JP2017167415A - 光源装置及びプロジェクター - Google Patents

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Abstract

【課題】小型、且つ、直線偏光からなる合成光が得られる、光源装置を提供する。この光源装置を備え、小型且つ信頼性の高いプロジェクターを提供する。【解決手段】第1〜第4の光源ユニットは、第1〜第4の光線束を第1〜第4の方向にそれぞれ射出し、第1の反射手段は第2の光線束を第1の方向と平行な方向に反射し、第2の反射手段は第3の光線束を第1の方向と平行な方向に反射し、第3の反射手段は第4の光線束を第4の反射手段に向けて反射し、第4の反射手段は第3の反射手段で反射した第4の光線束を第1の方向と平行な方向に反射する。導光部を経由した第1〜第4の光線束は、集光光学系を透過して蛍光体層に入射し、第1〜第4の光線束は集光光学系において、第1、第2の光線束の少なくとも一方が入射する領域と第3、第4の光線束の少なくとも一方が入射する領域と、の間に集光光学系の光軸が位置する。【選択図】図2

Description

本発明は、光源装置及びプロジェクターに関するものである。
近年、プロジェクターにおいて、高輝度且つ高出力な光が得られるレーザー光源が用いられている。例えば、下記特許文献1には、4つの光源ユニットから射出した光を偏光子及び偏光プリズムを用いて合成することで、光源装置の小型化を図るようにしたプロジェクターが開示されている。
特開2011−158502号公報
しかしながら、上記プロジェクターにおいては、光射出方向に沿って偏光子及び偏光プリズムが並んで配置されるため、光源装置を十分に小型化できないといった問題があった。また、合成後の光の偏光状態が乱れてしまうといった問題もあった。
本発明の一つの態様は、上記の課題を解決するためになされたものであり、小型、且つ、直線偏光からなる合成光が得られる、光源装置を提供することを目的の一つとする。本発明の一つの態様は、上記の光源装置を備え、小型且のプロジェクターを提供することを目的の一つとする。
本発明の第1態様に従えば、第1〜第4の光源ユニットを含む光源部と、第1〜第4の反射手段を含む導光部と、集光レンズと、蛍光体層と、を備え、前記第1の光源ユニットは、第1の光線束を第1の方向に射出し、前記第2の光源ユニットは、第2の光線束を前記第1の方向と交差する第2の方向に射出し、前記第3の光源ユニットは、第3の光線束を前記第1の方向と交差する第3の方向に射出し、前記第4の光源ユニットは、第4の光線束を前記第3の方向と交差する第4の方向に射出し、前記第1の反射手段は、前記第2の光線束を前記第1の方向と平行な方向に反射し、前記第2の反射手段は、前記第3の光線束を前記第1の方向と平行な方向に反射し、前記第3の反射手段は、前記第4の光線束を第4の反射手段に向けて反射し、前記第4の反射手段は、前記第3の反射手段で反射した前記第4の光線束を前記第1の方向と平行な方向に反射し、前記導光部を経由した前記第1〜第4の光線束は、前記集光レンズを透過して前記蛍光体層に入射し、前記集光レンズにおいて、前記第1、第2の光線束の少なくとも一方が入射する領域と、前記第3、第4の光線束の少なくとも一方が入射する領域と、の間に前記集光レンズの光軸が位置するように、前記第1〜第4の光線束は前記集光レンズに入射するように構成されている光源装置が提供される。
第1態様に係る光源装置によれば、反射を利用して4つの光線束から合成光を生成して、合成光を蛍光体層に入射させることができる。第1の方向において反射手段(例えば、ミラー)の位置を揃えることで、導光部における第1の方向のサイズを抑えることができる。また、各光線束は反射によって合成されるため、偏光状態に乱れが生じない。
したがって、小型で直線偏光からなる合成光を得る光源装置を実現できる。
上記第1態様において、前記導光部と前記集光レンズとの間に設けられた、一対のレンズアレイをさらに備えるのが好ましい。
この構成によれば、一対のレンズアレイにより被照明領域である蛍光体層上の照度分布を均一化することができる。
上記第1態様において、前記一対のレンズアレイと前記集光レンズとの間に設けられ、前記蛍光体層から射出された蛍光を、その偏光状態にかかわらず透過又は反射させるとともに、前記第1〜第4の光線束からなる合成光線束に対して偏光分離機能を持つ偏光分離素子と、前記偏光分離素子と前記集光レンズとの間に設けられた位相差素子と、をさらに備え、前記光源部は、前記合成光線束が前記偏光分離素子に対してS偏光またはP偏光として入射するように構成されているのが好ましい。
この構成によれば、偏光分離素子で反射または透過した合成光線束は位相差素子を透過した後、蛍光体層に入射する。合成光線束の一部は蛍光体層で反射されて位相差素子を再度通過し、再び偏光分離素子に入射する。これにより、合成光線束の一部と蛍光とを合成することができる。
上記第1態様において、前記第1〜第4の光源ユニットに対応した第1〜第4の放熱器をさらに備えるのが好ましい。
この構成によれば、各光源ユニットを効率良く放熱させることができる。
さらに、前記第1、第4の放熱器の少なくとも一方において、前記第1〜第4の方向と交差する第5の方向におけるサイズは、前記第1〜第4の方向におけるサイズよりも大きいのが望ましい。
このようにすれば、隣り合う第1、第4の放熱器同士の接触を回避しつつ、各放熱器のサイズをできるだけ大きくすることができる。よって、第1、第4の光源ユニットの放熱性能を損なうことなく、両方のユニット同士を近づけて配置することで光源装置を小型化できる。
さらに、前記第1〜第4の光源ユニットは、第1〜第4の放熱器のうち各自に対応した放熱器の略中央部に設けられているのが望ましい。
このようにすれば、各光源ユニットで発生した熱を効率良く放熱させることができる。
本発明の第2態様に従えば、上記第1態様に係る光源装置と、前記光源装置からの光を画像情報に応じて変調することにより画像光を形成する光変調装置と、前記画像光を投射する投射光学系と、を備えるプロジェクターが提供される。
