JP2002294091A - 吸水性樹脂組成物 - Google Patents

吸水性樹脂組成物

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JP2002294091A JP2001092948A JP2001092948A JP2002294091A JP 2002294091 A JP2002294091 A JP 2002294091A JP 2001092948 A JP2001092948 A JP 2001092948A JP 2001092948 A JP2001092948 A JP 2001092948A JP 2002294091 A JP2002294091 A JP 2002294091A
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Minoru Hayashi
稔 林
Makoto Sakai
誠 酒井
Kimitaka Naito
公孝 内藤
Hiroshi Yamada
浩 山田
Hiroyuki Ido
博之 井戸
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Aisin Seiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】混合後早期に取り扱い容易な粘度付近で取り扱
うことができるようなゲルを提供する。 【解決手段】水と吸水性樹脂とを含有する吸水性樹脂組
成物であって、水100重量部に対して、1価の金属塩
を0.2〜2.4重量部含有する組成物とする。高濃度
で1価の金属塩を含有することにより、吸水性樹脂が吸
水する際の全体の吸水量及び吸水速度を抑制することが
できる。これにより、吸水後の粘度上昇を平衡粘度に対
して抑制できるとともに、早期に粘度を安定化して、吸
水後早期に、安定化前のゲルを取り扱うことが可能とな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吸水性樹脂に水を
吸収させて得られるゲル状体である吸水性樹脂組成物の
製造に関し、このような吸水性樹脂組成物を充てん材と
して含有するベッド用等のパッドの製造に関する。
【0002】
【従来の技術】吸水性樹脂は、水を吸収させてゲル化し
て、保冷材や保温材の充填材料やウォーターベッドの充
填材として用いることがある。このようなゲル状の吸水
性樹脂組成物には、吸水性樹脂と水との配合割合を調整
することにより所望の粘度を付与することができる。吸
水性樹脂は、水と配合した直後は高い粘度を示し、その
後10〜20時間程度で、安定した粘度を呈するように
なる。したがって、安定時の粘度を見込んで配合設計を
することになるが、この場合、配合直後には、著しく高
い粘度を示すことになる。このような吸水性樹脂のゲル
化に伴う粘性挙動のため、例えば、配合後にゲルを搬送
したりあるいは撹拌したりする場合には、非常に大きな
動力が必要となったり、またそのような操作が不可能と
なったりする場合がある。さらに、かかる高い粘度のゲ
ルに、大きな外力を加えた場合には、ゲルの組織が破壊
されて、結果的に所望のゲル特性が得られなくなるとい
う問題もある。したがって、通常は、ゲル粘度が安定化
するまで操作を待機するか、あるいは注意深く作業を行
う必要があった。以上のことから、短時間で均一なゲル
を調製することが求められている。
【0003】ここに、吸水性樹脂として一定範囲の置換
度を有し、一定の粘度を発揮可能なカルボキシメチルセ
ルロースナトリウムを用い、この樹脂に対して0.5〜
20wt%の多価金属塩と水とを用いて、特定の攪拌条件
で攪拌することにより、短時間にゲルを調製する技術が
特開平11−343365号公報に開示されている。ま
た、多価金属塩水溶液と、所定の粘度を発揮可能で所定
の粒径分布を有する顆粒状カルボキシメチルセルロース
とから均一なゲルを形成する技術が特開平10−121
037号公報に開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
方法では、混合初期の急激でかつ最終的に得ようとする
平衡粘度を遥かに超える粘度上昇を避けることができな
いし、高い粘度での攪拌を必要とする。また、後者の配
合を用いた場合でも、初期の粘度上昇を回避できない
し、また、安定化までに24時間程度を要してしまう。
【0005】そこで、本発明では、吸水性樹脂と水とを
混合してゲル状の吸水性樹脂組成物を調製する際に、混
