JP2008287148A - 画像表示装置 - Google Patents
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【解決手段】光を射出する光源11Rを複数有する光源部12Rと、光源11Rから射出された光を回折させ複数の回折光を生成する回折光学素子20Rと、開口部が形成された画素を複数有する光変調装置と、光源11Rから射出された光を光変調装置の画素の開口部に集光させるマイクロレンズを複数有するマイクロレンズアレイ30Rとを備え、回折光学素子20Rにおいて生成された回折光により、光源部12Rに仮想光源像13a〜13dが形成されることを特徴とする。
【選択図】図2
Description
この電気光学装置では、液晶パネルの各色の画素に集光する光が均一となるようにするためには、点光源はできるだけ多く設けることが好ましく、さらには、それぞれの点光源から射出される光量が均一であることが好ましい。
また、点光源の数を増やすと、光源から射出される光量のばらつきも大きくなってしまうため、各画素へ集光する光量にばらつきが出てしまう。
本発明の画像表示装置は、光を射出する光源を複数有する光源部と、前記光源から射出された光を回折させ複数の回折光を生成する回折光学素子と、前記光源から射出された光を集光させるマイクロレンズを複数有するマイクロレンズアレイと、開口部が形成された画素を複数有する光変調装置とを備え、前記回折光学素子において生成された回折光により、前記光源部に仮想光源像が形成されることを特徴とする。
このとき、回折光学素子において生成された回折光により、光源部に仮想光源像を形成する。したがって、光源を増やした場合と同様の光が回折光学素子から射出されるため、複数の方向から光が重ね合わされ画素に入射する。したがって、複数の光源の間隔を広くして、各画素に入射する光量のばらつきを抑えることができるため、光源から発生する熱を効率良く放熱し、輝度むらを抑えた画像を表示することができる。
なお、ここで言う仮想光源像とは、実際には存在しない光源であるが、この仮想光源像からあたかも光が射出されているかのように回折光学素子から光が射出される。
つまり、仮想光源像同士を重ね合わせる場合に比べて、複数の光源のピッチが短くなるため、仮想光源像と光源との重ね合わせ及び仮想光源像同士の重ね合わされる光線の数が増える。このようにして、光の重なる光線の数(光の重なり量)を増やすことにより、回折光学素子から射出される光の光量のばらつきをさらに減少させることができる。
すなわち、波長選択素子から光源に戻る光路において所定の波長に変換された光を有効に利用することが可能となる。さらに、回折光学素子を用いることにより、複数の光源の間隔が広くなるため、光源から発生する熱を効率良く放熱しているため、輝度むらを抑えた明るい画像を表示することが可能な画像表示装置を提供することができる。
本実施形態に係るプロジェクタ(画像表示装置)1は、図1に示すように、照明装置10と、液晶ライトバルブ(光変調装置)40と、投射レンズ(投射装置)50とを備えている。
照明装置10は、赤色光照明装置10Rと、緑色光照明装置10Gと、青色光照明装置10Bとを備えている。
緑色光照明装置10Gも同様に、緑色光源(光源)11Gを有する緑色光源部12Gと、回折光学素子20Gと、マイクロレンズ30Gとを備えている。さらに、青色光照明装置10Bも同様に、青色光源(光源)11Bを有する青色光源部12Bと、回折光学素子20Bと、マイクロレンズ30Bとを備えている。
なお、赤色,緑色,青色光照明装置10R,10G,10Bは構成が同一であるため、以下では赤色光照明装置10Rを例に挙げて説明する。
回折光学素子20Rにより生成される0次光L0は、回折されないで回折光学素子20Rを透過した光であり、±1次回折光La1,Lb1、+2次回折光La2,Lb2は、回折光学素子20Rの射出端面20bと所定の回折角をなして射出される。
また、仮想光源像13aの位置は、光源11Rbと光源11Rcとの間となっている。すなわち、回折光学素子20Rにおいて回折される+1次回折光La1は、あたかも仮想光源像13aから射出された光と同様の光路を進行する。また、+2次回折光La2は、赤色光源部12R側に延長された射出端面12a上に仮想光源像(虚像)13bを形成する。この仮想光源像13bの位置は、仮想光源像13aよりさらに光源11Rc側である。
また、仮想光源像13aは、赤色光源11Rbから、それに隣接して配置された赤色光源11Rcまでの距離P1の1/3である距離Q2だけ、赤色光源11Rbから赤色光源11Rc側に形成される。また、仮想光源像13bは、距離Q2だけ、赤色光源11Rcから赤色光源11Rb側に形成される。