第2態様に係るプロジェクターは、上記第1態様に係る光源装置を備えるので、小型且つ品質に優れた画像を表示することができる。
第1実施形態に係るプロジェクターの光学系を示す概略図。 照明装置の構成を示す図。 第1光源ユニット及び第1放熱器の構成を示す斜視図。 発光部の要部構成を示す図。 コリメート光学系の概略構成を示す斜視図。 +Y方向から視た光源部及び導光部の位置関係を示す図。 集光光学系に対する合成光線束の入射位置を示す模式図。 第2実施形態に係る光源装置の要部構成を示す図。 第1導光部の平面構成を示す図。 集光光学系に対する合成光線束の入射位置を示す模式図。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
(第1実施形態)
本実施形態に係るプロジェクターの一例について説明する。本実施形態のプロジェクターは、スクリーン(被投射面)上にカラー映像を表示する投射型画像表示装置である。プロジェクターは、赤色光、緑色光、青色光の各色光に対応した3つの液晶光変調装置を備えている。プロジェクターは、照明装置の光源として、高輝度・高出力な光が得られる半導体レーザーを備えている。
図1は、本実施形態に係るプロジェクターの光学系を示す概略図である。
プロジェクター1は、図1に示すように、照明装置2と、色分離光学系3と、光変調装置4R,光変調装置4G,光変調装置4Bと、合成光学系5と、投射光学系6と、を概略備えている。
本実施形態において、照明装置2は白色の照明光WLを色分離光学系3に向けて射出する。
色分離光学系3は、照明光WLを赤色光LRと緑色光LGと青色光LBとに分離するためのものである。色分離光学系3は、第1のダイクロイックミラー7aおよび第2のダイクロイックミラー7bと、第1の全反射ミラー8a、第2の全反射ミラー8bおよび第3の全反射ミラー8cと、第1のリレーレンズ9aおよび第2のリレーレンズ9bと、を概略備えている。
第1のダイクロイックミラー7aは、照明装置2からの白色光Wを赤色光LRと、その他の光(緑色光LG及び青色光LB)とに分離する機能を有する。第1のダイクロイックミラー7aは、分離された赤色光LRを透過するとともに、その他の光(緑色光LGおよび青色光LB)を反射する。一方、第2のダイクロイックミラー7bは、その他の光を緑色光LGと青色光LBとに分離する機能を有する。第2のダイクロイックミラー7bは、分離された緑色光LGを反射するとともに、青色光LBを透過する。
第1の全反射ミラー8aは、赤色光LRの光路中に配置されて、第1のダイクロイックミラー7aを透過した赤色光LRを光変調装置4Rに向けて反射する。一方、第2の全反射ミラー8bおよび第3の全反射ミラー8cは、青色光LBの光路中に配置されて、第2のダイクロイックミラー7bを透過した青色光LBを光変調装置4Bに導く。
緑色光LGは、第2のダイクロイックミラー7bにより光変調装置4Gに向けて反射される。
第1のリレーレンズ9aおよび第2のリレーレンズ9bは、青色光LBの光路中における第2のダイクロイックミラー7bの下段に配置されている。第1のリレーレンズ9aおよび第2のリレーレンズ9bは、青色光LBの光路長が赤色光LRや緑色光LGの光路長よりも長いことに起因した青色光LBの光損失を補償する機能を有している。
光変調装置4Rは、赤色光LRを通過させる間に、赤色光LRを画像情報に応じて変調し、赤色光LRに対応した画像光を形成する。光変調装置4Gは、緑色光LGを通過させる間に、緑色光LGを画像情報に応じて変調し、緑色光LGに対応した画像光を形成する。光変調装置4Bは、青色光LBを通過させる間に、青色光LBを画像情報に応じて変調し、青色光LBに対応した画像光を形成する。
光変調装置4R,光変調装置4G,光変調装置4Bには、例えば透過型の液晶パネルが用いられている。また、液晶パネルの入射側および射出側には、一対の偏光板(図示せず)が配置されており、特定の方向の直線偏光光のみを通過させる構成となっている。
光変調装置4R,光変調装置4G,光変調装置4Bの入射側には、それぞれフィールドレンズ10R,フィールドレンズ10G,フィールドレンズ10Bが配置されている。フィールドレンズ10R,フィールドレンズ10G,フィールドレンズ10Bは、それぞれの光変調装置4R,光変調装置4G,光変調装置4Bに入射する赤色光LR,緑色光LG,青色光LBを平行化するためのものである。
合成光学系5は、赤色光LR,緑色光LG,青色光LBに対応した各画像光を合成し、合成された画像光を投射光学系6に向けて射出する。合成光学系5には、例えばクロスダイクロイックプリズムが用いられている。
投射光学系6は、投射レンズ群から構成されている。投射光学系6は、合成光学系5により合成された画像光をスクリーンSCRに向けて拡大投射する。これにより、スクリーンSCR上には、拡大されたカラー映像が表示される。
(照明装置)
次に、上記照明装置2の構成について説明する。
図2は照明装置2の構成を示す図である。
図2に示すように、照明装置2は、光源装置11と、均一化照明手段13とを備えている。
光源装置11は、光源部20と、導光部21と、ホモジナイザー光学系22と、偏光分離素子23と、位相差板24と、集光光学系25と、蛍光体ホイール30とを備える。
以下、図面を用いた説明において、XYZ座標系を用いて説明する。X方向は照明装置2における照明光軸100axと平行な方向を規定し、Y方向は光源部20の光軸ax1と平行な方向を規定し、Z方向はX方向及びY方向にそれぞれ直交する方向であって鉛直方向を規定する。
光軸ax1上においては、光源部20と、導光部21と、ホモジナイザー光学系22と、偏光分離素子23とが、この順に並んで配置されている。一方、照明光軸100ax上においては、蛍光体ホイール30と、集光光学系25と、位相差板24と、偏光分離素子23と、均一化照明手段13とが、この順に並んで配置されている。
本実施形態において、光源部20は、射出した光の偏光方向を、偏光分離素子23で反射される偏光成分(例えばS偏光成分)の偏光方向と一致させるようにしている。導光部21は、光源部20から射出された4つの光線束K1〜K4を合成することで合成光線束KAを生成する。
