JP2006310389A - 太陽電池の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 優れた光電変換効率を有する裏面接合型太陽電池を、低コストで歩留まりよく製造する方法を提供する。
【解決手段】 本発明は、結晶シートの片面にp型領域およびn型領域を有する太陽電池の製造方法であって、冷却された基板の主面の片面または両面を、半導体材料を含有するシート材料の融液に接触させ、シート材料の結晶を基板上に成長させて結晶シートを形成する工程と、基板上の結晶シートの片面に、p型領域およびn型領域を形成する工程と、p型領域およびn型領域の上に電極を形成する工程と、結晶シートを基板から剥離する工程とを備えることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体材料を含む融液から形成した結晶シートより太陽電池を製造する方法に関する。特に、低コストの太陽電池を製造する方法に関する。
従来より、裏面に一方の導電型の電極と他方の導電型の電極、すなわちp型電極とn型電極の両者を有する裏面接合型太陽電池が開発されている(特許文献1参照)。このような裏面接合型太陽電池では、pn接合が裏面に存在し、吸収光により励起されて発生する少数キャリアは受光面近傍に多数存在するため、少数キャリアを効率よく収集するには、基板バルク層の少数キャリアの長寿命化、または、基板の薄型化が重要となる。すなわち、このタイプの太陽電池において優れた光電変換効率を得るためには、受光により基板で発生した少数キャリアを、裏面近くまで到達させることが必要とされる。
このため、基板バルク層における少数キャリアの長寿命化の手段として、元々少数キャリア寿命の長い高品質なFZ基板または比較的低コストなCZ基板を利用する方法が有効である。FZ基板は、浮遊帯溶融(floating zone melting)法により製造することができる。また、CZ基板は、チョクラルスキー(Czochralski)法により製造することができるが、コストが高いという問題がある。
また、薄型のシリコン基板として、結晶シートを用いる方法がある。太陽電池に用いられている結晶シートは、図7および図8に示すような凹凸部を有する基板を冷却し、冷却した基板の凹凸部の表面を、半導体材料を含有する融液に接触させ、熔融した材料の結晶を凹凸部の表面に成長させる方法により製造することができる(特許文献2参照)。使用する製造装置としては、図9に示すように、基板96を基板搬送機構91に保持し、基板96を融液95に浸漬することにより、基板96の表面に結晶シートを形成する装置90が提案されている(特許文献3および特許文献4参照)。
この装置90は、基板搬送機構91を備え、基板搬送機構91は水平方向移動用モータ91bを有し、水平方向移動用モータ91bにより、基板搬送機構91および基板搬送機構91に保持された基板96を、水平方向92に自由に移動することが可能である。水平方向移動軸92aは垂直方向移動用モータ93bと連結され、水平方向移動軸92aは垂直方向移動軸93aに沿って移動可能である。
たとえば、垂直方向移動軸93aを、歯を刻んだリニアレールとし、垂直方向移動用モータ93bを作動させることで、水平方向移動軸92aと、基板搬送機構91と、基板96を、垂直方向93に自由に移動することが可能である。したがって、基板96は、水平方向92と垂直方向93を自由に移動することができる。水平方向移動軸92aの下方には、融液95を保持するるつぼ94と、融液95を加熱するための加熱機構94aが配置されている。融液95の上方には、熱遮蔽機構94bが配置されている。したがって、このような装置と製造方法により、良好な結晶構造の薄型結晶シートを製造することができる。
薄型結晶シートの片面にpn接合を形成し、太陽電池を製造することができるが、基板を薄くすると、太陽電池製造工程で割れが発生しやすいという問題がある。このため、補強構造が提案されているが、非常に複雑な工程となるため、工程を簡略化し、さらなる低コスト化の要求がある(特許文献1参照)。また、溶融シリカ焼結体を一面に形成して強度を増すことにより、割れにくくした太陽電池が提案されている(特許文献5参照)。
