JP6897527B2 - シール材検査方法 - Google Patents

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Description

本明細書は、電気機器の筐体に用いられるシール材を検査するシール材検査方法を開示する。
特許文献1には、シール材として使用されるOリングを検査するOリング検査方法が開示されている。この方法では、シール材として利用されるOリングをカメラで撮影し、撮影された画像を二値化し、Oリングの外周と内周にそれぞれ対応する同心円状の二重円形ウィンドウの中心と、二値化されたOリングの画像の重心とを一致させた状態で、Oリングの画像の外周と内周が二重円形ウィンドウの外円と内円の所定幅内にあるか否かを判定し、Oリングの良否を判別する。
特開平4−102050号公報
特許文献1の技術は、未使用状態のOリングの良否を判別する技術に過ぎない。特許文献1の技術では、例えば製品に組み付けられた場合等、実際の使用状況下におけるOリングのシール性能を検査することはできない。
本明細書では、使用状況下におけるシール材のシール性能を適切に検査することができる技術を提供する。
本明細書が開示する技術は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
本明細書が開示する技術の一形態によれば、シール材検査方法が提供される。このシール材検査方法は、電気機器の筐体の上面に設けられたシール材を検査する方法であって、前記上面に対向する透明板に向けて、前記筐体を予め定められた設定値の押圧力で押圧することによって、前記上面に設けられた前記シール材を透明板に押し付ける工程と、前記上面と、前記上面に設けられた前記シール材と、前記シール材が押し付けられた前記透明板とによって囲まれた気密領域を、ポンプによって加圧する工程と、前記気密領域が加圧された状態で、前記透明板のうちの前記上面に対向する面と反対面側から、前記透明板を介して前記上面をカメラによって撮影する工程と前記カメラによって撮影した画像を用いて、前記透明板が押し付けられた前記シール材の前記透明板に密着しているシール領域の全体が、予め定められた判定領域内に存在するのか否かを判定する工程と、前記シール領域の少なくとも一部が前記判定領域外に存在する場合は、前記シール領域が前記判定領域外に存在する位置に応じて、前記筐体のうち、前記シール材に沿った複数箇所のうちの少なくとも一箇所において、前記押圧力の前記設定値変更する工程と、を備える。そして、押圧力の設定値を変更した場合は、気密領域を常圧に戻した後で、変更された設定値を用いて、上記した押し付ける工程、加圧する工程、撮影する工程及び判定する工程の各々を再度実施する。
シール材検査方法は、シール領域の全体が判定領域内に存在する場合は、そのときの押圧力の設定値を、シール材が設けられた電気機器の組み付けを行う組立装置へ送信する工程をさらに備えてもよい。
シール材検査方法は、シール領域の全体が判定領域内に存在する場合は、そのときの押圧力の設定値を、電気機器の識別情報と対応付けてコンピュータに記憶させる工程をさらに備えてもよい。
上記の方法によると、電気機器の筐体の上面に設けられたシール材を透明板に押し付けることにより、シール材が実際に使用される状況(例えば、電気機器が他の機器に組み付けられる状況)を再現することができる。そして、透明板が押し付けられたシール材の形状を透明板を介して検出し、検出されたシール材の形状を用いて、使用状況下におけるシール材のシール性能の良否を判定することができる。従って、上記の方法によると、使用状況下におけるシール材のシール性能を適切に検査することができる。
なお、本明細書が開示する技術は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、シール材検査方法を実行するための検査装置、検査装置の制御方法などの形態で実現することができる。
検査装置を模式的に示す正面図。 検査処理のフローチャート。 検査実行中の検査装置の様子を模式的に示す正面図。 検査実行中のカメラ撮影画像の一例を示す説明図。 シール性能が正常である場合のシール状態を示す説明図。 シール性能が異常である場合のシール状態を示す説明図。 シール性能が正常である場合に気密領域内を加圧した様子を示す説明図。 図7の状況におけるカメラ撮影画像の一部を示す説明図。 シール性能が異常である場合に気密領域内を加圧した様子を示す説明図。 図9の状況におけるカメラ撮影画像の一部を示す説明図。 図6において、押圧調整機構による押圧力を増加させた場合のシール状態を示す説明図。
(実施例)