本実施形態において、光源部20は、第1の光源ユニット121、第2の光源ユニット122、第3の光源ユニット123及び第4の光源ユニット124を含む。以下、第1の光源ユニット121、第2の光源ユニット122、第3の光源ユニット123及び第4の光源ユニット124を総称して、光源ユニット121〜124と呼ぶこともある。
本実施形態において、光源部20は、各々が光源ユニット121〜124に対応する、第1の放熱器121H、第2の放熱器122H、第3の放熱器123H及び第4の放熱器124Hを含む。第1の放熱器121Hは、第1の光源ユニット121を冷却するヒートシンクであり、第2の放熱器122Hは、第2の光源ユニット122を冷却するヒートシンクであり、第3の放熱器123Hは、第3の光源ユニット123を冷却するヒートシンクであり、第4の放熱器124Hは、第4の光源ユニット124を冷却するヒートシンクである。
光源ユニット121〜124は同一構成からなり、各放熱器121H〜124Hは同一構成からなる。
以下、第1の光源ユニット121を例に挙げて、その構造について説明する。
図3は第1の光源ユニット121の構成を示す斜視図である。
図3に示すように、第1の光源ユニット121は、複数の発光部40と第1の放熱器121Hとを含む。複数の発光部40は第1の放熱器121Hに支持されている。
第1の放熱器121Hは、本体部60Aおよび支持部材60Bを含む。これら本体部60Aおよび支持部材60Bは、例えば、アルミや銅といった放熱性に優れた金属材料から構成される。
本体部60Aは、Z方向における寸法がX方向における寸法よりも大きい板状部材である。複数の支持部材60Bは、本体部60Aの側面60A1の中央部に取り付けられている。各支持部材60Bは、側面60A1のZ方向において、各々の間隔を均等とするように配置されている。すなわち、複数の発光部40からなる第1の光源ユニット121は、対応する第1の放熱器121Hの本体部60Aの略中央部に設けられている。
各支持部材60Bは板状の部材であって、上面60B1と下面60B2とを有する。上面60B1及び下面60B2の平面形状は略矩形状であって、X方向に長辺を有し、Y方向に短辺を有している。上面60B1はXY平面と平行であり、水平面となっている。
本実施形態において、複数の発光部40は、それぞれ半導体レーザーから構成される。
複数の発光部40は、支持部材60Bの上面60B1に一次元的に実装されている。各発光部40は青色(発光強度のピーク:約445nm)の光ビームからなる光線Bを射出する。なお、発光部40としては、445nm以外の波長(例えば、460nm)の青色光を射出する半導体レーザーを用いることもできる。
第1の光源ユニット121は、複数の光線Bを含む光線束K1を射出する。図3では、便宜上、最下段の支持部材60B上に配置される発光部40から射出される光線Bのみを図示するが、光線束K1とは全ての支持部材60B上に配置される発光部40から射出される光線Bを含むものである。
本実施形態において、光線束K1が特許請求の範囲の「第1の光線束」に対応する。
図4は発光部40の要部構成を示す図である。
図4に示すように、発光部40は、光を射出する光射出面40aを有している。光射出面40aは、射出される光の主光線の方向から視て長手方向W1と短手方向W2とを有した、略矩形状の平面形状を有している。
本実施形態において、光射出面40aの長手方向W1の幅は例えば40μmであり、光射出面40aの短手方向W2の幅は例えば、1μmであるが、光射出面40aの形状はこれに限定されない。なお、図4において、長手方向W1はX方向と平行であり、短手方向W2はZ方向と平行である。
発光部40から射出された光線Bは、長手方向W1と平行な偏光方向を有する直線偏光からなる。光線Bの短手方向W2への拡がりは、光線Bの長手方向W1への拡がりよりも大きい。そのため、光線Bの断面形状BSは、Z方向(短手方向W2)を長軸方向とした楕円形状となる。
なお、他の光源ユニット122〜124は、射出した光線Bの断面形状BSの長軸方向をZ方向に一致させるように、各放熱器122H〜124Hに支持されている。
本実施形態において、複数の発光部40は、各発光部40から射出された光線Bの主光線BaがY方向と平行となるように、上面20B1に実装されている。
本実施形態において、第1の光源ユニット121(複数の発光部40)から射出された光線束K1はコリメート光学系61に入射する。コリメート光学系61は、光線束K1を平行光に変換するためのものである。なお、コリメート光学系61は、他の光源ユニット122〜124の後段にもそれぞれ配置されている。
図5はコリメート光学系61の概略構成を示す斜視図である。
図5に示すように、コリメート光学系61は、第1のシリンドリカルレンズアレイ50と、第2のシリンドリカルレンズアレイ55とを含む。
第1のシリンドリカルレンズアレイ50は、第2のシリンドリカルレンズアレイ55よりも第1の光源ユニット121側に配置されている。第1のシリンドリカルレンズアレイ50は、複数の第1シリンドリカルレンズ51を有する。なお、複数の第1シリンドリカルレンズ51は、各々が一体形成されていても良いし、別体で構成されていても良い。
第1シリンドリカルレンズ51は、X方向に沿う第1の母線51Mと、凸状のレンズ面52と、平坦な裏面53と、を有する。第1の母線51Mは上面10B1と平行である。
本実施形態において、第1シリンドリカルレンズ51は、平凸レンズであるため、製造コストを抑えることが可能である。
本実施形態において、第1シリンドリカルレンズ51は、裏面53を各発光部40の光射出面40aに対向させている。第1シリンドリカルレンズ51の数は支持部材60Bの数に対応する。
本実施形態では、図3に示したように、支持部材60Bが5段設けられていることから、第1のシリンドリカルレンズアレイ50は5つの第1シリンドリカルレンズ51から構成されている。
このような構成に基づき、発光部40から射出された光線Bは、対応する第1シリンドリカルレンズ51によりXZ面内において平行化されるようになっている。
