JP2008284907A - 自動車天井内装材の補強構造および自動車天井内装材 - Google Patents

自動車天井内装材の補強構造および自動車天井内装材 Download PDF

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Abstract

【課題】天井内装材を1人の作業者がハンドリングした時にも損傷が生じるのを抑制する。
【解決手段】天井内装材の基材6の、車体のルーフパネルに面する裏面に補強材30が貼着されている。補強材30は、自動車の左右方向の両側が基材6の裏面に貼着された貼着部31となっている。補強材30の中間部32は、貼着されておらず、可撓性を有しており、天井内装材のハンドリング時に、中間部32と基材6の裏面との間に隙間を生じさせ、この隙間に手を差し込んで、天井内装材を持ち上げることができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、自動車室内の天井部に、車体のルーフパネルに沿って設置される自動車天井内装材の補強構造、および自動車天井内装材に関する。
従来より、自動車室内の天井部には、車体のルーフパネルに沿って天井内装材が設置されている。天井内装材は、ルーフパネルをほぼ覆う輪郭を有し、ルーフパネルに沿う立体的な形状を有するように予め成形され、主に外周部を固定クリップ等でルーフパネルに固定することによって、車体に取り付けられている。
自動車内装材を設置する目的の1つは、内装材でルーフパネルを覆うことによって、自動車の乗員室内側からの見栄えが好ましいものとなるように室内を装飾することである。また、乗員が頭を天井にぶつけた際の衝撃を緩衝する目的や、ルーフパネル方向からの雨音や走行時の風切り音などの騒音を低減する目的もある。
天井内装材は、硬質の基材と、この基材の、乗員室側を覆う意匠性の表皮材とを積層した構成を有しているのが一般的である。
天井内装材の基材は、賦形性のあるものからなり、ルーフパネルに沿う形状に(熱プレス)成形されて、成形された形状を維持する作用を求められる。特に、天井部に取り付けられた後、天井部への固定点の間の部分が垂れ下がらない剛性が必要であり、温度変化が生じても長さが大きく変化しない寸法安定性も必要である。
多く用いられる基材としては、熱可塑性樹脂繊維にガラス繊維やカーボン繊維を混抄してなる基材や、半硬質のウレタンにガラス繊維の層を積層した基材がある。これらの基材では、ガラス繊維やカーボン繊維は、剛性や寸法安定性を高めるために配合されている。
自動車の天井部には、各種の乗員用アクセサリ(サンバイザや、アシストグリップや、小物入れや、照明装置や、コートフック等)が取り付けられる。このために、天井内装材には、アクセサリの取り付け用の挿通開口が形成されている。天井内装材をルーフパネルに固定するのには、専用の取り付けクリップが用いられることもあるが、乗員用アクセサリが天井内装材の固定に利用されることが多い。すなわち、アクセサリをルーフパネルに取り付けた時に、天井内装材がルーフパネルとアクセサリの間に挟持されるようにすることによって、天井内装材を固定することができる。それによって、アクセサリの取り付け部品が天井内装材の取り付けの働きもするので、取り付け部品数および工数を低減し合理化をはかることができる。
また、図5に示すように、天井内装材51の裏面には、EAパッド材52、フェルト53、ハーネス54などが、ルーフパネルへの天井内装材51の取り付け前に予め天井内装材51に取り付けられる(サブアッセンブリーされる)ことが多い。これに加えて、先述のアクセサリ類も天井内装材51にサブアッセンブリーされることもある。このように各種の部品やアクセサリを天井内装材51にサブアッセンブリーする傾向は近年高まっており、その理由は、搬送や組付け工程の合理化にある。
特開2000−71928号公報 米国特許5688022号明細書 特開2002−192946号公報 特開2006−131165号公報
上記のように、部品やアクセサリを天井内装材51にサブアッセンブリーする傾向が高まり、そのために、サブアッセンブリーされる部品やアクセサリが多くなるにつれて、ルーフパネルへの取り付け前の天井内装材51の重量が大きくなってきている。このため、天井内装材51の搬送や取り付けなどの取り扱い(ハンドリング)時に、天井内装材51が破損しないようにできる対策が望まれている。
