JP2008287114A - 画像投射装置及び画像投射方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】アスペクト比の異なる画像の投射を簡易に切り替えることを目的とする。
【解決手段】画像情報に対応して光を変調する1次元型光変調装置1と、投射光学系5と、光偏向装置とを備える。光偏向装置は、投射光学系5と1次元型光変調装置1との間に配置される第1の光偏向装置と、投射光学系の出射側に脱着可能に配置される第2の光偏向装置9とより構成する。第2の光偏向装置9の脱着により、第1の光偏向装置3による偏向と、第2の光偏向装置9による偏向とを切り替え可能とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、1次元型光変調装置により画像情報に対応して変調した光を走査投射して2次元状の画像を表示する画像投射装置及び画像投射方法に関する。
高臨場感ディスプレイの要件として、高解像度、広色域、広視野角、高フレームレートが必要とされている。広視野角を1台のプロジェクタすなわち画像投射装置で実現しようとする場合、液晶パネルやDMD(Digital Micromirror Device)などの2次元型の空間光変調装置を用いて巨大なスクリーンや曲面スクリーンに投影する方法が一般に用いられている。これらの場合は、画面の端部、特に四隅において画質が劣化してしまうため、画質と視野角が両立できないのが現状である。
一方、1次元型の空間光変調装置(以下1次元型光変調装置という)は、各画素に対応する光変調素子の配列される方向、すなわち1次元型光変調装置の長軸(長手)方向に延長する1次元状の画像光を出射する。したがってこの1次元型光変調装置と、その長軸方向と直交する方向に走査する走査ミラー等の光偏向装置、いわゆる走査素子とを組み合わせることで2次元画像を表示する。
そしてこの1次元型光変調装置を用いる画像投射装置において、投射レンズ等の投射光学系の後段すなわち出射側に光偏向装置を配置するポストプロジェクションスキャン方式を採用する場合は、広視野角を比較的狭い投射空間で実現し易い。また、投射像面を円筒スクリーンとする場合は、画面の四隅での劣化が少なく、画質を損なうことなく広い視野角を実現できるという利点がある(例えば特許文献1参照。)。
また、1次元型光変調装置を用いる画像投射装置において、投射レンズの前に走査する手段を配置するプリプロジェクションスキャン方式を採用する場合は、投射レンズに非球面レンズを組み合わせた補正レンズ系を構成することにより、画像信号の補正なしで矩形状の画像を投射することができる。
特開2003−207730号公報
上述したような1次元型光変調装置を用いることによって、より広い横方向視野角の画像を表示することが可能であり、すなわち縦方向の長さに対する横方向の長さの比(縦横比)いわゆるアスペクト比の大きな画像を投射することができるので、臨場感を更に高めることができる。
このようなアスペクト比の比較的大きい画像を投射すると共に、横方向視野角が従来と同程度である比較的小さいアスペクト比の画像を投射することも可能な、両方の機能を備える装置を提供できれば、例えば画像ソフトの選択自由度が大きくなり、利用価値をより高めることができる。
しかしながら、これら2つの投射方法を1台で実現する画像投射装置の提案はなく、現状では複数の画像投射装置を用意する必要がある。複数の画像投射装置を用いる場合は、装置構成が大型化、複雑化するという問題がある。
以上の問題に鑑みて、本発明は、アスペクト比の異なる画像をそれぞれ画質の劣化を抑制して投射を行い、且つこれらの投射を簡易に切り替えることが可能な画像投射装置及び画像投射方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明による画像投射装置は、画像情報に対応して光を変調する1次元型光変調装置と、投射光学系と、1次元型光変調装置から出射される1次元状の画像光の延長方向と略直交する方向に画像光を偏向する光偏向装置とを備える。光偏向装置は、投射光学系と1次元型光変調装置との間に配置される第1の光偏向装置と、投射光学系の出射側に配置される第2の光偏向装置とより構成される。そして、第2の光偏向装置を脱着可能として構成する。
