JP2008282877A - 太陽電池の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】太陽電池の製造方法において、マスク材を除去する必要がなく、かつウエハの表面電極と裏面電極間を絶縁できる技術を提供する。
【解決手段】本発明による太陽電池の製造方法は、半導体ウエハ1の周縁部にシロキサン結合を有する高分子化合物層2を形成する工程と、高分子化合物層2が形成された半導体ウエハ1の表面にドーパントを含む溶液3を塗布する工程と、酸素雰囲気での熱処理により高分子化合物層2をシリコン酸化膜4に変化させる工程と、熱処理により溶液3から半導体ウエハ1にドーパントを拡散してPN接合8を形成する工程とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は太陽電池の製造方法に関する。詳しくは、太陽電池の製造方法において、半導体ウエハの表面と裏面間を絶縁する技術に関する。
太陽電池の製造において、例えばP型シリコンウエハの表面にリンを拡散してN型領域を形成する時に、ドーパントを含む溶液をスピンコートする際にウエハ裏面への回り込みが生じ、その状態で又はウエハの側面や裏面が露出した状態でリンを拡散すると、ウエハの側面や裏面にもN型層が形成されるので、このN型層をエッチングにより除去するか、レーザカットによりN型層に島状の切り込みを入れて、表面に形成するN型電極と裏面に形成するP型電極間の絶縁を担保している。
(特許文献1参照)
特開平5−75148号公報(段落0013〜0022、図1)
しかしながら、N型層をエッチングにより除去する方法では、表面にマスク材を形成する工程、エッチング後にマスク材を除去する工程が増加するという問題がある。また、レーザカットを用いる方法では、レーザ照射により、ウエハに温度上昇による機械的歪が生じたり、ウエハカット時に生じる発塵によってウエハを損傷するという問題、絶縁を担保するための装置が大型化するという問題があった。
本発明は、太陽電池の製造方法において、ドーパント拡散用のマスク材を除去する必要がなく、ウエハに歪や損傷を与えず、かつ表面電極と裏面電極間を絶縁できる技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様における太陽電池の製造方法は、例えば図1に示すように、半導体ウエハ1の周縁部にシロキサン結合を有する高分子化合物層2を形成する工程と、高分子化合物層2が形成された半導体ウエハ1の表面にドーパントを含む溶液3を塗布する工程と、第1の熱処理により高分子化合物層2をシリコン酸化膜4に変化させる工程と、第2の熱処理により溶液3から半導体ウエハ1にドーパントを拡散してPN接合8を形成する工程とを備える。
ここにおいて、半導体ウエハには典型的にはシリコンが用いられるが、平面形状は矩形でも円形でも良い。周縁部とはウエハの側面近傍の部分をいい、例えばウエハの側面から1mm以内をいう。高分子化合物層は側面近傍であればウエハの側面、表面、裏面のいずれに形成されても良く、表面から側面、裏面から側面、表面から裏面に連続的に形成されても良い。また、高分子化合物層には典型的にはシリコーンを使用できるが、他の高分子化合物やシリカ粒子等を含んでも良い。また、ドーパントとは半導体ウエハに不純物領域を形成するための添加物をいう。P型シリコンウエハにN型不純物領域を形成するにはドーパントとして例えばリンを使用するが、半導体の種類と型によりドーパントが変化する。また、溶液として水溶液が好ましいが有機溶液を使用しても良い。また、第1の熱処理は典型的には酸素雰囲気で行うが、酸素を含めば良く、例えば空気雰囲気、オゾン雰囲気でも良い。また、第2の熱処理の雰囲気は窒素雰囲気、酸素雰囲気、不活性ガス雰囲気又はこれらの混合ガス雰囲気のいずれでも良い。また、シリコン酸化膜は均一な二酸化シリコン膜になることが望ましいが、高分子化合物層の酸化が不充分な場合もあり得るので、全部又は局部的にストイキオメトリからずれた組成があっても良く、また、通常の熱酸化膜に比較して密度が低いあるいは多孔質であっても良い。