すなわち、天井内装材51のルーフパネルへの取り付け時には、図5に示すように、作業者が天井内装材51をつかんで車両組み立てラインへ移送したり、車両へ搭載したりする。図5に示す例では、天井内装材51には、オーバーヘッドコンソール用、前ルーフランプ用、および後ルーフランプ用の開口60,61,62が幅方向(車両の左右方向)の中央に形成されている。作業者55は、これらのうち前後方向中央付近に位置する開口61を一方の手(右手)で持つことができる。一方、他方の手(左手)で天井内装材51を支えるのに適当な開口などがないので、作業者55は、他方の手で天井内装材51の端縁をつかんでハンドリングしている。
このようなハンドリングでは、天井内装材51は、作業者55が位置するのとは反対側では、支えられないので、天井内装材51には、特に、幅方向に反る力が加わりやすい。また、応力が、作業者55が手でつかんだ開口61の縁部分や、天井内装材51の端縁の一部に集中する。
サブアッセンブリーのために重量が増した天井内装材51が、このように無理な力が加わりやすいハンドリング時にも折れるなどしないようにするためには、天井内装材51の強度を必要以上に高める必要が生じてしまう。そのために、多数の補強部材を用いたり、天井内装材51の基材を、剛性を高めるために厚くしたりすれば、天井内装材51のコストアップ、重量アップにつながってしまう。また、天井内装材51の、補強による重量の増加のために、さらに強度を高める必要が生じるという悪循環が生じてしまう。
一方、天井内装材51のハンドリングを2人以上で行うことで、折れは生じにくくなるが、実質的に工数が増加してしまうことになる。また、特許文献1に開示されているような自動搬送機を用いる策もあるが、設備投資の負担が大きくなってしまう。特に、少量生産の車種の場合、そのために専用の、あるいは専用に調整され、設置された自動搬送機を用いるのはあまり合理的ではない。さらに、自動搬送機に載せるまでの作業は、やはり人手で行う必要があるので、その時に折れが生じる惧れは残る。
また、最近の自動車の天井には、カーテンエアバッグが、天井内装材51の、ルーフパネル側に車両の左右両端縁に沿って配置されることがある。この場合、カーテンエアバッグが作動させられた時に、天井内装材51の端縁を外して、乗員室内に展開できるように構成される場合が多い。このために、天井内装材51の端縁は、剛性を抑えられたり、エアバッグの展開時に折れ曲がるように強度が弱められた折れ線が予め形成されたりした構成とされる場合がある(例えば特許文献1参照)。特に、このような場合、前述のように、ハンドリング時に、天井内装材51の端縁に強い応力が加わるのは好ましくない。
そこで、本発明の目的は、天井内装材を1人の作業者がハンドリングした時にも損傷が生じるのを抑制することができる合理的で効果の高い天井内装材の補強構造およびそれを備える天井内装材を提供することにある。
上述の目的を達成するため、本発明の自動車天井内装材の補強構造は、自動車室内の天井部に、車体のルーフパネルに沿って設置される自動車天井内装材の補強構造において、自動車天井内装材の基材の、ルーフパネルに対面する面である裏面に補強材が貼着されており、補強材は、基材の裏面に貼着された貼着部を、少なくとも自動車の左右方向の両側に有し、補強材は、自動車の左右方向の両側の貼着部に結合された中間部を有し、中間部は、可撓性と、自動車天井内装材の全重量を支えることができる、引っ張り張力に対する耐性とを有していることを特徴とする。
この補強構造によれば、天井内装材の搬送や取り付けなどのハンドリング時、作業者は、中間部の可撓性を利用して、中間部と天井内装材の基材側との間に生じさせた隙間に手を入れ、中間部を握り部として、天井内装材を支えることができる。この時、少なくとも自動車の左右方向の両側にある貼着部が天井内装材の基材の支持箇所となるので、支持箇所で天井内装材の基材に加わる応力を、これらの支持箇所に分散させて緩和することができる。また、支持箇所に補強材が貼着されているので、支持箇所を補強材によって補強することができる。
さらに、中間部が、自動車の左右方向の両側の貼着部に結合されているので、中間部によって、貼着部を中央側に引っ張る力が加わり、それによって、天井内装材を自動車の左右方向に反らせるように作用する応力を緩和することができる。この作用は、左右両端縁付近にアクセサリがサブアッセンブリーされて、左右両端縁付近の重量が大きくなっており、そのためにハンドリング時に左右方向に反る力が加わりやすい天井内装材に対して特に有効である。
