JP2008281127A - バネ座金 - Google Patents

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Abstract

【課題】ボルト締付けの際のバネ座金のボルト軸線方向における弾性変形量を、ボルトに緩みが生じた際のバネ座金のボルト軸線方向における復元量よりも小さくさせることできる構造を有するバネ座金を提供すること。
【解決手段】本発明のバネ座金は、一枚の板材を第一の折り曲げ線に沿って折り曲げる第一の折り曲げ加工と、第一の折り曲げ線と所定の角度を有して交差する第二の折り曲げ線に沿って第一の折り曲げ加工後の板材を折り曲げる第二の折り曲げ加工と、第二の折り曲げ線上に中心を有するボルト用挿通穴を加工する穴加工とにより形成され、第一の折り曲げ加工では、ボルトに緩みが生じた際にバネ座金がボルト軸線方向において拡張変形しうる量となる復元量が所定量となるようにされ、第二の折り曲げ加工においては、ボルトを締付ける際のバネ座金のボルト軸線方向における弾性変形量が上記復元量よりも小さくなるようにされる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ボルトにより被締結物を締結する際に用いる緩み止め用座金であって、特に、一枚の板材から形成されるバネ性を有する座金すなわちバネ座金に関する。
ボルトやナット等からなるボルト締結体は、その締付け時にボルト軸部がその軸線方向に伸びて、そのバネ反力により被締結物を締付ける。このようなボルト締結体においては、ボルトの締付け後において、例えばボルト締結体や被締結物の座面にへたりが生じた場合、ボルト軸部の伸び量が減少して、ボルトの軸力が低下する、いわゆる緩みが生じる。そして、この緩みが原因で、ボルト締結体の被締結物からの脱落などがもたらされる場合がありうる。
こうしたボルトの緩みを抑えるためにバネ性を有するバネ座金が用いられている。該バネ座金は、ボルトと被締結物との間あるいはナットと被締結物との間に配設されて、ボルト締付け時に弾性変形し、何らかの原因に起因してボルト軸部の伸びが減少した際に、弾性変形されたバネ座金がもとの状態に復元しようとする力すなわちバネ反力で、ボルトやナットの座面と被締結物の座面との間を押し広げ、軸力低下を抑えることにより、ボルトの緩みを防止する。
このようなバネ座金においては、ボルト締付け時に生じるバネ座金のバネ反力を大きくすることで、優れた緩み止め効果をもたらすことが可能となる。
特開2003−148441号公報 実開昭60−67415号公報
しかしながら、ボルト締付け時に生じるバネ座金のバネ反力を大きくすべく、ボルト締付け時におけるバネ座金の弾性変形量を大きくするようにする場合には、弾性変形前のバネ座金のボルト軸線方向の高さは大きいものとなり、これに伴い、ボルトの長さやボルト穴の深さを大きくする必要が生じ、このことは、ボルト締結体構造のコンパクト化を阻害する要因となる。また、ボルト締付け時におけるバネ座金の弾性変形量を大きくするようにする場合には、ボルトの締付けに必要なボルトあるいはナットの締付け回転角量が大きくなり、ボルト締付けの際の作業性の悪化をもたらす。
一方で、ボルト締結体構造のコンパクト化及びボルト締付けの際の作業性の向上を図るべく、バネ座金のバネ定数を大きくすることでバネ座金のバネ反力を維持しつつ、ボルト締付けの際のバネ座金のボルト軸線方向における弾性変形量と、ボルトに緩みが生じた際にバネ座金がボルト軸線方向において拡張変形しうる量となる復元量とをともに小さいものとした場合、ボルトに緩みが生じた際のバネ座金の復元量が小さいが故に、ボルトの緩みに対してバネ座金のバネ反力が作用する範囲が狭くなってしまうという問題が生じる。例えば、ボルト締結体や被締結物の座面に、バネ座金のバネ反力が作用する範囲を越えるような大きなへたりが生じた場合には、バネ座金のバネ反力がボルトの緩みに対して作用することできず、被締結物からのボルトやナットの脱落をもたらす可能性がある。