また、本発明による画像投射装置は、画像情報に対応して光を変調する1次元型光変調装置と、投射光学系と、1次元型光変調装置から出射される1次元状の画像光の延長方向と略直交する方向に画像光を偏向する光偏向装置とを備える。光偏向装置は、投射光学系と1次元型光変調装置との間に配置される第1の光偏向装置と、投射光学系の出射側に配置される第2の光偏向装置とより構成される。そして、第2の光偏向装置、又はこの第2の光偏向装置と前記投射光学系との間に配置される光学系に、移動機構を設ける構成とする。
また本発明による画像投射方法は、光変調装置によって変調した画像光を第1の光偏向装置及び投射光学系を介して出射して、第1のアスペクト比の画像光を投射する第1の投射工程と、光変調装置によって変調した画像光を投射光学系の出射側に配置される第2の光偏向装置を介して出射して、第1のアスペクト比とは異なる第2のアスペクト比の画像光を投射する第2の投射工程とを有する。
上述したように、本発明の画像投射装置においては、1次元型光変調装置によって変調された画像光を光偏向装置によって偏向し、且つ、投射光学系によってスクリーン等の外部の画像生成面上に投射して画像投射を行う画像投射装置において、第1及び第2の光偏向装置を設ける構成とする。そして、第1の光偏向装置を1次元型光変調装置と投射光学系との間に配置し、第2の光偏向装置を投射光学系の出射側に設ける構成とする。すなわち、第1の光偏向装置を用いる場合はプリプロジェクションスキャン方式とし、第2の光偏向装置を用いる場合はポストプロジェクションスキャン方式による投射が可能となる。
更に本発明においては、この第2の光偏向装置を脱着可能とすることによって、第1の光偏向装置により光を偏向して投射を行うか、第2の光偏向装置を用いて光を偏向して投射を行うかを簡易に選択可能とすることができる。
また、第2の光偏向装置に移動機構を設けるか、或いは、第2の光偏向装置と投射光学系との間に設ける折り返しミラー等の光学系に移動機構を設けることによって、同様に、第1の光偏向装置による偏向の投射と、第2の光偏向装置による偏向の投射とを、簡易に切り替えることが可能となる。
これにより、第2の光偏向装置を取り外すか、又は投射光学系の出射光路上から移動させた状態で、第1の光偏向装置を用いて偏向を行うことにより、投射光学系に入射する前で走査を行うプリプロジェクションスキャン方式の投射を行うことができる。一方、第1の光偏向装置を停止した状態で、第2の光偏向装置を用いて偏向することにより、投射光学系から出射後に走査を行ういわゆるポストプロジェクションスキャン方式での投射も行うことが可能となる。したがって、本発明によれば、これらの2つの方式の投射方法を簡易に切り替えることができ、すなわちアスペクト比の異なる画像をそれぞれ画質の劣化を抑制して投射できることとなる。
また、本発明の画像投射方法によれば、上述したように、光変調装置によって変調した画像光を第1の光偏向装置及び投射光学系を介して出射して、第1のアスペクト比の画像光を投射する第1の投射工程と、光変調装置によって変調した画像光を投射光学系の出射側に配置される第2の光偏向装置を介して出射して、第1のアスペクト比とは異なる第2のアスペクト比の画像光を投射する第2の投射工程とを有することから、異なるアスペクト比の画像光を簡易に切り替えることができ、且つ、偏向装置の構成を異ならせることによって、それぞれの投射方法において、画質の劣化を抑えることが可能となる。
本発明の画像投射装置及び画像投射方法によれば、アスペクト比の異なる画像をそれぞれ画質の劣化を抑制して投射を行い、且つこれらの投射を簡易に切り替えることが可能となる。
以下本発明を実施するための最良の形態の例を説明するが、本発明は以下の例に限定されるものではない。
本発明の一実施形態として、画像投射装置の概略構成図を図1に示す。
この画像投射装置100は、光源10と、1次元型光変調装置1と、オフナーリレー等より成るリレー光学系2と、第1の光偏向装置3と、像面湾曲補正や収差補正等を行う補正光学系4と、投射レンズ等の投射光学系5と、制御装置6と、折り返しミラー等より成る光学系7と、この光学系2を移動する移動機構8と、第2の光偏向装置9とより構成される。