天井内装材を左右方向に反らせるように作用する応力は、特に、天井内装材の、左右方向の中央に集中しやすい。したがって、中間部の中心は、自動車天井内装材の、自動車の左右方向の中心に位置しているのが好ましい。それによって、天井内装材の、左右方向の中心に集中する応力を緩和することができる。また、天井内装材を支持した時、左右方向のバランスもとりやすくなり、天井内装材に偏った変形が生じるのも抑制できる。
中間部の中心は、特に、車天井内装材の重心位置に位置しているのが好ましい。それによって、ハンドリング時、補強材によって天井内装材の全重量を支えることができ、他の箇所を手で持ったとしても、その部分には、あまり力がかからないようにすることができる。また、天井内装材を支持した時、全体のバランスもとりやすくなり、天井内装材に偏った変形が生じるのも抑制できる。
中間部は、力が加わっていない状態で、自動車の左右方向の両側の貼着部の間に張られて天井内装材の基材の裏面に密接している構成であるのが好ましい。それによって、ハンドリング時に、中間部がその可撓性によって発生する弾性力を最大限に得ることができる。
本発明の自動車天井内装材は、自動車室内の天井部に、ルーフパネルに沿って設置される自動車天井内装材において、ルーフパネルに沿う形状に成形された基材と、基材の、ルーフパネルに対面する面に貼着された補強材と、を有し、補強材は、自動車天井内装材の裏面に貼着された貼着部を、少なくとも自動車の左右方向の両側に有し、補強材は、自動車の左右方向の両側の貼着部に結合している中間部を有し、中間部は、可撓性と、自動車天井内装材の全重量を支えることができる、引っ張り張力に対する耐性とを有していることを特徴とする。
本発明によれば、天井内装材の基材の裏面に貼着した補強材によって、天井内装材を1人の作業者がハンドリングする時にも損傷が生じるのを抑制することができる。本発明の補強材は、さほど大きなものとする必要はなく、1つの補強材で、ハンドリング時の損傷を効果的に抑制でき、合理的で効果の高いものである。
以下、図面をもとに本発明の好適の実施形態を説明する。
図1,2に、本発明の一実施形態の補強材30が取り付けられた(自動車)天井内装材1を示す。図1は、天井内装材1の裏面(車体のルーフパネルに面する側)から見た平面図であり、図の左方が車両の前方に相当している。図2は、補強材30部分の詳細図であり、(a)は平面図、(b)は断面図、(c)は天井内装材1のハンドリング時の状態を示す断面図である。
本実施形態では、図1に示すように、車両の左右方向の両端縁のAピラー位置10、Bピラー位置11、Cピラー位置12、Dピラー位置13に相応の切欠が形成された、大型の乗用自動車用の天井内装材1を例として示す。この天井内装材1は、図2(b),(c)に示すように、基材6と表皮材5とが積層されて構成されている。
天井内装材1の基材6は、ルーフパネルに沿う形状に(熱プレス)成形されて、その形状を維持する働きをするものであり、賦形性(成形性)のある材料からなっている。具体的には熱可塑性樹脂繊維にガラス繊維やカーボン繊維を混抄したものや、半硬質のウレタンにガラス繊維の層を積層したものが基材6として適している。基材6の単位面積重量は、500〜2000g/m2、厚さは3〜6mm、曲げ剛性は0.1〜1.0×109MPaであるのが好ましい。
表皮材5は、基材6の、乗員室内に面する表面に貼着されており、室内天井部に好ましい意匠性を付与する働きをする。表皮材5としては、意匠性の不織布やニット表皮材が用いられ、触感を良くするために、薄いフォーム層を裏打ちしてあるものが好ましい。表皮材5の貼着には、ホットメルトフィルム等を用いることができる。
図には示していないが、天井内装材1は、ルーフパネルに沿うように全体として緩やかに湾曲した(概して中央側が高く、周縁側が低い)形状に立体的に成形されている。また、サンバイザやアシストグリップが取り付けられる部分には、所定の形状の窪み15,17が、一般面より深めに成形することによって形成されている。それによって、サンバイザやアシストグリップを、非使用時に天井の内面にほぼ一体となるように窪み15,17内に収容できるようになっている。
天井内装材1の外周は、ほぼルーフパネルを覆う輪郭にトリミングされている。天井内装材1のトリミングにおいては、外周のトリミングのほかに、複数の開口部が形成される。図1に示す例では、天井内装材1の幅方向(車両の左右方向)の中央付近には、オーバーヘッドコンソール用の開口20、前ルーフランプ用の開口21、後ルーフランプ用の開口22などが形成されている。また、天井内装材1の周縁付近には、各種のアクセサリをルーフパネルに取り付けるための開口が形成されており、図1に示す例では、サンバイザ用の取付開口16、アシストグリップ用の取付開口18、止めフック用の取付開口19が形成されている。