特開平10−144945号公報 特開2001−223172号公報 特開2003−59849号公報 特開2003−183015号公報 特開2004−140023号公報
本発明の課題は、優れた光電変換効率を有する裏面接合型太陽電池を、低コストで歩留まりよく製造する方法を提供することにある。
本発明は、結晶シートの片面にp型領域およびn型領域を有する太陽電池の製造方法であって、冷却された基板の主面の片面または両面を、半導体材料を含有するシート材料の融液に接触させ、シート材料の結晶を基板上に成長させて結晶シートを形成する工程と、基板上の結晶シートの片面に、p型領域およびn型領域を形成する工程と、p型領域およびn型領域の上に電極を形成する工程と、結晶シートを基板から剥離する工程とを備えることを特徴とする。
また、本発明は、他の局面によれば、結晶シートの片面にp型領域およびn型領域を有する太陽電池の製造方法であって、冷却された基板の主面の片面または両面を、半導体材料を含有するシート材料の融液に接触させ、シート材料の結晶を基板上に成長させて結晶シートを形成する工程と、基板上の結晶シートの片面に、p型領域およびn型領域を形成する工程と、結晶シートを基板から剥離する工程と、p型領域およびn型領域の上に電極を形成する工程とを備えることを特徴とする。
基板は、母材と、基板の結晶シート形成面に被覆層とを有し、母材が、黒鉛、炭化ケイ素、石英、窒化硼素、アルミナ、酸化ジルコニウム、溶融シリカ焼結体、または、シリコン結晶からなり、被覆層が、炭化珪素、窒化硼素、窒化ケイ素、および、酸化ケイ素からなる群より選択する少なくとも一種からなる態様が好ましい。結晶シートを基板から剥離する工程は、エッチングにより被覆層を除去して実施することができる。
母材が溶融シリカ焼結体からなり、被覆層が窒化ケイ素からなり、結晶シートを基板から剥離する工程は、リン酸溶液を用いたエッチングにより被覆層を除去して実施する態様が好ましい。窒化ケイ素からなる被覆層は、プラズマCVD法により形成することができる。母材がシリコン結晶からなり、被覆層が酸化ケイ素からなり、結晶シートを基板から剥離する工程は、フッ酸溶液を用いたエッチングにより被覆材料を除去して実施する態様が好ましい。酸化ケイ素からなる被覆層は、熱酸化法、常圧CVD法または低圧CVD法により形成することができる。被覆層は、厚さが0.01mm以上、1mm以下が好適である。
高効率の太陽電池を低コストで大量に製造することができる。
本発明の太陽電池の製造方法は、冷却された基板の主面の片面または両面を、半導体材料を含有するシート材料の融液に接触させ、シート材料の結晶を基板上に成長させて結晶シートを形成する工程と、基板上の結晶シートの片面に、p型領域およびn型領域を形成する工程と、p型領域およびn型領域の上に電極を形成する工程と、結晶シートを基板から剥離する工程とを備えることを特徴とする。かかる方法により、片面にp型領域およびn型領域を備える裏面接合型太陽電池であって、光電変換効率の高い太陽電池を低コストで歩留まりよく製造することができる。
p型領域およびn型領域の上に電極を形成した後、結晶シートを基板から剥離する代わりに、結晶シートを基板から剥離した後、p型領域およびn型領域の上に電極を形成する方法によっても同様に、光電変換効率の高い裏面接合型太陽電池を低コストで歩留まりよく製造することができる。
実施の形態1
結晶シートの形成方法を、図5に例示する。まず、図5(a)に示すような母材52を用意し、少なくとも結晶シート55を形成する側に被覆層53を形成し、基板51を得る(図5(b))。つぎに、冷却した基板51の主面51a,51bの片面または両面をシート材料の融液54に接触させ、シート材料の結晶を基板51上に成長させて結晶シート55を形成する(図5(c))。結晶シート形成後、エッチングにより被覆層を除去することにより、結晶シート55と母材52を分離することができる(図5(d))。
シート材料は、シリコン、ゲルマニウムなどの半導体材料を含有するものを使用できる。シート材料の融液の温度は、使用する材料の融点に近過ぎると、冷却されている基板が融液に接することにより、融液が湯面凝固を起こすことがある。このため、融点よりある程度高温とする態様が好ましい。たとえば、シート材料がシリコンである場合、融液の温度は、シリコンの融点1420℃より高い1430℃以上に調整するのが望ましい。
