JP2008280725A - 防水ユニット、防水ユニットの製造方法及び防水施工方法 - Google Patents

防水ユニット、防水ユニットの製造方法及び防水施工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】建築物のベランダに施工するための防水ユニットで、施工に時間を要せず、運搬が容易で、施工に際して専門の職人を要さず、耐久性も十分備えた防水ユニットを提供する。
【解決手段】防水ユニットは、略シート状の底面部と、底面部の周縁から立ち上がった略シート状の立ち上がり部とを有し、柔軟性があり防水機能を有するシートにより形成されたシート層102と、シート層102の表側の面に設けられたコーティング層で、ウレタン防水材を塗布することにより形成されたコーティング層110と、シート層102の裏側の面に設けられた柔軟性のある複数の接着層で、連続した非接着領域を介して形成され、シート層102の裏側の面を部分的に接着可能とした接着層104と、剥離シート106から構成されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、防水ユニットに関するものであり、特に、住宅用建物のベランダに施工する防水ユニットに関するものである。
従来より、住宅用建物のベランダの床面の防水はX−1工法と呼ばれる方法により、行われていた。すなわち、X−1工法においては、裏面に接着層が設けられ、表面がウレタン防水材との接着性がよい部材により形成されたシート状部材を施工面に貼る。その後、ウレタン防水材を塗布する。ウレタン防水材の塗布は2回行なう。すなわち、1回目に塗布したウレタン防水材が硬化した後に2回目の塗布を行なう。2回目に塗布したウレタン防水材が硬化したらその表面に仕上げ塗料を塗る。
また、従来においては、FRPにより形成されたベランダ防水ユニットが用いられることもあった。このベランダ防水ユニットは、FRPにより形成されているので、一体成型品であり、水密性や耐久性に優れている。
また、金属製の平板の上面にパン形状の塩化ビニルを形成した構成の防水ユニットも存在する。
なお、出願人は、先行技術文献として、特許文献1に示す文献を知得している。
特開2001−227111号公報
しかし、上記のX−1工法においては、実際には、シート状部材の施工面への貼り付けと1回目のウレタン防水材の塗布に1日を要し、また、2回目のウレタン防水材の塗布に1日を要し、さらに、仕上げ塗料の塗布に1日を要することから計3日の日数を要し、特に、ベランダの広さが小面積の場合でも3日の日数を要することから施工する人材のコストを要し、特に、繁忙期には職人の確保が困難となるという問題があることから、ベランダの広さが中面積以上での施工がほとんどであり、小面積のベランダには採用されていないのが現状である。
また、FRPによる防水ユニットの場合には、一体成型品であり、硬質で大きな物となるので運搬に大きな問題を生じる。すなわち、トラックの荷台の大きさの制限や搬入路の大きさの問題が生じる。よって、荷台に納まらない大きなユニットの場合には、ユニットを分割して搬入し、現場において分割されたユニットを組み立てることになる。しかし、接合部分のジョイントの水密性が十分でない場合が多く、また、分割されたユニットを接合する際の職人の確保の問題もある。
また、金属製の平板の上面にパン形状の塩化ビニルを形成した構成の防水ユニットの場合には、施工に際し、側面部分の角部を金属性部材で被施工面に固定する必要があり、専門の職人を要することからコストが掛かり、また、塩化ビニルが傷付いた場合には下側の金属性の平板が錆びてしまい、耐久性に問題がある。
そこで、本発明は、建築物のベランダに施工するための防水ユニットで、施工に時間を要せず、運搬が容易で、施工に際して専門の職人を要さず、耐久性も十分備えた防水ユニットを提供することを目的とするものである。
本発明は上記問題点を解決するために創作されたものであって、第1には、建築物のベランダに施工するための防水ユニットであって、略シート状の底面部と、底面部の周縁から立ち上がった略シート状の立ち上がり部とを有し、底面部と立ち上がり部とは、シート状部材により形成され、該シート状部材は、柔軟性があり防水機能を有するシートにより形成されたシート層と、シート層の表側の面に設けられたコーティング層で、ウレタン防水材を塗布することにより形成されたコーティング層と、シート層の裏側の面に設けられた柔軟性のある複数の接着層で、連続した非接着領域を介して形成され、シート層の裏側の面を部分的に接着可能とした接着層とから構成され、防水ユニットの底面部の上面及び立ち上がり部の内側の面に該コーティング層が設けられていることを特徴とする。