合後の粘度上昇を平衡粘度に対して抑制し、また原料混
合後、早期に粘度を安定化することにより、混合後早期
に取り扱い容易な粘度付近で取り扱うことができるよう
なゲルを提供することを、課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ために、本発明者らは、1価の金属塩をゲル生成系に添
加することに着目し、この金属塩のゲル生成系に対する
添加量を検討したところ、ゲル化に際し従来用いられる
量よりも遥かに大量の金属塩をゲル生成系に添加するこ
とにより、吸水性樹脂と水の混合後の粘度上昇を平衡粘
度に対して抑制できること、かつ急激な上昇を抑制でき
ることを見出し、本発明を完成した。すなわち、本発明
によれば、水と吸水性樹脂とを含有する樹脂組成物であ
って、水100重量部に対して、1価の金属塩を0.2
重量部以上2.4重量部以下含有する、組成物が提供さ
れる。
【0007】さらに、本発明者らは、水に対する吸水性
樹脂の量と、当該吸水性樹脂に対する1価の金属塩の量
とを調整することにより、混合後に取り扱い容易な粘度
を確保・維持できることを見出し、発明を完成した。す
なわち、この発明によれば、水と吸水性樹脂とを含有す
る吸水性樹脂組成物であって、水100重量部に対し
て、吸水性樹脂を0.5重量部以上5重量部以下含有
し、1価の金属塩をこの吸水性樹脂100重量部に対し
て20重量部以上200重量部以下含有する、組成物が
提供される。また、本発明によれば、このような樹脂組
成物を充てん材として含有するパッドが提供される。
【0008】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て、詳細に説明する。本発明の吸水性樹脂組成物は、吸
水性樹脂と水とを含有し、水100重量部に対して、1
価の金属塩を0.2重量部以上2.4重量部以下含有し
ている。かかる高濃度で1価の金属塩を含有することに
より、吸水性樹脂が吸水する際の全体の吸水量及び吸水
速度を抑制することができる。これにより、吸水後の粘
度上昇を平衡粘度に対して抑制できるとともに、早期に
粘度を安定化して、吸水後早期に、安定化前のゲルを取
り扱うことが可能となる。なお、本明細書において、平
衡粘度とは、吸水性樹脂組成物が調製された後、ゲル状
体の粘度変化がおおよそ安定化した際の粘度をいう。通
常、20〜30時間程度で粘度変化はほとんど生じなく
なる。好ましくは24時間以上経過した場合の粘度をい
うものとする。
【0009】1価の金属塩は、吸水性樹脂組成物の水性
媒体中で電解質として作用しうるものであれば使用でき
る。1価の金属は、例えば、ナトリウム、カリウムを使
用することができるが、好ましくは、ナトリウムであ
る。また、1価の金属と塩を形成するものとしては、無
機あるいは有機イオン性基を使用できる。1価の金属塩
としては、例えば、塩素、臭素などのハロゲン化物、水
酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、リン酸塩、リン酸一水素
塩、リン酸二水素塩、硫酸塩、硝酸塩等の無機塩があ
る。また、酢酸塩、クエン酸塩、安息香酸塩等の有機塩
も使用できる。本発明においては、これらの各種塩を1
種あるいは2種以上を組み合わせて使用できる。本発明
に好ましく使用できる1価の金属塩は、塩化ナトリウ
ム、安息香酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナ
トリウム等である。特に好ましくは、炭酸水素ナトリウ
ム及び炭酸ナトリウムであり、さらに好ましくは炭酸水
素ナトリウムである。
【0010】1価の金属塩が、水100重量部に対して
前記範囲内であれば、配合直後の急激な粘度上昇を回避
し、あるいは、速やかに粘度が低下して早期に粘度が安
定化される。具体的には、樹脂組成物調製後3時間程度
でほぼ粘度変化が安定化される。1価の金属塩が0.2
重量部未満であると、ほとんど吸水量及び吸水速度抑制
効果が発揮されない。また、1価の金属塩が2.4重量
部を超えると、抑制効果が強すぎて吸水性樹脂を多量に
使用しても所望の粘度が得られにくくなる。
【0011】ゲル生成系における吸水性樹脂の量は、最
終的に得ようとする粘度によって選択される。吸水性樹
脂の濃度は、ゲルの用途に応じて選択されるが、通常
は、水100重量部に対して0.5重量部以上5重量部
以下の範囲で選択使用される。好ましくは、0.8〜
2.0重量部、より好ましくは、1.0〜1.5重量部
である。もっとも好ましくは1.0〜1.4重量部であ