基板を構成する母材は、黒鉛、炭化ケイ素、石英、窒化硼素、アルミナ、酸化ジルコニウム、溶融シリカ焼結体、または、シリコン結晶からなるものを使用することができる。一方、被覆層は、炭化珪素、窒化硼素、窒化ケイ素もしくは酸化ケイ素、または、これらの混合物からなるものを使用することができ、被覆層は、結晶シートの割れを防止し、結晶シートの回収を行ないやすくする観点から選択するのが好ましい。図6に、本発明の製造方法において好ましく使用することができる基板を例示する。この例では、基板61は、母材62の全面に被覆層63を形成しているが、母材の主面のうち、結晶シートを形成する面のみに被覆層を形成した基板も有効に使用することができる。
基板は、主面の片面または両面に凹凸を有するものが好ましい。主面が凹凸を有すると、冷却した基板をシート材料の融液に浸漬することにより、基板上の凸部の先端にシート材料の結晶核が発生し、隣接する先端から成長して来た結晶と凹部の上で接触し、結合することにより、結晶シートを安定して成長させることができる。凸部は、図7に示すように線状に形成しても有効である。また、図8に示すように点状に形成しても有効である。
凸部のピッチは、成長する結晶の粒径を大きくする点で、0.05mm以上が好ましい。また、凸部のピッチは、融液との接点を多くすることにより、結晶シートの成長速度を高める点で、5mm以下が好ましい。一方、凹部は、V字状の溝またはU字状の溝とすることができる。溝の深さを0.05mm以上とすると、融液が溝の底にまで到達せず、接触面積が小さいため、結晶シートの剥離が簡単になる点で好ましい。
たとえば、シート材料がシリコンであり、母材が溶融シリカ焼結体からなり、基板の結晶シート形成面に窒化ケイ素からなる被覆層を有する基板を用いて、基板上に厚さ0.1mm程度の多結晶シートを形成することができる。また、シート材料をシリコンとし、母材がシリコン結晶からなり、酸化ケイ素からなる被覆層を形成した基板を用いて、厚さ0.1mm程度の結晶シートを基板上に形成することができる。したがって、結晶シートの薄型化を図ることができ、少量のシート材料で結晶シートを形成できるため、さらに低コストの太陽電池を製造することができる。
窒化ケイ素または酸化ケイ素などからなる被覆層は、厚くすると、形成するのに時間とコストがかかる点で、厚さは、1mm以下が好ましく、0.3mm以下がより好ましい。また、後の工程において、結晶シートの基板からの分離を容易にする点から、厚さは0.01mm以上が好ましく、0.1mm以上がより好ましい。窒化ケイ素からなる被覆層は、プラズマCVD法により母材の表面に形成することができる。また、窒化ケイ素は、リン酸溶液により容易に除去できるため、リン酸溶液を用いたエッチングにより、窒化ケイ素からなる被覆層を除去して、結晶シートを基板から容易に剥離することが可能である。したがって、結晶シートを形成する側に所定の被覆層を形成した基板を用い、被覆層をエッチングにより除去して結晶シートを基板から剥離するため、複雑な工程を経ることなく、薄型結晶シートの割れを抑えることができる。
酸化ケイ素からなる被覆層は、母材がシリコン結晶からなる場合、母材の表面を熱酸化することにより形成することができる。また、シリコン結晶の全面を熱酸化した後、片面にレジストを塗布し、レジストを塗布していない面をフッ酸溶液で処理し、表面の熱酸化膜を除去する方法により、母材の片面に酸化ケイ素からなる被覆層を形成することができる。そのほか、母材の表面に常圧CVD法または低圧CVD法により、酸化ケイ素からなる被覆層を形成することができる。また、酸化ケイ素は、フッ酸溶液により容易に除去できるため、フッ酸溶液を用いたエッチングにより、酸化ケイ素からなる被覆層を除去して、結晶シートを基板から容易に剥離することができる。したがって、同様に、薄型結晶シートの割れを抑えることができる。