図1〜図11を参照して本実施例のシール材検査方法を説明する。図1は、本実施例のシール材検査方法を実行するための検査装置100を示す。図1の検査装置100は、ワークであるECU(Electric Control Unitの略)10に設けられたシール材22のシール性能を検査するための装置である。
(ECU10の構成)
ワークであるECU10は、例えば自動車等に搭載される制御装置である。ECU10の制御系を構成する各種要素(図示しない)は、上面開口のケース20内に収容される。ケース20の上面は、ケース20よりも大きい面積を有する板材であるECUカバー21によって閉塞されている。ECUカバー21の外周縁近傍の位置には、複数個の取付孔32が設けられている。さらに、ECUカバー21の上面には、2個の基準マーカー34と、ECUカバー21の識別情報35と、が表示されている(図4参照)。基準マーカー34及び識別情報35については後で詳しく説明する。
このECU10は、アクチュエータ(図示しない)に組み付けられて用いられる。ECU10をアクチュエータに組み付ける場合、ECUカバー21の上面にシール材22を配置し、ECUカバー21の上面側(即ちシール材22側)をアクチュエータ(図示しない)に当接し、各取付孔32にネジを螺入する。この際、シール材22によってECUカバー21とアクチュエータの接合面がシールされる。
本実施例のシール材22は、CIPG(Cured In Place Gasketの略)と呼ばれるシリコン系のシール材である。他の例では、これ以外の任意のシール材が用いられてもよい。ECUカバー21の上面に設けられるシール材22は、ECUカバー21を平面視した場合に、略円周形状を形成するように設けられる(図4参照)。
本実施例では、図1の検査装置100を用いることで、ECU10をアクチュエータに組み付けた場合と同様の状況の下で、ECUカバー21の上面に設けられたシール材22のシール性能を検査することができる。
(検査装置100の構成)
続いて、図1を参照して、検査装置100の構成を説明する。検査装置100は、基台101と、基台昇降機構102と、押圧調整機構103と、センサ104と、透明板105と、枠体106と、カメラ107と、加減圧ポンプ108と、加減圧配管109と、制御装置110と、を備える。
基台101は、検査装置100の主要構造を載置するための台である。基台101の上面には、ワークであるECU10をセットするためのセット台101aと、複数個の押圧調整機構103と、が設置されている。セット台101aは、ワークであるECU10を所定の検査位置にセットするための台である。検査を行う作業者は、図1に示すように、ECUカバー21を上側に向けた状態で、検査対象のECU10をセット台101aに載置(即ちセット)することができる。
基台昇降機構102は、基台101の下方に設けられており、基台101を矢印D1の方向に沿って昇降させるための昇降機構である。基台昇降機構102によって基台101を所定の検査位置まで上昇させることで、セット台101a上のECU10のECUカバー21を透明板105に押し付けることができる(図3参照)。
押圧調整機構103は、ECUカバー21の下面を透明板105に向けて押圧可能であるとともに、その押圧力を調整可能な機構である。本実施例では、複数個の取付孔32のそれぞれに対応する位置の基台101上に押圧調整機構103が設けられている。押圧調整機構103は、ロッド103aを有する。ロッド103aの上端部には、センサ104が設けられている。また、ロッド103aの外周には雄ネジが形成されており、ロッド103aを矢印R1に沿って周方向に回転させることによって、ロッド103aの上端部を矢印D2に沿って伸縮させることができる。伸ばされたロッド103aの上端部(即ちセンサ104)によって、ECUカバー21の下面を押し上げて、ECUカバー21を透明板105に押し付けることができる。このような構成を備えるため、押圧調整機構103は、ECUカバー21を透明板105方向に押し付ける押圧力を細かく調整することができる。
センサ104は、押圧調整機構103によるECUカバー21の下面の押圧力を測定するためのセンサである。より具体的に言うと、センサ104は、ECUカバー21の下面を押圧する際のロッド103aのトルク及びストロークを測定するセンサである。
透明板105は、基台101の上方に配置されている光透過性を有する板材である。透明板105の外周縁は枠体106によって所定の位置に保持されている。基台101のセット台101aにECU10がセットされると、透明板105は、ECUカバー21の上面と対向する。基台昇降機構102によって基台101が上昇すると、ECUカバー21及びシール材22が透明板105に押し付けられ、実際にECU10をアクチュエータに組み付けた場合と同様の状況を再現することができる(図3参照)。また、透明板105には、加減圧配管109と連通する加減圧孔105aが設けられている。