また、射出端面12aに対して垂直方向に射出される光LA以外の光LB,LCにより生成される±1次回折光,±2次回折光に対しても、同様に仮想光源像13a〜13dが形成される。
これにより、赤色光源11Rcから射出され回折光学素子20Rによって形成された仮想光源像13aと、赤色光源11Rcから射出され回折光学素子20Rによって形成された仮想光源像14dとが重なる。また、仮想光源像13bと、仮想光源像14cとが重なる。
また、仮想光源像14a、14bは、隣接して配置され赤色光源11Rcから射出された光LB及び光LCの回折光学素子20Rによって形成された仮想光源像と重なる。このように、回折光学素子20Rは、所定の回折箇所(例えば、光源11Rbから射出された光LAが入射した回折光学素子20Rの位置)での回折光により生じた仮想光源像(例えば、13a)の位置と、所定の回折箇所以外の回折箇所(例えば、光源11Rbから射出された光LCが入射した回折光学素子20Rの位置)での回折光により生じた仮想光源像(例えば、13a)の位置とが重なるように回折光を生成する。
このように、仮想光源像同士が重なることにより、回折光学素子20Rから射出される各赤色光源11Rの出力光量のばらつきが小さくなる。
さらに、マイクロフレネルレンズ30aは、低収差で高効率、高NA(開口数)性能を持つため、本実施形態に好適に用いることが可能となる。
液晶ライトバルブ40Rは、図4に示すように、複数の画素41Rを有しており、各画素41Rにはブラックマトリックス(BM)のそれぞれ開口部40aが形成されている。この開口部40aからマイクロレンズアレイ30Rにより集光された光が入射する。また、マイクロレンズアレイ30Rは、液晶ライトバルブ40Rの開口部40aの入射端面40bで焦点を結ぶように形成し、配置されている。
また、画素41RのピッチP2は12μmであり、開口部40aの大きさ(開口径)aは9μmである。さらに、マイクロレンズアレイ30Rと液晶ライトバルブ40Rとの光学的距離(光路長)L2は1.0mmである。
また、図5に示すように、上述した仮想光源像13a〜13d,14a〜14dの位置Tに実際の光源11R,11G,11Bを設ける構成では、光源11Rの間隔が狭く放熱性が悪い。そこで、本実施形態では、回折光学素子20R,20G,20Bにより、各光源部12R,12G,12Bの光源11R,11G,11Bを増やした場合と同様にマイクロレンズアレイ30R,30G,30Bに複数の方向から光が入射するため、複数の光が重ね合わされ液晶ライトバルブ40R,40G,40Bの各画素41Rに入射することになる。したがって、各画素41Rに入射する光量のばらつきを抑えるとともに、光源11R,11G,11Bの間隔が広くなるため、光源11R,11G,11Bから発生する熱を効率良く放熱することができる。
つまり、本実施形態のプロジェクタ1は、光源11R,11G,11Bより発生する熱を十分に放熱することができ、光源11R,11G,11Bから射出される光量のばらつきを抑えた照明装置10を備えているため、鮮明な画像をスクリーン60に投射することができる。
また、本実施形態のプロジェクタ1としては、式1、式2、式3を必ずしも満たしていなくても良い。
また、回折光学素子20Rを光源11R,11G,11Bとマイクロレンズアレイ30R,30G,30Bとの間の光路上に配置したが、マイクロレンズアレイ30R,30G,30Bと液晶ライトバルブ40R,40G,40Bとの間の光路上に配置しても良い。
さらに、光源11R,11G,11Bを点光源アレイとしたが、ある程度面積の狭いパターン光源であっても良い。
また、仮想光源像13a〜13d,14a〜14d同士は必ずしも重なり合う必要はない。
次に、本発明に係る第2実施形態について、図7を参照して説明する。なお、以下に説明する各実施形態の図面において、上述した第1実施形態に係るプロジェクタ1と構成を共通とする箇所には同一符号を付けて、説明を省略することにする。
本実施形態に係るプロジェクタ70では、赤色,緑色,青色光照明装置10R,10G,10Bの構成において第1実施形態と異なり、その他の構成においては第1実施形態と同様である。また、全体構成においては、図1に示す第1実施形態プロジェクタ1と同様である。
回折光学素子71は、図7(a)に示すように、第1実施形態と同様に0次光L0と、+1次回折光La1,−1次回折光Lb1と、+2次回折光La2,−2次回折光Lb2とを生成する素子である。
