立った泡沫状保水処理剤を得た。
本変形例2の泡沫状保水処理剤を、実施例4と同様に、連続多孔質層301の空隙部303内に充填した後、乾燥させることで、保水性部材300(図11,図12参照)を得ることができた。
本実施例5の保水性部材500は、図24に示すように、略板状の連続多孔質層501からなる連続多孔質層保持体502を備えている。連続多孔質層501は、ポリプロピレン製の線材を三次元網目構造に成形した繊維構造体であり、複数の孔504が三次元的に連結した連続気孔形状の空隙部503を構成する骨格510(ポリプロピレン製の線材)を有している。この連続多孔質層501の空隙部503の内部には、吸水と乾燥とを繰り返し行うことが可能な吸水性ポリマ520が配置されている(図25参照)。
なお、本実施例5では、吸水性ポリマ520として、感温性を有する吸水性ポリマを用いている。詳細には、感温点が異なる(具体的には、感温点が20℃、25℃、30℃、35℃)4種類の吸水性ポリマを、1:2:4:3(重量比)の割合で混合した吸水性ポリマを用いている。
まず、吸水性ポリマ520の粉末と水Wとロックウール525を、2:200:4.5(重量比)の割合で混合して、保水処理剤540を製造した。具体的には、まず、吸水性ポリマ520の粉末とロックウール525とを、2:4.5(重量比)の割合で混合して混合物を得た。その後、図24に示すように、6.5重量部の混合物に、200重量部の水Wを加え、攪拌機450により撹拌混合して、保水処理剤540を得た。
また、ロックウール525として、粒状綿(日本ロックウール社製、商品名)を用いている。
また、連続多孔質層501(連続多孔質層保持体502)として、もやいドレーン(吉原化工製、商品名)を用いている。
次に、配置工程において、吸水した吸水性ポリマ520bを、連続多孔質層501の空隙部503内に配置した状態とした。具体的には、保水性部材540を連続多孔質層501の空隙部503内に配置した。
次いで、吸水した吸水性ポリマ520bを連続多孔質層501の空隙部503内に配置した状態で、これを乾燥させた。このとき、図30に示すように、吸水した(ゲル状の)吸水性ポリマ520bを、空隙部503内において、ロックウール525の表面に接触させた状態で乾燥させることができる。これにより、図25に示すように、乾燥した吸水性ポリマ520を、連続多孔質層501の空隙部503内で、ロックウール525の表面に付着させることができる。このようにして、本実施例5の保水性部材500が完成する。
変性アクリル系架橋重合体を主成分とする吸水性ポリマは、耐塩性に優れている。このため、この吸水性ポリマを連続多孔質層101〜301の空隙部103〜303内に配置した保水性部材の表面に、塩を散布すれば、保水性部材の表面に位置する吸水性ポリマに、塩水を保持させることができる。これにより、保水性部材の表面の凝固点を降下させ、表面の凍結防止を図ることもできる。
なお、アクアリックCS−6等の変性アクリル系架橋重合体を主成分とする吸水性ポリマを用いて、実施例3の製造方法により保水性部材を製造する場合は、吸水工程において、エタノールETに代えて水を散布するのが好ましい。変性アクリル系架橋重合体を主成分とする吸水性ポリマは、エタノールを吸収し難いからである。
なお、界面活性剤としては、例えば、AE−02(花王製、商品名)などのAE剤を用いることができる。また、界面活性剤の添加量は、例えば、1重量部の吸水性ポリマ粉末に対し、0.2重量部の界面活性剤を加えるようにすると良い。
440 泡沫状保水処理剤
100,200,300,500 保水性部材
101,201,301,501 連続多孔質層
102,202,302,502 連続多孔質層保持体
103,203,303,503 空隙部