1次元型光変調装置としては、例えば米国シリコン・ライト・マシン社によるGLV(Grating Light Valve)素子に代表される位相反射型回折格子等の光変調素子を用いることができる。このような位相反射型回折格子を用いる1次元型光変調装置においては、図1の紙面に垂直な方向に複数の画素に対応する回折格子状の光変調素子がライン状に配列される。そしてその配列方向である長軸(長手)方向に沿った1次元状(ライン状)のコヒーレント光を照射し、画像情報に対応して回折格子を静電駆動等により変形させることによって、画像情報に対応する1次元状の画像光に変調して出射する。
このように、GLV等の光変調素子を用いて1次元型光変調装置を構成する場合は、非自発光型であるため光源10が必要であり、また半導体レーザ等のコヒーレント光源を用いることが必要である。カラー画像を投射する場合は赤、青及び緑等の各色光源とこれに対応する1次元型光変調装置を設けることが望ましい。
なお、1次元型光変調装置として発光ダイオード等を1次元状に配列した自発光型素子を用いる場合には、図1に示す光源10は不要となる。
リレー光学系2は、オフナーリレー等より構成され、反射ミラーの組合せによるリレー光学系であり、1次元画像の等倍像を形成するものである。
第1の光偏向装置3は、例えば平板状のミラー3mとその駆動手段から成るガルバノミラー等より構成される。またこの第1光偏向装置3は、リレー光学系2の結像位置の手前に配置され、画像信号と同期して一次元像を走査する。
そしてこの第1の光偏向装置3を任意の位置で静止させるとき、補正光学系4と投射レンズ5の間に1次元中間像を生成することができる。また、1次元型光変調装置1の配列方向に対して垂直な面(図1の紙面)において、図示しない駆動手段(アクチュエータ等)により、図中矢印sで示すようにミラー3mを回動させることにより、1次元型光変調装置1からの1次元状画像光の走査を行い、補正光学系4と投射光学系5との間に2次元中間像を生成することができる。
投射レンズ等より構成される投射光学系5は、形成された1次元中間像もしくは平面状の2次元中間像を外部のスクリーン上に拡大投影する。
折り返しミラー等の光学系8は、スライド機構等の移動機構7を備える構成とし、図1中矢印aで示すように移動可能とすることによって、図1中実線で示すように、投射光学系5から出射した光を直進させる場合と、破線で示すように、第2の光偏向装置9側に反射等によって光路を変換する場合とに、切り替えることができる。
例えば通常の縦横比である第1のアスペクト比の画像を図示しない平面状スクリーンに投射する第1の投射工程においては、装置本体の制御を行う制御装置6からの信号により、第1の光偏向装置3により画像光を偏向すなわち走査させると共に、出射光を投射光学系5から直進させる位置に、光学系8を位置調整する。
また、この第1のアスペクト比とは異なるアスペクト比、例えば縦方向長さに対し横方向長さが比較的長い、アスペクト比の大きい第2のアスペクト比の画像を、円筒状等のスクリーン(図示せず)に投射する第2の投射工程を行うこともできる。この場合は、制御装置6からの信号により、第1の光偏向装置3を所定の位置で停止させ、投射光学系5から出射した光を第2の光偏向装置9側に反射させる位置に光学系8の位置を調整する。すなわち折り返しミラー等の反射部を画像光の光軸に挿入し、画像光を第2の光偏向装置9に向かわせて第2の投射工程を行う。
第2の光偏向装置9としては例えば断面正多角形のポリゴンミラーとその駆動手段、もしくは平面ミラーとその駆動手段等を用いることができる。上述したように光学系8の位置を調整して例えば折り返しミラー等の反射部により画像光をこの第2の光偏向装置9に導く場合は、画像信号と同期して1次元像を走査し、ポストプロジェクションスキャン方式をもって投射する構成となる。この場合、例えば第2のアスペクト比をもって画像を円筒状スクリーン等に投射する構成とすることができる。
なお、図1においては、折り返しミラー等より成る光学系8をスライド機構等により移動して光路を切り替える場合を示すが、例えば平面状スクリーンと円筒面状スクリーンとの配置等によっては、第2の光偏向装置9自体に移動機構を設け、この第2の光偏向装置9がスライド等により移動して光路を切り替える構成とすることも当然可能である。
また光学系8や第2の光偏向装置9に設ける移動機構としては、スライド機構の他、回転機構等により構成することもできる。
このような構成の画像投射装置100によれば、光偏向装置の一部を停止、取り外し又は移動可能とするか、あるいは、他の光偏向装置を付加的に用いる本発明による画像投射方法を実現できる。本発明の画像投射方法によれば、異なるアスペクト比の画像光を簡易に切り替えることができ、且つ、偏向装置の構成を異ならせることによって、それぞれの投射方法において、画質の劣化を抑えることが可能となる。