一方、第2のシリンドリカルレンズアレイ55は、複数の第2シリンドリカルレンズ56を有する。第2のシリンドリカルレンズアレイ55は、各支持部材60Bに実装された発光部40の数に対応した数の第2シリンドリカルレンズ56を有する。なお、複数の第2シリンドリカルレンズ56は、各々が一体形成されていても良いし、別体で構成されていても良い。
第2シリンドリカルレンズ56は、第2の母線56Mの方向が支持部材60Bの上面60B1と交差するように配置されている。本実施形態では、第2の母線56Mの方向は、上面60B1と直交している。また、第2シリンドリカルレンズ56は、第2の母線56Mが第1シリンドリカルレンズ51の第1の母線51Mの方向と直交している。
第2シリンドリカルレンズ56は、凸状のレンズ面57と、平坦な裏面58とを有する平凸レンズである。
本実施形態において、第2シリンドリカルレンズ56は、裏面58を第1シリンドリカルレンズ51のレンズ面52に対向させている。第2シリンドリカルレンズ56の数は、各上面60B1のX方向に沿って配置される発光部40の数に対応する。
本実施形態においては、図5に示すように、支持部材60Bの上面60B1に発光部40が5個配置されていることから、第2のシリンドリカルレンズアレイ55は5つの第2シリンドリカルレンズ56を有している。
このような構成に基づき、第1シリンドリカルレンズ51を透過した光線Bは、対応する第2シリンドリカルレンズ56によりXY平面内において平行化されるようになっている。
本実施形態において、第1シリンドリカルレンズ51と第2シリンドリカルレンズ56との間の距離と、第1シリンドリカルレンズ51の屈折力と、第2シリンドリカルレンズ56の屈折力とは、第2シリンドリカルレンズ56を透過した光線Bの断面のアスペクト比が略1となるように設定されていてもよい。このようにすれば、コリメート光学系61を透過した光線Bの断面形状BSは、図4に示した楕円状ではなく、略円形状となる。
このように本実施形態によれば、第1の光源ユニット121は、複数の発光部40から射出した光線束K1を2つのシリンドリカルレンズを含むコリメート光学系61によって平行光に変換することが可能である。
図2に戻って、本実施形態の第1の光源ユニット121は、上記構成に基づいて、光軸ax1と平行な+Y方向に光線束K1を射出する。光線束K1は、後述の導光部21を素通りしてホモジナイザー光学系22に直接入射するようになっている。
また、第1の光源ユニット121と同一構成を有する第2の光源ユニット122、第3の光源ユニット123及び第4の光源ユニット124は、平行光からなる光線束を射出することが可能である。
以下、第2の光源ユニット122が射出する光線束を光線束K2、第3の光源ユニット123が射出する光線束を光線束K3、第4の光源ユニット124が射出する光線束を光線束K4と称す。
本実施形態において、光線束K2は特許請求の範囲の「第2の光線束」に対応し、光線束K3は特許請求の範囲の「第3の光線束」に対応し、光線束K4は特許請求の範囲の「第4の光線束」に対応する。
図2に示したように、第2の光源ユニット122は、光線束K2をY方向と直交(交差)する−X方向に沿って射出する。第3の光源ユニット123は、光線束K3をY方向と直交(交差)する+X方向に沿って射出する。第4の光源ユニット124は、光線束K4を+X方向と直交(交差)するY方向、すなわち、光線束K1と同じ方向に沿って射出する。
本実施形態において、+Y方向は特許請求の範囲の「第1の方向」に対応し、−X方向は特許請求の範囲の「第2の方向」に相当し、+X方向は特許請求の範囲の「第3の方向」に対応する。本実施形態において、光線束K4は光線束K1と同じ方向に射出される。そのため、+Y方向は特許請求の範囲の「第1の方向及び第4の方向」に対応する。また、本実施形態において、Z軸に沿う方向は特許請求の範囲の「第1〜第4の方向と交差する第5の方向」に対応し、X軸に沿う方向は特許請求の範囲の「第5の方向及び第1の方向と交差する第6の方向」に対応する。
本実施形態において、上記光線束K2,K3,K4は導光部21を介してホモジナイザー光学系22に入射するようになっている。導光部21は、4つの光線束K1〜K4を合成し、ホモジナイザー光学系22へと導く。
導光部21は、第1反射ミラー21Aと、第2反射ミラー21Bと、第3反射ミラー21Cと、第4反射ミラー21Dとを含む。
本実施形態において、第1反射ミラー21Aは特許請求の範囲の「第1の反射手段」に対応し、第2反射ミラー21Bは特許請求の範囲の「第2の反射手段」に対応し、第3反射ミラー21Cは特許請求の範囲の「第3の反射手段」に対応し、第4反射ミラー21Dは特許請求の範囲の「第4の反射手段」に対応する。
第1反射ミラー21Aは、第2の光源ユニット122からの光線束K2を光軸ax1と平行な+Y方向に反射する。第1反射ミラー21Aは、光線束K2のZ方向の高さを変化させること無く、進行方向を−X方向から+Y方向に向かうように向きを変える。
第2反射ミラー21Bは、第3の光源ユニット123からの光線束K3を光軸ax1と平行な+Y方向に反射する。第2反射ミラー21Bは、光線束K2のZ方向の高さを変化させること無く、進行方向を+X方向から+Y方向に向かうように向きを変える。
第3反射ミラー21Cは、第4の光源ユニット124からの光線束K4を第4反射ミラー21Dに向けて反射する。第3反射ミラー21Cは、光線束K3のZ方向の高さを変化させること無く、進行方向を+Y方向から+X方向に向かうように向きを変える。
第4反射ミラー21Dは、第3反射ミラー21Cで反射した光線束K4を光軸ax1と平行な+Y方向に反射する。第4反射ミラー21Dは、光線束K4のZ方向の高さを変化させること無く、進行方向を+X方向から+Y方向に向かうように向きを変える。
第4反射ミラー21Dは、Z方向から平面視した際、第2反射ミラー21Bに重なるように、第2反射ミラー21BのZ方向の下方に配置される。
本実施形態において、導光部21を構成する各反射ミラー21A〜21Dは、光軸ax1方向(Y方向)において同じ位置に配置される。これにより、導光部21は光軸方向(Y方向)におけるサイズが小型化される。