また、高分子化合物層をシリコン酸化膜に変化させる熱処理は例えば600℃、リンを拡散する熱処理は例えば900℃で行われるが、他の温度でも良い。このように構成すると、ドーパントの拡散時には半導体ウエハの周縁部にシリコン酸化膜があるので、シリコン酸化膜に覆われた部分にはドーパントが拡散されず、ウエハ表面部と裏面部間の絶縁状態を維持できる。また、マスク材に用いたシロキサン結合を有する高分子化合物層はシリコン酸化膜となり、除去する必要がないので、マスク材を除去する必要がなく、ウエハに歪や損傷を与えず、かつ表面電極と裏面電極間を絶縁できる技術を提供できる。
また、本発明の好ましい態様によれば、第1の態様の太陽電池の製造方法において、高分子化合物層2が疎水性であり、溶液3が水溶液である。このように構成すると、高分子化合物層が疎水性のため、ドーパントを含む溶液を塗布する際に溶液が高分子化合物層内側のエッジまでしか広がらない。
また、本発明の第2の態様における太陽電池の製造方法は、例えば図1に示すように、半導体ウエハ1の周縁部にシロキサン結合を有する高分子化合物層2を形成する工程と、高分子化合物層2が形成された半導体ウエハ1の表面にドーパントを含む溶液3を塗布する工程と、第2の熱処理により溶液3から半導体ウエハ1にドーパントを拡散してPN接合8を形成する工程とを備え、高分子化合物層2が疎水性であり、溶液3が水溶液である。
このように構成すると、高分子化合物層が疎水性のため、ドーパントを含む溶液を塗布する際に溶液が高分子化合物層のエッジまでしか広がらない。また、ドーパントの拡散時には半導体ウエハの周縁部にはドーパントが拡散されず、ウエハ表面部と裏面部間の絶縁状態を維持できる。
また、本発明の好ましい態様によれば、第1の態様又は第2の態様の太陽電池の製造方法において、高分子化合物層2がシリコーン樹脂、シリコーンオイル又はシリコーンゴムのいずれかから成る。このように構成すると、高分子化合物層の側鎖を酸素で置換することにより、比較的容易に酸化シリコン膜を形成できる。
また、本発明の好ましい態様によれば、以上の態様の太陽電池の製造方法において、半導体ウエハ1がP型シリコンであり、ドーパントがリンである。このように構成すると、太陽電池の普及した技術を本発明に適用できる。
また、本発明の第1の態様における太陽電池の製造方法は、例えば図8に示すように、半導体ウエハ1の周縁部に酸化シリコン粒子12を含む高分子化合物層13を形成する工程と、高分子化合物層13が形成された半導体ウエハ1の表面にドーパントを含む溶液3を塗布する工程と(以下の工程は図1を参照)、第1の熱処理により高分子化合物層13をシリコン酸化膜4に変化させる工程と、第2の熱処理により溶液3から半導体ウエハ1にドーパントを拡散してPN接合8を形成する工程とを備える。このように構成すると、高分子化合物層を酸化することにより密度の高い酸化膜を形成できる。
本発明によれば、太陽電池の製造方法において、ドーパント拡散用のマスク材を除去する必要がなく、ウエハに歪や損傷を与えず、かつウエハの表面電極と裏面電極間を絶縁できる技術を提供できる。
以下に図面に基づき本発明の実施の形態について説明する。
〔第1の実施の形態〕
図1に、本発明の第1の実施の形態による太陽電池の製造方法の処理フロー例を示す。まず、例えば(100)面を有するP型単結晶シリコンウエハ1を準備し、洗浄する(図1(a))。ウエハ1の形状は例えば正方形とするが、円形でも良く、形状寸法は変更可能である。ここで、ウエハ1表面に反射率低減のため例えばイソプロピルアルコール添加水酸化ナトリウム溶液を用いてピラミッド状のテクスチャーを形成しても良いが、本実施の形態ではテクスチャーの形成を省略する。次に、ウエハ1の周縁部にシロキサン結合を有する高分子化合物層2を形成する(図1(b))。周縁部とはウエハの側面近傍の部分をいい、側面近傍であればウエハの側面、表面、裏面のいずれに形成されても良く、表面から側面、裏面から側面、表面から裏面に連続的に形成されても良いが、本実施の形態では側面に形成するものとする。シロキサン結合を有する高分子化合物層2として、例えば、シリコーン樹脂、シリコーンオイル又はシリコーンゴムを使用できる。ここではシリコーンゴムを用いるものとする。次に、シロキサン結合を有する高分子化合物層2をウエハ1の周縁部に固着(例えば焼付処理)する。