カメラ107は、透明板105の上方に配置されており、透明板105の上面側から、透明板105を介して(即ち透過して)、透明板105の下方に配置されるECUカバー21の上面の画像を撮影するためのカメラである。
加減圧ポンプ108は、透明板105、ECUカバー21、シール材22によって囲まれて形成される気密領域36(図3、図4参照)内の圧力を変化させるためのポンプである。
加減圧配管109は、一端が加減圧ポンプ108に取り付けられ、他端が加減圧孔105aと連通するように透明板105に取り付けられている。そのため、加減圧ポンプ108を動作させることにより、加減圧配管109を介して、上記の気密領域36内を加減圧することができる。
制御装置110は、検査装置100の各構成要素と電気的に接続されており、検査装置100の各構成要素の動作を制御するコンピュータである。制御装置110は、予め記憶されているプログラムに従って、図2の検査処理を含む様々な処理を実行することができる。
(検査処理)
続いて、図2を参照して、制御装置110が実行する検査処理の内容を詳しく説明する。まず、作業者は、検査対象のECU10のECUカバー21の上面にシール材22を設ける。この際、シール材22は、ECUカバー21を平面視した場合に、略円周形状を形成するように設けられる(図4参照)。そして、作業者は、シール材22を設けたECU10を基台101のセット台101a上にセットし、制御装置110に対して所定の検査開始指示を入力する。検査開始指示が入力されると、制御装置110は、図2の処理を開始する。
S10では、制御装置110は、基台昇降機構120を動作させて、基台101を所定の検査位置まで上昇させる。図3は、基台101が検査位置まで上昇した場合の検査装置100の様子を示す。基台101が検査位置まで上昇すると、セット台101a上のECU10のECUカバー21が透明板105の下面に押し付けられる。即ち、ECUカバー21に設けられたシール材22が透明板105に押し付けられる。
続くS12では、制御装置110は、カメラ107が透明板105を介して撮影しているECUカバー21の上面の画像(以下では「カメラ撮影画像」と呼ぶ場合がある)に基づいて、基準マーカー34の位置を特定する。図4は、S12の時点におけるカメラ撮影画像の一例を示す。図4に示すように、ECUカバー21の上面には、2個の基準マーカー34が表示されている。制御装置110は、基準マーカー34の位置を特定することで、検査対象のシール材22が本来配置されるべき基準位置(以下では単に「基準位置」と呼ぶ場合がある)を特定することができる。基準位置は、制御装置110がシール材22のシール性能が正常であるか否かを判定する際の基準として用いられる。
続くS14では、制御装置110は、カメラ撮影画像に基づいて、ECUカバー21の識別情報を特定する。図4に示すように、ECUカバー21の上面には、当該ECUカバー21を識別するためのユニークな情報である識別情報35が表示されている。制御装置110は、カメラ撮影画像に含まれる識別情報35を読み取ることにより、ECUカバー21の識別情報を特定することができる。
続くS16では、制御装置110は、予め記憶されているECUカバー21のサイズ値と、S12で特定された基準マーカー34の位置と、に基づいて、基準位置を特定する。
続くS18では、制御装置110は、各押圧調整機構103を動作させて、予め定められたデフォルト設定値に従った押圧力(即ち、ロッド103aのトルク及びストローク)で、ECUカバー21の下面を透明板105に向けて押圧する。これにより、デフォルト設定値に従った押圧力で、ECUカバー21が透明板105に押し付けられる。デフォルト設定値に従った押圧力は、例えば、実際にECU10をアクチュエータに組み付ける際におけるデフォルトのネジのトルク及びストロークである。これにより、ECU10と透明板105とによって、実際にECU10をアクチュエータに組み付けた場合とほぼ同様の状況が再現される(図3参照)。図4に示すように、S18の処理が実行されることにより、ECUカバー21と、シール材22と、透明板105と、によって囲まれてシール(即ち密閉)された気密領域36が形成される。気密領域36は、ECU10を実際に組み付けた際に、シール材22によって外部からの気密性が確保されるべき領域と言い換えることができる。