図6は+Y方向から視た、光源部20及び導光部21の位置関係を示す図である。
図6に示すように、第1の光源ユニット121及び第2の光源ユニット122は、Z方向において、光線束K1,K2の高さを互いに異ならせるように配置されている。
光線束K1は、導光部21を経由せず、+Y方向に沿って射出される。光線束K2は、光線束K1の下方に配置された第1反射ミラー21Aにより+Y方向に向けて反射される。これにより、光線束K2は、X方向において光線束K1と略同じ位置であって、Z方向において光線束K1の下方に配置される。
第3の光源ユニット123及び第4の光源ユニット124は、Z方向において、光線束K3,K4の高さを互いに異ならせるように配置される。
第3の光源ユニット123は、X方向において第2の光源ユニット122に対向するように配置され、Z方向において第2の光源ユニット122の上方に配置される。光線束K3のZ方向における位置は、光線束K1のZ方向における位置と同一である。光線束K3は、第2反射ミラー21Bにより+Y方向に向けて反射される。これにより、光線束K3は、X方向において略光線束K1と隣り合う位置であって、Z方向において光線束K1と略同じ高さに位置する。
第4の光源ユニット124は、X方向において第1の光源ユニット121の隣に配置され、Z軸方向において第3の光源ユニット123の下方に配置される。光線束K4のZ方向の位置は、光線束K3のZ方向の位置よりも低い。光線束K4は、第3反射ミラー21Cにより+X方向に向けて反射された後、第4反射ミラー21Dにより+Y方向に向けて反射される。
これにより、光線束K4は、X軸に沿った方向において光線束K3と略同じ位置であって、Z軸に沿った方向において光線束K3の下方に位置する。また、光線束K4は、X軸に沿った方向において光線束K2と隣り合う位置であって、Z軸に沿った方向において光線束K2と略同じ高さに位置する。
以上のようにして、光線束K1〜K4から合成光線束KAが生成される。
ところで、第1の光源ユニット121及び第4の光源ユニット124を効率的に冷却するためには、第1の光源ユニット121及び第4の光源ユニット124を第1の放熱器121H及び第4の放熱器124Hの略中央にそれぞれ設置するのが望ましい。例えば、第1の放熱器121H及び第4の放熱器124Hの長辺方向をX方向に沿わせるように配置すると、第2の光源ユニット122と第3の光源ユニット123との間の距離を大きくとる必要が生じる。
すると、光源部20におけるX方向のサイズが大きくなることで、光源装置11及び該光源装置11を含む照明装置2が大型化してしまう。
これに対し、本実施形態では、第1の放熱器121H及び第4の放熱器124Hの短辺方向をX方向に沿わせている。すなわち、第1の放熱器121H及び第4の放熱器124Hにおいて、Z方向のサイズがX方向のサイズよりも大きくなっている。
これによれば、隣り合う放熱器同士の接触を回避しつつ、各放熱器121H,124Hのサイズをできるだけ大きくできる。よって、第1の光源ユニット121及び第4の光源ユニット124の放熱性能を損なうことなく、両方のユニット同士を近づけて配置することで光源装置11を小型化できる。また、光源装置11を含む照明装置2自体の小型化を実現できる。
合成光線束KAは、ホモジナイザー光学系22、偏光分離素子23及び位相差板24を経由して集光光学系25に入射する。
集光光学系25は、例えば第1集光レンズ25aおよび第2集光レンズ25bから構成される(図2参照)。なお、本実施形態では、集光光学系25が2つのレンズから構成される場合を例に挙げたが、1つのレンズ或いは3つ以上のレンズから構成されていても良い。
ここで、集光光学系25に対する合成光線束KAの入射位置について説明する。
図7は集光光学系25に対する合成光線束KAの入射位置を示す模式図であり、集光光学系25(第1集光レンズ25a)の光入射面を第1集光レンズ25aの光軸25Cの方向から視た平面図である。
本実施形態の光源装置11によれば、図7に示すように、集光光学系25(第1集光レンズ25a)において、第1光線束K1及び第2光線束K2のうち少なくとも一方が入射する領域と、第3光線束K3及び第4光線束K4のうち少なくとも一方が入射する領域と、の間に集光光学系25の光軸25Cが位置するように、合成光線束KAを集光光学系25に入射させることができる。なお、図7においては、第1光線束K1の入射する領域が光軸25Cに対して左上に位置し、第2光線束K2の入射する領域が光軸25Cに対して左下に位置し、第3光線束K3の入射する領域が光軸25Cに対して右に位置し、第4光線束K4の入射する領域が光軸25Cに対して左下に位置する。したがって、各領域の中央に光軸25Cが位置している。
この構成によれば、光軸25Cの周りに光線束K1〜K4を集めることができるので、有効径の小さいレンズからなる集光光学系25を用いた場合でも、合成光線束KAを効率良く取り込むことができる。よって、集光光学系25が小型化できることで、光源装置11及び該光源装置11を備えた照明装置2を小型化することができる。
図2に戻り、ホモジナイザー光学系22は、導光部21から射出される合成光線束KAの被照明領域における光強度分布を均一な状態(いわゆるトップハット分布)に変換するものであり、例えば一対のレンズアレイ22aおよびレンズアレイ22bからなる。以下、合成光線束KAを単に青色光BLと呼ぶ。レンズアレイ22aおよびレンズアレイ22bは特許請求の範囲に記載の「一対のレンズアレイ」に相当する。
レンズアレイ22aは複数の小レンズ22amを含み、レンズアレイ22aは複数の小レンズ22bmを含む。複数の小レンズ22bmは複数の小レンズ22amとそれぞれ対応している。小レンズ22am,22bmは光軸ax1に垂直な面内において格子状に配列される。そして、このホモジナイザー光学系22を経由した合成光線束KAは、青色光BLとして偏光分離素子23に入射する。
偏光分離素子23は、光軸ax1及び照明光軸100axに対して45°の角度をなすように配置される。本実施形態において、偏光分離素子23は波長選択性を有している。