図9に示すような構造を有する装置90により基板を作成する具体例を示す。この基板96は、母材が溶融シリカ焼結体からなり、母材の主面のうち結晶シートを形成する面にのみ窒化ケイ素からなる被覆層を形成してある。まず、比抵抗が2Ω・cmとなるように、ボロンを配合したシリコンを加熱し、1430℃の融液を用意する。つづいて、図9に示すように、融液95から離れた位置Aで、基板96を基板搬送機構91に装着した後、基板96に窒素ガスを600L/分で吹き付けて冷却する(図示していない。)。
つぎに、水平方向移動用モータ91bにより、融液95の直上まで基板96を搬送した後、水平方向移動用モータ91bおよび垂直方向移動用モータ93bをそれぞれ独立に駆動させて、基板96に任意の軌道を与えながら、基板96をシリコンの融液95に接触させる。つづいて、融液95から基板96を取出すことにより、基板96上に結晶シートを形成する。最後に、水平方向移動用モータ91bおよび垂直方向移動用モータ93bにより、基板96を融液95から離れた位置Bまで搬送した後、基板搬送機構91から基板96を取外すと、基板付き結晶シートが得られる。
結晶シートの形成工程と、その後の太陽電池の製造工程を図1および図2に示す。この太陽電池は、結晶シートの主面のうち受光面ではない方の面にp型電極とn型電極を有する裏面接合型太陽電池である。まず、溶融シリカ焼結体からなる母材2の結晶シート形成面に、窒化ケイ素からなる被覆層3を形成した基板1を用意し(図1(a))、上述の方法と同様にして、基板1上に結晶シート5を形成する(図1(b))。得られた基板付き結晶シートの表面を水酸化ナトリウム溶液によりエッチングする。
つぎに、結晶シート5に、不純物拡散層を形成するために不純物を含むペースト材6を塗布する(図1(c))。このペースト材6は、p型不純物ペースト材6aと、n型不純物ペースト材6bとからなり、所望のパターン状に塗布する。p型不純物ペースト材6aは、たとえば、ホウ素または他のIII族元素を含有する。また、n型不純物ペースト材6bは、たとえば、リンまたは他のV族元素を含有する。なお、これらの不純物を含む限り、ペースト材の組成は従来より公知のものを使用することができる。
ペースト材6を所望のパターン形状に塗布する方法には、スクリーン印刷またはインクジェット印刷などがある。また、パターンの形状は、結晶シート内に発生する少数キャリアを効率良く収集するために、p型領域とn型領域が交互に並ぶような形状が望ましい。p型不純物ペースト材6aおよびn型不純物ペースト材6bを塗布した後、ペースト材6に含まれる有機溶媒成分を蒸発させるために、100℃〜200℃程度で乾燥する態様が好ましい。
その後、ペースト材6を塗布した面全体に拡散防止膜7を形成する(図1(d))。拡散防止膜7は、ペースト材6に含まれるp型不純物およびn型不純物を結晶シート中に拡散させる際に、ペースト材6から結晶シート以外に不純物が拡散するのを防止するために形成する。拡散防止膜6として、酸化ケイ素膜を常圧CVD法により形成することができる。また、酸化ケイ素を含む溶液を塗布して形成することができる。
つぎに、結晶シート5に不純物拡散層を形成する(図1(e))。不純物拡散層は、結晶シート5を、好ましくは700℃〜1000℃に昇温した石英炉内で30分間〜60分間程度、保持することにより形成することができる。p型不純物ペースト材6a中のホウ素などとn型不純物ペースト材6b中のリンなどが、結晶シート5中に拡散し、結晶シートの受光面と反対面にp型不純物拡散層であるp型領域4aと、n型不純物拡散層であるn型領域4bを形成する。不純物拡散層の形成温度は、750以上がより好ましく、800℃以上が特に好ましい。また、950℃以下がより好ましく、900℃以下が特に好ましい。
つづいて、フッ酸に浸漬することにより、p型不純物ペースト材6a、n型不純物ペースト材6bおよび拡散防止膜7を除去し(図1(f))、結晶シート5の表面に、表面再結合を抑制するためにパッシベーション膜8aを形成する(図1(g))。パッシベーション膜として、たとえば、熱酸化により酸化ケイ素膜を形成する。また、プラズマCVD法により窒化ケイ素膜を形成する。