以下、図5、図6を参照して、S18の処理が実行された時点におけるシール状態について説明する。図5は、S18の処理が実行された時点でシール材22によるシールが適切に行われている場合(即ちシール材22のシール性能が正常である場合)におけるシール材22の断面形状を模式的に示す。なお、図5では、透明板105の図示を省略している。図5は、透明板105に押し付けられていない状態のシール材22a(図中の破線部参照)と、透明板105に押し付けられている状態(即ちS18の処理が実行された時点の状態)のシール材22b(図中の実線部参照)と、を示している。図中の符号SAは、この時点における押圧調整機構103のストロークを示す。符号Waは、シール材22bと透明板105とが密着するシール領域の幅(以下では「シール幅」と呼ぶ場合がある)を示す。即ち、透明板105に押し付けられることにより、シール材22bの高さは、ストロークSAの分だけシール材22aの高さよりも低くなる。そして、シール材22bは、シール材22bの幅方向(図中左右方向)において、比較的広い幅Waに亘って透明板105をシールする。
一方、図6では、S18の処理が実行された時点でシール材22によるシールが適切に行われていない場合(即ちシール材22のシール性能が異常である場合)におけるシール材22の断面形状を模式的に示す。図6では、図5と同様の要素は図5と同じ符号を用いて説明し、詳しい説明を省略する。この例では、透明板105に押し付けられていない状態のシール材22aの内部に、気泡23aが形成されている(図中の破線部参照)。シール材22aが透明板105に押し付けられると、シール材22b内の気泡23bの形状が変化する(図中の実線部参照)。図6の例では、シール材22bの内部に気泡23bが存在する影響で、シール幅(Wb)は、シール状態が正常である場合のシール幅(Wa;図5参照)よりも狭くなる。
続く図2のS20では、制御装置110は、加減圧ポンプ108を動作させ、気密領域36内を加圧する。
そして、続くS22では、制御装置110は、気密領域36内が加圧された状態のカメラ撮影画像に基づいて、シール材22のシール性能が正常であるか否かを判定する。具体的に言うと、S22では、制御装置110は、気密領域36内を加圧した際において、シール材22と透明板105とが密着するシール領域の位置が、所定の判定領域内に収まるか否かを判定することにより、シール材22のシール性能が正常であるか否かを判定する。
以下、図7〜図10を参照して、S22におけるシール性能の判定手法について説明する。図7は、図5で説明したシール状態(即ちシール性能が正常である場合)において、さらに、S20で気密領域36内を加圧した場合におけるシール状態を示す。図7は、気密領域36内の加圧前のシール材22b(図中の破線部参照)と、気密領域36内の加圧中のシール材22c(図中の実線部参照)と、を示している。シール材22b、22cの上面には、透明板105と密着するシール領域25b、25cが存在する。上記の通り、シール領域25bのシール幅はWaである。S20で気密領域36内が加圧されることで、シール材22bが気密領域36の外側に向けて変形する(図中の符号22c参照)。それに伴い、シール領域25bの位置も、気密領域36の外側方向に変位する(符号25c参照)。
図8は、図7の状況におけるカメラ撮影画像の一部を示す。図8に示すように、気密領域36内が加圧されることで、カメラ撮影画像中のシール領域25c(図中のハッチング部参照)の位置は、気密領域36の外側方向に変位している。S22では、制御装置110は、図8のカメラ撮影画像に基づいて、シール材22のシール性能が正常であるか否かを判定する。まず、制御装置110は、S16で特定された基準位置に基づいて、変位後のシール領域25cが存在すべき領域である判定領域60(図中の一点鎖線部参照)を特定する。そして、変位後のシール領域25cが、判定領域60内に存在するか否かを判定する。図8の例では、変位後のシール領域25cは、その全領域が判定領域60内に存在している。そのため、制御装置110は、シール材22のシール性能が正常であると判断(S22でYES)し、S24に進む。
一方、図9は、図6で説明したシール状態(即ちシール性能が異常である場合)において、さらに、S20で気密領域36内を加圧した場合におけるシール状態を示す。図9でも、気密領域36内の加圧前のシール材22b(図中の破線部参照)と、気密領域36内の加圧中のシール材22c(図中の実線部参照)と、を示している。ただし、図9に示すように、シール材22b、22cには、それぞれ、気泡23b、23cが形成されている。この例でも、シール材22b、22cの上面には、透明板105と密着するシール領域25b、25cが存在する。ただし、上記の通り、この例では、シール領域25bのシール幅は、Waより狭いWbである。この例でも、気密領域36内が加圧されることで、シール材22bが気密領域36の外側に向けて変形する(図中の符号22c参照)。それに伴い、シール領域25bの位置も、気密領域36の外側方向に変位する(符号25c参照)。