この第1の構成の防水ユニットにおいては、接着層を介して被施工面に貼り付けていけばよいので、短時間で施工を行なうことができる。また、防水ユニットは、全体に柔軟性のある素材により形成されているので、折り畳んだ状態や巻いた状態にでき、運搬が容易となる。また、施工に際しては、接着層を介して被施工面に貼り付けるのみであるので、専門の職人を要さず容易に施工することができる。また、シート層の表面にウレタン防水材からなるコーティング層を設けた構成であるので、耐久性に優れ、長期間にわたって防水機能を果たすことができる。
また、第2には、上記第1の構成において、隣接する立ち上がり部の境界位置において、隣接するシート層の内側に接着された略断面L字状のジョイント部材が設けられ、上記コーティング層は該ジョイント部材を被覆するように設けられていることを特徴とする。このジョイント部材が設けられていることにより、隣接する立ち上がり部同士の接続を確実にすることができる。
また、第3には、上記第1又は第2の構成において、上記底面部には、排水用の溝部が形成されていることを特徴とする。
また、第4には、上記第1から第3までのいずれかの構成において、上記コーティング層において、ウレタン防水材により構成されたウレタン層の表面に該ウレタン層を保護するためのコート層が形成されていることを特徴とする。これにより、ウレタン層の厚みを長期間に渡って十分に維持することができる。
また、第5には、上記第1から第4までのいずれかの構成において、上記接着層を被覆する剥離シートが設けられていることを特徴とする。
また、第6には、建築物のベランダに施工するための防水ユニットで、平板状の底面部と、底面部の周縁から立ち上がった平板状の立ち上がり部とを有する防水ユニットの製造方法であって、内底面と内底面の周縁から立ち上がった内壁部とを有する枠型で、製造すべき防水ユニットの底面部の下面と立ち上がり部の外側の面の外形に応じて形成された枠型の内側の面に沿って、柔軟性があり防水機能を有するシートにより形成されたシート層と、シート層の表側の面に設けられたコーティング層で、ウレタン防水材を塗布することにより形成されたコーティング層と、シート層の裏側の面に設けられた複数の接着層で、連続した非接着領域を介して形成され、シート層の裏側の面を部分的に接着可能とした接着層と、該接着層を被覆する剥離シートとを有するシート材で、底面部と底面部の周縁に設けられた立ち上がり部とを有するシート材を敷くとともに、シート材における隣接する立ち上がり部間を接続して、防水ユニット本体を形成する防水ユニット本体形成工程と、防水ユニット本体の内側の面にウレタン防水材を複数回塗布するウレタン塗布工程で、前回塗布されたウレタンが硬化した後に次回のウレタンを塗布するウレタン塗布工程と、ウレタン塗布工程で塗布されたウレタンの表面に該ウレタンを保護するためのコート材を塗布するコート材塗布工程と、を有することを特徴とする。
上記の製造方法により製造された防水ユニットにおいては、接着層を介して被施工面に貼り付けていけばよいので、短時間で施工を行なうことができる。また、防水ユニットは、全体に柔軟性のある素材により形成されているので、折り畳んだ状態や巻いた状態にでき、運搬が容易となる。また、施工に際しては、接着層を介して被施工面に貼り付けるのみであるので、専門の職人を要さず容易に施工することができる。また、シート層の表面にウレタン防水材からなるコーティング層を設けた構成であるので、耐久性に優れ、長期間にわたって防水機能を果たすことができる。
また、第7には、建築物のベランダにおける防水施工方法であって、上記第5の構成の防水ユニット又は上記第6の構成の製造方法により防水ユニットを予め作成する防水ユニット作成工程と、作成された防水ユニットをベランダにおける被施工面に剥離シートを剥がしながら接着層を介して貼ることにより防水ユニットを取り付ける取付け工程と、を有することを特徴とする。
本発明に基づく防水ユニット及び防水ユニットの製造方法により製造された防水ユニットによれば、接着層を介して被施工面に貼り付けていけばよいので、短時間で施工を行なうことができる。また、防水ユニットは、全体に柔軟性のある素材により形成されているので、折り畳んだ状態や巻いた状態にでき、運搬が容易となる。また、施工に際しては、接着層を介して被施工面に貼り付けるのみであるので、専門の職人を要さず容易に施工することができる。また、シート層の表面にウレタン防水材からなるコーティング層を設けた構成であるので、耐久性に優れ、長期間にわたって防水機能を果たすことができる。