偏光分離素子23は、この偏光分離素子23に入射する青色光BLを、この偏光分離素子23に対するS偏光成分とP偏光成分とに分離する偏光分離機能を有している。偏光分離素子23は、S偏光成分の青色光BLを反射させ、P偏光成分の青色光BLを透過させる。偏光分離素子23の偏光分離機能については後述する。
また、偏光分離素子23は、青色光BLとは異なる波長帯の光(蛍光YL)を、その偏光状態にかかわらず透過させる。すなわち、偏光分離素子23は色分離機能を有している。
本実施形態において、偏光分離素子23に入射する青色光BLは、偏光分離素子23で反射されるS偏光である。そのため、偏光分離素子23に入射した青色光BLは、S偏光の励起光BLsとして、位相差板24に向かって反射される。
本実施形態において、導光部21は反射のみを用いて光線束K1〜K4を合成するため、合成の前後において各光線束K1〜K4の偏光状態が変化しない。そのため、青色光BL(合成光線束KA)は直線偏光から構成されたものとなる。
よって、直線偏光からなる青色光BLは、偏光分離素子23で効率良く反射されて蛍光体ホイール30側に導かれる。よって、青色光BLは、蛍光YLの生成に効率良く利用される。偏光分離素子23で反射された青色光BLは、位相差板24に入射する。
位相差板24は、偏光分離素子23と蛍光体ホイール30との間の光路中に配置された1/4波長板からなる。この位相差板24に入射するS偏光の励起光BLsは、円偏光の励起光BLcに変換された後、集光光学系25に入射する。集光光学系25は、励起光BLcを蛍光体ホイール30の蛍光体層33に向かって集光させる。
本実施形態において、位相差板24は、特許請求の範囲の「位相差素子」に相当する。
本実施形態の蛍光体ホイール30は、いわゆる反射型の回転蛍光板である。
蛍光体ホイール30は、モーター31により回転可能な基板32上にリング状の蛍光体層33を備える。蛍光体ホイール30は、励起光が入射する側と同じ側に向けて蛍光YLを射出する。基板32は、例えば、アルミや銅といった放熱性に優れた金属製の円板から構成されている。なお、本実施形態において、基板32の形状は円形であるが、該基板32の形状は円板状に限るものではない。
蛍光体層33は、励起光BLcによって励起されて、赤色光及び緑色光を含む蛍光YLを射出する。蛍光体層33は、例えば、YAG系蛍光体である(Y,Gd)(Al,Ga)12:Ceを含有する層からなる。
本実施形態において、蛍光体ホイール30は、基板32と蛍光体層33との間に反射膜34が設けられている。反射膜34は、蛍光YLを高い効率で反射するように設計されている。そのため、反射膜34は、入射した蛍光YLの大部分を図2の上方向(基板32とは反対側)に向けて反射することが可能となっている。
このように蛍光体層33で生成された蛍光YLは直接あるいは反射膜34に反射されることで、蛍光体層33から集光光学系25に向かって射出される。
以下、励起光BLcのうち蛍光YLに変換されなかった成分を励起光BLcrと称す。
励起光BLcrは反射膜34で反射され、集光光学系25を透過し、再び位相差板24を通過することによって、偏光分離素子23にP偏光として入射する青色光BLpに変換される。
蛍光体層33から偏光分離素子23に向かって射出された蛍光(黄色光)YLは、集光光学系25及び位相差板24を通過する。蛍光YLは非偏光であるため、位相差板24を通過した後も、非偏光のまま偏光分離素子23に入射する。そして、この蛍光YLは、偏光分離素子23を透過する。
偏光分離素子23を透過した青色光BLp及び黄色の蛍光YLが混ざることによって、白色の照明光WLが得られる。この照明光WLは、偏光分離素子23を透過した後に、均一化照明手段13に入射する。
均一化照明手段13は、第1レンズアレイ125、第2レンズアレイ130、偏光変換素子140及び重畳レンズ150を含む。
第1レンズアレイ125は、偏光分離素子23からの光を複数の部分光束に分割するための複数の第1小レンズ125aを有する。複数の第1小レンズ125aは、照明光軸100axと直交する面内にマトリクス状に配列されている。
第2レンズアレイ130は、第1レンズアレイ125の複数の第1小レンズ125aに対応する複数の第2小レンズ130aを有する。第2レンズアレイ130は、重畳レンズ150とともに、第1レンズアレイ125の各第1小レンズ125aの像を光変調装置4R,4G,4Bの画像形成領域近傍に結像させる。複数の第2小レンズ130aは照明光軸100axに直交する面内にマトリクス状に配列されている。
偏光変換素子140は、照明光WLの偏光方向を揃えるものである。偏光変換素子140は、例えば、偏光分離膜と位相差板とミラーとから構成されている。偏光変換素子140は、非偏光である蛍光YLの偏光方向と青色光BLpの偏光方向とを揃えるため、他方の偏光成分を一方の偏光成分に、例えばP偏光成分をS偏光成分に変換する。
重畳レンズ150は、偏光変換素子140からの各部分光束を集光して光変調装置4R,4G,4Bの画像形成領域近傍で互いに重畳させる。第1レンズアレイ125、第2レンズアレイ130及び重畳レンズ150は、照明光WLの面内光強度分布を均一にするインテグレーター光学系を構成する。
以上述べたように、本実施形態によれば、小型、且つ、直線偏光からなる合成光(合成光線束KA)を射出する光源装置11を実現できる。よって、本実施形態のプロジェクター1によれば、上記光源装置11を備えるので、該プロジェクター1自体も小型化が可能である。
(第2実施形態)
続いて、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態と第1実施形態との違いは光源装置の構成であり、それ以外の構成は共通である。以下では、第1実施形態と共通の構成及ぶ部材については同じ符号を付し、その詳細の説明については省略若しくは簡略化する。
図8は光源装置111の要部構成を示す図である。図8では、光源装置111のうち、光源部200及び導光部211の構成のみを図示している。図8において符号ax2は、光源部200の光軸である。