本発明は上記課題に鑑み、ボルト締付けの際のバネ座金のボルト軸線方向における弾性変形量とボルトに緩みが生じた際のバネ座金のボルト軸線方向における復元量とを相違させることができる構造、具体的には、ボルト締付けの際のバネ座金のボルト軸線方向における弾性変形量を、ボルトに緩みが生じた際のバネ座金のボルト軸線方向における復元量よりも小さくさせることできるような構造を有し、バネ座金が所定のバネ性を有しつつ、ボルト締結体構造のコンパクト化及びボルト締付けの際の作業性の向上を図ることを可能にするとともに、ボルトの緩みに対するバネ座金のバネ反力の作用範囲の向上を図ることが可能なバネ座金を提供することを目的とする。
尚、特許文献1においては、金属製の板材を二つ折りにして、該折り目を介して連接する二つの面にそれぞれ挿通孔を設けたバネ座金が開示されている。また、特許文献2においては、直径を通る中央線で、所定角度に折り曲げて山形状に形成したバネ座金が開示されている。しかしながら、特許文献1及び特許文献2に開示されているバネ座金は、ボルト締付けの際のバネ座金のボルト軸線方向における弾性変形量とボルトに緩みが生じた際のバネ座金のボルト軸線方向における復元量とは同一なものであり、本発明で実現されるバネ座金とは構成要件が異なるものである。
請求項1に記載の発明によれば、ボルトにより被締結物を締結する際に用いる緩み止め用座金であって、一枚の板材から形成されるバネ性を有するバネ座金において、前記バネ座金は、前記板材を第一の折り曲げ線に沿って折り曲げる第一の折り曲げ加工と、前記第一の折り曲げ線と所定の角度を有して交差する第二の折り曲げ線に沿って前記第一の折り曲げ加工後の板材を折り曲げる第二の折り曲げ加工と、前記第二の折り曲げ線上に中心を有するボルト用挿通穴を加工する穴加工とにより形成され、前記第一の折り曲げ加工においては、ボルトに緩みが生じた際に前記バネ座金がボルト軸線方向において拡張変形しうる量となる復元量が所定量となるように、前記板材が前記第一の折り曲げ線に沿って折り曲げ加工され、前記第二の折り曲げ加工においては、ボルトを締付ける際の前記バネ座金のボルト軸線方向における弾性変形量に相当する前記第二の折り曲げ加工後の前記バネ座金の高さが前記復元量よりも小さくなるように、前記第一の折り曲げ加工後の板材が前記第二の折り曲げ線に沿って折り曲げ加工される、ことを特徴とするバネ座金が提供される。
すなわち、請求項1に記載の発明においては、第一の折り曲げ加工により、ボルトに緩みが生じた際にバネ座金がボルト軸線方向において拡張変形しうる量となる復元量が所定量となるように、板材が第一の折り曲げ線に沿って折り曲げ加工される。また、第二の折り曲げ加工により、ボルトを締付ける際のバネ座金のボルト軸線方向における弾性変形量に相当する第二の折り曲げ加工後のバネ座金の高さが上記バネ座金の復元量よりも小さくなるように、第一の折り曲げ加工後の板材が、第一の折り曲げ線と所定の角度を有して交差する第二の折り曲げ線に沿って折り曲げ加工される。更に、穴加工により、第二の折り曲げ線上に中心を有するボルト用挿通穴が加工される。ここで留意すべき点は、第一の折り曲げ線と所定の角度を有して交差する第二の折り曲げ線に沿って行われる第二の折り曲げ加工により、ボルトの締付けにより第二の折り曲げ線に沿った板材の折り曲げがなくなるまでの間、第一の折り曲げ線を回転軸線としたバネ座金の拡張変形を抑制することが可能となることである。
