JP2008287056A - レンズ固定装置およびレンズの固定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】レンズに歪や傷を発生させずにレンズ保持枠に固定することができ、品質の向上を図ることができる。
【解決手段】レンズ固定装置1は、内側にレンズLの外周部を支持するレンズ受け面と、レンズ受け面の略中央部に形成された開口部とを有するレンズ保持部11を備えたレンズ保持枠10の、レンズ保持部11にレンズLを装入させてレンズ保持部11の周縁部をかしめてレンズLをレンズ保持枠10に固定する装置であって、一端にレンズ保持枠10を同軸に取り付けたときに、レンズ保持部11の開口部に連通する内空部20aを有する回転支持軸20と、内空部20aを減圧させてレンズ保持部11に装入されたレンズLをレンズ受け面に吸着させる減圧手段50と、レンズ保持部11の周縁部を押圧してかしめる押圧部34とを備え、押圧部34によるかしめの進行状態に応じて減圧手段50を制御するように構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、ディープUV等の波長の短い光源を利用する顕微鏡の対物レンズに組み込まれている光学素子において、レンズをレンズ保持枠に固定するレンズ固定装置およびレンズの固定方法に関する。
一般的に、通常の顕微鏡の対物レンズは接着剤等でレンズ保持枠に固定されているが、ディープUV等の波長の短い光源を利用するものでは、光源の光線が接着剤を劣化させたり、ガスを発生させたりといった不具合がある。そのため、中に組み込まれるレンズをレンズ保持枠に固定させる方法として、レンズ保持枠の一部をレンズ側に向けてかしめ、そのかしめ部によってレンズを固定する方法がある(例えば、特許文献1参照)。
図8は特許文献1に開示されているような従来のレンズの固定方法を示した図であり、装置本体の回転支持軸61にその中心軸線Oと同軸になるようにレンズ保持枠60を取り付け、レンズ保持枠60の一部をかしめる際に、押さえ部材63によって上方からレンズLの上面(光学有効面Lc)に直接押圧して弾性的押圧力を与え、レンズ保持枠60のレンズ受け面60bにレンズLを押し付けてレンズLが動かないように仮固定させた状態とし、かしめを行うためのローラ62がレンズ保持枠60の回りを回転しつつレンズ保持枠60のかしめ部60aを押圧して、かしめ部60aをレンズL側に向けて折り曲げてかしめるものである。
特開2000−9981号公報
しかしながら、従来のレンズの固定方法では、以下のような問題があった。
すなわち、顕微鏡先端のレンズのように直径が小さいレンズ(図8に示す符号L1)をかしめる場合には、図8に示すようにレンズL1を上方から押さえ付ける押さえ部材63とかしめ機構64のローラ62とが干渉し、所定の折り曲げができずに確実なかしめができなくなり、かしめの精度が悪くなってレンズの品質が低下するという不具合があった。また、押さえ部材63がレンズLを直接押圧しているため、その押さえ部材63が樹脂製のパッドであっても、硬度の低いレンズの場合には、レンズLに傷が生じるといった欠点があった。
さらに、押圧することによるレンズLの仮固定は、かしめ作業が完了するまで行われており、図9(a)及び(b)に示すようにレンズLの上方面部Ldが押さえ部材63(図8参照)によって押圧されると、レンズLの下面外周部Leがレンズ保持枠60のレンズ受け面60bによって支持されているので、押圧力(矢印G1方向)によってレンズLには曲げ変形(矢印G2方向)が生じることになる。そして、図8に示すように変形した状態のままローラ62によってレンズ保持枠60のかしめ部60aをかしめて、レンズLをレンズ保持枠60に固定させてしまうと、光学的に歪をもった品質の悪いものが作製されるといった問題があった。