る。1.0重量部未満であると、例えばベッド等のパッ
ド等に用いられる程度の粘度が得られにくく、1.5重
量部を超えるとそのような粘度よりも高くなりがちだか
らである。かかる吸水性樹脂の使用量範囲においては、
1価の金属塩は、当該吸水性樹脂100重量部に対して
20〜200重量部の範囲で吸水性樹脂組成物に含有さ
れることが好ましい。当該範囲であると、原料混合後に
おいて、混合直後の急激でかつ平衡粘度に対して遥かに
大きい粘度への上昇が回避され、混合からゲル粘度が平
衡化するまでの間、特に、混合直後から1時間以内にお
ける粘度を、2000mPa・s(25℃)以下に抑制
できるか、あるいは平衡粘度の3倍の粘度以下に抑制で
きる。当該金属塩が20重量部未満であると、混合直後
の急激な粘度上昇を回避できずピーク粘度も平衡粘度よ
り遥かに高いか2000mPa・s(25℃)よりも大
きいために、取り扱いにくい。また当該金属塩が200
重量部を超えると、粘度上昇抑制効果は高いが、所望の
粘度が得られにくくなるからである。
【0012】より好ましくは、当該金属塩は、吸水性樹
脂100重量部に対して60重量部以上200重量部以
下とする。60重量部以上であれば、混合の超初期(3
0分以内)における急激な粘度上昇を容易に回避でき
る。さらに好ましくは、70重量部以上とする。70重
量部以上とすると、ピーク時粘度を平衡粘度のおおよそ
3倍程度以下に抑制できる。さらに、当該金属塩を10
0重量部以上とすると、平衡粘度に対するピーク時粘度
を平衡粘度のおおよそ2倍程度以下に抑制できる。
【0013】また、本発明の樹脂組成物は、ウォーター
ベッド等の身体保持用の各種パッドの充てん材として使
用することができる。この場合、水100重量部に対し
て、1価の金属塩が0.2〜2.4重量部の範囲で、平
衡粘度が300〜700mPa・s(25℃)、(好ま
しくは、400〜600、さらに好ましくは約500P
a・s(25℃))となるように、吸水性樹脂量を調整
する。このように吸水性樹脂組成物を調製することによ
り、ピーク時粘度をおおよそ2000Pa・s(25
℃)以下に抑制でき、かつ、混合後3時間程度でおおよ
そ安定化される。特に、金属塩が水100重量部に対し
て1.5〜1.8重量部の範囲で組成を調製すると、ピ
ーク時粘度をおおよそ平衡粘度の1.5倍程度以下に抑
制できる。これにより、パッド用樹脂組成物調製直後あ
るいは早期に、ゲル状の樹脂組成物を機械的に取り扱え
るようになり,製造工程が効率化され、また、ゲル状体
の粘度を始め強度やクッション性などの特性も安定化さ
れる。
【0014】なお、吸水性樹脂としては、ポリアクリル
酸塩(典型的にはナトリウム塩)、カルボキシメチルセ
ルロース、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミ
ド、アルギン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンなど公
知の種々の吸水性樹脂を1種あるいは2種以上を組み合
わせて使用することができる。好ましくは、ポリアクリ
ル酸塩、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセル
ロースを用いることができる。さらに好ましくは、ポリ
アクリル酸系樹脂(好ましくはナトリウム塩)を使用で
きる。粘性を持つゲルの作成に対し、水と配合してから
ゲルになるまでの時間(吸水性樹脂と水とのなじみ性)
と、ゲルの経年劣化における耐久性を考えると、ポリア
クリル酸系吸水性樹脂がもっとも好ましい。
【0015】かかる吸水性樹脂組成物の調製は、従来使
用されている種々の方法を選択し得るが、好ましくは、
予め、金属塩と水分とが混合された溶液を調製し、その
後、吸水性樹脂を添加するようにする。また、吸水性樹
脂と金属塩とを混合し、その後、水を添加する方法も使
用できる。
【0016】本発明の樹脂組成物によれば、製造直後の
ゲル体の変形が容易で、ゲル体の変形を伴う作業を容易
に行うことができる。すなわち、所定の容器にポンプな
どで送り込む移送や所定容積毎に分割する、といった作
業において大きな力を必要とせず、迅速に効率良く作業
することができる。また、ゲル体が容易に変形するた
め、ゲル体の組織を破壊するおそれが低減されている。
したがって、ゲル体製造後の成形作業や移送作業によっ
てゲル体組織の破壊が低減されることによって、平衡粘
度が当初の目標粘度より低下することが抑制される。こ
のようなゲル体は、保冷材、保温材、緩衝材等公知の種
々の方法で用いることができる。例えば、ベッドのパッ