104,204,304,504 孔
110,210,310,510 骨格
120,320,520 吸水性ポリマ
120b,220b,320b,520b 液体を吸収した吸水性ポリマ(吸水した吸水性ポリマ)
120c,320c 吸水性ポリマ粉末
150 保水性人工芝(保水性部材)
201b 浸入口表面
303b 進入口
315 接着剤
350 保水性プランタ(保水性部材)
525 ロックウール(漏出抑制材、繊維)
W 水(液体)
ET エタノール(液体)
Claims (31)
- 複数の孔が三次元的に連結した連続気孔形状の空隙部を構成する骨格を有する連続多孔質層を、一部または全体に備える連続多孔質層保持体と、
上記空隙部内に位置し、吸水と乾燥とを繰り返し行うことが可能な吸水性ポリマと、を備える
保水性部材であって、
上記吸水性ポリマは、自身の一部若しくは全部が、上記連続多孔質層の上記骨格内に取り込まれることなく、しかも、上記骨格同士を接着する接着剤で上記骨格に接着されることなく、上記空隙部内に配置されてなる
保水性部材。 - 複数の孔が三次元的に連結した連続気孔形状の空隙部を構成する骨格を有する連続多孔質層を、一部または全体に備える連続多孔質層保持体と、
上記空隙部内に位置し、吸水と乾燥とを繰り返し行うことが可能な吸水性ポリマと、を備える
保水性部材であって、
上記吸水性ポリマは、自身の一部若しくは全部が、上記連続多孔質層の上記骨格内に取り込まれることなく、しかも、上記骨格同士を接着する接着剤で上記骨格に接着されることなく、自身が直接または他の上記吸水性ポリマを介して間接に、上記骨格の若しくは上記接着剤の若しくは吸水した上記吸水性ポリマが上記連続多孔質層から外部に漏出するのを抑制する漏出抑制材の表面に付着した状態で、上記空隙部内に配置されてなる
保水性部材。 - 請求項2に記載の保水性部材であって、
前記漏出抑制材として繊維を含む
保水性部材。 - 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の保水性部材であって、
前記連続多孔質層保持体は、骨材を含まない前記連続多孔質層を備える
保水性部材。 - 請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の保水性部材であって、
前記吸水性ポリマは、
液体を吸収した上記吸水性ポリマを、直接または液体を吸収した他の上記吸水性ポリマを介して間接に、前記骨格のまたは前記接着剤のまたは液体を吸収した上記吸水性ポリマが前記連続多孔質層から外部に漏出するのを抑制する漏出抑制材の表面に接触させた状態で、乾燥させたことにより、自身が直接または他の上記吸水性ポリマを介して間接に、上記骨格または上記接着剤または上記漏出抑制材の表面に付着してなる
保水性部材。 - 請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の保水性部材であって、
前記吸水性ポリマは、感温性を有する吸水性ポリマを含む
保水性部材。 - 請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の保水性部材であって、
前記吸水性ポリマは、変性アクリル系架橋重合体を主成分とする吸水性ポリマを含む
保水性部材。 - 複数の孔が三次元的に連結した連続気孔形状の空隙部を構成する骨格を有する連続多孔
質層を、一部または全体に備える連続多孔質層保持体と、
上記空隙部内に位置し、吸水と乾燥とを繰り返し行うことが可能な吸水性ポリマと、を
備える
保水性部材の製造方法であって、