このような各加工により形成されたバネ座金によれば、ボルト締付けが行われると、バネ座金は押圧されて、第二の折り曲げ加工後のバネ座金のボルト軸方向における高さ分だけ弾性変形する。この際、ボルト用挿通穴の中心が第二の折り曲げ線上にあるため、ボルト締付けにより第二の折り曲げ線が押圧されることになり、ボルトの締付け完了状態においては第二の折り曲げ線に沿った折り曲がりがなくなり、この状態で座金は保持されることになる。そして、第二の折り曲げ線に沿った折り曲がりがなくなると、第一の折り曲げ線を回転軸線としたバネ座金の拡張変形が可能となり、ボルトに緩みが生じた際にバネ座金はボルト軸線方向において拡張変形することができ、第一の折り曲げ加工によりもたされるバネ座金の復元量の範囲においてボルトの緩みに対してバネ座金のバネ反力を作用させることが可能となる。
また、第二の折り曲げ加工において、ボルトを締付ける際のバネ座金のボルト軸線方向における弾性変形量に相当する第二の折り曲げ加工後のバネ座金の高さは、バネ座金の復元量よりも小さくなるように、第一の折り曲げ加工後の板材が第二の折り曲げ線に沿って折り曲げ加工されるために、ボルト締付けの際のバネ座金のボルト軸線方向における弾性変形量を、ボルトに緩みが生じた際のバネ座金のボルト軸線方向における復元量よりも小さくさせることできるような構造を有するバネ座金を実現することが可能となる。
請求項2に記載の発明によれば、前記第一の折り曲げ加工前の板材は、対称形状に形成され、前記第一の折り曲げ線は、前記対称形状の対称軸線と一致し、前記第二の折り曲げ線は、前記第一の折り曲げ線の中点を通り且つ前記第一の折り曲げ線と90°の角度を有して交差する、ことを特徴とする請求項1に記載のバネ座金が提供される。
各請求項に記載の発明によれば、ボルト締付けの際のバネ座金のボルト軸線方向における弾性変形量を、ボルトに緩みが生じた際のバネ座金のボルト軸線方向において拡張変形しうる量となる復元量よりも小さくさせることできるような構造を有するバネ座金を実現することができ、バネ座金が所定のバネ性を有しつつ、ボルト締結体構造のコンパクト化及びボルト締付けの際の作業性の向上を図ることを可能にするとともに、ボルトの緩みに対するバネ座金のバネ反力の作用範囲の向上を図ることが可能となる、共通の効果を奏する。
本発明のバネ座金の一実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明のバネ座金の一実施形態の概観を示す斜視図である。図1において、1はバネ座金、2は板材、3はボルト用挿通穴、4は第一の折り曲げ線、5は第二の折り曲げ線をそれぞれ示す。図1から理解されるように、本発明のバネ座金1は、一枚の板材2から形成されるバネ性を有するバネ座金であって、一枚の板材2を、第一の折り曲げ線4及び第二の折り曲げ線5に沿って2回折り曲げることにより形成される。また、本発明のバネ座金1には、第二の折り曲げ線5上に中心を有して形成されるボルト用挿通穴3が設けられている。
まず、図1に示される本発明のバネ座金1の製造方法について説明する。図2は、図1に示される本発明のバネ座金の製造方法の一実施形態を示す図である。
図2から理解されうるように、本発明のバネ座金1は、板材2を第一の折り曲げ線4に沿って折り曲げる第一の折り曲げ加工と、第一の折り曲げ線4と所定の角度を有して交差する第二の折り曲げ線5に沿って第一の折り曲げ加工後の板材2を折り曲げる第二の折り曲げ加工と、第二の折り曲げ線5上に中心を有するボルト用挿通穴3を加工する穴加工とにより形成される。
第一の折り曲げ加工においては、ボルトに緩みが生じた際に、バネ座金1のボルト軸線方向において拡張変形しうる量となる復元量が所定量となるように、板材2が第一の折り曲げ線4に沿って折り曲げ加工される。尚、本実施形態においては、板材2として金属製の板材が使用される。しかしながら、これに限定されることはなく、折り曲げ加工後に所定の上記復元量を実現しうる材料であれば、金属以外の材料を板材2に適用してもよい。