図8に示すように、光源部200は、第1の光源ユニット221、第2の光源ユニット222、第3の光源ユニット223及び第4の光源ユニット224を含む。各ユニット221〜224は同一構成からなる。以下、第1の光源ユニット221を例に挙げて、その構造について説明する。
図8に示すように、第1の光源ユニット221は、複数の半導体レーザー240を含み、各半導体レーザー240から射出した複数の光線B1を含む光線束K1を射出する。なお、複数の半導体レーザー240から射出された各光線B1は不図示のコリメートレンズにより平行光に変換されている。
複数の半導体レーザー240はXZ平面と平行な面内においてアレイ状に配置されている。本実施形態では、図示しないが、例えば、X方向に沿って配置された半導体レーザー240からなるレーザー列LR1がZ方向に3列配置されている。なお、半導体レーザー240の設置数や配列数はこれに限定されることはない。
第1の光源ユニット221から射出された光線束K1は、導光部211へ向かって進行する。
同様に、第2の光源ユニット222は、複数の半導体レーザー240を含み、各半導体レーザー240から射出した複数の光線B2を含む光線束K2を射出する。本実施形態では、図示しないが、例えば、Y方向に沿って配置された半導体レーザー240からなるレーザー列LR2がZ方向に3列配置されている。
第2の光源ユニット222から射出された光線束K2は、導光部211へ向かって進行する。
本実施形態において、XY平面を基準面とした場合、第1の光源ユニット221の任意のレーザー列LR1から射出された複数の光線B1の基準面からの距離は、第2の光源ユニット222の任意のレーザー列LR2から射出された複数の光線B2の基準面からの距離と異なっている。つまり、図9に示したように、光線束K1,K2は導光部211の異なる位置に入射する。
導光部211は、第1導光部211Aと、第2導光部211Bとを含む。第1導光部211Aには光線束K1,K2が入射し、第2導光部211Bには光線束K3,K4が入射する。第1導光部211Aは、第1の光源ユニット221及び第2の光源ユニット222の光軸に対してそれぞれ45°をなすように配置されている。なお、第2導光部211Bは、第3の光源ユニット223及び第4の光源ユニット224の光軸に対してそれぞれ45°をなすように配置されている。
図9は第1導光部211Aの平面構成を示す図である。
第1導光部211Aは、図9に示すように、第1の光源ユニット221から射出された光線束K1(光線B1)を透過させる光透過領域70Aと、第2の光源ユニット222から射出された光線束K2(光線B2)を反射させる光反射領域70Bとを有する板状部材から構成される。本実施形態において、光反射領域70Bは特許請求の範囲の「第1の反射手段」に対応する。光透過領域70Aおよび光反射領域70BはZ方向において交互に配置されている。
光透過領域70Aは、例えば、透明部材から構成され、ストライプ形状を有している。光透過領域70Aは、XY平面に平行な長辺を有している。なお、光透過領域70Aは、基板に形成されたストライプ状の開口から構成されていても良い。
また、光反射領域70Bは、例えば、金属等のミラー部材や誘電体多層膜等から構成され、ストライプ形状を有している。光反射領域70Bは、XY平面に平行な長辺を有している。
このような構成に基づき、第1導光部211Aは、光線束K1を透過させてY方向に進行させるとともに、光線束K2を反射させることでY方向に進行させる。
一方、第2導光部211Bは、前段導光部211B1と、後段導光部211B2とを含む。前段導光部211B1は、第1導光部211Aと同一構成からなり、第3の光源ユニット223から射出された光線束K3を透過させる光透過領域と、第4の光源ユニット224から射出された光線束K4を反射させる光反射領域とを有する板状部材から構成される。よって、前段導光部211B1は、光線束K3を透過させて後段導光部211B2に進行させるとともに、光線束K4を反射させることで後段導光部211B2に進行させる。
本実施形態において、前段導光部211B1の光反射領域70Bは特許請求の範囲の「第3の反射手段」に対応する。
後段導光部211B2は反射ミラーから構成される。後段導光部211B2は、光線束K3,K4を反射させることでそれぞれをY方向に進行させる。本実施形態において、後段導光部211B2は特許請求の範囲の「第2の反射手段及び第4の反射手段」に対応する。
本実施形態において、第1導光部211A及び第2導光部211Bは、光軸ax2に沿うY方向において同じ位置に配置される。そのため、導光部211は光軸ax2に沿う方向においてサイズが小型化されている。
以上のようにして、光線束K1〜K4は導光部211を経由することで合成され、合成光線束KA1が生成される。
ここで、集光光学系25に対する合成光線束KA1の入射位置について説明する。図10は集光光学系25に対する合成光線束KA1の入射位置を示す模式図であり、集光光学系25(第1集光レンズ25a)の光入射面を光軸25C方向から視た平面図である。
本実施形態において、集光光学系25は、図10に示すように、第1光線束K1が入射する複数(4つ)の領域と、第2光線束K2が入射する複数(4つ)の領域と、第3光線束K3が入射する複数(4つ)の領域と、第4光線束K4が入射する複数(4つ)の領域とを含む。
本実施形態の光源装置111によれば、図10に示すように、集光光学系25において、光軸25Cに対して一方側(図10の左側)に第1光線束K1の入射領域と第2光線束K2の入射領域とがそれぞれ位置している。第1光線束K1と第2光線束K2とは、集光光学系25上において交互に配置されている。
また、光軸25Cに対して他方側(図10の右側)には、第3光線束K3の入射領域と第4光線束の入射領域とがそれぞれ位置している。第3光線束K3と第4光線束K4とは、集光光学系25上において交互に配置されている。
すなわち、集光光学系25(第1集光レンズ25a)において、第1光線束K1及び第2光線束K2のうち少なくとも一方が入射する領域と、第3光線束K3及び第4光線束K4のうち少なくとも一方が入射する領域と、の間に集光光学系25の光軸25Cが位置している。