図2にシリコーンの分子構造を示す。図ではジメチルシリコーンの例を示すが、シロキサン結合(−O−Si−O−Si−)を有し、側鎖に疎水性のアルキル基C2n+1(図ではメチル基CH)を有している。酸素雰囲気で加熱するとアルキル基は水HOと炭酸ガスCOに分解し、CHが離脱したSi分子の結合手は酸素と結合してシロキサン結合を形成する。このようにして、ジメチルシリコーンは酸化されて、理想的には二酸化シリコンSiOに変化する。ただし、酸化が不十分な場合には全部又は局部的にストイキオメトリからずれた組成の酸化シリコンになる。シリコーンはジメチルシリコーンに限られず、疎水性の側鎖(例えば、アルキル基C2n+1、トリフルオロメチル基CF)を有するものであれば良く、また、例えば、アルキル変性、フッ素変性のシリコーンでも良く、シリル化剤(シランカップリング剤)でも良い。低温処理、例えば紫外線照射でシリコーンを酸化する場合には、アクリル変性シリコーンを用いても良い。
図3に高分子化合物層の形成プロセスを特に周縁部に注目して概略的に示す。まず、P型シリコンウエハ1(図3(a)参照)を洗浄する。次に周縁部に高分子化合物層2としてシリコーン層を形成する(図3(b)参照)。周縁部にシリコーン層2を形成するにあたり、本実施の形態では側面にのみ形成するが(側面図上段参照)、その他の例として、(イ)側面から、表面、裏面にかけて連続的に被覆する例、(ロ)表面側に形成する例の2通りを記載した。次に例えば150℃で硬化(焼付処理)し、シリコーン層2をウエハ1表面に固着させる。次にドーパントであるリンを含むリン酸水溶液3をウエハ1表面に塗布する(図3(c)参照)。リン酸水溶液3は空気中300℃の温度で乾燥させる(乾燥処理)。次に例えば酸素雰囲気中300〜500℃でシリコーン層2を酸化し、酸化シリコン膜4を形成する(第1の熱処理)。次に例えば窒素雰囲気中900℃でウエハ1にリンを拡散してPN接合8を形成する(第2の熱処理)。第1の熱処理は典型的には酸素雰囲気で行うが、酸素を含めば良く、例えば清浄空気雰囲気、オゾン雰囲気でも良い。また、第2の熱処理の雰囲気は窒素雰囲気、酸素雰囲気、不活性ガス雰囲気又はこれらの混合ガス雰囲気のいずれでも良い。
図4にウエハ1の周縁部に高分子化合物層2を形成する方法を示す。図4(a)はシリコーンゴムをローラーブラシで側面に塗布する例を、図4(b)はシリコーンゴムをブラシノズルで表面側周縁部に滴出して塗布する例を、図4(c)はシリコーンゴムをローラーブラシで左右両側面又は、左右両側面及び表面側と裏面側の周縁部に塗布する例を示す。本実施の形態では(a)又は(c)のように側面に塗布する。シリコーンゴムの粘度が高い場合には、トルエン、キシレン等の溶剤を用いて希釈して塗布する。
図1に戻り、次にウエハ1表面にドーパントを含む溶液3を塗布する(図1(c))。本実施の形態ではドーパントとしてリンを用いる例を示す。ドーパントを含む溶液3としてリン酸HPO水溶液を使用できる。ドーパントを含む溶液3はリンPを含む溶液であれば良く、リン酸エステル等のリンを含む有機化合物でも良い。この場合、高分子化合物層2は側鎖に疎水性の基(アルキル基、トリフルオロメチル基等)を有しているので親水性のドーパントを含む水溶液3とは混じり合わず、水溶液3は高分子化合物層のエッジまでしか広がらない。次に、高分子化合物層2を酸化し、水溶液3が乾燥するとリンの結晶が残る(図1(d))。