ドの充てん材として用いることができる。
【0017】以上説明したことから、本発明によれば、
水と吸水性樹脂とを含有するゲル状体の製造方法も提供
される。すなわち、水100重量部に対して、1価の金
属塩を0.2〜2.4重量部含有する吸水性樹脂組成物
を調製することを特徴とするゲル状体の製造方法が提供
される。この方法によれば、吸水性樹脂組成物調製後の
粘度上昇が抑制されているので、樹脂組成物調製後早期
にゲル状体を工程で取り扱うことが可能となる。また、
大きな外力によるゲル組織の破壊も抑制することがで
き、所望の粘度のゲル状体を得ることができる。
【0018】本発明によれば、吸水性樹脂組成物中の水
100重量部に対して1価の金属塩を0.2〜2.4重
量部添加する、ゲル状体の粘度安定化方法も提供され
る。この方法によれば、ゲル状体を中間工程物として調
製する場合等において、効率よく次工程にゲル状体を搬
送し、あるいは工程でゲル状体を容易に取り扱うことが
できる。また、本発明によれば、水100重量部に対し
て、1価の金属塩が0.2〜2.4重量部の範囲で、平
衡粘度が300〜700mPa・s(25℃)となるよ
うに吸水性樹脂量が添加された、吸水性樹脂組成物をパ
ッドの充てん材として含有するベッドも提供される。
【0019】
【実施例】以下、本発明を具体例を挙げて説明するが、
本発明はこの実施例に限定されるものではない。 (吸水性樹脂組成物の調製)水100重量部に対して、
吸水性樹脂と金属塩とを、それぞれ重量比を変えて混合
し、表1に実施例1〜12で示す吸水性樹脂組成物をそ
れぞれ調製した。具体的には、タンク内に水100リッ
トル(100kg)を投入し、この水に対して表1に示
す重量比の金属塩を投入し、25℃で15分間攪拌し、
金属塩を全て溶かした(若しくは、飽和状態まで溶解し
た)。その後、表1に示す重量比の吸水性樹脂をこの金
属塩溶液に投入して、攪拌ポンプで25℃で10分間攪
拌した。その後、25℃で放置し、表1の実施例1〜1
2で示す試料を得た。得られた各試料について、所定時
間毎に粘度を測定した。結果を表1及び図1に示す。な
お、吸水性樹脂として、ポリアクリル酸ナトリウム塩
(アクアパールAP211D、ダイヤポリアクリレート
(株)製)を使用し、金属塩としては、炭酸水素ナトリ
ウム(日本硝子(株)製)を使用した。
【0020】(吸水性樹脂組成物の粘性測定)吸水性樹
脂組成物の粘度測定には、小型振動式粘度計CJV50
0((株)エー・アンド・ディー製)を用いて、以下の
ようにして測定した。すなわち、500ccのビーカー
に、得られた吸水性樹脂組成物の各試料を500cc投
入する。その後、粘度計の振動子をビーカー内の試料に
浸漬させ、常温(25℃)・常圧雰囲気下、振幅条件を
最小モードとして振動子を振動させる。このとき、振動
子を振動させるための駆動電流は、振動子が各試料から
受けるトルクによって変化する。したがって、振動子の
駆動電流を試料の粘度に換算することで、各試料の粘度
が測定される。そして、この駆動電流が安定した時(通
常、1〜2分経過後に安定する)の電流値を粘度に換算
した値を、その試料の粘度とした。
【0021】
【表1】
【0022】表1に示すように、炭酸水素ナトリウムの
添加量が水100重量部に対して、0.2〜2.4重量
部の範囲において、従来得られなかった程度の、粘度上
昇の抑制が観察された。この範囲で炭酸水素ナトリウム
の添加量が増えるにつれ、粘度のピーク(最大値)が、
遅い経過時間側にシフトする傾向があった。また、その
ピーク粘度の抑制効果が大きくなる傾向が観察された。
この一方、高い粘度が得られにくくなる傾向が観察され
た。
【0023】実施例1では、樹脂組成物混合後1時間以
内の粘度を2000mPa・s以下に抑制できた。実施
例2及び3では、吸水性樹脂に対する炭酸水素ナトリウ
ムの含有量がそれぞれ16.7重量%及び15重量%で
あったが、この2つの実施例では、樹脂組成物調整後、
極めて早期(0.25〜0.5時間)に、高い粘度を呈
した。すなわち、実施例2では、2000mPa・sを
超え、実施例3では、平衡粘度の約4倍である5600
mPa・sを呈した。これらの結果からは、炭酸水素ナ
トリウム等の金属塩は、吸水性樹脂に対して20重量%
以上含有させること好ましいことがわかる。
【0024】また、実施例4〜6(それぞれ吸水性樹脂
量に対する炭酸水素ナトリウム量は、73重量%、67
重量%、及び57重量%である)は、いずれも、樹脂組
成物調製後早期(1時間以内)にピーク粘度が発現され