天井内装材1の裏面には、衝撃吸収材2や、フェルト材3や、ワイヤハーネス4が取り付けられ(サブアッセンブリーされて)ている。
衝撃吸収材2は、事故などで、乗員が天井に頭部をぶつけた場合に、乗員の頭部が、強固なルーフパネルにぶつかって強い衝撃を受けるのを抑制するために設けられている。このため、衝撃吸収材2は、乗員の頭部がぶつかる可能性が高い位置や、ルーフパネル側に補強用のリンフォースがある位置などに、天井内装材1の裏面に接着されて配置されている。
衝撃吸収材2としては、半硬質ウレタン材や、ウレタンチップ材などを、所定の厚さ(10〜20mm以上)のあるブロック状に形成したものがある。この場合、衝撃吸収材2のクッション性によって、乗員の頭部が天井内装材1にぶつかった時に乗員の頭部にくわわる衝撃が緩和される。また、衝撃吸収材2としては、樹脂薄板を立体的なハニカム状に成形したものもある。この場合、衝撃が衝撃吸収材2に加わった際に、樹脂薄板が折れ、その変位ストロークの間に衝撃が吸収される。
フェルト材3は、厚さが5〜20mmほどの合繊フェルトや、雑綿フェルトであり、天井内装材1の裏面とルーフパネルの間の空間を埋めている。フェルト材3によって、天井内装材1の裏面がルーフパネルに直接接触しても異音が発生するのを抑制することができる。また、フェルト材3には、ルーフパネル方向から乗員室内に進入しようとする騒音(車両の走行時の風切り音や、ルーフパネルにあたる雨による雨音など)を吸音する作用がある。フェルト材3は、これらの作用が得られるように、天井内装材1の裏面に接着されて、適した位置に選択的に配置されている。
ワイヤハーネス4は、自動車の天井部の電装品(サンバイザのバニティーミラー照明や、ルーフランプ照明や、OA機器など)への給電などのための電気配線である。本実施形態では、車両の前方にバッテリーが配置されており、ワイヤハーネス4は前方側から各電装品の位置に向けて延びている。
上記のような、裏面の部品(衝撃吸収材2、フェルト材3、ワイヤハーネス4など)に加えて、進んだ例では、乗員用アクセサリ(サンバイザや、アシストグリップや、小物入れや、照明装置、コートフック等)が、天井内装材1の乗員室内側に仮保持(サブアッセンブリー)される。それによって、各部品を個別に運んでこなくても、天井内装材1を、各部品が予め組み込まれたモジュール天井として搬送し、車体に取り付けることが可能となり、組立作業の合理性が高まる。
仮保持の方法については、例えば、特許文献3,4に例示がある。図示していないが、本実施形態においても、アクセサリの取付開口16,18,19に、各種のアクセサリを、天井内装材1の取り付け前に予め仮保持することが可能である。
このように各種アクセサリを仮保持した天井内装材1は、重量が増し(3.0〜5.0kg)、しかも、その重量は、天井内装材1の前方や左右端部付近に集中する傾向がある。本発明の特徴となる補強材30は、特に、このように重量の大きくなっている天井内装材1において、そのハンドリング時の損傷を抑制できるように好ましく作用する。
次に、補強材30について説明する。補強材30は、その中心が、図1に示すように、天井内装材1の基材6の裏面のほぼ中央にくる位置に貼着されている。特に、補強材30を、その中心が天井内装材1の重心に近い位置にくるように貼着するのが好ましい。図1に示す例では、サンバイザなどのアクセサリがサブアッセンブリーされることによって、上記のように、車両前方側に重心が偏っているので、補強材30は、少し前寄りに貼着されている。
補強材30は、可撓性と、引張り張力に対する高い耐性とを有している。補強材30は、図2に示すように、偏平で細長い形状を有しており、その長手方向が車両の左右方向に平行になるように基材6の裏面に貼着されている。補強材30の長手方向の両端の、所定の長さの部分が貼着部31となっており、両側の貼着部31の間の中間部32は貼着されていない。
貼着部31の貼着には、ホットメルト接着剤を用いることができる。中間部32は、左右の貼着部31の間に張るように支持されている。貼着部31のホットメルト接着剤層7は、ごく薄い(0.5mm未満)ものであるため、中間部32は、力が加わっていない状態では、図2(b)に示すように基材6の裏面に密接している。このように、中間部32をぴんと張って、基材6の裏面に密接するようにしておくことによって、後述するハンドリング時に、中間部32に効果的に弾性力を発生させることができる。