第二の折り曲げ加工においては、ボルトを締付ける際のバネ座金1のボルト軸線方向における弾性変形量に相当する第二の折り曲げ加工後のバネ座金1の高さが上記復元量よりも小さくなるように、第一の折り曲げ加工後の板材2が第二の折り曲げ線5に沿って折り曲げ加工される。ここで留意すべき点は、第一の折り曲げ線4と所定の角度を有して交差する第二の折り曲げ線5に沿って行う第二の折り曲げ加工は、ボルトの締付けにより第二の折り曲げ線に沿った板材の折り曲げがなくなるまでの間、第一の折り曲げ線4を回転軸線としたバネ座金の拡張変形すなわちバネ座金が開こうとする変形を抑制することを可能とすることである。
尚、図1に示す実施形態においては、第一の折り曲げ加工前の板材2は、対称形状を有して、特に長方形形状を有して形成されている。そして第一の折り曲げ線4は、長方形を2分割する対称軸線と一致する。また、第二の折り曲げ線5は、第一の折り曲げ線4の中点を通り、且つ、第一の折り曲げ線4と90°の角度を有して交差する。
しかしながら、第一の折り曲げ線4及び第二の折り曲げ線5は、これに限定されるものではない。例えば、第一の折り曲げ線4は、第一の折り曲げ加工前の板材2の対称軸線と一致させる必要なく該対称軸線からオフセットされていてもよい。また、第二の折り曲げ線5は、第一の折り曲げ線4の中点からオフセットされた第一の折り曲げ線4の点を通り、且つ、第一の折り曲げ線4と90°以外の角度、例えば80°の角度を有して交差するものとされてもよい。更に、第一の折り曲げ加工前の板材2は、長方形状以外の例えば正方形状のような対称形状に形成されてもよく、また、対称性を有しない形状に形成されてもよい。
尚、ボルト用挿通穴3の穴加工については、第一の折り曲げ加工前の板材2に予め加工が施されてもよく、また、第一の折り曲げ加工後であって第二の折り曲げ加工前に加工が施されてもよく、また、第二の折り曲げ加工後に加工が施されてもよい。
次に、このような各加工が施されて形成された本発明のバネ座金1の作用について説明する。図3は、本発明のバネ座金1の側面図であって、表面が平坦な定盤上にバネ座金1を配置して、バネ座金1の第二の折り曲げ線5上にボルト軸線方向の荷重を付与した際及び該付与した荷重を解除した際のバネ座金1の形態の移り変わりを説明するための図である。
図3に示されるように、本発明のバネ座金1に、該バネ座金1の第二の折り曲げ線5上を押圧するようなボルト軸方向の荷重が付与されると、第二の折り曲げ加工後のバネ座金1のボルト軸線方向における高さ(a)分だけ弾性変形し、第二の折り曲げ線5の沿った折曲がりがなくなった状態で保持されることになる。
第二の折り曲げ線5に沿った折り曲がりがなくなると、第一の折り曲がり線4を回転軸線としたバネ座金1の拡張変形の第二の折り曲げ加工による抑制が解除され、バネ座金1は、第一の折り曲がり線4を回転軸線としたバネ座金1の拡張変形が可能な状態とされる。この状態で、バネ座金1に付与されていたボルト軸線方向の荷重が解除されると、第一の折り曲げ加工によりもたらされたバネ座金1の所定の復元量すなわちバネ座金1がボルト軸線方向において拡張変形しうる量(b)だけ、バネ座金1は拡張変形する。
第二の折り曲げ加工においては、ボルトを締付ける際のバネ座金1のボルト軸線方向における弾性変形量に相当する第二の折り曲げ加工後のバネ座金1の高さ(a)が、バネ座金1の上記復元量(b)よりも小さくなるように、第一の折り曲げ加工後の板材2が第二の折り曲げ線5に沿って折り曲げ加工されるため、バネ座金1の上記復元量(b)は、第二の折り曲げ加工後のバネ座金1の高さ(a)よりも大きいものとなる。
次に、このような本発明のバネ座金1を、ボルトによる被締結物の締結に使用した際のバネ座金1の作用について説明する。図4は、本発明のバネ座金1を、ボルトによる被締結物の締結に使用した際のバネ座金1の作用について説明するための図である。図4において、10はボルト頭部、11はワッシャー、12は被締結物をそれぞれ示す。