本実施形態においても、光軸25Cの周りに光線束K1〜K4が配置されるため、集光光学系25として有効径の小さいレンズを採用した場合でも、合成光線束KA1を効率良く取り込むことができる。よって、集光光学系25が小型化されることで、光源装置111を小型化することができる。
また、導光部211は反射のみを用いて光線束K1〜K4を合成するため、各光線束K1〜K4の偏光状態が乱されない。よって、合成光線束KA1は直線偏光から構成されたものとなる。
以上述べたように、本実施形態によれば、小型で直線偏光からなる合成光を射出する光源装置111を実現できる。よって、本実施形態のプロジェクターによれば、上記光源装置111を備えるので、該プロジェクターは小型化が可能である。
なお、本発明は上記実施形態の内容に限定されることはなく、発明の主旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
例えば、上記実施形態では、光源部が、偏光分離素子23で反射されるS偏光を射出する場合を例に挙げたが、偏光分離素子23を透過するP偏光を射出するようにしてもよい。この場合、偏光分離素子23を透過して蛍光体ホイール30で反射された青色光は位相差板24を2回透過することでS偏光となる。そのため、S偏光の青色光は偏光分離素子23で反射され、蛍光体層33で生成された蛍光YLと合成される。これにより、白色の照明光WLを生成できる。
また、上記実施形態では、3つの光変調装置4R,4G,4Bを備えるプロジェクター1を例示したが、1つの光変調装置でカラー映像を表示するプロジェクターに適用することも可能である。また、光変調装置として、デジタルミラーデバイスを用いてもよい。
また、上記実施形態では、本発明による光源装置をプロジェクターに応用する例を示したが、これに限られない。本発明による光源装置を自動車用ヘッドライトなどの照明器具にも適用できる。
1…プロジェクター、4B…光変調装置、4G…光変調装置、4R…光変調装置、6…投射光学系、11,111…光源装置、20…光源部、21 導光部、21A…第1反射ミラー、21B…第2反射ミラー、21C…第3反射ミラー、21D…第4反射ミラー、22…ホモジナイザー光学系、24…位相差板、25…集光光学系、25C…光軸、33…蛍光体層、121…第1の光源ユニット、122…第2の光源ユニット、123…第3の光源ユニット、124…第4の光源ユニット、121H…第1の放熱器、122H…第2の放熱器、123H…第3の放熱器、124H…第4の放熱器、200…光源部、211…導光部、221…第1の光源ユニット、222…第2の光源ユニット、223…第3の光源ユニット、224…第の4光源ユニット、A1…領域、A2…領域、A11…領域、A12…領域、A13…領域、A14…領域、K1…第1光線束、K2…第2光線束、K3…第3光線束、K4…第4光線束、KA1…合成光線束、KA…合成光線束、YL…蛍光。

Claims (7)

  1. 第1〜第4の光源ユニットを含む光源部と、第1〜第4の反射手段を含む導光部と、集光光学系と、蛍光体層と、を備え、
    前記第1の光源ユニットは、第1の光線束を第1の方向に射出し、
    前記第2の光源ユニットは、第2の光線束を前記第1の方向と交差する第2の方向に射出し、
    前記第3の光源ユニットは、第3の光線束を前記第1の方向と交差する第3の方向に射出し、
    前記第4の光源ユニットは、第4の光線束を前記第3の方向と交差する第4の方向に射出し、
    前記第1の反射手段は、前記第2の光線束を前記第1の方向と平行な方向に反射し、
    前記第2の反射手段は、前記第3の光線束を前記第1の方向と平行な方向に反射し、
    前記第3の反射手段は、前記第4の光線束を第4の反射手段に向けて反射し、
    前記第4の反射手段は、前記第3の反射手段で反射した前記第4の光線束を前記第1の方向と平行な方向に反射し、
    前記導光部を経由した前記第1〜第4の光線束は、前記集光光学系を透過して前記蛍光体層に入射し、
    前記第1〜第4の光線束は、前記集光光学系において、前記第1、第2の光線束の少なくとも一方が入射する領域と、前記第3、第4の光線束の少なくとも一方が入射する領域と、の間に前記集光光学系の光軸が位置するように、前記集光光学系に入射する
    光源装置。
  2. 前記導光部と前記集光光学系との間に設けられた、一対のレンズアレイをさらに備える
    請求項1に記載の光源装置。
  3. 前記一対のレンズアレイと前記集光光学系との間に設けられ、前記蛍光体層から射出された蛍光を、その偏光状態にかかわらず透過又は反射させるとともに、前記第1〜第4の光線束からなる合成光線束に対して偏光分離機能を持つ偏光分離素子と、
    前記偏光分離素子と前記集光光学系との間に設けられた位相差素子と、をさらに備え、
    前記光源部は、前記合成光線束が前記偏光分離素子に対してS偏光またはP偏光として入射するように構成されている
    請求項2に記載の光源装置。
  4. 前記光源部は、前記第1〜第4の光源ユニットに対応した第1〜第4の放熱器をさらに含む
    請求項1乃至3のいずれか一項に記載の光源装置。
  5. 前記第1、第4の放熱器の少なくとも一方において、前記第1〜第4の方向と交差する第5の方向におけるサイズが、前記第5の方向及び前記第1の方向と交差する第6の方向におけるサイズよりも大きい
    請求項4に記載の光源装置。
  6. 前記第1〜第4の光源ユニットは、前記第1〜第4の放熱器のうち各自が対応する放熱器の略中央部に設けられている
    請求項4又は5に記載の光源装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の光源装置と、
    前記光源装置からの光を画像情報に応じて変調することにより画像光を形成する光変調装置と、
    前記画像光を投射する投射光学系と、を備える
    プロジェクター。
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