液体を吸収させた上記吸水性ポリマを、上記空隙部内において、直接または液体を吸収させた他の上記吸水性ポリマを介して間接に、上記骨格のまたは上記骨格同士を接着する接着剤のまたは吸水した上記吸水性ポリマが上記連続多孔質層から外部に漏出するのを抑制する漏出抑制材の表面に接触させた状態で、乾燥させて、上記吸水性ポリマを、直接または他の上記吸水性ポリマを介して間接に、上記骨格または上記接着剤または上記漏出抑制材の表面に付着させる付着工程を備える
保水性部材の製造方法。 - 請求項8に記載の保水性部材の製造方法であって、
前記付着工程に先立って、
前記液体を未吸収または吸収した前記吸水性ポリマを、前記連続多孔質層の前記空隙部内に配置した状態とする配置工程を備える
保水性部材の製造方法。 - 請求項9に記載の保水性部材の製造方法であって、
前記配置工程は、
流動性を有する保水処理剤であって、前記吸水性ポリマの粉末と、上記吸水性ポリマの粉末の吸水速度を低下させる吸水速度低下剤と、水とを混合してなる保水処理剤、または、
流動性を有する保水処理剤であって、上記吸水性ポリマの粉末に上記吸水速度低下剤を吸収させた後、これを乾燥させて、吸水速度を低下させてなる低速吸水性ポリマ粉末と、水とを混合してなる保水処理剤を、
前記連続多孔質層の前記空隙部内に浸入させる浸入工程を含む
保水性部材の製造方法。 - 請求項10に記載の保水性部材の製造方法であって、
前記浸入工程は、
前記連続多孔質層の表面に前記保水処理剤を接触させた状態で、上記連続多孔質層の圧縮と復元とを行う
保水性部材の製造方法。 - 請求項10または請求項11に記載の保水性部材の製造方法であって、
前記保水処理剤は、前記吸水速度低下剤としてアニオン性の水溶性高分子を含み、
前記配置工程は、
前記浸入工程に先立って、前記連続多孔質層の表面のうち上記保水処理剤を上記連続多孔質層の前記空隙部内に浸入させる浸入口表面を少なくとも除いた表面、及びその近傍に、多価金属塩を配置する
浸入前多価金属塩配置工程を含む
保水性部材の製造方法。 - 請求項10〜請求項12のいずれか一項に記載の保水性部材の製造方法であって、
前記保水処理剤は、前記吸水速度低下剤としてアニオン性の水溶性高分子を含み、
前記配置工程は、
前記浸入工程の後に、前記連続多孔質層の表面及びその近傍に多価金属塩を配置する 浸入後多価金属塩配置工程を含む
保水性部材の製造方法。 - 請求項10〜請求項13のいずれか一項に記載の保水性部材の製造方法であって、
前記配置工程は、
前記浸入工程の後に、前記連続多孔質層の表面及びその近傍に、吸水した前記吸水性ポリマ粉末、または吸水した前記低速吸水性ポリマ粉末のゲル化を促進する、ゲル化促進剤を配置する
浸入後ゲル化促進剤配置工程を含む
保水性部材の製造方法。 - 請求項9に記載の保水性部材の製造方法であって、
前記配置工程は、
前記吸水性ポリマの粉末と、上記吸水性ポリマの粉末の吸水速度を低下させる吸水速度低下剤と、水と、起泡剤とを混合して泡立たせてなる、泡沫状保水処理剤、または、
上記吸水性ポリマの粉末に上記吸水速度低下剤を吸収させた後、これを乾燥させて、吸水速度を低下させてなる低速吸水性ポリマ粉末と、水と、起泡剤とを混合して泡立たせてなる、泡沫状保水処理剤を、
前記連続多孔質層の前記空隙部内に充填する充填工程を含む
保水性部材の製造方法。 - 請求項15に記載の保水性部材の製造方法であって、
前記泡沫状保水処理剤は、粘性付与剤の混合により、その粘性を高めてなる
保水性部材の製造方法。 - 請求項10〜請求項16のいずれか一項に記載の保水性部材の製造方法であって、
前記保水処理剤または前記泡沫状保水処理剤は、
吸水した前記吸水性ポリマ粉末または吸水した前記低速吸水性ポリマ粉末が、前記連続多孔質層から外部に漏出するのを抑制する漏出抑制材が混合されてなる
保水性部材の製造方法。 - 請求項9に記載の保水性部材の製造方法であって、