図5は高分子化合物層2の酸化を説明するための図である。シリコーンオイル、シリコーン樹脂、シリコーンゴムを酸素雰囲気中で熱処理(第1の熱処理)すると、高分子化合物層2は酸化によりシリコン酸化膜4に変化する。図5には、まずシリコンウエハ1の表面に結合した原子(例えば水素H、水酸基OH等)がシリコーンゴムのSiの結合手に置換され、次いでシリコーンオイルの側鎖のアルキル基C2n+1(図ではメチル基CH)が酸素に置換されてSiと結合してシロキサン結合を形成し、シロキサン結合層がウエハに積層されていく様子が示されている。第1の熱処理は例えば300〜500℃で、酸素0雰囲気、オゾンO雰囲気等で行なう。シリコン酸化膜4は二酸化シリコンSiO膜が理想的であるが、温度や酸素の供給状況によりストイキオメトリからのずれが生じ得る場合がある。しかしながら、ここでのシリコン酸化膜4はリン拡散のマスクとして機能すれば良いので、ストイキオメトリからずれた不完全なSiO膜であっても良い。
図1に戻り、次にP型のシリコンウエハ1にリンを拡散してN型領域6及びPN接合8を形成する(図1(e))。ウエハ1周縁部はシリコン酸化膜4で被覆されているのでリンが拡散しない。
図6はシリコン酸化膜4をマスクとするリン拡散を説明するための図であり、リン拡散時のシリコンウエハ1の断面摸式図である。図6(a)には拡散用マスクとしてのシリコン酸化膜(図ではSiO膜)4がシリコンウエハ1の側面に形成されている例を、図6(b)にはシリコンウエハ1の周縁部表面側に形成されている例を示す。本実施の形態は図6(a)に該当し、シリコン酸化膜4は側面に形成されている。これらのシリコン酸化膜4が形成されている周縁部をマスク部という。マスク部以外の表面部分には五酸化リン(P)5が存在している。拡散は例えば窒素雰囲気中900℃で行なう。マスクとしてリン拡散に必要な二酸化シリコンSiO膜4の厚さは0.5μm以上あれば良い。第2の熱処理を例えば900℃、5分とする。窒素雰囲気とするため熱処理炉に窒素Nガスを流す。第2の熱処理の雰囲気は窒素雰囲気、酸素雰囲気、不活性ガス雰囲気又はこれらの混合ガス雰囲気のいずれでも良いが、窒素雰囲気又は不活性ガス雰囲気ではシリコンウエハ1の裏面に酸化膜が形成されないので好ましい。
ウエハ1はボートやトレイに搭載して熱処理炉内に静置しても良く、ベルトコンベアで炉内を移送しても良い。これにより、シリコンウエハ1表面にN型領域6、シリコンウエハ1内にPN接合8が形成される。シリコン酸化膜4に被覆された領域にはリンが拡散されずP型のままであり、これにより表面のN型領域6は裏面まで連続して延びることはなく、これにより後に表面に形成される表面電極と裏面に形成される裏面電極とは隔離され、絶縁される。ウエハ1周縁部におけるシリコン酸化膜4のエッジ近傍ではリンがシリコン酸化膜4下にもぐりこんで拡散するので、シリコン酸化膜4の幅をその拡散長より大きくする必要がある。このため、絶縁回避のためシリコン酸化膜の幅を十分大きく、例えば0.1mm以上とることが望ましい。図6(a)ではシリコン酸化膜4で側面全体を覆い充分な幅を有している。
再び図1に戻る。リン拡散後に必要であれば、ウエハ表面に残った五酸化リンP5を例えばシリコンウエハに対してエッチング選択比の高い緩衝フッ酸(例えば、フッ酸:フッ化アンモニウム=1:10)で除去する(図1(f))。次に表面及び裏面に電極を形成する。裏面電極9として例えばアルミAl電極を形成する(図1(g))。アルミAl電極9の熱処理を高温で行なうために、アルミAlが部分的にシリコンウエハ1中に拡散してP+層10が形成され、ウエハ1のP型領域と電気的に接続される。裏面電極9はウエハ1裏面の大部分を占めるように大きく取って良い。表面電極11として例えば銀Ag電極を形成する(図1(h))。できるだけ多くの太陽光を受光できるように、銀電極11は表面の幾つかの小領域に形成する。例えば格子の交差点に銀電極11を配置する。これにより太陽電池が形成される。
以上、本実施の形態によれば、太陽電池の製造方法において、マスク材はシリコン酸化膜4になるので除去する必要がなく、レーザカットを行なわないのでウエハ1に歪や損傷を与えず、かつ表面のN型領域6は高分子化合物層2により裏面まで連続して延びることはないので、表面電極11と裏面電極9間を絶縁できる。また、レーザカットのように大型の装置を使用することもない。