本発明においては、施工に時間を要せず、運搬が容易で、施工に際して専門の職人を要さず、耐久性も十分備えた防水ユニットを提供するという目的を以下のようにして実現した。
本発明に基づく防水ユニット5は、図1〜図4に示すように、全体に略方形状の板状の底面の周囲から略方形状に立設した形状を呈し、底面部10と、立ち上がり部(正面部としてもよい)20と、立ち上がり部(右側面部としてもよい)30と、立ち上がり部(背面部としてもよい)40と、立ち上がり部(左側面部としてもよい)50とを有している。なお、防水ユニット5における内側の角部には、後述するジョイント部材60が設けられている。この防水ユニット5は、建物のベランダ(例えば、図11に示すベランダ)に用いるものである。
なお、図面において、Y1−Y2方向は、X1−X2方向に直角な方向であり、Z1−Z2方向は、X1−X2方向及びY1−Y2方向に直角な方向である。
ここで、底面部10は、全体に略シート状を呈し、方形状の平板部12と、平板部12の背面側に設けられた溝部14とを有していて、溝部14の内底面は、右側面側から左側面側に向けて下方に傾斜するように形成されている。この溝部14は、排水用の溝部である。
また、立ち上がり部20は、底面部10の正面側の辺から平板部12に対して垂直に立設して形成され、正面側の側面部を形成し、全体に方形状の略シート状を呈している。また、立ち上がり部30は、底面部10の右側面側の辺から平板部12に対して垂直に立設して形成され、右側面側の側面部を形成し、全体に方形状の略シート状を呈している。また、立ち上がり部40は、底面部10の背面側の辺(つまり、溝部14の背面側の辺部)から平板部12に対して垂直に立設して形成され、背面側の側面部を形成し、全体に方形状の略シート状を呈している。また、立ち上がり部50は、底面部10の左側面側の辺から平板部12に対して垂直に立設して形成され、左側面側の側面部を形成し、全体に方形状の略シート状を呈している。
この防水ユニット5を構成する素材は、図3に示す構造を有するシート状部材100であり、シート状部材100は、シート状本体部101と、シート状本体部101の上面に設けられたコーティング層110とを有する構成である。
ここで、シート状本体部101は、シート層102と、接着層104と、剥離シート106とから構成されている。
このシート層102は、柔軟性があり防水機能を有するシートであり、例えば、ゴムアス又はブチルゴム等のゴムを材料として形成されていて、ゴムアス系シート又はゴム系シートである。また、このシート層102の表面(コーティング層110側の表面)には、ウレタンとの接着性がよい塗料が塗布されているフィルムを固着させるのが好ましい。なお、このシート層102の厚みは、1.1〜1.5mm(好適には1.3mm)となっている。
また、接着層104は、シート層102の裏面に設けられていて、ゴムアスにより形成された接着層をシート層102の裏面にコーティングすることにより形成されている。この接着層104は、図3、図4に示すように、シート層102の裏面に複数設けられていて、各接着層104は方形状の平板状を呈していて、各接着層104の間には非接着領域105が設けられている。つまり、複数の接着層104により、被接着物に接する接着面側に不連続の接着領域が形成されていて、被接着物に接する接着面側に部分的に非接着領域が形成されている。この非接着領域105は連続して形成されている。この接着層104は、ゴムアスにより形成されているので、柔軟性がある。また、剥離シート106は、接着層104の裏面に設けられている。
また、コーティング層110は、シート層102の表面に設けられ、ウレタン層112と、トップコート層114とから構成されている。
このウレタン層112は、ウレタン防水材(ウレタン塗膜防水材としてもよい)を塗布することにより形成され、具体的には、ウレタン防水材を複数回(具体的には2回)塗布することにより形成されたものである。
また、トップコート層(コート層)114は、ウレタンを保護するための仕上塗料(コート材としてもよい)を塗布することにより形成されたものである。この仕上塗料としては、アクリルウレタン系コート材や、シリコン変性アクリルウレタン系コート材が挙げられる。このトップコート層114により、ウレタン層112の厚みを長期間に渡って十分に維持することができる。
防水ユニット5を形成する底面部10と、立ち上がり部20〜50とは全て上記シート状部材100により形成されており、これにより、防水ユニット5の内側の面(底面部10の上面(内底面)と、立ち上がり部20〜50の内側の面)は、コーティング層110が露出し、防水ユニット5の外側の面(底面部10の底面と、立ち上がり部20〜50の外側の面)は、剥離シート106が露出している。