図10は、図9の状況におけるカメラ撮影画像の一部を示す。図10に示すように、気密領域36内が加圧されることで、カメラ撮影画像中のシール領域25c(図中のハッチング部参照)の位置は、気密領域36の外側方向に変位している。この場合も、S22では、制御装置110は、まず、S16で特定された基準位置に基づいて、変位後のシール領域25cが存在すべき領域である判定領域60(図中の一点鎖線部参照)を特定する。そして、変位後のシール領域25cが、判定領域60内に存在するか否かを判定する。図10の例では、変位後のシール領域25cは、その一部が判定領域60外まで延びている。そのため、制御装置110は、シール材22のシール性能が異常であると判断(S22でNO)し、S40に進む。
S40では、制御装置110は、変位後のシール領域25cが判定領域60外に存在する位置と、シール領域25cのうち判定領域60外に存在する部分と判定領域60との差分と、に応じて、各押圧調整機構103の押圧力(即ち、ロッド103aのストローク及びトルク)の設定値を変更する。
続くS42では、制御装置110は、制御装置110は、加減圧ポンプ108を動作させ、S20で加圧された気密領域36内の圧力を常圧に戻す。
続くS44では、制御装置110は、各押圧調整機構103を動作させて、S40で変更された設定値に従った押圧力(即ち、ロッド103aのトルク及びストローク)で、ECUカバー21の下面を透明板105に向けて押圧する。これにより、ECUカバー21が透明板105に変更後の設定値に従った押圧力で押圧される。
図11は、図6、図9、図10で説明されたシール材22(即ち、1回目のS22でシール性能が異常であると判断されたシール材22)であって、S22でNOと判断された後でS42〜S44の処理が実行された時点のシール材22の断面形状を模式的に示す。図中の符号SBは、この時点における押圧調整機構103のストローク値を示す。この例では、この時点のストローク値SBは、以前(S18)のストローク値SA(図6参照)よりも大きい。図11では、ストローク値SBで押圧されたシール材22dを示している(図中の実線部参照)。シール材22dの中には、変形された気泡23dも存在している。符号Waは、シール材22dと透明板105とが密着するシール領域の幅を示す。図11のシール幅Waは、図5のシール幅Wa(即ち、シール性能が正常である場合のシール幅)と等しい。即ち、図11に示すように、ストローク値をSAからSBに増加させ、シール材22の変形量を大きくしたことによって、シール材22に気泡が含まれる場合であっても、正常時(図5)と同様のシール幅Waを確保可能となる。
S44で、変更後の設定値に従って各押圧調整機構103による押圧を開始すると、制御装置110は、再びS20に進み、気密領域36内を加圧する。そして、制御装置110は、再びS22に進み、シール材22のシール性能が正常であるか否かを判定する。S20、S22の処理の内容は上述の通りであるため、詳しい説明を省略する。上記の図11の例のように、ストローク値をSAからSBに増加させたことで、正常時(図5)と同様のシール幅Waを確保できていれば、気密領域36内が加圧されてシール領域の位置が変位した場合であっても、シール領域の全領域が判定領域60(図8、図10参照)内に収まる。その場合、制御装置110は、S22でYESと判断し、S24に進む。一方、2回目以降のS22でもNOと判断される場合、制御装置110は、再度S40〜S44の処理を行う。
S24では、制御装置110は、S14で特定されたECUカバー21の識別情報と、S22でYESと判断された時点の各押圧調整機構103の押圧力の設定値(即ち、トルク及びストローク)と、を対応付けて記憶する。
続くS26では、制御装置110は、図示しない組立装置に、S24で記憶した識別情報及び設定値を送信する。ここで、組立装置は、実際にECU10をアクチュエータに組み付けるための装置である。S26で組立装置に識別情報及び設定値が送信されることで、組立装置は、受信された識別情報及び設定値を用いて、ECU10をアクチュエータにネジ止めすることができる。即ち、組立装置は、設定値に従ってネジ止めの際のトルク及びストロークを調整することによって、シール材22のシール性能が良好に発揮されるように、ECU10をアクチュエータに組み付けることができる。
続くS28では、制御装置110は、各押圧調整機構103を動作させて、各押圧調整機構103による押圧を解除する。
続くS30では、制御装置110は、基台昇降機構120を動作させて、基台101を、検査位置から初期位置に下降させる。
S30を終えると、制御装置110は、図2の検査処理を終了する。
以上、本実施例の検査装置100の構成、及び、検査装置100を利用したシール材のシール性能を検査する方法について説明した。本実施例で説明した検査方法によると、ECUカバー21の上面に設けられたシール材22を透明板105に押し付けることにより(図2のS10、S18、S44参照)、シール材22が実際に使用される状況(即ち、ECU10がアクチュエータに組み付けられる状況)を再現することができる。そして、シール材22が透明板105に押し付けられた状態のカメラ撮影画像に基づいて、使用状況下におけるシール材22のシール性能の良否を判定することができる(S22)。従って、本実施例で説明した検査方法によると、使用状況下におけるシール材22のシール性能を適切に検査することができる。