〔第2の実施の形態〕
第1の実施の形態では、シリコーンゴムの固着、ドーパントを含む溶液3の乾燥、シリコーンゴムで形成した高分子化合物層2の酸化によるシリコン酸化膜4の形成、ドーパントとしてのリンの拡散を順次行う例を説明したが、本実施の形態では、連続熱処理炉を用いて、シリコン酸化膜の形成、ドーパントとしてのリンの拡散を連続的に行う例を説明する。
図7は熱処理工程における連続熱処理炉15の断面図の例を示す。図7の最下部に熱処理炉15の位置に対応する温度分布を示す。熱処理は、各熱処理工程の温度、雰囲気及び処理時間を調整して行えば良い。この例では第1ゾーンでシリコン酸化膜の形成を、第2ゾーンでリンの拡散を、第3ゾーンで徐冷を行う。第1の熱処理として、シリコン酸化膜の形成を例えば酸素雰囲気で300〜500℃×10分、第2の熱処理としてリンの拡散を例えば窒素雰囲気で900℃×5分、徐冷を10分とする。昇温及び降温は急に行わず、例えば一定の温度勾配をとって行う。熱処理炉15の第1ゾーンでは酸素雰囲気とするため酸素Oガスを流し、第2、第3ゾーンでは窒素雰囲気とするため窒素Nガスを流す。連続処理は基板をベルトコンベアのベルト16に載せて熱処理炉15中を移動する。これにより、連続的量産処理による効率的な処理が可能である。その他の工程は第1の実施の形態と同様であり、マスク材を除去する必要がなく、ウエハに歪や損傷を与えず、かつ表面電極と裏面電極間を絶縁できる。なお、シリコーンゴムの固着、ドーパントを含む溶液3の乾燥も、1つの連続熱処理炉内で行うことも可能である。
〔第3の実施の形態〕
第1の実施の形態ではウエハ1の周縁部に単体の高分子化合物層2を形成する例を説明したが、本実施の形態では、酸化シリコン粒子12としてのシリカ(SiO)粒子を含む高分子化合物層13を形成する例を説明する。
図8に本実施の形態におけるシリカを含む高分子化合物層13を示す。図8(a)はシリカ12を混入した高分子化合物層13を半導体ウエハ1側面に形成した状態で第1の実施の形態における図1(c)に相応する。図8(b)は周縁部の拡大図である。シリカ(SiO)12を混入したシリコーンゴム等を用いて形成した高分子化合物層13は、既に酸化シリコン粒子12を含んでいるので、酸化により密度の高い酸化シリコン膜4を形成できるという利点がある。また、高分子化合物層13形成時は疎水性のシリコーンゴム等が表面の大部分に存在するので疎水性を示し、この状態でドーパントを含む水溶液3をスプレー、スピンコートすると、水溶液3はシリカを混入した高分子化合物層13のエッジまでしか広がらない。
ここで、シリカ12表面をイソシアネート化合物で化学修飾し、側鎖若しくは末端にアルコール基で変性したシリコーンと混合しても良い。また、変性したシリコーンに代えてアクリル又はポリアルコール等を用いても良い。これにより、撥水性を高めることができ、水溶液を確実にはじくことができる。
シリカ12を含む高分子化合物層13の形成前及びシリコン酸化膜4形成後の工程は第1の実施の形態と同様であり、マスク材を除去する必要がなく、ウエハに歪や損傷を与えず、かつ表面電極と裏面電極間を絶縁できる。
また、本発明は、以上の実施の形態に記載の太陽電池の製造方法をコンピュータに実行させるためのプログラムとしても実現可能である。プログラムはコンピュータの内蔵メモリに蓄積して使用してもよく、コンピュータ周辺の記憶装置に蓄積して使用してもよく、インターネットからダウンロードして使用しても良い。また、当該プログラムを記録した記録媒体としても実現可能である。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、実施の形態に種々変更を加えられることは明白である。