+1次回折光La1は、赤色光源部12R側に延長された射出端面12a上に仮想光源像(虚像)72aを形成する。また、仮想光源像72aの位置は、光源11Rbと光源11Rcとの間となっている。また、仮想光源像72aは、赤色光源11Rbに隣接して配置された赤色光源11Rcまでの距離P1の1/2である距離Q2の位置に形成されている。
+2次回折光La2は、赤色光源部12R側に延長された射出端面12a上に仮想光源像(虚像)72bを形成する。この仮想光源像72bの位置は、光源11Rcの位置である。すなわち、仮想光源像72bと光源11Rcとは重なり合っている。
また、射出端面12aに対して垂直方向に射出される光以外の光LB,LCにより生成される±1次回折光,±2次回折光に対しても、同様に仮想光源像72a〜72dが形成される。
すなわち、赤色光源11Rbと仮想光源像73dとが重なり、赤色光源11Rdと仮想光源像73bとが重なる。また、仮想光源像72aと仮想光源像73cとが重なる。すなわち、回折光学素子71は、所定の光源(例えば、11Rb)から射出された光の回折光により生じた仮想光源像(例えば、72b)と、所定の光源とは別の光源(11Rc)とが重なるように回折光を生成する。このように、仮想光源像72a〜72d,73a〜74dが赤色光源11Ra,11Rb,11Rc…及び他の仮想光源像に重なることにより、回折光学素子20Rから射出される各赤色光源11Ra,11Rb,11Rcの出力光量のばらつきが小さくなる。つまり、第1実施形態に比べて、仮想光源像での重なる光線の数(光の重なり量)が増えるため、光量のばらつきをさらに減少させることができる。
また、本実施形態では、回折光学素子20Rにより、光源11Rを増やした場合と同様にマイクロレンズアレイ30Rに複数の方向から光が入射するため、複数の光が重ね合わされ液晶ライトバルブ40Rの各画素41Rに入射することになる。したがって、各画素41Rに入射する光量のばらつきをより抑えるとともに、従来に比べて光源11Rの間隔が広くなるため、光源11Rから発生する熱を効率良く放熱することができる。
次に、本発明に係る第3実施形態について、図8及び図9を参照して説明する。
本実施形態に係るプロジェクタ80では、赤色,緑色,青色光照明装置10R,10G,10Bの光源部81R,81G,81Bの構成において第1実施形態と異なり、その他の構成においては第1実施形態と同様である。全体構成においては、図1に示す第1実施形態プロジェクタ1と同様である。
光源82は、面発光レーザの1次元アレイであり、波長1260nmの赤外光を射出する。また、光源82から光が射出される側には、三角柱状のプリズム86が配置されている。このプリズム86の傾斜面86aは、反射コーティングが施されており、入射した光を反射させる反射部(導光部)となっている。また、反射部86aには、光源82から射出された光が45度の角度で入射するように配置されている。そして、この反射部86aにおいて反射した光は波長変換素子83に入射されるようになっている。また、プリズム86には、赤色光(630nm)を反射させる分離部86bが設けられている。すなわち、反射部86aは、分離部86bにおいて分離されて光源82とは異なる位置へ導かれた光を回折光学素子20Rに向けて導くものである。
また、分離部86bは、光源82から射出されプリズム86の反射部86aにおいて反射した光の中心軸に対して45度傾斜しており、入射した赤色光を反射部86aに向かって分離させ反射させるミラーである。また、分離部86bは、赤色光に変換されなかった光を透過させる。これにより、変換されなかった光は反射部86aにおいて反射して光源82に戻るようになっている。
一方、波長選択素子84を透過できなかった光は、波長選択素子84によって反射され再び波長変換素子83を通過し光源82の方へ戻る。このように、波長選択素子84から光源82の方へ向かう光路を復路HWとする。そして、波長選択素子84から光源82に戻る過程で、波長変換素子83によって赤色光(630nm)に変換させる光も存在する。プリズム86の分離部86bは、復路HWで赤色光に変換された光がそのまま光源82に戻らないようにするものである。また、分離部86bにおいて反射された光W2(図8に示す一点鎖線)は、プリズム86の反射部86aで反射され、回折光学素子20Rに向かって射出される。このレーザ光W2を後方出射光とする。また、レーザ光W1の光路(第1光路)とレーザ光W2の光路(第2光路)とは、略平行である。
これらにより、図9に示すように、回折光学素子20Rから赤色光源部81Rを見ると、光源82が2次元に配列された光源アレイとなる。また、光源82間には回折光学素子20Rにより生成される仮想光源像82aが光源82の配列方向に垂直な方向に形成される。
これにより、本実施形態でも、λ/NA=6.7≦a(9μm)となり、式3を満たすように構成されている。