図2は、本発明の一実施の形態に係る画像投射装置として、投射光学系5及び第2の光偏向装置9に、位置調整機構11及び13をそれぞれ設ける場合を示す。図2において、図1と対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
投射光学系5に設ける位置調整機構11は、投射光学系5の例えば投射レンズを1次元型光変調装置1の配列方向すなわち1次元画像光の延長方向、この場合図2の紙面に垂直な方向に位置調整可能とし、画像を例えばスクリーンの上下方向に移動可能として構成してもよい。また、その他投射光学系5の例えば投射レンズの左右調整、ズーム調整等が可能な構成としてもよい。
第1の光偏向装置9に設ける位置調整機構13は、投射光学系5から出射する光の位置に対応して、第2の光偏向装置9の位置を移動することができる。第2の光偏向装置9は、投射光学系5の位置によっては、光路が第2の光偏向装置9の鏡面部以外に照射され、スクリーン上の画像の縁が暗くなる恐れがある。これを回避するため、位置検出センサー12により検出された投射光学系5のレンズ等の位置に対応して、制御装置6のメモリ部に予め記憶された位置状態となるように、第2の光偏向装置9を移動する。
このような構成とすることにより、第2の光偏向装置9の光学部品を最小限に抑えることができ、光学部品のコストダウンと共に第2の光偏向装置9の駆動手段を小型化、低消費電力化することができる。
図3は、本発明の一実施の形態に係る画像投射装置として、第2の光偏向装置9及び光学系8を含む全体を、一つの筐体14で覆う例を示す。
この筐体14は、移動機構7を備える光学系8、第2の光偏向装置9及びその制御装置17を覆うと共に、投射光学部5の光出射部に、画像光の光路を遮光しない構成で取り付け可能とされる。そしてこの筐体14の投射光学系5の出射光路上と、第2の光偏向装置9の出射光路上とには光を透過するウィンドウ15が設けられる。これにより、例えば画像投射装置内部の図示しない第1の光偏向装置により走査される例えば第1のアスペクト比の画像と、第2の光偏向装置9により走査される第2のアスペクト比の画像光とを外部に投射し、共に良好に画像を表示する構成となる。
またこのようにウィンドウ15を備える筐体14で画像光の出射部を覆う構成とすることにより、可動機構に対する手指の安全性と、レーザ光に対する眼の安全性を向上させ、また光学部品への塵埃の付着を防止することができる。
更にこのウィンドウ15は、その断面が、第2の光偏向装置9の反射面16を略中心とした円弧状であることが望ましい。円弧状であることによりレーザ光に対する安全領域を最小の体積で確保することができて筐体14の小型化を図るとともに、ウィンドウ15の透過率を確保し易いという利点を有する。
また、本実施の形態の画像投射装置において、例えば投射光の強度を安全に保つために、第1及び第2の光偏向装置の動作を相互に制限するとか、又は動作させないようにするインタロック機構、いわば安全機構を設けてもよい。
例えば、図示しないが光学系8に設ける折り返しミラー等の位置を検出する位置検出センサーを設け、投射光学系5からの出射光を直進させる位置にある第1の投射状態であるのか、又はこの出射光を第2の光偏向装置9に反射させる位置にある第2の投射状態であるのか、或いはどちらでもないのかを検出する構成としてもよい。
更に、この情報をもとに、投射光学系5からの出射光が想定外の強度にならないように、適切なインタロック方法を選択することができる。図3において実線で示すように、光学系8の例えば折り返しミラーの位置が出射光を直進させる位置にある場合は、第1の偏向装置が正常駆動していないと出射を許可しないよう、例えば制御装置6においてインタロックを動作させる。光学系8の例えば折り返しミラーの位置が出射光を第2の光偏向装置9に反射させる位置にある場合は、第2の光偏向装置9が正常駆動していないと出射を許可しないよう、同様にインタロックを動作させる。すなわち、各光偏向装置3又は9の動作が想定されているにもかかわらず停止している場合は、画像光を外部に出射させない構成とする。
また、光学系8の例えば折り返しミラーの位置がどちらでもない場合には、出射を許可しない。このようなインタロック機構を備える構成とする場合は、画像投射装置の安全性の向上を図ることができる。