例えば、以上の実施の形態では、半導体ウエハがP型のシリコンウエハで、N型のリンをドーパントとして用いる例を説明したが、N型のドーパントは砒素、アンチモン、ビスマスでも良い。また、N型のシリコンウエハで、P型のボロン、インジュームをドーパントとして用いても良く、GaAs、InSb等の化合物半導体ウエハにSi、Geをドーパントとして用いても良い。また、以上の実施の形態では、高分子化合物としてシリコーンゴムを用いる例を主に説明したが、シリコーン樹脂、シリコーンオイルを用いても良い。また、熱処理工程においてベルトコンベア式の連続熱処理炉の代わりに1つの熱処理炉で温度、雰囲気及び時間をプログラムして目的の異なる熱処理を連続的に行うことも可能であり、個別の熱処理炉を用いて順次熱処理を行っても良い。また、シリコン酸化膜を形成する工程では低温熱処理に変えてUV照射やオゾン照射しても良い。また、リン拡散のマスク材として使用したシリコン酸化膜は必ずしも除去する必要がなく、リン拡散後に除去することは工程の増加になるが、除去することも可能である。その他、熱処理の温度、時間等は適宜変更可能である。
本発明は太陽電池の製造方法に利用できる。
第1の実施の形態による太陽電池の製造方法の処理フロー例を示す図である。 シリコーンオイルの分子構造を例示する図である。 高分子化合物層の形成プロセスを示す図である。 ウエハの周縁部に高分子化合物層を形成する方法の例を示す図である。 高分子化合物層の酸化を説明するための図である。 シリコン酸化膜をマスクとするリン拡散を説明するための図である。 熱処理工程における連続熱処理炉の断面図の例である。 第3の実施の形態におけるシリカを含む高分子化合物層を示す図である。
符号の説明
1 半導体ウエハ
2 高分子化合物層
3 ドーパントを含む溶液
4 シリコン酸化膜
5 五酸化リン
6 N型領域
8 PN接合
9 裏面電極
10 P+層
11 表面電極
12 酸化シリコン粒子
13 酸化シリコン粒子を含む高分子化合物層
15 熱処理炉
16 ベルトコンベアのベルト

Claims (6)

  1. 半導体ウエハの周縁部にシロキサン結合を有する高分子化合物層を形成する工程と;
    前記高分子化合物層が形成された半導体ウエハの表面にドーパントを含む溶液を塗布する工程と;
    第1の熱処理により前記高分子化合物層をシリコン酸化膜に変化させる工程と;
    第2の熱処理により前記溶液から前記半導体ウエハに前記ドーパントを拡散してPN接合を形成する工程とを備える;
    太陽電池の製造方法。
  2. 前記高分子化合物層が疎水性であり、前記溶液が水溶液である;
    請求項1に記載の太陽電池の製造方法。
  3. 半導体ウエハの周縁部にシロキサン結合を有する高分子化合物層を形成する工程と;
    前記高分子化合物層が形成された半導体ウエハの表面にドーパントを含む溶液を塗布する工程と;
    第2の熱処理により前記溶液から前記半導体ウエハに前記ドーパントを拡散してPN接合を形成する工程とを備え;
    前記高分子化合物層が疎水性であり、前記溶液が水溶液である;
    太陽電池の製造方法。
  4. 前記高分子化合物層がシリコーン樹脂、シリコーンオイル又はシリコーンゴムのいずれかから成る;
    請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の太陽電池の製造方法。
  5. 前記半導体ウエハがP型シリコンであり、前記ドーパントがリンである;
    請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の太陽電池の製造方法。
  6. 半導体ウエハの周縁部に酸化シリコン粒子を含む高分子化合物層を形成する工程と;
    前記高分子化合物層が形成された半導体ウエハの表面にドーパントを含む溶液を塗布する工程と;
    第1の熱処理により前記高分子化合物層をシリコン酸化膜に変化させる工程と;
    第2の熱処理により前記溶液から前記半導体ウエハに前記ドーパントを拡散してPN接合を形成する工程とを備える;
    太陽電池の製造方法。
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