上記防水ユニット5の製造方法について、図5等を使用して説明する。まず、防水ユニット5を施工するベランダの寸法を測定し、その寸法に合わせて木材や合板等で型枠を作成する(S11)。図11に示すベランダの場合には、ベランダの横方向(X1−X2方向)の内寸や、奥行方向(Y1−Y2方向)の内寸や、溝部314の幅や傾斜角度を測定して、その寸法に合わせて型枠を作成する。つまり、ベランダにおける防水ユニット施工箇所の寸法と同様の大きさ・形状の型枠を作成する。
型枠は、具体的には、図6に示す型枠205のような構成であり、底壁部210と、側壁部220〜250とを有していて、その内側の寸法が全体に防水ユニット5の外形の寸法に合わせて形成されていて、製造すべき防水ユニット5の底面部10の下面と立ち上がり部20〜50の外側の面の外形に応じて形成されている。
つまり、底壁部210は、平板部212と、平板部212の背面側に設けられた溝部214とを有していて、溝部214の内底面は、右側面側から左側面側に向けて下方に傾斜するように形成されている。例えば、平板部212は、平板状の木板により形成し、溝部214は、平板部212の背面側の端部に細長平板状の木板を傾斜させて取り付ける等して構成すればよい。また、側壁部220は、底壁部210の正面側に平板部212に対して垂直に立設して形成されている。また、側壁部230は、底壁部210の右側面側に平板部212に対して垂直に立設して形成されている。また、側壁部240は、底壁部210の背面側に平板部212に対して垂直に立設して形成されている。また、側壁部250は、底壁部210の左側面側に平板部212に対して垂直に立設して形成されている。
型枠205を作成したら、シート状本体部101の構成のシート材(つまり、シート状本体部101の大きさに切断する前の大判のシート材で、シート層102と、接着層104と、剥離シート106とを有している)を用意し、この型枠205の内側に防水ユニット本体7(図7参照)を形成する(S12、防水ユニット本体形成工程)。
つまり、シート材を枠型205の上に配置し、枠型205の内側の面に沿って敷き詰めていく。その際、溝部214内にもシート材を敷き詰めることによりシート材に溝部101f(図8参照)を形成する。そして、枠型205の内側の面の大きさに対応した大きさにシート材を切断する。つまり、X1−X2方向には、枠型205の内側のX1−X2方向の長さと右側面と左側面の内側の高さを加えた長さとし、Y1−Y2方向には、枠型205の内側のY1−Y2方向の長さと正面と背面の内側の高さを加えた長さの大きさとする。そして、切断したシート材における型枠205における内側の4つの角部に対応する位置を特定して、その位置から角部の切欠部を切り取る。つまり、シート材の辺部に平行な方向に切断して、切欠部を切り取る。以上のようにして、底面部101aと、立ち上がり部101bと、立ち上がり部101cと、立ち上がり部101dと、立ち上がり部101eとを有するシート状本体部101が形成される。
上記のように形成されたシート状本体部101を枠型205の内側に敷き詰め、立ち上がり部101b〜101eとを底面部101aに対して立設した状態とし、内側の四方の角部にジョイント部材60を断面略L字状に貼り付ける。このジョイント部材60は、複数の穴部が設けられた柔軟性のある樹脂製の平板状部材であり、裏面に接着層が設けられたものであり、いわゆる巻回されたテープ状の部材を所定の長さに切断することにより形成される。このジョイント部材60により隣接する立ち上がり部間の接続を確実にすることができる。
以上のように、シート状本体部101の内側の角部にジョイント部材60を設けることにより、防水ユニット本体7が形成される。
次に、防水ユニット本体7の内側の面にコーティング層を形成する(S13)。つまり、型枠205内に配置された防水ユニット本体7の内側の面(底面部101aの上面と、立ち上がり部101b〜101eの内側の面)にウレタンを略均一に塗布する(ウレタン塗布工程)。ウレタンの塗布は複数回(好適には2回)行い、前回塗布されたウレタンが硬化した後に次回のウレタンを塗布する。ウレタンの塗布に当たっては、ウレタン塗膜材を吹き付けてもよいし、刷毛により塗布してもよい。
最後に塗布したウレタンの塗膜が硬化したら、ウレタン層の表面に、ウレタンを保護するための仕上塗料を塗布する(コート材塗布工程)。仕上塗料が乾燥することにより、コーティング層110が形成される。つまり、ウレタンにより形成された層がウレタン層112となり、仕上塗料により形成された層がトップコート層114となる。以上のようにして、防水ユニット5が形成される(防水ユニット作成工程)。