図4に示される実施形態においては、被締結物12上にワッシャー11が配置され、本発明のバネ座金1がワッシャー11とボルト頭部10との間に配設される。図4に示されるように、バネ座金1にボルト頭部10を当接させボルトを締め付けていくと、バネ座金1は、被締結物12とボルト頭部10との間で押圧され、ボルト軸線方向における弾性変形量に相当する第二の折り曲げ加工後のバネ座金の高さ(a)だけ弾性変形する。その際、バネ座金1のボルト挿通穴3の中心が第二の折り曲げ線5上にあるため、バネ座金1の第二の折り曲げ線5が押圧されてバネ座金1は弾性変形することになる。
ボルトを締付けていき、ボルト軸線方向における弾性変形量に相当する第二の折り曲げ加工後のバネ座金1の高さ(a)だけバネ座金1が弾性変形されたボルト締め付けの完了状態においては、バネ座金1は、該バネ座金1の第二の折り曲げ線5に沿った折り曲げりがない状態でワッシャー11及びボルト頭部10と密着して保持される。
バネ座金1の第二の折り曲げ線5に沿った折り曲げりがなくなると、第二の折り曲げ加工により抑制されていたバネ座金1の第一の折り曲がり線4を回転軸線とした拡張変形が可能となる。よって、バネ座金1の第二の折り曲げ線5に沿った折り曲げりがないボルト締付け完了状態においては、バネ座金1は、第一の折り曲げ加工によりもたらされたバネ反力すなわちバネ座金1がボルト軸線方向において拡張変形しうる量となる復元量に相当するバネ反力を有した状態で保持されることになる。
そしてボルトの緩みが発生した場合、例えば被締結物の座面のへたり等に起因して、ボルト軸部の伸び量が減少した場合においては、バネ座金1が第一の折り曲げ線4を回転軸線として拡張変形し、ボルト頭部10と被締結物12との間を押し広げて軸力の低下を抑え、ボルトの緩みを防止する。本発明のバネ座金1において、第一の折り曲げ加工によりもたらされたバネ座金1のボルト軸線方向において拡張変形しうる量(b)となる復元量の範囲において、ボルトの緩みに対してバネ座金1のバネ反力を有効に作用させることができる。
このように、ボルトによる被締結物の締結に本発明のバネ座金1を使用した場合、ボルト締付けは、ボルト軸線方向における弾性変形量に相当する第二の折り曲げ加工後のバネ座金の高さ(a)だけバネ座金1が弾性変形されることでなされる。また、ボルト締付け後においてボルトの緩みが生じた際には、第一の折り曲げ加工によりもたらされたバネ座金1のボルト軸線方向において拡張変形しうる量(b)となる復元量の範囲において、ボルトの緩みに対してバネ座金のバネ反力を作用させることができる。
そして、第二の折り曲げ加工においては、ボルトを締付ける際のバネ座金1のボルト軸線方向における弾性変形量に相当する第二の折り曲げ加工後のバネ座金1の高さ(a)は、第一の折り曲げ加工によりもたらされたバネ座金1のボルト軸線方向において拡張変形しうる量(b)となるバネ座金1の復元量よりも小さくなるように、第一の折り曲げ加工後の板材2が第二の折り曲げ線5に沿って折り曲げ加工されるため、ボルト締付けの際のバネ座金1のボルト軸線方向における弾性変形量を、ボルトに緩みが生じた際のバネ座金のボルト軸線方向における上記復元量よりも小さくさせることできるような構造を有するバネ座金を実現することが可能となる。
第二の折り曲げ加工が行われることなく第一の折り曲げ加工のみにより形成されるバネ座金においては、ボルトを締付ける際のバネ座金のボルト軸線方向における弾性変形量と、ボルトに緩みが生じた際のバネ座金のボルト軸線方向における上記復元量とは同一となり、上記のような構造が実現されない。また、第二の折り曲げ加工が行われることなく第一の折り曲げ加工のみにより形成されるバネ座金においては、ボルトに緩みが生じた際のバネ座金のボルト軸線方向における復元量を維持しバネ反力を維持するためには、該復元量分の弾性変形をボルト締付けの際に行うことが必要となる。