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、レンズに歪や傷を発生させずにレンズ保持枠に固定することができ、品質の向上を図ることができるレンズ固定装置およびレンズの固定方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るレンズ固定装置では、内側にレンズの外周部を支持するレンズ受け面と、レンズ受け面の略中央部に形成された開口部とを有するレンズ保持部を備えたレンズ保持枠の、レンズ保持部にレンズを装入させた状態で、そのレンズ保持部の周縁部をかしめてレンズをレンズ保持枠に固定するレンズ固定装置であって、中心軸線を中心に回転可能とされ、一端にレンズ保持枠を同軸に取り付けたときに、レンズ保持部の開口部に連通する内空部を有する回転支持軸と、内空部を減圧させてレンズ保持部に装入されたレンズをレンズ受け面に吸着させるための減圧手段と、レンズ保持部の周縁部を押圧してかしめる押圧部と、押圧部によるかしめの進行状態に応じて減圧手段を制御する減圧制御手段とを備えていることを特徴としている。
また、本発明に係るレンズの固定方法では、内側にレンズの外周部を支持するレンズ受け面を有するとともに、レンズ受け面の略中央部に開口部を形成させたレンズ保持部を備えたレンズ保持枠を、中心軸線を中心に回転する回転支持軸の一端に取り付け、そのレンズ保持部にレンズを装入する工程と、レンズ保持部の開口部に連通する回転支持軸の内空部を減圧し、レンズをレンズ受け面に吸着させて仮固定する工程と、レンズ保持部の周縁部を押圧部によってかしめる工程と、押圧部によるかしめの進行状態に応じて減圧を停止させて吸着を解除する工程とを有していることを特徴としている。
本発明では、レンズ保持枠を回転支持軸に固定させ、そのレンズ保持枠のレンズ保持部にレンズを装入し、回転支持軸の内空部を減圧することで、レンズに対して内空側とその反対側とに圧力差が生じ、レンズは内空側に吸引されてレンズ保持枠(レンズ受け面)に吸着した状態で仮固定される。そして、吸着した状態を維持しつつ回転支持軸を回転させて押圧部によってレンズ保持部の周縁部を押圧し、その周縁部を全周にわたってレンズ保持部の径方向内方に向けて一定の角度でかしめることができる。そして、かしめる際にレンズがレンズ保持部に吸着固定されているため、レンズがずれてかしめられることを防ぐことができる。また、かしめる状態に応じて減圧を停止することができるため、例えばかしめ始めたレンズ保持部の周縁部によってレンズが仮固定されたときに、減圧を停止して吸着によるレンズの仮固定を解除し、吸着によるレンズの変形がない状態で周縁部をかしめることができ、周縁部をレンズに固定させることができる。
また、本発明に係るレンズ固定装置では、押圧部によってかしめるかしめ力を検出するかしめ力検出手段が設けられていることが好ましい。
また、本発明に係るレンズの固定方法では、押圧部によるかしめ力が所定の値に達したときに、減圧を停止させることが好ましい。
本発明では、レンズ保持部の周縁部に加えられるかしめ力を検出し、その検出値が所定のかしめ力に達したときに減圧を停止して、吸着によるレンズの変形がない状態でレンズ保持部の周縁部をかしめることができる。
また、本発明に係るレンズ固定装置では、押圧部の位置を検出する押圧位置検出手段が設けられていることが好ましい。
また、本発明に係るレンズの固定方法では、押圧部が所定の押圧位置に達したときに、減圧を停止させることが好ましい。
本発明では、レンズ保持部の周縁部をかしめている押圧部の位置を検出し、その検出値が所定の押圧位置に達したときに減圧を停止して、吸着によるレンズの変形がない状態でレンズ保持部の周縁部をかしめることができる。
また、本発明に係るレンズ固定装置では、減圧する前に、レンズ保持部に装入されたレンズの周縁部を押圧して姿勢を調整する姿勢調整手段が設けられていることが好ましい。
本発明では、レンズの周縁部を押し付けることで、レンズ保持枠に対してレンズの姿勢を所定の姿勢に合わせることができ、その際にレンズの光学有効面を傷つけることを防ぐことができる。
なお、本発明においてレンズの「周縁部」とは、端面のごく近傍の部分に限らず、光学有効面から外れたレンズの外周部分も含むものである。
本発明のレンズ固定装置およびレンズの固定方法によれば、レンズ保持部に装入されているレンズの両面側に圧力差を生じさせ、レンズをレンズ保持枠に吸着させて仮固定することができる。そのため、従来のようにレンズの光学有効面を押さえ部材等を用いて押し付けておく必要がないので、レンズを傷つけることを防ぐことができるうえ、外径寸法が小さいレンズをかしめる場合であっても押圧部が前記押さえ部材等に干渉することがなく、レンズ保持部の周縁部を確実にかしめることができる。