なお、防水ユニット本体7の形成に当たって、上記のようにシート材の角部を欠切して切欠部を形成するのではなく、図9に示すように、シート材の角部の位置にシート材の辺部に平行な切込みKを入れ、立ち上がり部101bや立ち上がり部101dの両側にはみ出た領域を隣接する立ち上がり部と重ね合わせて接着させ、ジョイント部材60を貼り付けるようにして構成してもよい。
上記のように構成された防水ユニット5は、柔軟性のあるシート状本体部101にコーティング層110を設けたものであるので、全体に柔軟性があり、図10に示すように、立ち上がり部20〜50を底面部10と接するように折り畳んで全体に平板状とすることができ、特に、各立ち上がり部が隣接する角部においても図10に示すように折り畳むことが可能である。さらに、図10のように平板状にした状態で、さらに巻いたり、折り畳んだりすることができる。
上記構成の防水ユニット5の施工方法について説明する。防水ユニット5は、例えば、図11に示すベランダ300に施工する。このベランダ300は、底面部310と、側面部330と、背面部340と、側面部350とを有していて、底面部310は、平面部312と溝部314が形成されていて、木造等のベランダである。
防水ユニット5は、巻いた状態又は折り畳んだ状態にできるので、そのような状態にしてベランダまで運び、剥離シートを剥がしながらベランダ300の内側の面に接着層104により貼り付けていく(取付け工程)。例えば、一方の端部(例えば、X1方向の端部)に合わせて(特に、ベランダにおける角部を合わせて)防水ユニットを配置した後、防水ユニットの端部の領域を持ち上げて剥離シートを剥がして防水ユニットの端部をベランダに貼る。この段階では、ベランダの側面には貼らないようにするのが好ましい。その後、徐々に剥離シートを剥がしながら、他方の端部の方向に貼っていく。底面部310の上面への貼り付けが完了したら、ベランダの側面にも貼っていく。以上のようにして、図12に示すように防水ユニット5がベランダ300に施工される。なお、ベランダの手前側(Y1側)には、通常屋内の床面との間に高低差が設けられるので、段部の高さまで貼ることとし、余分な部分はナイフ等により切断すればよい。また、溝部14の下端(X1側の端部)の位置にはベランダに排水口が設けられているので、溝部14の下端の位置には排水用の穴部を設けることになる。
なお、図12に示すように防水ユニット5を施工した後には、図13に示すように、防水ユニット5の上端領域をカバーするように板材430、440を取り付ける。このようにすることにより、防水ユニット5の上端とベランダ300の内側面との間から雨が入り込むことがなく、特に、防水ユニット5が接着層104を介して接着されていても雨が入り込むことがない。なお、板材430、440を取り付けるには、防水ユニット5の厚みを考慮して板材430等とベランダとの間にスペーサ420が設けられる。
以上のように、本実施例の防水ユニット5によれば、剥離シートを剥がしながら防水ユニット5をベランダに貼っていけばよいので、短時間で施工を行なうことができる。また、防水ユニット5は、上記のように折り畳んだ状態や巻いた状態にできるので、運搬が容易となる。また、施工に際しては、剥離シートを剥がして被施工面に貼り付けるのみであるので、専門の職人を要さず容易に施工することができる。また、防水ユニット5は、シート層102を有するシート状本体部101の表面にウレタン層等からなるコーティング層110を設けた構成であるので、耐久性に優れ、長期間にわたって防水機能を果たすことができる。
なお、上記構成の防水ユニット5には、排水用の溝部14が設けられているものとして説明したが、溝部14が設けられていない構成としてもよい。
本発明の実施例に基づく防水ユニットの構成を示す斜視図である。 図1のP−P断面図である。 防水ユニットを構成するシート状部材の断面図である。 本発明の実施例に基づく防水ユニットの要部斜視図である。 本発明の実施例に基づく防水ユニットの製造工程を示すフローチャートである。 本発明の実施例に基づく防水ユニットを製造するための型枠を示す斜視図である。 本発明の実施例に基づく防水ユニットの製造工程を示す斜視図である。 本発明の実施例に基づく防水ユニットの製造工程を示す説明図である。 本発明の実施例に基づく防水ユニットの製造工程を示す説明図である。 本発明の実施例に基づく防水ユニットを平板状に畳んだ状態を示す斜視図である。 防水ユニットを施工するベランダを示す斜視図である。 本発明の実施例に基づく防水ユニットを施工した状態を示す斜視図である。 本発明の実施例に基づく防水ユニットを施工した状態を示す要部断面図である。