これに対し、本発明のバネ座金1によれば、第一の折り曲げ加工によりもたらされるバネ座金1のバネ反力を維持しつつ、ボルト締め付けの際に必要となる弾性変形量を小さくすることができる。ボルト締付けの際のバネ座金1のボルト軸線方向における弾性変形量を小さくすることができるということは、ボルト締付けの際に必要なボルト締付け回転量を低減することを可能とし、ボルト締付けの際の作業性の向上を図ることを可能とするとともに、ボルト締結体構造のコンパクト化を図ることを可能とする。
また、第二の折り曲げ加工が行われることなく第一の折り曲げ加工のみにより形成されるバネ座金においては、ボルト締付けの際の弾性変形量分の範囲において、ボルトの緩みに対してバネ座金のバネ反力が作用することになる。これに対して、本発明のバネ座金1によれば、ボルト締付けの際の弾性変形量分よりも大きな範囲において、ボルトの緩みに対してバネ座金のバネ反力を作用させることができ、ボルトの緩みに対するバネ座金のバネ反力の作用範囲の向上を図ることを可能とする。
本発明のバネ座金の一実施形態の概観を示す斜視図である。 図1に示される本発明のバネ座金の製造方法の一実施形態を示す図である。 本発明のバネ座金1の側面図であって、表面が平坦な定盤上にバネ座金1を配置して、バネ座金1の第二の折り曲げ線5上にボルト軸線方向の荷重を付与した際及び該付与した荷重を解除した際のバネ座金1の形態の移り変わりを説明するための図である。 本発明のバネ座金1を、ボルトによる被締結物の締結に使用した際のバネ座金1の作用について説明するための図である。
符号の説明
1 バネ座金
2 板材
3 ボルト用挿通穴
4 第一の折り曲げ線
5 第二の折り曲げ線

Claims (2)

  1. ボルトにより被締結物を締結する際に用いる緩み止め用座金であって、一枚の板材から形成されるバネ性を有するバネ座金において、
    前記バネ座金は、前記板材を第一の折り曲げ線に沿って折り曲げる第一の折り曲げ加工と、前記第一の折り曲げ線と所定の角度を有して交差する第二の折り曲げ線に沿って前記第一の折り曲げ加工後の板材を折り曲げる第二の折り曲げ加工と、前記第二の折り曲げ線上に中心を有するボルト用挿通穴を加工する穴加工とにより形成され、
    前記第一の折り曲げ加工においては、ボルトに緩みが生じた際に前記バネ座金がボルト軸線方向において拡張変形しうる量となる復元量が所定量となるように、前記板材が前記第一の折り曲げ線に沿って折り曲げ加工され、
    前記第二の折り曲げ加工においては、ボルトを締付ける際の前記バネ座金のボルト軸線方向における弾性変形量に相当する前記第二の折り曲げ加工後の前記バネ座金の高さが前記復元量よりも小さくなるように、前記第一の折り曲げ加工後の板材が前記第二の折り曲げ線に沿って折り曲げ加工される、
    ことを特徴とするバネ座金。
  2. 前記第一の折り曲げ加工前の板材は、対称形状に形成され、
    前記第一の折り曲げ線は、前記対称形状の対称軸線と一致し、
    前記第二の折り曲げ線は、前記第一の折り曲げ線の中点を通り且つ前記第一の折り曲げ線と90°の角度を有して交差する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のバネ座金。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016136050A (ja) * 2015-01-23 2016-07-28 Jfe建材株式会社 締結具
CN106704343A (zh) * 2017-01-17 2017-05-24 哈尔滨工业大学深圳研究生院 一种用于单边螺栓的可折叠垫片、单边螺栓及安装装置

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