さらに、変形しやすいレンズの場合には、吸着による仮固定を停止するタイミングを調整することで仮固定によるレンズの変形がない状態でレンズをかしめてレンズ保持枠に固定することができる。このように、レンズ保持枠に対してレンズを適正な状態で仮固定することで、レンズの歪や傷を防ぎ、品質の向上を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態によるレンズ固定装置について、図1乃至図7に基づいて説明する。
図1は本発明の実施の形態によるレンズ固定装置の概略構成を示す側面図、図2はレンズ保持枠の断面図、図3は回転支持軸のレンズ保持枠取付け部の断面図、図4は図3のレンズ保持枠取付け部に図2のレンズ保持枠を固定した状態を示す断面図、図5はレンズを仮固定させた状態を示す断面図、図6は押圧部によってレンズ保持部のかしめ部をかしめる状態を示す断面図、図7は押圧位置とかしめ力との関係を示したグラフである。
図1に示すように、本実施の形態によるレンズ固定装置1は、例えば顕微鏡等に組み込まれるレンズLをレンズ保持枠10に固定させるための装置である。すなわち、レンズ固定装置1は、装置本体ベース2と、レンズ保持枠10を取り付けるための回転支持軸20と、回転支持軸20にレンズ保持枠取付け部22を介して取り付けたレンズ保持枠10のかしめ部11a(後述)をかしめるためのかしめ機構30と、レンズ保持枠10に保持されたレンズLの姿勢を調整するための姿勢調整手段40と、回転支持軸20の内空部20aを減圧することでレンズLをレンズ保持枠10に吸着させるための減圧手段50とを備えている。
なお、本実施の形態では、回転支持軸20に対して、レンズL(或いはレンズ保持枠10)が配置される側を「上方」、「上側」、その反対側を「下方」、「下側」として以下説明する。
ここで、図2に示すように、レンズ保持枠10に保持されるレンズLは、レンズ保持部11のかしめ部11aが当接する部分において、レンズLの肩部分であって光学的な有効径の外側の位置で面取りされた面取り部Laが形成されている。この面取り部Laは、レンズLの光軸に対して振れが無いように加工されている。
図2に示すように、レンズ保持枠10は、上方からレンズLを装入させて保持させるためのレンズ保持部11が形成されるとともに、下面側に図3に示すレンズ保持枠取付け部22の上端部(正確には後述する回転軸雄ねじ部22a)に螺合する保持枠雌ねじ部12が形成されている。
レンズ保持部11は、内側にレンズ受け面11bを有し、レンズLの下方面部Lbの外周部をレンズ受け面11bに載置させるようにしてレンズLを収納させるようになっている。さらに具体的には、レンズ保持部11は、その周縁部(以下、「かしめ部11a」という)をレンズ保持部11の径方向内方に折り曲げることでレンズLを保持させる構造になっている。
図2に示すように、レンズ受け面11bは、平面視リング状をなしている。そして、図4に示すように、レンズ保持部11は、レンズ保持枠10が回転支持軸20のレンズ保持枠取付け部22に取り付けられている状態で、レンズ保持部11の保持枠雌ねじ部12の中心軸が回転支持軸20の中心軸線Oと同軸となるように構成されている。
また、略リング状をなすレンズ受け面11bの内周面には開口部13が形成され、レンズ保持部11の内側と保持枠雌ねじ部12を形成する空間とが連通している。つまり、開口部13は、レンズ保持部11の内部と回転支持軸20の内空部20aとを連通するためのものであり、詳しくは後述するがレンズ保持部11に装入されたレンズLをレンズ保持枠10(正確にはレンズ受け面11b)に吸着させるためのものである。
図1に示すように、回転支持軸20は、装置本体ベース2の中央付近において中心軸線Oを鉛直方向に向けて配置されている。具体的には、回転支持軸20は、回転軸部21と、回転軸部21の上端に一体に設けられたレンズ保持枠取付け部22と、回転軸部21の下端に連結された回転駆動モータ23とを有している。回転軸部21は、装置本体ベース2に対してベアリング25、25を介して所定の回転数で回転可能に支持されている。そして、回転軸部21とレンズ保持枠取付け部22とは、双方に連続する内空部20aが形成されている。