つぎに、不純物拡散層に電気的接続を形成するために、p型領域4aおよびn型領域4bの上にそれぞれ形成されているたパッシベーション膜8aを所定の形状に除去する(図2(a))。エッチングペーストをスクリーン印刷により所定の形状に形成して、除去を行なったが、フォトレジストを所定のパターンに窓開け形成した後、酸エッチングを行なってもよい。除去する形状は、ドット形状またはライン形状などとすることができ、不純物拡散層の配置および形状に応じて適宜選択することができる。また、不純物拡散層以外の部分に電極9を形成することのないように、不純物拡散層より少し小さめにパッシベーション膜を除去する態様が好ましい。
その後、パッシベーション膜が除去された部分に合せて電極材料を付着し、p型領域4aおよびn型領域4bに、それぞれp型電極9aおよびn型電極9bを形成する(図2(b))。電極材料は、太陽電池に発生する光電流を十分に外部へ取り出せるように、銀、アルミなどの高導電性材料を用いることが好ましい。また、電極材料を付着させる方法は、高真空中での電子ビーム加熱による蒸着法、銀などの金属材料を含むペーストのスクリーン印刷法またはめっき法などが好ましい。なお、電極材料とシリコンとの良好なオーム性接触を得るために、蒸着やスクリーン印刷による電極材料の付着後に400℃〜500℃の熱処理を行なう態様が望ましい。
つづいて、パッシベーション膜8bおよび電極9上に、耐酸性レジスト7aを形成した後(図2(c))、リン酸溶液に浸漬して被覆層3をエッチングすることにより除去して、結晶シート5を基板1から剥離することができる(図2(d))。本実施の形態においては、基板上で結晶シートに電極を形成した後、結晶シートを基板から剥離する。したがって、製造中に薄型の結晶シートの割れが発生しにくいという利点がある。除去された母材2は再利用が可能である。その後、結晶シート5の受光面をフッ硝酸によりエッチングしてから、耐酸性レジスト7aを除去する(図2(e))。
最後に、結晶シート5の受光面にパッシベーション膜8cを形成する(図2(f))。パッシベーション膜8cとして窒化ケイ素膜を形成すると、屈折率が2.1程度であるため、受光面での反射を抑制する機能が大きい点で好ましい。なお、不要な端部は必要に応じてレーザにより切断除去する。以上の工程により、結晶シートの受光面の裏側にp型電極およびn型電極を有する裏面接合型太陽電池を低廉なコストで歩留まりよく製造することができる。また、この太陽電池は、優れた光電変換効率を有する。
実施の形態2
本実施の形態における太陽電池の製造方法を図3と図4に示す。この製造方法は、実施の形態1における図1(a)〜図1(e)に示す工程と同様に、まず、熔融シリカ焼結体からなる母材32と、結晶シート35の形成面に、窒化ケイ素からなる被覆層33を有する基板31を用意し(図3(a))、基板31上に結晶シート35を形成する(図3(b))。つぎに、結晶シート35に、不純物拡散層を形成するために不純物を含むペースト材36を塗布する(図3(c))。このペースト材36は、p型不純物ペースト材36aと、n型不純物ペースト材36bとからなり、所望のパターン状に塗布する。その後、ペースト材36を塗布した面全体に拡散防止膜37を形成する(図3(d))。つぎに、結晶シートの35に不純物拡散層を形成する(図3(e))。不純物拡散層は、p型不純物拡散層であるp型領域34aおよびn型不純物拡散層であるn型領域34bとからなる。
つづいて、リン酸溶液に浸漬して、窒化ケイ素からなる被覆層33をエッチングにより除去して、結晶シート35を母材32から分離する(図4(a))。実施の形態1と異なり、拡散防止膜37により保護されているため、耐酸性レジストを形成する必要がない点で有利である。除去された母材32は再利用が可能である。つづいて、結晶シート35の受光面を、水酸化ナトリウム溶液によりエッチングする(図示していない。)。
その後の工程は、実施の形態1における図1(f)〜図1(g)および図2(a)〜図2(b)に示す工程と同様であり、まず、フッ酸に浸漬することにより、p型不純物ペースト材36a、n型不純物ペースト材36bおよび拡散防止膜37を除去し(図4(b))、結晶シート35の主面にパッシベーション膜38a,38bを形成する(図4(c))。つぎに、不純物拡散層に電気的接続を形成するために、p型領域34aおよびn型領域34bの上にそれぞれ形成されているたパッシベーション膜38aを所定の形状に除去する(図4(d))。つぎに、p型電極39aおよびn型電極39bからなる電極39を形成する(図4(e))。