なお、上述の例においては、光学系8に配置する移動機構7に位置検出センサーを取り付ける場合を示すが、第2の光偏向装置9自体がスライド等により移動して光路を切り替える構成とする場合においても、この移動機構に位置検出センサーを取り付けることで、同様にインタロック機構を設ける構成とすることが当然可能である。
ところで、第2の光偏向装置9は周囲温度の変化により、その回転速度が微小量変化し、その影響により例えば円筒状スクリーンに投射される画像に横方向のゆれが生じてしまう。この横ゆれを低減するためには、筐体14内を温度調節し、一定温度に保つことが有効である。図3においては、一例としてペルチェ素子等の温度制御素子18の吸熱面及び放熱面に熱交換器19を設け、筐体14内の温度が一定範囲内に制御されるように温度調整する例を示している。
図4A及びBに、本発明の実施の形態に係る画像投射装置21により、外部のスクリーンに画像光を投射する場合の構成例を示す。図4Aにおいては、例えば上述の図3に示す構成の第2の光偏向装置9、光学系8及び移動機構7、制御装置17等を備える偏向装置22が脱着可能に画像投射装置21の出射側に取り付けられる。そして、第1の光偏向装置により走査して投射する場合は、プリプロジェクションスキャン方式による投射であり、図4Aに示すように平面状スクリーン23に通常のアスペクト比、すなわち比較的縦横比の小さい画像を投射する。プリプロジェクションスキャン方式による場合、前述したように、平面状スクリーン23に投射して、画像信号の補正を行うことなく歪を抑制した良好な画像を表示することができる。
一方、第2の光偏向装置により走査して投射する場合は、ポストプロジェクションスキャン方式による投射であり、円筒面状スクリーン24に対して投射を行う場合は、縦横比すなわちアスペクト比の大きい画像を、四隅等に歪を生じることなく良好な画質をもって、また臨場感に優れた画像を表示することができる。
以上説明したように、本発明の画像投射装置によれば、簡易に、アスペクト比が小さい場合は平面状スクリーンに、アスペクト比が大きい場合は、円筒面状スクリーンに画像を良好に投射する画像投射装置を提供することができる。
また、本発明の画像投射装置において、アスペクト比が小さい平面状スクリーンに投射する場合も、アスペクト比が大きい円筒面に画像を表示する場合にも、スクリーンの四隅まで歪みがない画像表示が可能となる。
更に、本発明の画像投射装置において、1次元型光変調装置として、位相反射型の回折格子型の静電駆動素子を用いる場合は、レーザ光等のコヒーレント光を用いて光の干渉を利用することから、階調制御を精度よく行い、より良質な画像の表示が可能となる。
本発明の画像投射装置において、第2の光偏向装置、光学系及び移動機構、また制御装置等全体を一つの筐体で覆うことにより、可動機構に対する手指の安全性と、レーザ光に対する眼の安全性とを向上させ、また光学部品への塵埃の付着を防止することができる。
また、第2の光偏向装置や光学系の位置を位置検出センサーで検出し、適切なインタロック動作させることにより、想定外の強度の出射光が出力されないよう防止し、より安全性を向上させることができる。
なお、本発明による画像投射装置は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、その他1次元型光変調装置の種類や材料構成、変調光学系内の光学部品の構成など、本発明構成を逸脱しない範囲において、種々の変形、変更が可能であることはいうまでもない。
また、例えば、光偏向装置の動作を制御することによって、3種類以上のアスペクト比の画像を投射する構成とすることも可能である。
本発明の一実施の形態に係る画像投射装置の平面構成図である。 本発明の一実施の形態に係る画像投射装置の平面構成図である。 本発明の一実施の形態に係る画像投射装置の要部の平面構成図である。 A及びBは本発明の一実施の形態に係る画像投射方法を説明する平面構成図である。
符号の説明
1.1次元型光変調素子、2.リレー光学系、3.第1の光偏向装置、4.補正光学系、5.投射光学系、6.制御装置、7.移動機構、8.反射部、9.第2の光偏向装置、11.位置調整機構、12.位置検出センサー、13.位置調整機構、14.筐体、15.ウィンドウ、16.反射面、17.制御装置、21.画像投射装置、22.偏向装置、23.平面状スクリーン、24.円筒面状スクリーン、100.画像投射装置