符号の説明
5 防水ユニット
7 防水ユニット本体
10、101a、310 底面部
12、212 平板部
14、101f、214、314 溝部
20、30、40、50、101b、101c、101d、101e 立ち上がり部
60 ジョイント部材
100 シート状部材
101 シート状本体部
102 シート層
104 接着層
106 剥離シート
110 コーティング層
112 ウレタン層
114 トップコート層
205 型枠
210 底壁部
220、230、240、250 側壁部
300 ベランダ

Claims (7)

  1. 建築物のベランダに施工するための防水ユニットであって、
    略シート状の底面部と、底面部の周縁から立ち上がった略シート状の立ち上がり部とを有し、
    底面部と立ち上がり部とは、シート状部材により形成され、
    該シート状部材は、柔軟性があり防水機能を有するシートにより形成されたシート層と、シート層の表側の面に設けられたコーティング層で、ウレタン防水材を塗布することにより形成されたコーティング層と、シート層の裏側の面に設けられた柔軟性のある複数の接着層で、連続した非接着領域を介して形成され、シート層の裏側の面を部分的に接着可能とした接着層とから構成され、
    防水ユニットの底面部の上面及び立ち上がり部の内側の面に該コーティング層が設けられていることを特徴とする防水ユニット。
  2. 隣接する立ち上がり部の境界位置において、隣接するシート層の内側に接着された略断面L字状のジョイント部材が設けられ、上記コーティング層は該ジョイント部材を被覆するように設けられていることを特徴とする請求項1に記載の防水ユニット。
  3. 上記底面部には、排水用の溝部が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の防水ユニット。
  4. 上記コーティング層において、ウレタン防水材により構成されたウレタン層の表面に、該ウレタン層を保護するためのコート層が形成されていることを特徴とする請求項1又は2又は3に記載の防水ユニット。
  5. 上記接着層を被覆する剥離シートが設けられていることを特徴とする請求項1又は2又は3又は4に記載の防水ユニット。
  6. 建築物のベランダに施工するための防水ユニットで、平板状の底面部と、底面部の周縁から立ち上がった平板状の立ち上がり部とを有する防水ユニットの製造方法であって、
    内底面と内底面の周縁から立ち上がった内壁部とを有する枠型で、製造すべき防水ユニットの底面部の下面と立ち上がり部の外側の面の外形に応じて形成された枠型の内側の面に沿って、柔軟性があり防水機能を有するシートにより形成されたシート層と、シート層の表側の面に設けられたコーティング層で、ウレタン防水材を塗布することにより形成されたコーティング層と、シート層の裏側の面に設けられた複数の接着層で、連続した非接着領域を介して形成され、シート層の裏側の面を部分的に接着可能とした接着層と、該接着層を被覆する剥離シートとを有するシート材で、底面部と底面部の周縁に設けられた立ち上がり部とを有するシート材を敷くとともに、シート材における隣接する立ち上がり部間を接続して、防水ユニット本体を形成する防水ユニット本体形成工程と、
    防水ユニット本体の内側の面にウレタン防水材を複数回塗布するウレタン塗布工程で、前回塗布されたウレタンが硬化した後に次回のウレタンを塗布するウレタン塗布工程と、
    ウレタン塗布工程で塗布されたウレタンの表面に該ウレタンを保護するためのコート材を塗布するコート材塗布工程と、
    を有することを特徴とする防水ユニットの製造方法。
  7. 建築物のベランダにおける防水施工方法であって、
    請求項5に記載の防水ユニット又は請求項6の製造方法により防水ユニットを予め作成する防水ユニット作成工程と、
    作成された防水ユニットをベランダにおける被施工面に剥離シートを剥がしながら接着層を介して貼ることにより防水ユニットを取り付ける取付け工程と、
    を有することを特徴とする防水施工方法。
JP2007125359A 2007-05-10 2007-05-10 防水ユニット、防水ユニットの製造方法及び防水施工方法 Expired - Fee Related JP4629698B2 (ja)

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