前記配置工程は、
前記骨格及び上記骨格同士を接着する接着剤の少なくとも一部を、前記吸水性ポリマが吸収可能な液体で湿らせた状態で、上記吸水性ポリマの粉末を、上記連続多孔質層の上記空隙部内に進入させる進入工程を含む
保水性部材の製造方法。 - 請求項18に記載の保水性部材の製造方法であって、
前記進入工程は、
前記骨格及び上記骨格同士を接着する接着剤のうち少なくとも前記吸水性ポリマを進入させる進入口を構成する部分を、前記液体で湿っていない状態として、前記吸水性ポリマの粉末を上記空隙部内に進入させる
保水性部材の製造方法。 - 請求項19に記載の保水性部材の製造方法であって、
前記配置工程は、
前記進入工程の後、前記進入口を構成する前記空隙部内に配置された上記吸水性ポリマの粉末に、これが吸収可能な液体を接触させる液体接触工程を含む
保水性部材の製造方法。 - 請求項9に記載の保水性部材の製造方法であって、
前記配置工程は、
前記吸水性ポリマ粉末と、吸水した上記吸水性ポリマが前記連続多孔質層の外部に漏出するのを抑制する漏出抑制材と、水とを混合してなる保水処理剤を、
上記連続多孔質層の前記空隙部内に配置する
保水性部材の製造方法。 - 請求項8〜請求項21のいずれか一項に記載の保水性部材の製造方法であって、
前記吸水性ポリマは、感温性を有する吸水性ポリマを含む
保水性部材の製造方法。 - 請求項8〜請求項22のいずれか一項に記載の保水性部材の製造方法であって、
前記吸水性ポリマは、変性アクリル系架橋重合体を主成分とする吸水性ポリマを含む
保水性部材の製造方法。 - 吸水と乾燥とを繰り返し行うことが可能な吸水性ポリマ粉末、
上記吸水性ポリマ粉末の吸水速度を低下させる吸水速度低下剤、
水、及び
起泡剤を混合して泡立たせてなる
泡沫状保水処理剤。 - 吸水と乾燥とを繰り返し行うことが可能な吸水性ポリマ粉末に、上記吸水性ポリマ粉末の吸水速度を低下させる吸水速度低下剤を吸収させた後、これを乾燥させて、吸水速度を低下させてなる低速吸水性ポリマ粉末、
水、及び
起泡剤を混合して泡立たせてなる
泡沫状保水処理剤。 - 請求項24または請求項25に記載の泡沫状保水処理剤であって、
前記水及び前記起泡剤を撹拌により混合して泡立たせたものと、
前記吸水性ポリマ粉末及び前記吸水速度低下剤を混合したもの、または、前記低速吸水性ポリマ粉末とを、撹拌により混合して泡立たせてなる
泡沫状保水処理剤。 - 請求項24〜請求項26に記載の泡沫状保水処理剤であって、
粘性付与剤の混合により粘性を高めてなる
泡沫状保水処理剤。 - 水と共に撹拌して混合することにより、泡沫状保水処理剤となる保水剤であって、
吸水と乾燥とを繰り返し行うことが可能な吸水性ポリマ粉末、及び
上記吸水性ポリマ粉末の吸水速度を低下させる吸水速度低下剤を混合してなるものと、
起泡剤とを、互いに別個に備える
保水剤。 - 水と共に撹拌して混合することにより、泡沫状保水処理剤となる保水剤であって、
吸水と乾燥とを繰り返し行うことが可能な吸水性ポリマ粉末と、
上記吸水性ポリマ粉末の吸水速度を低下させる吸水速度低下剤と、
起泡剤とを、互いに別個に備える
保水剤。 - 水と共に撹拌して混合することにより、泡沫状保水処理剤となる保水剤であって、
吸水と乾燥とを繰り返し行うことが可能な吸水性ポリマ粉末に、上記吸水性ポリマ粉末の吸水速度を低下させる吸水速度低下剤を吸収させた後、これを乾燥させて、吸水速度を低下させてなる低速吸水性ポリマ粉末と、
起泡剤とを、互いに別個に備える
保水剤。 - 請求項28〜請求項30のいずれか一項に記載の保水剤であって、
粘性付与剤を別個に備える
保水剤。
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