Claims (14)

  1. 画像情報に対応して光を変調する1次元型光変調装置と、投射光学系と、前記1次元型光変調装置から出射される1次元状の画像光の延長方向と略直交する方向に画像光を偏向する光偏向装置とを備え、
    前記光偏向装置は、前記投射光学系と前記1次元型光変調装置との間に配置される第1の光偏向装置と、前記投射光学系の出射側に配置される第2の光偏向装置とより構成され、
    前記第2の光偏向装置が脱着可能とされて成る
    ことを特徴とする画像投射装置。
  2. 前記第2の光偏向装置に移動機構が設けられ、
    前記投射光学系に位置検出センサーが設けられ、
    前記位置検出センサーから出力される検出値に基づき、前記第2の光偏向装置に設けられる前記移動機構の移動量を制御する制御装置が設けられて成ることを特徴とする請求項1記載の画像投射装置。
  3. 前記第2の光偏向装置とその制御装置が、温度制御装置によって温度制御されることを特徴とする請求項1記載の画像投射装置。
  4. 前記第2の光偏向装置が、筐体に覆われて成ることを特徴とする請求項1記載の画像投射装置。
  5. 前記筐体の前記第2の光偏向装置から出射される光が通過する領域の断面は、前記第2の光偏向装置の出射位置を略中心とする円弧状とされて成ることを特徴とする請求項4記載の画像投射装置。
  6. 画像情報に対応して光を変調する1次元型光変調装置と、投射光学系と、前記1次元型光変調装置から出射される1次元状の画像光の延長方向と略直交する方向に画像光を偏向する光偏向装置とを備え、
    前記光偏向装置は、前記投射光学系と前記1次元型光変調装置との間に配置される第1の光偏向装置と、前記投射光学系の出射側に配置される第2の光偏向装置とより構成され、
    前記第2の光偏向装置、又は前記第2の光偏向装置と前記投射光学系との間に配置される光学系に、移動機構が設けられて成る
    ことを特徴とする画像投射装置。
  7. 前記第2の光偏向装置に移動機構が設けられ、
    前記投射光学系に位置検出センサーが設けられ、
    前記位置検出センサーから出力される検出値に基づき、前記第2の光偏向装置に設けられる前記移動機構の移動量を制御する制御装置が設けられて成ることを特徴とする請求項6記載の画像投射装置。
  8. 前記第2の光偏向装置とその制御装置及び前記移動機構が、画像投射装置本体から脱着可能とされて成ることを特徴とする請求項6記載の画像投射装置。
  9. 前記第2の光偏向装置とその制御装置が、温度制御装置によって温度制御されることを特徴とする請求項6記載の画像投射装置。
  10. 前記第2の光偏向装置及び前記移動機構及び光学系が、筐体に覆われて成ることを特徴とする請求項6記載の画像投射装置。
  11. 前記筐体の前記第2の光偏向装置から出射される光が通過する領域の断面は、前記第2の光偏向装置の出射位置を略中心とする円弧状とされて成ることを特徴とする請求項10記載の画像投射装置。
  12. 前記移動機構を設ける第2の光偏向装置、又は前記第2の光偏向装置と投射光学系との間に設けられる光学系の移動位置を検出する位置検出センサーを有し、
    前記位置検出センサーから得られる位置情報をもとに、前記第2の光偏向装置による偏向を行わずに投射を行う第1の投射状態か、前記第2の光偏向装置による偏向を行う第2の投射状態かが自動認識され、
    前記第1の投射状態及び前記第2の投射状態に対応した出射光強度制限のためのインタロック機能を有することを特徴とする請求項6記載の画像投射装置。
  13. 光変調装置によって変調した画像光を第1の光偏向装置及び投射光学系を介して出射して、第1のアスペクト比の画像光を投射する第1の投射工程と、
    前記光変調装置によって変調した画像光を前記投射光学系の出射側に配置される第2の光偏向装置を介して出射して、前記第1のアスペクト比とは異なる第2のアスペクト比の画像光を投射する第2の投射工程とを有する
    ことを特徴とする画像投射方法。
  14. 前記第1の投射工程と前記第2の投射工程との間に、前記投射光学系と前記第2の光偏向装置との間の前記画像光の光軸に反射部を挿入することを特徴とする請求項13記載の画像投射方法。
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