補強材30に可撓性があることで、図2(c)に示すように、補強材30を撓めて、基材6の裏面と補強材30の間に隙間を形成し、この隙間に、後述するように作業者40(図3)が手を入れることができるようになっている。そして、補強材30が、引っ張り張力に対して十分な耐性を有していることによって、補強材30を引き上げて天井内装材1を持ち上げることができるようなっている。
補強材30の可撓性を好ましい値の範囲にしておくことにより、作業者が手を入れてハンドリングするのに適した大きさの隙間を、補強材30と基材6の裏面の間に生じさせることができる。また、補強材30の、引張り張力に対する耐性を好ましい値の範囲にしておくことにより、ハンドリング時に、左右の貼着部31の間で中間部32が突っ張って天井内装材1の左右端縁が下方に撓む変形に対抗しながら補強材30が天井内装材11を支えることが可能となる。
このような補強材30の好ましい材料としては、例えば、ハードシートと呼ばれる、繊維フェルトにバインダーや低融点繊維を多く配合して、硬めに形成したものがある。また、天井内装材1のトリミングロスを用いるのも好ましい場合がある。
本実施形態では、幅が50mm、長さが760mm、厚さが2mmのハードシートを補強材30として用いている。全長760mmのうち、左右の150mmずつが、基材6の裏面にホットメルトで接着された貼着部7となっており、中間部32の長さは460mmとなっている。
本実施形態の天井内装材1をルーフパネルに取り付けるために搬送するなどのハンドリング時には、図3に示すように、作業者40は、補強材30の中間部32と基材6の裏面の間に隙間をあけて(図2(c))左手を差し込む。そして、右手を、天井内装材1の前ルーフランプ用の開口21に差し入れる。このようにして、作業者40は、両手で天井内装材1をハンドリングする。
この場合、補強材30の中央が上側に引っ張られ、中間部32の弾性力によって、両端側の貼着部31に中央側へ引き寄せる力が加わる。それによって、天井内装材1の幅方向(車両の左右方向)に反らせるように天井内装材1の中央付近にかかる応力を緩和し、天井内装材1が折れるのを抑制することができる。特に、車両の左右端縁付近にアクセサリが取り付けられて重量が大きくなっている場合に、この作用によって効果的に応力を緩和することができる。
また、天井内装材1の支持箇所が、幅方向に離れた2箇所に分散されるので、支持箇所への応力の集中も緩和される。さらに、これら2箇所の支持箇所では、貼着された貼着部31によって、天井内装材1を補強する作用が得られ、この支持箇所で折れが生じるのも抑制することができる。また、前述のように、補強材30の中間部32を天井内装材1の重心位置付近に配置しているため、基本的には補強材30によって天井内装材1の全重量を支えることができる。このため、右手で支えている、開口21の縁付近には、あまり大きな応力がかかることはない。さらに、天井内装材1を持ち上げた時にバランスもとりやすく、天井内装材1に偏った変形が生じるのも抑制できる。
ここで、一般に、天井内装材には、中央付近にルーフランプ用の開口21がある場合が大半であるが、もし、適当な位置に開口が無かったり、開口の大きさが手を差し入れるのに小さすぎたりした場合などには、作業者40は、右手で天井内装材1の端縁付近を支えることになる。この場合でも、右手で支える部分には、あまり大きな応力が加わらないので、端縁での損傷を抑制することができる。
あるいは、補強材30と同様の補強材をもう1つ設けて、作業者40が右手でも左手でも補強材を持つようにしてもよい。この場合、2つの補強材は、それらの間に、天井内装材1の重心がくるように配置することができる。
なお、以上説明した本実施形態は、本発明を例示するものであり、本発明の範囲内で種々の変形が可能である。一例として、図4には、補強材30の各種変形例を示している。同図において、図1〜3と同様の部分には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
図4(a)に示す例では、両側の貼着部31の幅が広く、中間部32の幅が相対的に狭くなっている。それによって、補強材30の貼着部31による補強範囲を広め、また、貼着力を高めることができる。また、中間部32の幅を広げすぎないことで、持ちやすさを維持することができる。
図4(b)に示す例では、両側の貼着部31を、複数に枝分かれさせて、補強材30による補強範囲を広め、貼着力を高めつつ、中間部32の持ちやすさを維持した構成としている。中間部32を持った時のバランスもとりやすい。