なお、光源82及び仮想光源像82aから射出される光の焦点位置は、波長変換素子83の内部にあり、前方出射光W1と後方出射光W2との焦点位置は多少変わるが、平行光に近い低NA光であるため、実質上は問題はない。
なお、本実施形態では、反射部86a及び分離部86bを有するプリズム86を用いたこれに限るものではなく、反射部と、分離部とを別々の部材として設けても良い。
例えば、色光合成手段として、クロスダイクロイックプリズムを用いたが、これに限るものではない。色光合成手段としては、例えば、ダイクロイックミラーをクロス配置とし色光を合成するもの、ダイクロイックミラーを平行に配置し色光を合成するものを用いることができる。
また、上記各実施形態では、画像表示装置として投射レンズを用いたプロジェクタを例に挙げて説明したが、直視型の画像表示装置であっても良い。
また、赤色光用の回折光学素子20R、緑色光用の回折光学素子20G、青色光用の回折光学素子20Bごとにピッチなどが異なる回折格子を使用しても良い。
Claims (8)
- 光を射出する光源を複数有する光源部と、
前記光源から射出された光を回折させ複数の回折光を生成する回折光学素子と、
開口部が形成された画素を複数有する光変調装置と、
前記光源から射出された光を前記光変調装置の画素の開口部に集光させるマイクロレンズを複数有するマイクロレンズアレイとを備え、
前記回折光学素子において生成された回折光により、前記光源部に仮想光源像が形成されることを特徴とする画像表示装置。 - 前記回折光学素子は、所定の回折箇所での回折光により生じた仮想光源像の位置と、前記所定の回折箇所以外の回折箇所での回折光により生じた仮想光源像の位置とが重なるように回折光を生成することを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
- 前記回折光学素子は、所定の光源から射出された光の回折光により生じた仮想光源像と、前記所定の光源とは別の光源とが重なるように回折光を生成することを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
- 前記複数の光源及び仮想光源像のピッチをP1、前記複数の画素のピッチをP2、前記マイクロレンズアレイのマイクロレンズのピッチをPL、前記光源部と前記マイクロレンズアレイとの光学的距離をL1、前記マイクロレンズアレイと前記光変調装置との光学的距離をL2としたとき、PL=n{P1・P2/(P1+P2)}(ただし、nは自然数)及びL2/L1=P2/P1の条件を満たすように構成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の画像表示装置。
- 前記マイクロレンズアレイの集光側の開口率をNA、前記光変調装置の開口部の開口径をa、前記マイクロレンズアレイに入射する光の波長をλとすると、
a≧λ/NAとなるように前記nが設定されていることを特徴とする請求項4に記載の画像表示装置。 - 前記回折光学素子が前記光源と前記マイクロレンズアレイとの間の光路上に配置されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の画像表示装置。
- 前記回折光学素子が2次元の回折格子であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の画像表示装置。
- 前記光源部が、
前記光源から射出された光の波長を所定の波長に変換する波長変換素子と、
該波長変換素子から射出された光のうち前記所定の波長に変換された光を選択して前記回折光学素子へ導き、前記所定の波長に変換されなかった光を選択して前記光源の方へ戻す波長選択素子と、
前記光源と前記波長変換素子との間に配置されるとともに、前記波長選択素子において選択された光のうち、前記光源の方へ向かう光路において、前記波長変換素子を通過することによって前記所定の波長に変換された光を分離して前記光源とは異なる位置へ導くとともに、前記所定の波長に変換されなかった光を前記光源の方へ導く分離部と、
該分離部において分離されて前記光源とは異なる位置へ導かれた光を前記回折光学素子に向けて導く導光部とを備え、
前記波長選択素子において選択されて前記回折光学素子に向かう第1光路を進行する光と、前記導光部から前記回折光学素子に向かう第2光路を進行する光とは、略平行であることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の画像表示装置。
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