また、回転軸部21の下端に連結された回転駆動モータ23の軸には、内空部20aに連通する中空部23aが設けられている。
図3に示すように、レンズ保持枠取付け部22は、略円筒状をなし、その上端外周面に回転軸雄ねじ部22aが形成されている。つまり、回転軸雄ねじ部22aに図2に示すレンズ保持枠10の保持枠雌ねじ部12を螺合させることで、レンズ保持枠10が着脱可能になっている(図4参照)。つまり、レンズ保持枠取付け部22に取り付けられたレンズ保持枠10は、回転支持軸20の回転とともにその中心軸線Oを中心に回転するようになっている。
次に、レンズ保持部11に装入させたレンズLをレンズ保持枠10に吸着させるための減圧手段50について図面に基づいて説明する。
図1に示すように、減圧手段50は、真空ポンプなどの減圧装置51と、減圧装置51と回転駆動モータ23の中空部23aとを連通する通気路52とを備えている。すなわち、減圧装置51とレンズ保持枠取付け部22とは通気路52、中空部23a、内空部20aの順で連通した状態となっている。通気路52の途中には、その通路を開閉する大気開放弁53が設けられている。
そして、減圧装置51と大気開放弁53とは、コンピュータを備えた制御部3に接続され、その制御部3からの指令により、大気開放弁53の開閉および減圧装置51のオンオフを行うようになっている。減圧手段50は、レンズ保持枠取付け部22にレンズ保持枠10を取り付けた状態で、回転支持軸20の内空部20aを減圧することでレンズLの両面側に圧力差を発生させ、レンズLをレンズ保持部11のレンズ受け面11bに吸着させて仮固定させる構成となっている(図4参照)。なお、このときのレンズLには、弾性的押圧力がかかった状態となっている。
次に、レンズ保持枠取付け部22に取り付けたレンズ保持枠10のレンズ保持部11に装入されているレンズLをかしめるためのかしめ機構30について図面に基づいて説明する。
図1に示すように、かしめ機構30は、装置本体ベース2上の回転支持軸20の近傍に立設された第1支柱31と、この第1支柱31に沿ってレンズ保持枠10のレンズ光軸方向(図中、矢印E1方向)に移動可能なスライド部材32と、スライド部材32に固定部材35を介して固定された棒状のかしめ部材33とを備えている。
スライド部材32は、サーボモータ37(押圧位置検出手段)などによって駆動される。このサーボモータ37は、コンピュータを備えた制御部3に接続されている。そして、サーボモータ37は、制御部3の指令によって駆動され、スライド部材32を所定の位置に移動させるとともに、その移動した位置を検出できるようになっている。つまり、後述する押圧部34の位置を検出して、その検出値を制御部3で適宜制御されるように構成されている。
また、かしめ部材33の下端(すなわち回転支持軸20に取り付けられたレンズ保持枠10の図2に示すかしめ部11aに対向する端部)には、押圧部34が設けられている。この押圧部34の周面は、かしめるレンズLの肩部に形成されている面取り部La(図2参照)に合わせたテーパ面34aが形成されている。そして、押圧部34は、回転支持軸20に取り付けられているレンズ保持枠10のかしめ部11aの鉛直方向上方にテーパ面34aが位置するように配置されている。
つまり、かしめ機構30は、押圧部34によってレンズ保持部11のかしめ部11aを押圧し、そのかしめ部11aをレンズ保持部11に保持されているレンズL側に向けて折り曲げる構成となっている。そして、その折り曲げられたかしめ部11aによって、レンズLが固定されるようになっている。
また、かしめ部材33には、レンズLをかしめる際の押圧部34の押圧力(以下、「かしめ力」という)を検出できるように圧力センサー36(かしめ力検出手段)が取り付けられている。そして、この圧力センサー36も、サーボモータ37と同様に制御部3に接続されている。つまり、圧力センサー36からの信号を制御部3に取り込み、スライド部材32を移動させるためのサーボモータ37を制御して、かしめ力を調整する構成になっている。ここで、本発明の「減圧制御手段」は、制御部3、圧力センサー36(又はサーボモータ37)に相当する。