以上の工程により、結晶シートの受光面の裏側にp型電極およびn型電極を有する裏面接合型太陽電池を低廉なコストで歩留まりよく製造することができる。また、この太陽電池は、優れた光電変換効率を有する。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
高効率の太陽電池を低コストで大量生産することができる。
本発明の太陽電池の製造方法を示す工程図である。 本発明の太陽電池の製造方法を示す工程図である。 本発明の太陽電池の他の製造方法を示す工程図である。 本発明の太陽電池の他の製造方法を示す工程図である。 本発明に用いられる結晶シートの形成方法を示す工程図である。 本発明の製造方法において好ましく使用することができる基板の構造を示す断面図である。 基板の形状を示す斜視図である。 基板の形状を示す斜視図である。 結晶シートの製造装置を示す模式図である。
符号の説明
1,31,51 基板、2,32,52 母材、3,33,53 被覆層、4a,34a p型領域、4b,34b n型領域、5,35,55 結晶シート、9,39 電極、54 融液。

Claims (10)

  1. 結晶シートの片面にp型領域およびn型領域を有する太陽電池の製造方法であって、
    冷却された基板の主面の片面または両面を、半導体材料を含有するシート材料の融液に接触させ、シート材料の結晶を基板上に成長させて結晶シートを形成する工程と、
    前記基板上の結晶シートの片面に、p型領域およびn型領域を形成する工程と、
    前記p型領域および前記n型領域の上に電極を形成する工程と、
    前記結晶シートを前記基板から剥離する工程と
    を備えることを特徴とする太陽電池の製造方法。
  2. 結晶シートの片面にp型領域およびn型領域を有する太陽電池の製造方法であって、
    冷却された基板の主面の片面または両面を、半導体材料を含有するシート材料の融液に接触させ、シート材料の結晶を基板上に成長させて結晶シートを形成する工程と、
    前記基板上の結晶シートの片面に、p型領域およびn型領域を形成する工程と、
    前記結晶シートを前記基板から剥離する工程と、
    前記p型領域および前記n型領域の上に電極を形成する工程と
    を備えることを特徴とする太陽電池の製造方法。
  3. 前記基板は、母材と、前記基板の結晶シート形成面に被覆層とを有し、
    前記母材は、黒鉛、炭化ケイ素、石英、窒化硼素、アルミナ、酸化ジルコニウム、溶融シリカ焼結体、または、シリコン結晶からなり、
    前記被覆層は、炭化珪素、窒化硼素、窒化ケイ素、および、酸化ケイ素からなる群より選択する少なくとも一種からなる
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の太陽電池の製造方法。
  4. 結晶シートを基板から剥離する前記工程は、エッチングにより被覆層を除去して実施することを特徴とする請求項3に記載の太陽電池の製造方法。
  5. 前記母材は溶融シリカ焼結体からなり、前記被覆層は窒化ケイ素からなり、結晶シートを基板から剥離する前記工程は、リン酸溶液を用いたエッチングにより被覆層を除去して実施することを特徴とする請求項4に記載の太陽電池の製造方法。
  6. 窒化ケイ素からなる前記被覆層は、プラズマCVD法により形成することを特徴とする請求項5に記載の太陽電池の製造方法。
  7. 前記母材はシリコン結晶からなり、前記被覆層は酸化ケイ素からなり、結晶シートを基板から剥離する前記工程は、フッ酸溶液を用いたエッチングにより被覆材料を除去して実施することを特徴とする請求項4に記載の太陽電池の製造方法。
  8. 酸化ケイ素からなる前記被覆層は、熱酸化法により形成することを特徴とする請求項7に記載の太陽電池の製造方法。
  9. 酸化ケイ素からなる前記被覆層は、常圧CVD法または低圧CVD法により形成することを特徴とする請求項7に記載の太陽電池の製造方法。
  10. 前記被覆層は、厚さが0.01mm以上、1mm以下であることを特徴とする請求項5または7に記載の太陽電池の製造方法。
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