また、本実施例では、シール材22のシール性能が異常であると一旦判断された場合であっても(図2のS22でNO)、制御装置110は、カメラ撮影画像に基づいて各押圧調整機構103による押圧力の設定値を変更することができる(S40〜S44)。これにより、シール性能が異常と判断された後であっても、各押圧調整機構103による押圧力を変更することで、シール材22のシール性能を正常と判断される状態に修正することができる。従って、本実施例の検査方法によると、シール材22にシール性能を正常に発揮させることができる各押圧調整機構103の押圧力の設定値を特定することもできる。
また、本実施例では、制御装置110は、シール材22のシール性能が正常であると判断された時点の各押圧調整機構130の押圧力の設定値を組立装置に送信することができる(図2のS26)。組立装置は、受信した設定値を用いて、ECU10をアクチュエータにネジ止めすることができる。即ち、本実施例によると、適切なシール性能を発揮するための各位置の押圧力を特定し、特定された各位置の押圧力を、実際にECU10を組み付ける際に反映することができる。実際の製品に組み付けた際にシール材22にシール性能を適切に発揮させることができる。
(対応関係)
ECU10が「電気機器」の一例である。ケース20及びECUカバー21の組合せが「筐体」の一例である。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。また、本明細書又は図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書又は図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
10:ECU
20:ケース
21:ECUカバー
22、22a、22b、22c、22d:シール材
23a、23c、23d:気泡
25b、25c:シール領域
32:取付孔
34:基準マーカー
35:識別情報
36:気密領域
60:判定領域
100:検査装置
101:基台
101a:セット台
102:基台昇降機構
103:押圧調整機構
103a:ロッド
104:センサ
105:透明板
105a:加減圧孔
106:枠体
107:カメラ
108:加減圧ポンプ
109:加減圧配管
110:制御装置
120:基台昇降機構
130:押圧調整機構

Claims (3)

  1. 電気機器の筐体の上面に設けられたシール材を検査するシール材検査方法であって
    前記上面に対向する透明板に向けて、前記筐体を予め定められた設定値の押圧力で押圧することによって、前記上面に設けられた前記シール材を透明板に押し付ける工程と、
    前記上面と、前記上面に設けられた前記シール材と、前記シール材が押し付けられた前記透明板とによって囲まれた気密領域を、ポンプによって加圧する工程と、
    前記気密領域が加圧された状態で、前記透明板のうちの前記上面に対向する面と反対面側から、前記透明板を介して前記上面をカメラによって撮影する工程と、
    前記カメラによって撮影した画像を用いて、前記透明板が押し付けられた前記シール材の前記透明板に密着しているシール領域の全体が、予め定められた判定領域内に存在するのか否かを判定する工程と、
    前記シール領域の少なくとも一部が前記判定領域外に存在する場合は、前記シール領域が前記判定領域外に存在する位置に応じて、前記筐体のうち、前記シール材に沿った複数箇所のうちの少なくとも一箇所において、前記押圧力の前記設定値変更する工程と、
    を備え
    前記押圧力の前記設定値を変更した場合は、前記気密領域を常圧に戻した後で、変更された前記設定値を用いて、前記押し付ける工程、前記加圧する工程、前記撮影する工程及び前記判定する工程の各々を再度実施する、
    シール材検査方法。
  2. 前記シール領域の全体が前記判定領域内に存在する場合は、そのときの前記押圧力の前記設定値を、前記シール材が設けられた前記電気機器の組み付けを行う組立装置へ送信する工程をさらに備える、請求項1に記載のシール材検査方法。
  3. 前記シール領域の全体が前記判定領域内に存在する場合は、そのときの前記押圧力の前記設定値を、前記電気機器の識別情報と対応付けてコンピュータに記憶させる工程をさらに備える、請求項1又は2に記載のシール材検査方法。
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