次に、姿勢調整手段40について図面に基づいて説明する。
図1に示すように、姿勢調整手段40は、レンズ保持部11内に装入させたレンズLを仮固定する際にレンズLの姿勢を調整するためのものであって、装置本体ベース2上の回転支持軸20の近傍には第2支柱41が設けられ、第2支柱41の所定の高さの位置には第1案内レール42が固定されている。第1案内レール42上には、水平方向(矢印E2方向)に移動する梁部材43が設けられている。梁部材43には、レンズ押さえ部材45を上下方向(矢印E3方向)に移動させる第2案内レール44が設けられている。
そして、レンズ押さえ部材45の下端には、レンズLの面取り部Laに当接しつつ押圧する当接部46が設けられている。図5に示すように、この当接部46は、平面視でレンズLと略同形状をなし、その外周部46aがレンズLの面取り部Laに当接するように下方に向けて突出した形状となっている。外周部46aは、レンズLの光学有効面Lcには接しないようになっている。また、梁部材43及びレンズ押さえ部材45は、図示しないサーボモータによって移動可能になっており、このサーボモータはとくに図示しないがコンピュータ(或いは制御部3)からの信号によって制御される。
次に、上述したレンズ固定装置1を使用してレンズ保持枠10にレンズLを固定する方法について図面に基づいて説明する。
先ず、図5に示すように、レンズ保持枠10を回転支持軸20のレンズ保持枠取付け部22にねじ込んで取り付けを行う。そして、取り付けたレンズ保持枠10のレンズ保持部11にレンズLを装入する。次いで、図1及び図5に示すように、姿勢調整手段40の当接部46の中心軸線が回転支持軸20の中心軸線Oに一致するように、梁部材43を第1案内レール42に沿って移動させる。そして、梁部材43の第2案内レール44に沿ってレンズ押さえ部材45を下方に移動させ、当接部46でレンズLの面取り部La(レンズの周縁部)を押し付けることで、レンズ保持枠10に対してレンズLの姿勢を所定の姿勢に合わせることができる。このように、姿勢調整手段40によってレンズLの姿勢を調整するときには、面取り部Laに当接部46を当接させるため、レンズLの光学有効面Lcを傷つけることを防ぐことができる。
次いで、図1に示すように、通気路52に設けられている大気開放弁53を閉じ、回転支持軸20の内空部20aから回転駆動モータ23の中空部23a、通気路52を介して減圧装置51に至るまでを密閉空間とし、減圧装置51を駆動させて前記密閉空間(符号52、23a、20a)の減圧を行う。そうすると、図5に示すように、レンズLの上方面部Ld側と下方面部Lb側とに圧力差が生じ、レンズLはレンズ保持部11のレンズ受け面11bに押し付けられて吸着された状態となり、レンズLがレンズ保持枠10に仮固定されることになる。そして、この状態となったときに、当接部46によるレンズLへの押圧を停止させ、レンズ押さえ部45をかしめ機構30が干渉しない位置、すなわちレンズ保持枠10から最も離れた位置へ移動させて退避させる。
続いて、図6に示すように、レンズ保持枠10を回転支持軸20と共に回転させた状態で、押圧部34を所定の速度で降下(矢印H1方向)させてレンズ保持部11のかしめ部11aを押圧していき、そのかしめ部11aをレンズL側に折り曲げて倒していく。
このとき、サーボモータ37で検出される押圧部34の位置(押圧位置Z)と圧力センサー36で検出されるかしめ力Fとの関係は、図7のグラフのようになる。
図6及び図7に示すように、第1位置Z1は押圧部34が降下してレンズ保持部11のかしめ部11aに接する位置であり、第2位置Z2はかしめ部11aが倒れてレンズLの面取り部Laに接する位置であり、第3位置Z3は所定のかしめが終了される位置である。また、第1〜第3かしめ力F1、F2、F3は、それぞれ第1〜第3位置Z1、Z2、Z3に対応したかしめ力を示している。