ており、このピーク粘度は、平衡粘度に対して3倍程度
以下に抑制されていた。しかしながら、実施例6は、ピ
ーク粘度は2000mPa・sを超えており、これに対
し、実施例4及び5では、ピーク粘度の調製後超早期
(0.5時間以内)での上昇がかなり効果的に抑制さ
れ、実施例4では、ピーク粘度は平衡粘度の3倍以下で
あった。実施例4及び5は、調製後いずれの段階でも取
り扱い容易なゲル状体であった。
【0025】実施例7〜9では、吸水性樹脂量に対する
炭酸水素ナトリウム量は100重量%以上である。これ
らの実施例では、いずれも、平衡粘度も低いとともに、
ピーク粘度も低いため(1000mPa・sを超えな
い)、調製後いずれの段階でも取り扱いが容易なゲル状
体であった。、実施例10及び11についても、吸水性
樹脂量に対する炭酸水素ナトリウム量は164重量%、
138重量%であり、平衡粘度もピーク粘度とも低く、
いずれの段階でも取り扱い容易なゲル状体であった。実
施例12の炭酸水素ナトリウム含量は、吸水性樹脂に対
して200重量%であり、平衡粘度及びピーク粘度とも
に低く、いずれの段階でも取り扱い容易なゲル状体であ
った。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、吸水性樹脂組成物調製
後早期に取り扱い容易な粘度付近で取り扱うことができ
るようなゲルを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1〜12の吸水性樹脂組成物における、
調製後の粘度の経時変化を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 5/098 C08K 5/098 (72)発明者 内藤 公孝 愛知県刈谷市朝日町二丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内 (72)発明者 山田 浩 愛知県刈谷市朝日町二丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内 (72)発明者 井戸 博之 愛知県刈谷市朝日町二丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内 Fターム(参考) 3B096 AD08 4J002 AA001 AB031 AB051 BE021 BG011 BG131 CB001 DD057 DE026 DE207 DE227 EG077 FD206 FD207 GC00 HA01 HA06

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水と吸水性樹脂とを含有する吸水性樹脂組
    成物であって、 水100重量部に対して、1価の金属塩を0.2重量部
    以上2.4重量部以下含有する、組成物。
  2. 【請求項2】水と吸水性樹脂とを含有する吸水性樹脂組
    成物であって、 水100重量部に対して、吸水性樹脂を0.5重量部以
    上5重量部以下含有し、1価の金属塩をこの吸水性樹脂
    100重量部に対して20重量部以上200重量部以下
    含有する、組成物。
  3. 【請求項3】前記1価の金属塩は、塩化ナトリウム、安
    息香酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、及び炭酸水素ナト
    リウムからなる群より選択される1種あるいは2種以上
    である、請求項1又は2記載の吸水性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】水と吸水性樹脂とを含有する吸水性樹脂組
    成物であって、 水100重量部に対して、吸水性樹脂を0.5重量部以
    上5重量部以下含有し、この吸水性樹脂100重量部に
    対して金属塩を60重量部以上200重量部以下含有す
    る、組成物。
  5. 【請求項5】水と吸水性樹脂とを含有する吸水性樹脂組
    成物であって、 水100重量部に対して、1価の金属塩が0.2〜2.
    4重量部の範囲で、平衡粘度が300〜700mPa・
    s(25℃)となるように吸水性樹脂量が添加された、
    組成物。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれかに記載の組成物を
    充てん材として含有する、パッド。
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