図4(c)に示す例では、貼着部31を環状に構成して、貼着部31の内側に橋架け状に中間部32を形成することで、補強材30による補強範囲を広め、貼着力を高めつつ、中間部32の持ちやすさを維持した構成としている。中間部32を持ったときのバランスもとりやすい。
図4(d)に示す例では、補強材30を2層構造にしている。下層36は、可撓性を有し、引っ張り張力に対する耐性の高い材料から構成されている。上層35は軟質の材料から構成されている。このような上層35によって、吸音作用を得ることができ、また、補強材30がルーフパネルに接触しても異音が発生するのを抑制することができる。
図4(e)に示す例では、補強材30を軟質の素材で構成し、両側の貼着部31の部分では、厚さ方向に圧縮して可撓性を高めている。この場合、貼着部31の、基材6の裏面への貼着は、ホットメルト接着剤による他、高周波溶着や超音波溶着や振動溶着によって行うことも可能である。中間部32は、圧縮しないので、吸音作用を発揮し、また、ルーフパネルに接触した際の異音の発生を抑制する作用を発揮する。
図4(f)に示す例では、補強材30を可撓性の材料から構成し、中間部32に、左右の貼着部31を中央側に引き寄せる向きに力を生じる撓み形状部37を設けている。撓み形状部37によって、両側の貼着部31を中央側に引き寄せる力を高め、天井内装材1の中央付近の応力の緩和作用を高めることができる。
図4(g)に示す例では、補強材30の下面38の全面を基材6の裏面に貼着し、補強材30の厚み方向の中央にスリットを形成して、スリットより上方の部分を、作業者がつかむことができる握り部39としている。この構成では、補強材30の長手方向中央部分でも、補強材30の貼着による補強効果が得られる。握り部39は、ハンドリング時には、補強材30の長手方向両端部分を中央側に引き寄せる、前述の実施形態における中間部32の作用を発揮する。
本発明の一実施形態の天井内装材を、ルーフパネルに面する側から見た平面図。 図1の天井内装材の補強材部分の詳細図であり、(a)は平面図、(b)は、力が加わっていない状態の断面図、(c)は、ハンドリング時の状態の断面図。 図1の天井内装材のハンドリングの様子を示す模式図。 補強材の変形例を示す模式図。 従来例の天井内装材のハンドリングの様子を示す模式図。
符号の説明
1 天井内装材
5 表皮材
6 基材
30 補強材

Claims (5)

  1. 自動車室内の天井部に、車体のルーフパネルに沿って設置される自動車天井内装材の補強構造において、
    前記自動車天井内装材の基材の、前記ルーフパネルに対面する面である裏面に補強材が貼着されており、
    前記補強材は、前記基材の前記裏面に貼着された貼着部を、少なくとも自動車の左右方向の両側に有し、
    前記補強材は、自動車の左右方向の両側の前記貼着部に結合している中間部を有し、該中間部は、可撓性と、前記自動車天井内装材の全重量を支えることができる、引っ張り張力に対する耐性とを有している、
    ことを特徴とする、自動車天井内装材の補強構造。
  2. 前記中間部の中心は、前記自動車天井内装材の、自動車の左右方向の中心に位置している、請求項1に記載の、自動車天井内装材の補強構造。
  3. 前記中間部の中心は、前記自動車天井内装材の重心位置に位置している、請求項1または2に記載の、自動車天井内装材の補強構造。
  4. 前記中間部は、力が加わっていない状態で、自動車の左右方向の両側の前記貼着部の間に張られて前記天井内装材の前記基材の前記裏面に密接している、請求項1から3のいずれか1項に記載の、自動車天井内装材の補強構造。
  5. 自動車室内の天井部に、車体のルーフパネルに沿って設置される自動車天井内装材において、
    前記ルーフパネルに沿う形状に成形された基材と、
    前記基材の、前記ルーフパネルに対面する面に貼着された補強材と、
    を有し、
    前記補強材は、前記自動車天井内装材の前記裏面に貼着された貼着部を、少なくとも自動車の左右方向の両側に有し、
    前記補強材は、自動車の左右方向の両側の前記貼着部に結合している中間部を有し、該中間部は、可撓性と、前記自動車天井内装材の全重量を支えることができる、引っ張り張力に対する耐性とを有している、
    ことを特徴とする自動車天井内装材。
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