この表7によると、かしめ部11aが倒れてレンズLの面取り部Laに接する第2位置Z2を過ぎると、押圧部34の移動距離あたりに増加するかしめ力Fが大きくなる。これは、かしめ部11aが面取り部Laに押圧され始めたことによるものであり、押圧部34が第2位置Z2を過ぎてからは、レンズLがかしめ部11aによって押さえ付けられて仮固定された状態となるため、かしめによるレンズLのずれが生じなくなる。そのため、レンズ保持枠10に対するレンズLの仮固定を上述した吸着によるものから、かしめ部11aによるものに移行させる。
つまり、押圧部34における第2かしめ力F2と第2位置Z2とを予め求めておき、第2位置Z2をサーボモータ37で検出したとき(押圧部34が降下して第2位置Z2に達したとき)、又は第2かしめ力F2を圧力センサー36で検出したときに、図1に示す制御部3によって減圧装置51を停止するように制御し、大気開放弁53を開けて上述した密閉空間(符号52、23a、20a)の密閉状態を開放する。これにより減圧状態が停止され、レンズ保持枠10に押し付けられた状態のレンズLの吸着による仮固定が解除される。そして、引き続き、押圧部34を第3位置Z3まで降下させて所定の第3かしめ力F3をもってかしめるようにする。
このように、かしめ部11aによってレンズLの面取り部Laを押圧させるまでは、レンズLを吸着によって仮固定しておくことでレンズLのずれを防ぐことができる。そして、かしめ部11aによってレンズLが押さえ付けられた状態になったときに、吸着を解除することで吸着によるレンズLの変形がない状態とすることができる。したがって、面取り部Laをかしめ部11aで押圧してレンズLを固定する際には、レンズLとレンズ保持枠10とがずれない状態が維持されるとともに、吸着によるレンズLの変形がない状態で、かしめ部11aを全周にわたってレンズ保持部11の径方向内方に向けて一定の角度でかしめて、レンズLの面取り部Laに固定させることができ、レンズLの歪や変形をなくすことができる。
そして、図5に示すように、姿勢調整手段40によってレンズLの姿勢を調整した後には、減圧によってレンズLはレンズ受け面11bに押し付けられて仮固定された状態となるため、当接部46を退避させることができ、従来のようにかしめる間中、レンズLの上方面部Ld(光学有効面Lc)を押さえ部材等で押し付けておく必要がなくなることから、外径寸法の小さなレンズの場合でも押圧部34(図6参照)が前記押さえ部材等に干渉するといった不具合をなくすことができる。
上述のように本実施の形態によるレンズ固定装置およびレンズの固定方法では、レンズ保持部11に装入されているレンズLの両光学面側(上方面部Ld、下方面部Lb)に圧力差を生じさせ、レンズLをレンズ保持枠10に吸着させて仮固定することができる。そのため、従来のようにレンズLの光学有効面Lcを押さえ部材等を用いて押し付けておく必要がないので、レンズLを傷つけることを防ぐことができるうえ、外径寸法が小さいレンズをかしめる場合であっても押圧部34が前記押さえ部材等に干渉することがなく、レンズ保持部11のかしめ部11aを確実にかしめることができる。
さらに、変形しやすいレンズLの場合には、吸着による仮固定を停止するタイミングを調整することで仮固定によるレンズLの変形がない状態でレンズLをかしめてレンズ保持枠10に固定することができる。
このように、レンズ保持枠10に対してレンズLを適正な状態で仮固定することで、レンズLの歪や傷を防ぎ、品質の向上を図ることができる。
以上、本発明によるレンズ固定装置およびレンズの固定方法の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本実施の形態では減圧制御手段として圧力センサー36とサーボモータ37とを備えているが、これに限定されることはなく、圧力センサー36とサーボモータ37のいずれか一方を減圧制御手段とし、かしめ力Fと押圧位置Zとのいずれか一方を検出するようにしてもかまわない。
また、圧力センサー36とサーボモータ37に限らず、他の減圧制御手段を採用するようにしてもかまわない。要は、レンズLに弾性的押圧力がかかるように仮固定されたレンズLが変形した状態のままかしめられてレンズLに歪が生じないように、適宜なタイミングで上記弾性的押圧力がかかった仮固定を解除させてかしめるようにすればよいのである。
そして、かしめ機構30のかしめ部材33、押圧部34、姿勢調整手段40、減圧手段50の形態などの具体的な構造、形状、大きさ、取付け位置その他は、任意に設定することができる。
本発明の実施の形態によるレンズ固定装置の概略構成を示す側面図である。 レンズ保持枠の断面図である。 回転支持軸のレンズ保持枠取付け部の断面図である。 図3のレンズ保持枠取付け部に図2のレンズ保持枠を固定した状態を示す断面図である。 レンズを仮固定させた状態を示す断面図である。 押圧部によってレンズ保持部のかしめ部をかしめる状態を示す断面図である。 押圧位置とかしめ力との関係を示したグラフである。 従来のレンズの固定方法を示す図である。 (a)、(b)は従来のレンズの固定方法により固定されたレンズの状態を示す図である。
符号の説明
1 レンズ固定装置
3 制御部(減圧制御手段)
10 レンズ保持枠
11 レンズ保持部
11a かしめ部(周縁部)
11b レンズ受け面
20 回転支持軸
22 レンズ保持枠取付け部
22a 内空部
30 かしめ機構
33 かしめ部材
34 押圧部
36 圧力センサー(かしめ力検出手段、減圧制御手段)
37 サーボモータ(押圧位置検出手段、減圧制御手段)
40 姿勢調整手段
46 当接部
50 減圧手段
L レンズ
La 面取り部
Lb 下方面部
Lc 光学有効面
Ld 上方面部

Claims (7)

  1. 内側にレンズの外周部を支持するレンズ受け面と、該レンズ受け面の略中央部に形成された開口部とを有するレンズ保持部を備えたレンズ保持枠の、前記レンズ保持部にレンズを装入させた状態で、そのレンズ保持部の周縁部をかしめて前記レンズを前記レンズ保持枠に固定するレンズ固定装置であって、
    中心軸線を中心に回転可能とされ、一端に前記レンズ保持枠を同軸に取り付けたときに、前記レンズ保持部の前記開口部に連通する内空部を有する回転支持軸と、
    前記内空部を減圧させて前記レンズ保持部に装入されたレンズを前記レンズ受け面に吸着させるための減圧手段と、
    前記レンズ保持部の周縁部を押圧してかしめる押圧部と、
    前記押圧部によるかしめの進行状態に応じて前記減圧手段を制御する減圧制御手段と、
    を備えていることを特徴とするレンズ固定装置。
  2. 前記押圧部によってかしめるかしめ力を検出するかしめ力検出手段が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のレンズ固定装置。
  3. 前記押圧部の位置を検出する押圧位置検出手段が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のレンズ固定装置。
  4. 前記減圧手段による減圧に先立って、前記レンズ保持部に装入されたレンズの周縁部を押圧して姿勢を調整する姿勢調整手段が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のレンズ固定装置。
  5. 内側にレンズの外周部を支持するレンズ受け面を有するとともに、該レンズ受け面の略中央部に開口部を形成させたレンズ保持部を備えたレンズ保持枠を、中心軸線を中心に回転する回転支持軸の一端に取り付け、そのレンズ保持部にレンズを装入する工程と、
    前記レンズ保持部の前記開口部に連通する回転支持軸の内空部を減圧し、前記レンズを前記レンズ受け面に吸着させて仮固定する工程と、
    前記レンズ保持部の周縁部を押圧部によってかしめる工程と、
    前記押圧部によるかしめの進行状態に応じて前記減圧を停止させて前記吸着を解除する工程と、
    を有していることを特徴とするレンズの固定方法。
  6. 前記押圧部によるかしめ力が所定の値に達したときに、前記減圧を停止させるようにしたことを特徴とする請求項5に記載のレンズの固定方法。
  7. 前記押圧部が所定の押圧位置に達したときに、前記減圧を停止させるようにしたことを特徴とする請求項5に記載のレンズの固定方法。
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